以下、本実施形態に係る情報連携システムについて、図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態に係る情報連携システム1は、移動体搭載機2、サーバ3、及び携帯端末4を有する。図1では、情報の流れを矢印で例示している。
移動体搭載機2は、図2に示すように、移動体6に搭載されている。本実施形態では、移動体6としてオートバイを例示する。但し、移動体6は、オートバイに限定されない。例えば、移動体6は、二輪車の他に、自動車、船舶、又は雪上車であってもよい。船舶としは、水上バイク及びボートを例示することができる。雪上車にはスノーモービルが含まれる。図2では、情報の流れを矢印で例示している。
移動体搭載機2は、メータユニット7、通信接続機器8、第1カメラ11、第2カメラ12、操作装置13及びセンサ装置14を備えている。移動体搭載機2は、第1カメラ11及び第2カメラ12の他に更にカメラを備えてもよい。
メータユニット7は、図2に示すように、メータ制御装置16、表示装置17、オドメータ18、指針駆動回路19、速度メータ21、タコメータ22、水温メータ23、及び燃料メータ24を備えている。
メータ制御装置16は、第1制御部26と、第1の一時記憶部27と、第1記憶部28と、を備えている。以下では、第1制御部26を「メータ制御部26」とも称する。第1の一時記憶部27は、「メータ一時記憶部27」とも称する。第1記憶部28は、「メータ記憶部28」とも称する。メータ制御装置16は、車載LAN(Local Area Network)30に接続されている。車載LAN30には、例えば、CAN(Controller Area Network)を用いることができる。
メータ制御部26は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を用いて構成されている。メータ制御部26は、メータ記憶部28に記憶されたメータ制御プログラムを実行することにより、表示装置17及びオドメータ18の表示を制御する。またメータ制御部26は、メータ記憶部28に記憶されたメータ制御プログラムを実行することにより、指針駆動回路19を介して速度メータ21、タコメータ22、水温メータ23、及び燃料メータ24の表示を制御する。
メータ一時記憶部27は、メータ制御部26によって処理される情報を一時的に記憶する。メータ一時記憶部27には、例えば、揮発性メモリが用いられる。揮発性メモリとしては、例えば、RAM(Random Access Memory)が挙げられる。
メータ記憶部28は、メータ制御プログラムを含む各種のプログラム、表示装置17に表示させる表示用データ、及び積算移動距離28aを記憶している。メータ記憶部28には、例えば、不揮発性メモリが用いられる。不揮発性メモリとしては、例えば、ROM(Read Only Memory)、若しくはフラッシュメモリが挙げられる。
表示装置17は、例えば、液晶ディスプレイ、又は有機EL(Electro Luminescence)を用いて構成される。表示装置17は、タッチパネルを用いて構成されてもよい。
オドメータ18は、移動体6の積算移動距離28aを表示する。メータ制御部26は、車載LAN30を介して受信する移動体6の移動速度の情報に基づいて、メータ記憶部28に記憶されている積算移動距離28aを随時更新する。メータ制御部26は、更新した積算移動距離28aをオドメータ18に表示させる。オドメータは、例えば、液晶ディスプレイ、又は有機ELを用いて構成される。本実施形態では、オドメータ18と表示装置17が別々に設けられているが、表示装置17においてオドメータ18が表示される構成であってもよい。
指針駆動回路19は、メータ制御部26から受信する各メータの指示値に従って、速度メータ21、タコメータ22、水温メータ23、及び燃料メータ24の指針を各々回転するモータを駆動する。本実施形態では、速度メータ21、タコメータ22、水温メータ23、及び燃料メータ24は、何れも針と文字盤によるアナログ式メータであるが、その一部又は全部がデジタル式メータであってもよい。また、速度メータ21、タコメータ22、水温メータ23、及び燃料メータ24の一部又は全部が表示装置17において表示される構成であってもよい。
