JP6741374B2 - オンライン・レンタル・システムおよびオンライン・レンタル方法 - Google Patents

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本発明は、不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルする技術に関し、特に、レンタル対象に固有の局地的識別信号を発信する発信機とユーザの携帯端末と管理サーバとを用いてレンタル対象のレンタルを行う技術に関する。
近年、レンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うサービスが普及しつつある。そのレンタル対象は、動産に及び、さらに不動産にも及ぶ。
不動産としてのレンタル対象としては、例えば、ユーザが短期的に滞在可能である宿泊施設(例えば、ホテル内の部屋、一時的に他人にレンタルされる個人宅、共同住宅などの居室)またはユーザが長期的に滞在可能である滞在施設(例えば、個別住宅、共同住宅など)の部屋、コインロッカー、駐車場(例えば、同じ駐車場内の個別駐車スペース)などがある。
動産としてのレンタル対象としては、例えば、陸上、水上または飛行する乗物(例えば、レンタカー、貸し自転車など)、レンタル家具、レンタル衣服類、レンタル電気製品、電気製品に着脱可能に装着されるレンタル付属品(例えば、電池または充電器)、視聴覚コンテンツが記録されているレンタル記録媒体(例えば、CD)であってユーザによって再生可能なものなどがある。
乗物としてのレンタル対象としては、例えば、自転車がある。例えば、観光地においては、旅行者が目的地まで移動するための手段として自転車を旅行者にレンタルするサービスが存在し、また、市街地においても、通勤やその他の移動を行う手段として自転車をユーザにレンタルするサービスが存在する。
自転車の貸出および返却をユーザに対して行うサービスを提供するための具体的な技術が既に提案されている。
例えば、特許文献1には、自転車をレンタルするために、各ステーション(貸出しまたは返却を行うステーション)を外部の管理センタとの通信によって管理する技術が開示されている。この技術は、各自転車に2次元コードを割り当てて、それを第1の印刷媒体上に表示する点と、各ステーションに2次元コードを割り当てて、それを第2の印刷媒体上に表示する点と、各自転車を保管するために各自転車にダイヤル錠が施錠される点と、ユーザは、自身が借りたい自転車の前記2次元コードを読み取り、その情報をユーザの携帯通信機器を介して前記管理センタに送信し、それにより、その管理センタが今回の自転車を認識する点とを特徴とする。
また、特許文献2にも、自転車をレンタルするために、各ステーションを外部の管理センタとの通信によって管理する技術が開示されている。この技術は、自転車ごとに鍵を用いる点と、前記管理センタが、ユーザの携帯通信機器から、ユーザが借りたい自転車の車両番号を受信すると、その自転車の前記鍵を解錠するための解錠信号をその鍵に送信する点と、前記解錠信号を受信すると、前記鍵が自動的に解錠される点とを特徴とする。
また、特許文献3にも、自転車をレンタルするために、各ステーションを外部の管理センタとの通信によって管理する技術が開示されている。この技術は、同じステーション内において、自転車ごとにスタンドを設置する点と、そのスタンドが鍵を用いる点と、前記管理センタが、ユーザから、携帯通信機器を介して、その携帯通信機器と特定のスタンドとを表す操作メッセージを受信すると、前記鍵を解錠するための解錠信号を前記特定のスタンドに送信する点と、前記解除信号を受信すると、前記鍵が解錠される点とを特徴とする。
また、特許文献4には、自転車または自動車用の駐車場をユーザにレンタルする技術が開示されている。この技術によれば、駐車車両に、局地的識別信号すなわちビーコン信号を発信するビーコン装置が搭載される一方、駐車場内の各駐車位置に、前記ビーコン装置から前記ビーコン信号を受信する駐車位置管理装置が設置される。その駐車位置管理装置は、受信したビーコン信号から、対応する駐車車両を特定する。
特開2011−248813号公報 特許第5008108号公報 特許第5507916号公報 特開2015−153217号公報
本発明者らは、上述のレンタル・ビジネスにつき、種々の研究を行い、その結果、レンタル対象に、局地的識別信号を発信する発信機を設置し、その発信機と、ユーザの携帯端末と、管理サーバとを用いてレンタル・ビジネスを行う新たな技術を提案した。
その技術によれば、レンタル対象に居るユーザの携帯端末は、そのレンタル対象に設置された発信機から局地的識別信号を受信する。そのユーザは、自身が所持する携帯端末を介して、管理サーバと無線通信し、それにより、その管理サーバは、ユーザの携帯端末が発信機から受信した識別信号を、前記携帯端末から、前記発信機に対応する発信機IDまたはその発信機に対応するレンタル対象に対応するレンタル対象IDという形態で実質的にリアルタイムで受信する。管理サーバは、その受信したIDに基づき、レンタル対象を特定するとともに、前記IDを受信した時刻を、レンタル対象の貸出時には貸出時刻、レンタル対象の返却時には返却時刻としてそれぞれ認識する。
しかし、本発明者らは、この提案した技術には改善の余地があることに気が付いた。すなわち、この技術は、レンタル対象の位置と発信機の位置とが常に互いに正規に対応することを前提とする。そのため、何らかの理由で、ある発信機が、最初の正規のレンタル対象の位置から移動させられてしまうと、そのことを知らずにこの技術を実施すると、ユーザの携帯端末および管理サーバのうち少なくとも管理サーバは、その発信機が現在配置されているレンタル対象を、最初の正規のレンタル対象として誤って認識されてしまう。
そのため、このような特性がユーザによって悪用されると、次のような不正行為が行われ得る。
すなわち、一例においては、ユーザが、ある位置Aに位置する駐車場(ここに、発信機が設置されている)をレンタルする(すなわち、その駐車場に自身の車両を駐車するために入庫する)。この場合、ユーザは、その駐車を終了するときには、それまで滞在していた位置Bから位置Aに戻り、自身の車両をその位置Aから出庫すべきである。
このとき、位置Aが、ユーザの現在位置、すなわち、これからその位置Aに戻る行程の出発地点である位置Bから遠く離れており、そのため、ユーザが位置Aに戻るために長時間が必要であるとすると、その移動時間分、駐車時間が長くなり、ひいては、駐車料金も増えることが容易に予想される。
そこで、ユーザは、前述の特性を利用した不正行為を思い付く可能性がある。
すなわち、ユーザは、車両を位置A(駐車場)に入庫し、その位置Aに正規に配備されている発信機を媒介として管理サーバに入庫リクエストを送信し、そうすると、その管理サーバは、駐車を許可するとともに駐車時間の計測をスタートさせる。
位置Aから出発する前に、ユーザは、位置Aに車両を残したまま、位置Aから発信機を不正に取り外し、その発信機を持って、ユーザの滞在予定位置に近い位置B(別の駐車場)まで移動する。出庫のために、ユーザが、滞在位置から位置Bに移動し、その位置Bにおいて出庫リクエストを出すと、管理サーバは、位置Bを位置Aとして誤って認識し、よって、ユーザがあたかも位置Aにおいて出庫リクエストを出したと誤って認識する。すなわち、不正なユーザは、管理サーバを欺いて、位置Aに戻って出庫リクエストを出す公正なユーザになりすますのである。
このような不正行為が管理サーバによって見破られないと、計算上の駐車時間が真の駐車時間より短縮され、計算上の駐車料金が真の駐車料金より減額されてしまう。ユーザは、その不正に減額した駐車料金を精算し、その後、位置Aに戻り、実際に自身の車両を位置Aから出庫する。
以上、駐車ビジネスに適用した場合を例にとり、本発明者らが提案したレンタル・ビジネスには、なりすましという問題があることを説明したが、同じ問題が他の形式のレンタル・ビジネスに適用した場合にも存在することが容易に推測される。
以上の知見を背景にして、本発明は、不動産または動産であるレンタル対象に固有の局地的識別信号を発信する発信機とユーザの携帯端末と管理サーバとを用いてレンタル対象のレンタルを行う技術であって、発信機に対するユーザまたはその他の者の不正行為がない場合にレンタル対象のレンタルを行う技術を提供することを課題としてなされたものである。
その課題を解決するために、本発明の第1のアスペクトによれば、不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル・システムであって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、固有の識別信号を発信するものと、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、
ユーザの携帯端末と無線通信することにより、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバと
を含み、
ユーザの携帯端末は、
地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位部と、
前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信部と、
前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定られた対応関係を記憶する記憶部と、
画面と、
その画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する第1表示部と、
ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に前記画面上に表示されている場合には、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象の使用開始時には、ユーザが使用開始リクエストを発するために操作される使用開始ボタン、使用終了時には、ユーザが使用終了リクエストを発するために操作される使用終了ボタンを前記画面上に表示し、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に前記画面上に表示されていない場合には、前記使用開始ボタンおよび前記使用終了ボタンを前記画面上に表示しないことおよび/または警告を表示することを行う第2表示部と
を含むオンライン・レンタル・システムが提供される。
また、本発明の第2のアスペクトによれば、
不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル方法であって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、固有の識別信号を発信する発信機が設置され、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバとが無線通信し、
ユーザの携帯端末は、前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定められた対応関係を記憶しており、
当該オンライン・レンタル方法は、
ユーザの携帯端末が、地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位工程と、
ユーザの携帯端末が、前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信工程と、
ユーザの携帯端末が、画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する第1表示工程と、
ユーザの携帯端末が、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが前記画面上に一緒に表示されている場合には、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象の使用開始時には、ユーザが使用開始リクエストを発するために操作される使用開始ボタン、使用終了時には、ユーザが使用終了リクエストを発するために操作される使用終了ボタンを前記画面上に表示し、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に前記画面上に表示されていない場合には、前記使用開始ボタンおよび前記使用終了ボタンを前記画面上に表示しないことおよび/または警告を表示することを行う第2表示工程と
を含むオンライン・レンタル方法が提供される。
また、本発明の第1側面によれば、不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル・システムであって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、
その課題を解決するために、本発明の第1側面によれば、不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル・システムであって、
識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式のものと、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、
ユーザの携帯端末と無線通信することにより、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバと
を含み、
ユーザの携帯端末は、
地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位部と、
前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信部と、
前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定られた対応関係を記憶する記憶部と、
画面と、
その画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示部と、
前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されている場合に、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象を、ユーザによって選択されるレンタル対象として選択する選択部と
を含むオンライン・レンタル・システムが提供される。
また、本発明の第2側面によれば、不動産または動産であるレンタル対象についてレンタル・サービスを受けるためにユーザによって操作される携帯端末であって、
地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位部と、
前記レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、前記レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式のものから前記識別信号を受信する受信部と、
前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定られた対応関係を記憶する記憶部と、
画面と、
その画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として前記画面上に表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示部と、
