JP6751409B2 - さらなる安全機能を有するキー、キーブランクおよび関連するロックシリンダ - Google Patents

さらなる安全機能を有するキー、キーブランクおよび関連するロックシリンダ Download PDF

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Description

本発明は、ロッキングシステムの分野に関し、特にキーおよび関連するブランク、当該キーに適合するロックシリンダ、ならびに本発明に係るキーと本発明に係るロックシリンダとを備えるロッキングシステムに関する。
ロック技術の中心的なタスクは、物体への進入またはアクセスを、明確に定義された権限保持者グループに確実に制限するロッキングシステムを提供することである。特に、機械式ロッキングシステムは、一方ではキーの機械的コーディングについて十分に多数の順列が可能であることによって十分な数の異なる認可を発行できることを確実にするという課題に直面し、他方では不正なアクセスに対する取り組みを最大化することを確実にするという課題に直面している。
一般に、機械式ロッキングシステムのロックシリンダは、構成要素(「回転子」、「シリンダコア」)を備え、当該構成要素は、ハウジングに固定された態様で取り付けられた構成要素(「固定子」)内に取り付けられ、軸を中心として回転可能であり、当該回転により、たとえばバーに能動的に接続された被駆動要素を作動させることによって進入またはアクセスの解放が行われ、被駆動機構への結合は、状況に関連付けられ得る。特に、固定子内の回転子の回転の解放または非解放は、タンブラおよびカウンタタンブラとキーの適合した機械的コーディングとの相互作用によって行うことができる。これは、初期状態で互いに配列されているボア内の回転子および固定子にタンブラおよびカウンタタンブラの対が配置されることによって機能し、タンブラの端部は、回転子からキー溝に突き出る。タンブラ・カウンタタンブラ対は、それらの境界面が回転子と固定子との間の分離面に位置することで固定子に対する回転子の回転を妨げることがなくなる(当該回転により、タンブラは回転子内で共に回転し、カウンタタンブラは固定子にとどまる)ほどに、キー溝に挿入される適合的にコード化されたキーによってばね力に対して外向きに押される(または押されない)。
可能な順列の数は、一方ではキーに配置することができるコーディング要素(たとえば、コーディングボア)の数によって規定され、他方ではコーディング要素当たり想定することができる状況の数によって規定される。
構造的および材料技術的な対策は別として、不正なアクセスに対する取り組みの最大化は、キーの単純すぎる複製の防止も含む。(セキュリティ)キーをコピーするために克服しなければならない製造技術的ハードルはこれまで相当に高く、現在でもそうであり、そのため、このようなキーのレプリカを必要な精度および必要な許容差で製造することができる提供業者はほとんどいない。これらの提供業者の大多数は、多かれ少なかれ自主規制を行っており、権限のない人のためにキーをコピーすることを拒む。
3D印刷、材料科学、スキャナおよびデータ処理プログラムの分野における急速な進歩により、新たなコピーの可能性の懸念が生じている。
明らかになりつつあるこの問題に対しては、さらなるセキュリティ機能をキーに組み入れることによって対抗することができ、上記セキュリティ機能は、恐らくいつか広範囲にわたる人々が利用できるようになるであろう3Dプリンタまたは同様の手段によってコピーすることはできず、当該3Dプリンタまたは同様の手段はたとえば可動部品の形態であり、その詳細設計はロックシリンダとの相互作用に決定的である。
キーに可動に組み込まれる要素は、ロッキングシステムの分野で既に公知である。何よりもまず、これらは、コーディング要素の数、したがって可能な順列の数を増やすことに役立つ。このために使用される要素は、しばしば、上記のキーの信頼性および耐用寿命に悪影響を及ぼす特性を有している。たとえば、EP 0 436 496 A1には、シャンクが厚いぎざぎざの領域と薄いプロファイル領域とを有するキーが記載されている。プロファイル領域において、環状円筒形トレーサピンが、横断的に延在する(すなわち、2つの平坦な側を接続する)開口に入れられる。一般にプロファイル領域の厚みを超えるトレーサピンの長さを変化させることによってロッキングの多様性を増大させることができる。ここで、トレーサピンは、本質的に(可動)スペーサの機能を担う。さらに、EP 0 436 496 A1に開示されているキーは、可動要素の妨害を受ける傾向があり、これは使用時に信頼性を大きく損ない、キーの摩耗および損傷は、プロファイル領域を越えて突き出るトレーサピンによって助長される。
EP 1 336 022 B1に示されている可動要素も、たとえば汚染による損傷を受ける傾向が強い。可動要素は、シャンクに入れられる傾斜したスロットに挿入されるリングである。このリングも、スペーサ部品の役割を果たし、キーコーディングの種類および考えられる組み合わせを増大させることに役立つ。
FR 2762345 A1には、可動要素としてのリングを有するキーが開示されている。当該リングは、キーシャンクのボアに挿入され、キーの狭い側からキーシャンクにピンが挿入され、当該ピンは、リングの開口に通されて、リングをキーに締結し、キーボアに沿ったリングの移動のための止め具を形成する。この設計は、さらなるピンを有し、当該さらなるピンのみが非常にゆるい態様でリングをガイドする設計であるために、いささか扱いにくく、規定が不十分である。
EP 0605932 A2には、キーシャンクの一方の平坦な側からキーシャンクの他方の平坦な側まで通るボアに挿入される要素を有するキーが開示されている。ここで、止め具および/または当該要素の形状は、当該要素が2つの平坦な側のうちの1つを越えることができるのみであることを確実にし、および/または、当該要素がキーシャンクに対して回転しないことを確実にする。
WO 00/57006 A1は、キーシャンクの2つの平坦な側のうちの1つを越えて突き出る要素を有するキーを示す。当該要素は、キーシャンクの一方の平坦な側から他方の平坦な側まで連続的でないボアに挿入されることによって、キーシャンクの平坦な側に対して垂直に弾性的に取り付けられる。これによって、弾性構成要素、たとえばばねを当該要素とボアの基部との間に配置することができる。
固定子と回転子とを備え、可動に取り付けられた要素を有するキーを使用することによってのみ回転子を回転させることができるロックシリンダは、それ自体が公知である。上記のEP 0 436 496 A1には、どのようにしてトレーサピンが2つのタンブラ要素と組み合わさって回転子の解放を生じさせ得るかがさらに開示されており、当該2つのタンブラ要素は、2つの異なる強さのばねによる作用を受け、各々がトレーサピンの2つの端部のうちの1つと係合し得る。
WO 2006/092779 A2は、たとえば上記のEP 0605932 A2に開示されているようにキーによって解放位置に持って行くことができるロックシリンダを示す。このために、当該ロックシリンダは、第1の制御要素と第2の制御要素とを備える。第1の制御要素は、キーシャンクの第1の平坦な側に対して直角に配置され、可動要素の一方の側と係合する。第2の制御要素は、キーシャンクの第2の平坦な側に対して垂直に配置され、可動要素の他方の側と係合する。WO 2006/092779 A2は、たとえば制御要素のさまざまな構成要素の形状、数および態様が異なり得る第1および第2の制御要素のさまざまな実施形態を教示している。
