JP6744633B2 - 物品判定装置、システム、学習方法及びプログラム - Google Patents

物品判定装置、システム、学習方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、学習器を用いて物品を判定する物品判定装置、システム、方法及びプログラムに関する。
近時、人工知能技術が飛躍的に発展し、高次の情報処理が実現可能になりつつある。例えば、学習処理により最適解を得るための収束判定方法が種々提案されている。
特許文献1では、導出される各入力パターンの誤差評価関数と入力パターン毎のケース数からなる重み係数を用いて、学習の収束条件を決定するための総誤差評価関数を計算する手法が提案されている。
特許文献2では、誤差逆伝播学習の際に、入力データと入力層及び隠れ層のノード間の重み係数との相関係数に基づいて学習の収束を判定する手法が提案されている。
特開2011−107885号公報 国際公開第2007/096954号パンフレット
しかしながら、特許文献1、2で提案される手法は、例えば、降雨、海面温度を含む事象の予測に適しているが、物品の画像情報に基づいて種別又は真贋を判定するような、緻密かつ高精度な物品判定には適していない可能性がある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたものであり、真贋判定を含む緻密かつ高精度な物品判定を実行可能な物品判定装置、システム、学習方法及びプログラムを提供することを目的とする。
第1の本発明に係る物品判定装置は、物品の画像特徴量を入力とし、前記物品の一致度を示す多値又は連続値を出力とする学習器と、学習データ群を用いて前記学習器に対する学習処理を実行する学習処理部と、を備え、前記学習処理部は、前記学習データ群の全部又は一部を母集団とする、前記学習器の出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線を作成し、前記正答率曲線が収束条件を満たす場合に前記学習処理を終了する。
このように、学習データ群の全部又は一部を母集団とする正答率曲線が収束条件を満たす場合に学習処理を終了するので、学習器は、統計的規則性が高い判定特性(つまり、出力レベルに対する出力結果の正答率)に基づいた物品の判定処理を実行可能となる。これにより、真贋判定を含む緻密かつ高精度な物品判定を行うことができる。
また、前記学習処理部は、前記学習処理の前後にわたる前記正答率曲線の変化量が閾値よりも小さくなった場合に、前記収束条件を満たすとして前記学習処理を終了してもよい。正答率曲線の収束性に着目することで、学習状態の最適化を図ることができる。
また、前記学習処理部は、前記物品の本物及び偽物に関する学習データのうち、いずれか一方のみで構成される前記母集団における前記正答率曲線を作成してもよい。これにより、正答率曲線の単調性(増加又は減少)が得られ易くなり、統計的規則性がさらに高くなる。
また、前記学習器は、前記画像特徴量の入力に対して前記物品の分類に応じた複数の一致度を一括で出力し、前記学習処理部は、前記学習器により一括で出力された上位の2つ以上の一致度に関する前記正答率曲線を作成してもよい。これにより、2つ以上の一致度の相関関係を正答率曲線に反映させることができる。
また、当該物品判定装置は、前記学習器から出力された前記物品の一致度、該一致度に基づく前記物品の分類結果、及び/又は、前記物品の商取引、搬入出若しくは通関に関する情報を、外部に向けて出力可能に構成される情報出力部をさらに備えてもよい。これにより、判定対象の物品に関する有用な情報を提供することができる。
第2の本発明に係る物品判定システムは、物品を撮像可能なカメラを有する携帯端末と、前記カメラにより得られた前記物品の画像情報を前記携帯端末から取得可能に構成される上記したいずれかの物品判定装置と、を備える。
第3の本発明に係る物品判定方法は、物品の画像特徴量を入力とし、前記物品の一致度を示す多値又は連続値を出力とする学習器を用いた方法であって、学習データ群の全部又は一部を母集団とする、前記学習器の出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線を作成し、前記正答率曲線が収束条件を満たす場合に、前記学習器に対する学習処理を終了する。
