以下、本発明の一実施の形態に係るゲームシステム、ゲーム管理装置及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1(サーバ)と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3(ゲーム端末)とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベース等の記憶装置に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
端末装置3としては、ゲームプログラムを実行可能な情報処理装置であれば様々なものを適用できる。例えば、端末装置3としては、スマートフォン、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、据置型または携帯型のゲーム専用機、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼称する)、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(いわゆるスマートテレビ)等が適用できる。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1として構成することができる。あるいは、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、端末装置3として構成したり、相互に通信するゲームサーバ1および端末装置3によって構成したりすることもできる。以下には、ゲーム管理装置を、主に、ゲームサーバ1および端末装置3によって構成する例について先ず説明し、その他の構成については後述するものとする。
ゲームサーバ1は、ユーザの操作を伴わないユーザ間の自動対戦を実行する機能を有する。例えば、ゲームサーバ1は、1日に3回、予定の自動対戦開始時間になれば、各ユーザの端末装置3からのアクセスがなくとも、自らが管理している各ユーザのゲームパラメータに基づいて、自動対戦を実行する。そして、本実施の形態のゲームサーバ1は、自動対戦の前に、当該自動対戦に代えてユーザによる対戦が可能となる介入可能期間を設定するという特徴的な構成を有する。ここで、「ユーザによる対戦」とは、ユーザの操作を伴って実行される対戦である。例えば、野球ゲームでは、ユーザは、ミート位置を指定する操作や、バットスイングを開始する操作等を行って、選手キャラクタをユーザ自らの手で操作することができる。
なお、以下では、自動対戦前の介入可能期間において、ユーザが自動対戦に代えてユーザによる対戦を行うことを、必要に応じて「自動対戦に介入する」と表現する。また、ユーザによる対戦を、必要に応じて「介入対戦」と称する。
自動対戦前の介入可能期間において、ユーザが自動対戦に介入しなかった場合には、当該自動対戦が予定どおり実行される。自動対戦前の介入可能期間において、ユーザが自動対戦に介入した場合には、当該自動対戦は実行されず、代わりにユーザの操作を伴った介入対戦が実行される。
また、ゲームサーバ1は、基本的に自動対戦の結果に基づいて、各ユーザを評価する(例えば、各ユーザのランキング、レベル等を決定する)。但し、介入可能期間において、自動対戦に代えて、ユーザの操作を伴う介入対戦が行われた場合には、ゲームサーバ1は、当該介入対戦の結果を、ユーザの評価として反映させる。例えば、自動対戦100試合の対戦結果によってユーザのランキングが決定される場合において、ユーザが前記100試合の自動対戦のうちの20試合に介入し、ユーザの操作を伴う介入対戦を20試合行った場合、ゲームサーバ1は、自動対戦80試合と介入対戦20試合の合計100試合の対戦結果によって、ユーザのランキングを決定する。
このように本実施の形態のゲームサーバ1は、自動対戦に介入する機会をユーザに与えることにより、自動対戦の結果だけでランキングが決定されていた従来の構成よりも、対戦結果に対する納得感が得られ易いゲームをユーザに提供する。以下に、これを実現する本実施の形態に係るゲーム管理装置としてのゲームサーバ1等の構成例の詳細を説明する。
〔ゲームサーバの構成〕
図2には、主に、ゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン19を介して相互に接続されている。なお、バスライン19と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲームサーバ1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン19を介してRAM13へとロードされ、CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースとして機能する。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザID、ユーザ名、ゲームレベル、所有ポイント等)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。また、データベースサーバ2は、ゲームサーバ1と直接的に接続されるのではなく、ネットワーク4を介して接続されるようになっていてもよい。
なお、図2では、ゲームサーバ1とデータベースサーバ2とを別構成とする例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が増加すると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のようにスマートフォン、携帯電話端末、ゲーム専用機、タブレット型コンピュータ等、様々なものを適用できるが、ゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行ったりといった、ゲームを遊戯する上で必要となる基本的な構成は、何れも同様である。
図3に、端末装置3の構成例を示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ゲームプログラムやウェブブラウザ等の各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32、補助記憶装置39または図示しない記録媒体ドライブからロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。ゲームプログラム、ウェブブラウザ等の各種プログラムは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザを使用して画面を表示させる場合、ブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。なお、表示部35は、端末装置3と一体である必要はなく、例えば、端末装置3に対して外部接続されるテレビジョンモニタ等であってもよい。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵または外付けされたマイクロフォンからなる。音声出力部38は、ゲーム実行時の効果音などを出力するものであり、端末装置3に内蔵または外付けされたスピーカからなる。
補助記憶装置39は、前述の各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、例えばハードディスクドライブ、フラッシュメモリドライブ、メモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、端末装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。あるいは、操作入力部40は、端末装置3の本体に外部接続されたコントローラであってもよい。また、表示部35の表面や背面等に、接触入力部(タッチパネル、タッチパッド等)を搭載した端末装置3の場合、当該接触入力部も操作入力部40となる。
また、一般的な音声認識技術を利用して、音声入力部37から入力された音声をCPU31が解析し、各種入力を、音声により行うことができる構成としてもよい。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいて端末装置3を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
なお、端末装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよい。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置の基本的な機能について説明する。ゲーム管理装置を構成するゲームサーバ1によって管理されるゲームは、ユーザ間で対戦を行うゲームであり、例えば、野球、サッカー、アメリカンフットボール、テニス、ゴルフなどの各種スポーツを題材としたスポーツゲーム、戦闘を題材とした戦闘ゲーム等が挙げられる。なお、対戦を伴うゲームであれば、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを適用できる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1が野球ゲームを管理する場合を例示して、以下に説明する。
本実施の形態に係るゲームサーバ1は、図4に示すように、ユーザ情報管理手段51、実行手段52、通信管理手段53等を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ユーザ情報管理手段51は、各ユーザのゲームに関する情報をデータベースサーバ2に記憶して管理する。ユーザのゲームに関する情報(ユーザ情報データベース)の一例を、図5に示す。ユーザ情報データベースには、ゲームに登録している全てのユーザのゲームに関する情報が含まれているが、図5には、そのうちのユーザID=000001の1人分の情報を例示している。
ユーザ情報データベースには、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、ユーザの基本情報、ランク情報、キャラクタ情報、ポイント情報、ペナントメダル、ゲーム履歴等が記憶される。ユーザの基本情報としては、ログインID、パスワード、ユーザ名、チーム名等が含まれる。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名は、ゲーム内で使用するニックネーム等である。チーム名は、ユーザがゲームサービスを受けるための利用登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定したチームの情報である。例えば、日本のプロ野球12チームの中からユーザが選んだお気に入りチームが、ユーザのチーム名として設定される。
ユーザIDと関連付けて記憶されるランク情報は、ユーザの評価を示す情報の一例であり、ユーザ(ユーザのチーム)が所属しているゲーム内リーグのランク(レベル)である。例えば、ゲーム内には1(最低)〜10(最高)の10段階のランクのリーグが存在し、各ユーザ(各ユーザのチーム)は、その中の何れかのランクのリーグに所属する。ユーザの所属するリーグのランク変動については、後述する。
ユーザIDと関連付けて記憶されるキャラクタ情報は、ユーザがゲーム内で所有しているキャラクタの情報である。本実施の形態のゲームでは、ユーザは、ゲーム内で複数のキャラクタを獲得し、獲得した複数のキャラクタで自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦することができる。ゲーム内の各キャラクタは、例えば、現実世界のプロ野球選手に対応するキャラクタとしてもよいし、ゲーム独自のオリジナルキャラクタとしてもよい。各キャラクタには、能力パラメータが設定されている。図5では、3つの能力項目(能力1〜3)に対してキャラクタの能力パラメータを設定できる例を示している。能力項目の例としては、キャラクタが野手の場合は、能力1〜3を「打撃」、「走力」、「守備」等とすることができ、キャラクタが投手の場合は、能力1〜3を「球威」、「制球」、「変化」等とすることができる。能力項目はこの例に限らず、増減可能である。レギュラーフラグとは、ユーザが所有しているキャラクタのうち、他のユーザとの試合に出場するレギュラー選手(チームオーダーに組み込まれた選手)であるか、それともレギュラー選手以外の控え選手であるかを判別するフラグであり、これが「1」のときレギュラー選手として登録されていることを示す。ユーザは、自分の端末装置3を操作することにより、所有しているキャラクタからレギュラー選手を選択したり、打順やポジションを設定したりすることができるようになっている。なお、ユーザが設定したキャラクタの打順やポジションの情報も、併せてユーザ情報データベースに記憶されるが、図5では省略している。
ユーザIDと関連付けて記憶されるポイント情報は、ユーザがゲーム内で所有しているポイントの情報である。ポイントの例としては、自動対戦に介入する際に必要なポイントが挙げられる。例えば、ゲーム内で消費されたポイントは、時間の経過により最大値まで回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)ようにすることができる。あるいは、消費されたポイントは、経時的に回復しないポイントとしてもよい。ポイントの獲得および使用については後述する。
