JP6736526B2 - 運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム - Google Patents

運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラムに関する。
従来、遺伝子検査によって得られた遺伝子情報が様々な分野に活用されるようになってきている。例えば、特許文献1には、ユーザの遺伝子解析結果を用いて、ユーザの健康に資する情報を提供する技術が開示されている。
特開2016−33795号公報
しかしながら、上記の従来技術では、ユーザの運転態様と遺伝子情報とを用いて、対象者により適した運転制御を行うことができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、対象ユーザの遺伝子解析結果から特定された当該対象ユーザの疾患および疾患因子を検索キーとした検索した送信対象コンテンツを対象ユーザに送信する。
このように、上記の従来技術は、対象ユーザの遺伝子解析結果から当該対象ユーザに関連する疾患(将来かかる可能性のある疾患)を特定し、この疾患に罹病しないよう把握させるために、この疾患に関連するコンテンツを対象ユーザに送信するものである。したがって、上記の従来技術では、ユーザの運転態様と遺伝子情報とを用いて、対象者により適した運転制御を行うことができるとは限らない。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの運転態様と遺伝子情報とを用いて、対象者により適した運転制御を行うことができる運転制御装置を提供することを目的とする。
本願にかかる運転制御装置は、ユーザの運転態様と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する取得部と、前記ユーザの遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う制御部とを有することを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、ユーザの運転態様と遺伝子情報とを用いて、対象者により適した運転制御を行うことができるといった効果を奏する。
図1は、実施形態にかかる運転制御処理の一例を示す図である。 図2は、実施形態にかかる運転制御システムの構成例を示す図である。 図3は、実施形態にかかる運転制御装置の構成例を示す図である。 図4は、実施形態にかかる遺伝子情報記憶部の一例を示す図である。 図5は、実施形態にかかる運転履歴記憶部の一例を示す図である。 図6は、実施形態にかかる運転傾向記憶部の一例を示す図である。 図7は、実施形態にかかる運転制御装置による運転制御処理手順を示すフローチャートである。 図8は、運転制御装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
以下に、本願にかかる運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.運転制御処理〕
まず、図1を用いて、実施形態にかかる運転制御処理の一例について説明する。図1は、実施形態にかかる運転制御処理の一例を示す図である。実施形態にかかる運転制御処理は、図1に示す運転制御装置100によって行われる。
また、実施形態にかかる運転制御システム1は、図1に示すように、自動車10と、運転制御装置100とを含む。自動車10、運転制御装置100は、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す運転制御システム1には、複数台の自動車10や、複数台の運転制御装置100が含まれてもよい。また、後述するが、運転制御システム1には、検査機関サーバ30や管理サーバ60も含まれる。
自動車10は、人間が運転操作を行わなくとも自動走行が可能な自動車(自動運転車とも呼ばれる)である。自動車10には、レーダー、GPS(Global Positioning System)、カメラ等が搭載されている。例えば、自動車10は、レーダー、GPS、カメラ等で周囲の環境を認識することにより、ドライバーによる運転操作を補助するかたちで、指定された行き先へと自律的に走行することが可能である。また、自動車10は、GPSを利用したカーナビゲーションシステム(以下、略して「カーナビ」と表記する)により、ドライバーに対して運転ガイドを行う。例えば、自動車10は、カーナビにより取得された目的地への最短ルートや渋滞状況を車内の表示画面に表示するとともに、音声を用いて目的地へとドライバーを誘導する、といった運転ガイドを行う。なお、このようなことから、自動車10は、ユーザによって利用される端末装置ともいえる。また、実施形態にかかる自動車10の車両種類(普通自動車、軽自動車、大型自動車等)は限定されない。
ここで、本実施形態の前提について説明する。例えば、ネットワーク上におけるユーザの購買行動(例えば、サイトである商品を買う、といった行動)と検索行動(例えば、ある検索キーワードを用いて情報検索する、といった行動)との関係性から、特定の購買行動を行っていないユーザがどのような購買行動を行うかを探るといったデータ分析手法(「質拡張検索」とも呼ばれる)がある。
「質拡張検索」について、一例を用いてより具体的に説明する。例えば、「酒を買う」といった購買行動を行うユーザは、検索キーワード「ビール」を用いて情報検索する傾向にある、といったように購買行動と検索行動との間に関係性が見出されたとする。このような場合において、購買行動が未知の対象者のうち、ある未知の対象者が検索キーワード「ビール」を用いて情報検索したとすると、この未知の対象者も「酒を買う」可能性があると予測する。このように、「質拡張検索」は、複数種類の情報を用いてユーザ群の中から、例えば、ある行動をすると予測されるユーザ(かかる例では、「酒を買う」可能性があるユーザ)を効果的に探り出すものである。
実施形態にかかる運転制御装置100によって行われる運転制御処理は、このような「質拡張検索」に着目し、遺伝子情報に基づく運転制御を行うものである。具体的には、実施形態にかかる運転制御装置100は、ユーザの運転態様と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する。そして、運転制御装置100は、取得したユーザの遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う。
上記の通り、本実施形態において、遺伝子情報に基づく運転制御とは、ユーザの遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者(例えば、どのような運転をするのか未知の人物)は、かかるユーザと同じような運転(例えば、スピードを出しやすい)をする可能性がある人物として探り出す、といったものである。より具体的には、特定の運転を行うユーザは、特定の遺伝子を有する傾向にあるといった運転態様と遺伝子情報との間に関係性が見出された場合、どのような運転をするか未知の対象者の中から、この遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者を、かかるユーザと同じような運転をする可能性がある人物として予測する。以下では、実施形態にかかる運転制御処理について、一例を用いて説明する。
まず、運転制御装置100は、各ユーザが自動車10を運転したことによる運転履歴と、各ユーザの遺伝子情報とを取得する(ステップS1)。遺伝子情報とは、遺伝子検査によって得られた検査結果であり、例えば、ユーザが有する遺伝子の一覧である。また、遺伝子情報とは、特定の病気が発症することと関わりのある遺伝子が、どのようなタイプ(遺伝子型)であるか、といったことを示す情報である。例えば、「がん」の発症と関わりのある遺伝子を説明の便宜上「GINE1」とする。そして、「GINE1」のタイプが「a」型である人は、特に「がん」の発症率が高いことが知られているとすると、ユーザは、遺伝子検査により、自身の「GINE1」は「a」型であるのかそうでないのかといったことを知ることができる。
