JP6730171B2 - 液槽形成方法,測定装置及び分析デバイス - Google Patents

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Description

本発明は,液槽形成方法,測定装置及び分析デバイスに関する。
DNAやタンパク質などの生体試料を分析する生体試料分析装置として封鎖電流方式のナノポアシーケンサの開発が進められている。封鎖電流方式のナノポアシーケンサは,生体試料と同程度の大きさの細孔を有する薄膜のメンブレンと,メンブレンの上下に配置された,電極を有する液槽とから構成される。このような構成において,液槽が溶液で満たされ,液槽の片側に生体試料が導入される。そして,電極には電圧が印加され,生体試料が細孔を通過する際に両電極間に流れる電流値の変化が計測される。このような計測により,生体試料の構造的な特徴を判定する。
現在の,封鎖電流方式のナノポアシーケンサの形成方法としてソリッド式がある。ソリッド式は,機械強度の強い材料及びプロセスを使う手法である。ソリッド式では,例えばシリコン窒化膜がメンブレンとして用いられ,電子線の照射又は電圧の印加により,メンブレンにナノメートルサイズの細孔が形成される。
ナノポアシーケンサでは,読み取りスループットの向上のために,複数のナノポアシーケンサをアレイ状に配置し,生体分子の構造を並行して計測することが重要となる。ナノポアシーケンサのアレイ化では,細孔のみならず,付随する液槽,電極等の周辺構造も並列化する必要がある。
例えば特許文献1に,ソリッド式のナノポアシーケンサのアレイ化方法が開示されている。各シーケンサの構成要素は,メンブレン,液槽,電極,流入用と流出用の2本の流路であり,2本の流路は,配管を通してバルブやポンプに接続され,各シーケンサに溶液を供給し,溶液を回収する機構となっている。
特開2012−26986号公報
ソリッド式のナノポアシーケンサのアレイ化において,特許文献1では,各シーケンサに独立して設けられた液槽に溶液を供給するために,流入用,流出用の2本の流路を設けているが,このように流路を有する構造では,流路の設置面積によりアレイ面積を増大させる。結果として,シーケンサの集積化及び並列化を阻害する要因となる。更に,溶液を供給するために流路に接続した配管やポンプを備えることは,装置面積,及び装置コストを増大させる。
そこで,本発明では,ソリッド式のナノポアシーケンサのアレイ化を簡便に行うことのできる液槽形成方法を提供する。
本発明では,ソリッド式のナノポアシーケンサのアレイ化において,流路を無くしてアレイ集積度を向上させ,基板に溶液を導入して液中貼り合わせを行う。
本発明の方法は,一例として,開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,独立電極を有する独立電極付き基板の間に溶液を導入する工程と,間に隔壁を介してメンブレン付き基板と独立電極付き基板を圧着する工程と,圧着により,少なくともメンブレンと隔壁で囲まれた密封された液槽を形成する工程と,を含む。
また,密封された液槽を形成した後,メンブレンに電圧を印加しメンブレンに細孔を形成する工程と,細孔に試料を導入する工程と,試料が細孔を通過するとき細孔を流れる電流を測定することで試料の構造を分析する工程と,を有する。
また,本発明の測定装置は,一例として,開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,独立電極が設けられた独立電極付き基板と,メンブレン付き基板と独立電極付き基板の間に独立電極を内包する区画を形成する隔壁と,メンブレン付き基板に接続する第1のステージと,独立電極付き基板に接続する第2のステージと,メンブレン付き基板と独立電極付き基板をアライメントする機構と,第1のステージと第2のステージを接近させ,メンブレン付き基板と独立電極付き基板を隔壁を介して押し付ける駆動部と,メンブレンを挟んで独立電極と反対側に配置された電極と独立電極の間に電圧を印加するための電源と,電源から電圧を印加することにより独立電極に流れる電流を測定する測定部と,を有する。
また,本発明の分析デバイスは,アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,複数の独立電極がアレイ状に設けられた独立電極付き基板と,メンブレン付き基板と独立電極付き基板の間に独立電極をそれぞれ内包する複数区画を形成する隔壁とを有し,メンブレン付き基板と独立電極付き基板と隔壁により,溶液が充填された液槽が複数構成されており,複数の独立電極は隔壁により溶液が隔離されて実質的に絶縁されており,液槽には流路がなく溶液が液槽に密閉されている。
本発明によれば,ソリッド式のナノポアシーケンサのアレイ化において,流路が不要となり,各シーケンサで独立した液槽を,高集積度にアレイ化することができる。
なお,本発明に関連する更なる特徴は,本明細書の記述,添付図面から明らかになるものである。また,上記した以外の,課題,構成及び効果は,以下の実施例の説明により明らかにされる。
