JP6734420B1 - バイオポリマーを利用してチタン含有シリカ材料を合成する方法及びその使用 - Google Patents

バイオポリマーを利用してチタン含有シリカ材料を合成する方法及びその使用 Download PDF

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【課題】バイオポリマーを利用してチタン含有シリカ材料を合成する方法及びその使用の提供。【解決手段】チタン源、シリコン源、酸源、アルカリ源、バイオポリマー及び溶剤を混合して調製した水溶液をそのまま熟成処理した後、固液分離して得られた固体を乾燥させ、か焼工程又は抽出工程を経て、高比表面積を有するチタン含有シリカ材料を得る。テンプレート剤としてバイオポリマーを使用することで、チタン含有シリカ材料の製造プロセスが環境保護の要求に対応できる。なお、生成物は、か焼工程又は抽出工程を経ても優れた触媒活性を有するため、オレフィン類化合物のエポキシ化反応の触媒として利用できる。【選択図】図1

Description

本発明は、テンプレート法でチタン含有シリカ材料を合成する方法及びその使用に関する。本発明は、特にテンプレート剤としてバイオポリマー(biopolymer)を利用することでチタン含有シリカ材料を合成する方法、及び触媒としてチタン含有シリカ材料を使用することで、オレフィン類化合物(olefin)を直接酸化反応によりエポキシ化物を製造する使用に関する。
チタン含有シリカ材料は、通常、高表面積の多孔構造を有し、優れた吸収剤、触媒又は触媒担体とすることができる。現在、最も一般的なチタン含有シリカ材料の合成方法としては、テンプレート剤として界面活性剤を使用し、水熱合成法によりチタン含有シリカ材料を製造する。その中でも、最も有名な例として、テンプレート剤として電気陽性の第4級アンモニウム塩界面活性剤を使用する例である。例えば、米国特許US7018950、US688782及びUS6512128の何れにおいても、チタン含有シリカ触媒の製造方法が開示されている。その主な工程として、溶剤にシリコン源、チタン源、及びテンプレート剤である第4級アンモニウムイオンを混合、撹拌することで、触媒成分及びテンプレート剤を含有する固体を得る。その後、得られた固体からテンプレート剤を除去することで、所定細孔径、所定細孔径分布、及び所定容量比を有するチタン含有シリカ触媒を製造する。
テンプレート法でチタン含有シリカ材料を製造することは、高表面積を有するシリカ材料にチタンを導入することで、材料の触媒活性が更に多様となる。製造工程において、テンプレート剤は水溶液でミセルを形成し、添加されたシリコン化合物はミセルに囲まれて集まることで、その上にシリカ基材を形成する。テンプレート剤(即ち界面活性剤)は、高温か焼工程又は抽出工程により除去され、テンプレート剤のサイズ及び形状に類似する多孔構造材料を作る。この製造工程の利点として、テンプレート剤の分子サイズによって合成した材料の細孔容積を調整でき、また、テンプレート剤のミセルサイズによって細孔のサイズを調整できる。しかしながら、テンプレート剤として界面活性剤を使用すると、コストが高くて、毒性を生じる可能性がある上、環境汚染の心配がある。
上記背景技術の欠点を改善するために、本発明者らは、テンプレート剤としてコストが低く毒性がないグリーン材料を開発した。この材料によってチタン含有シリカ材料を製造することで、製造プロセスによる環境汚染を低減する。また、製造したチタン含有シリカ材料は、エポキシ化反応では高い触媒活性を有する。
本発明の主な目的としては、バイオポリマーを利用してチタン含有シリカ材料を合成する方法及びその使用を提供する。この方法は、チタン源、シリコン源、酸源、アルカリ源、バイオポリマー及び溶剤から調製した水溶液を熟成処理(aging)した後、濾過、乾燥し、か焼工程又は抽出工程を経て、高比表面積及び高触媒活性を有するチタン含有シリカ材料を得る。また、この使用は、触媒として材料を使用し、触媒オレフィン類化合物のエポキシ化反応によってエポキシ化物を生成する。
上記目的を達成するために、本発明は、チタン含有シリカ材料の製造方法を提供する。この方法は、チタン源、シリコン源、酸源、アルカリ源、バイオポリマー及び溶剤から調製した水溶液を均一に撹拌し、−20〜200℃の温度で反応させながら0.5〜5時間撹拌する。その後、60〜200℃での熟成処理を6〜48時間行う。そして、固液分離して、得られた固体を乾燥する。最後、乾燥した固体に対してか焼工程又は抽出工程を行い、高比表面積を有するチタン含有シリカ材料を得る。
本発明により製造したチタン含有シリカ材料は下記条件を満たす。
1.チタン含有シリカ材料の平均細孔径は10Å以上である。
2.チタン含有シリカ材料の全細孔容積における90%以上の細孔径は5〜200Åである。
3.チタン含有シリカ材料の比細孔容積は0.2cm/g以上である。
この方法において、チタン源は、チタネート、無機チタン源、又はそれらの組み合わせが挙げられる。シリコン源としては、非晶相(amorphous)シリカ、アルコキシシラン(alkoxysilane)、ケイ酸塩、又はそれらの組み合わせが挙げられる。酸源としては、系のpH値を下げる任意の物質、例えば有機酸、無機酸、又はそれらの組み合わせが挙げられる。アルカリ源としては、系のpH値を上げる任意の物質、例えば有機アルカリ、無機アルカリ、対イオン(counter ion)がヒドロキシルアニオンの有機分子、又はそれらの組み合わせが挙げられる。バイオポリマーとしては、生体由来ポリマーが挙げられる。溶剤としては、アルコール類溶剤が挙げられる。抽出工程で使用する抽出剤としては、溶剤と酸源の混合水溶液が挙げられる。