運転制御装置100は、このような遺伝子情報を、遺伝子検査を行った検査機関から取得する。例えば、運転制御装置100は、かかる検査機関に属するサーバ装置(検査機関サーバ30)にアクセスすることで、遺伝子情報を取得する。なお、運転制御装置100を管理する事業主(以下、「事業主T」とする)と、かかる検査機関との間で所定の契約が交わされ、さらに遺伝子検査を受診したユーザに承諾が得られている場合に、このような遺伝子情報の取得は可能となる。ただし、運転制御装置100は、遺伝子検査を受診したユーザから直接、遺伝子情報の提供を受けてもよい。つまり、運転制御装置100がどの様な形で遺伝子情報を取得するかは限定されない。
また、運転制御装置100は、取得した遺伝子情報を自装置内の記憶部である遺伝子情報記憶部121に格納する。遺伝子情報記憶部121は、遺伝子検査によって得られた遺伝子情報を記憶する記憶部であり、図1に示すように、遺伝子検査を受けた各ユーザを識別する識別情報(ユーザID)と、そのユーザの遺伝子情報とを対応付けて記憶する。
つまり、遺伝子情報記憶部121は、遺伝子情報として、各ユーザがどのようなタイプの遺伝子を有するかを記憶する。例えば、遺伝子情報記憶部121は、遺伝子情報として、SNP(Single Nucleotide Polymorphism)を有することにより複数のタイプを有する遺伝子のうち、各ユーザがどのようなタイプの遺伝子を有するかを記憶する。また、遺伝子情報記憶部121は、遺伝子情報として、病気の発症に関与する遺伝子において、各ユーザがどのようなタイプの遺伝子を有するかを記憶する。
例えば、図1に示す遺伝子情報記憶部121では、ユーザU1の遺伝子情報は、ユーザU1が、遺伝子「G1a」、「G2b」、「G3a」、「G4a」・・・を有することを示す。ここで、本実施形態において遺伝子標記に付与する小文字のアルファベットは、遺伝子のタイプを示すものとする。例えば、遺伝子「G1a」であれば、「a」型の遺伝子「G1」を示す。つまり、ユーザU1が、SNPにより複数のタイプが存在する遺伝子「G1」において、「a」型の遺伝子「G1」を有することを示す。同様に、図1の例では、ユーザU2は、複数のタイプが存在する遺伝子「G1」において、「b」型の遺伝子「G1」を有することを示す。
次に、運転履歴とは、各ユーザがどのような運転を行ったかを示す運転態様が、定期的に蓄積されることによる履歴情報である。ここで、例えば、自動車10は、レーダー、GPS、カメラ等から得られた運転状況(例えば、運転速度、車間距離、ブレーキのかけ方等)に基づき、ドライバーであるユーザの運転態様を判定し、判定した運転態様を定期的(例えば、日毎)に管理サーバ60(不図示)に送信する。これにより、管理サーバ60は、自動車10から受信した運転態様を蓄積してゆく。したがって、運転制御装置100は、例えば、運転履歴を管理サーバ60から取得し、取得した運転履歴を運転履歴記憶部122に格納する。
図1の例では、運転履歴記憶部122は、各ユーザの運転状況から判定された運転態様であって日毎の運転態様を示す運転履歴を記憶する。図1の例では、ユーザU1が、「2017年5月31日」には、平均時速65kmで自動車10を運転した例を示す。また、ユーザU1が、「2017年5月31日」における運転の中で、「急ブレーキを5回」行った例を示す。
このような状態において、次に、運転制御装置100は、運転履歴記憶部122に記憶される各ユーザの運転態様に基づいて、各ユーザの運転態様の傾向、すなわち、各ユーザがどのような運転をする傾向にあるかといった運転傾向を判定し、判定した運転傾向を運転傾向記憶部123に格納する(ステップS2)。
例えば、運転制御装置100は、所定期間(例えば、1週間)のうちに平均時速80km以上で運転する日が所定日数(例えば、4日)以上のユーザに対して、運転傾向「速度超過運転」(スピード出し過ぎる傾向にある)と判定する。また、例えば、運転制御装置100は、所定期間(例えば、1週間)のうちに急ブレーキを所定回数以上(例えば、10回)かけたユーザに対して、運転傾向「急ブレーキ」(急ブレーキをかける傾向にある)と判定する。なお、これは一例であり、運転傾向をどのように判定するかは限定されるものではない。
図1の例では、運転制御装置100が、ユーザU1の運転履歴に含まれる運転態様から、ユーザU1の運転傾向として「急ブレーキ」を判定した例を示す。つまり、運転制御装置100が、ユーザU1は急ブレーキをかける傾向にあると判定した例を示す。
また、運転傾向は、上記の通り、運転態様の傾向であるため、ステップS1〜2について、運転制御装置100は、運転態様を取得し、取得した運転態様を運転傾向記憶部123に格納する、と言い換えることができる。
次に、運転制御装置100は、運転傾向と遺伝子情報との関係性を分析する(ステップS3)。具体的には、運転制御装置100は、運転傾向と遺伝子情報との間に所定の関係性が成立するか否かを分析する。例えば、運転制御装置100は、所定の関係性として、運転傾向と遺伝子情報との傾向に基づく関係性が成立するか否かを分析する。傾向に基づく関係性とは、つまり相関関係を示す。
より具体的には、運転制御装置100は、各運転傾向と各遺伝子情報との相関分析を行うことで、各運転傾向と各遺伝子情報との間に相関関係が成立するか否かを分析する。一例を示すと、運転制御装置100は、「急ブレーキをかける」傾向にあるユーザは遺伝子「G1a」を有する傾向にあるか、すなわち運転傾向「急ブレーキ」と遺伝子情報「G1a」との間に相関関係が成立するか、を分析する。
次に、運転制御装置100は、相関分析を行った結果から、相関関係にある運転傾向と遺伝子情報とを特定する(ステップS4)。一例を示すと、運転制御装置100は、「急ブレーキ運転」といった運転態様と相関関係にある遺伝子が存在する場合、遺伝子情報記憶部121に記憶されている遺伝子のうち、それはどの遺伝子であるかを特定する。かかる例では、運転制御装置100は、運転態様「急ブレーキ運転」と、遺伝子「G2b」とは相関関係にあることを特定したものとする。言い換えれば、運転制御装置100は、「急ブレーキをかける」傾向にあるユーザは、遺伝子「G2b」を有する傾向にある、といった相関関係を特定したものとする。
なお、このような傾向が得られる要因として、遺伝子「G2」がユーザへおよぼす性格が関係している。例えば、遺伝子「G2」は「慎重度」に関与する遺伝子であり、「b」型である遺伝子「G2b」に基づく性格は、より「大雑把」(慎重度が低い)な性格であるものとする。かかる場合、遺伝子「G2」を有するユーザは「大雑把」な性格であり、結果的に、大雑把な運転をすることが急ブレーキへとつながる。
このようなことから、運転制御装置100は、運転態様から予測される予測情報(例えば、性格)と遺伝子情報との相関関係が得られた場合には、その予測情報に基づくレコメンドを行うことも可能となる。
そして、運転制御装置100は、上記のような相関関係から、例えば、遺伝子「G2b」と関連する(例えば、同一、または、類似)遺伝子を有する対象者がいれば、かかる対象者も「急ブレーキ運転」をするものと予測する。そして、運転制御装置100は、かかる対象者に運転態様「急ブレーキ運転」に基づく所定の制御を行う。
例えば、運転制御装置100は、遺伝子情報記憶部121に記憶されているユーザのうち、遺伝子「G2b」を有するユーザであって、どのような運転態様で運転する傾向にあるかを予測したことが無い(運転傾向が未知)ユーザを対象者として抽出する。ここでは、運転制御装置100は、ユーザUxを対象者として抽出したものとする。
したがって、運転制御装置100は、対象者として抽出したユーザUxも「急ブレーキ運転」をするものと予測する。そして、運転制御装置100は、ユーザUxに対して、運転態様「急ブレーキ運転」に基づく所定の制御を行う。例えば、運転制御装置100は、ユーザUxに対して、「急ブレーキ運転」をしないよう提案する提案情報を提示する。例えば、運転制御装置100は、ユーザUxの自動車10を制御して、車内の表示画面にかかる提案情報を表示させる。また、運転制御装置100は、このとき自動車10を制御して、提案情報を音声出力させてもよい。
また、他の一例としては、運転制御装置100は、「急ブレーキ運転」をしないためにはどのような運転をすればよいかといった、「急ブレーキ運転」に代わる安全な運転態様を提案する提案情報を提示してもよい。
なお、上記の運転制御処理は、図1の例では、遺伝子情報「G2b」を有しており、かつ、「急ブレーキ運転」する傾向にあユーザU1に対して行う運転制御得を、ユーザUxに対しても行うものである。このため、運転制御装置100は、ユーザUxだけでなく、ユーザU1にも引き続き同様の運転制御を行ってもよい。
