JP6734832B2 - 配合飼料、養豚用配合飼料、養鶏用配合飼料、動物用配合飼料、家畜用配合飼料、家禽用配合飼料、ペット用配合飼料及び魚類養殖用配合飼料 - Google Patents

配合飼料、養豚用配合飼料、養鶏用配合飼料、動物用配合飼料、家畜用配合飼料、家禽用配合飼料、ペット用配合飼料及び魚類養殖用配合飼料 Download PDF

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Description

本発明は、動物の成長促進に寄与する配合飼料、豚の成長促進に寄与する養豚用配合飼料、鶏の成長促進に寄与する養鶏用配合飼料、他の動物用配合飼料、家畜用配合飼料、家禽用配合飼料、ペット用配合飼料及び魚類養殖用配合飼料に関する。
例えば豚の飼育は、一般に配合飼料を用いて行い、出荷に必要な体重に生育した後に、市場に供給されることになる。その成育に必要な配合飼料については、その価格が近年高止まりの傾向にあり、養豚経営における売上飼料比率(売上に対する飼料費の割合)が50%以上になるともいわれていることから、肥育期間の短縮を図りたいのが現状である。そして、肥育期間の短縮を図るためには、離乳後の子豚の時期における食欲の増進を図ることが重要であるといわれている。
このため、配合飼料にハーブを混合することにより、子豚の成長の増進を図る幼児子豚用配合飼料に関する発明がなされている(例えば特許文献1)。
しかしながら、ハーブを配合飼料に混合した場合には、その配合飼料の価格が更に高騰することになり、売上飼料比率の低減を図ることができないという問題がある。
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、通常廃棄の対象となるようなコンニャク飛粉を配合飼料に混ぜることにより、配合飼料の価格を抑えることができると共に、離乳後の子豚時期における食欲及び体重の増進を図ることができることを見出し、かつ他の動物にも応用すべく、本発明を開発するに至った。
特許第4874015号
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、飛粉により価格を抑えかつ成長を促進させる配合飼料、その飛粉により価格を抑えながら離乳後の子豚時期における食欲及び体重の増進を図ることができる養豚用配合飼料、雛鶏の成長促進を図る養鶏用飼料、他の動物用配合飼料、家畜用配合飼料、家禽用配合飼料、ペット用配合飼料及び魚類養殖用配合飼料を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の配合飼料の発明は、植物の球茎であるコンニャクの粉砕によって得られた精粉及び飛粉のうち、前記飛粉を添加したことを特徴としている。
請求項2に記載の配合飼料の発明は、請求項1に記載の発明において、前記飛粉は、当該飛粉と前記精粉の合計質量の40〜50%に相当するものであることを特徴としている。
請求項3に記載の配合飼料の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記飛粉を少なくとも1質量%添加したことを特徴としている。
請求項4に記載の配合飼料の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記飛粉を1〜5質量%添加したことを特徴としている。
請求項5に記載の養豚用配合飼料の発明は、請求項1〜4の何れかの配合飼料を用いたことを特徴としている。
請求項6に記載の養鶏用配合飼料の発明は、請求項1〜4の何れかの配合飼料を用いたことを特徴としている。
また、請求項1〜4の何れかに記載の飛粉を添加したことを特徴とする動物用配合飼料としてもよい。
更に、請求項1〜4の何れかに記載の飛粉を添加したことを特徴とする家畜用配合飼料としてもよい。
前記家畜は、牛、馬、驢馬、羊、山羊又は猪等であることが好ましい。
更にまた、請求項1〜4の何れかに記載の飛粉を添加したことを特徴とする家禽用配合飼料としてもよい。
前記家禽は、鶏、鶉、家鴨、鵞鳥、七面鳥、鴨、雉、孔雀、駝鳥又はエミュー等であることが好ましい。
また、請求項1〜4の何れかに記載の飛粉を添加したことを特徴とするペット用配合飼料としてもよい。
前記ペットは、犬、猫、兎、ハムスター又はモルモット等であることが好ましい。
更に、請求項1〜4の何れかに記載の飛粉を添加したことを特徴とする魚類養殖用配合飼料としてもよい。
前記魚類は、鮪、平目、鯛、ハマチ、鰻又は鯉等であることが好ましい。
請求項1に記載の発明によれば、通常廃棄の対象となるようなコンニャク飛粉を添加しているので、配合飼料の価格の低減を図ることができる。しかも、例えば子豚を用いた実際の試験では、表5、表8、表9及び図2〜図4に示すように、飛粉含有の配合飼料を与えた試験区の子豚は飛粉のない配合飼料を与えた対照区の子豚より、平均体重及び平均日増体重が増加する結果となった。また、例えば雛鶏を用いた試験においても、図7及び図8に示すように、成長が促進することが明らかになった。従って、配合飼料の価格を抑えながら動物の成長を促進させることができる。また、鶏の試験では、肉の旨味が増すことも明らかになった。
請求項2に記載の発明によれば、飛粉は当該飛粉と精粉の合計質量の40〜50%に相当し、精粉の製造過程で大量に生じることになるが、この飛粉を有効に利用することができる。
請求項3に記載の発明によれば、飛粉を少なくとも1質量%添加するだけで済むので、当該飛粉を保管するために大きなスペースを確保する必要がないと共に、仮に飛粉を有料で購入することになっても、その購入費用を低く抑えることができる。また、飛粉を1質量%添加することにより、例えば試験結果の表5、表8、表9及び図2〜図4に示すように、子豚期間における食欲、平均体重及び平均日増体重の増加を図ることができる。また、図7及び図8に示すように、雛鶏の成長促進を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、飛粉を1〜5質量%添加するようになっているので、余剰の飛粉が多く存在する場合には、その飛粉の添加量を5質量%にすることにより、より多くの飛粉を有効に活用することができると共に、通常の配合飼料の使用量を低く抑えることができる効果がある。
請求項5に記載の養豚用配合飼料の発明によれば、通常廃棄の対象となるようなコンニャク飛粉を添加しているので、養豚用配合飼料の価格の低減を図ることができる。しかも、実際の試験では、表5、表8、表9及び図2〜図4に示すように、飛粉含有の養豚用配合飼料を与えた試験区の子豚は飛粉のない養豚用配合飼料を与えた対照区の子豚より、平均体重及び平均日増体重が増加する結果となった。
