JP5733913B2 - 回転機械系の異常診断方法 - Google Patents
回転機械系の異常診断方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5733913B2 JP5733913B2 JP2010134166A JP2010134166A JP5733913B2 JP 5733913 B2 JP5733913 B2 JP 5733913B2 JP 2010134166 A JP2010134166 A JP 2010134166A JP 2010134166 A JP2010134166 A JP 2010134166A JP 5733913 B2 JP5733913 B2 JP 5733913B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- rotating machine
- machine system
- abnormality
- diagnosis method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000003745 diagnosis Methods 0.000 title claims description 72
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 68
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 title claims description 12
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 claims description 110
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 30
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 claims description 23
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 20
- 238000007689 inspection Methods 0.000 claims description 19
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 19
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 10
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 10
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 claims description 8
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 claims description 5
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims description 4
- 230000016507 interphase Effects 0.000 claims description 4
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 claims description 3
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 7
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 4
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 4
- 238000005315 distribution function Methods 0.000 description 3
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 3
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 2
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 2
- 230000001131 transforming effect Effects 0.000 description 2
- NAWXUBYGYWOOIX-SFHVURJKSA-N (2s)-2-[[4-[2-(2,4-diaminoquinazolin-6-yl)ethyl]benzoyl]amino]-4-methylidenepentanedioic acid Chemical compound C1=CC2=NC(N)=NC(N)=C2C=C1CCC1=CC=C(C(=O)N[C@@H](CC(=C)C(O)=O)C(O)=O)C=C1 NAWXUBYGYWOOIX-SFHVURJKSA-N 0.000 description 1
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 1
- 238000004223 overdiagnosis Methods 0.000 description 1
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 1
- 230000001052 transient effect Effects 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
Description
