JP6753687B2 - コンクリート製品およびコンクリート製品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、コンクリート製品およびコンクリート製品の製造方法に関する。
従来、コンクリート二次製品会社で製造されるコンクリート製品でヒューム管、ボックスカルバート等は、土中に埋設されるため耐塩性や耐酸性は考慮されていなかった。
しかしながら、海岸付近に埋設されたコンクリート製品が、海水飛沫の影響を受け、コンクリート中の鉄筋腐食を生じて損傷するケースや、海岸付近でなくても冬季に道路の凍結を防ぐために散布される凍結防止剤である塩化物の影響で海岸付近と同様の現象が見られる。また、温泉などで硫酸に浸漬されるケースや酸性雨で劣化する現象が最近多い。
コンクリート製品の塩害対策については、コンクリートの高強度化やスラグなどを使用する方法が検討されている(特許文献1、2、3)。
特許文献1には、セメントに対し、II型無水セッコウとポゾラン物とを主成分とするセメント混和材ならびに高炉スラグを混合して作製したコンクリートを遠心力成型することを特徴とする耐塩性ポールの製法が記載されており、該製法によれば、圧縮強度が高く、耐塩性の高いコンクリートポールが得られる旨も記載されている。
特許文献2には、12μm以下の粒子が60%以上の高炉スラグ粉とII型無水セッコウとを主成分とするセメント混和材を含有し、水セメント比が30〜50%であるコンクリートを遠心成形することを特徴とする耐塩性ポールの製造方法が記載されており、これによれば、圧縮強度が高く、耐塩性の高いコンクリートポールが得られる旨も記載されている。
特許文献3には、高炉スラグを主体とし、石灰・石膏複合物とポルトランド系セメントとを含むセメント系結合剤を蒸気養生したことを特徴とするセメント硬化体が記載されており、該硬化体は、高い圧縮強度を示し、耐塩性および耐硫酸性が高い旨も記載されている。
特許第2612071号公報 特公平7−115894公報 特開2015−63420号公報
上記特許文献1〜3には、コンクリートないしは硬化体が高い圧縮強度と優れた耐塩性・耐酸性を示すことは記載されているが、曲げ強度については記載されていない。
ヒューム管やボックスカルバート等のコンクリート製品には、高い圧縮強度および優れた耐塩性・耐酸性に加えて、高い曲げ強度も要求される。
そこで本発明は、セメントとして高炉セメントB種を使用し、混和材としてエトリンガイト系膨張材やシリカ質微粉末系高強度材を配合することで、耐塩性や耐酸性などの耐久性と曲げ強度とを著しく向上させたコンクリート製品およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
)高炉セメント、混和材、及び骨材を含有してなるコンクリート製品の製造方法において、高炉セメントB種100質量部に対し、混和材としてエトリンガイト系膨張材を7〜15質量部を配合してなり、水を加えて混練した後型詰めし、前置き時間を2時間以上、昇温15〜20℃/時間、最高温度30〜80℃で2〜6時間保持するように養生を行い、脱型後、材齢14日まで屋外養生してなる、JIS A 1106−1999による曲げ試験方法で材齢14日で5N/mm以上であるコンクリートで形成されたことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
)高炉セメント、混和材、及び骨材を含有してなるコンクリート製品の製造方法において、高炉セメントB種100質量部に対し、混和材としてエトリンガイト系膨張材を3〜15質量部及びシリカ質微粉末系高強度材を4〜15質量部の合計7〜20質量部を配合してなり、水を加えて混練した後型詰めし、前置き時間2時間以上、昇温15〜20℃/時間、最高温度30〜80℃で2〜6時間保持するように養生を行い、脱型後、材齢14日まで屋外養生してなる、JIS A 1106−1999による曲げ試験方法で材齢14日で5N/mm以上であるコンクリートで形成されたことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