前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されている場合に、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象を、ユーザによって選択されるレンタル対象として選択する選択部と
を含むレンタル・サービス用ユーザ携帯端末が提供される。
また、本発明の第3側面によれば、不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル方法であって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式の発信機が設置され、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバとが無線通信し、
ユーザの携帯端末は、前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定められた対応関係を記憶しており、
当該オンライン・レンタル方法は、
ユーザの携帯端末が、地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位工程と、
ユーザの携帯端末が、前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信工程と、
ユーザの携帯端末が、画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示工程と、
ユーザの携帯端末が、前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されている場合に、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象を、ユーザによって選択されるレンタル対象として選択する選択工程と
を含むオンライン・レンタル方法が提供される。
また、本発明の第4側面によれば、不動産または動産であるレンタル対象についてレンタル・サービスを受けるためにユーザによって操作される携帯端末を作動させる方法であって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式の発信機が設置され、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバとが無線通信し、
ユーザの携帯端末は、前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定められた対応関係を記憶しており、
当該方法は、
ユーザの携帯端末が、地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位工程と、
ユーザの携帯端末が、前記発信機から前記識別信号を受信する受信工程と、
ユーザの携帯端末が、画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示工程と、
前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されている場合に、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象を、ユーザによって選択されるレンタル対象として選択する選択工程と
を含むユーザ携帯端末作動方法が提供される。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
(1) 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル・システムであって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、対応するレンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式のものと、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末であって地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位機能を有するものと無線通信することにより、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバと
を含み、
前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との対応関係が既知であり、
前記管理サーバは、
ユーザの現在位置と、そのときにユーザの携帯端末が前記発信機から受信している識別信号に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置との距離が基準距離以上である場合に、ユーザからのレンタル関連リクエストをユーザの携帯端末から受信しないか、または、受信するが処理しないリクエスト拒絶部を含むオンライン・レンタル・システム。
(2) ユーザの携帯端末は、
前記発信機から前記識別信号を受信し、
その受信した識別信号から、前記正規レンタル基準位置の地理的座標を特定し、
ユーザの現在位置を測定し、それにより、ユーザの現在位置の地理的座標を取得し、
前記取得された正規レンタル基準位置の地理的座標と、前記取得されたユーザの現在位置の地理的座標とに基づき、前記距離が前記基準距離以上であるか否かを判定し、前記距離が前記基準距離以上である場合に、前記レンタル関連リクエストを前記管理サーバに送信せず、
前記リクエスト拒絶部は、前記距離が前記基準距離以上である場合に、結果的に、前記レンタル関連リクエストをユーザの携帯端末から受信しない(1)項に記載のオンライン・レンタル・システム。
(3) ユーザの携帯端末は、
画面を有し、
その画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として前記画面上に表示し、
その部分地図上に前記正規レンタル基準位置が存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、
前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示し、
前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されていない場合に、前記距離が前記基準距離以上であると判定し、前記レンタル関連リクエストを前記管理サーバに送信しない(2)項に記載のオンライン・レンタル・システム。
(4) ユーザの携帯端末は、
前記発信機から受信した識別信号から前記正規レンタル基準位置の地理的座標を前記管理サーバが特定するための情報をその管理サーバに送信し、
測定したユーザの現在位置の地理的座標を取得し、その取得されたユーザの現在位置の地理的座標を前記管理サーバに送信し、
前記リクエスト拒絶部は、
ユーザの携帯端末から受信した前記情報から、前記正規レンタル基準位置の地理的座標を特定し、
その特定された正規レンタル基準位置の地理的座標と、前記受信したユーザの現在位置の地理的座標とに基づき、前記距離が前記基準距離以上であるか否かを判定し、前記距離が前記基準距離以上である場合に、前記レンタル関連リクエストをユーザの携帯端末から受信するが、そのレンタル関連リクエストを処理しない(1)項に記載のオンライン・レンタル・システム。
(5) 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル方法であって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、前記レンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式の発信機が設置され、
前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との対応関係が既知であり、
当該オンライン・レンタル方法は、
ユーザの現在位置と、そのときにユーザの携帯端末が前記発信機から受信している識別信号に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置との距離が基準距離以上である場合に、前記管理サーバが、ユーザからのレンタル関連リクエストをユーザの携帯端末から受信しないか、または、受信するが処理しないリクエスト拒絶工程を含むオンライン・レンタル方法。
(6) 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル方法であって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、前記レンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式の発信機が設置され、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザは、自身の携帯端末を介して、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバと無線通信し、
当該オンライン・レンタル方法は、
前記正規レンタル基準位置に居るユーザの携帯端末が前記発信機から前記識別信号を有効に受信すると、その受信した識別信号を、前記管理サーバが、前記携帯端末から、前記レンタル対象または前記発信機に固有であるIDという形態で実質的にリアルタイムで受信するリアルタイム受信工程と、
その受信したIDに基づき、前記管理サーバが、前記レンタル対象を特定するとともに、前記IDを受信した時刻を、レンタル対象の貸出し時には貸出時刻、レンタル対象の返却時には返却時刻としてそれぞれ認識する情報認識工程と
を含むオンライン・レンタル方法。
(7) (5)または(6)項に記載の方法を実施するためにユーザの携帯端末のコンピュータによって実行されるプログラム。
本項および他の項に係るプログラムは、例えば、それの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せを意味するように解釈したり、それら指令の組合せのみならず、各指令に従って処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能であるが、それらに限定されない。
また、このプログラムは、それ単独でコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとしたり、他のプログラムと共にコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとすることができるが、それらに限定されない。後者の場合、本項に係るプログラムは、データを主体とするものとすることができるが、それに限定されない。
(8) (5)または(6)項に記載の方法を実施するために管理サーバのコンピュータによって実行されるプログラム。
(9) (8)項に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
この記録媒体は種々な形式を採用可能であり、例えば、フレキシブル・ディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・ストレージ等のいずれかを採用し得るが、それらに限定されない。
(10) 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル・システムであって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、対応するレンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式のものと、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と無線通信することにより、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバと
を含み、
その管理サーバは、
前記レンタル対象に居るユーザの携帯端末が前記発信機から前記識別信号を有効に受信すると、その受信した識別信号を、前記携帯端末から、前記発信機またはその発信機に対応するレンタル対象に固有であるIDという形態で実質的にリアルタイムで受信するリアルタイム受信部と、
その受信したIDに基づき、ユーザが実際に居るレンタル対象を特定するとともに、前記IDを受信した時刻を、レンタル対象の貸出し時には貸出時刻、レンタル対象の返却時には返却時刻としてそれぞれ認識する情報認識部と
を含むオンライン・レンタル・システム。
(11) 前記情報認識部は、ユーザの携帯端末が前記発信機から、同じIDを表す識別信号を複数回、互いに異なる時刻に有効に受信したことをトリガーとして起動する(10)項に記載のオンライン・レンタル・システム。
(12) 前記リアルタイム受信部は、ユーザの携帯端末が前記発信機から、同じIDを表す識別信号を複数回、互いに異なる時刻に有効に受信すると、その受信した識別信号によって表されるIDを前記携帯端末から実質的にリアルタイムで受信し、
前記情報認識部は、前記リアルタイム受信部が前記携帯端末から前記IDを受信すると、起動する(11)項に記載のオンライン・レンタル・システム。
(13) 前記リアルタイム受信部は、ユーザの携帯端末が前記発信機から前記識別信号を受信するごとに、その識別信号によって表されるIDを前記携帯端末から実質的にリアルタイムで受信し、
前記情報認識部が、前記リアルタイム受信部が前記携帯端末から、同じIDを複数回、互いに異なる時刻に受信すると、起動する(11)項に記載のオンライン・レンタル・システム。
本発明によれば、さらに、次の態様も得られる。
(1) 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル・システムであって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、対応するレンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式のものと、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、
ユーザの携帯端末と無線通信することにより、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバと
を含み、
ユーザの携帯端末は、
地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位部と、
前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信部と、
前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定られた対応関係を記憶する記憶部と、
画面と、
その画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示部と、
前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されていない場合に、レンタル関連リクエストを前記管理サーバに送信しないリクエスト拒絶部と
を含むオンライン・レンタル・システム。
(2) 前記レンタル対象は、宿泊施設、滞在施設、コインロッカー、駐車場、乗物、家具、衣服類、電気製品もしくはその付属品または記録媒体である(2)項に記載のオンライン・レンタル・システム。
