JP6761026B2 - 直列に配列されたリチウム硫黄電池の容量のモニタおよびバランス調整 - Google Patents

直列に配列されたリチウム硫黄電池の容量のモニタおよびバランス調整 Download PDF

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Description

本開示は、直列に配列されたリチウム硫黄電池の容量のモニタおよびバランス調整に使用するための、装置、方法、およびコンピュータプログラム製品に関する。本開示はまた、直列に配列されたリチウム硫黄電池の充電および容量のモニタおよびバランス調整のための、バッテリ管理システムまたはエネルギーシステム制御装置にも関する。
リチウムイオン2次電池が今日、大量に生産され一般に使用されている中で、リチウム硫黄(Li-S)は、Liイオンよりも5倍大きい理論上のエネルギー密度を有し、幅広い用途のための電気化学エネルギーの貯蔵装置としてより良好に機能し得る、次世代の電池化学作用である。
典型的なリチウム硫黄電池は、リチウム金属またはリチウム金属合金から形成されたアノード(陰極)と、純粋な硫黄または他の電気的に活性な硫黄材料から形成されたカソード(陽極)と、を備える。硫黄または他の電気的に活性な硫黄含有材料を、その導電性を改善するために、炭素などの導電性材料と混合してもよい。典型的には、炭素および硫黄を粉砕し、次いで溶媒および結合剤と混合して、スラリーを形成する。このスラリーを電流コレクタに塗布し、次いで乾燥させて溶媒を除去する。この結果得られた構造をカレンダーに通して複合的な構造を形成し、この構造を所望の形状へと切断して、カソードを形成する。このカソード上にセパレータが設置され、このセパレータ上にリチウムアノードが設置される。次いで組み立てられた電池の中に電解液を導入して、カソードおよびセパレータを濡らす。
リチウム硫黄電池は2次電池である。リチウム硫黄電池が放電されると、カソード中の硫黄は2つの段で還元される。最初の段では、硫黄(例えば純粋な硫黄)は、還元されてポリスルフィド種、Sn 2-(n≧2)になる。これらの種は一般に、電解液中に溶解できる。放電の第2の段では、ポリスルフィド種はリチウムスルフィド、Li2Sへと還元されるが、これがアノードの表面上に堆積する場合がある。
リチウム硫黄電池は、電池に外部電流を印加することによって(再)充電可能である。典型的には、電池は、例えば2.35Vの、固定されたカットオフ電圧まで充電される。電池が充電されるときは、2段の機序は反転し、リチウムスルフィドは酸化されてリチウムポリスルフィドになり、その後リチウムおよび硫黄になる。この2段の機序は、リチウム硫黄電池の放電および充電の両方のプロファイルにおいて見ることができる。したがって、リチウム硫黄電池が充電されるとき、充電の最初の段では、電圧は長い横這い状態の間比較的一定に留まる。次いで、充電の最初の段から第2の段へと電池が遷移する際に(これは充電の頂点付近で見られる)、電圧の変化の割合が、測定可能な程度に増大する。
かかる再充電可能な(Li-ionまたはLi-Sなどの)2次電池、特にこれらの積層体(バッテリ)を、これらを後で放電し使用するために貯蔵された電気化学エネルギーを用いて充電する目的で使用することは、自動車、船舶、および他の乗り物の用途におけるもの、家庭用無停止エネルギー供給装置におけるもの、ならびに、家庭用グリッド連結電力ネットワークにおける需要および負荷の標準化のための断続的再生可能電気源から生み出されたエネルギーの貯蔵におけるものを含む、幅広い用途において、ますます重要性を高めつつある。
これらの用途においてエネルギーの貯蔵および使用を効果的に支援するために、電池積層体中の電池の有効容量および寿命を最大にすること、ならびに、電池の充電および放電のサイクルを管理して能力を最適化することが望ましい。
電池積層体の電池は通常、定格容量で性能を発揮するように製造され、したがって(運用公差および製造公差内で)、少なくとも最初は、充電-放電サイクルにおいて同じ性能を発揮するものとされる。しかしながら、電池積層体において、充電-放電サイクル中の異なる電池の健全性および性能の状態は、使用中の電池積層体内の温度のばらつき、センサの測定誤差、ならびに他の電子的構成要素および電気的構成要素におけるばらつきを含むいくつかの要因に起因して、ならびに、製造公差内での製造のばらつきならびに電池の固有の性能および経時変化特性の小さなばらつきが、経時的に使用を通して悪化することによって、使用を通して乖離し始める。この結果、使用の期間にわたって、電池積層体中の電池は典型的には、それらの健全性および容量の状態がばらつくことになり、この結果、所与の充電/放電動作の時間において、異なる電池は、充電の状態および貯蔵された充電の残りの量が、異なっていることになる。
電池間のこれらのばらつきおよび相互作用により、直列に繋がった個々の電池が負荷過剰な状態になって、電池の早期故障につながり得る可能性がある。充電サイクル中、この連鎖体の中に容量が減少した劣化した電池が存在する場合、この電池が、その満充電に達すると、連鎖体中の残りの電池がそれらの満充電に達するまで、過充電されることになる危険がある。この結果、温度および圧力の蓄積、ならびに場合によっては電池の損傷が生じる。充電-放電サイクルごとに、弱くなった電池はますます弱くなり、バッテリが故障するに至る。放電中、最も弱くなった電池は最大の放電深度を有することになり、また、その他の電池よりも前に故障する傾向を有することになる。弱くなった電池は残りの電池よりも先に完全に放電されるので、弱くなった電池に対する電圧が逆転される可能性さえあり、この場合も電池の早期の故障をもたらす。このように、直列に接続した電池または電池モジュール(並列に配置したいくつかの前記電池)の積層体の充電放電サイクルにおける電池の充電状態のばらつきにつながる、不均衡な電池の経時変化は、個々の電池の高い故障率、および全体としての電池積層体の低い信頼性につながり得る。不均衡な経時変化は、自己バランス調整を行う傾向がある並列の連鎖体においてはそれほど問題にはならないが、その理由は、並列接続では全ての電池が同じ電圧に保持され、かつ同時に、外部電圧が印加されてもされなくても、電池間での電荷の移動が可能であるからである。直列電池積層体中のある電池が故障すると、バッテリ全体を交換せねばならず、非常にコストがかかる結果となる。個々の故障した電池を交換することではこの問題は解決しないが、その理由は、新しい電池の特性は連鎖体中の経時変化した電池とは全く異なっていると考えられ、故障が再びすぐに発生すると考えられるからである。同様の経時状態および使用状態のバッテリを流用することによって、ある程度の復元が可能であるが、新しい電池の場合に可能な電池の適合および信頼性のレベルは、決して達成できない。
この問題に、電池の経時変化および動作状態を考慮した動的な解決法を提供するために、電池段の充電および放電を制御するように構成されたバッテリ管理システム(BMS:battery management system)には、個々の電池が負荷過剰な状態になるのを防止し、電池間の充電のばらつきを最小にするための、電池バランス調整モジュールが組み込まれていてよい。これらのシステムは、連鎖体中の各電池の電圧(またはSOC)をモニタする。スイッチング回路が次いで、パック中の全ての電池の充電が等しくなるように、充電(または場合によっては放電)プロセス中に連鎖体中の個々の各電池に対して行われる充電を制御する。バッテリバランス調整は、電池の相対的な充電状態の間の、サイクル内またはサイクル間の単なる小さな短期の逸脱ではなく、大きな長期不均衡の防止を意図した、充電状態均等化を行う。これらのバッテリバランス調整技法およびバッテリ再配分技法により、直列の複数の電池を有するバッテリパックの容量が最大化されてそのエネルギーの全てが使用のため利用可能になり、バッテリの寿命が延びる。電池バランス調整モジュールは多くの場合、携帯電話およびラップトップコンピュータ用のBMSリチウムイオンバッテリパックにおいて見られる。これらは、電気自動車バッテリパックにおいても見ることができる。
充電再配分を行わない場合、放電は、容量の最も低い電池が空であるときに(他の電池はまだ空ではないものの)停止せざるを得ない。これにより、バッテリから得られるおよびバッテリに戻されるエネルギーが制限される。
バランス調整を行わない場合、最も小さい容量の電池は電池積層体における「弱点」であるが、その理由は、より容量の高い電池がサイクルの一部しか経ていない間に、最も小さい容量の電池が容易に過充電または過放電される可能性があるからである。より高い容量の電池が最大振幅の全充電/放電サイクルを経るためには、電池バランス調整モジュールは、より弱い電池を「保護する」よう機能すべきである。この場合、バランス調整されたバッテリにおいては、容量の最も大きい電池は、他のどの(すなわちより弱い、より小さい)電池も過充電することなく一杯にすることが可能であり、またこれは、他のどの電池も過放電することなく空にすることができる。バッテリバランス調整は、個々の電池からまたは個々の電池へと、容量の最も低い電池のSOCがバッテリのSOCと等しくなるまでエネルギーを移すことによって行われる。
従来、積層体バランス調整の2つの手法が存在する。能動的バランス調整および受動的バランス調整である。
