JP6753718B2 - 腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム - Google Patents

腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6753718B2
JP6753718B2 JP2016145484A JP2016145484A JP6753718B2 JP 6753718 B2 JP6753718 B2 JP 6753718B2 JP 2016145484 A JP2016145484 A JP 2016145484A JP 2016145484 A JP2016145484 A JP 2016145484A JP 6753718 B2 JP6753718 B2 JP 6753718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measured
potential
steel material
cover thickness
threshold value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016145484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018017518A (ja
Inventor
道彦 上澤
道彦 上澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Facilities Inc
Original Assignee
NTT Facilities Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Facilities Inc filed Critical NTT Facilities Inc
Priority to JP2016145484A priority Critical patent/JP6753718B2/ja
Publication of JP2018017518A publication Critical patent/JP2018017518A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6753718B2 publication Critical patent/JP6753718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Description

本発明は、コンクリート中の鋼材の腐食度の推定を行う腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラムに関する。
老朽化した鉄筋コンクリート構造物においては、コンクリート中の鋼材(鉄筋とも表記する。)の定量的な腐食進行度合いを評価したいという要望が存在している。その一方で、コンクリート中の鉄筋が腐食することにより変化する鉄筋表面の電位を測定することにより、鉄筋腐食の可能性を評価する非破壊調査法の一つとして自然電位測定方法が知られている。自然電位測定方法は、鉄筋コンクリート構造物の躯体の鉄筋が腐食環境下にあるか否かを評価する方法として活用されている(例えば、特許文献1から3参照。)。
自然電位測定方法は、公益社団法人土木学会がJSCE-E601「コンクリート構造物における自然電位測定方法」として測定方法を規定している。また、自然電位測定方法の公的な評価基準としてASTMインターナショナル(旧称:米国材料試験協会)がASTM C876として規定した基準も知られている(図8参照。)。
特開2012−181130号公報 特開2000−044364号公報 特開平10−221292号公報
しかしながら、上述のASTM C876として規定した評価基準には、鉄筋腐食の可能性が不確定な領域も存在している。そのため、老朽化した鉄筋コンクリート構造物に対して、自然電位方法を用いて自然電位を測定しても、不確定の領域に含まれる測定点が数多く発生してしまうという問題があった。
さらに、このように鉄筋腐食の可能性が不確定な領域が存在すると、老朽化した鉄筋コンクリート構造物の整備を計画する際に整備の優先順位を策定することが困難になるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、鉄筋腐食の可能性を推定できる範囲を広げることにより、老朽化した構造物の整備優先順位の策定を容易にすることができる腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の第1の態様に係る腐食度推定方法は、コンクリート部材に埋設された鋼材と電位測定部の一方の端子とを電気的に接続し、前記電位測定部の他方の端子とを電気的に接続した照合電極部を前記コンクリート部材の測定範囲における複数の測定点に前記照合電極部を押し当てて電位を測定する測定ステップと、前記測定された電位の値が第1閾値よりも大きい場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していないと推定し、前記測定された電位が前記第1閾値よりも値の小さな第2閾値と以下の場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していると推定する第1推定ステップと、前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記コンクリート部材における前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さが所定厚