JP6755570B1 - 検体処理方法及び検体処理装置 - Google Patents

検体処理方法及び検体処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6755570B1
JP6755570B1 JP2020035578A JP2020035578A JP6755570B1 JP 6755570 B1 JP6755570 B1 JP 6755570B1 JP 2020035578 A JP2020035578 A JP 2020035578A JP 2020035578 A JP2020035578 A JP 2020035578A JP 6755570 B1 JP6755570 B1 JP 6755570B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
tank
liquid
sample processing
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020035578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021139667A (ja
Inventor
山下 太郎
太郎 山下
基樹 五十嵐
基樹 五十嵐
正 多賀
正 多賀
時男 市川
時男 市川
昭彦 宮越
昭彦 宮越
田代 哲
哲 田代
Original Assignee
白井松器械株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 白井松器械株式会社 filed Critical 白井松器械株式会社
Priority to JP2020035578A priority Critical patent/JP6755570B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6755570B1 publication Critical patent/JP6755570B1/ja
Publication of JP2021139667A publication Critical patent/JP2021139667A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

【課題】検体をゲノム診断用として用いるために、所定時間内にホルマリン固定を完了させることが可能な検体処理方法及び検体処理装置を提供することを目的とする。【解決手段】検体の処理方法であって、実質的にホルムアルデヒド不含の保存液中に検体を浸漬して保存する第一工程S1と、前記第一工程S1の後にホルムアルデヒドを含有する固定液中に前記検体を浸漬して固定する第二工程S2と、第二工程S2の後に前記検体を洗浄水中に浸漬して洗浄する第三工程S3とを備え、前記第三工程S3の終了予定時刻、第二工程S2及び第三工程S3の処理時間から逆算して第一工程S1の処理時間を決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、被検者から採取した検体の処理方法及びそれを実行する処理装置に関する。
従来、被検者から採取した検体を処理し、病理診断することが広く行われている。検体処理としては、検体採取後、速やかに固定液(ホルマリン)に検体を浸漬することで、検体の自家融解や細菌による腐敗等を抑止する工程(ホルマリン固定工程)が含まれる。ホルマリン固定化後の検体は、脱水・脱脂・パラフィン浸透を経てパラフィン包埋される。パラフィン包埋された検体は、薄切し、スライド上に固着した後、適宜染色処理を施すことで診断用の標本が作製される。
ところで、近年、処理された検体は従来の形態学的な顕微鏡診断だけでなく、ゲノム診断用としての使用の検討も進んできている。ただ、長時間のホルマリン固定は、核酸塩基の化学修飾や、核酸塩基の置換、核酸の断片化等を生じさせるため、正確なゲノム診断の妨げとなっていた。そのため、非特許文献1では、ゲノム診療用の組織検体をホルマリン固定する場合、6〜48時間で固定するのが望ましい旨規程されている。
「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程」日本病理学会発行 2018年
前述のごとく、検体採取後に直ちにホルマリン固定を実施する場合、金曜日に検体を採取して固定液に浸漬すると、検体固定化後の工程を実施する週明けの月曜日には72時間程度経過してしまうことになる。したがって、そのような検体をゲノム診断用として用いるのは不適切となることから、週末の手術に差し支えが生じる等の問題が生じていた。
そこで、本発明においては、上記問題に鑑み、所定時間内にホルマリン固定を完了させることが可能な検体処理方法及び検体処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様としての検体の処理方法は、実質的にホルムアルデヒド不含の保存液中に検体を浸漬して保存する第一工程と、前記第一工程の後にホルムアルデヒドを含有する固定液中に前記検体を浸漬して固定する第二工程と、第二工程の後に前記検体を洗浄水中に浸漬して洗浄する第三工程とを備え、前記第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間から逆算して第一工程の処理時間を決定する。
