JP6740695B2 - スリーブ部材 - Google Patents

スリーブ部材 Download PDF

Info

Publication number
JP6740695B2
JP6740695B2 JP2016091290A JP2016091290A JP6740695B2 JP 6740695 B2 JP6740695 B2 JP 6740695B2 JP 2016091290 A JP2016091290 A JP 2016091290A JP 2016091290 A JP2016091290 A JP 2016091290A JP 6740695 B2 JP6740695 B2 JP 6740695B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tubular portion
electric wire
tubular
sleeve member
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016091290A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017199623A (ja
Inventor
隆生 山内
隆生 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2016091290A priority Critical patent/JP6740695B2/ja
Publication of JP2017199623A publication Critical patent/JP2017199623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6740695B2 publication Critical patent/JP6740695B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Description

本発明は、電線を接続するためのスリーブ部材に関する。
電線に対する作業において、無停電で作業を行う間接活線工法が知られている。間接活線工法において、2本の電線を接続するスリーブ部材が用いられる。スリーブ部材に電線を接続する際には、スリーブ部材に電線を挿入し、ホットスティック等の間接活線工具により支持した状態で圧縮作業を行う。下記特許文献1には、スリーブ部材と電線との仮固定構造について記載されている。特許文献1のスリーブ部材は、電線の挿入に伴って弾性変形可能なC型リング部材が内周に設けられており、C型リング部材の接触突起が電線に接触することにより電線の抜け止めを行う。
特開2007−141706号公報
特許文献1のスリーブ部材は、内部に環状の溝を設け、この溝にC型リング部材が設けられているため構成が複雑になる可能性がある。また、電線を仮固定した後、電線を引き抜く必要がある場合、C型リング部材の接触突起により、容易に引き抜くことが困難となる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決して、簡単な構成で電線の仮固定を行うことができ、容易に電線を引き抜くことが可能なスリーブ部材を提供することを目的とする。
本発明の一態様によるスリーブ部材は、内部空間に電線が挿入される筒状部と、前記筒状部と一体に設けられ、前記筒状部の内周面から前記内部空間に突出し、前記筒状部に挿入された前記電線に接触して前記電線の抜け止めを行うための突出部と、前記筒状部の内周面と外周面とを貫通し、前記筒状部の軸方向に沿った方向に長手を有するスリット部と、を有し、前記突出部と前記スリット部とは、前記筒状部の前記電線が挿入される端部側に設けられ、かつ、前記筒状部の周方向において互いに間隔を有して設けられる。
これによれば、電線の仮固定を行うための構造を別体で設ける必要がなく、突出部を筒状部と一体に設けた簡単な構成で電線の仮固定を行うことができる。また、筒状部にスリット部が設けられているので、筒状部が径方向内側に圧縮変形しやすくなる。筒状部の圧縮変形に伴って突出部による電線の抜け止めが解除されるので、容易に電線を引き抜くことができる。
本発明の望ましい態様として、前記スリット部は、前記筒状部の端部まで連続して設けられる。これによれば、筒状部の径が大きい場合や、厚さが厚い場合であっても、筒状部の端部側において、容易に径方向内側に圧縮変形させることができる。
本発明の望ましい態様として、前記スリット部は、前記筒状部の軸方向に沿った方向、又は前記筒状部の軸方向に対して傾いた方向に延びる延出部と、前記延出部の内壁から前記延出部の幅方向の外側に向かって屈曲する屈曲部とを含む。これによれば、筒状部の径方向内側に圧縮応力を加えた場合に、屈曲部が設けられた箇所を起点にして筒状部が変形するので、筒状部の変形のバラツキを抑制して容易に電線の引き抜き作業を行うことができる。
