JP6753809B2 - 電源車用電気連結回路、電源車、編成車両用電気連結回路、編成車両、制御方法、バッテリモード切替方法、及び、架線モード切替方法 - Google Patents

電源車用電気連結回路、電源車、編成車両用電気連結回路、編成車両、制御方法、バッテリモード切替方法、及び、架線モード切替方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓄電池を搭載して蓄電池の蓄電電力を編成車両に供給する電源車等に関する。
近年、バッテリ等の蓄電池を電気車に搭載した蓄電池電気車の開発が進められている(例えば、特許文献1参照)。蓄電池電気車は、電化区間では、架線電力および回生電力で蓄電池を充電しながら走行し、非電化区間では、蓄電池の蓄電電力をもとに主電動機を駆動して走行することができる。
特開2016−163365号公報
蓄電池電気車を非電化区間で走行させる場合、主電動機の駆動電力の全てを蓄電池の蓄電電力でまかなうことになり、走行距離が長くなるほど、必要な蓄電電力量が増加する。これに対処するには、蓄電池を大型化する、途中で蓄電池の充電を行う、といったことが考えられる。蓄電池を大型化する場合、車両に大きな艤装空間を確保する必要があるため、大型化には限度がある。また、途中で充電を行う場合、急速充電が可能な充電施設の建設が必要となるため、運行本数が少ない線区では、鉄道運営に対するコストが見合わず現実的ではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電気車に蓄電池を搭載して蓄電池電気車を実現することで電化区間および非電化区間の両区間を自走可能にするといった従来の考え方とは全く異なる手法で蓄電池を利用した電気車の走行を可能とする技術を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
蓄電池を搭載して前記蓄電池の蓄電電力を編成車両に供給する電源車と、前記編成車両とを連結して前記蓄電電力を前記編成車両に供給するために前記電源車に設けられた電源車用電気連結回路であって、
一端側が、前記蓄電池に接続された第1接触器と、
一端側が、前記電源車に設けられた集電装置による電車線からの集電電力あるいは前記電源車に設けられた発動装置の発電電力に基づき直流電力が供給される直流リンク部に接続され、他端側が、前記第1接触器の他端側に接続された第2接触器と、
一端側が、前記第1接触器の他端側および前記第2接触器の他端側に接続され、他端側が、電源車プラス側連結端子に接続された第3接触器と、
抵抗器および第4接触器の直列回路であって、一端側が、前記第3接触器の他端側および前記電源車プラス側連結端子に接続され、他端側が、接地線および電源車マイナス側連結端子に接続された直列回路と、
を備えた電源車用電気連結回路である。
第2の発明は、第1の発明の電源車用電気連結回路であって、
前記電源車は、前記蓄電電力に基づいて主電動機を駆動する駆動用変換器を備えており、
前記第1接触器は、一端側が、前記蓄電池用フィルタリアクトルの出力段に接続されている、
電源車用電気連結回路である。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明の電源車用電気連結回路を備えた電源車である。
また、第4の発明は、
第3の発明の電源車と、編成車両とを連結して前記蓄電電力を前記編成車両に供給するために前記編成車両に設けられた編成車両用電気連結回路であって、
前記編成車両は、主電動機と、当該編成車両に設けられた集電装置による電車線からの集電電力あるいは当該編成車両に設けられた発動装置の発電電力に基づき前記主電動機を駆動する駆動用変換器と、を備えており、
一端側が、編成車両プラス側連結端子に接続され、他端側が、前記編成車両の前記駆動用変換器への電力入力側に接続された第5接触器と、
抵抗器および第6接触器の直列回路であって、一端側が、前記第5接触器の駆動用変換器側および前記編成車両プラス側連結端子に接続され、他端側が、接地線および編成車両マイナス側連結端子に接続された直列回路と、
を備えた編成車両用電気連結回路である。
第5の発明は、第4の発明に記載の編成車両用電気連結回路であって、
前記編成車両は、他の前記編成車両と連結した際に電力を融通するプラス側引通し線およびマイナス側引通し線を備えており、
前記第5接触器は、他端側が、前記プラス側引通し線に接続され、
前記抵抗器および前記第6接触器の直列回路は、他端側が、前記マイナス側引通し線に接続されている、
編成車両用電気連結回路である。
また、第6の発明は、第4又は第5の発明の編成車両用電気連結回路を備えた編成車両である。
第1〜第6の発明によれば、蓄電池を搭載し電源車用電気連結回路を備えた電源車を実現し、その電源車を、編成車両用電気連結回路を備えた編成車両に連結し、電源車用電気連結回路と編成車両用電気連結回路とを連結することで、蓄電池の蓄電電力を編成車両に供給することができるようになる。従って、電化区間であれば主電動機を駆動して自走可能な電気車である編成車両が、電源車と連結することで、非電化区間においても電源車から電力の供給を受けて走行可能となる。非電化区間では電源車を編成車両に連結する必要が生じるが、電化区間では電源車の連結を解放して電源車を連結せずに走行することができる。よって、主電動機を駆動するための大容量の蓄電池を編成車両に艤装する必要がない。
また、電化区間ではレールを帰線回路として使用することができるが、非電化区間ではレールを帰線回路として使用できない場合がある。このため、プラス側連結端子およびマイナス側連結端子を電源車用電気連結回路および編成車両用電気連結回路それぞれに備えて、電源車を編成車両に連結する際に導通・接続することで、非電化区間を走行する際の蓄電池電源に係る電気の流路(電気回路ともいえる)を確保することができる。
また、第2の発明によれば、電源車用電気連結回路を備えた電源車は、蓄電池の蓄電電力をもとに主電動機を駆動して走行することが可能である。そのため、編成車両との連結や連結解放の際には、電源車が自走して所定位置まで走行することが可能となる。
第7の発明は、
第1又は第2の発明の電源車用電気連結回路と、第4又は第5の発明の編成車両用電気連結回路とを連結する際の制御方法であって、
前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結を行う連結工程の前に、前記第3接触器の開放および前記第4接触器の投入と、前記第5接触器の開放および前記第6接触器の投入とを行う連結前ステップ(例えば、図5のステップA1,B1)と、
前記連結工程の後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う導通前ステップ(例えば、図5のステップA5,B5)と、
前記導通前ステップの後に、前記第3接触器および前記第5接触器の投入を行う導通ステップ(例えば、図5のステップA15,B7)と、
を含む制御方法である。
この第7の発明によれば、電源車用電気連結回路と、編成車両用電気連結回路との連結を行う作業員の安全を確保できる。すなわち、電源車用電気連結回路と編成車両用電気連結回路との間で連結端子を連結する連結工程の前に、第3接触器の開放、第4接触器の投入、第5接触器の開放、及び、第6接触器の投入を行う連結前ステップを行うことで、プラス側連結端子と、抵抗器及び第4接触器の直列回路と、マイナス側連結端子と、抵抗器及び第6接触器の直列回路と、による閉回路が構成される。これにより、もし仮に、残存していた電荷或いは何らかの原因で誘起された電荷によって連結工程中に連結端子に電流が流れ得る場合があったとしても、閉回路中の抵抗器によってその電荷が消費されるため、作業員の安全を確保することができる。
第8の発明は、
第1又は第2の発明の電源車用電気連結回路と、パンタグラフによる電車線からの集電電力を所与の電圧の直流電力に変換して前記直流リンク部に供給する電力変換装置とを備え、前記第1接触器が開放状態の電源車と、