)マチュリティ400〜900℃・時間(基準温度0℃で計算)となるように養生を行う、()または()に記載のコンクリート製品の製造方法。
)土木学会標準示方書「浸せきによるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数」で測定した見掛けの拡散係数が、材齢6ヶ月で0.5cm/年以下である()〜()のいずれか1項に記載のコンクリート製品の製造方法。
本発明により、耐久性と曲げ強度に優れた、塩害が起きる地域や酸の被害の大きい例えば、温泉地域でも使用できるコンクリート製品が得られる。
本発明では、セメントとして、JIS R 5211に規定する高炉セメントB種を使用する。
普通ポルトランドセメントを始めとするポルトランドセメントでは、所期の耐塩性・耐酸性を得ることが困難である。
本発明で使用するエトリンガイト系膨張材とは、膨張材が水和してエトリンガイト(3CaO・Al・3CaSO・32HO)を生成する、JIS A 6202「コンクリート用膨張材」の規定を満たすものである。膨張材には、この他、生石灰、石膏、マグネシア、石灰系などの膨張材があるが、エトリンガイト系膨張材が好ましい。
エトリンガイト系膨張材の使用量は、後述のシリカ質微粉末系高強度材を使用しない場合には、高炉セメントB種100質量部に対し、7〜15質量部が好ましく、該シリカ質微粉末系高強度材を使用する場合には、3〜15質量部が好ましい。
上記各下限値未満では、耐塩性、耐酸性などの耐久性改善効果や曲げ強度の向上が見られないことがあるとともに、コンクリート製品に収縮が生じることがある。また、15質量部を超えると過膨張となり、長期において破壊することがある。
より好ましい使用量は、5〜8質量部である。
本発明で使用するシリカ質微粉末系高強度材とは、シリカフュームを言い、ア−ク式電気炉などにより金属シリコンやフェロシリコンを精錬する際の排ガス中に含まれる副産物で電気集塵器により捕集される。その成分は、80%以上が非晶質のSiOであり、少量成分としてAl、Fe、CaO、TiOなどが含まれる。平均粒径は約0.1μmの球状粒子で、高いポゾラン反応性を有しているものが好ましい。
このシリカ質微粉末を主成分とする高強度材としてはスラグ微粉末と石膏を混合した高強度混和材もあるが耐塩性の向上が見られるが、蒸気養生後の材齢1日強度が低いことと、5N/mm以上の曲げ強度が得られないことから好ましくない。
本発明では、シリカ質微粉末系高強度材であるシリカフュームをエトリンガイト系膨張材と併用することで、高い曲げ強度を維持したまま耐塩性・耐酸性をより高めることができる。
エトリンガイト系膨張材とシリカ質微粉末系高強度材の使用量は、高炉セメントB種100質量部に対し、エトリンガイト系膨張材を3〜15質量部、及びシリカ質微粉末系高強度材を4〜15質量部、合計7〜20質量部であることが好ましい。
シリカ質微粉末系高強度材の使用量が4質量部未満では、耐塩性・耐酸性の向上効果が小さい。他方、シリカ質微粉末系高強度材の使用量が15質量部を超えると、十分な曲げ強度が得られないことがある。
また、エトリンガイト系膨張材とシリカ質微粉末系膨張材との合計量が7質量部未満では、耐塩性・耐酸性の改善効果が小さく、曲げ強度も低下することがある。他方、エトリンガイト系膨張材とシリカ質微粉末系膨張材との合計量が20質量部を超えると、十分な曲げ強度が得られないことがある。
より好ましい合計量は10〜15質量部である。
本発明で使用する骨材としては、川砂・川砂利・山砂・山砂利・陸砂・陸砂利・海砂・海砂利・砕石・砕砂・人工軽量骨材・高炉スラグ砕石等の、コンクリート用骨材として慣用のものを使用できる。