試験は離乳後1週間の馴致期間を経過した後の8週間にわたって行われたが、試験開始から最初の4週間は、例えば図2に示すように、試験区の子豚の体重が対照区の子豚の体重より大きな体重差をもって増加する結果となった。また、その4週経過後から8週経過後までの次の4週間はその体重差の増加傾向がやや緩やかとなるものの、依然として試験区の子豚の体重の方が対照区の子豚の体重より大きな体重差をもって増加する傾向が見られた。更に、図2からは、8週経過後においても、試験区の子豚の体重が対照区の子豚の体重より大きな体重差をもって増加する傾向があることが分かる。
また、試験開始時の初期体重が8.5Kg未満の試験区の子豚5頭及び対照区の子豚5頭についてみると、最初の4週間の平均日増体重は、図4に示すように、試験区が0.617Kg/頭日であり、対照区が0.507Kg/頭日であり、その差が0.110Kg/頭日となっている。一方、試験区8頭及び対照区8頭の全頭試験における最初の4週間の平均日増体重については、図3に示すように、その差が0.069Kg/頭日であることから、体重が低いほど、コンニャク飛粉による体重増加の効果が高いことがわかる。即ち、未熟な子豚ほど、飛粉を配合飼料に混ぜることによる体重を増加させる効果が高いといえる。
この原因としては、飛粉に含まれるセルロースやグルコマンナンが腸内環境を改善する善玉菌であるビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属等を増加させ、逆に腸内環境を悪化させる悪玉菌である好気性菌などを減少させるためと考えられる。実際に、子豚の糞便に関する試験では、図5に示すように、試験区の方が対照区より善玉菌であるバクテロイデス(Bacteroides)属及びビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属の増加がみられ、悪玉菌である好気性菌や嫌気性菌の減少がみられた。
また、ビフィドバクテリウム属により乳酸や酢酸が増加し、これにより腸内の酸性化が進み、悪玉菌の増殖が抑えられたものとも考えられる。実際に、子豚の糞便に関する試験では、図6(a)に示すように、対照区のpHが6.90のほぼ中性であったのに対し、試験区のpHが6.30の弱酸性となった。
更に、糞便に含まれる水分に関する試験では、図6(b)に示すように、試験区の方が対照区よりその水分の量が大きいことが明らかになった。従って、試験区の子豚は、糞便の水分が多いことから、便通がよくなり、体調の向上と共に、体重の向上が図られたものと考えられる。
そして、試験開始から4週間の期間のように離乳食から一般の配合飼料へと移行する時期は、胃腸等を一般の配合飼料に馴染ませると共に、その調子を整えてストレスの低減を図り体調の向上を図ることが、その後の子豚の成長を促進する上で極めて重要な時期である。飛粉を添加した養豚用配合飼料は、そのような重要な時期に子豚の成長を促進することができるので、出荷までの期間の短縮、配合飼料消費量の低減、売上飼料比率の低減等を図ることが可能になる。
また、コンニャク飛粉は植物の球茎であるコンニャクを原料としていることから、極めて安全性の高い養豚用配合飼料の原料とすることができる。
請求項6に記載の養鶏用配合飼料の発明によれば、飛粉を含有する試験区の雛鶏(図8)の方が飛粉を含有しない雛鶏(図7)より、成長が促進することが明らかになった。即ち、配合飼料の価格を抑えながら雛鶏の成長の促進を図ることができる。また、この養鶏用配合飼料によって肉の旨味が増すことも明らかになった。
また、養豚用配合飼料に代えて、動物用配合飼料、家畜用配合飼料、家禽用配合飼料、ペット用配合飼料又は魚類養殖用配合飼料とした発明においても、上記請求項1〜4に記載の発明と同様の作用効果を奏する。
本発明の第1の実施形態として示した飛粉を含有する養豚用配合飼料としての配合飼料と、飛粉を含まない原配合飼料を用いて行う試験計画を示す説明図である。 同配合飼料を用いた試験区の子豚と、同原配合飼料を用いた対照区の子豚についての平均体重の推移に関する試験結果を示すグラフである。 同配合飼料を用いた試験区の子豚と、同原配合飼料を用いた対照区の子豚についての平均日増体重の推移に関する試験結果を示すグラフである。 同配合飼料を用いた試験区の子豚と、同原配合飼料を用いた対照区の子豚に関し、初期体重8.5Kg未満の子豚についての平均日増体重の推移に関する試験結果を示すグラフである。 同配合飼料を用いた試験区の子豚と、同原配合飼料を用いた対照区の子豚についての糞便細菌検査の試験結果を示すグラフである。 同配合飼料を用いた試験区の子豚と、同原配合飼料を用いた対照区の子豚についての糞便性状及び糞便中の腐敗物に関する試験結果を示すグラフであって、(a)はpHに関する糞便性状の試験結果を示すグラフであり、(b)は水分に関する糞便性状の試験結果を示すグラフであり、(c)はアンモニアの含有量に関する腐敗物質の試験結果を示すグラフであり、(d)はp−クレゾールの含有量に関する腐敗物質の試験結果を示すグラフであり、(e)は4−エチルフェノールの含有量に関する腐敗物質の試験結果を示すグラフであり、(f)はインドールの含有量に関する腐敗物質の試験結果を示すグラフであり、(g)はスカトールの含有量に関する腐敗物質の試験結果を示すグラフである。 従来の養鶏用配合飼料(基礎飼料)を用いた対照区の雛鶏について日齢と平均体重との関係を示す試験結果及びその試験結果の各データに基づいて解析して得た3次式による回帰曲線を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態として示した飛粉を含有する養鶏用配合飼料を用いた試験区の雛鶏について日齢と平均体重との関係を示す試験結果及びその試験結果の各データに基づいて解析して得た3次式による回帰曲線を示すグラフである。
本発明の第1の実施形態としての養豚用配合飼料について、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態で示す養豚用配合飼料は、植物の球茎であるコンニャクを機械的に粉砕することによって形成されたコンニャク粉である精粉及び飛粉のうち、一方の飛粉を含有することを特徴としている。また、飛粉は、当該飛粉及び精粉の合計質量の40〜50%に相当するものであることを特徴としている。そして、養豚用配合飼料は、その飛粉を原配合飼料の1質量%添加していることを特徴としている。
なお、食品コンニャクは、上述した球茎であるコンニャクを粉砕することで得られたコンニャク粉のうち通常は精粉を原料として作られる。精粉と飛粉の割合は6:4から5:5である(文献:石川 香織 高知工科大学大学院2002年度修士論文)。即ち、飛粉の割合は、コンニャク粉(精粉及び飛粉の合計質量)の40〜50質量%に相当する。