GB 2277774 Aは、キーシャンクを通り抜けるボアに挿入される同一の可動要素と相互作用する2つのタンブラ対によって解放位置に持って行くことができるロックシリンダを示す。ここで、ボアの軸および当該要素の移動の方向は、キーシャンクの平坦な側に対して約45°の角度である。
本発明の目的は、さらなる安全機能を組み入れることによってキーの3D印刷によるセキュリティの喪失から保護されるキー、キーブランク、ロックシリンダおよびロッキングシステムを提供することである。
さらに、本発明の目的は、さらなるセキュリティ機能が本発明に係る装置の信頼性に悪影響を及ぼさないようにすることである。特に、これは、たとえば妨害または摩耗により不適切に機能する確率を大幅に減少させるようにさらなるセキュリティ機能が設計されるキーまたはキーブランクに関連する。
これらの目的は、特許請求項に規定される本発明によって達成される。
本発明に係るキーまたは本発明に係るキーブランクでは、特に、冒頭に記載したタイプの機械式ロックシリンダ(純粋に機械式のロックシリンダまたは機械式と電子式を組み合わせたロックシリンダ)であって、これに対して回転可能な固定子および回転子がタンブラおよびカウンタタンブラの対を備える機械式ロックシリンダが想定されている。
以下、さらなるセキュリティ機能は、本発明に係るキーの機能として説明する。全てのこれらのさらなるセキュリティ機能は、本発明に係るブランクにも組み入れられてもよく、上記ブランクは、機械的コーディングを組み込むことによって、後にさらに機械加工/処理されて完成したキーにされる。
本発明に係るキーは、たとえば平坦なリバーシブルキーとして設計され、すなわち、シャンクは、本質的に平坦であり、少なくとも平坦な側にコーディングボアを備える。少なくとも、シャンクは約180°の回転に対して対称である。下記の安全機能を無視して、および考えられる電子機器モジュールおよびそのハウジングを無視して、本発明に係るキーは、1つの部品で製造することができる。特に、下記のセキュリティ機能に関連しないキーの全ての特徴、たとえばシャンク、頭部、コーディングなどは、現状技術に属する一般的な製造方法で製造することができる。
本発明の核心は、可動要素がキーシャンクの領域で補完されることによって3Dプリンタに基づくキーの複製をより困難にすることである。本発明に係るキーをロックシリンダに挿入すると、可動要素は、それ自体が公知の2つのタンブラ・カウンタタンブラ対と相互作用し、各々のタンブラ・カウンタタンブラ対では、キー溝へのタンブラの突出によって規定される厳密に1つの位置は、タンブラ・カウンタタンブラ対のタンブラとカウンタタンブラとの間の分離面が回転子と固定子との間のシヤーラインと一致することを引き起こし、それによって、この1つの位置をとるタンブラ・カウンタタンブラ対は、固定子に対する回転子の回転を妨げることがなくなる。
好ましい実施形態では、可動要素は、シャンクの平坦な側と他方の平坦な側とを連続的に接続するボアに入れられる。それによって、当該要素およびボアは、形状および寸法に関して、一方では可動に取り付けられた要素の妨害を防止し、他方では複製に対するハードルをさらに大きくするように設計される。これは、当該要素が、中心部と、これに対して径方向に配置され、当該要素の形状が環状円筒形でないということになる少なくとも2つ、しばしば好ましくは少なくとも3つのガイド部を備えることによって実現可能である。可動要素の実施形態では、これは、当該要素が十字状の断面を有するように中心部の周囲に配置された4つのガイド部を備える。しかし、3つ、5つまたはそれ以上のガイド部を備える他の実施形態も考えられ、そのため全体として星形の断面になり得る。
ここで、ボアの軸に対して垂直な断面は、シャンクの一方の平坦な側から他方の平坦な側まで変化のないままであり得る。しかし、断面は、シャンクの一方の平坦な側から他方の平坦な側まで変化してもよい。これは、当該要素が当該要素の最大逸れを固定/設定するための手段を備える場合に特に当てはまる。このような最大逸れは、たとえば2つの位置、好ましくは2つの平坦な側の領域内の各位置において、さらなる逸れを防止する部品/部分にぶつかるように当該要素を設計することによって達成できる。このような止め具部分または最初は別々の止め具部品は、特に当該要素の軸方向移動方向に対して、アンダーカットを規定することができ、それによって当該要素は、そのように形成された2つの止め具の間に捕えられる。当該部分/部品は、それぞれの平坦な側を越えて突き出る要素がないように設計され得る。
また、代替的に、このような部品は、当該要素の対応する形状と組み合わさって、ボア自体に組み入れられてもよい。
キーにおける可動要素の文脈の中で存在するジレンマは、本発明に係る手順によって解決される。当該手順は、このために想定される非常に制限されたガイド長さにわたってのみこのような要素をボア内でガイドできるという認識に基づく。これは、一方では最大ガイド長さに対応するキーシャンクの厚みが一般に数ミリメートルでしかないという事実に由来する。他方では、シャンク平面に沿った可動要素の範囲は、機械的安定性および機能を保証すべきである場合には無限に小さくすることはできない。これは、一方での可動要素の長さ(移動方向の寸法)と他方でのシャンク平面に沿った範囲(たとえば、直径)との好ましくない比率を強制的に引き起こす。本発明に係る対策がなければ、これは当該要素の妨害による信頼性の減少につながるであろう。工学における経験則は、たとえば、要素の妨害を大幅に回避できるようにするためにはガイドされる長さとガイドされる幅との比率が1.3〜1.5よりも大きくなければならないというものである。特別な予防策なしに可動要素を有するキーまたはブランクにこれを適用すると、当該要素の幅(直径)は、当該要素の安定性および取り扱いに関して極めて不利になるが、それぞれのタンブラ・カウンタタンブラ対との相互作用に関しても極めて不利になるであろう。
本発明に係るキーにおける可動要素は、可動要素の直径と比較して縮小されたガイド幅を規定するガイド部を当該要素が備えることによって、最大可能な確実なガイド幅のこのジレンマを解決する。
実施形態では、可動要素は、止め具も備え得る挿入物の一部である。特に、挿入物は、全体が環状円筒形の外形を有し得て、ボアは、円形断面を有する単一ボアであり得て、そのため、当該要素またはガイド部の設計とは無関係に挿入物をシャンクのボアに入れることができる。この実施形態では、ボアの製造およびシャンクへの当該要素の組み入れに関する労力が最小限になる。
挿入物は、たとえばキーまたはキーブランクに押し込まれるおよび/または接合されることによって、キーまたはキーブランクに固定的に接続される。
好ましい実施形態では、上記のように、ボア軸の方向の当該要素の最大逸れは、平坦な側当たり少なくとも1つの止め具との相互作用によって制限され、上記止め具は、それぞれの軸(ボア軸に関する)方向の移動を制限し、シャンクのそれぞれの平坦な側に組み入れられ、すなわち平坦な側から内向きに延在する部分によって、または対応する要素によって形成される。当該要素の軸方向移動に対するアンダーカットは、この止め具部分またはこの止め具部品によって形成される。
