JP6747374B2 - 半導体装置の評価装置、半導体装置の評価方法 - Google Patents

半導体装置の評価装置、半導体装置の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の評価装置と、その評価装置を用いた半導体装置の評価方法に関する。
半導体ウエハ又は半導体ウエハから個片化したチップに形成された半導体装置の電気的特性を評価する必要がある。評価を行うために、真空吸着等によりチャックステージの表面に半導体装置の設置面を固定した後、半導体装置の非設置面の一部に設けた電極に、電気的な入出力を行うためのプローブを接触させる。半導体装置の縦方向、つまり面外方向に大きな電流を流す縦型構造の半導体装置の評価においては、チャックステージの表面が電極となる。そして、プローブを多ピン化することで、大電流および高電圧印加の要求に応えている。
このような状況の下、縦型構造の半導体装置をチップの状態で評価する際に、例えば、半導体装置の非設置面の一部に設けた電極と、チャックステージ側と同電位の領域との間に部分放電現象が生じることが知られている。部分放電現象により、半導体装置の部分的な破損又は不具合が生じる。したがって、部分放電を抑制することは重要である。部分放電の発生を見逃して、部分放電の生じた半導体装置が良品としてそのまま後工程の処理に進められた場合、後工程にてその半導体装置を抽出することは非常に困難である。よって部分放電を抑制し部分放電に起因した不具合を回避する措置を施すことが望ましい。
特許文献1、2には部分放電を抑制する技術が開示されている。特許文献1には電子部品を絶縁性の液体に浸漬して検査電極からの電気の放電を防止する電子部品検査装置が開示されている。特許文献2には、弾力性を有した絶縁物をベア状態の高耐圧半導体チップの終端部分に押し当て、高電圧を高耐圧半導体チップに印加し、前記高耐圧半導体チップの特性を評価することが開示されている。
特開2003−130889号公報 特開2001−051011号公報
特許文献1に開示されている絶縁性の液体中で検査を行うプローバは高価である。また、液体中での評価のため評価時間が増大し低コスト化に向かないという問題点があった。さらに、被測定物がウエハテスト又はチップテストにおける半導体素子である場合、評価後に絶縁性の液体を半導体素子から完全に除去する必要があるという問題もあった。
特許文献2には、シリコーンラバーを半導体チップの終端領域に押し当てた状態で高耐圧半導体チップの特性を評価することが開示されている。特許文献2に開示されるチップのサイズとシリコーンラバーの外形寸法は同一であり、シリコーンラバーに加える圧力を全てチップで受けることになる。そのため、チップに大きな力が及びチップが破損するおそれがある。また、チップサイズ又はチップの終端領域のサイズが変更される度に、シリコーンラバーを交換しなければならず、低コスト化が図れないという問題点があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、半導体装置に大きな力が及ぶことを防止しつつ部分放電を抑制できる低コストな半導体装置の評価装置と、その評価装置を用いた半導体装置の評価方法を提供することを目的とする。
本願の発明に係る半導体装置の評価装置は、半導体装置を載置し支持するステージと、取り付け板と、該取り付け板の下面に固定された複数のプローブと、該取り付け板の下面に着脱可能に接続された接続部分と、接続部分につながる先端部分とを有し、該接続部分と該先端部分は平面視で該複数のプローブを囲み、該先端部分は該接続部分よりも該複数のプローブに向けて伸張した絶縁物と、該複数のプローブを介して該半導体装置に電流を流して該半導体装置の電気特性を評価する評価部と、を備え、該先端部分の該取り付け板と対向する面に溝が形成された上面溝部を複数設けたことを特徴とする。
本願の発明に係る半導体装置の評価方法は、半導体装置をステージにのせる搭載工程と、取り付け板の下面に固定された複数のプローブを該半導体装置に接触させつつ、該取り付け板の下面に接続された接続部分と、該接続部分につながり該接続部分よりも該複数のプローブに向けて伸張した先端部分とを備え平面視で該複数のプローブを囲む絶縁物の該先端部分の一部を該半導体装置に接触させる接触工程と、該接触工程の後に、該複数のプローブを介して該半導体装置に電流を流して該半導体装置の電気特性を評価する評価工程と、を備え、該接触工程では、該先端部分は該半導体装置および該ステージの両方に接触することを特徴とする。
本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