前記第一工程の保存液浸漬条件は1〜10℃で72時間以下としてもよい。
前記検体の処理方法を実行する検体処理装置は、前記保存液を収容する保存液槽と、前記固定液を収容する固定液槽と、前記洗浄水を収容する洗浄水槽と、前記保存液槽、前記固定液槽及び前記洗浄槽の各槽に対して前記検体を相対的に移動させ、前記各槽内に検体を出入りさせる移動部と、前記移動部の動作を制御する制御部と、前記第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間を入力する情報入力部とを備え、前記制御部は、前記情報入力部に入力された情報を基に第一工程の処理時間を算出して前記移動部の動作を制御する構成としてもよい。
また、前記検体の処理方法を実行する検体処理装置として、前記保存液を貯蔵する保存液タンクと、前記固定液を貯蔵する固定液タンクと、前記洗浄水を貯蔵する洗浄水タンクと、前記検体を処理する検体処理槽と、前記保存液タンク、固定液タンク及び洗浄水タンクに貯蔵された各液の前記検体処理槽への供給及び前記検体処理槽からの前記各液の排出を行う給排液部と、前記給排液部の動作を制御する制御部と、前記第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間を入力する情報入力部とを備え、前記制御部は、前記情報入力部に入力された情報を基に第一工程の処理時間を算出して前記給排液部の動作を制御する構成としてもよい。
本発明の一態様によれば、検体の処理方法において、ホルマリン固定工程の前に実質的にホルムアルデヒド不含の保存液に検体を浸漬して保存する工程を設け、ホルマリン固定工程後の検体洗浄が終了する予定時刻、ホルマリン固定工程の処理時間及びホルマリンの洗浄時間から逆算して保存液浸漬時間を決定するようにしたため、所定時間内にホルマリン固定を完了させることが可能となることから処理後の検体は形態学的な顕微鏡診断のみならず、ゲノム診断に用いることが可能となる。
第1実施形態の検体処理方法を示す概略工程図 第1実施形態の検体処理方法を実行するための検体処理装置の概略模式図 図2の検体処理装置の制御ブロック図 第2実施形態の検体処理装置の一部平面模式図 第3実施形態の検体処理装置を示す概略模式図 図5の検体処理装置の制御ブロック図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を基に説明する。図1は、本実施形態の検体処理方法を示す概略工程図である。本実施形態の検体の処理方法は、第一工程として、実質的にホルムアルデヒド不含の保存液中に検体を浸漬する工程(S1)と、第一工程の後に第二工程として、ホルムアルデヒドを含有する固定液中に検体を浸漬して固定する工程(S2)と、第二工程の後に第三工程として、検体を洗浄水に浸漬して洗浄する工程(S3)とを備える。
なお、第三工程後のホルマリン固定化検体は、アルコールやバッファーなどの一時浸漬液に浸漬された後に、または、固定化後、直ちに脱水・脱脂・パラフィン浸透が行われ、その後、パラフィン包埋される(パラフィン包埋工程)。パラフィン包埋後の検体は、薄切してスライド上に固着した後、適宜染色処理を施すことで形態診断用及びゲノム診断用のいずれの用途にも使用可能な標本が作製される。なお、ゲノム診断用標本としては、ホルマリン固定化後のものをそのままゲノム診断に用いることもできる。
第一工程で使用される保存液は、実質的にホルムアルデヒドを含まず、核酸塩基の化学修飾や、核酸塩基の置換、核酸の断片化等を生じさせないものであることが必要とされる。このような保存液としては、たとえば、EAファーマ社製ニフレックや日本製薬社製ムーベン等の経口腸管洗浄液や、コリンズ液等の臓器移植における臓器保存液を挙げることができる。
経口腸管洗浄液は等張液であり、また、腸管吸収の少ない硫酸イオンを多く含むとともに、非吸収性のポリエチレングリコールが添加されているため、組織の損傷が少ないとされる。等張液で組織の膨張・損傷が少ない点は臓器保存液も同様である。第一工程の保存液浸漬条件としては、低温にて、具体的には1〜10℃の液温で72時間以下とすればよく、48時間以下とするのが好ましく、18時間以下とするのがより好ましい。
実際に、被検者から摘出された検体を保存液として液温4℃の経口腸管洗浄液に浸漬して保存した試験では(対照:摘出直後に15%ホルマリンで24時間固定した組織)、4℃/18h保存後は採取部位によらず検体の組織構造や細胞に変性はほとんどみられないことが確認されている。
また、保存液に4℃/72h保存した後でも変性は軽度であり、細胞構造等を同定するうえで問題ないこと、さらに、大腸癌組織を経口腸管洗浄液中に4℃/72h保存した後でもDNAが保たれ、対照標本と同様の結果であることが確認されている(「経口腸管洗浄液を用いた摘出臓器の一次保存法の検討」福島医学雑誌第66巻 第2号p69−75、2016年)。
第二工程で用いられる固定液は、ホルムアルデヒドを含有する液であり、ホルマリン固定液を用いることができる。ホルマリン固定液の組成は、酸性や非緩衝ではなく、中性緩衝ホルマリン溶液であることが望ましい。また、ホルマリン濃度は10%(3.7%ホルムアルデヒド)を用いることが望ましい。
図2は、本実施形態における検体処理方法を実行するための検体処理装置を示す概略模式図であり、図3は、検体処理装置の制御ブロック図である。この検体処理装置は、第一工程S1の保存液を収容する保存液槽1と、第二工程S2の固定液を収容する固定液槽2と、第三工程S3の洗浄水を収容する洗浄水槽3のほかに、ホルマリン洗浄後の検体を一時浸漬するアルコールやバッファーを収容する一時浸漬槽4を備える。
さらに、検体処理装置は、保存液槽1、固定液槽2、洗浄槽3及び一時浸漬槽4の各槽に対して検体を相対的に移動させ、各槽1、2、3、4内に検体を出入りさせる移動部5と、移動部5の動作を制御する制御部6と、情報入力部7とを備える。
移動部5は、検体が収容された網状のバスケット8を上下動可能に支持する支持部9を備え、支持部9は図示しないレールに沿って左右方向に移動可能とされる。移動部5は、モータ11の駆動によって動作する。制御部6は、CPU、メモリ等を備えたマイコンから構成される。
情報入力部7は、例えば、液晶タッチパネルから構成され、第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間を入力可能とされる。図3に示すように、情報入力部7に情報を入力して検体処理装置の処理開始ボタンを押すと、制御部6は、情報入力部7に入力された情報を基に第一工程の処理時間を算出して移動部5のモータ11の駆動を制御する。
上記構成の検体処理装置において、処理が開始されると、移動部5はバスケット8が保存液槽1の真上になる位置に移動し、支持部9が下降して検体の収容されたバスケット8が保存液槽1に浸漬される。制御部6が算出した第一工程S1の処理時間が経過すると、支持部9が上昇する。
以降、同様にして、移動部5は固定液槽2まで移動した後、検体が固定液槽2内に浸漬される。情報入力部7に入力された第二工程処理時間が経過すると、支持部9が上昇し、移動部5が移動し、検体が洗浄水槽3内に浸漬される。情報入力部7に入力された第三工程処理時間が経過すると、支持部9が上昇し、移動部5が移動し、検体が一時浸漬槽4内に浸漬され、一時保管される。
上記構成の検体処理装置においては、最初に設定した時間どおりに第二工程が実行される。したがって、ホルマリン固定時間が明確で、かつ週末に処理を開始したとしても長時間ホルマリンで固定化されるおそれがなく、検体を処理して得られた標本は、形態学的な顕微鏡診断のみならず、前述の「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程」に沿って作製された標本としてゲノム診断に好適に用いることが可能となる。
一時浸漬槽4に収容される液は、第三工程後に行う工程によって適宜選択することができる。たとえば、アルコールによって脱水を行う場合には、一時浸漬槽4にアルコールを収容すればよい。また、次に行う工程によっては、バッファーを収容してもよい。なお、一次浸漬槽4は必ずしも使用する必要はなく、第三工程終了から直ぐに次の工程を実行する場合には、検体を洗浄水槽3中に浸漬しておいてもよい。
図2では、第三工程の洗浄水槽3は1つの槽として示しているが、これに限らず、複数の槽とすることもできる。このように、前工程と次工程の間に複数の洗浄水槽を配置することで、前工程におけるホルマリン等の薬液を次工程に持ち込むコンタミネーションを抑制することができる。また、保存液槽1と固定液槽2との間に1槽又は複数槽の洗浄水槽3を配置することもできる。これにより、固定液槽2内に保存液を持ち込むコンタミネーションを抑制することができる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態の検体処理装置の一部平面模式図である。第1実施形態では、各槽1、2、3及び4は、隣接するように配置されていたが、本実施形態では、回転可能な円盤12上に各槽1、2、3及び4が配されており、この円盤12と、検体の入ったバスケット8を昇降させる昇降部13とから移動部14が構成されている点が第1実施形態と相違しており、その他の構成は第1実施形態と同様とされる。
具体的に、保存液槽1、固定液槽2、洗浄水槽3及び一時浸漬槽4がこの順に、円盤12上で円盤12と同心円上に等間隔に配されている。円盤12に近接する位置に昇降部13が設けられており、検体が収容されたバスケット8を昇降可能に保持する。本実施形態では、円盤12と昇降部13によって移動部14が構成される。そして、バスケット8を上昇させた状態で、円盤12が回転することで、バスケット8の真下に保存液槽1、固定液槽2、洗浄水槽3又は一時浸漬槽4を順次移動させ、それに合わせて昇降部13を昇降させることで検体と各槽1、2、3及び4とを相対的に移動可能としている。
[第3実施形態]
図5は、第3実施形態の検体処理装置を示す概略模式図である。第1実施形態及び第2実施形態では検体の入ったバスケットを移動部によって各槽1、2、3及び4に対して相対的に移動可能としていた。一方、本実施形態では、検体が検体処理槽15に収容され、検体処理槽15への保存液、固定液、洗浄水及び一時浸漬液の供給及び検体処理槽15からの各液の排出を制御することで検体処理を実行しており、この点が第1実施形態及び第2実施形態と異なっている。なお、図1に示すS1〜S3の工程を実行する点については第1実施形態及び第2実施形態と同様とされる。
本実施形態の検体処理装置は、第一工程S1の保存液を貯蔵する保存液タンク17と、第二工程S2の固定液を貯蔵する固定液タンク18と、第三工程S3の洗浄水を貯蔵する洗浄水タンク19のほかに、ホルマリン洗浄後の検体を一時浸漬するアルコールやバッファーを貯蔵する一時浸漬液タンク20を備える。
さらに、検体処理装置は、検体を処理する検体処理槽15と、検体処理槽15から排出された排液を貯蔵する排液タンク21と、各タンク17〜20に貯蔵された各液の検体処理槽15への供給及び検体処理槽15から排液タンク21への各液の排出を行う給排液部22と、給排液部22の動作を制御する制御部23と、第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間を入力する情報入力部7とを備える。検体処理槽15は上部開口を蓋24によって開閉可能とされ、これにより、検体処理槽15内が密閉可能とされる。
給排液部22は、保存液タンク17、固定液タンク18、洗浄水タンク19、一時浸漬液タンク20及び排液タンク21の各タンクと検体処理槽15とを接続する配管25(25a〜25e)と、各配管25a〜25eに介装される開閉弁26a〜26eと、検体処理槽15に接続される真空加圧ポンプ27とを備える。
排液タンク21と検体処理槽15とを接続する配管25eの検体処理槽15側は、検体処理槽15の底部に接続される。一方、保存液タンク17、固定液タンク18、洗浄水タンク19及び一時浸漬液タンク20と検体処理槽15とを接続する各配管25a〜25dの検体処理槽15側は、検体処理槽15の上部に接続される。また、真空加圧ポンプ27と検体処理槽15とを接続する配管25fの検体処理槽15側も検体処理槽15の上部に接続される。
制御部23は、CPU、メモリ等を備えたマイコンから構成され、情報入力部7に入力された第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間を基に第一工程S1の処理時間を算出して給排液部22の動作を制御する。具体的には、検体処理槽15の蓋24を閉め、情報入力部7に情報を入力して検体処理装置の処理開始ボタンを押すと、図6に示すように、制御部23は、情報入力部7に入力された情報を基に第一工程の処理時間を算出する。そして、開閉弁26aを開放し、残りの全ての開閉弁26b〜26eを閉鎖する。
制御部23は、この状態で真空加圧ポンプ27を稼働させ、検体処理槽15内を減圧することで検体処理槽15内に保存液を引き込んで供給する。検体処理槽15内の液量は圧力センサ等の検知手段によって検知し、液量が所定量に達したら開閉弁26aを閉鎖し、真空加圧ポンプ27を停止して検体処理槽15内を常圧に戻す。
その後、算出した第一工程の処理時間が経過すると、制御部23は、検体処理槽15内を密閉した状態で、開閉弁26a〜26dは閉鎖したまま開閉弁26eを開放する。それとともに、制御部23は、真空加圧ポンプ27を稼働させ、検体処理槽15内を加圧することで検体処理槽15から保存液を排液タンク21に排出する。検体処理槽15から全ての保存液が排出されると真空加圧ポンプ27を停止する。これによって第一工程が終了する。
その後、制御部23は、第一工程における開閉弁26aを26bに置き換えて同様の制御を行うことにより第二工程を実行し、さらに、第一工程における開閉弁26aを26cに置き換えて同様の制御を行うことにより第三工程を実行し、続けて、第一工程における開閉弁26aを26dに置き換えて同様の制御を行う。これにより、一時浸漬処理まで検体の処理を行うことができる。なお、本実施形態では、一時浸漬処理まで行っているが、これに限らず、すぐに次の工程を実行する場合には、一時浸漬処理検体を行わず、第三工程の洗浄水に浸漬した状態で保持することも可能である。
なお、本実施形態では、第三工程について検体処理槽15に洗浄水を1回供給して検体を洗浄する態様について説明したが、これに限らず、たとえば、第三工程を複数回繰り返すことも可能である。これにより、ホルマリンによる一時浸漬液のコンタミネーションを抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。たとえば、図5では、保存液タンク17、固定液タンク18、洗浄水タンク19及び一時浸漬液タンク20は、検体処理槽15よりも下側に配置されているように描かれているが、これに限らず、各タンク17〜20を検体処理槽15よりも上方に配置することもできる。これにより、各タンク17〜20内に貯蔵された液の位置エネルギーを利用して、よりスムーズに検体処理槽15内へ各液を供給することが可能となる。
また、第1実施形態及び第2実施形態において、検体が各槽1〜4に浸漬されているときに、検体の収容されたバスケット8を揺動する揺動部を設けることもできる。実施形態及び上記変形例に開示されている構成要件は互いに組合せ可能であり、組合せることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 保存液槽
2 固定液槽
3 洗浄水槽
4 一時浸漬槽
5 移動部
6 制御部
7 情報入力部
8 バスケット
9 支持部
11 モータ
12 円盤
13 昇降部
14 移動部
15 検体処理槽
17 保存液タンク
18 固定液タンク
19 洗浄水タンク
20 一時浸漬液タンク
21 排液タンク
22 給排液部
23 制御部
24 蓋
25 配管
26 開閉弁
27 真空加圧ポンプ