そこで、このような場合には、電動機の電流の実効値やピーク値などの有次元特徴パラメータによる状態監視方法が、一般的に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
つまり、特徴パラメータによる回転機械系の診断においては、機械の負荷と運転状況が変わると、異常の判定と識別基準も変化させる必要が生じるため、統一的な判定基準と識別法の設定が困難であるといった問題があった。
前記電動機の稼働時の電流を計測してA/D変換し、その電流波形から点検時振幅確率密度関数ft(x)を求めて保存する第2工程と、
前記参照振幅確率密度関数fr(x)と前記点検時振幅確率密度関数ft(x)について、以下の式(1)及び式(2)によってそれぞれ表されるIDとKIのいずれか一方又は双方の値を算出する第3工程と、
a)前記値が前記IDの値であれば、予め設定した過検出率αと見逃し率βから式(3)によって算出されるRID(α、β)と比較してID≧RID(α、β)の場合、b)前記値が前記KIの値であれば、予め設定した過検出率αと見逃し率βから式(4)によって算出されるRKI(α、β)と比較してKI≧RKI(α、β)の場合、c)前記値が前記IDと前記KIの双方の値であれば、それぞれ前記RID(α、β)及び前記RKI(α、β)と比較して、前記ID≧RID(α、β)と前記KI≧RKI(α、β)のいずれか一方又は双方を満足する場合は、1)前記電動機と2)前記電動機によって駆動される機械系からなる回転機械系に異常があると判定する第4工程とを有する。
本発明に係る回転機械系の異常診断方法において、前記電流波形の側帯波解析による前記回転機械系の異常検出及び識別は、前記電動機の稼働時の電流信号を、高速フーリエ変換して対数変換することでスペクトルを求め、中心周波数の側帯波を検出することにより行うのがよい。
本発明に係る回転機械系の異常診断方法において、前記過度電流値のパターン分析による異常検出及びプロセス診断は、起動電流、遮断電流、又は操業電流の前記回転機械系の異常のない状態での電流実効値波形と前記電動機の稼働時の電流実効値波形とを比較することにより行うのがよい。
本発明に係る回転機械系の異常診断方法において、前記電流波形の歪解析による前記電動機の電源品質のモニタリング解析は、前記電動機の稼働時の電流信号の高調波成分と電源周波数成分の単調波比率及び全調波比率と相間電流の不平衡率を算出することにより行うのがよい。
本発明に係る回転機械系の異常診断方法において、前記電流の計測は、前記電動機に供給される三相電源の一相ごとについて順次切り換えて行うことが好ましい。
従って、異常判定の基準と識別の設定が可能となり、従来よりも高感度な回転機械系の異常診断方法を提供できる。
また、電流の計測を、電動機に供給される三相電源の一相ごとについて順次切り換えて行う場合、電流の計測を全ての電流について実施でき、異常診断の精度の更なる向上が図れる。
まず、図2を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る回転機械系の異常診断方法を適用する回転機械系の異常診断装置(以下、単に異常診断装置ともいう)10について説明する。
異常診断装置10は、1)異常診断の対象となる交流の電動機11と(及び/又は)、2)この電動機11によって駆動される機械系12(負荷側)からなる回転機械系の診断を行う装置である。この機械系12には、例えば、ポンプや減速機(歯車装置)等があり、この機械系12に電動機11が接続され、電動機11が電力線13を介して電源(制御盤)14に接続されている。
ここで、電流検出器15には、例えば、検流器(CT:Current Transducer)等を使用できる。また、処理ユニット17は、RAM、CPU、ROM、I/O、及びこれらの要素を接続するバスを備えた従来公知の演算器(即ち、コンピュータ)で構成され、電動機11と(及び/又は)機械系12からなる回転機械系の診断結果を表示するモニタも有している。なお、処理ユニット17での処理は、CPUが所定のプログラムを実行することで実現される。
異常診断を行うに際しては、まず、図2に示すように、電動機11と電源14を接続する電力線13に電流検出器15を設置し、点検時(稼働時)の電動機11の電流を計測する。なお、電動機11は三相誘導電動機であるため、ここでは、3本の電力線13にそれぞれ電流検出器15を設置しているが、例えば、1本又は2本の電力線に電流検出器を設置して、電流の計測を、電動機11に供給される三相電源の一相について行ってもよい。また、電流の計測は、電動機11に供給される三相電源の一相ごとについて順次切り換えて行ってもよい。
そして、図1に示すステップ1(ST1)〜ステップ6(ST6)の簡易診断(異常検出)を行い、この簡易診断で異常が検出されたことを条件として、ステップ7(ST7)〜ステップ14(ST14)の精密診断(異常識別)を行う。以下、詳しく説明する。
このように、電流信号を用いることで、振動信号を用いた診断と比較して、診断精度の向上が図れる。振動信号を用いた診断の場合、機器が正常と思われる状態での振動信号を計測して基準信号とする必要があるが、実際には、その中に異常の振動が含まれている可能性があり、異常の検出精度に難がある。一方、電流信号を用いた診断の場合、基準正弦波信号を基準正弦波信号発生器又は計算によって取得できるので、基準信号に異常の信号が含まれない。
そして、この基準正弦波信号波形をA/D変換し、所定のサンプリング時間で得られる複数の点データにして、図3(F)に示す参照振幅確率密度関数fr(x)を求める(以上、第1工程)。
電動機11の稼働時の電流波形は、図3(B)〜(E)に示すように、回転機械系の状態によって、様々な形状となっている。なお、電動機の電流の計測時間は、例えば、1〜10秒間隔(好ましくは、下限を3秒、上限を7秒)で行われる。