第4の本発明に係る物品判定プログラムは、物品の画像特徴量を入力とし、前記物品の一致度を示す多値又は連続値を出力とする学習器を含むコンピュータに実行させるプログラムであって、前記コンピュータは、学習データ群の全部又は一部を母集団とする、前記学習器の出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線を作成し、前記正答率曲線が収束条件を満たす場合に、前記学習器に対する学習処理を終了する。
本発明に係る物品判定装置、システム、学習方法及びプログラムによれば、真贋判定を含む緻密かつ高精度な物品判定を実行することができる。
本発明の一実施形態における物品判定システムとしての商取引支援システムの全体構成図である。 取引管理サーバによる物品の判定結果を示す図である。 図1に示す物品判定部の機能ブロック図である。 図3に示す学習処理部の動作説明に供されるフローチャートである。 学習器による判定結果の分類方法を示す図である。 図6A〜図6Cは、正答率曲線の作成例を示す図である。 学習処理の収束条件を模式的に説明する図である。 変形例における正答率曲線の作成方法を示す図である。
以下、本発明に係る物品判定装置について、物品判定システム、学習方法及びプログラムとの関係において好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
[商取引支援システム10の説明]
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態における物品判定システムとしての商取引支援システム10の全体構成図である。商取引支援システム10は、サービスの利用登録がなされたユーザが、自身の所有物(以下、物品12)を取引対象の商品として、オンラインで出品可能に構成されるシステムである。
このサービスは、例えば、ネットフリーマーケット、ネットオークション、或いは、ネット質屋である。本図の例では、物品12は、いわゆるブランド品の高級腕時計であるが、バッグ、アクセサリ(貴金属、宝石類)の他、合法的に商取引可能であればその種類は問わない。
この商取引支援システム10は、具体的には、取引管理サーバ14(物品判定装置)と、ストレージ装置16と、1つ又は複数の携帯端末18と、を含んで構成される。
取引管理サーバ14は、物品12の商取引に関する統括的な制御を行うコンピュータである。具体的には、取引管理サーバ14は、通信部20(情報出力部)と、制御部22と、記憶部24と、を含んで構成される。
通信部20は、外部装置に対して電気信号を送受信するインターフェースである。制御部22は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)を含む処理演算装置によって構成される。制御部22は、記憶部24に格納されたプログラムを読み出して実行することで、データベース処理部26、物品判定部28、及び取引管理部30として機能する。
記憶部24は、非一過性であり、かつ、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体で構成されている。ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、フラッシュメモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。本図の例では、記憶部24には、後述するパラメータ群32が格納されている。
ストレージ装置16は、商取引の支援処理に関わる複数種類のデータベースを構築可能な外部記憶装置であり、取引管理サーバ14との間でデータのやり取りが可能である。具体的には、ストレージ装置16には、学習データに関するデータベース(以下、学習情報DB36)、物品12の出品情報に関するデータベース(以下、出品情報DB38)、及び、商取引情報に関するデータベース(以下、商取引情報DB40)が構築されている。
ところで、取引管理サーバ14は、ネットワークNW(インターネット)及び中継機器42を介して、1つ又は複数の携帯端末18と双方向に通信可能に接続されている。携帯端末18は、図示しないユーザにより携行可能な機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット又はウェアラブル端末である。
携帯端末18は、具体的には、物品12を撮像可能なカメラ44と、カメラ44により得られた画像情報D1を含む可視情報を表示する表示部46と、を含んで構成される。カメラ44は、携帯端末18に内蔵されてもよいし、外部端子を介して着脱可能な外付けモジュールであってもよい。