本発明において、コンクリート配合は、高炉セメントB種100質量部に対し、混和材としてエトリンガイト系膨張材を7〜15質量部を配合する場合は、高炉セメントB種350〜600kg/m、単位水量130〜200kg/m、混和材24.5〜90kg/m、細骨材685〜913kg/m、粗骨材698〜1210kg/m、細骨材率s/a35〜50%、水粉体(高炉セメントB種+エトリンガイト系膨張材)比20〜35%であることが好ましい。
また、高炉セメントB種100質量部に対し、混和材としてエトリンガイト系膨張材を3〜15部及びシリカ質微粉末系高強度材を4〜15質量部、合計7〜20質量部を配合する場合は、高炉セメントB種350〜600kg/m、単位水量130〜200kg/m、混和材24.5〜120kg/m、細骨材637〜929kg/m、粗骨材663〜1065kg/m、細骨材率s/a35〜50%、水粉体(高炉セメントB種+エトリンガイト系膨張材+シリカ質微粉末系高強度材)比20〜35%であることが好ましい。
本発明において、コンクリートの混練りは、特に限定されるものではなく、通常のものが使用できる。例えば、二軸型強制攪拌ミキサ、螺旋アーム式二軸ミキサ、オムニミキサ、一軸強制ミキサなどがある。
本発明において、コンクリートの型詰め・成形の方法は、特に限定されるものではないが、型への充填性を高め、高い曲げ強度の製品を得るため、振動バイブレータで型詰めを行うことが好ましい。
本発明において、コンクリートの養生条件は、水を加えて混練した後型詰めし、前置き時間を2時間以上、昇温15〜20℃/時間、最高温度30〜80℃で2〜6時間保持するように養生を行い、脱型後、材齢7〜14日まで屋外養生することが好ましい。
前置き時間が2時間未満であると、強度が十分に発現せず、その後の加熱によりコンクリートに熱膨張ひび割れが発生し、耐塩性・耐酸性・強度が低下することがある。
昇温速度が20℃/時間を超えると、急激な熱膨張によりコンクリートにひび割れが発生し、十分な耐塩性・耐酸性・強度が得られないことがある。昇温速度が15℃時間未満では、最高温度に達するまでの時間が長くなり、生産性に劣る。
最高温度が30℃未満、または保持時間が2時間未満では、水和反応が十分に進行せず、十分な耐塩性・耐酸性・強度が得られないことがある。最高温度が80℃を超えると、長期強度の伸びが小さくなるとともに、耐塩性・耐酸性も低下することがある。最高温度での保持時間を6時間超としても、耐塩性・耐酸性・強度の増加量は僅かであるため、生産性を考慮すると、保持時間の上限は6時間が適当である。
上記加熱養生においては、マチュリティを400〜900℃・時間(基準温度0℃で計算)とすることが好ましい。
ここで、マチュリティとは、積算温度を言い、(1)式で示される。
M=Σ(θ・T)――――(1)式
M:積算温度(℃・時間) θ:(基準温度0℃とするコンクリート温度) T:時間
マチュリティが400℃・時間未満では曲げ強度が5N/mm未満となる。他方、マチュリティが900℃・時間を超えると、曲げ強度の発現が5N/mmを大きく超えるが、蒸気養生時間が長くなる。好ましくは600〜800℃・時間である。
本発明のコンクリート製品としては、ボックスカルバート、L型擁壁、コンクリートセグメント、合成セグメント、コンクリート共同溝などがある。
以下に、本発明について実施例を挙げて更に詳しく説明する。
「実験例1」
試験材料は、普通ポルトランドセメント、高炉セメントB種(高炉スラグ混入率43%)、エトリンガイト系膨張材、シリカ質微粉末系高強度材、減水剤、及び骨材を用いた。
コンクリート配合は、単位水量145kg/m、単位セメント量500kg/m、細骨材率s/a=43%、スランプフローが650mmとなるように減水剤の添加率を調整した。
コンクリートを練混ぜた後、振動バイブレータで型詰めを行い、前置きを4時間、昇温速度15℃/時間、最高温度での保持時間を65℃×4時間とし、以後翌日まで自然放冷した。(積算温度は750℃・時間)なお、圧縮強度、曲げ強度、膨張収縮測定の養生は、製品の養生条件と同じになるよう考慮し、20℃RH60%の室内で14日間養生した。コンクリート物性を表1〜5に示す。