本発明の望ましい態様として、前記屈曲部は、前記突出部よりも前記筒状部の端部から離れた位置に設けられる。これによれば、屈曲部が設けられた箇所を起点にして、筒状部のうち突出部が設けられた部分が圧縮変形するので、確実に突出部による電線の仮固定を解除することができる。
本発明の望ましい態様として、前記スリット部は、前記筒状部の周方向において間隔を有して複数設けられる。これによれば、容易に筒状部を径方向内側に圧縮変形させることができる。
本発明の望ましい態様として、前記突出部は、前記筒状部に切り込みが設けられ、前記筒状部の一部が前記内部空間に折り曲げられて突出する。これによれば、簡単な構成で電線の仮固定を行うことができる。また、筒状部の圧縮変形に伴って突出部が弾性変形するので、容易に電線の仮固定を解除することができる。
本発明の一態様によるスリーブ部材によれば、簡単な構成で電線の仮固定を行うことができ、容易に電線を引き抜くことが可能である。
図1は、第1の実施形態に係るスリーブ部材の平面図である。 図2は、図1のII−II’線に沿って切断し矢印方向から見たときの断面図である。 図3は、図1のIII−III’線に沿って切断し矢印方向から見たときの断面図である。 図4は、スリーブ部材に第1電線を仮固定する方法を説明するための断面図である。 図5は、スリーブ部材に第1電線が仮固定された状態を示す断面図である。 図6は、スリーブ部材に第2電線が挿入された状態を示す断面図である。 図7は、スリーブ部材から第1電線を引き抜く方法を説明するための断面図である。 図8は、スリーブ部材が径方向内側に圧縮変形した状態を拡大して示す断面図である。 図9は、第2の実施形態に係るスリーブ部材の平面図である。 図10は、図9のX−X’線に沿って切断し矢印方向から見たときの断面図である。 図11は、第2の実施形態の変形例に係るスリーブ部材の平面図である。
以下、本発明に係るスリーブ部材の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施形態に記載された方法、装置及び変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るスリーブ部材の平面図である。図2は、図1のII−II’線に沿って切断し矢印方向から見たときの断面図である。図3は、図1のIII−III’線に沿って切断し矢印方向から見たときの断面図である。実施形態のスリーブ部材10は、2本の電線を突き合わせて電気的に接続するための部材であり、特に、無停電で作業を行う間接活線工法における電線の接続作業に用いることができる。
図1及び図2に示すように、本実施形態のスリーブ部材10は、第1筒状部11と第2筒状部12とを含む。第1筒状部11と第2筒状部12とは、それぞれ、金属製の筒状の部材であり、軸方向に一体に連結される。スリーブ部材10の一端側に、第1筒状部11の第1孔部21が開口し、スリーブ部材10の他端側に、第2筒状部12の第2孔部22が開口する。
スリーブ部材10の中心軸AX方向の中央部に、ストッパー14が設けられている。ストッパー14はスリーブ部材10の内周面15aから中心軸AXに向かって突出している。第1筒状部11と第2筒状部12とは、図1及び図2の一点鎖線Aに示す箇所において、ストッパー14によって区分けされる。第1筒状部11及び第2筒状部12に挿入された電線は、ストッパー14に接して軸方向の挿入位置が決められる。ストッパー14は、周方向に沿って複数設けられているが、少なくとも1つ設けられていればよい。また、ストッパー14は、第1筒状部11と第2筒状部12とを仕切る壁状であってもよい。
第1筒状部11には、内周面15aから内部空間側に突出する突出部24が設けられている。突出部24は、第1筒状部11の端部側からストッパー14に向かう方向に延びており、中心軸AXに近づくように突出している。図1に示すように、第1筒状部11は、中心軸AX方向に沿った方向に延びる2つの切り込み27bと、周方向に沿った方向に延びる切り込み27aとが設けられている。突出部24は、第1筒状部11の一部が切り込み27a、27bで切り離され、折り曲げ部27cで内部空間側に折り曲げられることで形成される。したがって、電線の仮固定を行うための他の部材を取り付ける構造が不要であり、簡単な構成で電線の仮固定を行うことができる。
図2に示すように、突出部24は、第1筒状部11の内部空間側に面する第1面24bと、突出部24の延出方向に面する第2面24cとを含む。第1面24bと第2面24cとは約90°の角度を有して接続されている。第1面24bと第2面24cとが接続された部分で、突出部24のエッジ部24aが構成される。第1筒状部11に挿入された電線に突出部24のエッジ部24aが接触することで、電線の抜け止めが行われる。なお、第1面24bと第2面24cとは約90°で接続されているが、90°よりも小さい角度で接続されていてもよく、90°よりも大きい角度で接続されていてもよい。