<概略的な動作>
本実施形態における商取引支援システム10は、以上のように構成される。続いて、商取引支援システム10の概略的な動作について、図1を参照しながら説明する。
(1)出品の問合せ
先ず、ユーザは、出品対象である物品12を準備した後、携帯端末18のカメラ44を用いて物品12を撮像する。その後、携帯端末18は、ユーザの操作に応じて、ユーザ情報及び画像情報D1を含む問合せデータを、取引管理サーバ14に向けて送信する。これにより、取引管理サーバ14は、中継機器42、ネットワークNW及び通信部20を介して、携帯端末18からの問合せデータを取得する。
(2)物品12の判定
次いで、取引管理サーバ14(具体的には、物品判定部28)は、ユーザから供給された画像情報D1に基づいて、物品12の種別(商品名を含む)及び/又は真贋の判定処理を行う。これにより、物品判定部28は、該当する種別(商品名)又は判定の信頼度(例えば、後述する一致度)を含む判定結果D3を出力する。
図2は、取引管理サーバ14による物品12の判定結果を示す図である。より詳しくは、本図の左側には「本物」(正規品)である腕時計の画像を示すと共に、本図の右側には「偽物」(非正規品)である腕時計の画像を示す。本図から理解されるように、偽物の腕時計は、全体の外観上、一見すると本物と区別できない程度に類似した形状を有する。
ところが、文字盤のロゴ部分を拡大してみると、空洞部の大きさに関する相違箇所50、先端部の形状に関する相違箇所51〜53がある。ここで、物品判定部28による判定処理を行うことで、上記した相違箇所50〜53の形態的特徴を捉え、高い確度で物品12の真贋を判定することができる。
(3)相場情報D4の提供
次いで、取引管理サーバ14(具体的には、データベース処理部26)は、物品12の種別が正しく判定された場合、この種別に応じた最新の相場情報D4を商取引情報DB40から取得する。この相場情報D4は、例えば、取引価格(買取価格・レート)、直近の取引量・在庫数量、今後の需要予測を含む。
その後、取引管理サーバ14は、判定結果D3及び相場情報D4を含む提供データを、携帯端末18に向けて送信する。これにより、携帯端末18は、通信部20、ネットワークNW及び中継機器42を介して、取引管理サーバ14からの提供データを取得する。
(4)出品の登録
次いで、ユーザは、表示部46に提示される相場情報D4の内容を確認し、出品に同意した旨の操作を行う。そうすると、取引管理サーバ14(具体的には、取引管理部30)は、ユーザの操作を受け付けた後、ユーザ情報、画像情報D1及び判定結果D3を集約し、取引単位毎の出品データを生成する。
最後に、データベース処理部26は、生成された出品データをストレージ装置16に向けて供給する。これにより、出品情報DB38が最新の状態に更新されると共に、物品12の出品登録が完了する。
[物品判定部28の詳細説明]
<機能ブロック図>
図3は、図1に示す物品判定部28の機能ブロック図である。物品判定部28は、特徴量生成部60と、学習器62と、学習処理部64と、を備える。
特徴量生成部60は、学習器62の学習処理又は判定処理に供される1つ以上の画像特徴量を生成する。例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN; Convolutional Neural Network)の場合、画像特徴量は、サイズ又は形状が異なる畳み込みカーネルを用いて抽出された画素値の集合に相当する。
学習器62は、特徴量生成部60により生成された1つ以上の画像特徴量の入力を受け付けた後、学習処理により構築された演算規則に従って、物品12の判定結果D3を出力する。この学習器62は、例えば、ニューラルネットワーク、機械学習、深層学習(ディープラーニング)を含む公知の人工知能技術を用いて構築されている。なお、学習アルゴリズムは、教師あり学習、教師なし学習、強化学習のうちのいずれの手法を採用してもよい。
本図の例では、学習器62は、1つの入力層66と、1つ又は複数の中間層68(隠れ層)と、1つの出力層70とから構成される階層型ニューラルネットワークである。ここで、ニューロン(丸印で図示)の個数、中間層68の数、入力パラメータの定義、又は出力パラメータの定義を適宜変更してもよい。