受動的バランス調整は、充電プロセス中に個々の電池の電圧がモニタされ、電圧が最低電圧の電池の電圧に先行している電池がいずれも、電池に跨るバイパス抵抗を周期的に切り替えて、充電電流の一部にその電池を迂回させることになるプロセスである。バイパス抵抗を適用することにより、電池の充電プロセスの速さが遅くなり、最低電圧の電池が遅れを取り戻すことが可能になり、この結果、充電の頂点において、全ての電池が(通常の測定公差内で)同じ電圧を維持するようになる。
受動的バランス調整は典型的には「電池拡散(cell spread)」を是正するために使用され、この場合、より速い自己放電割合を経験する積層体中の電池がいずれも(典型的には貯蔵部または付属の電子機器を介して)他の電池と足並みが揃うように引き戻される。この方法は、依然として最も弱い電池の容量に依存しており、電流が充電の頂点に向かって漸減してバイパスバランス調整抵抗をより効果的にすることを可能にする標準的な一定電流/一定充電レジームに基づいて、充電の頂点に向かう期間を全体的に利用している。
能動的バランス調整は、DC変換器(または単純なスイッチトキャパシタ)を使用して最も強い電池から電荷が取られ、最も弱い電池に移動されて、電池の均衡が保たれるプロセスである。この手法は、低容量の電池を補償するために、放電中にも充電中にも使用できる。受動的バランス調整に関しては、これは一般に、漸減する充電の間でより効果的である。個々の電池全てに同時に独立して充電を行うのは現実的ではないため、バランス調整を行う充電を順次行わねばならない。各電池に関する充電時間を考慮すると、均等化プロセスは、充電時間が時間単位で測定される、非常に時間のかかるものでもある。
したがって、2次電池の積層体をエネルギーの貯蔵装置および供給源として適用する際の信頼性および有効性にとって、その構成要素である電池を効果的にバランス調整できることが、非常に重要である。
上記の文脈において、本開示は考案されている。
能動的バランス調整方法および受動的バランス調整方法はいずれも、典型的には、リチウムイオン電池をバランス調整するように設計されている。本願発明者は、他方でリチウム硫黄(Li-S)電池が、その電圧プロファイルに起因して、実際には充電の最後の10%の間にしか電圧に基づく積層体バランス調整技法を適用できず、また、充電プロセスが全体を通して一定電流であり、漸減充電期間が存在しないので、バランス調整は実際には、合計充電時間の最後の10分の1の間にしか行われ得ないことを、認識している。更に、能動的バランス調整技法および受動的バランス調整技法のいずれも、効果的であるためには、正確な電圧または充電状態の測定を必要とする。Li-S電池に関して、充電の最初の段において、充電状態差が全体を通して横這い状態に留まり、充電状態差の正確な測定および区別が困難になること、ならびに、電圧の変化の割合が測定可能な程度に増大する充電の第2の段が充電サイクルの比較的短い時間の間続くことを前提とすると、Li-S電池において電池バランス調整スキームを効果的に実施するためには、この第2の長い充電期間において電圧および相対的な充電状態を正確に判定する能力が非常に重要である。
本願発明者らはしたがって、Li-S電池においては、電圧の実際の測定分解能および正確度が典型的には低い(数mVのオーダーである)ことに起因して、充電の第2の段における充電状態または相対的な容量差を、実測電圧値から、電池の能動的または受動的バランス調整スキームを制御するのに十分な程度に正確に判定する能力が、制限されることを認識している。
この結果、1つの側面から見ると、本開示は、直列に配列された複数のリチウム硫黄電池のうちの少なくとも2つの電池または電池モジュール、AとBとの間の、相対的な容量および充電状態をモニタするための装置であって、タイマーと、電圧モニタリング回路から受信した信号に基づいて、直列に配列されたリチウム硫黄電池または電池モジュールの各々にわたる電圧降下をモニタするように構成された、電圧モニタリングモジュールと、タイマーおよび電圧モニタリングモジュールに結合されており、かつ、電池が一定電流で充電される充電サイクル中に、充電を先導する最初の電池、電池Aのモニタされた電圧が、モニタされた電圧の変化の割合が測定可能な程度に増大する際の充電の頂点付近にあるように設定された第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池A)を記録すること、充電に追随する電池Bのモニタされた電圧が、第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池B)を記録すること、先導する電池Aのモニタされた電圧が、実質的に充電のみなし頂点にあるように設定された第2の電圧V2(電池A)に達するときのタイムスタンプT2(電池A)を記録すること、T2(電池A)における追随する電池Bのモニタされた電圧V2(電池B)を記録すること、ならびに、少なくともT1(電池A)、T1(電池B)、V2(電池A)、およびV2(電池B)に基づいて、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差を示す測定基準を決定すること、を行うように構成された、電池モニタリングモジュールと、を備える、装置、を提供する。
本発明のこの態様によれば、本明細書において後で示すように、積層体中の異なる電池が所与の電圧に達するときのタイムスタンプを使用することにより(Li-Sの適用においては充電中に充電状態差よりも時間の方が正確に測定できるため)、充電状態、特に異なる電池間の相対的な充電状態および容量の測定を、正確に確定することができる。すなわち、本願発明者らは、Li-S充電レジームにおいては実際には電圧よりも時間の方がはるかに正確に測定できるので、および、Li-S電池充電は一定電流であるので、充電時間自体を容量を示すものとして使用できることを、認識している。したがって、電池積層体中の異なる電池が異なる実測電圧に達する時間を測定することによって、電池の相対的な容量および充電状態について、単に電圧差のみを測定することによるよりもはるかに正確な測定を実現できる。このことは、特に、電池が第2の充電段階において充電の頂点付近で電圧増分にわたって充電されるのにかかった時間を測定することによって、達成できる。
第2の電圧が実質的に充電のみなし頂点にまたはその付近にある場合、これは、充電のみなし頂点の、実質的に0.5%SOC以内、または実質的に1%SOC以内、または実質的に1.5%SOC以内、または実質的に2%SOC以内、または実質的に2.5%SOC以内、または実質的に3%SOC以内、または実質的に4%SOC以内、または実質的に5%SOC以内であり得る。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは更に、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差を示す測定基準として、電池AがV1(電池A)とV2(電池A)との間の電圧増分にわたって充電されるための継続時間と、電池Bが同じ電圧増分にわたって充電されるための推定継続時間との間の、相対的な時間差を判定するように構成されている。複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは、電池Aおよび電池BがV1(電池A)とV2(電池A)との間の同じ電圧増分にわたって充電されるための継続時間の間の相対的な時間差を、等式:
を使用して計算するように構成されており、式中、
は、電圧増分にわたるdV/dtのみなし値である。これにより、電池をバランス調整するための充電バランス調整回路の制御に使用できる時間差を得ることができる。
複数の実施形態において、電圧増分にわたるdV/dtのみなし値は、電池Bと同じ充電割合および充電効率で充電するときの、電池Aに対応するタイプの定格のリチウム硫黄電池に関する、電圧V1から電圧V2への時間にわたる電圧の平均変化割合として計算される。別法として、複数の実施形態において、電圧増分にわたるdV/dtのみなし値は、電池Aまたは電池Bに関する、その電池に関するT1とT2との間の時間にわたる電圧の実測平均変化割合として計算される。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは更に、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差に関して、電池Aおよび電池BがV1(電池A)とV2(電池A)との間の同じ電圧増分にわたって充電されるための継続時間の間の相対的な時間差を、電池AがV1(電池A)とV2(電池A)との間の電圧増分にわたって充電されるための継続時間によって除算したもの、すなわち:
を計算するように構成されている。
これにより、電池間の相対的な容量差を示す、充電時間に基づくパーセンテージ差が得られる。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは更に、T1からT2までの時間期間にわたる中で予想される容量および実測充電量の関数として計算される充電効率を考慮して、直列に接続された複数のリチウム硫黄電池の各々に関して、電池間の相対的な容量差を示す測定基準を決定するように構成されている。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは更に、電池のうちの電池xの、T2(電池A)における放電の程度または(定格の電池-電池Aに対する)相対的なSOCを、