第1筒状部11及び第2筒状部12の外周には、圧縮表示線16が設けられている。圧縮表示線16は、中心軸AX方向に沿った方向に複数表示されている。第1筒状部11及び第2筒状部12に電線が挿入された状態で、圧縮工具を用いて圧縮表示線16の位置で第1筒状部11及び第2筒状部12を圧縮することにより電線がスリーブ部材10に固定される。なお、第1筒状部11及び第2筒状部12の内部空間には、図示しない密封用コンパウンドが設けられており、第1筒状部11及び第2筒状部12を圧縮することで、電線と内周面15aとの間が密封される。
さらに、第1筒状部11には、スリット部25が設けられている。スリット部25は、第1筒状部11の内周面15aと外周面15bとを貫通し、全体として、中心軸AX方向に沿った方向に延びている。スリット部25と突出部24とは、第1筒状部11の端部側、つまり、電線が挿入される第1孔部21の開口の近傍に設けられる。スリット部25は、第1筒状部11の周方向において突出部24と間隔を有して設けられる。図3に示すように、スリット部25は、第1筒状部11の周方向において間隔を有して2つ設けられている。2つのスリット部25は、中心軸AXを通る線を対称軸として、線対称に設けられている。スリット部25、25を結ぶ方向に対して交差する方向に突出部24が設けられる。なお、スリット部25は、2つ設けられているが、3つ以上であってもよく、又は、少なくとも1つ設けられていればよい。
このようにスリット部25を設けることにより、図3の上下方向に第1筒状部11に圧縮応力を加えることで、第1筒状部11が上下方向の径方向内側に圧縮変形しやすくなる。また、突出部24とスリット部25とは、第1筒状部11の端部側に設けられており、かつ、第1筒状部11の周方向において互いに間隔を有して設けられる。すなわち、スリット部25の長さ方向の範囲内に、少なくとも突出部24の一部が重なるように設けられている。後述するように、第1筒状部11の圧縮変形に伴って突出部24が弾性変形して電線の抜け止めが解除されるので、仮固定後であっても容易に電線を引き抜くことができる。
図2に示すように、本実施形態において、スリット部25は、延出部25aと屈曲部25bとを含む。延出部25aは、第1筒状部11の中心軸AX方向に対して傾いた方向に延びており、延出部25aの一端側は、第1筒状部11の端部まで連続して設けられる。こうすることで、第1筒状部11が変形しやすくなるので、第1筒状部11の径が大きい場合や、厚さが厚い場合であっても、第1筒状部11の端部側において、容易に径方向内側に圧縮変形させることができる。
屈曲部25bは、延出部25aの他端側に設けられ、延出部25aの幅方向の外側に向かって屈曲して設けられる。屈曲部25bの内壁が鋭角に接続されて、先端のエッジ部25cが構成される。ここで、「鋭角」とは、側面から見たときに屈曲部25bの内壁同士がなす角度が90°よりも小さいことをいう。なお、エッジ部25cは、90°以上の角度を有していてもよい。また、屈曲部25bは、曲線状に湾曲した形状であってもよい。このように屈曲部25bを設けることで、第1筒状部11に圧縮応力を加えた場合に、エッジ部25cを起点にして第1筒状部11が変形する。したがって、第1筒状部11の径方向内側への変形のバラツキを抑制することができる。
また、屈曲部25bは、突出部24よりも第1筒状部11の端部から離れた位置に設けられる。言い換えると、屈曲部25bは、突出部24よりもスリーブ部材10の中心軸AX方向の中央側に設けられる。このため、第1筒状部11は、エッジ部25cよりも端部側の、突出部24が設けられた部分において圧縮変形するので、突出部24が弾性変形して、電線の仮固定が解除される。
なお、スリット部25の延出部25aは、第1筒状部11の中心軸AX方向に対して傾いた方向に延びている。具体的には、延出部25aは、第1筒状部11の端部に向かうにしたがって、突出部24から離れる方向に傾いている。これにより、延出部25aにより周方向に分離された第1筒状部11のうち、突出部24が設けられた部分が変形しやすくなり、確実に突出部24を弾性変形させて電線の仮固定を解除することができる。なお、スリット部25の形状は、種々変更してもよく、例えば、延出部25aは中心軸AX方向に沿った方向に延びていてもよい。
本実施形態において、第1筒状部11、第2筒状部12及び突出部24は、黄銅等の銅合金や、アルミニウム合金等の金属材料が用いられる。スリーブ部材10は、1つの筒状部材を用意して、ストッパー14、突出部24、スリット部25を加工することで製造することができる。
次に、図4から図6を参照して、本実施形態のスリーブ部材10の電線の仮固定方法について説明する。図4は、スリーブ部材に第1電線を仮固定する方法を説明するための断面図である。図5は、スリーブ部材に第1電線が仮固定された状態を示す断面図である。図6は、スリーブ部材に第2電線が挿入された状態を示す断面図である。
