JP6739729B2 - 光電変換素子の製造方法 - Google Patents

光電変換素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6739729B2
JP6739729B2 JP2015252321A JP2015252321A JP6739729B2 JP 6739729 B2 JP6739729 B2 JP 6739729B2 JP 2015252321 A JP2015252321 A JP 2015252321A JP 2015252321 A JP2015252321 A JP 2015252321A JP 6739729 B2 JP6739729 B2 JP 6739729B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
transport layer
manufacturing
hole transport
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015252321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017117955A5 (ja
JP2017117955A (ja
Inventor
一亮 廣木
一亮 廣木
重尊 香取
重尊 香取
真也 織田
真也 織田
俊実 人羅
俊実 人羅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Flosfia Inc
Original Assignee
Flosfia Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Flosfia Inc filed Critical Flosfia Inc
Priority to JP2015252321A priority Critical patent/JP6739729B2/ja
Publication of JP2017117955A publication Critical patent/JP2017117955A/ja
Publication of JP2017117955A5 publication Critical patent/JP2017117955A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6739729B2 publication Critical patent/JP6739729B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Description

本発明は、太陽電池や光センサー等に有用な光電変換素子の製造方法に関する。
近年、安全で環境に対しよりクリーンであり、より安価なエネルギーが求められている。その一つとしてクリーンな発電技術である太陽光発電が注目を浴びており、新エネルギーとなりうる低価格太陽電池の開発は急務である。太陽光エネルギーは無尽蔵で、化石燃料のような枯渇の心配がなく、また、COを増やす事もない。しかし、現在市販されている太陽電池は真空プロセスであるCVD、スパッタリング等を使用するために設備費がかさみ、さらなる低価格化が困難となっている。そこで、真空プロセス製膜のみに依拠せず、簡便に製造可能な光電変換装置の開発が求められている。
特許文献1には、感光層を、多孔質層の表面に、(ai)光吸収剤IおよびIIを含有する光吸収剤溶液を塗布して成膜する、(aii)前記光吸収剤IおよびIIのいずれか一方を含有する光吸収剤溶液を塗布後、他方の光吸収剤を含有する光吸収剤溶液を塗布して成膜する、または(b)前記光吸収剤IおよびIIのいずれか一方を含有する光吸収剤溶液を塗布後、正孔輸送材料からなる中間層を設け、さらに前記光吸収剤IおよびIIの他方を含有する光吸収剤溶液を塗布して成膜する光電変換素子の製造方法が記載されている。しかしながら、この方法では、ペロブスカイト結晶を形成するのに、スピンコート法と乾燥処理が必要であり、得られた膜の膜厚の均一性や膜の平坦性が乏しく、さらに膜中にピンホールなどが数多く発生してしまう問題があった。また、材料のロスが大きいことや、大判化が困難等の課題もあった。
特開2015−46585号公報
本発明は、光応答性や電気特性に優れた光電変換素子を工業的有利に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、正孔輸送層上に、前記光電変換層を形成するようにすれば、アニール処理だけで、良質なペロブスカイト結晶を容易に形成できることを知見し、さらに、このような方法が上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 正孔輸送層と、金属酸化物およびペロブスカイト結晶を含む光電変換層とを少なくとも有する光電変換素子を製造する方法であって、前記正孔輸送層上に、前記光電変換層を形成することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
[2] 正孔輸送層が第1の電極上に設けられている前記[1]記載の製造方法。
[3] 正孔輸送層がポリチオフェン誘導体を主成分として含む前記[1]または[2]に記載の製造方法。