(3) 不動産または動産であるレンタル対象についてレンタル・サービスを受けるためにユーザによって操作される携帯端末であって、
地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位部と、
前記レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、前記レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、対応するレンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式のものから前記識別信号を受信する受信部と、
前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定られた対応関係を記憶する記憶部と、
画面と、
その画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として前記画面上に表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示部と、
前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されていない場合に、ユーザからのレンタル・サービスのリクエストを拒絶するリクエスト拒絶部と
を含むレンタル・サービス用ユーザ携帯端末。
(4) 前記レンタル対象は、宿泊施設、滞在施設、コインロッカー、駐車場、乗物、家具、衣服類、電気製品もしくはその付属品または記録媒体である(3)項に記載のレンタル・サービス用ユーザ携帯端末。
(5) 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル方法であって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、前記レンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式の発信機が設置され、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバとが無線通信し、
ユーザの携帯端末は、前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定められた対応関係を記憶しており、
当該オンライン・レンタル方法は、
ユーザの携帯端末が、地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位工程と、
ユーザの携帯端末が、前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信工程と、
ユーザの携帯端末が、画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示工程と、
ユーザの携帯端末が、前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されていない場合に、レンタル関連リクエストを前記管理サーバに送信しないリクエスト拒絶工程と
を含むオンライン・レンタル方法。
(6) 不動産または動産であるレンタル対象についてレンタル・サービスを受けるためにユーザによって操作される携帯端末を作動させる方法であって、
レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、前記レンタル対象を直接的にまたは間接的に識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式の発信機が設置され、
前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバとが無線通信し、
ユーザの携帯端末は、前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定められた対応関係を記憶しており、
当該方法は、
ユーザの携帯端末が、地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位工程と、
ユーザの携帯端末が、前記発信機から前記識別信号を受信する受信工程と、
ユーザの携帯端末が、画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する表示工程と、
前記画面上に、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に表示されていない場合に、ユーザの携帯端末が、ユーザからのレンタル・サービスのリクエストを拒絶するリクエスト拒絶工程と
を含むユーザ携帯端末作動方法。
(7) (5)または(6)項に記載の方法を実施するためにユーザの携帯端末のコンピュータによって実行されるプログラム。
(8) (7)項に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
図1は、本発明の例示的な第1の実施形態に従う駐車場管理システムによって集中的に管理される複数の駐車場のうちの一つを、その駐車場に設置されている少なくとも1台の発信機と共に例示的に示す平面図である。
図2は、図1に示す駐車場管理システムにおいて、複数の駐車場に設置されている発信機と、それら駐車場にそれぞれ居る複数人のユーザの携帯端末と、遠隔地にある管理センタ内の管理サーバとが互いに通信する様子の一例を示す斜視図である。
図3は、共に図2に示すいずれかの発信機といずれかのユーザの携帯端末との間での近距離一方向通信と、その携帯端末と同図に示す管理サーバとの間での遠距離双方向通信とをそれぞれ概念的に表す図である。
図4は、図1に示すいずれかの発信機を概念的に表す機能ブロック図である。
図5は、図4に示す発信機のコンピュータによって実行されるプログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
図6(a)は、図1に示す複数台の車室別発信機を、それら発信機が1台ずつ設置されている複数の車室と共に拡大して示す平面図であり、図6(b)は、図1に示す1台の駐車場別発信機を、その発信機が設置されている1つの駐車場と共に拡大して示す平面図であり、いずれの平面図にも、さらに、各発信機に割り当てられた受信可能エリアと有効受信エリアとが概念的に表されている。
図7は、図2に示すいずれかのユーザの携帯端末を概念的に表す機能ブロック図である。
図8は、図7における駐車場データメモリに最初からかまたは管理サーバもしくは別の地図データベースからダウンロードされて更新可能に記憶される駐車場データ・テーブルを表形式で概念的に表す図である。
図9は、図7における発信機データメモリに最初からかまたは管理サーバからダウンロードされて更新可能に記憶される発信機データ・テーブルを表形式で概念的に表す図である。
図10は、図7におけるユーザ別駐車データメモリに随時、更新可能に記憶される駐車データ・テーブルを表形式で概念的に表す図である。
図11は、ユーザを目標地に向かってナビゲートするために、図7に示すユーザの携帯端末のコンピュータによって実行されるプログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
図12は、ユーザが車両を駐車場に入庫することを許可するか否かを判定するために、図7に示すユーザの携帯端末のコンピュータによって実行される入庫許否判定プログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
図13は、ユーザが車両を駐車場から出庫することを許可するか否かを判定するために、図7に示すユーザの携帯端末のコンピュータによって実行される出庫許否判定プログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
図14は、ユーザに駐車サービスを提供するために、図7に示すユーザの携帯端末のコンピュータによって実行される駐車サービス提供プログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
図15(a)−図15(d)は、図7に示すユーザの携帯端末の表示部の画面上に表示されるナビゲーション画像が時間と共に変化する様子の一例を示す平面図である。
図16は、図2に示す管理サーバを概念的に表す機能ブロック図である。
図17は、図16に示す管理サーバのコンピュータを概念的に表す機能ブロック図である。
図18は、図17に示す管理サーバのコンピュータによって実行される駐車場管理プログラムの一例の一部を概念的に表すフローチャートである。
図19は、図18に示す駐車場管理プログラムの残りの部分を概念的に表すフローチャートである。
図20は、図18におけるステップS606および図19におけるステップS617の実行によって作成される利用状況管理リストの一例を表形式で概念的に表す図である。
図21は、図17に示す管理サーバが、図20に示す利用状況管理リストを作成する際に当該管理サーバによって参照される対応関係テーブルの一例を表形式で概念的に表す図である。
図22は、本発明の例示的な第2の実施形態に従う駐車場管理システムにおいて、ユーザに駐車サービスを提供するために、ユーザの携帯端末のコンピュータによって実行される駐車サービス提供プログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
図23は、前記第2の実施形態に従う駐車場管理システムのうちの管理サーバのコンピュータを概念的に表す機能ブロック図である。
図24は、図23に示す管理サーバのコンピュータによって実行される駐車場管理プログラムの一例の一部を概念的に表すフローチャートである。
図25は、図24に示す駐車場管理プログラムの残りの部分を概念的に表すフローチャートである。
図26(a)および図26(b)は、図24におけるステップS803−805の実行内容を概念的に説明するための例示的ないくつかのシナリオを概念的に表す図である。
図27は、本発明の例示的な第3の実施形態に従う駐車場管理システムにおいて、ユーザに駐車サービスを提供するために、ユーザの携帯端末のコンピュータによって実行される駐車サービス提供プログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
図28は、前記第3の実施形態に従う駐車場管理システムにおいて、発信機とユーザの携帯端末との間での近距離一方向通信と、そのユーザの携帯端末と管理サーバとの間での遠距離双方向通信とのぞれぞれにおける信号のやりとりの一例を時系列的に概念的に表す図である。
図29は、本発明の例示的な第4の実施形態に従う駐車場管理システムにおいて、発信機とユーザの携帯端末との間での近距離一方向通信と、そのユーザの携帯端末と管理サーバとの間での遠距離双方向通信とのぞれぞれにおける信号のやりとりの一例を時系列的に概念的に表す図である。
以下、本発明のいくつかの例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、図1および図2を参照するに、本発明の例示的な第1の実施形態に従う駐車場管理システム(前述の「オンライン・レンタル・システム」の一例であり、以下、単に「システム」という。)10は、各々、複数台の車両が駐車可能な複数の駐車場20(図1には、それら駐車場20のうちの代表的な駐車場20のみが図示されている)を管理するためのシステムである。
図1には、駐車場20が平面図で示されている。その駐車場20は、複数台の車両の同時駐車を可能にする複数の車室22を有する。この駐車場20には、唯一の入出庫口24(入庫口でもあるし出庫口でもある)が存在する。
この駐車場20は、無人式であり、さらに、この駐車場20には、駐車場20の入出庫口24からの不正車両の出庫を阻止するために適宜開閉するゲート装置も、車室22からの不正車両の出庫を阻止するために適宜出没する車止め装置も、運転者であるユーザに対し、駐車料金の支払いを条件に駐車券をユーザに対して発行する発券機および精算機も設置されていない。
なお、「車両」なる用語の定義について付言するに、「車両」なる用語は、自動車のみならず、自転車、自動二輪車等、あらゆる種類の移動体を包含する用語として解釈すべきである。
図1に示すように、駐車場20の敷地には、2種類の駐車区画が存在する。それは、各車両のユーザに対し、1日単位で車室22を貸し出すための区画(一時預り区画または日貸し用区画)と、各車両のユーザに対し、事前の契約を前提に、1月単位で車室22を貸し出すための区画(月極用区画)とである。以下、単に「駐車場20」というときには、この駐車場20のうち、一時預り区画のみを意味する。
ところで、駐車場20の管理方式として、各駐車場20ごとに、その駐車場20に設置された設備のみを用いて自立的に(個別的にないしは自己完結的に)管理される自立管理方式と、複数の駐車場20が遠隔的にある管理サーバと通信することによってそれら駐車場20を集中的に管理する集中管理方式とが存在する。本実施形態に従うシステム10は、その駐車場管理方式として前述の集中管理方式を採用している。
具体的には、図1および図2に示すように、このシステム10は、複数の駐車場20に設置される少なくとも1台の発信機(駐車場側ユニットの一例)30と、複数の駐車場20を集中的に管理する管理センタ40に設置される管理サーバ(センタ側ユニットの一例)50とを備えている。
本実施形態においては、同じ駐車場20に複数台の発信機30が設置されている。それら発信機30は、駐車場20において各車室22ごとに設置される複数台の発信機(車室別発信機)30と、駐車場20において複数の車室22に共通に設置される1台の発信機(駐車場別発信機)30とを有する。
各車室別発信機30は、各車室22に固有の駐車スペースIDを識別し得る局地的識別信号を発信するように構成される。この場合、1つの駐車スペースIDは、1つの車室22にとっても固有であると同時に、1台の発信機30にとっても固有である。もちろん、1つの駐車スペースIDが特定されれば、それに対応する車室22が属する1つの駐車場20も特定される。
これに対し、駐車場別発信機30は、1つの駐車場20に固有の駐車スペースIDを識別し得る局地的識別信号を発信するように構成される。この場合、1つの駐車スペースIDは、1台の発信機30にとっても固有である。もちろん、1つの駐車スペースIDが特定されれば、それに対応する1つの駐車場20も特定される。
図2および図3は、各駐車場20ごとに、1つの駐車場別発信機30が設置される駐車管理システム10の一例を示している。同様に、図6(b)は、各駐車場20ごとに、1つの駐車場別発信機30が設置される駐車管理システム10の一例を示している。これに対し、図6(a)は、各車室22ごとに、1つの車室別発信機30が設置される駐車管理システム10の一例を示している。
図2および図3に示すように、このシステム10においては、ユーザが、自身の携帯端末90を用いて、ユーザが現在滞在している1つの駐車場20に設置されている駐車場別発信機30から前述の局地的識別信号を、発信機30との接触状態または非接触状態で受信する(近距離一方向無線通信を行う)とともに、管理センタ40の管理サーバ50との間で遠距離双方向無線通信を行う。
ユーザの携帯端末90は、ユーザによって携帯されるとともに無線通信機能を有するデバイス、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ラップトップ型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、PDAなどである。