図4に示すように、第1電線100は、銅線等の芯材100aと、芯材100aを被覆する絶縁性の被覆層100bとを有する。第1電線100の端部において、芯材100aが被覆層100bから露出している。この露出した芯材100aが、第1筒状部11の第1孔部21に挿入される。芯材100aは、図4の矢印Bに示す方向に、内周面15aに沿って挿入される。このとき、突出部24は、芯材100aの挿入に伴って芯材100aに沿うように変形するので、芯材100aを容易に第1筒状部11に挿入することができる。
次に、図5に示すように、芯材100aの先端がストッパー14に当接して、第1電線100の挿入が完了する。このとき、芯材100aと第1筒状部11との間にわずかな隙間31が設けられる。第1電線100の挿入が完了すると、突出部24は、元の形状に戻るように弾性変形し、突出部24のエッジ部24aは、芯材100aに食い込むように接触する。この状態で、第1電線100に対して、図5の矢印Cに示す方向に引き抜こうとする外力が加えられても、突出部24が接触しているので第1電線100を引き抜くことが困難となる。このように、突出部24により第1電線100の抜け止めが行われ、第1電線100がスリーブ部材10に仮固定された状態となる。
第1筒状部11への第1電線100の仮固定が完了した後、図6に示すように、第2筒状部12の第2孔部22に、第2電線101が挿入される。第2電線101は、銅線等の芯材101aと、芯材101aを被覆する絶縁性の被覆層101bとを有する。被覆層101bから露出する芯材101aが、第2筒状部12に挿入される。このとき、第1電線100が第1筒状部11に仮固定されているので、ホットスティック等の間接活線工具により支持する必要がなく、容易に第2電線101の挿入を行うことができる。そして、芯材101aがストッパー14に当接して、第2電線101の挿入が完了する。その後、第1筒状部11及び第2筒状部12をペンチなどの圧縮工具により圧縮することで、第1電線100及び第2電線101が圧縮固定される。これにより、第1電線100と第2電線101とがスリーブ部材10を介して接続される。
以上のように、本実施形態のスリーブ部材10によれば、第1電線100を挿入するだけで、確実に突出部24が接触して第1電線100の仮固定を行うことができる。したがって、ホットスティック等の間接活線工具により支持して第1電線100の仮固定を行う必要がないので、仮固定後の圧縮作業を容易に行うことができる。また、上述のように、突出部24は、第1筒状部11の一部を折り曲げるように設けられているので、第1電線100の仮固定構造を第1筒状部11に別途設ける必要がなく、簡便な構成で第1電線100の仮固定を行うことができる。また、隙間31の大きさが異なる場合、すなわち、芯材100aの径が異なる場合や第1筒状部11の径が異なる場合であっても、突出部24の折り曲げ角度を変えるのみで、良好に第1電線100の仮固定を行うことができる。
次に、図7及び図8を参照して、仮固定後の第1電線100の引き抜き方法について説明する。図7は、スリーブ部材から第1電線を引き抜く方法を説明するための断面図である。図8は、スリーブ部材が径方向内側に圧縮変形した状態を拡大して示す断面図である。
第1電線100を仮固定した後、第1筒状部11から第1電線100を引き抜く必要が生じた場合には、図7に示すように、圧縮工具104を使用して、第1筒状部11を上下から挟み込んで圧縮応力を加える。この場合、第1筒状部11には、スリット部25の幅方向に圧縮応力が加えられる。また、突出部24と重畳する位置において圧縮応力が加えられることが好ましい。なお、圧縮工具104は、例えば、絶縁性のペンチ等を用いることができる。
図8に示すように、圧縮工具104により矢印Dに示す方向に圧縮応力が加えられると、スリット部25の延出部25aの幅が小さくなるように変形する。なお、図8では、スリット部25、突出部24及び第1筒状部11の一部について、圧縮応力を加える前の状態を点線で示し、圧縮応力を加えた後の状態を実線で示している。第1筒状部11は、スリット部25のエッジ部25cが設けられた位置と対応する箇所11aを起点に径方向内側に変形する。第1筒状部11の端部側が変形することにより、突出部24のエッジ部24aが第1電線100の芯材100aから離れる方向に弾性変形する。これにより、突出部24の芯材100aへの食い込み量を小さくすることができるので、第1電線100を矢印C(図7参照)の方向に、容易に引き抜くことが可能となる。このようにして、第1電線100の仮固定が解除される。
なお、第1電線100の仮固定を解除する際に、突出部24は弾性変形しない場合であってもよい。この場合、第1筒状部11の変形に伴って、突出部24が芯材100aに沿った方向に傾くことで、突出部24の芯材100aへの食い込み量が小さくなり、第1電線100を引き抜くことができる。
