JP6757021B2 - アクセスシステム - Google Patents

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Description

本開示は、通信ネットワークのアクセス区間に用いられる通信システムにおいて、端局装置および終端装置の消費電力を削減するための省電力技術に関する。
近年、通信ネットワークの転送容量の増大等に伴い、通信システムにおける消費電力の増加ならびにその環境負荷の増大が課題となっている。これに対処するため、各種通信システムにおいて、その消費電力を低減するための技術が検討・実装されてきている。
通信ネットワークの中継区間(中継ネットワーク)においては、SDN(Software Defined Network)などに代表されるような集中制御型のネットワーク制御において、コントローラ(帯域割当装置)でネットワーク内の各ノードの稼働状況を集中管理できることを利用し、ネットワーク内の各ノードの稼働時間を削減することで省電力化するように、ファイル転送要求に対して帯域を割当る制限時間付き帯域割当方式が提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。提案されている帯域割当方式では、同じノードを「交差」(後述)するファイル転送に対して、同時刻に転送が行われるように、中継区間のネットワークの集中制御を行う帯域割当装置において、各通信フローの転送開始時刻と帯域の割当を決定することを特徴としている。
ユーザがファイル転送要求をする際にいつまでに到着すれば良いという制限時間を定めることで、可能な限り前倒しするのみの転送制御ではなく、ネットワーク設備資源の状況をみて意図的に後ろ倒しも行う転送制御も行い、効率的な割当を行うモデルがある。ユーザからの要求に対して、ネットワーク側は要求が制限時間内に転送完了するように利用する経路や帯域を決定し、もし制限時間を満たすことができない場合は、ファイル転送を開始する前に要求を棄却する制御を行うネットワークモデルであり、「制限時間付きファイル転送ネットワークモデル」と呼ぶ。また、当該制御を「制限時間付スケジューリング制御」という。
制限時間付のファイル転送要求Ri(i=1、2、...)は以下の式で定義される。
Ri=(si、di、Ai、Fi、Di)
ここでsiは送信側ノード、diは受信側(宛先)ノード、Aiは到着時刻、Fiは残余ファイルサイズ、Diは時間の経過によって変化する。
この制限時間付きファイル転送ネットワークモデルにおいて、ネットワーク内のノードとリンクはすべて同じものを利用しており、通信を行っていない時間は動作を停止し消費電力を0にするものとし、ノードやリンクの停止、再起動にかかる時間や電力は十分に小さいものとし、コントローラ自体の消費電力も考慮しないものとする。
同一ノードを経由するが同一リンクは通らない(ノード排反ではないがリンク排反である)2つの要求が存在する場合、これらの要求は同じ時刻に割当した方がノードの動作時間を短縮できるため消費電力を削減できる。以下、このような2つの要求を「交差している」と表現する。
交差する2つの要求が存在する場合には、それらを同時に転送した方が省電力化になるが、このような交差する要求が常に存在するとは限らない。そのため、到着した要求をすぐに転送開始するのではなく、他の要求が到着するまで制限時間の許す限りで転送を待機させることで消費電力を削減する方式である。
一方、通信ネットワークのアクセス区間においては、中継区間とアクセス区間との境界に位置する端局装置と、通信事業者設備とユーザ設備の境界(UNI:User−Network Interface)を規定する終端装置との間で、アクセス区間に流入するトラフィックの状況に応じて各装置の電力消費を抑える省電力方式が標準化されている(例えば、非特許文献2及び3を参照。)。これらの方式は、端局装置に到着するトラフィックを監視し、トラフィックが到着しなくなると、終端装置の消費電力を抑えるよう、終端装置へ制御信号を送信する。制御信号を受信した終端装置では、一定期間省電力モードへ移行し、送受信器等の不要な部品への電力供給を抑えることで消費電力を低減する。一定期間経過後には、端局装置が終端装置を省電力モードから通常動作モードに復帰させるか否かを再度判断し、省電力モード移行もしくは復帰のいずれかを指示する制御信号を終端装置に送信する。
もし終端装置が省電力モードに移行中、端局装置に下り(ユーザ設備向け)トラフィックが到着した場合は、端局装置に配備したバッファにトラフィックを一時蓄積し、終端装置が省電力モードから復帰した際に、トラフィックを終端装置へ転送することになる。
相原雅彦,木下和彦,山井成良,渡辺尚,"制限時間付き大容量ファイル転送における省電力帯域割り当て方式", 電子情報通信学会技術研究報告, NS, ネットワークシステム, NS2016−94, pp.35−38, 2016. IEEE Standard for Service Interoperability in Ethernet Passive Optical Networks (SIEPON), IEEE Std 1904.1−2013, 2013. IEEE Standard for Ethernet, IEEE Std 802.3−2015, 2015.
非特許文献1においては、中継区間におけるファイル転送の帯域割当に関して言及がされているが、実際の商用ネットワークにおいては、中継区間と各ユーザ装置の間となるアクセス区間のファイル転送を行う通信システムが配備されている。このアクセス区間においては、制御通信もファイル転送も同一経路上で行うため、ファイル転送が無い時間帯でも単純には各装置の消費電力を0とすることができない。
このため、非特許文献2および3で示すようなアクセス区間の省電力方式を、非特許文献1に示される制限時間付き帯域割当方式による省電力化を行う通信ネットワークのアクセス区間に適用した場合、アクセス区間の各装置がデータを転送する時間帯が中継区間の帯域割当によって一意に決定されているにもかかわらず、下りトラフィックのバッファリングや余剰な制御信号のやり取り等が必要になるために、アクセス区間において効率的な消費電力の削減が見込めなくなる。
本発明は、このような課題を解決するものであり、中継区間の帯域割当装置によって決定された各通信フローの帯域割当に連動して、アクセス区間の端局装置および終端装置の消費電力をより効率的に削減できるアクセスシステムを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明に係るアクセスシステムは、ユーザ装置から送信される通信帯域の割当要求に応じて、制限時間付スケジューリング制御がなされる中継ネットワークの帯域割当装置で計算された帯域割当を反映し、アクセス区間の帯域割当を実施することとした。
具体的には、本発明に係るアクセスシステムは、
ユーザ端末からのファイル転送要求に対して、制限時間付スケジューリング制御で中継ネットワークの帯域を割り当て、前記ユーザ装置からのファイル転送の開始時刻を通知する帯域割当装置と、
ファイルの転送を可能とする通常モードと消費電力を低減する省電力モードを有し、前記ユーザ装置との間でファイルの転送を行う終端装置と、
ファイルの転送を可能とする通常モードと消費電力を低減する省電力モードを有し、前記終端装置及び前記中継ネットワークとの間でファイルを中継する端局装置と、
を備えるアクセスシステムであって、
前記端局装置は、前記帯域割当装置から通知された前記ファイル転送の開始時刻に基づいて、前記ファイルが転送される時刻まで省電力モードを維持し、
前記終端装置は、前記端局装置から通知された前記ファイル転送の開始時刻に基づいて、前記ファイルが転送される時刻まで省電力モードを維持する
ことを特徴とする。
本アクセスシステムは、制限時間付スケジューリング制御がなされる中継ネットワークの帯域割当をアクセス区間にも反映させることで、端局装置および終端装置は、ファイル転送を行う時間帯を把握でき、ファイル転送を行わない時間帯を十分に利用して各機能ブロックへの電力供給を停止する省電力動作を行うことができる。
従って、本発明は、中継区間の帯域割当装置によって決定された各通信フローの帯域割当に連動して、アクセス区間の端局装置および終端装置の消費電力をより効率的に削減できるアクセスシステムを提供することができる。
本発明に係るアクセスシステムは、前記端局装置と前記終端装置との間で転送されるファイルのデータ量を計測し、前記帯域割当装置が割り当てた中継ネットワークの転送データ量と等しいデータ量となったときにファイルの転送が完了したと判断し、前記端局装置及び前記終端装置を省電力モードに移行させるデータ転送量計測部をさらに備えることを特徴とする。
本アクセスシステムは、制限時間付スケジューリング制御がなされたファイル転送の終了時点を明確に判断でき、省電力動作を開始できる。このため、端局装置および終端装置の消費電力をより効率的に削減できる。
