以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。複数の大入賞口が設けられている場合、遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、大入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。演出照明装置204には、保留表示演出と連動して点灯制御されて保留連動演出を実行する保留演出照明装置(仮判定結果示唆手段の一例)240が含まれる。保留演出照明装置240は、遊技盤108において演出表示部200aの下部近傍に設けられている。保留表示演出および保留連動演出については後述する。図2では図示しないが、保留演出照明装置240は、内側(遊技盤108側)に設けられたLEDランプである第1層LEDランプ(仮判定示唆照明手段の一例)と、外側(遊技者側)に設けられたLEDランプである第2層LEDランプ(仮判定示唆照明手段の一例)との2層のLEDランプによって構成されている。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
演出操作装置208の後ろ側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132が設けられており、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100が実行する遊技は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板340または電飾制御基板350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板340は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、CGROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板340のCGROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、演出表示部200aの画像表示を制御する。画像制御基板340の詳細については後述する。
電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板330に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。遊技機100は、この大役抽選として大当たりに当選するか否かの判定を行う。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図4は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図5は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図5(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図5(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図6は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される後述の変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図6(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図6(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図6(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図6において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。この変動状態とリーチグループ決定乱数判定テーブルとの関係については、後で詳述する。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図7は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(c)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、図7(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、図7(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図7において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図7〜図9に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図7に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図7に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図8は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図9は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図9(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図9(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。
図10は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
特別図柄A〜Eが決定されると、図10に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
図11は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図11に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に、次のようにして時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。すなわち、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄D、Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
また、特別図柄Bが決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数は10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄Cが決定された場合、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるが、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短回数が10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、時短回数が10回に設定される。なお、ここでは、大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定することとしたが、大当たり当選時の遊技状態を問わず、大当たり図柄の種別に応じてのみ、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよい。
図12は、遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。上記したように、本実施形態では、遊技の進行条件を規定する遊技状態とは別の概念として、変動演出パターンの決定条件(選択するテーブル)を規定する変動状態が設けられている。この変動状態は、大役抽選によって決定された大当たり図柄の種別に応じて、次のように設定される。具体的には、図12(a)に示すように、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は特殊A変動状態に設定される。ただし、特殊A変動状態の継続期間である特殊変動期間は、大役遊技の終了後、大役抽選が20回確定するまでの間となり、大役抽選が20回確定すると、通常1変動状態となる。変動状態が通常1変動状態に設定されると、以後、再度大当たりに当選しない限り、変動状態が変更されることはない。なお、この通常1変動状態は、遊技機100の初期状態(低確率遊技状態および非時短遊技状態)において設定される変動状態であり、遊技機100におけるデフォルトの変動状態と言える。
なお、変動モード番号および変動パターン番号を決定するテーブル(リーチグループ決定乱数判定テーブル、リーチモード決定乱数判定テーブル、変動パターン乱数判定テーブル)は、変動状態ごとに選択される。したがって、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出について、変動モード番号および変動パターン番号が特殊A変動状態用のテーブルに基づいて決定されることとなる。つまり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出が、特殊な変動演出パターンとなる。
また、図12(b)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Bが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Aが決定された場合と同様に設定される。したがって、特殊A変動状態に設定されている間に、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるのか、低確率遊技状態であるのかを示唆する特殊な変動演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(c)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Cが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特殊変動状態に設定される。なお、ここでは、図12(c)に示すように、大役遊技の終了後、1〜4、6〜9回目の変動状態が特殊B変動状態となり、大役遊技の終了後、5回目の変動状態が特殊C変動状態となり、大役遊技の終了後、10回目の変動状態が特殊D変動状態となる。このように、変動状態は、大役遊技の終了後の変動演出の回数ごとに細かく切り替わるように予め設定されている。そして、この場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定すると、遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に切り替わるが、この遊技状態の切り替わりと同時に、変動状態も通常1変動状態に切り替わるように設定されている。
また、図12(d)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Cが決定されたときと同様に設定される。ただし、特別図柄Cが決定された場合には、時短回数が10回に設定されるのに対して、特別図柄Dが決定された場合には、時短回数が10000回に設定される。したがって、特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定するまでの間、特殊変動状態に設定され、以後、変動状態は通常2変動状態となる。高確率遊技状態および時短遊技状態において変動状態が通常2変動状態となると、以後、再度大当たりに当選するまで、通常2変動状態から他の変動状態に切り替わることはない。つまり、通常2変動状態というのは、高確率遊技状態および時短遊技状態におけるデフォルトの変動状態ということができる。このように、特別図柄C、Dが決定された場合に、大役遊技の終了後の10回の変動演出を、同様の特殊変動態様とし、この間に、時短遊技状態がいつまで継続するのかについての演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(e)に示すように、特別図柄Eが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、通常2変動状態に設定される。
なお、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の時短回数が10000回に設定される。したがって、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後に特殊変動状態に設定されることはなく、図12(e)に示すのと同様に変動状態の設定がなされることとなる。つまり、大役遊技の終了後の変動状態は、大当たり当選時の遊技状態、大当たり図柄の種別に応じて予め設定されており、これらの情報を判断したうえで、大役遊技の終了後の変動状態が適宜設定されることとなる。
図13は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図14(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図14(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図15は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図16は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図17は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図18は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図19は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図20は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図21は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図22は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理については、図23および図24を用いて後述する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<
04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図23は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第1のフローチャートであり、図24は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第2のフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値、すなわち、現在、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、確率状態識別カウンタのカウンタ値が、低確率遊技状態を示す値であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(a)参照)を選択し、高確率遊技状態を示す値であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図5参照)を選択して特別図柄判定データを抽出する。また、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)を抽出する。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、上記ステップS536−5で抽出した特別図柄判定データに対応する先読み指定図柄コマンドを送信バッファにセットする。これにより、対象記憶部に記憶された保留について、現在の遊技状態において読み出された場合に決定される特別図柄の種別が、当該保留の記憶時点で導出されることとなる。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、時短遊技状態であると判定した場合には図24のステップS536−31に処理を移し、時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS536−11に処理を移す。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、セットされた特別図柄識別値が「00H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留は特1保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「00H」である(特1保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−13に処理を移し、特別図柄識別値は「00H」ではない(特2保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−19に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−15に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、予め設けられた取得時リーチ種別判定テーブルをセットし、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数の乱数範囲を判定する。詳しくは後述するが、ここでは、リーチグループ決定乱数が0〜8999であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第1の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9000〜9799であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第2の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9800〜10006であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第3の範囲であると判定する。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS536−15の判定結果に対応する先読み指定リーチ種別コマンドを送信バッファにセットする。具体的には、上記ステップS536−15において、乱数範囲が第1の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=00Hをセットし、乱数範囲が第2の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=01Hをセットし、乱数範囲が第3の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=02Hをセットする。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(b)参照)をセットする。なお、詳しい説明は省略するが、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、現在の変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
上記ステップS536−11〜上記ステップS536−27の処理によれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特1保留について、当該特1保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特1保留の記憶時点で判定される。そして、当該特1保留によってはハズレの大役抽選結果が導出されると仮判定された場合には、リーチグループ決定乱数の範囲を示す先読み指定リーチ種別コマンドが副制御基板330に送信される。一方、当該特1保留によって大当たりに当選すると仮判定された場合には、当該特1保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、非時短遊技状態に設定されている場合には、特2保留が記憶されたとしても、当該特2保留については、先読み指定コマンド(先読み指定リーチ種別コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンド)を副制御基板330に送信することはない。
(ステップS536−31)
また、上記ステップS536−9において、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合には、メインCPU300aは、図24に示すように、セットされた特別図柄識別値が「01H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留が特2保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「01H」である(特2保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−33に処理を移し、特別図柄識別値は「01H」ではない(特1保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−33)
メインCPU300aは、現在の変動状態が通常2変動状態であるかを判定する。その結果、通常2変動状態であると判定した場合にはステップS536−35に処理を移し、通常2変動状態ではないと判定した場合にはステップS536−37に処理を移す。
(ステップS536−35)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶されている、現在の変動状態を示す変動状態識別フラグを確認し、予定変動状態識別フラグをセットする。この予定変動状態識別フラグというのは、新たに記憶された特2保留が読み出されるときに設定されているであろう変動状態を示すものであり、ここでは、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−37)
メインCPU300aは、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出する。例えば、特2保留が1つも記憶されておらず、かつ、特殊変動状態に設定されてから3回目の変動演出が行われているときに特2保留が記憶された場合には、当該新たに記憶された特2保留によって4回目の変動演出がもたらされるため、この場合には、予定特殊変動回数として「4」が算出される。このように、メインCPU300aは、特殊変動状態に設定されてから実行された変動演出の回数、保留数、現在の特別図柄の変動表示の状況等を考慮したうえで、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出することとなる。
(ステップS536−39)
メインCPU300aは、上記ステップS536−37で算出された予定特殊変動回数に応じて、予定変動状態識別フラグをセットする。例えば、図12(c)、(d)を参照して説明すると、上記ステップS536−37において、予定特殊変動回数として「1」〜「4」、「6」〜「9」が算出された場合には、特殊B変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「5」が算出された場合には、特殊C変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「10」が算出された場合には、特殊D変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。なお、上記以外の予定特殊変動回数が算出された場合には、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−41)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−43に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−45に処理を移す。
(ステップS536−43)
メインCPU300aは、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(c)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。なお、詳しい説明は省略するが、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグを参照し、当該予定変動状態識別フラグが示す変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−45)
メインCPU300aは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグが示す変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図6参照)をセットする。なお、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、ここでは、保留数が0のときに用いられるテーブルが選択される。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を仮決定する。
(ステップS536−47)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別が、保留数に応じて異なるグループ種別が決定されるものであるか否かを判定する。より詳細に説明すると、各変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、各リーチグループ決定乱数判定テーブルにおいては、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上である場合には、いずれのテーブルによっても同一のグループ種別が決定されるように置数が割り振られている。したがって、ここでは、リーチグループ決定乱数の値が所定値未満であれば、グループ種別が保留数で変化すると判定し、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上であれば、グループ種別は保留数で変化しないと判定する。そして、グループ種別が保留数で変化すると判定した場合にはステップS536−49に処理を移し、グループ種別は保留数で変化しないと判定した場合にはステップS536−51に処理を移す。
(ステップS536−49)
メインCPU300aは、対象記憶部に新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されたときの保留数に応じて、グループ種別、すなわち、変動演出パターンが変化することを示す不定値コマンドを先読み指定コマンドとして送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−51)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(a)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。
上記ステップS536−31〜上記ステップS536−51の処理によれば、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特2保留について、当該特2保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特2保留の記憶時点で判定される。そして、当該特2保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、時短遊技状態に設定されている場合には、特1保留が記憶されたとしても、当該特1保留については、先読み指定コマンドが副制御基板330に送信されることはない。
このように、取得時演出判定処理は、新たに保留が記憶されたときに、当該保留が読み出された際に決定される変動演出にかかる情報(変動情報)に対応する情報(事前判定情報)を、当該保留が記憶された時点で導出するための処理となる。
