JP6731562B1 - 流体回転機械の流体系異常監視診断方法 - Google Patents

流体回転機械の流体系異常監視診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流体回転機械を駆動する誘導電動機の電流信号を監視し、解析することにより、流体回転機械に発生するキャビテーションやサージング等の流体系異常の兆候を確実に検出し、流体回転機械の劣化傾向を管理して、適切なメンテナンスを行うことができる流体回転機械の流体系異常監視診断方法を提供する。【解決手段】診断時に誘導電動機10の電流を計測して得られる診断時電流波形を周波数解析して求めた誘導電動機10の電源周波数を含む所定範囲のスペクトル群による尖り度βを算出し、尖り度βの値が、予め設定した基準尖り度より小さいか、時間経過と共に減少傾向にあるときに、流体系異常が発生している可能性があると判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、流体回転機械を駆動する誘導電動機の電流信号(電流波形)を計測し、解析することにより、流体回転機械の流体系異常を診断する流体回転機械の流体系異常監視診断方法に関する。
従来、電動機、又は電動機によって駆動されるポンプや減速機(歯車装置)等の各種回転機械における軸受の異常、歯車の噛合せ異常、軸心ずれ(ミスアライメント)、ベルトのたわみ若しくはほころび等の機械系異常の診断には、診断精度が高いという理由から、測定パラメータとして振動を利用した方法及び装置が用いられていた。しかし、回転機械の設置位置又は環境によっては、振動センサー等の設置が困難な場合や、人が容易に近付くことができず、振動測定が困難な場合がある。そこで、現場にセンサー等を設置する必要がなく、現場から離れた電気室等で必要なデータを取得して診断を行うものとして、例えば、特許文献1〜4のような、電動機の電流信号を解析して各種回転機械の状態監視(異常検出)を行う電流診断の方法及び装置が提案されている。
特許第4782218号公報 特許第5733913号公報 特許第6293388号公報 特許第6410572号公報
特許文献1〜3では、電動機と、電動機によって駆動される回転機械(負荷設備)が診断の対象であり、その回転機械には、ポンプ、ブロワ(送風機)、圧縮機等の流体回転機械が含まれるが、診断されるのは、前述のような機械系の異常のみであり、ポンプのキャビテーション、ブロワ若しくは圧縮機のサージング或いは旋回失速のような流体系異常を診断することは想定されていない。
一方、特許文献4には、特許文献1〜3と同様の機械系の異常(回転系異常)に加え、ポンプ等の負荷装置(流体回転機械)の流体的異常を検出することが記載されている。ここでの流体的異常は、例えばポンプの流体内に空気が入り込むことによって流れが乱れるといったような、負荷装置の流体を通じて生じうる異常を指しているが、より具体的には、バルブやフランジからのエア巻き込みを想定したものであり、キャビテーションやサージング等の現象(流体系異常)の検出については言及していない。また、特許文献4では、測定した電流波形の周波数解析結果のスペクトルを正常時のスペクトルで除して倍率を算出し、その倍率を予め設定した判定基準と照合することにより、異常を判定しているが、診断には事前に正常時の電流波形のスペクトルを取得し、記憶しておく必要がある。またキャビテーションやサージング等の流体系異常が電流波形に及ぼす影響は複雑であり、上記のようなスペクトルの倍率だけでは流体系異常の発生(兆候)を見逃すおそれがある。
以上のことから、流体回転機械で発生するキャビテーションやサージング等の流体系異常の検出に有効な監視診断方法の確立が望まれていた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、流体回転機械を駆動する誘導電動機の電流信号を監視し、解析することにより、流体回転機械に発生するキャビテーションやサージング等の流体系異常の兆候を確実に検出し、流体回転機械の劣化傾向を管理して、適切なメンテナンスを行うことができる流体回転機械の流体系異常監視診断方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法は、誘導電動機で駆動される流体回転機械に発生する流体系異常を検出するために用いられる流体回転機械の流体系異常監視診断方法であって、
