JP6749288B2 - 複合ダンパー、粘弾性ダンパー - Google Patents

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本発明は、履歴ダンパーと粘弾性ダンパーを組み合わせた複合ダンパー及び、既存の履歴ダンパーに取り付けられて複合化するための粘弾性ダンパーに関するものである。
鋼材を用いた履歴ダンパー(弾塑性ダンパー)は、柱や梁などの主架構より先に塑性化部を降伏させ、エネルギーを吸収させることにより主架構の損傷を防止する制振装置であり、近年の超高層建物の多くに採用されている。
また、粘弾性ダンパーは、ゴムなどの高分子材料を主成分とする粘弾性材料がせん断変形することにより、減衰抵抗力が発生し、エネルギー吸収を行う制振装置である。
粘弾性ダンパーは、薄肉のゴム系材料を用いることで、風などの微振動に対して効果的にエネルギー吸収を行うことが可能であるが、地震時などの大振幅に対しては早期に破断してしまう危険がある。また、厚肉の材料を用いることで、大振幅時にも破断させずにエネルギー吸収を行うことが可能となるが、このとき、風などの微振動に対しては変形が小さく、十分な効果を発揮することができない。
一方、履歴ダンパーは高い初期剛性と変形性能により、微振動に対してはエネルギー吸収効果が小さく、大変形時のエネルギー吸収性能に有効であるという特徴がある。
このように、粘弾性ダンパーと履歴ダンパーとはそれぞれ異なる特徴を有していることから、両者を直列に組み合わせることで、微小変形から大変形まで効率的にエネルギー吸収が可能となる複合ダンパーが検討されている。
直列型の複合ダンパーを開示した文献としては、例えば、特許文献1(特許第4547979号)や特許文献2(特許第4277649号)などがある。
特許文献1に開示のものは、せん断降伏型(間柱型)の複合ダンパーであり、小振幅時に作用させる粘弾性ダンパーと、大振幅時に作用させる弾塑性ダンパーとを直列に配置しており、粘弾性ダンパーがある変形量に達した際にそれ以上の変形が生じないためのストッパー機能を付加したものである。
特許文献2に開示のものは、2本の間柱型履歴ダンパーの間に梁を介して粘弾性ダンパーが配置された構造であり、シャフト部と梁との間に配置された粘弾性ダンパーは常に小振幅となり、大振幅時には主に履歴ダンパーがエネルギー吸収を行う直並列型となっている。
特許第4547979号公報 特許第4277649号公報
特許文献1に開示されたもののように履歴ダンパーと粘弾性ダンパーを直列に配置しようとすると、粘弾性ダンパーの変位を小振幅内に抑えるためのストッパーを設置することが必要となり、直下地震などの衝撃荷重を受けた場合には変位がストッパーで強制的に止められため、安定した履歴を得ることが難しいという課題がある。
他方、特許文献2に開示されたものはシャフト部の剛性を利用することで、ストッパーを用いずに粘弾性ダンパーの変位を小振幅内に収めることが可能となっており、かつ大振幅時には履歴ダンパーが主としてエネルギー吸収を行うために、特許文献1と比較すると安定した履歴を得ることができると言える。
しかしながら、特許文献2に開示のものは、設置に広い空間が必要であり、また、大地震時の粘弾性ダンパーのエネルギー吸収量が小さいという課題がある。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、小振幅から大振幅まで安定したエネルギー吸収が可能であって、設置スペースが小さく、かつ大振幅時には履歴ダンパーと粘弾性ダンパーのエネルギー吸収効果が最大となるような複合ダンパーを提供することを目的とする。
また、既存の履歴ダンパーに取り付けられて上記のような複合ダンパーを構成できる粘弾性ダンパーを提供することを目的としている。
(1)本発明に係る複合ダンパーは、柱・梁を備えた建築構造物の上下の梁間に配置され、上側支持部材と下側支持部材の間にエネルギー吸収部材を設けた間柱型の履歴ダンパーと、該履歴ダンパーの表裏両面に並列に配置された粘弾性ダンパーを備えたものであって、