さて、これまで説明してきたように、実施形態にかかる運転制御装置100は、ユーザの運転態様と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する。そして、運転制御装置100は、ユーザの遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、ユーザの運転態様と遺伝子情報とを用いて、対象者に対してより適した情報を提供することができる。例えば、運転制御装置100は、どのような運転をする傾向にあるか未知の対象者が、どのような運転を行う可能性があるかを予測することができるため、予測した運転傾向に基づく運転制御を行うことができる。例えば、予測した運転傾向は事故につながるものであれば、運転制御装置100は、事故を未然に防ぐことができる。
〔2.運転制御システムの構成〕
次に、図2を用いて、実施形態にかかる運転制御システムの構成について説明する。図2は、実施形態にかかる運転制御システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、運転制御システム1は、自動車10と、検査機関サーバ30と、管理サーバ60と、運転制御装置100とを含む。自動車10と、検査機関サーバ30と、管理サーバ60と、運転制御装置100とは、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。
図1では省略したが、実施形態にかかる運転制御システム1は、図2に示すように、さらに検査機関サーバ30および管理サーバ60を含む。検査機関サーバ30は、遺伝子検査を行う所定の検査機関に属するサーバ装置であり、検査結果である遺伝子情報を蓄積している。例えば、検査機関サーバ30は、運転制御装置100からの要求に応じて、運転制御装置100に遺伝子情報を送信する。
管理サーバ60は、各ユーザの自動車10から送信された運転に関する情報(例えば、各ユーザが、どのような運転をしたかを示す運転態様)を蓄積し、運転履歴として管理する。また、管理サーバ60は、運転制御装置100がアクセスしてきた場合に、かかる運転履歴を運転制御装置100に提供する。
なお、管理サーバ60と、運転制御装置100は、1つのサーバ装置として構成されてもよい。例えば、運転制御装置100は、管理サーバ60の機能を有してもよい。かかる場合、運転制御装置100は、自動車10から運転態様を取得し、例えば、運転履歴記憶部122に取得した運転態様を記憶する。
〔3.運転制御装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態にかかる運転制御装置100について説明する。図3は、実施形態にかかる運転制御装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、運転制御装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、自動車10、検査機関サーバ30、管理サーバ60との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、遺伝子情報記憶部121と、運転履歴記憶部122と、運転傾向記憶部123とを有する。
(遺伝子情報記憶部121について)
遺伝子情報記憶部121は、遺伝子検査によって得られた遺伝子情報を記憶する記憶部である。また、遺伝子情報記憶部121に記憶される遺伝子情報は、取得部131により取得されたものである。ここで、図4に実施形態にかかる遺伝子情報記憶部121の一例を示す。図4の例では、遺伝子情報記憶部121は、「ユーザID」、「遺伝子情報」、「氏名」、「住所」、「生年月日」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。図1でも説明したが、「遺伝子情報」は、遺伝子検査によりユーザの遺伝子を解析して得られた解析結果に基づく遺伝子情報を示す。遺伝子情報とは、具体的には、SNPを有することにより複数のタイプを有する遺伝子のうち、各ユーザがどのようなタイプの遺伝子を有するか、といった情報である。また、遺伝子情報とは、病気の発症に関与する遺伝子において、各ユーザがどのようなタイプの遺伝子を有するか、といった情報である。
「氏名」は、ユーザの氏名を示す。「住所」は、ユーザの住所を示す。「生年月日」は、ユーザの生年月日を示す。「氏名」、「住所」、「生年月日」は、例えば、遺伝子検査の申込みの際にユーザによって入力されたものである。
すなわち、図4の例では、ユーザU1が、SNPにより複数のタイプが存在する遺伝子「G1」のうち、「a」型の遺伝子「G1」である遺伝子「G1a」を有することを示す。同様に、図1の例では、ユーザU2は、複数のタイプが存在する遺伝子「G1」のうち、「b」型の遺伝子「G1」である遺伝子「G1b」を有することを示す。
(運転履歴記憶部122)
運転履歴記憶部122は、各ユーザが自動車10を運転した際の運転に関する情報として、例えば、運転態様の履歴情報を記憶する記憶部である。例えば、自動車10は、レーダー、GPS、カメラ等で、ユーザによる運転状況を監視し、ユーザによる日毎の運転態様を判定する。そして、自動車10は、判定した運転態様を管理サーバ60へと送信する。例えば、自動車10は、運転状況に基づいて、ユーザが運転した日の平均速度、平均車間距離、急ブレーキ回数、急ハンドル回数といった運転態様がどうであったかを判定(算出)する。ユーザが運転を行っていない日には、判定を行わない。なお、これらの運転態様は、事故の発生に関与する運転態様である。
管理サーバ60は、受信した運転態様を自装置内の記憶部に運転履歴として格納する。運転制御装置100は、管理サーバ60から運転履歴を取得し、運転履歴記憶部122に格納する。なお、管理サーバ60が、自動車10により監視されている運転状況に基づいて、運転態様を判定してもよい。
ここで、図5に実施形態にかかる運転履歴記憶部122の一例を示す。図5の例では、運転履歴記憶部122は、「ユーザID」、「日付」、「平均速度」、「平均車間距離」、「急ブレーキ回数」、「急ハンドル回数」といった項目を有する。なお、これらの項目は、一例であり、例えば、事故の発生に関与すると考えられる運転態様であれば、どのような運転態様が採用されてもよい。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。かかる「ユーザID」は、遺伝子情報記憶部121に用いられるものと同一である。「日付」は、ユーザによって自動車10が運転された日時を示す日付情報を示す。「平均速度」は、対応する「日付」において、ユーザが自動車10を運転した際の平均速度を示す。例えば、自動車10は、時速メータによる測定値に基づいて、平均速度を算出する。「平均車間距離」は、対応する「日付」において、ユーザが自動車10を運転した際の平均車間距離を示す。例えば、自動車10は、カメラにより撮影された前方の車画像に基づいて、平均車間距離を算出する。
「急ブレーキ回数」は、対応する「日付」において、ユーザが自動車10を運転した際の急ブレーキ回数を示す。例えば、自動車10は、これまでの運転速度から急激に運転速度が低下した場合に、急ブレーキされたと判定し、急ブレーキ回数に「1」を加算する。また、自動車10は、ブレーキが踏み込まれる際の圧力に基づいて、急ブレーキされたか否かを判定してもよい。
「急ハンドル回数」は、対応する「日付」において、ユーザが自動車10を運転した際の急ハンドル回数を示す。例えば、自動車10は、カメラによる撮像結果、あるいは、ハンドルにかけられる圧力に基づいて、急ハンドルされたか否かを判定し、急ハンドルと判定した際には、急ブレーキ回数に「1」を加算する。
すなわち、図5の例では、ユーザU1が、「2017年5月31日」に自動車10を運転した際の運転態様は、平均時速「時速65km」、平均車間距離「5m」、急ブレーキ回数「5回」、急ハンドル回数「2回」であった例を示す。
(運転傾向記憶部123について)