その他に、ユーザ情報データベースには、ユーザが所有しているペナントメダル(ゲーム内仮想通貨)の枚数や、ユーザのゲーム履歴に関する情報等も記憶される。
ゲームサーバ1の実行手段52は、対戦相手の組み合わせをマッチングしたり、前述の自動対戦を実行したり、ユーザの端末装置3から受信した情報に基づいて、各種演算やデータ処理を実行したりする。実行手段52によって実行された処理結果の情報は、記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)の所定の領域に記憶される。
ゲームサーバ1の通信管理手段53は、通信制御部15を介して、各ユーザの端末装置3との間の情報通信を管理する機能を有する。例えば、通信管理手段53は、ユーザが介入可能な自動対戦の情報を端末装置3に送信したり、自動対戦の代わりに実行された介在対戦の結果を、端末装置3から受信したりする。
次に、端末装置3の基本的な機能的構成について説明する。端末装置3は、実行手段62および通信管理手段63等を備えている。これらの各手段は、端末装置3のCPU31が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
端末装置3の実行手段62は、ユーザの操作に基づいて、各種演算やデータ処理を実行する。例えば、実行手段62は、ユーザが自動対戦に介入した場合の介入対戦を実行したり、自動対戦および介入対戦以外のゲームモードを実行したりする。実行手段62によって実行された処理結果の情報は、記憶装置(RAM33、補助記憶装置39等)の所定の領域に記憶される。
端末装置3の通信管理手段63は、通信制御部41を介して、ゲームサーバ1または他の端末装置3との間の情報通信を管理する機能を有する。例えば、通信管理手段63は、介入可能期間中に自動対戦に介入するための操作情報をゲームサーバ1に送信したり、介入対戦の結果に関する情報をゲームサーバ1に送信したりする。
次に、図6の機能ブロック図等を参照して、ゲームサーバ1の主要な機能的構成について説明する。ゲーム管理装置としてのゲームサーバ1は、主に、記憶制御手段71、自動対戦実行手段72、介入可能期間設定手段73、評価手段74等を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
記憶制御手段71は、各ユーザのゲームパラメータを記憶装置(例えば、データベースサーバ2)に記憶する機能を有する。記憶制御手段71によって記憶装置に記憶されているゲームパラメータは、自動対戦および介入対戦の実行時に使用される。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。前記ゲームパラメータには、対戦に用いられるユーザのキャラクタやアイテムのパラメータを含めることができる。これに限らず、ゲームパラメータは、対戦に影響を与えるものであればよい。
本実施の形態の野球ゲームでは、図5に例示するように、記憶制御手段71は、各ユーザが所有するキャラクタの能力値を、データベースサーバ2の所定の領域に記憶する。なお、この記憶制御手段71は、前記ユーザ情報管理手段51の有する機能の一部に該当する。
自動対戦実行手段72は、記憶制御手段71によって記憶装置に記憶されているゲームパラメータに基づき、ユーザ間で行われる自動対戦を、所定期間に複数回行う機能を有する。自動対戦を所定期間に複数回行う例としては、12時間に10回、1日(24時間)に30回、1週間に100回等、任意の期間と任意の回数を設定することができる。
本実施の形態の野球ゲームではリーグ戦モードが存在する。このリーグ戦モードでは、月曜日から金曜日までの5日間を、ゲーム内の仮想的な1シーズンとし、プロ野球の公式戦(ペナントレース)を模して、ユーザ1人当たり144試合の自動対戦が行われるものとする。すなわち、月曜日から金曜日までの毎日、所定期間としての1日(24時間)に、約30試合ずつの自動対戦が予定される。なお、自動対戦の試合数は、毎日、同じであってもよいし、日によって異なっていてもよい。
自動対戦の開始時間は、任意に定めることができる。例えば、毎日、決められた時間(例えば、13時)に自動対戦が開始されるようにしてもよいし、日によって、異なる開始時間を設定してもよい。ゲームサーバ1は、ユーザが自動対戦の開始時間を端末装置3の画面で確認できるように報知する。
本実施の形態の野球ゲームでは、1日を3節に分け、各節の自動対戦開始時間を、13:00、19:00、1:00とした場合を例に挙げて説明する。各ユーザは、他のユーザとの自動対戦(または自動対戦に代わる介在対戦)を、各節に約10試合ずつ行うものとする。なお、自動対戦が13:00に開始される節の試合数を6、自動対戦が19:00および1:00にそれぞれ開始される節の試合数を12とする等、自動対戦開始の時間帯によって、試合数を異ならせても良い。
自動対戦の対戦相手の組み合わせ(マッチング)は、任意に決定することができる。マッチングの一例を次に示す。本実施の形態では、ゲームに登録している複数のユーザを、6人ずつのグループに分け、6人で1つのリーグ戦グループを構成する。そして、同じグループ内の6人のユーザで、1人あたり144試合の自動対戦(または自動対戦に代わる介入対戦)によるリーグ戦を行うものとする。
前述のように、ゲーム内には1(最低)〜10(最高)の10段階のリーグランクが存在し、各ユーザ(各ユーザのチーム)は、その中の何れかのランクのリーグに対応付けられている。前記6人1組のグループを決定するにあたっては、同じリーグランクの複数のユーザの中から6人が選択される(例えばランダムに選択される)にようにすることが好ましい。これにより、略同じレベルのユーザ同士の対戦の組み合わせが可能となる。図7には、リーグランク5の複数のユーザを、6人1組のグループに分けた例を示している。図7の例では、第1グループにはユーザA〜Fが所属し、第2グループにはユーザG〜Lが所属する。この場合、第1グループのユーザAは、同じグループの他のユーザB〜Fとリーグ戦を戦う。また、隣り合うグループ間で交流戦が行われるようにしてもよい。例えば、144試合のうちの24試合を交流戦とし、第1グループの各ユーザA〜Fは、第2グループの各ユーザG〜Lと交流戦を行うものとしてもよい。
なお、上述のとおり、リーグランクの同じユーザ同士のマッチングが好ましいが、リーグランクの異なるユーザ同士が対戦相手となるようなマッチングをすることも可能である。
また、マッチングを実行するタイミングにおいて、過去の所定期間(例えば過去14日間)以上、ゲームサーバ1にアクセス(ログイン)していないユーザを、マッチング対象から外してもよい。
また、本実施の形態の野球ゲームでは、月曜日から金曜日までの5日間の各ユーザの試合結果を踏まえて、土曜日に入れ替えリーグ戦が行われる。この入れ替えリーグ戦は、リーグランクが異なるユーザ間のリーグ戦であり、入れ替えリーグ戦の対戦結果に応じて、ユーザのリーグランクは変動し得る。すなわち、ユーザのリーグランクは、上位ランクへ昇格、下位ランクへ降格、現状維持(残留)の何れかとなる。例えば、前記6人1組のグループにおいて、前記5日間のリーグ戦が行われた結果、ユーザのグループ内順位が1位〜3位ならば、当該ユーザのランクより上位のランクのユーザとの昇格戦がマッチングされる。一方、ユーザのグループ内順位が4位〜6位ならば、当該ユーザのランクより下位のランクのユーザとの降格戦がマッチングされる。入れ替えリーグ戦(前記昇格戦または降格戦)においても、例えば6人1組のグループが編成され、月曜日から金曜日までのリーグ戦と同様にして、ユーザ1人当たり所定数(例えば30試合)の自動対戦(または自動対戦に代わる介入対戦)が行われる。
なお、本実施の形態では、ゲーム内の複数のユーザを、6人の1組のグループに分けてグループ内で総当たりのリーグ戦を行うマッチングの例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、前記のようなグループ分けをすることなく、リーグランクが同じユーザ同士をランダムにマッチングしてもよい。
自動対戦実行手段72は、自動対戦開始時間になれば、その時間に予定されているユーザ間の自動対戦を、各ユーザのゲームパラメータに基づいて実行する。例えば、自動対戦実行手段72は、対戦する2人のユーザIDに対応付けられたレギュラー選手のキャラクタの情報(能力値、オーダー情報等)をデータベースサーバ2から読み出し、両ユーザのキャラクタを用いた野球の試合のシミュレーションを実行する。これにより、自動対戦実行手段72は、自動対戦の勝敗、スコア、各キャラクタの個人成績等を決定する。そして、自動対戦実行手段72は、データベースサーバ2の中の対戦データベースに、対戦結果の情報を記憶する。
図8に、リーグランク5の第1グループにおける自動対戦(および自動対戦に代わる介在対戦)の対戦結果の情報を記憶する対戦データベースの一例を示す。対戦データベースには、各対戦を識別するための対戦ID、対戦ユーザの組み合わせ、スコア、個人成績等を記憶するデータフィールドが設けられている。なお、図8では、対戦ユーザの組み合わせの情報として、ホーム欄およびビジター欄に、2人のユーザ名を記憶する例を示しているが、ユーザ名に代えてユーザIDを記憶してもよい。本実施の形態のゲームでは、ユーザが主催のホームゲームと、ユーザの対戦相手が主催のビジターゲームとを区別しているが、当該区別のない対戦であってもよい。
自動対戦実行手段72による自動対戦の結果の決定方法は、前記のような試合のシミュレーションを実行することに限定されるものではなく、各ユーザのゲームパラメータに基づいたものである限り、種々の方法を適用できる。その一例を次に挙げる。自動対戦実行手段72は、対戦する2人のユーザIDに対応付けられたレギュラー選手のキャラクタの能力値をデータベースサーバ2から読み出し、両ユーザのチーム戦力を算出する。例えば、自動対戦実行手段72は、各チームに所属するキャラクタの能力値の合計、平均等の演算によりチーム戦力を算出する。そして、自動対戦実行手段72は、よりチーム戦力の大きい方のユーザが、高い確率で勝利するものとして、自動対戦の対戦結果を決定する。また、対戦スコアも、勝敗の決定後に乱数等により決定することができる。あるいは、単純に、チーム戦力の大きい方のユーザが勝利するものとして、自動対戦の対戦結果を決定してもよい。
次に、介入可能期間設定手段73について説明する。介入可能期間設定手段73は、自動対戦の前に、当該自動対戦に代えてユーザによる対戦が可能となる介入可能期間を設定する機能を有する。
図9に、介入可能期間の設定例を示す。自動対戦開始時間が13:00に設定されている自動対戦(例えば、ホームゲーム3試合、ビジターゲーム3試合)については、介入可能期間を7:00〜13:00に設定する。また、自動対戦開始時間が13:00に設定されている自動対戦(例えば、ホームゲーム6試合、ビジターゲーム6試合)については、介入可能期間を13:00〜19:00に設定する。また、自動対戦開始時間が1:00に設定されている自動対戦(例えば、ホームゲーム6試合、ビジターゲーム6試合)については、介入可能期間を19:00〜1:00に設定する。
なお、全ての自動対戦に対して介入可能期間を設定するのではなく、一部の自動対戦にのみ介入可能期間を設定してもよい。例えば、ユーザのホームゲームの自動対戦に対してのみ介入可能期間を設け、ビジターゲームの自動対戦に対しては介入可能期間を設けないものとすることができる。この場合、ユーザはホームゲームの自動対戦には介入できるが、ビジターゲームには介入できないことになる。
図9の例は、1日に3回、自動対戦が開始される時間帯が設けられ、各自動対戦開始時間の所定時間前(この例では7時間前)から自動対戦開始時間までを、介入可能期間とした例である。介入可能期間の設定は、これに限定されるものではなく、自動対戦の開始前であれば、任意の時間帯を介入可能期間として設定できる。例えば、自動対戦開始時間が13:00に設定されている自動対戦に対して、7:00〜12:00の介入可能期間を設定する等、自動対戦開始の所定時間前に(この例では1時間前)に、介入可能期間が終了するようにしてもよい。
また、介入可能期間設定手段73は、所定の単位期間(例えば24時間)内に含まれる自動対戦開始時間の異なる複数の自動対戦のそれぞれに対して、期間開始のタイミングが同一の介入可能期間を設定してもよい。この介入可能期間の設定例を、図10に示す。例えば、自動対戦開始時間が13:00に設定されている自動対戦(例えば、ユーザのホームゲーム3試合)については、介入可能期間を7:00〜12:00に設定する。また、自動対戦開始時間が19:00に設定されている自動対戦(例えば、ユーザのホームゲーム6試合)については、介入可能期間を7:00〜18:00に設定する。また、自動対戦開始時間が1:00に設定されている自動対戦(例えば、ユーザのホームゲーム6試合)については、介入可能期間を7:00〜0:00に設定する。
図10の例では、1日に行われる、自動対戦開始時間の異なる複数の自動対戦のそれぞれの介入可能期間の開始を、すべて7:00としている。これにより、ユーザは、単位期間である1日(24時間)の中で、昼13:00、夜19:00、深夜1:00と3回に分けて行われる予定の複数の自動対戦に対して、朝7:00以降に、連続的に介入することができるようになる。これにより、自動対戦へ介入するユーザの自由度が高まる。例えば、ユーザとしてすべての自動対戦に対して介入したい場合であっても、1日のなかで別々に設定されている各自動対戦を待つことなく、朝のうちに連続的にすべて終了させてしまうことが可能となる。