前記粘弾性ダンパーは、一端が上下のいずれかの梁に剛接合された鋼板と、該鋼板における前記履歴ダンパー側の面に配設された第1粘弾性体と、該第1粘弾性体における前記履歴ダンパー側の面に取り付けられた第1鋼板と、前記第1粘弾性体よりも他端寄りで、かつ前記第1粘弾性体に対して直列になるように前記鋼板における前記履歴ダンパー側の面に配設された前記第1粘弾性体よりも厚さの厚い第2粘弾性体と、該第2粘弾性体における前記履歴ダンパー側の面に取り付けられた第2鋼板とを有してなり、
前記第1鋼板及び前記第2鋼板のうち上側に配置されたものが前記上側支持部材に接合され、下側に配置されたものが前記下側支持部材に接合されていることを特徴とするものである。
(2)本発明に係る粘弾性ダンパーは、柱・梁を備えた建築構造物の上下の梁間に配置され、上側支持部材と下側支持部材の間にエネルギー吸収部材を設けた間柱型の履歴ダンパーに取り付けられて、複合化するためのものあって、
一端が上下のいずれかの梁に剛接合される鋼板と、取付状態において該鋼板における前記履歴ダンパー側になる面に配設された第1粘弾性体と、取付状態において該第1粘弾性体における前記履歴ダンパー側になる面に取り付けられた第1鋼板と、前記第1粘弾性体よりも他端寄りで、かつ前記第1粘弾性体に対して直列になるように前記鋼板における前記履歴ダンパー側の面に配設された前記第1粘弾性体よりも厚さの厚い第2粘弾性体と、該第2粘弾性体における前記履歴ダンパー側の面に取り付けられた第2鋼板とを有してなり、
前記第1鋼板及び前記第2鋼板のうち上側に配置されたものが前記上側支持部材に接合され、下側に配置されたものが前記下側支持部材に接合されることを特徴とするものである。
本発明の複合ダンパーにおいては、履歴ダンパーのエネルギー吸収部材の上下に厚さの異なる粘弾性体を配置することで、剛性の高いシャフト部(上側支持部材、下側支持部材)の小変形と塑性化後の履歴ダンパーの大変形に応じて機能する粘弾性体の厚さを変えるようにしたので、小振幅時は薄肉の第1粘弾性体が、大振幅時は厚肉の第2粘弾性体と履歴ダンパーが同時にエネルギー吸収を行うことができ、小振幅から大振幅まで効率的なエネルギー吸収が可能となる。
また、履歴ダンパーの表裏両面に粘弾性ダンパーを取り付けるという構造であるため、特許文献2に開示のものに比較して設置のための空間が狭くてよい。さらに、複合ダンパーを横に連結することにより、建物規模あるいは必要性能に応じた設置台数、大きさを自由に選定することもできる。
本発明の一実施の形態に係る複合ダンパーの説明図であり、図1(a)は正面図、図1(b)は側面図である。 図1に示した複合ダンパーの構成要素である粘弾性ダンパーの説明図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。 粘弾性ダンパーにおける第1粘弾性体と第2粘弾性体の厚みを決める要件を説明するための図である(その1)。 粘弾性ダンパーにおける第1粘弾性体と第2粘弾性体の厚みを決める要件を説明するための図である(その2)。 本発明の一実施の形態に係る複合ダンパーの構成要素である履歴ダンパーの他の態様の説明図である。
本実施の形態に係る複合ダンパー1は、図1に示すように、柱・梁を備えた建築構造物の上下の梁間に配置され、履歴ダンパー3と粘弾性ダンパー5を組み合わせて複合させたものである。
以下、複合ダンパー1を構成する履歴ダンパー3と粘弾性ダンパー5について詳細に説明する。
なお、図1、図2は模式図であり、説明の容易化のために部材の省略や透視化をしている。具体的には、図1(a)、図2(a)において鋼板19を透視して鋼板19の背面が見えるようにしている。
また、履歴ダンパー3と粘弾性ダンパー5との紙面横方向のずれは説明のため、実際より大きく表現している。
<履歴ダンパー>
履歴ダンパー3は、柱と梁に囲まれた架構部の上梁7と下梁9の間に設置された間柱型のものであり、上端が上梁7に固定された上側支持部材11と、下端が下梁9に固定された下側支持部材13と、上側支持部材11の下端と下側支持部材13の上端の間に取り付けられたエネルギー吸収部材15によって構成されている。