さ以上である場合には前記鋼材が所定の確率で腐食していないと推定する第2推定ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る腐食度推定装置は、電位測定部と、コンクリート部材に埋設された鋼材と前記電位測定部の一方の端子とを電気的に接続する接続部と、前記電位測定部の他方の端子と電気的に接続され、前記コンクリート部材の測定範囲における測定点に押し当てられる照合電極部と、前記コンクリート部材における前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さを測定するかぶり厚さ測定部と、前記測定された電位の値が第1閾値よりも大きい場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していないと推定し、前記測定された電位が前記第1閾値よりも値の小さな第2閾値と以下の場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していると推定し、前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上である場合には前記鋼材が腐食していないと推定する演算部と、が設けられていることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るプログラムは、一方の端子がコンクリート部材に埋設された鋼材と電気的に接続され、他方の端子が前記コンクリート部材の測定範囲における複数の測定点に押し付けられる照合電極部と電気的に接続される電位測定部により測定される電位、および、前記コンクリート部材における前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さを測定するかぶり厚さ測定部により測定されたかぶり厚さに基づいて前記鋼材の腐食を推定するプログラムであって、コンピュータに前記電位測定部により測定された電位を取得させ、前記かぶり厚さ測定部により測定されたかぶり厚さを取得させる取得機能と、前記測定された電位の値が第1閾値よりも大きい場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していないと推定し、前記測定された電位が前記第1閾値よりも値の小さな第2閾値と以下の場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していると推定する第1推定機能と、前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上である場合には前記鋼材が腐食していないと推定する第2推定機能と、を実現させることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る腐食度推定方法、第2の態様に係る腐食度推定装置、および、第3の態様に係るプログラムによれば、第1閾値および第2閾値に基づいて鋼材の腐食度を推定できる範囲については、測定した電位を用いて鋼材の腐食度を推定し、測定した電位で鋼材の腐食度の推定が困難な範囲については、コンクリート部材における鋼材が配置された箇所のかぶり厚さに基づいて鋼材の腐食度を推定することにより、さらに鋼材の腐食度を推定しやすくなる。
上記発明の第1の態様において前記第2推定ステップでは、前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さが所定厚さ以上であること、前記コンクリート部材のコンクリートの含水率が所定範囲内であること、の両者を満たしている場合には、前記鋼材が腐食していないと推定することが好ましい。
このように測定した電位で鋼材の腐食度の推定が困難な範囲については、コンクリート部材における鋼材が配置された箇所のかぶり厚さ、および、コンクリート部材のコンクリートの含水率に基づいて鋼材の腐食度を推定することにより、さらに鋼材の腐食度を推定しやすくなる。
上記発明の第1の態様において前記第2推定ステップでは、前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さが所定厚さ以上であること、前記コンクリート部材のコンクリートの含水率が所定範囲内であること、前記コンクリート部材のコンクリート表面に砂分が露出していないこと、
前記コンクリート部材にひび割れ、剥離がないこと、の全てを満たしている場合には、前記鋼材が腐食していないと推定することが好ましい。
上記発明の第2の態様においては、前記コンクリート部材における前記測定範囲の含水率を測定する含水率測定部を更に備え、前記演算部は、前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上であり、かつ、前記含水率測定部により測定された前記含水率が所定範囲内である場合には前記鋼材が腐食していないと推定することが好ましい。
上記発明の第3の態様において前記取得機能は、前記コンクリート部材における前記測定範囲の含水率を測定する含水率測定部から前記含水率を取得する含水率取得機能を含むものであり、前記第2推定機能は、前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上であり、かつ、前記含水率測定部により測定された前記含水率が所定範囲内である場合には前記鋼材が腐食していないと推定するものであることが好ましい。
このように測定した電位で鋼材の腐食度の推定が困難な範囲については、コンクリート部材における鋼材が配置された箇所のかぶり厚さ、コンクリート部材のコンクリートの含水率、砂分が露出、および、ひび割れ、剥離に基づいて鋼材の腐食度を推定することにより、さらに鋼材の腐食度を推定しやすくなる。
