以下に、本願に係る提供装置、提供方法および提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法および提供プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.提供処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る提供処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。図1では、本願に係る提供装置100によって、ユーザの行動情報が取得されるとともに、取得された行動情報に基づいて生成される情報であって、ユーザの動向に関する情報である動向情報を提供する処理が行われる一例を示す。
図1に示すユーザ端末101及び102は、ユーザによって利用される情報処理端末である。図1の例では、ユーザ端末101はユーザU01によって利用され、ユーザ端末102はユーザU02によって利用される。ユーザ端末101及び102は、例えば、スマートフォンやタブレット型端末である。ユーザ端末101及び102は、ユーザU01又はユーザU02による操作に従ってウェブサーバ30(図2参照)にアクセスし、ウェブサーバ30から提供されるコンテンツ(例えばウェブページ)を取得する。ユーザU01又はユーザU02は、ユーザ端末10を介して、ウェブページとして提供される各種サービスを利用する。なお、本明細書中において、ユーザ端末101とユーザ端末102とを区別する必要のない場合には、「ユーザ端末10」と表記する。また、ユーザU01とユーザU02とを区別する必要のない場合には、「ユーザ」と表記する。なお、以下では、ユーザ端末10と、ユーザ端末10を利用するユーザとを同一視する場合がある。例えば、「ユーザU01にコンテンツを送信する」とは、実際には、「ユーザU01が利用するユーザ端末101にコンテンツを送信する」ことを意味する場合がある。
図1に示す提供装置100は、ユーザの動向情報を提供するサーバ装置である。例えば、提供装置100は、ユーザの行動情報のうち、所定の条件を満たす一連の行動情報であって、第1の店舗における購買の段階を示す情報である段階情報と、第1の店舗以外の店舗である第2の店舗における行動に関する情報とを含む行動情報を取得する。そして、提供装置100は、取得した行動情報に基づいて生成される情報であって、ユーザの動向に関する情報である動向情報を提供する。
なお、実施形態では、ユーザの行動情報として、ショッピングサービスにおけるユーザの購買行動を例に挙げて説明する。また、ショッピングサービスとして、複数のショップが出店を行っているショッピングモールを模した、ネットワーク上のショッピングサイトを例に挙げる。そして、ユーザの動向情報として、ショッピングサイト内の各ショップにおけるユーザの一連の行動を例に挙げる。また、実施形態における店舗とは、ショッピングサービスを想定した場合には、ショッピングサービスに出店している各ショップが対応する。なお、店舗のその他の例としては、例えば、オークションサービスにおいてはオークションに出品している出品者や、旅行予約サービスにおいては旅行プランを提案している旅行事業者等が例として挙げられる。
実施形態では、ユーザの一連の行動とは、例えば、ユーザが所定の店舗で商品を閲覧したことや、所定の店舗から離脱して異なる店舗のページを閲覧したことなど、任意に設定される1セッションにおけるユーザの行動を時系列で捉えたものをいう。実施形態において、セッションとは、ユーザが所定の目的(意図)を持った行動を行う期間を意味する。
例えば、セッションは、予め設定された所定時間(例えば30分)で定義付けられてもよいし、ユーザがショッピングサイトにログインしてからログオフするまでの間と定義付けられてもよい。また、セッションは、ユーザがショッピングサイトにログインしてから、所定の行動(例えば、任意の商品の購入手続きを完了させたこと)が行われるまでの間と定義付けられてもよい。あるいは、セッションは、ある行動が行われてから所定時間(例えば5分)が経過しないうちに次の行動が行われた場合にはセッションが継続していると判定され、次の行動が行われない場合にはセッションが終了したと判定されるように定義付けられてもよい。具体的には、提供装置100は、ユーザがユーザ端末10における操作を5分以上の間隔を空けずに継続している場合に、セッションが継続していると判定してもよい。また、提供装置100は、セッションの継続中において、ユーザの操作が最後に行われてから5分以上ユーザの操作がなかった場合に、セッションを終了したとして、新たなセッションを開始してもよい。
また、提供装置100は、ユーザの行動情報として、ショップにおける購買の段階を示した段階情報を取得する。実施形態では、段階情報は、ユーザが商品の購入手続きを完了させるまでの段階を示す情報である。具体的には、段階情報は、ユーザが商品を閲覧したことや、ユーザが商品を購入候補に設定したこと(いわゆる「カートに入れた」こと)や、購入候補に設定した商品の注文手続きページに移行したことや、購入手続きを完了させたことなど、購買における各段階を示す情報である。また、実施形態では、第2の店舗における行動に関する情報とは、ユーザが商品の購入手続きを完了させるまでの段階を示す段階情報を含むとともに、例えば、商品の購入手続きを完了させた際の決済価格等を含みうる、購買に至るまでの行動に関係する種々の行動履歴をいう。以下の説明では、第2の店舗における行動に関する情報を「購買情報」と表記する場合もある。なお、ユーザが第2の店舗において購買に至った行動は、「コンバージョン(conversion)」と読み替えることもできる。コンバージョンとは、ショップが獲得したい最終的な成果をもたらす行動であったり、ショップ側が目的として設定する行動であったりする。具体的には、実施形態におけるコンバージョンは、ユーザが商品を購入したことをいう。
ところで、一般的に、ショップは、自ショップにアクセスするユーザの情報や、ユーザがどのような商材(商品又はサービス等)を閲覧するか、あるいは、ユーザがどのような商材をカートに入れるか、といった行動情報については取得可能である。しかし、ショップは、例えば、ユーザがある商品をカートに入れたものの、その後、当該ショップから離脱し、他のショップでどのような行動を採っているか、といった行動を取得することは難しい。例えば、ユーザは、同じ商品をより安い価格で購入しているかもしれないし、購入特典の多いショップで購入しているかもしれない。ここで、ショップは、自ショップを訪れたユーザが同じ商品を他のショップで買う傾向にあるのか、あるいは、異なる商品を他のショップで買う傾向にあるのかといったことを知得することで、知得した情報を営業に活かすことができる可能性がある。例えば、ショップは、自ショップを訪れたユーザが同じ商品を他のショップで買う傾向にあるのであれば、自ショップの価格設定が他のショップよりも高いか、もしくは、他のショップに比べてサービスが劣っているのか、といった理由を分析することができる。
そこで、実施形態に係る提供装置100は、処理対象のショップである第1のショップにアクセスしたものの、第1のショップから離脱して第2のショップにアクセスしたユーザがどのくらい存在するか、といったような動向情報を生成する。そして、提供装置100は、生成した動向情報を第1のショップに提供する。第1のショップは、かかる情報の提供を受けることにより、自ショップに足りないユーザへの訴求力等の分析を行うことができる。具体的には、第1のショップは、動向情報を参照することで、ユーザがカートに商品を入れたにもかかわらず第1のショップにおいて購入に至らなかった理由や、第2のショップにおいて購入に至った理由を推測することができる。