診断しようとする前記誘導電動機の定格電流値より求めた基準正弦波信号波形と、稼働時(診断時)に前記誘導電動機の電流を計測して得られる診断時電流波形を解析し、比較することにより、前記流体系異常を検出するものである。
ここで、誘導電動機は、三相誘導電動機でも単相誘導電動機でもよい。
本発明に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法において、診断時に前記誘導電動機の電流を計測して得られる診断時電流波形を周波数解析して求めた前記誘導電動機の電源周波数を含む所定範囲のスペクトル群による尖り度βの値を以下の式(1)と式(2)により算出して、該尖り度βの値が、予め設定した基準尖り度より小さいか、時間経過と共に減少傾向にあるときに、前記流体系異常が発生している可能性があると判定することができる。
Figure 0006731562
Figure 0006731562
ここで、xは電源周波数を含む所定範囲に分布するN個のデータの中のi番目のデータ、xavgは前記N個のデータの平均値、xrmsは前記N個のデータの不偏標準偏差である。
本発明に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法において、前記流体系異常は、ポンプのキャビテーション又はブロワ若しくは圧縮機のサージング若しくは旋回失速のいずれかであることが好ましい。
本発明に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法において、前記基準正弦波信号波形から求めた参照振幅確率密度関数fr(x)と、前記診断時電流波形から求めた診断時振幅確率密度関数ft(x)から、以下の式(3)により算出されるKI(Kullback−Leibler Information:カルバック・ライブラー情報量)の値が、予め設定した基準KI値より大きくなったとき、前記尖り度βを算出し、該尖り度βにより、前記流体系異常の発生の有無を判定することが好ましい。
Figure 0006731562
本発明に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法において、前記誘導電動機が三相誘導電動機であるとき、前記電流の計測は、三相全てについて行うことが好ましいが、三相のうちのいずれか一相について行ってもよい。
ここで、三相全ての電流の計測を行うことにより、三相のバランスも見ることができ、異常検出の精度を高めることができる。
また、1台の三相誘導電動機に対して、三相全ての電流の計測を行う代わりに、一相のみの電流を計測するようにすれば、3台の三相誘導電動機に対して電流の計測を行うことができ、3台の三相誘導電動機でそれぞれ駆動される流体回転機械の流体系異常を同時に監視し、検出することができる。
本発明に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法は、診断しようとする誘導電動機の定格電流値より求めた基準正弦波信号波形と、診断時に誘導電動機の電流を計測して得られる診断時電流波形を比較することにより、流体系異常を検出することができるので、誘導電動機で流体回転機械を駆動している状態で、流体回転機械における流体系異常の発生状況を監視することができ、流体系異常が発生している可能性がある場合には、さらに詳細(精密)な検査等を行って流体回転機械を正常に保つことができ、流体回転機械の流体系異常検出の信頼性及び流体回転機械のメンテナンス性に優れる。
本発明の一実施の形態に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法の説明図である。 (A)は正常状態のポンプを駆動しているときの三相誘導電動機の電流スペクトルであり、(B)はキャビテーションが発生している状態のポンプを駆動しているときの三相誘導電動機の電流スペクトルである。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法は、図1に示すような三相誘導電動機(誘導電動機の一例)10で駆動されるポンプ(流体回転機械の一例)11のキャビテーション(流体系異常の一例)の発生を検出するものである。
