JP6753636B2 - 難燃性樹脂組成物、これを用いたケーブル及びワイヤハーネス - Google Patents

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本発明は、難燃性樹脂組成物、これを用いたケーブル及びワイヤハーネスに関する。
ケーブルは、導体又は光ファイバからなる伝送媒体と、伝送媒体を被覆する絶縁層とを有するものであり、絶縁層には難燃性樹脂組成物が使用されることがある。ケーブルは屈曲されて使用されることが多く、また、ケーブルでは、材料によっては曲げにより白化が生じることも知られている。そのため、ケーブルには、難燃性のみならず、耐曲げ白化性が求められる。
例えば下記特許文献1には、ケーブルの絶縁層として、ポリオレフィン系樹脂と、熱可塑性エラストマーと、炭酸カルシウム粒子と、シリコーン系化合物と、脂肪酸含有化合物とを含む難燃性樹脂組成物を用いることにより、絶縁層の耐曲げ白化性を改善することが提案されている(下記特許文献1参照)。
特開2015−183157号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の難燃性樹脂組成物は、以下に示す課題を有していた。
すなわち、上記特許文献1に記載の難燃性樹脂組成物は、柔軟材料である熱可塑性エラストマーを多量に添加しているため、耐摩耗性が低下するという問題を有していた。
このため、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる難燃性樹脂組成物が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる難燃性樹脂組成物、これを用いたケーブル及びワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため検討を重ねた。具体的には、本発明者らは、プロピレン系樹脂を含むベース樹脂と、シリコーン系化合物と、脂肪酸含有化合物と、炭酸カルシウム粒子及び珪酸塩化合物粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる無機粒子とを含む難燃性樹脂組成物において、さらに酸化チタン粒子を含有する酸化チタン含有粒子を配合し、ベース樹脂中のプロピレン系樹脂の含有率を特定の値より大きくすることで上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち本発明は、プロピレン系樹脂を含むベース樹脂と、難燃剤と、酸化チタン粒子を含有する酸化チタン含有粒子とを含み、前記難燃剤が、シリコーン系化合物と、脂肪酸含有化合物と、炭酸カルシウム粒子及び珪酸塩化合物粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる無機粒子とを含み、前記ベース樹脂中の前記プロピレン系樹脂の含有率が80質量%より大きく、前記酸化チタン含有粒子が、前記酸化チタン粒子の表面に付着する酸化物及び/又は有機物をさらに含有する難燃性樹脂組成物である。
本発明の難燃性樹脂組成物によれば、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる。
なお、本発明者らは、本発明の難燃性樹脂組成物において、上記効果が得られる理由については以下のように推察している。
すなわち、本発明の難燃性樹脂組成物において、無機粒子、シリコーン系化合物及び脂肪酸含有化合物を含む難燃剤が含まれることで、燃焼時にベース樹脂の表面にバリア層が形成されることにより、難燃性樹脂組成物の難燃効果が高まるためではないかと本発明者らは推察している。また、難燃性樹脂組成物中に酸化チタン含有粒子が含まれることで、酸化チタン以外の金属酸化物粒子が含まれる場合に比べて優れた耐曲げ白化性が得られるのではないかと本発明者らは推察している。さらに、本発明の難燃性樹脂組成物において、ベース樹脂中にプロピレン系樹脂が80質量%より多く含まれることで、ベース樹脂が摩耗しにくくなる。また、本発明の難燃性樹脂組成物では、優れた耐曲げ白化性を得るために、熱可塑性エラストマーなどの柔軟材料に代えて酸化チタン粒子が配合される。このため、本発明の難燃性樹脂組成物の耐摩耗性が高まるのではないかと本発明者らは推察している。
上記難燃性樹脂組成物においては、例えば前記プロピレン系樹脂が、ホモポリプロピレン、プロピレンブロックコポリマー及びプロピレンランダムコポリマーからなる群より選択される少なくとも1種を含む。
上記難燃性樹脂組成物においては、前記ベース樹脂100質量部に対し、前記酸化チタン含有粒子が1質量部以上10質量部以下の割合で配合されることが好ましい。
この場合、ベース樹脂100質量部に対する酸化チタン含有粒子の配合割合が上記範囲を外れる場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性及び耐曲げ白化性をより十分に向上させることができる。