図25は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図25に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図26は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされている変動状態識別フラグをロードする。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、上記ステップS611−1でロードした変動状態識別フラグを確認し、現在の変動状態が、通常1変動状態もしくは通常2変動状態(以下、通常1変動状態および通常2変動状態のいずれかを示す場合に、単に「通常変動状態」という場合がある)であるかを判定する。その結果、現在の変動状態が通常変動状態であると判定した場合にはステップS611−9に処理を移し、現在の変動状態は通常変動状態ではないと判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、特殊変動状態において特別図柄の変動表示が何回行われたかを示す特殊変動回数カウンタの現在のカウンタ値(TC)に「1」加算した値を、新たなカウンタ値(TC)として記憶する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5で更新された特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)と、現在設定されている変動状態識別フラグとに基づいて、変動状態識別フラグを更新する処理を行う。例えば、図12を参照して説明すると、特殊B変動状態であることを示す変動状態識別フラグがセットされており、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)が、上記ステップS611−5において「5」に更新されたとする。この場合には、特殊C変動状態であることを示す変動状態識別フラグをセットする。これにより、特殊変動期間中は、予め設定された特別図柄の変動表示の回数のとおりに、変動状態が切り替わることとなる。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS611−11に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−13に処理を移す。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS611−13で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−19)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11または上記ステップS611−17でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−21)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−23)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−25)
メインCPU300aは、上記ステップS611−23で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、変動状態識別フラグを確認し、現在、特殊変動期間中であるかを判定する。そして、特殊変動期間中であると判定した場合には、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)を確認し、特殊変動状態から通常変動状態に切り替えるか否かを判定する。その結果、通常変動状態に切り替えると判定した場合、すなわち、特殊変動状態における最後の特別図柄の変動表示が終了したと判定した場合には、変動状態識別フラグを通常変動状態用のフラグに更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図31は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図35は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、普通図柄時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。さらに、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大役遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大役遊技の終了後の変動状態を設定すべく、変動状態識別フラグをセットする処理が行われる。また、変動状態が特殊変動状態に設定された場合には、以後、特殊変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
ここで、普通遊技制御モジュールの各処理について説明する。本実施形態では、主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードし、ロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「00H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動待ち処理を選択したら、普図保留が「0」であるかを判定し、「0」と判定したら普通図柄変動待ち処理を終了する。一方、メインCPU300aは、普図保留が「0」でないと判定したら、普図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図保留(当り決定乱数)について普図抽選を行う普通図柄当り判定処理、普図抽選の結果に対応し最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示す普通図柄停止図柄番号の設定処理、普通図柄変動時間を決定する普通図柄変動時間の決定処理、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄表示図柄カウンタの設定処理、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づく普通図柄指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行する。また、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「01H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動中処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、普通図柄表示器168の点灯および消灯を繰り返えすために、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値(普通図柄表示器168の消灯または点灯を示すカウンタ値)の更新設定処理を実行し、普通図柄変動待ち処理を終了する。普通図柄表示図柄カウンタが消灯を示すカウンタ値と点灯を示すカウンタ値とが交互に更新設定されることにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通図柄表示図柄カウンタに、普通図柄表示待ち処理において決定していた普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普図抽選の結果が報知されることとなる。また、メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間の設定処理や普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行し、さらに、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「02H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄停止図柄表示処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら普通図柄停止図柄表示処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりではない(ハズレである)と判定したら普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。また、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりであると判定したら普通遊技タイマのタイマ値として普電開放前時間をセーブするとともに普通遊技管理フェーズを「03H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「03H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放前処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、このタイマ値が「0」でないと判定したら普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。普通電動役物入賞口開閉切替処理において、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122bの開閉回数)の上限値であると判定すると普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。一方、当メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値でないと判定すると、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止の制御がなされることとなる。
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第2始動口122の1回の最大開放時間となるタイマ値を普通遊技タイマにセーブする。メインCPU300aは、上述の普通電動役物ソレノイド通電制御処理において普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行したと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新して普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行していないと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を更新せずに普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了したら、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「04H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放制御処理を選択したら、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるか否かを判定し、このタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が上限値であると判定したら後述する普通電動役物閉鎖処理を実行し、当該カウンタ値が上限値でないと判定したら上述の普通電動役物入賞開閉切替処理を実行する。
一方、メインCPU300aは、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、上述の第2始動口通過処理で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達し、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が第2始動口122に入球しているかを判定し、入球数が規定数に到達していないと判定したら普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。一方、メインCPU300aは、入球数が規定数に到達していると判定しら、第2始動口122を閉鎖状態とするために、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行し、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブするとともに、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新して普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「05H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口開放制御処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブし、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新して普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「06H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口閉鎖有効処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、大役抽選の抽選結果を報知する変動演出について説明した後、保留表示演出および保留表示演出中において保留表示演出と連動して実行される保留連動演出について説明する。保留表示演出は、特1保留数または特2保留数および仮判定された大役抽選結果に関する情報を演出表示部200a(保留表示手段の一例)に表示する演出である。また、保留連動演出は、保留表示演出と連動した態様で保留演出照明装置240を点灯させる演出である。
(演出の一例)
まず変動演出の一例としてリーチなしパターンの変動演出の一例を説明する。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的に演出表示部200aに停止表示された演出図柄210a、210b、210cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
本実施形態の変動演出は、リーチなしパターン、リーチ変動パターンに大別される。リーチなしパターンの変動演出では、演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(縦方向のスクロール表示)を開始する。
そして、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、演出図柄210aと異なる図柄態様で演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出図柄210bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄210a、210b、210cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示され、その後に特別遊技が実行される。一方、大役抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示されることはない。
次に、リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する。リーチ変動パターンの変動演出では、例えば、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始された後、演出図柄210aが停止表示される。その後、演出図柄210cが停止表示される。このとき、演出図柄210cは、演出図柄210aと同一の図柄態様で停止表示される。
このように、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cが特定態様(同一の図柄態様)、所謂「リーチ態様」で表示されると、演出図柄210a、210b、210cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、演出表示部200aには、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、変動演出の態様を分類するための演出モードが複数設けられている。副制御基板330においては、これら複数の演出モードの中から、主制御基板300で設定されている遊技状態等に応じて、いずれかの演出モードが設定され、当該設定されている演出モードに対応する変動演出の態様が決定される。具体的には、演出表示部200aに表示される背景画像や、演出図柄210a、210b、210cの表示パターン等が、演出モードごとに多数設けられている。そして、変動演出の態様を決定する際には、設定されている演出モードを参照するとともに、当該設定中の演出モードに対応する背景画像や演出図柄210a、210b、210cの表示パターンの中から、いずれかの表示パターンが決定される。したがって、演出表示部200aには、主制御基板300において設定されている遊技状態に応じて異なる画像が表示されることとなり、遊技者は、演出表示部200aに表示される画像によって、現在の遊技状態、例えば、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを把握することが可能となる。
(演出決定テーブルの一例)
次に、上記の変動演出の態様の決定方法について説明する。図36(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図36(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出(以下、「前半変動演出」という)の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半の変動演出(以下、「後半変動演出」という)の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、動画(リーチ発展演出)の画像パターンが、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。
なお、リーチなし変動パターンの変動演出は、前半変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。
図36(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(a)において、変動モード番号と前半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、「リーチB」および「リーチC」のいずれかの変動演出が半々の確率で決定される。また、変動モード番号=03Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチC」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半変動演出の態様のうち「なし」は、前半変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半変動演出のみが実行されることとなる。また、図36(a)において、前半変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」、「リーチC」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。
これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図36(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(b)において、変動パターン番号と後半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図36(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ16秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」、「ハズレ16秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、リーチ態様になることなくハズレを報知する態様で停止表示するまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=03Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「通常リーチ」が決定される。また、主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=04Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、「通常リーチ」および「ストーリーリーチ」のいずれかが決定される。「通常リーチ」、「ストーリーリーチ」は、リーチ発展演出における動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像は異なるものの、その構成時間は、変動パターン番号=04Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。また、主制御基板300において、変動パターン番号=05Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、「通常リーチ→ストーリーリーチ」が決定される。図36(b)では、2つのリーチ発展演出を右向き矢印で連結して記載することで、右向き矢印の前に記載されたリーチ発展演出の後に、右向き矢印の後に記載された他のリーチ発展演出が実行されることを示している。このため、「通常リーチ→ストーリーリーチ」は、「通常リーチ」に対応する種類の動画像によるリーチ発展演出の後に「ストーリーリーチ」に対応する種類の動画像によるリーチ発展演出が実行されることを示している。変動パターン番号=05Hに対応付けられた変動表示の時間は、「通常リーチ」の動画像の構成時間に「ストーリーリーチ」の動画像の構成時間を加算した時間となる。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モードに応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定される。本実施形態においては、図36(a)に示す前半変動演出決定テーブルおよび図36(b)に示す後半変動演出決定テーブルは、遊技状態が高確率遊技状態であることに応じて設定されている演出モードに応じて選択されるテーブルの一例である。また、本実施形態による遊技機100では、大役抽選結果が当たりである場合に、「ストーリーリーチ」を含む後半演出が決定され易くなっている。すなわち、「ストーリーリーチ」によるリーチ発展演出が実行されることで、大役抽選結果が当たりである可能性が高いことが遊技者に示唆される。
以下に、上記の変動演出を実行するための副制御基板330における処理について簡単に説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図37は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図38は、副制御基板330で実行されるサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330a(保留表示態様変更手段の一例)は、特1保留および特2保留が新たに記憶されことに基づいて、保留表示演出および保留連動演出を制御するための入賞時保留演出制御処理を実行する。入賞時保留演出制御処理の詳細は後述する。
(ステップS1500)
サブCPU330aは、主制御基板300で特別図柄記憶エリアシフト処理(上記ステップS610−7参照)が実行されたことに基づいて、保留表示演出および保留連動演出を制御するための保留シフト時保留演出制御処理を実行する。保留シフト時保留演出制御処理の詳細は後述する。
(ステップS1600)
サブCPU330aは、変動演出の実行中において保留表示演出および保留連動演出を制御するための変動演出中保留演出制御処理を実行する。変動演出中保留演出制御処理の詳細は後述する。
(ステップS1700)
サブCPU330aは、保留表示演出中において保留演出照明装置240で実行される保留連動演出を制御する保留連動演出制御処理を実行する。保留連動演出制御処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板340や電飾制御基板350へ送信する。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図39は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した際に実行される変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−21でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
変動モードコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動モードコマンドを解析する。
また、サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドから、リーチ変動パターンによる変動演出が実行されるか否かを判定する。サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドが変動モード番号=00H以外に対応する変動モードコマンドである場合、リーチ変動パターンによる変動演出が実行されると判定し、リーチ変動パターンフラグをオン状態にする。一方、サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドが変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドである場合、リーチなし変動パターンによる変動演出が実行されると判定し、リーチ変動パターンフラグをオフ状態にする。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(a)の前半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1210−1における解析結果に基づいて、前半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された前半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットし、当該変動モードコマンド受信処理を終了する。
図40は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−25でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(b)の後半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、後半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された後半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時されることとなる。
次に、コマンド解析処理(ステップS1200)において、先読み指定コマンドを受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理について説明する。上述のとおり、本実施形態では、先読み指定コマンドとして先読み指定リーチ種別コマンド、不定値コマンド、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドの4種類が用意されている。先読み指定コマンドは、新たに特1保留または特2保留が記憶された時点で実行される取得時演出判定処理(図23および図24参照)において、大役抽選の前に仮判定された大役抽選結果(以降、「仮判定抽選結果」と称する場合がある)を表すコマンドである。主制御基板300のCPU300aは、仮判定抽選結果が大当たりである場合には、先読み指定変動モードコマンドを図23に示すステップS536−23でバッファにセットし、先読み指定変動パターンコマンドをステップS536−27でバッファにセットし、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)においてバッファにセットしたコマンドを副制御基板330に送信する。
主制御基板300のCPU300aは、仮判定抽選結果がハズレである場合には、図23に示すステップS536−17で先読み指定リーチ種別コマンドをバッファにセットするか、または図24に示すステップS536−49で不定値コマンドをバッファにセットし、ステップS100−39のサブコマンド送信処理においてバッファにセットしたコマンドを副制御基板330に送信する。このように、主制御基板300によって送信される先読み指定コマンドは、仮判定抽選結果に応じて異なるコマンドとなる。したがって、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドが、先読み指定リーチ種別コマンドまたは不定値コマンドと同じサブコマンド送信処理において主制御基板300から副制御基板330へ一緒に送信されることはない。また、仮判定抽選結果がハズレである場合には、先読み指定リーチ種別コマンドおよび不定値コマンドのいずれか一方のコマンドが送信され、先読み指定リーチ種別コマンドおよび不定値コマンドの両方が主制御基板300から副制御基板330へ一緒に送信されることはない。
また、送信される先読み指定コマンドが特1保留および特2保留のいずれに基づくコマンドであるのかは、現在の遊技状態が第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態(時短遊技状態または非時短状態)のいずれであるかによって異なる。すなわち、送信される先読み指定コマンドは、現在の遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には新たな特1保留が記憶されたことに基づいており、現在の遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には新たな特2保留が記憶されたことに基づいている。本実施形態では、遊技状態が非時短状態である場合の特1保留、遊技状態が時短状態である場合の特2保留および主制御基板300の第0記憶部に転送された保留(消化中保留)を処理対象保留と総称する。また、処理対象保留のうち、消化中保留を除く保留を消化待ち保留と総称する。
