JP2005340547A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
長期間にわたり精度良く処理の進行状態を検出できるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】
内側が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された処理室と、処理室下方に配置され処理対象の試料を載置する試料台とを有し、前記処理室内に形成したプラズマを用いて前記試料を処理するプラズマ処理装置であって、前記試料の処理の際に得られた複数の波長のプラズマ光から検出されたデータのパターンと予め得られた前記波長のデータのパターンとを比較して前記試料の処理の進行を判定するプラズマ処理装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェハ等の処理対象の試料を生成したプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置に係り、特に、試料の処理中に生じるプラズマからの光から検出される情報を用いてその動作を行うプラズマ処理装置に関する。
半導体ウェハ等の試料の表面をプラズマを用いて処理をするプラズマ処理装置においては、近年、半導体チップといった半導体装置がその処理速度や記憶容量等の性能向上のため微細化が進んでおり、このためこれを製造するための半導体処理装置にも、より微細な加工が求められている。例えば、半導体ウェハ上に膜を形成する成膜装置では、より小さい膜厚の成膜が要求され、エッチング処理をするエッチング装置では、これら微小な膜厚のエッチングを行うため大きさ,長さ,深さといった形状をより微小に実現できる処理が求められている。
この微小な形状を実現するには、処理を所望の形状の時点で停止する、或いは処理の特性を変える精度をより高くする必要が有る。このためにはより高精度に処理の進捗状態を判定する技術が必要となるが、過去に行われてきた処理が行われる時間を計時して処理開始後の所定の時間を処理の終点とする技術では、膜の厚さがさらに小さくなる半導体ウェハでは、十分に正確に処理の進行を判定して、所望の形状の時点で停止,プロセスの変更を行うことができなかった。
このような課題に対して、特開2001−244254号公報(特許文献1)では、処理対象の基板の表面から得られる干渉光の複数波長から得られるスペクトルの強度の分布を時間変化に伴って検出し、そのスペクトルのパターンのデータを予め取得しておき、このパターンデータと実際に処理する基板から得られた干渉光のデータのパターンとをパターン認識技術と利用して、処理の状態を判断するエッチング装置が開示されている。上記特許文献1では、特に、このようなパターン認識の技術として主成分解析を用いている。
特開2001−244254号公報
しかしながら、上記特許文献1では干渉光を用いており、このため処理容器の上部に特に基板に対向する位置に受光手段を設ける必要が有る。一方、基板に対向する位置には通常、処理用ガスの供給するため構造を設ける必要が有り、このような構造と受光手段とを併設できるように装置の構成を工夫する必要が有り、この結果装置が複雑となってしまうという問題が有った。
また、上記干渉光を用いて残存する膜厚や処理の終点を検出する技術では、その検出の精度を高めるために多くの波長の干渉光を必要とするものであるので、パターンの認識に必要な装置や処理が複雑となり、判定の速度が遅くなり、判定の精度に悪影響を及ぼしてしまう。高速な演算手段を用いることで解決できるが、このためコストが増大してしまう。
さらには、処理する基板の枚数が多くなるにつれ、光の検出手段に反応性生物が付着する等、装置の経時変化が生じ、これによる判定の精度が悪影響が及ぼされる点については、上記特許文献1では考慮されていなかった。
本発明の目的は、長期間にわたり精度良く処理の進行状態を検出できるプラズマ処理装置を提供することにある。
上記目的は、内側が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された処理室と、処理室下方に配置され処理対象の試料を載置する試料台とを有し、前記処理室内に形成したプラズマを用いて前記試料を処理するプラズマ処理装置であって、前記試料の処理の際に得られた複数の波長のプラズマ光から検出されたデータのパターンと予め得られた前記波長のデータのパターンとを比較して前記試料の処理の進行を判定するプラズマ処理装置により達成される。