また、飛粉の成分は、水分が4質量%、蛋白質が17質量%、糖質が60〜65質量%である(同修士論文の表5)。この場合、糖質を65質量%とすると、その内訳は水溶性部分が23質量%、非水溶性部分が42質量%である(同修士論文の表5)。即ち、飛粉全体においては水溶性部分が40質量%であり、非水溶性部分が60質量%であることから、その水溶性部分40質量%中の23質量%が糖質であり、その非水溶性部分60質量%中の42質量%が糖質である。
上記水溶性部分中における23質量%の糖質の内訳は、グルコマンナンが乾燥質量で12〜15(平均13.5)質量%(HPLC比で18.4質量%)、及び不明な糖質が乾燥質量で8〜11(平均9.5)質量%(HPLC比で4.6質量%)である(同修士論文の図5)。一方、上記非水溶性部分中における42質量%の糖質の内訳は、デンプンが31.2質量%、セルロースが7.2質量%、不明な糖質が3.6質量%である(同修士論文の図5)。
なお、水溶性部分40質量%のうち糖質23質量%以外の部分は、脂質、蛋白質及び無機成分等が17質量%である(同修士論文の図5)。一方、非水溶性部分60質量%のうち糖質42質量%以外の部分は、脂質、蛋白質及び無機成分等が18質量%である(同修士論文の図5)。
従って、飛粉全体中には、グルコマンナンが乾燥質量で13.5(平均値)質量%、セルロースが7.2質量%含まれることになる。
また、飛粉を含有する前の原配合飼料としては、離乳後の子豚に適した成分を有するものを用いている。具体的には、フィード・ワン株式会社製の商品名「ママ8グランディーW」を原配合飼料Aとして用い、同会社製の商品名「こだわりポーク」を原配合飼料Bとして用いている。「ママ8グランディーW」としての原配合飼料Aの成分は、表1における配合飼料Aからコンニャク飛粉を除いた部分で構成されており、「こだわりポーク」としての原配合飼料Bの成分は、同表1における配合飼料Bのコンニャク飛粉を除いた部分で構成されている。但し、表1において、括弧内の原材料は、原料事情等により使用しないことがあるものを示している。
なお、この例において、配合飼料Aは、原配合飼料Aである「ママ8グランディーW」に対し、その総質量の1%のコンニャク飛粉を添加して得た本発明の養豚用配合飼料に該当する。また、配合飼料Bは、原配合飼料Bである「こだわりポーク」に対し、その総質量の1%のコンニャク飛粉を添加して得た本発明の養豚用配合飼料に該当する。
Figure 0006734832
上記原配合飼料A、Bのそれぞれにコンニャク飛粉を5質量%添加して得た配合飼料A´、B´を子豚に使用して行った予備試験の結果では、当該配合飼料A´、B´の嗜好性に関する問題がなく、かつ発育体重、飼料食下量、飼料要求率共に、当該配合飼料A´、B´を与えた試験区の子豚の方が原配合飼料A、Bを与えた対照区の子豚より優れていた。そこで、この結果をふまえ、コンニャク飛粉を1質量%添加した配合飼料A、Bを用いて、子豚の発育成績、糞便細菌数、糞便性状に関する試験を行ったので、その試験内容及び試験結果について説明する。
(1)試験の実施施設
名称:有限会社豊浦獣医科クリニック付属パイオニアファーム
所在地:神奈川県厚木市上古沢1816
代表取締役:大井 宗孝
(2)試験者
試験責任者:主任獣医師 中村 高志
実施担当者:大工 暁子
(3)試験実施期間
2016年6月14日〜同年8月9日
(4)養豚用配合飼料
(i)原配合飼料A、B
原配合飼料A、Bは、有限会社豊浦獣医科クリニック側が用意した。
(ii)コンニャク飛粉
発明者である「石橋新一郎」が用意した。
(iii)配合飼料A、B
配合飼料Aについては原配合飼料A(100質量%)にコンニャク飛粉(1質量%)を添加し均一に混合することにより、また配合飼料Bについては原配合飼料B(100質量%)にコンニャク飛粉(1質量%)を添加し均一に混合することにより、有限会社豊浦獣医科クリニックにおいて作成した。
(5)供試豚
離乳子豚(体重7Kg、生後27日齢前後)2腹(16頭)を供試する。事前に全ての子豚にタッグを付けて個体識別を確実に行う。哺乳期間は、図1に示すように、4週間とし、4週経過後(即ち離乳後)1週間は、通常飼料(ママ8グランディーW)で16頭を混合飼育する馴致期間としてから、試験を開始する。試験区分は、腹ごとや、体重と馴致期間での増体を考慮して、試験区と対照区に均等になるように(偏りが生じないように)割り付ける。試験区及び対照区には、それぞれに8頭ずつを割り付ける。但し、雄(♂)と雌(♀)は分けない。糞便検査は各腹を考慮して均等になるように(偏りが生じないように)、各4頭ずつ選抜する。なお、対象母豚は、5月13日分娩予定の3産目の3腹から2腹を選抜している。
(6)試験区分
(i)試験区:子豚16頭のうち偏りなく選抜した8頭に対して、配合飼料A及び配合飼料Bを図1に示す試験計画に沿って与える。
(ii)対照区:子豚16頭のうち偏りなく選抜した他の8頭に対して、原配合飼料A及び原配合飼料Bを図1に示す試験計画に沿って与える。
(7)試験項目
(i)体重測定
図1に示すように、全16頭について試験開始時、4週経過時、8週経過時に、各個体ごとに測定する。
(ii)飼料給与量
図1に示すように、試験期間中の給与飼料量を試験区及び対照区で計測し、週ごとに集計する。
(iii)臨床観察
通常管理行う(異常が認められた場合に症状及び処置を記録する)。
(iv)糞便検査
図1に示すように、ランダムに選んだ試験区の4頭及び対照区の4頭のそれぞれについて、試験開始から4週経過後に糞便20gを採材する。
(v)糞便検査項目
(a)糞便性状検査
水分量及びpHの検査
(b)細菌検査
好気性菌数、嫌気性菌数、大腸菌群数、バクテロイデス(Bacteroides)属数、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属数及びラクトバシラス(Lactobacillus)属数の検査
(c)腐敗物質検査
アンモニア、p−クレゾール、4−エチルフェノール、インドール及びスカトールの検査
(vi)検査機関
エス・エム・シー株式会社:pH、好気性菌数、嫌気性菌数、大腸菌群数、バクテロイデス属数、ビフィドバクテリウム属数及びラクトバシラス属数について検査
株式会社テクノスルガ・ラボ:水分量、アンモニア、p−クレゾール、4−エチルフェノール、インドール及びスカトールについて検査
(8)検査結果
体重関係の検査結果のまとめを表2に示す。開始時平均体重が試験区で8.1Kg/頭、対照区で7.9Kg/頭であり、8週経過後の終了時平均体重が試験区で47.5Kg/頭、対照区で44.8Kg/頭となった。即ち、試験区の子豚は、対照区の子豚に対して成長が著しいことが認められる。