上記難燃性樹脂組成物においては、前記酸化チタン粒子がルチル型酸化チタン粒子であることが好ましい。
この場合、酸化チタン粒子がアナタース型酸化チタン粒子である場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性をより向上させることができる。
また本発明の難燃性樹脂組成物においては、酸化チタン含有粒子が酸化チタン粒子の表面に付着する酸化物及び有機物をさらに含有していない場合に比べて、酸化チタン含有粒子とベース樹脂との相溶性がより向上し、難燃性樹脂組成物の機械的特性がより向上する。また、酸化チタン含有粒子の分散性がより向上するため、比較的少ない添加量で難燃性樹脂組成物の耐曲げ白化性がより向上する。
上記難燃性樹脂組成物においては、前記酸化チタン粒子の平均粒径が0.2μm以上0.3μm以下であることが好ましい。
この場合、酸化チタン粒子の平均粒径が上記範囲を外れる場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐曲げ白化性をより向上させることができる。
上記難燃性樹脂組成物においては、前記ベース樹脂100質量部に対し、前記無機粒子が6質量部以上20質量部未満の割合で配合され、前記シリコーン系化合物が1.5質量部以上10質量部以下の割合で配合され、前記脂肪酸含有化合物が3質量部以上20質量部以下の割合で配合されることが好ましい。
この場合、より高い次元で、難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる。
上記難燃性樹脂組成物においては、前記ベース樹脂が、極性基を有するポリオレフィンを1質量%以上10質量%以下含むことが好ましい。
この場合、ベース樹脂中の極性基を有するポリオレフィンの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性及び難燃性をより向上させることができる。
また本発明は、導体又は光ファイバで構成される伝送媒体と、前記伝送媒体を被覆する絶縁層とを有し、前記絶縁層が、上述した難燃性樹脂組成物で構成される層を含む、ケーブルである。
この場合、絶縁層が上述した難燃性樹脂組成物で構成される層を含み、この難燃性樹脂組成物が、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができるため、本発明のケーブルは優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる。
また本発明は、上述したケーブルを有するワイヤハーネスである。
このワイヤハーネスは、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができるケーブルを有するため、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる。
なお、本発明において、「酸化チタン粒子の平均粒径」とは、電子顕微鏡写真をもとに画像回折装置(製品名「ルーゼックスIIIU」、株式会社ニレコ社製)にて算出された平均粒径をいう。
本発明によれば、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる難燃性樹脂組成物、これを用いたケーブル及びワイヤハーネスが提供される。
本発明のケーブルの一実施形態を示す部分側面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 本発明のワイヤハーネスの一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図1及び図2を用いて詳細に説明する。
[ケーブル]
図1は、本発明に係るケーブルの一実施形態を示す部分側面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図1及び図2に示すように、ケーブル10は、絶縁電線4と、絶縁電線4を被覆する被覆体3とを備えている。そして、絶縁電線4は、信号を伝送する伝送媒体としての導体1と、導体1を被覆する絶縁層2とを有している。
ここで、絶縁層2は難燃性樹脂組成物で構成されており、この難燃性樹脂組成物は、プロピレン系樹脂を含むベース樹脂と、難燃剤と、酸化チタン粒子を含有する酸化チタン含有粒子とを含んでおり、難燃剤は、シリコーン系化合物と、脂肪酸含有化合物と、炭酸カルシウム粒子及び珪酸塩化合物粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる無機粒子とを含んでいる。ここで、ベース樹脂中のプロピレン系樹脂の含有率は80質量%より大きくなっている。
上記難燃性樹脂組成物で構成される絶縁層2は、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる。従って、ケーブル10は、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる。