そして、ステップ3(ST3)では、電動機11の稼働時の電流波形の複数の点データから、図3(G)〜(J)に示す点検時振幅確率密度関数ft(x)を求め、処理ユニット17の記憶手段に保存する。なお、点検時振幅確率密度関数ft(x)は、点検時のモータ電流信号を、算出した実効値で割った規格化電流信号である(以上、第2工程)。
一般に、設備状態が変化すると、その電流波形の振幅確率密度関数も変化する。そこで、二つの振幅確率密度関数の相違、即ち、「情報距離」を求めるためにIDとKIを用いる。特に、異常診断においては、IDとKIが、二つの振幅確率密度関数の相違を精度よく現すことができるため、より優れた異常検出精度をもつことが期待される。
ここで、参照振幅確率密度関数fr(x)と点検時振幅確率密度関数ft(x)が、どちらも正規分布関数となる場合は、各々の分散をσr 2及びσt 2とすると、σr 2>σt 2であればIDの感度がよく検出精度もよい。一方、σr 2<σt 2であれば、KIの感度がよく検出精度もよい。
また、参照振幅確率密度関数fr(x)と点検時振幅確率密度関数ft(x)のどちらかが正規分布関数とならない場合、又は正規分布関数であるか否か不明である場合は、IDとKIの双方の値を算出することで、検出精度が高められる。
ここで、規格化後の振幅xの電流信号に対して、fr(x)を参照分布、ft(x)をテスト分布とすると、IDの定義は、式(1)で表され、また、KIの定義は、式(2)で表される(以上、第3工程)。
具体的には、上記したIDとKIの定義により、二つの振幅確率密度分布が全く同一の場合、即ち、fr(x)=ft(x)の場合は、ID=0、KI=0となる。また、fr(x)とft(x)の偏移が大きくなる場合は、IDとKIも大きくなる。
帰無仮説 H0:x∈E0
対立仮説 H1:x∈E1
に対して、第一種のエラーα(過検出率)をProb(x∈E1|H0)、第二種のエラーβ(見逃し率)をProb(x∈E0|H1)とする。
α≧1−βのとき、RID(α,β)とRKI(α,β)は単調増加関数となる。
また、βを一定としてαが大きくなると、RID(α,β)とRKI(α,β)が小さくなり、αを一定としてβが大きくなると、RID(α,β)とRKI(α,β)が小さくなるため、判定基準が厳しくなる。
そこで、上記した参照振幅確率密度関数fr(x)と点検時振幅確率密度関数ft(x)から求めたID又はKIを用い、それぞれについて、前記した式(5)及び式(3)と、式(6)及び式(4)により、異常の有無を判断する。
このステップ6においては、前記したステップ4でIDのみの値を算出した場合、ID≧RID(α,β)の条件を満足するか否か、またステップ4でKIのみの値を算出した場合、KI≧RKI(α,β)の条件を満足するか否かの判断を行う(以上、第4工程)。
具体的には、1)電流波形の高周波成分解析による回転機械系の異常検出及び識別、2)電流波形の側帯波解析による回転機械系の異常検出及び識別、3)過度電流値のパターン分析による異常検出及びプロセス診断、4)電流波形の歪解析による電動機の電源品質のモニタリング解析のいずれか1又は2以上(好ましくは、全て)の処理を行う。以下、各処理について説明する。
ここでは、図4(A)〜(C)にそれぞれ示す正常時の電流波形(電流信号:図4中の太線)と点検時の電動機の電流波形(電流信号:図4中の細線)に対し、1000Hz(例えば、500〜1500Hzの範囲内)のハイパスフィルターによるハイパスフィルター処理を行った後、包絡線検波による包絡線処理を行った電流の時系列信号に対し、更に高速フーリエ変換(FFT変換:Fast Fourier Transform)を行う。なお、高速フーリエ変換は、信号を周波数領域に変換する方法であり、周波数成分や位相を観察するのに用いる従来公知の方法である(以下、同様)。
歯車の軸受が正常な場合、図5(A)〜(C)に示すように、高周波電流スペクトルは、電源周波数のほとんど偶数倍の周波数(ここでは、120Hzと240Hz)にだけピークが現れる。一方、歯車の軸受又は歯車の噛み合いに異常が発生した場合は、図6(A)〜(C)に示す長円で囲まれた領域、即ち歯車の軸の回転周波数が29.7Hzの場合、その偶数倍の周波数付近(この場合、59.4Hz、118.8Hz、178.2Hz、237.6Hz、及び297Hz)に、高周波電流スペクトルのピーク群が現れる。なお、正常な場合にも現れる電源周波数のほとんど偶数倍のピークと重なる周波数では、ピークは確認できない。また、偶数倍の周波数付近とは、滑りを考慮した歯車の軸の回転周波数(ここでは、29.7Hz)の偶数倍の周波数を中心として、例えば、±10Hz(好ましくは、±5Hz)の範囲内を意味する。
従って、歯車軸の回転周波数の偶数倍の周波数付近に、高周波電流スペクトルのピーク群を検出することにより、回転機械系の異常の精密診断を実施できる。
なお、上記した歯車の軸受又は歯車の噛み合いに異常が発生したか否かの判断は、前記したステップ1〜ステップ6の簡易診断(異常検出)を行うことなく、実施してもよい。即ち、電動機の稼働時の電流信号をサンプリングし、フィルター処理を行った後、包絡線処理を行った電流の時系列信号に対し、更に高速フーリエ変換を行い、歯車の軸の回転周波数の偶数倍の周波数付近に現れるスペクトルのピーク群を検出する。
ここでは、図4(A)〜(C)にそれぞれ示す正常時の電流波形(電流信号)と点検時の電動機の電流波形(電流信号)に対し、高速フーリエ変換した後、対数変換(log10Z)を行う。これにより、図7(A)〜(C)に示すように、大きな値は小さなピークのスペクトルにでき、一方、小さな値は大きなピークのスペクトルにできる。
そして、電源周波数を中心周波数として対称に、この電源周波数の側帯波が存在するかどうか、また、そのスペクトルレベルがいくらかを確認する。なお、中心周波数は、例えば、固定子のスロット通過周波数や回転子バーの磁極部の通過周波数でもよく、この場合、電源周波数の側帯波の代わりに、中心周波数から回転周波数や極通過周波数分だけ離れた周波数のスペクトルのピークのレベルを確認する。
