JP6754963B2 - コロイド共晶、コロイド共晶固化体、及びそれらの製造方法 - Google Patents

コロイド共晶、コロイド共晶固化体、及びそれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単分散のコロイド粒子からなるオパール型のコロイド結晶が2種以上固定された位置で混在する集合体(以下本明細書では「コロイド共晶」という)、それを固化したコロイド共晶固化体、及びそれらの製造方法に関する。
コロイドとは、数nmから数μmの大きさを有する分散相(コロイド粒子など)が分散媒中に分散している系をいう。コロイド中のコロイド粒子は、ある特殊な条件が揃うと規則正しく並んだ秩序構造を形成することがあり、これをコロイド結晶と呼んでいる。
コロイド結晶は、通常の結晶と同様に、格子面間隔に応じた電磁波をBragg回折する。その回折波長は、製造条件(粒子濃度、粒径、粒子あるいは媒体の屈折率など)を選ぶことで可視光領域に設定できる。このため、フォトニック材料をはじめとする光学素子などへの応用展開が、国の内外で現在盛んに検討されている。現在、光学材料製造法の主流は、多層薄膜法およびリソグラフィー法である。これらの手法によれば周期精度に優れたコロイド結晶を製造することができるが、前者では1次元、後者では1または2次元周期構造しか得られない。
コロイド結晶には3つのタイプが存在する。
第一は、粒子間に剛体球反発のみが働く剛体球系におけるコロイド結晶である。このコロイド結晶化はエントロピーのみに依存し、具体的なパラメータは粒子濃度のみである。巨視的な球を限られた空間に詰め込んでいくと、規則配列する現象に似ており、結晶化した際の粒子体積分率は約0.5(濃度=50体積%)以上である。このとき、粒子同士が接触していなくても結晶化が生じる。
第二はオパール結晶であり、粒子同士接触し充填した結晶構造の総称である。このときの体積分率は、結晶構造により異なるが、例えば体心立方格子で0.68、面心立方格子では0.74程度である。
第三は荷電型コロイド結晶であり、荷電したコロイド粒子の分散系(荷電コロイド系)において、粒子間に働く静電相互作用により形成される。静電相互作用は長距離におよぶため、粒子濃度の低い(粒子間の距離の長い)、粒子体積分率が約0.001程度でも結晶が生成し得る。
コロイド粒子間に特別な相互作用が無いコロイド系において、粒径の揃った粒子を用いると、コロイド粒子は沈降し集合して規則正しく配列し、最密充填されたオパール型コロイド結晶が得られるという報告がある(特許文献1)。しかし、このオパール型コロイド結晶では、格子定数が一種類のコロイド結晶の集合体しか得られておらず、単分散のコロイド粒子からなるコロイド結晶が2種以上混在するコロイド共晶について報告された例はない。
多成分系コロイドからコロイド結晶を析出させた例として、非特許文献1には、金微粒子と金ナノロッドを分級したという報告がされているが、前述したコロイド共晶は得られていない。すなわち、この文献では金微粒子と金ナノロッドの混合コロイドから金微粒子のみがコロイド結晶が形成され、その結晶粒界に金ナノロッドが集合することは報告されているが、金ナノロッドのコロイド結晶と金微粒子のコロイド結晶とが混合したコロイド共晶が形成されたわけではない。
なお、最近、格子定数の異なる複数種類のオパール型コロイド結晶が分散媒中で共存する現象が見出されている(非特許文献2)。しかしながら、このコロイド結晶系は、複数種類のオパール型コロイド結晶が同じ比重の分散媒中に浮遊した状態であり、固定された位置で混在する集合体ではない。このため、ブラウン運動によってコロイド結晶の光軸の方向が変化するおそれがあり、フォトニック材料をはじめとする光学素子などへ応用は困難である。
特開2004-109178号公報
Kyoungweon P,et.al.Nanoletters 10,1433-1439(2010) Anna Kozina,et.al. Soft Matter, 10, 9523-9533(2014).
