JP6752657B2 - 研磨方法および研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウェーハなどの基板を研磨する研磨方法、研磨装置、および該研磨装置の研磨パッドの表面温度を制御するためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
CMP(Chemical Mechanical Polishing)装置は、半導体デバイスの製造において、ウェーハの表面を研磨する工程に使用される。CMP装置は、ウェーハを研磨ヘッドで保持してウェーハを回転させ、さらに回転する研磨テーブル上の研磨パッドにウェーハを押し付けてウェーハの表面を研磨する。研磨中、研磨パッドには研磨液(スラリー)が供給され、ウェーハの表面は、研磨液の化学的作用と研磨液に含まれる砥粒の機械的作用により平坦化される。
ウェーハの研磨レートは、ウェーハの研磨パッドに対する研磨荷重のみならず、研磨パッドの表面温度にも依存する。これは、ウェーハに対する研磨液の化学的作用が温度に依存するからである。図13は、研磨パッドの表面温度と、ウェーハの研磨レートとの関係の一例を示すグラフである。研磨レートは、研磨によって単位時間当たりに除去されるウェーハの膜の量(厚さ)を示す指標であり、除去レートとも呼ばれる。図13に示す例では、研磨レートは、研磨パッドの表面温度に従って上昇している。このように、ウェーハの研磨レートは、ウェーハ研磨中の研磨パッドの表面温度に依存して変わり得る。
そこで、研磨パッドの表面温度を制御することができるCMP装置が開発されている。このタイプのCMP装置は、パッド温度センサとパッド温度調整装置を備えている。パッド温度センサは、ウェーハの中心に接触する研磨パッドの領域の表面温度を測定するように配置されている。パッド温度調整装置は、研磨パッドの表面温度の測定値に基づいて研磨パッドの表面温度を調整するように構成されている。
特開2011−136406号公報
しかしながら、図14に示すように、研磨パッドの表面温度は、研磨パッドの半径方向の位置に従って変わる。さらに、図15に示すように、ウェーハのエッジ部の研磨レートは、ウェーハの中心部の研磨レートと異なることがある。このため、従来のCMP装置では、ウェーハの中心部以外の部位、特にエッジ部の研磨レートの制御が難しかった。
そこで、本発明は、研磨パッドの所望の領域の表面温度に基づいて研磨パッドの表面温度を制御しながら基板を研磨することができる研磨方法および研磨装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、基板を研磨パッドの表面に押し付けながら基板を研磨し、基板を研磨しているときに、前記研磨パッドの半径方向に沿った、前記研磨パッドの表面温度分布を測定し、前記研磨パッドの表面温度分布の画像を温度表示器に表示し、前記画像上において前記研磨パッドの表面上のターゲット位置を指定し、記ターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得し、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算し、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作しながら、前記パッド温度調整システムで前記研磨パッドの表面温度を調整することを特徴とする研磨方法である。
本発明の好ましい態様は、前記表面温度分布は、サーモグラフィまたはサーモパイルアレイを用いて測定されることを特徴とする
発明の好ましい態様は、前記ターゲット位置は、前記研磨パッドの表面上の点、線分、または領域であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記パッド温度調整システムの操作量を計算する工程は、流量制御バルブの操作量を計算する工程であり、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作しながら、前記パッド温度調整システムで前記研磨パッドの表面温度を調整する工程は、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作し、前記流量制御バルブを通じて加熱流体または冷却流体をパッド接触部材に供給しながら、前記パッド接触部材を前記研磨パッドの表面に接触させることによって前記研磨パッドの表面温度を調整する工程であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記パッド温度調整システムの操作量を計算する工程は、流量制御バルブの操作量を計算する工程であり、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作しながら、前記パッド温度調整システムで前記研磨パッドの表面温度を調整する工程は、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作し、前記流量制御バルブを通じて流体を冷却ノズルに供給し、前記流体を前記冷却ノズルから前記研磨パッドの表面に向かって噴射することによって前記研磨パッドの表面温度を調整する工程であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を取得する工程は、前記研磨パッドの表面上の複数のターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得する工程であり、前記パッド温度調整システムの操作量を計算する工程は、前記複数のターゲット位置での表面温度の平均値と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算する工程であることを特徴とする。