本発明の腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラムによれば、測定した電位で鋼材の腐食度の推定が困難な範囲については、コンクリート部材における鋼材が配置された箇所のかぶり厚さに基づいて鋼材の腐食度を推定するため、鉄筋腐食の可能性を推定できる範囲を広げることができ、老朽化した構造物の整備優先順位の策定を容易にできるという効果を奏する。
本発明による腐食度推定装置の一実施形態を説明する摸式図である。 図1の腐食度推定装置による鉄筋の腐食推定方法を説明するフローチャートである。 鉄筋コンクリート構造物の測定範囲における測定点の配置、および、測定により作成される電位分布図(等価電位図)の例を説明する模式図である。 腐食の推定を行った鉄筋コンクリート構造物の概要を説明する図である。 腐食の推定結果を表した表である。 腐食グレードと鉄筋の状況との対応を説明する表である。 図1の腐食度推定装置の他の実施形態を説明する模式図である。 ASTM C876として規定された評価基準を説明する表である。
この発明の一実施形態に係る腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラムについて、図1から図7を参照して説明する。本実施形態では本願発明の腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラムを用いて鉄筋コンクリート構造物(コンクリート部材)50の躯体の鉄筋(鋼材)51が腐食しているか否かを推定、評価する場合に適用して説明する。ここで、鉄筋コンクリート構造物50としては、鉄筋コンクリートからなる建物や、橋梁などの構造物を例示することができる。
また、本実施形態では、JSCE-E601「コンクリート構造物における自然電位測定方法」として規定されている自然電位測定方法を用いて自然電位(電位)を測定する例に適用して説明を行う。
本実施形態の腐食度推定装置1は、図1に示すように、自然電位の測定に用いられる電位差計(電位測定部)10、接続部11、および、プローブ(照合電極部)12と、鉄筋51の腐食の推定を行う推定部(演算部)20と、含水率測定部31と、かぶり厚さ測定部32と、が主に設けられている。
電位差計10、接続部11およびプローブ12としては、JSCE-E601「コンクリート構造物における自然電位測定方法」として規定されている自然電位測定方法が行えるものであればよく、公知の市販されている機器を用いることができる。本実施形態の説明では、プロセク社のcanin+を用いて測定した自然電位に基づいて説明を行う。
電位差計10は一方の端子に接続部11が接続され、他方の端子にプローブ12が接続されるものであり、鉄筋コンクリート構造物50に設定された測定範囲に位置する測定対象である鉄筋51の自然電位差の測定に用いられるものである。
接続部11は、鉄筋コンクリート構造物50における表面のコンクリートをはがし(はつり)、外部に露出させた鉄筋51と一方の端部が電気的に接続され、他方の端部が電位差計10の端子に接続されるものである。例えば、一方の端部が鉄筋51を挟むクリップ状の端部であり、他方の端部が電位差計10の端子と接続されるコネクタであり、両者の間を電気信号の導通が可能なリード線で接続される例を挙げることができる。
プローブ12は、内部に照合電極を有するものであり、鉄筋コンクリート構造物50に設定された測定範囲において、測定対象である鉄筋51が位置するコンクリート表面に押し付けられるものである。照合電極としてはJSCE-E601「コンクリート構造物における自然電位測定方法」に規定されている飽和硫酸銅電極、飽和カロメル電極、飽和塩化銀電極、および鉛電極のいずれを用いてもよい。
推定部20は、電位差計10により測定された自然電位を取得して、測定対象である鉄筋51の腐食を推定するものである。本実施形態では、推定部20がCPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するコンピュータである例に適用して説明する。上述のROM等の記憶装置に記憶されているプログラムは、CPUを演算部21として機能させ、入出力インタフェース等を取得部22として機能させるものである。
演算部21は、電位差計10により測定された自然電位、含水率測定部31により測定された含水率、かぶり厚さ測定部32により測定されたかぶり厚さ、コンクリート表面の砂分の露出、および、コンクリート表面のひび割れや剥離に基づいて鉄筋51が腐食しているか否かを推定するものであり、第1推定機能、および、第2推定機能を実現するものである。第1推定機能、および、第2推定機能による具体的な演算処理の内容については後述する。
取得部22は、測定された自然電位を電位差計10により測定された自然電位、含水率測定部31により測定された含水率、および、かぶり厚さ測定部32により測定されたかぶり厚さを取得する取得機能を実現するものでもある。電位差計10、含水率測定部31、および、かぶり厚さ測定部32から自然電位、含水率、および、かぶり厚さを取得する具体的な方法は、有線または無線による通信を介して取得する方や、持ち運び可能な記録媒体を介して取得する方法など、公知の情報取得方法などを用いることができ、特定の方法に限定するものではない。
また、本実施形態では、電位差計10および推定部20が別々の筺体に収められた例に適用して説明しているが、電位差計10および推定部20が一つの筺体に収められたものであってもよく、その形式を特に限定するものではない。