実施例の全体フローを示すフローチャート。 測定装置の一例を示す要部模式図。 測定装置の一例を示す要部模式図。 アライメントの一例を示す模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 アライメントの他の例を示す模式図。 第1の基板,隔壁及び第2の基板のレイアウトを説明するための平面概念図。 測定装置の一例を示す要部模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 隔壁の平面レイアウトを示す図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。 分析デバイスの一例を示す要部断面模式図。
以下,図面を用いて本発明の実施例について説明する。各図面は模式的に描いており,説明に不用な箇所は省略している。実施例に記載する構造,材料,及び形成方法は,本発明の思想を具現化するための一例であり,材料及び寸法などを厳密に特定するものではない。
<実施例1>
最初に,本実施例に関係する分析デバイスと測定装置について概略を説明する。
図5から図10は,分析デバイスの一例を示す要部断面模式図である。本実施例の分析デバイスは,メンブレン付き基板113,独立電極つき基板114,及び隔壁106を有する。メンブレン付き基板113は,メンブレン100,第1の基板101,第1の電極102,及び第1の液槽サポート部103を有する。第1の基板101には表裏を貫通する複数の開口部120がアレイ状に設けられている。メンブレン100は,第1の基板101の複数の開口部120を塞ぐように第1の基板101の片面に設けられている。独立電極付き基板114は,第2の基板104及び独立電極105A,105Bを有する。独立電極105A,105Bは,第1の基板101の複数の開口部120に一対一に対応するようにアレイ状に配置されている。第1の電極102と独立電極105A,105Bは,メンブレン100を挟んで互いに反対側に配置されている。隔壁106はアレイ状に配置された独立電極に対応する複数の開口を有し,各独立電極は隔壁の各開口内に1個ずつ囲まれて配置される。
ここで,例えば,メンブレン100はシリコン窒化膜,第1の基板101はシリコン基板,第1の電極102及び独立電極105A,105Bは白金,第2の基板104はガラスエポキシ基板,隔壁106は例えばジメチルポリシロキサンである。なお,第2の基板104は,独立電極105A,105Bと接続する配線や外部出力端子を備えている。また,一例として,ここでは,第1の基板の裏面開口部の大きさは,250μm角,第2の基板の独立電極の口径は150μm,隔壁の開口の口径は450μm,アレイピッチは700μmとした。
図2及び図3は,本実施例の測定装置の要部模式図である。本実施例の測定装置は,上部ステージ112,下部ステージ116,制御回路部115,電源及び制御・検出データ取得ユニット117を有する。上部ステージ112は,溶液や試料を導入する領域が開口されており,分析デバイスのメンブレン付き基板113を独立電極付き基板114に対して押し付けるために稼働するようになっている。また,図4に示すように,上部ステージ112と下部ステージ116には,対応する挿入ピン131と,ピンを導入する窪み132が備わっており,基板を押し付ける際に位置合わせをするガイドの役割を果たす。また,制御回路部115は,独立電極105A,105B,電源及び制御・検出データ取得ユニット117と配線されており,独立電極に印加する電圧を制御する他,計測中に得られる信号をPCに転送するなどの役割を果たす。電源及び制御・検出データ取得ユニット117には,高出力電源と,CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと,メモリと,ハードディスクなどの記憶部を少なくとも備える。
図1は,本実施例の分析デバイスの液槽形成工程を含む,細孔形成,試料分析工程までの全体フローを示すフローチャートである。以下では,アレイ数が2の場合の積層チップの詳細を説明するが,当然ながら,アレイ数は1つでも2つ以上であってもよい。
(1) ステップS11
はじめに,図2に示すように,隔壁106を備える独立電極付き基板114を制御回路部115及び下部ステージ116に取り付け,メンブレン付き基板113を上部ステージ112に取り付けた状態で,独立電極付き基板114上に溶液107を導入し,メンブレン付き基板113の一面を溶液107に浸漬させる。こうして,メンブレン付き基板113と独立電極付き基板114の間に溶液が導入される。溶液107の導入は,隔壁106の複数の開口を覆うようにして行われる。図5に示すように,この溶液導入の工程を経て,メンブレン100と,独立電極105A,105Bの間を溶液で満たす。溶液107には,KCl等の電解質を含む。
(2) ステップS12
次に,上部ステージ112を下部ステージ116側に駆動し,図4に示すように,上部ステージ112と下部ステージ116に備わる挿入ピン131と窪み132を組み合わせ,機械的に上部ステージ112と下部ステージ116の位置をアライメントする。このアライメント工程によって,メンブレン付き基板113と独立電極付き基板114は,第1の基板101の開口部120と独立電極付き基板114の独立電極が一対一対応するようにアライメントされる。