運転傾向記憶部123は、運転履歴記憶部122に記憶される各ユーザの運転態様に基づき、各ユーザに対して取得された運転態様の傾向(運転傾向)を記憶する記憶部である。ここで、図6に実施形態にかかる運転傾向記憶部123の一例を示す。図6の例では、運転傾向記憶部123は、「ユーザID」、「運転傾向」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。かかる「ユーザID」は、遺伝子情報記憶部121および運転履歴記憶部122に用いられるものと同一である。「運転傾向」は、各ユーザの運転態様に基づき、各ユーザに対して取得された運転態様の傾向を示す。
すなわち、図6の例では、ユーザU1に対して、運転傾向「急ブレーキ運転」が取得された例を示す。言い換えれば、運転履歴記憶部122に記憶されるユーザU1の運転態様に基づいて、ユーザU1が「急ブレーキ運転」をする(急ブレーキし易い)傾向にあることが特定された例を示す。
(制御部130について)
図3に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、運転制御装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、分析部132と、予測部133と、運転制御部134と、算出部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131について)
取得部131は、ユーザの運転態様と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する。例えば、取得部131は、遺伝子検査を行った検査機関から遺伝子情報を取得する。例えば、取得部131は、かかる検査機関に属するサーバ装置である検査機関サーバ30にアクセスすることで、遺伝子情報を取得する。例えば、取得部131は、検査機関サーバ30に定期的にアクセスし、遺伝子情報を取得する。また、取得部131は、取得した遺伝子情報を、図4に示すように、遺伝子情報記憶部121に格納する。
また、取得部131は、各ユーザが自動車10を運転した際の運転態様を含む運転履歴を取得する。例えば、取得部131は、管理サーバ60にアクセスすることで、運転履歴を取得する。例えば、取得部131は、管理サーバ60に定期的にアクセスし、運転履歴を取得する。また、取得部131は、取得した運転履歴を、図5に示すように、運転履歴記憶部122に格納する。
また、取得部131は、運転態様の傾向も取得してよい。例えば、取得部131は、運転履歴記憶部122に記憶される各ユーザの運転態様に基づいて、各ユーザの運転傾向を判定し、判定した運転傾向を運転傾向記憶部123に格納する。一例を示すと、取得部131は、所定期間(例えば、1週間)のうちに平均時速80km以上で運転する日が所定日数(例えば、4日)以上のユーザに対して、運転傾向「速度超過運転」(スピード出し過ぎる傾向にある)と判定する。また、例えば、取得部131は、所定期間(例えば、1週間)のうちに急ブレーキを所定回数以上(例えば、10回)かけたユーザに対して、運転傾向「急ブレーキ」(急ブレーキをかける傾向にある)と判定する。
(分析部132について)
分析部132は、取得部131によって取得された運転態様と遺伝子情報との関係性を分析する。例えば、分析部132は、運転傾向のうち、事故の発生に関与する運転傾向と遺伝子情報との関係性を分析する。具体的には、分析部131は、運転傾向と遺伝子情報との間に所定の関係性が成立するか否かを分析する。例えば、分析部132は、所定の関係性として、運転傾向と遺伝子情報との傾向に基づく関係性が成立するか否かを分析する。より具体的には、分析部132は、複数のユーザの運転態様と、当該複数のユーザの遺伝子情報との相関性を分析する。
例えば、分析部132は、GWAS(Genome-Wide Association Study)を用いた学習器や、ディープラーニング、SVM(Support Vector Machine)等、任意の機械学習の技術を用いて、運転傾向と遺伝子情報と相関性を学習するといった分析手法を用いることができる。ここで、機械学習の一例について説明する。
機械学習を行うにあたって、分析部132は、モデルを生成する生成部(生成部132)と言い換えることができる。例えば、分析部132は、運転傾向記憶部123に記憶される運転傾向毎にモデルを生成する。例えば、分析部132は、複数のユーザの遺伝子情報と、複数のユーザの運転傾向との関係性を学習することにより、各遺伝子情報を有するユーザはどのような運転傾向にあるかといった、各遺伝子情報と運転傾向との相関性を示すモデルを生成する。例えば、分析部132は、遺伝子情報と運転傾向とに基づいて生成されるモデルであって、対象者の遺伝子情報が入力された場合に、対象者は特定の運転傾向にあるかを予測可能な指標値を出力するモデルを生成する。このようなことから、分析部12は、生成部に相当する処理部である。
さらに一例を示すと、分析部132は、遺伝子情報記憶部121に記憶される遺伝子情報のうち、運転傾向記憶部123に記憶される運転傾向との相関性がより高い遺伝子情報に基づく重み係数ほど当該重み係数の値が大きくなるように学習し、学習結果を反映したモデルを生成する。
すなわち、分析部132は、所定の運転傾向にあるか否かを示す結果情報を、機械学習における目的変数とする。そして、分析部132は、当該所定の運転傾向にある各ユーザが有する遺伝子情報(素性情報)を、機械学習における説明変数とする。そして、分析部132は、目的変数と説明変数とを用いて、所定の運転傾向に関するモデルを生成する。これにより、分析部132は、対象者の遺伝子情報を用いて、所定の運転傾向にあるユーザを精度よく予測させることのできるモデルを生成する。
なお、所定の運転傾向とは、運転傾向記憶部123に記憶される各運転傾向であることから、上記の通り、分析部132は、運転傾向記憶部123に記憶される運転傾向毎にモデルを生成する。以下に、分析部132が生成するモデルの一例を説明する。なお、分析部132が生成するモデルに関する学習手法は、以下の例に限らず、種々の既知の機械学習の手法が採用されてもよい。
例えば、分析部132は、対象者が所定の運転傾向にあるか否かと、この所定の運転傾向にある各ユーザの遺伝子情報との関係を示す式を生成する。さらに、分析部132は、各遺伝子情報が、対象者が所定の運転傾向にあるという事象に対して、どのような重みを有するかを算出する。これにより、分析部132は、対象者が所定の運転傾向にあるという事象に対して、各遺伝子情報がどのくらい寄与するのかといった情報を得ることができる。例えば、分析部132は、図6に記憶される運転傾向のうち、運転傾向「急ブレーキ運転」を示すモデルの生成にあたり、下記式(1)を作成する。なお、説明の便宜上、急ブレーキ運転を「KB」とする。
下記式(1)に示されるよう、分析部132により生成されるモデルは、対象者の遺伝子情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から前記出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された遺伝子情報に応じて、対象者の運転態様を定量化した値を出力層から出力するようコンピュータを機能させるためのモデルである。
(KB) = ω・x + ω・x + ω・x ・・・+ ω・x ・・・(1)(Nは任意の数)
上記式(1)において、「y(KB)」は、「対象者が急ブレーキ運転の傾向にあるか否か」という事象を示す。また、「y(KB)」は、第2要素に対応する。
また、上記式(1)において、「x」は、ユーザの各説明変数に対応するとともに、第1要素に対応する。また、上記式(1)における「x、x、x、・・・、x」という説明変数は、図4に示す遺伝子情報記憶部121に記憶される遺伝子のうち、急ブレーキ運転の傾向にあると判定されたユーザの遺伝子情報を説明変数としたものである。例えば、「x」は、遺伝子「G1a」に対応する変数を示す。
また、上記式(1)において、「ω」は、「x」の重み係数であり、第1要素の重みに対応する。具体的には、「ω」は、「x」の重み係数であり、「ω」は、「x」の重み係数であり、「ω」は、「x」の重み係数である。このように、上記式(1)は、急ブレーキ運転の傾向にあると判定されたユーザの遺伝子情報それぞれに対応する説明変数「x」と、所定の重み係数「ω」とを含む変数(例えば、「ω・x1」)を組合せることにより作成される。
