JP6758053B2 - 向上した機械的強度を有する封入構造を有する放射検出装置 - Google Patents

向上した機械的強度を有する封入構造を有する放射検出装置 Download PDF

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Description

本発明の技術分野は、熱検知器のマトリックスと、検知器のマトリックスを内包する密封キャビティを構成する封入構造とを有する、電磁放射、特に赤外又はテラヘルツ放射を検出する装置である。本発明は、特に赤外線イメージング及びサーモグラフィの分野に応用可能である。
例えば赤外又はテラヘルツ放射などの電磁放射を検出する装置は、典型的には、基本的熱検知器と称されるもののマトリックスと、を有し、それぞれの熱検知器は検出すべき放射を吸収できる部位を有する。熱検知器の断熱を確保する目的で、典型的には各部位は基板の上方に展張された薄膜の形態とり、断熱支持素子によって基板から断熱されている。また、これらの支持素子は、一般的に基板に配置される読み取り回路に、熱検知器を電気的に接続するという電気的機能をもたらす。
最適な検出器の動作を確保するためには、低圧力レベルが必要である。このため、検知器は、1つであるか2個以上の群であるかを問わず、一般に、真空又は低圧下の密封キャビティ中に閉じ込められ又は封入される。
図1は、赤外放射の検出に好適な、例示的な検出装置1を示し、より詳細には、“Dumont et al., “Current progress on pixel level packaging for uncooled IRFPA”, Proc. SPIE 8353, Infrared Technology and Applications XXXVIII, 83531I 2012.”で説明されているような、基板3上に設けられ、キャビティ4に単独で配置されたボロメトリック検知器2によって構成される検出装置の1つのピクセルを示している。
この例では、検出装置1は、カプセルとも称される、ボロメトリック検知器2が配置されたキャビティ4を規定する封入構造5を有する。封入構造5は、基板3と共にキャビティ4を規定する薄い封入層6と、封入層6を覆い、かつ、キャビティ4の封入を確保する薄い密閉層7と、を有する。封入層6と密閉層7とは、検出すべき電磁放射に対して、透明である。
検出装置1は、薄層、特に犠牲層を堆積する技術を用いて作製される。製造プロセスの間、封入層6に設けられた1以上の排出口8を介して、犠牲層がキャビティから剥離、除去される。犠牲層が除去されてキャビティ4が真空下に置かれた後、密閉層7は排出口8を塞ぐために用いられる。しかし、この例の欠点の1つとして、基板の面における充填率、すなわち吸収薄膜9の面積とピクセルの全面積との比率が、各熱検知器2を取り囲む封入構造5の部位が存在するために減少してしまうということがある。
図2に、図1及び国際公開第2013/79855号で開示されているような例と類似する放射検出装置の例を示す。この例では、熱検知器2は同一のキャビティ4内に配置され、かつ、熱検知器はボロメータである。ここでは、封入構造5は、ボロメトリック検知器2のマトリックスの上方及び周囲に延在している。封入構造5は、それぞれが吸収薄膜9を支持する素子11の上に設けられた、複数の支持部10を有している。ここでは、図1の例に対して、検知器2のそれぞれを取り囲む封入層6の部位が無いことによって充填率は増大するが、封入構造5の機械的強度は依然として向上されるべきである。また、封入層6は支持部を介して熱検知器2のそれぞれを支持している素子11と接触しているため、検出装置の電気的特性を劣化させるおそれがある検知器間の寄生電気容量のリスクが存在する。
本発明の目的は、先行技術の欠点を少なくとも部分的に解決することであり、特に、封入構造によって構成される密封キャビティ内に配置された熱検知器のマトリックスを有し、また、封入構造の機械的強度が強化されつつも高い充填率を有する、赤外又はテラヘルツの電磁放射の検出装置を提供することである。
また、本発目の目的の1つは、熱検知器間の寄生電気容量のリスクを最小化、ないしは除去する電磁放射検出装置を提供することである。
この目的のため、本発明は、基板と、基板上に設けられた熱検知器のマトリックスと、基板と共に熱検知器のマトリックスが配置されたキャビティを規定するように熱検知器のマトリックスの周囲及び上方に連続的に延在する封入層を有し、熱検知器のマトリックスを内包する構造と、を有する電磁放射検出装置を提供する。
本発明によれば、封入層は、内部支持部と称される、隣接する2つの熱検知器の間に配置され、かつ、基板に対して直接的に配置された、少なくとも1つの部分を有する。内部支持部は、基板の面と平行な面において、熱検知器のマトリックスを取り囲む封入層の周囲壁と分離された側壁を有する。
検出装置は、複数の内部支持部を有してもよく、内部支持部のそれぞれは、基板の面と平行な面において、内部支持部のプロファイルを区切る側壁を有し、内部支持部のプロファイルはそれぞれ分離されていてもよい。
熱検知器のそれぞれは、検出すべき放射の吸収に好適な薄膜を有してもよく、薄膜は、基板の上方に展張され、アンカーピン及び断熱アームによって基板から断熱され、少なくとも1つの内部支持部は、隣接する2つのアンカーピンを通る縦軸に沿って隣接する2つの熱検知器の吸収薄膜と並行して延在する。
アンカーピンは、隣接する2つの熱検知器の吸収薄膜を基板上方に支持することに関与してもよい。
少なくとも1つの内部支持部は、基板の面と平行な面において、複数のペアワイズな傾斜長手方向部により構成されるプロファイルを有してもよく、及び/又は、少なくとも1つの内部支持部は、基板の面と平行な面において、プロファイルの2つの端部の間に、縦軸に沿って延在するプロファイルを有し、プロファイルは少なくとも1つの端部にて広がっている。
内部支持部は、基板の面と平行な面において、好適には丸みを帯びた長手方向の端部を有する長方形のプロファイルを有してもよい。
内部支持部は、側壁と底部とを有してもよく、側壁はキャビティ全体の高さを超えて実質的に直上に延在し、底部は基板と接触する。
封入層は、基板の面に対して直交する面において、基板からの距離に従って幅が増加する横断面を有する、排出口と称される少なくとも1つのスルーオリフィスを有してもよい。
封入構造は、キャビティを密閉するために封入層を覆う密閉層を更に有してもよい。密閉層は、基板の面に対して実質的に直交する軸に対してゼロではない角度αにて、排出口の境界から密閉層の厚み方向に延在する境界を有し、排出口のプロファイルは同一の直交軸に対して、角度αよりも大きな角度βをなす。
熱検知器のそれぞれは、検出すべき放射の吸収に好適な薄膜を有してもよく、薄膜は、基板の上方に展張され、アンカーピン及び断熱アームによって基板から断熱される。