メンブレン付き基板113は,上部ステージ112に設けられた窪みに嵌め込むことによって上部ステージに対して精度よく取り付けられる。また,独立電極付き基板114は,制御回路部115と共に下部ステージ116に設けられた窪みに嵌め込むことによって下部ステージ116に対して精度よく取り付けられる。従って,本実施例では,上部ステージ112と下部ステージ116をアライメントすることにより,メンブレン付き基板113と独立電極付き基板114のアライメントが行われる。
ステップS11の工程とステップS12の工程は順序が逆であっても構わない。
(3) ステップS13
更に,図3に示すように,上部ステージ112を下部ステージ116に近づけ,メンブレン付き基板113と独立電極付き基板114を,隔壁106を介して圧着し,メンブレン付き基板113と独立電極付き基板114の位置を固定する。
図6に示すように,このアライメント,圧着工程を経て,第1の基板101の開口部120からメンブレン100が露出した複数区画と,独立電極105A,105Bとをそれぞれ対応するように位置合わせした状態で,隔壁106で隔たれた複数の独立液槽108A,108Bが形成される。つまり,流路を用いずにメンブレン100と隔壁106で囲まれた密封された独立液槽を形成することができる。複数の独立電極105A,105Bは隔壁106により溶液が隔離されて実質的に絶縁されており,液槽には流路がなく溶液が液槽に密閉されている。
(4) ステップS14
ここで,独立液槽108A,108B間に,溶液のリークがあると,後に説明する細孔形成工程で細孔が形成されない,また,試料分析工程で,信号ノイズを発生させるなど,様々な不具合を生じさせる。そこで,隣接する独立電極105A,105B間に電圧を印加し,リーク電流値を測定する。
(5) ステップS15
リーク電流値は,この後説明する細孔形成工程や,試料分析工程で問題のないある一定のレベルを閾値と設定し,測定したリーク電流値を閾値と比較する。その閾値は,印加する電圧が0.1Vである場合に,後述のステップS21の際に細孔を流れる電流に比べて十分に小さな値,例えば100pAとする。
ステップS15の判定でリーク電流値が閾値以上である場合には,ステップS22に進み,リーク電流が検出された独立液槽108A,108Bを有する区画を不良と特定する。不良区画もしくは良品区画は,記憶部にて記憶しておく。
(6) ステップS16
ステップS15の判定でリーク電流値が閾値より小さければ,ステップS16に進み,図7に示すように,溶液の入ったノズル121を用いてメンブレン100の上側に溶液を導入し,第1の液槽109を形成する。これにより,メンブレン100の上下が溶液で満たされる。
(7) ステップS17
続いて,図8に示すように,第1の電極102と,独立電極105A,105B其々の間に電圧を印加し,既知の絶縁破壊のメカニズムによりメンブレン100に,ナノメートルサイズの細孔110A,110Bを形成する。
(8) ステップS18
ここで,細孔110A,110Bの径は,細孔に流れる電流値が大きいほど大きくなることから,電流値で制御できる(WO 2015/097765 A参照)。しかし,メンブレン100の親水化が不十分でメンブレン100と溶液が接しない場合,メンブレン上下に電圧が正常に印加されず,細孔が形成されない。そのため,所望のサイズの細孔が形成されたかを判断するために,第1の電極と複数の独立電極105A,105B間に,細孔形成工程で印加した電圧よりも小さい電圧を印加し,第1の電極102と,複数の独立電極105A,105B間に流れる電流値を測定する。
(9) ステップS19
第1の電極102と,独立電極105A,105B其々の間に流れる電流値が所望のサイズの細孔に対応する値になっているかどうかを判定する。
第1の電極102と独立電極105A,105Bの間に流れる電流値が所定の電流量に達しない区画が有った場合,その区画を不良と判断する。その後,ステップS22に進み,この不良区画を記憶部にて記憶しておく。
なお,各独立電極に印加する電圧及びシーケンスは,制御回路部115が制御し,複数区画で平行して細孔形成を行う。なお,先に説明した液槽形成後に不良と判断した区画には,この電圧を印加する工程や,電流を測定する工程は行う必要はない。良品区画のみに上記細孔形成工程及び電流値測定工程を行えば,細孔形成を効率よく行うことができる。
(10) ステップS20
次に,図9に示すように,ノズル121から第1の液槽109に試料118を導入する。
(11) ステップS21
最後に,図10に示すように,第1の電極102と独立電極105A,105B其々の間に電圧を印加する。電圧を印加することにより,細孔110A,110Bの周辺に電場が発生し,液中でチャージした生体試料118A,118Bが電場に引き寄せられる電気泳動の力が発生する。これにより,試料118A,118Bが細孔110A,110Bに導入され,細孔110A,110Bを通過する。ここで,検出される電流値は,生体試料が細孔110A,110Bを通過する前と,生体試料118A,118Bが細孔110A,110Bを通過中との間で変化する。生体試料118A,118Bの断面積により,細孔110A,110Bが一部封鎖され,細孔110A,110Bの抵抗値が変化するためである。これらの測定した電流値から,試料の構造を分析する。この封鎖電流測定による試料の構造分析は,不良区画以外の区画に対して実施すればよい。
