JP6762028B2 - 採便容器、および、便検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、便検体が入れられる採便容器、および、便検査装置に関する。
被検者の大便を分析して異常の有無を検査する際、大便から採便することが次広く行われている(例えば、特許文献1)。その際、採便で得られた便検体の組成を均一にして分析することで検査精度を向上させることができる。このために、検査の前処理として、便検体中の未消化物である夾雑物を除去するとともに便検体を撹拌していることが多い(例えば、特許文献1参照)。
従来、この前処理では、便検体をへら等で撹拌させつつ、便検体に含まれている夾雑物を作業員が取り除くことが一般的である。その際、便検体の一部を採取してへら等で撹拌させつつ夾雑物を除去して電子天秤にかけ、規定量になるまで採取と天秤での秤量とを繰り返し行っている。
特開2012-88186
しかし、便検体中の夾雑物の除去作業では、作業員が誤って便に触れてしまう可能性があり、また、便の悪臭で作業員が悩まされる。このため、作業員の負担が大きい。
また、夾雑物の組成は多岐にわたり様々であり、しかも便検体中に含まれる夾雑物の割合が多いほど手間がかかるため、夾雑物の除去作業に時間がかかる。そして、撹拌と夾雑物除去とを行った後の便が規定量に到達するまで上記の前処理の作業を行う必要があるため、作業効率が悪い。
また、採取された便検体の量が少ない場合、夾雑物から便をこそぎ落とす作業も必要になる上、前処理後の便検体に夾雑物が残る可能性も生じる。
そこで、本発明は、便検査における作業員の負担を減らすとともに高精度の便検査を短時間で効率良く行うことを可能にした採便容器および便検査装置を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る採便容器は、容器底側を構成し便検体が入れられる凹状部を有している便支持容器部と、前記便支持容器部に上側から係合するとともに、該係合によって便検体が濾されるフィルター部を有する本体容器部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る便検査装置は、容器底側を構成し便検体が入れられる凹状部を有している便支持容器部と、前記便支持容器部に上側から係合するとともに、該係合によって便検体が濾されるフィルター部を有する本体容器部と、を備え、前記本体容器部は、前記フィルター部を有して前記便支持容器部と係合するフィルター機能付き容器部と、前記フィルター機能付き容器部の上側に着脱自在に係合する蓋部と、で構成され、前記蓋部には、前記フィルター部で濾された前記便検体に検体棒先端部を到達させるための検体棒挿通用の孔部が形成されている採便容器に入れられた便検体を検査する便検査装置であって、前記検体棒を着脱自在に保持する保持部と、前記保持部を上下動させる駆動機構と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、便検査における作業員の負担を減らすとともに高精度の便検査を短時間で効率良く行うことを可能にした採便容器および便検査装置を提供することができる。
(a)および(b)は、それぞれ、第1実施形態の採便容器の斜視図、および、展開図である。 (a)および(b)は、それぞれ、第1実施形態の採便容器の正面断面図、および、展開断面図である。 第1実施形態で、(a)はフィルター機能付き容器部を構成するフィルター部の平面図、(b)はフィルター機能付き容器部で便検体を濾すことの説明図である。 第1実施形態で、(a)はフィルター部上に便検体が濾されることを説明する平面図、(b)はフィルター機能付き容器部で便検体を濾すことの説明図である。 第1実施形態で、(a)はフィルター部上に便検体が濾されることを説明する平面図、(b)はフィルター機能付き容器部で便検体を濾すことの説明図である。 第2実施形態の採便容器の展開斜視図である。 第2実施形態で、(a)は採便容器の正面断面図、(b)は採便容器の展開断面図((c)のA−A断面に相当)、(c)は内側容器部における撹拌部を示すための要部下面図、(d)は内側容器部におけるフィルター部を示すための要部平面図である。 第3実施形態で、(a)は採便容器の斜視図、(b)は採便容器の展開斜視図である。 第3実施形態で、(a)は採便容器の断面図、(b)は採便容器の展開断面図である。 第3実施形態で検体棒の変形例を示す部分側面断面図である。 