なお、学習器62の演算規則は、パラメータの集合体であるパラメータ群32の値によって決定される。パラメータ群32は、例えば、ニューロンの応答関数を特定する係数、シナプス結合の重み付け係数、中間層68の数、各層を構成するニューロンの個数を含んでもよい。このパラメータ群32は、記憶部24(図1)に格納され、必要に応じて適時に読み出される。
学習処理部64は、学習情報DB36から読み出した学習データの集合体(以下、学習データ群D2)を用いて、学習器62の学習処理を実行する。具体的には、学習処理部64は、パラメータ更新部72と、後述する収束判断部74と、を含んで構成される。
パラメータ更新部72は、学習データの正解(理想的な出力値)と、学習器62による実際の出力値を比較し、出力値の誤差が小さくなるようにパラメータ群32の各値を更新する。更新アルゴリズムとして、具体的には、誤差逆伝播法を含む様々な手法を用いてもよい。
<学習処理の詳細>
続いて、物品判定部28の動作(学習器62に対する学習処理)について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
図4のステップS1において、学習処理部64は、学習処理に供される学習データ群D2を、学習情報DB36から読み出して取得する。この学習データ群D2は、1組以上の本物学習データ及び/又は1組以上の偽物学習データから構成される。
ここで、「本物学習データ」は、「本物」の物品12を示す学習用画像と、特定の種別のみ「該当」であり、その他の種別は「非該当」に相当するラベル情報を対応付けた学習データである。また、「偽物学習データ」は、「偽物」の物品12を示す学習用画像と、いずれの種別も「非該当」に相当するラベル情報を対応付けた学習データである。
ステップS2において、学習処理部64は、ステップS1で取得された学習データ群D2を用いて、学習器62に対する学習処理を開始する。
ステップS3において、学習処理部64は、学習データ群D2を構成する学習データを用いて学習処理を順次実行する。具体的には、[1]特徴量生成部60は、学習処理部64から供給された学習データに含まれる学習用画像を用いて、1つ又は複数の画像特徴量を生成する。[2]学習器62は、特徴量生成部60から供給された画像特徴量を入力層66に入力した後、中間層68での演算処理を経て、出力層70から物品12の一致度を出力する。[3]パラメータ更新部72は、誤差逆伝播法を含む様々な更新手法を用いて、パラメータ群32の各値を更新する。
ステップS4において、収束判断部74は、ステップS3の学習処理に関する正答率曲線80を作成する。ここで、正答率曲線80とは、学習器62の出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す特性曲線である。
図5は、学習器62による判定結果の分類方法を示す図である。ここでは、物品12が本物であることを「陰性(Negative)」と定義し、物品12が偽物であることを「陽性(Positive)」と定義する。この場合、判定結果の属性は、[1]「本物」を「該当」と判定する「真陰性」(データ総数Ntn)、[2]「本物」を「非該当」と判定する「偽陽性」(データ総数Nfp)、[3]「偽物」を「非該当」と判定する「真陽性」(データ総数Ntp)、[4]「偽物」を「該当」と判定する「偽陰性」(データ総数Nfn)、の4つに分類される。
図6A〜図6Cは、正答率曲線80の作成例を示す図である。グラフの横軸は「出力レベルX」を示し、グラフの縦軸は「正答率Y」を示す。この出力レベルXは、出力層70(図3)に属する複数のニューロンによる出力値のうち、最も大きい出力値(いわゆる最大値)に相当する。各々の出力値は、物品12の種別に紐付けされ、かつ、[0,1]の範囲に正規化された一致度(いわゆる、ラベル値)である。「1」は一致度が最も高い出力レベルであり、「0」は一致度が最も低い出力レベルである。
一方、正答率Yは、特定の母集団において学習器62が正しい結果(つまり、真陰性又は真陽性)を出力した割合を示す。この母集団は、例えば、学習データ群D2の全部又は一部であり、[1]本物学習データのみの集合、[2]偽物学習データのみの集合、[3]本物学習データ及び偽物学習データが混合した集合、のいずれであってもよい。
つまり、正答率曲線80は、実質的には、[0,1]の出力レベルXを複数のデータ区間で区分したヒストグラムに相当する。この場合、データ区間の幅・個数又は母集団の属性・数の組み合わせを任意に変更してもよい。