ここで、図1における複数台の発信機30を代表する1台の発信機30につき、ハードウエア構成(図4参照)およびソフトウエア構成(図5参照)を説明する。なお、車室別発信機30と駐車場別発信機30は、構成上の差異も機能上の差異も有しない。
まず、概念的に説明するに、発信機30は、各駐車場20に少なくとも1台ずつ設置され、対応する駐車場20に固有の駐車スペースIDを識別し得る識別信号を局地的に発信する非接触式または接触式の通信デバイスである。
発信機30は、例えば、駐車場20の地面に機械的に固着されないように、すなわち、その地面から簡単に離脱可能であるようにその地面に設置される可能性がある。なぜなら、駐車場20として運営される土地の所有者が、ある期間には、駐車場20としての運営を管理会社に依頼したが、突然、その依頼を解消する可能性がある。
そのような場合には、駐車サービスのためのすべての設備を管理会社が速やかに駐車場20から撤去し、その際、現状回復のための手間を最小化するために、発信機30が単に当該土地の地面に載置される可能性があるのである。そのため、発信機30は、不正行為により、正規に設置される駐車場20とは異なる駐車場20に設置されてしまう可能性がある。
発信機30は、少なくとも送信機能を有すれば足りるが、必要に応じ、受信機能をも併有するように構成してもよい。
次に、作動方式を説明するに、発信機30は、固有の識別信号を外部からのトリガ信号を要することなく能動的に、局地的に、かつ、供給電力が不足しない限り永続的に発信する。
発信機30は、一般に、識別信号としてのビーコン信号を発信するビーコン装置、無線標識などの名称でも知られている装置である。この発信機30は、一例においては、原信号を変調することにより、対応する駐車スペースIDを表す識別信号を生成し、その生成された識別信号を、IR信号、Bluetooth(登録商標)信号、NFC(近距離無線通信)信号などとして局地的に発信する。
次に、機能ブロック図である図4を参照してハードウエア構成を説明するに、発信機30は、プロセッサ100およびそのプロセッサ100によって実行される複数のアプリケーションを記憶するメモリ102を有するコンピュータ104を主体として構成されている。
この発信機30は、さらに、電源としての交換可能な使い捨て電池106を有している。電池106に代えて、充電可能な電池を採用したり、外部電源としての商用電源を採用することが可能である。発信機30が電池を内蔵する場合には、外部電源との接続コードが不要となり、発信機30を搬送することが容易となる。この容易さは、かえって、不正行為により、発信機30が正規の駐車場20から別の駐車場20に勝手に移動させられてしまう可能性を助長する。
この発信機30は、さらに、識別信号を生成して発信する発信部108を有している。その発信部108は、電池106によって作動させられるとともに、コントローラ110によって制御される。そのコントローラ110は、コンピュータ100によって制御される。
次に、図5を参照して発信機30のソフトウエア構成を説明するに、発信機30のプロセッサ100は、図5にフローチャートで概念的に表されているプログラムを反復的に実行する。
このプログラムの各回の実行時には、まず、ステップS1において、メモリ102から駐車スペースIDが読み込まれる。
その駐車スペースIDは、駐車場別発信機30を用いるように本実施形態が実施される場合(図6(b)参照)には、その駐車場別発信機30が設置される正規の1つの駐車場20に割り当てられた駐車スペースIDである。
車室別発信機30を用いるように本実施形態が実施される場合(図6(a)参照)には、その車室別発信機30が設置される正規の1つの車室22に割り当てられた(複数の車室22、例えば、互いに隣接した複数の車室22に共通に割り当てられてもよい)固有の駐車スペースIDである。
続いて、ステップS2において、前記読み込まれた駐車スペースIDが反映されるように、原信号(例えば、搬送信号)を変調するための信号がコントローラ110に対して出力される。そのコントローラ110は、発信部108を制御し、その結果、発信部108は、今回発信すべき識別信号を生成する。その後、ステップS3において、その生成された識別信号が発信部108から局地的に発信される。続いて、ステップS1に戻る。
ここで、この発信機30に関連付けてユーザの携帯端末90の一機能を説明するに、その携帯端末90は、発信機30から識別信号を受信している状態で、その携帯端末90のコンピュータに予めインストールされているあるプログラムを起動させると、前記受信した識別信号をリアルタイムで復調し、それにより、前記駐車スペースIDをリアルタイムで解読する。携帯端末90は、さらに、その解読された駐車スペースIDをリアルタイムで管理サーバ50に送信する。
さらに、携帯端末90は、発信機30から識別信号を受信している状態で、その受信した識別信号に基づき、その識別信号を発信したときの発信機30の位置と、その識別信号を受信したときの携帯端末90の位置との間の距離を測定することも行う。
すなわち、携帯端末90は、発信機30から受信した識別信号に基づき、その発信機30に対応する駐車スペースIDと、そのときの発信機30との距離との双方を獲得するようになっているのである。
携帯端末90のユーザは、自身の携帯端末90を持ったまま発信機30に接近し、その携帯端末90を発信機30のうちの発信部108に完全にまたはほぼ接触させると、携帯端末90は、発信機30から識別信号を接触式で受信することができる。
これに対し、携帯端末90のユーザが自身の携帯端末90を持ったまま特定の受信エリア内に進入すると、携帯端末90は、発信機30から識別信号を非接触式で受信することができる。
図6(a)および図6(b)に概念的に平面図で示すように、各発信機30には、2種類の受信エリアが割り当てられる。それらは、受信可能エリアと有効受信エリアである。それらエリアは、いずれも、各発信機30を発信源とする円で概して定義され、受信可能エリアは、最大受信半径を有するのに対し、有効受信エリアは、有効受信半径を有する。
しかし、具体的には、受信可能エリアは、各発信機30の電力供給が正常である場合に、その発信機30からの識別信号が到達可能なエリア、すなわち、そのエリア内に存在する限り、携帯端末90がその識別信号を受信可能なエリアを意味する。
これに対し、有効受信エリアは、受信可能エリアの最大受信半径より小さい有効受信半径を有している。最大受信半径は、任意に設定することが不可能であるのに対し、有効受信半径は、任意に設定することが可能である。
すなわち、最大受信半径は、ハードウエアによって決まる受信限度を意味するのに対し、有効受信半径は、ソフトウエアによって決まる受信限度を意味するということが可能なのである。
前述のように、携帯端末90は、それが受信した識別信号を発信したときの発信機30との距離を測定する。その距離測定値は、有効受信半径を超えることもあれば、超えないこともある。そして、その距離測定値が受信有効半径を超えないときは、携帯端末90が有効受信エリア内に存在するときであるのに対し、その距離測定値が受信有効半径を超えるときは、携帯端末90が受信可能エリア内には存在するが有効受信エリア内には存在しないときである。
携帯端末90は、発信機30から識別信号を受信した後、前記距離測定値が有効受信半径の設定値以下であるか否かを判定し、その設定値以下であると判定すると、携帯端末90が現在、有効受信エリア内に位置するから、携帯端末90は、「発信機30からの識別信号を有効に受信した(以下、単に「識別信号を受信した」ともいう。)」と判定する。
これに対し、携帯端末90は、前記距離測定値が前記設定値より大きいと判定すると、携帯端末90が現在、有効受信エリア外に位置するから、携帯端末90は、「発信機30からの識別信号を有効に受信していない(以下、単に「識別信号を受信していない」ともいう。)」と判定する。
すなわち、本実施形態においては、携帯端末90が有効受信エリア外に位置する場合には、実際には、携帯端末90が識別信号を受信しているにもかかわらず、みかけ上、携帯端末90は識別信号を受信していないこととしてソフトウエア上で取り扱われることになるのである。
本実施形態においては、図6に示すように、受信可能エリアも有効受信エリアも別の発信機30との間でオーバラップしないように、各発信機30の個別性能および相対的位置関係ならびに前記有効受信半径の設定値が設定されている。
次に、機能ブロック図である図7を参照してユーザの携帯端末90のハードウエア構成を説明するに、携帯端末90は、プロセッサ130およびそのプロセッサ130によって実行される複数のアプリケーションを記憶するメモリ132を有するコンピュータ134を主体として構成されている。
この携帯端末90は、さらに、情報を画面(面積が有限で可変または不変であるウィンドウを有する)上に表示する表示部(例えば、液晶ディスプレイ)136と、発信機30および管理サーバ50からの信号を受信する受信部138と、信号を生成してその信号を管理サーバ50に送信する送信部140とを有する。
この携帯端末90は、さらに、ユーザからデータやコマンドを入力するための入力部150を有する。その入力部150は、例えば、所望の情報(例えば、コマンド、データなど)を携帯端末90に入力するためにユーザによって操作可能な操作部を有する。その操作部としては、ユーザによって操作可能なアイコン(例えば、仮想的なボタン)を表示するタッチスクリーン、ユーザによって操作可能な物理的な操作部(例えば、キーボード、キーパッド、ボタンなど)、音声を感知するマイクなどがあるが、これらに限定されない。
この携帯端末90は、さらに、GPS(衛星測位システム)受信機152を有する。GPS受信機152は、よく知られているように、複数のGPS衛星から複数のGPS信号を受信し、それらGPS信号に基づき、GPS受信機152の地球上における位置(緯度、経度および高度)を三角測量によって測定する。
図7に示すように、メモリ132は、地図データメモリ160、駐車場データメモリ162、発信機データメモリ164およびユーザ別駐車データメモリ166を含む複数のデータメモリを有する。
地図データメモリ160には、ユーザの現在位置に応じて、ユーザの携帯端末90が管理サーバ50または別の地図データベース(図示しない)からダウンロードした地図データが一時的に記憶される。その地図データに基づき、表示部136の画面上に地図が表示される。
図8に概念的に表すように、駐車場データメモリ162には、複数の駐車スペースIDと複数の地図座標(緯度X,経度Y)との対応関係が、管理サーバ50からダウンロードされて記憶される。複数の駐車スペースIDは、システム10によって集中的に管理される複数の駐車場20にそれぞれ対応している。また、複数の地図座標はそれぞれ、対応する駐車スペースが割り当てられている1つの駐車場20(または1つの車室22)の地上位置の経緯度を表す。
図9に概念的に表すように、図7の発信機データメモリ164には、複数の発信機IDと複数の駐車スペースIDとの対応関係が、管理サーバ50からダウンロードされて記憶される。複数の発信機IDは、複数の駐車場20(または複数の駐車場20に属する複数の車室22)にそれぞれ設置される複数の発信機30にそれぞれ固有のIDである。各発信機30から識別信号を携帯端末90が受信すると、その携帯端末90は、前記識別信号をいずれかの発信機IDに変換し、さらに、その発信機IDを、上記の対応関係に従っていずれかの駐車スペースIDに変換する。結局、各発信機30から携帯端末90が受信した識別信号は、いずれかの駐車スペースID(すなわち、今回の発信機30が設置されるべき駐車場20に固有の駐車スペースID)を特定することになる。
なお、理論的には、各発信機30から携帯端末90が受信した識別信号から、発信機IDへの変換を経由せずに、ダイレクトに駐車スペースIDに変換するように携帯端末90および/またはそれに搭載されるアプリケーションを設計することは可能である。しかし、実用上は、発信機IDを経由して、識別信号から駐車スペースIDに変換するように、携帯端末90および/またはそれに搭載されるアプリケーションアプリケーションを設計する方が、システムの設計や保守、拡張などが容易である可能性がある。
図10に概念的に表すように、図7のユーザ別駐車データメモリ166には、ユーザごとに、かつ、1回の駐車というイベントごとに、入庫した駐車場20を特定するデータと、その入庫時刻と、その駐車場20からの出庫時刻とが互いに関連付けて記憶される。
なお、ユーザ別駐車データメモリ166においては、出庫が完了したら、対応する駐車に対応するすべてのデータが消去されるようにしてもよく、また、ユーザが消去操作をしない限り、これまでのすべての駐車に対応するすべてのデータがこのユーザ別駐車データメモリ166に保存されるようにしてもよい。
次に、図11−図14を参照してユーザの携帯端末90のソフトウエア構成を説明するに、携帯端末90のプロセッサ130は、複数のプログラムを実行する。それらプログラムは、図11に示すナビゲーション・プログラムと、図12に示す入庫許否判定プログラムと、図13に示す出庫許否判定プログラムと、図14に示す駐車サービス提供プログラムとを有する。
まず、図11のフローチャートを参照することにより、ユーザを目標地に向かってナビゲートする(経路を誘導する)ために、ユーザの携帯端末90のプロセッサ130によって実行されるナビゲーション・プログラムの一例を説明する。
このナビゲーション・プログラムは、携帯端末90において駐車サービス用のオペレーションが実行されている間、繰返し実行される。
各回の実行時には、まず、ステップS101において、GPS受信機152が外部から受信したGPS信号に基づき、ユーザの現在位置(経緯度)が測定される。
次に、ステップS102において、その測定されたユーザ位置が、地図を表示部136の画面上に表示するためにプロセッサ130によって参照される基準位置(表示基準点の位置(経緯度))とされる。
続いて、ステップS103において、全体地図のうち、前記ウィンドウ内に一度に表示可能なサイズを有する部分であって前記基準位置が存在するものが、地図の表示範囲(すなわち、前記全体地図のうち、前記ウィンドウ内に各瞬間に表示される領域)に決定される。
ユーザが時間と共に地上を移動すると、それに追従するように前記基準位置も時間と共に移動する。その結果、ユーザの移動に伴い、地図の表示範囲も全体地図上を時間と共に移動し、ひいては、前記ウィンドウ内に表示される地図の画像も時間と共に変化することになる。
その後、ステップS104において、全体地図が前記地図データサーバからダウンロードされるか、または、ユーザ位置を含む一定サイズの部分地図が前記地図データサーバからダウンロードされ、いずれにしても、そのダウンロードされた地図データが地図データメモリ160に一時的に保存される。さらに、その保存されている地図データのうち、前記地図の表示範囲に該当する部分が、今回の表示用データとして、地図データメモリ160から読み出される。
続いて、ステップS105において、管理サーバ50から前記駐車場データ・テーブルがダウンロードされ、そのダウンロードされた駐車場データ・テーブルが駐車場データメモリ162に一時的に保存される。その駐車場データ・テーブルは、図8に例示するように、複数の駐車スペースIDと、複数の地図座標との対応関係を表している。各地図座標は、対応する駐車スペースIDによって特定される1つの駐車場20(または1つの車室22)である。よって、複数の地図座標は、対応する複数の駐車場の地理的座標(経緯度)を意味することになる。