上側支持部材11は、例えばH形鋼によって形成され、下端には粘弾性ダンパー5と接合するための上接合部11aが設けられている。
下側支持部材13は、上側支持部材11と同様にH形鋼によって形成され、上端には粘弾性ダンパー5と接合するための下接合部13aが設けられている。
上接合部11a及び下接合部13aは、粘弾性ダンパー5と接合する部位であり、出来るだけ変形が少ない方が好ましく、そのため本実施の形態ではフランジ間にリブ材17を設けて剛性を高めている。
なお、上側支持部材11と下側支持部材13は1本のH形鋼によって形成することもでき、その場合にはH形鋼におけるウェブの一部をくり抜いて当該部位をエネルギー吸収部材15の設置部位とすればよい。
エネルギー吸収部材15として、例えば極低降伏点鋼を用いることができる。
<粘弾性ダンパー>
粘弾性ダンパー5は、図2に示した構造からなり、このような同一構造の粘弾性ダンパー5が、図1(b)に示すように、履歴ダンパー3の表裏両側に配設されている。
粘弾性ダンパー5は、図2に示すように、下端側が下梁9に剛接合された鋼板19と、鋼板19の内面(履歴ダンパー3側の面)に上下に並べて(直列に)取り付けられたゴムなどの高分子材料を主成分とする第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23と、第1粘弾性体21の内面側に取り付けられた第1鋼板25、第2粘弾性体23の内面側に取り付けられた第2鋼板27を備えている。
第1鋼板25が下接合部13aに、第2鋼板27が上接合部11aにそれぞれ溶接接合されることで、粘弾性ダンパー5と履歴ダンパー3が連結されて応力伝達可能になっている。
一枚板で構成されている鋼板19は、面外剛性を確保するために、外面側にリブ29が2本設置されている。
鋼板19の下側、すなわち下梁9に近い側に取り付けられた第1粘弾性体21は、第2粘弾性体23よりも厚みが薄く設定されている。これとは逆に第1粘弾性体21に接合される第1鋼板25は第2粘弾性体23に接合される第2鋼板27よりも厚みが厚く設定され、第1粘弾性体21と第1鋼板25を合わせた厚みは、第2粘弾性体23と第2鋼板27を合わせた厚みと同じ厚みになっている。
第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23の厚さの選定は、シャフト部(上側支持部材11及び下側支持部材13)の剛性に応じた変形量と、シャフト部+低降伏点鋼部の変形量をそれぞれ計算し、(それぞれの変形量)/(粘弾性体の厚さ)が許容せん断ひずみ内に収まるように決定する。一般的には粘弾性体の許容せん断ひずみは200%程度(板厚の2倍程度)となっている。
上記のように構成された複合ダンパー1の作用について説明する。
風などの小振幅時は、低降伏点鋼が降伏するまでは、薄肉の第1粘弾性体21が主となってエネルギー吸収を行う。
もっとも、第2粘弾性体23についても、厚さと下梁9からの距離に応じて若干の変形を伴ってエネルギー吸収することができる。
地震等の大振幅時は、下梁9に近い薄肉の第1粘弾性体21は下側支持部材13の弾性変形のみが作用するため、小振幅のまま最大限のエネルギー吸収を行い、下梁9から遠い側の厚肉の第2粘弾性体23はエネルギー吸収部材15(低降伏点鋼)が降伏することによって大振幅を生じて、履歴ダンパー3と一体的にエネルギー吸収を行うことができる。
上記のような作用を有する第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23を効果的に機能させるための両者の相対的な厚みについて説明する。
図3は、履歴ダンパー3の変形量と各部剛性の関係を示す模式図である。間柱に水平荷重によるせん断力Qが加わると、シャフト部の剛性K1と変形量δ1、エネルギー吸収部位の剛性K2と変形量δ2の間には以下の関係がある。
Q=K1×δ1 ・・・(1)
Q=K2×δ2 ・・・(2)