第4又は第5の発明の編成車両用電気連結回路を備え、パンタグラフによる電車線からの集電電力に基づく架線モード電圧の電力に基づき駆動用変換器が主電動機を駆動して走行する架線モードにある編成車両と、
を連結して、前記電源車の蓄電電力に基づき前記編成車両の主電動機を駆動して走行するバッテリモードに切り替えるバッテリモード切替方法であって、
前記第3接触器の開放および前記第4接触器の投入と、前記第5接触器の開放および前記第6接触器の投入とを行う連結前ステップ(例えば、図5のステップA1,B1)と、
前記連結前ステップの後に、前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結を行う連結ステップ(例えば、図5のステップA3,B3)と、
前記連結ステップの後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う導通前ステップ(例えば、図5のステップA5,B5)と、
前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、前記架線モード電圧の相当電圧に制御する第1の均圧制御ステップ(例えば、図5のステップA13)と、
前記導通前ステップおよび前記第1の均圧制御ステップの後に、前記第2接触器、前記第3接触器および前記第5接触器の投入を行う導通ステップ(例えば、図5のステップA15,B7)と、
前記導通ステップの後に、前記編成車両のパンタグラフを降下させる第1の降下ステップ(例えば、図5のステップB9)と、
前記第1の降下ステップの後に、前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、蓄電池電圧相当に制御する第2の均圧制御ステップ(例えば、図5のステップA17)と、
前記第2の均圧制御ステップの後に、前記第1接触器を投入する蓄電電力供給開始ステップ(例えば、図5のステップA19)と、
前記蓄電電力供給開始ステップの後に、前記第2接触器の開放および前記電力変換装置の変換動作の停止を行う集電電力供給停止ステップ(例えば、図5のステップA21,A23)と、
前記集電電力供給停止ステップの後に、前記電源車のパンタグラフを降下させる第2の降下ステップ(例えば、図5のステップA27)と、
を含むバッテリモード切替方法である。
第8の発明によれば、架線モードである編成車両に電源車を連結して、この電源車の蓄電池の蓄電電力に基づき走行するバッテリモードに切り替えることができる。このとき、架線電圧と蓄電池電圧とが異なっている場合であっても、その電圧差による電流を編成車両や電源車の電気回路に生じさせることなく、安全にバッテリモードに切り替えることができる。更に、架線モードからバッテリモードへの切り替えを、編成車両への電力供給を継続したまま行うことができるため、編成車両の補機の動作を停止させる必要がない。
第9の発明は、
第1又は第2の発明、第4又は第5の発明、
請求項1又は2に記載の電源車用電気連結回路と、請求項4又は5に記載の編成車両用電気連結回路との連結を解放する際の制御方法であって、
前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結の解放、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結の解放を行う連結解放工程の前に、前記第3接触器の開放および前記第4接触器の投入と、前記第5接触器の開放および前記第6接触器の投入とを行う連結解放前ステップ(例えば、図6のステップA43,B33,A51,B35)と、
前記連結解放工程の後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う連結解放後ステップ(例えば、図6のステップA55)と、
を含む制御方法である。
第9の発明によれば、電源車用電気連結回路と、編成車両用電気連結回路との連結解放を行う作業員の安全を確保できる。すなわち、電源車用電気連結回路と編成車両用電気連結回路との間で連結されている連結端子を解放する連結解放工程の前に、第3接触器の開放、第4接触器の投入、第5接触器の開放、及び、第6接触器の投入を行う連結解放前ステップを行うことで、プラス側連結端子と、抵抗器及び第4接触器の直列回路と、マイナス側連結端子と、抵抗器及び第6接触器の直列回路と、による閉回路が構成される。これにより、もし仮に、残存していた電荷或いは何らかの原因で誘起された電荷によって連結解放工程中に連結端子に電流が流れ得る場合があったとしても、閉回路中の抵抗器によってその電荷が消費されるため、作業員の安全を確保することができる。
第10の発明は、
第1又は第2の発明の電源車用電気連結回路と、パンタグラフによる電車線からの集電電力を所与の電圧の直流電力に変換して前記直流リンク部に供給する電力変換装置とを備えた電源車と、
第4又は第5の発明の編成車両用電気連結回路を備え、パンタグラフによる電車線からの集電電力に基づき駆動用変換器が主電動機を駆動して走行可能な編成車両と、
が連結され、前記電源車および前記編成車両のパンタグラフが降下状態にあり、前記電源車の蓄電電力に基づき前記編成車両の主電動機を駆動して走行するバッテリモードにある状態から、当該連結を解放して前記パンタグラフからの集電電力に基づく架線モード電圧の電力に基づき前記主電動機を駆動して前記編成車両が自走可能となる架線モードに切り替える架線モード切替方法であって、
前記電源車のパンタグラフを上昇させる第1の上昇ステップ(例えば、図6のステップA31)と、
前記第1の上昇ステップの後に、前記電力変換装置の変換動作を開始させて、前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、蓄電池電圧相当に制御する第1の均圧制御ステップ(例えば、図6のステップA35)と、
前記第1の均圧制御ステップの後に、前記第2接触器の投入を行い、その後に前記第1接触器の開放を行う電力供給切替ステップ(例えば、図6のステップA37,A39)と、
前記電力供給切替ステップの後に、前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、前記架線モード電圧の相当電圧に制御する第2の均圧制御ステップ(例えば、図6のステップA41)と、
前記第2の均圧制御ステップの後に、前記編成車両のパンタグラフを上昇させる第2の上昇ステップ(例えば、図6のステップB31)と、
前記第2の上昇ステップの後に、前記第3接触器および前記第5接触器の開放を行う導通切り離しステップ(例えば、図6のステップA43,B33)と、
前記導通切り離しステップの後に、前記第4接触器および前記第6接触器の投入を行う連結解放前ステップ(例えば、図6のステップA51,B35)と、
前記連結解放前ステップの後に、前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結の解放、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結の解放を行う連結解放ステップ(例えば、図6のステップA53,B37)と、
前記連結解放ステップの後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う連結解放後ステップ(例えば、図6のステップA55,B39)と、
を含む架線モード切替方法である。
第10の発明によれば、編成車両に連結されている電源車を解放して、バッテリモードから架線モードに切り替えることができる。このとき、架線電圧と蓄電池電圧とが異なっている場合であっても、その電圧差による電流を編成車両や電源車の電気回路に生じさせることなく、安全に架線モードに切り替えることができる。更に、バッテリモードから架線モードへの切り替えを、編成車両への電力供給を継続したまま行うことができるため、編成車両の補機の動作を停止させる必要がない。
