JP6761172B2 - 車両用電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される電源装置であって、特に走行駆動等に用いる高圧蓄電手段と、走行駆動用以外の電気負荷手段へ供給する低電圧電源とを具備するとともに、前記高圧蓄電手段から降圧手段を介して前記低電圧電源を得るがごとく構成したものである。
特開2013−115913号公報 特開2009−106062号公報
特許文献1によると、電源回路によって充電される複数の直列に接続された1次コンデンサと、負荷回路と並列に接続した2次コンデンサと、該1次コンデンサと2次コンデンサとを選択的に接続することで、電源回路の電圧を降圧して負荷回路へ供給する技術が開示される。
これによると、効率的な電力の供給を行うために負荷回路に必要な電圧と電源回路の電圧とに従って最適な1次コンデンサの直列数が決定される。
特許文献2によると、直列に接続されたリチウムイオンセルと電動ファンモータとの間にスイッチを設け、該スイッチを適宜切り替えることによって、降圧された電圧を電動ファンモータへ供給すると同時に、複数のリチウムイオンセルのSoCを均一化する技術が開示される。
車両に搭載された高圧電源は主に走行用の電気駆動電源として使用される。これによって、車両の減速エネルギーを電気エネルギーとして容易に回生できるので、かかる高圧電源を二次電池によって構成して減速時に蓄電して再利用すれば車両の走行エネルギー効率を飛躍的に向上させることができる。
この際、走行用電力が非常に大きいことから、車両の走行駆動用モータへ流れる電流が増大するので接続用電線から発生するジュール熱が大きくなる。その為、該ジュール熱を低減する目的で、接続用電線サイズを増大する必要があり重量やコストの増加を招く。これを避ける為、前記電気駆動用電源の電圧を300〜400V程度と高くすることで、モータへ流れる電流を低減することが望ましい。
一方で、車両の計器盤やオーディオ、ディスプレー、エンジン制御ECU等の電気負荷となる電装品の作動に必要な電圧は汎用性と安全性の観点から比較的低電圧の12V程度としてあるのが一般的である。従って、前記高圧電源から前記電装品を作動させる為には降圧手段が必要になることは言うまでもない。
近年、車両に搭載される各種電装品の数が増加するとともに、EPS(電動パワーステアリング)等の電動アシスト機能を持った装置の増加にともない、係る低電圧電源の消費電流が著しく増加しており、最大200A程度の電流を必要とする場合もある。
従って、前記高圧電源から降圧して低電圧電源を得る降圧手段の電力変換効率が低いと、該降圧手段は大きな発熱を伴うことになるので、該降圧手段の放熱構造が大きくなってコスト、重量の悪化を招く。一例として、低電圧電源の電圧と消費電流を12V、200Aとした場合に、該降圧手段の電力変換効率を95%とすると12V×200A×5%=120Wの電力を損失するので、かかる損失による降圧手段の温度上昇を抑える為に、該降圧手段を水冷にする等の対策が講じられる。
さらには、前記降圧手段の損失電力によって車両としての走行エネルギーを損失するので、前記降圧手段の電力変換効率は限りなく100%に近いことが望まれる。
降圧手段として一般的な技術は半導体スイッチ素子を介してコイル、或いはトランス等のインダクターに流れる電流を断続することで、電気エネルギーを磁気エネルギーへ変換した後、整流して低電圧の直流電源を得る公知のスイッチングインダクター方式のコンバータがある。しかしながら、この種のコンバータは電気エネルギーを磁気エネルギーへ変換しているので、その際に電力を損失するとともに、半導体スイッチ素子におけるスイッチング損失が無視できない。その結果、前記公知のスイッチングインダクター方式のコンバータの電力変換効率は90%から96%程度であることが一般的である。
さらに、特許文献1及び特許文献2に示されるように、高圧電源によって充電されたコンデンサの電荷を、負荷側のコンデンサに移動させるが如く、半導体スイッチ素子を介して断続する、所謂チャージポンプ方式のコンバータがある。この種のコンバータは電気エネルギーを負荷側の電気エネルギーへ直接変換することから、電力損失が少なく比較的高効率であることが知られている。