例えば、図7(A)〜(C)に示すように、電源周波数fL(ここでは、60Hz)を中心として、極通過周波数fp(ここでは、60Hzを中心として±1〜5Hzずれた周波数)の側帯波が存在すると共に、そのピークレベルと中心周波数のピークレベルとの差が予め設定した差を超えた場合に、回転子バーに異常が発生したと判断する。
また、電源周波数を中心周波数として対称に、電動機の回転子の軸の回転周波数分、即ち電動機の回転子の回転数(ここでは、滑りを考慮して1760回/分)を電源周波数(ここでは、60Hz)で除した値だけ離れた周波数(ここでは、30.7Hzと89.3Hz)の位置では、カップリング(伝動継手)で繋がれて(連結されて)いる電動機の回転子の軸と負荷側の回転軸の軸芯がずれている場合に、ピークが現れる。
ここで、dBとは、20log(Iline/Ishaft)で表される。なお、Ilineは電流スペクトル電源周波数部の電流成分であり、Ishaftは電流スペクトル電源周波数を中心とした軸回転周波数側帯波部の電流成分である。
従って、回転機械系の異常の精密診断を実施できる。
なお、上記したアライメントの異常が発生したか否かの判断は、前記したステップ1〜ステップ6の簡易診断(異常検出)を行うことなく、実施してもよい。即ち、電動機の稼働時の電流信号をサンプリングし、高速フーリエ変換した後、スペクトルを対数変換し、電動機の電源周波数のスペクトルピークのレベルと、電源周波数から電動機の回転子の軸の回転周波数分だけ離れた周波数の位置に現れるスペクトルピークのレベルとの差を求める。
ここでは、図9(A)〜(C)に示す起動電流解析や操業電流解析、また図9(D)〜(F)に示す遮断電流解析や操業電流解析を行う。この起動電流解析とは、回転機械系に異常のない正常状態での起動電流パターン(電流実効値波形、以下同様)と、電動機の稼働時の電流実効値波形とを照合(比較)する方法であり、遮断電流解析とは、正常状態の遮断電流パターンと、電動機の稼働時の電流実効値波形とを照合する方法であり、操業電流解析とは、正常状態の操業電流パターンと、電動機の稼働時の電流実効値波形とを照合する方法である。
ここで、点検時の電動機の電流波形が、正常状態の電流パターンに対して±10%(好ましくは±5%)を超える場合に、回転機械系に異常が発生したとして精密診断できる。
ここでは、図4(A)〜(C)にそれぞれ示す正常時の電流波形(電流信号)と電動機の稼働時の電流波形(電流信号)に対し、図10(A)〜(C)に示すように、電動機の電源周波数の50次(50倍)までの高調波(歪)解析を実施する。なお、図10(A)〜(C)の縦軸は、基本波に対する各高調波の比率である。
理想的な電源の品質は、電流(電圧)信号の電源周波数fL成分が圧倒的に強く、電源周波数の高調波成分がほとんど現れないものである。
idis={n次高調波電流の実効値(In)}/{基本電流(I1)}×100(%)
・・・(7)
Idis={高調波電流の実効値}/{基本電流(I1)}×100(%) ・・・(8)
なお、ステップ12も、ステップ8〜10と同時又は順次行うことができる。
以上の方法により、異常判定の基準と識別の設定が可能であり、従来よりも高感度に回転機械系の異常診断を実施できる。
Claims (9)
- 診断しようとする電動機の定格電流の計算で求めた基準正弦波信号波形から参照振幅確率密度関数fr(x)を求めて保存する第1工程と、
前記電動機の稼働時の電流を計測してA/D変換し、その電流波形から点検時振幅確率密度関数ft(x)を求めて保存する第2工程と、
前記参照振幅確率密度関数fr(x)と前記点検時振幅確率密度関数ft(x)について、以下の式(1)及び式(2)によってそれぞれ表されるIDとKIのいずれか一方又は双方の値を算出する第3工程と、
a)前記値が前記IDの値であれば、予め設定した過検出率αと見逃し率βから式(3)によって算出されるRID(α、β)と比較してID≧RID(α、β)の場合、b)前記値が前記KIの値であれば、予め設定した過検出率αと見逃し率βから式(4)によって算出されるRKI(α、β)と比較してKI≧RKI(α、β)の場合、c)前記値が前記IDと前記KIの双方の値であれば、それぞれ前記RID(α、β)及び前記RKI(α、β)と比較して、前記ID≧RID(α、β)と前記KI≧RKI(α、β)のいずれか一方又は双方を満足する場合は、1)前記電動機と2)前記電動機によって駆動される機械系からなる回転機械系に異常があると判定する第4工程とを有することを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項1記載の回転機械系の異常診断方法において、前記第3工程を行った後に、該第3工程で算出された前記値の時系列変化を記録し、前記回転機械系の状態の劣化傾向を管理する工程を設けたことを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項1又は2記載の回転機械系の異常診断方法において、前記第4工程で前記回転機械系に異常があると判断されることを条件として、1)電流波形の高周波成分解析による前記回転機械系の異常検出及び識別、2)電流波形の側帯波解析による前記回転機械系の異常検出及び識別、3)過度電流値のパターン分析による異常検出及びプロセス診断、4)電流波形の歪解析による前記電動機の電源品質のモニタリング解析のいずれか1又は2以上の処理を行うことを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項3記載の回転機械系の異常診断方法において、前記電流波形の高周波成分解析による前記回転機械系の異常検出及び識別は、前記電動機の稼働時の電流信号を、ハイパスフィルター処理して包絡線処理し高速フーリエ変換することで高周波電流スペクトルを求め、前記回転機械系を構成する歯車の軸の回転周波数の偶数倍の周波数付近に現れる前記高周波電流スペクトルのピーク群を検出することにより、前記歯車の軸受又は該歯車の噛み合いの異常を検知することを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項3記載の回転機械系の異常診断方法において、前記電流波形の側帯波解析による前記回転機械系の異常検出及び識別は、前記電動機の稼働時の電流信号を、高速フーリエ変換して対数変換することでスペクトルを求め、中心周波数の側帯波を検出することにより行うことを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項3記載の回転機械系の異常診断方法において、前記過度電流値のパターン分析による異常検出及びプロセス診断は、起動電流、遮断電流、又は操業電流の前記回転機械系の異常のない状態での電流実効値波形と前記電動機の稼働時の電流実効値波形とを比較することにより行うことを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項3記載の回転機械系の異常診断方法において、前記電流波形の歪解析による前記電動機の電源品質のモニタリング解析は、前記電動機の稼働時の電流信号の高調波成分と電源周波数成分の単調波比率及び全調波比率と相間電流の不平衡率を算出することにより行うことを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転機械系の異常診断方法において、前記電流の計測は、前記電動機に供給される三相電源の一相について行うことを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転機械系の異常診断方法において、前記電流の計測は、前記電動機に供給される三相電源の一相ごとについて順次切り換えて行うことを特徴とする回転機械系の異常診断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010134166A JP5733913B2 (ja) | 2010-06-11 | 2010-06-11 | 回転機械系の異常診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010134166A JP5733913B2 (ja) | 2010-06-11 | 2010-06-11 | 回転機械系の異常診断方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014208245A Division JP5828948B2 (ja) | 2014-10-09 | 2014-10-09 | 回転機械系の異常診断方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011257362A JP2011257362A (ja) | 2011-12-22 |
JP5733913B2 true JP5733913B2 (ja) | 2015-06-10 |
Family
ID=45473673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010134166A Active JP5733913B2 (ja) | 2010-06-11 | 2010-06-11 | 回転機械系の異常診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5733913B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016090546A (ja) * | 2014-11-11 | 2016-05-23 | 旭化成エンジニアリング株式会社 | 電流診断装置および電流診断方法 |
JP5985099B1 (ja) * | 2016-03-31 | 2016-09-06 | 株式会社高田工業所 | 回転機械系の異常検知方法、その異常検知方法を用いた回転機械系の異常監視方法、及びその異常監視方法を用いた回転機械系の異常監視装置 |
WO2021166329A1 (ja) * | 2020-02-20 | 2021-08-26 | 株式会社高田工業所 | インバータの劣化監視診断方法 |
US11708816B2 (en) | 2020-04-28 | 2023-07-25 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Condition monitoring device and condition monitoring method for wind turbine power generating apparatus |
Families Citing this family (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6366091B2 (ja) * | 2014-06-13 | 2018-08-01 | 日本電気株式会社 | ミスアライメント検知装置、方法、およびプログラム |
JP2016177676A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | 株式会社東芝 | 診断装置、診断方法、診断システムおよび診断プログラム |
CN109219738B (zh) * | 2016-06-07 | 2020-12-08 | 三菱电机株式会社 | 异常诊断装置及异常诊断方法 |
CN109313233A (zh) * | 2016-06-21 | 2019-02-05 | 三菱电机株式会社 | 负载异常检测装置 |
WO2018020545A1 (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-01 | 三菱電機株式会社 | 電動機の診断装置 |