すなわち、図1の例では、提供装置100は、所定のショッピングサイトにおけるユーザの一連の行動情報であって、1セッションにおける第1のショップにおける購買の段階を示す情報である段階情報と、第1のショップ以外のショップである第2のショップにおける購買に関する情報である購買情報と、を含む行動情報を取得する。そして、提供装置100は、取得した行動情報に基づいて生成される情報であって、ユーザの動向に関する情報である動向情報を、例えば第1のショップに提供する。以下、図1を用いて、提供装置100によって行われる提供処理の一例を流れに沿って説明する。
図1において、ユーザU01は、ユーザ端末101を介して、ショップA01を利用する(ステップS11)。図1の例では、ショップA01は、ウェブサーバ30が提供するショッピングサイトに出店しているショップであり、飲食品を扱うショップの一つであるものとする。
なお、図1の例では、ユーザU01が商品の購入手続き完了に至るまでの過程を4つの段階で示す。図1に示すように、ショップA01において商品を閲覧するという段階は、「段階F01」と表記する。また、ショップA01において商品をカートに入れるという段階は、「段階F02」と表記する。また、ショップA01において商品の注文手続きページに移行するという段階は、「段階F03」と表記する。また、ショップA01において商品の購入手続きを完了したという段階は、「段階F04」と表記する。
ユーザU01は、ショップA01において、種々の商品を閲覧する。具体例として、ユーザU01は、商品の一例であるワインG01の紹介ページ(例えば、ショッピングサイトにおいてワインG01を購買するためのウェブページ)を閲覧する。また、ユーザU01は、ワインG01をカートに入れたものとする。すなわち、ユーザU01は、ショップA01において段階F02までの行動を採ったユーザである。
ここで、ユーザU01は、ワインG01をカートに入れたものの、ショップA01を離脱して、ショップA02に移動するものとする(ステップS12)。例えば、ユーザU01は、「ワイン」等をクエリとしてショッピングサイト内を検索することで、ワインを扱っているショップであって、ショップA01とは異なるショップであるショップA02を抽出する。そして、ユーザU01は、抽出されたショップA02のリンクを選択すること等により、ショップA02に移動する。
なお、ショップA01と同様、ショップA02においても、ユーザU01が商品の購入手続き完了に至るまでの過程を4つの段階で示す。例えば、ショップA02において商品を閲覧するという段階を「段階F11」と表記し、商品をカートに入れるという段階を「段階F12」と表記し、商品の注文手続きページに移行するという段階を「段階F13」と表記し、商品の購入手続きを完了したという段階を「段階F14」と表記する。
ユーザU01は、ショップA02では、ワインG01を閲覧し、ワインG01をカートに入れ、ワインG01の注文手続きページに移行し、ワインG01の購入手続きを完了させたものとする。すなわち、ユーザU01は、ショップA02において段階F14までの行動を採ったユーザである。これらのユーザU01の行動は、規定の1セッションにおいて行われた一連の行動であったものとする。このようなユーザU01の一連の行動履歴は、例えばウェブサーバ30をクロールする提供装置100によって取得される。
実施形態において、ユーザU01のような一連の行動は、種々の複数のユーザによって行われるものとする。例えば、ユーザU01と同様に、ユーザU02は、ユーザ端末102を介してショップA01を利用する(ステップS21)。
例えば、ユーザU02は、ショップA01において、ワインG01を閲覧し、カートに入れ、注文手続きのページに移行するまでの段階を踏んだものとする。すなわち、ユーザU02は、段階F03までの行動を採ったユーザである。
ここで、ユーザU02は、段階F03において、ショップA01を離脱して、ショップA02へ移動するものとする(ステップS22)。ユーザU02は、ショップA02において、ワインG01を閲覧し、カートに入れるまでの段階を踏んだものとする。すなわち、ユーザU02は、段階F12までの行動を採ったユーザである。
さらに、ユーザU02は、段階F12において、ショップA02を離脱して、ショップA03へ移動するものとする(ステップS23)。ショップA01やショップA02と同様、ショップA03もウェブサーバ30が提供するショッピングサイトに出店しているショップであり、飲食品を扱うショップの一つであるものとする。また、ショップA03においても、ユーザU02が商品の購入手続き完了に至るまでの過程を4つの段階で示す。例えば、ショップA03において商品を閲覧するという段階を「段階F21」と表記し、商品をカートに入れるという段階を「段階F22」と表記し、商品の注文手続きページに移行するという段階を「段階F23」と表記し、商品の購入手続きを完了したという段階を「段階F24」と表記する。
ユーザU02は、ショップA03では、ワインG01を閲覧し、カートに入れ、注文手続きページに移行し、購入手続きを完了させたものとする。すなわち、ユーザU02は、ショップA03において段階F24までの行動を採ったユーザである。これらのユーザU02の行動は、規定の1セッションにおいて行われた一連の行動であったものとする。このようなユーザU02の一連の行動履歴は、ユーザU01の行動履歴と同様、提供装置100によって取得される。
このようにして、提供装置100は、ショッピングサイトにおける各ユーザの行動履歴を取得する(ステップS31)。そして、提供装置100は、取得した行動履歴に基づいて、ユーザの動向情報を生成する(ステップS32)。
例えば、提供装置100は、ショップA01を軸として(例えば、ユーザの行動の出発点がショップAであるような行動履歴を抽出して)、ショップA01を訪れたユーザの行動を追跡した情報である動向情報を生成する。具体的には、提供装置100は、ショップA01を訪れワインG01を閲覧したユーザが、規定の1セッションの間に、どのような段階でショップA01を離脱したかといった情報や、どのショップに移動したかといった情報や、最終的にどのショップでどのくらいの価格でワインG01を購入したか、といった動向を示した動向情報を生成する。
例えば、提供装置100は、ウェブサーバ30と協働し、ウェブサーバ30を訪れたユーザを特定する情報を取得する。ユーザを特定する情報は、例えばユーザ端末10との間でやり取りされるクッキー(Cookie)であってもよいし、所定のトークン(token)等であってもよい。提供装置100は、クッキー等を参照することで、ユーザがどのショップからどのショップへ移動したか、どのような商品を閲覧したか、又は、商品をどのくらいの価格で購入したか、といった行動を追跡することができる。
そして、提供装置100は、生成した動向情報を所定のショップに提供する(ステップS33)。例えば、提供装置100は、ショップA01から動向情報の取得要求を受信したことを契機として、ショップA01を軸とした動向情報を生成し、生成した動向情報をショップA01に提供する。