以下、導体1、絶縁層2及び被覆体3について詳細に説明する。
≪導体≫
導体1は、1本の素線のみで構成されてもよく、複数本の素線を束ねて構成されたものであってもよい。導体1の材質は特に限定されるものではないが、アルミニウム又はアルミニウム合金であることが好ましい。この場合、導体1として銅などを用いる場合に比べて、絶縁電線4、ひいてはケーブル10をより軽量化できる。また、導体1の断面積についても、特に限定されるものではないが、細径化や軽量化の観点から、5mm未満であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましい。但し、導体1の強度及び導電率の観点からは、導体1の断面積は0.13mm以上であることが好ましい。
≪絶縁層≫
絶縁層2は、上述したように、難燃性樹脂組成物で構成されており、この難燃性樹脂組成物は、プロピレン系樹脂を含むベース樹脂と、難燃剤と、酸化チタン含有粒子とを含んでいる。
(1) ベース樹脂
ベース樹脂は、プロピレン系樹脂を80質量%より多く含む樹脂で構成されていればよい。この場合、ベース樹脂がプロピレン系樹脂を80質量%以下含む樹脂で構成される場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性をより十分に向上させることができる。
プロピレン系樹脂は、プロピレンを構成単位として含む樹脂であり、プロピレン系樹脂としては、例えばホモポリプロピレン、プロピレンブロックコポリマー、プロピレンランダムコポリマー、及び、極性基含有ポリプロピレンからなる極性基含有ポリオレフィンが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、プロピレンブロックコポリマーが、耐衝撃性及び低温脆性の観点から好ましい。
ベース樹脂は、プロピレン系樹脂以外の樹脂をさらに含んでいてもよい。プロピレン系樹脂以外の樹脂としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどの極性基非含有ポリオレフィン、極性基含有ポリプロピレン以外の極性基含有ポリオレフィン、オレフィン系熱可塑性エラストマー、及び、スチレン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
極性基含有ポリオレフィンは、極性基を含有するポリオレフィンである。ここで、極性基とは、炭素原子及び水素原子以外の原子を有する官能基を言う。炭素原子及び水素原子以外の原子とは、具体的には、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、ハロゲン原子などを言う。
極性基含有ポリオレフィンの極性基としては、例えばマレイン酸基、メタクリル酸基、無水フマル酸基、無水マレイン酸基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基などが挙げられる。中でも、極性基としては、無水マレイン酸基が好ましい。この場合、ベース樹脂中のポリオレフィンの含有率が少量でも、ベース樹脂と、上記無機粒子、シリコーン系化合物及び脂肪酸含有化合物を含む難燃剤との相溶性がより高まり、ブルームの発生をより十分に抑制できるとともに、絶縁層2の耐摩耗性をより向上させることができる。このため、絶縁層2の機械的特性の低下をより十分に抑制できる。
極性基含有ポリオレフィンとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体(EBA)、それらの無水マレイン酸変性ポリマー、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、および、マレイン酸、無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸で変性されたエチレン−α−オレフィン共重合体、などが挙げられる。
ここで、ベース樹脂中の極性基含有ポリオレフィンの含有率は特に制限されるものではないが、1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。この場合、ベース樹脂中の極性基含有ポリオレフィンの含有率が1質量%未満である場合と比べて、ベース樹脂と難燃剤(無機粒子、シリコーン系化合物及び脂肪酸含有化合物)との相溶性がより高まり、ブルームの発生をより十分に抑制できるとともに、絶縁層2の耐摩耗性をより向上させることができる。一方、ベース樹脂中の極性基含有ポリオレフィンの含有率が10質量%を超える場合と比べて、コストの上昇をより十分に抑えることができるとともに、難燃性樹脂組成物の難燃性をより十分に向上させることができる。ベース樹脂中の極性基含有ポリオレフィンの含有率は2質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。