を計算することによって判定するように構成されている。
計算された電池xの放電の程度は、基準電池に対するその電池の計算された相対的な容量と併せて、電池をバランス調整するための充電バランス調整回路の制御において使用できる。
複数の実施形態において、複数の電池のうちのある電池に関する電圧測定誤差を補償するために、電池モニタリングモジュールは更に、この電池に関する時間にわたってモニタされた電圧の読み取り値を分析して、電池がV1(電池A)からV2(電池A)に向けて充電される際に、電池Aと同じタイプのリチウム硫黄電池の充電プロファイルにおいて既知の電圧Vfにおいて見られることが知られている電圧曲線の特徴の実測観察電圧Vmを識別すること、および、電池の電圧測定誤差VeをVm-Vfとして計算すること、を行うように構成されている。所与の電圧において見られることが知られている充電曲線における特徴の実測電圧を判定することによって、電池に関してどのような電圧測定誤差も較正し除去することができ、これにより、より正確な充電と、電池における相対的な容量差の悪化の低減とが可能である。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは、複数の電池のうちのある電池に関するモニタされた電圧の読み取り値において、充電プロファイルにおいてV1とV2との間の既知の電圧Vfにおいて見られることがリチウム硫黄電池の試験を通して知られている充電曲線の特徴に対応する、実測観察電圧Vmを識別するように構成されている。
複数の実施形態において、充電曲線の既知の特徴は変曲点であり、複数の電池のうちのある電池に関するモニタされた電圧の読み取り値において、変曲点に対応する実測観察電圧を識別するために、電池モニタリングモジュールは、この電池に関するモニタされた電圧の変化の割合dV/dtが変曲のいずれかの側に増大および減少する際にdV/dtが所与の値の組に達するときのタイムスタンプを記録すること、増大するdV/dtの値および減少するdV/dtの値に対応するタイムスタンプの間の中間点が見られる時間を評価すること、ならびに、この中間点の時間において観察されたモニタされた電圧を、変曲点に関するモニタされた観察電圧として評価すること、を行うように構成されている。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは、電池に関するモニタされた電圧の読み取り値において、充電プロファイルにおいてV1とV2の間の既知の電圧において見られることがリチウム硫黄電池の試験を通して知られている、d2V/dt2が最大である点に対応する実測観察電圧を識別するように構成されている。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは、T2(電池A)における充電された容量の計算を、観察された電圧測定誤差Veのいずれかに基づいて調節して、その電池に関する実際の充電された容量を取得するように構成されている。
複数の実施形態において、電池モニタリングモジュールは更に、電池に関する観察された電圧測定誤差Veのいずれかに基づいて、その電池に関するモニタされた電圧値を補正するように構成されている。
複数の実施形態において、装置は、複数の電池にわたる充電をバランス調整するための電池バランス調整制御モジュールを更に備え、電池バランス調整制御モジュールは、電池のうちの1つ以上の間の相対的な充電量を能動的にまたは受動的に調節するように電池バランス調整制御モジュールによって動作可能な、電池バランス調整回路に結合されており、電池バランス調整制御モジュールは、電池モニタリングモジュールにも結合されており、かつ、複数の電池の間の相対的な容量差を示す測定基準に関する、電池モニタリングモジュールから受信した1つ以上の値、および、充電の頂点における電池のうちの1つ以上のSOCのばらつきの程度を示す、電池モニタリングモジュールから受信した1つ以上の値、のうちの1つ以上に基づいて、一定電流充電プロセスにおけるまたは放電プロセスにおける電池バランス調整回路の動作を、複数の電池にわたる充電状態がよりバランスのとれた状態になるよう制御するように、構成されている。電池バランス調整回路をこのように制御する電池バランス調整制御モジュールを提供することによって、装置は、複数のLi-S電池をバランス調整して、これらの動作を均等化すること、これらの寿命を延ばすこと、および使用においてこれらからより大きい容量を引き出すことができる。相対的な容量および/または充電状態が既知となると、様々な充電バランス調整スキームが可能である。
複数の実施形態において、電池バランス調整制御モジュールおよび電池バランス調整回路は協働して、電池をよりバランスのとれた状態にするために、一定電流充電プロセス中に、電池モニタリングモジュールによって計算された時間期間に基づいて充電プロセスを中断して、最も強い電池から相対的な充電の量を引き出させ、複数の電池が全て最も弱い電池に整合するようにすること、および次いで、充電を再開して全ての電池を満充電にすること、を行うように構成されている。
複数の実施形態において、電池バランス調整制御モジュールおよび電池バランス調整回路は協働して、電池をよりバランスのとれた状態にするために、貯蔵状態の間に、延長された時間期間にわたって既知の充電の量を電池のうちの1つ以上から他の電池に回して、複数の電池にわたって充電状態を均等化するように構成されている。
複数の実施形態において、電池バランス調整制御モジュールおよび電池バランス調整回路は協働して、電池をよりバランスのとれた状態にするために、放電プロセスの間に、既知の充電の量を電池のうちの1つ以上から他の電池に回して、複数の電池にわたって充電状態を均等化するように構成されている。
複数の実施形態において、電圧測定誤差を介して充電電圧の頂点に達したと電池モニタリングモジュールが判定する場合に、電池バランス調整制御モジュールおよび電池バランス調整回路は協働して、「過充電」の期間の間充電プロセスを継続して、電池が実際の100%充電状態に達することを可能にするように構成されている。
複数の実施形態において、装置は更に、1つ以上のプロセッサおよび命令を保存するコンピュータ可読媒体を備え、命令はプロセッサのうちの1つ以上によって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、上で開示した装置および実施形態の、タイマー、電圧モニタリングモジュール、電池モニタリングモジュール、および電池バランス調整制御モジュール、のうちの1つ以上を実装させる。
複数の実施形態において、装置は、直列に配列されたリチウム硫黄電池の各々にわたる電圧降下を測定するように、および前記実測電圧降下を示す信号を前記電圧モニタリングモジュールに提供するように構成された、電圧モニタリング回路を更に備える。
別の側面から見ると、本開示は、少なくとも2つの電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするように、ならびに電池をよりバランスのとれた状態にするように構成された、上記した態様および実施形態による装置を備える、複数のリチウム硫黄電池を備えるバッテリ管理システム、または、複数のリチウム硫黄電池に結合するためのエネルギーシステム制御装置を提供する。
別の側面から見ると、本開示は、命令を保存するコンピュータ可読媒体であって、命令は、直列に配列された複数のリチウム硫黄電池のうちの、少なくとも2つの電池または電池モジュール、AとBとの間の、相対的な容量および充電状態をモニタするための装置の、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、上記した態様および実施形態による装置の、タイマー、電圧モニタリングモジュール、電池モニタリングモジュール、および電池バランス調整制御モジュール、のうちの1つ以上を実装させる、コンピュータ可読媒体、を提供する。
別の側面から見ると、本開示は、直列に配列された複数のリチウム硫黄電池のうちの少なくとも2つの電池または電池モジュール、AとBとの間の、相対的な容量および充電状態をモニタするための方法であって、電圧モニタリング回路から受信した信号に基づいて、直列に配列されたリチウム硫黄電池または電池モジュールの各々にわたる電圧をモニタするステップと、電池が一定電流で充電される充電サイクル中に、充電を先導する最初の電池、電池Aのモニタされた電圧が、モニタされた電圧の変化の割合が測定可能な程度に増大する際の充電の頂点付近にあるように設定された第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池A)を記録するステップ、充電に追随する電池Bのモニタされた電圧が、第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池B)を記録するステップ、先導する電池Aのモニタされた電圧が、実質的に充電のみなし頂点にあるように設定された第2の電圧V2(電池A)に達するときのタイムスタンプT2(電池A)を記録するステップ、T2(電池A)における追随する電池Bのモニタされた電圧V2(電池B)を記録するステップ、ならびに、少なくともT1(電池A)、T1(電池B)、V2(電池A)、およびV2(電池B)に基づいて、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差または相対的な充電状態のばらつきを示す測定基準を決定するステップと、を含む方法、を提供する。