提供装置100から提供される動向情報によれば、ショップA01は、例えば、ショップA01で販売しているワインG01を購入したユーザの数のみならず、ショップA01でワインG01を閲覧したにもかかわらず、ショップA01以外のショップでワインG01を購入したユーザの数を知得できる。また、ショップA01は、動向情報を参照することで、ショップA01以外のショップでワインG01を購入したユーザが最終的に支払った額(ワインG01の購入金額)の平均値や、ショップA01以外のショップでワインG01を購入した場合にユーザが享受した特典(例えばポイントサービスなど)を知得できる。
上述のように、実施形態に係る提供装置100は、ユーザの行動情報のうち、所定の条件を満たす(すなわち1セッション内の)一連の行動情報であって、第1のショップにおける購買の段階を示す情報である段階情報と、第1のショップ以外のショップである第2のショップにおける行動に関する情報(購買情報)とを含む行動情報を取得する。そして、提供装置100は、取得した行動情報に基づいて生成される情報であって、ユーザの動向に関する情報である動向情報を提供する。
このように、提供装置100は、動向情報を提供することにより、第1のショップA01で商品の購入を行おうとしていたユーザが、どのような段階で離脱しやすいのか、あるいは、どのようなショップに離脱しやすいのかといった情報をショップA01に通知することができる。これにより、ショップA01は、自ショップに足りないユーザへの訴求力等の分析を行うことができる。あるいは、ショップA01は、ある商品の離脱率が低い場合や、離脱した後にユーザが他のショップから戻ってくる率が高い場合には、その商品が他のショップと比較して競争力を有していることを知得することができる。このように、ユーザの動向情報を参照することにより、ショップA01は、自ショップが扱う商品において他のショップよりも劣っている商品や、あるいは優れている商品を抽出したり、自ショップの提供するサービスが他のショップよりも劣っているか、あるいは優れているかなどの分析を行うことができる。すなわち、提供装置100は、ショップに対して有用な情報を提供することができる。
なお、図1の例では、説明を簡単にするため、ユーザU01やユーザU02が各ショップにおいて共通する商品であるワインG01を購入する例を示したが、動向情報においては、各ショップにおいて商品が異なっていてもよい。例えば、提供装置100は、ショップA01においてワインG01を閲覧していたユーザが、ショップA02においてはワインG01と異なる商品であるワインG02を購入した、といった行動履歴を取得してもよい。かかる行動履歴から動向情報が生成された場合、ショップA01は、さらに異なる情報を知得することができる。例えば、ショップA01は、自ショップを訪れた多くのユーザが、他のショップで異なる商品を閲覧したり購入したりしている場合には、自ショップが他のショップに比べて品揃えが劣っていたり、在庫切れが発生しやすかったりするということを見出すことができる。
また、提供装置100は、例えば、ショップ間を移動せずとも、ユーザがカートに入れた状態で購入までには至らないといったような行動履歴を取得してもよい。かかる行動履歴から動向情報が生成された場合も、ショップA01は、異なる情報を知得することができる。例えば、ショップA01は、多くのユーザがカートに入れた状態で購入までには至らない場合には、ユーザに購入を躊躇させている何らかの理由があるということを見出すことができる。このように、提供装置100は、種々のユーザの行動履歴に基づいて動向情報を生成してもよい。
また、図1では、ステップS31において、各ユーザの一連の行動情報を提供装置100が取得する例を示した。この場合、提供装置100は、ウェブビーコン(web beacon)等によって実現される通知機能を利用して、ユーザの行動情報を取得してもよい。
すなわち、ウェブサーバ30から提供されるウェブページには、ウェブビーコン等によって実現される、ユーザに関する情報を通知する機能が埋め込まれる場合がある。例えば、ウェブビーコンは、ウェブページにアクセスしたユーザ端末10を提供装置100内に格納される透明な画像又は非常に小さな画像(「クリアGIF」と呼ばれることもある)にアクセスさせる機能を有する。これにより、提供装置100は、ユーザ端末10からユーザ情報を受信し、取得することができる。例えば、提供装置100は、ウェブビーコンによって実現される機能により、ユーザU01がユーザ端末10上において、商品の閲覧ページへのリンクをクリックしたことや、購買行動を行ったことや、他のショップに移動したこと等を受信することができる。
なお、ユーザ端末10を特定する手法は上記に限られない。例えば、ユーザ端末10に専用のプログラム(例えば、スマートフォン用の通信アプリ等)を設定し、かかる専用プログラムからユーザ端末10の識別情報を提供装置100に送信させてもよい。例えば、提供装置100は、ウェブサーバ30が提供するショッピングサイトを利用するための専用アプリをユーザ端末10に提供し、かかるアプリを介して、ユーザの行動情報を取得してもよい。
また、図1では、提供装置100は、共通するショッピングサイト内を移動するユーザU01やユーザU02の動向情報を生成する例を示した。しかし、上記のように、ユーザU01やユーザU02の行動情報が取得できる場合には、提供装置100は、共通するショッピングサイト内に限らず、種々のサイトを移動するユーザU01やユーザU02の動向情報を生成してもよい。
以下、図1で説明した処理を行う提供装置100、及び、提供装置100を含む提供システム1の構成等について、詳細に説明する。
〔2.提供システムの構成〕
図2を用いて、実施形態に係る提供装置100が含まれる提供システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る提供システム1の構成例を示す図である。図2に例示するように、実施形態に係る提供システム1には、ユーザ端末10と、ショップ端末20と、ウェブサーバ30と、提供装置100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークN(例えば、インターネット)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した提供システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台のショップ端末20や、複数台のウェブサーバ30が含まれてもよい。
ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンや、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)等の情報処理装置である。ユーザ端末10は、ユーザによる操作に従って、ウェブサーバ30にアクセスすることで、ウェブサーバ30から提供されるウェブサイトからウェブページを取得する。そして、ユーザ端末10は、取得したウェブページを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。
ショップ端末20は、例えば、デスクトップ型PCや、ノート型PC等の情報処理装置である。ショップ端末20は、ショップを運営する運営者等に利用される。例えば、ショップ端末20は、自ショップに関する動向情報の取得要求を提供装置100に送信する。また、ショップ端末20は、必要に応じて、提供装置100に自ショップの情報(例えば、取り扱っている商品の情報や、商品の在庫情報など)を提供してもよい。