<使用材料>
普通ポルトランドセメント:市販品
高炉セメントB種(高炉スラグ混入率43%):市販品
エトリンガイト系膨張材:デンカ社製 商品名CSA#20
シリカ質微粉末系高強度材:デンカ社製 商品名Σ2000(比表面積21m/g)
細骨材:茨城県笠間産 骨材寸法5mm下
粗骨材:茨城県笠間産 最大骨材寸法15mm
減水剤:グレースケミカルズ社製 商品名スーパー1000N−213
<試験方法>
JIS A 1108「圧縮強度」試験体:φ10×20cm円柱供試体
養生方法:材齢14日まで屋外養生
JIS A 1106「曲げ強度」試験体:10×10×40cm角柱供試体
養生方法:材齢14日まで屋外養生
JIS A 6202「膨張収縮」試験体:10×10×38.5cm一軸拘束供試体
養生方法:材齢14日まで屋外養生
JIS A 1154「塩化物イオンの見かけの拡散係数による判定」
試験体:コンクリートを5mmふるいでウエットスクリーニング
したモルタルをφ10×20cm円柱供試体型枠に型詰
めし、蒸気養生後、供試体とする。
養生方法:材齢14日まで屋外養生以後塩化ナトリウム溶液に浸
せき
JIS原案「コンクリートの溶液浸せきによる耐薬品性試験方法(案)」濃度5%の硫酸
溶液
供試体:φ10×20cm円柱供試体
養生方法:材齢14日まで屋外養生以後濃度5%の硫
酸溶液に浸せき
JIS A 1153「促進中性化試験」試験体:10×10×40cm角柱供試体
養生方法:材齢14日まで屋外養生以後炭酸化養生
Figure 0006753687
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Figure 0006753687
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表1〜5から、本発明により、各耐久性および曲げ強度に優れたコンクリート物性が得られることが分かる。
他方、セメントとして普通ポルトランドセメントを使用した比較例1では、高い強度が得られるものの、塩化物イオンの見掛けの拡散係数および硫酸5%溶液浸せき試験における質量減少率が大きく、耐塩性・耐酸性に劣るものとなった。また、エトリンガイト系膨張材を含まない比較例2、およびエトリンガイト系膨張材を含むものの、その含有量が高炉セメントB種100質量部に対して2質量部と少ない比較例3では、材齢14日で収縮が生じるとともに、塩化物イオンの見掛けの拡散係数が大きく耐塩性に劣り、曲げ強度も低いものとなった。
「実験例2」
混和材の種類と添加量を表6に示すように変化させたこと以外は実験例1と同様に行った。コンクリート物性を表6に示す。
Figure 0006753687
表6から、本発明により、材齢6ヶ月での塩化物イオンの見かけの拡散係数が小さいコンクリートが得られることが分かる。
他方、エトリンガイト系膨張材の含有量が少なく、シリカ質微粉末系高強度材も含まない比較例4、シリカ質微粉末系高強度材の含有量が多く、混和材の合計量も多い比較例6、ならびにエトリンガイト系膨張材を含まず、シリカ質微粉末系高強度材の含有量が多い比較例8はいずれも、曲げ強度が低くなった。
なお、比較例5,7は、エトリンガイト系膨張材の使用量が多いため、過膨張による組織破壊が起こっている。
「実験例3」
混和材の種類と添加量を表7に示すように変化させたこと以外は実験例1と同様に行った。コンクリート物性を表7に示す。
Figure 0006753687
<使用材料>
生石灰:市販品、ブレーン比表面積4,000cm/g
マグネシア:市販品、ブレーン比表面積4,000cm/g
無水石膏:市販品、ブレーン比表面積4,000cm/g ⇒特許文献1、2に対応
石灰系膨張材:市販品、ブレーン比表面積4,000cm/g
表7から、本発明により、材齢6ヶ月での塩化物イオンの見かけの拡散係数が小さく、曲げ強度の高いコンクリートが得られることが分かる。