図6Aは、本物学習データのみからなる母集団における正答率曲線80を示す。具体的には、(1)式及び(2)式に示すK個のプロット(i=1〜K)を順次接続することで、本図に示す正答率曲線80が得られる。
X=X(i) ‥(1)
Y=Mtn(i)/{Mtn(i)+Mfp(i)} ‥(2)
ここで、Mtn(i)は、i番目の出力レベルX(i)における「真陰性(正解)」のデータ数である。また、Mfp(i)は、出力レベルX(i)における「偽陽性(第1種過誤)」のデータ数である。
出力レベルX=1である場合、物品12の分類(つまり、該当)を概ね正しく判定しているため、正答率Y=1(つまり、100%)になる。一方、出力レベルXが0に近づくほど、母集団の数及び不正解(偽陽性)の数が少なくなるので、正答率Yが0に近づいていく。すなわち、正答率曲線80は、2点(0,0)、(1,1)を結ぶ単調増加関数を示す場合が多い。
図6Bは、偽物学習データのみからなる母集団における正答率曲線80を示す。具体的には、上記の(1)式、以下の(3)式に示すK個のプロット(i=1〜K)を順次接続することで、本図に示す正答率曲線80が得られる。
Y=Mtp(i)/{Mtp(i)+Mfn(i)} ‥(3)
ここで、Mtp(i)は、i番目の出力レベルX(i)における「真陽性(正解)」のデータ数である。また、Mfn(i)は、出力レベルX(i)における「偽陰性(第2種過誤)」のデータ数である。
出力レベルX=0である場合、物品12の分類(つまり、非該当)を概ね正しく判定しているため、正答率Y=(つまり、100%)になる。一方、出力レベルXが1に近づくほど、母集団の数及び不正解(偽陰性)の数が少なくなるので、正答率Yが0に近づいていく。すなわち、正答率曲線は、2点(1,0)、(0,1)を結ぶ単調減少関数を示す場合が多い。
図6Cは、本物学習データ及び偽物学習データを混合してなる母集団における正答率曲線80を示す。具体的には、上記の(1)式、以下の(4)式に示すK個のプロット(i=1〜K)を順次接続することで、本図に示す正答率曲線80が得られる。
Y={Mtn(i)+Mtp(i)}
/{Mtn(i)+Mfp(i)+Mtp(i)+Mfn(i)} ‥(4)
例えば、本物と偽物の混合比が1:1である場合、正答率曲線80は、図6A及び図6Bに示す2つの正答率Yの和に概ね等しい曲線形状になる。
このように、学習処理部64は、物品12の本物及び偽物に関する学習データのうち、いずれか一方のみで構成される母集団における正答率曲線80を作成してもよい。これにより、正答率曲線80の単調性(増加又は減少)が得られ易くなり、統計的規則性がさらに高くなる。
ステップS5において、収束判断部74は、ステップS4で作成された正答率曲線80が収束条件を満たすか否かを判断する。この収束条件は、例えば、[1]正答率曲線80と、予め定められた目標曲線との差分量が閾値よりも小さいこと、[2]学習処理の前後にわたる正答率曲線80の変化量が閾値よりも小さいこと、が挙げられる。
図7では、前回及び今回作成した2つの正答率曲線80(以下、前者を「前回曲線81」、後者を「今回曲線82」という)が重ねて表記されている。前回曲線81は、γoldを指数とする累乗関数で近似的に表現される。今回曲線82は、γnewを指数とする累乗関数で近似的に表現される。
ここで、正答率曲線80の変化量は、例えば、正答率Yの最大差分値(ΔY)であってもよいし、関数の形状を特定可能な係数(ここでは、指数)の差の絶対値(|γnew−γold|)であってもよい。
このように、学習処理部64は、学習処理の前後にわたる正答率曲線80の変化量が閾値よりも小さくなった場合に、収束条件を満たすとして学習処理を終了してもよい。正答率曲線80の収束性に着目することで、学習状態の最適化を図ることができる。
収束条件を満たさないと判断された場合(ステップS5:NO)、ステップS3に戻って、以下、ステップS3〜S5を順次繰り返す。一方、収束条件を満たすと判断された場合(ステップS5:YES)、ステップS6に進む。
ステップS6において、学習処理部64は、学習器62に対する学習処理を終了する。この学習器62を用いることで、図2に示すように、真贋判定を含む緻密かつ高精度な物品判定を行うことができる。
[商取引支援システム10による効果]
以上のように、商取引支援システム10(物品判定システム)は、物品12を撮像可能なカメラ44を有する携帯端末18と、カメラ44により得られた物品12の画像情報D1を携帯端末18から取得可能に構成される取引管理サーバ14と、を備える。