本発明の一態様は、基板を研磨パッドの表面に押し付ける研磨ヘッドと、前記研磨パッドの半径方向に沿った、前記研磨パッドの表面温度分布を測定するパッド温度測定器と、前記研磨パッドの表面温度分布の画像を表示するように構成され、かつ前記画像上において前記研磨パッドの表面上のターゲット位置を指定することを可能とする入力機能を有する温度表示器と、前記研磨パッドの表面温度を調整するパッド温度調整システムと、前記ターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得し、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算し、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作する動作制御部を備えたことを特徴とする研磨装置である。
本発明の好ましい態様は、前記パッド温度測定器は、サーモグラフィまたはサーモパイルアレイであることを特徴とする
本発明の好ましい態様は、前記パッド温度調整システムは、前記研磨パッドの表面に接触可能なパッド接触部材と、加熱流体または冷却流体を前記パッド接触部材に移送するための流体供給管と、前記流体供給管に取り付けられた流量制御バルブを備え、前記動作制御部は、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすための前記流量制御バルブの操作量を計算し、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作するように構成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記パッド温度調整システムは、前記研磨パッドの表面を向いて配置された冷却ノズルと、流体を前記冷却ノズルに移送するための流体供給管と、前記流体供給管に取り付けられた流量制御バルブを備え、前記動作制御部は、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすための前記流量制御バルブの操作量を計算し、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作するように構成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記動作制御部は、前記研磨パッドの表面上の複数のターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得し、前記複数のターゲット位置での表面温度の平均値と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算し、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作するように構成されていることを特徴とする。
本発明の一参考例は、研磨ヘッドに指令を与えて、基板を研磨パッドの表面に押し付けながら基板を研磨する動作を前記研磨ヘッドに実行させるステップと、パッド温度測定器に指令を与えて、基板を研磨しているときに、前記研磨パッドの半径方向に沿った、前記研磨パッドの表面温度分布を測定する動作を前記パッド温度測定器に実行させるステップと、前記研磨パッドの表面上のターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得するステップと、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算するステップと、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、ウェーハなどの基板の研磨中に、研磨パッドの半径方向に沿った表面温度分布が測定される。したがって、基板の中心部またはエッジ部などの所望の領域に接触する研磨パッドの表面温度を監視しながら、研磨パッドの表面温度を調整することができる。基板は、目標研磨プロファイルを実現するために調整された表面温度を有する研磨パッドに接触し、最適な研磨レートで研磨される。結果として、目標研磨プロファイルを達成することができる。
研磨装置の一実施形態を示す模式図である。 研磨装置の他の実施形態を示す模式図である。 パッド接触部材を示す水平断面図である。 研磨パッド上のパッド接触部材と研磨ヘッドとの位置関係を示す平面図である。 パッド温度測定器の温度測定領域を上から見た図である。 パッド温度測定器の温度測定領域を横から見た図である。 温度表示器を示す模式図である。 パッド接触部材に代えて冷却ノズルを備えた他の実施形態を示す図である。 パッド温度測定値の他の実施形態を示す図である。 パッド温度測定値のさらに他の実施形態を示す図である。 動作制御部の構成を示す模式図である。 プログラムに従って動作する動作制御部の動作ステップを示すフローチャートである。 研磨パッドの表面温度と、ウェーハの研磨レートとの関係の一例を示すグラフである。 研磨パッドの表面温度と、研磨パッドの半径方向の位置との関係の一例を示すグラフである。 研磨レートと、ウェーハの半径方向の位置との関係の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、研磨装置を示す模式図である。図1に示すように、研磨装置は、基板の一例であるウェーハWを保持して回転させる研磨ヘッド1と、研磨パッド3を支持する研磨テーブル2と、研磨パッド3の表面に研磨液(例えばスラリー)を供給する研磨液供給ノズル4と、研磨パッド3の表面温度を調整するパッド温度調整システム5とを備えている。研磨パッド3の表面(上面)は、ウェーハWを研磨する研磨面を構成する。