第1の態様による装置の複数の実施形態において実装される、上記した任意選択的な特徴もまた、上記した方法の実施形態に従って実行される任意選択的なステップとして、本明細書において開示されているとみなされるべきである。
本開示の態様の特定の実施形態を、単なる例として、以下に記載する。
ある実施形態による、電池積層体中の直列に接続された複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための装置100の、概略図である。 充電時間に対する、C/10の充電割合を有する一定電流充電サイクルに関する、単一のLi-S電池に関する充電状態差の例示のプロットである。 図2に示す電池の充電曲線に隣接してプロットされた、ある電池に関する充電曲線に対する容量損失の効果を示す、C/10一定電流充電プロセスに関する電圧プロットである。 図2に示す電池の充電曲線に隣接してプロットされた、ある電池に関する充電曲線に対するより大きい放電深度の効果を示す、C/10一定電流充電プロセスに関する電圧プロットである。 図2に示す電池の充電曲線に隣接してプロットされた、ある電池に関する充電曲線に対する電圧測定誤差の効果を示す、C/10一定電流充電プロセスに関する電圧プロットである。 Li-S電池充電の第2の段においてdV/dtのピークの中心を識別するためのタイムスタンプ方法を示す図である。 ある実施形態による、電池積層体中の直列に接続された複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための方法を実施するための、処理フローチャートである。
ここで、電池積層体中の直列に接続された複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための装置100の概略図を示す、図1を参照する。この場合、電池積層体120は、放電サイクルにおいて電池に貯蔵された電気化学エネルギーを変換することによって電荷を負荷(図示せず)に提供するための、および、一定電流充電サイクルにおいて電荷を貯蔵するための、少なくとも最初は等しい定格の容量を有する、直列に接続された概念上同一の電池121A、121B、および121Cを含む。代替の実施形態では、電池積層体中に3つよりも多いまたは少ないLi-S電池が提供されてもよく、また、電池のうちの1つ以上が、個々の電気化学電池として、または並列に接続された2つ以上の電池を備える電池モジュールとして、提供されてもよい。
電池積層体120中の直列に接続された複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための装置100は、図7に関連して以下に記載するようなモニタリング、処理、および制御を実行する1つ以上の論理モジュールを実装する、マイクロコントローラ110を備える。マイクロコントローラ110は、電池積層体の測定される電池にわたる電圧降下を示すアナログ電圧信号を出力する比較器を各々有する、複数の電圧モニタ131A、131B、131Cを備える、電圧モニタリング回路130によって、電池積層体120の電池に結合される。各電圧モニタ131A、131B、131Cは、そのそれぞれのリチウム硫黄電池または電池モジュールにわたる電圧降下を測定するように、ならびに、前記実測電圧降下を示す信号を前記マイクロコントローラ110に、それぞれ入力ポート111A、111B、および111Cにおいて提供するように、構成されている。電圧モニタリング回路130、および/または電池積層体120は、複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための装置100の一部として提供されてもよい。別法として、電圧モニタリング回路130、および/または電池積層体120は、省略されてもよく、また、複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための装置100は、これらの機能を備えないマイクロプロセッサを備えてもよい。例えば、装置100は、電池間の相対的な容量および充電状態をモニタするために、ならびに充電バランス調整回路を制御してこれらを均等化するために、Li-S電池積層体、電圧モニタリング回路、および充電バランス調整回路と結合されるように構成された、エネルギーシステム制御装置の一部として提供されてもよい。
複数の実施形態において、複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための装置100は、マイクロコントローラ110によって構成されている。代替の実施形態では、マイクロコントローラ110の代わりに、本開示の態様を具現化する論理モジュールを実装するための、任意の他の好適なデータ処理手段を提供できる。例えば、論理モジュールは、フラッシュRAMなどのコンピュータ可読媒体に保存された命令によるプログラム制御下で動作するように構成されている、CPUなどの汎用マイクロプロセッサによって実装できる。
マイクロコントローラ110は、または他の実施形態では、好適に構成されたデータ処理装置は、タイマー112、電圧モニタリングモジュール113、電池モニタリングモジュール114、および電池バランス調整制御モジュール115を提供する。電圧モニタリングモジュール113、電池モニタリングモジュール114、および電池バランス調整制御モジュール115は、マイクロコントローラ110のRAM116において、RAM116に保存された論理モジュールをインスタンス化するための関連するファームウェアのプログラム制御下で、マイクロコントローラ110の動作によってインスタンス化されてもよい。
タイマー112は、経過した時間の指示を出力するように構成されており、また、マイクロコントローラ110において、ソフトウェアによってまたはクオーツベースの電子タイマーなどの電子発振器を使用して実装されてもよい。
大まかには、電圧モニタリングモジュール113は、マイクロコントローラのポート111A、111B、111Cにおいて電圧モニタリング回路130から受信した信号に基づいて、直列に配列されたリチウム硫黄電池または電池モジュールの各々にわたる電圧降下をモニタするように構成されている。典型的には、電圧モニタリングモジュール113は、マイクロコントローラの一部として提供されるアナログ-デジタル変換器(ADC)(図示せず)によって量子化された、入力ポート111A、111B、111Cにおいて受信したアナログ電圧信号のデジタル表現を、入力として受信するように構成されている、マイクロコントローラ110において実装される論理コンポーネントである。マイクロコントローラは例えば、受信した電圧信号を、12ビットADCを使用して変換してもよく、この場合結果的に、充電のみなし頂点値である2.35Vまでの範囲の実測電圧に関して、0.6mVのオーダーの測定分解能を有する電圧モニタリングモジュール113が得られるであろう。
電池モニタリングモジュール114は、タイマー112および電圧モニタリングモジュール113に結合されており、Li-S電池が一定電流で充電される(これが典型的なケースである)充電サイクル中に、電池間の相対的な容量差を示す測定基準を決定するように構成されている。電池モニタリングモジュール114はまた、電池の放電の程度または充電状態を判定するように、および/または、(例えば、電圧モニタリング回路130に起因する)電池の電圧測定誤差を判定するように、構成されていてもよい。
電池バランス調整制御モジュール115は、電池積層体120中の複数の電池にわたって充電をバランス調整するためのものである。電池バランス調整制御モジュール115は、電池のうちの1つ以上の間の相対的な充電量を能動的にまたは受動的に調節するように電池バランス調整制御モジュール115によって(直接的にまたは間接的に)動作可能な、電池バランス調整回路(図示せず)に結合されている。
ここで、複数の実施形態における、電池積層体中の直列に接続された複数のリチウム硫黄電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするための、装置100によって実行される方法700を示す処理フロー図である、図7を参照する。
最初に、ステップ701で、一定電流充電サイクルの開始時に、タイマー112はリセットされ得るか、または、電圧モニタリングモジュール113が積層体120中の電池の各々の電圧をモニタしている間に、充電サイクルの開始時間が、タイムスタンプt0として記録される。
次に、ステップ702で、電池モニタリングモジュール114は、各電池に関して、その電池のモニタされた電圧がV1に達するときのタイムスタンプT1(電池121A、電池121B…)を記録する。V1は、V2であるLi-S電池に関する充電のみなし頂点付近の、所与のパーセンテージとしての電圧となるように選ばれる。V1およびV2のいずれも、電圧の変化の割合が測定可能な程度に増大する、Li-S電池に関する充電の第2の段の中にあるものと解釈される。本明細書に提示する実施例では、V1は2.30Vと解釈され、V2は2.35Vと解釈される。しかしながら、代替の実施形態では、この分析のために、異なる適切な充電状態差を選択してもよい。