そして、取引管理サーバ14(物品判定装置)は、[1]物品12の画像特徴量を入力とし、物品12の一致度を示す多値又は連続値を出力とする学習器62と、[2]学習データ群D2を用いて学習器62に対する学習処理を実行する学習処理部64と、を備え、[3]学習処理部64は、学習データ群D2の全部又は一部を母集団とする、学習器62の出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線80を作成し、正答率曲線80が収束条件を満たす場合に学習処理を終了する。
また、この物品判定方法及び物品判定プログラムによれば、学習データ群D2の全部又は一部を母集団とする、学習器62の出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線80を作成し(ステップS4)、正答率曲線80が収束条件を満たす場合に(ステップS5:YES)、学習器62に対する学習処理を終了する(ステップS6)。
このように、学習データ群D2の全部又は一部を母集団とする正答率曲線80が収束条件を満たす場合に学習処理を終了するので、学習器62は、統計的規則性が高い判定特性(つまり、出力レベルに対する出力結果の正答率)に基づいた物品12の判定処理を実行可能となる。これにより、真贋判定を含む緻密かつ高精度な物品判定を行うことができる。
[変形例]
<第1例>
図6A〜図6Cの例では、1組の学習データにつき1つの出力値(最大値のみ)を用いて正答率曲線80を作成したが、この作成方法に限られない。
図8は、変形例における正答率曲線84、86の作成方法を示す図である。ここで、学習器62の出力層70には150個のニューロンがあり、出力値(ラベル値)が大きい順に、第1位〜第150位のランク付けがなされているとする。
ここで、正答率曲線84は、第1位の出力値(=0.95)を「正解」とし、第2位の出力値(=0.62)を「不正解」として、1組の学習データにつき標本数を二重に計上して作成された1つ分の曲線に相当する。
一方、正答率曲線86は、第1位の出力値(=0.95)を「正解」とし、第2位の出力値(=0.62)を「不正解」とし、第3位の出力値(=0.38)を「不正解」として、1組の学習データにつき順位毎に作成された3つの曲線に相当する。
このように、画像特徴量の入力に対して物品12の分類に応じた複数の一致度を一括で出力する学習器62に関して、学習処理部64は、学習器62により一括で出力された上位の2つ以上の一致度に関する正答率曲線84、86を作成してもよい。これにより、2つ以上の一致度の相関関係を正答率曲線84、86に反映させることができる。
<第2例>
また、取引管理サーバ14は、学習器62から出力された物品12の一致度、該一致度に基づく物品12の分類結果、及び/又は、物品12の商取引、搬入出若しくは通関に関する情報を、外部に向けて出力可能に構成される出力装置(通信部20の他、ディスプレイ、スピーカ)をさらに備えてもよい。
これにより、判定対象の物品12に関する有用な情報を提供可能となり、様々なユースケースに適用することができる。具体的には、鑑定、検査、査察、警備、或いは港湾・空港での通関に関わる各種業務(スクリーニング、セカンドオピニオンを含む)のみならず、当該業務の教育にも活用してもよい。或いは、画像情報D1を用いた製品の自動検品(例えば、プリント基板における半田付けの良否判定、カニを含む動植物の年齢・鮮度の判定)にも適用可能である。
[補足]
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。或いは、技術的に矛盾が生じない範囲で各々の構成を任意に組み合わせてもよい。
例えば、上記した実施形態では、物品判定装置を汎用計算機(コンピュータ)により構成しているが、これに代わってFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路を含む任意のハードウェア構成を採用してもよい。
10…商取引支援システム(物品判定システム)
12…物品 14…取引管理サーバ(物品判定装置)
16…ストレージ装置 18…携帯端末
20…通信部(情報出力部) 22…制御部
24…記憶部 26…データベース処理部
28…物品判定部 30…取引管理部
32…パラメータ群 36…学習情報DB
38…出品情報DB 40…商取引情報DB
44…カメラ 46…表示部
60…特徴量生成部 62…学習器