[4] 金属酸化物が、酸化チタンである前記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 金属酸化物が、多孔質体である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] ペロブスカイト結晶が、アニールにより形成される前記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7] ペロブスカイト結晶が、結晶性半導体を主成分として含む前記[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8] ペロブスカイト結晶が、式:(RNHPbX(2+n)(但し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、nは1または2を示し、XはI、BrまたはClを示す。)で表される化合物を主成分として含む前記[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9] 光電変換層を形成した後、前記光電変換層上に、電子輸送層を形成する前記[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10] 電子輸送層が、金属を主成分として含む請求項9記載の製造方法。
[11] 電子輸送層を形成した後、前記電子輸送層上に、第2の電極を形成する前記[9]または[10]に記載の製造方法。
[12] 前記[1]〜[11]のいずれかに記載の製造方法により製造された光電変換素子。
[13] 前記[12]記載の光電変換素子を含む太陽電池。
本発明の製造方法によれば、光応答性や電気特性に優れた光電変換素子が工業的有利に製造できる。
実施例におけるアニール前後の様子を写真で示す図である。 実施例におけるXRDの結果を示す図である。
本発明の光電変換素子の製造方法は、正孔輸送層と、金属酸化物およびペロブスカイト結晶を含む光電変換層とを少なくとも有する光電変換素子を製造する方法であって、前記正孔輸送層上に、前記光電変換層を形成することを特長とする。
前記正孔輸送層は、通常、重合体(好ましくは導電性高分子)を含有する。前記正孔輸送層は、通常、光励起によって酸化されたペロブスカイト膜に電子を供給して還元し、光電変換層との界面で生じた正孔を第1の電極へ輸送する機能を有する。なお、正孔輸送層は、例えば、多孔質半導体層上に形成された層状部分だけでなく、多孔質半導体層の空隙内部にも充填されているのが好ましい。
前記正孔輸送層の構成材料としては、例えば、セレン、ヨウ化銅(CuI)等の沃化物、層状コバルト酸化物等のコバルト錯体、CuSCN、MoO、NiO、有機ホール輸送材等が挙げられる。沃化物としては、例えば、ヨウ化銅(CuI)等が挙げられる。層状コバルト酸化物としては、例えば、ACoO(A=Li、Na、K、Ca、Sr,Ba;0≦X≦1)等が挙げられる。また、有機ホール輸送材としては、例えば、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体、2,2’,7,7’−テトラキス−(N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミン)−9,9’−スピロビフルオレン(spiro−MeO−TAD)等のフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ジフェニルアミン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアニリン誘導体等が挙げられる。本発明においては、前記正孔輸送層が、ポリチオフェン誘導体を主成分として含むのが好ましく、ポリエチレンジオキシチオフェンを主成分として含むのがより好ましい。なお、前記主成分とは、層中の成分含有量が50質量%以上であればよく、好ましくは75質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。
前記正孔輸送層の形成方法は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段を用いることができる。前記正孔輸送層の形成手段としては、例えば、電気化学重合法等の公知の重合法、ミストCVD法、スパッタ法、CVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法、ALD(原子層堆積)法、塗布法(例えばディッピング、滴下、ドクターブレード、インクジェット、スピンコート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター、エアーナイフコート、カーテンコート、ワイヤーバーコート、グラビアコート、インクジェット塗布等)などが挙げられる。本発明においては、電気化学重合法にて正孔輸送層を形成するのが好ましい。
本発明において、前記正孔輸送層は、第1の電極上に設けられているのが好ましい。
第1の電極は、導電性を有するものであって、電極として機能するものであれば、その他については、特に限定されない。例えば、絶縁性材料であっても、正孔輸送層に面している側に導電性物質層が設けてあり、電極として使用可能であれば、これを第1の電極として用いることができる。本発明においては、第1の電極は、正孔輸送層との接触性が良いことが好ましい。第1の電極は、正孔輸送層との仕事関数の差が小さく、化学的に安定であることも好ましい。このような材料としては、特に限定されないが、金、銀、銅、アルミニウム、白金、ロジウム、マグネシウム、インジウム等の金属薄膜、炭素、カーボンブラック、導電性高分子、導電性の金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化錫にフッ素をドープしたもの等)などの有機導電体などが挙げられる。また、第1の電極の平均厚みもまた、特に限定されないが、約10〜1000nmであるのが好ましい。また、第1の電極の表面抵抗は、特に限定されないが、低いのが好ましく、具体的には、第1の電極の表面抵抗の範囲は、好ましくは80Ω/□以下であり、より好ましくは20Ω/□以下である。なお、第1の電極の表面抵抗の下限は、可能な限り低いことが好ましいため、特に限定されないが、0.1Ω/□以上であればよい。
第1の電極の形成方法は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段を用いることができる。第1の電極の形成手段としては、例えば、ミストCVD法、スパッタ法やCVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法などが挙げられる。