なお、本発明は、エポキシ化物の製造方法を提供する。その工程は、まず、触媒としてこの方法により製造したチタン含有シリカ材料を使用し、オレフィン類化合物と酸化物を反応させることで、エポキシ化物を形成する。
なお、触媒反応の前にシリル化(silylation)により触媒の触媒活性を増加できる。
この方法において、触媒の使用量は特に制限されず、短い時間でエポキシ化反応を完全に行えればよい。反応に使用するオレフィン類化合物と酸化物のモル比は1:100〜100:1であり、好ましくは1:10〜10:1である。反応温度は特に制限されず、通常は0〜200℃であり、好ましくは25〜150℃である。反応圧力として、全ての反応物が液体となる圧力以上の圧力であればよく、好ましくは1〜100atmである。反応の滞留時間は1分間〜48時間、好ましくは5分間〜8時間である。この工程は、任意の反応器又は器械に適用し、例えば固定床、搬送床、流動床、スラリー撹拌反応器、又は連続流通撹拌反応器によるバッチ式、連続式、又は半連続式で行う。
本発明の方法は、工程が簡単であり、コストが低いのみならず、使用した有機物質は汚染性がなく環境に優しいので、産業利用に役立つ。
以下、本発明の目的、技術的な内容、特徴、及び達成できる効果をより解りやすくなるよう、具体的な実施例により詳しく説明する。
本発明のチタン含有シリカ材料の製造方法のフローチャートである。 本発明のエポキシ化物の製造方法のフローチャートである。
図1を参照しながら本発明のチタン含有シリカ材料の製造方法の工程を説明する。図において、5つの工程S100〜S140を表す。工程S100〜S120において、チタン含有シリカ材料の製造方法を説明する。工程S130及びS140は、高比表面積を有するチタン含有シリカ材料を得るために、チタン含有シリカ材料の製造工程中に加える2つの工程である。実務において、1つの作製工程上、工程S130及びS140の一つ又は複数の工程を使用できるが、分かり易くする為、フローチャートにそれらの工程を共に表示する(破線枠は、それらの特徴が選択的なものであることを表す)。
まず、工程S100のように、チタン源、シリコン源、酸源、アルカリ源、バイオポリマー及び溶剤から調製した水溶液を均一に撹拌する。そして、工程S110のように、この水溶液を−20〜200℃の温度で反応させながら0.5〜5時間撹拌し、60〜200℃での熟成処理を6〜48時間行う。そして、固液分離により反応溶液から固体を分離し、得られた固体を30〜120℃で0.5〜6時間乾燥する。最後に、工程S120のように、乾燥した固体に対してか焼工程、又は溶剤と酸源の混合水溶液で調製した抽出剤による抽出工程を実施することで、高比表面積を有するチタン含有シリカ材料を得る。
本発明により製造したチタン含有シリカ材料は下記条件を満たす。
1、チタン含有シリカ材料の平均細孔径は10Å以上である。
2、チタン含有シリカ材料の全細孔容積における90%以上の細孔径は5〜200Åである。
3、チタン含有シリカ材料の比細孔容積は0.2cm/g以上である。
本発明に使用するチタン源は、チタネート、無機チタン源、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。具体的に言うと、チタネートは、チタン酸テトラメチル、チタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトラプロピル、チタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラ−sec−ブチル、イソチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラ−tert−ブチル、チタン酸テトラ(2−エチルヘキシル)、オルトチタン酸テトラ(オクタデシル)、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。無機チタン源は、ハロゲン化チタン、例えば三塩化チタン、四塩化チタン、三臭化チタン、四臭化チタン、三ヨウ化チタン、四ヨウ化チタン、硫酸チタン、又はそれらの組み合わせが挙げられる。チタン源は、単独で使用してもよいし、複数混合して使用してもよい。
本発明に使用するシリコン源は、非晶相(amorphous)シリカ、アルコキシシラン(alkoxysilane)、ケイ酸塩、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。具体的に言うと、非晶相シリカの一般式がSiOであり、シリカフューム、ホワイトカーボン、シリカゲル、又はシリカゾル等シリカの粉体又はバルク体が挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシシランは、4つのアルコキシ基を含有するシランであり、例えばオルトケイ酸テトラメチル(tetramethylorthosilicate)、オルトケイ酸テトラエチル(tetraethylorthosilicate)、及びオルトケイ酸テトラプロピル(tetrapropylorthosilicate)、並びにそれらの類似物質が挙げられる。さらに、異なる有機官能基を有するアルコキシシラン、例えばアルキルトリアルコキシシラン(alkyltrialkoxysilanes)、ジアルキルジアルコキシシラン(dialkyldialkoxysilanes)、トリアルキルモノアルコキシシラン(trialkylmonoalkoxysilanes)、及びそれらの類似物質は、シリコン源とすることができる。ケイ酸塩は、水ガラス(Sodium Silicate)、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及びそれらの類似物質が挙げられる。シリコン源は、単独で使用してもよいし、複数混合して使用してもよい。