上記式(1)について、より具体的に説明する。上記式(1)において、仮に、「x」が遺伝子「G1a」に対応し、「x」が遺伝子「G1b」に対応し、「x」が遺伝子「G2a」に対応する説明変数であるとする。この場合、図6の例において、運転傾向「急ブレーキ運転」の傾向にあるユーザU1に対応する上記式(1)は、以下の式(2)のように表すことができる。
(KB)(= 1) = ω・(G1a) + ω・(G1b= 0) + ω・(G2a= 0) + ω・x ・・・(2)
図の例に基づくと、ユーザU1は、遺伝子「G1b」や遺伝子「G2a」を有しないため、上記式(2)の通り、これらには「0」が当て嵌められる。
同様に、運転傾向「急ブレーキ運転」と判定されているユーザU3については、下記式(3)の様に表すことができる。
(KB)(= 0) = ω・(G1a) + ω・(G1b= 0) + ω・(G2a) + ω・x ・・・(3)
分析部132は、上記式(2)および(3)のように、ユーザ毎に式を生成し、生成した式を機械学習のサンプルとする。そして、分析部132は、サンプルとなる式の演算処理を行うことにより、重み係数「ω」に対応する値を導出する。すなわち、分析部132は、上記式(2)および(3)を満たすような重み係数「ω」を決定する。言い換えれば、分析部132は、所定の説明変数が目的変数「y」に与える影響を示す重み係数「ω」を決定することができる。例えば、運転傾向「急ブレーキ運転」にあるユーザの特徴を示す情報として、遺伝子「G2a」が他の変数と比較して大きく寄与しているのであれば、遺伝子「G2a」に対応する重み係数「ω」の値は、他の変数と比較して大きな値が算出される。
上記のようにして、分析部132は、急ブレーキ運転の傾向にあるという事象と、急ブレーキ運転の傾向にあるユーザから取得された遺伝子情報とを関連付けるモデルを生成する。なお、上記式(2)および(3)を用いた算出処理では、左辺を「1」や「0」そのものとするのではなく、所定の誤差を想定し、かかる誤差との差異を2乗した値が最小値となるよう近似する最小二乗法などの手法を用いて、「ω」の最適解を算出してもよい。
なお、分析部132は、上記の様にして生成した各モデルを所定の記憶部に記憶する。不図示であるが、例えば、分析部132は、専用の記憶部である学習モデル記憶部に各モデルを記憶する。
(予測部133について)
予測部133は、分析部132によって生成されたモデルに基づいて、対象者の運転傾向を予測する。具体的には、予測部133は、分析部132によって生成されたモデルに基づいて、遺伝子情報と運転傾向との組合せのうち、互いに相関関係にある組合せを判定する。そして、予測部133は、相関関係にある遺伝子情報と同一、または、類似する遺伝子情報を有する対象者は、この遺伝子情報と相関関係にある運転傾向にあると予測する。
例えば、予測部133は、分析部132によって生成されたモデルに基づいて、どの遺伝子情報と、どの運転傾向との間に相関性が成立しているかを判定する。例えば、予測部133は、分析部132によって生成されたモデルのうち、所定値以上の重み係数「ω」を含むモデルに対応する運転傾向と、当該重み係数に対応する変数「x」が示す遺伝子情報との間に相関性が成立するものと判定する。
一例を示す。例えば、上記所定値が「7」であるものとする。また、分析部132によって生成されたモデルのうち、遺伝子情報「G2b」を示す変数xに対応する重み係数ωが「8.5」であったモデルが、運転傾向「急ブレーキ」を目的変数としたモデルであったとする。かかる場合、予測部132は、遺伝子情報「G2b」と、運転傾向「急ブレーキ運転」との間に相関性が成立すると判定する。言い換えれば、予測部133は、遺伝子情報「G2b」を有するユーザは「急ブレーキ運転」をし易いと予測する。
そして、このような状態において、予測部133は、例えば、遺伝子情報記憶部121に記憶されているユーザのうち、遺伝子「G2b」、あるいは、遺伝子「G2b」と類似する遺伝子を有するユーザであって、どのような運転態様で運転する傾向にあるかを予測したことが無い(運転傾向が未知)ユーザを対象者として抽出する。ここでは、運転制御装置100は、ユーザUxを対象者として抽出したものとする。そして、予測部133は、対象者として抽出したユーザUxも「急ブレーキ運転」をするものと予測する。
なお、予測部133は、所定の運転傾向にあるユーザが有する遺伝子の傾向(すなわち、出力される値)に基づいて、対象者の運転傾向を予測してもよい。具体的には、予測部133は、分析部132によって生成されたモデルに対して、運転態様で運転する傾向にあるかを予測したことが無い対象者の遺伝子情報を入力することにより、モデルから出力される結果に基づいて、当該対象者の運転傾向を予測してもよい。例えば、予測部133は、分析部132によって生成されたモデルに、遺伝子情報記憶部121に記憶される対象者の遺伝子情報を入力することにより、この対象者のスコアを出力する。そして、予測部133は、モデルのうち、出力したスコアが所定値以上のモデルが存在する場合、かかるモデルについて目的変数とされる運転傾向を対象者の運転傾向として予測する。
(運転制御部134について)
まず、運転制御部134によって行われる制御のうち、情報提案について説明する。運転制御部134は、ユーザの遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う。ここで、上記の通り、予測部133が、運転傾向と相関関係にあると判定した遺伝子情報と同一、または、類似する遺伝子情報を有する対象者に対して、かかる運転傾向にあると予測する例を示した。したがって、具体的には、運転制御部134は、運転態様(運転傾向)に基づく所定の制御として、対象者に対して予測された運転傾向に基づく提案情報をこの対象者に提示する。
例えば、運転制御部134は、提案情報として、予測された運転傾向が示す運転態様で運転しないよう提案する提案情報を対象者に提示する。ここで、上記例の通り、対象者であるユーザUxは、「急ブレーキ運転」をするものと予測されたとする。かかる場合、運転制御部134は、ユーザUxに対して急ブレーキ運転をしないよう提案する。
また、運転制御部134は、提案情報として、予測された運転傾向が示す運転態様に代わる安全な運転態様を提案する提案情報を対象者に提示してもよい。例えば、運転制御部134は、ユーザUxに対して、前方車両との車間距離を十分に取る、交差点では歩行者等に気を配る、といった提案を行う。
対象者への提案の一例として、例えば、運転制御部134は、ネットワークNを介して、ユーザUxの自動車10に対して、車内の表示画面に、上記のように提案する提案情報を表示するとともに、提案内容を音声出力するよう制御する。また、運転制御部134は、自動車10に対して、ユーザUxが自動車10のエンジンをかけた際に、提案を行うよう制御してもよいし、ユーザUxが急ブレーキをかけた際に、かかる提案を行うよう制御してもよい。なお、提案が行われるタイミングは、かかる例に限定されるものではない。
また、運転制御部134が、対象者であるユーザUxに対して提案を行う例を示したが、運転制御部134は、運転傾向が既に判明しており、これまで提案を行ってきたユーザにも引き続き提案を行ってもよい。例えば、運転制御部134は、ユーザUxは遺伝子情報「G2b」を有しており、「急ブレーキ運転」の傾向にあると予測したことにより、ユーザUxに対して上記の通り提案を行う。また、これとともに、運転制御部134は、図4および図6の例の通り、遺伝子情報「G2b」を有し、既に、「急ブレーキ運転」の傾向にあることが判明しているユーザU1に対しても上記例の通り提案を行う。
さて、ここまで、運転制御部134が、運転態様(運転傾向)に基づく所定の制御として、対象者に対して予測された運転傾向に基づく提案を、対象者に対して行う例について説明した。しかし、図1で説明したように、実施形態にかかる自動車10は、自動走行が可能であることから、運転制御部134は、予測部133による予測結果に基づいて、自動車10による自動走行運転を制御してもよい。例えば、運転制御部134は、運転態様(運転傾向)に基づく所定の制御として、当該運転態様に基づいて、対象者に運転される自動車10の運転制御を行う。