本発明によれば、絶縁物の底面の一部を半導体装置に接触させるので、半導体装置に大きな力が及ぶことを防止しつつ部分放電を抑制できる。
実施の形態1に係る半導体装置の評価装置の正面図である。 半導体装置の平面図である。 図1のプローブ基体と絶縁物の断面図である。 プローブ基体の一部底面図である。 絶縁物の平面図である。 図5の絶縁物のA−A線に沿った断面概略図である。 プローブ等の正面図である。 接触工程における絶縁物等の断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の評価装置の一部断面図である。 非接触部のステージ対向面の底面図である。 実施の形態3に係る半導体装置の評価装置の一部断面図である。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の評価装置と半導体装置の評価方法について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る半導体装置の評価装置1の正面図である。評価装置1はステージ3を備えている。ステージ3は、評価対象となる半導体装置5を1つまたは複数載置し支持する。ステージ3は半導体装置5を真空吸着することで半導体装置5をステージ3に固定する。半導体装置5をステージ3に固定する方法は真空吸着に限らず、静電吸着等であってもよい。
半導体装置5は、半導体装置5の縦方向、つまり面外方向に大きな電流を流す縦型構造を有している。図2は、半導体装置5の平面図である。半導体装置5は、例えば縦型のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とするが、これに限るものではない。半導体装置5は、平面視にて、活性領域5Aと、活性領域5Aを囲む終端領域5Bとを有している。終端領域5Bは耐圧を保持するためにひとつの半導体装置5のダイシングラインの内側で外周面5bに沿って設けられるものである。終端領域5Bの内部に活性領域5Aが設けられている。活性領域5Aに、所望の素子、ここでは縦型のIGBTが作りこまれる。活性領域5Aの表面には、外部との電気的な入出力のために電極パッド5aが設けられ、その裏面にも電極が設けられている。電極パッド5aの材料は例えば導電性を有したアルミニウムである。縦型のIGBTにおいては、表面にエミッタ電極とゲート電極を有し、裏面にコレクタ電極を有する。
図1の説明に戻る。ステージ3の上方にはプローブ基体7が設けられている。プローブ基体7は、取り付け板10と、取り付け板10の下面に固定された複数のプローブ12と、取り付け板10の下面に取り付けられた絶縁物14を備えている。各プローブ12は、取り付け板10の上に設けた金属板等の配線により接続部8Aに接続されている。接続部8Aは信号線16を通じて評価部18に接続されている。ステージ3の表面は、ステージ3の側面に設けた接続部8Bと、接続部8Bに取り付けられた信号線19とを介して評価部18に電気的に接続されている。
プローブ12と、取り付け板10と、接続部8Aと、プローブ12と接続部8Aとをつなぐ配線と、を有するプローブ基体7は、移動アーム22により任意の方向へ移動可能になっている。実施の形態1では1つの移動アーム22で取り付け板10を保持する構成としたが、これに限るものではなく、複数の移動アームにてより安定的に取り付け板10を保持してもよい。また、プローブ基体7を移動するのではなく、プローブ基体7に対してステージ3を移動させてもよい。
図3は、図1のプローブ基体7と絶縁物14の断面図である。取り付け板10の下面にはソケット30が固定されている。ソケット30にプローブ12が固定されている。プローブ12はソケット30に対して着脱可能である。そのため、プローブ12を容易に交換することができる。例えば、半導体装置の大きさに応じて使用するプローブ12の数を変更したり、破損したプローブ12を交換したりすることができる。
取り付け板10に、プローブ12に電気的に接続される配線を直接設ける場合、取り付け板10は絶縁性の板であることが好ましい。当該配線に絶縁性の被覆が施されたケーブル等を用いるのであれば、例えば金属などの導電性の材料で取り付け板10を形成してもよい。
プローブ12は、例えば5A以上の大電流を半導体装置に印加することを想定して複数個設置されている。各プローブ12に加わる電流密度が略一致するように、接続部8Aと接続部8Bの電流経路長が、どのプローブ12を介しても略一致する位置に各接続部8A、8Bを設けることが好ましい。つまり、プローブ12を介して、接続部8Aと接続部8Bが対向することが望ましい。