なお、図10に示した介入可能期間の設定は、ほんの一例であり、介入可能期間の開始時間を7:00以外(例えば、5:00、8:00等)に設定してもよい。また、図10中の「介入対戦結果受付終了時間」については、後述する。
また、介入可能期間設定手段73は、所定の単位期間(例えば24時間)内に含まれる自動対戦開始時間の異なる複数の自動対戦のそれぞれに対して、期間開始のタイミングが同一の介入可能期間を設定すると共に、自動対戦開始時間が遅いほど、期限の遅い介入可能期間を設定する。例えば図10に示すように、単位期間である1日(24時間)の中で、自動対戦開始時間がそれぞれ13:00、19:00、1:00として予定されている複数の自動対戦に対して、介入可能期間の開始タイミングは同一(7:00)とするが、その終了時間をそれぞれ12:00、18:00、0:00に設定する。これにより、単位期間内で実行される予定の自動対戦において、介入可能期間の期限を過ぎた自動対戦には操作介入できないが、残りの自動対戦には操作介入することができる。
次に、介入可能期間における介入対戦について説明する。図6に示すように、端末装置3は、介入対戦実行手段75を備えている。この介入対戦実行手段75は、介入可能期間設定手段73によって設定された介入可能期間において、介入対戦(ユーザによる対戦)を行うための操作が行われた場合に、前記介入対戦を実行する機能を有する。介入対戦を行うための操作の一例を以下に示す。
図11は、端末装置3の画面に表示されるゲームのトップ画面(マイページとも称される画面)の一例である。このトップ画面は、端末装置3がゲームサーバ1にアクセス(ログイン)したときに表示される。メイン画面には、ユーザが所有するキャラクタ(例えば、所有する全キャラクタの中からリーダーとして選択されたキャラクタ)の画像101、ユーザのゲーム情報102(ユーザ名、現在のリーグランク、所有するキャラクタの数、仲間の人数など)が表示される。また、メイン画面には、チームオーダーボタン103、育成ボタン104、個別対戦ボタン105、リーグ戦ボタン106等のボタン群も表示される。さらに、端末装置3の方向キーやタッチパネル等を操作して画面をスクロールさせることによって、図示しない各種メニューボタン、システム運営者からのお知らせなど、様々な情報が表示されるようになっている。
トップ画面において、チームオーダーボタン103を選択すれば(例えば、指で当該ボタンをタッチすれば)、現在のチームオーダーを確認したり、変更したりすることができる画面に遷移する。育成ボタン104および個別対戦ボタン105については後述する。リーグ戦ボタン106を選択すれば、図12に例示するリーグ戦モードのメイン画面に遷移する。このメイン画面には、ユーザが所属しているリーグ戦のグループにおける現在の順位表111、試合介入ボタン112、成績ボタン113、ペナントメダルボタン114等が表示される。試合介入ボタン112は、自動対戦に介入する試合を選択するための試合選択画面に遷移するためのボタンである。また、成績ボタン113は、ユーザの所有する各キャラクタのリーグ戦における個人成績(打者の打率、本塁打数、投手の防御率、勝負数等)を確認する画面に遷移するためのボタンである。また、ペナントメダルボタン114は、ユーザが現在所有しているペナントメダルを使用してゲーム内で疑似的に買物ができる画面に遷移するためのボタンである。ペナントメダルとは、介入対戦の対戦結果およびリーグ戦のランキングに応じてユーザに付与される特典(報酬)の一つである。
図12のメイン画面において、ユーザが試合介入ボタン112を選択すれば、端末装置3からゲームサーバ1へ、介入可能な自動対戦に関する情報の送信要求が送られる。この要求を受けて、ゲームサーバ1は、介入可能期間が設定されている自動対戦に関する情報を端末装置3へ送信する。この情報を受信した端末装置3は、図13に例示する試合選択画面を表示部35に表示する。
図13の試合選択画面には、本日分の自動対戦の対戦カードのうち、ユーザが介入できる対戦カード122が表示される。この画面を縦スクロールすると、画面に表示されていない対戦カード(ユーザが介入できるカード)も表示される。また、各自動対戦へ介入できる期限の情報123も併せて画面に表示される。図13には、ユーザAが、今から3時間30分以内にユーザB〜Dとの自動対戦に介入できると共に、今から9時間30分以内にユーザEとの自動対戦に介入できる画面例を示している。各対戦カード122の表示領域には、対戦相手のユーザ名の他に、対戦相手の現在の順位、対戦相手との過去の対戦成績等の情報も併せて表示される。
なお、試合選択画面において、介入可能期間が経過した対戦カード122については、非表示になる、またはユーザが選択できない状態の表示(例えばグレイアウト表示)となる。
図13の試合選択画面において、ユーザが介入したい自動対戦の対戦カード122を選択する操作(介入対戦を行うための操作)をすれば、図示しない試合開始画面に遷移し、選択された自動対戦に代えて、ユーザの操作を伴う介入対戦が開始される。また、ユーザが選択した自動対戦の対戦カード122の情報は、端末装置3からゲームサーバ1へと送信される。この場合、ゲームサーバ1は、図8に例示するように、対戦データベースにおいて、ユーザが選択した自動対戦の対戦カードの対戦IDに対応づけて、介入フラグ(ユーザによって介入が行われたことを示す情報)を設定してもよい。
なお、ユーザが、自動対戦に介入する際に、ユーザがゲーム内で所有しているポイントを必要としてもよいし、ポイントを必要としないものとしてもよい。端末装置3の介入対戦実行手段75が実行する介入対戦の例を次に挙げる。
ところで、ユーザによる介入対戦を行うための操作が、介入可能期間の期限の直前に行われる場合もある。例えば、7:00〜12:00の介入可能期間が設定されている自動対戦の対戦カードに対して、ユーザが12:00になる数秒前に介入対戦を行うための操作を行うこともある。この場合でも、ゲームサーバ1は、ユーザによる介入を受け付ける。このように、介入可能期間の期限の直前に、介入が受け付けられた場合、介入対戦の実行中に、介入可能期間が終了する(すなわち、介入可能期間中に介入対戦が終了しない)こともあるが、介入可能期間内に介入対戦を行うための操作が行われていれば、その介入対戦は有効である。
介入対戦実行手段75は、ユーザのキャラクタを、前記ユーザの操作に関する情報および前記ユーザのゲームパラメータに基づいて制御すると共に、前記ユーザの対戦相手のキャラクタを、前記対戦相手のゲームパラメータに基づいて自動制御する機能を有する。
野球ゲームでは、ユーザは自分のチームのキャラクタの打撃、守備、走塁または投球に関する操作を行うことができる。例えば、ユーザがキャラクタの打撃に関する操作を行う場合、ミート位置を指定する操作およびバットスイングを開始する操作の両方または何れか一方の操作を行うことができる。また、例えば、ユーザがキャラクタの投球に関する操作を行う場合、キャラクタの手持ちの複数の球種の中から球種を選択する操作、投球コースを設定する操作、ボールをリリースするタイミングを決定する操作の全て、またはその中の少なくとも1つの操作を行うものとすることができる。
ここでは、対戦相手側の投手キャラクタが投げたボールキャラクタ(以下、単に「ボール」と称する)を、ユーザの打者キャラクタが打撃する場合について例示する。介入対戦実行手段75は、対戦相手のゲームパラメータ(例えば、投手キャラクタの持ち球(球種)、球威、制球、変化等の能力値)に基づいて、投手キャラクタを自動制御し、球種や投球コースを決定して投球を開始させる。一方、ユーザは打者キャラクタを、自らの手で操作することができる。ここでは、ユーザが、ミート位置を指定する操作およびバットスイングを開始する操作の両方を行うものとする。ミート位置を指定する操作の具体例としては、画面に表示されているミートカーソルを投球コースに合わせて移動させる操作、またはゲーム画面に、直接、指またはペンを接触させることによって、ミート位置を指定する操作等を挙げることができる。また、バットスイングを開始する操作の具体例としては、所定のボタンを押す操作、またはゲーム画面に接触させた指を画面から離す操作等を挙げることができる。
介入対戦実行手段75は、例えば、ユーザが指定したミート位置と、投手キャラクタからリリースされたボール(またはボールの到達点)とがストライクゾーンにおいて重なっており、且つ、打撃可能な所定のタイミングでユーザがバットスイングを開始する操作を行った場合に、打者キャラクタがボールを打撃できたと判定する。また、介入対戦実行手段75は、ボールを打撃できた場合、ユーザが指定したミート位置とボールとの重なり方によって、飛球かゴロかを決定し、ユーザのゲームパラメータ、例えば打者キャラクタの打撃の能力値に基づいて、打球の強さを決定する。あるいは、打球の強さは、打者キャラクタの打撃の能力値と投手キャラクタの球威の能力値とに基づいて決定してもよい。
なお、介入対戦において、ユーザが、自チームの全てのキャラクタの全打席の打撃操作を行うこともできるが、次に例示するように、試合の中の一部の打席でのみ、打撃操作を行うことができるようにしてもよい。例えば、介入対戦実行手段75は、ユーザおよび対戦相手のゲームパラメータに基づいて試合のシミュレーションを実行し、その結果として、得点が入るまたは得点圏に走者が出塁する等の所定の場面(チャンス場面)が発生したときに、ユーザが打者キャラクタを操作できる画面を表示させ、それ以外の場面をスキップする。この例では、所定の場面が発生した場合にのみ、ユーザが打撃操作を行うことができる。
これはほんの一例であり、ゲームの種類、内容に応じた様々な介入対戦の態様を採り得る。どのような対戦の態様であっても、対戦中の少なくとも一部において、ユーザのキャラクタについては、当該ユーザ自身の操作と当該ユーザのゲームパラメータとに基づいた制御が行われる一方、対戦相手のキャラクタについては、対戦相手の操作を伴うことなく、対戦相手のゲームパラメータに基づいた自動制御が行われる。
このように、自動対戦に代わる介入対戦では、対戦を行う各ユーザのゲームパラメータだけではなく、ユーザの操作が、介入対戦の結果に反映される。よって、当該ユーザがうまくキャラクタを操作できれば、対戦を有利に進めることができる。但し、ユーザが操作をミスすれば、対戦が不利になる場合もあり得る。このように、ユーザの操作技量が対戦結果に影響を及ぼす。
端末装置3は、介入対戦実行手段75による介入対戦の終了後、対戦結果の情報(例えば、対戦ID、勝利したユーザ、負けたユーザ、スコア、キャラクタの個人成績等)を、ゲームサーバ1に送信する。ゲームサーバ1は、端末装置3から受信した、自動対戦に代わる介入対戦の結果を、対戦データベースに記憶する。例えば、図8に示すように、対戦ID=102の対戦結果として、自動対戦に代えて介入対戦の結果を記憶する。
また、図13に例示する試合選択画面において、ユーザが試合スケジュールボタン121を押せば、ゲームサーバ1からリーグ戦(自動対戦)の所定期間(例えば1週間分)の試合スケジュールに関する情報が端末装置3に送信され、図14に例示する試合スケジュール確認画面に遷移する。この画面には、先ず、本日分の自動対戦の対戦カード131が表示される。この画面を縦スクロールすると、画面に表示されていない対戦カードも表示される。各対戦カード131の表示領域には、対戦相手のユーザ名の他に、対戦相手の現在の順位、対戦相手との過去の対戦成績等の情報も併せて表示される。さらに、各対戦カード131の表示領域には、自動対戦(またはそれに代わる介入対戦)が終了している場合には、対戦の勝敗およびスコアが表示され、介入可能期間が終了していない場合には、介入可能期間の期限までの残り時間が表示される。また、図14の試合スケジュール確認画面を横方向にスワイプする等の操作により、前日までの画面または翌日以降の画面に移動できる。前日までの画面に移動すれば、過去のリーグ戦の試合結果を確認できる。また、翌日以降の画面に移動すれば、翌日以降に予定されている自動対戦のスケジュールが確認できる。
図15に、翌日の試合スケジュール確認画面の一例を示す。この画面には、翌日に予定されている複数の自動対戦の対戦カード131が表示されるが、ユーザが自動対戦に介入できるのは翌日の朝7:00以降であり、各対戦カード131の表示領域には、翌日の「AM7:00より試合可能」等のテキストが表示される。このように、自動対戦が行われる予定の情報、およびそれに介入可能となる時間の情報を、予めユーザに報知することにより、ユーザは事前に、自動対戦に介入する計画を立てることができる。
ところで、ゲームサーバ1の自動対戦実行手段72は、ユーザが介入できる自動対戦の数に制限を設けることなく、介入可能期間が設定された自動対戦の全てに対して、ユーザの介入を許可してもよい。