また、内側が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された処理室と、処理室下方に配置され処理対象の試料を載置する試料台とを有し、前記処理室内に形成したプラズマを用いて前記試料を処理するプラズマ処理装置であって、前記試料の処理の際に得られた複数の波長のプラズマ光から検出されたデータのパターンと予め得られた前記波長のデータのパターンを有するデータベースとを比較して、このデータベースに含まれる前記パターンに対応した処理の状態を判定するプラズマ処理装置により達成される。
さらには、前記プラズマ光を検出する手段が前記処理室の側方の前記真空容器に配置されたことにより達成される。さらにまた、前記複数の波長は3つ以上の波長であることにより達成される。
本発明の実施例について図を用いて説明する。
図1は、本発明に係るプラズマ処理装置の実施例の構成の概略を示す模式図である。このプラズマ処理装置は、その内側が図示していない真空ポンプ等の排気手段により排気されて減圧される真空容器である真空チャンバ101内に、図示していない処理用ガス導入手段により処理用ガスを、及び真空チャンバ101上部に配置された電磁波供給手段121により電磁波を導入することによりこの真空チャンバ内側に配置された試料台102上の処理室内にプラズマ103が生成される。このプラズマを用いて試料台上に載置された処理対象の試料、例えば半導体ウェハ104が処理される。本実施例では、例えばエッチング処理される。
このエッチング中のプラズマは多波長の放射光であり、真空チャンバ101の側面若しくは下面に取り付けられてこのプラズマ光を受ける受光ポート105及びこれに接続されて受けた光が内部を通る光ファイバ106により終点判定装置107へと光が伝達される。終点判定装置107内では、このプラズマ光が波長毎に分光され、それぞれの波長の発光量が検出され所定の形で出力される。受光ポート105は、図示していないが処理室の内側に面する位置に石英等の耐プラズマ性の高く透光性の部材から構成された窓を有し、この窓を通るプラズマ光をこの受光ポート105内に配置された石英ロッド等の光伝送体での一端で受光し、この光伝送体の他端に配置された光ファイバ106に光を伝送する。
終点判定装置107は分光器108,第1デジタルフィルタ109,微分器110,第2デジタルフィルタ111,比較器112,微分波形データベース113,終点判定器
114,表示器115を備えている。図1は、終点判定装置107の機能構成をブロックとして示しており、第1デジタルフィルタ109,微分器110,第2デジタルフィルタ111,比較器112,終点判定器114は、予め作られて作動が確認されたソフトウェアプログラムで提供し、分光器108からの発光データとともに、この終点判定装置107を構成するCPU等の演算手段内で処理される。また、微分波形データベース113は、製品用の半導体ウェハ104の処理が開始される前に予め取得され、ROMやメモリ,外部記憶装置等に任意に取り出しが可能に記録或いは記憶される。表示器115は、CRTやLCD等を含んで構成され、上記プラズマ光を処理した後のデータを所定の形で表示することができ、また、特定のデータやその一部を選択する選択手段を含んでいる。
終点判定器114で判定された結果は、プラズマ処理装置の制御装置122に出力され伝達される。制御装置122は、試料台102及び電磁波形成手段121とともに受光ポート105及び真空チャンバ101内に導入される処理ガスの流入や排気手段による減圧等を含むプラズマ処理装置の動作を調節するものであり、表示器115から使用者により入力される指令信号に応じてプラズマ処理装置の動作を調節する機能を有している。
分光器108により分光された多波長の光はその強度が電圧信号に変換されて出力される。この分光器108から出力された発光強度信号は時系列データyijとしてメモリ等の記憶装置に保存される。ここでiは時系列を示し、jは発光波長を示す。この時系列データyijを第1デジタルフィルタ109により平滑化されたデータYijとしてメモリ等の記憶領域に保存される。この平滑化時系列データYijが微分器110により演算されて微係数時系列データdijが算出される。この微係数時系列データdijが第2デジタルフィルタ111に伝達されここで平滑化微係数時系列データDijが算出される。本実施例では微分器110は発光の時系列データの1次微分を使用しているが、これは2次微分でもよい。