編成車両への電源車の連結及び解放の概要図。 電源車と編成車両との電気回路の接続構成図。 電源車の電気回路の構成図。 編成車両の電気回路の構成図。 電源車と編成車両との連結制御の手順の説明図。 電源車と編成車両との解放制御の手順の説明図。 非電化区間の途中駅における電源車の入れ替えの概要図。 電源車の入れ替え制御の手順の説明図。 電気連結回路の他の構成図。 交流電化対応の電源車の構成図。 交直流電化対応の電源車の構成図。 交流電気車である編成車両の構成図。 交直流電気車である編成車両の構成図。
[概要]
本実施形態は、図1に示すように、編成車両20に電源車10を連結し、電源車10の供給電力によって非電化区間を走行するものである。編成車両20は、主電動機を備え、電化区間において自走可能な電気車として説明する。
電源車10は、蓄電池を搭載した電動車であり、連結された編成車両20に蓄電池の蓄電電力を供給する目的で用いられる。また、電源車10は、パンタグラフ(集電装置)を備えており、このパンタグラフを介して取り込んだ架線電力をもとに走行する架線モードと、蓄電池の蓄電電力をもとに走行するバッテリモードとを切り替えて走行することができる。電源車10に搭載する蓄電池は任意の容量として設計することができるが、例えば、連結された編成車両20が数百キロメートル程度の距離を走行するのに充分な容量に設計することができる。蓄電池は、例えば、駅構内に設けられた充電施設でパンタグラフを介して取り込んだ架線電力によって充電することができる。
編成車両20は、パンタグラフを備えており、このパンタグラフを介して取り込んだ架線電力をもとに走行する架線モードと、連結された電源車10から供給される蓄電池の蓄電電力をもとに走行するバッテリモードとを切り替えて走行することができる。電源車10および編成車両20はともに、架線モードでは自走可能であるため、電化区間においては、連結した状態で走行が可能である。しかし、本実施形態では、電化区間では原則、電源車10を解放して、編成車両20のみで自走することとして説明する。また、図面および以下説明では、電源車10が連結されていない状態の編成車両20は1両編成の列車であるかのように図示および説明するが、複数の編成車両20が連結されて編成された列車であってもよい。
なお、本実施形態では、電化区間を直流区間とするため、電源車10、及び、編成車両20は、ともに直流電気車であるとする。
[電源車の連結・解放]
図1は、編成車両20に対する電源車10の連結及び解放の概要図である。図1の左側に示すように、電化区間を走行してきた編成車両20が非電化区間に乗り入れる際に、電化区間と非電化区間との結節駅Aにおいて、編成車両20に電源車10を連結する。編成車両20は、架線モードから、連結した電源車10から供給される蓄電電力をもとに走行するバッテリモードに切り替えて、編成車両20および電源車10からなる列車として結節駅Aを出発して非電化区間を走行することになる。
そして、図1の右側に示すように、非電化区間を走行してきた編成車両20が電化区間に乗り入れる際には、非電化区間と電化区間との結節駅Bにおいて、編成車両20に連結されていた電源車10を解放する。編成車両20は、バッテリモードから架線モードに切り替えて、編成車両20のみからなる列車として結節駅Bを出発して電化区間を走行することになる。
また、結節駅A,Bには、架線電力によって電源車10の蓄電池を充電する充電施設が設けられており、編成車両20から連結解放された電源車10の蓄電池を充電し、満充電とした状態で別の編成車両20に連結できるようになっている。
[構成]
図2は、電源車10及び編成車両20の電気回路の接続構成図である。電源車10、及び、編成車両20は、ともに電気車であることから、主電動機を含む主回路40,50を備えている。
また、編成車両20、及び、電源車10には、非電化区間を走行することから、車両間で電力を融通するための引通し線30として、プラス側引通し線30aとマイナス側引通し線30bとの二本が引通されている。この引通し線30は、車両間で連結・解放が可能に構成されており、各車両の両端部それぞれにおいて引通し線30を電気的に連結するための連結端子が設けられている。すなわち、電源車10の両端部(前方および後方)それぞれにおいて、プラス側引通し線30aに電源車プラス側連結端子32aが設けられ、マイナス側引通し線30bに電源車マイナス側連結端子32bが設けられている。また、編成車両20の両端部(前方および後方)それぞれにおいて、プラス側引通し線30aに編成車両プラス側連結端子34aが設けられ、マイナス側引通し線30bに編成車両マイナス側連結端子34bが設けられている。そして、プラス側連結端子32a,34a同士を連結するとともに、マイナス側連結端子32b,34b同士を連結することで、電源車10と編成車両20との間の引通し線30が電気的に連結される。また、複数の編成車両20を連結する場合には、編成車両20の編成車両プラス側連結端子34a同士、編成車両マイナス側連結端子34b同士を連結することで、連結した複数の編成車両20において、引通し線30が連結される。
本実施形態の特徴として、電源車10と編成車両20との間で引通し線30を安全に連結・解放するための電気連結回路が設けられている。すなわち、電源車10には電源車用電気連結回路12が設けられ、編成車両20には編成車両用電気連結回路22が設けられている。
図3は、電源車10の詳細な電気回路の構成図である。図3に示すように、電源車10は、集電装置であるパンタグラフ41と、主回路40と、電源車用電気連結回路12と、制御部16とを備える。
制御部16は、パンタグラフ41の昇降動作の制御の他、主回路40に係る各種機器および電源車用電気連結回路12に制御信号を出力して各機器を統括的に制御するコントローラであり、独立した制御装置として構成してもよいし、制御ボードとして構成して既存の装置に組み込んで実現することもできる。制御部16は、本実施形態の特徴の1つである電源車10と編成車両20との連結・解放に係る電源車10側の制御を実施するが、その詳細は図面を参照して後述する。
パンタグラフ41は、制御部16からの制御信号に従って、電車線である架線に接触するように上昇・下降して架線電力を集電する。
主回路40は、開閉装置42と、フィルタリアクトルFL1と、電力変換装置であるDC/DCコンバータ43と、蓄電池44と、開閉装置45と、駆動用変換器46と、補機回路47と、主電動機M1と、を備える。
開閉装置42は、高速度遮断器PHB1、接触器PLB1,PLB2が直列接続されるとともに、接触器PLB2に抵抗器が並列接続された構成を有し、制御部16からの制御信号に従って、パンタグラフ41とDC/DCコンバータ43の一次側との切り離し・接続を行う。
DC/DCコンバータ43は、一次側が開閉装置42を介してパンタグラフ41に接続され、制御部16からの制御信号に従って、一次側に入力されるパンタグラフ41からの集電電力を、所与の電圧の直流電力に変換して、二次側の直流リンク部に出力する。また、DC/DCコンバータ43の一次側及び二次側には電圧センサが設けられており、これらの電圧センサの計測値は、随時、制御部16へ出力される。これにより、制御部16は、DC/DCコンバータ43の一次側及び二次側の電圧を、随時、把握することができる。
DC/DCコンバータ43の二次側である直流リンク部には、電源車用電気連結回路12を介して、駆動用変換器46、補機回路47、及び、蓄電池44が並列接続されている。
駆動用変換器46は、例えば、VVVFインバータであり、直流電力を三相交流電力に変換して、主電動機M1に駆動電力として供給する。駆動用変換器46と、駆動用変換器46が駆動する主電動機M1との対応関係は1対1(いわゆる1C1M)に限らず、誘導電動機の場合は1対多(例えば1C2Mや1C4M)であってもよい。また、駆動用変換器46を1台として図示しているが、複数台の駆動用変換器46を並列に備えた構成としてもよい。補機回路47は、補機、及び、補機に電力を駆動する回路(例えば、静止形インバータ)等を含む電気回路である。
蓄電池44は、例えば、リチウムイオンバッテリ等のバッテリセルを複数接続したバッテリモジュールである。蓄電池44は、開閉装置45を介して電源車用電気連結回路12に接続されている。また、蓄電池44には電圧センサが並列接続されており、この電圧センサの計測値は、随時、制御部16へ出力される。これにより、制御部16は、蓄電池44の蓄電池電圧(充電電圧或いは放電電圧)を、随時、把握することができる。
開閉装置45は、高速度遮断器BHBと、接触器BLB1,BLB2とが直列接続されるとともに、接触器BLB2に抵抗器が並列接続された構成を有し、制御部16からの制御信号に従って、蓄電池44と電源車用電気連結回路12との切り離し・接続を行う。
電源車用電気連結回路12は、第1接触器LB1と、第2接触器LB2と、第3接触器LB3と、第4接触器LB4と、抵抗器R4とを有して構成される。第1接触器LB1は、一端側が、蓄電池用フィルタリアクトルBFLの出力段に接続され、他端側が、第2接触器LB2の他端側、及び、第3接触器LB3の一端側に接続されている。第2接触器LB2は、一端側が、DC/DCコンバータ43の二次側である直流リンク部に接続され、他端側が、第1接触器LB1の他端側に接続されている。第3接触器LB3は、一端側が、第1接触器LB1の他端側、及び、第2接触器LB2の他端側に接続され、他端側が、電源車プラス側連結端子32aに接続されている。第4接触器LB4及び抵抗器R4は、直列接続された直列回路を形成し、この直列回路の一端側が、第3接触器LB3の他端側、及び、電源車プラス側連結端子32aに接続され、他端側が、車輪に電気的に接続されるとともに接地線を構成する接地回路、及び、電源車マイナス側連結端子32bに接続されている。
電源車10は、蓄電池44の蓄電電力に基づいて主電動機M1を駆動する駆動用変換器46を備えている。このため、電源車10は、蓄電池44の蓄電電力をもとに主電動機M1を駆動して走行することが可能であり、編成車両20との連結や連結解放の際には、電源車10が自走して所定位置まで走行することが可能である。
図4は、編成車両20の詳細な電気回路の構成図である。図4に示すように、編成車両20は、集電装置であるパンタグラフ51と、主回路50と、編成車両用電気連結回路22と、制御部26とを備える。
パンタグラフ51は、制御部26からの制御信号に従って、電車線である架線に接触するように上昇・下降して架線電力を集電する。
制御部26は、パンタグラフ51の昇降動作の制御の他、主回路50に係る各種機器および編成車両用電気連結回路22に制御信号を出力して各機器を統括的に制御するコントローラであり、独立した制御装置として構成してもよいし、制御ボードとして構成して既存の装置に組み込んで実現することもできる。本実施形態の特徴の1つである電源車10と編成車両20との連結・解放に係る編成車両20側の制御を実施するが、その詳細は図面を参照して後述する。
主回路50は、開閉装置52と、フィルタリアクトルFL3と、駆動用変換器53と、補機回路54と、主電動機M2と、を備える。駆動用変換器53および補機回路54は、開閉装置52およびフィルタリアクトルFL3を介してパンタグラフ51に並列接続されて構成される。
開閉装置52は、高速度遮断器PHB3、接触器PLB3,PLB4が直列接続されるとともに、接触器PLB4に抵抗器が並列接続された構成を有し、制御部26からの制御信号に従って、パンタグラフ51と、駆動用変換器53及び補機回路54との切り離し・接続を行う。
駆動用変換器53は、例えば、VVVFインバータであり、直流電力を三相交流電力に変換して、主電動機M2に駆動電力として供給する。なお、駆動用変換器53と、駆動用変換器53が駆動する主電動機M2との対応関係は1対1(いわゆる1C1M)に限らず、誘導電動機の場合は1対多(例えば1C2Mや1C4M)であってもよい。また、駆動用変換器53を1台として図示しているが、複数台の駆動用変換器53を並列に備えた構成としてもよい。補機回路54は、補機、及び、補機に電力を駆動する回路(例えば、静止形インバータ)等を含む電気回路である。
編成車両用電気連結回路22は、第5接触器LB5と、第6接触器LB6と、抵抗器R6とを有して構成される。第5接触器LB5は、一端側が、編成車両プラス側連結端子34aに接続され、他端側が、編成車両20内の電気回路である主回路50の入力段であるパンタグラフ51に接続されている。編成車両20は、パンタグラフ51で集電された架線電力に基づいて主電動機M2を駆動する駆動用変換器53を備えており、第5接触器LB5は、他端側が、この駆動用変換器53への電力入力側に接続されているともいえる。第6接触器LB6、及び、抵抗器R6は、直列接続されて直列回路を形成し、この直列回路の一端側が、第5接触器LB5の一端側、及び、編成車両プラス側連結端子34aに接続され、他端側が、車輪に電気的に接続されるとともに接地線を構成する接地回路、及び、編成車両マイナス側連結端子34bに接続されている。
電源車10と編成車両20との連結の際には、電力供給のための引通し線30の連結に加えて、制御引通し線も連結されることで、制御部16,26の間で情報の送受信が可能となる。但し、制御引通し線およびその連結端子については、繁雑となるため図面に示していない。
[電気連結回路の制御手順]
次に、図5,図6を参照して、電源車10と編成車両20との連結・解放に係る制御部16,26の制御動作を説明する。
(A)編成車両20に電源車10を連結
図5は、編成車両20が非電化区間に乗り入れる際に、結節駅において、架線モードにある編成車両20に電源車10を連結してバッテリモードに切り替える際の制御手順である。図5では、左側に電源車10における制御手順を示し、右側に編成車両20における制御手順を示している。
前提として、電源車10、及び、編成車両20は、ともに停車していることとする。電源車10は、バッテリモードであり、編成車両20に接近して連結可能な状態にあり、第1接触器LB1は開放され、パンタグラフ41は降下している状態にあるとする。編成車両20は、架線モードであり、電源車10に接近して連結可能な状態にあり、パンタグラフ51は上昇しており、補機回路54には、パンタグラフ51からの架線電力に基づく電力供給がなされているとする。この状態において、電源車10の制御部16、及び、編成車両20の制御部26それぞれが、図5に示すような手順を実行することで連結制御が行われる。
先ず、電源車10において、制御部16が、第3接触器LB3を開放し、第4接触器LB4を投入する(ステップA1)。また、編成車両20において、制御部26が、第5接触器LB5を開放し、第6接触器LB6を投入する(ステップB1)。このステップA1,B1が連結前ステップである。
その後、電源車10と編成車両20との連結作業が作業員によって行われる(ステップA3,B3)。この連結作業には、電源車プラス側連結端子32aと編成車両プラス側連結端子34aとを連結することによるプラス側引通し線30aの連結、及び、電源車マイナス側連結端子32bと編成車両マイナス側連結端子34bとを連結することによるマイナス側引通し線30bの連結のほか、機械連結器の連結や、空気ホースの連結、制御引通し線の連結といった連結作業も含む。このとき、もし仮に、残存していた電荷或いは何らかの原因で誘起された電荷によって連結端子32a,32b,34a,34bに電流が流れ得る場合があったとしても、プラス側連結端子32a,34a→抵抗R4→第4接触器LB4→マイナス側連結端子32b,34b→第6接触器LB6→抵抗R6、の閉回路が形成されており、更に、この閉回路中の抵抗R4,R6で電荷が消費されるので、作業員の安全が確保される。このステップA3,B3が連結工程および連結ステップである。
連結作業が終了すると、制御引通し線が連結されることで、制御部16,26の間で送受信が可能となり、制御部16(電源車10)と制御部26(編成車両20)との間で互いの制御手順の進行を確認しながら、連結制御を進めていくことができる。
連結作業の後、まず、電源車10において、制御部16が、第4接触器LB4を開放する(ステップA5)。また、編成車両20において、制御部26が、第6接触器LB6を開放する(ステップB5)。このステップA5,B5が、導通前ステップである。
続いて、電源車10において、制御部16が、第2接触器LB2を開放し(ステップA7)、パンタグラフ41を上昇させた後(ステップA9)、開閉装置42を投入するために、高速度遮断器PHB1、接触器PLB1,PLB2を順次投入する(ステップA11)。これにより、DC/DCコンバータ43の一次側に架線電圧(電車線からの集電電力の電圧)が印加される。
次いで、制御部16は、DC/DCコンバータ43の動作を開始させ、二次側が架線電圧(架線モードで走行する際の架線モード電圧。架線電圧は一定ではなく、近傍の他の列車の在線によって変動し得る。このため、例えば、電圧センサで計測したDC/DCコンバータ43の一次側の電圧を、実際の架線電圧に相当する架線モード電圧として用いる)とほぼ等しくなるように均圧制御を行う(ステップA13)。このステップA13が第1の均圧制御ステップである。その後、第2接触器LB2、第3接触器LB3を投入する(ステップA15)。また、編成車両20において、制御部26が、第5接触器LB5を投入する(ステップB7)。これにより、電源車10によってプラス側引通し線30aに電気が導通され、架線電圧が印加されることになる。このステップA15,B7が導通ステップである。そして、編成車両20においては、パンタグラフ51を介した架線電力と、引通し線30を介した電源車10からの供給電力とが並列に給電されることになり、その電圧は、ともに架線電圧で等しい。
続いて、編成車両20において、制御部26が、パンタグラフ51を降下させる(ステップB9)。これにより、編成車両20への給電は、引通し線30を介した電源車10からの供給電力のみとなる。
次いで、電源車10において、制御部16が、DC/DCコンバータ43の動作を変更し、二次側が蓄電池電圧にほぼ等しい電圧(蓄電池44の蓄電池電圧は、負荷等に応じて変動し得る。このため、電圧センサで計測した電圧を蓄電池電圧に相当する電圧として用いる)となるように均圧制御を行う(ステップA17)。これにより、引通し線30の印加電圧が蓄電池電圧に徐々に変化する。従って、電源車10から編成車両20への供給電力の電圧が、蓄電池電圧に変化する。このステップA17が第2の均圧制御ステップである。
続いて、制御部16は、第1接触器LB1を投入する(ステップA19)。これにより、電源車10から編成車両20に対して、蓄電池44からの蓄電電力の供給が開始される。このステップA19が蓄電電力供給開始ステップである。なお、蓄電電力の供給が開始されるが、依然としてDC/DCコンバータ43を介してパンタグラフ41からの集電電力も並列に供給された状態にある。
そして、DC/DCコンバータ43の動作を停止させた後(ステップA21)、第2接触器LB2を開放する(ステップA23)。これにより、引通し線30を介した電源車10から編成車両20への供給電力は、蓄電池44の蓄電電力のみとなる。このステップA21,A23が集電電力供給停止ステップである。最後に、接触器PLB2,PLB1を順次開放した後(ステップA25)、パンタグラフ41を降下させる(ステップA27)。連結制御は以上となる。
連結制御によって、編成車両20は、連結された電源車10から供給される蓄電池44の蓄電電力によって走行するバッテリモードに移行することができ、電源車10は、編成車両20の付随車として走行することになる。すなわち、編成車両20は電源車10を連結した列車として、非電化区間を走行する。また、編成列車20への電源車10の連結を編成車両20への電力供給を継続したまま行うことができるので、補機(補機回路54)の動作を停止させる必要がない。
(B)編成車両20から電源車10を解放
図6は、編成車両20が電化区間に乗り入れる際に、結節駅において、バッテリモードにある編成車両20から電源車10を解放して架線モードに切り替える際の制御手順である。図6では、左側に電源車10における制御手順を示し、右側に編成車両20における制御手順を示している。
前提として、電源車10が編成車両20に連結され、引通し線30を介して電源車10から編成車両20へ蓄電池44の蓄電電力の供給がなされている状態にある。また、電源車10、及び、編成車両20は、ともに停車していることとする。電源車10は、第1接触器LB1、第3接触器LB3は投入され、第2接触器LB2は開放され、パンタグラフ41は降下している状態にあるとする。また、編成車両20は、バッテリモードであり、第5接触器LB5は投入され、パンタグラフ51は降下しており、補機回路54には、電源車10からの供給電力に基づく電力供給がなされている状態にあるとする。この状態において、電源車10の制御部16、及び、編成車両20の制御部26それぞれが、図6に示すような手順を実行することで連結解放制御が行われる。また、ステップA53,B37で解放作業が行われるまでの間は、電源車10及び編成車両20は連結されている、つまり、制御引通し線が連結されていることから、制御部16,26の間で送受信が可能であり、制御部16(電源車10)と制御部26(編成車両20)との間で互いの制御手順の進行を確認しながら、連結解放制御を進めていくことができる。
先ず、電源車10において、制御部16が、パンタグラフ41を上昇させる(ステップA31)。このステップA31が、第1の上昇ステップである。次いで、開閉装置42を投入するために、接触器LB1,LB2を順次投入する(ステップA33)。これにより、DC/DCコンバータ43の一次側に、架線電圧が印加される。次いで、DC/DCコンバータ43の動作を開始させ、二次側が蓄電池電圧となるように均圧制御を行う(ステップA35)。このステップA35が、第1の均圧制御ステップである。
続いて、第2接触器LB2を投入する(ステップA37)。これにより、引通し線30を介した電源車10から編成車両20への給電は、パンタグラフ41からの架線電力と、蓄電池44の蓄電電力との並列給電となり、その電圧は、ともに蓄電池電圧で等しい。次いで、第1接触器LB1を開放する(ステップA39)。これにより、引通し線30を介した電源車10から編成車両20への給電は、パンタグラフ41からの架線電力のみとなる。このステップA37,A39が、電力供給切替ステップである。つまり、引通し線30を介した電源車10から編成車両20への給電が、蓄電池44の蓄電電力から、パンタグラフ41を介した架線電力に切り替えられる。
続いて、制御部16は、DC/DCコンバータ43の動作を変更し、二次側が架線電圧となるように均圧制御を行う(ステップA41)。これにより、引通し線30を介した電源車10から編成車両20への供給電力の電圧が、徐々に、蓄電池電圧から架線電圧に変化する。このステップA41が、第2の均圧制御ステップである。
その後、編成車両20において、制御部26が、パンタグラフ51を上昇させる(ステップB31)。これにより、編成車両20における給電は、引通し線30を介した電源車10からの供給電力と、パンタグラフ51からの架線電力との並列給電となる。このステップB31が、第2の上昇ステップである。
次いで、電源車10において、制御部16が、第3接触器LB3を開放する(ステップA43)。また、編成車両20において、制御部26が、第5接触器LB5を開放する(ステップB33)。これにより、引通し線30を介した電源車10から編成車両20への給電が遮断され、編成車両20においては、パンタグラフ51を介した架線電力のみの給電となる。このステップA43,B33が、導通切り離しステップである。
続いて、電源車10において、制御部16が、DC/DCコンバータ43の動作を停止させる(ステップA45)。続いて、第2接触器LB2、接触器LB1,LB2を順次開放させた後(ステップA47)、パンタグラフ41を降下させる(ステップA49)。
続いて、制御部16は、第4接触器LB4を投入する(ステップA51)。また、編成車両20において、制御部26が、第6接触器LB6を投入する(ステップB35)。このステップA51,B35が、連結解放前ステップである。
その後、編成車両20から電源車10を解放する解放作業が作業員によって行われる(ステップA53,B37)。この解放作業には、電源車プラス側連結端子32aと編成車両プラス側連結端子34aとを解放することによるプラス側引通し線30aの解放、及び、電源車マイナス側連結端子34aと編成車両マイナス側連結端子34bとを解放することによるマイナス側引通し線30bの解放のほか、機械連結器の解放や、空気ホースの解放、制御引通し線の解放といった解放作業も含まれる。このとき、もし仮に、残存していた電荷或いは何らかの原因で誘起された電荷によって連結端子32a,32b,34a,34bに電流が流れる場合があったとしても、プラス側連結端子32a,34a→抵抗器R4→第4接触器LB4→マイナス側連結端子32b,34b→第6接触器LB6→抵抗器R6、の閉回路が形成されており、更に、この閉回路中の抵抗器R4,R6で電荷が消費されるので、作業員の安全が確保される。このステップA53,B37が、連結解放工程及び連結解放ステップである。また、この解放作業によって、制御引通し線も解放されることから、以降は、制御部16,26間の情報の送受信が不可能となる。
解放作業の終了後、電源車10において、制御部16が、第4接触器LB4を開放する(ステップA55)。また、編成車両20において、制御部26が、第6接触器LB6を開放する(ステップB39)。このステップA55,B39が、連結解放後ステップである。連結解放制御は以上となる。
連結解放制御によって、編成車両20は、バッテリモードから架線モードに移行することができ、以降は電化区間において自走して走行することとなる。電源車10は、バッテリモードのまま、例えば当該駅の充電設備まで走行することができる。
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、蓄電池44を搭載し電源車用電気連結回路12を備えた電源車10を実現し、その電源車10を、編成車両用電気連結回路22を備えた編成車両20に連結し、電源車用電気連結回路12と編成車両用電気連結回路2とを連結することで、蓄電池44の蓄電電力を編成車両20に供給することができるようになる。従って、電化区間であれば主電動機M2を駆動して自走可能な電気車である編成車両20が、電源車10と連結することで、非電化区間においても電源車10から電力の供給を受けて走行可能となる。非電化区間では電源車10を編成車両20に連結する必要が生じるが、電化区間では電源車10の連結を解放して電源車10を連結せずに走行することができる。よって、主電動機M2を駆動するための大容量の蓄電池を編成車両20に艤装する必要がない。
電源車10も、蓄電池44の蓄電電力をもとに主電動機M1を駆動して走行することが可能である。そのため、編成車両20との連結や連結解放の際には、電源車10が自走して所定位置まで走行することが可能となる。
また、電化区間ではレールを帰線回路として使用することができるが、非電化区間ではレールを帰線回路として使用できない場合がある。このため、プラス側連結端子32a,34aおよびマイナス側連結端子32b,34bを電源車用電気連結回路12および編成車両用電気連結回路22それぞれに備えて、電源車10を編成車両20に連結する際に導通・接続することで、非電化区間を走行する際の蓄電池電源に係る電気の流路(電気回路ともいえる)を確保することができる。
また、電源車10と編成車両20との連結の際、電源車10に設けられた電源車用電気連結回路12、及び、編成車両20に設けられた編成車両用電気連結回路22を、定められた手順で制御することで、電源車10と編成車両20との連結・解放を、作業員の安全を確保して行うことができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)非電化区間での電源車10の入れ替え
非電化区間の途中駅において、編成車両20に連結されている電源車10を入れ替えるようにしてもよい。非電化区間が長距離区間となる場合、その全区間を走行するには、1台の電源車10の蓄電電力では不足する。このような場合、非電化区間の途中駅に充電施設を設置し、当該駅において、到着した編成車両20に連結されていた電源車10を、蓄電池44を満充電とした別の電源車10に入れ替えるようにする。
図7は、非電化区間の途中駅における電源車10の入れ替えの概要図である。図7(a)に示すように、入れ替え駅において、電源車10Aが連結された編成車両20が到着・停車すると、電源車10Aを編成車両20から連結解放する。連結解放した電源車10Aは待避させ(図7(a)の(1))、充電施設において蓄電池44を満充電とした別の電源車10Bを、編成車両20に接近・停車させて連結する(図7(a)の(2))。その後、編成車両20は、当該駅を出発する。連結解放した電源車10Aは、図7(b)に示すように、充電設備まで走行させ、蓄電池44を充電した後に、別の編成車両20に連結させるために待機させておく(図7(b)の(3))。
図8は、電源車10の入れ替えの際の制御手順である。図8では、左側に電源車10の制御手順を示し、右側に編成車両20の制御手順を示している。前提として、非電化区間の入れ替え駅において、編成車両20に電源車10Aが連結された状態で停車しており、引通し線30を介して電源車10Aから編成車両20へ蓄電池44の蓄電電力の供給がなされている状態にある。電源車10Aは、第1接触器LB1、第3接触器LB3は投入され、第2接触器LB2は開放され、パンタグラフ41は降下している状態にあるとする。編成車両20は、バッテリモードであり、第5接触器LB5は投入され、パンタグラフ51は降下しており、補機回路54には、電源車10Aからの供給電力に基づく電力供給がなされている状態にあるとする。この状態において、電源車10Aの制御部16、及び、編成車両20の制御部26それぞれが、図8に示す手順を実行することで入れ替え制御が行われる。またこの状態では、電源車10A及び編成車両20の間で制御引通し線が連結されている間は制御部16,26の間で送受信が可能であり、制御部16(電源車10A)と制御部26(編成車両20)との間で互いの制御手順の進行を確認しながら、解放制御を進めていくことができる。
先ず、編成車両20において、制御部26が、開閉装置52を開放するため、接触器PLB4,PLB3を順次開放する(ステップB61)。編成車両20が交流電気車の場合には、その編成車両20における開閉装置52の開放(ステップB61)の代わりに、電源車10Aにおいて、制御部16が、開閉装置45を開放するため、接触器BLB2,BLB1を順次開放することとする(ステップA60)。また、編成車両20が直流電気車又は交直流電気車の場合には、電源車10Aにおける開閉装置45の開放(ステップA60)、或いは、編成車両20における開閉装置52の開放(ステップB61)のどちらか一方を行えば良い。
開閉装置45、又は、開閉装置52の開放により、編成車両20の補機回路54への供給電流を減流しながら、補機回路54への電力供給を遮断できる。
続いて、電源車10Aにおいて、制御部16が、第3接触器LB3を開放し、第4接触器LB4を投入する(ステップA61)。また、編成車両20において、制御部26が、第5接触器LB5を開放し、第6接触器LB6を投入する(ステップB63)。その後、編成車両20から電源車10Aを解放する解放作業が作業員によって行われる(ステップA63,B65)。この解放作業によって、電源車10Aと編成車両20との間の制御引通し線も解放される。解放作業の終了後、電源車10Aにおいて、制御部16が、第4接触器LB4を開放する(ステップA65)。また、編成車両20において、制御部26が、第6接触器LB6を開放する(ステップB67)。
編成車両20から解放された電源車10Aは、バッテリモードで走行して編成車両20から離れて待避する(ステップA67)。なお、ステップB61(編成車両20における開閉装置52の開放)の代わりにステップA60(電源車10Aにおける開閉装置45の開放)を実行する場合には、このステップA67の直前に、バッテリモードで走行するために、電源車10Aにおける開閉装置45を投入するため、接触器BLB1,BLB2を順次投入する(ステップA66)。
次いで、別の電源車10Bが、編成車両20に接近し停車する(ステップA69)。この電源車10Bは、バッテリモードで走行してきており、第1接触器LB1、第3接触器LB3は投入され、第2接触器LB2は開放され、パンタグラフ41は降下している状態にある。
先ず、ステップB61(編成車両20における開閉装置52の開放)の代わりにステップA60(電源車10Aにおける開閉装置45の開放)を実行した場合には、ステップA60と同じ動作、すなわち、電源車10Bにおいて、制御部16が、開閉装置45を開放するため、接触器BLB2,BLB1を順次開放する(ステップA70)。そして、電源車10Bにおいて、制御部16が、第3接触器LB3を開放し、第4接触器LB4を投入する(ステップA71)。また、編成車両20において、制御部26が、第5接触器LB5を開放し、第6接触器LB6を投入する(ステップB69)。その後、電源車10と編成車両20Bとの連結作業が作業員によって行われる(ステップA73,B71)。この連結作業によって、電源車10Bと編成車両20との間の制御引通し線も連結される。
連結作業が終了すると、電源車10Bにおいて、制御部16が、第4接触器LB4を開放する(ステップA75)。また、編成車両20において、制御部26が、第6接触器LB6を開放する(ステップB73)。次いで、電源車10Bにおいて、制御部16が、第3接触器LB3を投入する(ステップA77)。また、編成車両20において、制御部26が、第5接触器LB5を投入し(ステップB75)、続いて、開閉装置52を投入するため、接触器PLB3,PLB4を順次投入する(ステップB77)。この開閉装置52の投入により、編成車両20の補機回路54への突入電流を防止できる。これにより、編成車両20に、電源車10Bからの蓄電池44の蓄電電力の供給が開始される。
なお、ステップB61(編成車両20における開閉装置52の開放)の代わりにステップA60(電源車10Aにおける開閉装置45の開放)を実行した場合には、ステップA77(電源車10Bにおける接触器LB3の投入)の後に、ステップA66と同じ動作、すなわち、電源車10Bにおいて、制御部16が、バッテリモードで走行するために、開閉装置45を投入するため、接触器BLB1,BLB2を順次投入する(ステップA78)。編成車両20が交流電気車のため開閉装置52を有しない場合には、この一連のステップA60,A66,A70,A78の過程を経ることにより、電源車10Bの連結後の電源供給時に、交流電気車の直流リンク部への突入電流を防止することができる。入れ替え制御は以上となる。
(B)電気連結回路
上述の実施形態では、図1,図2に示すように、編成車両20の後端部に電源車10を連結する例を説明したが、逆に、編成車両20の前端部に電源車10を連結するように構成することもできる。この場合、図9に示すように、電源車10における電源車用電気連結回路12、及び、編成車両20における編成車両用電気連結回路22を構成すれば良い。
電源車10は、車両の前端部・後端部それぞれに、引通し線30の連結端子として、合計二つずつの編成車両プラス側連結端子34a、及び、編成車両マイナス側連結端子34bが設けられている。
電源車用電気連結回路12は、編成車両20と連結される電源車10の後端部の連結端子32a,32bそれぞれと主回路40との間に、更に、第3接触器LB3、第4接触器LB4、及び、抵抗器R4を備えるように構成すれば良い。すなわち、第3接触器LB3は、一端側が、第1接触器LB1の他端側、及び、第2接触器LB2の他端側に接続され、他端側が、後端部側の電源車プラス側連結端子32aに接続されている。第4接触器LB4、及び、抵抗器R4は、直列接続された直列回路を形成し、この直列回路の一端側が、第3接触器LB3の他端側、及び、後端部側の電源車プラス側連結端子32aに接続され、他端側が、車輪に電気的に接続されて接地線を構成する接地回路、及び、後端部側の電源車マイナス側連結端子34aに接続されている。また、編成車両用電気連結回路22は、電源車10と連結される前端部側の編成車両プラス側連結端子34a、及び、編成車両マイナス側連結端子34bと、主回路50と、の間に設けられる。
そして、編成車両20に電源車10を連結する連結制御(図5参照)や、編成車両20から電源車10を連結解放する連結解放制御(図6参照)においては、編成車両20と連結される電源車10の後端部側の、第3接触器LB3、及び、第4接触器LB4を投入・開放するように制御する。
(C)電気車の形態
上述の実施形態では、電源車10、及び、編成車両20を、ともに直流電化区間を走行可能な直流電気車であるとしたが、交流電気車にも同様に適用可能である。
図10は、交流電化区間に対応可能な交流電化対応の電源車の構成例であり、図11は、直流電化区間、及び、交流電化区間の両方に対応可能な交直流電化対応の電源車の構成例である。何れにおいても、上述の実施形態における直流電化対応の電源車10(図3参照)と同様に、主回路40の直流リンク部(図10であればAC/DCコンバータ43aの二次側、図11であればPWM整流器兼DC/DCチョッパ43bの二次側)に、電源車用電気連結回路12が接続された構成となっており、電源車用電気連結回路12を介して蓄電池44、駆動用変換器46、及び、補機回路47が並列接続されている。すなわち、主回路40の直流リンク部以降の回路構成は、図3に示した回路構成と同様である。
また、図12は、交流電化区間を走行可能な交流電気車である編成車両の構成例であり、図13は、直流電化区間、及び、交流電化区間の両方に対応可能な交直流電車である編成車両の構成例である。電源車10からの供給電力は直流電力であるので、図12に示す交流電車である編成車両では、編成車両用電気連結回路22は、直流中間回路(AC/DCコンバータ55の二次側)に接続され、図13に示す交直流電車である編成車両では、編成車両用電気連結回路22が、直流主回路の入力段である開閉装置52の前段に接続されている。
更に、電源車10および編成車両20について、架線電力に基づいて主電動機M1,M2を駆動させて走行する架線モードについて説明したが、架線電力の代わりに燃料電池やディーゼルエンジン等の発動装置を用いた発電電力に基づいて主電動機M1,M2を駆動させて走行する発電モードを採用することとしてもよい。この場合、電源車10および編成車両20は、これらの発動装置を組み込んだ気動車として構成することとなるが、その場合でも上述した実施形態と同様に本発明を適用可能である。
10 電源車
10A これから解放する電源車
10B これから連結する電源車
12 電源車用電気連結回路
LB1 第1接触器、LB2 第2接触器
LB3 第3接触器、LB4 第4接触器
16 制御部
40 主回路
41 パンタグラフ、42 開閉装置、43 DC/DCコンバータ
44 蓄電池、45 開閉装置、46 駆動用変換器、47 補機回路
20 編成車両
22 編成車両用電気連結回路
LB5 第5接触器、LB6 第6接触器
26 制御部
50 主回路
51 パンタグラフ、52 開閉装置、53 駆動用変換器
54 補機回路、55 AC/DCコンバータ
30 引通し線
30a プラス側引通し線
32a 電源車プラス側連結端子、34a 編成車両プラス側連結端子
30b マイナス側引通し線
32b 電源車マイナス側連結端子、34b 編成車両マイナス側連結端子

Claims (10)

  1. 蓄電池を搭載して前記蓄電池の蓄電電力を編成車両に供給する電源車と、前記編成車両とを連結して前記蓄電電力を前記編成車両に供給するために前記電源車に設けられた電源車用電気連結回路であって、
    一端側が、前記蓄電池に接続された第1接触器と、
    一端側が、前記電源車に設けられた集電装置による電車線からの集電電力あるいは前記電源車に設けられた発動装置の発電電力に基づき直流電力が供給される直流リンク部に接続され、他端側が、前記第1接触器の他端側に接続された第2接触器と、
    一端側が、前記第1接触器の他端側および前記第2接触器の他端側に接続され、他端側が、電源車プラス側連結端子に接続された第3接触器と、
    抵抗器および第4接触器の直列回路であって、一端側が、前記第3接触器の他端側および前記電源車プラス側連結端子に接続され、他端側が、接地線および電源車マイナス側連結端子に接続された直列回路と、
    を備えた電源車用電気連結回路。
  2. 前記電源車は、前記蓄電電力に基づいて主電動機を駆動する駆動用変換器を備えており、
    前記第1接触器は、一端側が蓄電池用フィルタリアクトルを介して前記蓄電池に接続されている、
    請求項1に記載の電源車用電気連結回路。
  3. 請求項1又は2に記載の電源車用電気連結回路を備えた電源車。
  4. 請求項3に記載の電源車と、編成車両とを連結して前記蓄電電力を前記編成車両に供給するために前記編成車両に設けられた編成車両用電気連結回路であって、
    前記編成車両は、主電動機と、当該編成車両に設けられた集電装置による電車線からの集電電力あるいは当該編成車両に設けられた発動装置の発電電力に基づき前記主電動機を駆動する駆動用変換器と、を備えており、
    一端側が、編成車両プラス側連結端子に接続され、他端側が、前記編成車両の前記駆動用変換器への電力入力側に接続された第5接触器と、
    抵抗器および第6接触器の直列回路であって、一端側が、前記第5接触器の駆動用変換器側および前記編成車両プラス側連結端子に接続され、他端側が、接地線および編成車両マイナス側連結端子に接続された直列回路と、
    を備えた編成車両用電気連結回路。
  5. 前記編成車両は、他の前記編成車両と連結した際に電力を融通するプラス側引通し線およびマイナス側引通し線を備えており、
    前記第5接触器は、他端側が、前記プラス側引通し線に接続され、
    前記抵抗器および前記第6接触器の直列回路は、他端側が、前記マイナス側引通し線に接続されている、
    請求項4に記載の編成車両用電気連結回路。
  6. 請求項4又は5に記載の編成車両用電気連結回路を備えた編成車両。
  7. 請求項1又は2に記載の電源車用電気連結回路と、請求項4又は5に記載の編成車両用電気連結回路とを連結する際の制御方法であって、
    前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結を行う連結工程の前に、前記第3接触器の開放および前記第4接触器の投入と、前記第5接触器の開放および前記第6接触器の投入とを行う連結前ステップと、
    前記連結工程の後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う導通前ステップと、
    前記導通前ステップの後に、前記第3接触器および前記第5接触器の投入を行う導通ステップと、
    を含む制御方法。
  8. 請求項1又は2に記載の電源車用電気連結回路と、パンタグラフによる電車線からの集電電力を所与の電圧の直流電力に変換して前記直流リンク部に供給する電力変換装置とを備え、前記第1接触器が開放状態の電源車と、
    請求項4又は5に記載の編成車両用電気連結回路を備え、パンタグラフによる電車線からの集電電力に基づく架線モード電圧の電力に基づき駆動用変換器が主電動機を駆動して走行する架線モードにある編成車両と、
    を連結して、前記電源車の蓄電電力に基づき前記編成車両の主電動機を駆動して走行するバッテリモードに切り替えるバッテリモード切替方法であって、
    前記第3接触器の開放および前記第4接触器の投入と、前記第5接触器の開放および前記第6接触器の投入とを行う連結前ステップと、
    前記連結前ステップの後に、前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結を行う連結ステップと、
    前記連結ステップの後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う導通前ステップと、
    前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、前記架線モード電圧の相当電圧に制御する第1の均圧制御ステップと、
    前記導通前ステップおよび前記第1の均圧制御ステップの後に、前記第2接触器、前記第3接触器および前記第5接触器の投入を行う導通ステップと、
    前記導通ステップの後に、前記編成車両のパンタグラフを降下させる第1の降下ステップと、
    前記第1の降下ステップの後に、前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、蓄電池電圧相当に制御する第2の均圧制御ステップと、
    前記第2の均圧制御ステップの後に、前記第1接触器を投入する蓄電電力供給開始ステップと、
    前記蓄電電力供給開始ステップの後に、前記第2接触器の開放および前記電力変換装置の変換動作の停止を行う集電電力供給停止ステップと、
    前記集電電力供給停止ステップの後に、前記電源車のパンタグラフを降下させる第2の降下ステップと、
    を含むバッテリモード切替方法。
  9. 請求項1又は2に記載の電源車用電気連結回路と、請求項4又は5に記載の編成車両用電気連結回路との連結を解放する際の制御方法であって、
    前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結の解放、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結の解放を行う連結解放工程の前に、前記第3接触器の開放および前記第4接触器の投入と、前記第5接触器の開放および前記第6接触器の投入とを行う連結解放前ステップと、
    前記連結解放工程の後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う連結解放後ステップと、
    を含む制御方法。
  10. 請求項1又は2に記載の電源車用電気連結回路と、パンタグラフによる電車線からの集電電力を所与の電圧の直流電力に変換して前記直流リンク部に供給する電力変換装置とを備えた電源車と、
    請求項4又は5に記載の編成車両用電気連結回路を備え、パンタグラフによる電車線からの集電電力に基づき駆動用変換器が主電動機を駆動して走行可能な編成車両と、
    が連結され、前記電源車および前記編成車両のパンタグラフが降下状態にあり、前記電源車の蓄電電力に基づき前記編成車両の主電動機を駆動して走行するバッテリモードにある状態から、当該連結を解放して前記パンタグラフからの集電電力に基づく架線モード電圧の電力に基づき前記主電動機を駆動して前記編成車両が自走可能となる架線モードに切り替える架線モード切替方法であって、
    前記電源車のパンタグラフを上昇させる第1の上昇ステップと、
    前記第1の上昇ステップの後に、前記電力変換装置の変換動作を開始させて、前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、蓄電池電圧相当に制御する第1の均圧制御ステップと、
    前記第1の均圧制御ステップの後に、前記第2接触器の投入を行い、その後に前記第1接触器の開放を行う電力供給切替ステップと、
    前記電力供給切替ステップの後に、前記電力変換装置が前記直流リンク部に供給する電圧を、前記架線モード電圧の相当電圧に制御する第2の均圧制御ステップと、
    前記第2の均圧制御ステップの後に、前記編成車両のパンタグラフを上昇させる第2の上昇ステップと、
    前記第2の上昇ステップの後に、前記第3接触器および前記第5接触器の開放を行う導通切り離しステップと、
    前記導通切り離しステップの後に、前記第4接触器および前記第6接触器の投入を行う連結解放前ステップと、
    前記連結解放前ステップの後に、前記電源車プラス側連結端子と前記編成車両プラス側連結端子との連結の解放、および、前記電源車マイナス側連結端子と前記編成車両マイナス側連結端子との連結の解放を行う連結解放ステップと、
    前記連結解放ステップの後に、前記第4接触器および前記第6接触器の開放を行う連結解放後ステップと、
    を含む架線モード切替方法。
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