あるいは、ゲームサーバ1の自動対戦実行手段72は、ユーザが介入できる自動対戦の数に制限を設けても良い。例えば、本実施の形態のリーグ戦では、1日を3節に分けて複数の自動対戦が行われるが、各節に所定数(例えば1試合)だけ、ユーザが介入できるようにしてもよい。例えば、第1節に行われる予定のユーザのホームゲームの自動対戦が3試合あり、当該3試合に対して介入可能期間が設定されているが、その中から1試合だけユーザが選択し、選択した自動対戦にのみ介入できるようにする。同様に、第2節に行われる予定のユーザのホームゲームの自動対戦が6試合あれば、その中から1試合だけユーザが選択し、選択した自動対戦にのみ介入できるようにする。第3節も第2節と同様である。
ユーザが介入できる自動対戦の数に制限を設けるバリエーションとしては、例えば、単位期間(例えば24時間)に所定数(例えば3試合)だけ自動対戦に介入できるようにしてもよい。例えば、その日に行われる予定のユーザのホームゲームの自動対戦が15試合(第1節3試合、第2節6試合、第3節6試合)あり、当該15試合の自動対戦に対して介入可能期間が設定されているが、ユーザが介入できるのはその中から選択した所定数(例えば5試合)の自動対戦だけとしてもよい。
また、1日の各節によって、介入時にユーザが選択できる対戦カード(ユーザの対戦相手)を限定してもよい。この一例を次に示す。図7に示す第1グループのユーザAは、第1節においては、ユーザBを対戦相手とする対戦カードにのみ介入でき、第2節においては、ユーザCまたはユーザDを対戦相手とする対戦カードにのみ介入でき、第3節においては、ユーザEまたはユーザFを対戦相手とする対戦カードにのみ介入できるようにする。もちろん、介入時にユーザが選択できる対戦カードを限定することなく、何れの節においても、図7に示す第1グループのユーザAは、ユーザB〜Fの何れかを対戦相手とする対戦カードにも介入できるようにしてもよい。
次に、ゲームサーバ1の評価手段74について説明する。評価手段74は、基本的に、自動対戦実行手段72による対戦結果に基づき、ユーザを評価する機能を有する。但し、評価手段74は、介入可能期間設定手段73によって設定された介入可能期間において介入対戦(ユーザによる対戦)が行われた場合には、当該介入対戦の対戦結果に基づき、ユーザを評価する機能を有する。
例えば、評価手段74は、ランキング(順位)、勝率、勝数、または勝数等をポイント化した値などによりユーザを評価することができる。あるいは、前記ランキング等に基づいて、評価の指標となるランク、クラス、レベル、グレード、等級、段位等を決定することによりユーザを評価してもよい。
本実施の形態の野球ゲームにおいては、評価手段74は、前述した6人1組のリーグ戦のグループにおいて、グループ内の各ユーザの勝率に基づいてランキング(順位)を決定する。グループ内のユーザのランキングは、自動対戦またはそれに代わる介入対戦が実行される毎に、その都度、評価手段74において更新される。評価手段74は、図8に例示する対戦データベースに基づいて、リーグ戦のグループ毎に、図12の順位表111の基になる情報を、データベースサーバ2において管理している。そして、ユーザの端末装置3において、図12に示すリーグ戦のメイン画面が表示される場合、ゲームサーバ1は、評価手段74が管理している最新の順位表の情報を、端末装置3へ送信する。これにより、端末装置3のリーグ戦のメイン画面には、常に、最新の順位表111が表示される。
また、月曜日から金曜日までの5日間の全ての試合(自動対戦または介入対戦)の試合結果に基づいて、グループ内順位が確定した後は、前述のように、当該順位に応じた入れ替えリーグ戦(昇格戦または降格戦)のグループ分け(6人1組のグループマッチング)が行われる。そして、土曜日に、グループ毎の入れ替えリーグ戦が行われる。この入れ替えリーグ戦の各試合も、自動対戦またはそれに代わる介入対戦として実行される。そして、評価手段74は、入れ替えリーグ戦における自動対戦(または自動対戦に代わる介入対戦)の対戦結果に基づき、勝率の高い順にユーザのグループ内順位を決定する。
さらに、評価手段74は、入れ替えリーグ戦が昇格戦の場合において、ユーザのグループ内順位が1位〜3位ならば、当該ユーザのリーグランクを上位ランクへ変更する(昇格)。一方、前記昇格戦において、ユーザのグループ内順位が4位〜6位ならば、当該ユーザのリーグランクを現状維持とする(残留)。
また、評価手段74は、入れ替えリーグ戦が降格戦の場合において、ユーザのグループ内順位が1位〜3位ならば、当該ユーザのリーグランクを現状維持とする(残留)。当該ユーザのリーグランクを上位ランクへ変更する(昇格)。一方、前記降格戦において、ユーザのグループ内順位が4位〜6位ならば、当該ユーザのリーグランクを下位ランクへ変更する(降格)。なお、これは、評価手段74によるユーザの評価の一例であり、これに限定されるものではない。
ここで、本実施の形態のゲームサーバ1の動作の一例を、図16および図17のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。
ゲームサーバ1は、自動対戦の対戦相手の組み合わせを決定するマッチング処理を実行する(S1)。本実施の形態の野球ゲームでは、ゲームサーバ1は、月曜日〜金曜日の5日間のリーグ戦144試合分のマッチングを、例えば月曜日の3:00に実行する。また、前記5日間のリーグ戦の対戦結果を踏まえて行われる土曜日の入れ替えリーグ戦30試合については、ゲームサーバ1は、例えば、土曜日の3:00にマッチングを実行する。
ゲームサーバ1によるマッチングの結果は、図8に例示する対戦データベースに記憶される。すなわち、対戦データベースにおいて、対戦IDと関係付けて、対戦する2人のユーザの情報(ユーザIDまたはユーザ名)が記憶される。なお、この対戦データベースには、後述するように、自動対戦またはそれに代わる介入対戦が終了する毎に、対戦結果(勝敗、スコア等)が記憶されることになる。
また、ゲームサーバ1は、自動対戦に対して、当該自動対戦に代えてユーザによる対戦(介入対戦)が可能となる介入可能期間を設定する(S2)。例えば、ゲームサーバ1は、図10に示すように、自動対戦開始時間が13:00の自動対戦(ユーザのホームゲーム3試合)については、介入可能期間を7:00〜12:00に設定する。また、ゲームサーバ1は、自動対戦開始時間が19:00の自動対戦(ユーザのホームゲーム6試合)については、介入可能期間を7:00〜18:00に設定する。また、ゲームサーバ1は、自動対戦開始時間が1:00の自動対戦(ユーザのホームゲーム6試合)については、介入可能期間を7:00〜0:00に設定する。
ゲームサーバ1は、ステップS2で設定された介入可能期間が開始された後は(S3でYES)、当該介入可能期間が終了するまで、ユーザの端末装置3において行われる、介入対戦を行うための操作を受け付ける。介入可能期間中に、ユーザによって介入対戦を行うための操作が行われた場合の処理は後述する。
ゲームサーバ1は、自動対戦に対して設定された介入可能期間が終了した場合(S5でYES)、当該自動対戦に対してはユーザによる介入を禁止する(S6)。例えば、端末装置3において図13に示す試合選択画面が表示される場合に、介入可能期間が経過した対戦カード122については非表示、またはグレイアウト表示になるようにする。なお、本実施の形態では、1日が3節に分けられ、図10に例示するように、自動対戦によって介入可能期間の期限が異なっているので、介入可能期間の期限を過ぎた自動対戦には介入できないが、期限を過ぎていない残りの自動対戦には介入することができる。
また、ゲームサーバ1は、自動対戦に対して設定された自動対戦開始時間になれば(S7でYES)、ユーザが介入していない自動対戦を実行する。すなわち、図8に例示する対戦データベースにおいて、自動対戦開始時間になった対戦IDの試合の中で、対戦結果のスコアが既に記憶されている対戦IDの試合(および介入フラグが設定されている対戦IDの試合)は、ユーザによる介入が行われた試合であると判断され、それ以外の試合が、自動対戦実行手段72によって実行される。この場合、自動対戦実行手段72は、対戦を行う2人のユーザのゲームパラメータ(キャラクタの能力値等)に基づいて、ユーザの操作を伴うことなく、対象の自動対戦を実行する。
なお、自動対戦の実行に際しては、自動対戦開始時間(例えば13:00)において、ゲーム内の各ユーザのゲームパラメータの複製が生成され、それが記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶される。そして、自動対戦実行手段72は、前記各ユーザのゲームパラメータの複製を使用して、自動対戦を実行する。これは、自動対戦と並行して、ユーザは他のゲームモード(後述する育成モード、個別対戦モード等)も実行可能であり、他のゲームモードの実行によって、自動対戦の実行中にも、ユーザのゲームパラメータが変動する可能性があるからである。自動対戦開始時間において、ゲーム内の各ユーザのゲームパラメータの複製を生成しておけば、自動対戦と並行して実行された他のゲームモードの影響を受けることなく、自動対戦を実行できる。
また、ゲームサーバ1は、自動対戦の実行後に、その対戦結果(対戦スコア等)を、対戦データベースに記憶する(S9)。さらに、ゲームサーバ1は、前記対戦結果を反映させたユーザのランキング(リーグ戦のグループ内順位)を更新する(S10)。これにより、ユーザの端末装置3において、図12に例示するリーグ戦モードのメイン画面が表示される場合には、ゲームサーバ1から送信された最新のランキングに基づく順位表111が表示される。
また、介入可能期間中に、ユーザの端末装置3において介入対戦を行うための操作が行われた場合(S4でYES)、ゲームサーバ1が当該操作を受け付けて、介入対戦を許可する(図17のS11)。この場合、ゲームサーバ1は、図8に例示する対戦データベースにおいて、介入の対象となる自動対戦の対戦カードの対戦IDと関係付けて、介入フラグを設定する。また、ゲームサーバ1は、自動対戦に介入するために必要な所定量のポイントを、ユーザの所有ポイントから削減する。すなわち、ゲームサーバ1は、ユーザ情報データベースにおいて、ユーザIDと関係付けて記憶されているユーザの所有ポイントを、削減後の値に更新する。
その後、端末装置3において介入対戦が実行され、その対戦結果の情報が、端末装置3からゲームサーバ1へ送信される。端末装置3からゲームサーバ1へ送信される対戦結果の情報には、対戦ID、勝利したユーザ、敗けたユーザ、対戦スコア等が含まれる。ゲームサーバ1は、介入対戦の対戦結果の情報を、端末装置3から受信した場合(S12でYES)、自動対戦の対戦結果に代えて、介入対戦の対戦結果を、図8に例示する対戦データベースに記憶する(S13)。さらに、ゲームサーバ1は、前記介入対戦の対戦結果を反映させたユーザのランキング(リーグ戦のグループ内順位)を更新する(S14)。その後は、図16のステップS4に遷移する。
ところで、ゲームサーバ1が自動対戦への介入を受け付けた後、当該自動対戦に代わる介入対戦の対戦結果の情報を、ゲームサーバ1が端末装置3から受信できない、または対戦結果の情報の受信が遅延する場合も考えられる。例えば、介入対戦中に、ユーザが長時間、操作を中断することもあり得る。また、介入対戦中に、端末装置3の電源が切れて、介入対戦が最後まで終了せずに中止になってしまうこともあり得る。ゲームサーバ1において、ユーザによる自動対戦への介入が行われたにも拘らず、自動対戦に代わる介入対戦の対戦結果が得られなければ、ユーザの評価処理に影響がでる。ユーザの評価は、自動対戦の結果または自動対戦に代わる介入対戦の結果に基づいて行われるからである。また、ゲームサーバ1において、介入対戦の対戦結果が受信できなければ、その後の処理に進むことができない、またはその後の処理に遅延が生じたり、自動対戦の管理が複雑化したりすることにもなる。
そこで、本実施の形態では、ゲームサーバ1は、端末装置3から送信される介入対戦の結果を受け付ける期間である「介入対戦結果受付期間」を設定する。図19に示すように、介入対戦結果受付期間の開始時間は、例えば、介入可能期間の開始時間とすることができる。また、介入対戦結果受付期間の終了時間は、例えば、図10に示すように、介入可能期間の終了から所定時間後(例えば1時間後)とすることができる。すなわち、自動対戦の介入可能期間が終了し、ゲームサーバ1における介入の受け付けを終了してから、介入対戦の対戦結果の送信までは、例えば1時間の猶予期間が設定される。この猶予期間は、介入対戦の実行に要する通常の時間を考慮して決定されるものである。例えば、介入対戦の実行に要する通常の時間が5分〜10分程度の場合には、前記猶予期間を30分としてもよい。
また、図19に示すように、介入対戦結果受付期間の終了後(終了直後、または所定期間経過後)に、自動対戦が開始されるようにすることが好ましい。このように、自動対戦開始時間の前に、介入対戦結果受付期間を終了させることにより、自動対戦開始時間において対戦結果が得られていない対戦カードに対して、自動対戦を実行することができるようになり、ゲームサーバ1における自動対戦の管理が容易になる。
もし、端末装置3において、介入対戦結果受付期間の終了までに、ユーザが介入対戦を終了させなかった場合、ユーザの端末装置3からは、介入対戦結果受付期間中に、ゲームサーバ1へ介入対戦の対戦結果の情報が送信されない。この場合、介入対戦の結果は、自動対戦の代わりの結果として適用されない。例えば、ゲームサーバ1は、介入対戦結果受付期間後に、端末装置3から介入対戦の結果の情報を受信した場合、結果の反映期限を過ぎている旨の通知情報を、端末装置3の画面に表示させる。