図1に示すように、三相誘導電動機10は電源14から給電されてポンプ11を駆動する。このとき、ポンプ11が正常状態(流体系異常が発生していない状態)であれば、ポンプ11内の流体の流れは安定しており、三相誘導電動機10に対する負荷も安定して定常状態となり、各固定子を流れる電流のピーク値と、回転子の回転周波数は一定(定数)となる。従って、このときの三相誘導電動機10の三相のうちの一相の電流を計測して得られる電流の時系列データを高速フーリエ変換を行って電流スペクトルを求めると、図2(A)のようになる。図2(A)の上段に示すように、三相誘導電動機10の電源周波数(ここでは、60Hz)の前後(楕円で囲んだ範囲)では電源周波数のスペクトルピークはその周辺のスペクトルピークから明確に突出しており、図2(A)の下段に示す電源周波数の高調波の領域でも高調波のスペクトルピークが明確に突出している。なお、この傾向は、他の二相の電流についても同様である。
これに対し、ポンプ11にキャビテーションが発生している状態では、ポンプ11内の流体の流れは不安定となり、三相誘導電動機10に対する負荷が非定常状態となる。負荷が非定常状態となる(変動する)ことにより、三相誘導電動機10の内部の磁界が乱れ、この磁界の乱れが各固定子の巻線に作用して微弱な逆起電力を励起する。その結果、各固定子に流れる電流の振幅変調及び回転子の周波数変調が発生し、各固定子を流れる電流のピーク値と、回転子の回転周波数は非定常(時変数)となる。従って、このときの三相誘導電動機10の一相の電流を計測して得られる電流の時系列データを高速フーリエ変換を行って電流スペクトルを求めると、図2(B)のようになる。図2(B)の上段に示すように、三相誘導電動機10の電源周波数(ここでは、60Hz)の前後(楕円で囲んだ範囲)では電源周波数のスペクトルピークが減少し、その周辺のスペクトル群では突出したピークが見られずスペクトル群全体が盛り上がった形状となり、図2(B)の下段に示す電源周波数の高調波の領域でも同様の傾向が見られる。なお、この傾向は、他の二相の電流についても同様である。
以上のことから、診断しようとする三相誘導電動機10の定格電流値より求めた基準正弦波信号波形と、診断時に三相誘導電動機10の電流を計測して得られる診断時電流波形を解析し、比較することにより、ポンプ11の流体系異常を検出することができる。このとき、各固定子に流れる電流は、電源14と三相誘導電動機10(各固定子)を接続する3本の電力線15に、例えばクランプ式の電流検出器16をそれぞれ接続することにより、容易に計測することができる。なお、三相全てについて電流の計測を行えば、より精度の高い診断を行うことができるが、三相のうちのいずれか一相について電流の計測を行うだけでも診断は可能である。電流検出器16で計測されたアナログの電流波形は、A/D変換器(図示せず)でデジタルの電流データに変換され、処理ユニット(図示せず)で処理される。処理ユニットは、RAM、CPU、ROM、I/O、及びこれらの要素を接続するバスを備えた従来公知の演算器(即ち、コンピュータ)で構成される。そして、処理ユニットでの処理は、CPUが所定のプログラムを実行することで実現される。なお、A/D変換器から処理ユニットへの電流データの送信は、LANやUSBケーブル等を用いて行うことができ、処理ユニットの設置場所は適宜、選択することができる。また、処理ユニットによる診断結果を表示するモニタの設置場所及び数は適宜、選択することができ、LANを利用して遠隔地から診断結果を確認することもできる。さらに、計測されたデータ及び処理ユニットで処理された診断結果は、クラウド環境を利用することにより複数の作業者や管理者が共有することができる。
本発明の流体回転機械の流体系異常監視診断方法は、流体系異常の診断を簡易的かつ定量的に行うために適用される。以下、本実施の形態に係る流体回転機械の流体系異常監視診断方法(以下、単に流体系異常監視診断方法ともいう)の詳細について説明する。なお、ここでは、三相誘導電動機10の三相のうちの一相のみの電流(1つの固定子に流れる電流)に着目して診断を行う。
まず、三相誘導電動機10の定格電流値より求めた基準正弦波信号波形から参照振幅確率密度関数fr(x)を求めて、記憶手段(RAM又はROM)に保存する(第1のステップ)。基準正弦波信号波形は、電源周波数(ここでは、60Hz)で振動する定格電流の歪みのない波形である。