その後、ステップS106において、前記画面上に、前記読み出された地図データ(前記今回の表示用データ)によって表される部分地図と、前記測定されたユーザ位置(例えば、ユーザの現在位置を表すアイコンとして)と、前記読み出された複数の駐車場位置(例えば、複数の駐車場のそれぞれの位置を表すアイコンとして)とがオーバーレイ状態で一緒に表示される。
図15に時系列的に示す例示的なシナリオにおいては、まず、図15(a)に示すように、部分地図と、ユーザ位置を表すアイコンと、駐車場P1を表すアイコンとが前記画面上に同時に表示される。駐車場P1は、複数の実際駐車場20のうち、現在、前記画面上に表示されているものであり、後述の正規駐車場P2と一致する場合もあれば一致しない場合もある。
この状態から、ユーザがその駐車場P1に接近すると、相対的にその駐車場P1がユーザに接近することになるため、次に、図15(b)に示すように、前回とは少し異なる部分地図と、ユーザ位置を表すアイコンと、駐車場P1を表すアイコンとが前記画面上に同時に、かつ、ユーザ位置と駐車場P1との距離が図15(a)より短い状態で表示される。
ユーザ位置は部分地図上において相対移動可能であるのに対し、駐車場P1は、地上に固着されていて、部分地図に対して相対移動不能であるため、図15(a)および図15(b)のいずれにおいても、駐車場P1と部分地図との相対位置関係は同一である。
以上で、このナビゲーション・プログラムの一回の実行が終了する。
次に、図12を参照することにより、ユーザが駐車場20に入庫することを許可するか否かを判定するために、ユーザの携帯端末90のプロセッサ130によって実行される入庫許否判定プログラムの一例を説明する。
この入庫許否判定プログラムも、携帯端末90において駐車サービス用のオペレーションが実行されている間、繰返し実行される。
各回の実行時には、まず、ステップS201において、既に入庫済みである場合にオンとなり、それ以外はオフである入庫済フラグ(図示しないが、メモリ132に保存されている)がオフであるか否かが判定される。今回は、オフであるから、判定がYESとなる。
次に、ステップS202において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信したか否かが判定される。
携帯端末90が現在、前記受信可能エリア外に位置する場合には、携帯端末90は発信機30から識別信号を全く受信できないため、ステップS202の判定がNOとなる。この場合、直ちに、この入庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、携帯端末90が現在、前記受信可能エリア内に位置する場合には、携帯端末90は発信機30から識別信号を受信できる。この場合、ステップS202においては、その受信した識別信号に基づき、今回の発信機30との距離が測定される。このステップS202においては、さらに、その距離測定値が前記設定値より小さいか否か、すなわち、携帯端末90が現在、前記有効受信エリア内に位置するか否かが判定される。前記距離測定値が前記設定値以上である場合には、ステップS202の判定がNOとなり、直ちに、の入庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、携帯端末90が現在、前記有効受信エリア内に位置する場合には、前記距離測定値が前記設定値より小さいため、ステップS202の判定がYESとなる。
本実施形態においては、管理サーバ50が、実際には、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した事実を直接的に確認するようには設計されていない。しかし、発信機30から識別信号を有効に受信しない限り携帯端末90は管理サーバ50へのアクセス要求を行わないというプロトコルないしは事実を前提に、管理サーバ50は、携帯端末90からアクセス要求があったという事実のみから、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した事実を推定する。
よって、管理サーバ50は、事実上、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した事実を確認するための動作を行っているのに等しい。
ステップS202の判定がYESとなると、ステップS203において、前記受信した識別信号が復調され、それにより、その識別信号によって表される発信機IDが解読される。すなわち、今回の発信機30が特定されるのである。
続いて、ステップS204において、図9に示す発信機データ・テーブルを参照することにより、解読された発信機IDに対応する正規の駐車スペースIDが取得される。これにより、今回の発信機30が設置されるべき正規の駐車場P2(前述の「正規レンタル基準位置」の一例である)を特定する駐車スペースIDが取得される。
これにより、今回の正規駐車場P2が特定され、ひいては、今回の正規駐車場P2の場所ないしは地理的座標が特定される。今回の発信機30は、予定通り、その正規駐車場P2とは地理的に一致する実際駐車場20に設置されている可能性と、実際には、その正規駐車場P2とは地理的に異なる別の実際駐車場20に設置されている可能性とがある。
その後、ステップS205において、その特定された今回の正規駐車場P2が、前記画面上に現在表示されているいずれかの実際駐車場20と一致するか否か、すなわち、今回の正規駐車場P2が現在のユーザ位置と一緒に同じ画面上に表示されているか否かが判定される。
図15(c)に示す例においては、今回の正規駐車場P2がいずれかの実際駐車場20と地理的に一致しており、よって、今回の正規駐車場P2が現在のユーザ位置と一緒に同じ画面上に表示されている。
この例においては、ユーザ位置と今回の正規駐車場P2との距離が、図15(a)および図15(b)に示すいずれの例より短いが、これは、図15(c)に示す例は、この入庫許否判定プログラムが実質的に実行されている(ステップS202の判定がYESである)間に成立する例であり、この場合には、ユーザの現在位置が今回の発信機30に、この入庫許否判定プログラムが実質的に実行されていない(ステップS202の判定がNOである)場合より接近しており、その結果、ユーザの現在位置が今回の正規駐車場P2にも、より接近していることになるからである。
ところで、ユーザの携帯端末90のGPS機能のおかげで、ユーザの現在の地理的位置が分かり、さらに、ユーザの携帯端末90が受信した信号を発信した発信機30の同一性が分かれば(同定されれば)、複数の実際駐車場20のうち、ユーザが今回利用するために選択された1つの選択駐車場20に対応する1つの正規駐車場P2の地理的位置が分かる。本来であれば、選択駐車場20と正規駐車場P2とが地理的に互いに一致するとともに、その正規駐車場P2とユーザの現在位置とが地理的に互いに一致し、よって、ユーザの現在位置と選択駐車場20とが地理的に互いに一致する。
一方、ユーザの現在位置と今回の正規駐車場P2とが同じ画面上に表示されるという事実は、地図がその画面上に表示される倍率が可変値である可能性があるために、それら2つの地点間の距離が一義的ではないものの、それら地点が、それら地点が同じ画面上に同時に表示されていない場合より短い距離で互いに接近していることを表していると考えることが可能である。
概略的には、ユーザの現在位置と今回の正規駐車場P2とが同じ画面上に表示される場合には、それらユーザの現在位置と今回の正規駐車場P2が、「互いに接近している」地理的位置関係にあると判断することが可能である。すなわち、ユーザの現在位置と今回の正規駐車場P2とが接近しているか否かの判定が、それぞれの地理的座標を媒介として行われるのである。
一方、発信機30の識別信号の局地性ゆえに、ユーザの携帯端末90は、発信機30との距離が近距離でないと、発信機30からの識別信号を受信できない。よって、ユーザの携帯端末90と発信機30との組合せにより、携帯端末90が発信機30から受信した信号から、ユーザが現在、複数の発信機30のうち最も接近しているもの(図示しない他の駐車場20に設置されている他のいくつかの発信機30のいずれよりも接近している発信機30)が特定される。この特定は、地理的座標を媒介とすることなく、行われる。
よって、ユーザの現在位置と今回の正規駐車場P2とが同じ画面上に表示される場合には、今回の正規駐車場P2と今回の選択駐車場20とが互いに一致する可能性がある。
このような知見に基づき、図15(c)に示すように、今回の正規駐車場P2が現在のユーザ位置と一緒に同じ画面上に表示されている場合には、ステップS205の判定がYESとなる。続いて、ステップS206において、今回の発信機30が、今回の正規駐車場P2に配備されていると判定され、結局、今回の発信機30の配備位置が正常であると判定される。
その後、ステップS207において、ユーザが今回の選択駐車場20に入庫することが許可される。続いて、ステップS208において、今回の選択駐車場20への入庫をリクエストするユーザによって操作される(例えば、タッチされる)入庫ボタン(これは、物理的ボタンを連想させる文字や記号、画像などで表示される仮想的ボタンであるが、他の入庫アイコンでもよい)が、図15(c)に例示するように、前記画面上に表示される。
本実施形態においては、今回の正規駐車場P2と今回の選択駐車場20とが互いに一致する可能性がある場合に限り、前記画面上に入庫ボタンが表示され、ユーザによる入庫リクエストの入力が可能となる。
例えば、図15(c)に示す例においては、正規駐車場P2とユーザの現在位置とが前記画面上に同時に表示されている。これは、選択駐車場20が正規駐車場P2であるかもしれないため、今回の発信機30が、正規駐車場P2に配備されているかもしれない。よって、今回の発信機30の配備位置が正常であるかもしれない。
したがって、この例においては、前記入庫ボタンが前記画面上に表示され、よって、ユーザによる入庫リクエストの入力が可能であり、ユーザは、正規駐車場P2に対応する実際駐車場20を利用することができる。
以上で、この入庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回が正規駐車場P2が前記画面上に表示されていない場合には、ステップS205の判定がNOとなり、ステップS209において、今回の発信機30が、今回の正規駐車場P2に配備されていないと判定され、結局、今回の発信機30の配備位置が異常であると判定される。
その後、ステップS210において、ユーザが今回の駐車場20に入庫することが禁止される。この場合、前記入庫ボタンが前記画面上に表示されない。そのため、ユーザによる入庫リクエストの入力は不可能である。
発信機30の異常配備という事態は、何らかの不正行為により、発信機30が正規駐車場P2から別の実際駐車場20に移動させられることによって発生する。この場合、その後、その実際駐車場20において、ユーザが、その発信機30を利用して入庫を試行しても、ユーザは、入庫リクエストを管理サーバ50に送信できないため、駐車サービスを受けることができない。
例えば、図15(d)に示す例においては、実際駐車場P3とユーザの現在位置とが前記画面上に同時に表示されているが、正規駐車場P2は表示されていない。これは、選択駐車場20は実際駐車場P3であるかもしれないが、正規駐車場P2ではないかもしれないため、今回の発信機30が、正規駐車場P2に配備されていないかもしれない。よって、今回の発信機30の配備位置が異常である。
したがって、この例においては、前記入庫ボタンが前記画面上に表示されず、よって、ユーザによる入庫リクエストの入力は不可能であり、ユーザは、実際駐車場P3を利用することができない。入庫ボタンが非表示である場合には、ユーザに駐車サービスを提供することはもちろん、ユーザが入庫リクエストを発することすら禁止される。
以上で、この入庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
次に、図13のフローチャートを参照することにより、ユーザが駐車場20から出庫することを許可するか否かを判定するために、ユーザの携帯端末90のプロセッサ130によって実行される出庫許否判定プログラムの一例を説明する。
この出庫許否判定プログラムも、携帯端末90において駐車サービス用のオペレーションが実行されている間、繰返し実行される。
各回の実行時には、まず、ステップS301において、前記入庫済フラグがオンであるか否か、すなわち、今回のユーザがいずれかの駐車場20に入庫済みで、今回の駐車サービスが既に開始されているか否かが判定される。今回は、前記入庫済フラグがオフである(入庫前である)と仮定すれば、ステップS301の判定がNOとなり、直ちに、この出庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、前記入庫済フラグがオンである(入庫済みである)と仮定すると、ステップS301の判定がYESとなる。
続いて、ステップS302において、図12におけるステップS202と同様にして、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信したか否かが判定される。その後、ステップS303において、図12におけるステップS203と同様にして、前記受信した識別信号が復調され、それにより、その識別信号によって表される発信機IDが解読される。これにより、今回の発信機30が特定される。
続いて、ステップS304において、図12におけるステップS204と同様にして、図9に示す発信機データ・テーブルを参照することにより、前記解読された発信機IDに対応する正規の駐車スペースIDが取得される。これにより、今回の正規駐車場P2が特定される。
その後、ステップS305において、図10のユーザ別駐車データ・テーブルを保存しているユーザ別駐車データメモリ166から、入庫駐車場を表すデータが読み出されることにより、今回のユーザが入庫した駐車場20が入庫駐車場として特定される。
続いて、ステップS305において、前記正規駐車場P2と前記入庫駐車場とが互いに不一致であるか否かが判定される。例えば、前記正規駐車場P2に対応する駐車スペースIDと、前記入庫駐車場を表す駐車スペースIDとが互いに不一致であるか否かが判定される。
不一致となる場合としては、ユーザが入庫駐車場に居るがそこに設置されている発信機30がその入庫駐車場にとって正規のものではない場合と、ユーザが入庫駐車場とは別の駐車場に居るがそこに設置されている発信機30がその別の駐車場にとって正規であるものである場合とがある。
いずれにしても、正規駐車場P2と入庫駐車場とが互いに不一致ではない場合すなわち、正規駐車場P2と入庫駐車場とが互いに一致する場合には、ステップS306の判定がNOとなる。続いて、ステップS307において、入庫駐車場(今回は、正規駐車場P2に地理的に一致する)がユーザ位置と一緒に前記画面上に表示されているか否かが判定され、表示中である場合には、その判定がYESとなる。
その後、ステップS308において、今回の発信機30が入庫駐車場に配備されていると判定され、結局、今回の発信機30の配備位置が正常であると判定される。
続いて、ステップS309において、ユーザが入庫駐車場から出庫することが許可される。その後、ステップS310において、入庫駐車場からの出庫をリクエストするユーザによって操作される(例えば、タッチされる)出庫ボタン(これは、物理的ボタンを連想させる文字、記号、画像などで表示される仮想的ボタンであるが、他の出庫アイコンでもよい)が、図15(c)に示す例に準じて、前記画面上に表示される。