しかしながら、前記チャージポンプ方式のコンバータにおいても電力変換効率は100%とならない。何故なら、前記降圧手段を構成するコンバータ回路のスイッチ素子を含む各部における物理的な電気抵抗値が理想値の0オームであって、且つ前記コンデンサの内部抵抗を理想値の0オームにすることによって所謂抵抗性の損失を無くしたとしても、前記半導体スイッチ素子を流れる電流と、該半導体スイッチ素子の電圧との積で表される公知のスイッチング損失を無くすことができないからである。
これに対応して、特許文献1の段落0042に開示される技術は、互いに接続される2つのコンデンサの電圧差が少ない時に電荷移動効率が向上する、と説明してある。
しかしながら、かかる電荷移動効率の向上を物理的に説明しておらず、また該電荷移送効率、すなわち降圧コンバータとした際の電力変換効率を限りなく100%に近づける点を課題として、かかる課題を解決する普遍的な技術を開示していない。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、車両に搭載され高圧電源から降圧手段を介して低電圧電源を得る車両用電源装置において、容易に略100%の電力変換効率を得る方法と、その装置を提供するものであり、これによって該降圧手段の電力損失を低減して放熱構造を簡略化し、その結果、かかる降圧手段を含む電源装置の重量とコストを改善するものである。
請求項1の発明による車両用電源装置は、低電圧で作動する電気負荷手段と、複数の蓄電素子を直列に接続して高電圧の直流電源を得る高電圧電源と、高電圧電源の電圧を降圧して低電圧の直流電源を得る降圧手段と、を備える車両用電源装置において、前記高電圧電源の電圧を前記低電圧の直流電源の電圧に対してN倍(Nは自然数)とするとともに、前記蓄電素子の個数をN×n(nは自然数)として構成した。
請求項の発明は、前記降圧手段は、スイッチング手段を具備しており、前記直列に接続された複数の蓄電素子の各ノードに対して、前記低電圧の直流電源の電圧と略等しい電圧となる単一の/或いは複数のノードを前記スイッチング手段によって選択的に接続することで前記電気負荷手段へ低電圧を供給するがごとく構成した。
請求項の発明は、前記降圧手段は、制御手段を具備しており、該制御手段は、前記スイッチング手段が前記複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部
位を周期的に変化させるように制御するように作用する。
請求項の発明は、前記制御手段は、前記複数の蓄電素子の充放電状態が略均一となるように、前記複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部位を決定するように作用するものとした。
請求項の発明は、前記電気負荷手段と並列にコンデンサを接続して構成した。
請求項の発明は、前記制御手段は、前記スイッチング手段が選択するノードの部位を変更する際に、全てのノードと前記電気負荷手段との間の接続が切り離される所謂デッドタイムを設けるが如く作用するものとした。
請求項の発明は、前記制御手段に設定されるデッドタイムは、前記電気負荷手段に印加される電圧の変動幅が所定値以下となるようにして構成した。
請求項の発明は、前記制御手段は、前記蓄電素子の各ノードにおける充放電深度の大きさが所定値以下となるように前記スイッチング手段が前記複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部位を切り替える周期を、所定時間以下に設定した。
請求項の発明は、前記スイッチング手段をMOSFETによって構成した。
請求項の発明は、前記蓄電素子の各ノードと並列にコンデンサを配設した。
請求項1及び請求項2の発明によれば、所望の低電圧電源の電圧をVLとすると、前記蓄電素子を直列に接続した高圧電源の電圧VHはVL×N(Nは自然数)であって、且つ該蓄電素子の個数はN×n(nは自然数)であるので、例えばVLを12Vとして、N=3とした場合、VHは36Vとなるとともに、n=4とすると合計でN×n=12個の直列蓄電素子で高圧電源を構成することになると同時に、該蓄電素子1個当たりの電圧は3Vとなる。
そこで、12Vの低電圧電源を得る為には4個の直列蓄電素子をクループ的に選択して電気負荷手段と接続すれば良い。