第3実施形態で検体棒の変形例を示す斜視図である。 第4実施形態で、(a)はフィルター機能付き容器部の背面斜視図、(b)は採便容器の展開図である。 第4実施形態で、(a)は採便容器の断面図、(b)は採便容器の展開断面図である。 第5実施形態で、(a)は採便容器の背面斜視図、(b)は採便容器の展開図である。 第6実施形態で、(a)は採便容器の斜視図、(b)は採便容器の展開斜視図である。 第6実施形態で、(a)は採便容器の断面図、(b)は採便容器の展開断面図((c)のB−B断面に相当)、(c)は内側容器部における撹拌部の配置位置を示すための要部平面断面図、(d)は内側容器部におけるフィルター部を示すための要部平面図である。 第6実施形態で、(a)は蓋部材の変形例を示す斜視図、(b)は蓋部材の変形例を示す側面断面図である。 第7実施形態で、(a)は採便容器の斜視図、(b)は採便容器の展開斜視図である。 第7実施形態で便検査装置を説明する模式的断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付してその説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態を説明する。図1〜図5に示すように、本実施形態に係る採便容器10は、容器底側を構成し便検体CN(図3参照)が入れられる凹状部11を有している便支持容器部12と、便支持容器部12に上側から係合するとともに、該係合によって便検体が濾されるフィルター部Fを有する本体容器部Qとを備える。
本実施形態では、本体容器部Qは、このフィルター部Fを有して便支持容器部12と係合するフィルター機能付き容器部14と、フィルター機能付き容器部14の上側に着脱自在に係合する蓋部材16と、で構成される。
フィルター部Fは、該係合によって便検体を濾すことで、便検体中の夾雑物の通過を抑えつつ便検体CNを通過させる。また、蓋部材16は、開けられることによってフィルター部上の便検体がフィルター機能付き容器部14から取り出し可能となるように配置されている。
本実施形態では、便支持容器部12の上部から中部にかけて外周側に雄ねじMSが形成されている。そして、フィルター機能付き容器部14は、円筒状であって濾された便検体CFが円筒内側に出てくる中央円筒部14mと、中央円筒部14mの外壁から張り出して下方へ延びる外円筒部14eとを有する。この外円筒部14eの内周側には、雄ねじMSにねじ係合する雌ねじFSが形成されている。そして、フィルター部Fは中央円筒部14mの下端部に設けられている。
また、フィルター機能付き容器部14の中央円筒部14mが凹状部11との間に隙間を形成せずに凹状部11内へ進入できるように、凹状部11の内寸は、中央円筒部14mの外寸に合わせて決められている。これを確実に行えるように、凹状部11の側壁部11e上端は、内周端よりも外周端のほうが高い断面三角形状となっている。
フィルター部Fは、所定寸法以上の夾雑物を通過させないものであれば特に限定しないが、本実施形態ではメッシュ状である。メッシュ寸法は、例えば、一般家庭用の網戸よりも少し細かい程度の寸法である。この所定寸法は、意図する検査精度などにより予め設定された寸法である。
また、フィルター機能付き容器部14の内面側であってフィルター部Fのすぐ上側には、フィルター部Fを通過した便検体CFを均等に混ぜ易くするための凹凸部14jが形成されている。本実施形態では、凹凸部14jは、上下方向に細長く延びる凹部と凸部とが、内周に沿ってジグザグ状となるように配置された構成にされている。フィルター部Fを通過して凹凸部14jに当接している便検体CF(図5参照)は、フィルター機能付き容器部14の回転に伴うこの凹凸部14jの回転によって捏ねられる。
また、蓋部材16には、採便用ヘラ17が蓋内側から下方へ延び出しており、採便用ヘラ17はフィルター機能付き容器部14の中空空間に位置している。そして蓋部材16は、ワンタッチでフィルター機能付き容器部14の上部に係合可能(装着可能)である。便支持容器部12、フィルター機能付き容器部14や蓋部材16は、例えば樹脂成型で形成されている。
(作用、効果)