本発明においては、前記正孔輸送層上に、前記光電変換層を形成する。
前記光電変換層は、金属酸化物およびペロブスカイト結晶を含んでさえいれば特に限定されない。
前記金属酸化物としては、例えば、周期表の第3族〜第15族のいずれかの金属元素を有する酸化物などが挙げられる。好ましい金属酸化物としては、例えば、ガリウムの酸化物、チタンの酸化物、スズの酸化物、亜鉛の酸化物、鉄の酸化物、タングステンの酸化物、ジルコニウムの酸化物、ハフニウムの酸化物、ストロンチウムの酸化物、インジウムの酸化物、セリウムの酸化物、イットリウムの酸化物、ランタンの酸化物、バナジウムの酸化物、ニオブの酸化物、またはタンタルの酸化物などが挙げられる。より具体的には、Ga、TiO、SnO、Fe、WO、ZnO、Nb、CdS、ZnS、PbS、Bi、CdSe、CdTe、GaP、InP、GaAs、CuInS、CuInSe、Ti等が挙げられる。本発明においては、前記金属酸化物が、酸化チタンであるのが好ましい。
また、前記金属酸化物は、その形状等は特に限定されないが、多孔質体であるのが好ましい。
前記ペロブスカイト結晶は、ペロブスカイト構造を有していれば特に限定されず、公知のものであってよい。無機材料からなるものであってもよいし、有機材料からなるものであってもよいが、本発明においては、前記ペロブスカイト構造体が有機無機複合材料からなるのが好ましい。前記有機無機複合材料としては、例えば、下記式(I)または下記式(II)で表される化合物などが挙げられる。
CHNH ・・・(I)
(式中、Mは2価の金属イオンであり、Xは、F、Cl、BrまたはIである。)
(RNH ・・・(II)
(式中、Rは炭素数2以上のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、複素環基または芳香族複素環基であり、Mは2価の金属イオンであり、Xは、F、Cl、BrまたはIである。)
本発明においては、前記ペロブスカイト結晶が、結晶性半導体を主成分として含むのが好ましく、式:(RNHPbX(2+n)(但し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、nは1または2を示し、XはI、BrまたはClを示す。)で表される化合物を主成分として含むのがより好ましい。ここで、前記主成分とは、全組成中の成分含有量が50原子%以上をいい、好ましくは75原子%以上、より好ましくは90原子%以上である。
光電変換層の形成手段としては、例えば、公知の塗布法などが挙げられ、本発明では、前記金属酸化物とペロブスカイト結晶の前駆体との溶液を前記正孔輸送層上に塗布した後、アニールすることで容易にペロブスカイト結晶を形成することができる。このようにしてペロブスカイト結晶を形成することによって、従来法に比べ、著しい工程の短縮とコストダウンが図れる。また、このような方法によれば、面積に制限がなく、任意の面積にペロブスカイト構造を有する光電変換層を作製することができる。
前記アニールは、前記のペロブスカイト結晶の前駆体を加熱下に置いて、ペロブスカイト構造を形成できれば特に限定されないが、好ましくは、約700℃以下であり、より好ましくは約500℃以下である。下限は特に限定されないが、約70℃以上が好ましく、約150℃以上がより好ましく、約250℃以上が最も好ましい。アニール時間は、特に限定されないが、好ましくは約30秒間〜約24時間であり、より好ましくは約1分間〜約10時間である。
また、本発明においては、光電変換層を形成した後、前記光電変換層上に、電子輸送層を形成するのが好ましい。
前記電子輸送層は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、公知の電子輸送層であってよい。前記電子輸送層の構成材料としては、特に限定されないが、n型半導体が使用できる。例えば、無機物の場合、ガリウム、亜鉛、ニオブ、スズ、チタン、バナジウム、インジウム、タングステン、タンタル、ジルコニウム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、ニッケル、イリジウム、ロジウム、クロム、ルテニウムまたはこれらの酸化物、α型酸化ガリウム、β型酸化ガリウム、IGZO等の酸化物半導体、GaN等の窒化物半導体、SiC等のケイ素含有半導体、また、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、ニオブ酸ストロンチウムのようなペロブスカイト、あるいはこれらの複合酸化物または酸化物混合物、CdS、CdSe、TiC、Si、SiC、BNのような各種金属化合物等の1種または2種以上の組み合わせなども使用することができる。また、有機物の場合、フラーレンもしくはその誘導体(例えば、フェニル−C61−酪酸メチルエステル([60]PCBM)、フェニル−C61−酪酸n−ブチルエステル([60]PCBnB)、フェニル−C61−酪酸イソブチルエステル([60]PCBiB)、フェニル−C61−酪酸n−ヘキシルエステル([60]PCBH)、フェニル−C61−酪酸n−オクチルエステル([60]PCBO)、ジフェニル−C62−ビス(酪酸メチルエステル)(ビス[60]PCBM)、フェニル−C71−酪酸メチルエステル([70]PCBM)、フェニル−C85−酪酸メチルエステル([84]PCBM)、チエニル−C61−酪酸メチルエステル([60]ThCBM)、C60ピロリジントリス酸、C60ピロリジントリス酸エチルエステル、N−メチルフラロピロリジン(MP−C60)、(1,2−メタノフラーレンC60)−61−カルボン酸、(1,2−メタノフラーレンC60)−61−カルボン酸t−ブチルエステル)、オクタアザポルフィリン等、p型有機半導体化合物の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(例えば、パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることができる。