ここで第1デジタルフィルタ109及び第2デジタルフィルタ111として使用している2次バターワース型ローパスフィルタについて説明する。2次バターワース型ローパスフィルタは生データをyi、平滑化後のデータをYiとすると式(1)により求められる。
(数1)
Yi=b1・yi+b2・yi−1+b3・yi−2−(a2・Yi−1
+a3・Yi−2) (1)
式(1)内の係数a2,a3,b1,b2,b3はその処理を行うデータのサンプリング周波数及び遮断周波数により決定される。例えば、サンプリング周波数2Hz、遮断周波数0.5Hzの場合、a2=0,a3=0.1716,b1=0.2929,b2=
0.5858,b3=0.2929となる。第1デジタルフィルタ109及び第2デジタルフィルタ111の遮断周波数は同一でも良いし、異なっていても良い。
次に、微分器110において使用しているS−G法(Savitzky-Golay method)について説明する。S−G法による1次微分値diは5点の時系列データYiにより式(2)により求められる。
Figure 2005340547
式(2)内の重み係数wj及びWは、w−2=−2,w−1=−1,w0=0,w1=1,w2=2,W=10である。この重み係数を以下のw−2=2,w−1=−1,w0=−2,w1=−1,w2=2,W=7とすることにより同じ式でS−G法による2次微分値を求めることが出来る。
本実施例では、まず、プラズマ処理装置による半導体ウェハ104の自動生産を開始する前に生産用のウェハと同様の構成を有する試用としての先行ウェハをエッチングする。この先行ウェハのエッチング中の発光データを用いて微分波形データベース113を予め作成し、その後の自動生産時のエッチング中に得られた発光から処理して得られた発光データをこの微分波形データベース113と比較することにより、各処理対象の生産用半導体ウェハをエッチング処理する終了点を検出する。この先行ウェハを用いて予めエッチングデータを取得する工程は必ずしも必要ではない。装置による処理に求められる仕様に応じて実行することができる。先行ウェハのエッチングの代わりに、ウェハの膜構造から発光変動をシミュレーションした理論発光データ等を使用して微分波形データベースを作成しても良い。
図2に、微分波形データベースを作成するフローを示す。
まず先行ウェハのエッチング中のプラズマ発光データを取得する(ステップ201)。エッチング処理中のプラズマ発光データを取得(ステップ202)後、終点付近で発光の単位時間当りの量や強さ等の特性を表す値が増加する波長λup、終点付近で特性を表す値の変化が相対的に小さい波長(以下、変化無波長と呼ぶ)λflat、終点付近で前記値が減少する波長λdownを特定する(ステップ203)。これらのλup,λflat,λdownはそれぞれが1波長であっても複数の波長の集まりで有っても良い。本実施例では終点付近で発光量が増加する波長,減少する波長,変化無波長の3つの種類を代表する3つの波長により微分波形データベースを作成したが、この3種類の波長は各々検出した発光の特性を示す値が増加する波長,減少波長,変化無波長である必要は無く、例えば異なる3つ全てが増加する波長を選択しても良い。また、ウェハを処理中に真空チャンバ101内に生じる可能性のある異常放電や受光ポート105,光ファイバ106等の光を検出する装置の経時的な変化等を考慮すると、検出した発光データを用いた判定の正確さを確保する上では3つ以上の波長を選択することが望ましい。
次に、これら波長が増減する区間を指定する(ステップ204)。この区間が微分波形データベース113に保存される区間となる。この区間は終点付近での変化が顕著に現れている区間を指定することが精度の良い微分波形データベース113を得る上で望ましい。すなわち、被エッチング膜がまだ十分ありエッチングされている最中は、プラズマの発光の変動がエッチングの終点となる膜厚前後のものと比較して小さいのが通常である。このような変動は、終点を示す変動ではなくプラズマのゆらぎや各制御機器のノイズである可能性も有り、これらが微分波形データベース113に登録された場合に判定の精度が低くなってしまう虞が有る。このような理由から、望ましくは、適切に選択、指定した区間の各波長データを第1デジタルフィルタ109により平滑化時系列データを算出する(ステップ205)。