他方、エトリンガイト系膨張材以外の膨張材を使用した比較例7〜12では、曲げ強度が低下した。また、石灰系膨張材を使用した比較例10〜12では、塩化物イオンの見掛けの拡散係数も大きく、耐塩性にも劣るものとなった。
なお、比較例14は、膨張材の使用量が多いため、過膨張による組織破壊が起こっている。
「実験例4」
高炉セメントB種とエトリンガイト系膨張材に、さらにシリカ質微粉末または高炉スラグ微粉末を併用したこと以外は実験例1と同様に行った。コンクリート物性を表8に示す。
Figure 0006753687
<使用材料>
高炉スラグ微粉末:市販品、ブレーン比表面積6,000cm/g
表8から、シリカ質微粉末系高強度材(シリカフューム)に替えて高炉スラグ微粉末を使用すると、塩化物イオンの見かけの拡散係数が大きくなり。曲げ強度が低下することが分かる。
「実験例5」
エトリンガイト系膨張材を15質量部、シリカ質微粉末系高強度材を5質量部に固定して、前置時間、昇温速度、最高温度、保持時間を変化させたこと以外は、実験例2と同様に行った。コンクリート物性を表9に示す。
Figure 0006753687
表9から、本発明により、塩化物イオンの見掛けの拡散係数が低く。曲げ強度の高いコンクリートが得られることが分かる。また、前置き時間2時間以上、昇温15〜20℃/時間、最高温度30〜70℃で2〜6時間が好ましいことが分かる。
他方、比較例18は、前置き時間が少ないため、急激な加熱により熱膨張ひびわれが発生した。また、比較例19は、最高温度が低いため、水和反応が十分に進行せず、塩化物イオンの見掛けの拡散係数が高く、曲げ強度が低くなった。
本発明により、耐塩性と曲げ強度に優れたコンクリート製品が製造できるので、塩害が起きる地域でも使用できるコンクリート製品を得ることが可能となり、土木、建築分野に好適である。

Claims (4)

  1. 高炉セメント、混和材、及び骨材を含有してなるコンクリート製品の製造方法において、高炉セメントB種100質量部に対し、混和材としてエトリンガイト系膨張材を7〜15質量部を配合してなり、水を加えて混練した後型詰めし、前置き時間を2時間以上、昇温15〜20℃/時間、最高温度30〜80℃で2〜6時間保持するように養生を行い、脱型後、材齢14日まで屋外養生してなる、JIS A 1106−1999による曲げ試験方法で材齢14日で5N/mm以上であるコンクリートで形成されたことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
  2. 高炉セメント、混和材、及び骨材を含有してなるコンクリート製品の製造方法において、高炉セメントB種100質量部に対し、混和材としてエトリンガイト系膨張材を3〜15質量部及びシリカ質微粉末系高強度材を4〜15質量部の合計7〜20質量部を配合してなり、水を加えて混練した後型詰めし、前置き時間2時間以上、昇温15〜20℃/時間、最高温度30〜80℃で2〜6時間保持するように養生を行い、脱型後、材齢14日まで屋外養生してなる、JIS A 1106−1999による曲げ試験方法で材齢14日で5N/mm以上であるコンクリートで形成されたことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
  3. マチュリティ400〜900℃・時間(基準温度0℃で計算)となるように養生を行う、請求項またはに記載のコンクリート製品の製造方法。
  4. 土木学会標準示方書「浸せきによるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数」で測定した見掛けの拡散係数が、材齢6ヶ月で0.5cm/年以下である請求項のいずれか1項に記載のコンクリート製品の製造方法。
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