JP6723711B2 - 外用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘパリン類似物質と、ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を含有する外用組成物に関する。より具体的には、ヘパリン類似物質を含有していながら、塗布時のヌルヌルとした感触(皮膚上を滑るような感覚(ぬるつき感))が抑えられていることから肌馴染みが良く、しかも浸透感及び保湿感に優れる外用組成物に関する。
ヘパリン類似物質は、コンドロイチン多硫酸等の多硫酸化ムコ多糖であり、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用等を有することが知られており、しかも、副作用が少ないことから外用組成物の有効成分として多く使用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、ヘパリン類似物質は、塗布時にややヌルヌルとした感触(皮膚上を滑るような感触)を生じることから肌馴染みが劣り、また、浸透感や保湿感が得られにくいという問題があった。このように、ヘパリン類似物質については使用感が優れているとは決していえないものであったが、薬理効果にのみ注目が集まり、使用感の改善については多く検討されてこなかった。
例えば、外用組成物の保湿感の改善には、ヒアルロン酸を配合することが知られているが、ヒアルロン酸を配合すると、べたつきを生じるなどの欠点がある。従来、このようなヒアルロン酸の欠点を解消する処方について種々検討されている。例えば、特許文献2には、ヒアルロン酸と共に、ガム質、特定の四級アンモニウム塩を配合することによって、べたつきを抑制して使用感を向上できることが報告されている。また、特許文献3には、ヒアルロン酸と、1,2−ペンタンジオール、ポリグリセリン、及び/又はポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルとを併用することによっても、べたつきを抑制して使用感を向上できることが報告されている。
しかしながら、特許文献2及び3の技術では、ヒアルロン酸が本来備える保湿感が損なわれてしまうという欠点があり、また、ヒアルロン酸は肌馴染みが良くなく、浸透感も得られにくいことから、ヘパリン類似物質に、ヒアルロン酸を配合しても、使用感に優れた外用組成物を得ることができなかった。
特公昭62−4362号公報 特開平9−95432号公報 特開2000−344656号公報
本発明は、ヘパリン類似物質を含有する外用組成物において、塗布時のぬるつき感を抑えることで肌馴染みに優れ、かつ満足のいく浸透感と保湿感を備えさせる製剤技術を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、ヘパリン類似物質を含有する外用組成物に、ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を配合することによって、塗布時のぬるつき感を抑えることで肌馴染みに優れ、かつ満足のいく浸透感と保湿感を備えさせ得ることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)ヘパリン類似物質と、(B)ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を含有する、外用組成物。
項2. 前記(A)成分が0.05〜3重量%である、項1記載の外用組成物。
項3. 前記(A)成分1重量部あたり、前記(B)成分が0.002〜2重量部である、項1又は2記載の外用組成物。
項4. 医薬品又は化粧料である、項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
本発明によれば、ヘパリン類似物質を含有する外用組成物に、ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を配合することによって、塗布時のぬるつき感を抑えることにより肌馴染みに優れ、かつ満足のいく浸透感と保湿感を備えさせることができる。そのため、本発明によれば、高い機能性と良好な使用感を兼ね備えた外用組成物の提供が可能になる。
1.外用組成物
本発明の外用組成物は、ヘパリン類似物質((A)成分と表記することもある)と、ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩((B)成分と表記することもある)を含有することを特徴とする。以下、本発明の外用組成物について詳述する。
(A)ヘパリン類似物質
ヘパリン類似物質とは、コンドロイチン多硫酸等の多硫酸化ムコ多糖であり、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
本発明で使用されるヘパリン類似物質の由来については、特に制限されないが、例えば、ムコ多糖類を多硫酸化することにより得られたもの、食用獣の組織(例えば、ウシやブタ等の気管軟骨を含む肺臓)から抽出したもの等が挙げられる。本発明の外用組成物では、ヘパリン類似物質として、日本薬局方外医薬品規格に収戴されているヘパリン類似物質が好適に使用される。
本発明の外用組成物における(A)成分の含有量については、後述するヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩の含有量等により、適宜設定すればよいが、例えば、0.05〜3重量%が挙げられる。また、薬理作用を発揮しながら、塗布時のぬるつき感を抑える(肌馴染みを向上させる)とともに、浸透感及び保湿感を向上させるという観点から、本発明の外用組成物における(A)成分の含有量として、好ましくは0.1〜3重量%、より好ましくは0.1〜1重量%、更に好ましくは0.3〜1重量%が挙げられる。
(B)ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩
本発明の外用組成物は、前記(A)成分と共に、ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を含有する。ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を使用することにより、(A)成分が配合されているにもかかわらず、塗布時のぬるつき感を抑制えることで肌馴染みに優れ、かつ満足のいく浸透感及び保湿感を備えさせることが可能になる。
ヒアルロン酸オリゴ糖は、グルクロン酸の1位の炭素原子とN−アセチルグルコサミンの3位の炭素原子がグリコシド結合により結合した2糖を繰り返し単位として、当該繰り返し単位を1個以上含むオリゴ糖である。