その後、微分器110により1次微分値を算出する(ステップ206)。この1次微分値から第2デジタルフィルタ111により平滑化微係数時系列データを算出し(ステップ207)、この平滑化微係数時系列データをメモリや外部記憶装置等の記憶手段へ送信してこれを保存する(ステップ208)。この保存された平滑化微係数時系列データ或いはこれを用いて得られるデータの所定のパターンにより微分波形データベース113が構成され、自動生産用半導体ウェハを処理する際に比較する対象となり、いわば処理用のレシピとなる。
図4に、微分波形データベース113となる各波長の平滑化微係数時系列データを示す。図4中の1D(減少波長)は終点付近でその波長の発光の特性を示す量の値が減少する波長λdownのその値の1次微分値を示し、1D(増加波長)は終点付近で増加する波長
λupの1次微分値を示し、1D(変化無波長)は終点付近での変化無波長λflatの値の1次微分値を示している。このように本実施例では、その変化が特徴的に推移する波長を選択して終点検出が行えるデータベースを作成する。この微分波形データベース113には、選択された範囲内の波長λup,λflat,λdown各々の前記値の1次微分或いはこれらから得られる特定の量の値が所定のパターンとして記憶される。本実施例ではデータのサンプリング間隔は0.5 秒であり、前記選択された範囲が20秒であった場合は前記所定のデータのパターンを時間の推移に伴い40個有する微分波形データベース113が作成される。
図7は、本実施例における処理対象の半導体ウェハの表面の構造を示す模式図である。本実施例はBARC膜702の終点検出を目的としており、そのBARC膜702上には例えばフォトレジスト膜や窒化膜等のマスク材701が配置されている。また、BARC膜702の下にはポリシリコン膜703が、さらにその下方に下地酸化膜704が形成されている。これらのマスク,膜が、半導体ウェハ104の基板705上に、CVD等の成膜方法により形成される。
図4に示す微分波形データベースは、図7に示すウェハのBARC膜702をエッチングした際の各波長の1次微分値をグラフ化したものである。BARC膜702の終点検出に使用する微分波形データベース113内のλupには440nm、λdownには386nm、λflatには600nmを選択した。
図3に、ウェハ自動生産時の終点検出方法のフローを示す。複数種類の構成の半導体ウェハを処理することができるプラズマ処理装置では、各々の種類の半導体ウェハの処理に対応した複数の微分波形データベースが記憶装置に記録或いは記憶されている。その場合、これから処理を行う処理対象の半導体ウェハ104の自動生産に使用する微分波形データベースが、使用者或いはプラズマ処理装置により、予め選択される。半導体ウェハ104の自動生産を開始(ステップ301)後、自動生産用ウェハのエッチングの最中にプラズマからの発光のスペクトルを分光器108から取得し(ステップ302)、この取得した発光スペクトルから終点付近で発光の特性を示す量の値が減少する波長λdown、増加する波長λup、変化無波長λflatを抽出する(ステップ303)。これらの波長λdown,λup,λflatは微分波形データベース113に登録されたそれと同じ波長が選択される。これらの発光波長の前記値のデータから第1デジタルフィルタ109により平滑化時系列データYijを算出する(ステップ304)。この平滑化時系列データYijに対して微分器110においてS−G法により時系列微係数データdijを算出する(ステップ305)。次に、第2デジタルフィルタ111によりdijを平滑化時系列微係数データDijに変換する(ステップ306)。こうして求めた現在の処理中の半導体ウェハ104の平滑化時系列微係数データDijを微分波形データベース内の各データパターンSkjとの比較を式(3)を用いて行う(ステップ307)。
(数3)
σk=Σ(Dij−Skj) (3)
式(3)のDijは現在算出された平滑化時系列微係数データDijを示しており、
Skjは微分波形データベース113内の各データの値を示している。このときkは微分波形データベース113内のパターン番号、jはλup,λdown,λflatを識別する。もっとも小さいσkが現在処理中の半導体ウェハ104に適する微分波形データベース113内データのパターン番号を意味する。