この点について、遺伝子情報「G2b」を有しており、「急ブレーキ運転」の傾向にあると予測された対象者であるユーザUxを例に説明する。かかる例では、運転制御部134は、例えば、ユーザUxの自動車10が自動運転モードではなく、手動運転モードになっている状態において、自動車10が所定速度以上で運転され、かつ、前方車両との車間距離が所定距離以下となった場合には、ユーザUxによるブレーキ操作に拘わらず、自動でブレーキをかけるよう自動車10を制御する。
また、ユーザUxが、一般道路で「速度超過運転」の傾向にあると予測されたならば、運転制御部134は、ユーザUxによるアクセル操作に拘わらず、自動車10に対して、一般道路では所定速度以上スピードが出せないよう制御してもよい。なお、これら制御処理は、一例に過ぎず、対象者の運転傾向に基づく運転制御であるとともに、事故防止につながる運転制御であれば、どのような運転制御が行われてもよい。
(算出部135について)
上記の通り、運転制御部134が、互いに同一、または、類似する遺伝子を有する対象者および運転傾向が既に判明しているユーザに対し、運転傾向に基づく情報を提案する点について説明した。ここで、運転制御部134は、例えば、新たな対象者に対して提案を行う場合には、提案情報が提示されたユーザが提案情報に従って運転したか否かに基づいて、この新たな対象者に対して提案を行ってもよい。
具体的には、算出部135は、運転制御部134により提案情報が提示されたユーザとして、例えば、対象者や運転傾向が既に判明しているユーザが、当該提案情報にどれほど従って運転したかを示す指標値を算出する。そして、運転制御部134は、算出部135により算出された指標値に基づいて、提案情報を対象者に提示する。例えば、運転制御部134は、算出部135により算出された指標値に基づいて、提案情報のうち、ユーザが従ったと判定された提案情報を対象者に提示する。
算出部135による指標値算出処理の一例について説明する。例えば、遺伝子情報「G2b」を有しており、「急ブレーキ運転」の傾向にあると予測された対象者であるユーザUxや、遺伝子情報「G2b」を有し、既に、「急ブレーキ運転」の傾向にあることが判明している各ユーザに対して、これまでに「急ブレーキ運転」に基づく提案情報が提案されているものとする。また、「急ブレーキ運転」以外の運転傾向についても、対応するユーザに当該運転傾向に基づく提案が行われているものとする。
「急ブレーキ運転」を例に説明すると、算出部135は、「急ブレーキ運転」に基づく提案として、急ブレーキ運転をしないよう提案された各ユーザが、急ブレーキ運転をしないよう提案を守って運転したか否かを示す指標値を算出する。例えば、算出部135は、運転制御部134により提案が行われた後に、ユーザUxの自動車10から送信される運転履歴を参照し、指標値を算出する。例えば、算出部135は、提案が行われた後の所定期間中、ユーザUxが一度も急ブレーキをしていない場合には、満点指標値「10」を算出する。一方、算出部135は、提案が行われた後の所定期間中、ユーザUxが急ブレーキをしている場合には、急ブレーキ回数に応じて、指標値「10」から減点する。なお、このような指標値算出処理は、一例に過ぎず、提案情報にどれほど従って運転したかを判定可能な手法であれば、どのような手法が採用されてもよい。
このようにして、算出部135は、急ブレーキ運転をしないよう提案された各ユーザについて指標値を算出する。そして、算出部135は、各ユーザについて算出された指標値に基づいて、各ユーザが急ブレーキ運転をしないよう提案する提案情報に従って運転したか否かを判定する。例えば、算出部135は、指標値が所定値以上のユーザは、提案情報に従ったと判定する。また、算出部135は、提案情報に従ったか否かを判定した判定結果に基づいて、急ブレーキ運転をしないよう提案されたユーザは、この提案に従う傾向にあるか否か統計分析する。例えば、算出部135は、統計分析として、相関分析を行ってもよいし、機械学習を行ってもよい。
このような状態において、運転制御部134は、算出部135により急ブレーキ運転をしないよう提案されたユーザは、この提案に従う傾向にあるとの統計が得られた場合には、今後、「急ブレーキ運転」の傾向にあると予測された対象者に対しても、急ブレーキ運転をしないよう提案する。
これにより、実施形態にかかる運転御装置100は、どのような提案であればユーザが守り易いか、どのような提案が効果的であるかを把握することができるため、より適切な提案を行うことができる。また、運転御装置100は、ユーザが守り難い提案(例えば、運転に支障が出るような提案)は行わないようにすることができるため、例えば、無駄な提案を行うことでユーザの心象を悪化させないようにすることができる。
〔4.処理手順〕
次に、図7を用いて、実施形態にかかる運転制御装置100が実行する運転制御処理の手順について説明する。図7は、実施形態にかかる運転制御装置100による運転制御処理手順を示すフローチャートである。
まず、運転制御装置100は、ユーザの運転履歴と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する(ステップS101)。例えば、運転制御装置100は、自動車10から送信される運転に関する情報を管理する管理サーバ60から運転履歴を取得する。かかる運転履歴には、各ユーザにより自動車10が運転された際の運転態様が含まれる。また、例えば、運転制御装置100は、検査機関サーバ30から各ユーザの遺伝子情報を取得する。
次に、運転制御装置100は、運転履歴に含まれる各ユーザの運転態様に基づいて、各ユーザの運転態様の傾向(運転傾向)を取得する(ステップS102)。運転制御装置100は、任意の手法を用いて、運転傾向を取得してよい。また、これまでの例では、運転制御装置100が、1のユーザにつき1の運転傾向を取得する例を示したが、1のユーザにつき複数の運転傾向を取得してよいことはいうまでもない。
次に、運転制御装置100は、運転傾向と遺伝子情報との相関性を分析することにより、ステップS101で取得した遺伝子情報のうち、運転傾向と関係性を有する(相関関係にある)遺伝子情報を特定する(ステップS103)。言い換えれば、運転制御装置100は、互いに相関関係にある運動傾向と遺伝子情報との組合せを特定する。例えば、運転制御装置100は、GWASを用いた学習器や、ディープラーニング、SVM等、任意の機械学習の技術を用いて、運転傾向と遺伝子情報と相関性を学習することにより、モデルを生成する。例えば、運転制御装置100は、各遺伝子情報を有するユーザはどのような運転傾向にあるかといった、各遺伝子情報と運転傾向との相関性を示すモデルを生成する。そして、運転制御装置100は、生成したモデルを用いて、互いに相関関係にある運動傾向と遺伝子情報との組合せを特定する。
そして、運転制御装置100は、特定した遺伝子と関連する遺伝子を有する対象者も、当該遺伝子を有するユーザと同様の運転傾向にあると予測し、この運転傾向に基づく所定の制御を行う(ステップS104)。例えば、運転制御装置100は、対象者にこの運転傾向に基づく提案(安全ガイド)や、この運転傾向に基づく運転制御を行う。具体的には、運転制御装置100は、ネットワークNを介して、対象者の自動車10に対して、安全ガイドを表示および音声出力させたり、対象者による運転操作に拘わらず安全運転をするよう制御する。
〔5.変形例〕
上記実施形態にかかる運転制御装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、運転制御装置100の他の実施形態について説明する。
〔5−1.事故歴を考慮〕
上記実施形態では、運転制御装置100が、遺伝子情報を取得可能なユーザであれば、どのようなユーザであっても運転傾向を取得し、取得した遺伝子情報と運転傾向について関係性を分析することで、対象者の運転傾向を予測する例を示した。しかし、運転制御装置100は、ユーザの事故歴を考慮してもよい。具体的には、運転制御部134は、ユーザのうち事故歴を有するユーザの運転傾向と相関性を有する遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該運転傾向に基づく所定の制御を行ってもよい。
かかる場合、取得部131は、所定のサーバ装置からユーザの事故歴データを取得する。例えば、取得部131は、事業主Tと契約を結んでいる保険会社のサーバ装置から事故歴データを取得する。かかる事故歴データには、ユーザ毎に、いつどのような事故を起こしたかといった事故歴が含まれる。