含水率測定部31は、鉄筋コンクリート構造物50におけるコンクリートに含まれる水分を測定するものである。含水率測定部31としては公知の測定装置を用いることができ、その測定方法などを特に限定するものではない。例えば株式会社ケツト科学研究所のコンクリートモルタル水分計 HI−520を用いることができる。
かぶり厚さ測定部32は、鉄筋コンクリート構造物50におけるかぶり厚さ、つまり鉄筋51からコンクリート表面までの厚さを測定するものである。かぶり厚さ測定部32としては公知の測定装置を用いることができ、その測定方法などを特に限定するものではない。
次に、上記の構成からなる腐食度推定装置1における鉄筋51の腐食の推定方法について図2および図3を参照しながら説明する。
まず、測定対象とする鉄筋51が互いに電気的導通があるか確認する作業が行われる(S10)。電気的導通の確認が取れると、鉄筋コンクリート構造物50に設定された測定範囲のコンクリート表面に散水する作業が行われる(S11)。散水作業は、自然電位の測定前に水を噴霧散水し、コンクリート表面が湿潤状態となるように作業される。但し、コンクリート表面に浮き水が発生しない状態ともなるように作業される。
その後、腐食度推定装置1の準備として電位差計10と接続部11との接続、および、電位差計10とプローブ12との接続が行われる(S12)。接続部11の端部は、図1に示すように測定対象の鉄筋51に電気的に接続される。このとき、鉄筋51の表面が錆などの絶縁物質で覆われている場合には、絶縁物質を除去した後に鉄筋51に接続部11が電気的に接続するように取り付けられる。
そして、電位差計10によって、鉄筋コンクリート構造物50に設定された測定範囲において自然電位を測定する作業が行われる(測定ステップ:S13)。自然電位は、例えば図3に示すように、測定範囲内に配置された鉄筋51に沿って、電位分布図(等価電位図)が描けるように複数の測定点55で測定される。鉄筋51の配置位置は、市販の鉄筋探査機を用いて予め把握していることが好ましい。
また、自然電位を測定する際には、プローブ12(照合電極)におけるコンクリート表面に押し付けられる端部に配置されたスポンジ等に水を含ませ、測定点55にプローブ12が押し付けられる。プロセク社のcanin+を用いて測定する場合、測定点55ごとにスティック状のプローブ12を押し当てて自然電位を測定してもよいし、測定点55が並ぶ線上にホイール状のプローブ12を回転させながら押し当てて自然電位を測定してもよい。
電位差計10により測定された自然電位は、取得部22により推定部20へ取得される。自然電位の取得は、測定点55において自然電位が測定されるごとに行われてもよいし、電位差計10に測定された自然電位の値が記憶され、複数の自然電位がまとめて推定部20に取得されてもよい。
測定された自然電位を取得した推定部20は、演算部21において測定された自然電位の値が第1閾値よりも大きいか否かを判定する処理を行う(第1推定ステップ:S14)。判定に用いられる自然電位の値は、測定範囲内の複数の測定点55で測定された自然電位のうち、測定範囲を代表するとして選択された自然電位の値が用いられる。代表する自然電位の選択方法としては、種々の方法を用いることができその方法を特に限定するものではない。
また、本実施形態では、ASTM C 876の評価基準に従い第1閾値が−200mVである例に、後述する第2閾値が−350mVである例に適用して説明するが、他の機関が規定する評価基準に記載された値を用いてもよく、その値を限定するものではない。
S14の判定において測定された自然電位の値が第1閾値よりも大きいと判定された場合(YESの場合)には、演算部21は測定範囲内において90%以上の確率で鉄筋51に腐食はないと推定する(S15)。
S14の判定において測定された自然電位の値が第1閾値以下と判定された場合(NOの場合)には、演算部21は測定された自然電位の値が第2閾値以下か否かを判定する処理を行う(第1推定ステップ:S16)。測定された自然電位の値が第2閾値以下と判定された場合(YESの場合)には、演算部21は測定範囲内において90%以上の確率で鉄筋51に腐食ありと推定する(S17)。
S16の判定において測定された自然電位の値が第2閾値よりも大きいと判定された場合(NOの場合)には、演算部21は、測定範囲内において測定されたかぶり厚さが、所定厚さ以上であるあるか否かを判定する処理を行う(第2推定ステップ:S18)。所定厚さとしては、鉄筋コンクリート構造物50における設計かぶり厚さを挙げることができる。つまり、演算部21は、測定範囲内において測定されたかぶり厚さが、設計かぶり厚さ以上であるか否かを判定する処理を行う。
S18の判定において測定されたかぶり厚さが、設計かぶり厚さ未満であると判定された場合(NOの場合)には、演算部21は測定範囲内において90%以上の確率で鉄筋51に腐食ありと推定する(S17)。
S18の判定において測定されたかぶり厚さが、設計かぶり厚さ以上であると判定された場合(YESの場合)には、演算部21は、測定範囲内において測定された含水率が所定範囲内であるか否かを判定する処理を行う(第2推定ステップ:S19)。所定範囲としては、4%以上7%以下、好ましくは4%以上6%以下の範囲を挙げることができ、より好ましくは4.5%以上5.5%以下の範囲を挙げることができる。
S19の判定において測定された含水率が所定範囲外と判定された場合(NOの場合)には、演算部21は測定範囲内において90%以上の確率で鉄筋51に腐食ありと推定する(S17)。
S19の判定において測定された含水率が所定範囲内と判定された場合(YESの場合)には、演算部21は、測定範囲内においてコンクリート表面に砂分などが露出していないか否かを判定する処理を行う(第2推定ステップ:S20)。砂分などの露出とは、コンクリート表面のセメントペーストが粉状化して砂分が露出することを意味する。