次いで、モニタされる電池積層体の最初の電池が、充電の終わり、すなわちV2に達するとき、電池モニタリングモジュール114は、別のタイムスタンプ、T2を記録する。同時に、電池モニタリングモジュール114はまた、T2におけるその他の電池のモニタされた電圧も記録する。
したがって、全ての電池が、各電池に関して同じ(すなわち2.30V)である第1の電圧V1に達しているとき、電池モニタリングモジュール114は、電池が各々V1に達する、異なる時間T1(121A)、T1(121B)、T1(121C)を記録している。次いで、最初のまたは「先導する」電池が、充電のみなし頂点電圧に達したとき、電池モニタリングモジュール114は、各電池に関して同じであるスタンプ、T2、および、各電池に関して異なっている場合もある、各電池に関するモニタされた充電状態差、すなわち、V2(121A)、V2(121B)、V2(121C)、を記録する。
電池モニタリングモジュール114は次いで、これらのタイムスタンプおよびモニタされた充電状態差を、電池モニタリングモジュール114に渡す。
図2は、タイマー112によって与えられるような充電時間に対する、C/10の充電割合を有する一定電流充電サイクルに関する、電池モニタリングモジュール114によってモニタされた単一の電池121Aに関する、充電状態差のプロットである。通常は、電池が充電電圧の頂点である2.35Vに達するとき、充電プロセスは停止される。ただし、図2では、説明のために、過充電期間中の電圧が示されている。
電池121Aは、この電池タイプに関するその定格の容量に従って動作している。図2は、電池121Aが電圧V1=2.30Vおよび電圧V2=2.35Vに達する時間、T1、T2を示している。すなわち、電池121AがV2=2.35Vに達する時間T2は、T0から670分であると測定されている。
通常は、C/10充電割合を用いる場合、完全に空になったバッテリから充電するための予想される時間は、10時間(すなわち600分)であると考えられる。実際には、電池は、充電期間を引き延ばす不完全な充電効率を呈することになる。図2では、この例に関して、2.35V(V2)までの充電継続時間は670分(T0は完全な放電から始まると想定される)であり、この場合、600/670または89.5%の充電効率が得られる。
充電効率を考慮して、V2が、この例では2.35Vに設定される、充電の終わりの電圧であると解釈され、またV1が、この例では2.30Vである、充電状態が95%になると考えられる公称電圧点であると解釈されることが、意図されている。V1とV2の間の公称充電継続時間はしたがって、33.5分(すなわち670*0.05)である。これは、実測電圧V1(電池121A)=2.30Vである時間が、636.5分(すなわち670*0.95)であることによって確かめられる。
したがって、充電状態(SOC)のこの時間表現を考慮すると、1%のSOCはしたがって、10mVの測定分解能または6.7分の充電継続時間のいずれかを表し、また、1分の充電量は、1.49mVの充電状態差の増大に等しい。測定は時間に対して参照されるので、電圧測定の絶対的な正確度は重要ではなく、またしたがって、全ての電圧は相対的である。
次いで、ステップ703で、電池モニタリングモジュール114は、電池間の相対的な容量差を判定し、ステップ704で、電池モニタリングモジュール114は、電池に関する相対的な放電の程度を判定し、ステップ705で、電池に関する電圧測定誤差が判定される。
2.30Vと2.35との間の充電における、タイムスタンプおよび電池に関する関連する実測電圧に対するこれらの差の効果は、これらの効果を分配するように決定される。これらの要因の各々の効果の実例が、図3、図4、および図5に示されている。ただし、図2〜図4に示す電池121B、121C、および121Dに関する充電曲線の表現は、実際のデータに基づくものではなく、代わりに、電池における容量損失の、充電状態の差の、および測定誤差の効果を、誇張して示すように提示されていることに、留意すべきである。
相対的な容量差の効果が、図3に示されている。ここでは、電池121Bに関するC/10一定電流充電プロセスに関する電圧プロットは、電池121Aに関する充電曲線に隣接してプロットされている。電池121Bが電池121Aに先行しているのが分かる。これは、電池121Bが先行する放電サイクルにおいて電池121Aよりも大きい放電深度を経験しているため、および/または、電池121Bがその定格の容量の一部を失っており、したがって電池121Aよりも速く100%のSOCまで充電されているためである。しかしながら、図3をより仔細に調べると、電池121Bが2.30Vから2.35Vまでの電圧増分にわたって充電されるのにかかる時間は、電池121Aが同じ電圧増分にわたって充電されるのにかかる時間よりも短いことが分かる。これは、電池121Bが電池121Aよりも早く95%から100%のSOCにまで充電されており、したがって電池121Bがこの結果ある程度の容量損失を経験しているためである。電圧増分にわたる充電継続時間のそのような差が存在する場合、これは、電池間の相対的な容量差を示している。
図4では対照的に、電池121Bが2.30Vから2.35Vまでの電圧増分にわたって充電されるのにかかる時間は、電池121Aが同じ電圧増分にわたって充電されるのにかかる時間と同じである。この場合、電池121Aが電池121Cよりも低い放電深度を経験したので、電池121Cが電池121Aに先行している。したがって、電圧増分にわたる充電継続時間の差が存在しないが、ある電池が別の電池に先行している場合、これは、電池間の相対的な充電状態差を示している。
図5では、電池121Dおよび121Aは、(これらが2.30Vから2.35Vまでの電圧増分にわたって充電されるための継続時間が同じであるという点で)同じ容量を有し、これらは2.35Vで同時に充電の頂点に達するように見える。したがって、これらは同じ充電状態を有しているように見えるであろう。実際には、電池121Dは、電池121Aが比較的低い充電状態を有することに起因して、電池121Aに先行している。しかしながら、これは、電圧測定誤差を有する電池121Dによって覆い隠されるため、電池121Aおよび121Dが2.35Vに同時に達することからは明らかではない。そのような電圧測定誤差の存在または不在は、電池モニタリングモジュール114が、Li-S電池に関する充電曲線のある特徴が所与の電圧において見られることが既知である場合に、その特徴が電池121Aおよび121Dの曲線上のどの電圧において見られるかを判定することによって、はっきりさせることができる。例えば、Li-S電池において、充電の第2の段における、電圧の変化の割合がそのピークの中心に達し再び減少を開始する変曲点は、同一の定格の電池の間で不変の約2.33〜2.34Vの電圧において見られることが見出されている。したがって、電池121Aおよび121Dに関する電圧の変化の割合がそのピーク値に達するときの電圧の間に、差が存在するか否かを判定することによって、電池に関する電圧測定誤差の存在または不在を確定することができる。
このことは、第2の充電段階における電圧(dV/dT)の変化の割合の実測値をプロットしている、図6において見ることができる。見てとれるように、容量の約1〜2%に関して、dV/dTがその最大値となる期間は、数分にわたる場合がある。この基準特徴に関してより正確な電圧を取得するために、電圧モニタリングモジュールを、dV/dTの割合が増大しているときのおよびdV/dTが再び減少しているときのタイムスタンプを採って、ピークの両側の類似の点において中間点時間値を決定できるように構成することができる。すなわち、時間T3およびT4を、dV/dT(T3)=-dV/dT(T4)であるものとして決定できる。中間点時間値、Tfは、Tf=T3+(T4-T3)/2であるものとして決定できる。この実測時間値、Tfにおける電圧を、その他の(または定格の)電池に関する実測値における電圧と比較することができ、何らかの電圧測定誤差を識別および較正することができる。別法として、異なる電池間の、実測時間値Tfからこの既知の特徴までの間の差は、各電池が(97%周辺で見られる)既知の充電点に達する際の差である。この方法を単独で使用して、そのような時間差を判定することができるものの、これ単独では、ある電池が別の電池に先行しているのが、容量差に起因するのかまたは充電状態の差に起因するのかを、はっきりさせることはできない。
それにも関わらず、電池が97%(これは他の電池に対して全く相対的なものであることに留意されたい)に達していたはずの時間と、T1およびT2に基づいて計算された時間とを知ることによって、これら2つの間の何らかの乖離の原因を、電圧測定誤差に帰属させることができ、したがって、他の電池と比較した実際の充電状態を、Tfに基づいて計算することができる。次いで電池バランス調整の程度を、事前に計算された(方法1)相対的な容量に基づいて決定することができる。
充電曲線における識別すべき代替の特徴は、時間に関する電圧の2次微分値が最大値に達する点であると考えられるが、その理由は、これが、同じく電池同士の間で不変の安定した電圧において見られる、より明確に規定された点だからである。
これら方法のいずれかを用いれば、充電基準点を比較することにより、どの電池が最初に既知のマーカーに達したか、およびそれがどの程度であったかが判定されることになり、必要な場合にバランス調整を適用することが可能になる。