ベース樹脂は架橋されていてもよく、架橋されていなくてもよいが、架橋されていることが好ましい。ベース樹脂が架橋されている場合、絶縁層2の耐熱性及び耐摩耗性をより向上させることができる。ここで、架橋としては、シラン架橋、電子線架橋および過酸化物架橋が挙げられる。中でも、シラン架橋が好ましい。シラン架橋は、電子線架橋と比べて、高度な設備が不要であり、絶縁層2の厚さが厚くても十分にベース樹脂を架橋できる。また、シラン架橋は、過酸化物架橋に比べて、押出時のスコーチの発生を十分に抑制することができる。
(2) 難燃剤
難燃剤は、シリコーン系化合物と、脂肪酸含有化合物と、炭酸カルシウム粒子及び珪酸塩化合物粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる無機粒子とを含んでいる。
(無機粒子)
無機粒子は、絶縁電線4の燃焼時にシリコーン系化合物及び脂肪酸含有化合物とともにベース樹脂に対するバリア層を形成して絶縁電線4の難燃性を向上させるためのものである。無機粒子としては炭酸カルシウム粒子及び珪酸塩化合物粒子が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。無機粒子として炭酸カルシウム粒子、珪酸塩化合物粒子又はこれらの混合物を用いると、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物に比べて、少量で効果的に難燃性を向上させることができるため、絶縁層2の軽量化、ひいては絶縁電線4の軽量化を図ることができる。炭酸カルシウム粒子は、重質炭酸カルシウム又は軽質炭酸カルシウムのいずれでもよい。また、珪酸塩化合物粒子としてはタルク粒子及びクレー粒子などが挙げられる。
無機粒子の平均粒径は、特に制限されるものではないが、0.7μm以上であることが好ましい。この場合、無機粒子の平均粒径が0.7μm未満である場合と比べて、より優れた難燃性が得られる。但し、無機粒子の平均粒径は、1.8μm以下であることが好ましい。この場合、無機粒子の平均粒径が1.8μmを超える場合に比べて、絶縁層2及び被覆体3の耐摩耗性を向上させることができる。
ベース樹脂100質量部に対する無機粒子の配合割合は特に制限されるものではないが、6質量部以上20質量部未満であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する無機粒子の配合割合が6質量部未満である場合に比べて、難燃性樹脂組成物の難燃性をより十分に向上させることができる。また、ベース樹脂100質量部に対する無機粒子の配合割合が20質量部以上である場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性をより十分に向上させることができる。
ベース樹脂100質量部に対する無機粒子の配合割合は好ましくは7質量部以上であり、より好ましくは8質量部以上である。但し、ベース樹脂100質量部に対する無機粒子の配合割合は好ましくは17質量部未満であり、より好ましくは15質量部未満である。
(シリコーン系化合物)
シリコーン系化合物は、難燃剤として機能するものであり、シリコーン系化合物としては、ポリオルガノシロキサンなどが挙げられる。ここで、ポリオルガノシロキサンは、シロキサン結合を主鎖とし側鎖に有機基を有するものであり、有機基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;ビニル基;及びフェニル基などのアリール基などが挙げられる。具体的にはポリオルガノシロキサンとしては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、メチルオクチルポリシロキサン、メチルビニルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサンなどが挙げられる。ポリオルガノシロキサンとして、シリコーンパウダー、シリコーンオイル、シリコーンガム及びシリコーンレジンが挙げられる。中でも、シリコーンガムが好ましい。この場合、シリコーン系化合物がシリコーンガム以外のシリコーン系化合物である場合に比べて、絶縁層2においてブルームが起こりにくくなるとともに絶縁層2の難燃性をより向上させることができる。
シリコーン系化合物は、無機粒子の表面に付着されていてもよい。
ベース樹脂100質量部に対するシリコーン系化合物の配合割合は特に制限されるものではないが、1.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対するシリコーン系化合物の配合割合が1.5質量部未満である場合に比べて、難燃性樹脂組成物の難燃性をより十分に向上させることができる。また、ベース樹脂100質量部に対するシリコーン系化合物の配合割合が10質量部を超える場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性をより十分に向上させることができる。