取り付け板10の下面には、絶縁物14が取り付けられている。絶縁物14は、取り付け板10に着脱可能に接続された接続部分14aと、接続部分14aにつながる先端部分14bとを有している。接続部分14aの下に先端部分14bがある。接続部分14aは取り付け板10と接続する部位を含む。先端部分14bは評価時に半導体装置と接する部位を含む。先端部分14bは、接続部分14aよりも複数のプローブ12に向けて伸張した形状となっている。より詳しく図3に基づいて言えば、先端部分14bは、接続部分14aよりもX方向に長く形成されたことで、接続部分14aよりもプローブ12の近くに及んでいる。絶縁物14は中央に開口14cを有する。この開口14cからプローブ12が下方に伸びている。
取り付け板10の下面には嵌合溝部10aが設けられている。接続部分14aはその上面に突起部分14dを有し、その突起部分14dが嵌合溝部10aに嵌合している。これにより、絶縁物14が取り付け板10に取り付けられている。取り付け板10に取り付けられた絶縁物14が、取り付け板10から抜け落ちることを防止するために、嵌合溝部10aに接する突起部分14dに複数の凸部を設け、当該凸部も含めた突起部分14dの幅が嵌合溝部10aの幅より大きくなるようにすることが好ましい。
絶縁物14の材料は絶縁性を有した弾性体とすることが好ましい。絶縁物14は、例えばシリコーンゴム又はフッ素ゴムで形成される。そのため、金型を用いて同一形状の絶縁物14を複数作製することができ低コスト化が図れる。例えば200℃程度の高温で半導体装置5を評価することを考慮して、そのような高温に耐えうる材料で絶縁物14を形成することが好ましい。絶縁物14の材料をフッ素ゴムとすると高温での使用が可能となる。
図4は、プローブ基体の一部底面図である。接続部分14aと先端部分14bを有する絶縁物14は、複数のプローブ12を囲んでいる。嵌合溝部10aは取り付け板10の下面に網目状に形成されている。この嵌合溝部10aの一部に絶縁物14が取り付けられている。
図5は、絶縁物14の平面図である。図5には、接続部分14aと先端部分14bの上面が表れている。先端部分14bの上面は取り付け板10と対向する面である。先端部分14bの上面には上面溝部34が複数設けられている。上面溝部34は溝が形成された部分である。上面溝部34は開口14cを取り囲むように環状に形成されている。そのため、上面溝部34は開口14cに設けられるプローブ12を取り囲むことになる。上面溝部34は平面視で正方形としてもよいし平面視で長方形としてもよい。
図6は、図5の絶縁物14のA−A線に沿った断面概略図である。先端部分14bの取り付け板10と対向する面は、取り付け板対向面14eである。この取り付け板対向面14eに前述の複数の上面溝部34が設けられている。先端部分14bは、半導体装置5を評価する際に、半導体装置5と接触させる接触部14fと、半導体装置5とは接触させない非接触部14gを有している。接触部14fは開口14cの近くにあり、非接触部14gは開口14cから遠くにある。すなわち、接触部14fは、接続部分14aよりもプローブに向けて伸張した部分である。
先端部分14bのステージ3に対向する面はステージ対向面14hである。ステージ対向面14hには保護部材40が設けられている。保護部材40は、繰り返し接触の耐久性および接触性の改善を図るために設けられる。保護部材40は例えばテフロン(登録商標)コートである。
評価対象である半導体装置5の形状により、それに適合する接触部14fの大きさも変わる。そのため、半導体装置5の形状と寸法に応じた接触部14fとなるように、上面溝部34をガイドとして接触部14fの一部を切り離す。これにより、多種多様な半導体装置5に対して絶縁物14を利用することができる。
半導体装置5は概ね平面視で正方形又は長方形であるため、上面溝部34は複数の正方形又は長方形の形状で、開口14cを周回する形状とする。しかしながら、上面溝部34は必ずしも周回させる必要はなく複数の線状の形状としてもよい。図5、図6では、取り付け板10に設置する前の絶縁物14の例を示している。そして、図3、図4では、図5、6における開口14c側から2つ目の上面溝部34で接触部14fを切断し、その後、取り付け板10に取り付けた構成を示している。接触部14fの一部を切断することにより、評価対象となる半導体装置5の形状に対応した接触部14fを有する絶縁物14を提供できる。つまり、開口14cからプローブ12を突出させ、半導体装置5の終端領域5Bを接触部14fで覆うことができる。