ウェブサーバ30は、ユーザ端末10からアクセスされた場合に、各種サービスを提供するサーバ装置である。実施形態では、ウェブサーバ30は、サービスとして各種ウェブサイトを提供するものとする。具体的には、実施形態では、ウェブサーバ30は、ショッピングサイトを提供する。
なお、ウェブサーバ30によって配信されるウェブページには、レコメンド商品や広告コンテンツを表示するためのレコメンド枠や広告枠が含まれてもよい。そして、レコメンド枠や広告枠を含むウェブページには、当該枠に表示するレコメンドや広告コンテンツを取得するための取得命令が含まれる。例えば、ウェブページを形成するHTML(HyperText Markup Language)ファイル等には、提供装置100のURL等が取得命令として記述される。この場合、ユーザ端末10は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、提供装置100からレコメンドや広告コンテンツの配信を受ける。
提供装置100は、第1のショップにおける購買の段階を示す情報である段階情報と、第1のショップ以外のショップである第2のショップにおける購買に関する情報である購買情報とを含む行動情報を取得し、取得した行動情報に基づいて生成される動向情報を提供するサーバ装置である。
〔3.提供装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る提供装置100の構成について説明する。図3は、実施形態に係る提供装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、提供装置100は、提供装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末10やショップ端末20やウェブサーバ30との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、ショップ情報記憶部121と、行動履歴記憶部122と、動向情報記憶部123とを有する。
(ショップ情報記憶部121について)
ショップ情報記憶部121は、ショップに関する情報を記憶する。ここで、図4に、実施形態に係るショップ情報記憶部121の一例を示す。図4は、実施形態に係るショップ情報記憶部121の一例を示す図である。図4に示した例では、ショップ情報記憶部121は、「ショップID」、「サービス」、「カテゴリ」、「属性情報」といった項目を有する。
「ショップID」は、ショップを識別するための識別情報を示す。なお、本明細書中では、図4に示したような識別情報を参照符号として用いる場合がある。例えば、ショップID「A01」によって識別されるショップを「ショップA01」と表記する場合がある。
「サービス」は、ショップが属するサイトの種別を示す。具体的には、サービスの項目には、「ショッピング」や、「オークション」や、「旅行予約」など、各ショップが出店するサイトの種別が記憶される。
「カテゴリ」は、サービスにおいてショップが属するカテゴリを示す。例えば、カテゴリは、ショップが取り扱う商材に応じて設定される。
「属性情報」は、ショップの属性情報を示す。なお、図4に示した例では、「属性情報」を「B01」といった概念で示しているが、実際には、属性情報には、ショップの規模(例えば資本金の額や、売上額など)の大小や、ショップの取り扱い商材の数の多寡等の全般的なショップに関する情報が含まれるものとする。また、属性情報には、例えば、ショップがどのようなユーザ層に最もアクセスされているか、どのようなユーザ層に対して人気があるか(売上額が高いか)といった、ショップの特徴を示す情報が含まれてもよい。
すなわち、図4に示す一例では、ショップIDが「A01」で識別されるショップA01は、サービスが「ショッピング」であり、カテゴリが「食料品」であり、属性情報が「B01」であることを示している。
(行動履歴記憶部122について)
行動履歴記憶部122は、ユーザの行動履歴を記憶する。ここで、図5に、実施形態に係る行動履歴記憶部122の一例を示す。図5は、実施形態に係る行動履歴記憶部122の一例を示す図である。図5に示した例では、行動履歴記憶部122は、「ユーザID」、「セッションID」、「行動ログ」といった項目を有する。また、「行動ログ」の項目は、「ショップ」、「商品」、「行動」といった小項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザ又はユーザ端末10を識別するための識別情報を示す。「セッションID」は、セッションを識別するための識別情報を示す。
「行動ログ」は、ユーザが各ショップを利用した際に記録されるログを示す。「ショップ」は、ユーザが利用したショップの名称を示す。「商品」は、ユーザの行動対象となった商品の名称を示す。「行動」は、ユーザが商品に対して採った行動を段階ごとに示す。行動の項目は、実施形態で示す例では、ショッピングサイトにおけるユーザの行動を段階ごとに示した情報が記憶される。具体的には、行動の項目には、「閲覧」や、「カートに入れる」や、「注文手続き」や、「購入」といった行動の段階が記憶される。また、行動の項目には、ショップから離脱した際の「離脱」といった行動が記憶される。
すなわち、図5に示したデータの一例は、ユーザID「U01」によって識別されるユーザU01の、セッションID「SE01」で識別されるセッションSE01における行動履歴(行動情報)が記憶されていることを示している。また、セッションSE01における行動履歴は、「ショップA01」の「ワインG01」に対して、「閲覧」及び「カートに入れる」といった行動の後、ショップA01を「離脱」したことを示している。さらに、セッションSE01における行動履歴は、「ショップA02」の「ワインG01」に対して、「閲覧」、「カートに入れる」、「注文手続き」及び「購入」といった行動をユーザU01が採ったことを示している。
なお、図5での図示は省略したが、行動履歴記憶部122には、ユーザが商品を購入した際の価格や、ユーザが行動を行った日時や、所定のショップの利用回数や頻度を統計した情報等が記憶されてもよい。
(動向情報記憶部123について)
動向情報記憶部123は、ユーザの動向を示した情報である動向情報を記憶する。ここで、図6に、実施形態に係る動向情報記憶部123の一例を示す。図6は、実施形態に係る動向情報記憶部123の一例を示す図である。なお、図6に示す例では、動向情報は、ショップA01を軸として生成されたものとする。図6に示した例では、動向情報記憶部123は、「ショップ」、「商品」、「設定価格」、「動向情報」といった項目を有する。また、「動向情報」の項目は、「離脱段階」、「離脱率」、「離脱先情報」、「購入平均価格」といった小項目を有する。
「ショップ」及び「商品」は、図5に示した同一の項目に対応する。「設定価格」は、動向情報の軸とされたショップ(図6の例では、ショップA01)において、「商品」の項目に記載されている商品に設定された価格を示す。
「動向情報」は、ユーザの動向に関する情報を示す。「離脱段階」は、軸とされたショップにおける所定の対象商品(図6の例では、ワインG01やワインG02)からユーザが離脱した段階を示す。「離脱率」は、対象商品における購買段階ごとの離脱率を示す。