しかるに、36Vの高圧電源から12Vの低電圧電源を得る為に、公知のスイッチング電源回路等を用いる必要はなく、直列に接続された蓄電素子の各ノードから選択的に電気負荷手段と接続する単純なスイッチング手段によって前記降圧手段を実現可能である。
従って、スイッチング手段の構成が簡略化可能であるとともに、公知のスイッチング損失を大幅に低減できるから該降圧手段の電力損失を低減して放熱構造を簡略化し、その結果、かかる降圧手段を含む電源装置の重量とコストを改善できる。
請求項の発明によれば、制御手段によって、前記スイッチング手段が前記複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部位を周期的に変化させるようにしたから、直列に接続された前記蓄電素子の内、一部の蓄電素子だけが放電してその他の蓄電素子が過充電となるといった不具合を防止することができる。
請求項の発明によれば、前記制御手段は、前記複数の蓄電素子の充放電状態が略均一となるように、該複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部位を決定するように作用するものとしたから、複数の蓄電素子を直列に充電する際に必要となる公知のセルバランス機能を兼ね備えることができる。
請求項1、請求項の発明によれば、前記制御手段が前記スイッチング手段に対して、全てのノードと前記電気負荷手段との間の接続を切り離す所謂デッドタイムの期間中に、該電気負荷手段へ供給される電圧が低下するの抑止することができるので、該電気負荷手段へ供給する電圧を安定に保つことができる。
請求項の発明によれば、前記制御手段は、前記蓄電素子の各ノードにおける充放電深度の大きさが所定値以下となるように前記スイッチング手段が前記複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部位を切り替える周期を、所定時間以下に設定したから、各蓄電素子の充放電深度が過大になることによる該蓄電素子の寿命低下を最小限に留めることができる。
請求項の発明によれば、前記スイッチング手段をMOSFETによって構成したから、かかるMOSFETが抵抗性のスイッチング素子であることを利用して、複数のMOSFETを並列に接続することで、前記降圧手段の電力変換効率を限りなく100%に近づけることが可能になる。
前記スイッチング手段が任意のノードに対して接続の切り替えを行った直後において、前記蓄電素子の内部抵抗が大きい場合には、前記電気負荷手段と並列に接続したコンデンサを充電する為に多くの時間を要する。
その為、スイッチング手段が切り替わるタイミングにおける電気負荷手段へ供給される電圧の低下が避けられない。
そこで、請求項の発明によれば、前記蓄電素子の直列ノードと並列に内部インピーダンスの小さいコンデンサを配設したから、前記スイッチング手段が任意のノードに対して接続の切り替えを行った直後に、十分小さい電源インピーダンス、即ち大きな電流で該コンデンサを充電でき、前記電気負荷手段へ供給される電圧の低下を抑制することが可能である。
本発明の車両用電源装置の基本的な構成を表す図である 本発明の車両用電源装置の動作を説明するタイミングチャートである スイッチング素子の電力損失を説明した図である 本発明の車両用電源装置の一実施態様を示す図である スイッチング素子の電力損失を説明した図である 本発明の車両用電源装置の他の実施態様を示す図である 本発明の車両用電源装置の他の実施態様を表す図である 制御手段の制御周期を説明した図である 本発明の車両用電源装置の別の実施態様を表す図である
以下、各図を参照しながら本発明の車両用電源装置の実施態様について説明する。
図1は、本発明にかかる基本的な実施態様であり、車両用電源装置1は、車両に搭載してエンジンによって駆動されるオルタネータ10と、該オルタネータによって充電される二次電池からなる蓄電素子20a〜20Lと、スイッチング手段30〜35、制御手段40、及び12Vで作動する電気負荷手段50から構成される。
オルタネータ10は、車両電装品に必要な電力を供給する為、図示しないエンジンによって駆動されるとともに、車両の減速時には駆動系を介して減速時の運動エネルギーを回生して前記蓄電素子20a〜20Lを充電するが如く作用する。
