JP6740849B2 - 燃焼放散塔 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼放散塔に関する。
コークス炉においてコークスを乾留する際には、可燃性のガスを多量に含むCOG(コークス炉ガス)が排出される。COGは、精製過程を経て、例えばコークス炉に隣接して設置された発電設備や他の加熱設備で燃料として使用される。したがって、トラブルが発生した際には、COGは、燃焼放散塔により可燃性成分を燃焼しながら大気に放出される場合がある。このような燃焼放散塔としては、例えば、特許文献1および2に記載されたものが知れられている。
特表2002−534653号公報 実公昭52−167455号公報
燃焼放散塔は、COGの燃焼時に発生する負圧により、燃焼領域に支燃性ガスとしての空気を導入する。従来の燃焼放散塔は、COGと空気との混合が不十分となることで、不完全燃焼が生じ、黒煙が発生する虞があった。
本発明は以上の事情を背景としてなされたもので、コークス炉から発生したCOG(可燃性のガス)と空気の混合を促進して燃焼効率を高め黒煙発生を抑制できる燃焼放散塔の提供を目的としている。
本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)コークス炉の燃焼放散塔であって、コークス炉から発生したコークス炉ガスを燃焼放散する燃焼放散塔であって、
前記コークス炉ガスを噴出するコークス炉ガス噴出口および外部から空気を自然導入する第1の空気導入口が設けられたバーナー部と、
前記バーナー部の先端部を囲み、かつ前記バーナー部の上部空間を囲むように前記バーナー部の上方に向けて延在する中空筒状の風防部と、
前記風防部の内部において前記バーナー部の上側に配置され、前記コークス炉ガスと空気との混合を促進する混合促進部材と、を備え、
前記バーナー部と前記風防部との間には、外部から空気を自然導入する第2の空気導入口が設けられ、
前記混合促進部材には、平面視で前記第2の空気導入口と重なる貫通開口が設けられている、燃焼放散塔。
(2)前記コークス炉ガス噴出口が、平面視で前記混合促進部材と重なり、
前記第1の空気導入口が、平面視で前記貫通開口と重なる、(1)に記載の燃焼放散塔。
(3)前記コークス炉ガス噴出口と前記第1の空気導入口とが、前記バーナー部の周方向に沿って交互に配置されている、(1)又は(2)に記載の燃焼放散塔。
(4)平面視において、前記風防部の内側の断面積に対する前記混合促進部材の面積の比率が、0.15以上0.35以下である、(1)〜(3)の何れか一項に記載の燃焼放散塔。
(5)前記バーナー部の前記上端を基準とした前記風防部の上端部の高さに対する前記混合促進部材の下端の高さの比率が、0.1以上0.5以下である、(1)〜(4)の何れか一項に記載の燃焼放散塔。
本発明によれば、可燃性のガスと空気の混合を促進することで燃焼効率を高め黒煙発生を抑制するコークス炉の燃焼放散塔を提供できる。
第1実施形態の燃焼放散塔の内部構造を示す概略図。 第1実施形態の燃焼放散塔の平面図。 第1実施形態のバーナー部の上端の平面図。 第2実施形態の燃焼放散塔の平面図。 実施例において、混合促進部材の設置高さおよび面積を変えた場合のドラフト空気量の測定結果を示すグラフ。 実施例において、混合促進部材の設置高さおよび面積を変えた場合の燃焼率の測定結果を示すグラフ。 実施例において、混合促進部材の形状を変えた場合のドラフト空気量の測定結果を示すグラフ。 実施例において、混合促進部材の形状を変えた場合の燃焼率の測定結果を示すグラフ。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の燃焼放散塔1の内部構造を示す概略図である。また、図2は、燃焼放散塔1の平面図である。図1において、支燃性ガスとしての空気Aの導入経路を無地の矢印で示し、コークス炉ガスG又はコークス炉ガスGと空気Aとの混合ガスの導入経路をドット模様の矢印で示す。