本発明に使用する酸源は、有機酸、無機酸又は系のpH値を下げる任意の物質が挙げられるが、これらに限定されない。具体的に言うと、有機酸は、カルボキシ基又はスルホン基を有する物質であり、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、スルホン酸、スルフィン酸、チオカルボン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、乳酸及びそれらの類似物質が挙げられる。無機酸は、水に溶けると水素イオン及びその共役アルカリイオンを釈放する物質、例えば塩酸、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、過塩素酸、硝酸、アジ化水素酸、次亜硝酸、ニトロキシル、亜硝酸、過硝酸、硫酸、硫化水素、二硫化水素、チオ硫酸、スルホキシル酸、過硫酸、リン酸、ホスフィン酸、亜リン酸、メタリン酸、メタ亜リン酸、ジホスホン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ホウ酸、メタホウ酸、テトラホウ酸、テトラフルオロホウ酸、過ホウ酸、炭酸、シアン化水素、シアン酸、雷酸、イソシアン酸、チオシアン酸、イソチオシアン酸、セレノシアン酸、トリチオ炭酸、過酸化水素、フッ化水素酸、次亜フッ素酸、臭素酸、臭化水素酸、クロム酸、ニクロム酸、過マンガン酸及びそれらの類似物質が挙げられる。酸源は、単独で使用してもよいし、複数混合して使用してもよい。
本発明に使用するアルカリ源は、有機アルカリ、無機アルカリ、対イオンがヒドロキシルアニオンである有機分子、又はpH値を上げる任意の物質が挙げられるが、これらに限定されない。具体的に言うと、有機アルカリは、アルカリ金属を有するアルコール類、有機金属化合物、又は窒素原子含有物質であり、例えばナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(lithium diisopropylamide)、リチウムヘキサメチルジシラジド(lithium hexamethyldisilazide)、ピリジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ヒスチジン及びそれらの類似物質が挙げられる。無機アルカリは、金属イオンを含有する水酸化物又は炭酸化物であり、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化アンモニウム、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化ニッケル、水酸化クロム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム及びそれらの類似物質が挙げられる。対イオンは、ヒドロキシルアニオンの有機分子であり、例えば水酸化トリメチルオクタデシルアンモニウム(trimethyloctadecylammonium hydroxide)、水酸化セチルトリメチルアンモニウム(cetyltrimethylammonium hydroxide)、水酸化ドデシルトリメチルアンモニウム(dodecyltrimethylammonium hydroxide)及びそれらの類似物質が挙げられる。アルカリ源は、単独で使用してもよいし、複数混合して使用してもよい。
本発明に使用するバイオポリマーは、生体由来ポリマーであり、例えばキトサン(chitosan)、コラーゲン(collagen)、ゼラチン(gelatin)、アガロース(agarose)、キチン(chitin)、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanoates)、プルラン(pullulan)、デンプン(starch)、セルロース(cellulose)、ヒアルロン酸(hyaluronicacid)及びそれらの類似物質が挙げられる。その中でも、デンプンはアミロース(amylose)、アミロペクチン(amylopectin)を含む。バイオポリマーは、単独で使用してもよいし、複数混合して使用してもよい。
本発明に使用する溶剤は、アルコール類溶剤が挙げられる。具体的に言うと、アルコール類溶剤は、C1−10アルコール類、例えばメタノール、エタノール、N−プロパノール、イソプロパノール、ビニルブタノール(vinyl butanol)、アリルブタノール(allyl butanol)、N−ブタノール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール及びジオール化合物等の1種類、又は複数アルコールを混合した組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
また、水溶液において、チタン源:シリコン源のモル比の比率範囲は0.00001〜0.5であり、好ましくは0.0001〜0.1である。バイオポリマー:シリコン源の重量比の比率範囲は0.005〜5である。酸源:シリコン源のモル比の比率範囲は0.01〜6であり、好ましくは0.1〜3である。アルカリ源:シリコン源のモル比の比率範囲は0.01〜6であり、好ましくは0.1〜3である。バイオポリマー:水の重量比の比率範囲は0.0001〜1である。溶剤:水の重量比の比率範囲は0〜5であり、好ましくは0.01〜3である。か焼温度の範囲は300〜800℃であり、好ましくは450〜750℃である。か焼時間の範囲は1〜9時間であり、好ましくは3〜6時間である。抽出剤の組成において、溶剤:酸源:水の重量比の範囲は3〜10:0.01〜5:0〜10であり、好ましくは5〜8:0.05〜3:0〜3である。抽出温度の範囲は25〜150℃であり、好ましくは40〜90℃である。抽出時間の範囲は0.5〜6時間であり、好ましくは1〜3時間である。抽出剤:乾燥した固体の重量比の比率範囲は10〜1000である。
本発明により製造したチタン含有シリカ材料を触媒とすることができる。触媒は、触媒反応の前に、工程S130のように、シリル化処理でシラノール基含有量を低減するため、触媒それ自体の酸性を低減し、触媒の表面特性を変えることで、触媒の触媒活性を向上できる。
シリル化処理の方法は、チタン含有シリカ材料と気相シリル化試薬を反応させる気相法、又はチタン含有シリカ材料と液相シリル化試薬を反応させる液相法を採用できる。シリル化は、1種又は複数有機シランを使用して常法で行う。シリル化に使用する有機シランは、ハロゲンシラン(一般式はRSiX)、シラザン(一般式は[RSi]NH)、シリルイミダゾール(一般式はRSi[N])、又はシリルアミン(一般式は(R10SiN(R11)が挙げられ、その中で、R、R及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、C1−6飽和アルキル又はフェニルを示す。R、R及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、C1−6アルキル、ハロアルキル又はフェニルを示す。R〜R11は、それぞれC1−3飽和アルキルである。好ましい有機シランとしては、ヘキサメチルジシラザン、シリルアミン、トリメチルクロロシラン、及びN−トリメチルシリルイミダゾール中の1種、又は複数の組み合わせである。シリル化に必要となる溶剤は、C6−16芳香族炭化水素、又はC6−16飽和アルカンの1種又は複数種が挙げられ、好ましい溶剤としては、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、クメン中の1種又は複数の組み合わせである。
シリル化において、有機シランとチタン含有シリカ材料の重量比の比率は0.01〜1であり、好ましくは0.1〜0.8である。溶剤とチタン含有シリカ材料の重量比の比率は1〜200であり、好ましくは1〜100である。なお、シリル化の反応温度は25〜200℃であり、好ましくは50〜150℃である。反応時間は0.5〜3時間であり、好ましくは1〜2時間である。
また、もう一つの選択的な手段として、工程S140のように、遷移金属をチタン含有シリカ材料に併せることで、材料の触媒活性をアップする。
本発明により製造したチタン含有シリカ材料は、必要に応じて、含浸法、沈殿法、混合法、又はその他の類似方法により他の遷移金属を併せることができる。その中で、含浸法は、遷移金属溶液を適切な溶剤に分散した後、チタン含有シリカ材料と混合して、遷移金属を含浸したチタン含有シリカ材料を形成する。また、必要に応じて、遷移金属を含浸したチタン含有シリカ材料をさらに乾燥、か焼できる。その中で、遷移金属の濃度範囲は、チタン含有シリカ材料の総量に対して0.001〜10wt%であり、好ましくは0.005〜5wt%である。この方法により製造した遷移金属を含浸したチタン含有シリカ材料において、遷移金属はチタン含有シリカ材料の骨格内又は骨格外に位置する。
本発明により製造したチタン含有シリカ材料は、必要に応じて、か焼工程前、か焼工程後、抽出工程前、抽出工程後、シリル化前、及びシリル化後等の任意の段階で成形造粒処理を行うことができる。成形造粒の方法として、圧縮成形法(compression molding process)、又は押出成形法(extrusion molding process)等の適切な方法を選択して、チタン含有シリカ材料を所定粒径を有する顆粒にする。
本発明により製造したチタン含有シリカ材料は、高比表面積、及び高分散なチタン活性部位を有するため、色々な有機化合物の酸化、又は選択性酸化の反応触媒とすることができる。一方、本発明により製造したチタン含有シリカ材料に第3成分(例えばアルミニウム等)を添加して酸性部位を増加すると、アルキル化(alkylation)、転位反応(reforming)等に触媒作用を及ぼす。
触媒として本発明により製造したチタン含有シリカ材料を使用することでエポキシ化物を製造できる。図2を参照しながら、本発明のエポキシ化物の製造方法において、製造したチタン含有シリカ材料を使用する工程を説明する。図2において、三つの工程S200〜S220を示す。工程S220において、エポキシ化物の製造方法を説明する。工程S200、S210は、触媒の触媒活性を向上するために、エポキシ化物の製造工程中に加える二つの工程である。実務において、一つの作製工程上、工程S200及びS210の一つ又は複数工程を使用できるが、分かりやすくするために、フローチャートにそれらの工程を共に表示する。(破線枠は、それらの特徴が選択的なものであることを示す。)
工程S200及びS210のように、触媒反応前に、シリル化、及び/又は遷移金属をチタン含有シリカ材料に併せることで、触媒の触媒活性を向上できる。それら工程の詳しい内容は工程S130、S140と同じであり、また、成形造粒処理工程を使用できるため、その説明を省略する。
工程S220のように、上述の方法により製造したチタン含有シリカ材料を触媒とし、オレフィン類化合物(olefin)と酸化物のエポキシ化反応に触媒作用を及ばすことで、エポキシ化物を形成する。