蓄電素子20a〜20Lの各ノードは、例えば充電電圧3Vのリチウムイオン電池であり、該蓄電素子20aから20Lの全ノードを直列に接続して、前記電気負荷手段50の要求電圧12Vに対する倍数Nを3として、合計36Vの高圧電源が形成される。また、該高圧電源は図示しない車載されたモータ、インバータ等から成る電気駆動制御システムへ供給して、エンジンの駆動トルクをアシストするように作用する。これによって、車両の加速時には、前記減速時に回生したエネルギーを再利用して走行できるから車両の走行燃費向上を図ることが可能になる。
前記蓄電素子20a〜20Lは、20aから20dのノードを第一のグループとして、20eから20hのノードを第二のグループとして、20iから20Lのノードを第三のグループとして、それそれ各グループの両端部とスイッチング手段30〜35とを接続してある。尚、蓄電素子20a〜20Lの総個数は、前記倍数N=3に各グループ内の個数n=4を掛け合わせて、合計はN×n=12個となっている。
ここで、前記第一から第三の各グループにおける直列蓄電素子の合計電圧は3V×4=12Vとなっている。
図1において、40は制御手段であり前記スイッチング手段30から35のON/OFF状態を制御するように作用する。
前記制御手段40は、図1に示す如く前記スイッチング手段30と32とをONにして前記電気負荷手段50と前記蓄電素子の第一グループを、図2のTon時間の間の間接続する。この時、前記スイッチング手段31、34、33、35、はOFFとなっている。スイッチング手段30は前記第一グループの正極側とつながっており、スイッチング手段32は前記第一グループの負極側とつながっているから、前記Tonの間、前記電気負荷手段50に12Vの直流電圧が印加されることになる。
次に制御手段40は、図2に示す時間Tdの間、前記すべてのスイッチング手段30〜35をOFFに維持する。該時間Tdを設ける理由は、例えばスイッチング手段30とスイッチング手段31とが同時にONする期間があると、該スイッチング手段30とスイッチング手段31と前記蓄電素子20a、20b、20c、20d、20eとで形成される閉回路に過大な電流が流れて、スイッチング手段の破損或いは、各蓄電素子の充電電力を無駄に消費するといった事態を招くからである。
前記スイッチング手段30〜35として、例えば公知のMOSFETを採用した場合には、前記制御手段40から各スイッチング手段のON/OFFを制御する信号を送出した際に、実際に該スイッチング手段30〜35が応動するまでに時間遅れが発生することが知られている。従って、制御手段40は所望のスイッチング手段をOFFにしてから、他のスイッチング手段をONするまでに十分な待ち時間Tdを要する。このTdをデッドタイムと称し、一般的なMOSFETの場合数マイクロ秒以上が必要である。
以上のようにして制御手段40は、前記蓄電素子の第一グループにおいては、スイッチング手段30、32をTonの間ONにして、電気負荷手段50と接続することによって該電気負荷手段50へ要求電圧の12Vを供給し、続いて前記第二グループにおいては、スイッチング手段31、34を介してTonの間、電気負荷手段50と接続し、さらに前記第三グループにおいては、スイッチング手段33、35を介してTonの間、前記電気負荷手段50と接続するが如く、図2のTを1周期として繰り返し、前記電気負荷手段50へ12Vの直流電圧の供給を続けるように作用する。
ただし、この実施態様においては、図1及び図2のVL(実線)で示す如く、前記デッドタイムTdの間は前記電気負荷手段50へ印加される電圧が0Vとなって、所謂瞬断状態となる。また、前記スイッチング手段30〜35におけるスイッチング損失は図3に示すように各スイッチング手段のON遷移過程において、該スイッチング手段が開放状態の時の両端電圧が、ON動作に伴って減少するのに連動して電流が増加する。この時の損失I×Vは、例えば前記蓄電素子のグループ電圧を12Vとし、電気負荷手段50の電流を200Aとすると12×1/2×200×1/2=600Wのピーク損失が発生する。尚、このスイッチング損失は前記スイッチング手段のOFF遷移過程においても同様に発生することは言うまでもない。