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、実質的に単分散のコロイド粒子からなるコロイド結晶が2種以上固定された位置で混在している集合体である「コロイド共晶」、それを固化したコロイド共晶固化体、及びそれらの製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
本発明者らは、オパール型コロイド結晶の製造において、コロイド中に分散したコロイド粒子からコロイド結晶が生成する過程について、次のような検討を行った。
分散媒中にコロイド粒子と、このコロイド粒子に吸着しない高分子とが分散している場合において、コロイド粒子どうしが互いに近づき、コロイド粒子に挟まれた狭い領域ができる。そして、この狭い領域が、分散媒中に分散している高分子が入り込めない程度の小さな領域になると、それ以外の広い領域との間で、高分子の濃度差が生ずる。そして、その濃度差によって浸透圧差が生じ、コロイド粒子間に引力が働き、コロイド粒子が集合する。ここで、コロイド粒子全ての粒径がそろっている単分散の場合には、格子定数の等しい最密充填型のコロイド結晶が生成する。一方、単分散コロイド粒子に不純物として混入していた粒子は、コロイド結晶に取り込まれることなく、コロイド結晶間にはじき出される(例えば非特許文献1参照)
発明者らは、さらに、粒径の異なる複数種類の単分散コロイド粒子がコロイド中に混在している場合におけるコロイド結晶の形成過程について、詳細な研究を行った。その結果、分散媒の比重がコロイド粒子の比重よりも小さい場合には、複数種類のコロイド粒子のうち、1種のコロイド粒子がコロイド結晶となる際に、他のコロイド粒子はコロイド結晶外の領域に排除され、さらにその排除された領域において格子定数の異なる他のコロイド結晶を形成しながら分散媒中を沈降し、最終的に容器の底面に配向した複数のコロイド結晶が固定された位置で集合体(すなわちコロイド共晶)となるという、驚くべき共析現象を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のコロイド共晶は、粒子径の変動係数が20%未満のコロイド粒子からなるオパール型のコロイド結晶が2種以上、固定された位置で混在していることを特徴とする。
本発明のコロイド共晶では、粒子径の変動係数が20%未満のコロイド粒子からなるオパール型のコロイド結晶が2種以上固定された位置で混在している。換言すれば、格子定数の異なるオパール型のコロイド結晶が混在している。このため、それらのコロイド結晶の組み合わせや存在比率を調節する等すれば、回折色をコントロールすることができる。しかも、色素を用いていないため、退色しにくいという特色を有し、新規な色材として有望な材料となる。
また、2種以上のオパール型のコロイド結晶の位置が固定されているため、非特許文献2に記載の複数のコロイド結晶が分散媒中に浮遊している系のように、コロイド結晶の光軸方向が変化するおそれもない。このため、フォトニック材料をはじめとする光学素子などへ好適に用いることができる。
なお、粒子径の変動係数(CV)とは、(粒子径の標準偏差×100/平均粒子径)の値をいい、好ましくは15%未満、より好ましくは12%未満、さらに好ましくは11%未満、さらに、より好ましくは10%未満、最も好ましくは約8%以下である。
本発明のコロイド共晶は、次のようにして製造することができる。
すなわち、本発明のコロイド共晶の製造方法は、粒径の異なる2種以上のコロイド粒子が高分子を溶解した分散媒に分散されており、各コロイド粒子の粒子径の変動係数は20%未満であり、該分散媒の比重は該コロイド粒子の比重よりも小さいコロイド分散液を準備する分散液準備工程と、該コロイド分散液を静置することにより、格子定数の異なる2種以上のオパール型コロイド結晶を共析させる共析工程と、を備えることを特徴とする。
このコロイド共晶の製造方法では、まず、分散液準備工程として、粒径の異なる2種以上のコロイド粒子が高分子を溶解した分散媒に分散されており、各コロイド粒子の粒子径の変動係数は20%未満であり、該分散媒の比重は該コロイド粒子の比重よりも小さいコロイド分散液を準備する。ここで、異なる粒径のコロイド粒子間における粒径の比率は1.03を超えることが好ましく、さらに好ましいのは1.05以上であり、最も好ましいのは1.1以上である。また、分散液に対するコロイド粒子の合計の体積分率は0.001以上0.1以下が好ましく、さらに好ましいのは0.002以上0.05以下である。