次に、稼働時(診断時)の三相誘導電動機10の三相のうち一相の電流を計測して得られる診断時電流波形をA/D変換して処理ユニットに送信し、所定のサンプリング時間で得られる複数の点データから診断時振幅確率密度関数ft(x)を求めて、記憶手段に保存する(第2のステップ)。
なお、第2のステップで電流の計測時間(サンプリング時間)は、例えば、8〜16秒程度である。
振幅確率密度関数(参照振幅確率密度関数及び診断時振幅確率密度関数)は、変動する信号が特定の振幅レベルに存在する確率を求めるもので、どの振幅付近でどの程度の変動を起こしているかを解析するものである。
次に、参照振幅確率密度関数fr(x)と診断時振幅確率密度関数ft(x)から、前述の式(3)により、KIを算出する(第3のステップ)。
そして、式(3)により算出されるKIの値が、予め設定した基準KI値より大きくなったときに、ポンプ11の流体系異常が発生している可能性があると判定することができる(第4のステップ)。このとき、第1の基準KI値と第2の基準KI値を設定しておき、算出されたKIの値が第1の基準KI値(例えば0.5)に近付けば注意を促し、第2の基準KI値(例えば1)に近付けば危険であることを通知するようにしてもよい。この通知はモニタ上に表示してもよいし、管理者等にメールで送信してもよい。
また、所定の時間間隔で第2、第3のステップを繰り返し行うことにより、時間経過と共に変化するKIの値を知ることができるので、KIの値が時間経過と共に増加傾向にあるときに、ポンプ11の流体系異常が発生している可能性があると判定することもできる。この場合、KIの値が基準KI値(第1又は第2の基準KI値)に達する前でもポンプ11の劣化傾向を把握することができ、流体系異常による深刻なダメージを受ける前にメンテナンスが可能となる。
なお、時間経過と共に変化するKIの値をグラフ化してモニタに表示した場合、管理者は、ポンプの劣化傾向(流体系異常の兆候)を目視で容易に確認することができ、劣化傾向管理の簡便性及び信頼性に優れる。
次に、診断時に三相誘導電動機10の電流を計測して得られる診断時電流波形を周波数解析し、三相誘導電動機10の電源周波数を求める。診断時電流波形の周波数解析は、従来公知の方法で行われ、サンプリングした診断時電流波形(電流の時系列データ)につき、必要に応じてフィルター処理を行い、高速フーリエ変換を行うことにより、電流スペクトルが得られる。電流スペクトルのピークから電源周波数(ここでは60Hz)を求め(図2(B)上段のグラフを参照)、この電源周波数を含む所定範囲(例えば電源周波数を中心する所定の領域)におけるスペクトル群の尖り度βを前述の式(1)と式(2)により算出する。ここで、xは電源周波数を含む所定範囲に分布するN個のデータの中のi番目のデータ、xavgはN個のデータの平均値、xrmsはN個のデータの不偏標準偏差である(第5のステップ)。
正常時は、電源周波数を含む所定の領域(N個のデータ)の中で、電源周波数でのスペクトルのピークが鋭い(図2(A)上段のグラフを参照)ため、尖り度βの値が大きくなるのに対し、ポンプ11に流体系異常が発生し、ポンプ11内の流体の流れが不安定(非定常)になっている場合は、電源周波数のスペクトルピークが減少し、その周辺(電源周波数の前後の所定領域)のスペクトル群では突出したピークが見られず、スペクトル群全体が盛り上がった形状となる(図2(B)上段のグラフを参照)ため、尖り度βの値が小さくなる。
よって、式(1)により算出される尖り度βの値が、予め設定した基準尖り度より小さいか、時間経過と共に減少傾向にあるときに、ポンプ11の流体系異常が発生している可能性があると判定することができる(第6のステップ)。このとき、第1の基準尖り度と第2の基準尖り度を設定しておき、算出された尖り度βの値が第1の基準尖り度(例えば正常時の尖り度の80%)に近付けば注意を促し、第2の基準尖り度(例えば正常時の尖り度の70%)に近付けば危険であることを通知するようにしてもよい。この通知はモニタ上に表示してもよいし、管理者等にメールで送信してもよい。