少なくとも1つの内部支持部は、隣接する2つの吸収薄膜及び隣接する2つのアンカーピンの間に配置されてもよく、各アンカーピンは、隣接する薄膜の支持に関与し、内部支持部は薄膜に沿って長手方向に向いている。
封入層は、排出口と称される複数のスルーオリフィスを有してもよく、熱検知器の少なくとも一部のそれぞれが、対応する薄膜に面して、好適には薄膜の中心に対して垂直な単一の排出口を有する。換言すれば、単一の排出口は、対応する吸収薄膜に対して垂直、すなわち、吸収薄膜に対して直交するように配置される。これにより、単一の排出口は、対応する検知器のアンカーピン又は断熱アームに面しないように配置される。
吸収薄膜のそれぞれは、対応する排出口に面した、かつ、排出口以上の寸法のスルーオリフィスを有してもよい。換言すれば、吸収薄膜は、排出口に面して配置され、排出口に対して垂直に、かつ、排出口以上の寸法のスルーオリフィスを有してもよい。
展張された薄膜は、ボロメトリック層、2つの分離した部分を形成するように構成された誘電層、及び、3つの電極を形成するように構成された電気伝導層の積層を有してもよく、同じ電位に昇圧される電極の2つは、中央電極であり、かつ、異なる電位に昇圧される第3の電極の側面に位置し、各電極はボロメトリック層と接触し、中央電極は誘電層によって他の電極と電気的に絶縁され、オリフィスは、中央電極と誘電層の部分との間に位置する領域のボロメトリック層を貫通する。
封入構造は、キャビティを密閉するために封入層を覆う密閉層を更に有してもよく、基板は、密閉層の材料の付着性を確保するのに好適な、対応する薄膜のスルーオリフィスに面して配置された結合層を有する。
結合層は、対応する薄膜全体の下に延在していてもよく、かつ更に、検出すべき電磁放射を反射するのに好適な材料からなっていてもよい。
結合層は、支持ピンが設けられる部分、及び/又は、内部支持部が設けられる部分を更に有してもよく、かつ、支持ピン及び/又は支持部の付着性を確保できる材料からなっていてもよい。
封入層は、検知器のマトリックスを取り囲み、基板の面と平行な面において、角が丸みを帯びた正方形又は長方形の断面を有する周囲壁を有してもよい。
また、本発明は、
順に重ねられた2つの犠牲層を含む複数の層を堆積することで、検知器のマトリックスを設け、
基板まで犠牲層を局所的にエッチングし、一方では検知器のマトリックスの境界上に連続的な周囲トレンチを形成し、他方では隣接する2つの検知器の間に位置する少なくとも1つの局所トレンチを形成し、
封入層が、検知器のマトリックスの上方及び周囲に連続的に延在し、かつ、局所トレンチに少なくとも1つの内部支持部を有するように、内部支持部が、基板の面ろ平行な面において、熱検知器のマトリックスを取り囲む封入層の周囲壁から分離された側壁を有するように、エッチングされていない層上及びトレンチ内に封入層をコンフォーマル堆積させることにより封入構造を設け、
犠牲層を除去して、検知器のマトリックスが配置されたキャビティを形成する、
電磁放射検出装置の製造方法にも関する。
本発明の他の態様、目的、効果及び特徴は、以下の好適な実施の形態の詳細な説明によってより明確になるであろう。この説明は、例を限定することなく、かつ、上述の図1及び2とは別に添付した図面を参照して与えられる。
赤外放射の検出に好適な例示的な検出装置を示す図である。 図1及び国際公開第2013/79855号で開示される例と類似する放射検出装置の例を示す図である。 一実施の形態にかかる検出装置の上面の模式図である。 図3に示す検出装置のA−A面での断面模式図である。 図3に示す検出装置のB−B面での断面模式図である。 製造工程の各段階における検出装置の断面模式図である。 製造工程の各段階における検出装置の断面模式図である。 製造工程の各段階における検出装置の断面模式図である。 他の実施の形態にかかる検出装置の上面の模式図である。 他の実施の形態にかかる検出装置の上面の模式図である。 他の実施の形態にかかる検出装置の上面の模式図である。 他の実施の形態にかかる検出装置の上面の模式図である。 排出口が丸みを帯びた端部を有する長方形のプロファイルを有する場合の他の実施の形態にかかる排出口の上面の模式図である。 一実施の形態にかかる検出装置の一部の部分断面図である。 検知器あたり1つの排出口が展張された薄膜に面して配置され、かつ、薄膜が排出口に対して垂直に配置されたスルーオリフィスを有する一実施の形態にかかる、検出装置の断面模式図である。 展張された薄膜が中間誘電層を有する他の実施の形態にかかる検出装置の模式図である。 展張された薄膜が中間誘電層を有する他の実施の形態にかかる検出装置の模式図である。 壁が曲線部分を有する一実施の形態にかかる封入層の周囲壁の上面の部分模式図である。 壁が曲線部分を有する一実施の形態にかかる封入層の周囲壁の上面の部分模式図である。
図及び以降の記載においては、同一の符号は同一又は類似する要素を示す。
図3〜5は、一実施の形態にかかる電磁放射検出装置の一例を示す。
この例では、電磁放射検出装置1は赤外又はテラヘルツの放射を検出するのに好適である。電磁放射検出装置1は、ここでは2×2のマトリックスに配置される基本的検知器と称される熱検知器2のマトリックスを有する。この例は、単に例示として与えられたものに過ぎず、より複雑なマトリックス、例えば1024×768にのぼる基本的検知器を有するものも構成成可能である。
熱検知器は、例えばシリコンからなる基板3を有する。基板3は、例えばCMOS技術で作製される、検知器を動作させ、かつ、検知器から出力される情報の読み取りに必要なバイアスを印加することを可能とする読み取り回路(不図示)を有する。
熱検知器2のそれぞれは、検出すべき放射を吸収するのに好適な部位を有する。この吸収部は、一般に、基板に対して断熱され、断熱アーム11bと関連するアンカーピン11aのような断熱支持素子11によって基板3上に展張される、吸収薄膜とも称される薄膜9上に配置されてもよい。検知器が8μmから14μmの波長の赤外線を検出するように設計されている場合には、薄膜9は、典型的には1μmから5μm、望ましくは2μmの距離で基板3から離間される。
以下では、熱検知器2はボロメータであり、このボロメータの吸収薄膜9は、誘電率が薄膜の温度の関数として変化するサーミスタ材料を含む。しかし、この例は、説明を目的とするものであり、これに限定されるものではない。例えば強誘電体もしくは焦電気性の検知器、又は、熱電対列などの、他のいかなる種類の熱検知器を用いてもよい。