そして共析工程として、コロイド分散液を静置させる。この共析工程において、複数種類のコロイド粒子のうち、1種のコロイド粒子がオパール型コロイド結晶となる際に、他のコロイド粒子はオパール型コロイド結晶外の領域に排除され、さらにその排除された領域において格子定数の異なる他のオパール型コロイド結晶を形成する。ここで、分散媒の比重はコロイド粒子の比重よりも小さくされているため、複数のオパール型コロイド結晶が形成しながら分散媒中を沈降し、最終的にコロイド結晶の格子面が容器の底面に配向した複数のコロイド結晶の集合体(すなわちコロイド共晶)となる。
コロイド共晶を作製するのに用いるコロイド粒子としては特に限定はなく、有機粒子や無機粒子を用いることができる。有機粒子としてはポリスチレンや、アクリル系樹脂(ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル等)等の高分子からなる粒子を用いることができる。本発明者らは、ポリスチレンからなる粒子をコロイド粒子として用い、確実にコロイド共晶が得られることを確認している。また、無機粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、金、銀等が挙げられる。
発明者らの試験結果によれば、コロイド粒子の粒径は、1nm以上50μm以下であることが好ましい。1nm未満では共析工程におけるコロイド粒子の沈降が遅くなりすぎ、製造に長時間を要することとなる。一方、コロイド粒子が50μmを超えた場合、沈降が早すぎてコロイド共晶における結晶に乱れが生じやすい。特に好ましいのは10nm以上1μm以下である。なお、沈降速度を調製するために、分散媒の比重を適宜選択することが好ましい。分散媒の比重は重水や有機溶媒と混合すること、また低分子の溶質を溶解させることによって調整することができる。
また、本発明のコロイド結晶は、固化剤によって固化した、コロイド共晶固化体とすることもできる。コロイド共晶固化体とすることにより、機械的強度を飛躍的に高めることができ、ハンドリングが極めて容易となる。
コロイド共晶固化体は光硬化性樹脂等の固化剤を用いることによって容易に製造することができる。すなわち、本発明のコロイド共晶固化体の製造方法は、粒径の異なる2種以上のコロイド粒子が高分子と光硬化性樹脂とを溶解する分散媒に分散されており、該分散媒の比重は該コロイド粒子の比重よりも小さいコロイド分散液を準備する分散液準備工程と、該コロイド分散液を静置することにより、格子定数の異なる2種以上のオパール型のコロイド結晶を共析させる共析工程と、該共析工程で形成されたコロイド共晶に光を照射して固化する光照射工程とを備えることを特徴とする。
固化剤としては、例えば、ゲルモノマー、架橋剤及び光重合開始剤を含む溶液等が挙げられる。ゲルモノマーとしては、アクリルアミド及びその誘導体などのビニル系モノマー、架橋剤としては、N,N’-メチレンビスアクリルアミド、また光重合開始剤としては、2、2‘-アゾビス[2-メチル-N-[2-ヒドロキシエチル]-プロピオンアミド]等が挙げられる。この他、アジド系感光基をポリビニルアルコールにペンダントした水溶性の感光性樹脂等も用いることができる。また、樹脂モノマー中でコロイド共晶を形成させた後に、固化してもよい。
実施形態のコロイド共晶の模式図である。 実施形態のコロイド共晶の製造工程を示す模式図。 高分子溶液中にコロイド粒子が分散している場合の枯渇効果を示した模式図である。 コロイド共晶の形成工程を示す模式図である。 実施例1のコロイド共晶の光学顕微鏡写真である(左上;赤色を透過するフィルターをかけた場合、左下:緑色を透過するフィルターをかけた場合、右:左上と左下の写真を重ね合わせ写真)。 実施例1のコロイド共晶の光学顕微鏡写真である。 実施例1のコロイド共晶の各結晶グレインのフーリエ変換像写真である。 実施例2のコロイド共晶の光学顕微鏡写真(左側)、各粒子における回折を表す模式図(中)、及び反射スペクトル(右側)である。 