図7は、プローブ12等の正面図である。プローブ12は、基台として形成され、取り付け板10のソケット30に接続される基体設置部12a、半導体装置5の表面の電極パッド5aと機械的かつ電気的に接触するコンタクト部12bを有した先端部12c、基体設置部12aの内部に組み込まれたスプリング等のばね部材により伸縮が可能な押し込み部12d、先端部12cと電気的に通じて外部への出力端となる電気的接続部12eを備えている。プローブ12は導電性を有する材料で形成される。プローブ12の材料は、例えば銅、タングステン又はレニウムタングステンなどの金属材料である。導電性および耐久性向上の観点から、コンタクト部12bには例えば金、パラジウム、タンタル又はプラチナ等を被覆してもよい。
図7Aにはプローブ12の初期状態が示されている。図7Bは、プローブ12をZ軸下方に移動させ、コンタクト部12bが電極パッド5aに接触したことを示す図である。さらにプローブ12を下降させると、図7Cに示されるように、押し込み部12dが縮む。これにより、プローブ12と電極パッド5aとの接触を確実なものとすることができる。
Z軸方向に伸縮するばね部材を内蔵するプローブ12について説明したが、ばね部材を外部に備えたものであってもよい。また、プローブ12は、スプリング式に限らず、カンチレバー式のコンタクトプローブであっても構わない。なお、プローブ12は、Z軸方向に伸縮性を有したものであればスプリング式に限らず、積層プローブ又はワイヤープローブ等を採用してもよい。
実施の形態1に係る半導体装置の評価方法を説明する。半導体装置を評価する際には、まず、半導体装置5をステージ3上の予め定められた位置にのせる。この工程を搭載工程と称する。半導体装置5はウエハでもよいし、ウエハをダイシングして得たチップでもよい。ステージ3にのせる半導体装置5の数は1つでもよいし複数でもよい。図1には搭載工程によりステージ3にのせられた半導体装置5が示されている。なお、搭載工程の前に、複数のプローブ12の先端にあるコンタクト部12bの平行度を揃えることが好ましい。
次いで、プローブ12と絶縁物14を半導体装置5に接触させる。この工程を接触工程と称する。接触工程は図8を参照しながら説明する。接触工程では、複数のプローブ12を半導体装置5の電極パッド5aに接触させる。この接触に遅れて、または同時に先端部分14bの一部を半導体装置5に接触させる。より詳しく言えば、先端部分14bの接触部14fを、半導体装置5の終端領域5Bに接触させる。これにより、プローブ12を取り囲む先端部分14bの接触部14fが、終端領域5Bの全部もしくは一部に押し付けられ、沿面距離を拡大する。なお、この沿面距離を拡大するとの意味には、沿面距離を無限大にする、あるいは沿面を解消又は無くすといった内容を含む。非接触部14gは半導体装置5にもステージ3にも接触せず、ステージ3と対向する。
プローブ12と電極パッド5aを確実に接触させるために、プローブ12と半導体装置5の接触に遅れて、または同時に、接触部14fを終端領域5Bに接触させる。そのために、プローブ12の下端を先端部分14bより若干下方に突出させておくことが好ましい。接触工程を終えると、絶縁物14が半導体装置5の外周および終端領域5Bに隙間なく密着し沿面距離が拡大された状態となる。
次いで、半導体装置5の電気的特性を評価する。この工程を評価工程と称する。評価工程では、評価部18が複数のプローブ12を介して半導体装置5に電流を流して半導体装置5の電気特性を評価する。評価装置1において、半導体装置5と接続するための1つの電極は半導体装置5の上面の電極パッド5aと接触したプローブ12であり、もう1つの電極は半導体装置5の下面と接触するステージ3の表面である。例えば、半導体装置5に高電圧を印加する場合、ステージ3を高電位にし、プローブ12を低電位にする。そうすることによって、ステージ3が高電位であれば、ステージ3の表面と半導体装置5の外周面5bが同電位で高電位となり、そして、半導体装置5の電極パッド5aが低電位となる。先端部分14bが半導体装置5に接触した状態で半導体装置5の電気的特性の評価を行うため、沿面距離が拡大され、部分放電の発生が抑制される。放電の発生を抑制するためには、このように沿面距離を拡大するのが有効である。評価後は、速やかに絶縁物14とプローブ12を半導体装置5から離し、シリコーンゴム痕の半導体装置5の表面への転写を抑制することが好ましい。