上記エポキシ化反応に使用するチタン含有シリカ材料は、パウダー状、ペレット状、ミクロスフェア状、塊状であってもよく、押出成形、圧縮成形、又はその他の任意形式であってもよい。エポキシ化反応に使用するオレフィン類化合物は、脂肪族、及び単環、二環、多環を含む環状化合物が挙げられるが、これらに限定されない。また、モノオレフィン類(mono−olefin)化合物、ジオレフィン類(di−olefin)化合物、又はポリオレフィン類(poly−olefin)化合物であってもよい。オレフィン類化合物の二重結合数が2以上である場合、二重結合の種類は、共役二重結合であってもよく、非共役二重結合でもよい。その中で、モノオレフィン類化合物は、C2−60オレフィン類化合物が挙げられるが、これらに限定されない。オレフィン類化合物は一つの置換基を有してもよい。この置換基は、好ましくは相対的に安定な置換基である。また、モノオレフィン類化合物は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、又はシクロヘキセンが挙げられるが、これらに限定されない。ジオレフィン類化合物は、ブタジエン又はイソプレンが挙げられるが、これらに限定されない。
また、エポキシ化反応に使用する酸化物は、有機過酸化物であってもよい。有機過酸化物の一般式はR−O−O−H(Rは炭化水素基を示す)である。炭化水素基は、C3−20基(好ましくはC3−10)であり、sec−又はtert−アルキル基(tertiary alkyl group)或いはアラルキル基(aralkyl group)、例えばtert−ブチル、tert−ペンチル、シクロペンチル、又は2−フェニル−2−プロピルが挙げられるが、それらに限定されない。有機過酸化物は、エチルベンゼンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、又はシクロヘキシルヒドロペルオキシドが挙げられるが、これらに限定されない。クメンヒドロペルオキシドを有機過酸化物とする場合、反応の生成物はα−クメンアルコール(alpha−Cumyl alcohol)である。α−クメンアルコールは、脱水によってα−メチルスチレン(alpha−methyl styrene)に転換できる。α−メチルスチレンは、工業上色々応用できる上、水素化によりクメンに転換する。また、クメンは、過酸化によりクメンヒドロペルオキシドとなる。その他の有機過酸化物もこのようなリサイクル再使用できる特性を有する。
エポキシ化反応に使用する酸化物は過酸化水素であってもよい。過酸化水素の一般式はH−O−O−Hである。過酸化水素は水溶液の形で得られ、オレフィン類化合物と反応することで、エポキシ化物及び水を生成できる。
反応物とする酸化物は、濃縮又は希釈された純粋な又は不純粋な物質であってもよい。
エポキシ化反応によりエポキシ化物を製造する場合、溶剤又は希釈剤を添加して液体で反応できる。溶剤及び希釈剤は、エポキシ化反応の条件では液体となり、各反応物及び生成物に対して不活性である。溶剤としては、メタノール、アセトン、エチルベンゼン、クメン、イソブタン、又はシクロヘキサン等の1種又は混合組成が挙げられるが、これらに限定されない。溶剤は、使用する酸化物溶液に存在する物質であってもよく、例えば、クメンヒドロペルオキシドとクメンの混合溶液を酸化物とする場合、クメンを溶剤とすることができる為、他の溶剤を添加する必要がない。
この方法において、触媒の使用量は厳しく制限されないが、短い時間でエポキシ化反応を完全に行えればよい。反応に使用するオレフィン類化合物と酸化物のモル比は1:100〜100:1であり、好ましくは1:10〜10:1である。反応温度は特に制限されず、通常は0〜200℃であり、好ましくは25〜150℃である。反応圧力は、全ての反応物が液体となる圧力以上の圧力であればよく、好ましくは1〜100atmである。反応の滞留時間は、最高収率でエポキシ化物を得る最低時間であり、一般的には1分間〜48時間であり、好ましくは5分間〜8時間である。この工程は、任意の反応器又は器械に適用し、例えば固定床、搬送床、流動床、スラリー撹拌、又は連続流通撹拌反応器によるバッチ式、連続式又は半連続式で行う。
以下、幾つかの具体的な実施例により、本発明において、どのようにチタン含有シリカ材料を有効に製造するか説明する。また、本発明において、触媒として前記材料を使用し、オレフィン類化合物と酸化物のエポキシ化反応に触媒作用を及ばすことで、エポキシ化物を生成することを説明する。
実施例1
[チタン含有シリカ材料の作製]
チタン酸テトライソプロピル(tetraisopropyl orthotitanate)0.26kg、ケイ酸ナトリウム3.6kg、ゼラチン(gelatin)0.54kg、硫酸(98%)2.7kg、イソプロパノール3kg、及び水45kgから調製した混合液にアンモニア水(28%)2.9kgを加え、室温で2時間撹拌した後、100℃で熟成処理を16時間行う。そして、ろ過により溶液を除去した後、粉体を70℃で乾燥する。乾燥した粉体に対してか焼工程を行う。か焼温度は750℃、昇温速度は5℃/minである。この温度を6時間維持した後、自然冷却させ、高比表面積を有するチタン含有シリカ材料を得る。本実施例において、か焼工程による有機物除去率が97%以上である。
実施例2
[チタン含有シリカ材料の作製]
実施例1と同じであるが、か焼工程を抽出工程に変更する。硫酸10kg、エタノール70kg及び水20kgから調製した水溶液を抽出液とし、過熟成処理を経て、濾過、乾燥する。それによって得られた粉体1kg及び抽出液100kgを80℃で2時間撹拌した後、濾過する。この抽出工程を2回繰り返す。溶液を除去した後、粉体を70℃で乾燥することで、高比表面積を有するチタン含有シリカ材料を得る。本実施例において、抽出工程による有機物除去率は90%以上である。