以上の工程を経て,流路がなく,密閉された複数の独立液槽が実現され,複数の独立液槽を用いて,細孔形成,及び試料分析が実現される。
なお,上記の実施例で説明した内容は一例であり,この構成に限定されない。メンブレン付き基板と独立電極付き基板の間の位置アライメントには,挿入ピンを合わせる機械的なアライメント手法を用いた。しかし,例えば図11に示すように,装置にカメラ119を搭載し,メンブレン付き基板113に備わるパターンと,独立電極付き基板114に備わるパターンの位置関係を認識し,これらの基板の相対位置を制御しても構わない。また,カメラに代表される光学系の配置は,基板の間に限らない。上部ステージ112と下部ステージ116の駆動は,レバー式,モータや空気圧による制御等,既存のものを使えば良い。
制御回路部115は,独立した部品としたが,第2の基板104に備えてもよく,電源及び制御・検出データ取得ユニット117内に配置してもよく,装置のバリエーションは様々である。測定環境に適した系が構築されればよい。
分析デバイスに関しても,例えば,メンブレンには,シリコン窒化膜を用いたが,シリコン酸化膜,グラフェン,グラファイト,有機物質,又は高分子材料などが用いられてもよい。電極には,白金を用いたが,銀−塩化銀,金などの他の金属が用いられてもよい。第1の基板は,メンブレンが上側になるように設置したが,第1の基板がメンブレンの上側に位置する構成であってもよい。第2の基板にはガラスエポキシ基板を用いたが,テフロンなどの他のプリント基板,もしくはガラス基板,シリコン基板であってもよい。
図12は,アレイ数が49(7行,7列)の場合の第1の基板101,隔壁106及び第2の基板104のレイアウトを説明するための平面概念図である。図12に示す隔壁106には,図6における独立液槽108A,108Bに対応する円形の開口部があり,それ以外の領域は,隔壁材料がべた膜状に配置しているレイアウトである。つまり,隣接する独立液槽間は,隔壁で満たされている構造である。また,四角形で示されている第1の基板の開口部120は,図5における第1の基板101に設けられた開口部のことであり,これによりメンブレン100の裏面が露出されている。図12に示すように,第1の基板の開口部120と,独立電極105は,隔壁106の開口部により区分けされた独立液槽に内包される。
また,本実施例では,図5に示すように,隔壁106を第2の基板104側に設けたが,第1の基板101側に設けても構わない。隔壁にジメチルポリシロキサンを用いたが,絶縁体で,第1の基板と第2の基板間を圧着で十分密着できるエラストマー等の材料であれば,これに限らない。
第1の液槽サポート部103を,第1の液槽109が天井を有する構成にしたが,この構成に限定されない。例えば,第1の液槽サポート部が土手のように四方を囲う壁状になっており,第1の液槽の上部に大きな開口部が設けられた構成であってもよく,他の構造であってもよい。更に,第1の液槽の上部に大きな開口部が設けられた構成の場合は,試料を細孔に導入する手段は電気泳動に限らず,メンブレン上部に試料の位置を制御する駆動機構を置き,駆動機構を用いて試料の動作を制御しても良い(WO 2016/088486 A参照)。
なお,細孔110A,110Bはメンブレン100に予め形成されていてもよい。本実施例では,細孔110A,110Bは,メンブレン100に電圧を印加することにより形成されたが,これに限定されない。細孔110A,110Bは,電子線をメンブレン100に照射するなどの他の方法によって形成されてもよい(A. J. Storm et al., Nat. Mat. 2 (2003)参照)。
更には,溶液導入の際には,分析デバイスと溶液との濡れ性が高いことが必要である。濡れ性を高めるためには,メンブレン付き基板113と独立電極付き基板114に,溶液導入の前に表面処理を行うと効果的である。濡れ性を向上させる表面処理として,硫化水素と過酸化水素の混合液に分析デバイスを漬けて,有機物を除去してもよいし,溶液導入前にアルコールを導入し,それを溶液で置換してもよいし,分析デバイスを酸素プラズマ処理してもよい。また,これらを組み合わせてもよい。
<実施例2>
本実施例では,実施例1と同等の効果が得られる溶液の導入方法の別の例を示す。溶液の導入方法以外は,実施例1の方法を適用するため,工程や構造の説明を省略する。図1を用いて説明した実施例1の工程と異なるのは最初のステップS11の工程のみであるため,ここでは本実施例におけるステップS11の工程についてのみ説明し,その後の工程については説明を省略する。
図13は,本実施例における測定装置の要部模式図である。
本実施例では,図1の独立液槽形成における溶液107の導入は,図13に示す通り,メンブレン付き基板113の一面と独立電極付き基板114の一面の2箇所に対して行う。例えば,メンブレン付き基板113への溶液の導入には,上部ステージ112を用いて裏面が上側にくるように反転させ,反転させた状態でメンブレン付き基板113の裏面に溶液107を導入する。ただし,メンブレン付き基板113の溶液導入部が十分に濡れ性の高い状態であれば,基板を反転させることなく溶液を導入することができる。独立電極付き基板114への溶液導入方法は,実施例1に示す内容に準ずるため省略する。