ここで、図5を用いて、微分波形データベース113内のデータと現在処理中の半導体ウェハ104の処理データとの比較を説明する。図5は、図1に示す実施例における、微分波形データベース内のデータと現在処理中の半導体ウェハの処理データとを比較する概念図を示している。微分波形データベース113内の各データはn個のパターンで構成されており、このパターンにはλup,λdown,λflatが含まれる。また、このパターンにはパターン番号が付されており、最も近いと判定され選択されたパターンの番号の大きさから現在のエッチングの進捗程度が判断できる。つまり、最も近似していると判定され選択されたパターンから、このパターンに対応した処理の状態、例えば、処理深さ、残る膜の厚さやこれらと時間から得られる処理の速度等が算出され判断される。また、このパターン番号の変化を表示器115の画面等に示すことで使用者に処理の進行状況をリアルタイムに把握させることができる。
図3に戻り、このようにして求められた進行中の半導体ウェハの処理に対応したパターン番号σkが微分波形データベース113内のデータにおいて、予め決定された終点パターン番号以降であるかどうかを判定し(ステップ308)、終点パターン番号以降でなければ、ステップ302に戻り次のサンプリング処理を実施し、終点パターン番号以降であればサンプリング処理を終了し終点検出とする(ステップ309)。この後、制御装置
122によりプラズマ処理装置における半導体ウェハ104の処理を停止する、あるいは供給する処理ガスの種類や試料台102に供給する電力、電磁波形成手段121による電磁波の特性が変えられ調節される。
データのパターンは、前記の通り、検出された真空チャンバ101内の発光の特性を示す3つ以上の波長の光の量や強さ等から図1に示す終点判定装置107或いは制御装置
122内に配置された演算手段であるCPU(図示せず)等により演算されて得られる、平滑化された微係数或いはこれらから演算されて得られるものである。例えば、それぞれの時刻での3つの波長それぞれの微係数の値、相互の差、これらの相対比値等のパラメータの組み合わせからなる。このような組み合わせに含まれるパラメータのうち、終点判定器114による判定に必要なものが、生産用ウェハの処理中の際の発光から得られたデータについて、上記演算器により演算されて検出される。つまり、検出されるパラメータは、3つの波長の発光の特性を示す量のデータの微係数値、これらの差分やこれらの間の比率、商の値、またはこれらの値同士の差分,比率等の値が比較されて、算出される。先行ウェハの処理の際に、サンプリング時刻に対応する略同時刻に検出された発光から得られるこのようなパラメータの値の組み合わせが、微分波形データベース113に含まれるデータのパターンを構成する。
生産用ウェハの処理の際に検出されたデータと微分波形データベース113のデータとはそのパラメータ同士が、比較器112において比較され、最も差が小さいと判断されるパターンが選択される。3つ以上の波長の光の特性の値を用いて微分波形データベース
113内のデータのパターン,データのパターンを構成する各パラメータが検出されるので、装置の経時変化や異常放電等の擾乱に対しても、処理データと微分波形データベース113に属する各パターンとの比較やパターンの選択の精度の低下を抑制することができる。
すなわち、ウェハの処理中に真空チャンバ101内の発光から検出されるデータには、多くの擾乱やノイズの成分が畳重されている。例えば、異常発光に起因した本来の真空チャンバ101内のプラズマからの発光とは異なる発生源からの光や、光を受けて測定する装置,検出する装置に起因するノイズ,基準からの零点のドリフトが存在することが一般的である。
さらに、発光を測定,検出する装置には、多数のウェハの処理を経るうちに経時的な変化が生じる。例えば、ウェハの処理の枚数が大きくなるにつれ、受光ポート105の処理室内に面した窓等、処理室内のプラズマに面して光を受けて測定,検出装置に光を伝達するための窓や孔を構成する部材がプラズマ或いはこれに含まれる生成物と反応したり、ウェハの処理に伴って生成された反応生成物等の物質がこれらが付着したりして、処理開始時や先行ウェハを処理する際と発光を受ける量や透光率等の条件が変動する場合である。すなわち、光の本来の強度ではない強度で検出されてしまう。すると、得られる発光のスペクトルや微分波形のデータが変化して、各パターンや処理の進捗,終点の判定に悪影響が及び、これらの判定が不正確になってしまう。