実施例3
[プロピレンオキシドの作製]
実施例1で製造したチタン含有シリカ材料15gを触媒とし、25wt%クメンヒドロペルオキシド溶液(溶剤がクメンである)225g、及びプロピレン125gと共に1L密閉オートクレーブ(autoclave)中で均一に混合し、加熱して95℃で反応を行う。反応時間は1.5時間以下である。反応結果を表1に示す。
実施例4
[チタン含有シリカ材料の作製]
実施例1と同じであるが、か焼工程で得られた高比表面積を有するチタン含有シリカ材料16.5gをシリル化する。チタン含有シリカ材料、トルエン165g、及びヘキサメチルジシラザン(hexamethyldisilazane)11.2gを均一に混合し、120℃で1時間撹拌した後、濾過、乾燥する。本実施例で得られたチタン含有シリカ材料の比表面積は353m/gであり、細孔容積は0.752ml/gであり、平均細孔径は5.5nmである。
[プロピレンオキシドの作製]
実施例3と同じであるが、使用した触媒を実施例4で製造したチタン含有シリカ材料に変更する。反応結果を表1に示す。
:クメンヒドロペルオキシド転化率=クメンヒドロペルオキシド消耗量/クメンヒドロペルオキシド添加量×100%
:プロピレンオキシド選択率=プロピレンオキシド生成量/クメンヒドロペルオキシド消耗量×100%
実施例1、2から分かるように、本発明によれば、バイオポリマーを利用して製造したチタン含有シリカ材料は、か焼工程又は抽出工程によってバイオポリマーを除去できる。表1から分かるように、実施例3では、本発明のバイオポリマーを利用して製造したチタン含有シリカ材料は、オレフィン類化合物のエポキシ化反応に対して優れた触媒活性を有する。実施例4では、本発明のバイオポリマーを利用して製造したチタン含有シリカ材料は、シリル化によって、オレフィン類化合物のエポキシ化反応に対する触媒活性を大幅に向上できる。
結論として、本発明のチタン含有シリカ材料の製造方法及びその使用によれば、テンプレート剤として環境に優しいバイオポリマーを使用し、通常且つ簡易なテンプレート法を使用しても、高比表面積を有するチタン含有シリカ材料を製造できる。製造したチタン含有シリカ材料は、高触媒活性を有し、さらに触媒としてオレフィン類化合物のエポキシ化反応に触媒作用を及ぼす。
上記で説明した内容は、あくまで本発明の好ましい実施例であり、本願発明を限定するものではない。したがって、本発明の請求の範囲に記載の特徴、思想に基づいてなされた均等な変更および付加は、いずれも本発明の請求の範囲に含まれるものとする。

Claims (22)

  1. チタン源、シリコン源、酸源、アルカリ源、バイオポリマー及び溶剤を混合して水溶液を調製する工程と、
    前記水溶液を反応させた後、熟成処理を行い、固液分離し、固液分離で得られた固体を乾燥する工程と、
    乾燥した固体に対してか焼工程、又は抽出剤による抽出工程を行うことで、チタン含有シリカ材料を得る工程とを有し、
    前記チタン含有シリカ材料は下記条件を満たし、
    前記チタン含有シリカ材料の平均細孔径は10Å以上であり、
    前記チタン含有シリカ材料の全細孔容積における90%以上の細孔径は5〜200Åであり、
    前記チタン含有シリカ材料の比細孔容積は0.2cm3/g以上であることを特徴とする、
    チタン含有シリカ材料の製造方法。
  2. 前記チタン源はチタネート、無機チタン源、又はそれらの組み合わせであり、
    前記シリコン源は非晶相(amorphous)シリカ、アルコキシシラン(alkoxysilane)、ケイ酸塩、又はそれらの組み合わせであり、
    前記酸源は有機酸、無機酸又はそれらの組み合わせであり、
    前記アルカリ源は有機アルカリ、無機アルカリ、対イオン(counterion)がヒドロキシルアニオンである有機分子、又はそれらの組み合わせであり、
    前記バイオポリマーは生体由来ポリマーであり、
    前記溶剤はアルコール類溶剤であり、
    前記抽出剤は前記酸源及び前記溶剤を混合した溶液であることを特徴とする、
    請求項1に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  3. 前記チタネートは、チタン酸テトラメチル、チタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトラプロピル、チタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラ−sec−ブチル、イソチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラ−tert−ブチル、チタン酸テトラ(2−エチルヘキシル)、オルトチタン酸テトラ(オクタデシル)、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれるものであり、
    前記無機チタン源は、三塩化チタン、四塩化チタン、三臭化チタン、四臭化チタン、三ヨウ化チタン、四ヨウ化チタン、硫酸チタン、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれるものであることを特徴とする、
    請求項2に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  4. 前記非晶相シリカは、シリカフューム、ホワイトカーボン、シリカゲル、シリカゾル、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれるものであり、