次に,上部ステージ112と下部ステージ116を近づけ,2枚の基板に導入した溶液同士を接触させる。その後,位置アライメントし,メンブレン付き基板と電極付き基板とを,隔壁106を介して圧着する。図3に示すように,この溶液導入,アライメント,圧着工程を経て,隔壁106で隔たれた複数の独立液槽108A,108Bを形成する。つまり,流路を用いずに密封された独立液槽を形成することができる。
<実施例3>
本実施例では,実施例1に示した分析デバイスに比べて,液槽形成時の不良率を低減するデバイス構造を示す。
実施例1では,分析デバイスの平坦性などの理由により,分析デバイスの外側に位置する領域の隔壁と基板が,分析デバイスの内側に位置する領域の隔壁と基板より先に圧着された場合,分析デバイスの内側に位置する領域の隔壁と基板の間に溶液が滞留する。そのまま隔壁と基板間に溶液が滞留していると,独立液槽間で溶液がリークするため,滞留が発生した区画が不良となる。また,溶液のリークを無くすため,更に押し付けると,滞留していた溶液が独立液槽に流入することで,独立液槽内の圧力が増し,メンブレンを損傷させる場合がある。
本実施例では,隔壁以外は,実施例1の構造及び方法を適用するため,工程や構造の説明を省略する。図14及び図15は,本実施例における分析デバイスの要部断面模式図である。図16は,アレイ数が49(7行,7列)の場合の本実施例における隔壁の平面レイアウトを示す図である。図16に示すとおり,隔壁106はリング状であり,リングの内側は独立液槽の領域であり,リングの外側はデバイスの外側と通じている領域である。図14及び図15の断面模式図に示されているように,隣接する独立電極105A,105Bの間には隔壁が2重に存在することになる。
図14は,溶液導入,位置アライメント工程後のデバイス要部断面模式図である。メンブレン100と独立電極105A,105Bの間は溶液107で満たされており,隔壁106と第1の基板101間にも溶液が介入している。
図15は,圧着工程を経た後の分析デバイス要部断面模式図である。図15に示す通り,圧着工程後は,リング状の隔壁106により,独立液槽108A,108Bが形成される。ここで,分析デバイスの外側に位置する領域の隔壁106と第1の基板101が,分析デバイスの内側に位置する領域の隔壁106と第1の基板101より先に圧着された場合でも,独立液槽108A,108B間が隔壁106で密閉された状態を形成することができる。本実施例の構造の場合,隔壁106のリング外側が,分析デバイスの外側と繋がっており,液槽の隣接部に溶液領域よりも低圧力な領域が存在するため,つまり,隔壁間が解放された空間となるため,隔壁106と隔壁106の間から余分な溶液が外部に排出され,溶液の滞留による不良を防止できる。また,余分な溶液が独立液槽108A,108B内に流入することがないため,メンブレン100の損傷も防止できる。
ここで,リング状の隔壁の形成方法を挙げると,例えば,隔壁材料に感光性の樹脂を用いれば,リソグラフィー工法を用いて形成できる。もしくは,ソフトリソグラフィー工法を用いてモールドを押し付ける方法や,Oリングを配置するやり方でも形成できる。しかし,形成方法はこれらに限らない。
また,リング状の隔壁は,円形に限らず,独立液槽を形成できる形状であれば,多角形でも不定形でもよい。
<実施例4>
本実施例では,実施例3に示した分析デバイスより,デバイスの信頼性を向上させるデバイス構造を示す。隔壁以外は,実施例3の構造及び方法を適用するため,工程や構造の説明を省略する。
図17及び図18は,本実施例における分析デバイスの要部断面模式図である。本実施例における隔壁106は,独立電極105A,105Bの一部の領域を除いて,第2の基板104の表面を被覆した構造を有する。図17は,溶液導入,位置アライメント工程後のデバイス要部断面模式図である。2枚の基板101,104間が,溶液107で満たされている。図18は,圧着工程を経たあとの分析デバイス要部断面模式図である。図18に示す通り,圧着工程後は,隔壁106により,独立液槽108A,108Bが形成される。
ここで,隔壁106の最も高さの高い面は,実施例3と同じリング状構造をしており,隔壁のリング外側が分析デバイスの外側と繋がっているため,つまり,隔壁間が解放された空間となるため,隔壁と隔壁の間から余分な溶液が排出され,溶液の滞留による不良を防止できる。さらに,溶液の成分が,第2の基板材料を膨潤させたり溶解させるなど,特性を変化させる場合,本実施例の隔壁の構造は,第2の基板104と溶液107が直接接しない構造になっているため,第2の基板104を溶液から保護することができる。
ここで,リング状の隔壁106の形成方法を挙げると,例えば,隔壁材料を第2の基板104に塗布した後,ソフトリソグラフィー工法を用いてモールドを押し付ける方法で形成することができる。モールドの押しつけで貫通パターンの形成が難しい場合には,モールドで押し付けた後,独立電極105A,105Bを露出させる部分にレーザ光を照射して開口部を設ける方法でも形成できる。その他,レーザの代わりに,プラズマで等方的にエッチングし,独立電極の少なくとも一部が露出するように開口部を設ける方法でも形成できる。しかし,リング状の隔壁106の形成方法は,これらに限らない。