これらの止め具は、ボアに入れられる止め具部品によって形成することができ、ボアおよび止め具部品は、止め具部品が規定の位置をとるように設計される。これは、たとえば止め具部品がピン状の態様で設計されてヘッドを備えることによって実現可能であり、止め具部品のヘッド(以下、止め具ヘッドと呼ぶ)は、止め具部品のボアに組み入れられる突出部上に位置する。これらの突出部は、環状に設計され、ボアの直径を小さくすることによって実現可能である。止め具部品の端部位置では、シャンクの平坦な側の方向に向けられるそれらの面は、好ましくはそれら自体の平坦な側と面一である。この実施形態では、止め具ヘッドは、一部が当該要素のボアの中に突き出るため、好適に成形された可動要素がボアから外れることを防止する。
止め具部品は、それらのボアにねじ込まれたり、接着されたり、もしくは押し込まれたりし、または別の態様でそこに固定される。
さらなる実施形態では、止め具は、当該要素自体のボアの終端によって、すなわち平坦な側の方への連続的なまたは階段状の狭窄部によって実現される。これらの狭窄部は、止め具部分として機能し、連続的な態様で、たとえば環状に設計されてもよく、または断続的な態様で、たとえば個々のもしくはいくつかの連続部で設計されてもよい。狭窄部は、ボア付近でのエンボス加工の結果であってもよく、またはシャンクの平坦な側の別の処理の結果であってもよい。
止め具が表面付近のシャンクの局所変形の結果であるか、(以下で詳細に説明するように、実施形態ではガイド本体に属し得る)止め具部品の結果であるかとは無関係に、止め具は、特に、外側から、つまりシャンクの平坦な側から当該要素に作用し、したがって当該要素を貫通する部品はない。これは、止め具が当該要素の内側領域、すなわち平坦な側から直接アクセスできない領域に作用する実施形態と比較して、製造上の労力を大幅に減少させる。実施形態では、可動要素は、ボア軸に沿った位置に応じて変化する、ボアの軸に対して垂直な断面を有する。この断面の変化は、当該要素が少なくとも1つの止め具と組み合わさって最大逸れまでボアの軸に沿ってのみ移動できるように設計される。たとえば、当該要素は、少なくとも止め具の方に、当該要素のくぼんでいない部分が止め具と接触するまでボアの軸に沿った移動を可能にする凹部を備え得る。このような凹部は、可動要素の他の領域でも実施されてもよい。特に、全てのガイド部は、これらが止め具と相互作用するか否かとは無関係に同一の凹部を備えていてもよい。
ガイド部のうちの少なくとも1つが、シャンクの平坦な側を越えて突き出ずにアンダーカットを規定する要素によって形成される止め具と相互作用する実施形態には、ガイド部が当該要素のいずれの位置でもシャンクの平坦な側を越えて突き出ることができないという利点がある。これによって、当該要素の中心部のみがシャンクの平坦な側を越えて突き出ることができることが確実になる。凹部は、たとえばベベル(径方向外向きに傾斜する表面領域)によって形成することができ、またはそのようなものを備え得て、それによって、可動要素は、ボアの軸に対してある角度をなして、またはさらにはこれに対して垂直に作用する力を考えたときにシャンクに後退するようにも設計することができ、それによって、キーを鍵穴に挿入したときに当該要素が妨害することがない。
シャンクの平坦な側の方のボア、可動要素および止め具/止め具部分は、好ましくは、考えられる許容差を除いて、これらが本質的に正確に適合する態様で互いに補完して、たとえば汚染によって可動要素の機能が損なわれることをいずれも防止するように製造される。特に、ガイド部は、両側で正確に適合する態様でボアのそれぞれの壁部分を通って導かれる。
本発明の文脈では、妨害、したがってロック機構の欠陥の危険性を、最も好ましくない場合には開閉手順中に、上記のガイド部の助けを借りて大幅に減少させることができるということが重要な認識である。この危険性は、当該要素、ガイド部およびボアの寸法が互いに適合する場合にさらに減少させることができる。ここで、関連の寸法は、ボアの軸の方向の可動要素またはガイド部の最大長さ、ならびに、ガイド部の幅である。後者は、ボアの軸に対して接線方向でありかつ垂直な対象のガイド部の寸法である。当該要素の長さとガイド部の幅との比率が1よりも大きいことが有利であることが分かった。これらの比率が1.3よりも大きいか、または1.5よりも大きい実施形態が特に有利である。ガイド部が当該要素の全長にわたって延在していない限り、この状況(比率が、最小で1、1.3または1.5である)は、ガイド部の幅に対するガイド部の長さにも当てはめることができる。たとえばガイド部が外向きにテーパ状になっているか、または円形もしくは曲線的であるか、または曲線的な部分領域および直線的な部分領域を備えているために径方向位置に応じた幅が一定でない場合、この状況はたとえば平均幅に当てはまる。
径方向位置に応じたガイド部の幅は、特に、ガイドが行われる面(ガイド面)が大きくなるように構成することができる。たとえば、ボアの軸に対して直角な断面図において凸状の側面を備え、所与の径方向範囲を有するガイド部は、直線的に延在する側面を有する同一の径方向範囲のガイド部よりも大きなガイド面を有する。
本発明に係るさらなる実施形態では、当該要素のガイドは、それぞれのガイド部の側面に限定することができる。これは、ガイド部の径方向外側の端部とボアの壁との間に間隔(間隙)があるようにボアを設計することによって、または少なくともこれに関する許容差が大きいようにボアを設計することによって達成できる。
安全機能の構成要素の起こり得る摩耗に関して、可動要素の長さがシャンクの厚みを超えず、そのため、キーをロックシリンダに挿入していないときにはシャンクの2つの平坦な側の平面を越えて延在する部分がない位置に当該要素を持って行くことができれば有利であろう。すなわち、力が可動要素に加わったときに当該要素が両側で少なくとも2つの平坦な側と面一の態様でシャンクに後退できれば有利であろう。その結果、当該要素の最大長さは、シャンクの厚みよりも小さいか、またはシャンクの厚みに等しいべきである。補完的にまたは代替的に、たとえば当該要素の端部が曲線的であるかまたは面取りされることによって、ボアの軸に対してある角度をなして、またはさらにはこれに対して垂直に力が作用する場合にも当該要素がシャンクに後退するように当該要素の端部が成形されると想定することができる。
上記のセキュリティ機能は、キーのシャンク上の任意の位置に位置することができる。本発明に係る実施形態では、上記の安全機能は、頭部の方のシャフト上に、たとえば第1の従来のコーディングの高さのところに、または第1の従来のコーディングの後方に取り付けられる。セキュリティ機能は、好ましくは、中心に位置決めされた態様でシャンクに取り付けられるが、これは絶対に必要ではない。
さらなる実施形態では、キーまたはキーブランクは、少なくとも1つのガイド本体を備え、当該ガイド本体は、ボアに入れられ、可動に取り付けられた要素をボアの軸に沿ってガイドするように、および/または、ボアの軸に沿った可動に取り付けられた要素の移動を制限するように設計される。このために、ガイド本体は、たとえば、形状に関して可動要素のガイド部に適合する少なくとも1つのガイド凹部、ボアの軸に沿った当該要素の移動を制限するように設計された少なくとも1つの止め具のうちの少なくとも1つを備える。
特に、キーまたはキーブランクは、2つのガイド本体をボアの各側に1つずつ備え得て、上記ボアは、シャンクの平坦な側と他方の平坦な側とを連続的に接続する。