ベース樹脂100質量部に対するシリコーン系化合物の配合割合は好ましくは3質量部以上であり、より好ましくは4質量部以上である。但し、ベース樹脂100質量部に対するシリコーン系化合物の配合割合は好ましくは9質量部未満であり、より好ましくは7質量部未満である。
(脂肪酸含有化合物)
脂肪酸含有化合物は、難燃剤として機能するものである。脂肪酸含有化合物とは、脂肪酸又はその金属塩を言う。ここで、脂肪酸としては、例えば炭素原子数が12〜28である脂肪酸が用いられる。このような脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、ベヘン酸及びモンタン酸が挙げられる。中でも、脂肪酸としては、ステアリン酸が好ましい。この場合、ステアリン酸以外の脂肪酸を用いる場合に比べて、絶縁層2の難燃性をより向上させることができる。
脂肪酸の金属塩を構成する金属としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛及び鉛などが挙げられる。脂肪酸の金属塩としては、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸亜鉛が好ましい。この場合、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸亜鉛以外の脂肪酸金属塩を用いる場合に比べて、より少ない添加量で絶縁層2の難燃性をより向上させることができる。脂肪酸の金属塩としては、ステアリン酸マグネシウムが特に好ましい。
ベース樹脂100質量部に対する脂肪酸含有化合物の配合割合は特に制限されるものではないが、3質量部以上20質量部以下であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する脂肪酸含有化合物の配合割合が3質量部未満である場合に比べて、難燃性樹脂組成物の難燃性をより十分に向上させることができる。また、ベース樹脂100質量部に対する脂肪酸含有化合物の配合割合が20質量部を超える場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性をより十分に向上させることができる。
ベース樹脂100質量部に対する脂肪酸含有化合物の配合割合は好ましくは4質量部以上であり、より好ましくは5質量部以上である。但し、ベース樹脂100質量部に対する脂肪酸含有化合物の配合割合は好ましくは14質量部未満であり、より好ましくは8質量部未満である。
(3) 酸化チタン含有粒子
酸化チタン含有粒子は酸化チタン粒子を含有する。酸化チタン粒子は、ルチル型酸化チタン粒子でもアナタース型酸化チタン粒子でもよいが、ルチル型酸化チタン粒子であることが好ましい。この場合、酸化チタン粒子がアナタース型酸化チタン粒子である場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性をより向上させることができる。
酸化チタン粒子の平均粒径は特に制限されるものではないが、0.2μm以上0.3μm以下であることが好ましい。この場合、酸化チタン粒子の平均粒径が上記範囲を外れる場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐曲げ白化性をより向上させることができる。酸化チタン粒子の平均粒径は好ましくは0.27μm以下であり、より好ましくは0.24μm以下である。
酸化チタン含有粒子は、酸化チタン粒子の表面に付着する酸化物及び/又は有機物をさらに含有していても含有していなくてもよいが、含有していることが好ましい。
この場合、酸化チタン含有粒子が、酸化チタン粒子の表面に付着する酸化物及び有機物を含有していない場合に比べて、酸化チタン含有粒子とベース樹脂との相溶性がより向上し、難燃性樹脂組成物の機械的特性がより向上する。また、酸化チタン含有粒子の分散性がより向上するため、比較的少ない添加量で難燃性樹脂組成物の耐曲げ白化性がより向上する。
酸化物としては、例えばアルミナ、シリカ及びジルコニアが挙げられる。これらは単独で又は2種以上の混合物で用いることができる。
有機物としては、例えばポリオール及びポリシロキサンなどの樹脂が挙げられる。これらは単独で又は2種以上の混合物で用いることができる。
酸化チタン粒子の表面に付着する付着物は、酸化物、有機物、又はこれらの混合物で構成されるが、酸化物と有機物との混合物であることが好ましい。この場合、付着物が酸化物のみ又は有機物のみで構成される場合に比べて、酸化チタン粒子の分散性がより一層向上するため、比較的少ない添加量で難燃性樹脂組成物の耐曲げ白化性がより一層向上する。