本実施形態で採便容器10を用いて夾雑物除去済みの便検体を得るには、まず、蓋部材16および便支持容器部12をそれぞれフィルター機能付き容器部14から取外し、採便用ヘラ17で便検体CNを採取して便支持容器部12に入れる。そして、蓋部材16をフィルター機能付き容器部14に装着するとともにフィルター機能付き容器部14の雄ねじMSを便支持容器部12の雌ねじFSに当てて係合方向に回転させる。この回転によって、フィルター機能付き容器部14の中央円筒部14mが凹状部11内へ進入し、フィルター部Fが便検体CNを上方から押圧しつつフィルター部Fが凹状部内を下降する。
この結果、図3〜図5に示すように、フィルター部Fを通過できない寸法の夾雑物Kは、フィルター部Fの下側に残り、フィルター部Fを通過できる所定寸法未満の便検体がフィルター部F上に濾されて出てくる。
回転による係合が終了後、蓋部材16を開き、フィルター部F上に出てきている夾雑物除去済みの便検体CFを採取し、検査することで、高精度の便検査を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態では、採便用ヘラ17で便検体CNを便支持容器部12に入れ、フィルター機能付き容器部14を便支持容器部12に係合させることで、便検体CN中の夾雑物が除去された便検体CFを得ることができる。従って、作業員が剥き出しの便検体をヘラ等で直接に撹拌させて取り除くような作業が不要となる。これにより、作業中に作業員に便が付着する可能性が大きく低減し、衛生的であり、便検査における作業員の負担が大きく低減される。しかも夾雑物除去済みの便検体CF、すなわち、高精度の便検査を行うことができる便検体CFを短時間で容易に効率良く得ることができる。
また、蓋部材16の採便用ヘラ17で便検体CNを採取後、直ちに蓋部材16をフィルター機能付き容器部14に装着させることができる。従って、従来に比べ、便の悪臭が作業環境に広がることを大幅に抑止できる。このことは、便検査における作業員の負担を更に大きく低減させることに寄与する。
なお、蓋部材16では採便用ヘラ17のない構成にして、一般的なヘラを用いて便検体CNを採取してもよい。
また、蓋部材16をなしにした採便容器10にすることも可能である。これにより、蓋部材16の着脱作業が不要になるので、作業をより短時間で行うことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。図6、図7に示すように、本実施形態に係る採便容器20は、第1実施形態に比べ、フィルター機能付き容器部14に代えてフィルター機能付き容器部24を備えており、また、蓋部材16に代えて、ヘラが付いていない蓋部材26を備えている。
フィルター機能付き容器部24は、便支持容器部12に上側から係合する外側容器部23と、外側容器部23の中空部23sに上側から挿入されて外側容器部23に対して回動可能に係合するとともにフィルター部Fを下部に有する内側容器部25とを有する。外側容器部23は、便支持容器部12と相対的に回転することによって便支持容器部12に係合する構成にされている。
内側容器部25を構成する底板部25bの中央には、検体棒を挿通可能にするための底板孔部25hが形成されている。そして底板部25bの下面側には膜部材Mが配置されており、膜部材Mのうち底板孔部25hの下側は、膜厚を薄くして検体棒(図8等の検体棒Rを参照)で破られ易くした薄膜部Mwにされている。
また、内側容器部25は下方へ延び出す便検体用のへら状の撹拌部25pを有しており、内側容器部25が回転することで撹拌部25pが回転する構成にされている。撹拌部25pは膜部材Mを貫通している。
本実施形態では、撹拌部25pは、2枚のへら状部25p1、25p2で構成されている。へら状部25p1、25p2は、内側容器部25をU方向(図7参照)に回転させたときにへら状部25p1、25p2に当接した便検体に内側容器部25中央側へ移動する力を与えることができる位置に配置されている。
また、本実施形態では、内側容器部25の上部には、内側容器部25を外側容器部23に係合させたときには外側容器部23の上側へ露出するつまみ部25gが形成されている。使用者が片手で外側容器部23を持ち、もう一方の片手でつまみ部25gに指を当てて回動力を与えることで、外側容器部23に対して内側容器部25が回動し、撹拌部25pで便検体CFを撹拌できる構成になっている。
(作用、効果)
本実施形態で採便容器20を用いて夾雑物除去済みの便検体を得るには、まず、専用のヘラ(図示せず)などを用いて便支持容器部12に便検体を入れる。