実施形態では、ガイド本体は、ガイド部品と止め具部品とを備える。
ガイド本体は、1つの部品または互いに固定的に接続された部品から製造することができる。特に、ガイド本体は、1つの部品からなっている。
ガイド本体は、たとえば上記のガイド凹部によってボアの軸に沿った可動に取り付けられた要素の移動をガイドするように構成することができる。好ましい実施形態では、ガイド部品は、少なくともキーまたはキーブランクに組み入れる前はキーまたはキーブランクとは別の構成要素である。ここで、ガイド部品は、自律的な構成要素である必要はなく、他の構成要素、たとえば止め具部品と一体に実現することも可能である。しかし、ガイド部品が、たとえばそれに従って成形されたボアによってキーまたはキーブランクの一体の構成要素であることも可能である。
止め具部品は、特にそれが止め具を形成することによってボアの軸に沿った可動に取り付けられた要素の移動を制限するように構成される。たとえば、止め具部品は、シャンクの平坦な側の方の1つ以上のガイド凹部を終端させることができる。
ガイド本体が1つの部品で構成されるか、別個のガイド部品と別個の止め具部品とを備えるかとは無関係に、ガイド本体は外側面を備え得て、当該外側面がガイド本体に環状円筒形状を提供することにより、上記ボアは円形であることができ、ガイド本体を容易にこれに入れて締結することができ、たとえばそこに押し込むことができる。
ガイド本体は、このガイド本体の形状とは無関係に、キーまたはキーブランクのボアに押し込まれることができる。
キーまたはキーブランクは、特に、2つの止め具部品を備え得て、当該2つの止め具部品は、2つの止め具部品のうちの第2の止め具部品を導入する前に可動要素をガイド本体(複数の本体)内の所定の位置に持って行くことができ、そのため、第2の止め具部品をシャンクに挿入した後に限定的な範囲(経路)に沿って可動要素がガイド取り付けされるように設計される。
代替的に、ガイド本体がガイド部品および止め具部品で構成されるユニットであり、そのため、やはり限定的な範囲(経路)に沿って当該要素がガイド取り付けされるように第1のこのようなユニット、当該要素および第2のこのようなユニットを順次ボアに挿入できることも可能である。たとえば、第1のユニットは、一方の平坦な側からボアに挿入でき、当該要素および第2のユニットは、他方の平坦な側からボアに連続的に挿入できる。
ガイド部品および止め具部品は、ガイド部品および止め具部品を接続してユニットにするために、接着されてもよく、1つの部品で製造されてもよく、または別の態様で固定的に接続されてもよい。ユニットは、それらをシャンクに押し込むことによって互いに特定の位置に保持され得る。
さらに、2つのこのようなユニットとこれらのユニット間の所定の位置に持って行かれる当該要素とが挿入物を形成することも可能であり、当該挿入物は、その後全体がシャンクに挿入される、たとえば押し込まれることができる。挿入物は、たとえばユニットを接着することによって安定させることができる。しかし、挿入物の構成要素がボアに挿入されるまで互いに特定の位置に保持されないことも可能である。
2つ以上のガイド本体を有する実施形態に関して、これらのガイド本体は、形状が同一であってもよい。しかし、ガイド本体は、ある角度だけ軸を中心として回転させた態様でボアに挿入されてもよい。
2つ以上の止め具部品を有する実施形態に関して、止め具部品は、形状が同一であってもよく、ある角度だけボアの軸を中心として互いに対して回転させた態様でボアに挿入されることだけが異なっていてもよい。
ガイド本体、ガイド部品、止め具部品、ボア、止め具および/または止め具部分の上記の特徴のうちの1つ以上に対して補完的に、当該要素は、以下の特徴のうちの1つ以上を備え得る。
・当該要素の長手方向軸に対して垂直なセクションにおいて、ガイド部は互いに直接隣接していない。たとえば、これらは円形セクションによって分離させることができる。
特に、ガイド部は、シリンダの外側面上の突出部であってもよい。そして、ガイド部は、外側面に位置する面によって分離される。
・ガイド部は、当該要素の全長にわたって延在することはできない。
・1つ以上のガイド部は、互いに軸方向にオフセットされて、すなわち当該要素の長手方向軸に沿って配置することができる。
特に、当該要素は、長手方向軸に沿って当該要素の第1の部分領域にわたって延在するガイド部の第1の組と、長手方向軸に沿って当該要素の第2の部分領域にわたって延在するガイド部の第2の組とを備え得て、ガイド部の第1の組は、特定の回転角度だけガイド部の第2の組に対してオフセットされる(ここでも、回転軸は当該要素の長手方向軸であり、すなわち、ガイド部は周方向にも互いにオフセットされる)。
特に、第2の組のガイド部を分離する面が軸方向にオフセットされた態様で位置する場所に第1の組のガイド部が周方向に位置決めされるような回転角度で、第1および第2の組をオフセットさせることができる。
本発明に係る要素またはそれが挿入される挿入物は特にリバーシブルキーの場合に適用されるので、当該要素および/または挿入物は、以下の特徴のうちの1つ以上を備え得る。
・当該要素は、両側でシャンクの平坦な側を越えて逸れることができる。
・両方の平坦な側から考察すると、当該要素または挿入物は同一の形状を有する。特に、これは、存在しているかもしれないボアの軸を中心とした回転を除いて、当該要素または挿入物が、平坦な側に対して平行にシャンクの中心を通る平面に対して対称であることを意味する。
・中心部および場合によっては中心部とガイド部との間の移行領域の形状は、上記の平面に対して形状の点で対称である。
本発明に係るキーに適合するロックシリンダは、ハウジングに対して固定された態様で取り付けられた固定子と、固定子内に位置し、適合したコーディングを有するキーを使用することによって軸を中心として回転可能な回転子とを備える。さらに、関連する鍵穴を介して外側からアクセス可能なキー溝が回転子に形成される。いくつかのタンブラ・カウンタタンブラ対が固定子および回転子に配置され、そのうちの少なくとも2つのタンブラ・カウンタタンブラ対は、キー溝に完全に挿入されたキーを仮定して、可動要素と相互作用する。タンブラ・カウンタタンブラ対の全てのカウンタタンブラの各々は、ばねによって負荷を加えられる。
ロックシリンダは、単一のシリンダとして設計されてもよく、または二重のシリンダとして設計されてもよい。さらに、ここに記載されている機械式セキュリティ機能(可動要素と相互作用するタンブラ、従来のタンブラ)は別として、ロックシリンダは、電子式/電気機械式セキュリティ機能も任意に備えていてもよい。
ロックシリンダの実施形態では、ロックシリンダに組み込まれ、可動要素と相互作用するタンブラは、鍵穴の後方で係合するキーの部分によってこれらのタンブラのうちの少なくとも1つが固定子の方向にキー溝から押し出されなければならないように設計され、すなわち、このタンブラ・カウンタタンブラ対によって引き起こされる阻止を解放するためにキーが鍵穴よりも局所的に幅広で(厚く)なければならないように設計される。したがって、キーの平坦な側から突き出る位置に可動要素を持って行かなければならない。鍵穴の幅よりも幅広である(厚い)キーはロックシリンダに挿入できないので、上記のタンブラ・カウンタタンブラ対の阻止の解放を引き起こすそれぞれの可動要素を持たないキーを除外することができる。