ベース樹脂100質量部に対する酸化チタン粒子の配合割合は特に制限されるものではないが、1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する酸化チタン粒子の配合割合が1質量部未満である場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐曲げ白化性をより十分に向上させることができる。また、ベース樹脂100質量部に対する酸化チタン粒子の配合割合が10質量部を超える場合に比べて、難燃性樹脂組成物の耐摩耗性をより十分に向上させることができる。
ベース樹脂100質量部に対する酸化チタン粒子の配合割合は、より好ましくは2質量部以上であり、特に好ましくは3質量部以上である。但し、ベース樹脂100質量部に対する酸化チタン粒子の配合割合は、より好ましくは5質量部以下である。
なお、上記難燃性樹脂組成物は、酸化防止剤、金属不活性化剤、紫外線劣化防止剤、加工助剤、着色顔料、滑剤、カーボンブラックなどの充填剤を必要に応じてさらに含んでもよい。
≪被覆体≫
被覆体3は、絶縁層2を物理的又は化学的な損傷から保護するものである。
被覆体3の厚さは、特に限定されるものではないが、2.0mm未満であることが好ましい。この場合、被覆体3の厚さが2.0mm以上である場合に比べて、ケーブル10をより細径化および軽量化できる。被覆体3の厚さは1.0mm以下であることがより好ましく、0.5mm以下であることがさらに好ましい。但し、耐摩耗性の観点から、被覆体3の厚さは、0.2mm以上であることが好ましい。
[ケーブルの製造方法]
次に、上述したケーブル10の製造方法について説明する。
まず導体1を準備する。
次に、導体1を絶縁層2で被覆して絶縁電線4を得る。
絶縁層2は、絶縁層2を形成するための難燃性樹脂組成物を用意し、これを押出成形することによって形成することができる。
最後に、上記のようにして得られた絶縁電線4を1本用意し、この絶縁電線4を被覆体3で被覆する。被覆体3も、被覆体3を形成するための被覆体樹脂組成物を用意し、これを、押出機を用いて押出成形することによって形成することができる。
以上のようにしてケーブル10が得られる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態ではケーブル10は1本の絶縁電線4を有しているが、本発明のケーブルは被覆体3の内側に絶縁電線4を2本以上有していてもよい。
また、上記実施形態では、ケーブル10が被覆体3を有しているが、被覆体3は省略してもよい。
さらに、上記実施形態では、伝送媒体が導体1であるケーブル10が使用されているが、本発明のケーブルは、ケーブル10において伝送媒体を導体1から光ファイバに置き換えた光ファイバケーブルであってもよい。なお、この光ファイバケーブルにおいても被覆体3は省略してもよい。
[ワイヤハーネス]
図3は、本発明のワイヤハーネスの一実施形態を示す断面図である。図3に示すように、ワイヤハーネス20は、ケーブルとしての複数本(図3では4本)の絶縁電線4を束ねるテープ21とを備える。テープ21は、複数本の絶縁電線4をその長さ方向に沿って全体的に被覆している必要はなく、複数本の絶縁電線4をその長さ方向に沿って必要な箇所で部分的に被覆していればよい。
このワイヤハーネス20は、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができる絶縁電線4を有するので、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができることが可能となる。
上記ワイヤハーネス20は、ケーブルとしての絶縁電線4を複数本備えているが、絶縁電線4を1本のみ備えていてもよい。また、上記ワイヤハーネス20においては、絶縁電線4の代わりにケーブル10を用いることもできる。上記ワイヤハーネス20は、テープ21の内側にケーブルとしての絶縁電線4のみを備えているが、絶縁電線4及びケーブル10の2種類を備えていてもよい。
また、上記ワイヤハーネス20は、テープ21を備えているが、ワイヤハーネス20はテープ21の代わりに結束帯、コルゲートチューブ等を用いることもできる。
以下、実施例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜35及び比較例1〜9)
ベース樹脂、金属酸化物含有粒子及び難燃剤を、表1〜6に示す配合量で配合し、2軸押出機(32mm)によって200℃にて混練し、難燃性樹脂組成物を得た。なお、表1〜6において、各配合成分の配合量の単位は質量部である。また、実施例1〜35及び比較例1〜9において、ベース樹脂の配合量が100質量部となっていないが、これらの実施例及び比較例では、シリコーンMB中にもベース樹脂の一部が含まれており、ベース樹脂の配合量とシリコーンMB中のベース樹脂の配合量とを合計すればその合計は100質量部となる。
上記ベース樹脂、金属酸化物含有粒子及び難燃剤としては具体的には下記のものを用いた。
(A) ベース樹脂
(A−1) プロピレン系樹脂
プロピレンブロックコポリマー(ブロックPP)
MFR(230℃、2.16kg重)0.5g/10分、プライムポリマー社製