図17のフローチャートに戻ってゲームサーバ1の動作例を説明する。ゲームサーバ1は、端末装置3から介入対戦の結果を受信することなく(S12でNO)、介入対戦結果受付期間を経過すれば(S15でYES)、介入対戦は行われなかったものとみなし、図16のステップS8に移行する。図8に例示する対戦データベースにおいて、自動対戦開始時間になった対戦IDの試合の中で、対戦結果のスコアが既に記憶されている対戦IDの試合以外の試合が、未介入の自動対戦の対戦カードであり、ゲームサーバ1は、前記未介入の自動対戦を実行する(S8)。
次に、本実施の形態の端末装置3の動作の一例を、図18のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。
リーグ戦モードのメイン画面(図12参照)において、ユーザが試合介入ボタン112を選択すれば、端末装置3は、介入可能な自動対戦に関する情報をゲームサーバ1から受信する。そして、端末装置3は、図13に例示するように、ユーザが介入できる自動対戦の対戦カード122が表示された試合選択画面を表示する(S21)。ユーザは、この試合選択画面で、介入可能な対戦カード122を確認し、介入するか否かを検討するする。この試合選択画面において、ユーザが対戦カード122を選択する操作以外の操作(例えば、メイン画面に戻る操作等)を行った場合(S22でNO、S23でYES)、端末装置3は、当該操作に応じた処理を実行する(S24)。なお、図示しないが、試合選択画面において、ユーザが対戦カード122を選択しない状態(S22およびS23でNO)が所定時間以上経過した場合は(例えば1分)、強制的に図18の処理を終了させてもよい。
また、試合選択画面において、ユーザが介入したい自動対戦の対戦カード122を選択する操作(介入対戦を行うための操作)を行った場合(S22でYES)、端末装置3は、当該対戦カード122の試合を、ユーザの操作を伴う介入対戦として実行する(S25)。この場合、端末装置3は、介入対戦の実行時に使用する、ユーザおよび対戦相手のゲームパラメータを、ゲームサーバ1からダウンロードする。そして、端末装置3は、ユーザの操作に関する情報およびユーザのゲームパラメータに基づいて、ユーザのキャラクタを制御すると共に、対戦相手のゲームパラメータに基づいて、対戦相手のキャラクタを自動制御し、対戦を進行させる。介入対戦が終了した場合(S26でYES)、端末装置3は、介入対戦の対戦結果の情報を、ゲームサーバ1へ送信する(S27)。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置(ゲームサーバ1、端末装置3)では、ユーザの操作を伴わない自動対戦の構成を維持しつつ、自動対戦にユーザが介入することを可能とする。自動対戦に介入するか否かはユーザが任意に決めることができるので、予定されている対戦を自動対戦に委ねたり、その対戦を自分の操作で行ったりできるようになり、ゲームのバリエーションが広がる。そして、自動対戦に介入する機会をユーザに与えることにより、自動対戦の結果だけでランキング等のユーザの評価が決定されていた従来の構成よりも、対戦結果に対するユーザの納得感が得られ易くなり、従来よりも魅力的なゲームをユーザに提供できる。
以下には、ゲーム管理装置の構成の種々のバリエーションについて説明する。先ず、ユーザが自動対戦に介入する際に、ユーザがゲーム内で取得したポイントが所定量消費される構成についてのバリエーションを示す。
介入対戦の際に必要なポイントとしては、介入対戦の実行時に消費されて減少すると共に時間経過に応じて減少分が回復する(例えば3分経過毎に1ポイントずつ回復する)ポイントであってもよいし、そのような回復がない消費されるだけのポイントであってもよい。自動対戦にユーザが介入するためには、所定量のポイントが必要であるため、ユーザに対してポイント獲得の動機づけを与えることができる。
そして、図20に例示するように、本実施の形態のゲームサーバ1は、前記記憶制御手段71、自動対戦実行手段72、介入可能期間設定手段73、評価手段74の他に、ポイント付与手段76をさらに備えている。このポイント付与手段76は、介入対戦で所定条件を満たした場合に、介入対戦の際に必要な所定量(例えば1ポイント)以上のポイント(例えば2ポイント)をユーザに付与する機能を有する。
ここで、「ユーザによる対戦で所定条件を満たした場合」の例としては、介入対戦で勝利することが挙げられる。また、介入対戦において、自分よりもゲームパラメータの高い対戦相手と引き分けた場合も、前記「所定条件を満たした場合」としてもよい。これらは一例であり、任意の条件を設定することができる。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、次に示す。ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3において介入対戦を行うための操作が行われた場合、図5に例示するユーザ情報データベースにおいて、ユーザIDと関係付けて記憶されているユーザの所有ポイントを、1ポイント削減した値に更新する。また、ゲームサーバ1は、端末装置3から介入対戦の結果の情報を受信したとき、ユーザが対戦に勝利した否かを判定し、ユーザが勝利した場合には、ユーザ情報データベースにおいて、ユーザIDと関係付けて記憶されているユーザの所有ポイントを、2ポイント加算した値に更新する。
本構成によれば、ユーザが自動対戦に介入し、その結果、介入対戦で勝利する等の所定条件を満たした場合、介入のために消費されたポイント以上のポイントを獲得できるというメリットが生じる。その一方で、ポイントを消費して自動対戦に介入したにもかかわらず、介入対戦に負けてしまうというデメリットが生じることもある。これにより、自動対戦への介入時のゲーム性が高くなり、ゲームの興趣性が向上する。
次に、自動対戦またはそれに代わる介入対戦を行うゲームモード(本実施の形態ではリーグ戦モード)以外のゲームモードについて説明する。図21に例示するように、本実施の形態の端末装置3は、ゲームモード実行手段77を備えている。このゲームモード実行手段77は、自動対戦または介入対戦の結果に影響を与えるゲームパラメータ(例えばキャラクタの能力値等)を変化させることができる所定のゲームモードであり、ユーザの操作を伴うゲームモードを実行する機能を有する。
前記所定のゲームモードの一例としては、キャラクタに練習等をさせて育成する(能力パラメータを向上させる)育成モード、複数のキャラクタを合体させてキャラクタの能力を強化する強化モード等、様々な内容のゲームモードを適用できる。本実施の形態では、図11に例示するトップ画面において、ユーザが育成ボタン104を押せば、図示しない育成モード画面に遷移し、自分が所有しているキャラクタを育成することができる。例えば、ユーザは、自分が所有している複数のキャラクタの中から育成したいキャラクタを選択し、打撃練習、投球練習、守備練習等をさせることができる。打撃練習の例としては、ユーザが介入対戦の際の打撃操作と同様の操作を行いながら、自分のキャラクタに直球や様々な変化球を打撃する練習を行わせる。そして、所定の練習メニュー(条件)を達成することによって、キャラクタの打撃能力等を向上させることができる。
なお、ユーザが育成モードを遊戯する際には、介入対戦を行う場合と同様に、所定量のポイントが消費されるようにしてもよい。
ゲームモード実行手段77は、育成モードの実行結果の情報を、ゲームサーバ1に送信する。育成モードの実行結果の情報としては、練習を行ったキャラクタの選手IDおよび練習内容に応じたパラメータ向上情報(例えば、打撃+5、球威+3等の情報)等を含めることができる。
また、図21に例示するように、本実施の形態のゲームサーバ1は、ゲームモード実行手段77によって実行された育成モード等のゲームモードの結果に基づいて、ユーザのゲームパラメータを更新する更新手段78を備える。例えば、更新手段78は、ユーザの端末装置3から、育成モードの実行結果の情報として、「練習を行ったキャラクタの選手ID=0001」、「打撃+5」という情報を受信した場合、当該ユーザのユーザIDと関係付けて記憶されている選手ID=0001のキャラクタの打撃(図5の能力1)の能力値に「5」を加算する。
本実施の形態の構成では、自動対戦または介入対戦に先立って、育成モード等の所定のゲームモードを実行することにより、自動対戦または介入対戦の結果に影響を与えるキャラクタの能力値等のゲームパラメータを向上させることができる。よって、自動対戦または介入対戦に先立って、所定のゲームモードを実行すれば、自動対戦または介入対戦を有利に進めることができるようになる。これにより、ユーザに対して、介入対戦だけではなく、それ以外のゲームモードも積極的に遊戯する動機付けを与えることができる。
また、図21に例示するように、ゲームモード実行手段77は、自動対戦および介入可能期間における介入対戦とは異なる対戦(第3の対戦と称する)を、ユーザの操作を伴って実行する第3の対戦実行手段77aを含む構成とすることができる。前記第3の対戦の例としては、ユーザが、複数の対戦相手候補の中から任意に選択した対戦相手と対戦する、個別対戦が挙げられる。
本実施の形態では、図11に例示するトップ画面において、ユーザが個別対戦ボタン105を押せば、図示しない個別対戦モード画面に遷移する。この個別対戦画面には、ゲームサーバ1が抽出した所定数(例えば5人)のユーザが、対戦相手候補として画面に表示される。ここで表示される対戦相手候補のユーザは、前述のリーグ戦におけるグループのユーザとは異なり、ゲームに登録している複数のユーザの中から幅広く選ばれたユーザであり、個別対戦モード画面が表示される毎に、対戦相手候補のユーザも変化する。ここで、ユーザが、複数の対戦相手候補の中から、任意の対戦相手を選択すれば、第3の対戦実行手段77aによって、当該対戦相手との個別対戦が実行される。
なお、ユーザが個別対戦を遊戯する際には、介入対戦を行う場合と同様に、所定量のポイントが消費されるようにしてもよい。
個別対戦におけるユーザの操作方法は、基本的に、介入対戦と同様である。個別対戦を実行する第3の対戦実行手段77aは、ユーザのキャラクタを、ユーザの操作に関する情報およびユーザのゲームパラメータに基づいて制御すると共に、ユーザの対戦相手のキャラクタを、対戦相手のゲームパラメータに基づいて自動制御する。
上記のような個別対戦に限らず、第3の対戦は、自動対戦および介入対戦とは異なる対戦であればよい。
第3の対戦実行手段77aは、個別対戦の対戦結果の情報を、ゲームサーバ1に送信する。対戦結果の情報としては、例えば、勝利したユーザ、負けたユーザ、対戦スコア、キャラクタの個人成績、等を含めることができる。
ゲームサーバ1の更新手段78は、第3の対戦実行手段77aによって実行された個別対戦の対戦結果に基づいて、ユーザのゲームパラメータを更新する。例えば、ユーザが個別対戦に勝利した場合、負けた場合よりも、試合に出場したユーザのキャラクタの能力パラメータの向上量を大きくする。なお、ユーザが個別対戦に負けた場合であっても、ユーザのキャラクタの能力パラメータを向上させることが好ましい。勝敗に関わらず、個別対戦を行うことによる一定のメリットを、ユーザに付与することにより、個別対戦を積極的に行うように動機付けることができる。さらに、本塁打を打ったキャラクタ、勝利投手となったキャラクタ等の所定の活躍をしたキャラクタについては、試合に出場した他のキャラクタよりも能力パラメータの向上量を大きくする。
なお、ユーザによって、自動対戦に代わる介入対戦が行われた場合にも、前記個別対戦と同様に、対戦結果に基づいて、ユーザのゲームパラメータ(キャラクタの能力パラメータ等)が更新されるようにしてもよい。
本実施の形態の構成によれば、ユーザは、何も操作しないで自動対戦に委ねたり、自動対戦に介入して操作を伴う介入対戦をしたり、自動対戦または介入対戦を有利に進めるために第3の対戦(個別対戦等)をしたり、という対戦のバリエーションを楽しむことができる。
次に、自動対戦へ介入するタイミングによって、介入対戦において適用されるゲームパラメータを変動させる構成について説明する。図22に例示するように、本構成の端末装置3は、前記介入対戦実行手段75およびゲームモード実行手段77の他に、パラメータ調整手段79を備えている。このパラメータ調整手段79は、介入対戦の実行開始タイミングが、介入可能期間の期限に近いほど、当該介入対戦において適用される、ユーザのゲームパラメータを低下させる機能を有する。
介入対戦実行手段75が介入対戦を実行する際は、前述のように、自動対戦に介入したユーザおよび対戦相手のゲームパラメータをゲームサーバ1からダウンロードして適用する。本実施の形態の構成では、ゲームサーバ1からダウンロードしたユーザのゲームパラメータを、パラメータ調整手段79が調整し、その調整後のゲームパラメータを、介入対戦実行手段75が、介入対戦の実行時に適用することになる。
上記のように、自動対戦への介入のタイミングに応じて介入対戦時に適用されるユーザのゲームパラメータを調整する理由は、次のとおりである。すなわち、時間的により遅く介入する方が、その介入までに、介入対戦以外のゲームモード(例えば育成モード、個別対戦モード等)の実行によりゲームパラメータを向上させる時間をより多く持てる。このため、自動対戦への介入のタイミングが遅いほど、介入対戦の実行に際して有利になる。そこで、ゲーム上のバランスをとるために、即ち、他のユーザが不利にならないように、自動対戦への介入のタイミングが介入可能期間の期限に近いほど、介入対戦時において適用されるユーザのゲームパラメータを低下させるようにする。なお、ゲームパラメータの低下は、対象となる介入対戦の実行中のみに限定されており、その後に実行される自動対戦時に適用されるユーザのゲームパラメータにまでは、低下の影響は及ばない。