熱検知器2は、特に各熱検知器の断熱アーム11bを所定のアンカーピン11aに接続することで、互いに近接して配置されてもよく、その結果、欧州特許出願公開第1106980号明細書及び欧州特許出願公開第1359400号明細書に記載されているような熱検知器の読み取り機構が構成される。断熱アーム11bの延伸された長さ及び各ピクセルの電磁放射を吸収しない面積の減少による充填率の増加によって、検知器の感度が改善する。これにより、検出装置は、例えば25μmから、17μmもしくは12μmまでの間の、小さなマトリックスピッチに特に好適である。
検出装置1は、内部に検知器2のマトリックスが設けられる密封キャビティ4を基板3と共に規定する、封入構造5又はカプセルを有する。封入構造5は、周囲壁6aが検知器2のマトリックスを囲むように、かつ、天井壁6bが検知器2のマトリックスの上方に延在するように堆積された封入層6で形成される。天井壁6bは、実質的に平坦であり、例えば0.5μmから5μm、望ましくは1.5μmの距離で、展張された薄膜9の上方に延在している。
図3に示すように、封入構造5は、更に、隣接する2つの検出器2の間に配置された少なくとも1つの内部支持部12、好適には複数の内部支持部を有する。ある内部支持部は、更に、検出器2のマトリックスの周囲に、キャビティ4を縁どるように配置されてもよい。内部支持部12は薄い封入層6で形成され、これにより封入層6は周囲壁6a、天井壁6b及び内部支持部12を連続的に含むこととなる。
内部支持部12は、基板3上に(に接触して)直接的に置かれる(配置される)。換言すれば、内部支持部12は基板に直接接触する。これにより、これらの内部支持部12は、カプセル5の機械的強度を補強することができる。これにより、一方ではキャビティ周囲の基板に置かれた封入層6の周囲壁6aの底部によって、また他方ではキャビティ内に配置された1以上の内部支持部12によって、基板3へのカプセル5の付着性が確保される。キャビティとその内部を縁どるように分散された接触領域の多重性によって、カプセルの機械的強度を強化することができる。
基板に対して直接的に置かれ又は配置することで、基板を構成する材料や例えばパッシベーション層や結合層のような基板表面上に堆積された薄層に関係なく、これらの薄層が連続的に延在しているかに関係なく、内部支持部12は基板3と直接接触する。よって、内部支持部は、展張された薄膜を支持する素子のような3次元素子を介して基板上に置かれることはない。
内部支持部12のそれぞれは、基板3の面と平行な面において、周囲側壁12a(図5を参照)で区切られた、プロファイル又はアウトラインを有する。これにより、プロファイルは側壁12aで区切られるので、基板3の面と平行な面において空間的に局所化されたアウトラインが規定される。よって、アウトラインは、検知器2のマトリックスを取り囲む封入層6の周囲壁6aと分離される。換言すれば、各内部支持部12の側壁12aは、封入層6の周囲壁6aまでは連続的に延在していない。
また、好都合にも、内部支持部12のそれぞれは、基板3の面と平行な面において、他と分離されたプロファイルを有する。支持部12は、互いに分離され、かつ異なるので、基板3の面と平行な面で局所的に延在する。これにより、検知器2は、内部支持部12の側壁12aによって、連続的に、すなわち切れ目なく取り囲まれることはない。
具体的には、発明者らは、封入層の支持部が基板上ではなく展張された薄膜を支持する素子の上、より詳細にはアンカーピンの上に置かれた場合に、カプセルの剥離や破壊を引き起こし得る、基板へのカプセルの付着性にかかる問題が生じることを見出した。具体的には、アンカーピンは、封入層の支持部の良好な付着性を確保するには、不十分な接触領域及び平面性をもたらすと考えられる。よって、本発明にかかる検出装置は、カプセルが剥離するリスクを低減させる。このリスクは、カプセルの薄層の機械的ストレスに関係し、薄層の内在的するストレスであるか、基板に対するカプセルの相違する熱膨張につながる外在的ストレスであるかに関わらない。
よって、封入構造5は、熱検知器2のマトリックスを内包する密封キャビティ4を規定し、密封キャビティ4は相互に繋がった、熱検知器サブアセンブリをそれぞれ内包するサブキャビティ又はセルのネットワークの形態をとる。セルは、それぞれ内部支持部によって相互に分離される。上述したように、このセルのネットワークは、周囲壁6a及び天井壁6b、内部支持部12を形成するように連続的に延在する同一の封入層6によって区切られる。
これにより、放射検出装置1は、複数の熱検知器2を内包する密封キャビティ4を含み、キャビティの機械的強度は、基板上に直接置かれた1以上の内部支持部12によって強化されることとなる。例えば、マトリックスのピッチを減少さることで、又は、吸収薄膜9のサイズを大きくすることで、或いは、アンカーピン11aを共有化することで、キャビティに複数の熱検知器2を内包させることにより、充填率を増加させることができる。また、内部支持部12がアンカーピンに接触しないかぎり、検知器2間の寄生電気容量を避けることができる。更に、この装置により、吸収薄膜9の断熱性を向上させるために断熱アーム11bの長さを増加させることができる。また、封入層6が各検知器を取り囲んでいる側壁12aを有するカプセル5に対して、互いに分離された1以上の支持部12を有するカプセル6により、もはや検知器が側壁12aによって連続的に分離されているため(よって、特に前述のアンカーピンを共有できるので)、充填率を向上させることができる。これにより、各支持部を望ましい領域に配置することができる。また、検知器を連続的に取り囲む側壁を形成する必要がないので、製造工程を単純化することができる。
図3に示すように、内部支持部12の少なくとも一部は、隣接する2つの吸収薄膜9に並行して、隣接する2つのアンカーピン11aを通る縦軸に沿って配置される。これらのアンカーピン11aのそれぞれは、展張される位置でのこれらの吸収薄膜9の支持に関与してもよい。換言すれば、このような支持部12のプロファイルは、基板3の面と平行な面において、隣接する2つのアンカーピンを通る縦軸に沿って、かつ、隣接する吸収薄膜9の境界に並行して延在する。内部支持部12の配置により、充填率を最適化することができる。
図4は、図3に示す検出装置1のA−A平面における断面図である。図6は、キャビティ4を形成するために検知器2のマトリックスの周囲及び上方に連続的に延在する封入層6の更なる詳細について示している。周囲壁6aはキャビティの境界を形成し、天井壁6bは検知器2の上方に延在している。周囲壁6aは、基板に対するカプセルの付着性を確保するために、基板に対して(基板上に)直接的に配置された(置かれた)周縁底部6cを有する。
図5は、図3に示す検出装置1のB−B平面における断面図である。この図では、内部支持部12のそれぞれは、周囲側壁12a及び底部12bを有し、底部壁12bを介して基板3に対して直接的に配置される。換言すれば、基板3の構成材料や、上述したように、基板表面に堆積された薄層にかかわらず、内部支持部12のそれぞれは基板3と直接的に接触している。
図3に示すように、内部支持部12は、基板面において、長方形、すなわち長細い形状のプロファイルを有してもよい。これらは、それぞれ、充填率を最適化するように、隣接する2つの展張された薄膜の間、かつ、隣接する2つのアンカーピンの間に配置される。内部支持部12の長方形のプロファイルの端部は、機械的強度の分布を改善することで基板への内部支持部12の付着性を強化できるように、丸みを帯びていていもよい。内部支持部12の幅は、1.5μmよりも小さく、例えば0.5μmから0.8μmの間であってもよく、長さは、検知器と、特にアンカーピンと、の間で利用できるスペースに依存して調整してもよい。
図3の例では、断熱アーム11bは、主として、隣接する2つの展張された薄膜9の間、かつ、隣接する2つのアンカーピン11aの間で、第1の軸に沿って延在し、カプセル5の内部支持部12は、ここでは第1の軸に対して直交する第2の軸に沿って延在する。内部支持部の幅及び長さは、断熱アームが存在しない領域における自由な領域を利用することで最適化されてもよい。これにより、基板に接触する内部支持部の領域を大きくすることができるので、カプセルの付着性及び機械的強度を強化できる。
ここで、図3に示す検出装置のC−C軸における断面図である図6〜8を参照して、例示的な製造工程について説明する。
検出装置1は、熱検知器2を読み取り、かつ、制御する回路が設けられた基板3を有する。基板3は、例えば酸化シリコンSiO又は窒化シリコンSiNからなるパッシベーション層13を有してもよい。以下で説明する一実施の形態によれば、基板3は、任意に、パッシベーション層13上に堆積された、連続的な結合層14を有してもよい。結合層14は、チタニウム又はクロムからなっていてもよく、かつ、例えば約100nm〜300nmの厚みを有していてもよい。
周知の通り、第1の犠牲層15が堆積され、アンカーピン11a、断熱アーム11b及び吸収薄膜9は、この犠牲層15又は犠牲層15上に形成される。犠牲層は、ポリイミドや酸化シリコン、ポリシリコン又はアモルファスシリコンのような無機材料であってもよい。
それから、図7に示すように、第2の犠牲層16が、第1の犠牲層15、アンカーピン11a及び断熱アーム11b及び吸収薄膜9の上に堆積される。この層は、第1の犠牲層15と同じ材料からなり、かつ、例えば0.5μm〜5μmの厚みを有することが望ましい。
犠牲層の厚みを貫通する、すなわち基板に達する、より好ましくは結合層14に達するトレンチ17及び18を形成するためのフォトリソグラフィー、及び、例えばRIEエッチングなどのエッチングの工程が、好ましくは一般的な工程の間に行われる。第1のトレンチ17は、後段の封入構造の周囲壁の形成のためのものであり、検知器2のマトリックスの周囲に連続して延在するように形成され、少なくとも1つの、好ましくは複数のトレンチ18が、内部支持部が連続的に形成されるように、隣接する2つの検知器の間に形成される。第1及び第2のトレンチ17、18は実質的に同じ深さを有し、封入構造の周囲壁及び支持部の側壁は、結局として、実質的に同じ高さを有することとなる。これにより、特にエッチング深さに関して、工程が単純化される。
犠牲層15、16は、ポリイミドからなり、トレンチを作製する工程は、例えばSiN又はSiOあるいはアモルファスシリコンからなる、第2の犠牲層16上への無機保護層(図示せず)の堆積を含んでもよい。フォトリソグラフィー工程により、トレンチのエッチングが行われるべき位置のレジスト層に、開口が規定される。そして、トレンチのエッチングは、例えばRIEエッチングによって、保護層をレジストの開口に垂直にエッチングする第1の工程と、例えばRIEエッチングによって、第1及び第2の犠牲層を第1のエッチング工程で得られた保護層の開口に垂直に基板までエッチングする第2の工程と、の2工程で行われる。この段階では、保護層は除去されてもよい。
この工程の順序は、存在する層の化学的適合性の制約により、かつ、幾何学的制約(トレンチのアスペクト比)によって正当化される。具体的には、レジスト層はポリイミドをエッチングする第2の工程で、これらの層が全て有機性であるために第2の工程におけるエッチングの化学的性質に対して同様に反応するため、消失する。これにより、保護層の開口は、トレンチを形成することが望まれる領域のエッチングの制限を継続するためのリレーとして用いられる。また、第2のエッチング工程は高い異方性を確保するように構成されるので、アンダーカットが生ずることなく、高いアスペクト比及び垂直な(基板の面に対して直交する)側壁を得ることができる。更に、一方では保護層(SiN又はSiOからなる)に対して、他方では、一般にSiO又はSiNからなる絶縁パッシベーション層で覆われた基板表面に対する、高い選択性を確保するように構成される。この高い選択性は、保護層の厚みを(典型的には、30nmに)低減することが可能となるので、後段で保護層を除去する性質上有利である。
トレンチ17、18、特に内部支持部を形成するための第2のトレンチ18は、高いアスペクト比を有する。例としては、例えば0.5μm〜0.8μmを含む1.5μm以下の幅のトレンチが、2μm〜6μmを含む、例えば4μmの厚みのポリイミド層に形成されてもよい。第2のトレンチの長さは、カプセルの集積性及び頑健性に依存して構成されてもよく、数ミクロンから数ミリメータであってもよい。これらのトレンチの寸法により、例えば17μmあるいは12μmといった、とりわけ小さなマトリックスピッチを有する熱検知器のマトリックスを形成することができる。
結合層14は、基板のエッチングを避けるため、好適にはトレンチのエッチングにとって選択的ではない材料からなる。この材料は、チタニウム又はクロムであってもよく、結合層は約100nm〜300nmの厚みを有していてもよい。
図8に示すように、薄い封入層6は、検出すべき放射に対して透明であり、実質的に一定の層厚にてトレンチ17、18の垂直な側面を良好に被覆するのに好適なコンフォーマル堆積法を用いて堆積される。例えば、CVDやiPVDで形成された、平面上で測定した場合に典型的には約200nm〜2000nmの厚みのアモルファスシリコン層が挙げられる。少なくとも1つの連続的な周辺トレンチ17(閉じた外周)を含むトレンチが設けられた表面への封入層6の堆積は、封入層の材料で形成され、基板3に接触し、検出器のマトリックスを内包するキャビティ4を形成する、カプセル5の形成につながる。封入層6による内部トレンチ18の側面の被覆により、好ましくは丸みを帯びた端部を有する細長い形状の内部支持部12を形成するために、内部トレンチの形状を再形成できる。なお、これらの内部支持部12のそれぞれは、内部トレンチ18の幅が封入層6の厚みに対して小さいか否かに依存して、中空でなくても、(空間的に離隔した2つの壁で形成された)中空であってもよい。
そして、キャビティ4からの犠牲層15、16の除去を可能とする排出口8を構成するスルーオリフィスは、フォトリソグラフィーと封入層6のエッチングにより形成される。排出口8のそれぞれは、正方形、長方形、円形、又は細長い長方形でもよい。
次に、犠牲層15、16が、好適には(犠牲層の性質に依存して)気相又は液相の化学攻撃(ここで説明するポリイミドの場合には気相攻撃が用いられる)によって除去され、検知器2のマトリックスを内包するキャビティ4と内部支持部12とが形成される。
それから、密閉層(図8では不図示)は、排出口8の密閉又は閉塞を確保するのに十分な厚みにて、封入層6上に堆積される。密閉層は、検出すべき電磁放射に対して透明であり、封入構造を介した放射の透過を最適化するための反射防止機能を有していてもよい。この点において、密閉層は、検出すべき放射が8μm〜12μmの波長範囲である場合、ゲルマニウムと硫化亜鉛のサブレイヤから構成されてもよい。例えば、ゲルマニウムの第1のサブレイヤは約1.7μmの厚みであり、硫化亜鉛の第2のサブレイヤは約1.2μmの厚みである。密閉層は、好適には、電子ビーム真空蒸着法(EBPVD)、イオンビーム又はカソードスパッタリングなどの真空薄膜堆積法で堆積される。これにより、熱検知器2のマトリックスを内包する、真空下又は低圧下の密封キャビティ4が得られる。
図9は、隣接する2つの検知器2の間に単一の内部支持部12のみが形成されている図3の例とは異なる他の実施の形態を示す。ここでは、複数の内部支持部、ここでは長方形のプロファイルの2つの内部支持部は、長手方向が同じ軸に沿うように延在して、隣接する2つの検知器2の間に配置される。図3の例のように、内部支持部12の長手方向の軸は、絶縁アーム11bが主として延在する方向に沿った軸に対して実質的に垂直である。内部支持部12の数を増加させることで、基板3に対するカプセル5の付着性を強化し、これによってカプセルの機械的強度を強化することができる。
図10aは、検知器2のそれぞれは、同じ行(又は同じ列)に設けられた、直接隣接する2つの検知器に対して共通であるものを含む4つのアンカーピン11aに接続される他の実施の形態を示す。この構成により、吸収薄膜9の機械的強度を向上させるのみならず、行の端部(又は列の端部)において、装置の基板に形成された読み取り回路の読み取り手段を用いるのが一般的であるので、列ごとに(又は行ごとに)連続的に検知器のマトリックスを読み取ることが可能となる。断熱アーム11bの長さが延伸されているので、共有されたアンカーピンによって検知器の感度が向上し、赤外線信号の捕獲に寄与しないアンカーピン11aの共有によって充填率が向上する。
この例では、カプセル5の内部支持部12は、検知器のマトリックスの2次元において、好適には検知器の繰り返しピッチで配置される、内部支持部12の形状は、基本的には直線状であり、かつ、内部支持部12は、好都合にも絶縁アーム11bに対して共線的であり、所定の列の検知器2のアームの間に配置される。2本の軸に沿った支持部の配置は、本質的に基板に対するカプセルの付着性を強化する。
好都合にも、内部支持部12は、端の検知器とカプセル5の周囲壁6aとの間に形成されてもよい。これらの追加された支持部は、本質的に、端の検知器に対して、(特に光学的観点から)コアの検知器と比較可能な環境を再現する機能を有する。マトリックスの周囲に、マトリックスアレイ装置のビデオ信号に寄与しないダミーの検知器のリングを設けるため、これらの端部の効果を軽減する他の方法がとられる。検知器の1個ないし数個、典型的には2個のリング検知器は、十分にこの機能をもたらす。
図10b及び10cに、2つの他の例示的な内部支持部12を示す。図10bの例では、少なくとも1つの内部支持部12が隣接する2つのアンカーピン11aの間を通る縦軸Δに沿って延在する。内部支持部12のプロファイルは、複数のペアワイズな傾斜長手方向部分12c1、12c2、12c3から形成される。この例では、内部支持部12のプロファイルは、3つの長手方向部分12c1、12c2、12c3からなり、部分12c1、12c2、12c3のそれぞれは、縦軸Δに対してゼロではない角度をなす特定の軸に沿って延在する。好適には、軸Δに直交する横軸に沿った、内部支持部12のピーク間の振幅は、同じ横軸に沿ったアンカーピン11aの寸法以下である。
図10cの例では、少なくとも1つの内部支持部12が、基板3の面と平行な面において、2つの長手方向の端部12eの間に延在する中央部分12cを有するプロファイルを有する。プロファイルは、少なくとも1つの端部12eで広がっている。換言すれば、内部支持部のプロファイルは、少なくとも1つの端部12eにおいて、中央部分12cの平均幅よりも大きな幅を有する。好適には、軸Δに直交する横軸に沿った支持部の最大幅は、同じ横軸に沿ったアンカーピン11aの寸法以下である。
図10b及び10cに示したこれらの種々の変形例は、互いに組み合わせてもよいし、変更されてもよい。また、これらは、図10aに示す内部支持部のタイプのいずれにも適用してもよい。支持部12のプロファイルは、2つ、3つ又はより多くの長手方向部分12c1、12c2...、を有してもよく、プロファイルの長手方向端部12eの一方又は両方で広がっていてもよく、広がっていなくともよい。プロファイルの中央部分12cを1以上の倍率で広げることも可能である。これらの種々の変形例は、封入層6、つまりカプセル5が経験する機械的ストレスの分布を改善する利点を有する。これにより、領域や特定の軸に沿った機械的ストレス集中のリスクを制限し、よってカプセル5の機械的強度の向上に寄与することとなる。
図11に示す一実施の形態によれば、基板の面と平行な面における排出口8のプルファイルは長方形、すなわち細長い形状である。排出口の幅方向で測定される小寸法Xは、排出口の効果的な密閉を保証できるように選択され、排出口の長さ方向にて測定される大寸法Yは、除去の間に犠牲層15、16の材料のエッチングでの反応種及び反応生成物を通過させるように調整されてもよく、これにより犠牲層の除去に要する時間を最適化できる。この点において、幅Xが典型的には約150nmから600nmの間であるのに対し、大寸法Yは約数μm、例えば5μmであってもよい。
好都合にも、排出口8は、丸みを帯びた長手方向端部を有する長方形の形状を有する。例として、端部の丸み形状は、曲率半径が排出口の平均幅Xの半分と等しい円弧であってもよい。より一般的には、端部は、図11の例のような、連続した円、楕円もしくは曲線に対応してもよく、又は、直線角若しくは実質的に曲線状の部分の連続に対応してもよい。発明者は、この排出口の形状により、封入層6でクラックが生じて密閉層7を介して伝搬するリスクを防止できることを示した。具体的には、局所的な密閉の欠陥が装置全体の動作不良に繋がる限り、キャビティの密閉性を損ない得るあらゆるクラックのリスクを防止することが必要である。
図12が示すように、発明者らは、特に、低圧スパッタリング又は蒸着などの真空薄膜堆積法が用いられる場合、排出口8に隣接する密閉層7が垂直に、すなわち、法線、換言すれば基板の面に対して直交する軸に対して0ではない角度αにて、層の厚み方向に延在する傾向が有ることを見出した。排出口の平均幅Xは、密閉層7の厚みeに依存して、実際に密閉を確保する密閉層の小部位の厚みBに依存して、成長角αに依存して、以下の関係性から選択されてもよい。

X = 2・e・(1−B)・tan(α)
例として、密閉層の堆積に蒸着法が用いられた場合に、角度αは典型的には約15°〜20°である。1800nmの密閉層の厚みeに対して、密閉を確保するために1200nmの層(B=2/3)が望ましい場合、約320nm〜410nmの排出口の平均幅Xが得られる。
更に、排出口8は、基板3からの距離と共に開口の寸法が大きくなる形状の、基板面に対して垂直な断面を有することが好ましい。換言すれば、排出口8は、キャビティの外部に向けて広がる横断面形状を有する。排出口8は、キャビティに向けて開いている底部オリフィスでは狭く、キャビティの外部に向けて開いている頂部オリフィスでは広い。例としては、底部オリフィスにおける幅Xinfは約100nm〜350nmとしてよいのに対し、頂部オリフィスにおける幅Xsupは約250〜800nmとしてよい。この例では、封入層6は約800nmの厚みを有する。排出口8のこのような断面形状は、排出口の密閉品質の改善に帰結する。より詳細には、与えられた密閉層の厚みeに対し、発明者らは、排出口が直線状の断面の場合には、実際に密閉を提供する層の小片Bが大きくなり、その結果として密閉性が向上することを見出した。
このような排出口断面は、当業者に知られているように、排出口をエッチングする前のレジストの側面に傾斜を設けること、現像後のリフロー又はレジストの露光及び/又は現像条件(露光量、焦点、現像後アニールの温度及び時間)の修正のいずれかによって得てもよい。また、このような排出口断面は、等方性成分を加えること、例えば排出口のエッチングに用いられる化学物質に酸素を加えることで、排出口のドライエッチング中に得ることもできる。また、封入層6がシリコンで形成されている場合には、エッチング物質へのSFやCFのようなフッ素含有ガスの添加が、エッチングの等方性成分の増加に寄与する。
この特定の排出口プロファイルの有益な効果は、排出口のプロファイルが基板の法線に対して成す角度βが上記で定義された角度αよりも大きくなる場合に、特に発現する。例として、封入層の厚みが800nm、底部オリフィス幅Xinfが100nmのとき、頂部オリフィスの幅Xsupは530nm(β=15°)よりも大きくてもよく、680nm(β=20°)より大きくてもよい。
図12の実施の形態では、排出口8は、キャビティ4の境界に配置されるが、キャビティの他の位置に配置することもできる。
この点において、図13に示す一実施の形態によれば、封入層6は、少なくとも1つの排出口8を有し、キャビティ4に存在する少なくとも1つの熱検知器2は、吸収薄膜9に面して、望ましくは吸収薄膜9の中心に対して垂直な排出口8を有する。換言すれば、単一の排出口8は、吸収薄膜9に対して垂直、すなわち吸収薄膜9と直交する。よって、単一の排出口8は、アンカーピン11a又は断熱アーム11bには面しないように配置される。
これにより、排出口の形成は、トレンチのハイ・トポグラフィーからの距離によって単純化されるので、排出口の良好な形状制御を得ることができる。また、発明者らは、単一の排出口を熱検知器の吸収薄膜に面して配置することで、犠牲層を除去した後に、薄膜に付着する犠牲層の残渣が生じるのを回避することができることに気付いた。これらの残渣の発生は、検知器あたり少なくとも2つの排出口が薄膜の何れかの側に設けられる場合に特に見られるものである。残渣は、一般に、個々の排出口から等距離の領域に位置し、展張された薄膜がその領域に配置されている。これらは、薄膜の光学的及び/又は電気的及び/又は熱的特性に影響し(例えば、薄膜の質量を増やすことで、熱検知器の反応時間を短縮できる)、緩やかなデガスの影響下での残存圧力レベルにも影響する。また、に犠牲層除去に要する時間の観点から、排出口の長方形の形状と検知器に対する排出口の中心位置との複合効果によって、犠牲層の除去工程が最適化される。
封入層は少なくとも1つの排出口を有し、望ましくは複数の排出口を有し、少なくとも熱検知器2の一部は、それぞれ、対応する吸収薄膜9に面して配置された単一の排出口8を有する。マトリックスの各熱検知器は、対応する吸収薄膜に面して配置された単一の排出口を有してもよい。また、熱検知器のうちの一部だけが、それぞれ、対応する薄膜に面して配置された単一の排出口を有してもよい。これは、熱検知器の列または行に対して、一様でないN番目の各検知器上に配置される排出口において有利である。これにより、排出口が設けられていない検知器の吸収薄膜上の犠牲層の残渣の発生を回避することができる。例として、N=3の場合、排出口が設けられていない2つの隣接する検知器が、それぞれに単一の排出口が設けられた2つの隣接する検知器の間に配置される。この例では、排出口が設けられているか否かに関わらず、熱検知器では、犠牲層の残渣の発生により吸収薄膜が劣化することはない。この変形例は、小さなマトリックスピッチの場合、例えば検知器の位置ピッチが約12μmよりも小さい場合に、特に有利である。
その後、検知器の薄膜9に、対応する排出口8に垂直に配置され、かつ、排出口8の寸法以上の寸法のスルーオリフィス19を設けることは、排出口及び/又は薄膜のオリフィスの、約200nmから500nmの位置ズレに対して安全な許容マージンを実現する上で、有利である。これにより、密閉層を堆積する間に、排出口を通じて降下するおそれがある密閉材料が、薄膜上に堆積せず、その代わりに、薄膜のオリフィスを通過して基板上に堆積する。
降下密閉物塊が存在する場合にそれを1か所に集めることを保証するためには、薄膜9の下にスルーオリフィス19と一致した結合層を(基板上に)設けることが有利である。好都合にも、この結合層は、密閉材料の付着性を更に確保するのに好適な材料の、既述した結合層14の一部であってもよい。これにより、キャビティを密閉する工程で多量の密閉層材料が排出口を通過する場合、通過した量が結合層に堆積し、かつ付着する。これにより、特に基板表面に存在する材料の種類の制限、より詳細には、基板表面の不動態化に用いられる材料の制限を緩和することができる。
結合層14は、排出口8に落とし込まれる密閉材料の付着性を確保するために、連続又は不連続にキャビティの各領域上に延在してもよく、より詳細には、薄膜9の下にスルーオリフィス19に面して延在してもよい。結合層14は、検出すべき放射の反射を可能とする光学的機能をもたらすため、薄膜9全体の下に延在してもよい。結合層14は、トレンチの形成及び基板に対する封入層6への付着を向上させるために用いられるエッチング工程の間に基板3を保護するため、トレンチ17、18のそれぞれと同じ高さで延在してもよい。結合層は、基板に対するピンの付着を向上させるため、かつ、ピンと基板に配置された読み取り回路との間の電気的接続を向上させるため、アンカーピン11aと同一の高さで延在してもよい。結合層の厚みは、好適にはその全範囲で、具体的には前記した各領域のそれぞれで一定である。この結合層は、クロム又はチタニウム、アルミニウム又は窒化チタニウム又は他の好適な材料からなってもよく、例えば前述の材料からなる積層構造をとり、約100nm〜400nmの厚みを有してもよい。
図14及び15に示す一実施の形態によれば、薄膜9がスルーオリフィス19を有している検知器2は、欧州特許出願公開第1067372号明細書に記載されるような中間電気的絶縁性を有する薄膜構造を有する。
図14は、この種類の構造を有するボロメトリック検知器の吸収薄膜9の上面図である。吸収薄膜9は、4本のアンカーピン11aと結合され、かつ、2つの断熱アーム11bによって展張されている。図15は、図14のA−A平面の断面図である。
薄膜9は、例えばドープされたアモルファスシリコン又は酸化バナジウムなどの、ボロメトリック(それゆえに抵抗性の)材料20の層を有する。また、薄膜9は、ボロメトリック層20上に配置され、2つの分離された領域21a、21bにおいてボロメトリック層20を覆う、誘電性材料層21を有する。
また、薄膜9は、導電性材料22の層を有し、この層は誘電層21及びボロメトリック層20上に堆積され、かつ、3つの離隔した導電部22a、22b、22cが形成されるように、薄膜の幅方向の全域にわたって誘電層まで部分的にエッチングされている。導電層22は、3つの部位22a、22b、22cを読み取り回路に電気的に接続するように、絶縁アーム11bまで延在している。3つの導電部の間では、薄膜9の端に位置する2つの部位22a、22cが、同じ絶縁アーム11bの2つの部位に結合され、これにより、同じ電位に昇圧される2つの電極が構成される。これら2つの端部22a、22cは、他の電位に昇圧される他の絶縁アームに結合される中央部22bの側方に位置する。
誘電層21は、電極22a、22b、22cのそれぞれがボロメトリック材料20と電気的に接触するように、かつ、端部電極22a、22cが中央電極22bに対して電気的に絶縁されるようにエッチングされる。
本実施の形態では、吸収薄膜9は、中央電極22bの中央に配置された、ここでは楕円形状であるスルーオリフィス19を有する。好ましくは、オリフィス19は、誘電層21がエッチングされる位置と同じ高さに配置される。これにより、オリフィス19は、中央電極22b及びボロメトリック層20のみを貫いている。好ましくは、オリフィス19の幅方向で測定される、オリフィスの境界とオリフィスに面する誘電層21の境界との間の距離は、この領域で中央電極22bと接触するボロメトリック層20の厚み以上である。吸収薄膜の電気的特性へのオリフィスのいかなる影響も、オリフィスをこのように配置することで、最小化ないしは抑制される。
図14及び15を参照して説明する例は、上方に誘電層21、電極22a、22b、22cが設けられている薄膜9の底部のボロメトリック層20を示している。しかし、電極22a、22b、22cが薄膜9の底部に位置し、薄膜9の上に誘電層21及びボロメトリック層20が設けられた、層の逆転配置も構成可能である。
図3、9及び10に示す一実施の形態によれば、封入層6は、基板の面と平行な面における断面が丸みを帯びた角を有するように、検知器2の周囲に堆積される。
図16及び図17が示すように、各角部において、互いに直交する軸X1、X2に沿って、それぞれが実質的に直線状に延在する2つの部位6a−1、6a−2からなる、封入層の周囲壁6aが形成される。直線部位6a−1及び6a−2は、直角に接続されることはなく、曲線部位6a−3によって接続される。
曲線部位は、少なくとも1つの、例えば円形または楕円形の曲がった部分や、少なくとも1つの、直線部位の軸に対して同一線上にはない軸に沿って延在する、少なくとも1つの、好適には複数の直線部分を有する部位である。
図16は、直線部位6a−1及び6a−2を接続する円弧部分の形態をとる曲線部位6a−3の例を示す。曲線部位6a−3の外表面、すなわちキャビティの外部に向いた表面から測定される円弧(傍接円)の半径は、周囲壁の幅Lの2倍以上であってもよい。好適には、曲線部位の寸法は、曲線部位の内接円、すなわちキャビティに向いている面に接する円の半径は、幅Lの2倍以上である。
幅Lは、周囲壁6aの、実質的に直線状の部位6a−1及び6a−2の平均幅によって定義される。曲線部位6a−3は、好適には直線部位と実質的に同じ幅を有する。
図17は、図16の曲線部位の変形である、曲線部位の他の例を示す。この例では、曲線部位6a−3は、他方に対して傾いている2つの直線部分の連結によって構成される。各部分の外表面に接する傍接円を規定することが可能である。部分の配置は、傍接円の半径が周囲壁の幅Lの2倍以上になるようなものであってもよい。好適には、部分の配置は、内接円、すなわち部分内側の面に接する円の半径が、幅Lの2倍以上となるようなものである。
例としては、封入層の周囲壁の幅Lは、約200nm〜2μmであってもよい。傍接円又は内接円傍接円の半径は、幅Lに依存して、400nm〜4μm間の値、例えば幅Lが800nmであるときには2μm以上である。
発明者らは、カプセルの角での曲線部分の形成がカプセルの付着性を向上させることを見出した。具体的には、カプセルの付着性は周囲壁に沿って一様ではなく、かつ、カプセルの角は曲線部分が形成された場合には付着性が強化されることを見出した。
これにより、カプセルが丸みを帯びた角と内部支持部する場合、支持部の多重性とキャビティの角での付着性の局主的強化との複合効果により、基板に対するカプセルの全体的な付着性が強化される。

Claims (12)

  1. 基板(3)と、
    前記基板(3)上に設けられた、熱検知器(2)のマトリックスと、
    前記熱検知器(2)のマトリックスを内包し、前記基板(3)と共に前記熱検知器(2)のマトリックスが配置されたキャビティ(4)を規定するように前記熱検知器(2)のマトリックスの周囲及び上方に連続的に延在する封入層(6)を有する、封入構造(5)と、を備え、
    前記封入層(6)は、内部支持部と称される、隣接する2つの熱検知器(2)の間に配置され、かつ、前記基板(3)に対して直接的に配置された、少なくとも1つの部分を(12)を有し、
    前記内部支持部(12)は、前記基板(3)の面と平行な面において、前記熱検知器(2)のマトリックスを取り囲む前記封入層(6)の周囲壁(6a)と分離された側壁(12a)を有し、
    前記熱検知器(2)のそれぞれは、検出すべき放射の吸収に好適な吸収薄膜(9)を有し、
    前記吸収薄膜は、前記基板(3)の上方に展張され、アンカーピン(11a)及び断熱アーム(11b)によって前記基板から断熱され、
    少なくとも1つの内部支持部(12)は、隣接する2つのアンカーピン(11a)を通る縦軸(Δ)に沿って隣接する2つの熱検知器(2)の前記吸収薄膜と並行して延在し、
    前記アンカーピン(11a)は、前記隣接する2つの熱検知器(2)の前記吸収薄膜(9)を前記基板(3)上方に支持することに関与することを特徴とする、
    電磁放射検出装置(1)。
  2. 複数の前記内部支持部(12)を有し、
    前記内部支持部(12)のそれぞれは、前記基板(3)の面と平行な面において、前記内部支持部(12)のプロファイルを区切る前記側壁(12a)を有し、
    前記内部支持部(12)のプロファイルは、それぞれ分離されている、
    請求項1に記載の電磁放射検出装置(1)
  3. 少なくとも1つの前記内部支持部(12)は、前記基板(3)の面と平行な面において、複数のペアワイズな傾斜長手方向部(12c1、12c2、12c3)により構成されるプロファイルを有し、及び/又は、
    少なくとも1つの内部支持部(12)は、前記基板(3)の面に対して平行な面において、プロファイルの2つの端部(12e)の間に、縦軸(Δ)に沿って延在するプロファイルを有し、前記プロファイルは、少なくとも1つの前記端部(12e)にて広がっている、
    請求項1又は2に記載の電磁放射検出装置(1)
  4. 前記内部支持部(12)は、前記基板(3)の面に対して平行な面において、長方形のプロファイルを有する、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の電磁放射検出装置(1)
  5. 前記封入層(6)は、排出口と称される複数のスルーオリフィス(8)を有し、前記熱検知器(2)の少なくとも一部のそれぞれが、対応する前記吸収薄膜(9)に面した単一の排出口(8)を有する、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の電磁放射検出装置(1)
  6. 前記吸収薄膜(9)のそれぞれは、前記対応する排出口(8)に面した、かつ、前記排出口(8)以上の寸法のスルーオリフィス(19)を有する、
    請求項に記載の電磁放射検出装置(1)
  7. 前記吸収薄膜は、ボロメトリック層(20)、2つの分離した部分(21a、21b)を形成するように構成された誘電層(21)、及び、3つの電極(22a、22b、22c)を形成するように構成された電気伝導層(22)の積層を有し、
    同じ電位に昇圧される前記電極の2つ(22a、22c)は、中央電極であり、かつ、異なる電位に昇圧される第3の電極の側面に位置し、
    各電極は、前記ボロメトリック層(20)と接触し、
    前記中央電極(22b)は、前記誘電層(21)によって他の電極(22a、22c)と電気的に絶縁され、
    スルーオリフィス(19)は、前記中央電極(22b)と、前記誘電層(21)の前記部分(21a、21b)の間に位置する領域の前記ボロメトリック層(20)と、を貫通する、
    請求項に記載の電磁放射検出装置(1)
  8. 前記封入構造(5)は、前記キャビティ(4)を密閉するために前記封入層(6)を覆う密閉層(7)を更に備え、
    前記基板(3)は、前記密閉層(7)の材料の付着性を確保するのに好適な、対応する前記吸収薄膜(9)の前記スルーオリフィス(19)に面して配置された結合層(14)を備える、
    請求項6又は7に記載の電磁放射検出装置(1)
  9. 前記結合層(14)は、前記対応する吸収薄膜(9)全体の下に延在しており、かつ、更に、検出すべき電磁放射を反射するのに好適な材料からなる、
    請求項に記載の電磁放射検出装置(1)
  10. 前記結合層(14)は、前記アンカーピン(11a)が設けられる部分、及び/又は、前記内部支持部(12)が設けられる部分を更に有し、かつ、前記アンカーピン及び/又は前記内部支持部の付着性を確保できる材料からなる、
    請求項8又は9に記載の電磁放射検出装置(1)
  11. 前記封入層(6)は、前記検知器のマトリックスを取り囲み、前記基板の面と平行な面において、角が丸みを帯びた正方形又は長方形の断面を有する前記周囲壁(6a)を有する、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電磁放射検出装置(1)
  12. 順に重ねられた2つの犠牲層(15、16)を含む複数の層を堆積することで、検知器(2)のマトリックスを設け、
    基板まで前記犠牲層(15、16)を局所的にエッチングし、一方では前記検知器のマトリックスの境界上に連続的な周囲トレンチ(17)を形成し、他方では隣接する2つの検知器(2)の間に位置する少なくとも1つの局所トレンチ(18)を形成し、
    封入層(6)が、前記検知器(2)のマトリックスの上方及び周囲に連続的に延在し、かつ、前記局所トレンチ(18)に少なくとも1つの内部支持部(12)を有するように、前記内部支持部(12)が、前記基板(3)の面と平行な面において、前記熱検知器のマトリックスを取り囲む前記封入層(6)の周囲壁(6a)から分離された側壁(12a)を有するように、エッチングされていない層上及び前記周囲及び局所トレンチ(17、18)内に前記封入層(6)をコンフォーマル堆積させることにより、封入構造(5)を設け、
    前記犠牲層(15、16)を除去して、前記検知器(2)のマトリックスが配置されたキャビティ(4)を形成し、
    前記熱検知器(2)のそれぞれは、検出すべき放射の吸収に好適な吸収薄膜(9)を有し、
    前記吸収薄膜は、前記基板(3)の上方に展張され、アンカーピン(11a)及び断熱アーム(11b)によって前記基板から断熱され、
    少なくとも1つの内部支持部(12)は、隣接する2つのアンカーピン(11a)を通る縦軸(Δ)に沿って隣接する2つの熱検知器(2)の前記吸収薄膜と並行して延在し、
    前記アンカーピン(11a)は、前記隣接する2つの熱検知器(2)の前記吸収薄膜(9)を前記基板(3)上方に支持することに関与することを特徴とする、
    電磁放射検出装置(1)の製造方法。
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