このような状態において、取得部131は、遺伝子情報記憶部121と事故歴データとを参照し、遺伝子情報記憶部121に遺伝子情報が登録されているユーザのうち、これまで事故を起こしたことのあるユーザ(「事故ユーザ」と表記する場合がある)を特定する。そして、取得部131は、運転履歴記憶部122を参照し、事故ユーザの運転態様から、事故ユーザの運転傾向を取得する。かかる場合、運転傾向記憶部123には、事故ユーザの運転傾向が記憶される。
したがって、分析部132は、事故ユーザの運転態様と、事故ユーザの遺伝子情報との関係性を分析する。例えば、分析部132は、運転傾向のうち、事故の発生に関与する運転傾向と遺伝子情報との関係性を分析する。分析手法について、機械学習の例等を用いて説明済みであるため、ここでは省略する。そして、予測部133は、分析部132による分析結果に基づいて、対象者の運転傾向を予測し、運転制御部134は、予測した運転傾向であって事故ユーザの運転傾向に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、事故を起こしたことのあるユーザがどのような運転傾向にあるのかを高精度に判断することができるため、かかるユーザの有する遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者にも、この運転傾向に基づく提案や運転制御を行うことで、効果的に事故を未然に防ぐことができる。
〔5−2.提案のタイミング〕
ユーザによっては、提案情報が頻繁に表示されたり、音声出力されることを嫌う場合がある。したがって、運転制御部134は、同一の提案情報を同一ユーザに提示する場合には、所定の時間間隔(例えば、2日)をあけて提示するとともに、所定回数(例えば、5回)提示した以降、この提案情報の提示を停止してもよい。また、運転制御部134は、自動車10のエンジンがかけられた際に、提案情報を提示するようにしてもよい。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、必要以上に提案を行うことにより、ユーザの心象が悪化するのを防止したり、運転に支障がでることを未然に防ぐことができる。
〔5−3.ルート案内〕
上記実施形態では、運転制御部134が、対象者の運転態様に基づいて、より安全な運転態様を提案したり、自動車10を制御する例を示した。しかしこの例に限らず、運転制御部134、対象者の運転態様に基づいて、ルート案内を行ってもよい。例えば、「急ブレーキ運転」の傾向にあるユーザUxが、自動車10に対して目的地までのルート案内を設定したとする。かかる場合、自動車10は、ユーザUxによりルート案内設定が行われた旨を運転制御装置100に送信する。これにより、運転制御装置100は、ユーザUxがルート案内設定をしたことを検知すると、目的地までのルートの候補の1つとして、例えば、複雑な道路や狭い道路等が存在するエリア(例えば、集落)を回避して、より走行し易い道路を選択したルートを自動車10に表示させる。
これにより、運転制御装置100は、対象者が事故につながるような危険運転をしてしまうことを防止することができる。
また、自動車10は、運転状況(現在どの位置を走行しているか、現在位置周辺の環境はどうか)を監視しているため、例えば、運転制御部134は、自動車10に対して、ユーザUxが狭い道路を通過しようとした場合には、狭い道路に行きつくよりも事前に、リアルタイムで案内を行うよう制御してもよい。
これにより、自動車10は、例えば、「この先道路が狭くなります。このまま現在の国道X号線の走行を推奨します」といった案内表示や音声出力を行うことができるようになるため、運転制御装置100は、対象者が事故につながるような危険運転をしてしまうことを防止することができる。
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態にかかる運転制御装置100は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、運転制御装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる運転制御装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔7.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔8.効果〕
実施形態にかかる運転制御装置100は、取得部131と、運転制御部134とを有する。取得部131は、ユーザの運転態様と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する。運転制御部134は、ユーザの遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、ユーザの運転態様と遺伝子情報とを用いて、対象者により適した運転制御を行うことができる。例えば、運転制御装置100は、どのような運転をする傾向にあるか未知の対象者が、どのような運転を行う可能性があるかを予測することができるため、予測した運転傾向に基づく運転制御を行うことができる。
また、運転制御部134は記ユーザの遺伝子情報のうち、ユーザの運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、対象者がどのような運転を行うか傾向にあるかを高精度に予測することができるため、対象者により適した運転制御を行うことができる。
また、運転制御部134は、運転態様として、ユーザのうち事故歴を有するユーザの運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、事故を起こしたことのあるユーザがどのような運転傾向にあるのかを高精度に判断することができるため、かかるユーザの有する遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者にも、この運転傾向に基づく提案や運転制御を行うことで、効果的に事故を防ぐことができる。
また、運転制御部134は、運転態様のうち、事故の発生に関与する運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該事故の発生に関与する運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、事故の発生に関与する運転態様に基づく提案や運転制御を行うことができるため、効果的に事故を防ぐことができる。
また、運転制御部134は、運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報として、複数のユーザの遺伝子情報のうち、当該遺伝子情報と複数のユーザの運転態様との傾向に基づく関係性を有する遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、対象者がどのような運転を行うか傾向にあるかを高精度に予測することができるため、対象者により適した運転制御を行うことができる。
また、運転制御部134は、遺伝子情報と関連する遺伝子情報として、遺伝子情報と同一、または、類似する遺伝子情報を有する対象者に対して、運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、対象者により適した運転制御を行うことができる。
実施形態にかかる運転制御装置100は、分析部132(生成部)をさらに有する。分析部132は、複数のユーザの遺伝子情報と、複数のユーザの運転態様との関係性を学習することにより、複数のユーザのうち、当該遺伝子情報を有するユーザの運転態様の傾向を示すモデルを生成する。そして、運転制御部134は、分析部132により生成されたモデルと、対象者の遺伝子情報とを用いて、対象者に対して予測された運転態様に基づく所定の制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、対象者がどのような運転を行うか傾向にあるかを高精度に予測することができるため、対象者により適した運転制御を行うことができる。
また、運転制御部134は、運転態様に基づく所定の制御として、当該運転態様に基づく提案情報を対象者に提示する。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、対象者の運転態様に合った提案をおこなうことができるため、例えば、対象者をより安全な運転へと導くことができる。