研磨ヘッド1は鉛直方向に移動可能であり、かつその軸心を中心として矢印で示す方向に回転可能となっている。ウェーハWは、研磨ヘッド1の下面に真空吸着などによって保持される。研磨テーブル2にはモータ(図示せず)が連結されており、矢印で示す方向に回転可能となっている。図1に示すように、研磨ヘッド1および研磨テーブル2は、同じ方向に回転する。研磨パッド3は、研磨テーブル2の上面に貼り付けられている。
研磨装置は、研磨テーブル2上の研磨パッド3をドレッシングするドレッサ20をさらに備えている。ドレッサ20は研磨パッド3の表面上を研磨パッド3の半径方向に揺動するように構成されている。ドレッサ20の下面は、ダイヤモンド粒子などの多数の砥粒からなるドレッシング面を構成する。ドレッサ20は、研磨パッド3の研磨面上を揺動しながら回転し、研磨パッド3を僅かに削り取ることにより研磨パッド3の表面をドレッシングする。
ウェーハWの研磨は次のようにして行われる。研磨されるウェーハWは、研磨ヘッド1によって保持され、さらに研磨ヘッド1によって回転される。一方、研磨パッド3は、研磨テーブル2とともに回転される。この状態で、研磨パッド3の表面には研磨液供給ノズル4から研磨液が供給され、さらにウェーハWの表面は、研磨ヘッド1によって研磨パッド3の表面(すなわち研磨面)に対して押し付けられる。ウェーハWの表面は、研磨液の存在下での研磨パッド3との摺接により研磨される。ウェーハWの表面は、研磨液の化学的作用と研磨液に含まれる砥粒の機械的作用により平坦化される。
パッド温度調整システム5は、研磨パッド3の表面温度を調整するための流体が流れる流路が内部に形成されたパッド接触部材11と、温度調整された加熱流体および冷却流体をパッド接触部材11に供給する流体供給システム30とを備えている。パッド接触部材11は、研磨パッド3の表面に接触することができるパッド接触面を有している。
パッド温度調整システム5は、パッド接触部材11を研磨パッド3の表面と平行に移動させるスライド機構(平行移動機構)71をさらに備えている。パッド接触部材11は、スライド機構71に保持されている。このスライド機構71は、パッド接触部材11の下面(すなわちパッド接触面)が研磨パッド3の表面に接触した状態で、パッド接触部材11を研磨パッド3の半径方向に移動させることが可能に構成されている。スライド機構71としては、サーボモータとボールねじ機構との組み合わせ、またはエアシリンダなどから構成される。
流体供給システム30は、温度調整された流体を貯留する流体供給源としての流体供給タンク31と、流体供給タンク31とパッド接触部材11とを連結する加熱流体供給管32および加熱流体戻り管33とを備えている。加熱流体供給管32および加熱流体戻り管33の一方の端部は流体供給タンク31に接続され、他方の端部はパッド接触部材11に接続されている。
温度調整された加熱流体は、流体供給タンク31から加熱流体供給管32を通じてパッド接触部材11に供給され、パッド接触部材11内を流れ、そしてパッド接触部材11から加熱流体戻り管33を通じて流体供給タンク31に戻される。このように、加熱流体は、流体供給タンク31とパッド接触部材11との間を循環する。流体供給タンク31は、ヒータ(図示せず)を有しており、加熱流体はヒータにより所定の温度に加熱される。
加熱流体供給管32には、第1開閉バルブ41および第1流量制御バルブ42が取り付けられている。第1流量制御バルブ42は、パッド接触部材11と第1開閉バルブ41との間に配置されている。第1開閉バルブ41は、流量調整機能を有しないバルブであるのに対し、第1流量制御バルブ42は、流量調整機能を有するバルブである。
流体供給システム30は、パッド接触部材11に接続された冷却流体供給管51および冷却流体排出管52をさらに備えている。冷却流体供給管51は、研磨装置が設置される工場に設けられている冷却流体供給源(例えば、冷水供給源)に接続されている。冷却流体は、冷却流体供給管51を通じてパッド接触部材11に供給され、パッド接触部材11内を流れ、そしてパッド接触部材11から冷却流体排出管52を通じて排出される。
冷却流体供給管51には、第2開閉バルブ55および第2流量制御バルブ56が取り付けられている。第2流量制御バルブ56は、パッド接触部材11と第2開閉バルブ55との間に配置されている。第2開閉バルブ55は、流量調整機能を有しないバルブであるのに対し、第2流量制御バルブ56は、流量調整機能を有するバルブである。
図2は研磨装置の他の実施形態を示す模式図である。図2に示すように、冷却流体供給管51および冷却流体排出管52の一方の端部は流体供給タンク31に接続され、他方の端部はパッド接触部材11に接続されてもよい。本実施形態では、流体供給タンク31とパッド接触部材11との間を循環する冷却流体は流体供給タンク31内で冷却される。同様に、流体供給タンク31とパッド接触部材11との間を循環する加熱流体は流体供給タンク31内で加熱される。図2では、冷却流体排出管52は冷却流体戻り管である。
