JP6751572B2 - 防災用ヘルメット、ヘルメットを備えた防災用具 - Google Patents
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Description
本発明の防災用ヘルメットは、植木鉢のカバーとして使用できるものであり、硬質樹脂製であって定形である帽体の内側に、頭に載せる着装体を備えたヘルメットである。着装体はハンモックとヘッドバンドを備え、必要に応じて顎紐を備える。ハンモックとヘッドバンドで囲まれた内側空間に植木鉢を収容することができる。帽体は外周面頂部が円弧状であり、頂部の外側に安定カバーを備えている。安定カバーは水平又は略水平な設置面を備えており、帽体を上下逆さにして設置面を床やテーブル等に水平又は略水平に設置できるようにしてある。帽体の内側には着装体の内側空間に収容する植木鉢を支持できる受け部がある。
本発明の防災用具は、前記防災用ヘルメットと容器を備え、上下逆さにして開口部を上向きにしたヘルメットの内部に容器を収容したものであり、ヘルメットを容器収容カバーとしたものである。
(1)平常時(不使用時)は、ヘルメットを植木鉢の鉢カバーとして使用することができるため、身近に置いても邪魔にならず、室内に保管専用のスペースを必要としない。
(2)緊急時は、ヘルメット内に収容してある植木鉢を取り出して、そのまま被ることができるため簡易迅速に着用できる。
(3)ヘルメットの外周面頂部が円弧状であるため、落下物が当たっても、荷重が分散され、衝撃が低減する。
(4)ヘルメットの円弧状の頂部の外側に安定カバーがあるため、平常時は安定部を床面やテーブル等の上に設置して植木鉢を水平又は略水平に支持することができる。
(5)ヘルメットの外観をおしゃれなデザイン、色彩等にすれば、植木鉢のカバーとして使用しても体裁が良く、室内のインテリアとしても使用できる。
(6)顎紐が樹脂製バンドの場合は、不使用時に、ヘッドバンドの内側或いは外側に収容できるので、植木鉢を収容する際に邪魔にならない。
(7)顎紐がアジャスタ機能を備えている場合は、使用者の顔の大きさに合わせて顎紐を長さ調節でき、多くの人が使用できる。
(1)緊急時に、ヘルメットの着装部の内側空間に収容してある容器を取り外すだけで、ヘルメットを着用できるので、緊急時に簡易迅速にヘルメットを使用できる。
(2)ヘルメットと防災用品をまとめて室内に常備しておくことができるため、緊急事態発生時にヘルメットと防災用品の双方を使用でき、防災対策に便利である。
本発明の防災用ヘルメットの一例を図面に基づいて説明する。図1、図2のように、本発明の防災用ヘルメット1は植木鉢2のカバーとして使用できるものであり、緊急時にはヘルメット1から植木鉢2を取り出して、図3のようにヘルメット1を頭に被ることができるものである。
図1に示す防災用ヘルメット1は、図4に示すように、帽体3と頭に被せる着装体4を備える。着装体4はハンモック5とヘッドバンド6で構成される。必要に応じて顎紐7(図3)を設けることもできる。
帽体3は硬質樹脂製であり、既存のヘルメットの帽体と同様に、内側に衝撃吸収ライナー(図示せず)を備えたものが望ましい。図4に示すように、帽体3の内周面四箇所には受け部10がある。いずれの受け部10も筒状であり、同じ長さであり、帽体3の内側に横向きに水平に突設されている。これら受け部10には着装体4の内側空間11(図5(a))内に収容した植木鉢2の支持部12(図5(a))を載せて支持することができる。
前記着装体4は既存のヘルメットの着装体と同様に、着用者の頭の上に被さるハンモック5(図4)と頭の外周に被さるヘッドバンド6(図4)を備えている。図4に示すハンモック5は中央部14の外周四方にバンドアーム15が延びている。図4に示すヘッドバンド6は着用者の頭の後部外周から側面外周まで被せることのできる長さのリング状である。ヘッドバンド6の両端部6a(図4)の間は空間16(図4)になっている。図4に示すように、各バンドアーム15とヘッドバンド6はそれらに開口されている孔から前記四箇所の受け部10に止めピン17(図4、図5(a))を差込んで取り付けてある。
本発明では空間部16(図4)に顎紐7(図3、図6)を設けることができる。図3、図6の顎紐7は二本の顎バンド7a(図6)をカシメ具とか他の連結具18(図6)により、図7(a)の矢印a−b方向(上下方向)に回動可能に取り付けてある。顎紐7は図3のように着用時に着用者の顎の下に係止する。
本発明で使用可能な植木鉢2は既存の植木鉢であってよいが、本発明専用の形状、構造の植木鉢であってもよい。専用の植木鉢の場合は、ヘルメット1の着装体4内に収容可能な形状、構造、サイズであって、帽体3の受け部10(図5(a))の上にセットすることのできる支持部12を備えたものとする。その支持部12は植木鉢2の上方開口部全周にリング状に設けて、ヘルメット1の開口縁全周にかぶせることができるようにして、ヘルメット1内に塵芥が入らないようにするのが望ましい。