本実施例では、生産中のウェハ処理中に得られた3つの異なる波長のデータの値、或いは3つの波長のデータの値の差分,商,比率の値やこれら同士の差分,商,比率といった相互に比較したパラメータより構成されるパターンを用いることで、元来に含まれる擾乱の成分を相殺,除去したり、相対的に低下させることで、擾乱の与える影響を抑制している。本実施例では、このような擾乱の影響を抑えることのできるパラメータの比較による算出をする上で必要な、3つ以上の異なる波長のデータを用いている。
例えば、上記実施例では、複数の波長を選択する際に処理の最中のその特性を示す量の値の変化が少ない光の波長を選択している。この強度の変化の少ない波長の光データと残る波長の光データとを比較することで、検出される光の強度の経時的な変化を補正して、判定が不正確となってしまうことを抑制している。例えば、強度の変化の少ない波長の光データと残る波長の光データとの比を用いて微分波形データベース113のデータを作成しておいて、これを判定に用いるとともに、生産処理中のウェハに対する処理の判定も同様にこれら波長の光データの比を用いることで、データベースのデータが無次元化されたものとなり、受光ポート105や光ファイバ106の経時変化に起因する光データの経時変化がデータベースや発光スペクトルのデータへ及ぼす影響を抑制し、長期間にわたって信頼性の高い処理の進捗や終点の判定を行うことができる。
図6に、リアルタイムにエッチング進捗程度を算出したパターン推移実験結果を示す。エッチング中に時々刻々と変化するプラズマ状態の現在パターンを微分波形データベースと比較することにより現在パターン番号が求められる。本実施例に使用したデータでは微分波形データベース内には38個のパターンを登録した。また終点位置はパターン番号
35が検出されたタイミングと指定した。図6の実験結果から、パターン番号35が現れたのは66秒のタイミングであり、このタイミングで終点判定器は終点を検出しエッチング処理を終了するようにするとともに、表示器に終点検出したことを表示する。
図6の実施例では、エッチングの進捗に伴うパターンの推移は基本的にその番号が増加している。しかし、生産の処理中に得られたパターンの複数と微分波形データベース113内の1つのパターンとが近似していたり、逆に生産の処理中に得られたパターンの1つと微分波形データベース113内のパターン複数とが近似している場合には、実際の処理とその進捗とに対応していないパターンが判定され選択される虞が有る。例えば、処理の終点に接近した際に処理の最初に得られるはずのパターンが選択される可能性も有る。この場合、処理が進んでいないと判断されたり、終点の判定が遅れることにつながる。
そこで、処理の進行に対応して選択されるべきパターンを限定し、この限定される範囲を進捗に伴って終点パターンの番号に接近するように調節してもよい。例えば、図6において、処理の開始時を含み処理の初期には微分波形データベース113内のパターン1〜10から選択されるものとし、処理が進みパターン5が選択された後はパターン6−15の中から選択されるように選択可能パターンの範囲を変化させる。このようにして選択されたパターンの推移とともにパターンの選択可能な範囲を終点パターンの番号に近づけて変化させることで、処理の進捗を確認しつつ処理が行われ終点が判定される。パターンの選択可能な範囲が目標終点パターン35及び最終パターンを含むものとなった後は選択可能な範囲を変えることをせずパターン35以後のものが選択されるまで処理を進行させれば良い。
あるいは、処理の途中で得られる特徴的でユニークなパターンを1つ以上選択しておき、このパターンが選択されるか、このパターンより番号が大きなパターンが選択されることを検出することで、処理の進捗が判断されるともに、これらの特徴的パターンが選択される前に目標終点パターン35以後のパターンが選択された場合にはエラーと判断されるようにしても良い。このようにすることでパターンが誤選択されることを抑制し処理の進捗及び終点の判定の信頼性が向上できる。
さらに、微分波形データベース113を記憶または記録する記憶手段は、図1に示すプラズマ処理装置と同じ箇所に設置されている必要は無く、ネットワーク等情報を信号として通信して授受可能に構成された通信手段に接続され、必要に応じて制御手段122と交信して微分波形データベース113内のデータを供給するようにしても良い。さらに、このような記憶手段は、複数のプラズマ処理装置で共通のデータを供給あるいは複数のプラズマ処理装置と通信して複数種類の処理のパターンのデータを記憶,記録するようにしても良い。