図1に戻り、パッド温度調整システム5は、研磨パッド3の表面温度(以下、パッド表面温度ということがある)を測定するパッド温度測定器39と、パッド温度測定器39により測定されたパッド表面温度に基づいて第1流量制御バルブ42および第2流量制御バルブ56を操作する動作制御部40とをさらに備えている。第1開閉バルブ41および第2開閉バルブ55は、通常は開かれている。
パッド接触部材11に供給される加熱流体としては、温水が使用される。温水は、流体供給タンク31のヒータにより、例えば約80℃に加熱される。より速やかに研磨パッド3の表面温度を上昇させる場合には、シリコーンオイルを加熱流体として使用してもよい。シリコーンオイルを加熱流体として使用する場合には、シリコーンオイルは流体供給タンク31のヒータにより100℃以上(例えば、約120℃)に加熱される。パッド接触部材11に供給される冷却流体としては、冷水またはシリコーンオイルが使用される。シリコーンオイルを冷却流体として使用する場合には、冷却流体供給源としてチラーを冷却流体供給管51に接続し、シリコーンオイルを0℃以下に冷却することで、研磨パッド3を速やかに冷却することができる。
加熱流体供給管32および冷却流体供給管51は、完全に独立した配管である。したがって、加熱流体および冷却流体は、混合されることなく、同時にパッド接触部材11に供給される。加熱流体戻り管33および冷却流体排出管52も、完全に独立した配管である。したがって、加熱流体は、冷却流体と混合されることなく流体供給タンク31に戻され、冷却流体は、加熱流体と混合されることなく排出される。
次に、パッド接触部材11の一例について、図3を参照して説明する。図3は、パッド接触部材11を示す水平断面図である。図3に示すように、パッド接触部材11は、その内部に形成された加熱流路61および冷却流路62を有する熱交換部材である。加熱流路61および冷却流路62は、互いに隣接して延びており、かつ螺旋状に延びている。本実施形態では、加熱流路61は、冷却流路62よりも短い。
加熱流体供給管32は、加熱流路61の入口61aに接続されており、加熱流体戻り管33は、加熱流路61の出口61bに接続されている。冷却流体供給管51は、冷却流路62の入口62aに接続されており、冷却流体排出管52は、冷却流路62の出口62bに接続されている。加熱流路61および冷却流路62の入口61a,62aは、パッド接触部材11の周縁部に位置しており、加熱流路61および冷却流路62の出口61b,62bは、パッド接触部材11の中心部に位置している。したがって、加熱流体および冷却流体は、パッド接触部材11の周縁部から中心部に向かって螺旋状に流れる。加熱流路61および冷却流路62は、完全に分離しており、パッド接触部材11内で加熱流体および冷却流体が混合されることはない。なお、加熱流路61および冷却流路62の形状は、図3に示す実施形態に限定されず、パッド接触部材11は、ジグザグ状の加熱流路および冷却流路を有してもよい。
図4は、研磨パッド3上のパッド接触部材11と研磨ヘッド1との位置関係を示す平面図である。パッド接触部材11は、上から見たときに円形であり、パッド接触部材11の直径は研磨ヘッド1の直径よりも小さい。研磨パッド3の中心CLからパッド接触部材11の中心までの距離は、研磨パッド3の中心CLから研磨ヘッド1の中心までの距離と同じである。加熱流路61および冷却流路62は、互いに隣接しているので、加熱流路61および冷却流路62は、研磨パッド3の径方向のみならず、研磨パッド3の周方向に沿って並んでいる。したがって、研磨テーブル2および研磨パッド3が回転している間、パッド接触部材11に接触する研磨パッド3は、加熱流体および冷却流体の両方と熱交換を行う。
パッド温度測定器39は、研磨パッド3の表面の上方に配置されており、非接触で研磨パッド3の表面温度を測定するように構成されている。パッド温度測定器39は、動作制御部40に接続されており、さらに動作制御部40を介して温度表示器45に接続されている。本実施形態では、パッド温度測定器39は、研磨パッド3の表面温度分布を測定するサーモグラフィまたはサーモパイルアレイである。パッド温度測定器39に、ウェーハWの研磨によって飛び散った液体(スラリーなど)が付着すると、パッド温度測定器39は、研磨パッド3の表面温度を正確に測定することができないことがある。したがって、パッド温度測定器39は研磨パッド3の表面から十分に高い位置に配置されている。
図5はパッド温度測定器39の温度測定領域を上から見た図であり、図6はパッド温度測定器39の温度測定領域を横から見た図である。図5および図6に示すように、パッド温度測定器39は、研磨パッド3の中心CLと研磨パッド3の外周部3aとを含む領域における研磨パッド3の表面温度を測定するように構成されている(図5および図6の点線参照)。より具体的には、パッド温度測定器39は、研磨パッド3の半径方向に沿った、研磨パッド3の表面温度分布を測定するように構成されている。
パッド温度測定器39は、非接触で研磨パッド3の表面温度分布を測定し、表面温度分布の測定データを動作制御部40および温度表示器45に送る。パッド温度測定器39は、所定時間毎に研磨パッド3の表面温度分布を測定してもよい。動作制御部40は、ウェーハWの研磨中に、研磨パッド3の表面上の予め指定されたターゲット位置での研磨パッド3の表面温度を表面温度分布から取得し、ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システム5の操作量を計算し、ウェーハWの研磨中に、操作量に従ってパッド温度調整システム5を操作する。一実施形態では、動作制御部40は、PID演算を行ってパッド温度調整システム5の操作量を計算してもよい。