実施例3のコロイド共晶の光学顕微鏡写真(左側)、各粒子における回折を表す模式図(中)、及び反射スペクトル(右側)である。 実施例4の光硬化性樹脂で固定化したコロイド共晶の光学顕微鏡写真である。 実施例5〜8におけるコロイド共晶の反射スペクトルである。 4種類のポリスチレンコロイド粒子(PS-1〜PS4)を用いた場合のコロイド共晶の相図(縦軸は粒子径の比、横軸は体積分率(%表示))である。 実施例9〜11におけるコロイド共晶の反射スペクトルである。 4種類のシリカコロイド粒子(PS-1〜PS4)を用いた場合のコロイド共晶の相図(縦軸は粒子径の比、横軸は体積分率(%表示))である。 実施例12及び比較例1,2における反射スペクトルである。
本発明のコロイド共晶の例を図1に示す。このコロイド共晶は、粒子径がd1、d2及びd3という異なる3種類のコロイド粒子からなり、それぞれのコロイド粒子のみからなるコロイド結晶1、コロイド結晶2及びコロイド結晶3が混在した状態となっている。それぞれのコロイド結晶は最密充填構造をとっている。また、コロイド結晶の格子面は紙面に平行となるように配向している
このコロイド共晶は、図2に示す工程に従って製造することができる。
(分散液準備工程S1)
まず、分散液準備工程S1として、分散媒に高分子が溶解した溶液を用意し、この溶液に、粒径の異なる2種類以上の単分散のコロイド粒子(図2では3種類であるが、2種類あるいは4種類以上でもよい)を加えて撹拌し、コロイド分散液とする。また、前もって各々のコロイド粒子を別途溶媒中に分散させた分散液としても良い。ここで、分散媒の比重はコロイド粒子の比重よりも小さいものが選択される。なお、コロイドの調製に当たっては、超音波発生装置を用いて(あるいは併用して)分散を促進させてもよい。分散媒としては高分子が溶解できる分散媒であれば特に限定はなく、水の他、アルコール等の有機溶媒を用いてもよい。また、高分子としては、コロイド結晶を形成できるものであれば、特に限定はなく、イオン性高分子や非イオン性高分子を用いることができる。
水溶性非イオン性高分子としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリエーテル、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。また、水溶性イオン性高分子としては、ポリビニルピリジン、ポリビニルベンジルアンモニウム、ポリペプチド等のカチオン性高分子や、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリペプチド、多糖類等の天然高分子等のアニオン性高分子が挙げられる。また、疎水性の高分子としてポリスチレンやポリジメチルシロキサンなどを挙げることができる(このときの溶媒としてトルエンやキシレン等を用いることができる)。
これら高分子の選択にあたっては、コロイド粒子の表面電荷と反対の符号の電荷を有する高分子は、コロイド粒子に吸着して荷電コロイドを形成してしまうため、好ましくない。ただし、コロイド粒子の表面電荷と反対の符号の電荷を有する高分子であっても、塩濃度を高くすれば、電気二重層が極めて薄くなり、コロイド粒子どうしが接近できるようになり、剛体球系のコロイドを形成し、さらには、後述するように、高分子の濃度差による浸透圧の差が生じて枯渇引力が発生し、オパール型コロイド結晶となるため、利用可能となる。さらには、この現象を積極的に利用し、コロイド中の塩濃度を適宜調節して電気二重層の厚さをコントロールすれば、コロイド粒子どうしの引力を制御でき、ひいてはオパール型コロイド結晶の成長速度やコロイド結晶の光に対する半値幅等を制御することができる。塩濃度を制御する方法としては、高分子中のイオン性基(カルボン酸塩やアミノ基等)の存在割合を制御したり、塩を添加したりすること等が挙げられる。
また、オパール型のコロイド結晶を形成するコロイド粒子以外に、それよりも細かい粒子を高分子として添加しておき、その添加粒子によって、後述する枯渇引力を働かせ、コロイド共晶を製造してもよい。
(共析工程S2)
次に、分散液準備工程S1で調製したコロイド分散液をスポイトなどにとって、ガラスボトムディッシュ等の上に載せ、静置する(共析工程S2)。この共析工程S2において、同一粒径のコロイド粒子どうしがお互いに引き合って凝集し、格子定数の異なる3種以上のコロイド結晶C1,C2,C3から成るコロイド共晶が形成される。