[受け部]
図6では受け部10を帽体3の四箇所に設けてあるが、帽体3の内面全周に設けることもできる。可能であれば、帽体3の頂部内面19(図5(a))を受け部10とすることもできる。この場合は、図5(a)に仮想線で示すように、支持部12を植木鉢2の底から下方に突出する細長い棒状にし、それを帽体3の頂部内面19(受け部10)で支持できるようにする。この場合の支持部12は受け部10で支持した際の安定性の面から三本以上設けるのがよい。支持部12は細長い棒状ではなく、縦長の筒状とか、受け部10で支持できるその他の形状、構造とすることができる。
[植木鉢]
実施形態1の植木鉢2(図5(a))は水抜き穴がないが、必要に応じて図5(b)のように水抜き穴20を設けることもできる。ヘルメットは頭に被るものであるため、着装体4の内側空間11内に植木鉢2を収容しても、帽体3及び着装体4の内部が汚れないようにする。そのため、植木鉢2の底に水抜き穴20を開口した場合は、植木鉢2の底に受け皿21を設けて、水抜き穴20から流出する水を貯留できるようにし、着装体4が汚れないようにする。植木鉢2も室内に常備しておくのに適したデザイン、色彩等とするのが望ましい。
本発明の防災用具はヘルメット1を容器カバーとして使用したものである。防災用ヘルメットでは、ヘルメット1の着装体4の内側空間に植木鉢2を収容したものであるが、この実施形態の防災用具の場合は着装体4の内側に、前記植木鉢2に代えて図8(a)のように容器25を収容したものである。この容器25内は飲食料品、衣類といった防災用品を収容することができる収容凹部30を備えたものである。この防災用具のヘルメット1には実施形態1の防災用ヘルメットを使用することができる。この場合、ヘルメット1の安定カバー9を下にしてヘルメット1を上向きにし、ヘルメット1の着装体4の内側空間内に容器25を収容する。ヘルメット1は室内に常備しても違和感のない形状、デザイン、色彩のものが望ましい。
2 植木鉢
3 帽体
4 着装体
5 ハンモック
6 ヘッドバンド
6a (ヘッドバンドの)両端部
7 顎紐
7a 顎バンド
8 (帽体と着装体の間の)隙間
9 安定カバー
9a (安定カバーの)設置面
10 受け部
11 (着装体の)内側空間
12 支持部
13 (植木鉢の)周縁部
14 (ハンモックの)中央部
15 (ハンモックの)バンドアーム
16 (ヘッドバンド両端の)空間
17 止めピン
18 連結具
19 (帽体の)頂部内面
20 水抜き穴
21 受け皿
25 容器
26 (容器の)本体
27 (容器の)蓋
28 (容器の)周縁部
29 (容器の)支持部
30 収容凹部
Claims (5)
- 防災用のヘルメットにおいて、
植木鉢又は容器のカバーとして使用できるものであり、
硬質樹脂製の定形であって外周面頂部が円弧状である帽体と、帽体内の着装体と、帽体の前記外周面頂部の外側に設けられた安定カバーと、植木鉢又は容器を支持する受け部を備え、
安定カバーは設置部の上に設置する設置面が水平又は略水平であり、
受け部は帽体の内周面の全周又は周方向二以上の箇所又は帽体の内面にあり、当該全周又は周方向二以上の箇所の受け部は帽体の内周面から着装体側に突出しており、前記いずれの受け部も着装体の内側空間に収容した植木鉢又は容器を取外し可能に支持できる、
ことを特徴とする防災用ヘルメット。 - 請求項1記載の防災用ヘルメットにおいて、
着装体が顎紐を備え、
顎紐は長さ調節可能なアジャスタ機能を備えた、
ことを特徴とする防災用ヘルメット。 - 請求項1又は請求項2記載の防災用ヘルメットにおいて、
受け部は着装体を取り付けることもできる、
ことを特徴とする防災用ヘルメット。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防災用ヘルメットにおいて、
安定カバーが帽体と一体又は帽体に脱着可能である、
ことを特徴とする防災用ヘルメット。 - ヘルメットを容器のカバーとし、そのカバーの内側に容器が収容された防災用具であり、
ヘルメットは請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の防災用ヘルメットであり、
容器は有底の収容凹部と、収容凹部に内容物を出し入れ可能な上方開口部と、有底の収容凹部の外側から前記上方開口部と反対側に突出する支持部を備えており、支持部は前記収容凹部をヘルメットの着装体の内側空間内に収容すると前記ヘルメットに支承されるように突出している、
ことを特徴とするヘルメットを備えた防災用具。
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