図1に示す実施形態では、動作制御部40は、ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすための第1流量制御バルブ42および第2流量制御バルブ56の操作量を計算し、操作量に従って第1流量制御バルブ42および第2流量制御バルブ56を操作する。一実施形態では、動作制御部40は、PID演算を行って第1流量制御バルブ42および第2流量制御バルブ56の操作量を計算してもよい。ウェーハWの研磨中、加熱流体および/または冷却流体は、第1流量制御バルブ42および/または第2流量制御バルブ56を通じて研磨パッド3の表面上のパッド接触部材11に供給される。パッド接触部材11を流れる加熱流体および/または冷却流体と研磨パッド3との間で熱交換が行われ、これによりパッド表面温度が変化する。このようにして、動作制御部40は、ウェーハWの研磨中、パッド表面温度が、予め設定された目標温度に維持されるように第1流量制御バルブ42および第2流量制御バルブ56を操作し、これによって研磨パッド3の表面に接触しているパッド接触部材11は、研磨パッド3の表面温度を調整することができる。
図7は温度表示器45を示す模式図である。図7に示すように、パッド温度調整システム5は、パッド温度測定器39によって測定された研磨パッド3の表面温度分布を表示する温度表示器45をさらに備えている。動作制御部40はパッド温度測定器39および温度表示器45に接続されている。パッド温度測定器39は、研磨パッド3の半径方向に沿った表面温度分布を測定し、測定された研磨パッド3の表面温度分布の測定データを動作制御部40および温度表示器45に送る。
温度表示器45は、研磨パッド3の表面温度分布を表示することができるスクリーン46を有している。本実施形態では、パッド温度測定器39は、サーモグラフィまたはサーモパイルアレイである。温度表示器45には、研磨パッド3の各表面位置(つまり、直交座標系で表される研磨パッド3の表面位置)の温度が色で表現されるなど、視覚的にわかりやすく表示される。例えば、温度が高い研磨パッド3の表面位置は赤色で表され、温度が低い研磨パッド3の表面位置は青色で表される。温度表示器45は、研磨パッド3の表面温度分布を、色分布として表示する。より具体的には、温度表示器45は、温度に従って色分けされた研磨パッド3の表面温度分布の画像を表示する。
温度表示器45は、研磨パッド3の表面温度分布の画像上において上記ターゲット位置を指定することができる入力機能を備えている。例えば、図7に示すように、スクリーン46上のポインター47を画像上の所望の位置まで移動させることで、画像上にターゲット位置を指定することができる。あるいは、図示しないキーボードなどの入力装置を用いてターゲット位置の座標を入力することによって、ターゲット位置を指定してもよい。本実施形態では、温度表示器45は、インターフェイス装置としても機能する。さらに、ウェーハWの研磨中にターゲット位置を再指定することによって、ターゲット位置を変えることができる。
動作制御部40は、ウェーハWの研磨中に、指定されたターゲット位置での研磨パッド3の表面温度を表面温度分布から取得する。ターゲット位置は、研磨パッド3の表面上の点、線分、または領域であってもよい。ターゲット位置が線分または領域である場合、動作制御部40は、ターゲット位置での複数の表面温度の平均値を算出するように構成されている。ターゲット位置は、複数指定することができる。この場合も、動作制御部40は、複数のターゲット位置での複数の表面温度の平均値を算出するように構成されている。
動作制御部40は、予め設定された目標温度と、指定されたターゲット位置での研磨パッド3の表面温度との差を無くすために必要な第1流量制御バルブ42の操作量および第2流量制御バルブ56の操作量を計算するように構成されている。第1流量制御バルブ42の操作量および第2流量制御バルブ56の操作量は、言い換えれば、バルブ開度である。第1流量制御バルブ42の操作量は、加熱流体の流量に比例し、第2流量制御バルブ56の操作量は、冷却流体の流量に比例する。
第1流量制御バルブ42および第2流量制御バルブ56のそれぞれの操作量を0%から100%までの数値で表したときに、動作制御部40は、第1流量制御バルブ42の操作量を100%から引き算することで、第2流量制御バルブ56の操作量を決定するように構成されている。一実施形態では、動作制御部40は、第2流量制御バルブ56の操作量を100%から引き算することで、第1流量制御バルブ42の操作量を決定してもよい。
第1流量制御バルブ42の操作量が100%であることは、第1流量制御バルブ42が全開であることを示し、第1流量制御バルブ42の操作量が0%であることは、第1流量制御バルブ42が完全に閉じられていることを示している。同様に、第2流量制御バルブ56の操作量が100%であることは、第2流量制御バルブ56が全開であることを示し、第2流量制御バルブ56の操作量が0%であることは、第2流量制御バルブ56が完全に閉じられていることを示している。