上記を実施するために、特に、ステップ703で、電池モニタリングモジュール114は、電池間の相対的な容量差を示す測定基準を決定する。これに関して、電池モニタリングモジュール114は、電池Aおよび電池BがV1(電池A)とV2(電池A)との間の同じ電圧増分にわたって充電されるための継続時間の間の相対的な時間差を、等式:
を使用して計算し、式中、
は、電圧増分にわたるdV/dtのみなし値であり、これは、電池Bと同じ充電割合および充電効率で充電するときの、電池Aに対応するタイプの定格のリチウム硫黄電池に関する、電圧V1から電圧V2への時間にわたる電圧の平均変化割合である。別法として、電圧増分にわたるdV/dtのみなし値は、電池Aまたは電池Bに関する、その電池に関するT1とT2との間の時間にわたる電圧の実測平均変化割合として計算される。電池Aと電池Bとの間の相対的な容量に関する上記の時間差測定基準を、これを電池AがV1(電池A)とV2(電池A)との間の電圧増分にわたって充電されるための継続時間で除算することによって、パーセンテージの相対的な容量に変換できる、すなわち:
ステップ704で、電池モニタリングモジュール114は、以下を計算することによって、電池Bに関するT2(電池A)における相対的な放電の程度を判定する:
ステップ705で、電池モニタリングモジュール114は、Vm-Vfとして、電池に関する電圧測定誤差、Veを判定し、式中Vmは、充電プロファイルにおいてV1とV2との間の既知の電圧Vfにおいて見られることがリチウム硫黄電池の試験を通して知られている充電曲線の特徴に対応する、実測観察電圧である。
充電曲線の既知の特徴が変曲点である場合、複数の電池のうちのある電池に関するモニタされた電圧の読み取り値において、充電曲線の変曲点に対応する実測観察電圧Vmを識別するために、電池モニタリングモジュール114は、この電池に関するモニタされた電圧の変化の割合dV/dtが変曲のいずれかの側に増大および減少する際にdV/dtが所与の値の組に達するときのタイムスタンプを記録する。電池モニタリングモジュール114は次いで、Vmとして、増大するdV/dtの値および減少するdV/dtの値に対応するタイムスタンプの間の中間点が見られる時間を評価する。
別法として、電池モニタリングモジュール114は、電池に関するモニタされた電圧の読み取り値において、d2V/dt2が最大である点に対応する実測観察電圧Vmを識別するように構成されている。
次いで、ステップ706で、上記の等式の結果を使用して、電池バランス調整回路を制御して、電池をバランス調整することができる。一連の電池の全ての相対的な容量の差を算出することで各電池が必要とする容量バランス調整の程度を計算することができる。電池バランス調整制御モジュール115は、電池モニタリングモジュールの出力を受信し電池バランス調整回路を制御してもよく、電池バランス調整回路は電池をバランス調整するための受動的および/または能動的スキームを動作させ、これは(2.30Vの閾値よりも前の)貯蔵、放電、または充電を通した任意の時間に行われ得る。最も低い容量の電池が、最初に充電の終わりの電圧に達するべきであり、そうでない場合には、これに先行する全ての電池にバランス調整が必要となる。
以下のいずれかに基づくことのできる充電補正スキームによって、電池バランス調整を実現できる:
1)相対的な充電の量を最も強い電池から引き出すことができるように充電プロセスを中断し、この結果、これらが全て最も弱い電池と整合し、次いで、充電が再開されて、全ての電池が満充電になる(能動的または受動的バランス調整技法のいずれも使用できるが、電圧測定値に基づくのではなく、計算された時間期間の間電流の進路を変える)。
2)貯蔵状態の間に、延長された時間期間にわたって既知の充電の量を各電池から迂回させることによって、充電を均等化できる。
3)放電プロセス中の充電均等化。放電中に、既知の期間の間充電迂回技法を適用して必要な充電の量を迂回させることによって、電流の迂回を行うことができる。
4)電圧測定誤差を介して充電の終わりの点に達している場合(以下の実施例1を参照されたい(電池121A))、「過充電」の期間を適用して実際の100%の充電状態に達することを可能にすることができる。
以下で3つの研究実施例に関連して示すように、上記の技法を使用することによって、電池モニタリングモジュール114は、電池モニタリングモジュール113によってこれに渡されたタイムスタンプおよび電圧に基づいて、電池間の相対的な容量差および相対的な充電状態差がどの程度存在するかを判定し、同時に何らかの測定誤差の効果を較正する。
これらの研究実施例において提示されるデータは、C/10の一定電流充電割合で充電されるLi-S電池121A、121B、121C、および121Dの組に関するものである。
実施例1-測定誤差
電池121Aは先導する電池であり、T1=636.5分でV1に、およびT2=670分でV2(ここで100%のSOCを有するものとみなされる)に達すると測定されている。
電池121Bは643.2分後にT1に達し、T2で2.34Vの実測電圧V2を有する。
相対的な容量を:
として算出できる(V1とV2との間の電圧の変化の割合は、電池AおよびBのタイプの定格の電池に関して、毎分1.49mVである)。
この場合、時間差は全く存在しない。差が存在しないということは、充電終了電圧は異なっているが、容量が依然として整合していることを示している。
終了電圧のこの差の原因は、電池121Bの相対的により深い放電に起因し得る。しかしながら、実際の原因は、dV/dtの分析から、電池121Aが、6.7分(すなわち1%SOC)で電池121Bよりも早くそのdV/dtのピークの中間点に達することであると特定された。これは、ここでは、電池121Aの電圧の測定における+10mVの誤差を示している。したがって、電池121Aは終了電圧V2に達していることになるが、+10mVの誤差があるので、電池は100%を示すが、実際の充電された容量は99%であると考えられる。
上記の実施形態では、1つの電池において測定誤差が存在するが、電池が同じ容量を有することを立証可能であり、したがってバランス調整を必要としない。ただし、充電プロセスはその場合、電池121Aおよび121Bの両方に、100%のSOCまで充電を継続することができる。
実施例2-相対的な充電状態
電池121Cは649.9分後にT1に達し、T2で2.33Vの実測電圧V2を有し、次いで上記のように、電池121Aに関して、以下の相対的な容量差を有することが計算される:
=(649.9分-636.5分)-(2.35V-2.33V)/0.00149V分-1
=0秒
やはりこの場合も、時間差は全く存在しない。差が存在しないということはここでも、充電終了電圧は異なっているが、容量が依然として整合していることを示している。
実際には、上記の測定値を使用して定格の電池の性能と比較した電池121Bの充電状態を計算することにより、以下が得られる:
これは、V2における20mVの差が2%のSOCに等しいので、理屈に合っている。しかしながら、電池121CのdV/dtがそのdV/dtのピークの中間点に達するときの電圧の分析から、電池121Cに関して-5mVの測定誤差が存在し、このためT2におけるその実際の電圧は2.335mVであることが見出された。定格の電池に対する電池121BのSOCに関して上記の計算を繰り返すことにより、以下の実際の充電状態が得られる:
したがって、電池121CはAおよびBと同じ容量を有するが、より高い自己放電を経てきており、したがって、電池を同じSOCにするためにバランス調整が必要となると考えられる。
実施例3-相対的な容量差
この実施例では、電池121D(図示せず)はT1=633.3分後にV1=2.30Vに、およびT2=666.6分においてV2=2.35Vに達し、したがってこの実施例では先導する電池である。
電池121Aは次いで、これまで通りT1=636.5分においてV1=2.30に達するが、T2=666.6分においては、電池121AはV2=2.345Vに達する。
次いで電池121Dが上記のように、電池121Aに関して以下の相対的な容量差を有するように計算される:
したがって、電池121Aと121Dとの間に上記の測定基準によって示される容量差が存在し、これは、電池121Aが2.30〜2.35Vの電圧増分にわたって充電されるために、電池121Dよりも9秒長くかかると推定されることを示している。
これを相対的な容量尺度に変換するためには、説明しておくと、
したがって、電池121Dは実際には、その他の電池と比較して0.5%の低減された容量を有する。したがって、電池121Dが過充電されずかつその他の電池と足並みが揃うことを確実にするために、電池のバランス調整が必要である。
したがって、上記のことから、電池電圧、電池が特定の電圧に達する時間、および所与の電圧において見られることが知られている特定の特徴に充電曲線が達する時間をモニタすることによって、Li-S電池の相対的な容量差、充電状態差、および測定誤差を、正確に判定することが可能であることが、明らかなはずである。これにより、電圧測定の正確度が比較的低い場合であっても、効果的なLi-S電池積層体のバランス調整を行うことができる。実際には、上記の実施例は電圧測定におけるオフセット誤差を想定しているが、12ビットADCに関して0.6mVの分解能が所与である場合、電圧測定と関連付けられるどのようなオフセット誤差も抑制することができる。更に、50mVの範囲にわたるADC線形性および利得誤差は0.1LSBのオーダーであり、したがってやはり抑制され、0.6mVのLSB読み取り誤差が残ると考えられる(約0.3%の相対的なSOC誤差が、時間にわたる平均化プロセスを介して低減される可能性がある)。タイミング誤差もまた、取るに足らないものと考えられる。あらゆる測定回路の利得誤差を考慮せねばならないことになるが、それが試験される範囲にわたって大きな影響を及ぼす可能性は低いことに留意すべきである。