実施形態では、このタンブラの能動的な押し戻しは、異なる負荷を加えられる2つのタンブラ・カウンタタンブラ対が可動要素を介して相互作用することによって達成され、これらのタンブラ・カウンタタンブラ対は、ロック解除のために、上記の後方で係合する部分によって、より弱い負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対が固定子の方向に押されなければならないのに対して、より大きな負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対は、ロック解除のために回転子(またはキー溝)の方向に移動しなければならないように設計される。ここで、(キーまたはタンブラ・カウンタタンブラ対のいずれかの)止め具は、キーシャンクからの可動要素の逸れを制限し、上記逸れは、より大きな負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対によって引き起こされる。関与している両方のタンブラ・カウンタタンブラ対は、ロック解除のために予め規定された位置をとらなければならず、このような位置は、タンブラ・カウンタタンブラ対および可動要素の寸法ならびに有効な止め具の位置が想定された態様で相互作用する場合にのみ提供される。
実施形態では、タンブラは、シリンダのハウジングに組み立てられたばねによって負荷を加えられる。ばねの好ましい実施形態では、可動要素に関連する2つのばねの比率は、2:1の大きさである。
2つのタンブラ・カウンタタンブラ対の空間的配置は、異なる態様で設計されてもよい。したがって、これらは、互いに対向して位置して、平坦な側に対して垂直であってもよい。しかし、タンブラ・カウンタタンブラ対のうちの一方または両方は、直角でない角度で可動要素に作用してもよく、および/または、互いに対向して位置していなくてもよい。さらに、より大きな負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対がタンブラ自体(およびばね)によってのみ形成され、完全に回転子内に位置することが可能である。
特に、タンブラ・カウンタタンブラ対は両方とも、径方向に延在する態様で配置されてもよい。
本発明に係るロッキングシステムは、本発明に係るキーと、これに適合するロックシリンダとを備える。
キー溝に完全に挿入されたキーを仮定して、可動要素とそれぞれのタンブラとの間の相互作用は、それらの接触位置を介して行われる。これらの接触位置は、たとえば当該要素の中心部の端面およびキー側にあるタンブラの端面によって提供される。後者の端面は、これらが当該要素の形状およびキー溝に対するそれぞれのタンブラの相対的位置を考慮に入れるように設計することができる。接触位置を形成する端面の設計に応じて、相互作用は、点別接触、線形接触または表面接触によって行われる。2つの接触位置の範囲が異なる実施形態も可能である。
接触位置は、シャンクの平坦な側に対して平行に延在し得る。
要素側では、これらの接触位置は、好ましくは、止め具との相互作用から生じる上記の凹部と一致せず、および/または、面取り部もしくは円形部と一致しない。
さらなる実施形態は、従属特許請求項から明らかである。ここで、クレームされているキーの特徴は、クレームされているロックシリンダのものと組み合わせてもよく、逆もまた同様である。
次の図は、本発明を詳細に説明する本発明の例示的な実施形態を示す。図中、同一の参照番号は同一または同様の要素を示す。
本発明に係るキーの第1の実施形態の斜視図である。 本発明に係るキーの第1の実施形態の断面図である。 本発明に係るキーの第1の実施形態の断面図である。 キーシャンク内でガイドされる可動要素を示す、本発明に係る第1の実施形態の詳細図である。 本発明に係るキーの第1の実施形態の露出図である。 本発明に係るキーの第2の実施形態の分解図である。 本発明に係るこのような実施形態の断面図である。 本発明に係るこのような実施形態の断面図である。 挿入されたキーを仮定した、本発明に係るキーに適合するロックシリンダの断面図である。 キーがシリンダに挿入されていない、本発明に係るキーに適合するロックシリンダの断面図である。 キーの挿入手順中の、本発明に係るキーに適合するロックシリンダの断面図である。 可動要素の代替的な実施形態を示す。 可動要素の代替的な実施形態を示す。 本発明に係るキーの第3の実施形態の平面図である。 本発明に係る第3の実施形態の詳細正面図である。 本発明に係る第3の実施形態の詳細側面図である。 本発明に係るキーの第3の実施形態の分解図である。 本発明に係るキーの第3の実施形態の断面図である。 本発明に係るキーの第3の実施形態の断面図である。
本発明の機能態様および本発明の実現例について、さまざまな例示的な実施形態によって以下で説明する。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に従う他の実施形態も包含する、ということが理解されるべきである。
図1aは、本発明に係るキー1の第1の実施形態を示し、上記キーは、頭部2と、挿入限界(肩部)3と、シャンク(ブレード)4と、シャンクに組み入れられた、可動に取り付けられた要素5とを備える。当該キーは平坦なリバーシブルキーとして設計されており、すなわち、シャンクは本質的に平坦であり、少なくとも平坦な側にコーディングボアを備える。少なくとも、シャンク4は約180°の回転に対して対称である。
さらに、キー1は、異なる深さおよび/または幅のボアの形態のコーディング6を備える。
示されている実施形態では、可動に取り付けられた要素5は、4つのガイド部8を備え、当該4つのガイド部8は、中心部7から(可動要素がガイドされるボアの軸10に対して(図1b、図1c参照))径方向に突き出ており、両側でガイドされる。要素5は、シャンクの連続的なボア9に挿入され、ボア9の軸10に沿った当該要素の移動は、シャンクの両側で止め具11によって制限される。
さらに、示されている実施形態では、要素5は、シャンクの後端に、すなわち頭部の方に、特に最後尾のコーディング6の後ろに配置されている。しかし、当該要素は、機能に影響を及ぼすことなくキーのシャンク上のいずれの位置に組み込まれてもよい。
図1bは、図1aに示される平面A−Aに沿った断面図を示す。可動に取り付けられた要素5は、ボア9の側部境界によって軸10に沿ってガイドされる。ボアの軸に沿った当該要素の幾何学的中心点がキーの2つの平坦な側16.1と16.2との間の中央にない位置を要素5がとる状況が示されている。このため、ボアの軸に沿った当該要素の長さ12がシャンクの厚み15に等しいにもかかわらず、当該要素は平坦な側を越えて突き出ている。
図1cは、図1aに示される平面B−Bに沿った断面図を示し、当該断面図では、ボア9の狭窄部として実現された止め具11を見ることができる。
図1a〜図1cに係る第1の実施形態の詳細図を図2に示し、当該図では、可動要素5を特によく見ることができる。ガイド部8の幅13.1〜13.4および径方向の広がり14.1〜14.3も図2に示されている。ボアの狭窄部として設計される止め具により、4つのガイド部の径方向の広がりは図2からは明白ではない。さまざまなガイド部は、それらの幅および径方向の広がりが異なっていてもよい。示されている実施形態では、各々のガイド部は同一の幅および同一の径方向の広がりを有しており、幅は径方向の広がりに対応している必要はない。