「離脱先情報」は、軸とされたショップから離脱したユーザのその後の動向に関する情報を記憶する。なお、図6に示した例では、「離脱先情報」を「H11」といった概念で示しているが、実際には、離脱先情報には、離脱先となったショップの名称や、離脱先においてユーザが行動を起こした対象商品の名称や、離脱先におけるユーザの行動情報等が含まれる。なお、離脱先情報は、提供装置100によって取得された複数のユーザを統計した情報であってもよいし、個別のユーザの動向を追跡した情報であってもよい。
「購入平均価格」は、離脱したユーザも含め、対象商品をユーザが購入した際の平均価格を示す。例えば、購入平均価格は、離脱先情報に含まれる情報のうち、離脱したユーザが離脱先のショップで対象商品を購入した際の価格を統計することによって算出される。
すなわち、図6に示す一例では、ショップA01におけるワインG01は、設定価格が「2500」円であることを示している。また、ワインG01の紹介ページを訪れたユーザのうち、「閲覧」の段階で離脱したユーザは全体の「70」%であり、次の段階である「カートに入れる」の段階で離脱したユーザは全体の「16」%であり、さらに次の段階である「注文手続き」の段階で離脱したユーザは全体の「7」%であることを示している。また、各々の段階において離脱したユーザの離脱先情報は、「H11」、「H12」、「H13」であることを示している。さらに、ショップA01におけるワインG01の紹介ページを訪れたユーザが、ワインG01を実際に購入した際の購入平均価格は「2200」円であることを示している。
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、抽出部132と、生成部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザのネットワーク上の行動情報を取得する。具体的には、取得部131は、ユーザの行動情報のうち、所定の条件を満たす一連の行動情報であって、第1のショップにおける購買の段階を示す情報である段階情報と、第1のショップ以外のショップである第2のショップにおける購買に関する情報である購買情報とを含む行動情報を取得する。
取得部131は、所定の条件を満たす一連の行動情報として、所定の1セッションにおけるユーザの一連の行動情報を取得する。具体的には、取得部131は、第1のショップにおいて段階情報が取得された時点から所定時間内に第2のショップにおける購買に関する情報が取得されたことを所定の条件として、行動情報を取得する。なお、上述のように、提供装置100は、1セッションの定義付けについては種々の条件を採用しうる。例えば、取得部131は、ユーザがいずれかの第2のショップにおいてコンバージョンに達した場合に、段階情報と、コンバージョンに至るまでの行動に関する情報とを一連の行動情報として取得してもよい。この場合、取得部131は、コンバージョンに至った第2のショップのみならず、そのショップに到達するまでのユーザの行動に関する情報を取得する。例えば、図1の例では、取得部131は、ユーザU02がコンバージョンに至ったショップA03の行動のみならず、ショップA02におけるユーザU02の行動も取得する。
また、段階情報の例としては、取得部131は、第1のショップにおいて、ユーザが所定の商品を閲覧したこと、所定の商品を購入候補に設定したこと、所定の商品を購入するためのページに遷移させたことの少なくとも一つを示す段階情報を取得する。なお、所定の商品を購入候補に設定したこととは、例えば、商品をカートに入れる処理をユーザが行ったことや、購入候補リストに商品を追加したこと等が該当する。また、所定の商品を購入するためのページに遷移させたこととは、例えば、ショッピングサイトにおいて、カートに入れた処理を決済するための注文手続きページにユーザが遷移させたこと等が該当する。
また、取得部131は、第1のショップにおいて段階情報を取得するとともに、離脱先である第2のショップにおける段階情報を含む、購買情報を取得する。具体的には、取得部131は、第1のショップにおいて段階情報を取得した後に、ユーザが第2のショップにおいて、所定の商品を閲覧したこと、所定の商品を購入候補に設定したこと、所定の商品を購入するためのページに遷移させたこと、又は、所定の商品を購入したことの少なくとも一つを示す購買情報を取得する。
また、取得部131は、第1のショップにおける段階情報と第2のショップにおける段階情報とにおいて、対象とする商品が異なる段階情報を取得してもよい。具体的には、取得部131は、第1のショップにおいて段階情報を取得した後に、ユーザが第2のショップにおいて、所定の商品と類似する商品を閲覧したこと、所定の商品と類似する商品を購入候補に設定したこと、所定の商品と類似する商品を購入するためのページに遷移させたこと、又は、所定の商品と類似する商品を購入したことの少なくとも一つを示す購買情報を取得してもよい。
ここで、所定の商品と類似する商品とは、例えば、所定の商品と同じカテゴリに属する商品が該当する。この場合、取得部131は、商品ごとのカテゴリによって類似性を判定してもよいし、商品を取り扱っているショップ自体のカテゴリによって類似性を判定してもよい。例えば、取得部131は、同じカテゴリに属する商品や、同じカテゴリに属するショップにおいて取り扱われている商品同士を、所定の商品と類似する商品と判定する。
また、取得部131は、第1のショップと第2のショップとの類似性に基づいて、一連の行動情報を取得するようにしてもよい。例えば、ユーザは、第1のショップと全く関係ない第2のショップを訪れる場合がある。この場合、ユーザは、第1のショップにおいて閲覧した商品とは全く関係なく、単にネットサーフィン等を目的に第2のショップを訪れている可能性がある。例えば、取得部131は、ユーザが、第1のショップと類似する第2のショップを訪れた場合の一連の行動情報のみを取得することで、ユーザの動向とは無関係と考えられる行動情報をフィルタリングすることができる。具体的には、取得部131は、第2のショップとして、第1のショップの商品と同じカテゴリに属する商品を扱うショップに関する購買情報を取得するようにしてもよい。
また、取得部131は、第2のショップとして、第1のショップと同一のショッピングサービス又はショッピングサイトに出店するショップに関する購買情報を取得するようにしてもよい。これにより、取得部131は、第1のショップと何ら関係のないような第2のショップに関する購買情報を取得することを防止できる。
また、取得部131は、所定量を超える行動情報を取得したか否かを判定し、所定量を超える行動情報のみを、後述する各処理部に送るようにしてもよい。例えば、所定のショップにおける行動情報が極めて少ない場合には、生成されるユーザの動向について、特定のユーザの行動に偏った情報が生成される場合がある。このため、取得部131は、例えば所定のショップにおいて所定量の行動情報が蓄積された場合に、当該行動情報を後述する抽出部132等に送るようにしてもよい。
取得部131は、取得した情報を記憶部120内の各記憶部に格納する。例えば、取得部131は、取得したショップに関する情報をショップ情報記憶部121に格納する。また、取得部131は、取得したユーザの行動履歴を行動履歴記憶部122に格納する。
(抽出部132について)
抽出部132は、取得部131によって取得された行動情報から、動向情報を生成するための情報を抽出する。例えば、抽出部132は、ショップA01からユーザの動向情報の取得要求を受信した場合には、取得部131によって取得された行動情報のうち、ショップA01に関する行動情報を抽出する。すなわち、抽出部132は、生成される動向情報において軸となるショップに関する行動情報を抽出する。