そして、フィルター機能付き容器部24(膜部材Mが配置された内側容器部25と外側容器部23とが予め係合したもの)を便支持容器部12に当て、係合方向に回転させることで係合させていく。この回転によって、フィルター機能付き容器部24の中央円筒部14mが凹状部11内へ進入し、フィルター部Fが便検体CNを上方から押圧しつつフィルター部Fが凹状部内を下降して便検体CNがフィルター部Fで濾されて通過する。この結果、フィルター部Fを通過できない寸法の夾雑物K(図3〜図5参照)は、フィルター部Fの下側に残り、フィルター部Fを通過できる所定寸法未満の便検体CFがフィルター部F上に出てきて、フィルター部Fと膜部材Mとの間に溜まる。
また、この係合方向への回転によっても、フィルター部Fと膜部材Mとの間の便検体CFが撹拌部25pの回転によって捏ねられるが、本実施形態では、上記係合の完了後、つまみ部25gに指を当て、外側容器部23に対して内側容器部25を回動(すなわち往復回転動)させる。これにより、フィルター部F上のこの便検体CFは、第1実施形態に比べ、撹拌部25pによって充分に捏ねられていることにより均一性が遥かに高い。
その後、蓋部材26を開き、検体棒を内側容器部25内へ上方から差し込んで、検体棒先端部を内側容器部25の底板孔部25hに到達させる。そして、薄膜部Mwを検体棒先端部で押し破り、フィルター部F上の便検体CF(フィルター部Fと膜部材Mとの間に存在している便検体)に検体棒先端部を接触させ、検体棒先端部に便検体CFを付着させる。なお、付着させる際、検体棒を回動させることで、検体棒先端部に付着する便検体量が不足することを回避し易い。
そして、検体棒を採便容器20から引き出す。その際、薄膜部Mwを検体棒先端部で押し破ったことによって形成された薄膜部孔から検体棒先端部を通過させるときに、検体棒先端部に付着し過ぎている便検体部分は孔周囲の膜部分によってこそぎ落とされる。従って、採便容器20から取り出された検体棒では、便検体が付着し過ぎていることは充分に回避されている。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明する。図8、図9に示すように、本実施形態に係る採便容器30は、第2実施形態に比べ、蓋部材の中央に検体棒挿通用の蓋孔部36hが形成されている。そして、検体棒Rが蓋孔部36hに差し込まれ、スペーサSP1を介して差し込みが停止された状態(検体棒待機状態)にされている。なお、スペーサとしては検体棒Rへの着脱が容易であればよく、使用者が指で挟む薄厚の挟持部G1が形成されたスペーサSP1であっても、厚い挟持部G2が形成されたスペーサSP2であってもよい。
本実施形態で採便容器30を用いて夾雑物除去済みの便検体を得るには、まず、第2実施形態と同様にして、便支持容器部12に便検体を入れ、便支持容器部12とフィルター機能付き容器部24とを係合させる。この結果、第2実施形態と同様、フィルター部Fを通過できる所定寸法未満の便検体CFがフィルター部F上に出ている。また、この便検体CFは、撹拌部25pによって捏ねられていることによって均一性が高い。
その後、スペーサSP1を取外し、検体棒Rを上方から押圧する。この結果、検体棒先端部RTが薄膜部Mwを押し破り、フィルター部F上の便検体CF(膜部材Mと便支持容器部12の凹状部11との間に存在している便検体)に検体棒先端部が接触し、検体棒先端部に便検体CFが付着する(検体棒最下端状態)。そして、第2実施形態と同様にして検体棒Rを採便容器30から引き出す。
ここで、本実施形態では、上記の検体棒待機状態では検体棒先端部RTが薄膜部Mwのすぐ上側に位置し、上記の検体棒最下端状態では検体棒先端部RTがフィルター部Fに到達しない位置となるように、スペーサSP1の寸法が決められている。
本実施形態により、第2実施形態で奏される効果に加え、より短時間で効率的に便検査を行うことを可能にできるという効果が奏される。
また、検体棒先端部RTの形状は、採便に都合の良い形状であればよく、図8に示すように検体棒Rの長手方向に沿った直線状凹部D1が配列された形状でもよいし、図10に示すように螺旋状凹部D2が配列された形状でもよいし、図11に示すように、中心軸まわりに互いに均等な配置位置となるように複数(図11では3つ)の溝部D3が形成されていてもよい。ここで、図11では、各溝部D3を、螺旋溝が検体棒長手方向に沿って配列された例として描いている。