燃焼放散塔1は、図示略のコークス炉に接続されている。コークス炉におけるコークスの乾留では、コークス炉ガス(COG)が発生する。コークス炉ガスGは、水素、メタン、一酸化炭素、エタン、エチレンおよびベーパー状のタールなどを多量に含む可燃性のガスである。コークス炉ガスGは、発生時の圧力により燃焼放散塔1から噴出する。燃焼放散塔1は、コークス炉ガスGを燃焼しながら大気に放出する。
図1に示すように、燃焼放散塔1は、中心軸Jに沿って上下方向に延びる円柱状のバーナー部10と、円筒状の風防部20と、バーナー部10の上側に位置する混合促進部材30と、第1の放水部5と、第2の放水部6と、を備える。
なお、本明細書において特に断りのない限り、上下方向に延びる中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。なお、上下方向は、中心軸Jの軸方向に相当する。
<バーナー部>
バーナー部10は、上下方向に延びる管路部11と、管路部11の上側の先端に位置する先端部12と、を有する。バーナー部10は、コークス炉から排出されるコークス炉ガスGを上端から放出する。バーナー部10の上側には、コークス炉ガスGが空気Aと反応して燃焼する燃焼領域FAが形成される。なお、燃焼領域FAは、混合促進部材30の上側まで達していてもよい。
管路部11には、円筒状に形成され、内部にコークス炉ガスGを導入するガス導入路が設けられている。管路部11の上端には、先端部12が設けられている。先端部12の外周面12aの直径(すなわち外径)は、管路部11の外径より大きく形成されている。先端部12の外周面12aの下端であって管路部11の外形との境界には、管路部11の外径と先端部とを繋ぐ傾斜面12bが設けられている。傾斜面12bは、下側から上側に向かうに従い直径が大きくなるように傾いている。
バーナー部10には、外周面12aの傾斜面12bから上端10aに連通する空気導入路7が設けられている。空気導入路7は、傾斜面12bから上側および径方向内側に向かって傾斜して延びている。さらに、空気導入路7は、外周面12aと傾斜面12bとの間で上側に向かって開口する第1の空気導入口17を形成する。燃焼領域FAにおける燃焼に伴って生じた負圧により、空気導入路7には、下側から上側に向かって空気Aが流れる。すなわち、燃焼領域FAには、空気導入路7を介して空気Aが導入される。
図3は、バーナー部10の上端10aの平面図である。
バーナー部10の上端10aには、コークス炉ガスGが噴出する複数のコークス炉ガス噴出口18A、18Bと、空気導入路7の開口である複数の第1の空気導入口17と、が開口している。
複数のコークス炉ガス噴出口18A、18Bは、4つの第1のコークス炉ガス噴出口18Aと4つの第2のコークス炉ガス噴出口18Bとに分類される。第1および第2のコークス炉ガス噴出口18A、18Bは、十字状に配列されている。第1のコークス炉ガス噴出口18Aは、第2のコークス炉ガス噴出口18Bに対して径方向外側に位置する。
第1の空気導入口17は、バーナー部10の先端部12を上側から見て周方向に4つ並んで設けられている。第1の空気導入口17は、外部から空気を自然導入する。第1の空気導入口17は、第1のコークス炉ガス噴出口18Aの周方向の間に位置する。すなわち、第1の空気導入口17と第1のコークス炉ガス噴出口18Aとは、バーナー部10の周方向に沿って交互に配置されている。また、第2のコークス炉ガス噴出口18Bの径方向外側には、第1の空気導入口17が配置されている。
<風防部>
風防部20は、円筒形状を有する。風防部20は、バーナー部10の先端部12を径方向外側から囲む。また、風防部20は、バーナー部10の上部空間を囲むようにバーナー部10の上方に向けて延在する。風防部20の下端部20bは、バーナー部10の先端部12の上下方向中程に位置している。風防部20の上端部20aは、バーナー部10の上端10aより上側に位置している。
風防部20の内周面20cと、バーナー部10の先端部12の外周面12aとの間には、第2の空気導入口8としての隙間が形成されている。燃焼領域FAにおける燃焼に伴って生じた負圧により、第2の空気導入口8には、下側から上側に向かって空気Aが流れる。すなわち、燃焼領域FAには、第2の空気導入口8を介して外部から空気Aが自然導入される。