以上で、この出庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、入庫駐車場(今回は、正規駐車場P2に地理的に一致する)がユーザ位置と一緒に前記画面上に表示されていない場合には、ステップS307の判定がNOとなる。続いて、ステップS311において、今回の発信機30が入庫駐車場に配備されていないと判定され、結局、今回の発信機30の配備位置が異常であると判定される。
その後、ステップS312において、ユーザが入庫駐車場から出庫することが禁止される。この場合、前記出庫ボタンが前記画面上に表示されない。そのため、ユーザによる出庫リクエストの入力は不可能である。この際、前記画面上に、警告のためのメッセージが表示される。
以上で、この出庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
また、正規駐車場P2と入庫駐車場とが不一致である場合には、ステップS306の判定がYESとなり、ステップS311を経るかそれを経ることなく、ステップS312に移行し、その結果、前記出庫ボタンが前記画面上に表示されず、そのため、ユーザによる出庫リクエストの入力は不可能である。
以上で、この出庫許否判定プログラムの一回の実行が終了する。
次に、図14のフローチャートを参照することにより、ユーザに駐車サービスを提供するために、図7に示すユーザの携帯端末90のプロセッサ130によって実行される駐車サービス提供プログラムの一例を説明する。
この駐車サービス提供プログラムも、携帯端末90において駐車サービス用のオペレーションが実行されている間、繰返し実行される。
各回の実行時には、まず、ステップS401において、前記入庫ボタンが操作されたか否か、すなわち、今回のユーザがいずれかの駐車場20への入庫をリクエストしたか否かが判定される。今回は、前記入庫ボタンが操作されたと仮定すれば、ステップS401の判定がYESとなる。このとき、今回のセッション、すなわち、ユーザが今回の駐車サービスを利用するための管理サーバ50との1回分の双方向通信が開始する(管理サーバ50へのログイン)。
次に、ステップS402において、ユーザの会員IDが管理サーバ50に送信される。その後、ステップS403において、ユーザのパスワードが管理サーバ50に送信される。
続いて、ステップS404において、ユーザからの今回のリクエスト、すなわち、ある駐車場20への車両の入庫を希望する入庫リクエストが管理サーバ50に送信される。その後、ステップS405において、ユーザが駐車したい車両に付されている固有の車台番号(例えば、いわゆるナンバープレートに付されている4桁の数字)が管理サーバ50に送信される。なお、このステップS405は省略可能である。
続いて、ステップS406において、前記特定された駐車スペースIDが管理サーバ50に送信される。その後、ステップS407において、管理サーバ50からの返信が待たれる。後述のように、その返信されたデータには、車両の入庫のための処理が開始された(駐車が開始された)ことを表す駐車開始データが含まれる。
管理サーバ50から返信があれば、ステップS408において、その返信されたデータは、今回は、前記駐車開始データを含むため、駐車開始と判定される。続いて、ステップS409において、前記入庫済フラグがオンにされ、さらに、ステップS410において、入庫した駐車場20を特定するためのデータなど、入庫に関連する入庫データがメモリ132に記録される。これにより、ユーザは、今回の駐車場20に自身の車両を駐車し始めることが可能となる。
以上で、この駐車サービス提供プログラムの一回の実行が終了する。その結果、今回のセッション、すなわち、今回の駐車場20への入庫のための管理サーバ50との1回分の双方向通信が終了する(管理サーバ50からのログアウト)。
これに対し、前記入庫ボタンが操作されなかったために、ステップS401の判定がNOであった場合には、ステップS411において、前記出庫ボタンが操作されたか否かが判定される。出庫ボタンも操作されなかった場合には、その判定がNOとなり、直ちに、この駐車サービス提供プログラムの一回の実行が終了するが、前記出庫ボタンが操作された場合には、ステップS411の判定がYESとなる。
この場合、ステップS412−S420が、上述のステップS402−S410に準じて実行される。
具体的には、ステップS412において、ユーザの会員IDが管理サーバ50に送信される。その後、ステップS413において、ユーザのパスワードが管理サーバ50に送信される。
続いて、ステップS414において、ユーザからの今回のリクエスト、すなわち、ある駐車場20からの車両の出庫を希望する出庫リクエストが管理サーバ50に送信される。その後、ステップS415において、ユーザが駐車したい車両に付されている固有の車台番号(例えば、いわゆるナンバープレートに付されている4桁の数字)が管理サーバ50に送信される。なお、このステップS415は省略可能である。
続いて、ステップS416において、前記特定された駐車スペースIDが管理サーバ50に送信される。その後、ステップS417において、管理サーバ50からの返信が待たれる。後述のように、その返信されたデータには、車両の出庫のための処理が開始された(駐車が終了した)ことを表す駐車終了データ、出庫後のユーザによる精算を表す支払明細などを表すデータが含まれる。
管理サーバ50から返信があれば、ステップS418において、その返信されたデータは、今回は、前記駐車終了データを含むため、駐車終了と判定される。続いて、ステップS419において、前記入庫済フラグがオフにされ、さらに、ステップS420において、出庫に関連する出庫データがメモリ132に記録される。
続いて、ステップS412において、管理サーバ50から前記支払明細が返信されているため、その返信された支払明細が携帯端末90の表示部136の画面上に表示される。
以上で、この駐車サービス提供プログラムの一回の実行が終了する。その結果、今回のセッション、すなわち、今回の駐車場20からの出庫のための管理サーバ50との1回分の双方向通信が終了する(管理サーバ50からのログアウト)。
次に、機能ブロック図である図16を参照して管理サーバ50のハードウエア構成を説明するに、管理サーバ50は、プロセッサ160およびそのプロセッサ160によって実行される複数のアプリケーションを記憶するメモリ162を有するコンピュータ164を主体として構成されている。
この管理サーバ50は、さらに、情報を表示する表示部(例えば、液晶ディスプレイ)166と、携帯端末90からの信号を受信する受信部168と、信号を生成してその信号を携帯端末90に送信する送信部170と、現在時刻を計測する時計172とを有する。この管理サーバ50は、発信機30からの受信を直接的には行わず、事実上、携帯端末90を介して行うことになる。
次に、機能ブロック図である図17を参照して管理サーバ50のコンピュータ164のソフトウエア構成を概念的に説明する。
図17に示すように、管理サーバ50は、車両の入庫を処理するための入庫処理部200と、車両の出庫を処理するための出庫処理部202とを有する。
この管理サーバ50は、さらに、車両を駐車したユーザが支払うべき駐車料金を計算する駐車料金計算部210と、その駐車料金をユーザが支払うことを可能にする決済処理部212とを有する。
具体的には、駐車料金計算部210は、前記入庫時刻から前記出庫時刻までの経過時間の長さをユーザの駐車時間の長さとして計算する。駐車料金の額は、その駐車時間の長さに応じて増額するように設定されており、その関係が料金テーブル(図示しない)としてメモリ162に予め記憶されている。
この駐車料金計算部210は、さらに、前記計算された駐車時間の長さに基づき、前記料金テーブルを参照することにより、今回の駐車料金の額を計算する。
また、決済処理部212は、今回のユーザに対して銀行決済、クレジット決済、プリペイド方式の決済などを行うことにより、今回の駐車料金をユーザから徴収する。
次に、図18および図19を参照して管理サーバ50のソフトウエア構成を更に詳しく説明するに、管理サーバ50のプロセッサ160は、メモリ162に記憶されている複数のプログラムのうち、図12および図13にフローチャートで概念的に表されている駐車場管理プログラム(入庫および出庫を行うためのプログラム)を反復的に実行する。
この駐車場管理プログラムの各回の実行は図18に示すステップS601において開始され、そのステップS601においては、ユーザから、携帯端末90を介して、管理センタ40に対して出される今回のリクエストの種別が入庫リクエストと出庫リクエストとのいずれであるかを特定するための情報と、前記車台番号と、駐車スペースIDとを、今回のユーザについて予め割り当てられた会員IDおよびパスワードと共にリアルタイムで(ユーザの携帯端末90が発信機30から識別信号を受信した時刻またはその識別信号を駐車スペースIDに変換した時刻と実質的に同じ時刻に)受信する。それらデータは、その後のアクセスに備えて、互いに関連付けてメモリ162に保存される。
このシステム10によって提供される駐車サービスを享受するために、ユーザは、会員として事前に登録することを要求されており、その際、事後的な個人認証に必要なパスワードも併せて登録することを要求されている。
次に、ステップS602において、前記受信した会員IDおよびパスワードと、前記登録されている情報との照合結果から、今回のユーザについての個人認証が成功したか否かが判定される。その個人認証が成功すると、ステップS603において、ユーザからの今回のリクエストが入庫リクエストであるか否かが判定される。
今回のリクエストが出庫リクエストである場合には、判定がNOとなり、続いて、図19に示すステップ群に移行するが、今回のリクエストが入庫リクエストである場合には、判定がYESとなり、ステップS604に移行する。
このステップS604においては、時計172を用いて現在時刻が計測され、その現在時刻と同じ時刻としてユーザの入庫時刻(駐車開始時刻)がメモリ162に記録される。
このステップS604は、ステップS601において管理サーバ50が携帯端末90から駐車スペースIDを受信した時刻(これは、ユーザの入庫過程において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した時刻にほぼ一致する時刻である)の後、速やかに(1分とか、必要以上に長い時間が経過しないうちに)実行される。よって、入庫時刻が、ユーザの入庫過程において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した時刻にほぼ一致する時刻として認識されることになる。
すなわち、このステップS604においては、管理サーバ50が携帯端末90から駐車スペースIDを受信した時刻、すなわち、ユーザの入庫過程において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した時刻にほぼ一致する時刻に基づき、ユーザの入庫時刻が認識されるのである。
続いて、ステップS605において、ユーザが車両を今回の駐車場20に入庫(駐車)することが許可される。その前提として、ユーザが、前記入庫時刻に、前記駐車スペースIDを有する駐車場20に実際に居ると認識される。
その後、ステップS606において、図21に示す対応関係テーブルに従い、駐車スペースIDに対応する駐車場20が取得され、それにより、今回の駐車場20が特定される。このステップS606において、さらに、後の使用に備えて、今回の入庫時刻と駐車場20とが、今回の会員と車台番号に関連付けてメモリ162に保存される。
具体的には、このステップS606においては、図20に示す利用状況管理リストが作成される。さらに具体的には、このステップS606においては、あるユーザについての入庫というイベントの発生を契機とし、1回の駐車サービスごとに、駐車スペース(駐車場20)と、入庫時刻と、出庫時刻と、ユーザを識別する情報(会員ID)と、車台番号とが互いに関連付けられて成るデータブロック(例えば、紐づけされたデータ列)が作成される。複数の駐車サービスに対応する複数のデータブロックは、リスト化され、それにより、利用状況管理リストが作成される。
図21に例示するように、メモリ162には予め、複数の駐車スペースIDと、複数の駐車場20との間の対応関係が記録されている。よって、各時点において、今回の駐車スペースIDが特定されれば、対応する1つの駐車場20の場所が特定されることになる。
図20に示す利用状況管理リストの一例においては、複数のデータブロックが時系列的に配列され、例えば図20に示す例においては、入庫時刻が新しい順に複数のデータブロックが配列される。
図20に示す例においては、上から1番目のデータブロックが、駐車場Aにおいて会員「田中」に対して車両(車台番号:0123)の入庫が1月20日の10:00に行われたがその車両は未だ出庫されていない(駐車中である)ことを表す。
上から2番目のデータブロックは、駐車場Bにおいて会員「鈴木」に対して車両(車台番号:1234)の入庫が1月20日の9:00に行われたがその車両は未だ出庫されていない(駐車中である)ことを表す。
上から3番目のデータブロックは、駐車場Cにおいて会員「加藤」に対して車両(車台番号:2345)の入庫が1月20日の8:00に行われ、その車両は駐車場Cから1月20日の17:00に出庫され、駐車料金も支払われたことを表す。
上から4番目のデータブロックは、駐車場Dにおいて会員「小林」に対して車両(車台番号:3456)の入庫が1月19日の8:00に行われ、その車両は駐車場Dから1月19日の12:00に出庫され、駐車料金も支払われたことを表す。
続いて、図18のステップS607において、駐車が開始されたことを表す前述の駐車開始データがユーザの携帯端末90に送信される。以上で、この駐車場管理プログラムのうち、車両の入庫を行う部分の実行が終了する。
これに対し、ユーザから出された今回のリクエストが出庫リクエストである場合には、図18のステップS603の判定がNOとなり、図19に示すステップS608に移行する。このステップS608においては、時計172を用いて現在時刻が計測され、その現在時刻と同じ時刻としてユーザの出庫時刻(駐車終了時刻)がメモリ162に記録される。
このステップS608は、ステップS601において管理サーバ50が携帯端末90から駐車スペースIDを受信した時刻(これは、ユーザの出庫過程において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した時刻にほぼ一致する時刻である)の後、速やかに(1分とか、必要以上に長い時間が経過しないうちに)実行される。よって、出庫時刻が、ユーザの出庫過程において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した時刻にほぼ一致する時刻として認識されることになる。
すなわち、このステップS608においては、管理サーバ50が携帯端末90から駐車スペースIDを受信した時刻、すなわち、ユーザの出庫過程において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信した時刻にほぼ一致する時刻に基づき、ユーザの出庫時刻が認識されるのである。
続いて、ステップS609において、前記利用状況管理リストを参照することにより、出庫時の駐車スペースIDが、同じユーザの入庫時の駐車スペースIDと一致するか否かが判定される。不一致である場合には、ステップS609の判定がNOとなり、ステップS610において、ユーザから今回受信したデータに何らかの異常があるか、または、ユーザが間違った駐車場20に滞在している可能性があるとして、ユーザへのデータの再入力、すなわち、管理サーバ50との通信の再試行が要求される。以上で、この駐車場管理プログラムの実行が終了する。