    前記アルコキシシランは、オルトケイ酸テトラメチル(tetramethylorthosilicate)、オルトケイ酸テトラエチル(tetraethylorthosilicate)、オルトケイ酸テトラプロピル(tetrapropylorthosilicate)、アルキルトリアルコキシシラン(alkyltrialkoxysilanes)、ジアルキルジアルコキシシラン(dialkyldialkoxysilanes)、トリアルキルモノアルコキシシラン(trialkylmonoalkoxysilanes)及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれるものであり、
    前記ケイ酸塩は、水ガラス(Sodium Silicate)、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれるものであることを特徴とする、
    請求項2に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  5. 前記有機酸は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、スルホン酸、スルフィン酸、チオカルボン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、乳酸及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれ、
    前記無機酸は、塩酸、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、過塩素酸、硝酸、アジ化水素酸、次亜硝酸、ニトロキシル、亜硝酸、過硝酸、硫酸、硫化水素、二硫化水素、チオ硫酸、スルホキシル酸、過硫酸、リン酸、ホスフィン酸、亜リン酸、メタリン酸、メタ亜リン酸、ジホスホン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ホウ酸、メタホウ酸、テトラホウ酸、テトラフルオロホウ酸、過ホウ酸、炭酸、シアン化水素、シアン酸、雷酸、イソシアン酸、チオシアン酸、イソチオシアン酸、セレノシアン酸、トリチオ炭酸、過酸化水素、フッ化水素酸、次亜フッ素酸、臭素酸、臭化水素酸、クロム酸、ニクロム酸、過マンガン酸及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれることを特徴とする、
    請求項2に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  6. 前記有機アルカリは、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(lithium diisopropylamide)、リチウムヘキサメチルジシラジド(lithium hexamethyldisilazide)、ピリジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ヒスチジン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれ、
    前記無機アルカリは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化アンモニウム、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化ニッケル、水酸化クロム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれ、
    前記対イオンはヒドロキシルアニオンの有機分子であり、水酸化トリメチルオクタデシルアンモニウム(trimethyloctadecylammonium hydroxide)、水酸化セチルトリメチルアンモニウム(cetyltrimethylammonium hydroxide)、水酸化ドデシルトリメチルアンモニウム(dodecyl trimethyl ammonium hydroxide)及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれることを特徴とする、
    請求項2に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  7. 前記バイオポリマーは、キトサン(chitosan)、コラーゲン(collagen)、ゼラチン(gelatin)、アガロース(agarose)、キチン(chitin)、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanoates)、プルラン(pullulan)、デンプン(starch)、セルロース(cellulose)、ヒアルロン酸(hyaluronicacid)及びそれらの類似物質からなる群から選ばれることを特徴とする、
    請求項2に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  8. 前記アルコール類溶剤は、メタノール、エタノール、N−プロパノール、イソプロパノール、ビニルブタノール、アリルブタノール、N−ブタノール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジオール化合物及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれることを特徴とする、