また、先読み指定コマンド受信処理においてサブCPU330aは、保留表示演出における保留表示の態様を決定する。本実施形態では、保留表示は演出表示部200aに保留表示画像を表示することで実行される。保留表示画像は副制御基板330が先読み指定コマンドを受信する毎に1つずつ順次演出表示部200aに表示される画像である。保留表示演出では、演出表示部200aにおいて、処理対象保留の個数と同数の保留表示画像が表示される。演出表示部200aに表示される保留表示画像の最大数は5であり、この最大数は特1保留数および特2保留数の最大値(本実施形態では4)に消化中保留を加えた数である。
現在の遊技状態が非時短状態である場合、保留表示画像の数は消化中保留に第1特図保留記憶領域に記憶されている特1保留の数を加えた数を示している。また、現在の遊技状態が時短状態である場合、保留表示画像の数は消化中保留に第2特図保留記憶領域に記憶されている特2保留の数を加えた数を示している。
また、保留表示演出では、保留表示画像の表示態様によって仮判定抽選結果が示唆され得る。保留表示演出で示唆される仮判定抽選結果は、具体的には、仮判定抽選結果が大当たりである可能性(以下、「仮判定期待度」と称する場合がある)である。遊技機100では、先読み指定コマンド受信処理において保留変化抽選に当選した場合に、保留表示演出中に保留表示画像の表示態様によって仮判定期待度が示唆される。保留変化抽選については後述する。
このように、保留表示演出では保留表示画像の個数によって処理対象保留数を示すとともに、各保留表示画像の表示態様によって各保留情報の取得時点で判定された仮判定期待度が遊技者に示唆され得る。なお、保留表示画像は所定の画像であり、文字列や記号であってもよいし、何らかのキャラクタでもよい。また、保留表示演出は、変動演出と併せて実行されるため、演出図柄210a,210b,210cの表示を阻害しない態様で実行される。本実施形態では、保留表示演出は、リーチ発展演出中および大役遊技実行中を除く遊技中に実行され得る。保留表示演出は、リーチ発展演出または大役遊技の開始に伴って一旦停止され、開始されたリーチ発展演出または大役遊技の終了に伴って再開される。
次に、先読み指定コマンド受信処理の流れについて図42を参照しつつ、図41を用いて説明する。
図41は、先読み指定コマンドを受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、図42は、先読み指定コマンド受信処理において保留表示画像の表示態様を決定するために用いられる保留表示態様決定テーブルの一例を示す図である。図42(a)は、先読み指定変動モードコマンドを受信した場合に保留表示画像の表示態様を決定するために用いる当たり用保留表示態様決定テーブルの一例である。図42(b)は、先読み指定リーチ種別コマンドまたは不定値コマンドを受信した場合に保留表示画像の表示態様を決定するために用いるハズレ用保留表示態様決定テーブルの一例である。
(ステップS1230−1)
サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信するとステップS1230−1において、処理対象保留が新たに記憶されたことを示すフラグである保留入賞フラグをオン状態に設定する。
(ステップS1230−3)
サブCPU330aは、ステップS1230−3において、消化待ち保留数が1以上であるか否かを判定する。消化待ち保留数とは、遊技状態が非時短状態である場合の特1保留数および遊技状態が時短状態である場合の特2保留数をいい、消化中保留は含まれない。サブCPU330aは、遊技状態が非時短状態である場合には、主制御基板300から送信された特図1保留指定コマンドに基づいて特1保留数が1以上であるかを判定し、遊技状態が時短状態である場合には、主制御基板300から送信された特図2保留指定コマンドに基づいて特2保留数が1以上であるかを判定する。サブCPU330aは、消化待ち保留数が1以上であると判定すると、ステップS1230−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、消化待ち保留数が1以上でない、すなわち0であると判定すると、ステップS1230−17の処理に移る。消化待ち保留数が0であるということは、新たに記憶された処理対象保留が消化中保留として主制御基板300の第0記憶部に転送されていることを示す。
(ステップS1230−5)
サブCPU330aは、ステップS1230−5において、保留変化抽選を実行する。保留変化抽選は、新たに記憶された処理対象保留であって消化待ち保留に該当する保留についての仮判定期待度を、保留表示画像の表示態様の変化によって示唆するか否かを決定するための抽選である。本実施形態の遊技機100は、保留変化抽選に当選した場合、新たに記憶された処理対象保留に対応する保留画像を初期設定(デフォルト)の表示態様とは異なる表示態様で表示して、仮判定期待度を示唆する。一方、遊技機100は、保留変化抽選に当選しなかった場合、新たに記憶された処理対象保留に対応する保留画像を、仮判定期待度を示唆しないデフォルトの表示態様で表示する。遊技機100は、例えば、仮判定抽選結果が大当たりである場合は、保留変化抽選に当選しやすく、仮判定抽選結果がハズレである場合には保留変化抽選に当選しにくいように構成されている。
(ステップS1230−7)
ステップS1230−7においてサブCPU330aは、保留変化抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、保留変化抽選に当選したと判定すると、ステップS1230−9の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留変化抽選に当選していないと判定すると、ステップS1230−17の処理に移る。
(ステップS1230−9)
ステップS1230−9においてサブCPU330aは、先読み指定変動モードコマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、仮判定抽選結果が大当たりであって先読み指定変動モードコマンドを受信したと判定すると、ステップS1230−11の処理に移る。一方、サブCPU330aは、仮判定抽選結果がハズレであって先読み指定変動モードコマンドを受信していないと判定すると、ステップS1230−13の処理に移る。
(ステップS1230−11)
ステップS1230−11においてサブCPU330aは、先読み指定変動モードコマンドを受信したことに基づいて当たり用保留表示態様決定テーブルを読み込んでステップS123−15の処理に移る。ここで、図42(a)を用いて当たり用保留表示態様決定テーブルについて具体的に説明する。
図42(a)に示すように、当たり用保留表示態様決定テーブルは、例えば副制御基板330のサブROM330bに記憶されている。図42(a)に示すように、当たり用保留表示態様決定テーブルは、「最終保留表示態様」、「初期保留表示態様」および「保留表示態様決定乱数(0〜99)」の3つの項目に大別されている。「最終保留表示態様」は、保留表示画像の最終的な表示態様である最終表示態様を示している。「初期保留表示態様」は、保留表示画像が最初に演出表示部200aに表示されるときの表示態様である初期表示態様を示している。本実施形態による遊技機100では、仮判定期待度を示唆する保留表示画像の表示態様が相対的に低い仮判定期待度を表す態様から相対的に高い仮判定期待度を表す態様に段階的に更新される場合がある。具体的には、保留表示画像の表示態様は「初期保留表示態様」の表示態様が相対的に低い仮判定期待度を表す態様であり、「最終保留表示態様」の表示態様が相対的に高い仮判定期待度を表す態様である場合には、保留表示画像が初期表示態様から段階的に更新されて最終表示態様となる。
「保留表示態様決定乱数(0〜99)」は、保留表示画像の表示態様(「最終保留表示態様」と「初期保留表示態様」との組み合わせ)を決定するために用いられる保留表示態様決定乱数を示している。括弧内に記載された「0〜99」は、演出乱数の1つである保留表示態様決定乱数の数値範囲を説明する記載であり、実際のテーブルには設定されていない。「最終保留表示態様」には、保留表示画像の最終表示態様として、「青」、「緑」、「赤」および「金」の4つの表示態様が設定されている。図42に示す保留表示画像の表示態様は、上から下に向かうにつれて高い仮判定期待度を表すようになっている。
「保留表示態様」に設定された保留表示画像の表示態様のうち、「青」は保留表示画像を青色で表示する表示態様であって、最も低い仮判定期待度を表す表示態様である。保留表示画像の表示態様の「緑」は、保留表示画像を緑色で表示する表示態様であって「青」よりも高い仮判定期待度を表す表示態様である。「赤」は、保留表示画像を赤色で表示する表示態様であって「緑」よりも高い仮判定期待度を表す表示態様である。保留表示画像の表示態様の「金」は、保留表示画像を金色で表示する表示態様であって、4つの表示態様のうち最も高い仮判定期待度を表す表示態様である。
「保留表示態様決定乱数(0〜99)」には、「最終保留表示態様」と「初期保留表示態様」の各表示態様の組み合わせに対応付けて保留表示態様決定乱数と比較する数値(以下、「比較数値」と称する場合がある)が割り当てられている。なお、比較数値の数値範囲は保留表示態様決定乱数の数値範囲と同じく0〜99である。
図42(a)では、比較数値は、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「青」である組み合わせに「0〜9」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「緑」、「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせに「10〜39」が割り当てられ、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「緑」の組み合わせに「40〜54」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「赤」、「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせに「55〜64」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「赤」、「初期保留表示態様」が「緑」の組み合わせに「65〜79」が割り当てられ、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「赤」の組み合わせに「80〜94」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「金」、「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせに「95〜96」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「金」、「初期保留表示態様」が「緑」の組み合わせに「97」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「金」、「初期保留表示態様」が「赤」の組み合わせに「98」が割り当てられ、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「金」の組み合わせに「99」が割り当てられている。
(ステップS1230−13)
図41に戻って、ステップS1230−13においてサブCPU330aは、ステップS1230−9で仮判定抽選結果がハズレであって先読み指定変動モードコマンドを受信していないと判定されたことに基づいて、ハズレ用保留表示態様決定テーブルを読み込んでステップS1230−15の処理に移る。ここで、図42(b)を用いてハズレ用保留表示態様決定テーブルについて具体的に説明する。
ハズレ用保留表示態様決定テーブルは、例えば副制御基板330のサブROM330bに記憶されている。図42(b)に示すように、ハズレ用保留表示態様決定テーブルは、「最終保留表示態様」、「初期保留表示態様」および「保留表示態様決定乱数(0〜99)」の3つの項目に大別されている。「最終保留表示態様」、「初期保留表示態様」および「保留表示態様決定乱数(0〜99)」並びに「保留表示態様」に設定された「青」、「緑」、「赤」、「金」の4つの表示態様は、図42(a)における同項目と同じ内容を示すため、説明は省略する。また、「保留表示態様決定乱数(0〜99)」には、図42(a)と同様に「最終保留表示態様」と「初期保留表示態様」の各表示態様の組み合わせに対応付けて比較数値が割り当てられている。なお、「保留表示態様決定乱数(0〜99)」欄内の「−」は、比較数値が割り当てられていないことを示している。
図42(b)に示すように、比較数値は、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「青」である組み合わせに「0〜49」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「緑」、「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせに「50〜79」が割り当てられ、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「緑」の組み合わせに「80〜93」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「赤」、「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせに「94〜95」が割り当てられ、「最終保留表示態様」が「赤」、「初期保留表示態様」が「緑」の組み合わせに「96〜97」が割り当てられ、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「赤」の組み合わせに「98〜99」が割り当てられている。また、「最終保留表示態様」が「金」となる組み合わせには比較数値が割り当てられていない。このため、仮判定抽選結果がハズレである場合に保留表示画像の最終的な表示態様として「金」が決定されることはない。換言すれば、保留表示画像の表示態様として「金」が決定されるのは、仮判定された大役抽選結果が大当たりの場合のみである。したがって、本実施形態では、保留表示画像が「金」の表示態様で演出表示部200aに表示されると、仮判定抽選結果が当たりであることが確定していることが遊技者に示唆される。
(ステップS1230−15)
図41に戻って、ステップS1230−15においてサブCPU330aは、上述のサブCPU初期化処理のステップS1000−3で更新された保留表示態様決定乱数を取得し、取得した保留表示態様決定乱数値をステップS1230−11で読み込んだ当たり用保留表示態様決定テーブルまたはステップS1230−13で読み込んだハズレ用保留表示態様決定テーブルに設定された比較数値と比較して、保留表示画像の表示態様(最終表示態様と初期表示態様の組み合わせ)を決定する。サブCPU330aは、保留表示画像の表示態様を決定すると、ステップS1230−19の処理に移る。
具体的には、例えば、取得した保留表示態様決定乱数値が「5」であり、先読み指定変動モードコマンドを受信している(仮判定抽選結果が大当たりである)場合には、サブCPU330aは、図42(a)に示す当たり用保留表示態様決定テーブルを参照し、保留表示態様決定乱数値「5」は数値範囲「0〜9」に含まれるため、保留表示画像の表示態様として「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせを決定する。また、取得した保留表示態様決定乱数値が同じく「5」であり、先読み指定変動モードコマンドを受信している(仮判定抽選結果がハズレである)場合には、サブCPU330aは、図42(b)に示すハズレ用保留表示態様決定テーブルを参照し、保留表示態様決定乱数値「5」は数値範囲「0〜49」に含まれるため、仮判定抽選結果が大当たりである場合と同じく保留表示画像の表示態様として「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせを決定する。
一方で、例えば、取得した保留表示態様決定乱数値が「79」であり、仮判定抽選結果が大当たりである場合には、サブCPU330aは、図42(a)に示す当たり用保留表示態様決定テーブルを参照し、保留表示態様決定乱数値「79」は数値範囲「65〜79」に含まれるため、保留表示画像の表示態様として「最終保留表示態様」が「赤」、「初期保留表示態様」が「緑」の組み合わせを決定する。また、取得した保留表示態様決定乱数値が同じく「79」であり、仮判定抽選結果がハズレである場合には、サブCPU330aは、図42(b)に示すハズレ用保留表示態様決定テーブルを参照し、保留表示態様決定乱数値「79」は数値範囲「50〜79」に含まれるため、仮判定抽選結果が大当たりである場合と異なり、保留表示画像の表示態様として「最終保留表示態様」が「緑」、「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせを決定する。このように、図42に示すテーブルを用いて保留表示画像の表示態様を決定する場合には、保留表示態様決定乱数値が同じであっても、仮判定抽選結果に応じて、決定される保留表示画像の表示態様が同じになる場合と、異なる場合とがある。
(ステップS1230−17)
ステップS1230−17においてサブCPU330aは、消化待ち保留数が0であって新たに記憶された処理対象保留が消化中保留となっており、すでに大役抽選が実行されていること(ステップS1230−3のNO)、または処理対象保留が消化中保留となっておらず保留変化抽選に当選しなかったこと(ステップS1230−7のNO)に基づいて、保留表示画像の表示態様をデフォルト表示態様に決定して、ステップS1230−19の処理に移る。本実施形態の遊技機100では、保留表示画像のデフォルト表示態様として、保留表示画像を白色で表示する「白」の表示態様が設定されている。したがって、サブCPU330aは、ステップS1230−17において、「最終保留表示態様」および「初期保留表示態様」を「白」に決定する。「白」の表示態様で表示される保留表示画像は、処理対象保留が新たに記憶されたことを示すのみであって、仮判定抽選結果は示唆しない。また、遊技機100では、保留表示画像の表示態様として、デフォルト表示態様が決定された場合、保留表示画像は演出表示部200aに表示されている間は「白」以外の表示態様に変化することはない。
(ステップS1230−19)
ステップS1230−19においてサブCPU330aは、保留表示態様情報を更新して、サブタイマ割込み処理(図38参照)に戻る。保留表示態様情報は、保留表示画像の表示態様に関する情報であって、副制御基板330のサブRAM330cに記憶されている。保留表示態様情報には、ステップS1230−15またはステップS1230−17で決定された保留表示画像の最終表示態様および初期表示態様と、保留表示画像の現在の保留表示態様である現表示態様の3種類の情報が含まれる。具体的には、サブRAM330cには、保留表示態様記憶領域が設けられており、保留表示態様記憶領域は、第0保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部の5つの保留表示態様記憶部に区分されている。第0保留表示態様記憶部は、主制御基板300において消化待ち保留が消化中保留となるときに転送される第0記憶部に対応し、消化中保留を表す保留表示画像(以降、「消化中保留画像」と称する場合がある)についての保留表示態様情報を記憶する。第1保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部の4つの保留表示態様記憶部は、消化待ち保留の記憶領域(第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域)の第1記憶部から第4記憶部に対応し、消化待ち保留を表す保留表示画像(以降、「消化待ち保留画像」と称する場合がある)についての保留表示態様情報を記憶する。
ステップS1230−19において、保留表示態様情報を更新すると、消化待ち保留数と保留表示態様記憶領域の第1保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の数は一致する。例えば、消化待ち保留数が2である場合には、4つの保留表示態様記憶部のうち第1保留表示態様記憶部および第2保留表示態様記憶部にそれぞれ記憶された保留表示態様情報の2つとなる。
サブCPU330aは、処理対象保留が新たに記憶されたことに基づいて新たに先読み指定コマンドを受信すると、ステップS1230−19において、保留表示態様情報を第0保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部のうち保留表示態様情報が記憶されていない最も番号(序数)の小さい記憶部に保留表示態様情報を記憶する。例えば、第0保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部のいずれにも保留表示態様情報が記憶されていない状態で、新たに先読み指定コマンドを受信した場合には、保留表示態様情報を消化中保留画像に対応する情報として第0保留表示態様記憶部に記憶する。また、第0保留表示態様記憶部から第3保留表示態様記憶部に保留表示態様情報が記憶されている状態で、新たに先読み指定コマンドを受信した場合には、新たな保留表示態様情報を消化待ち保留画像に対応する情報として第4保留表示態様記憶部に記憶する。第1保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部には、消化待ち保留画像に対応する保留表示態様情報が消化待ち保留が記憶された順、すなわち消化が早い順に記憶される。
例えば、第0保留表示態様記憶部に消化中保留画像に対応する保留表示態様情報が記憶され、第1保留表示記憶部から第3保留表示態様記憶部に消化待ち保留画像に対応する保留表示態様情報が記憶されている状態で、新たに先読み指定コマンドを受信したとする。このとき、サブCPU330aは、ステップS1230−15で保留表示画像の表示態様を例えば「最終保留表示態様」が「赤」、「初期保留表示態様」が「青」の組み合わせに決定し、ステップS1230−19において第4保留表示態様記憶部に、最終表示態様として「赤」、初期表示態様として「青」を設定し、現表示態様は未設定として新たな保留表示態様情報を追加する。また、例えば、第0保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部のいずれにも保留表示態様情報が記憶されていない状態で、新たに先読み指定コマンドを受信したとする。このとき、サブCPU330aは、例えばステップS1230−17で消化中保留画像の表示態様をデフォルト表示態様に決定すると、ステップS1230−19において第0保留表示態様記憶部に、消化中保留画像の最終表示態様および初期表示態様として「白」を設定し、現表示態様は未設定として新たな保留表示態様情報を追加する。本実施形態の遊技機100は、ステップS1400の入賞時保留演出制御処理において保留表示態様情報における現表示態様の設定を行うため、処理対象保留の入賞に基づいて実行される先読み指定コマンド受信処理の段階では、現表示態様の設定は行わない。また、詳しくは後述するが、保留表示態様情報は、処理対象保留が消化されて消化待ち保留が消化中保留に移行する度に、1つ序数の小さい記憶部に転送される。保留表示態様情報は、消化中保留への移行に伴い第1保留表示態様記憶部から第0保留表示態様記憶部に転送された後、当該変動演出の終了時に削除される。
以上説明したように、図41に示す先読み指定コマンド受信処理では、保留表示演出中に演出表示部200aに表示されるおける保留表示画像の表示態様を決定するとともに、保留表示画像の表示態様によって、仮判定期待度を示唆するか否かを決定する。本実施形態による遊技機100では、新たに記憶された処理対象保留が先読み指定コマンドの受信時点で消化中保留に移行しておらず、かつ保留変化抽選に当選した場合、消化待ち保留画像の表示態様をデフォルト表示態様以外に決定して仮判定期待度の示唆を実行する。一方、新たに記憶された処理対象保留が先読み指定コマンドの受信時点で消化中保留に移行している場合および保留変化抽選に当選しなかった場合は、消化中保留画像の表示態様がデフォルト表示態様に決定され、仮判定期待度の示唆は実行されない。
本実施形態の遊技機100は、リーチ発展演出中および大役遊技実行中には保留表示演出を実行しない。これにより、演出表示部200aで実行されるリーチ発展演出や大役遊技の実行に同期して演出表示部200aで実行される大当たり演出が保留表示演出によって阻害されないようになっている。さらに、大役遊技後は、大役遊技前とは遊技状態が変更される可能性がある。このため、大役遊技実行中に先読み指定コマンドを受信したことおよび仮判定抽選結果に基づいて決定された保留表示画像の表示態様は、大役遊技後に再開される保留表示演出における保留表示画像に適用できない可能性がある。したがって、サブCPU330aは、大役遊技実行中に先読み指定コマンドを受信しても図41に示す先読み指定コマンドの受信処理は実行しない。サブCPU330aは、大役遊技実行中であるか否かを大役遊技中フラグがオン状態であるか否かで判断する。大役遊技中フラグは、コマンド解析処理において、主制御基板300から大役遊技の開始を示すオープニング指定コマンドを受信した場合にオン状態に設定され、主制御基板300から大役遊技の終了を示す遊技状態変化指定コマンドを受信した場合にオフ状態に設定される。
図43は、上記タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。
(ステップS1300−3)
サブCPU330aは、変動演出の実行中においてセットされるタイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種のコマンドを送信バッファにセットしたり、各種のフラグをON/OFFしたりする制御処理を実行し、タイムスケジュール管理処理を終了する。一例として、サブCPU330aは、後半変動演出が開始されるタイミングでありかつ上記ステップS1210−1においてリーチ変動パターンフラグがオン状態に設定されている場合に、リーチ発展演出中フラグをオン状態にする。リーチ発展演出中フラグは、リーチ発展演出が実行中であることを示すフラグである。サブCPU330aは、タイムテーブルを参照してリーチ変動パターンの変動演出における後半変動演出を開始するタイミングでリーチ発展演出中フラグをオン状態にし、リーチ変動パターンの変動演出における後半変動演出を終了するタイミングでリーチ発展演出中フラグをオフ状態にする。また、サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグをオン状態にした時点で、リーチ発展演出開始フラグをオン状態にする。リーチ発展演出開始フラグは、後述する保留表示演出停止処理において、リーチ発展演出の開始タイミングを判別するためのフラグである。さらに、サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグをオフ状態にした時点で、リーチ発展演出終了フラグをオン状態にする。リーチ発展演出終了フラグは、後述する保留表示演出再開処理において、リーチ発展演出の終了タイミングを判別するためのフラグである。
(入賞時保留演出制御処理の一例)
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1400の入賞時保留演出制御処理の一例について、図44に示すフローチャートを用いて説明する。入賞時保留演出制御処理では、処理対象保留が新たに記憶されたことに基づいて、保留表示演出における保留表示画像の初期表示および保留連動演出の制御が実行される。
(ステップS1400−1)
サブCPU330aは、ステップS1400−1において、保留入賞フラグがオン状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、保留入賞フラグがオン状態であって処理対象保留が新たに記憶されたタイミングであると判定すると、保留入賞フラグをオフ状態に設定してステップS1400−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留入賞フラグがオフ状態であって処理対象保留が新たに記憶されたタイミングでないと判定するとステップS1400−3以降の処理を行わずに入賞時保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1400−3)
サブCPU330aは、ステップS1400−3において、保留表示演出可能期間か否かを判定する。本実施形態では、リーチ発展演出中および大役遊技中を除く期間が保留表示演出可能期間となる。このため、サブCPU330aは、リーチ発展演出が実行中であることを示すリーチ発展演出中フラグがオフ状態であり、かつ大役遊技中フラグがオフ状態であるときに、保留表示演出可能期間であると判定する。サブCPU330aは、保留表示演出可能期間であると判定すると、ステップS1400−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留表示演出可能期間でないと判定すると、ステップS1400−5以降の処理を行わずに入賞時保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1400−5)