ところで、絶縁物14の下面全体を半導体装置5に接触させると半導体装置5に大きな力が及ぶおそれがある。そこで、本発明の実施の形態1では、絶縁物14に、接続部分14aよりも複数のプローブ12に向けて伸張した先端部分14bを設け、その先端部分14bの一部である接触部14fを半導体装置5に接触させた。これにより半導体装置5に大きな力が及ぶことを回避できる。特に、接続部分14aの直下の部分が半導体装置5に接するのではなく、接続部分14aの直下にない部分が半導体装置5に接することで、半導体装置5に接続部分14aから直接的な圧力が及ぶことを防止できる。
図6には第1傾斜部29が示されている。第1傾斜部29は、接続部分14aの内側側面と、先端部分14bの上面をつなぐ、絶縁物14に形成された部分である。言い換えれば、第1傾斜部29は絶縁物14の開口14c側の側面に設けられている。この第1傾斜部29により、接触部14fと非接触部14gの接続部が太くなるので、先端部分14bにおける接触部14fの形状維持が容易になる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の評価装置と半導体装置の評価方法はその特徴を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。絶縁物14に先端部分14bを設けることで半導体装置に大きな力が及ぶことを防止できるので、例えば上面溝部34は省略してもよい。また、保護部材40も必須ではない。実施の形態1において言及した変形は、以下の実施の形態に係る半導体装置の評価装置と半導体装置の評価方法に応用することができる。なお、以下に実施の形態にかかる半導体装置の評価装置と半導体装置の評価方法は実施の形態1との共通点が多いので実施の形態1との相違点を中心に説明する。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る半導体装置の評価装置の一部断面図である。図9には、接触工程後の様子が示されている。ステージ対向面14hは、先端部分14bのステージ3と対向する面である。このステージ対向面14hには、下面溝部50が複数設けられている。下面溝部50は溝が形成された部分である。下面溝部50は、上面溝部34の直下にある下面溝部50aと、上面溝部34の直下にない下面溝部50bを備えている。上面溝部34と下面溝部50aは平面視で重なることになる。これにより、半導体装置5の大きさにあわせて接触部14fを切断する際に接触部14fを容易に切断できる。下面溝部50aを形成したことで、先端部分14bをステージ対向面14h側からカットすることもできる。切断を容易にするためには、上面溝部34と下面溝部50aをV字溝とし、上面溝部34の底の直下に下面溝部50aの底を配置することが好ましい。
非接触部14gのステージ対向面14hには複数の凹部14iを設けた。複数の凹部14iは、ステージ対向面14hの外周側の部分にある。複数の凹部14iは絶縁物14のなかでも下面溝部50よりも外側の部分に形成されている。接触工程では、先端部分14bは半導体装置5およびステージ3の両方に接触する。具体的には、接触部14fが半導体装置5に接し、非接触部14gがステージ3に接する。凹部14iを設けたことで、凹部14iがない場合と比べて先端部分14bとステージ3の接触面積を低減できる。接触面積を低減することにより、ステージ3上のシリコーンゴム痕の発生領域を縮小し、ゴム痕に起因したステージ3の汚染を抑制できる。
図9での非接触部14gにおけるステージ対向面14hのX方向の幅を極端に縮小すると、非接触部14gをステージ3に押し付けたときに絶縁物14がたわみ、非接触部14gが倒れるおそれがある。非接触部14gが倒れると、非接触部14gとステージ3が安定的に接触しない。そこで、非接触部14gのX方向の幅を確保しつつ凹部14iを設ければ、非接触部14gとステージ3の接触面積は低減しつつ、非接触部14gの倒れを防止できる。
図10は、非接触部のステージ対向面14hの底面図である。凹部14iは開口14cを囲むように非接触部14gに複数設けることが好ましい。非接触部14gとステージ3の接触面積を効果的に縮小するために、凹部14iを千鳥状に配置してもよい。非接触部14gが評価時にステージ3と接触することで、絶縁物14からの圧力をステージ3に分散させて半導体装置5への圧力を抑制することができる。半導体装置5への圧力の抑制は半導体装置5の破損の防止に寄与する。
下面溝部50bを設けたのは、ステージ対向面14hと半導体装置5が接触する際、半導体装置5の端部に接する絶縁物14を湾曲しやすくするためである。これにより、半導体装置5と絶縁物14の間の隙間の発生を抑制できる。この隙間は放電発生の原因となり得るため、下面溝部50bを設けて隙間の発生を抑制することが好ましい。
実施の形態3.