第1流量制御バルブ42の操作量が100%であるときの加熱流体の流量は、第2流量制御バルブ56の操作量が100%であるときの冷却流体の流量と同じである。したがって、第1流量制御バルブ42を通過する加熱流体の流量と、第2流量制御バルブ56を通過する冷却流体の流量との合計は、常に一定である。
動作制御部40は、第1流量制御バルブ42の操作量と、第2流量制御バルブ56の操作量との総和が100%となるように、第1流量制御バルブ42および第2流量制御バルブ56を操作する。
本実施形態によれば、ウェーハの研磨中に、研磨パッド3の半径方向に沿った表面温度分布が測定される。したがって、ウェーハの中心部またはエッジ部などの所望の領域に接触する研磨パッド3の表面温度を監視しながら、研磨パッド3の表面温度を調整することができる。ウェーハは、目標研磨プロファイルを実現するために調整された表面温度を有する研磨パッド3に接触し、最適な研磨レートで研磨される。結果として、目標研磨プロファイルを達成することができる。
図8はパッド接触部材11の他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図8に示すように、パッド温度調整システム5は、パッド接触部材11に代えて、研磨パッド3の表面に流体を噴射する冷却ノズルを備えている。本実施形態では、流体として、空気または不活性ガス(例えば窒素ガス)などの気体が使用される。冷却ノズル14の内部には、流体が流れる冷却流路12が形成されている。冷却流路12は、流体供給管53および冷却ノズル14の噴射口に接続されている。流体供給管53を通じて冷却ノズル14に流体を供給すると、流体は冷却ノズル14の噴射口から研磨パッド3の表面上に供給される。流体供給管53には、冷却ノズル14から研磨パッド3の表面上に供給される流体の流量を制御するための流量制御バルブ56が取り付けられている。本実施形態では、加熱流体は使用されない。
動作制御部40は、ウェーハWの研磨中において、予め設定された目標温度と、指定されたターゲット位置での研磨パッド3の表面温度との差を無くすために必要な流量制御バルブ56の操作量を計算し、この操作量に従って流量制御バルブ56を操作することによって、研磨パッド3の表面温度を制御する。一実施形態では、動作制御部40は、PID演算を行って流量制御バルブ56の操作量を計算してもよい。
図9は、パッド温度測定器39の他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図9においては、パッド温度調整システム5の図示は省略されている。本実施形態では、パッド温度測定器39は、研磨パッド3の半径方向に沿って配列された第1温度センサ39a、第2温度センサ39b、および第3温度センサ39cを備えている。これら温度センサ39a,39b,39cは、動作制御部40に接続されており、さらに動作制御部40を介して温度表示器45に接続されている。温度センサ39a,39b,39cは、研磨パッド3の表面の上方に配置されており、非接触で研磨パッド3の表面温度を測定できるように構成されている。
本実施形態では、第1温度センサ39aは、研磨ヘッド1に保持されたウェーハWの内側エッジ部に接触する研磨パッド3の領域の上方に配置され、第2温度センサ39bは、研磨ヘッド1に保持されたウェーハWの中心に接触する研磨パッド3の領域の上方に配置され、第3温度センサ39cは、研磨ヘッド1に保持されたウェーハWの外側エッジ部に接触する研磨パッド3の領域の上方に配置されている。このように配置された複数の温度センサ39a,39b,39cを有するパッド温度測定器39は、研磨パッド3の半径方向に沿った表面温度分布を測定することができる。
温度センサ39a,39b,39cに加えて、1つ以上の温度センサをさらに配置してもよい。例えば、温度センサ39a,39bの間に温度センサを配置し、温度センサ39b,39cの間に温度センサを配置してもよい。研磨パッド3の中心および外周部の上方に温度センサをさらに配置してもよい。
図10は、パッド温度測定器39のさらに他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図10においては、パッド温度調整システム5の図示は省略されている。本実施形態では、パッド温度測定器39は、1つの温度センサ39dと、この温度センサ39dを研磨パッド3の半径方向に移動させるセンサ移動機構50とを備えている。
温度センサ39dは、動作制御部40に接続されており、さらに動作制御部40を介して温度表示器45に接続されている。センサ移動機構50は動作制御部40に接続されており、センサ移動機構50の動作は動作制御部40によって制御される。温度センサ39dは、研磨パッド3の表面の上方に配置されており、非接触で研磨パッド3の表面温度を測定できるように構成されている。センサ移動機構50は、研磨パッド3の半径方向に沿って並ぶ複数の測定位置に温度センサ39dを移動させ、温度センサ39dは各測定位置において研磨パッド3の表面温度を測定する。このように構成されたパッド温度測定器39は、研磨パッド3の半径方向に沿った表面温度分布を測定することができる。
上述した各実施形態において、動作制御部40は、専用のコンピュータまたは汎用のコンピュータから構成される。図11は、動作制御部40の構成を示す模式図である。動作制御部40は、プログラムやデータなどが格納される記憶装置110と、記憶装置110に格納されているプログラムに従って演算を行うCPU(中央処理装置)などの処理装置120と、データ、プログラム、および各種情報を記憶装置110に入力するための入力装置130と、処理結果や処理されたデータを出力するための出力装置140と、インターネットなどのネットワークに接続するための通信装置150を備えている。