しかしながら、かかるスイッチング損失は前記時間Tdの間で発生することから、前記周期Tに対する前記スイッチング損失の平均値はTd/Tとなるので、該周期Tを大きくすることによって、該スイッチング損失を小さくすることができる。
以下、各図を参照しながら本発明の車両用電源装置の他の実施態様について説明する。
図4は前記図1の実施態様と比較して、電気負荷手段50と並列にコンデンサ51を接続して構成してある。その他、前記実施態様の構成と作用と比較して差異のない部分は説明を省略する。
本実施態様によると、前記実施態様において図2で示したデッドタイムTdの期間に発生する前記電気負荷手段50への印加電圧VLは、前記スイッチング手段30〜35が全てOFFである期間においても、前記コンデンサ51に充電された電圧が前記電気負荷手段50へ供給され続けることから、該VLは0Vまで降下することなく、破線VLaで示す如く、ピーク電圧から僅かの電圧降下に留めることができる。この場合の電圧降下量は、電気負荷手段50へ流れる電流と、コンデンサ51の容量と、デッドタイムTdとによって決まり、該デッドタイムTdと電気負荷手段50へ流れる電流を固定した場合には該コンデンサ51の容量が大きい程、小さくすることができる。
従って、前記電気負荷手段50へ供給される電圧の瞬断を防ぐことができる。さらに、前記スイッチング手段30〜35のいずれかがON状態に遷移する過程では、いずれかのスイッチング手段がONになって接続される前記蓄電素子のグループにおける直列蓄電素子の電圧合計が12Vであって、且つ、前記コンデンサ51の電圧が略12Vであることから、該スイッチング手段が開放状態である時の両端電圧を略0Vとすることができるので、この場合のスイッチング損失は図5に示すように、電圧が略0Vのまま電流が増加するので電力損失は極小となる。
言い換えると、前記蓄電素子の1つのグループの電圧を電気負荷手段50へ供給する電圧として出力するのであり、該グループの電圧を前記コンデンサ51が保持していることを利用することによって各グループの電圧が同じであれば、全てのグループを切り替える最の各グループ電圧と電気負荷手段50(コンデンサ51)の電圧が同じであるので、前記スイッチング手段の動作は所謂ZVS(公知のゼロボルトスイッチング)となって理論的にスイッチング損失を発生しないことになる。
以上のように、本発明の車両用電源装置は、高圧電源から低圧電源へ降圧する最にスイッチング損失を発生しないので、降圧手段に用いるスイッチング素子の発生する熱損失が極端に少なくなり、発明者らの実験において出力2.5KWの降圧装置を製作した際に電力変換効率は99.5%となって、放熱板が不要になるといったシステムコストの大幅な低減を可能にした。
以下、各図を参照しながら本発明の車両用電源装置の他の実施態様について説明する。
図6は前記図4の実施態様と比較して、蓄電素子20aから20Lの前記各グループの両端にコンデンサ52、53、54を接続して構成してある。また、該各グループの両端電圧を端子T1、T2、T3、T4を介して制御手段40へ入力する。その他、前記実施態様の構成と作用と比較して差異のない部分は説明を省略する。
オルタネータ10は、蓄電素子20aから20Lの全体を直列にした電圧が所定の最大値になるように、該蓄電素子の充電電圧を制限している。
電気負荷手段50の消費電流は一定ではなく、例えば電動パワーステアリングのように運転者の操作状態によって短時間で大きく変化する場合がある。この場合、前記制御手段40によって前記スイッチング手段30から35の切り替えを行い、前記蓄電素子の第一グループ20a〜20d、第二グループ20e〜20h、第三グループ20i〜20Lを等間隔で切り替えると、各グループの充電状態に差異が発生することがある。
しかるに、本実施態様においては、制御手段40は端子T1、T2、T3、T4を介して前記蓄電素子の各グループの電圧をモニターしながら、電圧の高いグループに対しては前記スイッチング手段の接続時間を長くし、電圧の低いグループに対しては該スイッチング手段の接続時間を短くする操作を行う。
これによって、前記電気負荷手段50の電流が短時間に大きく変動しても前記蓄電素子の各グループの充電電圧を均一に保つように作用する。
次に、前記コンデンサ52、53、54の作用について説明する。