本発明は、中継区間の帯域割当装置によって決定された各通信フローの帯域割当に連動して、アクセス区間の端局装置および終端装置の消費電力をより効率的に削減できるアクセスシステムを提供することができる。
本発明に係るアクセスシステムを説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムにおけるアクセス区間の制御フレームを説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの端局装置の構成を説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの終端装置の構成を説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの帯域割当装置の構成を説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの動作を説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの動作を説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの動作を説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの動作を説明する図である。 本発明に係るアクセスシステムの動作を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
[定義]
「帯域」の用語は、通信が行われる伝送路における「通信速度」(以下、通信容量ともいう)の用語と同一の意義を示すものとし、相互に置き換えてもよいものとする。
「ファイル」の用語は、一つのファイル転送要求によって転送される情報の塊を示し、「データ」の用語は各ファイル転送において送受信される情報(bit、byteを単位として情報量として示せるもの)を示すのとする。
「省電力モード」の用語は、各装置において、あらかじめ決められた部品への電力供給を停止する動作を示す。
「通常動作モード」の用語は、各装置において全ての部品への電力供給を行う動作を示す。
「帯域割当情報」の用語は、ファイル転送割当通知に含まれる、各装置がファイル転送を行うにあたって必要な制御情報を示す。具体的には、当該ファイル転送における通信容量、転送開始時刻、転送完了時刻、転送経路を含む。
[全体構成]
図1は、本実施形態による通信システムの全体構成である。本通信システムは、
ユーザ端末11からのファイル転送要求に対して、制限時間付スケジューリング制御で中継ネットワーク15の帯域を割り当て、ユーザ装置11からのファイル転送の開始時刻を通知する帯域割当装置40と、
ファイルの転送を可能とする通常モードと消費電力を低減する省電力モードを有し、ユーザ装置(11、19)との間でファイルの転送を行う終端装置(20、50)と、
ファイルの転送を可能とする通常モードと消費電力を低減する省電力モードを有し、終端装置(20、50)及び中継ネットワーク15との間でファイルを中継する端局装置(30、60)と、
を備えるアクセスシステムであって、
端局装置(30、60)は、帯域割当装置40から通知されたファイル転送の開始時刻に基づいて、ファイルが転送される時刻まで省電力モードを維持し、
終端装置(20、50)は、端局装置(30、60)から通知されたファイル転送の開始時刻に基づいて、ファイルが転送される時刻まで省電力モードを維持する
ことを特徴とする。
本通信システムは、送信元ユーザ装置11と、送信元アクセス区間12と、中継ネットワーク15と、帯域割当装置40と、宛先アクセス区間18と、宛先ユーザ装置19によって構成される。送信元アクセス区間12は送信元終端装置20と送信元端局装置30から、宛先アクセス区間18は宛先端局装置60と宛先終端装置50から構成される。中継ネットワーク15は送信元アクセス区間12と宛先アクセス区間18を接続する。
図1では、送信元ならびに宛先のそれぞれにおいて、1台の端局装置に1台の終端装置が接続されているが、PON(Passive Optical Network)のように経路の一部を共有する1台の端局装置に複数台の終端装置を接続する構成でもよい。また複数の端局装置相当を集線する機能も端局装置が併せ持つ構成でもよい。その際、送信元と宛先において、ともに1台の終端装置同士の構成でも、複数台の終端装置同士の構成でも、またはその混在(非対称)の構成でもよい。さらに、送信元端局装置30に接続される送信元終端装置20の台数と、宛先端局装置60に接続される宛先終端装置50の台数は、同一でも異なってもよい。
帯域割当装置40は送信元ユーザ装置11からファイル転送要求のあったファイル転送に対して、中継ネットワーク15を構成する通信装置の消費電力が最も抑えられるように、中継ネットワーク15における通信帯域、通信経路およびファイル転送の時間帯の割当を行う。
送信元ユーザ装置11は、帯域割当装置40に対して、転送ファイルとそのファイルを転送するための制限時間を指定してファイル転送要求を送信する。送信元ユーザ装置11から送信されたファイル転送要求は、送信元終端装置20から送信元端局装置30へ転送され、さらに、送信元端局装置30から帯域割当装置40に対して転送される。
ファイル転送要求を受信した帯域割当装置40は、以下の制限時間付スケジューリング制御の手順に従い、中継ネットワーク15における通信帯域、通信経路およびファイル転送の時間帯の割当を行う。
(1)全ファイルを転送できるだけの帯域が割当られていない要求のうち、最も制限時間の早い要求Riに注目する。
(2)Riと交差し、全ファイルを転送できるだけの帯域が割当られていない要求Rjについて、Fmin=min(Fi,Fj)の分だけ、現在時刻に最も近い割当可能な時刻に利用可能帯域全てをRiとRjに割当する。Rjに該当する要求が複数ある場合は、制限時間の早い要求から順に上記の処理を行う。
(3)手順(1)で交差要求が見つからなかった場合、または手順(2)でRiのファイルを全て転送できるだけの帯域が割当できなかった場合は、待機時間Ti=Di−Fi/C×a以降の時刻に、利用可能帯域全てを残りファイルの転送を完了できる時間だけ割当する。aは待機時刻から制限時刻までの長さを決定する定数であり、小さいほど高い省電力効果が期待されるが、呼損率も高くなると考えられる。現在時刻をTとするとaは1からC/Fi(Di−T)までの値をとる。
(4)手順(3)の操作を行ってもファイルを制限時間内に転送できるだけの帯域を確保できない場合は、待機時間Ti以前の時刻で、時刻Tiに近いものから順に帯域を割当する。
(5)手順(4)の操作を行っても割当が完了しない場合は新規要求を呼損とし、帯域割当を新規要求到着前に戻す。
(6)ネットワーク上の全ての要求の帯域割当が完了したなら終了する。そうでない場合は手順(1)に戻る。
帯域割当装置40によって送信元ユーザ装置11のファイル転送要求に対する中継ネットワーク15の通信帯域、通信経路およびファイル転送の時間帯の割当が決定されると、帯域割当装置40は送信元端局装置30および宛先端局装置60に、割当られた通信帯域およびファイル転送の開始時刻及び終了時刻を通知する。通知を受信した送信元および宛先の端局装置(30、60)では、通知された通信帯域およびファイル転送の開始時刻及び終了時刻に基づき、アクセス区間(12、18)の帯域割当を行い、また、送信元端局装置30ならびに宛先端局装置60が省電力モードに移行可能な時間帯を求める。
その後、送信元端局装置30から送信元終端装置20まで、ならびに宛先端局装置60から宛先終端装置50まで、各アクセス区間の帯域割当情報の通知と、帯域割当装置40からの通信帯域およびファイル転送の開始時刻及び終了時刻の通知の転送を行う。送信元終端装置20は、送信元端局装置30から転送された、帯域割当装置40からの通信帯域およびファイル転送の開始時刻・終了時刻の通知を、送信元ユーザ装置11へ転送する。
また、送信元および宛先のそれぞれの終端装置(20、50)において、送信元および宛先の端局装置(30、60)からそれぞれ転送された帯域割当装置40からの通信帯域およびファイル転送の開始時刻及び終了時刻の通知に基づき、ファイル転送の開始時刻まで省電力モードにて待機する。この時、送信元および宛先の端局装置(30、60)においては、1台の端局装置に1台の終端装置が接続される構成の場合、接続される終端装置が省電力モードに移行したのと同時間帯において、端局装置も省電力モードに移行することが可能である。対して、1台の端局装置に複数の終端装置が接続されている場合、端局装置に接続される全ての終端装置が省電力モードに移行した場合において、端局装置はいずれかの終端装置の最も早いファイル転送の開始時刻まで省電力モードにて待機することが可能になる。