なお、演算部21は、測定範囲のコンクリート表面を撮影した画像を解析することにより砂分が露出していないか否かを判定してもよいし、測定範囲のコンクリート表面の一部であるサンプルを取得して、このサンプルを分析することにより砂分が露出していないか否かを判定してもよいし、測定範囲のコンクリート表面に接触し砂分が付着するか否かに基づいて判定してもよい。さらには、作業者が測定範囲のコンクリート表面に砂分などが露出していないか否かを確認した結果を演算部21に入力した入力結果に基づいて判定してもよく、判定の方法を限定するものではない。
S20の判定において測定範囲内においてコンクリート表面に砂分などが露出していると判定された場合(NOの場合)には、演算部21は測定範囲内において90%以上の確率で鉄筋51に腐食ありと推定する(S17)。
S20の判定において測定範囲内においてコンクリート表面に砂分などが露出していないと判定された場合(YESの場合)には、測定範囲のコンクリート表面にひび割れや、剥離がないか否かを判定する処理を行う(第2推定ステップ:S21)。
なお、演算部21は、測定範囲のコンクリート表面を撮影した画像を解析することによりひび割れや、剥離がないか否かを判定してもよいし、作業者が測定範囲のコンクリート表面にひび割れや、剥離がないか否かを確認した結果を演算部21に入力した入力結果に基づいて判定してもよく、判定の方法を限定するものではない。
S21の判定において測定範囲のコンクリート表面にひび割れや、剥離があると判定された場合(NOの場合)には、演算部21は測定範囲内において90%以上の確率で鉄筋51に腐食ありと推定する(S17)。
S21の判定において測定範囲のコンクリート表面にひび割れや、剥離がないと判定された場合(YESの場合)には、演算部21は測定範囲内において90%以上の確率で鉄筋51に腐食はないと推定する(S15)。
次に、上記の構成からなる腐食度推定装置1における鉄筋51の腐食の推定した例について図4から図6を参照しながら説明する。図4は、腐食の推定を行った鉄筋コンクリート構造物50の概要を説明する図であり、図5は、腐食の推定結果を表した表である。
腐食の推定を行った鉄筋コンクリート構造物50は、図4に示すように、Aビル、Bビル、Cビル、Dビルの4つの建物である。これらビルが所在する地域、建設された年、調査(推定)を行った年、経過年月は図4に示す通りである。また、構造・規模に記載されているRCは鉄筋コンクリート造の意味であり、(0 +2)は地下階なしの2階建て、(0 +4)は地下階なしの4階建て、(-1 +2)は地下1階の2階建てを意味するものである。
Aビルについては、図5に示すようにNo.1およびNo.2の2箇所、BビルについてはNo.1からNo.5までの5箇所、Cビルについては、No.1からNo.5までの5箇所、DビルについてはNo.1およびNo.2の2箇所で推定を行っている。
図5における第2評価基準とは、第2推定ステップS18〜S21の判定で用いられている基準を意味している。(1)は測定範囲内において測定された含水率が所定範囲内であるか否かであり、(2)は測定範囲内においてコンクリート表面に砂分などが露出していないか否かであり、(3)は測定範囲のコンクリート表面にひび割れや、剥離がないか否かであり、(4)は測定範囲内において測定されたかぶり厚さが、所定厚さ以上であるあるか否である。
図5における第1評価基準とは、第1推定ステップS14,S16の判定で用いられている基準を意味している。また、目視による腐食グレードとは、鉄筋51を目視して、図6の表で表すグレードの何れに相当するか判定したものである。ここでグレードIおよびグレードIIは、腐食なし(健全)に相当し、グレードIIIおよびグレードIVは腐食ありに相当する。
図5に示す複数の推定結果を評価すると、第2評価基準のみを用いて鉄筋51の腐食を推定した場合、目視による鉄筋51の腐食の程度と照らし合わせると、73%の確率で推定結果が一致している結果となっている。これに対して第1評価基準において不確定と判定された測定位置に対して第2評価基準を用いて鉄筋51の腐食を推定した場合には、93%の確率で推定結果と目視による確認結果とが一致している結果となった。
上記の構成によれば、第1閾値および第2閾値に基づいて鉄筋51の腐食度を推定できる範囲については、測定した電位を用いて鉄筋51の腐食度を推定し、測定した電位で鉄筋51の腐食度の推定が困難な範囲については、鉄筋コンクリート構造物50における鉄筋51が配置された箇所のかぶり厚さ、鉄筋コンクリート構造物50のコンクリートの含水率、砂分が露出、および、ひび割れ、剥離に基づいて鉄筋51の腐食度を推定することにより、さらに鉄筋51の腐食度を推定しやすくなる。
言い換えると、鉄筋腐食の可能性を推定できる範囲を広げることが可能となり、老朽化した構造物の整備優先順位の策定を容易にすることができる。そのため、推定の結果を、鉄筋コンクリート構造物50の鉄筋腐食の定量的な劣化進行度として活用し、整備優先順位の策定の根拠、および建物を含めた鉄筋コンクリート構造物50の残存寿命の診断精度の向上を図ることができる。
また、鉄筋コンクリート構造物50の劣化度合いが定量化可能となることにより、当面改修が必要な鉄筋コンクリート構造物50の特定が可能となり、鉄筋コンクリート構造物50に対して必要な年度投資のコストダウンを図りやすくなる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記の実施形態ではコンクリートをはつり、外部に露出させた鉄筋51に接続部11を電気的に接続する例に適用して説明したが、接続部11を電気的に接続させる相手は、鉄筋51と電気的に導通している他の部材であってもよい。具体的には、図7に示すように、出入り口などの開口の周囲に設置される金属製部材であるサッシ枠56は、鉄筋51と電気的に導通されているものが多い。このサッシ枠56に接続部11を電気的に接続するようにしてもよい。