<実施例5>
本実施例では,実施例1に示した分析デバイスより,液槽形成時の不良率を低減するためのデバイス構造を示す。実施例1では,独立液槽内に,余分な溶液が流入した場合,メンブレン損傷がおこり,不良を発生させることがある。
本実施例では,液槽内の構造以外は,実施例1と同様の構造を適用する。図19及び図20は,本実施例における分析デバイスの要部断面模式図である。図19は,溶液導入後,位置アライメント工程前のデバイス要部断面模式図である。2枚の基板間が溶液107で満たされている。ここで,溶液107内には,複数の気相領域111を有する。
図20は,圧着工程を経たあとの分析デバイス要部断面模式図である。図20に示す通り,圧着工程後は,隔壁106により,独立液槽108A,108Bが形成される。ここで,独立液槽内に余分な溶液が流入した場合にも,独立液槽108A,108B間が隔壁106で密閉された状態を形成することができる。本実施例は,独立液槽内に溶液領域よりも低圧力な領域として気相領域111を有するため,溶液流入により液槽内の圧力が上昇するような場合においても,気相領域111がその圧力により体積収縮する。それにより,液槽内の圧力上昇が防止され,メンブレン損傷を防止できる。
ここで,気相領域111の形成方法を挙げると,例えば,エジェクター方式,キャビテーション方式,旋回流方式,加圧溶解方式等を用いてマイクロバブルを溶液中に発生させ,マイクロバブルを有する溶液を,実施例1もしくは実施例2に記載の方法で導入する方法である。もしくは,気相領域は,熱膨張性マイクロカプセルを用いて形成することもできる。しかし,気相領域の形成方法は,これらに限らない。
以上の実施例1〜5によれば,ソリッド式のナノポアシーケンサのアレイ化において,流路を無くしてデバイスの集積度を向上することができる。また,独立液槽への溶液供給方法を簡便化することができる。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく,様々な変形例が含まれる。上記実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり,必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また,ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることもできる。また,ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることもできる。また,各実施例の構成の一部について,他の構成を追加・削除・置換することもできる。
100:メンブレン
101:第1の基板
102:第1の電極
103:第1の液槽サポート部
104:第2の基板
105,105A,105B:独立電極
106:隔壁
107:溶液
108A,108B:独立液槽
109:第1の液槽
110A,110B:細孔
111:気相領域
112:上部ステージ
113:メンブレン付き基板
114:独立電極付き基板
115:制御回路部
116:下部ステージ
117:電源及び制御・検出データ取得ユニット
118,118A,118B:試料
119:カメラ
120:第1の基板の開口部
121:ノズル

Claims (12)

  1. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,アレイ状に配置された複数の独立電極を有する独立電極付き基板の間に溶液を導入する工程と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を,前記開口部と前記独立電極が一対一対応するようにアライメントする工程と,
    前記アレイ状に配置された前記複数の独立電極に対応する複数の開口を有する隔壁を間に介して前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を圧着する工程と,
    前記圧着により,少なくとも前記メンブレンと前記隔壁で囲まれた密封された液槽を形成する工程と,を含み,
    前記溶液を導入する工程において前記隔壁の複数の開口を覆うように前記溶液を導入することで,少なくとも,前記メンブレンと前記複数の開口を有する隔壁で囲まれた複数の密封された液槽を形成し,
    前記溶液を導入する工程において,前記独立電極付き基板上に前記溶液を導入し,前記メンブレン付き基板の一面を浸漬させることで,前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板の間に前記溶液を導入する,方法。
  2. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,アレイ状に配置された複数の独立電極を有する独立電極付き基板の間に溶液を導入する工程と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を,前記開口部と前記独立電極が一対一対応するようにアライメントする工程と,