なお、風防部20は、図示略の支持部を介して、バーナー部10に固定されている。この支持部は、第2の空気導入口における空気Aの導入を阻害しない。
<混合促進部材>
混合促進部材30は、風防部20の内部においてバーナー部10の上端10aより上側に位置する。混合促進部材30は、バーナー部10の先端部12から噴出するコークス炉ガスGの流動を部分的に阻害して、コークス炉ガスGと空気Aとの混合を促進する。混合促進部材30は、十分な耐熱性を有する材料から構成されている。
混合促進部材30は、本体部32と、本体部32を風防部20の内周面20cに固定する4つの支持部31と、を有する。本体部32は、平面視円形状の板部材である。支持部31は、本体部32の外周縁32bから放射状に延びる棒状の部材である。支持部31は、上下方向を空気Aの流動を妨げないように、十分に細く形成されており、本明細書において、平面視における支持部31の面積は無視する。
混合促進部材30には、本体部32の外周縁32bと風防部20の内周面20cとの間の隙間としての貫通開口2が設けられている。貫通開口2は、上下方向に貫通しており、燃焼後のコークス炉ガスGおよび燃焼に用いられなかった空気Aの流動経路となる。貫通開口2は、平面視で第2の空気導入口8と重なる。したがって、混合促進部材30は、第2の空気導入口8から導入される空気Aの流れを阻害し難い。
本体部32の外周縁32bは、平面視で、バーナー部10の先端部12の外周面12aより径方向外側に位置する。すなわち、本体部32は、平面視で、バーナー部10の上端10aの全体を覆っている。このため、混合促進部材30は、第1および第2のコークス炉ガス噴出口18A、18B並びに第1の空気導入口17から上側に向かって噴出されたコークス炉ガスGおよび空気Aの流れを阻害し、これらの混合を促進する。
平面視において、風防部20の内側の断面積に対する混合促進部材30の面積の比率は、0.15以上0.35以下であることが好ましい。すなわち、混合促進部材30の面積をA1とし、風防部20の内側の断面積をA0としたとき、以下の式が成り立つことが好ましい。
0.15≦A1/A0≦0.35
風防部20の内側の断面積に対する混合促進部材30の面積の比率が大きくなるに従い、混合促進部材30と風防部20の内周面20cとの間の隙間が狭くなり、空気導入路7および第2の空気導入口8を通過する空気Aの圧力損失が大きくなる。すなわち、空気導入路7および第2の空気導入口8から燃焼領域FAに空気Aが導入され難くなる。この場合は、燃焼領域FAに空気Aが不足して、不完全燃焼が生じる虞が高まる。
一方で、風防部20の内側の断面積に対する混合促進部材30の面積の比率が、小さくなるに従い、バーナー部10の上端10aより上側におけるコークス炉ガスGと空気Aとの混合が促進され難くなる。
本実施形態によれば、風防部20の内側の断面積A0に対する混合促進部材30の面積A1の比率を、0.15以上0.35以下とすることで、燃焼領域FAに対する空気Aの導入を十分に確保しつつ、コークス炉ガスGと空気Aとの混合を促進し、燃焼効率を高めることができる。
バーナー部10の上端10aを基準とした風防部20の上端部20aの高さH1に対する混合促進部材30の下端30aの高さH2の比率は、0.1以上0.5以下であることが好ましい。すなわち、以下の式が成り立つことが好ましい。
0.1≦H2/H1≦0.5
風防部20の上端部20aの高さH1に対する混合促進部材30の下端30aの高さH2の比率が大きくなるに従い、混合の促進が進む一方で、空気導入路7および第2の空気導入口8を通過する空気Aの圧力損失が大きくなる。また、風防部20の上端部20aの高さH1に対する混合促進部材30の下端30aの高さH2の比率が小さくなるに従い、空気導入路7および第2の空気導入口8を通過する空気Aの圧力損失が小さくなる一方で、混合が十分に促進されない。
本実施形態によれば、風防部20の上端部20aの高さH1に対する混合促進部材30の下端30aの高さH2の比率を、0.1以上0.5以下とすることで、燃焼領域FAに対する空気Aの導入を十分に確保しつつ、コークス炉ガスGと空気Aとの混合を促進し、燃焼効率を高めることができる。