    請求項2に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  9. 前記水溶液において、
    前記チタン源:前記シリコン源のモル比の比率範囲が0.00001〜0.5であり、
    前記バイオポリマー:前記シリコン源の重量比の比率範囲が0.005〜5であり、
    前記酸源:前記シリコン源のモル比の比率範囲が0.01〜6であり、
    前記アルカリ源:前記シリコン源のモル比の比率範囲が0.01〜6であり、
    前記バイオポリマー:水の重量比の比率範囲が0.0001〜1であり、
    前記溶剤:水の重量比の比率範囲が0〜5であることを特徴とする、
    請求項1に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  10. 前記水溶液において、
    前記チタン源:前記シリコン源のモル比の比率範囲が0.0001〜0.1であり、
    前記酸源:前記シリコン源のモル比の比率範囲が0.1〜3であり、
    前記アルカリ源:前記シリコン源のモル比の比率範囲が0.1〜3であり、
    前記溶剤:水の重量比の比率範囲が0.01〜3であることを特徴とする、
    請求項9に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  11. 前記水溶液を−20〜200℃で0.5〜5時間反応させ、60〜200℃での熟成処理を6〜48時間行い、固液分離し、得られた前記固体を30〜120℃で0.5〜6時間乾燥することを特徴とする、請求項1に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  12. 前記か焼工程のか焼温度が300〜800℃であり、か焼時間が1〜9時間であり、
    前記抽出工程で使用する前記抽出剤の組成において、溶剤:酸源:水の重量比の範囲は3〜10:0.01〜5:0〜10であり、温度の範囲が25〜150℃であり、抽出時間の範囲が0.5〜6時間であり、前記抽出剤:乾燥した固体の重量比の比率範囲が10〜1000であることを特徴とする、
    請求項1に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  13. 前記か焼工程のか焼温度が450〜750℃であり、か焼時間が3〜6時間であり、
    前記抽出工程で使用する前記抽出剤の組成において、溶剤:酸源:水の重量比の範囲が5〜8:0.05〜3:0〜3であり、温度の範囲が40〜90℃であり、抽出時間の範囲が1〜3時間であることを特徴とする、請求項12に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  14. 前記チタン含有シリカ材料をシリル化処理させ、反応温度が25〜200℃であり、反応時間が0.5〜3時間である工程と、
    遷移金属をチタン含有シリカ材料に併せて、前記遷移金属の濃度範囲がチタン含有シリカ材料の総量に対して0.001〜10wt%である工程と、
    前記工程を少なくとも一つ更に含むことを特徴とする、
    請求項1に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  15. 前記遷移金属の濃度範囲が前記チタン含有シリカ材料の総量に対して0.005〜5wt%であることを特徴とする、請求項14に記載のチタン含有シリカ材料の製造方法。
  16. 触媒として請求項1に記載の方法により製造したチタン含有シリカ材料を使用し、オレフィン類化合物と酸化物を反応させることで、エポキシ化物を形成する工程を有することを特徴とする、エポキシ化物の製造方法。
  17. 前記オレフィン類化合物はモノオレフィン類化合物、ジオレフィン類化合物、又はポリオレフィン類化合物であり、
    前記酸化物は有機過酸化物又は過酸化水素であることを特徴とする、請求項16に記載のエポキシ化物の製造方法。
  18. 前記モノオレフィン類化合物は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、及びシクロヘキセンからなる群から選ばれ、
    前記ジオレフィン類化合物は、ブタジエン又はイソプレンであり、
    前記有機過酸化物は、エチルベンゼンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、又はシクロヘキシルヒドロペルオキシドであることを特徴とする、
    請求項17に記載のエポキシ化物の製造方法。
  19. 前記オレフィン類化合物と前記酸化物のモル比が1:100〜100:1であることを特徴とする、請求項16に記載のエポキシ化物の製造方法。
  20. 前記オレフィン類化合物と前記酸化物のモル比が1:10〜10:1であることを特徴とする、請求項19に記載のエポキシ化物の製造方法。
  21. 前記オレフィン類化合物と前記酸化物の反応温度が0〜200℃であり、
    反応圧力が、全ての反応物が液体となる圧力以上の圧力であり、
    反応の滞留時間が1分間〜48時間であることを特徴とする、
    請求項16に記載のエポキシ化物の製造方法。
  22. 前記オレフィン類化合物と前記酸化物の反応温度が25〜150℃であり、
    反応圧力が1〜100atmであり、
    反応の滞留時間が5分間〜8時間であることを特徴とする、
    請求項21に記載のエポキシ化物の製造方法。
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