64…学習処理部 66…入力層
68…中間層 70…出力層
72…パラメータ更新部 74…収束判断部
80、84、86…正答率曲線 D1…画像情報
D2…学習データ群 D3…判定結果
D4…相場情報

Claims (8)

  1. 物品の画像特徴量を入力とし、前記物品の一致度を示す多値又は連続値を出力値として出力する学習器と、
    学習データ群を用いて前記学習器に対する学習処理を実行する学習処理部と、
    を備え、
    前記学習器は、出力層から複数の前記出力値を出力し、
    前記学習処理部は
    複数の前記出力値のうち最も大きい値を所定の幅で区分した出力レベルごとに出力結果の正答率を並べたヒストグラムを用いて、前記出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線を作成し、
    前記正答率曲線が収束条件を満たす場合に前記学習処理を終了することを特徴とする物品判定装置。
  2. 請求項1に記載の物品判定装置において、
    前記学習処理部は、前記学習処理の前後にわたる前記正答率曲線の変化量が閾値よりも小さくなった場合に、前記収束条件を満たすとして前記学習処理を終了することを特徴とする物品判定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の物品判定装置において、
    前記学習処理部は、前記物品の本物及び偽物に関する学習データのうち、いずれか一方のみで構成される前記学習データ群における前記正答率曲線を作成することを特徴とする物品判定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品判定装置において、
    前記学習器は、前記画像特徴量の入力に対して前記物品の分類に応じた一致度を示す複数の前記出力値を一括で出力し、
    前記学習処理部は、前記学習器により一括で出力された複数の前記出力値のうち上位の2つ以上の前記出力値を用いて複数の前記正答率曲線を作成することを特徴とする物品判定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の物品判定装置において、
    前記学習器から出力された前記物品の一致度、該一致度に基づく前記物品の分類結果、及び/又は、前記物品の商取引、搬入出若しくは通関に関する情報を、外部に向けて出力可能に構成される情報出力部をさらに備えることを特徴とする物品判定装置。
  6. 物品を撮像可能なカメラを有する携帯端末と、
    前記カメラにより得られた前記物品の画像情報を前記携帯端末から取得可能に構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の物品判定装置と、
    を備えることを特徴とする物品判定システム。
  7. 物品の画像特徴量を入力とし、前記物品の一致度を示す多値又は連続値を出力値として出力する学習器に、コンピュータが学習を行わせる学習方法であって、
    前記学習器は、出力層から複数の前記出力値を出力するものであり、
    複数の前記出力値のうち最も大きい値を所定の幅で区分した出力レベルごとに出力結果の正答率を並べたヒストグラムを用いて、前記出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線を作成するステップと
    前記正答率曲線が収束条件を満たす場合に、前記学習器に対する学習処理を終了するステップと、
    を含むことを特徴とする学習方法。
  8. 物品の画像特徴量を入力とし、前記物品の一致度を示す多値又は連続値を出力値として出力する学習器を含むコンピュータに実行させる物品判定プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記学習器の出力層から複数の出力値を出力するステップと、
    複数の前記出力値のうち最も大きい値を所定の幅で区分した出力レベルごとに出力結果の正答率を並べたヒストグラムを用いて、前記出力レベルに対する出力結果の正答率の関係を示す正答率曲線を作成するステップと、
    前記正答率曲線が収束条件を満たす場合に、前記学習器に対する学習処理を終了するステップと、
    を実行させることを特徴とする物品判定プログラム。
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