コロイド粒子どうしがお互いに引き合う理由は、次のように推定される。すなわち、コロイド分散液中において添加された高分子は、分散媒に溶解し、本来分散媒中に均一に分散しているが、図3に示すように、コロイド粒子どうしが近づくと、高分子が入るためには小さすぎる狭い領域ができる。このため、その狭い領域は高分子が存在しない高分子の枯渇領域となり、それ以外のバルクの領域との間で高分子の濃度差ができる。このため、浸透圧差によってコロイド粒子どうしが接近し接触してコロイド結晶を形成するのである。したがって、添加される高分子がコロイド粒子に吸着するような場合には、こうした枯渇領域ができ難く、浸透圧差が生じ難いため、コロイド結晶の製造上好ましくない。
このコロイド粒子の共晶構造の形成過程には、原子分子系の共晶形成に類似した挙動が観察される。すなわち、コロイド粒子どうしの接近は、同一の粒子径どうしで行われて第1のコロイド結晶C1を形成し、それ以外の粒径のコロイド粒子は、第1のコロイド結晶の粒界に集まる(図4左)。こうして第1のコロイド結晶C1の粒界に集まったコロイド粒子の中で、さらに同じ粒径どうしのコロイド粒子どうしが集まって第2のコロイド結晶C2が形成される(図4中)。さらに、第1及び第2のコロイド結晶C1,C2の粒界に集まったコロイド粒子が第3のコロイド結晶C3を形成する(図4右)。
こうしてコロイド結晶C1,C2、C3が形成されている間、分散媒よりも比重の大きいコロイド粒子からなるコロイド結晶C1,C2、C3は沈降を続ける。そして最終的に容器の底に沈殿し、コロイド結晶C1,C2、C3が固定された位置での集合体(すなわちコロイド共晶)が形成される。この時、コロイド結晶は底面に配向する。
以下、本発明をさらに具体化した実施例について述べる。
(実施例1)
実施例1では3種類の単分散ポリスチレン粒子を用いて、コロイド共晶を作成した。すなわち、第1のポリスチレン粒子は球状の荷電ポリスチレン粒子PS600(Thermo社製、直径d=600 nm、体積分率φ=0.05の水分散液として購入、粒子径の変動係数3%)であり、第2のポリスチレン粒子は球状の緑色蛍光荷電ポリスチレン粒子G500(市販品、直径d=500 nm、体積分率φ=0.1、粒子径の変動係数5%)であり、第3のポリスチレン粒子は球状の赤色蛍光荷電ポリスチレン粒子DR390 (市販品、直径d=約390 nm、体積分率φ=0.01、粒子径の変動係数5%)である。これらの粒子を透析法およびイオン交換法によって精製し、第1のポリスチレン粒子:第2のポリスチレン粒子:第3のポリスチレン粒子=1:0.1:0.05(体積比)(計200μL)で混合し、さらに0.1w%ポリアクリル酸ナトリウムPAANa(分子量100万、中和度50%)水溶液を200μL添加し、撹拌し、剛体球系コロイド試料とした。そして、この剛体球系コロイド試料をガラスボトムディッシュ容器に400μL加え、数時間〜1週間静置した後、倒立型光学顕微鏡で観察した。結果を図5及び図6に示す。図5の左上は赤色を透過するフィルターをかけた場合、左下は緑色を透過するフィルターをかけた場合、右側はフィルターをかけなかった場合の写真である。この写真から、第1〜第3のポリスチレン粒子がそれぞれ個別に集合していることが分かる。また、図6から、集合した第1〜第3のポリスチレン粒子が最密充填構造をとってコロイド結晶の集合体であるコロイド共晶を形成していることが分かった。
また、さらに各結晶グレインのフーリエ変換像を撮ったところ、図7に示すように、各コロイド粒子はそれぞれの結晶構造が成長して3種類のコロイド結晶の混合物(すなわちコロイド共晶)となっており、それらのコロイド結晶は全て容器の底面に配向していることが分かった。
(実施例2)
実施例2では2種類の単分散ポリスチレン粒子を用いて、コロイド共晶を作成した。すなわち、第1のポリスチレン粒子は球状の荷電ポリスチレン粒子PS200(Thermo社製、直径d= 200 nm、体積分率φ=0.1、粒子径の変動係数5%)であり、第2のポリスチレン粒子は球状の荷電ポリスチレン粒子PS250(発明者らの合成品、直径d= 250 nm、体積分率φ=0.068、粒子径の変動係数15%)である。