また、所定の時間間隔で第5のステップを繰り返し行うことにより、時間経過と共に変化する尖り度βの値を知ることができるので、尖り度βの値が時間経過と共に減少傾向にあるときに、ポンプ11の流体系異常が発生している可能性があると判定することができる。この場合、尖り度βの値が基準尖り度(第1又は第2の基準尖り度)に達する前でもポンプ11の劣化傾向を把握することができ、流体系異常による深刻なダメージを受ける前にメンテナンスが可能となる。
なお、時間経過と共に変化する尖り度βをグラフ化してモニタに表示した場合、管理者は、ポンプの劣化傾向(流体系異常の兆候)を目視で容易に確認することができ、劣化傾向管理の簡便性及び信頼性に優れる。
特に、流体系異常を検出するためのパラメータとして、KIと尖り度βを併用し、KIの値が、予め設定した基準KI値より大きいか、時間経過と共に増加傾向にあり、尖り度βの値が、予め設定した基準尖り度より小さいか、時間経過と共に減少傾向にあるときに、流体系異常が発生している可能性があると判定することにより、高い精度での診断を実現できる。
また、この流体系異常監視診断方法は、診断の対象となるポンプ11に近付く必要がなく、電気室や制御盤(電気盤)の近く、或いは現場から離れた(遠隔の)事務所等で監視、診断を行うことができ、作業性に優れる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、上記実施の形態では、流体回転機械としてポンプを対象とし、流体系異常としてキャビテーションを対象としたが、流体回転機械としては、ブロワ(送風機)、圧縮機等も対象とすることができ、流体系異常としては、サージングや旋回失速等も対象とすることができる。
また、上記実施の形態では、三相誘導電動機の三相のうちのいずれか一相のみの電流を計測して診断を行う場合について説明したが、三相全ての電流を計測し、それぞれについて同様の解析を行い、診断を行うこともできる。その場合、三相のバランスも含めて総合的な判断を行うことができ、診断の精度を高めることができる。よって、診断対象装置の重要度又は稼働年数等に応じて、計測の対象とする相数を選択してもよい。また、三相誘導電動機ではなく単相誘導電動機で駆動される流体回転機械にも、この流体系異常監視診断方法は適用される。
なお、KIの値による流体系異常の判定を行わず、尖り度βの値のみで流体系異常の判定を行うこともできる。
10:三相誘導電動機(誘導電動機)、11:ポンプ(流体回転機械)、14:電源、15:電力線、16:電流検出器

Claims (3)

  1. 誘導電動機で駆動される流体回転機械に発生する流体系異常を検出するために用いられる流体回転機械の流体系異常監視診断方法であって、診断時に前記誘導電動機の電流を計測して得られる診断時電流波形を周波数解析して求めた前記誘導電動機の電源周波数を含む所定範囲のスペクトル群による尖り度βの値を以下の式(1)と式(2)により算出して、該尖り度βの値が、予め設定した基準尖り度より小さいか、時間経過と共に減少傾向にあるときに、前記流体系異常が発生している可能性があると判定することを特徴とする流体回転機械の流体系異常監視診断方法。
    Figure 0006731562
    Figure 0006731562
    ここで、xは電源周波数を含む所定範囲に分布するN個のデータの中のi番目のデータ、xavgは前記N個のデータの平均値、xrmsは前記N個のデータの不偏標準偏差である。
  2. 請求項1記載の流体回転機械の流体系異常監視診断方法において、前記流体系異常は、ポンプのキャビテーション又はブロワ若しくは圧縮機のサージング若しくは旋回失速のいずれかであることを特徴とする流体回転機械の流体系異常監視診断方法。
  3. 請求項1又は2記載の流体回転機械の流体系異常監視診断方法において、前記誘導電動機の定格電流値より求めた基準正弦波信号波形から求めた参照振幅確率密度関数fr(x)と、
    前記誘導電動機の稼働時の電流を計測して得られる診断時電流波形から求めた診断時振幅確率密度関数ft(x)から、以下の式(3)により算出されるKIの値が、予め設定した基準KI値より大きくなったとき、前記尖り度βを算出し、該尖り度βにより、前記流体系異常の発生の有無を判定することを特徴とする流体回転機械の流体系異常監視診断方法。
    Figure 0006731562
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