1…腐食度推定装置、10…電位差計(電位測定部)、11…接続部、12…プローブ(照合電極部)、20…推定部(演算部)、21…演算部、31…含水率測定部、32…かぶり厚さ測定部、50…鉄筋コンクリート構造物(コンクリート部材)、51…鉄筋(鋼材)、S13…測定ステップ、S14…第1推定ステップ、S16…第1推定ステップ、S18…第2推定ステップ、S19…第2推定ステップ、S20…第2推定ステップ、S21…第2推定ステップ

Claims (7)

  1. コンクリート部材に埋設された鋼材と電位測定部の一方の端子とを電気的に接続し、前記電位測定部の他方の端子とを電気的に接続した照合電極部を前記コンクリート部材の測定範囲における複数の測定点に前記照合電極部を押し当てて電位を測定する測定ステップと、
    前記測定された電位の値が第1閾値よりも大きい場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していないと推定し、前記測定された電位が前記第1閾値よりも値の小さな第2閾値以下の場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していると推定する第1推定ステップと、
    前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記コンクリート部材における前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さが所定厚さ以上である場合には前記鋼材が所定の確率で腐食していないと推定する第2推定ステップと、
    を有することを特徴とする腐食度推定方法。
  2. 前記第2推定ステップでは、
    前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さが所定厚さ以上であること、
    前記コンクリート部材のコンクリートの含水率が所定範囲内であること、
    の両者を満たしている場合には、前記鋼材が腐食していないと推定することを特徴とする請求項1記載の腐食度推定方法。
  3. 前記第2推定ステップでは、
    前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さが所定厚さ以上であること、
    前記コンクリート部材のコンクリートの含水率が所定範囲内であること、
    前記コンクリート部材のコンクリート表面に砂分が露出していないこと、
    前記コンクリート部材にひび割れ、剥離がないこと、
    の全てを満たしている場合には、前記鋼材が腐食していないと推定することを特徴とする請求項1記載の腐食度推定方法。
  4. 電位測定部と、
    コンクリート部材に埋設された鋼材と前記電位測定部の一方の端子とを電気的に接続する接続部と、
    前記電位測定部の他方の端子と電気的に接続され、前記コンクリート部材の測定範囲における測定点に押し当てられる照合電極部と、
    前記コンクリート部材における前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さを測定するかぶり厚さ測定部と、
    定された電位の値が第1閾値よりも大きい場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していないと推定し、前記測定された電位が前記第1閾値よりも値の小さな第2閾値以下の場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していると推定し、
    前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上である場合には前記鋼材が腐食していないと推定する演算部と、
    が設けられていることを特徴とする腐食度推定装置。
  5. 前記コンクリート部材における前記測定範囲の含水率を測定する含水率測定部を更に備え、
    前記演算部は、前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上であり、かつ、前記含水率測定部により測定された前記含水率が所定範囲内である場合には前記鋼材が腐食していないと推定することを特徴とする請求項4に記載の腐食度推定装置。
  6. 一方の端子がコンクリート部材に埋設された鋼材と電気的に接続され、他方の端子が前記コンクリート部材の測定範囲における複数の測定点に押し付けられる照合電極部と電気的に接続される電位測定部により測定される電位、および、前記コンクリート部材における前記鋼材が配置された箇所のかぶり厚さを測定するかぶり厚さ測定部により測定されたかぶり厚さに基づいて前記鋼材の腐食を推定するプログラムであって、
    コンピュータに
    前記電位測定部により測定された電位を取得させ、前記かぶり厚さ測定部により測定されたかぶり厚さを取得させる取得機能と、
    前記測定された電位の値が第1閾値よりも大きい場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していないと推定し、前記測定された電位が前記第1閾値よりも値の小さな第2閾値以下の場合には、前記鋼材は所定の確率で腐食していると推定する第1推定機能と、