ポリスチレン粒子は、ソープフリー乳化重合法により合成した。すなわち、水210 mL、メタノール100 mL、スチレンモノマー20 mL、アニオン性コモノマーとしてp-スチレンスルホン酸ナトリウム0.15 g、ジビニルベンゼン1 mLを混合し、恒温槽で80℃に保ち、回転数300rpm、アルゴン雰囲気下で約30分間の攪拌を行った。その後ラジカル重合開始剤としてペルオキソ二硫酸カリウム0.1 gを添加して7時間攪拌することによりポリスチレン粒子を合成した。
これらの粒子を透析法およびイオン交換法によって精製し、第1のポリスチレン粒子:第2のポリスチレン粒子=25:1(体積比)(計75μL)で混合し、さらにポリアクリル酸ナトリウムPAANa(分子量100万)、中和度50%、0.1w%水溶液)を200μL添加し、撹拌し、コロイド試料とした。それ以降の手順は実施例1と同様であり、説明を省略する。
以上のようにしてガラスボトムディッシュに形成された沈殿物の光学顕微鏡写真撮影及び反射スペクトル測定(ファイバー分光計、Ocean Optics, USB2000)を行った。結果を図8に示す。図8の左に示す光学顕微鏡写真から、2種類の粒子のうち同じ粒径の粒子どうしが集まっていることが分かる。また、右側の反射スペクトルから、200nmの粒子が最密充填された場合に生ずる510nmの反射スペクトル及び250nmの粒子が最密充填された場合に生ずる630nmの反射スペクトルが観察され、それぞれ最密充填型のコロイド結晶が形成されていることが分かった。
(実施例3)
実施例3では3種類の単分散ポリスチレン粒子を用いて、コロイド共晶を作成した。すなわち、第1のポリスチレン粒子は球状の荷電ポリスチレン粒子PS200(Thermo社製、直径d=200 nm、体積分率φ=0.1)であり、第2のポリスチレン粒子は球状の荷電ポリスチレン粒子PS250 (発明者らの合成品(実施例2で用いたもの)、直径d=250 nm、体積分率φ=0.068)であり、第3のポリスチレン粒子は球状の荷電ポリスチレン粒子PS300 (Thermo社製、直径d=約300 nm、体積分率φ=0.1、粒子径の変動係数 3%)である。これらの粒子を透析法およびイオン交換法によって精製し、第1のポリスチレン粒子:第2のポリスチレン粒子:第3のポリスチレン粒子=4:3:5(体積比)(計100μL)で混合し、さらに0.1w%ポリアクリル酸ナトリウムPAANa(分子量100万、中和度50%)水溶液を200μL添加し、撹拌し、コロイド分散液とした。それ以降の手順は実施例1と同様であり、説明を省略する。
以上のようにしてガラスボトムディッシュに形成された沈殿物の光学顕微鏡写真撮影及び反射スペクトル測定(ファイバー分光計、Ocean Optics, USB2000)を行った。結果を図9に示す。図9の左に示す光学顕微鏡写真から、3種類の粒子のうち同じ粒径の粒子どうしが集まっていることが分かる。また、右側の反射スペクトルから、200nmの粒子が最密充填された場合に生ずる510nmの反射スペクトル、250nmの粒子が最密充填された場合に生ずる630nmの反射スペクトル、及び、300nmの粒子が最密充填された場合に生ずる790nmの反射スペクトルが観察され、さらには、300nmの粒子のコロイド結晶の2次回折線と推定される410nmにも反射スペクトルが現われた。
(実施例4)
<コロイド共晶固化体の調製>
実施例4では、2種類の単分散ポリスチレン粒子を用いて、コロイド共晶の光硬化性ハイドロゲルによる固定化を行った。
すなわち、第1のポリスチレン粒子として球状の荷電ポリスチレン粒子PS600(Thermo社製、直径d=200 nm、体積分率φ=0.1)、及び、第2のポリスチレン粒子は球状の荷電ポリスチレン粒子PS430 (発明者らの合成品(実施例2で用いたもの)、直径d=430 nm、体積分率φ=0.068)を透析法およびイオン交換法によって精製し、第1のポリスチレン粒子:第2のポリスチレン粒子=5:1(体積比)(計50μL)で混合し、さらにポリアクリル酸ナトリウムPAANa(分子量100万、中和度50%)0.1w%水溶液を200μL、下記のゲル化剤を250μLおよび水500μLを添加し撹拌し、コロイド分散液とした。それ以降の手順は実施例1と同様にしてコロイド共晶が形成されていることを光学顕微鏡で確認した後、紫外線を照射する事により、ゲル化剤の重合を開始させ、コロイド共晶固化体を得た。