本発明で使用されるヒアルロン酸オリゴ糖の塩については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;トリ(n−ブチル)アミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、アミノ酸塩等のアミン塩等が挙げられる。これらのヒアルロン酸オリゴ糖の塩の中でも、好ましくはアルカリ金属塩、更に好ましくはナトリウム塩が挙げられる。
ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩の構成単糖の数については、特に制限されないが、例えば、2〜16糖程度が挙げられる。塗布時のぬるつき感を抑える(肌馴染みを向上させる)とともに、浸透感及び保湿感をより一層向上させるという観点から、ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩の構成単糖の数として、好ましくは2〜12糖、更に好ましくは2〜10糖、特に好ましくは2〜8糖が挙げられる。
本発明で使用されるヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩は、飽和型又は不飽和型いずれか一方を単独で使用してもよく、飽和型及び不飽和型を組み合わせて使用してもよい。塗布時のぬるつき感を抑える(肌馴染みを向上させる)とともに、浸透感及び保湿感をより一層向上させるという観点から、好ましくは不飽和型ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩が挙げられる。本発明において、飽和型のヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩とは、全ての構成単糖におけるピラノース骨格が単結合で形成されているヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩である。不飽和型のヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩とは、少なくとも1つの構成単糖におけるピラノース骨格に二重結合が含まれているヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩である。不飽和型のヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩として、具体的には、非還元末端に位置するグルクロン酸の4位の炭素原子に結合している水酸基が除去され、4位の炭素原子と5位の炭素原子が二重結合で結合しているヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩が挙げられる。
ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩は、ヒアルロン酸を加水分解することによって製造することができ、また、酵素反応、化学合成、微生物培養等によって製造することもできる。ヒアルロン酸を加水分解してヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を製造する方法としては、例えば、酵素分解法、アルカリ分解法、加熱処理法、超音波処理法等の公知の方法が挙げられる。具体的には、酵素分解法としては、ヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ(睾丸由来)、ヒアルロニダーゼ(Streptomyces由来)、ヒアルロニダーゼSDなど)等のヒアルロン酸加水分解酵素で、ヒアルロン酸を分解する方法が挙げられる。また、アルカリ分解法としては、具体的には、ヒアルロン酸を含む水溶液に1N程度の水酸化ナトリウム等の塩基を加え、数時間加温して、低分子化させる方法等が挙げられる。更に、微生物培養によって製造する方法としては、例えば、ヒアルロン酸及び/又はその塩の水溶液中で、ヒアルロン酸及び/又はその塩の分解能を有する微生物(例えば、Streptomyces、Streptococcus、Peptococcus、Arthrobacter、Proteus、Flavobacterium等)を培養する方法が挙げられる。
ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩は市販されており、本発明では、市販品を使用してもよい。ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩の市販品としては、具体的には、飽和型のヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩としては、商品名「ヒアルロン酸オリゴ糖6糖」(株式会社糖質科学研究所)、商品名「ヒアルロン酸オリゴ糖8糖」(株式会社糖質科学研究所)、商品名「ヒアルロン酸オリゴ糖10糖」(株式会社糖質科学研究所)、商品名「ヒアルロン酸オリゴ糖12糖」(株式会社糖質科学研究所)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide」(2糖と4糖の混合物、AdipoGen社製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide」(4〜8糖の混合物、AdipoGen社製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide(<1.5kDa)」(2糖と4糖の混合物、AdipoGen社製)、商品名「マイクロヒアルロン酸FCH」((12〜14糖の混合物、キッコーマンバイオケミファ社製)等が挙げられる。また、不飽和型のヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩としては、具体的には、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp2」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp4」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp6」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp8」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp10」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp12」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp14」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp18」(Iduron Ltd製)、商品名「Hyaluronic Acid Oligosaccharide,dp20」(Iduron Ltd製)等が挙げられる。