サブCPU330aは、ステップS1400−5において、最新の保留表示態様情報の初期表示態様に基づいて保留表示開始指定コマンドを作成する。保留表示開始指定コマンドは、処理対象保留が新たに記憶されたことに基づく新たな保留表示画像を演出表示部200aに表示することを画像制御基板340に指示するコマンドである。保留表示開始指定コマンドには、ステップS1230−15またはステップS1230−17において決定された保留表示画像の表示態様の情報が含まれる。具体的には、保留表示開始指定コマンドには、サブRAM330cの保留表示態様記憶領域に記憶された最新の保留表示態様情報の初期表示態様が含まれる。最新の保留表示態様情報とは、直近の先読み指定コマンド受信処理(図41参照)のステップS1230−19において記憶された保留表示態様情報である。例えば、直近の先読み指定コマンド受信処理のステップS1230−19において、第3保留表示態様記憶部に保留表示態様情報が記憶された場合、保留表示開始指定コマンドには、第3保留表示態様記憶部に記憶された保留表示態様情報に対応する消化待ち保留画像の初期表示態様が含まれる。また、保留表示開始指定コマンドには、新たに表示する保留表示画像が主制御基板300における消化中保留の記憶領域の第0記憶部から第4記憶部のいずれに記憶された保留に対応するのかを示す保留対応番号が含まれる。新たに表示する保留表示画像が第3記憶部に記憶された消化待ち保留に対応する場合、保留表示開始指定コマンドには保留対応番号として「3」が含まれる。
サブCPU330aは、ステップS1400−5において、作成した保留表示開始指定コマンドを送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた保留表示開始指定コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、画像制御基板340に送信される。これにより、保留表示演出可能期間に演出表示部200a(保留表示態様変更手段の一例)において、保留対応番号に対応する表示領域に保留表示開始指定コマンドに基づいた表示態様で保留表示画像が新たに表示される。演出表示部200aにおける保留表示演出の態様については、後述する。
(ステップS1400−7)
サブCPU330aは、ステップS1400−7において、最新の処理対象保留に対応する保留表示態様情報を更新する。具体的には、ステップS1400−5において保留表示開始指定コマンドが作成されて、最新の処理対象保留を表す保留表示画像の初期表示が実行されることに応じて、最新の保留に対応する保留表示態様情報(最新保留表示態様情報)の現表示態様に初期表示態様の内容を設定する。例えば、最新の処理対象保留が消化待ち保留であって最新保留表示態様情報の初期表示態様が「青」であった場合には、現表示態様に「青」を設定する。
(ステップS1400−9)
サブCPU330aは、ステップS1400−9において、新たに表示する保留表示画像が消化待ち変化保留画像であるか否かを判定する。ここで、表示態様がデフォルト表示態様以外の消化待ち保留画像を特に、消化待ち変化保留画像という。また、表示態様がデフォルト表示態様以外の消化中保留画像を特に、消化中変化保留画像という。また、消化待ち変化保留画像と、消化中変化保留画像を、変化保留画像と総称する場合もある。サブCPU330aは、保留表示態様記憶領域に記憶された最新保留表示態様情報の最終表示態様を参照し、最終表示態様が「白」以外に設定されているか否かによって、新たに表示する保留表示画像が消化待ち変化保留画像であるか否かを判定する。サブCPU330aは最新の保留表示態様情報の最終表示態様が「白」以外であって、新たに表示する保留表示画像が消化待ち変化保留画像であると判定すると、ステップS1400−11の処理に移る。一方、サブCPU330aは最新保留表示態様情報の最終表示態様が「白」であって、新たに表示する保留表示画像が消化待ち変化保留画像でないと判定するとステップS1400−11の処理を行わずに入賞時保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1400−11)
サブCPU330aは、ステップS1400−11において、保留変更時LED点灯コマンドを作成して入賞時保留演出制御処理を終了し、サブタイマ割込み処理に戻る。保留変更時LED点灯コマンドは、保留連動演出において保留演出照明装置240を保留変更時点灯態様で点灯させるためのコマンドである。保留変更時点灯態様は、消化待ち変化保留画像が新たに表示されるタイミングまたは保留表示画像の表示態様が段階的に変更されるタイミングにおいて第2層LEDランプを点灯させる場合の点灯態様である。本実施形態の遊技機100では、保留変更時点灯態様として保留演出照明装置240の第2層LEDランプ(遊技者側のLEDランプ)が保留表示画像の現表示態様と対応する態様で激しく点滅する点灯態様が実行される。保留変更時点灯態様における第2層LEDランプの激しい点滅とは、例えば第2層LEDランプが第1層LEDランプと比較して高輝度で点灯しかつ短周期で点滅する態様である。保留変更時LED点灯コマンドには、保留表示画像の現表示態様の情報が含まれる。ステップS1400−11の処理は、新たな消化待ち変化保留画像が初期表示されるタイミングに合わせて実行されるため、ステップS1400−11において作成される保留変更時LED点灯コマンドには、消化待ち変化保留画像に対応する最新保留表示態様情報の現表示態様が含まれる。サブCPU330aは、作成した保留変更時LED点灯コマンドを送信バッファにセットし、サブタイマ割込み処理に戻る。送信バッファにセットされた保留変更時LED点灯コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、保留変更時LED点灯コマンドを受信すると、ステップS1400−9で更新された最新保留表示態様情報の現表示態様が「青」である場合、第2層LEDを青色で激しく点滅させる。保留変更時点灯態様による保留連動演出の実行期間は、例えば1秒間であって、電飾制御基板350において管理される。電飾制御基板350は、保留変更時点灯態様の実行期間が終了すると、保留変更時点灯態様での第2層LEDの点灯を終了する。
以上説明したように、保留表示演出可能期間において処理対象保留が新たに記憶されたことに基づいて入賞時保留演出制御処理が実行されると、保留表示画像の初期表示が実行される。これにより、遊技者に対し、演出表示部200aにおいて新たな処理対象保留が入賞したことが報知される。さらに、消化待ち変化保留画像が初期表示される場合には、新たに記憶された消化待ち保留についての仮判定期待度が示唆される。また、消化待ち変化保留画像が初期表示される場合、演出表示部200aにおける消化待ち変化保留画像の初期表示と連動して、初期表示される消化待ち変化保留画像の現表示態様に応じた保留変更時点灯態様による保留連動演出が、保留演出照明装置240において実行される。これにより、新たな消化待ち保留についての仮判定期待度がより強く遊技者に印象付けられて、遊技者の遊技に対する興趣を向上することができる。
(保留シフト時保留演出制御処理の一例)
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1500の保留シフト時保留演出制御処理について、図46を参照しつつ、図45に示すフローチャートを用いて説明する。保留シフト時保留演出制御処理は、主制御基板300において特別図柄記憶エリアシフト処理(ステップS610−7)が実行されて最も前に記憶された消化待ち保留が消化中保留に移行したことに基づいて、保留表示画像の表示態様の変更および保留連動演出の制御を行う処理である。図45は、保留シフト時保留演出制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、図46は、保留シフト時保留演出制御処理における保留表示態様変更抽選に用いる保留変更抽選テーブルの一例である。図46(a)は、遊技状態が時短遊技状態である場合に用いられる時短用保留変更抽選テーブルの一例であり、図46(b)は、遊技状態が非時短遊技状態である場合に用いられる非時短用保留変更抽選テーブルの一例である。保留表示態様変更抽選は、消化待ち保留画像の表示態様を変更するか否かを決定するための抽選である。
(ステップS1500−1)
サブCPU330aは、ステップS1500−1において、保留減指定コマンドを受信しているか否かを判定する。保留減指定コマンドは、主制御基板300において特別図柄記憶エリアシフト処理が実行されて消化待ち保留(特1保留または特2保留)の個数が「1」減算されたことを示すコマンドである。サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信していると判定すると、ステップS1500−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信していないと判定すると、ステップS1500−3以降の処理を行わずに保留シフト時保留演出制御処理を終了してサブタイマ割込み処理(図38参照)に戻る。
(ステップS1500−3)
サブCPU330aは、ステップS1500−3において、保留表示演出可能期間であるか否かを判定する。保留表示演出可能期間の判定処理は、ステップS1400−3における処理と同様である。サブCPU330aは、保留表示演出可能期間であると判定すると、ステップS1500−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留表示演出可能期間でないと判定すると、ステップS1500−5以降の処理を行わずに保留シフト時保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1500−5)
サブCPU330aは、ステップS1500−5において、消化待ち保留が消化中保留に移行したことに基づいて保留表示態様情報シフト処理を実行し、ステップS1500−7に移る。保留表示態様情報シフト処理では、第1保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部に記憶されている消化待ち保留画像の保留表示態様情報を、1つ序数の小さい記憶部に転送する。具体的には、第1保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報を、消化中保留画像に対応する第0保留表示態様記憶部に転送するとともに、第2保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報を、第1保留表示態様記憶部から第3保留表示態様記憶部に転送する。主制御基板300で特別図柄記憶エリアシフト処理が実行されるタイミングは、消化待ち保留が消化中保留に移行するタイミング、すなわち変動演出が終了して新たな変動演出が開始される直前のタイミングであるため、保留シフト時保留演出制御処理も新たな変動演出が開始される直前のタイミングで実行されることになる。また、本実施形態では、第0保留表示態様記憶部に記憶されている消化中保留画像の保留表示態様情報は、変動演出の終了時において副制御基板330が特図停止指定コマンドを受信したタイミングでサブCPU330aによってサブRAM330cから削除される。保留表示態様情報シフト処理を実行すると、保留表示態様記憶領域の第1保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の数と消化待ち保留数とは一致する。
(ステップS1500−7)
サブCPU330aは、ステップS1500−7において保留表示画像シフト指定コマンドを作成する。保留表示画像シフト指定コマンドは、特別図柄記憶エリアシフト処理によって消化待ち保留の記憶領域がシフトされたことに応じて、保留表示画像をシフトさせることを画像制御基板340に指示するコマンドである。保留表示画像シフト指定コマンドには、ステップS1500−5におけるシフト処理実行後の保留表示態様記憶領域の情報が含まれる。具体的には、保留表示画像シフト指定コマンドには、保留表示画像の表示領域を確定するための保留対応番号と保留対応番号に対応付けた各保留表示画像の現表示態様の情報が含まれる。例えば、保留表示態様情報シフト処理後の保留表示態様記憶領域において、第0記憶部に転送された消化中保留に対応する保留表示画像の現表示態様として「青」が第0保留表示態様記憶部に設定され、第1記憶部に転送された消化待ち保留に対応する保留表示画像の現表示態様として「緑」が第1保留表示態様記憶部に設定されているとする。この場合、保留表示画像シフト指定コマンドには、保留対応番号「0」に対応付けた現表示態様「青」、保留対応番号「1」に対応付けた表示態様「緑」の情報が含まれる。サブCPU330aは、ステップS1500−7において、作成した保留表示画像シフト指定コマンドを送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた保留表示画像シフト指定コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、画像制御基板340に送信される。これにより、保留表示画像は演出表示部200aにおいて、保留対応番号に対応する表示領域にシフトされ、保留表示画像シフト指定コマンドに基づく表示態様で表示される。
(ステップS1500−9)
サブCPU330aは、ステップS1500−9において消化待ち保留数が1以上であるか否かを判定する。具体的には、サブCPU330aは、第1保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部に1以上の保留表示態様情報が記憶されていると判定すると消化待ち保留数が1以上であると判定し、ステップS1500−11の処理に移る。一方、サブCPU330aは、第1保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部に1以上の保留表示態様情報が記憶されていないと判定すると消化待ち保留数が1以上でないと判定し、ステップS1500−11以降の処理を行わずに保留シフト時保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。保留シフト時保留演出制御処理は、新たな変動演出が開始されるタイミングにおいて、消化待ち保留を表す保留表示画像の表示態様を変更する処理であるため、第1保留表示態様記憶部以降の記憶部に処理対象保留に対応する保留表示態様情報が記憶されていない場合は、消化待ち保留画像の表示態様を変更するためのステップS1500−11以降の処理を実行しないようになっている。
(ステップS1500−11)
サブCPU330aは、ステップS1500−11において、現在の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、例えば直近の大役遊技終了時に主制御基板300から受信した遊技状態変化指定コマンドに基づいて遊技状態が時短遊技状態であると判定すると、ステップS1500−13の処理に移る。一方、サブCPU330aは、遊技状態が時短遊技状態でないと判定すると、ステップS1500−15の処理に移る。
(ステップS1500−13)
サブCPU330aは、ステップS1500−13において、現在の遊技状態が時短遊技状態であることに基づいて時短用保留変更抽選テーブルを読み込み、ステップS1500−15の処理に移る。ここで、図46(a)を用いて時短用保留変更抽選テーブルについて具体的に説明する。図46(a)に示すように、時短用保留変更抽選テーブルは、例えば副制御基板330のサブROM330bに記憶されている。図46(a)に示すように、時短用保留変更抽選テーブルは、「消化待ち保留画像」、「変更有無」および「保留変更決定乱数(0〜99)」の3つの項目に大別されている。「消化待ち保留画像」は、主制御基板300において第1記憶部から第3記憶部に記憶されている各消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像を示している。「消化待ち保留画像」には、第1記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する「第1消化待ち保留画像」、第2記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する「第2消化待ち保留画像」および第3記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する「第3消化待ち保留画像」の3つの消化待ち保留画像が設定されている。
主制御基板300において特別図柄記憶エリアシフト処理が実行されると、当該シフト処理前に第1記憶部から第4記憶部の全てに消化待ち保留が記憶されていたとしても、第1記憶部に記憶されていた消化待ち保留が第0記憶部に転送されることによって第2記憶部から第4記憶部に記憶されていた各消化待ち保留は第1記憶部から第3記憶部に転送される。このため、ステップS1500−13の実行時において、第4記憶部には消化待ち保留情報は記憶されていない状態となる。このため、後続のステップS1500−21で実行される保留表示態様変更抽選の対象となるのは、第1記憶部から第3記憶部に記憶されている最大で3つの消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像である。したがって、図46に示す保留変更抽選テーブルでは、「消化待ち保留画像」には「第1消化待ち保留画像」、「第2消化待ち保留画像」および「第3消化待ち保留画像」の3つの消化待ち保留画像が設定され、第4記憶部に記憶される消化待ち保留に対応する「第4消化待ち保留画像」は設定されていない。
図46(a)に示す「変更有無」は、消化待ち保留画像の表示態様の変更有無を示している。「変更有無」には、消化待ち保留画像の表示態様を変更することを示す「有り」と、消化待ち保留画像の表示態様を変更しないことを示す「無し」が設定されている。また、「保留変更決定乱数(0〜99)」は、各消化待ち保留について、消化待ち保留画像の表示態様の変更の有無を決定するために用いられる演出乱数の1つである保留変更決定乱数を示している。括弧内に記載された「0〜99」は、保留表示態様決定乱数の数値範囲を説明する記載であり、実際のテーブルには設定されていない。「保留変更決定乱数(0〜99)」には、「消化待ち保留画像」に設定された各保留待ち保留画像および「変更有無」に設定された「有り」または「無し」に対応付けて保留変更決定乱数と比較する数値(以下、「比較数値」と称する場合がある)が割り当てられている。保留表示態様変更抽選において、「変更有無」に設定された「有り」に決定されることが当選に該当し、「変更有無」に設定された「無し」に決定されることが非当選に該当する。なお、比較数値の数値範囲は保留変更決定乱数の数値範囲と同じく0〜99である。また、「保留変更決定乱数(0〜99)」欄内の「−」は、比較数値が割り当てられていないことを示している。
図46(a)では、比較数値は、「消化待ち保留画像」欄の「第1消化待ち保留画像」について、「変更有無」の「有り」に「0〜99」が割り当てられ、「無し」には比較数値が割り当てられていない。また、「消化待ち保留画像」欄の「第2消化待ち保留画像」について、「変更有無」の「有り」に「0〜49」が割り当てられ、「無し」に「50〜99」が割り当てられている。さらに、「消化待ち保留画像」欄の「第3消化待ち保留画像」について、「変更有無」の「有り」に「30〜69」が割り当てられ、「無し」に「0〜29,70〜99」が割り当てられている。「0〜29,70〜99」は、「0〜29」の30個の比較数値と「70〜99」の30個の比較数値を合わせた計60個の比較数値が割り当てられていることを示している。
本実施形態における時短用保留変更抽選テーブルは、「第1消化待ち保留画像」について、必ず「変更有無」の「有り」が決定されるように設定されているので、時短遊技状態中に主制御基板300における第2特図保留記憶領域の第2記憶部に記憶された処理対象保留(特2保留)が第1記憶部に転送され、保留表示態様変更抽選が実行されるときには、必ず「第1消化待ち保留画像」の表示態様が変更される。また、本実施形態では時短用保留変更抽選テーブルは、「第2消化待ち保留画像」について「変更有無」の「有り」が決定される確率が50%に設定されているので、時短遊技状態中に第2特図保留記憶領域の第3記憶部に記憶された処理対象保留が第2記憶部に転送され、保留表示態様変更抽選が実行されるときには、「第2保留消化待ち保留画像」の表示態様が50%の確率で変更される。さらに、時短用保留変更抽選テーブルは、「第3消化待ち保留画像」について、「変更有無」の「有り」が決定される確率が40%に設定されているので、時短遊技状態中に第2特図保留記憶領域の第4記憶部に記憶された処理対象保留が第3記憶部に転送され、保留表示態様変更抽選が実行されるときには、「第3保留消化待ち保留画像」の表示態様が40%の確率で変更される。
また、時短用保留変更抽選テーブルでは、「第2消化待ち保留画像」の方が「第3消化待ち保留画像」よりも保留表示態様変更抽選に当選しやすくなっている(「変更有無」の「有り」が決定される確率が高くなっている)が、これに限られない。例えば、「第3消化待ち保留画像」の方が「第2消化待ち保留画像」よりも保留表示態様変更抽選に当選しやすくなっていてもよいし、「第2消化待ち保留画像」と「第3消化待ち保留画像」とで保留表示態様変更抽選の当選しやすさが同じになっていてもよい。
詳しくは後述するが、遊技機100では、消化待ち保留が新たに記憶されてから消化中保留に移行して消化されるまでの期間において保留表示画像の表示態様が変更されるタイミングとして、ステップS1400の入賞時保留演出制御処理時、ステップS1500の保留シフト時保留演出制御処理時およびステップS1600の変動中保留演出制御処理時の3つのタイミングが設定されている。ただし、遊技状態が時短状態である場合、変動演出の実行時間は極めて短い時間(例えば1秒間)となるので、遊技機100は、時短遊技状態中には、変動演出中における変動中保留演出制御処理を実行しない。したがって、時短遊技状態中に、消化待ち保留画像の表示態様が変更可能な最後のタイミングは、消化待ち保留が第1記憶部に転送されたタイミングとなる。このため、遊技機100は、時短遊技状態中において第1記憶部に転送された消化待ち保留に対応する第1消化待ち保留画像について保留表示態様変更抽選を行う場合には、必ず当選するように構成されている。
(ステップS1500−15)
図45に戻って、サブCPU330aは、ステップS1500−15において、現在の遊技状態が非時短遊技状態であることに基づいて非時短用保留変更抽選テーブルを読み込み、ステップS1500−17の処理に移る。ここで、図46(b)を用いて非時短用保留変更抽選テーブルについて具体的に説明する。
非時短用保留変更抽選テーブルは、例えば副制御基板330のサブROM330bに記憶されている。図46(b)に示すように、非時短用保留変更抽選テーブルは、「消化待ち保留画像」、「変更有無」および「保留変更決定乱数(0〜99)」の3つの項目に大別されている。「消化待ち保留画像」、「変更有無」および「保留変更決定乱数(0〜99)」並びに「消化待ち保留画像」の設定内容については、図46(a)における同項目と同じ内容を示すため、説明は省略する。また、「保留変更決定乱数(0〜99)」には、図46(a)と同様に「消化待ち保留画像」に設定された各消化待ち保留画像および「変更有無」の「有り」、「無し」に対応付けて保留変更決定乱数と比較する数値(以下、「比較数値」と称する場合がある)が割り当てられている。
図46(b)では、比較数値は、「消化待ち保留画像」欄の「第1消化待ち保留画像」について、「変更有無」の「有り」に「0〜59」が割り当てられ、「無し」に「60〜99」が割り当てられている。また、「消化待ち保留画像」欄の「第2消化待ち保留画像」について、「変更有無」の「有り」に「40〜79」が割り当てられ、「無し」に「0〜39,80〜99」の計60個の比較数値が割り当てられている。さらに、「消化待ち保留画像」欄の「第3消化待ち保留画像」について、「変更有無」の「有り」に「70〜99」が割り当てられ、「無し」に「0〜69」が割り当てられている。非時短用保留変更抽選テーブルの比較数値の割り当てについては後述する。
本実施形態における非時短用保留変更抽選テーブルは、「第1消化待ち保留画像」について「変更有無」の「有り」が決定される確率が60%に設定されているので、非時短遊技状態中に第2特図保留記憶領域の第2記憶部に記憶された処理対象保留が第1記憶部に転送され、保留表示態様変更抽選が実行されるときには、「第1保留消化待ち保留画像」の表示態様が60%の確率で変更される。また、非時短用保留変更抽選テーブルは、「第2消化待ち保留画像」について「変更有無」の「有り」が決定される確率が40%に設定されているので、非時短遊技状態中に第2特図保留記憶領域の第3記憶部に記憶された処理対象保留が第2記憶部に転送され、保留表示態様変更抽選が実行されるときには、「第2保留消化待ち保留画像」の表示態様が40%の確率で変更される。さらに、非時短用保留変更抽選テーブルは、「第3消化待ち保留画像」について「変更有無」の「有り」が決定される確率が30%に設定されているので、非時短遊技状態中に第2特図保留記憶領域の第4記憶部に記憶された処理対象保留が第3記憶部に転送され、保留表示態様変更抽選が実行されるときには、「第3保留消化待ち保留画像」の表示態様が30%の確率で変更される。したがって、本実施形態における非時短用保留変更抽選テーブルは、「第1消化待ち保留画像」が最も保留表示態様変更抽選に当選しやすくなっているが、これに限られない。例えば、「第2消化待ち保留画像」が最も保留表示態様変更抽選に当選しやすくなっていてもよいし、「第1消化待ち保留画像」、「第2消化待ち保留画像」および「第3消化待ち保留画像」で保留表示態様変更抽選の当選し易さが同じになっていてもよい。
(ステップS1500−17)
図45に戻って、サブCPU330aは、ステップS1500−17において、ループカウンタ値iに1を代入してステップS1500−19の処理に移る。本実施形態による遊技機100では、保留シフト時保留演出制御処理が実行されるごとに、ループ処理として後続のステップS1500−19からステップS1500−23、ステップS1500−31およびステップS1500−33の処理が消化待ち保留数と同じ回数実行され得る。本実施形態では、保留シフト時保留演出制御処理の実行時点での最大消化待ち保留数は3であるので、ループ処理は最大で3回実行され得る。サブCPU330aは、ループカウンタ値iに初期値として1を設定し、以後ループカウンタ値iを1ずつ加算し、加算後のループカウンタ値iと消化待ち保留数とを比較して、ループ処理回数が特別図柄記憶エリアシフト後の消化待ち保留数(本実施形態では、最大数は3)を超えないように制御する。
(ステップS1500−19)
サブCPU330aは、ステップS1500−19において、i番目の消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像の表示態様が変更可能状態であるか否かを判定する。具体的には、サブCPU330aは、主制御基板300の第1記憶部から第3記憶部のうちループカウンタ値iの値と等しい序数の記憶部に記憶された消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像(第i消化待ち保留画像)の表示態様が変更可能状態であるか否かを判定する。例えば、ループカウンタ値i=1であると仮定すると、サブCPU330aは、記憶部の序数が1である第1記憶部に記憶されている消化待ち保留(第1消化待ち保留)に対応する第1保留表示画像の表示態様が変更可能状態であるか否かを判定する。消化待ち保留画像の表示態様が変更可能状態であるか否かは、消化待ち保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様が最終表示態様と異なっているか否かによって判定する。例えば、現表示態様が「青」であり、最終表示態様が「緑」である場合、サブCPU330aは、現表示態様が最終表示態様と異なっているため、消化待ち保留画像の表示態様が変更可能状態であると判定する。一方、例えば現表示態様が「青」であり、最終表示態様が「青」である場合、サブCPU330aは、消化待ち保留画像の現表示態様が最終表示態様と同じであるため、表示態様が変更可能状態でなくすでに変更終了状態であると判定する。サブCPU330aは、第i消化待ち保留画像の表示態様が変更可能状態であると判定すると、ステップS1500−21の処理に移る。一方、サブCPU330aは、第i消化待ち保留画像の表示態様が変更可能状態でないと判定すると、ステップS1500−31の処理に移る。
(ステップS1500−21)
サブCPU330aは、ステップS1500−21において、保留表示態様変更抽選を実行し、ステップS1500−23の処理に移る。保留表示態様変更抽選では、上述のサブCPU初期化処理のステップS1000−3で更新された保留変更決定乱数が取得され、取得された保留変更決定乱数値がステップS1500−13で読み込まれた時短用保留変更抽選テーブルまたはステップS1500−15で読み込まれた非時短用保留変更抽選テーブルに設定された比較数値と比較され、第i消化待ち保留画像の表示態様の変更有無が決定される。ステップS1500−21における保留表示態様変更抽選の処理は、ループ処理内で行われるため、最大で3回実行され得る。ただし、保留表示態様変更抽選に用いる保留変更決定乱数は、ステップS1000−3で更新されるので、ループ処理中においては同じ値の保留変更決定乱数が用いられる。このとき、仮に保留変更抽選テーブルの「変更有無」の「有り」に割り振られる比較数値の範囲が全て「0」始まりになっていると、例えば保留変更決定乱数値が「99」であった場合には、時短遊技状態中における第1消化待ち保留画像についての抽選を除いて、保留表示態様変更抽選に当選しないことになる。このため、遊技機100では、図46に示す保留変更抽選テーブルは、「更新有無」の「有り」に「0」始まりの数値範囲だけでなく、「0」始まり以外の数値範囲も割り振ることで保留表示態様変更抽選の結果が一定にならないように構成されている。