<第1および第2の放水部>
第1および第2の放水部5、6は、風防部20の内側に水を散水し、水の蒸発潜熱により風防部20の内部の温度を下げ、風防部20および混合促進部材30の輻射熱による損傷を抑制する。第1および第2の放水部5、6は、それぞれ放水ノズル5b、6bと配管5a、6aとを有する。第1および第2の放水部5、6は、配管5a、6aを介して導入された水を放水ノズル5b、6bから放水する。
第1の放水部5は、混合促進部材30の下側で散水を行う。配管5aは、バーナー部10の先端部12の外周面12aに沿って配設されている。放水ノズル5bは、バーナー部10の上端10aの周縁に位置する。放水ノズル5bから噴出された水は、混合促進部材30の下側の風防部20の内周面20cおよびバーナー部10の上端10aの温度を低下させる。
第2の放水部6は、混合促進部材30の上側で散水を行う。配管6aは、風防部20の外側に配設されている。放水ノズル6bは、風防部20に形成された径方向に貫通するスリット20dを介して風防部20の内側を向くように設置される。放水ノズル6bから噴出された水は、混合促進部材30の上側の風防部20の内周面20cおよび混合促進部材30の温度を低下させる。
<作用効果>
本実施形態では、混合促進部材30が設けられたことで、第1および第2のコークス炉ガス噴出口18A、18B並びに第1の空気導入口17から上側に向かって噴出されたコークス炉ガスGおよび空気Aの流れが阻害され、燃焼領域FAにおけるコークス炉ガスGと空気Aとの混合が促進される。すなわち、本実施形態によれば、燃焼領域FAにおいける燃焼効率を高めることができ、不完全燃焼に伴う黒煙の発生を抑制できる。
加えて、本実施形態の混合促進部材30には、第2の空気導入口8と平面視で重なる貫通開口2が形成されている。貫通開口2が設けられていることで、混合促進部材30の第2の空気導入口8から流入する空気Aの圧力損失を抑制して、第2の空気導入口8から燃焼領域FAに空気Aの流入が阻害され難い。すなわち、本実施形態によれば、燃焼領域FAに十分量の空気Aを供給することが可能となり、不完全燃焼に伴う黒煙の発生を抑制できる。
また、本実施形態では、バーナー部10の上端10aにおいて、第1のコークス炉ガス噴出口18Aと第1の空気導入口17とが、バーナー部10の周方向に沿って交互に配置されている。第1のコークス炉ガス噴出口18Aから噴出し混合促進部材30に衝突したコークス炉ガスGの一部は周方向に流れ、隣接する第1の空気導入口17から噴出した空気Aと高い混合効率で混ざり合う。なお、第1のコークス炉ガス噴出口18Aから噴出し混合促進部材30に衝突したコークス炉ガスGは、その他に径方向外側に流れて、第2の空気導入口8から導入された空気Aと混ざり合う。
また、本実施形態では、バーナー部10の上端10aにおいて、第2のコークス炉ガス噴出口18Bの径方向外側には、第1の空気導入口17が配置されている。第2のコークス炉ガス噴出口18Bから噴出し混合促進部材30に衝突したコークス炉ガスGの一部は、径方向外側に流れ、第1の空気導入口17から噴出した空気Aと高効率で混ざり合う。
このように、本実施形態のコークス炉ガス噴出口18A、18Bおよび第1の空気導入口17の配置によれば、コークス炉ガスGと空気Aとを高効率で混合させることができ不完全燃焼を抑えて黒煙の発生を抑制できる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態の燃焼放散塔101の平面図である。図4を基に、第2実施形態の燃焼放散塔101について説明する。燃焼放散塔101は、第1実施形態の燃焼放散塔1と比較して、混合促進部材130の構成が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
混合促進部材130は、第1実施形態と同様に風防部20の内部においてバーナー部10の上端10aより上側に位置する。混合促進部材130は、本体部132と、本体部132を風防部20の内周面20cに固定する4つの支持部131と、を有する。本体部132は、平面視で十字状に形成された板部材である。