Claims (4)

  1. 検体の処理方法であって、ホルムアルデヒド不含の又は検体における核酸塩基の化学修飾、核酸塩基の置換又は核酸の断片化を生じさせない量のホルムアルデヒドを含む保存液中に検体を浸漬して保存する第一工程と、前記第一工程の後にホルムアルデヒドを含有する固定液中に前記検体を浸漬して固定する第二工程と、第二工程の後に前記検体を洗浄水中に浸漬して洗浄する第三工程とを備え、前記第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間から逆算して第一工程の処理時間を決定する検体処理方法。
  2. 前記第一工程の保存液浸漬条件が1〜10℃で72時間以下である請求項1記載の検体処理方法。
  3. 請求項1又は2に記載の検体の処理方法を実行する検体処理装置であって、前記保存液を収容する保存液槽と、前記固定液を収容する固定液槽と、前記洗浄水を収容する洗浄水槽と、前記保存液槽、前記固定液槽及び前記洗浄槽の各槽に対して前記検体を相対的に移動させ、前記各槽内に検体を出入りさせる移動部と、前記移動部の動作を制御する制御部と、前記第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間を入力する情報入力部とを備え、前記制御部は、前記情報入力部に入力された情報を基に第一工程の処理時間を算出して前記移動部の動作を制御する検体処理装置。
  4. 請求項1又は2に記載の検体の処理方法を実行する検体処理装置であって、前記保存液を貯蔵する保存液タンクと、前記固定液を貯蔵する固定液タンクと、前記洗浄水を貯蔵する洗浄水タンクと、前記検体を処理する検体処理槽と、前記保存液タンク、固定液タンク及び洗浄水タンクに貯蔵された各液の前記検体処理槽への供給及び前記検体処理槽からの前記各液の排出を行う給排液部と、前記給排液部の動作を制御する制御部と、前記第三工程の終了予定時刻、第二工程の処理時間及び第三工程の処理時間を入力する情報入力部とを備え、前記制御部は、前記情報入力部に入力された情報を基に第一工程の処理時間を算出して前記給排液部の動作を制御する検体処理装置。
JP2020035578A 2020-03-03 2020-03-03 検体処理方法及び検体処理装置 Active JP6755570B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020035578A JP6755570B1 (ja) 2020-03-03 2020-03-03 検体処理方法及び検体処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020035578A JP6755570B1 (ja) 2020-03-03 2020-03-03 検体処理方法及び検体処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6755570B1 true JP6755570B1 (ja) 2020-09-16
JP2021139667A JP2021139667A (ja) 2021-09-16

Family

ID=72432376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020035578A Active JP6755570B1 (ja) 2020-03-03 2020-03-03 検体処理方法及び検体処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6755570B1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014185151A1 (ja) * 2013-05-13 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 細胞染色方法及びその方法に使用する検体採取管

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014185151A1 (ja) * 2013-05-13 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 細胞染色方法及びその方法に使用する検体採取管

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021139667A (ja) 2021-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108026509B (zh) 用于产生去细胞化组织支架的方法和装置
JP5634851B2 (ja) 組織学的組織標本処理
JP4527122B2 (ja) 組織処理の簡素化
US7075045B2 (en) Automatic, microwave assisted tissue histoprocessor
US20140273088A1 (en) Method, apparatus and system for staining of biological samples
JP6980827B2 (ja) 自動組織染色装置及び自動組織染色方法
JP2008281573A (ja) 組織固定−脱水−脱脂−含浸装置
JP4268212B1 (ja) 組織片処理装置における槽の排出構造
JP6755570B1 (ja) 検体処理方法及び検体処理装置
EP2122324B1 (en) Horizontal antigen retrieval
JP6093256B2 (ja) 組織片処理方法及び組織片処理装置
RU2475190C1 (ru) Способ диагностики острого гуморального отторжения аллотрансплантата сердца
Bonciog et al. Software Optimization used to Automate Decellularization
Matoba Monitoring Leukocyte Migration During AtherosclerosisIn Vivo
WO2014001531A2 (en) A system and a dip tank for washing and target retrieval of tissue samples mounted on microscope slides
JP2011016744A (ja) 薬液浸透装置
CN109486954A (zh) 一种基于AFP mRNA检测的肝癌诊断试剂盒及其应用
EP3858252A2 (en) Non-destructive biopsy tissue imaging and diagnosis
RU2757529C1 (ru) Способ прогнозирования исхода развития пролежней у хирургических больных
CN219461971U (zh) 一种压力蒸汽灭菌器
CN213493838U (zh) 一种医学检验用多功能工作台
CN207923736U (zh) 一种病理检验装置
CN110595857A (zh) 一种冰冻染片机及其染片方法
US20210011020A1 (en) Integrin alpha v as a protein marker for diagnosing prostate cancer
Koss Handling and interpretation of the medical renal biopsy

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200303

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200303

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6755570

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250