また、運転制御部134は、提案情報として、運転態様で運転しないよう提案する提案情報、あるいは、運転態様に代わる安全な運転態様を提案する提案情報を対象者に提示する。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、対象者の運転態様に合った提案をおこなうことができるため、例えば、対象者をより安全な運転へと導くことができる。
また、運転制御部134は、運転態様に基づく所定の制御として、当該運転態様に基づいて、対象者に運転される物体の運転制御を行う。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、例えば、対象者が事故につながる運転をする傾向にある場合、対象者による運転操作に拘わらず、自動で動くように自動車を制御することができるため、事故の発生を抑制することができる。
また、実施形態にかかる運転制御装置100は、算出部135を有する。算出部135は、提案情報が提示されたユーザが、当該提案情報にどれほど従って運転したかを示す指標値を算出する。そして、運転制御部134は、算出部135により算出された指標値に基づいて、提案情報を対象者に提示する。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、どのような提案であればユーザが守り易いか、どのような提案が効果的であるかを把握することができるため、より適切な提案を行うことができる。また、運転御装置100は、ユーザが守り難い提案(例えば、運転に支障が出るような提案)は行わないようにすることができるため、例えば、無駄な提案を行うことでユーザの心象を悪化させないようにすることができる。
また、運転制御部134は、算出部により算出された指標値に基づいて、提案情報のうち、ユーザが従ったと判定された提案情報を対象者に提示する。
これにより、実施形態にかかる運転制御装置100は、どのような提案であればユーザが守り易いか、どのような提案が効果的であるかを把握することができるため、より適切な提案を行うことができる。また、運転御装置100は、ユーザが守り難い提案(例えば、運転に支障が出るような提案)は行わないようにすることができるため、例えば、無駄な提案を行うことでユーザの心象を悪化させないようにすることができる。
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
1 運転制御システム
10 自動車
30 検査機関サーバ
60 管理サーバ
100 運転制御装置
121 遺伝子情報記憶部
122 運転履歴記憶部
123 運転傾向記憶部
131 取得部
132 分析部
133 予測部
134 運転制御部
135 算出部

Claims (13)

  1. ユーザが物体を運転したことによる運転履歴と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する取得部と、
    前記ユーザの遺伝子情報のうち、前記運転履歴によって示される前記ユーザの運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う制御部と
    を有することを特徴とする運転制御装置。
  2. 前記制御部は、前記運転態様として、前記ユーザのうち事故歴を有するユーザの前記運転履歴によって示される運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該運転態様に基づく所定の制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の運転制御装置。
  3. 前記制御部は、前記運転態様のうち、事故の発生に関与する前記運転履歴によって示される運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該事故の発生に関与する運転態様に基づく所定の制御を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の運転制御装置。
  4. 前記制御部は、前記運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報として、複数の前記ユーザの遺伝子情報のうち、当該遺伝子情報と複数の前記ユーザの前記運転態様との傾向に基づく関係性を有する遺伝子情報と関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該運転態様に基づく所定の制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の運転制御装置。
  5. 前記制御部は、前記遺伝子情報と関連する遺伝子情報として、前記遺伝子情報と同一、または、類似する遺伝子情報を有する対象者に対して、前記運転態様に基づく所定の制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の運転制御装置。
  6. 複数の前記ユーザの遺伝子情報と、複数の前記ユーザの運転態様との関係性を学習することにより、複数の前記ユーザのうち、当該遺伝子情報を有するユーザの運転態様の傾向を示すモデルを生成する生成部をさらに有し、
    前記制御部は、前記生成部により生成されたモデルと、前記対象者の遺伝子情報とを用いて、前記対象者に対して予測された運転態様に基づく所定の制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の運転制御装置。
  7. 前記制御部は、前記運転態様に基づく所定の制御として、当該運転態様に基づく提案情報を前記対象者に提示する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の運転制御装置。
  8. 前記制御部は、前記提案情報として、前記運転態様で運転しないよう提案する提案情報、あるいは、前記運転態様に代わる安全な運転態様を提案する提案情報を前記対象者に提示する
    ことを特徴とする請求項7に記載の運転制御装置。
  9. 前記制御部は、前記運転態様に基づく所定の制御として、当該運転態様に基づいて、前記対象者に運転される物体の運転制御を行う
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の運転制御装置。
  10. 前記提案情報が提示されたユーザが、当該提案情報にどれほど従って運転したかを示す指標値を算出する算出部をさらに有し、
    前記制御部は、前記算出部により算出された指標値に基づいて、前記提案情報を前記対象者に提示する
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の運転制御装置。
  11. 前記制御部は、前記算出部により算出された指標値に基づいて、前記提案情報のうち、前記ユーザが従ったと判定された提案情報を前記対象者に提示する
    ことを特徴とする請求項10に記載の運転制御装置。
  12. 運転制御装置が実行する情報提供方法であって、
    ユーザが物体を運転したことによる運転履歴と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する取得工程と、
    前記ユーザの遺伝子情報のうち、前記運転履歴によって示される前記ユーザの運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う制御工程と
    を含んだことを特徴とする運転制御方法。
  13. ユーザが物体を運転したことによる運転履歴と、当該ユーザの遺伝子情報とを取得する取得手順と、
    前記ユーザの遺伝子情報のうち、前記運転履歴によって示される前記ユーザの運転態様と所定の関係性を有する遺伝子情報に関連する遺伝子情報を有する対象者に対して、当該ユーザの運転態様に基づく所定の制御を行う制御手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする運転制御プログラム。
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