本発明においては、前記電子輸送層が金属を主成分として含むのが好ましく、2種以上の金属からなる合金であるのがより好ましく、Ga−In合金であるのが最も好ましい。
前記電子輸送層の形成手段は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段であってよい。前記電子輸送層の形成手段としては、例えば、ミストCVD法、スパッタ法、CVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法、ALD(原子層堆積)法、塗布法(例えばディッピング、滴下、ドクターブレード、インクジェット、スピンコート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター、エアーナイフコート、カーテンコート、ワイヤーバーコート、グラビアコート、インクジェット塗布等)などが挙げられる。
また、本発明においては、電子輸送層を形成した後、前記電子輸送層上に、第2の電極を形成するのが好ましい。
第2の電極は、特に限定されないが、その光透過率が60%以上のものが好ましく、80%以上のものがより好ましく、90%〜100%のものが最も好ましい。なお、透過率は、JIS K 7361−1:1997に従い測定されるものである。
第2の電極を形成する材料は、特に制限されず、公知の材料であってよい。例えば、亜鉛、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等の金属、SnO、CdO、ZnO、CTO系(CdSnO、CdSnO、CdSnO)、In、CdIn等の金属酸化物などが挙げられる。これらのうち、金属として好ましくは、金または銀が挙げられ、光透過性を持たせるために、開口部を持つグリッドパターニングされた膜、あるいは微粒子やナノワイヤーを分散し塗布した膜が好ましく用いられる。また、金属酸化物として好ましくは、前記において例示した金属酸化物に、Sn、Sb、FおよびAlから選ばれる1種または2種以上を添加した複合(ドープ)材料が挙げられる。より好ましくは、SnをドープしたIn(ITO)、SbをドープしたSnO、FをドープしたSnO(FTO)等の導電性金属酸化物が挙げられる。第2の電極としては中でも、ITO又はZnが最も好ましい。第2の電極を形成する材料の基板への塗布量は、特に制限されないが、基板1m当たり、1〜100g程度であることが好ましい。
第2の電極の形成手段は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段であってよい。第2の電極の形成手段としては、例えば、貼り合わせ、ミストCVD法、スパッタ法、CVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法、ALD(原子層堆積)法、塗布法(例えばディッピング、滴下、ドクターブレード、インクジェット、スピンコート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター、エアーナイフコート、カーテンコート、ワイヤーバーコート、グラビアコート、インクジェット塗布等)などが挙げられる。
以上のようにして得られた光電変換素子は、光応答性に優れており、また、電気特性にも優れており、発電手段として有用であり、様々な用途に適用可能である。具体的には、光電変換素子を備えており、さらに、光電変換素子から出力された直流電流を交流電流に変換するインバータ装置、電気モーター、照明器具等を有する構成の光電変換装置等に有用であり、好適な用途としては、太陽電池等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
1.正孔輸送層の形成
ITO付ガラス板とステンレス板をスペーサー(厚さ1mm)を介してクリップで挟み、EDOT溶液中に浸し、GLASS/ITO基板を陽極につなぎ、ステンレス板を陰極につないで+0.5V〜20Vの直流電圧を印加することによって、電気化学重合を行い、PEDOTからなる正孔輸送層を形成した。なお、反応は室温で行い、反応条件は2V、5秒間とした。
2.光電変換層の形成
TiOとCHNHPbIを混合して溶液を調製し、そのまま塗布、アニール(120℃、2分)することによって、いともたやすくナノサイズの酸化チタン上に CHNHPbIのぺロブスカイト結晶を形成した。図1にアニールにより、ペロブスカイト結晶ができる様子を示す。図1(a)は、アニール前の様子を示し、図1(b)はアニール中の様子を示し、図1(c)はアニール後の様子を示す。図1から明らかな通り、アニール前は表面が黄色であったが、アニールにより黒くなったことが確認でき、目視でもペロブスカイト結晶が形成されていることがわかる。
3.電子輸送層の形成
上記2.で形成された光電変換層上に、常温で液体金属のGa−In合金を塗布して電子輸送層を形成した。
4.第2の電極の形成
インジウム-スズ酸化物つきガラス(ITOガラス)基板を用いて、上記3.で形成された電子輸送層上に、電極としてITOを貼り合わせて、第2の電極を形成した。
5.評価
上記2.で得られたペロブスカイト結晶につき、XRD回折装置を用いて、膜の同定を行った。結果を図2に示す。
また、上記4.で得られた光電変換素子につき、光応答性評価および解放端電圧測定を行った。結果を下記表1に示す。
(実施例2)
第2の電極としてZnを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を得た。得られた光電変換素子につき、光応答性評価および解放端電圧測定を行った。結果を下記表2に示す。
実施例の結果から、本発明の光電変換素子は、光応答性に優れており、また、電気特性にも優れていることがわかる。
本発明の光電変換素子は、太陽電池や光センサーなどの産業分野で利用することができる。

Claims (12)

  1. 正孔輸送層と、金属酸化物およびペロブスカイト結晶を含む光電変換層とを少なくとも有する光電変換素子を製造する方法であって、前記正孔輸送層上に、前記光電変換層を形成し、前記光電変換層の形成を、前記金属酸化物と前記ペロブスカイト結晶の前駆体とを含む溶液から、アニールにより行うことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  2. 前記正孔輸送層が第1の電極上に設けられている請求項1記載の製造方法。
  3. 前記正孔輸送層がポリチオフェン誘導体を主成分として含む請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記金属酸化物が、酸化チタンである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記金属酸化物が、多孔質体である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記ペロブスカイト結晶が、結晶性半導体を主成分として含む請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記ペロブスカイト結晶が、式:(RNHPbX(2+n)(但し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、nは1または2を示し、XはI、BrまたはClを示す。)で表される化合物を主成分として含む請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記光電変換層を形成した後、前記光電変換層上に、電子輸送層を形成する請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記電子輸送層が、金属を主成分として含む請求項8記載の製造方法。
  10. 前記電子輸送層を形成した後、前記電子輸送層上に、第2の電極を形成する請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 正孔輸送層と、金属酸化物およびペロブスカイト結晶を含む光電変換層とを少なくとも有する光電変換素子を含む光電変換装置を製造する方法であって、前記正孔輸送層上に、前記光電変換層を形成し、前記光電変換層の形成を、前記金属酸化物と前記ペロブスカイト結晶の前駆体とを含む溶液から、アニールにより行うことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  12. 前記光電変換装置が太陽電池である請求項11記載の製造方法。
JP2015252321A 2015-12-24 2015-12-24 光電変換素子の製造方法 Active JP6739729B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015252321A JP6739729B2 (ja) 2015-12-24 2015-12-24 光電変換素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015252321A JP6739729B2 (ja) 2015-12-24 2015-12-24 光電変換素子の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017117955A JP2017117955A (ja) 2017-06-29
JP2017117955A5 JP2017117955A5 (ja) 2019-02-14
JP6739729B2 true JP6739729B2 (ja) 2020-08-12