前記蓄電素子は、例えばリチウムイオン電池を採用した場合、図示しない内部抵抗として数十mΩの等価直列抵抗値を持っていることが公知である。その為、本実施態様における4個の直列蓄電素子の場合は前記蓄電素子の1グループあたり約100mΩの内部抵抗を備えることになる。
図2のデッドタイムTdを終了して、いずれかの前記スイッチング手段がONすることによって前記電気負荷手段50の電圧VLが上昇する際に、かかる上昇部分の電気的時定数は、前記コンデンサ51の静電容量と、前記内部抵抗との積で表される。
従って、前記蓄電素子の内部抵抗によって前記コンデンサ51が充電される場合のVLの上昇波形はVLbで示す如く、時定数が大きく、電圧の低い状態が長く継続することになる。さらに、これを周期Tで繰り返すことから、前記電気負荷手段50へ供給される電圧の平均値が低下する要因となるので、かかる時定数はできるだけ小さいことが望ましい。
静電容量素子としてのコンデンサの等価直列抵抗は数mΩと小さいのが一般的である。そこで本実施態様の如く、前記蓄電素子の各グループと並列にコンデンサ52、53、54を接続すると、該蓄電素子の内部抵抗を見かけ上小さくすることになり、内部抵抗によって前記コンデンサ51が充電される場合のVLの上昇波形は図2のVLcで示す如く、時定数が小さく、電圧の低い状態が短くなる。これを周期Tで繰り返すことから、前記電気負荷手段50へ供給される電圧の平均値の低下が少なく該電気負荷手段50へ供給する電圧の精度が向上する。
以下、各図を参照しながら本発明の車両用電源装置の他の実施態様について説明する。
図7は前記図6の実施態様と比較して、電圧均等化手段101、102、103を付加した構成となっている。その他、前記実施態様の構成と作用と比較して差異のない部分は説明を省略する。
前述の如く、前記蓄電素子20a〜20Lの前記第一グループから第三グループの各グループ間の充電電圧の差は、前記制御手段40の作用によって均等化される。しかしながら、各グループ内、例えば第一グループの蓄電素子20aと20bと20cと20dとの間の充電電圧は、かかる蓄電素子の個体特性差によってアンバランスとなることが知られている。電圧均等化手段101〜103は、該アンバランスを解消する為に、公知のセルバランス回路を形成したものである。尚、本実施態様においては該電圧均等化手段101から103を3分割して配設したが、該電圧均等化手段は101から103を1つのセルバランス回路によって構成し、蓄電素子20a〜20Lの全充電電圧を均一にするように構成しても良く、その場合には前述の制御手段40による前記蓄電素子グループ間の充電電圧均等化制御は不要になる。
次に、本発明の車両用電源装置1において、前記制御手段40が前記スイッチング手段30〜35を切り替えて、前記蓄電素子20a〜20Lの第一グループから第三グループを切り替える周期に関し、図8に従って説明する。
尚、制御手段40は前記各グループを周期Tで切り替えて前記電気負荷手段50へ所定の低電圧電源を供給している。オルタネータ10は、前記全直列蓄電素子の合計電圧が所定の値となるように常時充電しているものとする。
ここで、該制御手段40によって選択された前記蓄電素子のグループは、例えば図8の第一グループを例にすると、ON期間には前記電気負荷手段50を流れる電流によって当該グループが放電状態となって充電電圧が降下していく。同時に、非選択グループにおいては、前記全蓄電素子の合計電圧が一定になるように、オルタネータ10から充電電流が供給されているので、増加方向へ電圧が変化する。この時の、特定グループにおける最大電圧と最低電圧の差が所謂充放電深度であり、この幅が大きくなると蓄電素子の寿命が低下する。
しかるに、蓄電素子寿命の観点からは、前記制御手段40の制御周期Tを短くするべきであることが判る。ところが、本発明の図1の実施態様においては前述の如く図3に示すスイッチング損失が存在することから該制御周期Tを短くすると前記スイッチング手段30〜35が発熱して電力損失が大きくなる。
これに対して、図4の実施態様のように、コンデンサ51を具備すれば、前記デッドタイムTdの間に前記電気負荷手段50の両端電圧が殆ど変化しないので、前記スイッチング損失が無くなる。
以上の如く、本発明の車両用電源装置は、蓄電素子を直列に接続して形成した高圧電源から、所定の蓄電素子グループを選択的に低電圧電気負荷と接続することによって、高電圧から低電圧へと電力変換を行うことができ、その際、該蓄電素子グループを高速で切り替えることによって該蓄電素子の充放電深度を小さくして寿命を改善するとともに、切り替えを行うスイッチング手段のスイッチング損失を略ゼロにすることができるので、該スイッチング素子の放熱にかかる部材の重量、コストを大幅に改善できるといった優れた特徴を有する。
尚、別の実施態様として図9に示す如く、前記実施態様における蓄電素子と電気負荷手段を入れ替えることによって、該蓄電手段の電圧を昇圧して電気負荷手段に供給することが可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に想到し得る事項である。
本発明の実施態様においては、実施例として限定的な構成と作用を示しているに過ぎず、直列蓄電素子の数、蓄電素子の種類、スイッチング手段の素子種類と構成、制御手段の動作タイミングは任意の形態をとることが可能である。
1 車両用電源装置
10 オルタネータ
20a〜20L 蓄電手段
30〜35 スイッチ手段
40 制御手段
50 電気負荷手段
101〜103 電圧均等化手段

Claims (5)

  1. 低電圧で作動する電気負荷手段と、
    複数の蓄電素子を直列に接続して高電圧の直流電源を得る高電圧電源と、
    高電圧電源の電圧を降圧して低電圧の直流電源を得る降圧手段と、
    を備える車両用電源装置であって、
    前記高電圧電源の電圧を前記低電圧の直流電源の電圧に対してN倍(Nは自然数)とするとともに、前記蓄電素子の個数をN×n(nは自然数)とし
    前記降圧手段は、スイッチング手段を具備しており、
    前記直列に接続された複数の蓄電素子の各ノードに対して、前記低電圧の直流電源の電圧と略等しい電圧となる単一の/或いは複数のノードを前記スイッチング手段によって選択的に接続することで前記電気負荷手段へ低電圧を供給するがごとく作用し、
    前記降圧手段は、制御手段を具備しており、
    該制御手段は、前記スイッチング手段が前記複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部位を周期的に変化させるように制御し、
    前記制御手段は、前記複数の蓄電素子の充放電状態が略均一となるように、前記複数の蓄電素子の中から単一の/或いは複数のノードの部位を選択している時間を制御するように作用し、
    前記電気負荷手段と並列にコンデンサを接続し、
    前記制御手段は、前記スイッチング手段が選択するノードの部位を変更する際に、全てのノードと前記電気負荷手段との間の接続が切り離される所謂デッドタイムを設けたことを特徴とす車両用電源装置。
  2. 前記電気負荷手段と並列に接続したコンデンサは、前記デッドタイにおける前記電気負荷手段に印加される電圧の変動幅が所定値以下となるような静電容量値としたことを特徴とする請求項に記載の車両用電源装置。
  3. 前記制御手段は、前記蓄電素子の各ノードにおける充放電深度の大きさが所定値以下となるように、前記スイッチング手段が前記複数の蓄電素子の中から選択する単一の/或いは複数のノードの部位を切り替える周期を、所定時間以下に設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用電装置。
  4. 前記スイッチング手段は、前記低電圧の直流電源の電圧と略等しい電圧となる単一の/或いは複数のノード毎に設けられた2個のMOSFETのみから成り、
    一方のMOSFETは一方のノードと前記電気負荷手段の一方の端子との間に設けられ、他方のMOSFETは他方のノードと前記電気負荷手段の他方の端子との間に設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の車両用電源装置。
  5. 前記蓄電素子の単一の/或いは複数のノードと並列にコンデンサを接続したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1に記載の車両用電源装置。
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