また、8週の試験期間における1日当たりでかつ1頭当たりの体重増加量である平均日増体重は、試験区で0.703Kg/頭日、対照区で0.658Kg/頭日となった。一方、1日当たりでかつ1頭当たりの飼料消費量である平均日飼料量は、試験区で1.319Kg/頭日、対照区で1.211Kg/頭日となった。そこで、飼料要求率を計算すると、この飼料要求率は、試験区が1.876、対照区が1.840となった。なお、飼料要求率は下記の式1で計算される。
飼料要求率=平均日飼料量/平均日増体重 … (式1)
即ち、飼料要求率は、試験区の方が対照区より大きく、離乳後9週程度の子豚期における飼料の節減効果が見られない。これは、試験区の子豚は、極めて健康に成育することで、運動量が増加したことが考えられる。また、試験区の子豚は、運動量の増加により基礎体力が向上することが考えられるので、その後の飼料要求率の低下につながると推察される。
また、表3は、試験区及び対照区の各子豚の体重の推移を、試験開始時、4週経過時及び8週経過時のそれぞれについて測定し、かつ試験区及び対照区のそれぞれについて平均値及び標準偏差(不偏分散の平方根)を計算した結果を示している。表4は、試験開始時〜4週経過時、4週経過時〜8週経過時、試験開始時〜8週経過時の各期間における体重の増加量である増体重(Kg/頭)を示すと共に、当該各期間における日増体重(Kg/頭日)を示し、かつ各増体重(Kg/頭)及び日増体重(Kg/頭日)の平均値及び標準偏差を示している。
更に、表5は、表3に記載した体重の平均及び標準偏差、並びに表4に記載した日増体重の平均値及び標準偏差をまとめて示し、試験区と対照区の平均値の差についてt検定をしたものである。p値が小さいほど、2つの平均値について有意差があると認められる。例えばp値が0.05以下であれば、5%有意として、伝統的に2つの平均値に有意差があると認めている。
表5において、開始時の平均体重である試験区の8.1Kg/頭と、対照区の7.9Kg/頭については、p値が0.682となっており、試験区と対照区で平均体重に有意差がほとんどないといえる。即ち、試験開示時に子豚を偏りなく選定したことが分かる。これに対して、4週経過時はp値が0.126であり、8週経過時はp値が0.232であるので、5%有意には達していないものの、時間の経過と共に試験区と対照区との平均体重に有意差が生じていることが分かる。
平均体重の推移については、図2にグラフで示した。この図からは、試験区と対照区の平均体重の差が時間の経過と共に増加していることが分かる。
一方、表5に示す平均日増体重については、試験開始から4週経過時までの期間における試験区と対照区について、p値が0.095という数値になった。5%有意には達していないものの、試験区の方が対照区より、平均日増体重が明確に大きくなっていると判断できる。また、4週経過時から8週経過時までの平均日増体重については、p値が0.597と大きくなっており、平均値の差について顕著な有意さはみられなくなっている。更に、試験開始時から8週経過時の全期間のp値は、0.223となっている。
試験開始から4週経過時まで期間、4週経過時から8週経過時までの期間、及び試験開始時から8週経過時の全期間の平均日増体重については、表5に基づいて、図3にグラフ化した。この図3からは、試験開始から4週経過時まで期間において、試験区と対照区の平均値の差が大きく現れていることが分かると共に、その差が有意であることが感覚的に理解できる。
表6及び表7は、表3に示す試験開始時の初期体重8.5Kg未満の子豚(試験区:5頭、対照区:5頭)についての体重、増体重及び日増体重について平均値及び標準偏差を計算した結果を示し、表8はその平均値及び標準偏差等に基づいてt検定をした結果を示している。
初期体重8.5Kg未満の子豚については、表8に示すように、表5に示す全頭評価した場合と同様の傾向があることがわかる。但し、8.5Kg未満の子豚については、試験区と対照区とで平均値の差が増大し、p値が低下している。即ち、体重の小さな子豚ほど、コンニャク飛粉による体重増大の効果が大きく現れると共に、有意差も顕著に現れることが分かる。
図4は、表8における試験開始から4週経過時までの期間及び試験開始時から8週経過時までの全期間の平均日増体重についてグラフ化したものである。全頭評価の図3に比べて、平均日増体重が試験区と対照区との間で増加し、p値が低下していることが分かる。
表9は、1日当たりでかつ1頭当たりの飼料消費量である平均日飼料量について、試験開始から4週経過時までの期間、4週経過時から8週経過時までの期間、及び試験開始時から8週経過時までの全期間のデータをまとめたものである。平均日飼料量は、いずれの期間においても、試験区の方が対照区より大きな結果となっている。
表10は、飼料要求率について、試験開始から4週経過時まで期間、4週経過時から8週経過時までの期間、及び試験開始時から8週経過時の全期間のデータをまとめたものである。各期間の飼料要求率については、表9に示す各期間の平均日飼料量を、その各期間に対応する表5に示す平均日増体重で割ることで計算したものである。
飼料要求率については、開始から4週までの期間においては試験区の方が対照区より小さな値となったが、4週から8週までの期間においては試験区の方が対照区より大きな値となり、試験開始から8週までの全期間を通すと、前述の通り試験区の方が対照区より大きな値となった。
表11は4週経過時の糞便細菌検査により得られた各細菌の数、その平均値及び標準偏差を示し、表12はその平均値及び標準偏差等に基づいてt検定をした結果を示している。表11及び表12に示す各細菌の平均数については、図5にグラフ化した。
悪玉菌である好気性菌及び嫌気性菌については、表12及び図5に示すように、試験区の方が対照区より少ない結果となった。特に、好気性菌については、p値が0.034となり、5%有意となった。一方、大腸菌群については、試験区の方が対照区より多くなる結果となった。但し、大腸菌群については、図5に示すように、他の細菌比べて絶対数が少ないことから、問題ないと考えられる。
一方、善玉菌であるバクテロイデス(Bacteroides)属及びビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属については、試験区の方が対照区より多い結果となった。但し、ラクトバシラス(Lactobacillus)属については、試験区の方が対照区より多くなる結果となった。また、p値については、バクテロイデス属数、ビフィドバクテリウム属数及びラクトバシラス属数のそれぞれについて、0.651、0.505、0.881となっている。従って、善玉菌については、試験区と対照区の平均値について顕著な有意さが認められない。但し、ビフィドバクテリウム属数については、p値が0.505と最も小さくな値になっていることから、試験区の方が対照区より多くなる確率が高いといえる。