これに対し、出庫時の駐車スペースIDが、同じユーザの入庫時の駐車スペースIDと一致する場合には、ステップS609の判定がYESとなり、続いて、ステップS611において、ユーザが今回の駐車場20から出庫することが許可される。その前提として、ユーザが、前記測定された出庫時刻に、今回の駐車スペースIDを有する駐車場20に実際に居ると認識される。その後、ステップS612において、今回の出庫対象である車両についての入庫時刻がメモリ162から読み出される。
続いて、ステップS613において、前記入庫時刻から前記出庫時刻までの経過時間の長さが今回のユーザの駐車時間の長さとして計算される。その後、ステップS614において、前記計算された駐車時間の長さに基づき、前記料金テーブルを参照することにより、今回の駐車料金の額が計算される。その後、ステップS615において、その計算された駐車料金につき、今回のユーザに対して決済が行われ、それにより、今回の駐車料金がユーザから徴収される。
続いて、ステップS616において、出庫が完了したことを表すメッセージと、今回の駐車料金についての支払明細とがユーザの携帯端末90に向けて送信される。
その後、ステップS617において、出庫時刻を表すデータが反映されるように、前記利用状況管理リストが更新される。以上で、この駐車場管理プログラムのうち、車両の出庫を行う部分の実行が終了する。
[第2の実施形態]
次に、図22−図26を参照することにより、本発明の例示的な第2の実施形態に従う駐車場管理システム10を説明する。ただし、本実施形態は、前述の第1の実施形態と共通する要素が多いため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同じ名称または同じ符号を使用して引用することにより、重複した説明を省略する。
前述のように、第1の実施形態においては、ユーザの携帯端末90の画面上に、ユーザの現在位置と今回の正規駐車場P2(前述の「正規レンタル基準位置」の一例である)とが一緒に表示されていない場合に、その携帯端末90において、ユーザの現在位置と今回の正規駐車場P2との間の距離Dが基準距離以上である(例えば、今回の発信機30が今回の正規駐車場P2に配備されていない)と判定され、その携帯端末90は、ユーザからの入庫リクエストまたは出庫リクエスト(それぞれ、前述の「レンタル関連リクエスト」の一例である)の入力を拒否し、それにより、ユーザからの入庫リクエストまたは出庫リクエストを管理サーバ50に送信しない。よって、管理サーバ50は、ユーザからの入庫リクエストまたは出庫リクエストをユーザの携帯端末90から受信しない。
これに対し、本実施形態においては、管理サーバ50が、ユーザの携帯端末90からユーザの現在位置と発信機IDまたは駐車スペースIDとを受信し、そのうえで、受信したユーザの現在位置(経緯度)と、受信した発信機IDまたは駐車スペースIDに対応する今回の正規駐車場の位置(経緯度)との間の距離Dを計算する。
さらに、その計算された距離Dが前記基準距離Dth以上である場合に、管理サーバ50は、今回の発信機30(ユーザの現在位置と完全にまたはほぼ同じ位置に位置する)が今回の正規駐車場P2に配備されていないと判定し、ユーザの携帯端末90から受信したユーザからの入庫リクエストまたは出庫リクエストの処理を拒否し、それにより、ユーザからの入庫リクエストまたは出庫リクエストを無効にする。すなわち、ユーザからの入庫リクエストまたは出庫リクエストを処理せずに廃棄するのである。
そのために、本実施形態においては、ユーザの携帯端末90のプロセッサ130が、第1の実施形態における入庫許否判定プログラム(図12)、出庫許否判定プログラム(図13)および駐車サービス提供プログラム(図14)の代わりに、図22に概念的にフローチャートで表されているメイン・プログラムを反復的に実行する。
ユーザの携帯端末90のプロセッサ130は、さらに、図11に示すナビゲーション・プログラムと基本的に共通するナビゲーション・プログラムを実行する。
ただし、本実施形態におけるこのナビゲーション・プログラムは、第1の実施形態におけるナビゲーション・プログラムとは異なり、図示しないが、前記画面上に、前記地図、前記いくつかの駐車場位置およびユーザ位置と一緒に、入庫ボタンと出庫ボタンとをそれぞれ常時表示し、入庫ボタンがユーザによって操作されれば、入庫リクエストを管理サーバ50に送信し、一方、出庫ボタンがユーザによって操作されれば、出庫リクエストを管理サーバ50に送信する。
ユーザの携帯端末90のプロセッサ130は、さらに、メモリ132に保存されるいくつかのデータ・テーブル、すなわち、図8に示す駐車場データ・テーブルと、図9に示す発信機データ・テーブルとを参照する。
図22に示すように、本実施形態におけるメイン・プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS701において、図12のステップS202または図13のステップS302と同様にして、ユーザの携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信したか否かが判定される。有効に受信した場合には、その判定がYESとなり、今回のセッション、すなわち、ユーザが今回の駐車サービスを利用するための管理サーバ50との1回分の双方向通信が開始する(管理サーバ50へのログイン)。
次に、ステップS702において、ユーザの会員IDが管理サーバ50に送信される。その後、ステップS703において、ユーザのパスワードが管理サーバ50に送信される。
続いて、ステップS704において、ユーザからの今回のリクエストが管理サーバ50に送信される。具体的には、ユーザが前記画面上において前記入庫ボタンを操作した場合には、今回の駐車場20への車両の入庫を希望する入庫リクエストが管理サーバ50に送信される。これに対し、ユーザが前記画面上において前記出庫ボタンを操作した場合には、今回の駐車場20からの車両の出庫を希望する出庫リクエストが管理サーバ50に送信される。
その後、ステップS705において、ユーザが駐車したい車両に付されている固有の車台番号(例えば、いわゆるナンバープレートに付されている4桁の数字)が管理サーバ50に送信される。なお、このステップS705は省略可能である。
続いて、ステップS706において、図12のステップS203およびS204と同様にして、前記受信した識別信号が復調され、それにより、その識別信号によって表される発信機IDが解読される。
さらに、このステップS707において、図9に示す発信機データ・テーブルを参照することにより、解読された発信機IDに対応する正規の駐車スペースIDが取得される。これにより、今回の発信機30が設置されるべき正規の駐車場P2を特定する駐車スペースIDが取得される。
続いて、ステップS707において、その取得された駐車スペースIDが管理サーバ50に送信される。
その後、ステップS708において、図11のステップS101と同様にして、ユーザの現在位置がGPS信号を用いて測定されるか、または、図11のステップS101の複数回の実行のうち最新回の実行によって特定されたユーザの現在位置が再利用される。
いずれにしても、続いて、ステップS709において、その取得されたユーザの現在位置が管理サーバ50にリアルタイムで、すなわち、ユーザの現在位置が携帯端末90によって測定されたならその直後に(例えば、1分以上の待ち時間が存在しないように)送信される。
その後、ステップS710において、管理サーバ50からの返信が待たれ、返信があれば、ステップS711において、その返信されたデータが前記駐車開始データであったか否かが判定される。駐車開始データであった場合には、ユーザは、今回の駐車場20に自身の車両を駐車し始めることが可能となる。その後、直ちに、このプログラムの一回の実行が終了する。その結果、今回のセッション、すなわち、今回の駐車場20への入庫のための管理サーバ50との1回分の双方向通信が終了する(管理サーバ50からのログアウト)。
これに対し、返信されたデータが前記駐車開始データではなかった場合には、ステップS711の判定がNOとなり、ステップS712において、その返信されたデータが前記駐車終了データであったか否かが判定される。駐車終了データであった場合には、ステップS713において、管理サーバ50から返信された前記支払明細が携帯端末90の表示部136の画面上に表示される。
以上で、この駐車サービス提供プログラムの一回の実行が終了する。その結果、今回のセッション、すなわち、今回の駐車場20からの出庫のための管理サーバ50との1回分の双方向通信が終了する(管理サーバ50からのログアウト)。
図23には、本実施形態における管理サーバ50のコンピュータ164が概念的に機能ブロック図で表されている。本実施形態における管理サーバ50のコンピュータ164は、図17と対比すれば、第1の実施形態における管理サーバ50のコンピュータ164に対し、リクエスト拒絶部220が追加されていることが分かる。
図24−図25には、第1実施形態における管理サーバ50のコンピュータ164によって実行される駐車場管理プログラム(図18−図19)に相当する駐車場管理プログラムであって図23に示す管理サーバ50のコンピュータ164によって実行されるものがフローチャートで概念的に表されている。
図24−図25の駐車場管理プログラムは、図18−図19の駐車場管理プログラムと共通するステップがあるため、共通するステップについては簡単に説明し、異なるステップについてのみ詳細に説明する。
本実施形態の図24−図25の駐車場管理プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS801が実行され、このステップは、ユーザの携帯端末90からユーザの現在位置(経緯度)を表すデータも併せて受信される点を除き、ステップS601と共通する。
次に、ステップS802において、ステップS602と同様にして前記受信した会員IDおよびパスワードと、前記登録されている情報との照合結果から、今回のユーザについての個人認証が成功したか否かが判定される。その個人認証に失敗すると、以上で、この駐車場管理プログラムの一回の実行が終了する。
その個人認証が成功すると、ステップS803−S807が、本実施形態に固有のステップ群として実行される。
具体的には、まず、ステップS803において、前記受信した駐車スペースIDに対応する今回の正規駐車場P2の地理的座標(経緯度)が、図8の駐車場データ・テーブルを参照することにより、取得される。次に、ステップS804において、その取得された正規駐車場P2の地理的座標(経緯度)と、前記受信したユーザ位置(経緯度)とに基づき、それら2つの地点間の距離Dが計算される。
続いて、ステップS805において、その計算された距離Dが前記基準距離Dth以下であるか否かが判定される。すなわち、距離Dが前記基準距離Dth以下であるために、ユーザが現在、実際にいる駐車場20が今回の正規駐車場P2に一致するとともに、今回の発信機30が今回の正規駐車場P2に配備されている可能性があるか、または、距離Dが前記基準距離Dthより長いために、ユーザが現在、実際にいる駐車場20が今回の正規駐車場P2に一致しないとともに、今回の発信機30が今回の正規駐車場P2とは異なる駐車場20に配備されている可能性があるかが判定されるのである。
今回は、距離Dが前記基準距離Dth以下であると仮定すれば、ステップS805の判定がYESとなり、ステップS806において、ユーザが現在、実際にいる駐車場20が今回の正規駐車場P2に一致するから、駐車サービスが許可される。この場合には、その後、ステップS808に移行する。
これに対し、今回は、距離Dが前記基準距離Dthより長いと仮定すれば、ステップS805の判定がNOとなり、ステップS807において、ユーザが現在、実際にいる駐車場20が今回の正規駐車場P2に一致しないから、駐車サービスが禁止される。この場合には、以上で、この駐車場管理プログラムの一回の実行が終了する。
駐車サービスが許可された場合には、ステップS808において、ステップS603と同様にして、ユーザからの今回のリクエストが入庫リクエストであるか出庫リクエストであるかが判定される。
今回のリクエストが入庫リクエストである場合には、ステップS808の判定がYESとなり、続いて、ステップS809−S812が、ステップS604−S607と同様にして実行される。
これに対し、今回のリクエストが出庫リクエストである場合には、ステップS808の判定がNOとなり、続いて、図25のステップS813−S822が、ステップS608−S617と同様にして実行される。
ここで、図26を参照することにより、上述の駐車場管理プログラムにおいて入庫または出庫の許否を判定する原理を説明する。
図26(a)には、発信機30が、正規駐車場P2である駐車場20に配備されているシナリオが示されている。このシナリオにおいては、ユーザが正規駐車場P2に居り、かつ、そのユーザの携帯端末90が、その正規駐車場P2に予定通り配備されている発信機30から識別信号を受信する。
このシナリオにおいては、管理サーバ50が、ユーザの現在位置と今回の発信機30(その信号をユーザの携帯端末90が受信する)に対応する正規駐車場P2との距離D1を計算すると、その距離D1は前記基準距離Dth以下である。よって、管理サーバ50は、今回の駐車場20は正規駐車場P2に該当するとともに、その正規駐車場P2にユーザが居ると判定する。よって、このシナリオにおいては、管理サーバ50が、入庫および出庫を許可する。
これに対し、図26(b)には、発信機30が正規駐車場P2ではない駐車場20である非正規駐車場P3に配備されているシナリオが示されている。このシナリオにおいては、ユーザが非正規駐車場P3に居り、そのユーザの携帯端末90が、その非正規駐車場P3に予定外に配備されている発信機30から識別信号を受信する。
このシナリオにおいては、管理サーバ50が、ユーザの現在位置と今回の発信機30(その信号をユーザの携帯端末90が受信する)に対応する正規駐車場P2との距離D2を計算すると、その距離D2は前記基準距離Dthより長い。よって、管理サーバ50は、今回の駐車場20は非正規駐車場P3に該当するとともに、その非正規駐車場P3にユーザが居ると判定する。よって、このシナリオにおいては、管理サーバ50が、入庫および出庫を禁止する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、管理サーバ50のコンピュータ164のうち、図24におけるステップS801のうちユーザ位置をユーザの携帯端末90から受信する部分と、ステップS803−S807とを実行する部分が、図23におけるリクエスト拒絶部220の一例を構成しているのである。
[第3の実施形態]
次に、図27−図28を参照することにより、本発明の例示的な第3の実施形態に従う駐車場管理システム10を説明する。ただし、本実施形態は、前述の第2の実施形態と共通する要素が多いため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同じ名称または同じ符号を使用して引用することにより、重複した説明を省略する。
許可する。
本実施形態においては、前述の第1および第2の実施形態と同様に、ユーザの携帯端末90が駐車場20ごとに固有の局地的識別信号を発信機30から受信し、その識別信号を駐車スペースIDに変換して、その駐車スペースIDをユーザの携帯端末90が管理サーバ50にリアルタイムで送信するが、これは、事実上、駐車場20ごとに固有の局地的識別信号をユーザの携帯端末90を経由して管理サーバ50がリアルタイムで受信することと等価である。
このように、発信機30からの識別信号が携帯端末90を経由して管理サーバ50に送信されるおかげで、ユーザが、特定されたいずれかの時刻に、かつ、特定されたいずれかの駐車場20に居ることを管理サーバ50が認識することが可能となる。