Family

ID=59234982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015252321A Active JP6739729B2 (ja) 2015-12-24 2015-12-24 光電変換素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6739729B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW533446B (en) * 2000-12-22 2003-05-21 Koninkl Philips Electronics Nv Electroluminescent device and a method of manufacturing thereof
WO2015017885A1 (en) * 2013-08-06 2015-02-12 Newsouth Innovations Pty Limited A high efficiency stacked solar cell
TWI474992B (zh) * 2014-04-29 2015-03-01 Univ Nat Central 鈣鈦礦薄膜及太陽能電池的製備方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017117955A (ja) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Noh et al. Tailored electronic properties of Zr-doped SnO2 nanoparticles for efficient planar perovskite solar cells with marginal hysteresis
Guo et al. Low-temperature processed non-TiO 2 electron selective layers for perovskite solar cells
AU2015296288B2 (en) Method of formulating perovskite solar cell materials
Liu et al. Organic–inorganic halide perovskite based solar cells–revolutionary progress in photovoltaics
Akin et al. Inorganic CuFeO2 delafossite nanoparticles as effective hole transport materials for highly efficient and long-term stable perovskite solar cells
TWI556460B (zh) 鈣鈦礦結構基太陽能電池
JP6374134B1 (ja) ペロブスカイト材料層プロセシング
Liu et al. Low temperature Zn-doped TiO2 as electron transport layer for 19% efficient planar perovskite solar cells
JP6206855B2 (ja) 半導体素子及び太陽電池
JP2015530738A (ja) 有機金属ハロゲン化物ペロブスカイトヘテロ接合太陽電池およびその製造方法
WO2016012274A1 (en) Organic-inorganic tandem solar cell
Yin et al. Functionalized-MXene-nanosheet-doped tin oxide enhances the electrical properties in perovskite solar cells
KR20240006091A (ko) 페로브스카이트 물질 디바이스에서의 이중- 및 삼중-층 계면 층
Shirazi et al. Efficiency enhancement of hole-conductor-free perovskite solar cell based on ZnO nanostructure by Al doping in ZnO
Culu et al. Spray-pyrolyzed tantalium-doped TiO2 compact electron transport layer for UV-photostable planar perovskite solar cells exceeding 20% efficiency
Pintilie et al. Properties of perovskite ferroelectrics deposited on F doped SnO2 electrodes and the prospect of their integration into perovskite solar cells
Keshtmand et al. Enhanced Performance of Planar Perovskite Solar Cells Using Thioacetamide-Treated SnS2 Electron Transporting Layer Based on Molecular Ink
Li et al. TiO2 nanorod arrays modified with SnO2-Sb2O3 nanoparticles and application in perovskite solar cell
JP5943492B2 (ja) シリコン太陽電池
Luo et al. Constructing CdS-Based Electron Transporting Layers With Efficient Electron Extraction for Perovskite Solar Cells
JP6739729B2 (ja) 光電変換素子の製造方法
Khorramshahi et al. Electrochemical photocurrent enhancement in a ZnO-perovskite heterojunction using piezoelectric effect
JP5938077B2 (ja) 太陽電池
Zhao et al. A preliminary investigation into hybrid photovoltaic cells with organic phthalocyanines and amorphous silicon heterojunction
Li et al. P3HT: spiro-OMeTAD blending system as a hole conductor for solid-state hybrid solar cells with a dendritic TiO 2/Sb 2 S 3 nanorod composite structure

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181221

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191114

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200317

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200519

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6739729

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250