    前記アレイ状に配置された前記複数の独立電極に対応する複数の開口を有する隔壁を間に介して前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を圧着する工程と,
    前記圧着により,少なくとも前記メンブレンと前記隔壁で囲まれた密封された液槽を形成する工程と,を含み,
    前記溶液を導入する工程において前記隔壁の複数の開口を覆うように前記溶液を導入することで,少なくとも,前記メンブレンと前記複数の開口を有する隔壁で囲まれた複数の密封された液槽を形成し,
    前記溶液を導入する工程の前に,前記メンブレン付き基板及び前記独立電極付き基板に,前記溶液の濡れ性を向上するための表面処理工程を有する,方法。
  3. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,アレイ状に配置された複数の独立電極を有する独立電極付き基板の間に溶液を導入する工程と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を,前記開口部と前記独立電極が一対一対応するようにアライメントする工程と,
    前記アレイ状に配置された前記複数の独立電極に対応する複数の開口を有する隔壁を間に介して前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を圧着する工程と,
    前記圧着により,少なくとも前記メンブレンと前記隔壁で囲まれた密封された液槽を形成する工程と,を含み,
    前記溶液を導入する工程において前記隔壁の複数の開口を覆うように前記溶液を導入することで,少なくとも,前記メンブレンと前記複数の開口を有する隔壁で囲まれた複数の密封された液槽を形成し,
    前記溶液を導入する工程において,前記メンブレン付き基板の一面及び前記独立電極付き基板の一面それぞれに前記溶液を導入し,導入した前記溶液同士を接触させる,方法。
  4. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,アレイ状に配置された複数の独立電極を有する独立電極付き基板の間に溶液を導入する工程と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を,前記開口部と前記独立電極が一対一対応するようにアライメントする工程と,
    前記アレイ状に配置された前記複数の独立電極に対応する複数の開口を有する隔壁を間に介して前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を圧着する工程と,
    前記圧着により,少なくとも前記メンブレンと前記隔壁で囲まれた密封された液槽を形成する工程と,を含み,
    前記溶液を導入する工程において前記隔壁の複数の開口を覆うように前記溶液を導入することで,少なくとも,前記メンブレンと前記複数の開口を有する隔壁で囲まれた複数の密封された液槽を形成し,
    前記複数の密封された液槽を形成した後に,
    隣接する前記独立電極の間に電圧を印加してリーク電流を測定する工程と,
    前記リーク電流の値が予め設定した閾値以上である場合に当該独立電極を含む区画を不良と判定する,方法。
  5. 前記複数の密封された液槽を形成した後,
    前記メンブレンに電圧を印加し前記メンブレンに細孔を形成する工程と,
    前記細孔に試料を導入する工程と,
    試料が前記細孔を通過するとき前記細孔を流れる電流を測定することで試料の構造を分析する工程と,を有する請求項1〜4いずれか1項に記載の方法。
  6. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,アレイ状に配置された複数の独立電極を有する独立電極付き基板の間に溶液を導入する工程と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を,前記開口部と前記独立電極が一対一対応するようにアライメントする工程と,
    前記アレイ状に配置された前記複数の独立電極に対応する複数の開口を有する隔壁を間に介して前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を圧着する工程と,
    前記圧着により,少なくとも前記メンブレンと前記隔壁で囲まれた密封された液槽を形成する工程と,を含み,
    前記溶液を導入する工程において前記隔壁の複数の開口を覆うように前記溶液を導入することで,少なくとも,前記メンブレンと前記複数の開口を有する隔壁で囲まれた複数の密封された液槽を形成し,
    前記複数の密封された液槽を形成した後,
    前記メンブレンに電圧を印加し前記メンブレンに細孔を形成する工程と,
    前記細孔を流れる電流を測定し,所定の電流値に達しない区画を不良区画とする工程と,
    前記細孔に試料を導入する工程と,
    試料が前記細孔を通過するとき不良区画以外の区画に対して前記細孔を流れる電流を測定して試料の構造を分析する工程と,を有する方法。