ガイド部のそれぞれの寸法および配置は、予め規定された許容差の範囲内で、ボアの軸10に沿った移動を仮定した当該要素の傾きをガイド部が防止するように選択され、すなわちボアの軸に沿ったガイド要素の長さとガイド部の幅との比率が1.5よりも大きいように選択される。さらに、ガイド部のために、ガイドは互いに平行でない当該要素の少なくとも2つの軸に沿っており、当該少なくとも2つの軸の間の角度のうちの1つが好ましくは90°であるか、または、360°をガイド部の数で除算した角度でガイド部が対称に配置される。
図2に示される詳細図では、要素5は、当該要素が十字状の断面を有するように配置された4つのガイド部8を備える。さらに、径方向外側の端面とボアの壁との間には間隔(間隙)19が示されており、これらによりガイド部8の各々はそれらの側面に沿ってガイドされるのみである。
さらなる実施形態では、当該要素は、好ましくは互いに120°の角度で配置された3つのガイド部を備える。
さらに、図1および図2に示される実施形態は、ボア9の軸10に沿った当該要素の最大長さがシャンクの厚み15と同一である、すなわちボアに沿った対応するセンタリングを仮定して当該要素が平坦な側16.1,16.2を越えて突き出ないことを特徴とする。
図2に示されるガイド部は、当該要素の中心部7に対する凹部17を備え、上記凹部は、外側へのベベルによって形成される。これらの凹部17のおかげで、ボアの軸に沿った当該要素の移動を制限するために少なくとも1つの止め具をシャンクの両方の平坦な側に組み入れることが可能である。図2では、止め具は、ボアの近くのシャンクの平坦な側に対してなされたエンボス11の結果である。このように組み入れられた止め具は、シャンクの平坦な側と面一の態様で延在している。
さらに、ガイド部のベベルは、ベベル(傾斜)によりタンブラを後部まで押し込むことによってキー溝の中にキーを楽に挿入できるようにするという機能を有する。
図3は、本発明ならびに図1および図2に係るキーの第1の実施形態の分解図を示し、当該図では、要素5をまだボア9に入れていない。当該要素を連続的なボアに入れた後、さらなる作業ステップにおいて、ボア9の軸10に沿った当該要素の移動を制限する止め具が形成される。これは、このために設計され、ボアのすぐ近くのシャンクの2つの平坦な側に機械加工されるエンボスによってもたらされる。
図4aは、第2の実施形態のキー1の分解図を示す。これは、最初は別々の止め具部品18を備え、当該止め具部品18は、シャンクに締結されて、これらを止め具部品のための別のボア23に挿入することにより要素5のガイド移動の止め具を形成する。さらに、止め具部品18を考慮に入れて設計された、図1a〜図2の実施形態とはわずかに異なる要素5が示されている。
図4bおよび図4cは、可動要素5と止め具部品18との間の相互作用の考えられる構成を示す2つの断面図を示す。止め具部品18は、ヘッド21と本体22とを備え、ヘッドのための領域と本体のための領域とを備えるように直径が一様でない別のボア23(止め具部品のボア)の中に押し込まれることができる。ここで、ヘッド領域では、止め具部品のボアと要素5のボアとは重なり合っている。示されている実施形態では、当該要素は、止め具部品の方に凹部24を備え、これらの凹部は、当該要素がボアの軸に沿って最大逸れまで移動することを可能にし、上記最大逸れは、凹部の寸法によって規定される。最大逸れは、2つの止め具部品のうちの1つのヘッドが、凹部を規定する上り段25と接触するとすぐに達成される。止め具部品は、ボアにねじ込まれたり、接着されたり、押し込まれたり、はんだ付けされたり、もしくは溶着されたりしてもよく、または別の態様でそこに固定されてもよい。図4bは、中心に位置決めされた要素、すなわちボア9の軸10に沿って逸れていない要素を仮定した状況を示す。最大可能逸れに近い要素5の位置が図4cに示されている。
図5〜図7は、本発明に係るロックシリンダ30と相互作用する本発明に係るキー1の機能態様を示す。ロックシリンダに完全に挿入された適合したキーの考えられる実施形態が図5に示されている。示されている実施形態では、可動要素5は、異なる程度に2つのばね33,34によって負荷を加えられる2つのタンブラ31,32と相互作用する。より大きなばね定数を有するばね33は、対応するカウンタタンブラ35が関与している最中に、関連する第1のタンブラ31を回転子36の中に押し込み、それによって、可動に取り付けられた要素は、第1のタンブラ31から離れている平坦な側37の方向にボアの軸に沿って押される。この結果、より小さなばね定数を有するばね34によって負荷を加えられる第2のタンブラ32が固定子の方向に押される。示されている構成では、第1のタンブラ31がタンブラ止め具38を押す状態がとられるとすぐに、移動は停止する。代替的にまたは補完的に、可動に取り付けられた要素5は、シャンク内での要素5の移動を制限する上記の止め具のうちの1つを押してもよい。ここで、ばね、タンブラ、止め具および可動要素は、上記の状態で2つのタンブラ31,32と関連するカウンタタンブラ35,39との間の分離線が回転子36と固定子41との間のシヤーラインと一致して回転子を回転させることができるように設計される。
図6は、鍵穴47を介してキーがロックシリンダ30に挿入されていない状況を示す。ばね33,34は、カウンタタンブラを介して、2つのタンブラ止め具38,43が可能にするのと同程度に深く回転子36の中に、したがってキー溝42の中に2つのタンブラを押し込む。示されている実施形態では、タンブラ31がタンブラ止め具38の上に位置している場合に、より大きな負荷を加えられるタンブラ31と関連するカウンタタンブラとの間の分離線がシヤーライン40と一致するように、タンブラ止め具38,43は設置される。したがって、このタンブラ・カウンタタンブラ対は阻止を生じさせない。対照的に、より弱い負荷を加えられるタンブラ32がタンブラ止め具43の上に支えられる状況では、カウンタタンブラ39が回転子の中に突き出ることになり、したがって阻止44を確実にする。
図7は、鍵穴47を介してロックシリンダ30に完全には挿入されていない(適合した)キーの場合の状況、または2つのタンブラの係合位置にコーディングを有していない完全に挿入されたキーの場合の状況を示す。示されている実施形態では、より大きな負荷を加えられるタンブラ31は固定子41の方向に押され、それによって阻止44が生じる。より弱い負荷を加えられるタンブラ32も同時に固定子41の方向に押され、タンブラ32は、この状況でも関連するカウンタタンブラ39が依然として回転子36の中に突き出るように設計され、すなわち、カウンタタンブラによってもたらされる、より弱い負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対の阻止が、鍵穴47によってもたらされるが鍵穴の後方では係合しないキー溝の最大充填の場合にも残っているように設計される。これは、可動要素なしで済ませる従来のキーが、より弱い負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対によってもたらされる阻止を解放することができないという事実を導く。なぜなら、これには突起の形態のコーディングが必要であり、そのためこのようなキーをもはやロックシリンダに挿入することはできないからである。