そして、抽出部132は、抽出した行動情報を生成部133に送る。なお、抽出部132は、ショップを軸として行動情報を抽出してもよいし、ショップで扱っている商品を軸として行動情報を抽出してもよい。
(生成部133について)
生成部133は、取得部131によって取得された行動情報に基づいて、ユーザの動向に関する情報である動向情報を生成する。例えば、生成部133は、抽出部132によって抽出された行動情報に基づいて、抽出された行動情報に含まれるショップを起点として、ユーザがどのような行動を採ったかを示す動向情報を生成する。
生成部133は、規定の1セッションにおけるユーザの行動情報から動向情報を生成する。具体的には、生成部133は、第1のショップで段階情報が取得された時点から所定時間内を1セッションと規定し、その後の第2のショップにおける購買に関する情報である購買情報を含む動向情報を生成する。
生成部133は、例えば、ユーザが第2のショップにおいて所定の商品を閲覧したこと、所定の商品を購入候補に設定したこと、所定の商品を購入するためのページに遷移させたこと、又は、所定の商品を購入したこと等の購買情報を含んだ動向情報を生成する。
また、生成部133は、例えば、ユーザが所定の商品を購入した価格や、購入した日時や、第1のショップにおいて所定の商品を閲覧した日時からユーザが所定の商品を購入するまでに経過した時間等の情報を含む動向情報を生成してもよい。
また、生成部133は、第1のショップでユーザが閲覧していた商品とは異なる商品に対する購買情報等を含む動向情報を生成してもよい。これにより、生成部133は、例えば、第1のショップで所定の商品を閲覧していたユーザが、その後の第2のショップにおいてどのような商品を閲覧したり、購入したりしているかといった傾向を示す動向情報を生成することができる。なお、生成部133は、例えば、所定の商品と類似する商品に関する行動情報や購買情報のみを用いて動向情報を生成してもよい。また、生成部133は、第1のショップと第2のショップとが類似する場合の行動情報のみを用いて、動向情報を生成してもよい。
そして、生成部133は、生成した動向情報を動向情報記憶部123に格納する。例えば、生成部133は、動向情報の軸とされたショップの名称と、当該ショップを起点とするユーザの動向を示す動向情報とを対応付けて、動向情報記憶部123に格納する。
(提供部134について)
提供部134は、各種情報を提供する。例えば、提供部134は、取得部131によって取得された行動情報に基づいて生成される情報であって、ユーザの動向に関する情報である動向情報を提供する。
例えば、提供部134は、ユーザの動向情報の取得要求を送信したショップに対して、当該ショップを軸として生成された動向情報を提供する。これにより、ショップは、自ショップを離脱したユーザが、その後の第2のショップにおいて、どのような行動を採っているか、あるいは、どのような商品を購入したかといった動向を知得することができる。
なお、提供部134は、所定量を超える行動情報が蓄積された場合に、蓄積された行動情報に基づいて生成された動向情報を提供するようにしてもよい。例えば、動向情報の生成のサンプルとなる行動情報の数が少ない場合には、動向情報は、少数のユーザの行動に影響を受けやすい、偏った情報になる可能性がある。このため、提供部134は、所定量が蓄積されるのを待って生成された動向情報をショップに提供するようにしてもよい。
〔4.ウェブサーバの構成〕
次に、図7を用いて、実施形態に係るウェブサーバ30の構成について説明する。図7は、実施形態に係るウェブサーバ30の構成例を示す図である。図7に示すように、ウェブサーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ユーザ端末10や提供装置100との間で情報の送受信を行う。
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツ(実施形態では、ショッピングサイトを構成するウェブページ)に関する情報を記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。なお、コンテンツ記憶部32に記憶されるウェブページには、広告コンテンツを表示する広告枠や、レコメンドを表示するレコメンド枠が含まれてもよい。
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、ウェブサーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図7に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
受付部34は、ユーザ端末10からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページをユーザ端末10に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページをユーザ端末10に配信する。また、配信部35は、ユーザ端末10がウェブページにおいて行った行動に関する情報(すなわち、各ショップにおける行動ログ)を提供装置100に送信してもよい。
〔5.処理手順〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る提供装置100による処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、提供装置100は、ユーザがショッピングサービスを利用した場合に、各ユーザの一連の行動情報を取得する(ステップS101)。そして、提供装置100は、所定量の行動情報が蓄積されたか否かを判定する(ステップS102)。
所定量の行動情報が蓄積されていない場合には(ステップS102;No)、提供装置100は、さらに行動情報を取得する処理を継続する。一方、所定量の行動情報が蓄積された場合には(ステップS102;Yes)、提供装置100は、取得された行動情報に基づいて、ユーザの動向を示す動向情報を生成する(ステップS103)。
そして、提供装置100は、生成した動向情報をショップに提供する(ステップS104)。なお、提供装置100は、ショップから動向情報を要求されたことを契機として実施形態に係る処理を実行してもよいし、任意のタイミングで動向情報を生成してもよい。
〔6.変形例〕
上述した提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、提供装置100の他の実施形態について説明する。
〔6−1.属性情報〕
提供装置100は、ユーザの属性情報を取得し、かかる属性情報を加味した動向情報を生成するようにしてもよい。
例えば、ショッピングサービスを利用するユーザは、年齢や性別、居住地等の属性情報をウェブサーバ30に登録する。提供装置100は、ユーザの特定とともに、かかる情報を取得する。
そして、提供装置100は、動向情報を生成する際に、ユーザの属性情報を加味した情報を生成する。例えば、提供装置100は、所定の商品を閲覧した後のユーザの動向について、男性ユーザの行動情報と女性ユーザの行動情報とを別々に統計して動向情報を生成する。あるいは、提供装置100は、所定の商品を閲覧した後のユーザの動向について、各ユーザの年齢層ごとの行動情報を別々に統計して動向情報を生成する。これにより、提供装置100は、例えば、所定の商品を閲覧した男性ユーザは、その後どのようなショップに移動しやすいか、あるいは、どのような価格で最終的に商品を購入しているか、といったことを示す動向情報を生成することができる。