一例を挙げると、パラメータ調整手段79は、介入可能期間の開始から所定時間(例えば1時間)経過毎に、介入対戦を行うユーザのゲームパラメータを、1%ずつ低下させる。これは一例であり、パラメータ調整手段79によって調整されるユーザのゲームパラメータは、介入可能期間の開始からの経過時間tの関数として、任意の演算式により算出することができる。または、介入可能期間の開始からの経過時間tと、ユーザのゲームパラメータの低下率(または低下量)との関係を予め定めた情報(テーブル)を記憶装置に記憶しておき、当該情報に基づいて、パラメータ調整手段79が、ユーザのゲームパラメータを調整してもよい。
なお、パラメータ調整手段79が調整する対象は、自動対戦に介入したユーザのゲームパラメータであり、対戦相手のゲームパラメータはそのまま適用される。あるいは、パラメータ調整手段79は、ユーザの自動対戦への介入のタイミング(介入対戦の実行開始タイミング)が、介入可能期間の期限に近いほど、当該介入対戦において適用される、ユーザの対戦相手のゲームパラメータを向上させてもよい(ユーザのゲームパラメータはそのまま適用)。この場合、ユーザの対戦相手のゲームパラメータを向上させることにより、ユーザのゲームパラメータが相対的に低下することになる。
あるいは、パラメータ調整手段79は、介入対戦の実行開始タイミングが早いほど(すなわち、ユーザの自動対戦への介入のタイミングが当該自動対戦に対する介入可能期間の開始タイミングに近いほど)、当該介入対戦において適用される、ユーザのゲームパラメータを向上させることによって、前述のゲーム上のバランスをとってもよい。この場合も、パラメータ調整手段79によって調整されるユーザのゲームパラメータは、介入可能期間の開始からの経過時間tの関数として、任意の演算式により算出することができる。または、介入可能期間の開始からの経過時間tと、ユーザのゲームパラメータの変化率(または変化量)との関係を予め定めた情報(テーブル)に基づいて、パラメータ調整手段79が、ユーザのゲームパラメータを調整してもよい。
あるいは、パラメータ調整手段79は、介入対戦の実行開始タイミングが早いほど(すなわち、ユーザの自動対戦への介入のタイミングが当該自動対戦に対する介入可能期間の開始タイミングに近いほど)、当該介入対戦において適用される、ユーザの対戦相手のゲームパラメータを低下させる(これにより、ユーザのゲームパラメータを相対的に向上させる)ようにしてもよい。
本実施の形態の構成により、ユーザは、自動対戦へ介入するタイミングを遅らせることによるメリット(ゲームパラメータを向上させる時間的余裕ができる)と、デメリット(ゲームパラメータの低下)とを比較考量して、介入のタイミングを決定することを要求される。例えば、ユーザは、自動対戦への介入のタイミングを遅らせて、育成モード等の実行によりゲームパラメータを十分に向上させてから、介入を行うという戦略の他、介入するタイミングの遅れにより対戦時のゲームパラメータが低下してしまわないように、介入のタイミングを早くするという戦略をとることもできる。これにより、ゲームの興趣性をより高めることができる。
次に、自動対戦へ介入するタイミングによって、ユーザが介入できる自動対戦の対戦カード数を変動させる構成について説明する。図23に例示するように、本構成のゲームサーバ1は、前記記憶制御手段71、自動対戦実行手段72、介入可能期間設定手段73、評価手段74の他に、対戦カード管理手段80をさらに備えている。なお、図23では省略しているが、ゲームサーバ1は、前述のポイント付与手段76や更新手段78をさらに備えていてもよい。対戦カード管理手段80は、前記介入可能期間の期限に近づくほど、介入対戦(ユーザによる対戦)として選択可能な自動対戦の対戦カード数を少なくする機能を有する。
一例を挙げると、対戦カード管理手段80は、介入可能期間の開始から所定時間(例えば1時間)経過毎に、選択(介入)可能な対戦カード数を所定数(例えば1つ)ずつ少なくする。但し、介入可能期間の期限前に、選択可能な対戦カード数がゼロにはならない。このように、自動対戦に介入するタイミングに応じて選択可能な対戦カード数を調整する理由は、前述したように、介入のタイミングが遅いほど、自動対戦および介入対戦以外のゲームモードの実行によりゲームパラメータを向上させる時間的余裕がより多く持てることとのバランスをとるためである。
具体例を次に示す。第1節の介入可能期間(7:00〜12:00)の開始時において、ユーザが選択(介入)可能な対戦カード数は6であったとする。その後、1時間が経過する毎に、ユーザが選択可能な対戦カード数は1つずつ減る(例えば、ランダムに選択された対戦カードから減っていくようにする)。この場合、介入可能期間の終了1時間前の11:00になった段階では、ユーザが選択できる自動対戦は。残り2つの対戦カードのみになる。また、第2節の介入可能期間(7:00〜18:00)の開始時において、ユーザが選択(介入)可能な対戦カード数は12であったとする。その後、1時間が経過する毎に、ユーザが選択可能な対戦カード数は1つずつ減り、介入可能期間の終了1時間前の17:00になった段階では、残り2つの対戦カードのみになる。また、第3節の介入可能期間(7:00〜0:00)の開始時において、ユーザが選択(介入)可能な対戦カード数は12であったとする。その後、1時間30分が経過する毎に、ユーザが選択可能な対戦カード数は1つずつ減り、介入可能期間の終了1時間前の23:00になった段階では、残り2つの対戦カードのみになる。この例のように、介入可能期間の開始時に選択可能な対戦カード数および/または介入可能期間の長さに応じて、ユーザが選択可能な対戦カード数の減少速度(時間当たりの対戦カードの減少数)を異ならせてもよい。
本実施の形態のゲーム管理装置(ゲームサーバ1、端末装置3)の動作の一例を次に説明する。前述のように、図12のメイン画面において、ユーザが試合介入ボタン112を選択すれば、端末装置3からゲームサーバ1へ、介入可能な自動対戦に関する情報の送信要求が送られる。この要求を受けて、ゲームサーバ1は、介入可能期間が設定されている自動対戦に関する情報を端末装置3へ送信する。この送信時に、対戦カード管理手段80は、介入可能期間の開始からの経過時間に応じて、前述のようにユーザが選択可能な自動対戦の対戦カード数を調整し、ユーザが選択可能な自動対戦の対戦カードの情報が、ゲームサーバ1から端末装置3へ送信されるようにする。ユーザが選択可能な自動対戦の対戦カードの情報を受信した端末装置3は、図13に例示する試合選択画面を表示部35に表示する。また、ユーザが選択可能な自動対戦の対戦カード数が変更になれば、試合選択画面が更新される。
本実施の形態の構成により、ユーザは、自動対戦へ介入するタイミングを遅らせることによるメリット(ゲームパラメータを向上させる時間的余裕ができる)と、デメリット(選択可能な対戦カード数が減少する)とを比較考量して、介入のタイミングを決定することを要求される。例えば、ユーザは、自動対戦に介入するタイミングを遅らせることによって、選択可能な対戦カード数が少なくなっても、育成モード等の実行によりゲームパラメータを十分に向上させてから、自動対戦に介入するという戦略をとることができる。あるいは、育成モード等の実行によるゲームパラメータの向上は程々にして、自動対戦への介入タイミングを早くし、選択可能な対戦カード数が多いうちに介入を行うという戦略をとることもできる。これにより、ゲームの興趣性をより高めることができる。
対戦カード管理手段80が、介入可能期間の期限に近づくほど選択可能な対戦カード数を少なくする方法としては、削減対象の対戦カードをランダムに選択する方法もあるが、次のような好ましい方法を採ることもできる。すなわち、対戦カード管理手段80は、ユーザの対戦相手のゲームパラメータ(キャラクタの能力値、チーム戦力値等)がより低い自動対戦の対戦カードから選択不可とすることによって、選択可能な前記対戦カード数を少なくする。
例えば、対戦カード管理手段80は、削減対象の対戦カード(選択不可とする対戦カード)を次のようにして決定する。ユーザが選択可能な複数の対戦カードの対戦相手のユーザIDに対応付けられたレギュラー選手のキャラクタの能力値をデータベースサーバ2から読み出す。そして、複数の対戦カードの対戦相手毎に、チーム戦力(チーム内の全キャラクタの能力値の合計等)を算出して、チーム戦力の大きい対戦相手の対戦カードから削減対象とする。
本実施の形態の構成により、介入可能期間の期限に近づくほど、ゲームパラメータがより低い対戦相手の対戦カードから選択できなくなり、選択可能な対戦カードとして、ゲームパラメータが高い対戦相手の対戦カードが残っていく。これにより、自動対戦への介入のタイミングが遅くなれば、ゲームパラメータが高い対戦相手の対戦カードしか選択できなくなるので、介入のタイミングが遅れることによるデメリットがより明確になる。これにより、自動対戦への介入のタイミングが遅いほど、ゲームパラメータを向上させる時間的余裕がより多く持てることとのバランスをとり易くなる。また、ユーザに対して、自動対戦への介入を早めに行おうとする動機付けを与えることができる。
次に、自動対戦へ介入するタイミングによって、介入対戦によってユーザが獲得できる特典を変動させる構成について説明する。図24に例示するように、本構成のゲームサーバ1は、前記記憶制御手段71、自動対戦実行手段72、介入可能期間設定手段73、評価手段74の他に、特典付与手段81をさらに備えている。なお、図24では省略しているが、ゲームサーバ1は、前述のポイント付与手段76、更新手段78、対戦カード管理手段80等をさらに備えていてもよい。特典付与手段81は、介入対戦(ユーザによる対戦)で所定条件を満たした場合に、ユーザに特典を付与する機能を有する。そして、特典付与手段81は、介入対戦の実行開始タイミングが、介入可能期間の期限に近いほど、前記特典を小さくする。
ここで、特典としては、ポイント、アイテム、キャラクタの能力向上等、様々な特典を適用できる。また、「介入対戦で所定条件を満たした場合」の例としては、介入対戦で勝利することが挙げられる。あるいは、介入対戦において、自分よりもゲームパラメータの高い対戦相手と引き分けた場合も、前記「所定条件を満たした場合」としてもよい。これらは一例であり、任意の条件を設定することができる。
本構成では、自動対戦への介入のタイミングに応じて、特典の大きさ(付与するポイントの大きさ、付与するアイテムの数またはアイテムのレア度の高さ、向上する能力値の大きさ等)が変化する。すなわち、自動対戦に対して介入するタイミング、すなわち、介入対戦の実行開始タイミングが、介入可能期間の期限に近いほど、ユーザが獲得できる特典が小さくなる。このように、自動対戦への介入のタイミングに応じて特典の大きさを調整する理由は、前述したように、介入のタイミングが遅いほど、育成モード等の実行によりゲームパラメータを向上させる時間的余裕がより多く持てることとのバランスをとるためである。
具体例を次に示す。特典付与手段81は、自動対戦に介入したユーザが、介入対戦で勝利した場合に、ゲーム内の仮想通貨である「ペナントメダル」を特典としてユーザに付与する。すなわち、特典付与手段81は、図5に例示するユーザ情報データベースにおいて、ユーザIDと関係付けて記憶されているペナントメダルの枚数に、特典として付与した枚数分を加算する。特典付与手段81は、介入可能期間の開始から所定時間(例えば1時間)以内に、自動対戦に介入した場合の特典を、例えば、ペナントメダル10枚とする。その後、自動対戦に介入するタイミングが所定時間(例えば1時間)遅くなる毎に、ペナントメダルの付与数を所定数(例えば1つ)ずつ少なくする。
なお、前述したポイント付与手段76によって付与されるポイントも、特典に含めることができる。すなわち、前記ポイント付与手段76を、特典付与手段81の機能の1つとすることもできる。
本構成により、ユーザは、自動対戦への介入のタイミングを遅らせることによるメリット(ゲームパラメータを向上させる時間的余裕ができる)と、デメリット(獲得できる特典が減少する)とを比較考量して、介入のタイミングを決定することを要求される。例えば、ユーザは、自動対戦への介入のタイミングを遅らせることによって、獲得できる特典が少なくなっても、育成モード等の実行によりゲームパラメータを十分に向上させてから介入を行うという戦略をとることができる。あるいは、育成モード等の実行によるゲームパラメータの向上は程々にして、自動対戦への介入のタイミングを早くし、大きな特典が得られるうちに介入を行うという戦略をとることもできる。これにより、ゲームの興趣性をより高めることができる。
ところで、前述の実施の形態では、ゲーム管理装置を、相互に通信する複数のコンピュータ(ゲームサーバ1および端末装置3)を含む構成とした例を示した。これは、サーバとしてのゲームサーバ1と、端末装置としての端末装置3とを含むゲームシステムの構成でもある。