混合促進部材130には、本体部132の外周縁132bと風防部20の内周面20cとの間の隙間としての貫通開口102が設けられている。貫通開口102は、上下方向に貫通しており、燃焼後のコークス炉ガスGおよび燃焼に用いられなかった空気Aの流動経路となる。貫通開口102は、平面視で第1の空気導入口17および第2の空気導入口8と重なる。したがって、混合促進部材130は、第1の空気導入口17および第2の空気導入口8から導入される空気Aの流れを阻害し難い。すなわち、本実施形態によれば、第1の空気導入口17および第2の空気導入口8から燃焼領域FAに十分な量の空気Aを供給して不完全燃焼の発生をより効果的に抑制できる。これにより、黒煙の発生を抑制できる。
混合促進部材130は、平面視で、第1および第2のコークス炉ガス噴出口18A、18Bと重なるように配置されている。このため、混合促進部材130は、第1および第2のコークス炉ガス噴出口18A、18B並びに第1の空気導入口17から上側に向かって噴出されたコークス炉ガスGの流れを阻害して、径方向外側又は周方向に流す。これにより、コークス炉ガスGと第1の空気導入口17および第2の空気導入口8から導入される空気Aとの混合を促進する。これにより、不完全燃焼の発生を抑えて黒煙の発生を抑制できる。
なお、本実施形態における、平面視での混合促進部材130の面積と風防部20の内側の断面積との関係、および混合促進部材130の高さと風防部20の上端部20aの高さの関係は、第1実施形態と同様の態様が好ましい。
また、本実施形態では、バーナー部10の上端10aにおいて、コークス炉ガス噴出口18A、18Bのが、中心に対して4方向に放射状に並んで配置され、このコークス炉ガス噴出口18A、18Bと重なる十字状の混合促進部材130について説明した。しかしながら、コークス炉ガス噴出口は、直線状に並んでいてもよく、3方向に放射状に並んでいてもよく、また5方向以上の方向に放射状に並んでいてもよい。これら場合であっても、混合促進部材は、平面視でコークス炉ガス噴出口を覆う様に配置されていることが好ましい。
以下、実施例を示して本発明の作用・効果を検証する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、混合促進部材のパラメータを様々に変えた燃焼放散塔によりCOGの燃焼を行うことを想定して、ドラフト空気量および燃焼率を測定した。なお、ここでドラフト空気量とは、単位時間あたりに、第1の空気導入口17および第2の空気導入口8から燃焼領域FAに導入される空気の総量を意味する。
図5は、風防部20の内側の断面積に対する混合促進部材30の面積の比率(以下単に、A1/A0)および風防部20の上端の高さに対する混合促進部材30の下端の高さの比率(以下単に、H2/H1)を様々に変更した場合の、ドラフト空気量の測定結果を示し、図6は、燃焼率の測定結果を示す。
図5および図6において、混合促進部材を配さない場合の測定結果を1点鎖線で示す。図5および図6の測定結果は、上述の第2実施形態における平面視十字形状の混合促進部材130を用いた場合のものである。
図5および図6において、H2/H1を大きくすると、ドラフト空気量および燃焼率は、徐々に大きくなり0.2〜0.3の間でピークを迎えて、再度小さくなる。このように、ドラフト空気量と、燃焼率の関係は相関関係があり、ドラフト空気量を高めることで、燃焼率を高めることができることが確認された。また、ドラフト空気量および燃焼率は、H2/H1が0.2〜0.3の間とした場合にピークとなることが確認された。したがって、H2/H1を、0.2〜0.3の近傍の値(より具体的には、0.1〜0.5)とすることで、燃焼率を高めることができると推定できる。
図5および図6において、A1/A0が0.18である場合と0.35である場合とを比較すると、ドラフト空気量および燃焼率は、A1/A0を0.18とする場合の方が高くなっている。また、混合促進部材30を配さない場合は、A1/A0が0であり、ピークのドラフト空気量および燃焼率は、0.18の方が高い。これらのことから、A1/A0を0から徐々に大きくすることで、ドラフト空気量および燃焼率のピークは、徐々に大きくなり、0.18の近傍で、ピークを迎えて、0.35に向かって徐々に小さくなると予想される。したがって、A1/A0を、0.18の近傍(より具体的には、0.15〜0.35)とすることで、燃焼率を高めることができると推定できる。