ホモポリプロピレン(ホモPP)
MFR(230℃、2.16kg重)0.5g/10分、プライムポリマー社製
プロピレンランダムコポリマー(ランダムPP)
MFR(230℃、2.16kg重)0.5g/10分、プライムポリマー社製
(A−2) ポリエチレン
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
密度0.92g/cm、MFR(190℃、2.16kg重)2g/10分、住友化学社製
(A−3)熱可塑性エラストマー
スチレン系熱可塑性エラストマー(水添スチレン−ブタジエンゴム(水添SBR))
製品名「ダイナロン1320P」、JSR社製
(A−4)極性基含有ポリオレフィン(変性ポリオレフィン)
無水マレイン酸変性ポリプロピレン(プロピレン系樹脂)
三井化学社製
無水マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレン(ポリエチレン系)
デュポン社製
(B) 金属酸化物含有粒子
(B−1) 酸化チタン(TiO)含有粒子
酸化チタン含有粒子1
ルチル型酸化チタン粒子(付着物としてアルミナ、シリカ及びポリオールを含む、酸化チタン粒子100質量%あたりの付着物の付着量4〜7質量%、平均粒径0.21μm、製品名「PF690」、石原産業社製)
酸化チタン含有粒子2
ルチル型酸化チタン粒子(付着物としてアルミナ及びポリオールを含む、酸化チタン粒子100質量%あたりの付着物の付着量2〜5質量%、平均粒径:0.21μm、製品名「CR−60−2」、石原産業社製)
酸化チタン含有粒子3
ルチル型酸化チタン粒子(付着物としてアルミナ、シリカ、ポリオール及びポリシロキサンを含む、酸化チタン粒子100質量%あたりの付着物の付着量3〜6質量%、平均粒径:0.21μm、製品名「PF691」、石原産業社製)
酸化チタン含有粒子4
ルチル型酸化チタン粒子(付着物としてアルミナ、シリカ及びポリオールを含む、酸化チタン粒子100質量%あたり付着物の付着量4〜7質量%、平均粒径0.25μm、製品名「PF711」、石原産業社製)
酸化チタン含有粒子5
ルチル型酸化チタン粒子(付着物としてアルミナ、シリカ及びポリオールを含む、酸化チタン粒子100質量%あたりの付着物の付着量6〜10質量%、平均粒径0.28μm、製品名「CR−95」、石原産業社製)
酸化チタン含有粒子6
ルチル型酸化チタン粒子(付着物としてアルミナ及びジルコニアを含む、平均粒径0.40μm、製品名「R−38L」、堺化学社製)
酸化チタン含有粒子7
アナタース型酸化チタン粒子(付着物:なし、平均粒径0.18μm、製品名「SA−1・L」、堺化学社製)
(B−2) 非酸化チタン含有粒子
酸化亜鉛粒子
ZnO、三井金属鉱業社製
酸化鉄粒子
Fe、昭和化学社製
(C) 難燃剤
(C−1) 金属水酸化物
水酸化マグネシウム
高級脂肪酸で表面処理、平均粒径1.1μm、製品名「マグシーN6」、神島化学社製
(C−2) 無機粒子
炭酸カルシウム粒子
パラフィン処理、平均粒径1.7μm、製品名「NCC−P」、日東粉化社製
珪酸塩化合物粒子
カオリンクレー、平均粒径1.5μm、製品名「Glomax LL」、竹原化学工業社製
(C−3) 脂肪酸含有化合物
脂肪酸金属塩
ステアリン酸マグネシウム
脂肪酸
ステアリン酸
(C−4)シリコーンMB
シリコーンMB1
50質量%シリコーンガム(ジメチルポリシロキサン)と50質量%PPとを含有、信越化学社製
シリコーンMB2
50質量%シリコーンガム(ジメチルポリシロキサン)と50質量%PEとを含有、信越化学社製
一方、直径0.3mmの銅線からなる素線を7本撚りにして直径0.85mmに軽圧縮し、アニール処理して得られた軟銅線からなる導体(断面積0.5mm)を用意した。
そして、上記のようにして得られた難燃性樹脂組成物を、25mmφの押出機で押し出し、上記導体上に、厚さ0.2mmとなるように被覆した。こうして、直径1.25mmのケーブル(絶縁電線)を作製した。

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[特性評価]
上記のようにして得られた実施例1〜35及び比較例1〜9のケーブルについて、以下のようにして難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性の評価を行った。
<難燃性>
実施例1〜35及び比較例1〜9のケーブルについて、JASO D618に記載の試験方法で水平燃焼試験を行った。水平燃焼試験では、絶縁層が燃焼するまで接炎し、離炎後、消火するまでの残炎時間を測定した。そして、以下の残炎時間ごとに以下のようにしてランク付けして評価した。結果を表1〜6に示す。難燃性の合格基準は下記の通りとした。

(評価ランク)
◎・・・残炎時間が15秒未満
○・・・残炎時間が15秒以上25秒未満
△・・・残炎時間が25秒以上30秒以下
×・・・残炎時間が30秒超又は全焼
(合格基準)評価ランクが◎、〇又は△であること
<耐摩耗性>