なお、検体棒先端部RTをこのような形状にすることにより、検体棒を採便容器30から引き出す際、薄膜部Mwを検体棒先端部で押し破ったことによって形成された薄膜部孔から検体棒先端部を通過させるときに、薄膜部孔の周囲の膜部分が凹部に食い込んで便検体を落とし過ぎてしまうという懸念は解消する。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態を説明する。図12、図13に示すように、本実施形態に係る採便容器40では、第1実施形態に比べ、フィルター機能付き容器部44が便検体用の撹拌部45をフィルター部Fの下側に備えている。本実施形態では、撹拌部45がへら状部45p1、45p2で構成されている。
本実施形態で採便容器40を用いて夾雑物除去済みの便検体を得るには、まず、専用のヘラ(図示せず)などを用いて便支持容器部12に便検体を入れる。
そして、フィルター機能付き容器部44を便支持容器部12に当て、係合方向に回転させることで係合させていく。この回転によって、フィルター機能付き容器部44の中央円筒部(下端部)が凹状部11内へ進入し、フィルター部Fが便検体CNを上方から押圧しつつフィルター部Fが凹状部内を下降するとともに、フィルター部Fと凹状部11との間の便検体CNが撹拌部45の回転によって捏ねられる。
この結果、フィルター部Fを通過できない寸法の夾雑物K(図3〜図5参照)は、フィルター部Fの下側に残り、フィルター部Fを通過できる所定寸法未満の便検体CFがフィルター部F上に濾されて出てくる。
本実施形態では、第1実施形態で奏される効果に加え、フィルター部F上のこの便検体CFは、第1実施形態で奏される効果に加え、撹拌部45によって捏ねられていることにより均一性が遥かに高いという効果も奏される。また、第2実施形態に比べ、部品点数が少なくて構成要素が簡素であるという効果も奏される。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態を説明する。図14に示すように、本実施形態に係る採便容器50は、第1実施形態に比べ、蓋部材16に代えて、便検体を撹拌する撹拌用ヘラ52が蓋内側から下方へ延び出す蓋部材56を有しており、撹拌用ヘラ52はフィルター機能付き容器部14の中空空間に位置している。そして、蓋部材56が装着されたときにはフィルター部Fの直ぐ上に撹拌用ヘラ52の先端部52t(下端部)が位置するように、撹拌用ヘラ52の寸法が決められている。本実施形態では、先端部52tはくし歯状にされており、また、蓋部材56はフィルター機能付き容器部14の上側に回動可能に係合している。
この構成により、蓋部材56を回動させることにより、フィルター部Fで濾された便検体CFが撹拌用ヘラ52で捏ねられる。従って、第1実施形態で奏される効果に加え、簡単な構成で便検体CFの均一性を一層高くすることができるという優れた効果が奏される。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態を説明する。図15、図16に示すように、本実施形態に係る採便容器60は、便検査装置(図示せず)にセットされて自動で便検査を行うための容器である。採便容器60は、第3実施形態に比べ、蓋部材、膜部材、撹拌部の構成が異なっており、これに対応するために、外側容器部23に代えて外側容器部63を備え、内側容器部25に代えて内側容器部65を備えている。また、採便容器60はスペーサや検体棒を備えていない。検体棒は便検査装置が予め多数備えており、採便容器毎に未使用の検体棒を順次使用するようになっている。
本実施形態では、採便容器60を構成する蓋部材26には検体棒挿通用の孔は形成されていない。採便容器60を構成する膜部材Nの中央部では、検体棒先端部によって破られ易いように湾曲凹状部NDが形成されて薄厚になっている。フィルター部Fの中央部では、メッシュは形成されずに平板部材で構成される円盤部FRにされおり、便検体CNはこの円盤部FRでは通過しない。
内側容器部65の底板部65bから下方に延び出す撹拌部67pは、へら状部67p1、67p2で構成され、何れも弾性材で構成されている。へら状部67p1、67p2は、内側容器部65の底板部65bから下方かつやや斜め外側へ向けて延び出している。また、へら状部67p1、67p2は、内側容器部65をU方向(図16参照)に回転させたときにへら状部67p1、67p2に当接した便検体に内側容器部65中央側へ移動する力を与えることができる位置に配置されている。
また、本実施形態では、へら状部67p1、67p2は膜部材Nと一体的に形成されており、へら状部67p1、67p2および膜部材Nは何れもシリコンゴムで構成されている。そして、膜部材Nのうちの円盤部FRの上方領域は、へら状部67p1、67p2の通過しない領域(非通過領域)になっている。