そして、提供装置100は、属性ごとに別々に生成された動向情報をショップに提供する。これにより、ショップは、例えば、男性ユーザは、当該商品に関して、より安いショップを求めて移動を繰り返すといった傾向や、女性ユーザは、当該商品に関して、より特典の多いショップを求めて移動を繰り返すといった傾向等を把握することができる。このように、提供装置100は、ユーザの属性情報を加味した動向情報を提供することで、ショップにとって、より有用な情報を提示することができる。
〔6−2.サービスの種別〕
上記実施形態では、提供装置100は、ショッピングサービスにおけるショップに関する動向情報を提供する例を示した。ここで、提供装置100は、ショッピングサービスに限らず、種々のサービスに対して、上記実施形態の処理を実施してもよい。
例えば、提供装置100は、オークションサービスの出品者に対して上記実施形態の処理を実施してもよい。この場合、店舗とは、オークションサービスにおける出品者と読み替えることができる。提供装置100は、オークションサービスにおけるユーザの行動情報を取得するとともに、ユーザの動向情報を生成して出品者に提供する。
これにより、出品者は、例えば、自分が出品した商品を購入しようとしていたユーザが、どの段階で離脱し、どのような他の出品者から商品を購入したか、といった情報を把握することができる。そして、出品者は、かかる動向情報に基づいて、例えば商品の価格を下げたり、特典を付与したりするなどの対策をとることができる。
あるいは、提供装置100は、旅行予約サービス等に対して、旅行プランを提供する事業者(例えば、旅行代理店や宿泊施設等)に対して上記実施形態の処理を実施してもよい。この場合、店舗とは、旅行予約サービス等に旅行プランを提供する事業者と読み替えることができる。提供装置100は、旅行予約サービスに関する動向情報を事業者に提供することで、事業者が、よりユーザから望まれるプランを作成したり、より適切な価格設定を行ったりすることなどの補助を行うことができる。
〔6−3.行動情報〕
上記実施形態では、提供装置100は、ユーザの行動情報として、同じショッピングサービス内での異なるショップにユーザが移動したことを取得する例を示した。ここで、提供装置100は、異なるサービスにユーザが移動したことを取得してもよい。例えば、提供装置100は、上述したクッキーや、ユーザ端末10に送信したトークン等を追跡することにより、異なるサービスにユーザが移動したという行動情報を取得する。
これにより、提供装置100は、同じショッピングサービスに限らず、例えば、あるショップで商品を閲覧しているユーザが流入しやすい外部サイトの情報等を取得することができる。提供装置100は、このような行動情報から生成された動向情報をショップに提供する。ショップ側は、かかる動向情報を分析することにより、ユーザが離脱しやすい外部サイト(すなわち、自身と競合するサービス)を把握したり、離脱先における商品の訴求力を把握したりすることができる。
〔6−4.動向情報の対象〕
上記実施形態では、提供装置100は、所定のショップを軸とした動向情報を生成する例を示した。この場合、提供装置100は、所定のショップにおける所定の商品へのユーザのアクセスを起点として、動向情報を生成する。ここで、提供装置100は、所定のショップに流入するユーザを対象とするような動向情報を生成してもよい。
具体的には、提供装置100は、所定のショップに対して流入してくるユーザの動向情報の取得要求を所定のショップから受信する。そして、提供装置100は、行動情報において、他のショップを起点として、所定のショップに移動したユーザの行動情報を抽出して、動向情報を生成する。
ショップは、かかる動向情報から、例えば、所定のショップに流入する前のショップや、所定のショップに流入する前に閲覧していた商品や、当該商品の価格等を知得することができる。すなわち、ショップは、どのような傾向を有するショップから、自ショップにユーザが流入してくるかを把握することができる。また、ショップは、自ショップに流入したユーザが、自ショップで当該商品を購入するのか、あるいは、さらに異なるショップに移動するのかを把握することができる。
ショップは、このような動向情報を分析することで、自ショップが他のショップに比べて優れている点を見出したり、自ショップの価格設定を見直したりすることができる。具体的には、ショップは、現時点で行っている営業キャンペーンが効果的であるか否か、あるいは、現時点の広告戦略が有効であるか否かなどの効果測定を行うことができる。このように、提供装置100は、所定のショップに流入するユーザを対象とするような動向情報を提供することによっても、有用な情報を提供することができる。
〔6−5.提供処理〕
提供装置100は、例えば、所定のインターフェイスを提供して、動向情報を提供するようにしてもよい。例えば、提供装置100は、ショップ端末20に対して、画面上において任意の商品を選択することが可能なインターフェイスを提供する。そして、ショップ側は、ユーザの動向情報を生成させたい商品をインターフェイス上で選択する。かかる選択を受けて、提供装置100は、当該商品に関する動向情報(例えば、当該商品を閲覧したユーザが、その後どのようなショップに移動し、どのような行動を行っているかといった動向を示す情報)を生成する。そして、提供装置100は、生成した動向情報をインターフェイス上に表示する。これにより、提供装置100は、リアルタイムに動向情報をショップ側に提供できるので、ユーザビリティを向上させることができる。
〔6−6.コンテンツ〕
上記実施形態では、ウェブサーバ30が提供するコンテンツ(ウェブページ)を例に挙げて、ユーザの行動情報が取得される場合の処理について説明した。しかし、提供装置100がユーザの行動情報を取得する対象は、ウェブページに限られない。例えば、提供装置100は、所定の情報アプリ等におけるユーザの行動情報を取得するようにしてもよい。
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る提供装置100や、ユーザ端末10や、ショップ端末20や、ウェブサーバ30は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、提供装置100を例に挙げて説明する。図9は、提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(図2に示したネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網500を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図3に示した抽出部132と生成部133とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部120に記憶される情報は、ネットワークNを介して、外部に備えられた所定の記憶装置に記憶されてもよい。