表13は4週経過時の糞便性状検査により得られた性状や成分量、その平均値及び標準偏差を示し、表14はその平均値及び標準偏差等に基づいてt検定をした結果を示している。表13及び表14に示す各性状や成分量の平均値については、図6にグラフ化した。
pHについては、表14に示すように、平均値の差が0.60、p値が0.003(0.5%有意)となっている。即ち、試験区のpHの平均値6.30は、対照区のpHの平均値6.90と明確に有意差があるといえる。従って、試験区は試験区に対して弱酸性となる確率が極めて高いといえる。
水分については、表14に示すように、平均値の差が1.35、p値が0.186となっている。5%有意とまではいかないが、ある程度高い有意性が認められる。従って、試験区は試験区に対して水分が高い傾向にあるといえる。
腐敗物質に相当するアンモニア、p−クレゾール、4−エチルフェノール、インドール及びスカトールについては、表14及び図6に示すように、試験区の平均値が対照区に対して、高い場合と、低い場合が入り乱れた結果となっており、試験区と対照区とで明確な差が見られなかった。
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(9)試験結果についての考察
体重に関する子豚の発育成績は、表5に示すように、8週間の全試験期間において平均日増体重で、試験区が0.703Kg/頭日、対照区が0.658Kg/頭日となり、その差が0.045Kg/頭日、p値が0.223であり5%有意とまでは認められなかったが、比較的高い確率で試験区の方が対照区に比べて発育増体が良好となった。
また、試験開始から4週経過時までの発育成績は、表5に示すように、平均日増体重で、試験区が0.617Kg/頭日、対照区が0.548Kg/頭日となり、その差が0.069Kg/頭日、p値が0.095であり10%有意とはなっている。更に、初期体重が8.5Kg未満の子豚についての試験開始から4週経過時までの発育成績は、表8に示すように、平均日増体重で、試験区が0.617Kg/頭日、対照区が0.507Kg/頭日となり、その差が0.110Kg/頭日、p値が0.075であり、更に有意差が顕著になっている。従って、コンニャク飛粉は、体重の小さな子豚時期ほど発育増体の向上に効果があるといえる。
一方、飼料供給率については、表2及び表10に示すように、8週間の全試験期間を対象とすると、試験区の方が対照区より大きな値となっている。即ち、試験区では対照区に対して食下量が多くなった分に見合う体重増加が得られていないと判断できる。この原因としては、試験区においては、成長の促進に伴って、子豚特有の運動量が増加し、食料の一部が運動のエネルギとして費やされたと考えられる。このため、運動に伴う基礎体力の増加がその後の発育増体につながり、結果として全成育期間における飼料供給率の低下や、高級肉としての付加価値が高まることが期待できる。
糞便細菌検査では、表12及び図5に示すように、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属数について、試験区の方が対照区より優れており、コンニャク飛粉の効果があったものと考えられる。また、試験区の糞便のpHの平均値が6.30と弱酸性化していたのは、ビフィドバクテリウムが酢酸や乳酸を生成したためであると考えられる。
糞便中のpHの平均値については、表14に示すように、試験区が6.30、対照区が6.90、差が0.60、p値が0.003となり、0.5%有意が認められた。これは、有機酸が糞便中に多く含まれることから、試験区の糞便のpHが対照区に比べて小さくなったものと推察できる。
また、糞便中の水分の平均値については、表14に示すように、試験区が68.28質量%、対照区が66.93質量%、差が1.35質量%、p値が0.186となり、10%有意とまではいかないが、比較的高い確率で有意と認められる。試験区の子豚については、便通が良かったことから、水分が腸内環境を良好に保持したものと考えられる。
以上の結果、配合飼料にコンニャク飛粉を添加することで、ビフィドバクテリウム属が増加し、これに伴い酢酸や乳酸が増加することで腸内環境が良好となる結果、飼料の食下量アップにつながり、発育増体が向上するものと考えられる。特に、体重の小さな子豚の時期においては、発育増体の向上効果が大きいことから、繁殖成績の向上を目指す昨今の養豚において、コンニャク飛粉は必要な資材であると考えられる。
上記のように構成された養豚用配合飼料(配合飼料A、B)においては、コンニャク飛粉を1質量%添加したものとなっているが、このコンニャク飛粉には腸内環境に良好な影響を与えるグルコマンナンが上述のようにHPLC比で18.4質量%、セルロースが7.2質量%含まれているので、特に離乳直後の体重の小さな子豚に与えることにより、発育増体の向上を図ることができると共に、運動量の増大により基礎体力が向上した極めて健康な子豚を育成することができる。従って、出荷までの全期間を通しての飼料供給率の向上を図ることができると共に、豚肉の付加価値を高めることができる。
また、実際の試験では、コンニャク飛粉を添付した配合飼料を用いた試験区の子豚は最初の4週間で対照区の子豚より食欲が良く体重の増加が顕著であった(表5、表8、図2、図3、図5参照)。更に、5週〜8週の4週間においても、最初の4週間より体重の増加は緩やかであるが、その体重の増加は継続している(同表5、表8、図2、図3、図5参照)。また、図2からは、8週経過後においても、試験区の子豚は対照区の子豚より大きな傾きをもって体重が増加する傾向があることが分かる。
その試験区における子豚の体重増加原因を検討してみると、離乳期以降は離乳食から一般の配合飼料へと転換する時期で、子豚の成育上特に重要な時期であり、胃腸の調子を整えることで、体調面からのストレスをできるだけ抑えて自由にのびのびと育成する必要があるが、そのためにコンニャク飛粉が重要な役割を果たしていると考えられる。
即ち、配合飼料にコンニャク飛粉を1質量%添加することにより、そのコンニャク飛粉に含まれるセルロースやグルコマンナン等が腸内に入り、腸内環境に好影響を与える善玉菌であるビフィドバクテリウム属等が増加し(表12、図5参照)、逆に悪玉菌である好気性菌等が減少することになる(同表12、図5参照)。また、ビフィドバクテリウム属は、乳酸や酢酸が増加することで腸内がpH6.30程度に弱酸性となるので(表14、図6(a)参照)、悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境の向上を図ることができる。
また、腸以内の水分量が増加するので(表14、図6(b)参照)、便通もよくなる。