記憶装置110は、処理装置120がアクセス可能な主記憶装置111と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置112を備えている。主記憶装置111は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)であり、補助記憶装置112は、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージ装置である。
入力装置130は、キーボード、マウスを備えており、さらに、記録媒体からデータを読み込むための記録媒体読み込み装置132と、記録媒体が接続される記録媒体ポート134を備えている。記録媒体は、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、光ディスク(例えば、CD−ROM、DVD−ROM)や、半導体メモリー(例えば、USBフラッシュドライブ、メモリーカード)である。記録媒体読み込み装置132の例としては、CDドライブ、DVDドライブなどの光学ドライブや、カードリーダーが挙げられる。記録媒体ポート134の例としては、USB端子が挙げられる。記録媒体に記録されているプログラムおよび/またはデータは、入力装置130を介して動作制御部40に導入され、記憶装置110の補助記憶装置112に格納される。出力装置140は、ディスプレイ装置141、印刷装置142を備えている。印刷装置142は省略してもよい。上述した温度表示器45は、動作制御部40のためのディスプレイ装置として用いてもよい。この場合は、ディスプレイ装置141は省略してもよい。
動作制御部40は、記憶装置110に電気的に格納されたプログラムに従って動作する。図12はプログラムに従って動作する動作制御部40の動作ステップを示すフローチャートである。動作制御部40は、研磨ヘッド1に指令を与えて、ウェーハを研磨パッド3の表面に押し付けながらウェーハを研磨する動作を研磨ヘッド1に実行させるステップ(図12のステップ1参照)と、パッド温度測定器39に指令を与えて、ウェーハを研磨しているときに、研磨パッド3の半径方向に沿った、研磨パッド3の表面温度分布を測定する動作をパッド温度測定器39に実行させるステップ(図12のステップ2参照)と、研磨パッド3の表面上のターゲット位置での研磨パッド3の表面温度を表面温度分布から取得するステップ(図12のステップ3参照)と、ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システム5の操作量(すなわち、流量制御バルブ42,56の操作量)を計算するステップ(図12のステップ4参照)と、操作量に従ってパッド温度調整システム5を操作するステップ(図12のステップ5参照)を実行する。
これらステップを動作制御部40に実行させるためのプログラムは、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体を介して動作制御部40に提供される。または、プログラムは、インターネットなどの通信ネットワークを介して動作制御部40に提供されてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 研磨ヘッド
2 研磨テーブル
3 研磨パッド
4 研磨液供給ノズル
5 パッド温度調整システム
11 パッド接触部材
14 冷却ノズル
20 ドレッサ
30 流体供給システム
31 流体供給タンク
32 加熱流体供給管
33 加熱流体戻り管
39 パッド温度測定器
40 動作制御部
41 第1開閉バルブ
42 第1流量制御バルブ
45 温度表示器
46 スクリーン
47 ポインター
50 センサ移動機構
51 冷却流体供給管
52 冷却流体排出管
53 流体供給管
55 第2開閉バルブ
56 第2流量制御バルブ
61 加熱流路
62 冷却流路
71 スライド機構(平行移動機構)
110 記憶装置
120 処理装置
130 入力装置
140 出力装置
150 通信装置

Claims (11)

  1. 基板を研磨パッドの表面に押し付けながら基板を研磨し、
    基板を研磨しているときに、前記研磨パッドの半径方向に沿った、前記研磨パッドの表面温度分布を測定し、
    前記研磨パッドの表面温度分布の画像を温度表示器に表示し、
    前記画像上において前記研磨パッドの表面上のターゲット位置を指定し、
    記ターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得し、
    前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算し、
    前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作しながら、前記パッド温度調整システムで前記研磨パッドの表面温度を調整することを特徴とする研磨方法。