本実施形態により、便検体CNを収容した採便容器60を便検査装置にセットすると、便検査装置が蓋部材26を取外して自動的に検体棒が降りてきて検体棒先端部が湾曲凹状部NDを突き破る。そして、膜部材Nとフィルター部Fとの間の便検体CFに検体棒先端部が触れ、検体棒先端部に付着した便検体CFを検査することが可能になる。従って、便検査における作業員の負担を大きく減らすとともに高精度の便検査を短時間で効率良く行うことが可能になる。
また、へら状部67p1、67p2の通過しない領域、すなわち膜部材Nのうちの円盤部FRの上方領域では、便検体が濾しだされない。従って、へら状部67p1、67p2で便検体CFを全体にわたって効率良く捏ねる構成の採便容器60とすることができる。
なお、蓋部材26は、図17に示すように、平面視でリング状の切欠部64を中央部に備えていて、検体棒先端部で押圧(あるいは使用者が指等で押圧)されることで簡単に切欠部64から破断して折れ曲がる(あるいは切欠部64から切断される)蓋中央島部66を有していてもよい。これにより、蓋部材26を回転させて開けるという作業が不要になり、作業時間の短縮化、便検査装置の構造の簡素化、などの優れた効果が得られる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態を説明する。図18、図19に示すように、本実施形態に係る採便容器80は、第6実施形態に比べ、第3実施形態で説明したスペーサSP1(図8、図9参照)および検体棒Rを備え、蓋部材26に検体棒挿通用の蓋孔部が形成されている例である。
本実施形態では、便検査装置90で採便容器80内の便検体を検査する。便検査装置90は、検体棒を着脱自在に保持する保持部92と、保持部92を上下動させる駆動機構94(ロードセル)とを備えており、採便容器80に入れられた便検体を検査する構成にされている。
便検査装置90で採便容器80内の便検体を検査するには、作業員がスペーサSP1を引き抜くことで取外し、採便容器80を便検査装置90の所定位置にセットする。なお、セットされた採便容器80のスペーサSP1を便検査装置90が引き抜く構成にしてもよい。
便検査装置90は、駆動機構94により保持部92を下降させて検体棒Rの頭部にまで到達させる。そして、検体棒Rを押し下げることで膜部材Nを押し破り、膜部材Nと凹状部との間に位置する便検体に検体棒先端部RTを付着させる。その際、検体棒Rを90°回転させ、更に、90°反転させて回転前の回転方向位置に戻すことが好ましい。
そして、検体棒Rを上昇させて採便容器80から引き出す。ここで、検体棒Rに付着した便検体量が規定量(例えば50mg)未満であると判定された場合には、採便容器80にもう一度入れて便検体を更に付着させることが好ましい。
その後、希釈工程(便検体の希釈)、試薬添加などの必要な工程を行った後、検査を終了する。
本実施形態により、便検査装置90をより簡素な構成にすることが可能になる。また、検体棒Rを上下動させ、便検体CF(図5参照)の付着量が規定量になるまで便検体CFを検体棒先端部に付着させることが可能になり、検査精度を向上させることができる。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は発明の技術的思想を具体化するための例示であって、発明の範囲をそれらに限定することは意図していない。これらの実施形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
例えば、本体容器部Q(第1実施形態、図1参照)として、フィルター機能付き容器部と蓋部材とが樹脂成型等で一体的に形成された部材(なお、上部形状は平板に限らず、ドーム状等であってもよい)にした構成にすることもできる(第2〜第7実施形態でも同様)。
この場合、第3実施形態(図8〜図11参照)、第7実施形態(図18、図19参照)のように蓋孔部36hを形成しておく必要がある場合には、蓋孔部36hに相当するものを本体容器部の上部に形成しておくことで検体棒Rが挿通できる。
またこの場合、第6実施形態の変形例(図17参照)のように切欠部64を形成して蓋中央島部66を形成しておく必要がある場合には、切欠部64および蓋中央島部66に相当するものを本体容器部の上部に形成しておくことで検体棒Rが挿通可能となる。