本通信システムは、端局装置30と終端装置20との間及び端局装置60と終端装置50との間で転送されるファイルのデータ量を計測し、帯域割当装置40が割り当てた中継ネットワーク15の転送データ量と等しいデータ量となったときにファイルの転送が完了したと判断し、端局装置(30、60)及び終端装置(20、50)を省電力モードに移行させるデータ転送量計測部(図1において不図示)をさらに備えることが好ましい。
ファイル転送が開始されると、送信元および宛先のそれぞれにおいて、端局装置(30、60)および終端装置(20、50)では、ファイルの転送と共に、実際に転送されたデータ量の計測を行う。転送されたデータ量が帯域割当装置40の帯域割当によって転送を許可されたファイルのデータ量に達した時点で、送信元および宛先の終端装置(20、50)及び端局装置(30、60)では、ファイル転送が終了したと判断し、それぞれ自律的に省電力モードに移行する。この際、省電力効果は少なくなるが、データ量計測ではなく、ファイル転送の終了時刻の情報、もしくは通信が一定時間行われなくなったことを確認して省電力モードに移行する方法もある。
この時、送信元および宛先の端局装置(30、60)においては、1台の端局装置に1台の終端装置が接続される構成の場合、接続される終端装置が省電力モードに移行したのと同時点において、端局装置も省電力モードに移行することが可能である。対して、1台の端局装置に複数の終端装置が接続されている場合、端局装置に接続される全ての終端装置が省電力モードに移行した場合において、端局装置は省電力モードに移行することが可能になる。
[アクセス区間がPONである場合]
PONのように経路に共有する部分があって1台の端局装置に複数台の終端装置を接続する構成(以下、PON構成)の場合、アクセス区間において同一経路を共有するために端局装置と終端装置の間で通信制御(転送タイミングを調整)するための制御フレーム(アクセス区間制御フレーム)が必要となる。図2は、このアクセス区間制御フレームを端局装置と終端装置との間で追加する構成である。説明容易のため送信側で説明する。
1台の端局装置30に接続される複数の終端装置20は、端局装置30から各終端装置20に伝送路を分岐する線路分岐部70までの伝送路を共用する。それぞれの終端装置20は、各々に接続されるユーザ装置11からファイル転送要求を受信する。さらに、それぞれの終端装置20は、端局装置30から線路分岐部70までの伝送路の区間において各終端装置20のファイル転送が同一時刻に重複することを回避するために、ファイル転送を開始する前にアクセス区間12における帯域割当を要求するアクセス区間制御フレームを端局装置30に送信する。
端局装置30では、各終端装置20から受信したアクセス区間制御フレームに記載の帯域割当の要求に基づき、各終端装置20がファイル転送を行う期間を一意に決定する、決定された終端装置20ごとのファイル転送の期間は、端局装置30から各終端装置20に送信されるアクセス区間制御フレームによって、各終端装置20に通知される。各終端装置20は通知されたファイル転送の割当期間において、ユーザ装置11から受信したファイルの転送を行う。
[時刻同期について]
ユーザ装置(11、19)、終端装置(20、50)、端局装置(30、60)を含む中継ネットワーク15の各装置ならびに帯域割当装置40の各装置においてファイル転送の開始時刻を正確に認識するために、各装置においては、時刻同期の機能を備えることが望ましい。時刻同期の方法としては、帯域割当装置40をマスタとしてPTP(Precision Time Protocol)などを用いて高精度の時刻情報を伝送する形態をとってもよいし、ファイル転送の転送時間をタイムスロットに分割し、それを何個分使用するという情報を各装置で連携する形態も取りえる。特に、PON構成のように端局装置(30、60)と終端装置(20、50)の間で各終端装置(20、50)の送信時刻の制御を行っている場合には、転送タイミングの制御を行う際に実施される端局装置(30、60)と各終端装置(20、50)の時刻同期の結果を利用する形態も取りうる。
[端局装置の構成]
図3は、本通信システムにおける、送信元および宛先の端局装置(30、60)の構成を示す。図中の太線の矢印はデータ転送およびデータ転送と合流するファイル転送要求ないしファイル転送割当通知の経路を、細線の矢印は各機能部における通知等の制御信号の経路を、破線の矢印は帯域割当装置40とのファイル転送要求ないしファイル転送割当通知の経路を示す。端局装置(30、60)は、帯域割当制御部31と、アクセス区間送受信機能部32と、中継区間送受信機能部33と、省電力動作制御部34を備える。
帯域割当制御部31は、帯域割当装置40とファイル転送要求およびファイル転送割当通知を送受信する。また、省電力動作制御部34に対して、受信したファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送の開始時刻を省電力動作制御部34に通知する。さらに、省電力モードから通常動作モードへの復帰を行うため、省電力モードの状態で帯域割当装置40からの通信を受信した場合、省電力動作制御部34に動作開始の通知を行う。
アクセス区間送受信機能部32は、端局装置と終端装置とのデータの送受信を行う。また、通常動作モードから省電力モードへの移行を行うため、終端装置からの受信データ量を監視し、データ転送の途絶を検出した時点で、省電力動作制御部34に通信終了の通知を行う。加えて、省電力モードから通常動作モードへの復帰を行うため、省電力モードの状態で終端装置からの通信を受信した場合、省電力動作制御部34に通信開始の通知を行う。
中継区間送受信機能部33は、端局装置と中継ネットワーク15の通信装置とのデータの送受信を行う。また、省電力モードから通常動作モードへの復帰を行うため、省電力モードの状態で中継ネットワーク15からの通信を受信した場合、省電力動作制御部34に通信開始の通知を行う。
省電力動作制御部34は、帯域割当制御部31から通知されたファイル転送の開始時刻もしくはアクセス区間送受信機能部32からの通信終了の通知を元に、アクセス区間送受信機能部32、中継区間送受信機能部33及び帯域割当制御部31の各々の機能部が省電力モードに移行する時間帯を計算し、省電力モード移行の開始時刻において、各々の機能部に対して省電力モード移行を指示する。また、アクセス区間送受信機能部32、中継区間送受信機能部33、および帯域割当制御部31から動作開始の通知を受け取り、各機能部に対して省電力モードから通常動作モードへの復帰を指示する。
PON構成の場合、帯域割当制御部31では、受信したファイル転送割当通知を元にアクセス区間の通信制御も行うため、終端装置(20、50)に対して送信するアクセス区間制御フレームの生成と、終端装置(20、50)の帯域割当制御部41への送信をさせる。帯域割当制御部31において、終端装置(20、50)に送信するアクセス区間制御フレームの挿入ならびに終端装置(20、50)から送信されたアクセス区間制御フレームの分離と、終端装置(20、50)との通信制御(タイミング調整)を行う。終端装置(20、50)とのタイミング制御は、帯域割当装置40から受信したファイル転送割当通知に記載の、当該ファイル転送における通信容量、転送開始時刻、及び転送完了時刻に基づき、各終端装置(20、50)がデータを送信可能な時間帯を配分することによって実現される。
[端局装置がデータ量計測を行う場合]
より効率的に端局装置を省電力動作へ移行させるため、アクセス区間送受信機能部32と帯域割当制御部31の間にアクセス区間の転送データ量を計測するデータ転送量計測部35を備える構成も取りうる。図3は、データ転送量計測部35も備えた端局装置の構成を示している。データ転送量計測部35を備える構成の場合、帯域割当制御部31は帯域割当装置40から受信したファイル転送割当通知に基づき、データ転送量計測部35に対し、帯域割当が行われたファイル転送における転送データ量を通知する。データ転送量計測部35は、終端装置(20、50)との間で転送されたユーザのデータの転送量の計測を行い、帯域割当制御部31より通知されたファイル転送の転送データ量と等しいデータ量の転送が完了した時点で、ファイル転送完了を省電力動作制御部34に通知する。省電力動作制御部34では、データ転送量計測部35からのファイル転送完了通知を元に、アクセス区間送受信機能部32、データ転送量計測部35、中継区間送受信機能部33及び帯域割当制御部31の各々の機能部が省電力モードに移行する時間帯を計算し、省電力モード移行の開始時刻において、各々の機能部に対して省電力モード移行を指示する。また、アクセス区間送受信機能部32、中継区間送受信機能部33、および帯域割当制御部31から動作開始の通知を受け取り、各機能部に対して省電力モードから通常動作モードへの復帰を指示する。
[省電力モードの種類]