  2. 前記表面温度分布は、サーモグラフィまたはサーモパイルアレイを用いて測定されることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  3. 前記ターゲット位置は、前記研磨パッドの表面上の点、線分、または領域であることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  4. 前記パッド温度調整システムの操作量を計算する工程は、流量制御バルブの操作量を計算する工程であり、
    前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作しながら、前記パッド温度調整システムで前記研磨パッドの表面温度を調整する工程は、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作し、前記流量制御バルブを通じて加熱流体または冷却流体をパッド接触部材に供給しながら、前記パッド接触部材を前記研磨パッドの表面に接触させることによって前記研磨パッドの表面温度を調整する工程であることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  5. 前記パッド温度調整システムの操作量を計算する工程は、流量制御バルブの操作量を計算する工程であり、
    前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作しながら、前記パッド温度調整システムで前記研磨パッドの表面温度を調整する工程は、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作し、前記流量制御バルブを通じて流体を冷却ノズルに供給し、前記流体を前記冷却ノズルから前記研磨パッドの表面に向かって噴射することによって前記研磨パッドの表面温度を調整する工程であることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  6. 前記ターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を取得する工程は、前記研磨パッドの表面上の複数のターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得する工程であり、
    前記パッド温度調整システムの操作量を計算する工程は、前記複数のターゲット位置での表面温度の平均値と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算する工程であることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  7. 基板を研磨パッドの表面に押し付ける研磨ヘッドと、
    前記研磨パッドの半径方向に沿った、前記研磨パッドの表面温度分布を測定するパッド温度測定器と、
    前記研磨パッドの表面温度分布の画像を表示するように構成され、かつ前記画像上において前記研磨パッドの表面上のターゲット位置を指定することを可能とする入力機能を有する温度表示器と、
    前記研磨パッドの表面温度を調整するパッド温度調整システムと、
    記ターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得し、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算し、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作する動作制御部を備えたことを特徴とする研磨装置。
  8. 前記パッド温度測定器は、サーモグラフィまたはサーモパイルアレイであることを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  9. 前記パッド温度調整システムは、
    前記研磨パッドの表面に接触可能なパッド接触部材と、
    加熱流体または冷却流体を前記パッド接触部材に移送するための流体供給管と、
    前記流体供給管に取り付けられた流量制御バルブを備え、
    前記動作制御部は、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすための前記流量制御バルブの操作量を計算し、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  10. 前記パッド温度調整システムは、
    前記研磨パッドの表面を向いて配置された冷却ノズルと、
    流体を前記冷却ノズルに移送するための流体供給管と、
    前記流体供給管に取り付けられた流量制御バルブを備え、
    前記動作制御部は、前記ターゲット位置での表面温度と、予め設定された目標温度との偏差をなくすための前記流量制御バルブの操作量を計算し、前記操作量に従って前記流量制御バルブを操作するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  11. 前記動作制御部は、前記研磨パッドの表面上の複数のターゲット位置での前記研磨パッドの表面温度を前記表面温度分布から取得し、前記複数のターゲット位置での表面温度の平均値と、予め設定された目標温度との偏差をなくすためのパッド温度調整システムの操作量を計算し、前記操作量に従って前記パッド温度調整システムを操作するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の研磨装置
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