また上記の方法により、先導電池のT1とT2との間の時間の差分をモニタすることによって、ある充電サイクルから別の充電サイクルまで、Li-S電池の相対的な特徴および充電性能をモニタおよび追跡することも可能になる。したがって、電池の容量低下、ならびに電池の相対的な容量および放電深度を時間にわたってモニタし、充電バランス調整プロセスにおいて補償することができる。
加えて、上記の方法によって、「過充電」を許容することにより、充電バランス調整を行うことが可能になる。すなわち、電池が別の電池と同じ容量を有するとみなされるが、その充電の終わり(EOC:end of charge)の電圧に最初に達する場合、特に全ての電池に関してdV/dt変曲点を容量比較マーカーとして使用する場合、その電池に関して「過充電」を許容することが可能な場合がある。タイムスタンプが、電池Aは電池Bと同じ容量を有するが、電池Bの前に電池Aがその変曲点およびEOC点に比例の関係で達したことを示している場合には、電池Aは、電池Aと電池Bとの間のこれらの変曲点に達する時間差を均等化する期間の間、EOCを超えて充電を継続できることが、合理的に想定され得る。
100 装置
110 マイクロコントローラ
111A 入力ポート
111B 入力ポート
111C 入力ポート
112 タイマー
113 電圧モニタリングモジュール
114 電池モニタリングモジュール
115 電池バランス調整制御モジュール
116 RAM
120 電池積層体
121A 電池
121B 電池
121C 電池
130 電圧モニタリング回路
131A 電圧モニタ
131B 電圧モニタ
131C 電圧モニタ

Claims (30)

  1. 直列に配列された複数のリチウム硫黄電池のうちの、少なくとも2つの電池または電池モジュール、AとBとの間の、相対的な容量および充電状態をモニタするための装置であって、
    タイマーと、
    電圧モニタリング回路から受信した信号に基づいて、直列に配列された前記リチウム硫黄電池または電池モジュールの各々にわたる電圧降下をモニタするように構成された、電圧モニタリングモジュールと、
    前記タイマーおよび前記電圧モニタリングモジュールに結合されており、かつ、前記電池が一定電流で充電される充電サイクル中に、
    前記充電を先導する最初の電池、電池Aの前記モニタされた電圧が、前記モニタされた電圧の変化の割合が測定可能な程度に増大する際の充電の頂点付近の充電の第2の段にあるように設定された第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池A)を記録すること、
    前記充電に追随する前記電池Bの前記モニタされた電圧が前記第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池B)を記録すること、
    前記先導する電池Aの前記モニタされた電圧が、実質的に充電のみなし頂点にあるように設定された第2の電圧V2(電池A)に達するときのタイムスタンプT2(電池A)を記録すること、
    T2(電池A)における前記追随する電池Bのモニタされた電圧V2(電池B)を記録すること、
    ならびに、少なくともT1(電池A)、T1(電池B)、V2(電池A)、およびV2(電池B)に基づいて、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差を示す測定基準を決定すること、を行うように構成された、電池モニタリングモジュールと、を備える、装置。
  2. 前記電池モニタリングモジュールは更に、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差を示す前記測定基準として、電池AがV1(電池A)とV2(電池A)との間の電圧増分にわたって充電されるための継続時間と、電池Bが同じ電圧増分にわたって充電されるための推定継続時間との間の、相対的な時間差を判定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記電池モニタリングモジュールは、電池Aおよび電池BがV1(電池A)とV2(電池A)との間の同じ電圧増分にわたって充電されるための前記継続時間の間の前記相対的な時間差を、等式:
    を使用して計算するように構成されており、式中、
    は前記電圧増分にわたるdV/dtのみなし値である、請求項2に記載の装置。
  4. 前記電圧増分にわたるdV/dtの前記みなし値は、電池Bと同じ充電割合および充電効率で充電するときの、電池Aに対応するタイプの定格のリチウム硫黄電池に関する、電圧V1から電圧V2への時間にわたる電圧の平均変化割合として計算される、請求項3に記載の装置。
  5. 前記電圧増分にわたるdV/dtの前記みなし値は、電池Aまたは電池Bに関する、その電池に関するT1とT2との間の時間にわたる電圧の実測平均変化割合として計算される、請求項3に記載の装置。
  6. 前記電池モニタリングモジュールは更に、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差に関して、電池Aおよび電池BがV1(電池A)とV2(電池A)との間の同じ電圧増分にわたって充電されるための前記継続時間の間の前記相対的な時間差を、電池AがV1(電池A)とV2(電池A)との間の前記電圧増分にわたって充電されるための前記継続時間によって除算したもの、すなわち:
    を計算するように構成されている、請求項3、4、または5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記電池モニタリングモジュールは更に、T1からT2までの時間期間にわたる中で予想される容量および実測充電量の関数として計算される充電効率を考慮して、直列に接続された前記複数のリチウム硫黄電池の各々に関して、電池間の相対的な容量差を示す前記測定基準を決定するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記電池モニタリングモジュールは更に、前記電池のうちの電池xの、T2(電池A)における放電の程度または相対的なSOCを、
    を計算することによって決定するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記複数の電池のうちのある電池に関する電圧測定誤差を補償するために、前記電池モニタリングモジュールは更に、
    前記電池に関する時間にわたってモニタされた電圧の読み取り値を分析して、前記電池がV1(電池A)からV2(電池A)に向けて充電される際に、電池Aと同じタイプのリチウム硫黄電池の充電プロファイルにおいて既知の電圧Vfにおいて見られることが知られている電圧曲線の特徴の実測観察電圧Vmを識別すること、および、
    電池の電圧測定誤差VeをVm-Vfとして計算すること、を行うように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記電池モニタリングモジュールは、前記複数の電池のうちのある電池に関する前記モニタされた電圧の読み取り値において、充電プロファイルにおいてV1とV2との間の既知の電圧Vfにおいて見られることが前記リチウム硫黄電池の試験を通して知られている充電曲線の特徴に対応する、実測観察電圧Vmを識別するように構成されている、請求項9に記載の装置。
  11. 前記充電曲線の前記既知の特徴は変曲点であり、前記複数の電池のうちのある電池に関する前記モニタされた電圧の読み取り値において、前記充電曲線の前記変曲点に対応する実測観察電圧を識別するために、前記電池モニタリングモジュールは、
    前記電池に関するモニタされた電圧の変化の割合dV/dtが前記変曲のいずれかの側に増大および減少する際にdV/dtが所与の値の組に達するときのタイムスタンプを記録すること、
    前記増大するdV/dtの値および前記減少するdV/dtの値に対応する前記タイムスタンプの間の中間点が見られる時間を評価すること、ならびに、
    前記中間点の時間において観察されたモニタされた電圧を、前記変曲点に関するモニタされた観察電圧として評価すること、を行うように構成されている、請求項10に記載の装置。
  12. 前記電池モニタリングモジュールは、前記電池に関する前記モニタされた電圧の読み取り値において、前記充電プロファイルにおいてV1とV2の間の既知の電圧において見られることが前記リチウム硫黄電池の試験を通して知られている、d2V/dt2が最大である点に対応する実測観察電圧を識別するように構成されている、請求項9に記載の装置。