以上説明したように、本実施形態のスリーブ部材10は、内部空間に第1電線100が挿入される第1筒状部11と、第1筒状部11と一体に設けられ、第1筒状部11の内周面15aから内部空間に突出し、第1筒状部11に挿入された第1電線100に接触して第1電線100の抜け止めを行うための突出部24と、第1筒状部11の内周面15aと外周面15bとを貫通し、第1筒状部11の軸方向に沿った方向に長手を有するスリット部25と、を有する。突出部24とスリット部25とは、第1筒状部11の第1電線100が挿入される端部側に設けられ、かつ、第1筒状部11の周方向において互いに間隔を有して設けられる。
これによれば、第1電線100の仮固定を行うための構造を別体で設ける必要がなく、突出部24を設ける簡単な構成で第1電線100の仮固定を行うことができる。また、第1筒状部11にスリット部25が設けられているので、第1筒状部11が径方向内側に圧縮変形しやすくなる。第1筒状部11の圧縮変形に伴って突出部24が弾性変形して第1電線100の抜け止めが解除されるので、容易に第1電線100を引き抜くことができる。
本実施形態のスリーブ部材10において、スリット部25は、第1筒状部11の端部まで連続して設けられる。これによれば、第1筒状部11の径が大きい場合や、厚さが厚い場合であっても、第1筒状部11の端部側において容易に径方向内側に圧縮変形させることができる。
本実施形態のスリーブ部材10において、スリット部25は、第1筒状部11の中心軸AX方向に沿った方向、又は第1筒状部11の中心軸AX方向に対して傾いた方向に延びる延出部25aと、延出部25aの内壁から延出部25aの幅方向の外側に向かって屈曲する屈曲部25bとを含む。これによれば、第1筒状部11の径方向内側に圧縮応力を加えた場合に、屈曲部25bが設けられた箇所11aを起点にして第1筒状部11が圧縮変形するので、第1筒状部11の変形のバラツキを抑制して容易に第1電線100の引き抜き作業を行うことができる。
本実施形態のスリーブ部材10において、屈曲部25bは、突出部24よりも第1筒状部11の端部から離れた位置に設けられる。これによれば、屈曲部25bが設けられた箇所11aを起点にして、第1筒状部11のうち突出部24が設けられた部分が圧縮変形するので、第1筒状部11の変形に伴って、突出部24のエッジ部24aが第1電線100から離れる方向に変形する。したがって、確実に突出部24による第1電線100の抜け止めを解除することができる。
本実施形態のスリーブ部材10において、スリット部25は、第1筒状部11の周方向において間隔を有して複数設けられる。これによれば、容易に第1筒状部11を径方向内側に圧縮変形させることができる。
本実施形態のスリーブ部材10において、突出部24は、第1筒状部11の一部が内部空間側に折り曲げられて突出する。これによれば、第1電線100の仮固定を行うための構造を別体で設ける必要がなく、簡単な構成で第1電線100の仮固定を行うことができる。また、第1筒状部11の圧縮変形に伴って、突出部24が弾性変形し、容易に第1電線100の仮固定を解除することができる。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態に係るスリーブ部材の平面図である。図10は、図9のX−X’線に沿って切断し矢印方向から見たときの断面図である。なお、上述した実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する場合がある。図9及び図10に示すように、本実施形態のスリーブ部材10Aは、2つの突出部24、24が設けられている。一方の突出部24は、中心軸AXの上方に設けられ、他方の突出部24は中心軸AXの下方に設けられる。このように突出部24、24を複数設けることにより、第1筒状部11に挿入された第1電線100と突出部24、24との接触箇所が増えるので、確実に第1電線100(図9、図10では図示を省略する)の仮固定を行うことができる。
また、本実施形態のスリット部26は、中心軸AXに沿った方向に延びており、第1筒状部11の端部まで達していない。スリット部26は、第1の実施形態に示した屈曲部25bが設けられておらず、略矩形状となっている。スリット部26は、スリット部26の長さ方向の範囲内に、少なくとも突出部24、24が重なるように設けられている。このような態様であっても、第1筒状部11に対して、図10の上下方向に圧縮応力を加えることにより、スリット部26の幅(第1筒状部11の周方向における長さ)が小さくなるように第1筒状部11が径方向内側に圧縮変形する。第1筒状部11の変形に伴って、突出部24は第1電線100から離れる方向に変形するので、第1電線100の仮固定を解除することができる。
本実施形態において、スリット部26は略矩形状に設けられているので、スリット部26の加工が容易である。また、スリット部26は、第1筒状部11の端部まで設けられていないので、第1筒状部11の端部は変形が抑制される。したがって、第1の実施形態に比べて、スリーブ部材10Aの強度を向上させることができるので、スリーブ部材10Aとして、強度が比較的小さい金属材料を選択することも可能である。