図11は、実施の形態3に係る半導体装置の評価装置の一部断面図である。図11には、接触工程後の様子が示されている。絶縁物14には、接続部分14aの外側側面と、先端部分14bの下面をつなぐ第2傾斜部60が形成されている。第2傾斜部60は絶縁物14の外周面側の下部に形成されている。なお、図11においては、簡単のために保護部材は省略した。
第2傾斜部60を設けることで、第2傾斜部60がない場合と比べて絶縁物14の体積が減少する。よって、絶縁物14の軽量化を図ることができる。絶縁物14を軽量化することは、絶縁物14から半導体装置5に及ぶ圧力の低減に貢献するので、半導体装置5の破損を抑制できる。
例えば図8に示される第2傾斜部がない絶縁物14では、接触部14fが半導体装置5に及ぼす圧力が不均一になりやすい。つまり、半導体装置5の外縁に近い部分に接触部14fから大きな圧力が及び、半導体装置5の中央に近い部分に接触部14fから比較的小さな圧力が及ぶ。この場合、半導体装置5の中央に近い部分において、接触部14fと半導体装置5の間に隙間が生じてしまうおそれがある。しかし、実施の形態3では、上述のとおり第2傾斜部60を設けたので、絶縁物14により半導体装置5の外側の部分に過度に圧力がかかることを防止できる。よって、半導体装置5と絶縁物14の間の隙間の発生を抑制できる。
実施の形態3の絶縁物14の先端部分14bは、プローブ12の方向に先太りの形状を有する。そのため、先端部分14bはプローブ12側で厚くなっている。絶縁物14が半導体装置5の外側の部分に過度の圧力を及ぼすと、半導体装置5の端部を基点として、接触部14fの先端の部分が上に浮きやすい。この場合、先端部分14bが、プローブ12側において半導体装置5から離れ、先端部分14bと半導体装置5の間に隙間が生じてしまう。しかし、実施の形態3では、上述のとおり先端部分14bをプローブの方向に先太りの形状とした。これにより先端部分14bの端部を押し下げることが可能となる。したがって、半導体装置5と先端部分14bの端部の間に隙間が生じることを抑制し、両者の安定的な接触を確保することができる。なお、ここまでに説明した各実施の形態の特徴は組み合わせて用いてもよい。
3 ステージ、 10 取り付け板、 12 プローブ、 14 絶縁物、 14a 接続部分、 14b 先端部分、 14f 接触部、 14g 非接触部

Claims (13)

  1. 半導体装置を載置し支持するステージと、
    取り付け板と、
    前記取り付け板の下面に固定された複数のプローブと、
    前記取り付け板の下面に着脱可能に接続された接続部分と、接続部分につながる先端部分とを有し、前記接続部分と前記先端部分は平面視で前記複数のプローブを囲み、前記先端部分は前記接続部分よりも前記複数のプローブに向けて伸張した絶縁物と、
    前記複数のプローブを介して前記半導体装置に電流を流して前記半導体装置の電気特性を評価する評価部と、を備え
    前記先端部分の前記取り付け板と対向する面に溝が形成された上面溝部を複数設けたことを特徴とする半導体装置の評価装置。
  2. 前記上面溝部は前記プローブを取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の評価装置。
  3. 前記上面溝部は平面視で正方形であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の評価装置。
  4. 前記上面溝部は平面視で長方形であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の評価装置。
  5. 半導体装置を載置し支持するステージと、
    取り付け板と、
    前記取り付け板の下面に固定された複数のプローブと、
    前記取り付け板の下面に着脱可能に接続された接続部分と、接続部分につながる先端部分とを有し、前記接続部分と前記先端部分は平面視で前記複数のプローブを囲み、前記先端部分は前記接続部分よりも前記複数のプローブに向けて伸張した絶縁物と、
    前記複数のプローブを介して前記半導体装置に電流を流して前記半導体装置の電気特性を評価する評価部と、を備え、
    前記先端部分の前記ステージと対向する面に溝が形成された下面溝部を複数設けたこと
    を特徴とする半導体装置の評価装置。
  6. 前記先端部分の前記ステージと対向する面に溝が形成された下面溝部を複数設け、