耐摩耗性は、上記実施例1〜35及び比較例1〜9のケーブルについて、JASO D618に記載の試験方法にてスクレープ摩耗試験を行い、このとき測定される「導通するまでのスクレープ摩耗回数」の最小値を指標とした。そして、ケーブルについて、その種類に応じて以下のようにしてランク付けを行って評価した。結果を表1〜6に示す。耐摩耗性の合格基準は下記の通りとした。

(評価ランク)
◎・・・スクレープ摩耗回数が300回以上
○・・・スクレープ摩耗回数が200回以上300回未満
△・・・スクレープ摩耗回数が150回以上200回未満
×・・・スクレープ摩耗回数が150回未満
(合格基準)評価ランクが◎、〇又は△であること
<耐白化性>
実施例1〜35及び比較例1〜9のケーブルについて、絶縁層の外径の3倍径(直径3.75mm)のマンドレル、5倍径(直径6.25mm)のマンドレル、7倍径(直径8.75mm)のマンドレルに巻き付け、そのとき白化が確認できるかどうかを目視にて調べた。そして、以下のようにしてランク付けを行って耐白化性を評価した。結果を表1〜6に示す。耐白化性の合格基準は下記の通りとした。

(評価ランク)
◎・・・絶縁層の外径の3倍径のマンドレルに巻き付けても白化が確認されない
○・・・絶縁層の外径の3倍径のマンドレルに巻き付けると白化が確認されるが、絶縁層
の外径の5倍径のマンドレルに巻き付けても白化が確認されない
△・・・絶縁層の外径の5倍径のマンドレルに巻き付けると白化が確認されるが、絶縁層
の外径の7倍径のマンドレルに巻き付けても白化が確認されない
×・・・絶縁層の外径の7倍径のマンドレルに巻き付けても白化が確認される
(合格基準)評価ランクが◎、〇又は△であること
表1〜6に示す結果より、実施例1〜35のケーブルは、難燃性、耐摩耗性及び耐白化性の全ての点で合格基準に達していた。これに対し、比較例1〜9のケーブルは、難燃性、耐摩耗性及び耐白化性のうち少なくとも1つの点で合格基準に達していなかった。
このことから、本発明の難燃性樹脂組成物によれば、優れた難燃性、耐摩耗性及び耐曲げ白化性を両立させることができることが確認された。
1…導体(伝送媒体)
2…絶縁層
3…被覆体
4…絶縁電線
10…ケーブル
20…ワイヤハーネス

Claims (9)

  1. プロピレン系樹脂を含むベース樹脂と、
    難燃剤と、
    酸化チタン粒子を含有する酸化チタン含有粒子とを含み、
    前記難燃剤が、シリコーン系化合物と、脂肪酸含有化合物と、炭酸カルシウム粒子及び珪酸塩化合物粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる無機粒子とを含み、
    前記ベース樹脂中の前記プロピレン系樹脂の含有率が80質量%より大きく、
    前記酸化チタン含有粒子が、前記酸化チタン粒子の表面に付着する酸化物及び/又は有機物をさらに含有する難燃性樹脂組成物。
  2. 前記プロピレン系樹脂が、ホモポリプロピレン、プロピレンブロックコポリマー及びプロピレンランダムコポリマーからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記ベース樹脂100質量部に対し、前記酸化チタン含有粒子が1質量部以上10質量部以下の割合で配合される、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物
  4. 前記酸化チタン粒子がルチル型酸化チタン粒子である請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 前記酸化チタン粒子の平均粒径が0.2μm以上0.3μm以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 前記ベース樹脂100質量部に対し、
    前記無機粒子が6質量部以上20質量部未満の割合で配合され、
    前記シリコーン系化合物が1.5質量部以上10質量部以下の割合で配合され、
    前記脂肪酸含有化合物が3質量部以上20質量部以下の割合で配合される、請求項1〜のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物。
  7. 前記ベース樹脂が、極性基を有するポリオレフィンを1質量%以上10質量%以下含む請求項1〜のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物。
  8. 導体又は光ファイバで構成される伝送媒体と、
    前記伝送媒体を被覆する絶縁層とを有し、
    前記絶縁層が、請求項1〜のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物で構成される層を含む、ケーブル。
  9. 請求項に記載のケーブルを有するワイヤハーネス。
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