なお、スリーブ部材10Aは、2つの突出部24、24が設けられているが、3つ以上の突出部を設けてもよく、又は、少なくとも1つの突出部が設けられていればよい。また、スリット部26は、3つ以上のスリット部を設けてもよく、又は、少なくとも1つのスリット部が設けられていればよい。
(変形例)
図11は、第2の実施形態の変形例に係るスリーブ部材の平面図である。本変形例のスリーブ部材10Bにおいて、スリット部26Aは、中心軸AX方向に沿った方向に延びており、第1筒状部11の端部まで連続している。スリット部26Aの中心軸AX方向の位置は、突出部24、24と重なっている。
本変形例において、スリット部26Aを、第1筒状部11の端部まで連続して設けることで、第1筒状部11の端部が変形しやすくなる。したがって、第1筒状部11の径が大きい場合や、厚さが厚い場合であっても、第1筒状部11の端部側において容易に径方向内側に圧縮変形させることができる。また、スリット部26Aは、上述した屈曲部25bが設けられていないので、容易に製造することができる。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、この実施形態及び変形例の内容によりこの発明が限定されるものではなく、適宜変更することができる。さらに、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で、構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。例えば、スリット部25、26の長さ、幅等の寸法や形状はあくまで一例であり、適宜変更してもよい。スリット部25の延出部25aの幅、及びスリット部26の幅は長手方向に沿って一定であるが、幅の大きさが変化するような形状であってもよい。また、突出部24の形状も、平面視で矩形状であるが、これに限定されず適宜変更してもよい。上述した実施形態では、第1筒状部11に、突出部24及びスリット部25、26を設けているが、第2筒状部12にも、同様に、突出部及びスリット部を設けてもよい。
10、10A、10B スリーブ部材
11 第1筒状部
12 第2筒状部
14 ストッパー
16 圧縮表示線
21 第1孔部
22 第2孔部
24 突出部
24a エッジ部
25、26 スリット部
25a 延出部
25b 屈曲部
25c エッジ部
31 隙間
100 第1電線
101 第2電線
104 圧縮工具

Claims (3)

  1. 内部空間に電線が挿入される筒状部と、
    前記筒状部と一体に設けられ、前記筒状部の内周面から前記内部空間に突出し、前記筒状部に挿入された前記電線に接触して前記電線の抜け止めを行うための突出部と、
    前記筒状部の内周面と外周面とを貫通し、前記筒状部の軸方向に沿った方向に長手を有するスリット部と、を有し、
    前記突出部と前記スリット部とは、前記筒状部の前記電線が挿入される端部側に設けられ、かつ、前記筒状部の周方向において互いに間隔を有して設けられ
    前記スリット部は、前記筒状部の端部まで連続して設けられるとともに、前記筒状部の軸方向に対して傾いた方向に延びる延出部と、前記延出部の内壁から前記延出部の幅方向の外側に向かって屈曲する屈曲部とを含み、
    前記突出部は、前記筒状部に切り込みが設けられ、前記筒状部の一部が前記内部空間に折り曲げられて突出し、
    前記筒状部の周方向に沿った方向に延びる前記切り込みの位置は、前記屈曲部の、前記筒状部の軸方向での位置と重なるスリーブ部材。
  2. 前記屈曲部は、前記突出部よりも前記筒状部の端部から離れた位置に設けられる請求項に記載のスリーブ部材。
  3. 前記スリット部は、前記筒状部の周方向において間隔を有して複数設けられる請求項1又は請求項に記載のスリーブ部材。
JP2016091290A 2016-04-28 2016-04-28 スリーブ部材 Active JP6740695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016091290A JP6740695B2 (ja) 2016-04-28 2016-04-28 スリーブ部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016091290A JP6740695B2 (ja) 2016-04-28 2016-04-28 スリーブ部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017199623A JP2017199623A (ja) 2017-11-02