・ゲル化剤の組成
ゲルモノマー:N,N’-ジメチロールアクリルアミド(N-MAM) 0.67mol/L
架橋剤:メチレンビスアクリルアミド(BIS) 10mmol/L
光重合開始剤:
2,2’-アゾビス[2-メチル-N-[2-ヒドロキシエチル]-プロピオンアミド
4mg/mL
その結果、図10に示すように、格子定数の異なる2種類のコロイド結晶がゲル化剤によってしっかり固定化された状態で保たれていることが分かった。
<コロイド共晶の形成における粒子サイズの影響について>
異なる2種類の単分散のコロイド粒子からなるコロイド共晶を製造する場合において、コロイド粒子の粒子径がどのくらい異なっていれば、コロイド共晶が形成できるのかを調べるため、様々な粒子径のコロイド粒子を用い、以下の実験を行った。
すなわち、表1に示す、各種粒子径のポリスチレン(PS)粒子(Thermo社製等、PS-1〜PS-5)およびシリカ粒子(日本触媒社製、S-1〜S-4)を用い、高分子として、和光純薬工業社製のポリアクリル酸にNaOHを添加して中和度50%試料としたポリアクリル酸ナトリウム(NaPAA)を用いた。また、2種類のコロイド粒子の濃度は、合計で3.0vol%となるように、2種類のコロイド粒子分散液と0.1wt%NaPAAを混合してコロイド共晶を作製した。コロイド粒子の粒径d (nm)と表面電荷数Z (個/粒子)を表1に示す。また、実験を行った2成分コロイド系の組み合わせ及び2種類のコロイド粒子の粒子径の比を表2に示す。
Figure 0006754963
Figure 0006754963
・コロイド粒子としてポリスチレン粒子を用いた場合
コロイド共晶が調製されてから2日から4日経過後に、反射スペクトルを測定した。その結果、コロイド粒子としてポリスチレン粒子を用いた実施例5〜8では、図11に示すように、粒子径の比が1.03と極めて小さい実施例8を除き、2本の回折ピークが明瞭に観察され、コロイド共晶が生成していることが分かった。一方。実施例8では、1本の回折ピークが観測された。これは粒子径の比が1.03と極めて小さいため、回折波長が近接するコロイド共晶が形成されたこと、あるいは固溶体が形成されたことによるものであると推定された。
(相図の作成)
表1に示す4種類のポリスチレンコロイド粒子(PS-1〜PS-4)を用い、様々な粒径比率(rL/rS)及び様々な体積分率のコロイド分散液を調製し、静置した後、沈殿物の反射スペクトルを測定して、コロイド結晶の生成の有無を調べることにより、相図を作成した。結果を図12に示す。ここで、○印は反射スペクトルを測定において2つの回折ピークが観測された条件(すなわち、コロイド共晶が観測された条件)を示し、△は反射スペクトルを測定において単一の回折ピークが観測された条件(すなわち、コロイド共晶が観測されなかった条件)を示す。
・コロイド粒子としてシリカ粒子を用いた場合
コロイド共晶が調製されてから2日から4日経過後に、反射スペクトルを測定した。その結果、コロイド粒子としてシリカ粒子を用いた実施例9〜11では、図13に示すように、粒子径の比が1.03と極めて小さい実施例11を除き、2本の回折ピークが明瞭に観察され、コロイド共晶が生成していることが分かった。一方。実施例11では、1本の回折ピークが観測された。これは、粒子径の比が1.03と極めて小さいため、回折波長が近接するコロイド共晶が形成されたこと、あるいは固溶体が形成されたことによるものであると推定された。
(相図の作成)
表1に示す4種類のシリカコロイド粒子(S-1〜S4)を用い、様々な粒径比率(rL/rS)及び様々な体積分率のコロイド分散液を調製し、静置した後、沈殿物の反射スペクトルを測定して、コロイド結晶の生成の有無を調べることにより、相図を作成した。結果を図14に示す。ここで、○印及び△印の意味はポリスチレンコロイド粒子を用いた場合と同様である。
<ポリスチレン粒子及びシリカ粒子からなるコロイド共晶の形成>
実施例12では、ポリスチレンコロイド粒子PS-5(2.5vol%)及びシリカコロイド粒子S-2(:0.5 vol%、)を混合してコロイド分散液とし、これを静置させることによりポリスチレンコロイド結晶とシリカコロイド結晶とからなるコロイド共晶を調製した。
一方、比較例1では、ポリスチレンコロイド粒子PS-5(3vol%)のみからコロイド分散液を調製しし、静置させることにより、ポリスチレンコロイド結晶を調製した。
また、比較例2では、シリカコロイド粒子S-2(3.0vol%)のみからコロイド分散液を調製しし、静置させることにより、シリカコロイド結晶を調製した。
こうして調製された実施例12のコロイド共晶及び比較例1、2のコロイド結晶について、調製の2〜4日後に反射スペクトルの測定を行った。
その結果、図15に示すように、ポリスチレンコロイド粒子PS-5及びシリカコロイド粒子S-2から調製した実施例12では、ポリスチレンコロイド結晶の1次および2次ピーク、及びシリカコロイド結晶の1次ピークが観測された。これに対して、比較例1ではポリスチレンコロイド結晶の1次および2次ピークが観測され、比較例2ではシリカコロイド結晶の1次ピークが観測された。
以上の結果から、シリカコロイド粒子及びポリスチレンコロイド粒子という異なる成分のコロイド粒子を混合させても、コロイド共晶が得られることが分かった
この発明は上記発明の実施の態様及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明のコロイド共晶は、原子・分子系結晶のモデル系として、結晶学分野での研究・開発の技術ツールとして用いることができる。特にコロイド結晶は、粒子が光学顕微鏡で観察可能であるため、原子・分子系結晶よりも観察が容易であるという利点を有する。また、多種類のコロイド結晶が混在するため、それらの存在比率を調節するなどすれば、回折色をコントロールすることができる。しかも、退色しにくいという特色を有することから、三原色混合色が出せる、新規な色材として有望である。また、電子材料として光学フィルターに利用したり、装飾材としてスマートフォン向けカバーやネイル材料として利用したりすることができる。
1,2,3…コロイド結晶(コロイド共晶)

Claims (8)

  1. 粒子径の変動係数が20%未満のシリカ粒子からなる2種以上のオパール型のコロイド結晶によって構成されており、該2種以上のオパール型のコロイド結晶は固定された位置で混在する集合体を形成しているコロイド共晶。
  2. 前記コロイド結晶の格子面は同一平面に配向している請求項1のコロイド共晶。
  3. 前記シリカ粒子の平均粒子径は1nm以上50μm以下である請求項1又は2に記載のコロイド共晶。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコロイド共晶が固化剤によって固化されているコロイド共晶固化体。
  5. 粒径の異なる2種以上のシリカ粒子が高分子を溶解する分散媒に分散されており、各シリカ粒子の粒子径の変動係数は20%未満であり、該分散媒の比重は該シリカ粒子の比重よりも小さいコロイド分散液を準備する分散液準備工程と、
    該コロイド分散液を静置することにより、格子定数の異なる2種以上のオパール型のコロイド結晶を共析させながら沈降させる共析工程と、を備えることを特徴とするコロイド共晶の製造方法。
  6. 前記シリカ粒子の平均粒子径は1nm以上50μm以下である請求項に記載のコロイド共晶の製造方法。
  7. 前記コロイド分散液に対する前記シリカ粒子の体積分率は0.001以上0.1以下である請求項5又は6に記載のコロイド共晶の製造方法。
  8. 粒径の異なる2種以上のコロイド粒子が高分子と光硬化性樹脂とを溶解する分散媒に分散されており、各コロイド粒子の粒子径の変動係数は20%未満であり、該分散媒の比重は該コロイド粒子の比重よりも小さいコロイド分散液を準備する分散液準備工程と、
    該コロイド分散液を静置することにより、格子定数の異なる2種以上のオパール型のコロイド結晶を共析させる共析工程と、
    該共析工程で形成されたコロイド共晶に光を照射して固化する光照射工程と、
    を備えることを特徴とするコロイド共晶固化体の製造方法。
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