DE112017005650B4 (de) * | 2016-12-15 | 2023-09-07 | Mitsubishi Electric Corporation | Kraftübertragungsmechanismus-anomalie-diagnoseeinrichtung und kraftübertragungsmechanismus-anomalie-diagnoseverfahren |
US10928814B2 (en) * | 2017-02-24 | 2021-02-23 | General Electric Technology Gmbh | Autonomous procedure for monitoring and diagnostics of machine based on electrical signature analysis |
JP6781086B2 (ja) * | 2017-03-21 | 2020-11-04 | Jfeプラントエンジ株式会社 | 汚泥かき寄せ機の異常診断方法 |
KR101823922B1 (ko) | 2017-05-15 | 2018-01-31 | (주)대한시스템 | 능동적 상태진단이 가능한 모터기동시스템 |
JP7059161B2 (ja) * | 2018-10-22 | 2022-04-25 | 株式会社日立製作所 | 回転機診断システム |
JP2020067334A (ja) * | 2018-10-23 | 2020-04-30 | 三菱重工業株式会社 | 異常診断装置及び異常診断方法 |
WO2020144939A1 (ja) * | 2019-01-11 | 2020-07-16 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 診断システム、診断方法、プログラム及び記録媒体 |
JP6731562B1 (ja) * | 2020-02-07 | 2020-07-29 | 株式会社高田工業所 | 流体回転機械の流体系異常監視診断方法 |
WO2021166168A1 (ja) * | 2020-02-20 | 2021-08-26 | 三菱電機株式会社 | 電動機の診断装置 |
KR102212084B1 (ko) * | 2020-03-03 | 2021-02-03 | 서울대학교산학협력단 | 동기전동기의 고장 진단 방법 |
CN115389190B (zh) * | 2020-09-21 | 2024-07-23 | 成都卓微科技有限公司 | 一种设备运行状态的诊断系统 |
CN113723502B (zh) * | 2021-08-27 | 2024-07-05 | 西安热工研究院有限公司 | 一种基于电流波形的风力发电机组变频器网侧异常识别方法及系统 |
JP7287591B1 (ja) * | 2022-09-20 | 2023-06-06 | 三菱電機株式会社 | 電動機の状態診断装置、状態診断方法および異常予兆推論装置 |
CN116735942B (zh) * | 2023-08-09 | 2023-11-03 | 南方电网调峰调频发电有限公司 | 针对变速发电电动机转子侧低频电流的测量系统和方法 |
CN117713505B (zh) * | 2024-02-06 | 2024-04-05 | 北京嘉捷恒信能源技术股份有限公司 | 一种开关电源高边电流检测方法及系统 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4369321B2 (ja) * | 2004-07-30 | 2009-11-18 | 株式会社高田工業所 | 流体回転機械の診断方法 |
-
2010
- 2010-06-11 JP JP2010134166A patent/JP5733913B2/ja active Active
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016090546A (ja) * | 2014-11-11 | 2016-05-23 | 旭化成エンジニアリング株式会社 | 電流診断装置および電流診断方法 |
JP5985099B1 (ja) * | 2016-03-31 | 2016-09-06 | 株式会社高田工業所 | 回転機械系の異常検知方法、その異常検知方法を用いた回転機械系の異常監視方法、及びその異常監視方法を用いた回転機械系の異常監視装置 |
WO2017168796A1 (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社高田工業所 | 回転機械系の異常検知方法、その異常検知方法を用いた回転機械系の異常監視方法、及びその異常監視方法を用いた回転機械系の異常監視装置 |
JP2017181437A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社高田工業所 | 回転機械系の異常検知方法、その異常検知方法を用いた回転機械系の異常監視方法、及びその異常監視方法を用いた回転機械系の異常監視装置 |
WO2021166329A1 (ja) * | 2020-02-20 | 2021-08-26 | 株式会社高田工業所 | インバータの劣化監視診断方法 |
JP2021132522A (ja) * | 2020-02-20 | 2021-09-09 | 株式会社高田工業所 | インバータの劣化監視診断方法 |
JP2021132493A (ja) * | 2020-02-20 | 2021-09-09 | 株式会社高田工業所 | インバータの劣化監視診断方法 |
JP7213211B2 (ja) | 2020-02-20 | 2023-01-26 | 株式会社高田工業所 | インバータの劣化監視診断方法 |