    前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上である場合には前記鋼材が腐食していないと推定する第2推定機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  7. 前記取得機能は、前記コンクリート部材における前記測定範囲の含水率を測定する含水率測定部から前記含水率を取得する含水率取得機能を含むものであり、
    前記第2推定機能は、前記測定された電位の値が第1閾値以下であり、且つ、前記測定された電位が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記かぶり厚さ測定部により測定された前記かぶり厚さが所定厚さ以上であり、かつ、前記含水率測定部により測定された前記含水率が所定範囲内である場合には前記鋼材が腐食していないと推定するものであることを特徴とする請求項6記載のプログラム。
JP2016145484A 2016-07-25 2016-07-25 腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム Active JP6753718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016145484A JP6753718B2 (ja) 2016-07-25 2016-07-25 腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016145484A JP6753718B2 (ja) 2016-07-25 2016-07-25 腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018017518A JP2018017518A (ja) 2018-02-01
JP6753718B2 true JP6753718B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=61076441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016145484A Active JP6753718B2 (ja) 2016-07-25 2016-07-25 腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6753718B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019200120A (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 公益財団法人鉄道総合技術研究所 鉄筋コンクリート構造物の性能評価方法及び鉄筋コンクリート構造物の性能評価システム
JP7205126B2 (ja) * 2018-09-20 2023-01-17 株式会社豊田中央研究所 腐食センサおよび腐食評価システム
JP7090533B2 (ja) * 2018-11-29 2022-06-24 鹿島建設株式会社 鉄筋コンクリートの遮塩性向上方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59217147A (ja) * 1983-05-25 1984-12-07 Nippon Kenchiku Sogo Shikenjo コンクリ−ト中の鋼材の腐食探査方法およびその装置
JP2535177B2 (ja) * 1987-07-21 1996-09-18 五洋建設株式会社 鉄筋コンクリ−ト構造物の劣化判定方法
JP3326587B2 (ja) * 1996-01-16 2002-09-24 電気化学工業株式会社 コンクリート中の鋼材の腐食箇所検出方法
JP3096240B2 (ja) * 1996-06-12 2000-10-10 財団法人鉄道総合技術研究所 コンクリート構造物中の鉄筋の腐食確率または腐食度の診断方法および診断装置
JPH10221292A (ja) * 1997-02-03 1998-08-21 Denki Kagaku Kogyo Kk コンクリート中の鋼材の腐食検出方法
JP2000044364A (ja) * 1998-07-22 2000-02-15 Denki Kagaku Kogyo Kk コンクリート構造物の要補修部分を検出する方法およびその補修方法
AU2002212720A1 (en) * 2000-11-17 2002-05-27 Amic Co., Ltd. Device and method for acoustic diagnosis and measurement by pulse electromagnetic force
JP4873472B2 (ja) * 2006-09-26 2012-02-08 四国電力株式会社 鉄筋コンクリート構造物の腐食劣化進行予測方法
JP2011257245A (ja) * 2010-06-08 2011-12-22 Tokyo Electric Power Co Inc:The 腐食量推定方法、腐食量推定装置、及び鉄筋コンクリートの管理方法
US9638652B2 (en) * 2013-01-30 2017-05-02 Giatec Scientific Inc. Electrical methods and systems for concrete testing
JP2015040805A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 日本電信電話株式会社 測定装置、測定方法及び測定プログラム