図7は、混合促進部材の形状を変更した場合のドラフト空気量の測定結果を示し、図8は、混合促進部材の形状を変更した場合の燃焼率の測定結果を示す。バーナー部10の上端10aには、十字状に配列されたコークス炉ガス噴出口18A、18Bが配列されている(図3参照)。なお、混合促進部材の形状が「十字」とは、第2実施形態の混合促進部材130(図4参照)を採用したことを意味し、混合促進部材の形状が「円形」とは、第1実施形態の混合促進部材30(図2参照)を採用したことを意味する。また、混合促進部材の形状が「なし」とは、混合促進部材を配さないことを意味する。
図7および図8に示すように、混合促進部材の形状を十字とした場合には、ドラフト空気量および燃焼率において最も好ましい結果となった。また、混合促進部材の形状を円形とした場合には、ドラフト空気量に関して、混合促進部材を配さなかった場合より低い値が測定された。これは、混合促進部材により空気導入路7を通過する空気Aの圧力損失が増加し、燃焼領域FAに空気Aが導入され難くなったためであると推定される。
以上、本発明の好ましい実施形態および実施例について説明したが、これらの実施形態、実施例は、あくまで本発明の要旨の範囲内の一つの例に過ぎず、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。すなわち本発明は、前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲内で適宜変更可能であることはもちろんである。
例えば、上述の実施形態において、円柱状のバーナー部10について説明したが、柱状であれば他の断面形状であってもよい。同様に、上述の実施形態において、円筒状の風防部20について説明したが、筒状であれば、他の断面形状であってもよい。
1,101…燃焼放散塔、2,102…貫通開口、7…空気導入路、8…第2の空気導入口、10…バーナー部、10a…上端、12a…外周面、17…第1の空気導入口、18A、18B…コークス炉ガス噴出口、20…風防部、30,130…混合促進部材、30a…下端、A…空気、A0…断面積、A1…面積、G…コークス炉ガス、H1,H2…高さ

Claims (5)

  1. コークス炉から発生したコークス炉ガスを燃焼放散する燃焼放散塔であって、
    前記コークス炉ガスを噴出するコークス炉ガス噴出口および外部から空気を自然導入する第1の空気導入口が設けられたバーナー部と、
    前記バーナー部の先端部を囲み、かつ前記バーナー部の上部空間を囲むように前記バーナー部の上方に向けて延在する中空筒状の風防部と、
    前記風防部の内部において前記バーナー部の上側に配置され、前記コークス炉ガスと空気との混合を促進する混合促進部材と、を備え、
    前記バーナー部と前記風防部との間には、外部から空気を自然導入する第2の空気導入口が設けられ、
    前記混合促進部材には、平面視で前記第2の空気導入口と重なる貫通開口が設けられている、燃焼放散塔。
  2. 前記コークス炉ガス噴出口が、平面視で前記混合促進部材と重なり、
    前記第1の空気導入口が、平面視で前記貫通開口と重なる、請求項1に記載の燃焼放散塔。
  3. 前記コークス炉ガス噴出口と前記第1の空気導入口とが、前記バーナー部の周方向に沿って交互に配置されている、請求項1又は2に記載の燃焼放散塔。
  4. 平面視において、前記風防部の内側の断面積に対する前記混合促進部材の面積の比率が、0.15以上0.35以下である、請求項1〜3の何れか一項に記載の燃焼放散塔。
  5. 前記バーナー部の前記上端を基準とした前記風防部の上端部の高さに対する前記混合促進部材の下端の高さの比率が、0.1以上0.5以下である、請求項1〜4の何れか一項に記載の燃焼放散塔。
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