省電力モード中の端局装置(30、60)においては、帯域割当制御部31、アクセス区間送受信機能部32および中継区間送受信機能部33の受信側の処理を行う部品へは電力供給を継続し、その他の部品は電力供給を停止することを基本動作とする。ただし、端局装置(30、60)、終端装置(20、50)および帯域割当装置40の間で同期を取り、制御信号等の通信が一定の時間間隔でのみ行われるなど、端局装置(30、60)において特定の時間周期のみで通信が行われることが明らかな場合、その時間周期の間は、中継区間送受信機能部33、アクセス区間送受信機能部32および帯域割当制御部31において受信側の処理を行う部品への電源供給を停止する形態もとりうる。
[終端装置の構成]
図4は、実施形態の通信システムにおける、送信元および宛先の終端装置(20、50)の構成を示す。図中の太線の矢印はデータ転送およびデータ転送と合流するファイル転送要求ないしファイル転送割当通知の経路を、細線の矢印は各機能部における通知等の制御信号の経路を示す。終端装置(20、50)は、帯域割当制御部21と、UNI送受信機能部22と、アクセス区間送受信機能部23と、省電力動作制御部24を備える。
UNI送受信機能部22は、ユーザ装置(11,19)とのデータの送受信を行う。また、通常動作モードから省電力モードへの移行を行うため、ユーザ装置(11,19)からの受信データ量を監視し、データ転送の途絶を検出した時点で、省電力動作制御部24に通信終了の通知を行う。省電力モードから通常動作モードへの復帰を行うため、省電力モードの状態でユーザ装置(11,19)からの通信を受信した場合、省電力動作制御部24に通信開始の通知を行う。
アクセス区間送受信機能部23は、端局装置(30、60)と終端装置(20、50)とのデータの送受信を行う。また、省電力モードから通常動作モードへの復帰を行うため、省電力モードの状態で端局装置(30、60)からの通信を受信した場合、省電力動作制御部24に通信開始の通知を行う。
帯域割当制御部21は、ファイル転送の開始時刻を省電力動作制御部24に通知する。
省電力動作制御部24は、帯域割当制御部21から通知されたファイル転送の開始時刻もしくはUNI送受信機能部22からの通信終了の通知を元に、UNI送受信機能部22、アクセス区間送受信機能部23及び帯域割当制御部21の各々の機能部が省電力モードに移行する時間帯を計算し、省電力モード移行の開始時刻において、各々の機能部に対して省電力モード移行を指示する。また、UNI送受信機能部22およびアクセス区間送受信機能部23から通信開始の通知を受け取り、各機能部に対して省電力モードから通常動作モードへの復帰を指示する。
PON構成では、帯域割当制御部21において、ユーザ端末(11、19)から受信したファイル転送要求に対応したアクセス区間制御フレームを生成し、端局装置(30、60)の帯域割当制御部21への送信をさせる。また、端局装置(30、60)からのアクセス区間制御フレームを解釈し通信制御を行う。帯域割当制御部21では、端局装置(30、60)に送信するアクセス区間制御フレームの挿入ならびに端局装置(30、60)から送信されたアクセス区間制御フレームの分離と、端局装置(30、60)との通信制御(タイミング調整)を行う。
[終端装置がデータ量計測を行う場合]
より効率的に終端装置を省電力動作へ移行させるため、帯域割当制御部21とアクセス区間送受信機能部23との間にアクセス区間の転送データ量を計測するデータ転送量計測部25を備える構成も取りうる。図4は、データ転送量計測部25も備えた終端装置の構成を示している。データ転送量計測部25を備える構成の場合、帯域割当制御部21は端局装置(30,60)から受信したファイル転送割当通知に基づき、データ転送量計測部25に対し、帯域割当が行われたファイル転送における転送データ量を通知する。データ転送量計測部25は、端局装置(30,60)との間で転送されたユーザのデータの転送量の計測を行い、帯域割当制御部21より通知されたファイル転送の転送データ量に相当するデータ量の転送が完了した時点で、ファイル転送完了を省電力動作制御部24に通知する。省電力動作制御部24では、データ転送量計測部25からのファイル転送完了通知を元に、UNI送受信機能部22、データ転送量計測部25、アクセス区間送受信機能部23及び帯域割当制御部21の各々の機能部が省電力モードに移行する時間帯を計算し、省電力モード移行の開始時刻において、各々の機能部に対して省電力モード移行を指示する。また、UNI送受信機能部22およびアクセス区間送受信機能部23から通信開始の通知を受け取り、各機能部に対して省電力モードから通常動作モードへの復帰を指示する。
[省電力モードの種類]
省電力モード中の終端装置(20、50)においては、UNI送受信機能部22のアクセス区間送受信機能部23の受信側の処理を行う部品へは電力供給を継続し、その他の部品は電力供給を停止することを基本動作とする。ただし、端局装置(30、60)、終端装置(20、50)の間で同期を取り、制御信号等の通信が一定の時間間隔でのみ行われるなど、終端装置(20、50)において特定の時間周期のみで通信が行われることが明らかな場合、その時間周期の間は、アクセス区間送受信機能部23および帯域割当制御部21において受信側の処理を行う部品への電源供給を停止する形態もとりうる。
[帯域割当装置の構成]
図5は、実施形態の通信システムにおける、帯域割当装置40の構成を示す。図中の細線の矢印は各機能部における通知等の制御信号の経路を、破線の矢印は端局装置を含む中継ネットワーク15の各装置とのファイル転送要求ないしファイル転送割当通知の経路を示す。帯域割当装置40は、複数からの帯域割当要求・通知送受信機能部41と、帯域割当情報格納部42と、ネットワーク資源情報格納部43と、帯域割当算出部44とを備える。
帯域割当要求・通知送受信機能部41は、端局装置を含む中継ネットワーク15の各装置と接続される。帯域割当要求・通知送受信機能部41では、通信の開始において、送信元端局装置30からファイル転送要求を受信し、帯域割当算出部44に送信元端局装置30から受信したファイル転送要求を転送する。また、帯域割当算出部44において決定された帯域割当情報を含むファイル転送割当通知を、送信元端局装置30、宛先端局装置60を含む中継ネットワーク15の各装置に対して送信する。
帯域割当情報格納部42は、帯域割当が行われた各ファイル転送に関して、転送開始時刻、転送完了時刻、転送容量、及び転送経路の情報を保存する。ネットワーク資源情報格納部43は、各通信装置に関して、通信装置間のリンクの容量、リンクの伝送遅延、通信装置の消費電力、及び通信装置間のリンクの消費電力を保存する。
帯域割当算出部44は、帯域割当要求・通知送受信機能部41から転送されたファイル転送要求に対し、帯域割当情報格納部42に保存されている既存の帯域割当情報ならびにネットワーク資源情報格納部43に保存されている各種情報に基づき、非特許文献1に記載のアルゴリズムによって帯域割当の許可もしくは棄却を判断し、帯域割当が許可された場合は転送開始時刻、転送完了時刻、転送容量、及び転送経路を決定する。決定された帯域割当の許可又は棄却、ならびに転送開始時刻、転送完了時刻、転送容量、及び転送経路の情報は、ファイル転送割当通知として帯域割当要求・通知送受信機能部41を経由して中継ネットワーク15の各装置に通知される。
[送信側の動作]
[1]ファイル転送要求からファイル転送
図6は、送信元ユーザ装置11、送信元終端装置20、送信元端局装置30および帯域割当装置40による、ファイル転送要求からファイル転送開始までの待機の手順を示す。また、図6中に実施形態のバリエーションによって追加される手順を下線で示す。なお、送信元終端装置20と送信元端局装置30は手順開始時において、省電力モードで動作していることとする。
まず、送信元ユーザ装置11から送信元終端装置20に対し、ファイル転送要求を送信する。
送信元終端装置20では、UNI送受信機能部22において送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求の受信を行う。この時、送信元終端装置20においては、UNI送受信機能部22から省電力動作制御部24に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部24から送信元終端装置20の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。省電力モードから復帰した送信元終端装置20では、帯域割当制御部21を経由して、アクセス区間送受信機能部23より送信元端局装置30に対して送信元ユーザ装置11のファイル転送要求を転送する。また、送信元端局装置30へファイル転送要求を転送してから、送信元端局装置30よりファイル転送割当通知を受信するまでの間に、送信元終端装置20の各機能部を省電力モードへ移行させる形態も取りうる。この場合は、アクセス区間送受信機能部23より送信信号の途絶を確認し、通信完了を省電力動作制御部24に通知することで、省電力動作制御部24より送信元終端装置20の各機能部に対して省電力モードへの移行を指示する。ファイル転送割当通知を契機に省電力モードから通常動作モードへ復帰する際には、送信元端局装置30からファイル転送割当通知を受信したアクセス区間送受信機能部23から省電力動作制御部24に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部24から送信元終端装置20の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。送信元終端装置20においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送要求を送信元端局装置30へ転送する時点では、データ転送量計測部25によるデータ転送量の計測は行わない。