JP6338238B2 (ja) * 2013-12-24 2018-06-06 国立大学法人岩手大学 コンクリート体の塩化物濃度測定システム及びコンクリート体の塩化物濃度測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018017518A (ja) 2018-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Angst et al. Experimental protocol to determine the chloride threshold value for corrosion in samples taken from reinforced concrete structures
JP6753718B2 (ja) 腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム
JP4873472B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造物の腐食劣化進行予測方法
Patil et al. Corrosion induced damage detection of in-service RC slabs using acoustic emission technique
JP2013242163A (ja) 腐食進行予測方法と腐食進行予測装置
Kwan et al. Building diagnostic techniques and building diagnosis: the way forward
JP2011257245A (ja) 腐食量推定方法、腐食量推定装置、及び鉄筋コンクリートの管理方法
JP5137270B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造物の腐食劣化進行予測方法
JP4521066B2 (ja) コンクリート中の鋼材の腐食発生時期予測方法
JP6753717B2 (ja) 腐食度推定方法、腐食度推定装置およびプログラム
JPH05340907A (ja) コンクリート中の鉄筋等の腐食診断方法
JP2020153782A (ja) 腐食検出装置、腐食検出方法および腐食検出プログラム
Bouteiller et al. Mathematical relation of steel thickness loss with time related to reinforced concrete contaminated by chlorides
Reichling et al. BETOSCAN–Robot controlled non-destructive diagnosis of reinforced concrete decks
JP2020060429A (ja) 劣化予測方法
JP4108568B2 (ja) 鉄筋コンクリート中にある鉄筋の発錆時期推定方法と鉄筋腐食速度推定方法と鉄筋腐食量推定方法と鉄筋コンクリートの耐久性診断方法
JP2535177B2 (ja) 鉄筋コンクリ−ト構造物の劣化判定方法
JP2000044364A (ja) コンクリート構造物の要補修部分を検出する方法およびその補修方法
Kušar et al. Regular bridge inspection data improvement using non-destructive testing
Michel et al. Experimental determination of the penetration depth of corrosion products and time to corrosion-induced cracking in reinforced cement based materials
Cacciari et al. Integrating terrestrial laser scanning and discrete fracture network approaches for tunnel modelling in fractured rock masses
Segura et al. Portable Measurement Systems Based on Microcontrollers to Test Durability of Structures: Mini-Review
Gulikers Statistical interpretation of results of potential mapping on reinforced concrete structures
Boekweg et al. Nondestructive Evaluation of a New Concrete Bridge Deck Subject to Excessive Rainfall during Construction: Implications for Durability in a Cold Region
Polder et al. Concrete Resistivity Revisited: Experience with Testing on Existing Structures

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20160815

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190717

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6753718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250