以上により、腸内環境が改善され、腸の働きが活発になると共に、体調面でのストレスがほとんどなくなることから、腸における栄養分の吸収が自然に向上することになる。従って、飼料の変化等によりストレスが大きく現れる最初の4週間において、ストレスの少ない試験区の子豚は対照区の子豚に比べて体重が著しく増加することになると考えられる。
なお、飼料供給率は、表10に示すように、最初の4週間においては、試験区の方が対照区より改善されたものとなっている。しかし、4週経過時から8週経過時までの4週間や、最初から8週経過までの8週間においては、飼料供給率が改善されたものとはなっていない。これは、最初の4週間において成長が著しく、活発に運動したことで基礎代謝が向上し、後の4週間においては基礎代謝の向上及び運動量の増加により飼料供給量に対して発育増体が抑えられたものと推察される。但し、運動量の増加等により基礎体力の向上が図られていることから、試験開始から8週経過後の飼料供給率の改善及び肉質の向上等を図ることが期待できる。
以上より、コンニャク飛粉を1重量%添加した養豚用配合飼料によれば、豚の出荷までの期間の短縮、配合飼料消費量の低減、売上飼料比率の低減等を図ることができる。また、コンニャク飛粉は植物の球茎であるコンニャクを原料としていることから、極めて安全性の高い養豚用配合飼料の原料とすることができる。更に、食用コンニャクを製造する際に通常廃棄することになるコンニャク飛粉を有効に活用することができるという点がある。
また、コンニャク飛粉を5重量%添加した養豚用配合飼料については、試験例を省略するが、上述のように、嗜好性に関する問題がなく、かつ当該養豚用配合飼料を与えた試験区の子豚は、発育体重、飼料食下量、飼料要求率等共に、原配合飼料A、Bを与えた対照区の子豚より優れた結果となった。
なお、上述した実施形態及び試験においては、養豚用配合飼料に関する発明について示したが、同様の飛粉を有する他の動物用配合飼料、家畜用配合飼料、家禽用配合飼料、ペット用配合飼料、魚類養殖用配合飼料等についても、養豚用配合飼料と同様に優れた効果を発揮することができる。この場合、例えば犬、猫等のペットに関しては、通常の配合飼料や餌等に飛粉(コンニャクの粉末でも可)を例えば1〜5重量%混ぜたペット用配合飼料を与えることにより、当該飛粉による胆汁酸吸着作用の働きもあって、腸内での脂肪や糖分の吸収を有る程度抑制しつつその腸内環境の改善を図ることができるので、異常な肥満体形になるのを防止しながら成長の促進を図ることができると共に、健康の増進等を図ることができるという優れた効果を発揮できる。
本発明の第2の実施形態としての養鶏用配合飼料について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、第1の実施形態で示した構成要素等と共通する要素等についての重複した説明は極力省略する。
以下、飛粉を含有する養鶏用配合飼料を用いた試験例、試験結果、考察等についてについて説明する。
(1)試験の実施施設
名称:一般社団法人 日本科学飼料協会 科学飼料研究センター
所在地:千葉県成田市吉倉821
理事長:板橋 久雄
(2)試験者
駒谷 謙司、青木 健、勝沼 優、藤崎 浩和、菅 景成、橋元 康司
(3)試験委託者
石橋 新一郎、株式会社 下仁田物産
(4)試験実施期間
平成29年6月29日〜8月18目(導入からもも肉及びむね肉採材日)
(5)試験の目的
飛粉を有する養鶏用配合飼料をブロイラーに給与した場合の発育および健康状態等に及ぼす影響について検討する。
(6)材料および方法
(a)供試品(飛粉)
株式会社下仁田物産から提供されたコンニャク飛粉を供試した。
(b)供試雛
孵化場においてマレックおよび鶏痘生ワクチン接種済みのブロイラー専用種(UKチャンキー)初生雄雛52羽を導入し、健康状態に異常がないことを確認したのち、体重が44〜50gの個体36羽を選抜して試験に用いた。
(c)試験区の設定
日本飼養標準・家禽(2011年版)(※1)における養分要求量を充足するように設計した基礎飼料(表15)を給与する対照区、その基礎飼料に供試品(飛粉)を1%添加した養鶏用配合飼料を給与する試験区の計2区を設定した。
供試雛を体重の分布が均等となるように1群6羽とした6群に区分し、両区に3群ずつを割り付けて餌付け時から7週間飼育した。飼料は、区分け時から試験開始後3週までは肥育前期用飼料を、試験開始後4週(3週超)から7週(試験終了時)までは肥育後期用飼料を給与した。
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なお、上記表15における 3)日本標準飼料成分表(2009年版)(※2)による計算値 については、後述の参考文献に対応する。
(d)飼養管理
供試雛は餌付時より3週間は電熱給温式のバタリーで、以降試験終了時までは、大雛用ケージで群毎に飼育した。照明は終日点灯し、飼料および飲水は自由摂取させた。ワクチネーションは、4日齢および15日齢にNB生ワクチンを、21日齢に鶏痘生ワクチンを追加接種した。
(7)調査項目
(a)体重および増態量
導入時、3週終了時および7週終了時には個体別体重を、1週、2週、4週、5週および6週終了時には群体重を測定し、開始〜3週(肥育前期)、4週〜7週(肥育後期)および全期間の増体量を算出した。
(b)飼料摂取量および飼料要求率(上記式1)
毎週の飼料摂取量を群毎に測定して増体量と同様に集計し、1羽あたりの飼料摂取量および飼料要求率を算出した。
(c)健康状態および育成率
毎日の朝、夕2回、健康状態を観察した。また、斃死鶏については、剖検して可能な限り原因を究明するとともに、育成率を算出した。
(d)糞尿混合物中の総菌数、乳酸菌数およびビフィズス菌数の測定(※3)
7週終了日の供試飼料の窒素補正代謝エネルギー(ME)測定用の糞尿混合物を採取後に糞皿を清掃し、その後排泄された新鮮糞を群毎に採取し、以下の方法により菌数を測定した。
検体1gに嫌気性希釈液9mLを加え、十分混合して試料原液とした。さらに、この試料原液を嫌気条件下で嫌気性希釈液を用いて、公比10で段階的に希釈して10−8倍までの嫌気性希釈菌液を調製した。
試料原液および各嫌気性希釈菌液を、BL寒天培地(総菌数およびビフィズス菌数用)およびLBS寒天培地(乳酸菌数用)に塗抹した後、スチールウール法嫌気培養により37℃、48時間嫌気培養した。培養後、各寒天培地表面に出現した典型的集落を計測して、総菌数、乳酸菌(Lactobacillus)数およびビフィズス菌(Bifidobacterium)数を測定し、総菌数に対する乳酸菌およびビフィズス菌の割合を算出した。
(e)むね肉および骨付きもも肉の採材
7週終了時の体重測定後、一晩絶食させて絶食時体重を測定したのち全供試鶏を放血と殺し、むね肉および骨付きもも肉を採材して重量を側定し、絶食時体重に対する重量比を算出した。