図5〜図7における2つのタンブラ・カウンタタンブラ対は、キー溝42に対して垂直ではなく、それらの基準軸に関して互いに対向していない。さらに、2つのタンブラ・カウンタタンブラ対は、それらの基準軸が径方向に延在するように配置される。これらは、本発明に係るロックシリンダと組み合わせた本発明に係るキーの機能の必要要件ではない。タンブラ・カウンタタンブラ対のうちの一方または両方がキー溝に対して垂直に配置されてもよい。さらに、タンブラ・カウンタタンブラ対は、それらの移動軸に対して共線的に互いに対向して位置していてもよく、必ずしもキー溝に対して直角に配置されている必要はない。
図8は、可動要素5の代替的な断面形状を非常に概略的に示す。上記および下記の実施形態とは対照的に、当該要素は、さらに非対称に配置されたガイド部8を3つだけ備える。
図9は、以下の特徴によって図1〜図8の実施形態とは異なる実施形態を示す。
・当該要素は、5つのガイド部8を備える。代替的に、別の数のガイド部8、たとえば6つ、7つまたは8つのガイド部8も可能であり、当該数は好ましくは少なくとも3つである。
・ガイド部8は、径方向位置に応じて一定の幅を有していないが、外向きにテーパ状になっている。
これら2つの特徴は、互いに独立しており、すなわち、たとえば図1〜図9に見られるような配置では、一定の幅の任意の数のガイド部を有する要素および一定でない幅のガイド部を有する要素が考えられる。
一定でない幅のガイド部は、たとえば曲線的な形状または局所的に外側に拡張した形状も含み得る。
図10〜図14は、本発明に係るキー1の第3の実施形態を示す。この実施形態では、可動に取り付けられた要素5は、ボア9の軸10に沿って要素5をガイドする第1のガイド本体50.1および第2のガイド本体50.2にはめ込まれる。ここで、第1のガイド本体50.1は、第1のガイド部品51.1と第1の止め具部品52.1とを備え、第2のガイド本体50.2は、第2のガイド部品51.2と第2の止め具部品52.2とを備える。
要素5は、シャンクの両方の平坦な側の方に少なくとも1つの止め具53を備え、当該止め具53は、要素側にある。上記の軸10に沿った要素5の移動は、第1の止め具部品52.1の止め具54.1(「第1の止め具」)および第2の止め具部品52.2の止め具54.2(「第2の止め具」)が要素側の止め具53に適合することにより第1の止め具部品52.1および第2の止め具部品52.2によって制限される。
図10は、示されている第3の実施形態に係るキー1の平面図を示す。頭部2、挿入限界3、シャンク4およびコーディング6などのキーの上記の要素は別として、可動要素5、その中心部7およびそのガイド部8、ならびに第1の止め具部品52.1を見ることができる。
図11は、可動要素5の周囲の領域を示す図10に係るキーの詳細図を示す。示されている実施形態では、ガイド部8は、外向きに線形にテーパ状になっている。このテーパは、ガイド部8の最小幅55.1およびガイド部8の最大幅55.2の仕様によって説明することができる。
図12は、第1のガイド本体50.1および第2のガイド本体50.2にはめ込まれる可動要素5の詳細側面図を示す。
第1および第2のガイド部品と第1および第2の止め具部品とで構成される第1および第2のガイド本体、ならびに、そこにはめ込まれる要素5は、ここでは、全体をシャンク4のボア9に押し込むことができる挿入物56として設計される。
示されている実施形態では、挿入物56の長手方向軸に沿った要素5の長さは、第1および第2のガイド本体の全長と同一であり、ガイド部8および中心部7の周囲の環状形状の領域はベベルを備える。これらのベベルは、力がシャンク4の平坦な側に対して平行に要素5に作用する場合でさえ、ベベルにより可動要素をシャンク4の中に押し込むことによってキー溝の中にキーを楽に挿入できるように設計される。
図13は、第1のガイド本体50.1、第2のガイド本体50.2および可動要素5で構成される図12に係る挿入物56の分解図を示す。
第1および第2のガイド本体の各々は、1つの部品からなっており、ガイド部品(51.1,51.2)と止め具部品(52.1,52.2)とを備える。
各ガイド部8は、可動要素5の面側から可動要素5の長さの一部のみに延在している。この面側から離れているガイド部8の端部が要素側の止め具53を形成する。
示されている実施形態では、ガイド部8は、当該要素の長手方向軸に対して垂直な、外向きにテーパ状になった断面を有する。その結果、ガイド部は傾斜している。代替的に、ガイド部は、曲線的であってもよく、および/または、アーチ型の側面領域を備えていてもよい。特に、凸状の側面領域は、ガイド面が拡大されるので、ガイド特性に有利に影響し得る。
ここで、一方の面側から出発するガイド部は、要素側の止め具53が存在するように、他方の面側から出発するガイド部に対してオフセットされて配置される。
2つの止め具部品は、離れている要素5の面側から出発するガイド部8の、止め具部品が位置するキーの平坦な側の方向への移動を各止め具部品が制限するように設計される。このために、第1の止め具部品52.1は第1の止め具54.1を備え、第2の止め具部品52.2は第2の止め具54.2を備え、これらの止め具は要素側の止め具53と相互作用する。
さらに、第1のガイド部品51.1および第2のガイド部品51.2は、全てのガイド部を、すなわちガイド部が出発する可動要素5の面側から独立して、第1および第2のガイド部品の全長にわたってガイドするように設計される。
示されている実施形態では、第1および第2のガイド本体は形状が同一である。しかし、第1および第2のガイド本体は互いに対する向きが異なっている。
各々が2つの隣接するガイド部に対して90°の角度を有する4つのガイド部8は、可動要素5の各面側から出発する(回転軸は可動要素5の中心長手方向軸である)。要素5の一方の面側から出発する4つの要素は、要素5の他方の面側から出発する4つの要素に対して45°だけ回転される。
その結果、第1のガイド部品51.1および第2のガイド部品51.2は、8つのガイド凹部57を有する連続的なチャネルを形成し、当該8つのガイド凹部57の各々は、2つの隣接するガイド凹部に対して45°の角度を有する。さらに、2つの止め具部品の各々は、4つのガイド凹部57と連続的なチャネルを形成する4つの止め具部品凹部58を備え、当該連続的なチャネルは、要素5の同一の側に配置された4つのガイド部8をガイドする。要素5の他方の側に配置された4つのガイド部8をガイドする4つのガイド凹部57は、上記の止め具部品によって終端される。ここで、止め具部品の要素側の面は、止め具部品の止め具を形成する。
したがって、第1のガイド本体50.1は、(要素5の中心軸に対して、またはボア9の軸10に対して)45°だけ回転される配列の点でのみ、第2のガイド本体50.2とは異なっている。
図14aおよび図14bは、図10に示される平面A−Aに沿った断面を示し、当該断面は要素5の一方の側の2つのガイド部8を通り抜けるのに対して、他方の側のガイド部は他の平面上に配置される。
図14aでは、可動要素5は完全に、第1の平坦な側16.1と第2の平坦な側16.2とを有するシャンク4内に位置している。ガイド部8は、第1のガイド部品51.1および第2のガイド部品51.2によって形成されるチャネルに沿ってガイドされ、ガイド部は、第1の止め具部品52.1とも第2の止め具部品52.2とも接触していない。同様のことが、見ることができないガイド部にも当てはまる。