    前記上面溝部と前記下面溝部が平面視で重なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の評価装置。
  7. 半導体装置を載置し支持するステージと、
    取り付け板と、
    前記取り付け板の下面に固定された複数のプローブと、
    前記取り付け板の下面に着脱可能に接続された接続部分と、接続部分につながる先端部分とを有し、前記接続部分と前記先端部分は平面視で前記複数のプローブを囲み、前記先端部分は前記接続部分よりも前記複数のプローブに向けて伸張した絶縁物と、
    前記複数のプローブを介して前記半導体装置に電流を流して前記半導体装置の電気特性を評価する評価部と、を備え、
    前記絶縁物には、前記接続部分の内側側面と、前記先端部分の上面をつなぐ第1傾斜部が形成されたことを特徴とする半導体装置の評価装置。
  8. 半導体装置を載置し支持するステージと、
    取り付け板と、
    前記取り付け板の下面に固定された複数のプローブと、
    前記取り付け板の下面に着脱可能に接続された接続部分と、接続部分につながる先端部分とを有し、前記接続部分と前記先端部分は平面視で前記複数のプローブを囲み、前記先端部分は前記接続部分よりも前記複数のプローブに向けて伸張した絶縁物と、
    前記複数のプローブを介して前記半導体装置に電流を流して前記半導体装置の電気特性を評価する評価部と、を備え、
    前記絶縁物には、前記接続部分の外側側面と、前記先端部分の下面をつなぐ第2傾斜部が形成されたことを特徴とする半導体装置の評価装置。
  9. 半導体装置を載置し支持するステージと、
    取り付け板と、
    前記取り付け板の下面に固定された複数のプローブと、
    前記取り付け板の下面に着脱可能に接続された接続部分と、接続部分につながる先端部分とを有し、前記接続部分と前記先端部分は平面視で前記複数のプローブを囲み、前記先端部分は前記接続部分よりも前記複数のプローブに向けて伸張した絶縁物と、
    前記複数のプローブを介して前記半導体装置に電流を流して前記半導体装置の電気特性を評価する評価部と、を備え、
    前記先端部分は、前記プローブの方向に先太りの形状を有することを特徴とする半導体装置の評価装置。
  10. 半導体装置を載置し支持するステージと、
    取り付け板と、
    前記取り付け板の下面に固定された複数のプローブと、
    前記取り付け板の下面に着脱可能に接続された接続部分と、接続部分につながる先端部分とを有し、前記接続部分と前記先端部分は平面視で前記複数のプローブを囲み、前記先端部分は前記接続部分よりも前記複数のプローブに向けて伸張した絶縁物と、
    前記複数のプローブを介して前記半導体装置に電流を流して前記半導体装置の電気特性を評価する評価部と、を備え、
    前記絶縁物の前記ステージに対向する面のうち外周側の部分には複数の凹部が形成されたことを特徴とする半導体装置の評価装置。
  11. 前記絶縁物の前記ステージに対向する面のうち、前記下面溝部よりも外側の部分に複数の凹部が形成されたことを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置の評価装置。
  12. 前記先端部分の前記ステージと対向する面に設けられた保護部材を備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の評価装置。
  13. 半導体装置をステージにのせる搭載工程と、
    取り付け板の下面に固定された複数のプローブを前記半導体装置に接触させつつ、前記取り付け板の下面に接続された接続部分と、前記接続部分につながり前記接続部分よりも前記複数のプローブに向けて伸張した先端部分とを備え平面視で前記複数のプローブを囲む絶縁物の前記先端部分の一部を前記半導体装置に接触させる接触工程と、
    前記接触工程の後に、前記複数のプローブを介して前記半導体装置に電流を流して前記半導体装置の電気特性を評価する評価工程と、を備え、
    前記接触工程では、前記先端部分は前記半導体装置および前記ステージの両方に接触することを特徴とする半導体装置の評価方法。
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