ゲームサーバ1(サーバ)と端末装置3(端末装置)とは互いに通信して各種データの送受が可能であり、共にCPU、ROM、RAM、補助記憶装置、通信制御部等を備えた情報処理装置(コンピュータ)であって、同様のハード構成を有する。よって、サーバと端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の実施の形態で説明したゲームサーバ1または端末装置3が具備していた手段71〜81等は、サーバまたは端末装置の何れか一方が備えていればよい。例えば、図25に示すように、ゲームサーバ1が、前記記憶制御手段71および前記自動対戦実行手段72を具備し、端末装置3が、前記介入可能期間設定手段73、前記評価手段74および前記介入対戦実行手段75を具備する構成も可能である。なお、図25では、前記手段71〜75のみを示しているが、その他の手段76〜81の一部または全部についても、ゲームサーバ1または端末装置3の何れか一方が備えている構成とすることができる。この構成でも、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
ゲーム管理装置の構成は、相互に通信する複数のコンピュータ(ゲームサーバ1および端末装置3等)を含む構成に限定されるものではなく、ゲーム管理装置をゲームサーバ1として構成する(すなわち、前述したゲーム管理装置の主要な機能を全てゲームサーバ1に含める)ことも、ゲーム管理装置を端末装置3として構成する(すなわち、前述したゲーム管理装置の主要な機能を全て端末装置3に含める)ことも可能である。
ゲーム管理装置をゲームサーバ1として構成する例について説明する。ゲーム用のプログラムがゲームサーバ1に実装されており、ユーザの端末装置でゲームを実行するのではなく、端末装置でのゲーム操作入力に応じてゲームサーバ1でゲームを実行し、その実行結果を各ユーザの端末装置に送信する。例えば、各ユーザの端末装置に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームをゲームサーバ1が提供する形態がこれに該当する。あるいは、ゲームサーバ1でゲームを実行した結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式で端末装置に送信する、いわゆるクラウドゲーミングのサービスをゲームサーバ1が提供する形態がこれに該当する。
前記のブラウザゲームやクラウドゲーミングでは、ユーザの端末装置は、基本的に、操作入力機能と、ゲーム画面やサウンドの出力機能を有する入出力装置として動作し、実体的機能はゲームサーバ1側にある。よって、例えば、図26に示すように、ゲームサーバ1が、前記記憶制御手段71、前記自動対戦実行手段72、前記介入可能期間設定手段73、前記評価手段74、前記介入対戦実行手段75等を備える構成とする。ゲームサーバ1と通信する各ユーザの端末装置303は、前述したように、主に、操作入力機能とゲーム画面等の出力機能を有する。なお、端末装置303にゲームプログラムの一部をインストールし、端末装置303においても部分的にゲーム実行処理が行われるようにしてもよい。
また、図26では、ゲームサーバ1が前記手段71〜75のみを備えている例を示しているが、その他の手段76〜81の一部または全部を、ゲームサーバ1の構成要素として含めてもよい。この構成でも、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
〔その他の実施の形態〕
介入可能期間において、自動対戦に代えて行われる介入対戦(ユーザによる対戦)とは、ユーザの操作を伴って実行される対戦である。この介入対戦では、介入可能期間において、少なくとも対戦を開始するための操作がユーザによって行われる。さらに、その後の対戦中においても、ユーザがキャラクタ等の操作を行えるようにしてもよい。すなわち、介入対戦の形態としては、対戦開始前の各種設定操作および対戦開始のコマンド操作のみが可能な第1の形態と、さらにその後の対戦中におけるキャラクタ等の操作も可能な第2の形態とがあり、何れの形態であってもよい。前述の実施の形態では、介入対戦の開始後においても、ユーザがキャラクタの打撃操作等を行うことができる前記第2の形態の介入対戦を例示した。以下には、前記第1の形態の介入対戦を例示する。
前記第1の形態では、介入対戦実行手段75は、介入可能期間中にユーザによって行われる、介入対戦を行うための操作(例えば、図13の試合選択画面において、ユーザが介入したい自動対戦の対戦カード122を選択する操作)に基づいて、自動対戦に代えて介入対戦を開始する。ユーザが行える操作は対戦開始の操作までであり、介入対戦実行手段75は、対戦する各ユーザのゲームパラメータに基づいて、対戦結果を決定する。この形態の場合、ユーザは、対戦相手に応じて対戦前の事前の設定を変更した上で、当該対戦相手との対戦を、自動対戦開始時間を待たずに開始することにより、対戦を有利にできることもある。
例えば、ユーザAは、自分の仕事や勉強等の関係で、現時点から自動対戦開始までに、育成モード等により自分のゲームパラメータを向上させる時間的な余裕があまりない場合、早めに自動対戦に介入して前倒しで対戦を実行することにより、実質的に、対戦相手(例えばユーザB)のゲームパラメータの向上を阻止することが可能である。すなわち、ユーザAは今から自動対戦開始までの期間中に育成モード等により自分のゲームパラメータを向上できないのに、対戦相手のユーザBは当該期間中にゲームパラメータを向上させるかもしれないという状況の中で、自動対戦開始時間を待たずに、自動対戦に代えて介入対戦を早めに実行してしまうのである。
逆に、ユーザが現時点から自動対戦開始までに、育成モード等により自分のゲームパラメータを向上させる時間的な余裕があるならば、自分のゲームパラメータを向上させてから自動対戦に介入したり、自動対戦開始時間の直前までキャラクタを育成して、介入せずに自動対戦に委ねたりするという選択もできる。このように、ユーザが行える操作が対戦開始の操作までに限られている第1の形態の介入対戦であっても、戦略のバリエーションが豊富であり、興趣性の高いゲームを実現できる。しかも、この形態の場合、第2の形態の介入対戦のように、対戦中におけるユーザ操作は不要であり、対戦開始前の各種設定操作および対戦開始のコマンド操作のみでよいので、上記したようにユーザAが仕事や勉強等の関係で時間的な余裕があまりない場合であっても、それほど手間をとることなく介入対戦を行うことができる。
また、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲームシステムの内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲームサーバ1や端末装置3とは別構成のファイルサーバ(オンラインストレージ)等であってもよい。
また、前述の各実施の形態で説明した各構成は、適宜組み合わせて適用することができる。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲーム管理装置またはゲームシステムを構成するコンピュータのCPUにより実行される。また、プログラムをコンピュータに提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
これまで説明してきたように、本実施の形態のゲーム管理装置等の概要は、以下のとおりである。
1)本発明の一態様によるゲーム管理装置(1、3)は、各ユーザのゲームパラメータを記憶装置に記憶する記憶制御手段(71)と、前記ゲームパラメータに基づき、ユーザ間で行われる自動対戦を、所定期間に複数回行う自動対戦実行手段(72)と、前記自動対戦実行手段(72)による対戦結果に基づき、ユーザを評価する評価手段(74)と、前記自動対戦の前に、当該自動対戦に代えてユーザによる対戦が可能となる介入可能期間を設定する介入可能期間設定手段(73)と、を備え、前記評価手段(74)は、前記介入可能期間において前記ユーザによる対戦が行われた場合には、当該対戦結果に基づき、前記ユーザを評価する。
この構成のゲーム管理装置は、例えば、各ユーザの端末装置と通信を行うことができるサーバなどのコンピュータにより構成することができる。あるいは、本ゲーム管理装置は、例えばゲーム装置としてのコンピュータ(スマートフォン、携帯電話端末、PHS、ゲーム専用機、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、多機能型テレビジョン受像機等)により構成することができる。あるいは、本ゲーム管理装置は、相互に通信する複数のコンピュータ(サーバ、端末装置等)により構成することもできる。
本構成では、自動対戦実行手段が、各ユーザのゲームパラメータに基づき、ユーザ間で行われる自動対戦を、所定期間に複数回行う。例えば、自動対戦実行手段は、1日に3回、自動対戦を実行する。前記ゲームパラメータには、例えば、各ユーザのキャラクタの能力値や、アイテムのパラメータ等を含めることができる。これに限らず、ゲームパラメータは、対戦に影響を与えるものであればよい。
また、本構成では、介入可能期間設定手段が、前記自動対戦の前に、当該自動対戦に代えてユーザによる対戦が可能となる介入可能期間を設定する。例えば、介入可能期間設定手段は、自動対戦がある日の13:00に実行される予定の場合、その日の7:00〜13:00を介入可能期間として設定する。
ユーザによる対戦とは、ユーザの操作を伴って実行される対戦である。ユーザによる対戦では、介入可能期間において、少なくとも対戦を開始するための操作がユーザによって行われる。さらに、その後の対戦中においても、ユーザがキャラクタ等の操作を行えるようにしてもよい。例えば、野球ゲームでは、ミート位置を指定する操作や、バットスイングを開始する操作等を行って、選手キャラクタをユーザ自らの手で操作することができる。また、例えば戦闘ゲームでは、戦闘機キャラクタの操縦操作をユーザ自身が行うことができる。
自動対戦前の介入可能期間において、ユーザが自動対戦に代えてユーザによる対戦を行うことを、「自動対戦に介入する」と表現する。また、ユーザによる対戦を、必要に応じて「介入対戦」と称する。自動対戦に介入するか否かは、ユーザの意思に任される。自動対戦前の介入可能期間において、ユーザが自動対戦に介入しなかった場合には、当該自動対戦が自動対戦実行手段によって実行される。
評価手段は、基本的に、自動対戦実行手段による自動対戦の結果に基づき、ユーザを評価するのであるが、前記介入可能期間において自動対戦に代えてユーザによる対戦が行われた場合には、当該ユーザによる対戦の結果に基づいて、ユーザを評価する。例えば、評価手段は、ランキング(順位)、勝率、勝数、目標をクリアするまでの時間や勝数等をポイント化した値などによりユーザを評価することができる。あるいは、前記ランキング等に基づいて、評価の指標となるランク、クラス、レベル、グレード、等級、段位等を決定することによりユーザを評価してもよい。
一例を挙げると、自動対戦100試合の対戦結果によってユーザのランキング等の評価が決定される場合において、ユーザが前記100試合のうちの20試合に介入し、自動対戦に代えてユーザによる対戦を20試合行った場合、自動対戦80試合とユーザによる対戦20試合の合計100試合の対戦結果によって、ユーザのランキング等の評価が決定される。
以上のように、本構成では、ユーザの操作を伴わない自動対戦の構成を維持しつつ、自動対戦にユーザが介入することを可能とする。自動対戦に介入するか否かはユーザが任意に決めることができるので、予定されている対戦を自動対戦に委ねたり、その対戦を自分の操作で行ったりできるようになり、ゲームのバリエーションが広がる。そして、自動対戦に介入する機会をユーザに与えることにより、自動対戦の結果だけでランキング等が決定されていた従来の構成よりも、対戦結果に対するユーザの納得感が得られ易くなり、従来よりも魅力的なゲームをユーザに提供できる。
2)上記の1)の構成において、前記介入可能期間において、前記ユーザによる対戦を行うための操作が行われた場合に前記ユーザによる対戦を実行する介入対戦実行手段(75)をさらに備え、前記介入対戦実行手段(75)は、前記ユーザのキャラクタを、前記ユーザの操作に関する情報および前記ユーザの前記ゲームパラメータに基づいて制御すると共に、前記ユーザの対戦相手のキャラクタを、前記対戦相手の前記ゲームパラメータに基づいて自動制御することが好ましい。
この構成では、自動対戦に代えてユーザによる対戦(介入対戦)を実行する介入対戦実行手段が、ユーザのキャラクタを、ユーザの操作に関する情報(例えば、野球ゲームではミート位置を指定する操作等)およびゲームパラメータ(キャラクタの能力値等)に基づいて制御する。一方、ユーザの対戦相手は操作を行わないため、介入対戦実行手段は、対戦相手のキャラクタを、対戦相手のゲームパラメータ(キャラクタの能力値等)に基づいて自動制御する。
このように、対戦を行う各ユーザのゲームパラメータだけではなく、自動対戦に介入したユーザの操作が、自動対戦に代えて行われる介入対戦に反映されるので、当該ユーザがうまくキャラクタを操作できれば、対戦を有利に進めることができる。但し、ユーザが操作をミスすれば、対戦が不利になる場合もあり得る。このように、ユーザの操作技量が対戦結果に影響を及ぼし、その対戦結果がユーザの評価にも反映されるので、評価に対するユーザの納得感が高くなる。
3)上記の1)または2)の構成において、前記介入可能期間設定手段(73)は、所定の単位期間内に含まれる自動対戦開始時間の異なる複数の前記自動対戦のそれぞれに対して、期間開始のタイミングが同一の前記介入可能期間を設定することが好ましい。