  7. 開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,
    独立電極が設けられた独立電極付き基板と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板の間に前記独立電極を内包する区画を形成する隔壁と,
    前記メンブレン付き基板に接続する第1のステージと,
    前記独立電極付き基板に接続する第2のステージと,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板をアライメントする機構と,
    前記第1のステージと前記第2のステージを接近させ,前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板を前記隔壁を介して押し付ける駆動部と,
    前記メンブレンを挟んで前記独立電極と反対側に配置された電極と前記独立電極の間に電圧を印加するための電源と,
    前記電源から電圧を印加することにより前記独立電極に流れる電流を測定する測定部と,
    を有する測定装置。
  8. 前記メンブレン付き基板には複数の前記開口部がアレイ状に配置され,前記独立電極付き基板には複数の前記独立電極がアレイ状に配置され,前記隔壁は前記アレイ状の独立電極に対応する複数の開口を有し,
    前記測定部は,複数の前記独立電極にそれぞれ接続しており,各前記独立電極に流れる電流をそれぞれ測定する,請求項に記載の測定装置。
  9. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,
    複数の独立電極がアレイ状に設けられた独立電極付き基板と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板の間に前記独立電極をそれぞれ内包する複数区画を形成する隔壁とを有し,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板と前記隔壁により,溶液が充填された液槽が複数構成されており,
    前記複数の独立電極は前記隔壁により溶液が隔離されて実質的に絶縁されており,前記液槽には流路がなく溶液が前記液槽に密閉されており,
    前記液槽それぞれの内部もしくは隣接部に溶液領域よりも低圧力な領域が存在する,分析デバイス。
  10. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,
    複数の独立電極がアレイ状に設けられた独立電極付き基板と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板の間に前記独立電極をそれぞれ内包する複数区画を形成する隔壁とを有し,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板と前記隔壁により,溶液が充填された液槽が複数構成されており,
    前記複数の独立電極は前記隔壁により溶液が隔離されて実質的に絶縁されており,前記液槽には流路がなく溶液が前記液槽に密閉されており,
    前記隔壁はリング状であり,隣接する前記独立電極間に前記隔壁が2重に存在する,分析デバイス。
  11. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,
    複数の独立電極がアレイ状に設けられた独立電極付き基板と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板の間に前記独立電極をそれぞれ内包する複数区画を形成する隔壁とを有し,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板と前記隔壁により,溶液が充填された液槽が複数構成されており,
    前記複数の独立電極は前記隔壁により溶液が隔離されて実質的に絶縁されており,前記液槽には流路がなく溶液が前記液槽に密閉されており,
    前記独立電極付き基板の表面を前記隔壁の材料が覆っており,
    前記独立電極付き基板の表面を覆う前記隔壁の材料には前記独立電極の少なくとも一部が露出するように開口部が設けてある,分析デバイス。
  12. アレイ状に配置された複数の開口部を塞ぐようにメンブレンが設けられたメンブレン付き基板と,
    複数の独立電極がアレイ状に設けられた独立電極付き基板と,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板の間に前記独立電極をそれぞれ内包する複数区画を形成する隔壁とを有し,
    前記メンブレン付き基板と前記独立電極付き基板と前記隔壁により,溶液が充填された液槽が複数構成されており,
    前記複数の独立電極は前記隔壁により溶液が隔離されて実質的に絶縁されており,前記液槽には流路がなく溶液が前記液槽に密閉されており,
    前記液槽内に気相領域を有するマイクロカプセルあるいはマイクロバブルを有する,分析デバイス。
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