また、上記実施形態では、提供装置100が、例えば、ユーザの行動情報を取得する取得処理と、動向情報を生成する生成処理と、動向情報を提供する提供処理とを行う例を示した。しかし、上述した提供装置100は、取得処理を行う取得装置と、生成処理を行う生成装置と、提供処理を行う提供装置とに分離されてもよい。この場合、取得装置は、少なくとも取得部131を有する。生成装置は、少なくとも生成部133を有する。提供装置は、少なくとも提供部134を有する。そして、上記の提供装置100による処理は、取得装置と、生成装置と、提供装置との各装置を有する提供システム1によって実現される。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提供装置100は、取得部131と、提供部134とを有する。取得部131は、ユーザの行動情報のうち、所定の条件を満たす一連の行動情報であって、第1の店舗における購買の段階を示す情報である段階情報と、第1の店舗以外の店舗である第2の店舗における行動に関する情報とを含む行動情報を取得する。提供部134は、取得部131によって取得された行動情報に基づいて生成される情報であって、ユーザの動向に関する情報である動向情報を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、動向情報によって、第1の店舗で商品の購入を行おうとしていたユーザが、どのような段階で離脱しやすいのか、あるいは、どのような第2の店舗に離脱しやすいのかといった情報を提供することができる。店舗側は、このような情報を分析することで、例えば、商品の価格設定を見直したり、商品の品揃えを変更したりして、ユーザの満足度を向上させ、店舗から流出するユーザを減らすような対策を行うことができる。すなわち、提供装置100は、店舗に対して有用な情報を提供することができる。
また、取得部131は、段階情報が取得された時点から所定時間内に第2の店舗における行動に関する情報が取得されたことを所定の条件として、一連の行動情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、所定時間におけるユーザの行動を取得するようにしてもよい。これにより、提供装置100は、行動時間に幅のあるような(例えば1時間や2時間程の間隔が空いたような)、さほど関連がないと想定されるユーザの行動を排除した上で動向情報を生成できるので、一貫した行動に基づくユーザの傾向を示した動向情報を提供することができる。
また、取得部131は、ユーザがいずれかの第2の店舗においてコンバージョンに達した場合に、段階情報と、コンバージョンに至るまでの行動に関する情報とを一連の行動情報として取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、コンバージョンに至る行動を規定し、かかる行動に至るまでのユーザの行動を1セッションとして取得するようにしてもよい。これにより、提供装置100は、ユーザがコンバージョンに至るまでにどのような過程を経るのかといった、有用な情報を含む動向情報を生成することができる。
また、取得部131は、第1の店舗において、ユーザが所定の商品を閲覧したこと、所定の商品を購入候補に設定したこと、又は、所定の商品を購入するためのページに遷移させたことの少なくとも一つを示す段階情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、ユーザの行動の各段階を情報として取得する。これにより、提供装置100は、ユーザがどのような段階まで購買を進めたか、あるいは、どのような段階において離脱したかを示す動向情報を生成できるので、より詳細にユーザの動向を示す情報を提供することができる。
また、取得部131は、第2の店舗における行動に関する情報として、ユーザが所定の商品を閲覧したこと、所定の商品を購入候補に設定したこと、所定の商品を購入するためのページに遷移させたこと、又は、所定の商品を購入したことの少なくとも一つを示す行動情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、第2の店舗における行動として、各段階に応じた情報を取得するようにしてもよい。これにより、提供装置100は、第1の店舗から移動したユーザが、第2の店舗においてどのような段階まで購買を進めたか、あるいは、どのような段階において再び離脱したかを示す動向情報を生成できるので、より詳細にユーザの動向を示す情報を提供することができる。
また、取得部131は、段階情報を取得した後に、ユーザが第2の店舗において、所定の商品と類似する商品を閲覧したこと、所定の商品と類似する商品を購入候補に設定したこと、所定の商品と類似する商品を購入するためのページに遷移させたこと、又は、所定の商品と類似する商品を購入したことの少なくとも一つを示す行動情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、所定の商品と類似する商品に関する行動情報を取得してもよい。これにより、提供装置100は、所定の商品を購入しようとしていたユーザが代わりに購入しようとする類似商品の情報を含めた動向情報を提供することができる。かかる動向情報を分析することで、店舗側は、ユーザのニーズをより正確に捉えることができる。
また、取得部131は、所定の商品と類似する商品として、所定の商品と同じカテゴリに属する商品に関する情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、同じカテゴリに属する商品に関する行動情報を取得するようにしてもよい。これにより、提供装置100は、ユーザがどのような行動を経て同カテゴリの商品の購入に至るか、といった傾向を正確に捉えた動向情報を提供することができる。
また、取得部131は、第2の店舗として、第1の店舗の商品と同じカテゴリに属する商品を扱う店舗に関する情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、商品ごとではなく、店舗全体における類似性に基づいて購買情報を取得してもよい。これにより、提供装置100は、全く関連性のないユーザの行動(単なるウェブサーフィン)を排除し、ユーザが目的の商品を購入しようとして移動したと想定される行動情報を基にした動向情報を提供することができる。すなわち、提供装置100は、ユーザの傾向をより精度よく示した動向情報を提供することができる。
また、取得部131は、第2の店舗として、第1の店舗と同一のショッピングサービス又はショッピングサイトに出店する店舗に関する情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、同一のサービス内に属する店舗に関する購買情報を取得するようにしてもよい。これにより、提供装置100は、同じショッピングサービス内に出店している店舗であっても、よりユーザから支持される店舗や、あるいは流出の激しい店舗など、各々の特徴を示した動向情報を提供することができる。
また、取得部131は、所定量を超える行動情報を取得する。提供部134は、所定量を超える行動情報に基づいて生成された動向情報を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、所定量を超えた行動情報に基づいて動向情報を生成するようにしてもよい。これにより、提供装置100は、少数のユーザの行動によって左右されにくい、精度の高い動向情報を提供することができる。
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。