ところで、前述の第1および第2の実施形態においては、ユーザの携帯端末90がある駐車スペースIDを表す識別信号を1回のみ有効に受信し、携帯端末90が1回のみ、その識別信号に対応する駐車スペースIDを管理サーバ50に送信する。
これに対し、本実施形態においては、携帯端末50が識別信号を受信するごとに、その識別信号を駐車スペースIDに変換して管理サーバ50に送信し、その管理サーバ50が、同じ駐車スペースIDを複数回受信し、ユーザが滞在している駐車場20の同一性(ユーザが、同じ駐車場20に居続けていること)を確認した後に、車両の入庫または出庫を処理する。
本実施形態においては、ユーザの携帯端末90は、第2の実施形態におけるいくつかのプログラムと共通するプログラムを実行し、また、管理サーバ50も、第2の実施形態における駐車場管理プログラムと共通するプログラムを実行する。
ただし、その駐車場管理プログラムについては、本実施形態においては、第2の実施形態における駐車場管理プログラム(図22)に対し、図27に示すように、ステップS706aが、ユーザの携帯端末90が発信機30から識別信号を2回目に受信したことを確認し、それが確認されるとはじめて、駐車スペースIDを管理サーバ50に送信するために追加されている。
本実施形態の駐車場管理プログラムは、第2の実施形態における駐車場管理プログラム(図22)に存在するステップS701と同じものが存在する。このステップS701は、本実施形態においては、ユーザの携帯端末90が発信機30から識別信号を1回目に受信したことを確認するために実行される。
図28には、同じ駐車場20に位置する発信機30とユーザの携帯端末90との間における近距離一方向無線通信の内容が時系列的にかつ概念的に表されている。発信機30は、同じ識別信号を携帯端末90に発信し続ける。
発信機30が発信する識別信号は、駐車スペースIDを表すが、他の情報(例えば、発信機30に内蔵された電池の残量の推定値)をも同時に表す可能性がある。駐車スペースIDは、時間的に不変であるのに対し、他の情報(例えば、前記電池残量推定値)は時間的に可変である可能性がある。よって、厳密には、発信機30は発信する識別信号は、時間的に不変であるとは言えない。
しかし、その識別信号は、駐車スペースIDに着目する限り、時間的に不変であり、この明細書におけるいずれの実施形態においても、駐車スペースIDにしか着目しないため、注目しないため、それら実施形態を説明するためという目的の限りにおいては、識別信号は時間的に不変であると言える。
ところで、識別信号は、連続波である場合には、物理的に、複数個の信号として観察されないのに対し、断続波である場合には、複数個の信号として観察される。しかし、連続波であっても、識別信号が周期的である以上、複数個の周期信号が時系列的に並んだものとして把握することは可能である。よって、説明の便宜上、図28に概念的に表すように、連続波であるか断続波であるかを問わず、識別信号は、複数の個別信号が時系列的に並んだものとして把握することが可能である。
図28には、さらに、ユーザの携帯端末90と、遠隔地にある管理サーバ50との間における遠距離双方向無線通信の内容も概念的に表されている。
ユーザの携帯端末90が現在、前記有効受信エリア内に位置する場合には、発信機30との関係において1回目の受信確認(これは、「第1受信イベント」の一例である)を行う。その後、今回のセッション、すなわち、ユーザが今回の駐車サービスを利用するための管理サーバ50との1回分の双方向通信が開始する。
今回は、携帯端末90が、今回のセッション中、同じ駐車場20の同じ有効受信エリア内に継続的に存在していると仮定すると、携帯端末90は、前回受信した識別信号と同じ駐車スペースIDを表す識別信号を受信するから、一定の時間スパンが経過した後、発信機30との関係において2回目の受信確認(これは、「第2受信イベント」の一例である)を行う。
ところで、「携帯端末が同じ駐車スペースIDを表す識別信号を同じセッション中に再度受信した」という事実は、「携帯端末90を持っているユーザが、その識別信号によって特定される1つの駐車場20内に、ある時間スパンの間、継続的に滞在していた」という事実を高い確度で推論できる。しかし、携帯端末90が発信機30から識別信号を1回受信しただけで、その識別信号に対応する駐車スペースIDを管理サーバ50に送信してしまう場合には、同じ推論を低い確度でしか遂行できない。
ここに、「ある時間スパン」とは、具体的には、例えば、前記1回目の受信確認が行われた時刻から、前記2回目の受信確認が行われた時刻までの時間的隔たりを意味するが、その時間的隔たりは、例えば、1秒を下限値として有したり、5秒を上限値として有することが可能である。例えば、その時間的隔たりが1秒に設定された例においては、ユーザは、少なくとも1秒間、同じ駐車場20に、かつ、発信機30の有効受信エリア内に滞在することが、駐車サービスを受けるための条件となる。
このように、本実施形態においては、ユーザの携帯端末90の処理と管理サーバ50の処理とがそれぞれ部分的に、互いに並行して行われる。
本実施形態によれば、ユーザの携帯端末90の処理と管理サーバ50の処理とが直列に行われる場合より迅速に、ユーザは、車両の入庫または出庫のための操作を行うことが可能となる。
[第4の実施形態]
次に、図29を参照することにより、本発明の例示的な第4の実施形態に従う駐車場管理システム10を説明する。ただし、本実施形態は、前述の第3の実施形態と共通する要素が多いため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同じ名称または同じ符号を使用して引用することにより、重複した説明を省略する。
許可する。
第3の実施形態においては、図28に時系列的に示すように、ユーザの携帯端末90の処理と管理サーバ50の処理とがそれぞれ部分的に、互いに並行して行われる。
しかし、この態様では、管理サーバ50が複数人のユーザとの間で駐車に関する複数のセッション(各セッションは、一連のインタラクティブな操作)を一括して処理することが通常であることを考慮すると、管理サーバ50の処理負担が増加する傾向がある。
これに対し、本実施形態においては、図29に時系列的に示すように、携帯端末90の処理と管理サーバ50の処理とが直列的に行われる。
具体的には、管理サーバ50が、携帯端末90が発信機30から識別信号を受信したという第1受信イベントが発生してから、携帯端末90が発信機30から同じ駐車スペースIDを表す識別信号を再度受信したという第2受信イベントが発生するまでの間は、携帯端末90と実質的な通信を行わず、その第2受信イベントの発生後にはじめて、その第2受信イベントに応答して、携帯端末90との実質的な通信(1回分のセッション)を開始し、その後、携帯端末90から、前記識別信号に対応する駐車スペースIDを受信する。
この実施形態によれば、管理サーバ50は、1回のセッションが開始された後、携帯端末90の作動状態によって時期的に影響されるイベントの出現を待つことなく、必要な処理を実施できる。よって、管理サーバ50は、携帯端末90の都合で、処理を中断される心配がなくなり、高い効率で処理を完了することが容易となる。
以上説明したいくつかの実施形態によれば、駐車場20に、固有の局地的識別信号を発信する発信機30が設置される。その発信機30が発信する識別信号と、その発信機30に対応する正規駐車場位置との対応関係が既知である。管理サーバ50が、ユーザの現在位置を、ユーザの携帯端末90から受信する。管理サーバ50は、ユーザの現在位置と、そのときにユーザの携帯端末90が発信機30から受信している識別信号に対応する正規駐車場位置との距離が基準距離以上である場合に、ユーザからのレンタル関連リクエストをユーザの携帯端末90から受信しないか、または、受信するが処理しない。
よって、それら実施形態によれば、レンタル対象としての駐車場20に固有の局地的識別信号が発信機30からユーザの携帯端末90を経由して管理サーバ30に送信されることによってレンタル・サービスがユーザに提供されるが、発信機30に対するユーザまたは他の者の不正行為が自動的に検知され、その後、ユーザからのリクエストが拒否される。
ところで、以上説明したいくつかの実施形態においては、ユーザの携帯端末90が、同じ発信機30から、同じ識別信号を複数回受信したときに、ユーザの携帯端末90がはじめて管理サーバ50にアクセスして駐車スペースIDを送信し、その管理サーバ50がレンタル・サービスを許可するように携帯端末90が設計される可能性と、管理サーバ50が、ユーザの携帯端末90から同じ駐車スペースIDを複数回受信したときに、その管理サーバ50がレンタル・サービスを許可するように管理サーバ50が設計される可能性とがある。
後者の可能性においては、管理サーバ50が自ら、同じ駐車スペースIDの複数回の受信、すなわち、同じ識別信号の複数回の受信を直接的に確認することになる。
これに対し、前者の可能性においては、管理サーバ50は、同じ識別信号の複数回の受信を直接的に確認することができない。しかし、管理サーバ50が、発信機30から、同じ識別信号を複数回受信したときに、はじめて管理サーバ50にアクセスして駐車スペースIDを送信するように設計されたユーザの携帯端末90と組み合わされて使用されることが既知である場合には、管理サーバ50は、駐車スペースIDの1回の受信をもって、同じ識別信号の複数回の受信を間接的に確認することができることになる。
よって、いずれの可能性においても、結果的には、管理サーバ50は、ユーザが同一の駐車場に継続的に居るという条件が成立したときに、レンタル・サービスを許可することになる。
なお付言するに、上述のいくつかの実施形態は、本発明を、不動産としての駐車場をレンタル対象とするレンタル・サービスに適用した場合のいくつかの具体例であるが、これに代えて、本発明は、例えば、別の不動産、例えば、貸し倉庫、貸し部屋などをレンタル対象とするレンタル・サービスに適用したり、動産、例えば、車両(自動車、自転車、自動二輪車など)などをレンタル対象とするレンタル・サービスに適用することが可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の概要]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。

Claims (6)

  1. 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル・システムであって、
    レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ設置される発信機であって、固有の識別信号を発信するものと、
    前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、
    ユーザの携帯端末と無線通信することにより、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバと
    を含み、
    ユーザの携帯端末は、
    地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位部と、
    前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信部と、
    前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定られた対応関係を記憶する記憶部と、
    画面と、
    その画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する第1表示部と、
    ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に前記画面上に表示されている場合には、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象の使用開始時には、ユーザが使用開始リクエストを発するために操作される使用開始ボタン、使用終了時には、ユーザが使用終了リクエストを発するために操作される使用終了ボタンを前記画面上に表示し、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に前記画面上に表示されていない場合には、前記使用開始ボタンおよび前記使用終了ボタンを前記画面上に表示しないことおよび/または警告を表示することを行う第2表示部と
    を含むオンライン・レンタル・システム。
  2. 前記レンタル対象は、宿泊施設、滞在施設、コインロッカー、駐車場、乗物、家具、衣服類、電気製品もしくはその付属品または記録媒体である請求項1に記載のオンライン・レンタル・システム。
  3. 不動産または動産であるレンタル対象をユーザにオンラインでレンタルするオンライン・レンタル方法であって、
    レンタル対象が不動産である場合にはその不動産の位置が正規レンタル基準位置、レンタル対象が動産である場合にはその動産に関連付けられる不動産の位置が正規レンタル基準位置とされ、その正規レンタル基準位置に少なくとも1つ、固有の識別信号を発信する発信機が設置され、
    前記レンタル対象を利用することを希望するユーザの携帯端末と、前記レンタル対象についてレンタル・サービスを提供する管理サーバとが無線通信し、
    ユーザの携帯端末は、前記発信機から受信する識別信号と、前記発信機に対応する前記レンタル対象に対応する前記正規レンタル基準位置を表す地理的座標との間の予め定められた対応関係を記憶しており、
    当該オンライン・レンタル方法は、
    ユーザの携帯端末が、地図上におけるユーザの現在位置を測定する測位工程と、
    ユーザの携帯端末が、前記発信機から前記識別信号を受信を測定する受信工程と、
    ユーザの携帯端末が、画面上に、全体地図のうちの一部であってユーザの移動に連動して変化するものを切り取って部分地図として表示し、その部分地図上に前記正規レンタル基準位置であって前記受信した識別信号に対応するものが存在する場合には、その正規レンタル基準位置も前記画面上に表示し、前記部分地図上にユーザの現在位置が存在する場合には、そのユーザの現在位置も前記画面上に表示する第1表示工程と、
    ユーザの携帯端末が、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが前記画面上に一緒に表示されている場合には、前記正規レンタル基準位置に対応するレンタル対象の使用開始時には、ユーザが使用開始リクエストを発するために操作される使用開始ボタン、使用終了時には、ユーザが使用終了リクエストを発するために操作される使用終了ボタンを前記画面上に表示し、ユーザの現在位置と前記正規レンタル基準位置とが一緒に前記画面上に表示されていない場合には、前記使用開始ボタンおよび前記使用終了ボタンを前記画面上に表示しないことおよび/または警告を表示することを行う第2表示工程と
    を含むオンライン・レンタル方法。
  4. 前記レンタル対象は、宿泊施設、滞在施設、コインロッカー、駐車場、乗物、家具、衣服類、電気製品もしくはその付属品または記録媒体である請求項3に記載のオンライン・レンタル方法。
  5. 請求項1および2のいずれかに記載の携帯端末としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
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