また、図4は第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23の変形量と板厚の関係を示す模式図であり、第1粘弾性体21の厚みをt1、第2粘弾性体23の厚みをt2としている。
第1粘弾性体21、第2粘弾性体23のせん断ひずみをそれぞれγ1、γ2とすると、γ1、γ2は、厚みt1、t2と変形量δ1、δ2の間に以下の関係がある。
γ11/t1 ・・・・・・・(3)
γ2=(δ1+δ2)/t2 ・・・(4)
第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23のいずれにおいても最も効率的にエネルギー吸収を行い、破断を防止するためには、γ1とγ2がほぼ等しくなるように設計することが望ましい。
そこで、γ1=γ2とすると、(3)式、(4)式からδ1/t1=(δ1+δ2)/t2となり、これに(1)式、(2)式の関係を代入することで、第2粘弾性体23と第1粘弾性体21の最適な板厚比t2/t1は、シャフト部とエネルギー吸収部位の剛性比K1/K2との関係で以下のように表される。
t2/t1=1+K1/K2 ・・・(5)
換言すれば、(5)式を満たすように、第2粘弾性体23と第1粘弾性体21の板厚比を設定することで、第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23のいずれにおいても最も効率的にエネルギー吸収を行うことができ、かつ破断を防止することができる。
なお、上記の第2粘弾性体23と第1粘弾性体21の板厚比に関する説明では、複合ダンパー1の剛性に関し、履歴ダンパー3におけるシャフト部の剛性K1とエネルギー吸収部位の剛性K2として説明したが、粘弾性ダンパー5が履歴ダンパー3に連結された状態では、第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23の剛性が付加されることになる。
すなわち、第1粘弾性体21の剛性をKh1、第2粘弾性体23の剛性をKh2とすると、粘弾性ダンパー5が履歴ダンパー3に連結された状態では、剛性K1は剛性(K1+Kh1×2)に剛性K2は剛性(K2+Kh2×2)に変化する。
そのため、この剛性の変化が全体の応答特性や分担率、支持部材の応力照査等に悪影響を与えないようにするために、第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23の厚さのみならず、これら第1粘弾性体21及び第2粘弾性体23の平面寸法、せん断弾性係数、等価減衰定数を変更するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態の複合ダンパー1においては、履歴ダンパー3のエネルギー吸収部位の上下に複数の粘弾性体を配置し、剛性の高いシャフト部(上側支持部材11、下側支持部材13)の小変形と塑性化後の履歴ダンパー3の大変形に応じて機能する粘弾性体の厚さを変えるようにしたので、小振幅時は薄肉の第1粘弾性体21が、大振幅時は厚肉の第2粘弾性体23と履歴ダンパー3が同時にエネルギー吸収を行うことができ、小振幅から大振幅まで効率的なエネルギー吸収が可能となる。
また、履歴ダンパー3の表裏に粘弾性ダンパー5を取り付けるという構造であるため、特許文献2に開示のものに比較して設置のための空間が狭くてよい。さらに、複合ダンパー1を横に連結することにより、建物規模あるいは必要性能に応じた設置台数、大きさを自由に選定することもできる。
なお、上記の実施の形態では、鋼板19の下端が下梁9に剛接合されているので、板厚の薄い第1粘弾性体21を下側に配置しているが、鋼板19の上端を上梁7に剛接合する場合には、板厚の薄い第1粘弾性体21は上側に配置されることになる。つまり、鋼板19における上下のいずれかの梁と剛接合される端部に近い側に配置されるものが厚みの薄い第1粘弾性体21となる。
また、履歴ダンパー3の表裏に配設される粘弾性ダンパー5は、表裏両方のものが上下の同じ梁に剛接合される必要はなく、例えば表側の粘弾性ダンパー5の下端が下梁9に剛接合され裏側の粘弾性ダンパー5の上端が上梁7に剛接合されるようにしてもよい。