  13. 前記電池モニタリングモジュールは、T2(電池A)における前記充電された容量の計算を、観察された電圧測定誤差Veのいずれかに基づいて調節して、前記電池に関する実際の充電された容量を取得するように構成されている、請求項8および請求項9から12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 前記電池モニタリングモジュールは更に、電池に関する観察された電圧測定誤差Veのいずれかに基づいて、前記電池に関するモニタされた電圧値を補正するように構成されている、請求項9から13のいずれか一項に記載の装置。
  15. 複数の前記電池にわたる充電をバランス調整するための電池バランス調整制御モジュールを更に備え、前記電池バランス調整制御モジュールは、前記電池のうちの1つ以上の間の相対的な充電量を能動的にまたは受動的に調節するように前記電池バランス調整制御モジュールによって動作可能な、電池バランス調整回路に結合されており、前記電池バランス調整制御モジュールは、前記電池モニタリングモジュールにも結合されており、かつ、
    一定電流充電プロセスにおけるまたは放電プロセスにおける前記電池バランス調整回路の動作を、
    複数の前記電池の間の相対的な容量差を示す測定基準に関する、前記電池モニタリングモジュールから受信した1つ以上の値、および、
    充電の頂点における前記電池のうちの1つ以上のSOCのばらつきの程度を示す、前記電池モニタリングモジュールから受信した1つ以上の値、のうちの1つ以上に基づいて、複数の前記電池にわたる充電状態がよりバランスのとれた状態になるよう制御するように、構成されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
  16. 前記電池バランス調整制御モジュールおよび前記電池バランス調整回路は協働して、前記電池をよりバランスのとれた状態にするために、
    一定電流充電プロセス中に、前記電池モニタリングモジュールによって計算された時間期間に基づいて前記充電プロセスを中断して、最も強い電池から充電の量を引き出させ、複数の前記電池が全て最も弱い電池に整合するようにすること、および次いで、
    充電を再開して全ての前記電池を満充電にすること、を行うように構成されている、請求項15に記載の装置。
  17. 前記電池バランス調整制御モジュールおよび前記電池バランス調整回路は協働して、前記電池をよりバランスのとれた状態にするために、
    貯蔵状態の間に、延長された時間期間にわたって既知の充電の量を前記電池のうちの1つ以上から他の電池に回して、複数の前記電池にわたって充電状態を均等化するように構成されている、請求項15または16に記載の装置。
  18. 前記電池バランス調整制御モジュールおよび前記電池バランス調整回路は協働して、前記電池をよりバランスのとれた状態にするために、
    放電プロセスの間に、既知の充電の量を前記電池のうちの1つ以上から他の電池に回して、複数の前記電池にわたって充電状態を均等化するように構成されている、請求項15、16、または17に記載の装置。
  19. 電圧測定誤差を介して充電電圧の頂点に達したと前記電池モニタリングモジュールが判定する場合に、電池バランス調整制御モジュールおよび電池バランス調整回路は協働して、
    期間の間充電プロセスを継続して、前記電池が実際の100%充電状態に達することを可能にするように構成されている、請求項15から18のいずれか一項に記載の装置。
  20. 1つ以上のプロセッサおよび命令を保存するコンピュータ可読媒体を更に備え、前記命令は前記プロセッサのうちの1つ以上によって実行されると、1つまたは複数の前記プロセッサに、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置の、前記タイマー、前記電圧モニタリングモジュール、前記電池モニタリングモジュール、および前記電池バランス調整制御モジュール、のうちの1つ以上を実装させる、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置。
  21. 装置は、直列に配列された前記リチウム硫黄電池の各々にわたる電圧降下を測定するように、および前記実測電圧降下を示す信号を前記電圧モニタリングモジュールに提供するように構成された、電圧モニタリング回路を更に備える、請求項1から20のいずれか一項に記載の装置。
  22. 少なくとも2つの電池の間の相対的な容量および充電状態をモニタするように、ならびに前記電池をバランスのとれた状態にするように構成された、請求項1から21のいずれか一項に記載の装置を備える、
    複数のリチウム硫黄電池を備えるバッテリ管理システム、または、複数のリチウム硫黄電池に結合するためのエネルギーシステム制御装置。
  23. 命令を保存するコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、直列に配列された複数のリチウム硫黄電池のうちの、少なくとも2つの電池または電池モジュール、AとBとの間の、相対的な容量および充電状態をモニタするための装置の、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数の前記プロセッサに、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置の、前記タイマー、前記電圧モニタリングモジュール、前記電池モニタリングモジュール、および前記電池バランス調整制御モジュール、のうちの1つ以上を実装させる、コンピュータ可読媒体。
  24. 直列に配列された複数のリチウム硫黄電池のうちの、少なくとも2つの電池または電池モジュール、AとBとの間の、相対的な容量および充電状態をモニタするための方法であって、
    電圧モニタリング回路から受信した信号に基づいて、直列に配列された前記リチウム硫黄電池または電池モジュールの各々にわたる電圧をモニタするステップと、
    前記電池が一定電流で充電される充電サイクル中に、
    前記充電を先導する最初の電池、電池Aの前記モニタされた電圧が、前記モニタされた電圧の変化の割合が測定可能な程度に増大する際の充電の頂点付近にあるように設定された充電の第2の段における第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池A)を記録するステップ、
    前記充電に追随する前記電池Bの前記モニタされた電圧が、前記第1の電圧V1(電池A)に達するときのタイムスタンプT1(電池B)を記録するステップ、
    前記先導する電池Aの前記モニタされた電圧が、実質的に充電のみなし頂点にあるように設定された第2の電圧V2(電池A)に達するときのタイムスタンプT2(電池A)を記録するステップ、
    T2(電池A)における前記追随する電池Bのモニタされた電圧V2(電池B)を記録するステップ、
    ならびに、少なくともT1(電池A)、T1(電池B)、V2(電池A)、およびV2(電池B)に基づいて、電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差または相対的な充電状態のばらつきを示す測定基準を決定するステップと、を含む、方法。
  25. 電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差を示す前記測定基準として、電池AがV1(電池A)とV2(電池A)との間の電圧増分にわたって充電されるための継続時間と、電池Bが同じ電圧増分にわたって充電されるための推定継続時間との間の、相対的な時間差を判定するステップ
    を更に含む、請求項24に記載の方法。
  26. 電池Aおよび電池BがV1(電池A)とV2(電池A)との間の同じ電圧増分にわたって充電されるための前記継続時間の間の前記相対的な時間差を、等式:
    を使用して計算し、式中、
    は前記電圧増分にわたるdV/dtのみなし値である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記電圧増分にわたるdV/dtの前記みなし値は、電池Bと同じ充電割合および充電効率で充電するときの、電池Aに対応するタイプの定格のリチウム硫黄電池に関する、電圧V1から電圧V2への時間にわたる電圧の平均変化割合として計算される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記電圧増分にわたるdV/dtの前記みなし値は、電池Aまたは電池Bに関する、その電池に関するT1とT2との間の時間にわたる電圧の実測平均変化割合として計算される、請求項26に記載の方法。
  29. 電池Aと電池Bとの間の相対的な容量差に関して、電池Aおよび電池BがV1(電池A)とV2(電池A)との間の同じ電圧増分にわたって充電されるための前記継続時間の間の前記相対的な時間差を、電池AがV1(電池A)とV2(電池A)との間の前記電圧増分にわたって充電されるための前記継続時間によって除算したもの、すなわち:
    を計算するステップ
    を更に含む、請求項26、27、または28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 直列に接続された前記複数のリチウム硫黄電池の各々に関して、電池間の相対的な容量差を示す測定基準を決定するステップ
    を更に含む、請求項25から29のいずれか一項に記載の方法。
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