例えば、時短遊技状態中において、ループカウンタ値i=1であり、取得された保留変更決定乱数が「67」であると仮定する。このとき、サブCPU330aは、図46(a)に示す時短用保留変更抽選テーブルの「第1消化待ち保留画像」欄を参照し、保留表示態様決定乱数値「67」は数値範囲「0〜99」に含まれるため、「変更有無」を「有り」に決定する。また、例えば時短遊技状態中において、ループカウンタ値i=2であり、取得された保留変更決定乱数が「67」であると仮定する。このときサブCPU330aは、図46(a)に示す時短用保留変更抽選テーブルの「第2消化待ち保留画像」欄を参照し、保留表示態様決定乱数値「67」は数値範囲「50〜99」に含まれるため、「変更有無」を「無し」に決定する。さらに、例えば時短遊技中において、ループカウンタ値i=3であり、取得された保留変更決定乱数が「67」であると仮定する。このとき、サブCPU330aは、図46(a)に示す時短用保留変更抽選テーブルの「第3消化待ち保留画像」欄を参照し、保留表示態様決定乱数値「67」は数値範囲「30〜69」に含まれるため、「変更有無」を「有り」に決定する。
また、例えば非時短遊技中において、ループカウンタ値i=1であり、取得され保留変更決定乱数が「80」であると仮定する。このとき、サブCPU330aは、図46(b)に示す非時短用保留変更抽選テーブルの「第1消化待ち保留画像」欄を参照し、保留表示態様決定乱数値「80」は数値範囲「60〜99」に含まれるため、「変更有無」を「無し」に決定する。また、非時短遊技中において、ループカウンタ値i=2であり、取得された保留変更決定乱数が「80」であると仮定する。このとき、サブCPU330aは、図46(b)に示す非時短用保留変更抽選テーブルの「第2消化待ち保留画像」欄を参照し、保留表示態様決定乱数値「80」は数値範囲「80〜99」に含まれるため、「変更有無」を「無し」に決定する。さらに、非時短遊技中において、ループカウンタ値i=3であり、取得された保留変更決定乱数が「80」であると仮定する。このとき、サブCPU330aは、図46(b)に示す非時短用保留変更抽選テーブルの「第3消化待ち保留画像」欄を参照し、保留表示態様決定乱数値「80」は数値範囲「70〜99」に含まれるため、「変更有無」を「有り」に決定する。
(ステップS1500−23)
サブCPU330aは、ステップS1500−23において、第i消化待ち保留画像について、保留表示態様変更抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、第i消化待ち保留画像について図46に示す「変更有無」の「有り」が決定されて保留表示態様変更抽選に当選したと判定すると、ステップS1500−25の処理に移る。一方、サブCPU330aは、第i消化待ち保留画像について保留表示態様変更抽選に当選していないと判定すると、ステップS1500−31の処理に移る。
(ステップS1500−25)
サブCPU330aは、ステップS1500−25において、第i消化待ち保留画像に対応する保留表示態様情報を更新する。例えば、ループカウンタ値i=1である場合は、第1消化待ち保留画像に対応する保留表示態様情報として、第1保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の現表示態様を更新する。更新後の現表示態様は、更新前の現表示態様よりも仮判定期待度が高い表示態様となる。本実施形態の遊技機100では、消化待ち保留画像の表示態様について、図42に示す「青」、「緑」、「赤」、「金」の4つの表示態様それぞれに、仮判定期待度の高さを示す数値(仮判定期待度数値)が対応付けられている。遊技機100では、例えば、4つの表示態様のうち、最も低い仮判定期待度を表す「青」には仮判定期待度数値として「1」が対応付けられ、「青」よりも高い仮判定期待度を表す「緑」には仮判定期待度数値として「2」が対応付けられ、「緑」よりも高い仮判定期待度を表す「赤」には仮判定期待度数値として「3」が対応付けられ、4つの表示態様のうち最も高い仮判定期待度を表す「金」には、仮判定期待度数値として「4」が対応付けられている。サブROM330bには、消化待ち保留画像の表示態様と仮判定期待度数値とが対応付けられて記憶されている。サブCPU330aは、現表示態様を更新する場合、サブROM330bに記憶されている表示態様と仮判定期待度数値との対応付け情報を参照して、例えば、更新前の現表示態様が仮判定期待度数値「1」である「青」であったとすると、仮判定期待度数値を1加算して仮判定期待度数値「2」である「緑」に現表示態様を更新する。
ただし、例外として、時短遊技状態中において第1消化待ち保留画像の表示態様を変更する場合には、サブCPU330aは、ステップS1500−25において第1保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の現表示態様を最終表示態様に更新する。これは、時短遊技状態中における最後の保留表示画像の表示態様変更タイミングである保留シフト時保留演出制御処理時において、変更可能状態の表示態様を最終表示態様まで遷移させるためである。このため、例えば、時短遊技状態中において第1消化待ち保留画像の最終表示態様が「金」であって、現表示態様が「緑」である場合、ここでは第1消化待ち保留画像の現表示態様を「赤」でなく「金」に更新する。
(ステップS1500−27)
サブCPU330aは、ステップS1500−27において、第i消化待ち保留画像の現表示態様に基づいて保留表示変更指定コマンドを作成する。保留表示変更指定コマンドは、消化待ち保留画像の現表示態様が更新されたことに基づいて保留表示画像の表示態様を変更することを画像制御基板340に指示するコマンドである。例えば、ループカウンタ値i=1である場合には、保留表示変更指定コマンドには、第1消化待ち保留画像の現表示態様が含まれる。また、保留表示変更指定コマンドには、表示態様を変更する保留表示画像が主制御基板300の第1記憶部から第3記憶部のいずれに記憶された消化待ち保留に対応するのかを示す保留変更対応番号が含まれる。ループカウンタ値i=1であり、第1記憶部に記憶された消化待ち保留に対応する第1消化待ち保留画像の表示態様を変更する場合、保留表示変更指定コマンドには、保留変更対応番号として「1」が含まれる。
サブCPU330aは、ステップS1500−27において、作成した保留表示変更指定コマンドを送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた保留表示変更指定コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、画像制御基板340に送信される。これにより、保留表示演出実行期間中に演出表示部200aにおいて、保留変更対応番号に対応する消化待ち保留表示画像が保留表示変更指定コマンドに基づいた表示態様に変更される。
(ステップS1500−29)
サブCPU330aは、ステップS1500−29において、保留変更時LED点灯コマンドを作成して保留シフト時保留演出制御処理を終了する。ここで作成される保留変更時LED点灯コマンドには、第i消化待ち保留画像の現表示態様が含まれる。例えば、ループカウンタ値i=1である場合には、保留変更時LED点灯コマンドには、第1消化待ち保留画像の現表示態様が含まれる。サブCPU330aは、ステップS1500−25において作成した保留変更時LED点灯コマンドを送信バッファにセットしてサブタイマ割込み処理に戻る。送信バッファにセットされた保留変更時LED点灯コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、保留変更時LED点灯コマンドを受信すると、ステップS1500−23で更新された後の第i消化待ち保留画像の現表示態様が「緑」である場合、第2層LEDが緑色で激しく点滅する。
(ステップS1500−31)
サブCPU330aは、ステップS1500−31において、ループカウンタ値iに1を加算して、ステップS1500−33の処理に移る。
(ステップS1500−33)
サブCPU330aは、ステップS1500−33において、ループカウンタ値iが消化待ち保留数を超過しているか否かを判定する。サブCPU330aは、例えばループカウンタ値i=4であり、現在の消化待ち保留数が3である場合、ループカウンタ値iが消化待ち保留数を超過していると判定し、保留シフト時保留演出制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻る。一方、サブCPU330aは、例えばループカウンタ値i=3であり、現在の消化待ち保留数が3である場合、ループカウンタ値iが処理対象保留数を超過していないと判定し、ステップS1500−19の処理に戻る。このように、保留シフト時保留演出制御処理では、第i消化待ち保留画像の表示態様が変更可能状態でない場合(ステップS1500−19のNO)、または第i消化待ち保留画像について保留表示態様変更抽選に当選しなかった場合(ステップS1500−23のNO)に、ループカウンタ値iを1加算して、次のループ処理を実行する。また、サブCPU330aは、保留表示態様変更抽選に当選した場合(ステップS1500−23のYES)は、ループ処理を抜ける。したがって、本実施形態による遊技機100では、保留シフト時保留演出制御処理において表示態様が変更される消化待ち保留画像の数は0または1であり、複数の消化待ち保留画像の表示態様が変更されることはない。
以上説明したように、保留表示演出可能期間において保留シフト時保留演出制御処理が実行されると、演出表示部200aに表示されている消化待ち保留画像の表示態様が変更され得る。遊技機100は、消化待ち保留画像の表示態様が変更された場合、遊技者に対し、消化待ち保留の仮判定期待度が高くなったように錯覚させて遊技に対する期待感を向上させることができる。また、保留シフト時保留演出制御処理が実行されると、演出表示部200aにおける消化待ち保留画像の表示態様の変更と連動して、変更された保留表示画像の表示態様に対応した保留変更時点灯態様による保留連動演出が保留演出照明装置240において実行される。これにより、遊技機100は、表示態様が変化した保留表示画像が示唆する仮判定期待度がより強く遊技者に印象付けられて、遊技者の遊技に対する興趣を向上することができる。また、遊技機100では、消化順が早い、すなわち記憶された順が早い処理対象保留に対応する保留表示画像が優先して保留表示態様変更抽選に当選するように構成されている。これにより、表示態様の変更タイミングが減少するに従って保留表示態様変更抽選に当選しやすくなり、限られた変更タイミング内で効率的に表示態様を変更できる。
(変動演出中保留演出制御処理の一例)
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1600の変動演出中保留演出制御処理について、図47に示すフローチャートを用いて説明する。変動演出中保留演出制御処理は、変動演出中において実行され、当該変動演出において大役抽選結果が報知される消化中保留に対応する消化中保留画像の表示態様の変更および保留連動演出の制御を行う処理である。
(ステップS1600−1)
サブCPU330aは、ステップS1600−1において、保留表示演出可能期間であるか否かを判定する。保留表示演出可能期間の判定処理は、ステップS1400−3における処理と同様である。サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグおよび大役遊技中フラグがオフ状態であって保留表示演出可能期間であると判定すると、ステップS1600−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグまたは大役遊技中フラグの少なくとも一方がオン状態であって保留表示演出可能期間でないと判定すると、ステップS1600−3以降の処理を行わずに変動中保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1600−3)
サブCPU330aは、ステップS1600−3において、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態であると判定すると、ステップS1600−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態でなく時短遊技状態であると判定すると、ステップS1600−5以降の処理を行わずに変動演出中保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1600−5)
サブCPU330aは、ステップS1600−5において、消化中保留画像の表示態様が変更可能状態であるか否かを判定する。具体的には、サブCPU330aは、第0保留表示態様記憶部に記憶されている消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様が最終表示態様と異なっているか否かによって、消化中保留画像の表示態様が変更可能状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、保留表示態様情報の現表示態様が最終表示態様と異なっていて消化中保留画像の表示態様が変更可能状態であると判定すると、ステップS1600−7の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留表示態様情報の現表示態様が最終表示態様と同一であって消化中保留画像の表示態様が変更可能状態でないと判定すると、消化中保留画像の表示態様を変更する必要がないため、ステップS1600−7以降の処理を行わずに変動演出中保留演出制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1600−7)
サブCPU330aは、ステップS1600−7において、変動演出中における第1の保留表示変更タイミングであるか否かを判定する。本実施形態では、変動演出中において消化中保留画像の表示態様の変更タイミングが2回設定されている。第1の保留表示変更タイミングとは、その2回の変更タイミングのうち1回目のタイミングをいう。変動演出中の第1の保留表示変更タイミングは、例えば変動開始後3.5秒に設定されている。サブCPU330aは、ステップS1600−5において変動時間計時タイマを参照し、変動時間計時タイマのカウンタ値が第1の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しているか否かを判定する。変動時間計時タイマのカウンタ値は、ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において加算されている。また、第1の保留表示変更タイミングに該当する値は、サブROM330bに記憶されている。サブCPU330aは、変動時間計時タイマのカウンタ値が第1の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しており、現時点が第1の保留表示変更タイミングであると判定すると、ステップS1600−9の処理に移る。一方、サブCPU330aは、変動時間計時タイマのカウンタ値が第1の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しておらず、現時点が第1の保留表示変更タイミングでないと判定すると、ステップS1600−13の処理に移る。
(ステップS1600−9)
サブCPU330aは、ステップS1600−9において、消化中保留画像について表示態様を変更するか否かを決定するための変動演出中保留表示態様変更抽選を実行し、ステップS1600−11の処理に移る。本実施形態の遊技機100では、変動演出中における第1の保留表示変更タイミングにおいて変動演出中保留表示態様変更抽選に当選した場合に、消化中保留画像の表示態様が変更される。一方、遊技機100では、変動演出中保留表示態様変更抽選に当選しなかった場合、変動演出中における第1の保留表示変更タイミングにおいて、消化中保留画像の表示態様は変更されない。本実施形態による遊技機100は、消化中保留についての仮判定抽選結果が大当たりである場合は変動演出中保留表示態様変更抽選に当選しやすく、仮判定抽選結果がハズレである場合には変動演出中保留表示態様変更抽選に当選しにくいように構成されている。
(ステップS1600−11)
サブCPU330aは、ステップS1600−11において、変動演出中保留表示態様変更抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、変動演出中保留表示態様変更抽選に当選したと判定すると、ステップS1600−15の処理に移る。一方、サブCPU330aは、変動演出中保留表示態様変更抽選に当選していないと判定すると、ステップS1600−15以降の処理を実行せずに変動演出中保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1600−13)
サブCPU330aは、ステップS1600−13において、変動演出中における第2の保留表示変更タイミングであるか否かを判定する。第2の保留表示変更タイミングとは、変動演出中の2回の保留表示変更タイミングのうち2回目のタイミングをいう。変動演出中の第2の保留表示変更タイミングは、例えば変動開始後5.5秒に設定されている。サブCPU330aは、ステップS1600−13において変動時間計時タイマを参照し、変動時間計時タイマのカウンタ値が第2の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しているか否かを判定する。第2の保留表示変更タイミングに該当する値は、サブROM330bに記憶されている。サブCPU330aは、変動時間計時タイマのカウンタ値が第2の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しており、現時点が第2の保留表示変更タイミングであると判定すると、ステップS1600−15の処理に移る。一方、サブCPU330aは、変動時間計時タイマのカウンタ値が第2の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しておらず、現時点が第2の保留表示変更タイミングでないと判定すると、ステップS1600−15以降の処理を実行せずに変動演出中保留演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1600−15)
サブCPU330aは、ステップS1600−15において、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報を更新する。具体的には、サブCPU330aは、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報として、第0保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の現表示態様を更新する。更新後の現表示態様は、更新前の現表示態様よりも仮判定期待度が高い表示態様となる。サブCPU330aは、変動演出中における第1の保留表示変更タイミングにおいては、現表示態様の更新する場合、サブROM330bに記憶されている表示態様と仮判定期待度数値との対応付け情報を参照して、例えば、第0保留表示態様記憶部に記憶されている更新前の現表示態様が仮判定期待度数値「3」である「赤」であったとすると、仮判定期待度数値を1加算して仮判定期待度数値「4」である「金」に現表示態様を更新する。ただし、変動演出中における第2の保留表示変更タイミングにおいて消化中保留画像の表示態様を変更する場合には、サブCPU330aは、ステップS1600−15において第0保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の現表示態様を最終表示態様で更新する。これは、非時短遊技状態中における最後の保留表示画像の表示態様変更タイミングである第2の保留表示変更タイミングで、変更可能状態の表示態様を最終表示態様まで遷移させるためである。このため、例えば、消化中保留画像の最終表示態様が「赤」であって、現表示態様が「青」である場合、ステップS1600−15の処理において消化中保留画像の現表示態様は「緑」でなく「赤」に更新される。また、第2の保留表示変更タイミングで確実に最終表示態様とするために、サブCPU330aは、第2の保留表示変更タイミングであると判定すると(ステップS1600−13のYES)、ステップS1600−9の変動演出中保留表示態様変更抽選を行わずにステップS1600−15の保留表示態様情報の更新処理に移動するようになっている。
(ステップS1600−17)
サブCPU330aは、ステップS1600−17において、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様に基づいて保留表示変更指定コマンドを作成する。保留表示変更指定コマンドには、第0保留表示態様記憶部に記憶されている消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様が含まれる。また、保留表示変更指定コマンドには、表示態様を変更する保留表示画像が主制御基板300の第0記憶部に記憶された消化中保留であることを示す保留変更対応番号として「0」が含まれる。サブCPU330aは、ステップS1600−17において、作成した保留表示変更指定コマンドを送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた保留表示変更指定コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、画像制御基板340に送信される。これにより、保留表示演出実行期間中かつ変動演出中に、演出表示部200aにおいて、消化中保留画像が保留表示変更指定コマンドに基づいた表示態様に変更される。
(ステップS1600−19)
サブCPU330aは、ステップS1600−19において、保留変更時LED点灯コマンドを作成して変動演出中保留演出制御処理を終了する。ここで作成される保留変更時LED点灯コマンドには、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様が含まれる。サブCPU330aは、ステップS1600−19において作成した保留変更時LED点灯コマンドを送信バッファにセットしサブタイマ割込み処理に戻る。送信バッファにセットされた保留変更時LED点灯コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、電飾制御基板350に送信される。例えば、ステップS1600−15で更新された後の消化中保留画像の現表示態様が「金」である場合、電飾制御基板350は、保留変更時LED点灯コマンドを受信すると、保留変更時点灯態様による保留連動演出として第2層LEDを金色で激しく点滅させる。
以上説明したように、保留表示演出可能期間において変動演出中保留演出制御処理が実行されると、演出表示部200aに表示されている消化中保留画像の表示態様が変更され得る。遊技機100は、消化中保留画像の表示態様が変更された場合、遊技者に対し、消化中保留の仮判定期待度が高くなったように錯覚させて遊技に対する期待感を向上させることができる。また、変動演出中保留演出制御処理が実行されると、演出表示部200aにおける消化中保留画像の表示態様の変更と連動して、変更された消化中保留画像の表示態様に対応した保留変更時点灯態様による保留連動演出が保留演出照明装置240において実行される。これにより、遊技機100は、表示態様が変化した消化中保留画像が示唆する仮判定抽選期待度をより強く遊技者に印象付けて、遊技者の遊技に対する興趣を向上することができる。さらに、変動演出中に変動演出中保留演出制御処理が実行されることで、演出表示部200aでの変動演出に加えて保留表示演出および保留演出照明装置240での保留連動演出が実行されると、変動演出において報知される消化中保留の大役抽選結果に遊技者を注目させるとともに遊技に集中させることができる。
(保留連動演出制御処理の一例)
次に、保留表示演出中において保留演出照明装置240で実行される保留連動演出を制御する保留連動演出制御処理の一例について、図48に示すフローチャートを用いて説明する。保留連動演出制御処理は、保留表示演出中において保留変更時点灯態様とは異なる点灯態様である保留変化中点灯態様で保留演出照明装置240を点灯させる処理である。
ここで、保留演出照明装置240において実行される保留変化中点灯態様について説明する。本実施形態の遊技機100における保留変化中点灯態様は、処理対象保留の仮判定期待度を示唆している変化保留画像のうち、最も早く消化される処理対象保留に対応する変化保留画像の現表示態様に応じた態様で保留演出照明装置240の第1層LEDランプ(遊技盤108側のLEDランプ)を緩やかに点滅させる点灯態様である。保留変化中点灯態様における緩やかな点滅とは、保留変更時点灯態様と比較して低輝度かつ長周期で第1層LEDランプを点滅させることである。したがって、保留連動演出における保留変化中点灯態様では、仮判定期待度が示唆されている処理対象保留のうち最も早く消化される処理対象保留についての仮判定期待度が示唆される。
(ステップS1700−1)
サブCPU330aは、ステップS1700−1において、保留表示演出可能期間であるか否かを判定する。保留表示演出可能期間の判定処理は、ステップS1400−3における処理と同様である。サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグおよび大役遊技中フラグがオフ状態であって保留表示演出可能期間であると判定すると、ステップS1700−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグまたは大役遊技中フラグの少なくとも一方がオン状態であって保留表示演出可能期間でないと判定すると、ステップS1700−3以降の処理を行わずに保留連動演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1700−3)
サブCPU330aは、ステップS1700−3において、変化保留画像が演出表示部200aに表示中であるかを判定する。具体的には、サブCPU330aは、最終表示態様がデフォルト表示態様以外の保留表示態様情報が第0保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部に記憶されているか否かを判定する。サブCPU330aは、最終表示態様がデフォルト表示以外の保留表示態様情報が第0保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部のいずれかに記憶されており、変化保留画像が演出表示部200aに表示中であると判定するとステップS1700−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、第0保留表示態様記憶部から第4保留表示態様記憶部の何れにも最終表示態様がデフォルト表示以外の保留表示態様情報が記憶されておらず、変化保留画像が演出表示部200aに表示中でないと判定すると、ステップS1700−11の処理に移る。
(ステップS1700−5)
サブCPU330aは、ステップS1700−5において、最も前に記憶された処理対象保留に対応する変化保留画像の現表示態様を取得する。具体的には、サブCPU330aは、最終表示態様がデフォルト表示態様でない保留表示態様情報のうち、もっとも小さい序数の記憶部に記憶された現表示態様を最前変化保留表示態様として取得する。例えば、第0保留表示態様記憶部に最終表示態様がデフォルト表示態様の保留表示態様情報が記憶され、第1保留表示態様記憶部から第3保留表示態様記憶部に最終表示態様がデフォルト表示態様以外の保留表示態様情報が記憶されている場合、サブCPU330aは、第1保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様を最前変化保留表示態様として取得する。
ここで、サブCPU330aは、最前変化保留表示態様を取得してステップS1700−5で取得した最前変化保留表示態様をサブRAM330cの所定の記憶領域に記憶する。このとき、サブCPU330aは、現在記憶されている最前変化保留表示態様とステップS1700−5で取得した最前変化保留表示態様とが不一致か否かを判定し、不一致である場合には、最前変化保留表示態様が変更されたことを示す最前変化保留変更フラグをオン状態に設定する。例えば、現在記憶されている最前変化保留表示態様が「青」であり、ステップS1700−5で取得した最前変化保留表示態様が「赤」である場合には、サブCPU330aは、最前変化保留変更フラグをオン状態に設定してステップS1700−7の処理に移る。また、現在サブRAM330cに最前変化保留表示態様が記憶されていない場合も、最前変化保留変更フラグはオン状態に設定される。また、例えば現在記憶されている最前変化保留表示態様が「青」であり、ステップS1700−5で取得した最前変化保留表示態様が「青」である場合には、サブCPU330aは、最前変化保留変更フラグをオン状態に設定することなく、ステップS1700−7の処理に移る。
(ステップS1700−7)
サブCPU330aは、ステップS1700−7において、最前変化保留表示態様が変更されているか否かを判定する。具体的には、サブCPU330aは、最前変化保留変更フラグがオン状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、最前変化保留変更フラグがオン状態であって最前変化保留表示態様が変更されていると判定すると、最前変化保留変更フラグをオフ状態に設定して、ステップS1700−9の処理に移る。一方、サブCPU330aは、最前変化保留変更フラグがオフ状態であって最前変化保留表示態様が変更されていないと判定すると、ステップS1700−9の処理を行わずに保留連動演出制御処理を終了して、サブタイマ割込み処理に戻る。
に移る。
(ステップS1700−9)
サブCPU330aは、ステップS1700−9において、保留変化中LED点灯コマンドを作成して保留連動演出を終了し、サブタイマ割込み処理に戻る。保留変化中LED点灯コマンドは、保留連動演出において保留演出照明装置240の第1層LEDランプを保留変化中点灯態様で点灯させるためのコマンドである。保留変化中LED点灯コマンドには、最前変化保留表示態様の情報が含まれる。サブCPU330aは、ステップS1700−9において作成した保留変化中LED点灯コマンドを送信バッファにセットしてサブタイマ割込み処理に戻る。送信バッファにセットされた保留変化中LED点灯コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、保留変化中LED点灯コマンドを受信すると、最前変化保留表示態様が「緑」である場合、第1層LEDを緑色で緩やかに点滅させる。第1層LEDランプは、新たに保留変化中LED点灯コマンドを受信するか、後述する保留変化中LED停止コマンドを受信するまで同じ保留変化中点灯態様を継続する。
本実施形態では、ステップS1400の入賞時保留演出制御処理、ステップS1500の保留シフト時保留演出制御処理またはステップS1600の変動演出中保留演出制御処理において作成された保留変更時LED点灯コマンドと保留変化中LED点灯コマンドがサブタイマ割込み処理のステップS1100−7において同時に電飾制御基板350に送信される場合がある。この場合、電飾制御基板350は、保留演出照明装置240の第1層LEDランプにおいて保留変化中LED点灯コマンドに応じた保留変化中点灯態様を実行するとともに、第2層LEDランプにおいて保留変更時LED点灯コマンドに応じた保留変更時点灯態様を実行する。これにより、第1層LEDランプが最前変化保留表示態様で緩やかに点滅するとともに、第2層LEDランプが新たに記憶された消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像の現表示態様または表示態様が変更された消化待ち保留画像の現表示態様に応じた態様で激しく点滅する。このとき、遊技者からは、保留変更時点灯態様による第2層LEDランプの点灯のみが視認され、保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯は視認されない。保留変更時点灯態様による1秒間程度にわたる第2層LEDランプの点灯が終了して第2層LEDランプが消灯されると、保留変化中点灯態様による第1層LEDランプにおけるの点灯が遊技者に視認されるようになる。
また、第1層LEDランプにおける保留変化中点灯態様の実行中に電飾制御基板350が保留変更時LED点灯コマンドを受信した場合、最前変化保留表示態様に応じた保留変化中点灯態様が一時的に視認されなくなり、第2層LEDランプで実行される保留変更時点灯態様が視認される。第2層LEDランプにおける保留変更時点灯態様の実行中も、第1層LEDランプにおける保留変化中点灯態様の実行は継続されるため、保留変更時点灯態様が終了して第2層LEDランプが終了すると、第1層LEDランプにおける保留変化中点灯態様の実行が視認可能となる。したがって、保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯中に電飾制御基板350が保留変更時LED点灯コマンドを受信した場合、保留演出照明装置240は、保留変更時点灯態様によって第2層LEDランプを点灯し、仮判定期待度が示唆されている処理対象保留のうち最も早く消化される処理対象保留についての仮判定期待度よりも視認し易い状態で、後続の処理対象保留の仮判定期待度を一時的に示唆する。
(ステップS1700−11)
サブCPU330aは、ステップS1700−11において、保留演出照明装置240で保留変化中点灯態様による保留連動演出が実行中であるか否かを判定する。保留変化中点灯態様による保留連動演出が実行中であるか否かは、サブRAM330cに最前変化保留表示態様が記憶されているか否かで判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cに最前変化保留表示態様が記憶されており、保留変化中点灯態様による保留連動演出が実行中であると判定すると、ステップS1700−13の処理に移る。一方、サブCPU330aは、サブRAM330cに最前変化保留表示態様が記憶されておらず、保留変化中点灯態様による保留連動演出が実行中でないと判定すると、ステップS1700−13の処理を行わずに保留連動演出制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1700−13)
サブCPU330aは、ステップS1700−13において、保留変化中LED点灯停止コマンドを作成する。保留変化中LED点灯停止コマンドは、保留連動演出における保留演出照明装置240の第1層LEDランプでの保留変化中点灯態様による点灯を停止させるためのコマンドである。サブCPU330aは、ステップS1700−9において作成した保留変化中LED点灯停止コマンドを送信バッファにセットし、サブRAM330cに記憶されている最前変化保留表示態様を削除して、サブタイマ割込み処理に戻る。送信バッファにセットされた保留変化中LED点灯停止コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、保留変化中LED点灯停止コマンドを受信すると、第1層LEDを消灯させる。これにより、演出表示部200aにおいて変化保留画像が表示されなくなったことに基づいて保留変化中点灯態様での保留連動演出が終了される。
以上説明したように、保留表示演出可能期間において保留連動演出制御処理が実行されると、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、保留変化中点灯態様によって点灯し、仮判定期待度が示唆されている処理対象保留のうち最も早く消化される処理対象保留についての仮判定期待度を示唆する。また、保留演出照明装置240の第2層LEDランプは、保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯中にも保留変更時点灯態様によって点灯できるように構成されている。また、保留演出照明装置240は、第1層LEDランプよりも第2層LEDランプの方が目立つように点灯できる。このため、保留演出照明装置240は、保留変化中点灯態様による点灯中に、後続の処理対象保留についての仮判定期待度を保留変化中点灯態様によって一時的に示唆し得る。これにより、本実施形態の遊技機100は、複数の処理対象保留について仮判定期待度を示唆する場合、保留変化中点灯態様および保留変更時点灯態様によって保留演出照明装置240を点灯させて複数の処理対象保留の仮判定期待度を適宜示唆することができる。また、遊技機100は、保留変化中点灯態様よりも保留変更時点灯態様が一時的に目立つように保留演出照明装置240を点灯できるように構成されていることにより、1つの保留演出照明装置240によって効率的に複数の処理対象保留の仮判定期待度を示唆できる。このように、遊技機100は、保留演出照明装置240の多彩な点灯態様によって遊技者の遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
次に、副制御基板330からの指示により、保留表示演出を実行する画像制御基板340について説明する。図3では不図示であるが、画像制御基板340は、CPU、CGROM、RAM、VDP(Video Display Processor)、VRAMおよびI/F,を有している。画像制御基板340のCPU、CGROM、RAM、VDPおよびI/Fは、バスで相互にかつデータ授受可能に接続されている。I/Fには、副制御基板330(図3参照)が接続されている。また、VDPは、I/Fを介して演出表示装置200の演出表示部200a(図3参照)に接続されている。
画像制御基板340のCGROMには、演出表示装置200の演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されている。画像制御基板340のCPUは、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、画像データをCGROMから読み出してVRAMに書き込み、演出表示部200aでの画像表示を制御する。
CGROMには、変動演出を構成する図柄や背景等の画像データが格納されている。また、CGROMには通常リーチ発展演出、ストーリーリーチ発展演出の各リーチ発展演出および大当たり演出を行う動画像を構成するための動画像構成用データ等も格納されている。CGROMには、これらの画像データの他にも、本実施形態における保留表示演出において演出表示部200aに表示される保留表示画像の画像データ等が格納されている。
次に演出表示部200aで実行される保留表示演出および保留演出照明装置240で実行される保留連動演出の流れの一例について図41,図42および図44から図48を参照しつつ図49および図50を用いて説明する。
図49(a)から図49(h)および図50(a)から図50(g)は、この順に本例における演出表示部200aの表示態様と保留演出照明装置240の点灯態様を時系列で示している。図49および図50では、演出表示部200aの下側に保留演出照明装置240が模式的に図示されている。
図49および図50では、例えば遊技状態が高確率遊技状態かつ非時短遊技状態中における2回の変動演出中に実行される保留表示演出および保留連動演出が例示されている。図49(a)から図49(d)までが1回目の変動演出を例示し、図49(e)から図50(f)までが2回目の変動演出を例示している。図49および図50に示す2回の変動演出のうち、1回目の変動演出は、リーチなし変動パターンの変動演出であって、後半変動演出のみで構成されている。1回目の変動演出は、例えば、図36(b)に示す「ハズレ12秒」の態様による後半変動演出が実行される変動演出であり、変動演出が報知する大役抽選結果はハズレである。また、2回目の変動演出は、リーチ変動パターンの変動演出であって、例えば、図36(a)に示す「リーチA」の態様による前半変動演出と図36(b)に示す「ノーマルリーチ」の態様によるリーチ発展演出が実行される後半変動演出が実行される。ここで、「リーチA」の態様による前半変動演出は、例えば12秒間実行されるとする。また、2回目の変動演出が報知する大役抽選結果は、当たりである。
図49(a)は、「ハズレ12秒」の態様による後半変動演出が開始されてから所定時間経過後(例えば、3秒後)の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。このとき、図49(a)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央領域で、演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が実行されている。また、「ハズレ12秒」の後半変動演出実行時は、リーチ発展演出中フラグおよび大役遊技中フラグのいずれもオフ状態となっている保留表示演出可能期間であるため、演出表示部200a内の下側領域において保留表示演出が実行されている。
図49(a)に示すように、演出表示部200a内の中央よりも下側には保留表示演出を実行するための表示領域である保留表示演出領域200bが設けられている。図49および図50に示す保留表示演出領域200bは、理解を容易にするため、破線の長方形枠により図示されている。しかしながら、保留表示演出領域200bは、保留表示演出に係る画像を表示するために演出表示部200a内に確保された領域であり、実際は破線の長方形等の画像によって視認可能に表示されない。
保留表示演出領域200b内には、保留画像表示領域220a,220b,220c,220dが設けられている。保留画像表示領域220a,220b,220c,220dの4つの表示領域は消化待ち保留画像を表示するための表示領域であって、主制御基板300のメインRAM330cの特図保留記憶領域(第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域)に記憶される最大4つの消化待ち保留のそれぞれに対応している。具体的には、非時短遊技状態中においては、特1保留が消化待ち保留に対応するので、図49(a)に示す保留画像表示領域220aは第1特図保留記憶領域の第1記憶部に対応し、保留画像表示領域220bは第1特図保留記憶領域の第2記憶部に対応し、保留画像表示領域220cは第1特図保留記憶領域の第3記憶部に対応し、保留画像表示領域220dは第1特図保留記憶領域の第4記憶部に対応する。したがって、本例の保留画像表示領域220aは、第1記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する保留表示画像(消化待ち保留画像)が表示される領域であり、保留画像表示領域220bは、第2記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像が表示される領域であり、保留画像表示領域220cは、第3記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像が表示される領域であり、保留画像表示領域220dは、第4記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像が表示される領域である。
一方、時短遊技状態中においては、特2保留が消化待ち保留に対応するので、保留画像表示領域220aは第2特図保留記憶領域の第1記憶部に対応し、保留画像表示領域220bは第2特図保留記憶領域の第2記憶部に対応し、保留画像表示領域220cは第2特図保留記憶領域の第3記憶部に対応し、保留画像表示領域220dは第2特図保留記憶領域の第4記憶部に対応する。
本例では、変動演出開始から3秒後の時点では、第1特図保留記憶領域の第1記憶部および第2記憶部にそれぞれ消化待ち保留が記憶され、第1特図保留記憶領域の第3記憶部および第4記憶部には消化待ち保留は記憶されていない。このため、図49(a)に示すように、保留画像表示領域220aには、第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する保留表示画像として保留表示画像αが表示されている。また、保留画像表示領域220bには第1特図保留記憶領域の第2記憶部に記憶されている消化待ち保留に対応する保留表示画像として保留表示画像βが表示されている。図49(a)では、保留表示演出領域200bの保留画像表示領域220a,220bには保留表示画像α,βが表示され、保留画像表示領域220c,220dには保留表示画像がされていないことにより、消化待ち保留数が2であることが報知されている。保留画像表示領域220c,220dは、保留表示画像を表示するために確保された領域であって、実際は消化待ち保留画像が表示されていない保留画像表示領域が破線の円形等の画像として視認可能になることはない。しかしながら、図49(a)では、理解を容易にするため保留画像表示領域220c,220dが破線の円形枠により図示されている。
保留表示演出領域200bには、保留画像表示領域220aの右側に消化中保留台座画像221が表示されている。また、消化中保留台座画像221の上方には、消化中保留画像表示領域223が設けられている。消化中保留画像は、消化中保留台座画像221の上方の消化中保留画像表示領域223に表示されることで、消化待ち保留画像との識別が容易になっている。変動演出開始から3秒後の時点では、消化中保留が第0記憶部に転送された状態であるため、消化中保留画像表示領域223には消化中保留画像として保留表示画像zが表示されている。なお、図49および図50に示す保留表示画像(消化待ち保留画像および消化中保留画像)は円形の画像であるが、これに限られない。保留表示画像は所定の画像であって、文字列や記号であってもよいし、何らかのキャラクタでもよい。また、図49および図50に示す消化中保留台座画像221は、半円形状の画像であるが、これに限られない。消化中保留台座画像221は、例えば、枠状であって消化中保留画像を視認可能に囲むような画像でもよいし、文字列や記号、または何らかのキャラクタであってもよい。
変動演出開始から3秒後の時点において、サブRAM330cの第0保留表示態様記憶部には、消化中保留に対応する保留表示画像zに対応する保留表示態様情報として、最終表示態様「白」、初期表示態様「白」、現表示態様「白」が設定されている。このため、図49に示す保留表示画像zは、デフォルトの表示態様に該当する白色に塗りつぶされた円形(以下、「白色円形」と称する場合がある)の表示態様で表示されている。
また変動演出開始から3秒後の時点において、サブRAM330cの第1保留表示態様記憶部には、保留画像表示領域220aに表示された保留表示画像αに対応する保留表示態様情報として、最終表示態様「金」、初期表示態様「青」、現表示態様「青」が設定されている。このため、図49(a)に示す保留表示画像αは、表示態様「青」に該当する青色に塗りつぶされた円形(以下、「青色円形」と称する場合がある)の表示態様で表示されている。図49では、保留表示画像における青色は、灰色の点状の網掛けによって図示されている。保留表示画像αは、図49(a)に示す時点において青色円形の表示態様で表示されることによって最も低い仮判定期待度であることを示唆している。これにより、保留表示画像αは、第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている消化待ち保留の仮判定抽選結果がハズレである可能性が高いことを、遊技者に対して間接的に示唆している。
また、変動演出開始から3秒後の時点において、サブRAM330cの第2保留表示態様記憶部には、保留画像表示領域220bに表示された保留表示画像βに対応する保留表示態様情報として、最終表示態様「赤」、初期表示態様「緑」、現表示態様「緑」が設定されている。このため、図49(a)に示す保留表示画像βは、表示態様「緑」に該当する緑色に塗りつぶされた円形(以下、「緑色円形」と称する場合がある)の表示態様で表示されている。図49では、保留表示画像における緑色は、斜線の網掛けによって図示されている。保留表示画像βは、図49(a)に示す時点において緑色円形の表示態様で表示されることによって表示態様「青」より高い(3番目に高い)仮判定期待度を示唆している。これにより、保留表示画像βは、第1特図保留記憶領域の第2記憶部に記憶されている消化待ち保留の仮判定抽選結果が当たりである可能性が第1記憶部に記憶されている消化待ち保留より高いことを遊技者に対して間接的にを示唆している。保留表示画像α,βは、デフォルトの表示態様以外の表示態様で表示されているため、消化待ち保留画像の中でも特に仮判定期待度を示唆する消化待ち変化保留画像に該当する。
図49(a)に示す保留表示画像zはデフォルト表示態様であって仮判定期待度を示唆していないため、消化中変化保留画像には該当しない。このため、保留表示演出領域200bには仮判定期待度を示唆する保留表示画像(変化保留画像)として消化待ち変化保留画像に該当する保留表示画像αと保留表示画像βとが表示されている。保留表示画像αは、消化順の早い消化待ち保留(第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている消化待ち保留)に対応している。したがって、図49(a)に示す変動演出中の時点では、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、保留表示画像αの現表示態様「青」と対応した青色で緩やかに点滅して保留変化中点灯態様による保留連動演出を実行している。図49および図50では、保留演出照明装置240の点滅時の点灯色は保留表示画像の色と同様の網掛けによって表す。図49(a)では、保留表示画像αの青色と同様に灰色の点状の網掛けで表すことで保留演出照明装置240が青色で点灯していることを示している。また、図49および図50では、保留演出照明装置240が激しく点滅している状態は保留演出照明装置240の左右両側に三角波線を付すことで表し、緩やかに点滅している状態は保留演出照明装置240の左右両側に三角波線を付さないことで表す。
本例では、演出表示部200aが最も消化順の早い処理対象保留に対応する保留表示画像αを表示態様「青」に対応する青色円形の表示態様で表示するのに加えて、保留演出照明装置240が表示態様「青」に対応する保留変化中点灯態様によって青色に点灯する。これにより、本実施形態の遊技機100は演出表示部200aおよび保留演出照明装置240において、最も前に記憶されて仮判定抽選結果が導出された処理対象保留の仮判定期待度を示唆する。
図49(b)は、図49(a)に示す「ハズレ12秒」の態様による後半変動演出の開始から3秒後の時点からさらに所定時間経過後(例えば、5秒後)の時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。後半変動演出の開始から8秒後において、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が継続されている。また、後半変動演出の開始から8秒後には、第1始動入賞口120に遊技球が入球したことに基づいて、新たな特1保留が第1特図保留記憶領域の第3記憶部に記憶されている。これにより、主制御基板300のメインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理(図22参照)において特1保留数が3であることを示す特図1保留指定コマンドを送信バッファにセットする。また、メインCPU300aは、取得時演出判定処理(図23参照)において仮判定処理を行って仮判定抽選結果を例えばハズレに決定し(ステップS536−3)、先読み指定リーチ種別コマンドを送信バッファにセットする(ステップS536−17)。送信バッファにセットされた特図1保留指定コマンドおよび先読み指定リーチ種別コマンドは、タイマ割込み処理(図17参照)のポート出力処理(ステップS400−27)において、副制御基板330に送信される。
サブCPU330aは、先読み指定コマンドの1つである先読み指定リーチ種別コマンドを受信すると、図41に示す先読み指定コマンド受信処理において、処理対象保留が新たに記憶されたことを示す保留入賞フラグをオン状態に設定し(ステップS1230−1)、特図1保留指定コマンドに基づいて特1保留数が1以上であるため消化待ち保留数が1以上であると判定し(ステップS1230−3のYES)、保留変化抽選を実行し(ステップS1230−5)、保留変化抽選に当選して保留表示画像の表示態様の変化によって新たに記憶された消化待ち保留の仮判定期待度を示唆すると決定する(ステップS1230−7のYES)。さらにサブCPU330aは、新たに記憶された消化待ち保留の仮判定抽選結果がハズレであって先読み指定変動モードコマンドを受信していないと判定し(ステップS1230−9のNO)、ハズレ用保留表示態様決定テーブルを読み込み(ステップS1230−13)、保留表示画像の表示態様(最終表示態様と初期表示態様の組み合わせ)を決定する(ステップS1230−15)。サブCPU330aは、保留表示態様決定乱数(例えば「83」)を取得し、図42(b)に示すハズレ用保留表示態様決定テーブルを参照して、取得した保留表示態様決定乱数(83)は、「80〜93」の比較数値の範囲に含まれるため、表示態様を最終表示態様および初期表示態様が「緑」の組み合わせに決定する。保留表示画像の表示態様を決定すると、サブCPU330aは、保留表示態様情報を更新して、サブタイマ割込み処理(図38参照)に戻る(ステップS1230−19)。具体的には、サブCPU330aは、消化待ち保留の記憶領域(本例では、第1特図保留記憶領域)の第3記憶部に対応する第3保留表示態様記憶部に新たな保留表示態様情報として、最終表示態様「緑」、初期表示態様「緑」を設定する。
また、サブCPU330aは、図44に示す入賞時保留演出制御処理において、保留入賞フラグがオン状態であると判定して保留入賞フラグをオフ状態に設定し(ステップS1400−1のYES)、「ハズレ12秒」の態様による後半変動演出中であるためリーチ発展演出中フラグおよび大役遊技中フラグがオフ状態であって保留表示演出可能期間であると判定し(ステップS1400−3のYES)、最新の保留表示態様情報の初期表示態様に基づいて保留表示開始指定コマンドを作成する(ステップS1400−5)。具体的には、サブCPU330aは、新たに表示する保留表示画像が第3記憶部に記憶された消化待ち保留に対応することから、第3保留表示態様記憶部に記憶された保留表示態様情報の初期表示態様「緑」と、保留対応番号「3」の情報を含む保留表示開始指定コマンドを作成して、送信バッファにセットする。さらに、サブCPU330aは、最新保留表示態様情報、すなわち第3保留表示態様記憶部に記憶された保留表示態様情報を更新して現表示態様を初期表示対象と同じ「緑」に設定し(ステップS1400−7)、新たに表示する保留表示画像の表示態様がデフォルト表示態様以外であるため、消化待ち変化保留画像が新たに表示されると判定し(ステップS1400−9のYES)、保留変更時LED点灯コマンドを作成する(ステップS1400−11)。具体的には、サブCPU330aは、最新保留表示態様情報(第3保留表示態様記憶部に記憶された保留表示態様情報)の現表示態様「緑」の情報を含む保留変更時LED点灯コマンドを作成して送信バッファにセットする。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした保留表示開始指定コマンドを画像制御基板340に送信し、保留変更時LED点灯コマンドを電飾制御基板350に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。画像制御基板340が保留表示開始指定コマンドを受信したことで演出表示部200aを制御し、図49(b)に示すように、保留表示演出領域200b内の保留画像表示領域220cに新たな保留表示画像γが表示態様「緑」に該当する緑色円形の表示態様で初期表示される。また、電飾制御基板350が保留変更時LED点灯コマンドを受信したことで保留演出照明装置240を制御し、図49(b)に示すように、保留表示画像γの初期表示に連動して保留演出照明装置240の第2層LEDランプが保留表示画像γの表示態様「緑」と対応した緑色で激しく点滅する保留変更時点灯態様による保留連動演出が実行される。
本実施形態による遊技機100は、保留変更時点灯態様による第2層LEDランプの点灯中も保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯を継続するが、保留変更時点灯態様による第2層LEDランプの点灯の方が保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯よりも目立つため、保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯は一時的に視認しにくくなる。これにより、保留演出照明装置240は、仮判定期待度が示唆されている処理対象保留のうち最も早く消化される処理対象保留についての仮判定抽選結果(本例では、保留表示画像αが示唆する消化待ち保留の仮判定期待度)の示唆中に、一時的に後続の処理対象保留の仮判定抽選結果(後続仮判定抽選結果)を示唆する。また、新たな保留表示画像γの初期表示と連動して保留演出照明装置240において第2層LEDランプが保留変更時点灯態様で点灯することにより、新たに表示された保留表示画像γが示唆する新たな消化待ち保留についての仮判定期待度がより強く遊技者に印象付けられて、遊技者の遊技に対する興趣を向上することができる。
図49(c)は、保留表示画像γが新たに表示されたことに連動して保留演出照明装置240が保留変更時点灯態様で点灯してから約1秒間経過して、保留変更時点灯態様による保留連動演出が終了した時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。電飾制御基板350は、保留変更時点灯態様による保留連動演出の実行期間(約1秒間)が終了すると、第2層LEDランプを消灯する。一方、図49(c)に示すように、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、保留表示画像αの表示態様「青」に対応する青色で緩やかに点滅する保留変化中点灯態様による保留連動演出を継続する。このため、図49(c)に示すように青色で緩やかに点滅する第1層LEDランプが再度視認できるようになる。このようにして、保留演出照明装置240は、後続仮判定抽選結果を一時的に示唆した後で、後続仮判定抽選結果の前に示唆されて最も早く消化される処理対象保留の仮判定抽選結果を再度示唆する。これにより、本実施形態による遊技機100は、一時的に後続仮判定抽選結果を示唆して消化順の遅い処理対象保留の仮判定抽選結果について遊技者の期待感を向上させながらも、最も早く消化される処理対象保留の仮判定抽選結果に対する遊技者の注目を継続させることができる。
保留演出照明装置240は、保留変化中点灯態様で点灯する第1層LEDランプと保留変更時点灯態様で点灯する第2層LEDランプとで構成され、それぞれのLEDランプを独立して制御することが可能に構成されている。このため、遊技機100では、第1層LEDランプで保留変化中点灯態様での点灯を継続させながら、一時的に第2層LEDランプを保留変更時点灯態様で点灯させた後に第2層LEDランプを消灯するという簡潔な制御によって一連の保留連動演出を実行することができる。また、保留連動演出における第1層LEDランプの点滅の周期や輝度は、発光色によらず共通化され、第2層LEDランプの点滅の周期や輝度は、発光色によらず共通化されている。このため、サブCPU330aは、保留変更時点灯態様での保留連動演出を実行する場合には、第1層LEDランプの発光色を含む保留変化中LED点灯コマンドを作成して電飾制御基板350に送信するだけでよく、第1層LEDランプを激しく点滅させるための点滅の周期や輝度を指示する点灯パターンを含む保留変更時LED点灯コマンドを作成する必要はない。また、サブCPU330aは、保留変化中点灯態様での保留連動演出を実行する場合には、第2層LEDランプの発光色を含む保留変化中LED点灯コマンドを作成して電飾制御基板350に送信するだけでよく、第2層LEDランプを緩やかに点滅させるための点滅の周期や輝度点灯パターンを含む保留変化中LED点灯コマンドを作成する必要はない。このように、遊技機100は、2層のLEDランプで構成されている保留演出照明装置240を有することにより、1つのLEDランプの点灯態様を都度切り替えて保留変化中点灯態様での点灯と保留変更時点灯態様での点灯を実現するよりも容易に保留連動演出を制御できる。
また、図49(c)に示す時点では、保留表示演出領域200b内における保留表示演出の態様は、図49(b)に示す状態から変化していないため、図49(c)に示すように、保留表示画像z,α,β,γは、図49(b)に示すのと同様の表示態様で表示されている。また、図49(c)は、「ハズレ12秒」の態様による後半変動演出の開始から約9秒後の時点を示しているため、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が継続されている。
図49(d)は、図49(c)の時点から所定時間が経過して「ハズレ12秒」の態様による後半変動演出が終了した時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。サブCPU330aは、特別図柄の変動表示が終了したことに基づいて主制御基板300から特図停止指定コマンドを受信すると、受信した特図停止指定コマンドを画像制御基板340に送信する。画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信して演出表示部200aを制御することにより、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210a,210b,210cが停止表示される。本例では、図49(d)に示すように、演出図柄210a,210b,210cが「2」「5」「8」の表示態様で停止表示している。また、サブCPU330aは、主制御基板300から特図停止指定コマンドを受信すると、消化中保留の大役抽選結果を報知する変動演出が終了したことに基づいて、第0保留表示態様記憶部に記憶されている消化中保留画像の表示態様に対応する保留表示態様情報を削除する。
図49(d)では、変動演出が終了した時点において、消化待ち保留数が3であり、保留表示態様記憶領域に3つの保留表示態様情報が記憶されているため保留表示演出領域200bに3つの消化待ち保留画像(保留表示画像α,β,γ)が表示されている。しかしながら、変動演出が終了した時点で消化待ち保留数が0であって、保留表示態様記憶領域に保留表示態様情報が1つも記憶されない状態である場合、サブCPU330aは、消化中保留画像の表示を非表示にするための消化中保留画像表示停止コマンドを画像制御基板340に送信する。画像制御基板340は、消化中保留画像表示停止コマンドを受信すると演出表示部200aを制御して、演出図柄210a,210b,210cの停止表示の終了とともに消化中保留画像を非表示にする。
変動演出の終了時点では、保留表示演出領域200b内における保留表示演出の態様は、図49(c)に示す状態から変化していないため、図49(d)に示すように、保留表示画像z,α,β,γは、図49(c)に示すのと同様の表示態様で表示されている。また、保留演出照明装置240においても図49(c)に示す保留変化中点灯態様と同様の点灯態様が継続されている。
特別図柄の変動表示が終了すると、主制御基板300のメインCPU300aは特別図柄変動待ち処理(図27参照)のステップS610−7において特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。非時短遊技状態中において、特別図柄記憶エリアシフト処理では、第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特1保留(消化待ち保留)を、第0記憶部に転送するとともに第2記憶部に記憶されている消化待ち保留を第1記憶部に転送し、さらに第3記憶部に記憶されている消化待ち保留を第2記憶部に転送する。また、メインCPU300aは、ステップS610−7において特1保留数が「1」減算したことを示す保留減指定コマンドを送信バッファにセットして副制御基板330に送信する。
副制御基板330のサブCPU330aは、図45に示す保留シフト時保留演出制御処理において、保留減指定コマンドを受信していると判定し(ステップS1500−1のYES)、リーチ発展演出中でもなく大当たり演出中でもないため保留表示演出可能期間であると判定し(ステップS1500−3のYES)、保留表示態様情報シフト処理を実行する(ステップS1500−5)。サブCPU330aは、保留表示態様情報シフト処理において、第1保留表示態様記憶部に記憶されていた保留表示画像αに対応する保留表示態様情報を第0保留表示態様記憶部に転送し、第2保留表示態様記憶部に記憶されていた保留表示画像βに対応する保留表示態様情報を第1保留表示態様記憶部に転送し、第3保留表示態様記憶部に記憶されていた保留表示画像γに対応する保留表示態様情報を第2保留表示態様記憶部に転送する。
具体的には、サブCPU330aは、第0保留表示態様記憶部の保留表示態様情報を最終表示態様「金」、初期表示態様「青」、現表示態様「青」に更新し、第1保留表示態様記憶部の保留表示態様情報を最終表示態様「赤」、初期表示態様「緑」、現表示態様「緑」に更新し、第2保留表示態様記憶部の保留表示態様情報を最終表示態様「緑」、初期表示態様「緑」現表示態様「緑」に更新し、第3保留表示態様記憶部の保留表示態様情報を削除する。このようにして、主制御基板300での特別図柄記憶エリアシフト処理において第1記憶部から第0記憶部に転送されて消化中保留となった保留を表す保留表示画像αに対応する保留表示態様情報が第1保留表示態様記憶部から第0保留表示態様記憶部にシフトされ、第2記憶部から第1記憶部に転送された特1保留を表す保留表示画像βに対応する保留表示態様情報が第2保留表示態様記憶部から第1保留表示態様記憶部にシフトされ、第3記憶部から第2記憶部に転送された特1保留を表す保留表示画像γに対応する保留表示態様情報が第3保留表示態様記憶部から第2保留表示態様記憶部にシフトされる。
サブCPU330aは、保留表示態様情報シフト処理を実行すると、保留表示画像シフト指定コマンドを作成する(ステップS1500−7)。サブCPU330aは、新たに消化中保留となった保留を表す保留表示画像αをシフトさせるための情報である保留対応番号「0」に対応付けた現表示態様「青」の情報、新たに第1記憶部に転送された消化待ち保留を表す保留表示画像βをシフトさせるための情報である保留対応番号「1」に対応付けた表示態様「緑」の情報および新たに第2記憶部に転送された消化待ち保留を表す保留表示画像γをシフトさせるための情報である保留対応番号「2」に対応付けた表示態様「緑」の情報を含む保留表示画像シフト指定コマンドを作成し、送信バッファにセットする。
また、サブCPU330aは、第1保留表示態様記憶部に保留表示態様情報が記憶されていることから、消化待ち保留数が1以上であると判定し(ステップS1500−9のYES)、遊技状態が非時短遊技状態であると判定し(ステップS1500−11のNO)、非時短用保留変更抽選テーブルを読み込こむ(ステップS1500−15)。また、サブCPU330aは、ループカウンタ値iに1を代入し(ステップS1500−17)、1番目の消化待ち保留に対応する消化待ち保留画像の表示態様が変更可能状態であるか否かを判定する(ステップS1500−19)。具体的には、サブCPU330aは、ステップS1500−19において、第1保留表示態様記憶部に記憶されている最終表示態様「赤」と現表示態様「緑」が異なっているため、1番目の消化待ち保留(第1記憶部に記憶された消化待ち保留)に対応する消化待ち保留画像となる保留表示画像βの表示態様が変更可能状態であると判定し(ステップS1500−19のYES)、保留表示態様変更抽選を実行する(ステップS1500−21)。
サブCPU330aは、ステップS1500−21において、保留変更決定乱数(例えば「15」)を取得すると、ループカウンタ値i=1であることから図46(a)に示す非時短用保留変更抽選テーブルの「第1消化待ち保留画像」の行を参照し、保留変更決定乱数(15)は、比較数値の数値範囲「0〜59」に含まれるため、1番目の消化待ち保留に対応する保留表示画像である「第1消化待ち保留画像」について「変更有無」の「有り」を決定する。これにより、1番目の消化待ち保留に対応する保留表示画像βの表示態様が変更されることが決定される。
ステップS1500−21において「第1消化待ち保留画像」について「変更有無」の「有り」が決定されたことにより、サブCPU330aは、保留表示態様変更抽選に当選したと判定し(ステップS1500−23のYES)、1番目の消化待ち保留に対応する保留表示画像βの保留表示態様情報を更新する(ステップS1500−25)。具体的には、サブCPU330aは、ループカウンタ値i=1であることから第1消化待ち保留画像に対応する保留表示態様情報として、第1保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の現表示態様を更新する。これにより、保留表示画像βに対応する第1保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様が、仮判定期待度数値「2」の「緑」から仮判定期待度数値「3」の「赤」に更新される。
サブCPU330aは、第1消化待ち保留画像(この時点では、保留表示画像β)の現表示態様「赤」と保留変更対応番号「1」の情報を含む保留表示変更指定コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1500−27)、保留表示画像βの現表示態様「赤」を含む保留変更時LED点灯コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1500−29)、保留シフト時保留演出制御処理を終了する。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした保留表示画像シフト指定コマンドおよび保留表示変更指定コマンドを画像制御基板340に送信するとともに、保留変更時LED点灯コマンドを電飾制御基板350に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。画像制御基板340は、変動演出が開始される直前のタイミングにおいて保留表示画像シフト指定コマンドおよび保留表示変更指定コマンドを受信すると演出表示部200aを制御して、消化中保留画像表示領域223に表示されている保留表示画像(消化中保留画像)を非表示にし、保留表示画像シフト指定コマンドに基づいて保留表示画像の表示をシフトさせる。本例では、画像制御基板340は、まず保留表示画像zを非表示にすると、保留対応番号「0」に対応付けた現表示態様「青」の情報に基づいて、保留表示演出領域200bにおいて保留表示画像αを保留画像表示領域220aから保留対応番号「0」に応じた保留画像表示領域である消化中保留画像表示領域223にシフトし、青色円形の表示態様で表示する。また、保留対応番号「1」に対応付けた現表示態様「緑」の情報に基づいて、保留表示画像βを保留画像表示領域220bから保留対応番号「1」に応じた保留画像表示領域である保留画像表示領域220aにシフトし、緑色円形の表示態様で表示する。さらに、保留対応番号「2」に対応付けた現表示態様「緑」の情報に基づいて、保留表示画像γを保留画像表示領域220cから保留対応番号「2」に応じた保留画像表示領域である保留画像表示領域220bにシフトし、緑色円形の表示態様で表示する。これにより、保留表示画像αは、消化中変化保留画像として第0記憶部に転送された消化中保留の仮判定期待度を示唆する画像となる。さらに、画像制御基板340は、保留表示変更指定コマンドに基づいて、保留変更対応番号「1」に対応する保留画像表示領域220aにシフトされた保留表示画像βの表示態様を「赤」に変更する。本例では、保留表示画像βの表示態様を、緑色円形の表示態様から赤色に塗りつぶされた円形(以降、「赤色円形」と称する場合がある)の表示態様に変更する。保留表示画像の表示領域のシフトは、各保留表示画像の表示態様(本実施形態では表示色)を切り替えるようにしてもよいし、保留表示画像が左に向かって移動するようなアニメーション表示であってもよい。
また、電飾制御基板350は、変動演出が開始される直前のタイミングにおいて、保留変更時LED点灯コマンドを受信すると、保留表示画像βの表示態様の変更と連動して、保留連動演出として保留表示画像βの現表示態様「赤」に対応した赤色による保留変更時点灯態様で保留演出照明装置240の第2層LEDランプを激しく点滅させる。なお、このときも保留表示画像αの表示態様「青」に対応した青色による保留変化中点灯態様での第1層LEDランプの点灯が継続している。
これにより、保留表示画像αに対応する消化中保留について大役抽選結果を報知する変動演出の開始時において、図49(e)に示すように、演出表示部200aの保留表示演出領域200b内の消化中保留画像表示領域223に青色円形の表示態様で保留表示画像αが表示され、保留画像表示領域220aに赤色円形の表示態様で保留表示画像βが表示され、保留画像表示領域220bに緑色円形の表示態様で保留表示画像γが表示される。図49及び図50における保留表示画像の赤色は、黒色の塗りつぶしによって図示されている。また、図49(e)に示すように、保留表示画像βの表示態様の変更に連動して保留表示画像βの表示態様「赤」と対応する赤色での保留変更時点灯態様で保留演出照明装置240の第2層LEDランプが激しく点滅する保留連動演出が実行される。このため、保留演出照明装置240では、仮判定期待度が示唆されている処理対象保留のうち最も早く消化される処理対象保留についての仮判定抽選結果(本例では、保留表示画像αが示唆する消化中保留の仮判定期待度)の示唆中に、一時的に後続仮判定抽選結果(本例では、保留表示画像βが示唆する消化待ち保留の仮判定期待度)が示唆される。また、保留変更時点灯態様による保留連動演出によって、保留表示画像βの表示態様が「緑」よりも仮判定期待度の高い「赤」に変更されたことが遊技者に報知される。
また、新たな変動演出が開始されることにより、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が開始される。図49(e)では、「リーチA」の態様による12秒間の前半変動演出が開始されている状態が図示されている。
図49(f)は、保留表示画像βの表示態様が変更されたことに連動して保留演出照明装置240の第2層LEDランプが保留変更時点灯態様で点灯してから約1秒間経過して、保留変更時点灯態様による保留連動演出が終了した時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。電飾制御基板350は、保留変更時点灯態様による保留連動演出の実行期間(約1秒間)が終了すると、第2層LEDランプを消灯する。一方、図49(f)に示すように、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、表示画像αの表示態様「青」に対応する青色で緩やかに点滅する保留変化中点灯態様による保留連動演出を継続する。このため、図49(f)に示すように青色で緩やかに点滅する第1層LEDランプが再度視認できるようになる。これにより、保留演出照明装置240は、後続仮判定抽選結果を一時的に示唆した後で、後続仮判定抽選結果の前に示唆していた最も早く消化される処理対象保留の仮判定抽選結果を再度示唆する。また、図49(f)は、「リーチA」の態様による前半変動演出の開始から約1秒経過した時点であるため、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が継続されている。
また、図49(f)に示す時点では、保留表示演出領域200b内における保留表示演出の態様は、図49(e)に示す状態から変化していないため、図49(f)に示すように、保留表示画像α,β,γは、図49(e)に示すのと同様の表示態様で表示されている。
図49(g)は、変動演出(本例では、「リーチA」の態様による前半変動演出)の開始後3.5秒の時点における演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。変動演出の開始後3.5秒の時点は、変動演出中における第1の保留表示変更タイミングである。このため、サブCPU330aは、図47に示す変動演出中保留演出制御処理において、「リーチA」の態様による前半変動演出中であるため保留表示演出可能期間であると判定し(ステップS1600−1のYES)、現在の遊技状態が非時短遊技状態であると判定し(ステップS1600−3のYES)、第0保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様が「青」であって最終表示態様「金」と異なるため、消化中保留画像である保留表示画像αの表示態様が変更可能状態であると判定し(ステップS1600−5のYES)、変動時間計時タイマのカウンタ値が第1の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しており、現時点が第1の保留表示変更タイミングであると判定し(ステップS1600−7のYES)、変動演出中保留表示態様変更抽選を実行し(ステップS1600−9)、変動演出中保留表示態様変更抽選に当選したと判定し(ステップS1600−11のYES)、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報を更新する(ステップS1600−15)。具体的には、サブCPU330aは、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報として、第0保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の現表示態様を仮判定期待度数値「1」である「青」から、仮判定期待度数値「2」である「緑」に更新する。
また、サブCPU330aは、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様「緑」と保留変更対応番号「0」の情報を含む保留表示変更指定コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1600−17)、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様「緑」の情報を含む保留変更時LED点灯コマンドを作成して送信バッファにセットする(ステップS1600−19)。
さらに、サブCPU330aは、図48に示す保留連動演出制御処理において、保留表示演出可能期間であると判定し(ステップS1700−1のYES)、最終表示態様がデフォルト表示態様以外の保留表示態様情報が第0保留表示態様記憶部から第2保留表示態様記憶部に記憶されていることから変化保留画像が演出表示部200aに表示中であると判定し(ステップS1700−3のYES)、最前変化保留表示態様として、消化中保留に対応する第0保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様「緑」を取得する(ステップS1700−5)。サブCPU330aは、現在記憶されている最前変化保留表示態様「青」と取得した最前変化保留表示態様「緑」が異なるため、最前変化保留変更フラグをオン状態に設定して、サブRAM330cの所定の記憶領域に記憶する。
また、サブCPU330aは、最前変化保留変更フラグがオン状態であって最前変化保留表示態様が変更されていると判定すると、最前変化保留変更フラグをオフ状態に設定し(ステップS1700−7)、最前変化保留表示態様の情報として第0保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様「緑」を含む保留変化中LED点灯コマンドを作成して送信バッファにセットする。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした保留表示変更指定コマンドを画像制御基板340に送信し、保留変更時LED点灯コマンドおよび保留変化中LED点灯コマンドを電飾制御基板350に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。画像制御基板340が保留表示変更指定コマンドを受信して演出表示部200aを制御することで、図49(g)に示すように、保留表示演出領域200b内の消化中保留画像表示領域223に表示されている保留表示画像αの表示態様が「青」から「緑」に変更される。また、電飾制御基板350が保留変更時LED点灯コマンドを受信したことで、図49(g)に示すように、保留演出照明装置240の第2層LEDランプが保留表示画像αの表示態様「緑」と対応する緑色で激しく点滅する保留変更時点灯態様による保留連動演出が消化中保留画像である保留表示画像αの表示態様の変更と連動して実行される。
また、電飾制御基板350は、保留変更時LED点灯コマンドと同時に保留変化中LED点灯コマンドを受信している。このため、保留変更時点灯態様による第2層LEDランプの点灯とほぼ同時に、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、電飾制御基板350に制御され、消化中保留画像である保留表示画像αの表示態様「緑」と対応する緑色で緩やかに点滅する保留変化中点灯態様による保留連動演出を実行する。ただし、図49(g)に示される時点では、遊技者には、保留変更時点灯態様による第2層LEDランプの点灯のみが視認され、保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯は視認されない。
また、図49(g)に示す時点では、保留表示演出領域200b内における保留表示画像β,γの表示態様は、図49(f)に示す状態から変化していないため、図49(g)に示すように、消化中保留画像である保留表示画像β,γは、図49(f)に示すのと同様の表示態様で表示されている。また、図49(f)は、「リーチA」の態様による前半変動演出の開始から3.5秒経過した時点であるため、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が継続されている。
図49(h)は、保留表示画像αの表示態様が変更されたことに連動して保留演出照明装置240が保留変更時点灯態様で点灯してから約1秒間経過して、保留変更時点灯態様による保留連動演出が終了した時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。電飾制御基板350は、保留変更時点灯態様による保留連動演出の実行期間(約1秒間)が終了すると、第2層LEDランプを消灯する。一方、図49(h)に示すように、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、保留表示画像αの表示態様「緑」と対応する緑色で緩やかに点滅する保留変化中点灯態様による保留連動演出を継続する。このため、図49(h)に示すように、緑色で緩やかに点滅する第1層LEDランプが視認できるようになる。また、図49(f)は、「リーチA」の態様による前半変動演出の開始後約4.5秒の時点を示しているため、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が継続されている。
また、図49(h)に示す時点では、保留表示演出領域200b内における保留表示演出の態様は、図49(g)に示す状態から変化していないため、図49(h)に示すように、保留表示画像α,β,γは、図49(g)に示すのと同様の表示態様で表示されている。
図50(a)は、図49(h)に示す時点から0.5秒経過後すなわち「リーチA」の態様による前半変動演出の開始から5秒の時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。このとき、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が継続されている。
また、本例では、前半変動演出の開始から5秒の時点では、第1始動入賞口120に遊技球が入球したことに基づいて、新たな特1保留が第1特図保留記憶領域の第3記憶部に記憶されている。これにより、主制御基板300のメインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理において特1保留数が3であることを示す特図1保留指定コマンドを送信バッファにセットし、取得時演出判定処理(図23参照)において仮判定処理を行って仮判定抽選結果を例えばハズレに決定し(ステップS536−3)、先読み指定リーチ種別コマンドを送信バッファにセットする(ステップS536−17)。送信バッファにセットされた特図1保留指定コマンドおよび先読み指定リーチ種別コマンドは、ポート出力処理(ステップS400−27)において、副制御基板330に送信される。
サブCPU330aは、先読み指定コマンドの1つである先読み指定リーチ種別コマンドを受信すると、図41に示す先読み指定コマンド受信処理において保留入賞フラグをオン状態に設定し(ステップS1230−1)、特図1保留指定コマンドに基づいて消化待ち保留数が1以上であると判定し(ステップS1230−3のYES)、保留変化抽選を実行し(ステップS1230−5)、保留変化抽選が非当選であるため保留表示画像の表示態様の変化によって新たに記憶された消化待ち保留の仮判定期待度を示唆しないと決定し(ステップS1230−7のNO)、保留表示画像の表示態様をデフォルト表示態様に決定し(ステップS1230−17)、保留表示態様情報を更新して第3保留表示態様記憶部に新たな保留表示態様情報として最終表示態様「白」、初期表示態様「白」を設定し
(ステップS1230−19)、サブタイマ割込み処理(図38参照)に戻る。
また、サブCPU330aは、図44に示す入賞時保留演出制御処理において、保留入賞フラグがオン状態であると判定して保留入賞フラグをオフ状態に設定し(ステップS1400−1のYES)、「リーチA」の態様の前半変動演出中であるためリーチ発展演出中フラグおよび大役遊技中フラグがオフ状態であって保留表示演出可能期間であると判定し(ステップS1400−3のYES)、最新の保留表示態様情報の初期表示態様に基づいて保留表示開始指定コマンドを作成する(ステップS1400−5)。具体的には、サブCPU330aは、第3保留表示態様記憶部に記憶された保留表示態様情報の初期表示態様「白」と、保留対応番号「3」の情報を含む保留表示開始指定コマンドを作成して、送信バッファにセットする。さらに、サブCPU330aは、最新保留表示態様情報を初期表示対象と同じ「白」に設定し(ステップS1400−7)、新たに表示する保留表示画像の表示態様がデフォルト表示態様であるため、新たに表示される保留表示画像が消化待ち変化保留画像でないと判定し(ステップS1400−9のNO)、サブタイマ割込み処理(図38参照)に戻る。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした保留表示開始指定コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。画像制御基板340が保留表示開始指定コマンドを受信したことで演出表示部200aを制御し、図50(a)に示すように、保留表示演出領域200b内の保留画像表示領域220cに新たな保留表示画像δがデフォルトの表示態様である白色円形の表示態様で初期表示される。本例では、保留表示画像δは仮判定期待度を示唆していない。このため、保留表示画像δは、消化待ち変化保留画像に該当しない。また、新たに表示される保留表示画像の表示態様がデフォルトの表示態様である場合、電飾制御基板350に保留変更時LED点灯コマンドが送信されないので、保留表示画像δの初期表示に連動して保留演出照明装置240の第2層LEDランプでは保留変更時点灯態様による保留連動演出は行われない。したがって、図50(a)に示すように、保留演出照明装置240では図49(h)に示すのと同様に、保留表示画像αの表示態様に対応する緑色で点灯する第1層LEDランプが視認できる。
また、図50(a)に示す時点では、保留表示演出領域200b内における保留表示画像α,β,γの表示態様は、図49(h)に示す状態から変化していないため、図50(a)に示すように、保留表示画像α,β,γは、図49(h)に示すのと同様の表示態様で表示されている。
図50(b)は、図50(a)に示す保留表示画像δが初期表示された時点から0.5秒経過後すなわち「リーチA」の態様による前半変動演出の開始から5.5秒の時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。変動演出の開始後5.5秒の時点は、変動演出中における第2の保留表示変更タイミングである。このため、サブCPU330aは、図47に示す変動演出中保留演出制御処理において、「リーチA」の態様による前半変動演出中であるため保留表示演出可能期間であると判定し(ステップS1600−1のYES)、現在の遊技状態が非時短遊技状態であると判定し(ステップS1600−3のYES)、第0保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様が「緑」であって最終表示態様「金」と異なるため、消化中保留画像である保留表示画像αの表示態様が変更可能状態であると判定し(ステップS1600−5のYES)、変動時間計時タイマのカウンタ値が第2の保留表示変更タイミングに該当する値と一致しており、現時点が第1の保留表示変更タイミングでなく(ステップS1600−7のNO)、現時点が第2の保留表示変更タイミングであると判定し(ステップS1600−13のYES)、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報を更新する(ステップS1600−15)。具体的には、現時点は第2の保留表示変更タイミングであって、非時短遊技状態中における最後の保留表示画像の表示態様変更タイミングである。このため、サブCPU330aは、変更可能状態の表示態様を最終表示態様まで遷移させるため、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報として、第0保留表示態様記憶部に記憶されている保留表示態様情報の現表示態様を、「緑」(仮判定期待度数値「2」)から最終表示態様である「金」(仮判定期待度数値「4」)に更新する。