しかし、粘弾性ダンパー5の鋼板19は剛体に近い挙動にしなければならず、なるべく短い方が好ましいため、履歴ダンパー3の表裏に配設される粘弾性ダンパー5は、表裏両方のものを上下の同じ梁に剛接合するのが望ましい。仮に、図1(a)の裏側の粘弾性ダンパー5を上梁7に剛接合した場合、裏側の鋼板19を下梁9の近くまで長くする必要があり、剛体としての挙動になりにくくなる。
また、上記の実施の形態では図1に示したように、シャフト部(上側支持部材11、下側支持部材13)が多少斜めに変形することを想定して、粘弾性ダンパー5との接合部を変形させないようするために上接合部11aと下接合部13aを設けた例を示した。
しかし、図5に示すように、履歴ダンパー3がエネルギー吸収する状態でもシャフト部(上側支持部材11、下側支持部材13)がほとんど変形しない場合には、上接合部11aや下接合部13aを設ける必要がない。
上記の実施の形態の複合ダンパー1は、全体を新設することはもちろんであるが、図5に示したような履歴ダンパー3が既に設置されている場合において、図2に示した粘弾性ダンパー5を後付けで取り付けることによっても構築できる。
このように、本実施の形態に示した構造の複合ダンパー1であれば、既に建物に設置済みの履歴ダンパー3に対して、後から粘弾性ダンパー5部分のみを追加して配置することで構築が可能となり、想定地震の見直しなどによって、必要となるエネルギー吸収性能に応じた耐震補強も可能となる。
1 複合ダンパー
3 履歴ダンパー
5 粘弾性ダンパー
7 上梁
9 下梁
11 上側支持部材
11a 上接合部
13 下側支持部材
13a 下接合部
15 エネルギー吸収部材
17 リブ材
19 鋼板
21 第1粘弾性体
23 第2粘弾性体
25 第1鋼板
27 第2鋼板
29 リブ

Claims (2)

  1. ・梁を備えた建築構造物の上下の梁間に配置され、上側支持部材と下側支持部材の間にエネルギー吸収部材を設けた間柱型の履歴ダンパーと、該履歴ダンパーの表裏両面に並列に配置された粘弾性ダンパーを備えた複合ダンパーであって、
    前記粘弾性ダンパーは、一端が上下のいずれかの梁に剛接合された鋼板と、該鋼板における前記履歴ダンパー側の面に配設された第1粘弾性体と、該第1粘弾性体における前記履歴ダンパー側の面に取り付けられた第1鋼板と、前記第1粘弾性体よりも他端寄りで、かつ前記第1粘弾性体に対して直列になるように前記鋼板における前記履歴ダンパー側の面に配設された前記第1粘弾性体よりも厚さの厚い第2粘弾性体と、該第2粘弾性体における前記履歴ダンパー側の面に取り付けられた第2鋼板とを有してなり、
    前記第1鋼板及び前記第2鋼板のうち上側に配置されたものが前記上側支持部材に接合され、下側に配置されたものが前記下側支持部材に接合されていることを特徴とする複合ダンパー。
  2. 柱・梁を備えた建築構造物の上下の梁間に配置され、上側支持部材と下側支持部材の間にエネルギー吸収部材を設けた間柱型の履歴ダンパーに取り付けられて、複合化するための粘弾性ダンパーであって、
    一端が上下のいずれかの梁に剛接合される鋼板と、取付状態において該鋼板における前記履歴ダンパー側になる面に配設された第1粘弾性体と、取付状態において該第1粘弾性体における前記履歴ダンパー側になる面に取り付けられた第1鋼板と、前記第1粘弾性体よりも他端寄りで、かつ前記第1粘弾性体に対して直列になるように前記鋼板における前記履歴ダンパー側の面に配設された前記第1粘弾性体よりも厚さの厚い第2粘弾性体と、該第2粘弾性体における前記履歴ダンパー側の面に取り付けられた第2鋼板とを有してなり、
    前記第1鋼板及び前記第2鋼板のうち上側に配置されたものが前記上側支持部材に接合され、下側に配置されたものが前記下側支持部材に接合されることを特徴とする粘弾性ダンパー。
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