ガイド本体および可動要素は、連続的なボア9の中に押し込まれる。代替的に、ガイド本体および可動要素は、その他の態様で接合されたり、溶着されたり、または締結されたりしてもよい。
図14bでは、可動要素5は、第1の平坦な側16.1の方向に最大限に逸れている。この第1の平坦な側16.1から離れている要素5の平坦な側から出発するガイド部8は、第1の止め具部品52.1と接触している。第2の平坦な側16.2の方向の最大逸れも同様に規定される。

Claims (14)

  1. 頭部(2)とシャンク(4)とを備えるキー(1)またはキーブランクであって、ロックシリンダに組み込まれてばねによって負荷を加えられるタンブラピンとの機械的相互作用に役立つコーディング(6)が、前記シャンクに組み込まれ、または組み込まれることができ、前記キーまたはキーブランクは、前記シャンクの平坦な側(16.1)と他方の平坦な側(16.2)とを連続的に接続するボア(9)に挿入される要素(5)を備え、前記要素(5)は、前記ボア(9)の軸(10)に沿って可動に取り付けられ、前記ボアの前記軸に沿ったこの移動は、少なくとも1つの止め具によって制限され、
    前記可動に取り付けられた要素(5)は、前記ボア(9)の前記軸(10)に対して垂直に、中心部(7)と少なくとも2つのガイド部(8)とを備える断面を有し、前記ガイド部(8)は、前記要素の妨害を防止する方法で前記中心部に対して径方向に延在していることを特徴とする、キーまたはキーブランク。
  2. 径方向に対して垂直に規定される幅(13)に対する前記ボアの前記軸に沿った前記ガイド部の長さ(12)の比率は、1以上である、請求項1に記載のキーまたはキーブランク。
  3. 前記ボア(9)は、前記ガイド部がそれらの側壁に沿ってのみガイドされるように前記ガイド部(8)がそれらの径方向外側の端部に前記ボアの壁に対する間隔(19)を備えるように設計される、請求項1または2に記載のキーまたはキーブランク。
  4. 前記要素は、少なくとも3つのガイド部を備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキーまたはキーブランク。
  5. 前記要素は、十字状の断面を有する、請求項4に記載のキーまたはキーブランク。
  6. 前記要素は、前記連続的なボアの深さ(15)と同一であるかまたはこの深さよりも短い前記ボアの前記軸に沿った最大長さ(12)を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のキーまたはキーブランク。
  7. 前記ボアの前記軸に沿った前記要素(5)の前記移動は、いずれの場合にも止め具によって両側で制限され、これらの止め具の各々は、前記シャンク(4)に締結された止め具部品(18)によって形成され、および/または、これらの止め具のうちの少なくとも1つは、前記シャンクの止め具部分によって形成され、前記止め具部分は、前記平坦な側(16.1,16.2)から前記ボアに沿って内向きに延在している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のキーまたはキーブランク。
  8. ガイド本体(50.1,50.2)を備え、前記ガイド本体(50.1,50.2)は、前記ボア(9)に挿入され、前記可動に取り付けられた要素(5)を前記ボア(9)の前記軸(10)に沿ってガイドするように設計され、および/または、前記ボア(9)の前記軸(10)に沿った前記可動に取り付けられた要素(5)の前記移動を制限するように設計される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のキーまたはキーブランク。
  9. 前記ガイド本体(50.1,50.2)は、ガイド部品(51.1,51.2)と止め具部品(52.1,52.2)とを備え、前記ガイド部品は、前記ボア(9)の前記軸(10)に沿った前記可動に取り付けられた要素(5)の前記移動をガイドするように構成され、前記止め具部品は、前記ボア(9)の前記軸(10)に沿った前記可動に取り付けられた要素(5)の前記移動を制限するように構成される、請求項8に記載のキーまたはキーブランク。
  10. ロッキングシステムであって、請求項1〜9のいずれか1項に記載のキーまたはキーブランクと、ロックシリンダ(30)とを備え、前記ロックシリンダ(30)は、ハウジングに対して固定された態様で取り付け可能な固定子(41)と、キー溝(42)および鍵穴(47)とともに前記固定子内に位置し、適合したコーディングを有するキーを使用することによって軸を中心として回転可能な回転子(36)と、前記回転子および固定子に取り付けられた少なくとも2つのタンブラ・カウンタタンブラ対とを含み、前記カウンタタンブラの各々は、ばねによって負荷を加えられ、前記タンブラ・カウンタタンブラ対の2つのタンブラ・カウンタタンブラ対(31,35;32,39)は、異なるばね定数を有するばね(33,34)によって予め負荷を加えられることにより、これらの対のうちの一方は、より弱い負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対(32,39)を形成し、これらの対のうちの他方は、より大きな負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対(31,35)を形成し、これら2つのタンブラ・カウンタタンブラ対は、いずれの場合にも前記シャンクの一方の側から、前記キーシャンクの連続的なボアに可動に取り付けられた前記キーの要素(5)と接触することによって前記要素(5)と相互作用するように設計される、ロッキングシステム。
  11. 前記より弱い負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対の前記タンブラ(32)は、その移動軸に沿って縮小された長さを有し、縮小の程度は、前記より弱い負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対(32,39)による阻止の解除が前記鍵穴(47)の後方で係合する前記キーの部分によってのみ達成できる程度である、請求項10に記載のロッキングシステム。
  12. 前記より大きな負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対(31,35)の前記ばね(33)の前記ばね定数は、前記より弱い負荷を加えられるタンブラ・カウンタタンブラ対(32,39)の前記ばね(35)の前記ばね定数の二倍である、請求項10または11に記載のロッキングシステム。
  13. 前記タンブラは、互いに共線的に対向して位置していない、請求項10〜12のいずれか1項に記載のロッキングシステム。
  14. 完全に挿入されたキーまたはキーブランクを仮定して、前記タンブラ(31,32)は、もっぱら前記要素(5)の前記中心部(7)と接触し、この中心部(7)は、前記キーまたはキーブランクの両方の平坦な側(16.1,16.2)の方に、これらの平坦な側に対して平行に延在する端面を備える、請求項10〜13のいずれか1項に記載のロッキングシステム。
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