また、サブCPU330aは、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様「金」と保留変更対応番号「0」の情報を含む保留表示変更指定コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1600−17)、消化中保留画像に対応する保留表示態様情報の現表示態様「金」の情報を含む保留変更時LED点灯コマンドを作成して送信バッファにセットする(ステップS1600−19)。
さらに、サブCPU330aは、図48に示す保留連動演出制御処理において、保留表示演出可能期間であると判定し(ステップS1700−1のYES)、変化保留画像が演出表示部200aに表示中であると判定し(ステップS1700−3のYES)、最前変化保留表示態様として、消化中保留に対応する第0保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様「金」を取得する(ステップS1700−5)。サブCPU330aは、現在記憶されている最前変化保留表示態様「緑」と取得した最前変化保留表示態様「金」が異なるため、最前変化保留変更フラグをオン状態に設定して、サブRAM330cの所定の記憶領域に記憶する。
また、サブCPU330aは、最前変化保留変更フラグがオン状態であって最前変化保留表示態様が変更されていると判定すると、最前変化保留変更フラグをオフ状態に設定し(ステップS1700−7)、最前変化保留表示態様の情報として第0保留表示態様記憶部に記憶されている現表示態様「金」を含む保留変化中LED点灯コマンドを作成して送信バッファにセットする。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした保留表示変更指定コマンドを画像制御基板340に送信し、保留変更時LED点灯コマンドおよび保留変化中LED点灯コマンドを電飾制御基板350に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。画像制御基板340が保留表示変更指定コマンドを受信して演出表示部200aを制御することで、図50(b)に示すように、保留表示演出領域200b内の消化中保留画像表示領域223に表示されている保留表示画像αが緑色円形の表示態様から表示態様「金」に該当する金色に塗りつぶされた円形(以降、「金色円形」と称する場合がある)の表示態様に変更される。図50では、保留表示画像における金色は、縦線の網掛けによって図示されている。また、電飾制御基板350が保留変更時LED点灯コマンドを受信したことで保留演出照明装置240が制御され、図50(b)に示すように、保留演出照明装置240の第2層LEDランプは、保留表示画像αの表示態様「金」と対応する金色で激しく点滅する保留変更時点灯態様による保留連動演出を実行する。この保留連動演出は、消化中保留画像である保留表示画像αが緑色円形の表示態様から金色円形の表示態様に変更されるのと連動して実行される。
また、電飾制御基板350は、保留変更時LED点灯コマンドと同時に保留変化中LED点灯コマンドを受信している。このため、保留変更時点灯態様による第2層LEDランプの点灯とほぼ同時に、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、電飾制御基板350に制御され、消化中保留画像である保留表示画像αの表示態様「金」と対応する金色で緩やかに点滅する保留変化中点灯態様による保留連動演出を実行する。ただし、図50(b)に示される時点では、遊技者には、保留変更時点灯態様による第2層LEDランプの点灯のみが視認され、保留変化中点灯態様による第1層LEDランプの点灯は視認されない。
図50(c)は、保留表示画像αの表示態様が変更されたことに連動して保留演出照明装置240が保留変更時点灯態様で点灯してから約1秒間経過して、保留変更時点灯態様による保留連動演出が終了した時点の演出表示部200aの表示態様および保留演出照明装置240の点灯態様を示している。電飾制御基板350は、保留変更時点灯態様による保留連動演出の実行期間(約1秒間)が終了すると、第2層LEDランプを消灯する。一方、図50(c)に示すように、保留演出照明装置240の第1層LEDランプは、保留表示画像αの表示態様「金」と対応する金色で緩やかに点滅する保留変化中点灯態様による保留連動演出を継続する。このため、図50(c)に示すように、金色で緩やかに点滅する第1層LEDランプが視認できるようになる。また、図50(c)は、「リーチA」の態様による前半変動演出の開始後約6.5秒の時点を示しているため、演出表示部200a内のほぼ中央では演出図柄210a,210b,210cが下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が継続されている。
また、図50(c)に示す時点では、保留表示演出領域200b内における保留表示演出の態様は、図50(b)に示す状態から変化していないため、図50(c)に示すように、保留表示画像α,β,γ,δは、図50(b)に示すのと同様の表示態様で表示されている。
図50(c)に示す時点から所定時間(例えば、5.5秒)経過すると、図50(d)に示すように、演出表示部200aにはリーチ態様の演出図柄210a,210cが表示される。本例では、演出図柄210a,210cが順次「7」の表示態様で停止し、演出図柄210aと演出図柄210cとの間で演出図柄210bが変動表示を継続する。これにより、「リーチA」の態様による前半変動演出が終了し、リーチ発展演出が開始されることが遊技者に報知される。図50(d)に示す時点では、保留表示演出が継続しており、保留表示演出領域200bにおいて、図50(c)に示すのと同様の表示態様で保留表示画像α,β,γ,δが表示されている。また、保留表示演出と連動して実行される保留連動演出も継続しており、保留表示画像αの表示態様「金」と対応する金色での保留変化中点灯態様による保留演出照明装置240の第1層LEDランプの点灯が継続されている。
演出図柄210a,210cがリーチ態様となり前半変動演出が終了すると、図50(e)に示すように、演出表示部200aにおいて後半変動演出であるリーチ発展演出(本例では、通常リーチ発展演出)が開始される。図50(e)は、演出表示部200aのほぼ全面において通常リーチ発展演出の動画像が再生表示されていることを示している。なお、図50(e)では、通常リーチ発展演出の動画像は破線の枠と「リーチ演出」の文字列によって表されている。また、通常リーチ発展演出の実行期間において、演出図柄210a,210b,210cは、通常リーチ発展演出を阻害しないように演出表示部200a内の右上領域において表示される。本例では、演出表示部200a内において左右の演出図柄210a,210cの「7」が表示され、その間で演出図柄210bが変動した状態で表示され、変動演出が継続されていることが遊技者に報知される。
また、リーチ発展演出の開始時において、サブCPU330aは、タイムスケジュール管理処理(図43参照)のステップS1300−3においてリーチ発展演出中フラグをオン状態に設定する。これにより、保留表示演出を実行可能な保留表示演出可能期間が終了する。したがって、サブCPU330aは、例えばステップS1300−3において、保留表示演出停止指定コマンドおよび保留連動演出停止指定コマンドを作成し、送信バッファにセットする。保留表示演出停止指定コマンドは、演出表示部200aにおける保留表示演出を終了させるためのコマンドである。また、保留連動演出停止指定コマンドは、保留演出照明装置240における保留連動演出を終了させるためのコマンドである。サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、送信バッファにセットされた保留表示演出停止指定コマンドは画像制御基板340に送信され、保留連動演出停止指定コマンドは電飾制御基板350に送信される。
画像制御基板340は、保留表示演出停止指定コマンドを受信すると演出表示部200aを制御して、保留表示演出領域200b内に表示されている保留表示演出に係る画像をすべて非表示状態にする。これにより、図50(e)に示すように、図50(d)の状態において保留表示演出領域200bに表示されていた保留表示画像α,β,γ,δと消化中保留台座画像221の表示が非表示となり、保留表示演出が終了される。また、電飾制御基板350は、保留連動演出停止指定コマンドを受信すると保留演出照明装置240を制御して、保留演出照明装置240の第1層LEDランプおよび第2層LEDランプを消灯させる。これにより、図50(d)の状態において保留表示画像αの表示態様「金」と対応する金色での保留変化中点灯態様で点灯していた保留演出照明装置240の第1層LEDランプの点灯が終了され、図50(e)に示すように保留連動演出が終了される。本例では、保留演出照明装置240の第1層LEDランプおよび第2層LEDランプが消灯した状態を、バツ印によって図示している。
後半変動演出として、図50(e)に示す通常リーチ発展演出が所定時間(本実施形態では、30秒間)実行された後、画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図50(f)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210a,210b,210cが全て「7」の表示態様で停止表示する。これにより、変動演出が終了するとともに、大役抽選結果が大当たりであることが遊技者に報知される。
図50(f)に示す変動演出が終了した時点において、サブCPU330aは、リーチ発展演出が終了したことに応じて、タイムスケジュール管理処理(図43参照)のステップS1300−3においてリーチ発展演出中フラグをオフ状態に設定している。また、演出図柄210a,210b,210cが停止表示されている時点では、副制御基板330は主制御基板300から大役遊技の開始を示すオープニング指定コマンドを受信していないため、大役遊技中フラグはオン状態に設定されておらずオフ状態である。したがって、図50(f)に示す遊技機100の状態は保留表示演出可能期間が開始された状態である。このため、保留表示演出領域200bには図50(d)に示すのと同様の表示態様で保留表示画像α,β,γ,δが再表示される。また、リーチ発展演出中に新たな特1保留が記憶され、保留変化抽選に当選したことに基づいて、保留表示演出領域200bには新たな保留表示画像εが青色円形の表示態様で表示される。これにより、演出表示部200aにおいて保留表示演出が再開される。また、図50(f)に示すように、保留表示演出が再開されたことに連動して、保留演出照明装置240は、保留表示画像αの表示態様「金」と対応する保留変化中点灯態様による保留連動演出を再開する。
具体的には、サブCPU330aは、保留表示演出の再開時に、例えばステップS1300−3において保留表示演出開始指定コマンドおよび保留連動演出開始指定コマンドを作成し、送信バッファにセットする。保留表示演出開始指定コマンドは、サブRAM330cの保留表示態様記憶領域に記憶された保留表示態様情報に基づいて保留表示演出を再開させるためのコマンドである。保留表示演出開始指定コマンドには、保留表示画像の表示領域を確定するための保留対応番号と保留対応番号に対応付けた各保留表示画像の現表示態様の情報が含まれる。ただし、リーチ発展演出中に新たに記憶された特1保留に対応する保留表示態様情報については、現表示態様の設定前であるため、保留表示演出開始指定コマンドに保留対応番号に対応付けた初期表示態様を設定する。また、保留連動演出開始指定コマンドは、保留変化中点灯態様による保留連動演出を再開させるためのコマンドである。保留連動演出開始指定コマンドには、サブRAM330cに記憶されている最前変化保留表示態様の情報が含まれる。
サブタイマ割込み処理(図38参照)のステップS1100−7において、送信バッファにセットされた保留表示演出開始指定コマンドは画像制御基板340に送信され、保留連動演出開始指定コマンドは、電飾制御基板350に送信される。画像制御基板340は、保留表示演出開始指定コマンドを受信すると演出表示部200aを制御して、保留表示演出開始指定コマンドの内容に基づく保留表示演出を再開させる。また、電飾制御基板350は、保留連動演出開始指定コマンドを受信すると保留演出照明装置240を制御して、保留連動演出開始指定コマンドの内容に基づく保留変化中点灯態様による保留連動演出を再開させる。
また、図示は省略するが、変動演出終了後、大入賞口が開放される大役遊技が実行されるのと同期して、演出表示部200a、演出役物装置202、演出照明装置204および音声出力装置206等の少なくともいずれかを用いて大当たりに当選したことに伴う大当たり演出が実行される。サブCPU330aは、主制御基板300から大役遊技の開始を示すオープニング指定コマンドを受信しすると、大役遊技の開始時において大役遊技中フラグをオン状態に設定する。これにより、保留表示演出可能期間が終了されて画像制御基板340には再び保留表示演出停止指定コマンドが送信され、図50(f)に示す時点において保留表示演出領域200bに表示されていた保留表示画像α,β,γ,δと消化中保留台座画像221の表示が非表示となり、保留表示演出が終了する。また、電飾制御基板350にも再び保留連動演出停止指定コマンドが送信され、図50(f)に示す時点において保留変化中点灯態様での点灯が再開された第1層LEDランプが消灯され、保留表示演出と連動して実行される保留演出照明装置240における保留連動演出も終了する。
上述したように、大役遊技の前後では遊技状態が変更される可能性があるため、大役遊技実行中は先読み指定コマンドに基づく保留表示態様の決定は行われない。したがって、大役遊技終了に伴って再開される保留表示演出は、例外的に通常の保留表示演出と異なる演出となる。具体的には、大役遊技終了時に再開される保留表示演出では、大役遊技実行中に保留された処理対象保留(特1保留または特2保留)の数を遊技者に報知する演出となる。大役遊技の終了に伴って保留表示演出を再開する場合、サブCPU330aは、大役遊技終了前に受信した最新の特図保留指定コマンドの内容に基づいて、大役遊技終了時点での処理対象保留に対応する保留表示態様情報を保留表示態様記憶領域に記憶する。サブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドで指定された大役遊技後の遊技状態が非時短状態である場合は、特図1保留指定コマンドに基づいて保留表示態様情報を作成し、大役遊技後の遊技状態が時短状態である場合は、特図2保留指定コマンドに基づいて保留表示態様情報を作成する。このとき記憶される保留表示態様情報は全て、最終表示態様および初期表示態様がデフォルト表示態様「白」に設定される。
サブCPU330aは、大役遊技の終了に伴う保留表示演出の再開時において、サブRAM330cの保留表示態様記憶領域に記憶されたデフォルト表示態様のみの保留表示態様情報に基づいて保留表示演出を再開させるための保留表示演出開始指定コマンドを作成し、画像制御基板340に送信する。画像制御基板340が保留表示演出開始指定コマンドを受信すると演出表示部200aを制御して、保留表示演出領域200bに処理対象保留数と同数の保留表示画像を白色円形の表示態様で表示させる。
遊技機100は、保留連動演出において第1層LEDランプが保留変化中点灯態様での点灯に用いられ、第2層LEDランプが保留変更時点灯態様での点灯に用いられるにように構成されているが、これに限られない。例えば、遊技機100は、第1層LEDランプと同様に第2層LEDランプを保留変化中点灯態様で点灯させるとともに、保留表示画像が変更される際には保留変化中点灯態様での点灯に優先して保留変更時点灯態様で第2層LEDランプを点灯させるように構成されていてもよい。
例えば、電飾制御基板350は、副制御基板330から保留変化中LED点灯コマンドを受信すると、第1層LEDランプおよび第2層LEDランプを保留変化中点灯態様での点灯対象とすることを保留演出照明装置240に指示する。この指示に基づいて、保留演出照明装置240は、第1層LEDランプおよび第2層LEDランプが保留変化中点灯態様で点灯するように制御する。また、電飾制御基板350は、保留変更時LED点灯コマンドを受信すると、第1層LEDランプおよび第2層LEDランプを保留変化中点灯態様での点灯対象とする指示を維持しつつ、この指示に加えて第2層LEDランプを保留変更時点灯態様での点灯対象とすることを保留演出照明装置240に指示する。保留演出照明装置240は、第2層LEDランプについて保留変化中点灯態様での点灯対象とする指示と、保留変更時点灯態様での点灯対象とする指示とを受けると、優先度の高い保留変更時点灯態様で第2層LEDランプが点灯するように制御する。電飾制御基板350は、保留変更時点灯態様の実行期間が終了すると、第2層LEDランプを保留変更時点灯態様での点灯対象とする指示を停止する。このとき、電飾制御基板350は、第1層LEDランプおよび第2層LEDランプを保留変化中点灯態様での点灯対象とする指示を維持しているので、保留演出照明装置240に対して新たな指示をする必要はなく、保留演出照明装置240は、維持されていた指示に基づいて第2層LEDランプの点灯態様を保留変化中点灯態様に切り替えればよい。
なお、ここでは、保留演出照明装置240が点灯態様の優先度を判定しているが、電飾制御基板350が点灯態様の優先度を判定するようにしてもよい。例えば、電飾制御基板350は、保留変化中LED点灯コマンドを受信してから所定時間経過後に保留変更時LED点灯コマンドを受信した場合、第1層LEDランプおよび第2層LEDランプを保留変化中点灯態様での点灯対象とすることを維持しつつ、第2層LEDランプを保留変化中点灯態様での点灯対象とする指示を一旦停止して、第2層LEDランプを優先度の高い保留変更時点灯態様での点灯対象とすることを保留演出照明装置240に指示する。また、電飾制御基板350は、保留変更時点灯態様の実行期間が終了すると、第2層LEDランプを保留変更時点灯態様での点灯対象とする指示を停止して、第2層LEDランプを保留変化中点灯態様での点灯対象とすることを再び保留演出照明装置240へ指示する。このようにすると、保留演出照明装置240が制御手段を有していなくても、適切に点灯態様を切り替えることができる。
このように構成されている遊技機100は、上記の説明で記載した効果に加えて、次のような効果が得られる。すなわち、遊技機100は、保留変化中点灯態様での第1層LEDランプおよび第2層LEDランプの点灯制御を維持しつつ保留変更時点灯態様での第2層LEDランプの点灯制御を行うので、電飾制御基板350における点灯制御が容易であるとともに第2層LEDランプの点灯態様の切替えを円滑に行うことができる。また、遊技機100は、第1層LEDランプと第2層LEDランプだけでなく遊技盤108や前枠106等に搭載したLEDランプとも連動した保留連動演出を実行する場合に、各LEDランプの点灯態様にズレを生じさせずに、各LEDランプの点灯態様を即座に連動させることができる。
以上、説明したように、本実施形態による遊技機100は、仮判定抽選結果を示唆する保留演出照明装置240を備え、保留演出照明装置240は、保留変化中点灯態様によって示唆中の仮判定抽選結果より後に主制御基板300において導出された仮判定抽選結果である後続仮判定抽選結果を保留変更時点灯態様によって一時的に示唆する。これにより、複数の処理対象保留の仮判定抽選結果を1つの照明装置によって示唆できる。また、保留演出照明装置240は、保留変化中点灯態様と保留変更時点灯態様の2つの異なる点灯態様を実現できるため、仮判定抽選結果の示唆に際して多彩な演出を実行することができる。
(変形例)
上記実施形態では、保留連動演出を実行して処理対象保留の仮判定抽選結果を示唆する仮判定結果示唆手段の一例として保留演出照明装置240を例示したが、仮判定結果示唆手段の実施形態はこれに限られない。例えば、遊技機100は、演出表示部200aを仮判定結果示唆手段として用いてもよい。具体的には、遊技機100は、変動演出中に演出表示部200aに表示される所定の画像を用いて保留連動演出を実行するように構成されていても良い。この場合、サブCPU330aは、入賞時保留演出制御処理(図44参照)のステップS1400−11、保留シフト時保留演出制御処理(図45参照)のステップS1500−29、および変動演出中保留演出制御処理(図47参照)のステップS1600−19において電飾制御基板350に保留変更時LED点灯コマンドを送信する代わりに、これらのステップにおいて画像制御基板340に保留変更時画像表示コマンドを送信する。画像制御基板340は、保留変更時画像表示コマンドを受信すると演出表示部200aを制御して、所定の画像(仮判定画像)を変動演出中に表示態様が変更された保留表示画像の現表示態様と対応する態様(保留変更時画像表示態様)で所定の画像を表示する。保留変更時画像表示態様は、上記実施形態における保留変更時点灯態様に対応する。例えば、表示態様が変更された保留表示画像の現表示態様が表示態様「青」であれば、保留連動演出画像は、青色に短周期で点滅する表示態様で表示される。
また、演出表示部200aを仮判定結果示唆手段として用いる場合、サブCPU330aは、保留連動演出制御処理(図48参照)のステップS1700−9において電飾制御基板350に保留変化中LED点灯コマンドを送信する代わりに、ステップS1400−11、ステップS1500−29およびステップS1600−19において画像制御基板340に保留変化中画像表示コマンドを送信する。画像制御基板340は、保留変化中画像表示コマンドを受信すると演出表示部200aを制御して、所定の画像(保留連動演出画像)を最前変化保留表示態様と対応する態様(保留変化中画像表示態様)で所定の画像を表示する。保留変化中画像表示態様は、上記実施形態における保留変化中点灯態様に対応する。例えば、最前変化保留表示態様が表示態様「赤」であれば、保留連動演出画像は赤色に長周期で点滅する表示態様で表示される。このようにして、遊技機100は、最も早く消化される処理対象保留の仮判定抽選結果および後続仮判定抽選結果を仮判定画像の表示態様によって示唆する。
このように、演出表示部200aを仮判定結果示唆手段として用いることで、保留演出照明装置240のような照明装置を有しない遊技機においても、保留表示演出と連動した保留連動演出を実現することができる。保留連動演出画像は、変動演出中に表示されている背景画像であってもよいし、保留連動演出のために用意された画像でもよい。また、保留連動演出画像の形状は、文字列や記号、または何らかのキャラクタであってもよい。
また、上記実施形態では、保留演出照明装置240は第1層LEDランプと第2層LEDランプとで構成されているが、これに限られない。保留演出照明装置240は、1つのLEDランプで構成されていてもよい。このとき、サブCPU330aは、保留変更時点灯態様での保留連動演出を実行する場合には、LEDランプの発光色のみでなくLEDランプを激しく点滅させるための点滅の周期や輝度を指示する点灯パターンを含む保留変更時LED点灯コマンドを電飾制御基板350に送信する。また、サブCPU330aは、保留変化中点灯態様での保留連動演出を実行する場合には、LEDランプの発光色のみでなくLEDランプを緩やかに点滅させるための点滅の周期や輝度点灯パターンを含む保留変化中LED点灯コマンドを電飾制御基板350に送信する。
また、上記実施形態では、遊技機100には保留連動演出を実行するための照明装置として保留演出照明装置240が設けられているが、これに限られず、遊技機100は、演出照明装置204を用いて保留連動演出を実行するように構成されていてもよい。演出照明装置204を用いて保留連動演出を実行することで、保留演出照明装置240が設けられていない遊技機においても演出表示部200aにおける保留表示演出と連動して実行される保留連動演出を実現することが可能である。
また、上記実施形態では、保留連動演出は、保留表示演出と連動して実行されるがこれに限られない。遊技機100は、保留表示演出を実行せず、保留連動演出のみを実行するように構成されていてもよい。この場合、サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信したことに基づく先読み指定コマンド受信処理(図41参照)において、保留表示情報態様の更新(ステップS1230−19)を実行して保留表示態様情報を保留表示態様記憶領域に記憶するが、以降の入賞時保留演出制御処理(図44参照)、保留シフト時保留演出制御処理(図45参照)および変動演出中保留演出制御処理(図47参照)では、演出表示部200aでの保留表示画像の表示に係る処理は実行せず、保留連動演出に係る処理および保留表示態様情報を更新する処理を実行する。これにより、遊技機100では、演出表示部200aに保留表示演出領域200bを設けなくても処理対象保留の仮判定期待度を示唆することができ、保留表示演出以外の他の演出のために演出表示部200aを利用することができる。
また、上記実施形態では、遊技機100は、リーチ発展演出実行中は保留表示演出および保留連動演出を実行しないが、保留表示演出および保留連動演出は、リーチ発展演出を阻害しない態様でリーチ発展演出実行中において実行されてもよい。このとき、サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグがオン状態であるときも保留表示演出可能期間であると判定する。また、例えば、リーチ発展演出のうち、「通常リーチ」の態様のリーチ発展演出中には保留表示演出および保留連動演出を実行せず、「ストーリーリーチ」の態様のリーチ発展演出中には保留表示演出および保留連動演出を実行するようにしてもよい。リーチ発展演出中に保留表示演出および保留連動演出を実行する場合、変動演出中における3回目の保留表示変更タイミングとして第3の保留表示変更タイミングをリーチ発展演出中に設けてもよい。
また、上記実施形態では、消化中保留画像の表示態様を変更するための変動演出中における保留表示変更タイミングについて、第1の保留表示変更タイミングを変動開始後3.5秒と例示し、第2の保留表示変更タイミングを変動開始後5.5秒として例示したが、これに限られない。第1の保留表示変更タイミングは、変動開始後3.5秒より前又は後に設定されてもよいし、第2の保留表示変更タイミングは、第1の保留表示変更タイミングの後かつ実行中の変動演出の終了前のタイミングに設定されていればよい。ただし、保留変更時点灯態様による保留連動演出の実行期間は1秒間程度であるため、第1の保留表示変更タイミングと第2の保留表示変更タイミングとの間は2秒間程度の間隔が空いていることが望ましい。
また、上記実施形態では、大役遊技を実行する権利獲得についての遊技状態が高確率遊技状態であるときに保留表示演出および保留連動演出を実行する例を記載したが、低確率遊技状態であるときに保留表示演出および保留連動演出を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板300と、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板330とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板300および副制御基板330において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態と、第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態とを組み合わせた4つの遊技状態が設けられているが、遊技状態の内容や種類はこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、特2保留が特1保留に優先して読み出されることとしたが、特1保留および特2保留を、入賞順すなわち記憶された順に読み出してもよいし、特1保留が特2保留に優先して読み出されることとしてもよい。いずれにしても、予め設定された始動条件が成立すると、保留情報を予め設定された順に読み出し、保留情報として読み出した大役用乱数値に基づいて、大役遊技の実行可否が抽選により決定されればよい。
また、上記実施形態では、大当たり決定乱数および当たり図柄乱数の2つの乱数値によって、大入賞口128が開放される大役遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値を構成し、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数の3つの乱数値によって、大役遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を構成した。しかしながら、大役用乱数値および変動用乱数値は、それぞれ1の乱数値で構成してもよい。いずれにしても、大役用乱数値および変動用乱数は、それぞれ予め設定された範囲内から取得されるものであれば、1または複数の乱数値で構成することができる。
また、上記実施形態では、第1始動口120および第2始動口122の2つの始動口を設ける場合について説明したが、始動口は1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、第2始動口122が閉状態にあるときには、当該第2始動口122に遊技球が入球不可能となるように構成したが、第2始動口122が閉状態にあるときにも、一定の頻度で遊技球が入球することとしてもよい。
上記実施形態において、主制御基板300のメインRAM300cが保留情報記憶手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、メインCPU300aが、本発明の大役抽選手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、メインCPU300aが、仮判定手段の一例に相当する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態とその変形例について説明したが、本発明はかかる実施形態等に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。