ここで、「所定の単位期間」は、12時間、24時間(1日間)、3日間等、任意の期間を設定することができる。「所定の単位期間」を、現実世界の時間の3:00〜翌日の3:00までの24時間とした例を次に説明する。「所定の単位期間内に含まれる前記自動対戦開始時間の異なる複数の前記自動対戦」の一例としては、自動対戦開始時間がそれぞれ13:00、19:00、1:00として予定されている複数の自動対戦が例示できる。これらの複数の自動対戦に対して、介入期間設定手段は、期間開始のタイミングが同一の介入可能期間を設定する。例えば、自動対戦開始時間の異なる複数の自動対戦のそれぞれの介入可能期間の開始を、すべて7:00とする(図10参照)。これにより、ユーザは、単位期間である1日(24時間)の中で、昼13:00、夜19:00、深夜1:00と3回に分けて行われる予定の複数の自動対戦に対して、朝7:00以降に、連続的に介入することができるようになる。これにより、自動対戦へ介入するユーザの自由度が高まる。
4)上記の1)ないし3)の何れかの構成において、前記ユーザによる対戦の際に、前記ユーザがゲーム内で取得したポイントが所定量消費され、前記ユーザによる対戦で所定条件を満たした場合に、前記ユーザに前記所定量以上の前記ポイントを付与するポイント付与手段(76)をさらに備えることが好ましい。
ここで、前記ポイントとしては、介入対戦の実行時に消費されて減少すると共に時間経過に応じて減少分が回復する(例えば3分経過毎に1ポイントずつ回復する)ポイントであってもよいし、そのような回復がない消費されるだけのポイントであってもよい。自動対戦にユーザが介入するためには、所定量のポイントが必要であるため、ユーザに対してポイント獲得の動機づけを与えることができる。
ここで、「ユーザによる対戦で所定条件を満たした場合」の例としては、ユーザによる対戦で勝利することが挙げられる。また、ユーザによる対戦が野球の試合等の得点を競うものであれば、自分よりもゲームパラメータの高い対戦相手と引き分けた場合も、「ユーザによる対戦で所定条件を満たした場合」としてもよい。これらは一例であり、任意の条件を設定することができる。
本構成によれば、ユーザが自動対戦に介入し、その結果、介入対戦で勝利する等の所定条件を満たした場合、介入のために消費されたポイント以上のポイントを獲得できるというメリットが生じる。その一方で、ポイントを消費して自動対戦に介入したにもかかわらず、介入対戦に負けてしまうというデメリットが生じることもある。これにより、自動対戦への介入時のゲーム性が高くなり、ゲームの興趣性が向上する。
5)上記の1)ないし4)の何れかの構成において、前記自動対戦または前記ユーザによる対戦の結果に影響を与える前記ゲームパラメータを変化させることができる所定のゲームモードであり、ユーザの操作を伴う前記ゲームモードを実行するゲームモード実行手段(77)と、前記ゲームモード実行手段(77)によって実行された前記ゲームモードの結果に基づいて、ユーザの前記ゲームパラメータを更新する更新手段(78)と、をさらに備えることが好ましい。
本構成では、自動対戦またはそれに代わるユーザによる対戦の結果に影響を与えるゲームパラメータ、例えばキャラクタの能力値等を、変化させることができるゲームモードを、ユーザが実行することができる。このゲームモードの一例としては、自動対戦および介入対戦とは独立した第3の対戦を実行するモードが挙げられる。また、その他の例としては、キャラクタに練習等をさせて育成する育成モード、複数のキャラクタを合体させてキャラクタの能力を強化する強化モード等、様々な内容のゲームモードを適用できる。そして、実行されたゲームモードの結果に基づいて、記憶装置に記憶されているユーザのゲームパラメータ(キャラクタの能力値等)が更新される。
本構成では、自動対戦または介入対戦に先立って、所定のゲームモードを実行することにより、自動対戦または介入対戦の結果に影響を与えるキャラクタの能力値等のゲームパラメータを変化させれば、自動対戦または介入対戦を有利に進めることができるようになる。これにより、ユーザに対して、介入対戦だけではなく、それ以外のゲームモードも積極的に遊戯する動機付けを与えることができる。
6)上記の5)の構成において、前記ゲームモード実行手段(77)は、前記自動対戦および前記介入可能期間における前記ユーザによる対戦とは異なる対戦を、ユーザの操作を伴って実行する第3の対戦実行手段(77a)を含むことが好ましい。
ここで、自動対戦および介入可能期間におけるユーザによる対戦(介入対戦)とは異なる対戦(第3の対戦と称する)の例としては、ユーザが、複数の対戦相手候補の中から任意に選択した対戦相手と対戦する、個別対戦が挙げられる。これに限らず、第3の対戦は、自動対戦および介入対戦とは異なる対戦であればよい。第3の対戦の結果に基づいて、自動対戦または介入対戦の結果に影響を与えるゲームパラメータ、例えばキャラクタの能力値が更新される。これにより、ユーザは、何も操作しないで自動対戦に委ねたり、自動対戦に介入して操作を伴う介入対戦をしたり、自動対戦または介入対戦を有利に進めるために第3の対戦をしたり、という対戦のバリエーションを楽しむことができる。
7)上記の5)または6)の構成において、前記ユーザによる対戦の実行開始タイミングが、前記介入可能期間の期限に近いほど、当該対戦において適用される、前記ユーザの前記ゲームパラメータを低下させる、または前記実行開始タイミングが早いほど、当該対戦において適用される、前記ユーザの前記ゲームパラメータを向上させるパラメータ調整手段(79)をさらに備えることが好ましい。
この構成では、自動対戦に介入するタイミング、すなわち、介入対戦の実行開始タイミングが、介入可能期間の期限に近いほど、介入対戦において適用されるユーザのゲームパラメータが低下する。このように、自動対戦への介入のタイミングに応じて介入対戦時に適用されるユーザのゲームパラメータを調整する理由は、次のとおりである。すなわち、時間的により遅く介入する方が、その介入までに、介入対戦以外のゲームモード(例えば育成モード等)の実行によりゲームパラメータを向上させる時間をより多く持てる。このため、自動対戦への介入のタイミングが遅いほど、介入対戦の実行に際して有利になる。そこで、ゲーム上のバランスをとるために、自動対戦への介入のタイミングが介入可能期間の期限に近いほど、介入対戦時において適用されるユーザのゲームパラメータをより低下させるのである。あるいは、自動対戦への介入のタイミングが早いほど、すなわち、自動対戦への介入のタイミングが当該自動対戦に対する介入可能期間の開始タイミングに近いほど、介入対戦において適用されるユーザのゲームパラメータを向上させることによって、前述のバランスをとってもよい。
本構成により、ユーザは、自動対戦へ介入するタイミングを遅らせることによるメリット(ゲームパラメータを向上させる時間的余裕ができる)と、デメリット(ゲームパラメータの低下)とを比較考量して、介入のタイミングを決定することを要求される。例えば、ユーザは、自動対戦への介入のタイミングを遅らせて、自動対戦および介入対戦以外のゲームモードの実行によりゲームパラメータを十分に向上させてから、介入を行うという戦略の他、介入するタイミングの遅れにより対戦時のゲームパラメータが低下してしまわないように、介入のタイミングを早くするという戦略をとることもできる。これにより、ゲームの興趣性をより高めることができる。
8)上記の5)ないし7)の何れかの構成において、前記介入可能期間の期限に近づくほど、前記ユーザによる対戦として選択可能な前記自動対戦の対戦カード数を少なくする対戦カード管理手段(80)をさらに備えることが好ましい。
この構成により、介入可能期間の期限に近づくほど、介入対戦として選択可能な対戦カード数が少なくなる。一例を挙げると、対戦カード管理手段は、介入可能期間の開始から所定時間(例えば1時間)経過毎に、選択可能な対戦カード数を所定数(例えば1つ)ずつ少なくする。但し、介入可能期間の期限前に、選択可能な対戦カード数がゼロにはならない。このように、自動対戦に介入するタイミングに応じて選択可能な対戦カード数を調整する理由は、前述したように、介入のタイミングが遅いほど、自動対戦および介入対戦以外のゲームモードの実行によりゲームパラメータを向上させる時間的余裕がより多く持てることとのバランスをとるためである。
本構成により、ユーザは、自動対戦へ介入するタイミングを遅らせることによるメリット(ゲームパラメータを向上させる時間的余裕ができる)と、デメリット(選択可能な対戦カード数が減少する)とを比較考量して、介入のタイミングを決定することを要求される。例えば、ユーザは、自動対戦に介入するタイミングを遅らせることによって、選択可能な対戦カード数が少なくなっても、所定のゲームモードの実行によりゲームパラメータを十分に向上させてから、自動対戦に介入するという戦略をとることができる。あるいは、所定のゲームモードの実行によるゲームパラメータの向上は程々にして、自動対戦への介入タイミングを早くし、選択可能な対戦カード数が多いうちに介入を行うという戦略をとることもできる。これにより、ゲームの興趣性をより高めることができる。
9)上記の8)の構成において、前記対戦カード管理手段(80)は、前記ユーザの対戦相手の前記ゲームパラメータがより低い前記自動対戦の対戦カードから選択不可とすることによって、選択可能な前記対戦カード数を少なくすることが好ましい。
この構成により、介入可能期間の期限に近づくほど、ゲームパラメータがより低い対戦相手の対戦カードから選択できなくなり、選択可能な対戦カードとして、ゲームパラメータが高い対戦相手の対戦カードが残っていく。これにより、自動対戦への介入のタイミングが遅くなれば、ゲームパラメータが高い対戦相手の対戦カードしか選択できなくなるので、介入のタイミングが遅れることによるデメリットがより明確になる。これにより、自動対戦への介入のタイミングが遅いほど、ゲームパラメータを向上させる時間的余裕がより多く持てることとのバランスをとり易くなる。また、ユーザに対して、自動対戦への介入を早めに行おうとする動機付けを与えることができる。
10)上記の5)ないし9)の何れかの構成において、前記ユーザによる対戦で所定条件を満たした場合に、前記ユーザに特典を付与する特典付与手段(81)をさらに備え、
前記特典付与手段(81)は、前記ユーザによる対戦の実行開始タイミングが、前記介入可能期間の期限に近いほど、前記特典を小さくすることが好ましい。
ここで、特典としては、ポイント、アイテム、キャラクタの能力向上等、様々な特典を適用できる。本構成では、自動対戦への介入のタイミングに応じて、特典の大きさ(付与するポイントの大きさ、付与するアイテムの数またはアイテムのレア度の高さ、向上する能力値の大きさ等)が変化する。すなわち、自動対戦に対して介入するタイミング、すなわち、介入対戦の実行開始タイミングが、介入可能期間の期限に近いほど、ユーザが獲得できる特典が小さくなる。このように、自動対戦への介入のタイミングに応じて特典の大きさを調整する理由は、前述したように、介入のタイミングが遅いほど、所定のゲームモードの実行によりゲームパラメータを向上させる時間的余裕がより多く持てることとのバランスをとるためである。
本構成により、ユーザは、自動対戦への介入のタイミングを遅らせることによるメリット(ゲームパラメータを向上させる時間的余裕ができる)と、デメリット(獲得できる特典が減少する)とを比較考量して、介入のタイミングを決定することを要求される。例えば、ユーザは、自動対戦への介入のタイミングを遅らせることによって、獲得できる特典が少なくなっても、所定のゲームモードの実行によりゲームパラメータを十分に向上させてから介入を行うという戦略をとることができる。あるいは、所定のゲームモードの実行によるゲームパラメータの向上は程々にして、自動対戦への介入のタイミングを早くし、大きな特典が得られるうちに介入を行うという戦略をとることもできる。これにより、ゲームの興趣性をより高めることができる。
11)本発明の他の一態様によるゲームシステムは、サーバ(1)と、当該サーバ(1)との間で通信を行う端末装置(3、303)と、を含みゲームの管理を行うゲームシステムであって、各ユーザのゲームパラメータを記憶装置に記憶する記憶制御手段(71)、前記ゲームパラメータに基づき、ユーザ間で行われる自動対戦を、所定期間に複数回行う自動対戦実行手段(72)、前記自動対戦実行手段(72)による対戦結果に基づき、ユーザを評価する評価手段(74)、前記自動対戦の前に、当該自動対戦に代えてユーザによる対戦が可能となる介入可能期間を設定する介入可能期間設定手段(73)、前記介入可能期間に所定の介入操作が行われた場合に、前記ユーザによる対戦を実行する介入対戦実行手段(75)、を前記サーバ(1)又は前記端末装置(3、303)のいずれか一方が備え、前記評価手段(74)は、前記介入可能期間において前記ユーザによる対戦が行われた場合には、当該対戦結果に基づき、前記ユーザを評価する。
12)本発明の他の一態様によるプログラムは、コンピュータを上記の1)ないし10)の何れかに記載のゲーム管理装置(1、3)として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記ゲーム管理装置(1、3)が備えている各手段として機能させるためのプログラムである。