JP6740695B2 true JP6740695B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=60238082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016091290A Active JP6740695B2 (ja) 2016-04-28 2016-04-28 スリーブ部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6740695B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2542134Y2 (ja) * 1990-03-20 1997-07-23 株式会社 ニチフ端子工業 電線接続体
US5863226A (en) * 1995-12-28 1999-01-26 Lan; Cheng Sun Connector for coaxial cable
TW456609U (en) * 2000-08-21 2001-09-21 Sheng Sheng Entpr Co Ltd Clamping device of RF transmission cable
JP2010211988A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Matsumura Seiki:Kk 接続端子
JP2011071043A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Furukawa Denko Sangyo Densen Kk 電線接続用具
JP2011175769A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Furukawa Denko Sangyo Densen Kk 電線接続用具
US8298020B1 (en) * 2011-05-18 2012-10-30 Ezconn Corporation Central conductor of coaxial cable connector

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017199623A (ja) 2017-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6508015B2 (ja) ワイヤーハーネス、電線保護部材及び電線ホルダ
JP5167012B2 (ja) 電線固定部材
WO2013047883A1 (en) Connecting method of single core electric wire to stranded electric wire
JP7096123B2 (ja) シールド電線の端子接続構造
US20160226196A1 (en) Contact spring washer and plug-in connector
KR20190003135U (ko) 감소된 힘으로 수형 노즐의 삽입을 가능하게 하는 연결부의 암형 노즐
JP6658443B2 (ja) 導電路
US20140023459A1 (en) Snap ring
JP6568405B2 (ja) 金属管継手のロックリング及びこれを備えた金属管継手
JP6740695B2 (ja) スリーブ部材
US20180131167A1 (en) Single-core wire and wire harness
JP2015210146A (ja) ガスセンサ
JP2016060450A (ja) コラムチューブへのベアリングの固定方法
EP3079160A1 (en) Coil end connecting structure
EP2555362A1 (en) Grommet and waterproof structure for grommet
JP6549795B2 (ja) バネ組立体及びその製造方法
US9437351B2 (en) Shield wire for wiring harness and method of making the same
US11367969B2 (en) Wire with terminal
JP2010193571A (ja) ケーブル固定構造及び方法
JP6070467B2 (ja) グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス
JP2017199461A (ja) 導電部材
CN110521062B (zh) 导电部件
JP2007141706A (ja) スリーブ部材と挿入部材との仮固定構造及び活線接続工法
JP6839628B2 (ja) グロメット
EP3859895A1 (en) Crimp barrel prepared for crimping

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6740695

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150