このように、本実施例は、先行ウェハを処理した際の発光から検出された複数波長の量から得られた略同時刻についての所定データを含むデータベースを用い、生産に係る運転中のウェハ処理に際する発光から検出された前記複数波長の所定のデータと前記データベースに含まれるデータのパターンを比較して、生産処理に係るデータと最も近いパターンを有するデータベースのデータを選択し、このデータベースのデータに対応する時刻或いは処理の進捗度合、または処理の終点を判定するプラズマ処理装置とこのプラズマ処理装置によるウェハの処理方法を開示している。
本実施例では、このように処理の進行の各タイミングにおいて、略同時における複数の波長のデータのパターンを利用して、データベースのデータと比較することで、データベースのデータの選択を高精度に行うことができ、ひいては処理の進捗の度合を高精度に判定することができる。
また、3つ以上の波長に係るデータを用いることで、発光やデータに擾乱が存在しても、この擾乱によるデータのパターンを用いた選択,判定への影響を抑えて、高精度に進捗の度合を判定することができる。さらに、これらのデータは、各波長のデータの値同士が差分、商の算出等比較されることで、擾乱の影響を抑えることができ、これらの比較の結果得られるデータのパターンを用いて、高精度にデータの選択,判定ができる。
本発明に係るプラズマ処理装置の実施例の構成の概略を示す模式図である。 図1の実施例の微分波形データベースを作成するフローを示す流れ図である。 図1に示す実施例のウェハ自動生産時の終点検出方法のフローを示す流れ図である。 図1の微分波形データベースとなる各波長の平滑化微係数時系列データを示すグラフである。 図1に示す実施例における、微分波形データベース内のデータと現在処理中の半導体ウェハの処理データとを比較する概念図である。 図1の実施例に係るエッチング進捗程度を算出したパターン推移の結果の例を示すグラフである。 図1の本実施例における処理対象の半導体ウェハの表面の構造を示す模式図である。
符号の説明
101…真空チャンバ、102…試料台、103…プラズマ、104…半導体ウェハ、105…受光ポート、106…光ファイバ、107…終点判定装置、108…分光器、
109…第1デジタルフィルタ、110…微分器、111…第2デジタルフィルタ、112…比較器、113…微分波形データベース、114…終点判定器、115…表示器。

Claims (4)

  1. 内側が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された処理室と、処理室下方に配置され処理対象の試料を載置する試料台とを有し、前記処理室内に形成したプラズマを用いて前記試料を処理するプラズマ処理装置であって、
    前記試料の処理の際に得られた複数の波長のプラズマ光から検出されたデータのパターンと予め得られた前記波長のデータのパターンとを比較して前記試料の処理の進行を判定するプラズマ処理装置。
  2. 内側が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された処理室と、処理室下方に配置され処理対象の試料を載置する試料台とを有し、前記処理室内に形成したプラズマを用いて前記試料を処理するプラズマ処理装置であって、
    前記試料の処理の際に得られた複数の波長のプラズマ光から検出されたデータのパターンと予め得られた前記波長のデータのパターンを有するデータベースとを比較して、このデータベースに含まれる前記パターンに対応した処理の状態を判定するプラズマ処理装置。
  3. 請求項1または2に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記プラズマ光を検出する手段が前記処理室の側方の前記真空容器に配置されたプラズマ処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマ処理装置であって、
    前記複数の波長は3つ以上の波長であるプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103839851A (zh) * 2014-03-17 2014-06-04 上海华虹宏力半导体制造有限公司 终点判断方法

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