またこの場合、第1実施形態(図1〜図5参照)、第2実施形態(図6、図7参照)、第4実施形態(図12、図13参照)、第5実施形態(図14参照)、第6実施形態(図15、図16参照)のように蓋孔部を形成しない場合には、本体容器部の上部を簡単に除去することで夾雑物除去済みの便検体CFを上側から採取できるように、例えば、本体容器部の側部に切欠き等による薄肉部を形成しておいてもよい。なお、このように本体容器部の上部を簡単に除去できる構成にする場合には、採便用ヘラ17(図1参照)に相当するものは不要である。
10 採便容器
11 凹状部
12 便支持容器部
14 フィルター機能付き容器部
16 蓋部材(蓋部)
20 採便容器
23 外側容器部
24 フィルター機能付き容器部
25 内側容器部
26 蓋部材(蓋部)
25p 撹拌部
30 採便容器
36h 蓋孔部(孔部)
40 採便容器
44 フィルター機能付き容器部
45 撹拌部
50 採便容器
52 撹拌用ヘラ(撹拌部)
60 採便容器
63 外側容器部
65 内側容器部
67p 撹拌部
80 採便容器
90 便検査装置
92 保持部
94 駆動機構
CF 便検体
CN 便検体
F フィルター部
K 夾雑物
Q 本体容器部
R 検体棒
RT 検体棒先端部

Claims (5)

  1. 容器底側を構成し便検体が入れられる凹状部を有している便支持容器部と、
    前記便支持容器部に上側から係合するとともに、該係合によって便検体が濾されるフィルター部を有する本体容器部と、を備え
    前記本体容器部は、
    前記フィルター部を有して前記便支持容器部と係合するフィルター機能付き容器部と、
    前記フィルター機能付き容器部の上側に着脱自在に係合する蓋部と、で構成され、
    前記フィルター機能付き容器部は、前記便支持容器部に上側から係合する外側容器部と、前記外側容器部の中空部に上側から挿入されて前記外側容器部に係合するとともに前記フィルター部が設けられた内側容器部とで構成され、
    前記外側容器部と前記便支持容器部とは相対的に回転することで係合する構成にされ、
    前記内側容器部は下方へ延び出す便検体用の撹拌部を有しており、前記内側容器部が回転することで前記撹拌部が回転する構成にされていることを特徴とする採便容器。
  2. 容器底側を構成し便検体が入れられる凹状部を有している便支持容器部と、
    前記便支持容器部に上側から係合するとともに、該係合によって便検体が濾されるフィルター部を有する本体容器部と、を備え、
    前記本体容器部は、
    前記フィルター部を有して前記便支持容器部と係合するフィルター機能付き容器部と、
    前記フィルター機能付き容器部の上側に着脱自在に係合する蓋部と、で構成され
    前記フィルター機能付き容器部と前記便支持容器部とは相対的に回転することで係合する構成にされ、
    前記フィルター機能付き容器部は、下方へ延び出す便検体用の撹拌部を有しており、前記フィルター機能付き容器部の回転に伴って前記撹拌部が回転する構成にされていることを特徴とする採便容器。
  3. 容器底側を構成し便検体が入れられる凹状部を有している便支持容器部と、
    前記便支持容器部に上側から係合するとともに、該係合によって便検体が濾されるフィルター部を有する本体容器部と、を備え、
    前記本体容器部は、
    前記フィルター部を有して前記便支持容器部と係合するフィルター機能付き容器部と、
    前記フィルター機能付き容器部の上側に着脱自在に係合する蓋部と、で構成され、
    前記蓋部は前記フィルター機能付き容器部に回動可能に係合し、
    前記蓋部の内側には、下方に延び出す便検体用の撹拌部が設けられ、前記蓋部の回動に伴って前記撹拌部が回動する構成にされていることを特徴とする採便容器。
  4. 前記蓋部には、前記フィルター部で濾された前記便検体に検体棒の先端部を到達させるための検体棒挿通用の孔部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の採便容器。
  5. 請求項に記載の採便容器に入れられた便検体を検査する便検査装置であって、
    前記検体棒を着脱自在に保持する保持部と、
    前記保持部を上下動させる駆動機構と、を備えたことを特徴とする便検査装置。
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