通信接続機器8は、車載LANケーブル及びLVDS(Low Voltage Differential Signaling)ケーブルを介して、メータユニット7と接続されている。通信接続機器8は、メータユニット7とは別体に設けられている。通信接続機器8は、機器制御装置31と、第1通信装置32と、第2通信装置33と、を備えている。第1通信装置32は、例えば、LPWA(Low Power Wide Area)の通信規格に対応した通信装置が挙げられる。第2通信装置33は、例えば、Wi−Fi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)の通信規格に対応した通信装置が挙げられる。通信接続機器8は、機器制御装置31と第1通信装置32と第2通信装置33とに加え、位置情報取得部34と、USB(Universal Serial Bus)インターフェース35と、を備えている。本実施形態では、通信接続機器8は、移動体6に搭載されたバッテリー42から常時電力の供給を受けている。
機器制御装置31は、第2制御部36と、第2の一時記憶部37と、第2記憶部38と、を備えている。以下では、第2制御部36を「機器制御部36」とも称する。第2の一時記憶部37は、「機器一時記憶部37」とも称する。第2記憶部38は、「機器記憶部38」とも称する。機器制御装置31は、車載LAN30に接続されている。機器制御装置31は、車載LAN30を介してメータ制御装置16と通信することができるように構成されている。また、機器制御装置31は、メータ制御装置16と、LVDS39によってメータ制御装置16に画像データを送信することができるように構成されている。
機器制御部36は、例えば、CPUを用いて構成されている。機器制御部36は、機器記憶部38に記憶された機器制御プログラムを実行することにより通信接続機器8の各部を制御する。機器制御部36は、通信制御部36a、積算移動距離取得部36b、情報取得部36fとして機能する。
通信制御部36aは、第1通信装置32及び第2通信装置33を制御することができるように構成されている。例えば、通信制御部36aは、第2通信装置33が携帯端末4と通信できない状態の場合、第1通信装置32からサーバ3に情報を送信する。通信制御部36aは、第2通信装置33が携帯端末4と通信できる状態の場合、第2通信装置33から携帯端末4に情報を送信する。携帯端末4は、第2通信装置33から受信した情報をサーバ3に転送することができるように構成されている。
第2通信装置33が携帯端末4と通信できない状態としては、例えば、移動体6の電源がオフの状態が挙げられる。第2通信装置33は、第1通信装置と比較して消費電力が大きい傾向にあるため、移動体6の電源がオフの状態で第2通信装置33を使用すると、バッテリー42の劣化が早まってしまうおそれがある。通信制御部36aは、例えば、移動体6から提供されるアクセサリ電源のオン状態、若しくはアクセサリ電源のオフ状態を示す信号に基づいて、移動体6の電源のオンの状態とオフの状態とを判断することができる。言い換えれば、移動体6の電源がオフの状態とは、移動体6におけるアクセサリ電源がオフ状態を示し、移動体6の電源がオンの状態とは、移動体6におけるアクセサリ電源がオン状態を示す。通信制御部36aは、アクセサリ電源のオン状態とオフ状態で移動体6の電源のオンの状態とオフの状態とを弁別する構成に限られない。通信制御部36aは、例えば、イグニッション電源のオン状態とオフ状態とを示す信号に基づいて、移動体6の電源のオン状態、若しくはオフの状態を判断してもよい。通信制御部36aは、例えば、メータ制御装置16と車載LAN30を介して通信できないとき、移動体6の電源がオフの状態であると判断することもできる。
また、第2通信装置33が携帯端末4と通信できない状態として、例えば、第2通信装置33と携帯端末4とが通信不良の状態が挙げられる。第2通信装置33と携帯端末4とが通信不良の状態として、例えば、第2通信装置33が携帯端末4から受信する電波強度が所定値以下である状態が挙げられる。また、第2通信装置33と携帯端末4とが通信不良の状態として、例えば、何らかの原因で通信途絶の状態が挙げられる。さらに、第2通信装置33と携帯端末4とが通信不良の状態として、例えば、携帯端末4の電源オフ状態で第2通信装置33が携帯端末4から何ら電波を受信しない状態を含んでもよい。
積算移動距離取得部36bは、車載LAN30を介して、メータ制御装置16から積算移動距離28aを取得する。具体的には、積算移動距離取得部36bは、車載LAN30を介してメータ制御部26に対して移動体6の積算移動距離28aの送信を要求する。メータ制御部26は、積算移動距離取得部36bからの要求に応じて、メータ記憶部28に記憶している移動体6の積算移動距離28aを読み出す。メータ制御部26は、読み出した積算移動距離28aを、機器制御部36に転送する。
情報取得部36fは、移動体6に関する移動体情報を取得する。情報取得部36fは、例えば、移動体情報が移動体6の位置情報の場合、位置情報取得部34から位置情報を取得できればよい。情報取得部36fは、例えば、移動体情報が移動体6の積算走行距離の場合、メータユニット7から積算走行距離の情報を取得できればよい。言い換えれば、情報取得部36fは、例えば、メータユニット7から積算走行距離の情報を直接的に取得してもよい。情報取得部36fは、メータユニット7から積算走行距離の情報を直接的に取得する場合、積算移動距離取得部36bとして機能する。情報取得部36fは、例えば、積算移動距離取得部36bを介して、メータユニット7から積算走行距離の情報を間接的に取得してもよい。情報取得部36fは、例えば、移動体情報がセンサ装置14で検出した移動体6の状態を示すセンサ情報の場合、センサ装置14からセンサ情報を取得できればよい。
機器一時記憶部37は、機器制御部36によって処理される情報を一時的に記憶する。機器一時記憶部37には、例えば、揮発性メモリが用いられる。揮発性メモリとしては、例えば、RAM(Random Access Memory)が挙げられる。
機器記憶部38は、機器制御プログラムを含む各種のプログラムと、個体識別情報38aを記憶している。機器記憶部38には、例えば、不揮発性メモリが用いられる。不揮発性メモリとしては、例えば、ROM、フラッシュメモリが挙げられる。
第1通信装置32は、サーバ3と通信を行う。第1通信装置32は、移動体6に関する移動体情報を含む送信情報をサーバ3へ送信する。第1通信装置32は、所定の時間間隔で一定の頻度で情報を、サーバ3へ送信することが可能である。移動体6に関する情報には、例えば、移動体6の積算走行距離、移動体6の位置情報が含まれる。移動体情報は、移動体6の積算走行距離、移動体6の位置情報だけに限られない。移動体情報は、例えば、移動体6がオートバイなどの車両の場合、センサ装置14で検出したタイヤの空気圧でもよい。第1通信装置32とサーバ3との間で行われる通信は、例えば、LPWAの通信規格に対応した無線通信ネットワークである。LPWAは、1度に送信できるデータの容量が少なく、1日に送信できる回数が限られている。しかし、LPWAは、低消費電力且つ比較的に広いエリアをカバーできる。第1通信装置32は、LPWAの規格を利用する場合、例えば、半径数kmから数十km単位の広いエリアに電波を飛ばすことができる。第1通信装置32は、LPWAの規格を利用する場合、例えば、100bpsから数十kbpsの通信速度で通信を行うことができる。LPWAの規格に基づいた通信装置は、例えば、920MHz帯、若しくは2.4GHz帯の周波数帯で通信を行うことができる。本実施形態では、1日に送信できる回数を制限するために、第1通信装置32は所定の時間間隔をおいて通信する。所定の時間間隔は、一定の時間間隔ごとでもよいし、任意の時間間隔ごとでもよい。
第2通信装置33は、携帯端末4と通信を行う。第2通信装置33は、移動体6に関する移動体情報を含む送信情報を携帯端末4へ送信する。第2通信装置33は、第1通信装置32よりも1度に多くのデータ量で情報を送信することができる。また、第2通信装置33は、第1通信装置32よりも高い頻度で情報を送信することが可能である。第2通信装置33は、任意の頻度で情報を、携帯端末4へ送信することが可能である。第2通信装置33と携帯端末4との間で行われる通信は、例えば、近距離無線通信が挙げられる。近距離無線通信は、例えば、通信できる距離が数cmから数十メートル以内(例えば50m以内)の比較的狭いエリアがカバーできる。近距離無線通信としては、Wi−Fi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)の通信規格に対応した通信である。第2通信装置33は、Wi−Fi(登録商標)の通信規格を利用する場合、例えば、100mから300m程度のエリアに電波を飛ばすことができる。第2通信装置33は、Wi−Fi(登録商標)の通信規格を利用する場合、例えば、54Mbpsの通信速度で情報を送信することができる。第2通信装置33は、Bluetooth(登録商標)の通信規格を利用する場合、例えば、10mから100m程度のエリアに電波を飛ばすことができる。第2通信装置33は、Bluetooth(登録商標)の通信規格を利用する場合、例えば、24Mbpsの通信速度で情報を送信することができる。
位置情報取得部34は、移動体6の位置情報を取得する。位置情報取得部34は、取得した移動体6の位置情報を機器制御部36に渡す。位置情報取得部34は、例えば、衛星測位システムに用いられるGPS(Global Positioning System)センサを用いて構成される。位置情報には、緯度情報・経度情報と、位置情報を取得した時刻とが含まれる。
USBインターフェース35には、第1カメラ11と第2カメラ12が接続されている。第1カメラ11は、例えば、移動体6の前方を撮影するように設置される。第2カメラ12は、例えば、移動体6の後方を撮影するように設置される。
第1カメラ11は、ドライブレコーダのカメラとして機能する。具体的には、機器制御部36が、第1カメラ11によって撮影された撮影画像データを取得する。機器制御部36は、取得した撮影画像データを機器記憶部38に蓄積する。機器制御部36は、機器記憶部38に蓄積した撮影画像データを、移動体6の位置情報、及び個体識別情報38aとともに第2通信装置33からサーバ3へ送信するように構成されている。
第2カメラ12は、電子ミラーとして機能する。具体的には、機器制御部36は、第2カメラ12によって撮影された撮影画像データをメータ制御装置16のメータ制御部26に転送する。メータ制御部26は、機器制御部36から取得する撮影画像データを表示装置17に表示するように構成されている。
第1カメラ11及び第2カメラ12は、USBインターフェース35の代わりに、Wi−Fi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)の通信規格に対応した通信で機器制御部36と接続されるように構成されていてもよい。
操作装置13は、ユーザの入力操作を受け付ける。操作装置13は、車載LAN30を介して、受け付けた入力操作の種類に応じた信号をメータ制御部26及び機器制御部36に送信する。メータ制御部26及び機器制御部36は、操作装置13から受信した信号に従って各種の処理を行う。本実施形態では、図1に示すように、操作装置13は、移動体6のハンドル41に設置されている。
例えば、ユーザが操作装置13において所定の入力操作を行うと、表示装置17に移動体6の後方の映像が表示される。すなわち、電子ミラー機能を利用することができるようになる。この場合、第2カメラ12によって撮影された撮影画像データが機器制御部36からメータ制御部26に転送される。メータ制御部26は、機器制御部36から受信した撮影画像データを表示装置17に表示する。
また、例えば、ユーザが操作装置13において別の所定の入力操作を行うと、携帯端末4の端末表示部44に表示される情報が、メータユニット7の表示装置17に表示される。この場合、機器制御部36は、第2通信装置33を介して携帯端末4から表示用データを受信する。機器制御部36は、携帯端末4から受信した表示用データをメータ制御装置16のメータ制御部26にLVDS39を介して転送する。メータ制御部26は、機器制御部36から受信した表示用データを表示装置17に表示する。
センサ装置14は、移動体6に関するセンサ情報を取得する。センサ装置14は、取得した移動体6に関するセンサ情報を機器制御部36に渡す。センサ装置14は、例えば、移動体6のタイヤの空気圧に関する空気圧情報を取得する空気圧センサ装置とすることができる。センサ装置14は、空気圧センサ装置だけに限られない。センサ装置14は、通信接続機器8の外部に設けられているが、通信接続機器8の内部に設けられていてもよい。センサ装置14は、取得した移動体6に関するセンサ情報を、車載LAN30を介して、機器制御部36に渡すように構成されていてもよい。
携帯端末4は、例えば、図3に示すように、端末表示部44、端末入力部45、端末記憶部46、端末制御部47、機器通信部48、及びネットワーク通信部49を備えている。図3では、情報の流れを矢印で例示している。
端末表示部44は、例えば、タッチパネルを用いて構成される。端末表示部44は、タッチパネルを用いた構成に限定されず、単に表示装置だけの構成であってもよい。
端末入力部45は、携帯端末4に対するユーザの各種の情報の入力を受け付ける。端末入力部45は、例えば、タッチパネルを用いて構成される。端末入力部45は、タッチパネルを用いた構成に限定されず、物理キーで構成されてもよい。
端末記憶部46は、携帯端末4で実行される各種プログラムを記憶する。端末記憶部46は、端末表示部44又はメータユニット7の表示装置17に表示させる画像情報を記憶するように構成されている。端末記憶部46は、サーバ3から提供された情報を記憶するように構成されている。端末記憶部46は、例えば、不揮発性メモリを用いて構成される。不揮発性メモリとしては、例えば、ROM、フラッシュメモリ、若しくはSSD(Solid State Drive)が挙げられる。
端末制御部47は、端末記憶部46に記憶された所定のアプリケーションプログラムを起動することにより、機器通信部48を介して通信接続機器8の第2通信装置33と通信を行う。以下では、所定のアプリケーションプログラムを、「情報連携アプリ」ともいう。端末制御部47は、情報連携アプリが起動し、通信接続機器8の第2通信装置33から移動体情報を含む送信情報を受信した場合、受信した送信情報をサーバ3に転送する。端末制御部47は、例えば、CPUを用いて構成される。
機器通信部48は、第2通信装置33と通信できるように構成されている。機器通信部48は、例えば、Wi−Fi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)の通信規格に対応した通信を行う。
ネットワーク通信部49は、情報通信ネットワークを介して、サーバ3と通信できるように構成されている。
携帯端末4としては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、若しくはモバイルルータが挙げられる。モバイルルータは、例えば、モバイルWi−fiルータが挙げられる。スマートフォン、若しくはタブレット端末は、通信接続機器8と無線を介して接続された外付けのモジュレータとも言える。
サーバ3は、図3に示すように、第1サーバ通信部50、第2サーバ通信部51、サーバ制御部52、及びサーバ記憶部53を備えている。
第1サーバ通信部50は、通信接続機器8の第1通信装置32と通信できるように構成されている。第1サーバ通信部50は、第1通信装置32との間で、例えば、LPWAの通信規格に対応した通信を行う。
第2サーバ通信部51は、情報通信ネットワークを介して、携帯端末4のネットワーク通信部49と通信できるように構成されている。
サーバ制御部52は、携帯端末4から受信する移動体情報をサーバ記憶部53に記憶させる。サーバ制御部52は、例えば、CPUを用いて構成される。
サーバ記憶部53は、通信接続機器8、又は携帯端末4から受信する移動体情報を記憶する。サーバ記憶部53は、例えば、不揮発性メモリを用いて構成される。
つぎに、移動体6に関する移動体情報が通信接続機器8において取得され、サーバ3に送信されるまでの動作を図4乃至図7のフローチャートに基づき説明する。なお、以下では、携帯端末4において情報連携アプリが起動していることを前提に説明する。
先ず、機器制御部36は、図4に示すように、移動体情報を取得する(ステップ1)。以下では、ステップをSと称する。機器制御部36は、位置情報取得部34から移動体6の位置情報を取得する。また、機器制御部36は、移動体6の電源がオンの状態にある場合、メータ制御装置16が起動しているので、メータ制御部26に対して積算移動距離28aの送信を要求する。メータ制御部26は、機器制御部36の要求に応じて、メータ記憶部28から積算移動距離28aを読み出して機器制御部36に転送する。機器制御部36は、機器記憶部38に記憶している個体識別情報38aを読み出す。機器制御部36は、読み出した個体識別情報38aも移動体情報として送信情報に含める。より詳細には、情報取得部36fは、例えば、位置情報取得部34から移動体6の位置情報を取得する。また、情報取得部36fは、例えば、積算移動距離取得部36bから積算移動距離28aを取得する。情報取得部36fは、位置情報取得部34と別体に形成される構成だけに限られず、一体的に形成された構成でもよい。情報取得部36fは、積算移動距離取得部36bと別体に形成される構成だけに限られず、一体的に形成された構成でもよい。
機器制御部36は、移動体情報を取得した後、第2通信装置33が携帯端末4と通信できる状態にあるかを判定する(S2)。
機器制御部36は、第2通信装置33が携帯端末4と通信できる状態にあると判定した場合(S2でYesの場合)、第2通信装置33から携帯端末4に移動体情報を含む送信情報を送信する(S3)。機器制御部36は、例えば、第2通信装置33から位置情報を送信する場合、前回に第2通信装置33から位置情報を送信してから、今回送信するまでの1秒ごとの複数の位置情報を送信できるように構成されている。
一方、機器制御部36は、第2通信装置33が携帯端末4と通信できない状態にあると判定した場合(S2でNoの場合)、第1通信装置32による前回の移動体情報の送信から所定時間経過しているかを判定する(S4)。なお、この判定は、第1通信装置32による送信を所定の時間間隔で実行するために行われる。
機器制御部36は、第1通信装置32による前回の移動体情報の送信から所定時間経過していると判定した場合(S4でYesの場合)、移動体情報を含む送信情報のデータ量が所定のデータ量以下であるかを判定する(S5)。
機器制御部36は、移動体情報を含む送信情報のデータ量が所定のデータ量以下であると判定した場合(S5でYesの場合)、第1通信装置32からサーバ3に移動体情報を含む送信情報を送信する(S6)。機器制御部36は、データ量が所定のデータ量以下となるように予め決められたデータを第1通信装置32から送信させてもよい。機器制御部36は、例えば、第1通信装置32から位置情報を送信する場合、所定の時刻における位置情報を送信できるように構成されている。機器制御部36は、所定の時刻の位置情報を送信するため、時刻を計時する計時部を備えていてもよい。所定の時刻における位置情報は、1秒ごとの複数の位置情報と比較してデータ量が小さくなる。所定の時刻における位置情報は、例えば、1つの位置情報でよい。
機器制御部36は、第1通信装置32による前回の移動体情報の送信から所定時間経過していないと判定した場合(S4でNoの場合)、取得した移動体情報を送信せずに、機器記憶部38に一時的に蓄積する(S7)。
また、機器制御部36は、移動体情報を含む送信情報のデータ量が所定のデータ量を超えていると判定した場合(S5でNoの場合)も、取得した移動体情報を送信せずに、機器記憶部38に一時的に蓄積する(S7)。例えば、移動体情報が、第1カメラ11によって撮影されたドライブレコーダ用の画像データなどのように、1度に送信するデータ量が多い場合は、1回当たりの送信容量が限られている第1通信装置32を使用せず、機器記憶部38に一時的に蓄積する。機器制御部36は、例えば、移動体情報が位置情報だけ、若しくは空気圧だけの場合、データ量を少なくできるため、データ量の判定を行わなくともよい。
また、以上の手順とは別に、機器制御部36は、図5に示すように、機器記憶部38に送信できなかった移動体情報が蓄積されているかを所定の時間間隔で繰り返し判定している(S51)。
機器制御部36は、機器記憶部38に送信できなかった移動体情報が蓄積されていると判定した場合(S51でYesの場合)、第2通信装置33が携帯端末4と通信できる状態にあるかを判定する(S52)。
機器制御部36は、第2通信装置33が携帯端末4と通信できる状態にあると判定した場合(S52でYesの場合)、第2通信装置33から携帯端末4に移動体情報を含む送信情報を送信する(S53)。
一方、機器制御部36は、第2通信装置33が携帯端末4と通信できない状態にあると判定した場合(S52でNoの場合)、第1通信装置32による前回の移動体情報の送信から所定時間経過しているかを判定する(S54)。なお、この判定は、第1通信装置32による送信を所定の時間間隔で実行するために行われる。
機器制御部36は、第1通信装置32による前回の移動体情報の送信から所定時間経過していると判定した場合(S54でYesの場合)、蓄積されている移動体情報を含む送信情報のデータ量が所定のデータ量以下であるかを判定する(S55)。
機器制御部36は、蓄積されている移動体情報を含む送信情報のデータ量が所定のデータ量以下であると判定した場合(S55でYesの場合)、機器記憶部38に蓄積している移動体情報を読み出し、当該移動体情報を含む送信情報を第1通信装置32からサーバ3に送信する(S56)。
機器制御部36は、第1通信装置32による前回の移動体情報の送信から所定時間経過していないと判定した場合(S54でNoの場合)、機器記憶部38に蓄積されている移動体情報を送信せず、一旦処理を終了する。所定時間経過後、再び機器制御部36により、機器記憶部38に送信できなかった移動体情報が蓄積されているかの判定が行われる(S51)。
また、機器制御部36は、蓄積されている移動体情報を含む送信情報のデータ量が所定のデータ量を超えていると判定した場合(S55でNoの場合)も、取得した移動体情報を送信せず、一旦処理を終了する。所定時間経過後、再び機器制御部36により、機器記憶部38に送信できなかった移動体情報が蓄積されているかの判定が行われる(S51)。
通信接続機器8は、以上の手順を繰り返し実行することで、第1通信装置32からサーバ3へ移動体情報を送信し、若しくは、第2通信装置33から携帯端末4へ移動体情報を送信する。
携帯端末4では、端末制御部47が、図6に示すように、通信接続機器8と機器通信部48とが通信できる状態にあるか所定の時間間隔で繰り返し判定している(S101)。端末制御部47は、通信接続機器8と機器通信部48とが通信できる状態にあると判定した場合(S101でYesの場合)、通信接続機器8から移動体情報を受信したか判定する(S102)。
端末制御部47は、通信接続機器8から移動体情報を受信したと判定した場合(S102でYesの場合)、受信した移動体情報をネットワーク通信部49からサーバ3に送信する(S103)。
サーバ3では、サーバ制御部52が、図7に示すように、第1サーバ通信部50を介して通信接続機器8から移動体情報を受信したか所定の時間間隔で繰り返し判定している(S151)。
サーバ制御部52は、第1サーバ通信部50を介して通信接続機器8から移動体情報を受信していないと判定した場合(S151でNoの場合)、第2サーバ通信部51を介して携帯端末4から移動体情報を受信したかを判定する(S152)。
サーバ制御部52は、第1サーバ通信部50を介して通信接続機器8から移動体情報を受信したと判定した場合(S151でYesの場合)、受信した移動体情報をサーバ記憶部53に蓄積する。また、サーバ制御部52は、第2サーバ通信部51を介して携帯端末4から移動体情報を受信したと判定した場合(S152でYesの場合)も受信した移動体情報をサーバ記憶部53に蓄積する。
情報連携システム1では、以上の手順が繰り返し実行されることで、通信接続機器8において取得された移動体情報がサーバ3に蓄積される。移動体情報には、例えば、移動体6の位置情報、積算移動距離28a、個体識別情報38a、及びドライブレコーダの撮影画像データが含まれている。サーバ3に多数の移動体6の移動体情報を蓄積することで、世の中にある多数の移動体に関する様々な情報を収集することができる。例えば、どの時間帯に何台の移動体がどの地域を走行しているか、といった情報を収集することができる。また、移動体が盗まれたとき、位置情報から移動体の場所を特定することもできる。
また、情報連携システム1では、1日当たりの送信回数及び1回当たりの送信容量が限られているものの、低コストかつ低消費電力で使用することができる第1通信装置32と、1日当たりの送信回数に限度がなく、1度に多くのデータを送信することができる第2通信装置33とを使い分けている。言い換えれば、第1通信装置32は、第2通信装置33よりも低消費電力で情報を送信することが可能である。また、第1通信装置32は、第2通信装置33よりも広域に情報を送信することが可能である。このため、情報連携システム1によれば、通信網の負担や通信コストを抑制しつつ、所定の時間間隔で移動体情報をサーバ3に送信することが可能となる。第2通信装置33は、所定の時間間隔で移動体情報をサーバ3に送信する場合、例えば、最大1日140回程度まで送信することができる。言い換えれば、第2通信装置33は、第1通信装置32と比較して、即時性を損なうことなく移動体情報をサーバ3に送信することが可能となる。
また、情報連携システム1では、携帯端末4がサーバ3とアクセスしてサーバ3で蓄積された移動体情報をダウンロードし、その移動体情報をメータユニット7の端末表示部44に表示させることができる。このため、情報連携システム1によれば、移動体情報をサーバ3に集めるだけではなく、集めた移動体情報を各ユーザが閲覧し利用することができる。
また、情報連携システム1では、通信接続機器8は、車載LANケーブル及びLVDSケーブルを介してメータユニット7と接続されており、通信接続機器8は、メータユニット7とは別体に設けられている。このため、車載LANケーブル及びLVDSケーブルのコネクタを抜き差しするだけで、通信接続機器8を移動体6から取り外すことができる。取り外した通信接続機器8は、他の移動体6のメータユニット7に簡単に接続することができる。
以上に開示された実施形態は、あらゆる点で例示であり限定的に解釈してはならない。本発明は、その精神や主旨又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。