また、各群の平均体重に最も近似した個体から採材したむね肉および骨付きもも肉を冷凍保管し、クール宅急便(登録商標)(即ち、冷凍条件)にて、試験委託者から指示のあった施設(有限会社和喜多)に送付した。
(f)供試飼料のMEの測定
試験開始後7週の給与飼料に酸化クロムを0.1%添加し、給与終了前3日間に排泄された糞尿混合物を群毎に採取し、約60℃で2日間通風乾燥後、風乾したのち3日分を混合して微粉砕し、分析用試料とした。
供試飼料および糞尿混合物について、飼料分析基準(平成20年4月1日付け19消安第14729号、農林水産省消費・安全局長通知)により水分および窒素を、ボンブカロリーメーターにより総エネルギー(GE)を、比色法(※4)により酸化クロムを分析し、酸化クロムを指示物質としたインデックス法の計算(※1)により各供試飼料のMEを算出するとともに、代謝率(飼料ME/飼料GE×100)を算出した。
(g)糞尿混合物の送付
7週終了日の朝に排泄されていた糞尿混合物を群毎に約200gずつ採材して冷凍保管し、クール宅急便(登録商標)(即ち、冷凍条件)にて、試験委託者から指示のあった施設(アサヒバイオワーズ株式会社)に送付した。
(8)結果の解析
得られた各データについて、t−検定(※5)により平均値間の差の有意性について検討した。
なお、試験期間中に斃死した個体は、試験開始時に遡って平均値から除外した。
飛粉を含有する養鶏用配合飼料をブロイラーに給与した場合の発育および健康状態等に及ぼす影響について、試験結果及びその考察等を要約すると次のようになる。
即ち、試験にはブロイラー専用種初生雄雛を36羽用い、供試品(コンニャク飛粉)無添加の基礎飼料を給与する対点区、基礎飼料にコンニャク飛粉を1%添加した養鶏用配合飼料を給与する試験区の計2区を設定した。供試雛を体重の分布が均等となるように1群6羽とした6群に区分し、両区に3反復群ずつ割り付けて餌付け時から7週間飼育し、発育成績を調査するとともに、試験終了時に放血と殺し、むね内および骨付きもも肉を採材した。また、試験終了前3日間に排泄された糞尿混合物を群毎に採取し、酸化クロムを指示物質としたインデックス法により各供試飼料のMEおよび代謝率を算出した。さらに、試験終了時に排泄された新鮮糞尿混合物を群毎に採取し、総菌数、乳酸菌(Lactobacillus)数およびビフィズス菌(Bifidobacterium)数を測定した。
その結果、増体量および飼料摂取量は、表16に示すように、試験期問を通じて試験区が対照区より多い傾向を示し、肥育後期および全期間の増体量ならびに全期間の飼料摂取量では有意差(p<0.05)が認められた。飼料要求率は、いずれの期間においても、差は認められなかった。供試鶏の健康状態には、両区とも、異常は観察されなかった。
総菌数、乳酸菌数およびビフィズス歯数は、表17に示すように、いずれも試験区が対照区より多い傾向を示した。また、総菌数に占める乳酸菌およびビフィズス菌の割合も試験区が対照区より多く、ビフィズス菌では有意差(p<0.05)が認められた。
むね内および骨付きもも肉の重量は、表18に示すように、試験区が対照区に比べて重い傾向を示したが、絶食時体重に対する骨付きもも肉の重量の割合である体重比(重量比)には差が認められなかった。
また、表19に示すように、供試飼料の原物MEには差が認められなかったが、乾物MEおよび代謝率については、試験区が対照区より優れていることが有意差(p<0.05)をもって認められた。
以下、試験結果及び考察について、更に説明する。
発育成績は表16(データの詳細は表21〜表24)に示したとおりであり、増体量および飼料摂取量は、試験期間を通じて試験区が対照区より多い傾向を示し、肥育後期および全期間の増体量ならびに全期間の飼料摂取量では有意差(p<0.05)が認められた。飼料要求率は、いずれの期間においても、両区間に差は認められなかった。
即ち、飼料要求率がほぼ同じなのにコンニャクの飛子を混ぜた試験区の方が体重増加が著しくなること、および飼料摂取量が大きくなることが特徴と言える。
健康状態の観察では、試験開始後35日目に試験区の第2群の1羽(個体番号144)が斃死したため肉眼的に剖検を行った。その結果、主要臓器に異常は認められなかったが、素嚢に多くの飼料が残存しており、斃死直前まで飼料を摂取していたと推測されたことから、急死症候群による斃死と考えられた。
その他の供試鶏においては健康状態に異常は観察されなかった。
Figure 0006734832
糞尿混合物中の総菌数、乳酸菌数およびビフィズス菌数は表17(データの詳細は表25)に示したとおりであり、いずれも試験区が対照区より多い傾向を示した。また、総菌数に占める乳酸菌およびビフィズス菌の割合も試験区が対照区より多く、ビフィズス菌では有意差(p<0.05)が認められ、供試品(飛粉)によりビフィズス菌の増殖が促進されたものと推察された。
即ち、試験区の方が対象区に比べて善玉菌である乳酸菌とビフィズス菌が増加している。善玉菌が増えると悪玉菌の増加を抑制するので、腸内環境が改善し、これに伴って体重増加等が現れる。善玉菌が増加するのはコンニャクの飛子に含まれるセルロースが胃酸を通って腸内に入るとオリゴ糖に変化するので、このオリゴ糖がビフィズス菌等の餌になり善玉菌が増加するものと考える。
なお、主観的ではあるが、糞尿混合物の匂いは、試験区の方が味噌のような発酵臭が若干強く、対照区より糞尿混合物の臭みが和らいでいるように感じられた。
Figure 0006734832
絶食時体重、むね肉および骨付きもも肉の各重量、ならびに絶食時体重に対するむね肉又は骨付きもも肉の重量の比率(体重比)は、表18(データの詳細は表26及び表27)に示したとおりであり、むね肉および骨付きもも肉とも、試験区の方が対照区に比べて重い傾向を示したが、絶食時体重に対する比率である体重比については差がほとんど認められなかった。
また、むね肉と骨付きもも肉の採材と味見については、以下の通りである。即ち、7週終了時(試験)の体重測定後、一晩絶食させて絶食時体重を測定した後、放血屠殺し、むね肉と骨付きもも肉を採材して重量を測定し、絶食時体重に対する重量比を算出した(表18)。そして、むね肉と骨付きのもも肉の味見を豚肉や鶏肉の卸問屋である(有)和喜多に試験委託をした。味見の結果、試験区の方が対象区に比べて味がまろやかでジユーシーで旨かったとの報告があった。コンニャクの飛子を1%混ぜた養鶏用配合飼料を食べて飼育した鶏はコンニャクの飛子に含まれるセルロースが胃酸を通り腸内でオリゴ糖に変化するので、このオリゴ糖が善玉菌である腸内のビフィズス菌の餌になって善玉菌が増加し腸内環境が改善し、これに伴ってストレスが減少し健康状態が増進して体重増等となり肉質にも影響を与え肉質の向上に繋がると考える。この肉質の向上が鶏肉の味を良くしたものと考える。
Figure 0006734832