US11708816B2 (en) | 2020-04-28 | 2023-07-25 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Condition monitoring device and condition monitoring method for wind turbine power generating apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011257362A (ja) | 2011-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5733913B2 (ja) | 回転機械系の異常診断方法 | |
JP6017649B2 (ja) | 回転機械系の異常診断方法 | |
EP2565658B1 (en) | Fault detection based on current signature analysis for a generator | |
US10267860B2 (en) | Fault detection in induction machines | |
US5739698A (en) | Machine fault detection using slot pass frequency flux measurements | |
US8405339B2 (en) | System and method for detecting fault in an AC machine | |
JP5828948B2 (ja) | 回転機械系の異常診断方法 | |
CN106304846B (zh) | 用于确定同步机故障状态的方法和系统 | |
JP5565120B2 (ja) | 転がり軸受部振動データの高周波電磁振動成分除去方法および高周波電磁振動成分除去装置、回転機械の転がりの軸受診断方法および軸受診断装置 | |
EP2728367B1 (en) | A method for detecting a fault condition in an electrical machine | |
US11099101B2 (en) | Method for estimating bearing fault severity for induction motors | |
US20150293177A1 (en) | Method for the diagnostics of electromechanical system based on impedance analysis | |
WO2017168796A1 (ja) | 回転機械系の異常検知方法、その異常検知方法を用いた回転機械系の異常監視方法、及びその異常監視方法を用いた回転機械系の異常監視装置 | |
CN111247442B (zh) | 异常诊断装置、异常诊断方法及异常诊断系统 | |
KR101169796B1 (ko) | 유도 전동기의 회전자바 고장 진단시스템 | |
JP7109656B2 (ja) | 電動機設備の異常診断装置、電動機設備の異常診断方法、および電動機設備の異常診断システム | |
EP3579404B1 (en) | Motor diagnosis device | |
Mehala et al. | Condition monitoring methods, failure identification and analysis for Induction machines | |
EP3339638B1 (en) | Systems for crack detection in doubly-fed induction generators | |
KR19980084275A (ko) | 전력공급선의 신호분석을 통한 전동기 비정상 상태 감시 시스템 | |
Treml et al. | EMD and MCSA improved via Hilbert Transform analysis on asynchronous machines for broken bar detection using vibration analysis | |
KR100905971B1 (ko) | 발전-전동기 운전중 진단 시스템 및 방법 | |
RU2730109C1 (ru) | Способ мониторинга вибрации щеточно-коллекторных узлов электродвигателей постоянного тока | |
CN114062910A (zh) | 一种电机在线诊断系统和方法 | |
KR101950385B1 (ko) | 유도 전동기 및 부하의 진단 시스템, 방법, 및 상기 방법을 실행시키기 위한 컴퓨터 판독 가능한 프로그램을 기록한 기록 매체 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130603 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140324 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140812 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141009 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150317 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150414 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5733913 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |