JP6726034B2 - 線維芽細胞の増殖促進剤 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚の真皮内に存在する線維芽細胞を増殖させるために有効である線維芽細胞の増殖促進剤に関する。
人の真皮内に存在する線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などを産生する細胞であることが知られている。
この線維芽細胞は、加齢や紫外線暴露などによって損傷を受けたり、減少したりすると、シワやたるみなどの肌老化が生じやすくなることが知られている。
特許文献1の請求項5には、化粧品に許容される条件下で、TGFb1−Lを活性型TGFb1に変換する、化粧品に許容される天然抽出物の発明が記載されおり、前記天然抽出物にはパセリ根の抽出物が含まれている。
特許文献2の請求項7には、化粧品に、皮膚科的におよび/ 又は医薬品に許容される条件下で、特にTGFb1とLAPタンパク質( 潜在的にタンパク質に結合している物質)との結合を切断することにより、TGFb1−Lを活性型TGFb1に変換する、化粧品に、皮膚科的に又は医薬品に許容される天然抽出物の発明記載されており、前記天然抽出物にはパセリ根の抽出物が含まれている。
特許文献3には、有効量の発芽植物抽出物を含有する化粧品製剤の発明が記載されており、前記植物としてパセリが記載されている(請求項1、2)。
特開2009−292847号公報 特開2005−343884号公報 特開2004−532269号公報
本発明は、皮膚の線維芽細胞に作用して増殖を促進することができる線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、パセリの葉と溶媒を使用してパセリの葉抽出液を得る工程と前駆脂肪細胞の培養工程を有しており、
前記培養工程が、DMEM、FBS、インスリンおよびパセリの葉抽出液を含む分化誘導培地を使用して培養液を得る工程と、
その後、前記分化誘導培地からパセリの葉抽出液を除いた培地を使用して、前工程で得られた培養液をさらに培養して培養液を得る工程を含んでおり、
その後、得られた培養液の上清液を回収して、線維芽細胞の増殖促進物質を得る工程を有している、線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法を提供する。
また本発明は、パセリの葉と溶媒を使用してパセリの葉抽出液を得る工程と培養工程を有しており、
前記培養工程が、
DMEM、FBS、インスリン、IBMX(3-イソブチル-1-メチルキサンチン)を含む分化誘導培地1で前駆脂肪細胞を培養して第1培養液を得る工程、
前記分化誘導培地1に替えて、DMEM、FBS、インスリンおよびパセリの葉抽出液を含む分化誘導培地2を使用して前記第1培養液を培養して、第2培養液を得る工程、
前記分化誘導培地2に替えて、分化誘導培地2からパセリの葉抽出液を除いた分化誘導培地3を使用して前記第2培養液を培養して、第3培養液を得る工程を有しており、
さらに前記第3培養液の上清液を回収して線維芽細胞の増殖促進物質を得る工程を有している、線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法を提供する。
また本発明は、上記の製造方法により線維芽細胞の増殖促進物質を製造した後、
得られた線維芽細胞の増殖促進物質と化粧料成分を混合して皮膚化粧料を得る、皮膚化粧料の製造方法を提供する。
本発明の製造方法で得られた線維芽細胞の増殖促進物質は、線維芽細胞に作用させることによってコラーゲンを産生させることができる。
実施例1で得られた線維芽細胞の増殖促進物質を線維芽細胞に作用させたときのタンパク質(コラーゲン)産生量を示す図。
<線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法>
以下、本発明の製造方法を工程ごとに説明する。
最初の工程にて、パセリ(Petroselinum CrispumまたはPetroselinum sativum)の葉と溶媒を使用してパセリの葉抽出液を得る。
パセリ(Petroselinum Crispum)は葉のみであり、根、花、種子などの他の部位は含まれないが、天然物であるため、葉のほかにごく少量の根などが混入されていてもよい(好ましくは総質量の5質量%以下程度、より好ましくは3質量%以下程度、さらに好ましくは1質量%以下程度)。
パセリの葉は、乾燥していない生葉でもよいし、乾燥したものでもよいが、細断したものを使用することが好ましい。
抽出溶媒は、多価アルコール、メタノール、エタノール、またはそれらと水の混合液(水溶液)などを使用することができるが、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールから選ばれるもの、またはそれらから選ばれるものと水との混合液(例えば、アルコール濃度30〜70質量%)が好ましく、特に1,3−ブチレングリコールまたは1,3−ブチレングリコール水溶液が好ましい。
1,3−ブチレングリコール水溶液を使用するときは、1,3−ブチレングリコール水溶液の濃度は40〜60質量%が好ましい。
抽出条件は、パセリの葉の2〜20倍量(体積基準)程度の溶媒を使用して、室温(10〜30℃)で抽出することができるが、抽出時間の短縮や抽出固形分を増加させるため、加温(例えば、30℃超〜抽出溶媒の沸点までの温度範囲)してもよい。
パセリの葉抽出液は、市販品を使用することもでき、例えば、商品名パセリ抽出液BG−J(丸善製薬(株)製)などを使用することができる。
その他、公知の植物抽出液に製造方法を利用して製造することもできる。例えば、特開2000−239145号公報の段落番号19の抽出例4における植物をパセリの葉に替えて実施する方法、特開2002−53427号公報の実施例1、2の植物をパセリの葉に替えて実施する方法、特開2000−128765号公報のオリーブ枝葉部抽出例4のオリーブ枝葉部をパセリの葉に替えて実施する方法、特開2002−12516号公報の表2のパセリの茎葉をパセリの葉に替えて実施する方法などを利用して製造することもできる。
パセリの葉抽出液中の固形分濃度は、例えば1.0〜0.1質量%の範囲にすることができるが、前記範囲に制限されるものではない。また前記固形分濃度範囲、または前記固形分濃度の範囲外のいずれの場合も、適宜蒸留水などで希釈して次工程において使用することができる。
次工程以降は、培養工程である。
培養工程は、分化誘導培地を使用して前駆脂肪細胞を培養する工程であるが、必要に応じて前処理工程として、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)およびFBS(ウシ胎児血清)を含む培地(液体培地)により前駆脂肪細胞を増殖させて培養液を得る工程を実施することができる。
前駆脂肪細胞は、脂肪細胞の元になる細胞である。
FBSは、低グルコースDMEM中に5〜15質量%濃度になるように分散させたものを使用することができる。
培養条件は、37℃で5〜14日間が好ましい。なお、必要に応じて、前記培養期間の半分を経過したとき、古い培地を新しい培地に交換をすることができる。
第1工程にて、DMEM、FBS、インスリン、IBMX(3-イソブチル-1-メチルキサンチン)およびデキサメタゾンを含む分化誘導培地1(液体培地)で前駆脂肪細胞を培養して第1培養液を得る。
前処理工程を実施したときは、前処理工程で得られた前駆脂肪細胞が増殖された培養液(前処理工程培養液)を使用して、培地交換をして第1培養液を得る工程に移行する。
FBSは、高グルコースDMEM中に5〜15質量%濃度になるように分散させたものを使用することができる。
インスリンは、5〜15μg/mlを使用することができる。
IBMXは、0.1〜1.0mMを使用することができる。
デキサメタゾンは、0.05〜0.2μMを使用することができる。
培養条件は、37℃で1〜3日間が好ましい。
次の第2工程にて、前記分化誘導培地1に替えて、DMEM、FBS、インスリンおよびパセリの葉抽出液を含む分化誘導培地2(液体培地)を使用して第1培養液を培養し、第2培養液を得る。
FBSは、高グルコースDMEM中に5〜15質量%濃度になるように分散させたものを使用することができる。
インスリンは、1〜10μg/mlを使用することができる。
パセリの葉抽出液は1〜0.01質量%濃度になるように分散させたものを使用することができる。
培養条件は、37℃で2〜6日間が好ましい。なお、必要に応じて、前記培養期間の半分を経過したとき、古い分化誘導培地2を新しい分化誘導培地2に交換をすることができる。
次の第3工程にて、分化誘導培地2に替えて、分化誘導培地2からパセリの葉抽出液を除いた分化誘導培地3を使用して第2培養液を培養し、第3培養液を得る。
培養条件は、37℃で1〜3日間が好ましい。
その後の工程(第4工程)にて、第3培養液の上清液を回収して線維芽細胞の増殖促進物質を得る。
上清液に含まれている線維芽細胞の増殖促進物質は、液体のままで使用することもできるし、凍結乾燥などの方法で粉末にしたものを使用することもできる。
本発明の製造方法は、前処理工程、第1工程〜第4工程までを実施することができるが、第2工程〜第4工程までが必須工程であり、前処理工程と第1工程は実施することが好ましい工程である。
<第1の皮膚化粧料の製造方法>
本発明の第1の皮膚化粧料の製造方法は、上記した製造方法により線維芽細胞の増殖促進物質を製造した後、得られた線維芽細胞の増殖促進物質と化粧料成分を混合する方法である。
<第2の皮膚化粧料の製造方法>
本発明の第2の皮膚化粧料の製造方法は、上記した製造方法により線維芽細胞の増殖促進物質を製造した後、得られた線維芽細胞の増殖促進物質を線維芽細胞に作用させることでコラーゲンを産生させ、さらに前記方法にて産生させたコラーゲンを化粧料成分として使用して化粧料を製造する方法である。
本発明の第1および第2の皮膚化粧料の製造方法で使用できる化粧料成分としては、パセリの葉抽出液を挙げることができる。
また本発明の第1および第2の皮膚化粧料の製造方法で使用できる他の化粧料成分としては、公知の化粧料成分(例えば、特開平10−36279号公報の皮膚外用剤で使用している成分)を使用することができる。
公知の化粧料成分としては、油脂、ワックス、鉱物油、脂肪酸、溶媒(エタノール、多価アルコール、水など)、界面活性剤、ビタミン、アミノ酸、植物抽出物(パセリの葉抽出液を除く)、動物抽出物、無機顔料、着色剤(無機顔料を除く)、紫外線吸収剤、収斂剤、抗酸化剤、抗炎症剤、殺菌剤、保湿剤、香料、栄養強化剤、消臭剤などから選ばれるものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の製造方法で得られた皮膚化粧料中の線維芽細胞の増殖促進物質(上清液中の固形分)の含有割合は、1〜0.001質量%の範囲が好ましい。
他の化粧料成分としてパセリの葉抽出液を使用するときは、パセリの葉抽出液の濃度は1〜0.01質量%濃度の範囲が好ましい。前記パセリの葉抽出液の濃度は、得られたパセリの葉抽出液を抽出液濃度が1〜0.01質量%の濃度範囲になるように蒸留水で希釈して得ることができる。
本発明の皮膚化粧料の製造方法で得られた皮膚化粧料の剤型は、粉末状、顆粒状、液状、固形状、液状、ゲル状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状などにすることができるが、これらの剤型に限定されるものではない。
本発明の製造方法を適用できる皮膚化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、ローション、オイル、パックなどの基礎化粧品、シャンプー、リンス、ヘアートリートメント、ヘアクリーム、ポマード、ヘアスプレー、整髪料、染毛料、育毛料(養毛料)などの頭髪化粧料、ファンデーション、白粉、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、眉墨などのメークアップ化粧料などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下の実施例および参考例では、次の材料を使用した。
・パセリの葉抽出液:商品名パセリ抽出液BG−J;50質量%1,3−ブチレングリコール水溶液で抽出した製品(固形分濃度0.3質量%;丸善製薬株式会社)を使用した。
・マウス由来3T3-L1前駆脂肪細胞(DSファーマバイオメディカル社)
・ヒト正常線維芽細胞(クラボウ社)
・Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium(DMEM)
・FBS(ウシ胎児血清)
・IBMX(3-イソブチル-1-メチルキサンチン;3-isobutyl-1-metylxanthine)
・デキサメタゾン(Dexamethasone)
参考例1<毒性確認試験方法>
(1)線維芽細胞を96穴プレートに播種した。
(2)24時間、37℃インキュベーションした。
(3)パセリの葉抽出液を添加した新しい培地に交換した。
培地交換は、クリーンベンチ内にて、アスピレーターで古い培地(下層)を吸引して取り除いたあと、ピペットマンで新しい培地を添加する方法により実施した。培地交換の方法は、以下においても同様である。
(4)24時間、37℃インキュベーションした。
(5)MTTアッセイを実施した。
その結果、培地中のパセリ抽出液の固形分濃度が0.5質量%以下であれば毒性がないとみなされた。
実施例1<前駆脂肪細胞の分化誘導方法>
(1)3T3-L1細胞をdishに播種した(DMEM-低グルコース/10% FBS)。
(2)37℃、5日間培養した。
(3)24well plateに播種した(DMEM-低グルコース/10% FBS)。
(4)37℃、5日間培養した。
(5)培地交換(第1培養液の製造)
分化誘導培地1〔DMEM-高グルコース/10% FBS+10μg/mlインスリン、0.5mM IBMX (3-イソブチル-1-メチルキサンチン;3-isobutyl-1-metylxanthine)、0.1μMデキサメタゾン(Dexamethasone)〕に交換した。
(6)37℃、2日間培養した。
(7)培地交換(第2培養液の製造)
分化誘導培地2〔DMEM-高グルコース/10% FBS+5μg/mlインスリン+パセリの葉抽出液0.5〜0.0625質量%〕に交換した。前記パセリの葉抽出液は、抽出液濃度が0.5〜0.0625質量%の濃度範囲になるように蒸留水で希釈した。
(8)37℃、2日間培養した。
(9)培地交換(第2培養液の製造)
分化誘導培地2〔DMEM-高グルコース/10% FBS+5μg/mlインスリン+パセリの葉抽出液0.5〜0.0625質量%〕に交換した。前記パセリの葉抽出液は、抽出液濃度が0.5〜0.0625質量%の濃度範囲になるように蒸留水で希釈した。
(10)37℃、2日間培養した。
(11)培地交換(第3培養液の製造)
分化誘導培地3(DMEM-高グルコース/10% FBS+5μg/mlインスリン)に交換した。
(12)37℃、2日間培養した。
(13)培養上清液(線維芽細胞の増殖促進物質を含む上清液)を回収して、-80℃で保存した。
試験例1<線維芽細胞のコラーゲン産生ELISA方法>
実施例1の製造方法により得られた線維芽細胞の増殖促進物質を線維芽細胞に作用させたときのコラーゲン産生能を確認した。
(1)線維芽細胞を96穴プレートに播種した。
(2)37℃、1日間培養した。
(3)培地交換
脂肪細胞の培養上清(線維芽細胞の増殖促進物質を含む上清液)に交換、ポジティブコントロールとしてL-アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウム100μM)およびELISAプレートにヒト型Iコラーゲン(Human type I collagen;第一ファインケミカル社)100μl/well 添加し、プレートにコーティングした。
(4)細胞は、37℃、2日間培養した。ELISAプレートは冷蔵庫にて2日間安置した。
(5)ELISAプレートは0.05% PBS-T(リン酸緩衝液)200μl で洗浄した。
(6-1)ELISAプレートは洗浄後、免疫実験用ブロッキング剤であるブロックエース(Block Ace)150μlでプレートをブロッキングした。その後、37℃で1時間インキュベートした。
(6-2)同時に、別の96穴プレートにスタンダードとしてヒト型Iコラーゲン(Human type I collagen)0.5μg/ml から希釈して60μlおよび線維芽細胞の培養上清を60μlずつ添加した。また、10000倍希釈の抗コラーゲン型I(anti-collagen type I;ROCKLAND社)を60μlずつさらに添加した。このプレートも37℃で1時間インキュベートした。
(7)ELISAプレートのみを0.05% PBS-T200μlで洗浄した。
(8)洗浄したELISAプレートに別の96穴プレートで作製した混合液を100μlずつ添加し、37℃で1時間インキュベートした。
(9)0.05% PBS-T 200μl で洗浄した。
(10)500倍希釈のStreptavidin-HRP(R&D Systems社)100μl添加し、37℃で1時間インキュベートした。
(11)0.05% PBS-T 200μl で洗浄した。
(12)発色試薬であるABTS 150μl添加し、室温、暗所で20〜30分インキュベートした。
(13)405nmにおける吸光度を測定した。
(14)また、線維芽細胞のプレートは各wellのタンパク量を測定した。
結果を図1に示す。図1から明らかなとおり、本発明の製造方法で得られた線維芽細胞の増殖促進物質は、線維芽細胞に作用させることでコラーゲンの産生能が高められたことが確認された。
実施例2(肌用クリームの製造)
下記の成分(1)〜(5)を混合後に加熱溶解して75℃とし、これに混合・加熱融解し75℃とした(6)〜(9)および(12)を添加して乳化させた。撹拌冷却後、(10)および(11)を添加して、肌用クリームを得た。
(組成) (質量%)
(1)ステアリン酸 1.00
(2)バチルアルコール 1.00
(3)モノステアリン酸グリセリン 0.50
(4)スクアラン 15.00
(5)ソルビタンモノステアレート 2.00
(6)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.00
(7)水酸化カリウム 0.05
(8)カルボキシビニルポリマー 0.10
(9)パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.10
(10)線維芽細胞の増殖促進物質(実施例1) 0.10
(11)香料 0.10
(12)精製水 残部割合
合計 100.00
実施例3(肌用クリームの製造)
下記の成分(1)〜(5)を混合後に加熱溶解して75℃とし、これに混合・加熱融解し75℃とした(6)〜(9)および(12)を添加して乳化させた。撹拌冷却後、(10)〜(12)を添加して、肌用クリームを得た。
(組成) (質量%)
(1)ステアリン酸 1.00
(2)バチルアルコール 1.00
(3)モノステアリン酸グリセリン 0.50
(4)スクアラン 15.00
(5)ソルビタンモノステアレート 2.00
(6)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.00
(7)水酸化カリウム 0.05
(8)カルボキシビニルポリマー 0.10
(9)パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.10
(10)線維芽細胞の増殖促進物質(実施例1) 0.10
(11)パセリの葉抽出液(商品名パセリ抽出液BG−J) 0.10
(12)香料 0.10
(13)精製水 残部割合
合計 100.00
本発明の製造方法で得られた線維芽細胞の増殖促進物質は、皮膚の線維芽細胞に作用してコラーゲンなどの産生を促進する作用を有しているため、皮膚化粧料の有効成分として利用することができる。

Claims (8)

  1. パセリの葉と溶媒を使用してパセリの葉抽出液を得る工程と前駆脂肪細胞の培養工程を有しており、
    前記培養工程が、DMEM、FBS、インスリンおよびパセリの葉抽出液を含む分化誘導培地を使用して培養液を得る工程と、
    その後、前記分化誘導培地からパセリの葉抽出液を除いた培地を使用して、前工程で得られた培養液をさらに培養して培養液を得る工程を含んでおり、
    その後、得られた培養液の上清液を線維芽細胞の増殖促進物質として回収する工程を有している、線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法。
  2. パセリの葉と溶媒を使用してパセリの葉抽出液を得る工程と培養工程を有しており、
    前記培養工程が、
    DMEM、FBS、インスリン、IBMX(3-イソブチル-1-メチルキサンチン)およびデキサメタゾンを含む分化誘導培地1で前駆脂肪細胞を培養して第1培養液を得る工程、
    前記分化誘導培地1に替えて、DMEM、FBS、インスリンおよびパセリの葉抽出液を含む分化誘導培地2を使用して前記第1培養液を培養して、第2培養液を得る工程、
    前記分化誘導培地2に替えて、分化誘導培地2からパセリの葉抽出液を除いた分化誘導培地3を使用して前記第2培養液を培養して、第3培養液を得る工程を有しており、
    さらに前記第3培養液の上清液を線維芽細胞の増殖促進物質として回収する工程を有している、線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法。
  3. 前記培養工程が、第1培養液を得る工程の前処理工程として、DMEMおよびFBSを含む培地により前駆脂肪細胞を増殖させた培養液を得る工程を有している、請求項2記載の線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法。
  4. 前記溶媒が、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールから選ばれる多価アルコール、または前記多価アルコールから選ばれるものと水との混合液である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の線維芽細胞の増殖促進物質の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法により線維芽細胞の増殖促進物質を製造した後、
    得られた線維芽細胞の増殖促進物質と化粧料成分を混合して皮膚化粧料を得る、皮膚化粧料の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法により線維芽細胞の増殖促進物質を製造した後、
    得られた線維芽細胞の増殖促進物質を線維芽細胞に作用させることでコラーゲンを産生させる工程と、
    得られたコラーゲンと化粧料成分を混合して皮膚化粧料を得る工程を有している、皮膚化粧料の製造方法。
  7. 前記化粧料成分がパセリの葉抽出液である、請求項5または6記載の皮膚化粧料の製造方法。
  8. 前記化粧料成分が、油脂、ワックス、鉱物油、脂肪酸、溶媒、界面活性剤、ビタミン、アミノ酸、植物抽出物(パセリの葉抽出液を除く)、動物抽出物、無機顔料、着色剤(無機顔料を除く)、紫外線吸収剤、収斂剤、抗酸化剤、抗炎症剤、殺菌剤、保湿剤、香料、消臭剤を含むものから選ばれるものである、請求項5または6記載の皮膚化粧料の製造方法。
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