送信元端局装置30では、アクセス区間送受信機能部32において送信元終端装置20から転送された送信元ユーザ装置11のファイル転送要求を受信する。この時、アクセス区間送受信機能部32から省電力動作制御部34に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部34から送信元端局装置30の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。省電力モードから復帰した送信元端局装置30では、アクセス区間送受信機能部32に接続される帯域割当制御部31において、送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求を帯域割当制御部31に分岐する。帯域割当制御部31では、帯域割当装置40に対して送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求を転送する。また、帯域割当装置40へファイル転送要求を転送してから、帯域割当装置40よりファイル転送割当通知を受信するまでの間に、送信元端局装置30の各機能部を省電力モードへ移行させる形態も取りうる。この場合は、帯域割当制御部31より送信信号の途絶を確認し、通信完了を省電力動作制御部34に通知することで、省電力動作制御部34より送信元端局装置30の各機能部に対して省電力モードへの移行を指示する。ファイル転送割当通知を契機に省電力モードから通常動作モードへ復帰する際には、帯域割当装置40からファイル転送割当通知を受信した帯域割当制御部31から省電力動作制御部34に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部34から送信元端局装置30の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。送信元端局装置30においてデータ転送量を計測する構成を取る場合、ファイル転送要求を送信元終端装置20から受信した時点では、データ転送量計測部35によるデータ転送量の計測は行わない。
帯域割当装置40では、帯域割当要求・通知送受信機能部41において送信元端局装置30から受信したファイル転送要求に基づき、前述の手順にて帯域割当計算を行う。帯域割当計算を行った結果は、送信元および宛先の端局装置(30、60)を含む中継ネットワーク15の各装置に対して、帯域割当要求・通知送受信機能部41よりファイル転送割当通知として転送を行う。
帯域割当制御部31にて帯域割当装置40からのファイル転送割当通知を受信した送信元端局装置30では、帯域割当制御部31およびアクセス区間送受信機能部32を経由して、受信したファイル転送割当通知を送信元終端装置20に転送する。その後、帯域割当制御部31において、ファイル転送割当通知に記載のファイル転送開始時刻を省電力動作制御部34に通知し、省電力動作制御部34によって各機能部に省電力モードへの移行を指示することで、省電力モードへ移行する。省電力モードへの移行後、ファイル転送割当通知によって通知されたデータ転送開始時刻に達した時点で、省電力動作制御部34から各機能部に通常動作モードへの復帰を指示する。この際に、所定の方法で知りえた送信元終端装置20と送信元端局装置30の間の伝送遅延によるタイムラグをファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送開始時刻に加えることによって、通常動作モードへ復帰するまでの時間をさらに延長する方法も取りうる。送信元端局装置30においてデータ転送量を計測する構成を取る場合、ファイル転送割当通知を送信元終端装置20へ転送した時点では、データ転送量計測部35によるデータ転送量の計測は行わない。
アクセス区間送受信機能部23および帯域割当制御部21にて送信元端局装置30からのファイル転送割当通知を受信した送信元終端装置20では、UNI送受信機能部22を経由して送信元ユーザ装置11に対してファイル転送割当通知を転送する。その後、帯域割当制御部21において、ファイル転送割当通知に記載のファイル転送開始時刻を省電力動作制御部24に通知し、省電力動作制御部24によって各機能部に省電力モードへの移行を指示することで、省電力モードへ移行する。省電力モードへの移行後、ファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送開始時刻に達した時点で、省電力動作制御部24から各機能部に通常動作モードへの復帰を指示する。この際に、所定の方法で知りえた送信元ユーザ装置11と送信元端局装置30の間の伝送遅延によるタイムラグをファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送開始時刻に加えることによって、通常動作モードへ復帰するまでの時間をさらに延長する方法も取りうる。送信元終端装置20においてデータ転送量を計測する構成を取る場合、ファイル転送割当通知を送信元ユーザ装置11へ転送する時点では、データ転送量計測部25によるデータ転送量の計測は行わない。
送信元終端装置20からファイル転送割当通知を受信した送信元ユーザ装置11では、ファイル転送割当通知に基づきファイル転送開始時刻まで省電力モードで待機し、ファイル転送開始時刻に達した時点で通常動作モードに復帰の上、ファイル転送を開始する。
[PONの場合]
PON構成における送信元終端装置20では、終端装置20と端局装置30の間においてアクセス区間制御フレームの挿入も行い、アクセス区間の通信制御も行う。送信元終端装置20において、送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求を受信した際に、送信元終端装置20の帯域割当制御部21にて、パラメータを指定しない帯域要求メッセージを生成する。さらに、帯域割当制御部21において送信元ユーザ装置11のファイル転送要求と送信元終端装置20の帯域要求メッセージを記載したアクセス区間制御フレームを合流させて、アクセス区間送受信機能部23よりともに送信元端局装置30へ転送する。
送信元端局装置30では、アクセス区間送受信機能部32に接続される帯域割当制御部31において、送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求と送信元終端装置20からのアクセス区間制御フレームとに分岐する。この際、ファイル転送要求は帯域割当制御部31を経由して帯域割当装置40に転送し、アクセス制御フレームは破棄する。送信元端局装置30が帯域割当装置40からファイル転送割当通知を受け取ると、帯域割当制御部31において、ファイル転送割当通知に記載の通信容量、転送開始時刻及び転送完了時刻に基づき、送信元終端装置20に対してアクセス区間のファイル転送に割り当てる転送時間を決定する。この時、アクセス区間において各終端装置に割り当てられるファイル転送可能な時間の周期がファイル転送割当通知によって指定されたファイル転送の転送時間(転送完了時刻−転送開始時刻)よりも短い場合、送信元端局装置30では一つのファイル転送割当通知に対して、アクセス区間のファイル転送可能な時間の周期を複数またがって帯域割当を行う。その後、送信元端局装置30は、転送されたファイル転送割当通知と、送信元終端装置20に対するアクセス区間の帯域割当を記載したアクセス区間制御フレームを合流させて、アクセス区間送受信機能部32よりともに送信元終端装置20へ転送する。ファイル転送割当通知およびアクセス区間制御フレームを送信元終端装置20に転送した送信元端局装置30は、配下の全ての終端装置との通信が完了していることを帯域割当制御部31において確認した場合、配下の終端装置の中で最も早く開始するファイル転送の転送開始時刻まで、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。この際に、送信元端局装置30と各終端装置の間でPON区間の帯域割当のために算出したアクセス区間の伝送遅延の情報を利用し、送信元端局装置30と配下の各終端装置の間の伝送遅延によるタイムラグをファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送開始時刻に加えることによって、通常動作モードへ復帰するまでの時間をさらに延長する方法も取りうる。
アクセス区間送受信機能部23および帯域割当制御部21にて送信元端局装置30からのファイル転送割当通知およびアクセス区間制御フレームを受信した送信元終端装置20では、UNI送受信機能部22を経由して送信元ユーザ装置11に対してファイル転送割当通知を転送する。その後、帯域割当制御部21において確認したアクセス区間制御フレームに記載のファイル転送開始時刻を基に、ファイル転送開始時刻まで前述の方法で各機能部を省電力モードへ移行させる。この際に、所定の方法で知りえたユーザ装置と送信元終端装置20の間の伝送遅延によるタイムラグをアクセス区間制御フレームによって通知されたファイル転送開始時刻に加えることによって、通常動作モードへ復帰するまでの時間をさらに延長する方法も取りうる。
[2]ファイル転送後の省電力モード移行
図7は、送信元ユーザ装置11、送信元終端装置20、及び送信元端局装置30による、ファイル転送開始から省電力モードへの移行の手順を示す。また、図7中に実施形態のバリエーションによって追加される手順を下線で示している。
送信元ユーザ装置11では、転送開始時刻になると省電力モードから通常動作モードへ復帰して、ファイル転送を開始する。また、ファイル転送が完了した時点で、省電力モードに移行する。
送信元終端装置20では、ファイル転送の開始時刻において省電力モードから復帰後、UNI送受信制御部にて受信した送信元ユーザ装置11のデータを、帯域割当制御部21およびアクセス区間送受信機能部23を経由して送信元端局装置30へ転送した後、アクセス区間送受信機能部23においてデータ転送の途絶を検出した時点で、省電力動作制御部24に通信終了の通知を行い、前述の方法によって各機能部を省電力モードに移行させる。送信元終端装置20においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送開始時刻より、データ転送量計測部においてアクセス区間送受信機能部23から送信したファイル転送のデータ転送量を計測する。当該ファイル転送のデータ転送量が、ファイル転送割当通知(PON構成の場合はアクセス区間制御フレーム)に記載の、(転送容量×(ファイル転送終了時刻−ファイル転送開始時刻))に達したことを検出した時点において、ファイル転送完了を省電力動作制御部24に通知し、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。
送信元端局装置30では、ファイル転送の開始時刻において省電力モードから復帰後、ファイル転送を行った後、アクセス区間送受信機能部32においてデータ転送の途絶を検出した時点で、省電力動作制御部34に通信終了の通知を行い、前述の方法によって各機能部を省電力モードに移行させる。送信元端局装置30においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送開始時刻より、データ転送量計測部においてアクセス区間送受信機能部32で受信したファイル転送のデータ転送量を計測する。当該ファイル転送のデータ転送量が、ファイル転送割当通知に記載の、(転送容量×(ファイル転送終了時刻−ファイル転送開始時刻))に達したことを検出した時点において、ファイル転送完了を省電力動作制御部34に通知し、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。
[PONの場合]
PON構成における送信元終端装置20では、前述と同様の動作となる。また、PON構成における送信元端局装置30では、上記の動作において、アクセス区間送受信制御部32におけるデータ転送の途絶もしくはデータ転送量計測部35におけるデータ送信完了の通知を受けた際、配下の全ての終端装置20との通信が完了していることを帯域割当制御部31において確認した場合、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。
[3]帯域割当不可の場合(ファイル転送要求が棄却され省電力モードとなる)
図8は、送信元ユーザ装置11、送信元終端装置20、送信元端局装置30および帯域割当装置40による、帯域割当不可の場合の省電力モードへの移行の手順を示す。また、図8中に実施形態のバリエーションによって追加される手順を下線で示す。なお、送信元終端装置20と送信元端局装置30は手順開始時において、省電力モードで動作していることとする。
まず、送信元ユーザ装置11から送信元終端装置20に対し、ファイル転送要求を送信する。
送信元終端装置20では、UNI送受信機能部22において送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求の受信を行う。この時、送信元終端装置20においては、UNI送受信機能部22から省電力動作制御部24に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部24から送信元終端装置20の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。省電力モードから復帰した送信元終端装置20では、帯域割当制御部31を経由して、アクセス区間送受信機能部23より送信元端局装置30に対して送信元ユーザ装置11のファイル転送要求を転送する。また、送信元端局装置30へファイル転送要求を転送してから、送信元端局装置30よりファイル転送棄却通知を受信するまでの間に、送信元終端装置20の各機能部を省電力モードへ移行させる形態も取りうる。この場合は、アクセス区間送受信機能部23より送信信号の途絶を確認し、通信完了を省電力動作制御部24に通知することで、省電力動作制御部24より送信元終端装置20の各機能部に対して省電力モードへの移行を指示する。ファイル転送棄却通知を契機に省電力モードから通常動作モードへ復帰する際には、送信元端局装置30からファイル転送棄却通知を受信したアクセス区間送受信機能部23から省電力動作制御部24に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部24から送信元終端装置20の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。送信元終端装置20においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送要求を送信元端局装置30へ転送する時点では、データ転送量計測部25によるデータ転送量の計測は行わない。
送信元端局装置30では、アクセス区間送受信機能部32において送信元終端装置20から転送された送信元ユーザ装置11のファイル転送要求を受信する。この時、アクセス区間送受信機能部32から省電力動作制御部34に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部34から送信元端局装置30の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。省電力モードから復帰した送信元端局装置30では、アクセス区間送受信機能部32に接続される帯域割当制御部31において、送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求を分岐する。帯域割当制御部31では、帯域割当装置40に対して送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求を転送する。また、帯域割当装置40へファイル転送要求を転送してから、帯域割当装置40よりファイル転送棄却通知を受信するまでの間に、送信元端局装置30の各機能部を省電力モードへ移行させる形態も取りうる。この場合は、帯域割当制御部31より送信信号の途絶を確認し、通信完了を省電力動作制御部34に通知することで、省電力動作制御部34より送信元端局装置30の各機能部に対して省電力モードへの移行を指示する。ファイル転送割当通知を契機に省電力モードから通常動作モードへ復帰する際には、帯域割当装置40からファイル転送棄却通知を受信した帯域割当制御部31から省電力動作制御部34に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部34から送信元端局装置30の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示する。送信元端局装置30においてデータ転送量を計測する構成の場合、帯域予約要求を送信元終端装置20から受信した時点では、データ転送量計測部35によるデータ転送量の計測は行わない。
帯域割当装置40では、帯域割当要求・通知送受信機能部41において送信元端局装置30から受信したファイル転送要求に基づき、前述の手順にて帯域割当計算を行う。帯域割当計算を行った結果としてファイル転送要求を棄却する場合、送信元端局装置30に対して、帯域割当要求・通知送受信機能部41よりファイル転送棄却通知の転送を行う。
帯域割当制御部31にて帯域割当装置40からのファイル転送棄却通知を受信した送信元端局装置30では、帯域割当制御部31およびアクセス区間送受信機能部32を経由して、受信したファイル転送棄却可通知を送信元終端装置20に転送する。その後、帯域割当制御部31において、ファイル転送要求が棄却されたことを省電力動作制御部34に通知し、省電力動作制御部34によって各機能部に省電力モードへの移行を指示することで、省電力モードへ移行する。送信元端局装置30においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送棄却通知を送信元終端装置20へ転送した時点では、データ転送量計測部35によるデータ転送量の計測は行わない。
アクセス区間送受信機能部23および帯域割当制御部21にて送信元端局装置30からのファイル転送割当通知を受信した送信元終端装置20では、UNI送受信機能部22を経由して送信元ユーザ装置11に対してファイル転送棄却通知を転送する。その後、帯域割当制御部21において、ファイル転送要求が棄却されたことを省電力動作制御部24に通知し、省電力動作制御部24によって各機能部に省電力モードへの移行を指示することで、省電力モードへ移行する。送信元終端装置20においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送棄却通知を送信元ユーザ装置11へ転送する時点では、データ転送量計測部25によるデータ転送量の計測は行わない。
送信元終端装置20からファイル転送割当通知を受信した送信元ユーザ装置11では、ファイル転送棄却通知に基づき省電力モードに移行する。
[PONの場合]
PON構成における終端装置20では、終端装置20と端局装置30の間においてアクセス区間制御フレームの挿入も行い、アクセス区間の通信制御も行う。送信元終端装置20において、送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求を受信した際に、送信元終端装置20の帯域割当制御部21にて、パラメータを指定しない帯域要求メッセージを生成する。さらに、帯域割当制御部21において送信元ユーザ装置11のファイル転送要求と送信元終端装置20の帯域要求メッセージを記載したアクセス区間制御フレームを合流させて、アクセス区間送受信機能部23よりともに送信元端局装置30へ転送する。
送信元端局装置30では、アクセス区間送受信機能部33に接続される帯域割当制御部31において、送信元ユーザ装置11からのファイル転送要求と送信元終端装置20からのアクセス区間制御フレームとを分岐する。この際、ファイル転送要求は帯域割当制御部31を経由して帯域割当装置40に転送し、アクセス制御フレームは破棄する。
対向の全ての終端装置20との通信を踏まえて可能であれば、省電力モードで待機する。送信元端局装置30が帯域割当装置40からファイル転送棄却通知を受け取ると、帯域割当制御部31において、送信元終端装置20に対してアクセス区間のファイル転送に割り当てる転送時間を0(ファイル転送開始時刻をNULL値)に決定する。その後、帯域割当装置40から転送されたファイル転送棄却通知と、送信元終端装置20に対するアクセス区間の帯域割当を記載したアクセス区間制御フレームを合流させて、アクセス区間送受信機能部32よりともに送信元終端装置20へ転送する。ファイル転送棄却通知およびアクセス区間制御フレームを送信元終端装置20に転送した送信元端局装置30は、配下の全ての終端装置20との通信が完了していることを帯域割当制御部31において確認した場合、配下の終端装置の中で最も早く開始するファイル転送の転送開始時刻まで、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。
アクセス区間送受信機能部23および帯域割当制御部21にて送信元端局装置30からのファイル転送棄却通知およびアクセス区間制御フレームを受信した送信元終端装置20では、UNI送受信機能部22を経由して送信元ユーザ装置11に対してファイル転送棄却通知を転送する。その後、帯域割当制御部21においてアクセス区間制御フレームに記載のファイル転送時間(この場合はNULL値)を確認し、ファイル転送要求が棄却されたことを省電力動作制御部24に通知する。その後、省電力動作制御部24からの各機能部への通知によって各機能部を省電力モードへ移行させる。
[受信側の動作]
[1]ファイル転送要求からファイル転送
図9は、宛先ユーザ装置19、宛先終端装置50、宛先端局装置60および帯域割当装置40による、ファイル転送要求から転送開始までの待機の手順を示す。なお、宛先ユーザ装置19、宛先終端装置50、及び宛先端局装置60は手順開始時において、省電力モードで動作していることとする。
帯域割当制御部31にて帯域割当装置40からのファイル転送割当通知を受信した宛先端局装置60では、ファイル転送割当通知を受信した帯域割当制御部31から省電力動作制御部34に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部34から宛先端局装置60の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示し、省電力モードから復帰する。その後、帯域割当制御部31において、ファイル転送割当通知に記載のファイル転送開始時刻を省電力動作制御部34に通知し、省電力動作制御部34によって各機能部に省電力モードへの移行を指示することで、省電力モードへ移行する。省電力モードへの移行後、ファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送開始時刻に達した時点で、省電力動作制御部34から各機能部に通常動作モードへの復帰を指示する。通常動作モードへの復帰後、帯域割当制御部31およびアクセス区間送受信機能部32を経由して、受信したファイル転送割当通知を宛先終端装置50に転送する。この際に、所定の方法で知りえた宛先端局装置60と宛先終端装置50の間の伝送遅延によるタイムラグをファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送開始時刻から減ずることによって、宛先終端装置50が省電力モードから通常動作モードに復帰した時刻と、宛先終端装置50に中継ネットワーク15から転送されたデータが到着する時刻を整合させる形態も取りうる。宛先端局装置60においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送割当通知を帯域割当装置40から受信および宛先終端装置50へファイル転送割当通知を転送した時点では、データ転送量計測部35によるデータ転送量の計測は行わない。宛先終端装置50へファイル転送帯域割当通知を転送した後、中継ネットワーク15から転送されたファイルを、アクセス区間送受信機能部32を経由して宛先終端装置50へ転送を行う。
アクセス区間送受信機能部および帯域割当制御部にて宛先端局装置60からのファイル転送割当通知を受信した宛先終端装置50では、ファイル転送割当通知を受信したアクセス区間送受信機能部23から省電力動作制御部24に通信開始の通知を行い、省電力動作制御部24から宛先終端装置50の各機能部に対して省電力モードからの復帰を指示し、省電力モードから復帰する。その後、UNI送受信機能部22を経由して宛先ユーザ装置19に対してファイル転送割当通知を転送し、アクセス区間送受信機能部23にて受信したデータに対し、UNI送受信機能部22を経由して宛先ユーザ装置19にファイル転送を行う。
宛先終端装置50からファイル転送割当通知を受信した宛先ユーザ装置19では、省電力モードから復帰し、その後にデータ受信を開始する。
[PONの場合]
PON構成における宛先終端装置50では、前述と同様の動作となる。また、PON構成における宛先端局装置60では、ファイル転送割当通知を宛先終端装置50に転送した後、配下の全ての終端装置50との通信が完了していることを帯域割当制御部34において確認した場合、配下の終端装置50の中で最も早く開始するファイル転送の転送開始時刻まで、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。この際に、宛先端局装置60と各終端装置50の間でPON区間の帯域割当のために算出したアクセス区間の伝送遅延の情報を利用し、宛先端局装置60と配下の各終端装置50の間の伝送遅延によるタイムラグをファイル転送割当通知によって通知されたファイル転送開始時刻から減ずることによって、最も早くファイル転送を開始する配下の終端装置50が省電力モードから通常動作モードに復帰した時刻と、当該終端装置50に中継ネットワーク15から転送されたデータが到着する時刻を整合させる形態も取りうる。
[2]ファイル転送後の省電力モード移行
図10は、宛先ユーザ装置19、宛先終端装置50、及び宛先端局装置60による、ファイル転送開始から省電力モードへの移行の手順を示す。また、図10中に実施形態のバリエーションによって追加される手順を下線で示す。
宛先端局装置60では、ファイル転送の開始時刻において省電力モードから復帰後、中継区間送受信機能部33にて受信した中継ネットワーク15からのデータを、帯域割当制御部31およびアクセス区間送受信機能部32を経由して宛先終端装置50へ転送した後、アクセス区間送受信制御部においてデータ転送の途絶を検出した時点で、省電力動作制御部34に通信終了の通知を行い、前述の方法によって各機能部を省電力モードに移行させる。宛先端局装置60においてデータ転送量を計測する構成の場合、ファイル転送開始時刻より、データ転送量計測部35においてアクセス区間送受信機能部32から送信したファイル転送のデータ転送量を計測する。当該ファイル転送のデータ転送量が、ファイル転送割当通知に記載の、(転送容量×(ファイル転送終了時刻−ファイル転送開始時刻))に達したことを検出した時点において、ファイル転送完了を省電力動作制御部34に通知し、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。
宛先終端装置50では、ファイル転送割当通知の受信によって省電力モードから復帰した後、アクセス区間送受信機能部23にて受信した宛先端局装置60からのデータを、帯域割当制御部21およびアクセス区間送受信機能部23を経由して宛先ユーザ装置19へ転送した後、アクセス区間送受信機能部23においてデータ転送の途絶を検出した時点で、省電力動作制御部24に通信終了の通知を行い、前述の方法によって各機能部を省電力モードに移行させる。宛先終端装置50においてデータ転送量を計測する構成を取る場合、ファイル転送開始時刻より、データ転送量計測部25においてアクセス区間送受信機能部23が受信したファイル転送のデータ転送量を計測する。当該ファイル転送のデータ転送量が、ファイル転送割当通知に記載の、(転送容量×(ファイル転送終了時刻−ファイル転送開始時刻))に達したことを検出した時点において、ファイル転送完了を省電力動作制御部24に通知し、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。
宛先ユーザ装置19では、ファイル転送割当通知の受信を契機に省電力モードから通常動作モードへ復帰して、ファイル転送を開始する。また、データ転送が完了した時点で省電力モードに移行する。
[PONの場合]
PON構成における宛先終端装置50では、前述と同様の動作となる。また、PON構成における宛先端局装置60では、上記の動作において、アクセス区間送受信制御部32におけるデータ転送の途絶もしくはデータ転送量計測部35におけるデータ送信完了の通知を受けた際、配下の全ての終端装置50との通信が完了していることを帯域割当制御部31において確認した場合、前述の方法で各機能部を省電力モードに移行させる。
[帯域割当の更新]
図6、図7、図9および図10で示した各手順の実行中において、別のユーザ装置11からのファイル転送要求があった場合、当該ファイル転送要求を受信した帯域割当装置40において、既存のファイル転送要求も含めて再度帯域割当計算を実施する。この際、既存のファイル転送に対して、(転送容量×(ファイル転送の転送開始時刻−帯域割当計算を再実行する時刻))によって転送が完了したデータ量を求め、転送が完了していないデータ量を用いて帯域割当計算の再実施を行う。帯域割当計算の再実施の結果、既存のファイル転送に対して帯域割当情報に変更が生じた場合、帯域割当計算を再実施した時刻を起点とし、転送が完了していないデータに対して新たに帯域割当を行ったものと見なして再度ファイル転送の手順を実施する。
具体的には、各ファイル転送を実行中の送信元端局装置30ならびに宛先端局装置60を含む中継ネットワーク15の各装置に対して、新たに決定された帯域予約情報をファイル転送割当通知によって通知する。更新された帯域予約情報によるファイル転送割当通知の伝達手段ならびに更新された帯域割当情報によるファイル転送の再開の手順に関しては、図6において記載した帯域割当装置40からファイル転送割当通知を送信する手順より以降の各手順を再度実行するものとする。なお、転送が完了していない帯域割当済のユーザ装置へのファイル転送に関しては帯域割当計算の再実施によって帯域割当が棄却されることはないため、帯域割当情報に変更が生じた場合において、既存のファイル転送に関しては必ず上記の帯域割当の更新手順を実行する。送信元端局装置30ならびに宛先端局装置60においてデータ転送量を計測する構成を取る場合、データ転送量計測部35によって計測したデータ転送量を、帯域割当制御部31を経由して帯域割当装置40に随時通知することで、帯域割当計算の再実施に際して計算の精度を向上させる形態も取りうる。
[付記]
以下は、本実施形態のアクセスシステムについてまとめたものである。
本アクセスシステムの端局装置ならびに終端装置においては、ユーザ装置から送信される通信帯域の割当要求に応じて、中継ネットワークの帯域割当装置で計算された帯域割当を反映し、アクセス区間の帯域割当を実施する。また、アクセス区間の帯域割当によって、端局装置および終端装置がファイル転送を行う時間帯を明らかにできることから、端局装置および終端装置において、ファイル転送を行わない時間帯に各機能ブロックへの電力供給を停止する省電力動作制御部を備える。
省電力動作制御部によって各機能ブロックへの電力供給を停止する契機を検出するために、端局装置ならびに終端装置においては、転送完了確認のため、端局装置と終端装置の各々で転送データ量をモニタし、転送完了の確認を行うデータ転送量計測部を備える。それぞれの装置のデータ転送量計測部において帯域が割当られたデータの転送が完了したことを確認した後、データ転送量計測部より省電力動作制御部に対してファイル転送の完了が通知される。省電力動作制御部においては、ファイル転送完了の通知を受けたことを契機に、自動的に省電力モードに動作を移行し、各機能ブロックへの電力供給を停止する制御信号を送信する。各機能ブロックでは、電力供給を停止する制御信号を省電力動作制御部から受信した後、あらかじめ設定された部品に対して電力供給の停止を行う。各機能ブロックにおいて電力供給を停止する部品は、省電力動作制御部に設定された設定情報によって決定する。
[発明の効果]
本発明のアクセスシステムは、中継区間の帯域割当および省電力化に連動して、アクセス区間においても効率的な省電力化を行うことが可能となる。
11:送信元ユーザ装置
12:送信元アクセス区間
15:中継ネットワーク
18:宛先アクセス区間
19:宛先ユーザ装置
20:送信元終端装置
21:帯域割当制御部
22:UNI送受信機能部
23:アクセス区間送受信機能部
24:省電力動作制御部
25:データ転送量計測部
30:送信元端局装置
31:帯域割当制御部
32:アクセス区間送受信機能部
33:中継区間送受信機能部
34:省電力動作制御部
35:データ転送量計測部
40:帯域割当装置
41:帯域割当要求・通知送受信機能部
42:帯域割当情報格納部
43:ネットワーク資源情報格納部
44:帯域割当算出部
50:宛先終端装置
60:宛先端局装置
70:線路分岐部

Claims (2)

  1. ユーザ端末からのファイル転送要求に対して、制限時間付スケジューリング制御で中継ネットワークの帯域を割り当て、前記ユーザ装置からのファイル転送の開始時刻を通知する帯域割当装置と、
    ファイルの転送を可能とする通常モードと消費電力を低減する省電力モードを有し、前記ユーザ装置との間でファイルの転送を行う終端装置と、
    ファイルの転送を可能とする通常モードと消費電力を低減する省電力モードを有し、前記終端装置及び前記中継ネットワークとの間でファイルを中継する端局装置と、
    を備えるアクセスシステムであって、
    前記端局装置は、前記帯域割当装置から通知された前記ファイル転送の開始時刻に基づいて、前記ファイルが転送される時刻まで省電力モードを維持し、
    前記終端装置は、前記端局装置から通知された前記ファイル転送の開始時刻に基づいて、前記ファイルが転送される時刻まで省電力モードを維持する
    ことを特徴とするアクセスシステム。
  2. 前記端局装置と前記終端装置との間で転送されるファイルのデータ量を計測し、前記帯域割当装置が割り当てた中継ネットワークの転送データ量と等しいデータ量となったときにファイルの転送が完了したと判断し、前記端局装置及び前記終端装置を省電力モードに移行させるデータ転送量計測部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアクセスシステム。
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