供試飼料のGE、MEおよび代謝率は表19(データの詳細は表28及び表29)に示したとおりであり、原物のMEでは両区間に差が認められなかったが、乾物のMEおよび代謝率は試験区が対照区より優れていることが有意差(p<0.05)をもって認められた。
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表21に示す日齢と各群の平均体重とについて試験結果を曲線回帰(※5)の手法を用いて3次式で近似した回帰曲線を示すと、図7および図8のようになる。表21において「開始」は日齢「0日」(週齢「0週」)、週齢「1週」は日齢「7日」、週齢「2週」は日齢「14日」、週齢「3週」は日齢「21日」、週齢「4週」は日齢「28日」、週齢「5週」は日齢「35日」、週齢「6週」は日齢「42日」、週齢「7週」は日齢「49日」に相当する。これらの週齢と日齢との関係は、他の表においても同様である。また、表21において、育成率については、試験期間中において正常に育成した場合には100%になる。試験区の2群においては、試験開始後35日目に6羽中1羽(個体番号144)が斃死したため、育成率が(5/6)×100=83.3%となっている。
図7は、表21に示された対照区の日齢及び各群(1〜3群)の平均体重の試験結果のデータをそれぞれx軸及びy軸に割り当てて、その日齢及び各群の平均体重のデータをプロットすると共に、そのデータに基づいて最小二乗法により3次式の回帰曲線を得たものである。図8は、同様にして、表21における試験区の日齢及び各群(1〜3群)の平均体重のデータ及びその3次式の回帰曲線を示したものである。各回帰曲線の3次式については、図7及び図8に示す通りである。
なお、上記回帰曲線は、3次式で近似しているため、最小と最大の2つのピークが表れることになり、最小のピークが0日齢の時点、最大のピークが成長終了の時点で表れることが想定されることから、成長過程のデータを近似する式として最適な式の一つといえる。また、図7及び図8において、R2は相関係数の2乗で決定係数(寄与率)を示しているが、1に近いほど近似式が各データを正確に近似していることを意味する。図7に示す近似式はR2が0.9992であり、図8に示す近似式はR2が0.9991であるから、これらのR2の値からも、図7、図8に示す回帰曲線は日齢及び平均体重のデータを正確に近似しているといえる。
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そして、図7及び図8の回帰曲線からは、出荷体重を3,000gと仮定した場合、対照区は45.8日齢、試験区は44.4日齢で出荷体重に到達すると推定され、試験区が対照区より1.4日程度早く出荷体重に到達したことが認められる。
また、鶏では、ふ化後2週間以内に典型的な成鶏の小腸内微生物叢が定着する(※6)とされている。本試験においても、供試鶏の発育成績を試験開始〜2週、3週〜7週に区分して比較すると、上記表20に示したとおりであり、飼料要求率には差が認められないものの、増体量および飼料摂取量は、試験開始〜2週では両区間に大きな差が認められないが、3週〜7週では試験区が対照区より十分大きいことが5%有意をもって認められる。
従って、供試品としての飛粉を有する養鶏用配合飼料を給与した試験区では、対照区に比べて常在(善玉)菌の消化管内への定着が促進されたことで、消化管がより適正に保たれ、飼料摂取量の増加につながり、増体量も大きくなったものと考えられる。
なお、表22は、飼料摂取量の試験結果について、対照区及び試験区の各群の平均値をまとめて表示したものである。
表23は、増体量、飼料摂取量および飼料要求率について、肥育前期、肥育後期及び全期間の各期間に分けてまとめたものである。
表24は、個体別の体重および増体量について、開始、3週、7週における個体別の体重、および肥育前期、肥育後期及び全期間の増体量を記載したものである。
表25は、7週終了日の朝に排泄されていた糞尿混合物中の菌数(1ogCFU/g)について、各群の試験結果をまとめて表示したものである。
表26は、左右及び合計のむね肉の重量、絶食時体重及び絶食時体重に対するむね肉の合計重量の比率(重量比)に関する試験結果を表示したものである。
表27は、左右及び合計の骨付きもも肉の重量、絶食時体重及び絶食時体重に対する骨付きもも肉の合計重量の比率(重量比)に関する試験結果を表示したものである。
表28は、対照区に給与した基礎飼料、試験区に給与した養鶏用配合飼料(基礎飼料に1%飛粉を添加したもの)についての総エネルギーGEを含む分析値、及び糞尿混合物についての分析値をまとめものである。
表29は、対照区に給与した基礎飼料及び試験区に給与した養鶏用配合飼料の代謝エネルギーMEの各群の分析値および各群の代謝率をまとめたものである。なお、代謝率は乾物に基づいて、(ME/GE)×100%で計算している。
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上述した※1〜6については、以下の参考文献に対応する。
(※1)独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構編:日本標準飼料成分表(2009年版)、中央畜産会、東京、2010.
(※2)独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構編:日本飼養標準・家禽(2011年版)、中央畜産会、東京、2012.
(※3)光岡知足ら:嫌気性菌の分離と同定法(日本細菌学会教育委員会編)、菜根出版、東京、1982.
(※4)武政正明:リン酸カリ試薬による酸化ク口ム定量法の改良、畜産試験場研究報告52、1992.
(※5)吉岡 実:畜産を中心とする実験計画法、養賢堂、東京、1998.
(※6)日本チャンキー協会:家きんの腸の健康−消化管内部の世界、Ross Tech Note-Gut Hea1th in Pou1try,August 2013、2013.

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  1. 植物の球茎であるコンニャクの粉砕によって得られた精粉及び飛粉のうち、前記飛粉を添加したことを特徴とする養豚成長促進用配合飼料。
  2. 植物の球茎であるコンニャクの粉砕によって得られた精粉及び飛粉のうち、前記飛粉を添加したことを特徴とする養鶏成長促進用配合飼料。
  3. 前記飛粉を1〜5質量%添加したことを特徴とする請求項1に記載の養豚成長促進用配合飼料。
  4. 前記飛粉を1〜5質量%添加したことを特徴とする請求項2に記載の養鶏成長促進用配合飼料。
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