本発明の外用組成物において、(B)成分として、ヒアルロン酸オリゴ糖又はその塩を1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の外用組成物において、(B)成分の含有量については、特に制限されないが、例えば0.0001〜1.5重量%が挙げられる。また、塗布時のぬるつき感を抑える(肌馴染みを向上させる)とともに、浸透感及び保湿感をより一層向上させるという観点から、本発明の外用組成物における(B)成分の含有量として、好ましくは0.002〜1.5重量%、より好ましくは、0.01〜1重量%、更に好ましくは0.1〜1重量%が挙げられる。
また、本発明の外用組成物において、(A)成分と(B)成分の比率については、特に制限されないが、塗布時のぬるつき感を抑える(肌馴染みを向上させる)とともに、浸透感及び保湿感をより一層向上させるという観点から、(A)成分1重量部あたり、(B)成分が、好ましくは0.002重量部以上、より好ましくは0.002〜2重量部が挙げられる。とくに、(A)成分1重量部あたり、(B)成分が、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.01〜2重量部、更に好ましくは0.1〜2重量部を充足する場合には、塗布時のぬるつき感のなさ及び保湿感をより向上させることができる。
(C-1)ヒアルロン酸及び/又はその塩、並びに(C-2)低分子化ヒアルロン酸及び/又はその塩
本発明の外用組成物は、重厚な塗布感及び保湿感を備えさせるために、必要に応じて、ヒアルロン酸及び/又はその塩((C-1)成分と表記することもある)を含んでいてもよい。
ヒアルロン酸は、グルクロン酸の1位の炭素原子とN−アセチルグルコサミンの3位の炭素原子がグリコシド結合により結合した2糖を繰り返し単位として含む多糖である。
本発明で使用されるヒアルロン酸の塩については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;トリ(n−ブチル)アミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、アミノ酸塩等のアミン塩等が挙げられる。これらのヒアルロン酸の塩の中でも、好ましくはアルカリ金属塩、更に好ましくはナトリウム塩が挙げられる。
本発明で使用されるヒアルロン酸及び/又はその塩の平均分子量については、特に制限されないが、例えば50万以上、好ましくは50万〜300万が挙げられる。特に、重厚な塗布感及び保湿感を向上させるという観点から、ヒアルロン酸の平均分子量として、好ましくは80万〜250万、更に好ましくは100万〜250万が挙げられる。本発明において、ヒアルロン酸及び/又はその塩の平均分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)法によって、プルランを標準物質として使用して求められる重量平均分子量である。
本発明で使用されるヒアルロン酸及び/又はその塩の由来については、特に制限されず、鶏冠、臍帯、皮膚、関節液等の生体組織から得られた天然由来であってもよく、また、酵素反応、化学合成、微生物培養等によって生成させたものであってもよい。
ヒアルロン酸及び/又はその塩は市販されており、本発明では、市販品を使用してもよい。ヒアルロン酸及び/又はその塩の市販品としては、具体的には、商品名「ヒアルロンサン HA−LQH」(平均分子量120〜220万;キユーピー株式会社)、商品名「ヒアルロンサン HA−LQ」(平均分子量85〜160万;キユーピー株式会社)、商品名「ヒアルロン酸FCH−200」(平均分子量180〜220万;キッコーマンバイオケミファ株式会社)、商品名「ヒアルロン酸FCH−150」(平均分子量140〜180万;キッコーマンバイオケミファ株式会社)、商品名「ヒアルロン酸FCH−120」(平均分子量100〜140万;キッコーマンバイオケミファ株式会社)、商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウム HA9」(平均分子量80〜120万;株式会社 資生堂)、商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウム HA12」(平均分子量110〜160万;株式会社 資生堂)、商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウム HA20」(平均分子量190〜270万;株式会社 資生堂)等が挙げられる。
本発明の外用組成物において、(C-1)成分として、ヒアルロン酸又はその塩を1種単独で使用してもよく、またこれらを2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の外用組成物において(C-1)成分を含有させる場合、その含有量については、特に限定されないが、例えば、0.05重量%以上に設定することによって、ヒアルロン酸及び/又はその塩特有の重厚な塗布感と保湿感を効果的に発揮することが可能になる。また、従来技術では、このような含有量で(C-1)成分を含有させると、べたつきが生じたり、塗布時に伸ばし難くなったりするが、本発明の外用組成物では、(B)成分を配合することにより、べたつきを抑制し、塗布時に伸ばしやすくすることができる。これらの使用感をより一層満足させるという観点から、(C-1)成分の含有量として、好ましくは0.05〜2重量%、更に好ましくは0.05〜1重量%が挙げられる。
本発明の外用組成物は、重厚な塗布感及び保湿感を備えさせるために、必要に応じて、低分子化ヒアルロン酸及び/又はその塩((C-2)成分と表記することもある)を含んでいてもよい。
本発明で使用される低分子ヒアルロン酸の塩については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;トリ(n−ブチル)アミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、アミノ酸塩等のアミン塩等が挙げられる。これらの低分子ヒアルロン酸の塩の中でも、好ましくはアルカリ金属塩、更に好ましくはナトリウム塩が挙げられる。
本発明で使用される低分子ヒアルロン酸及び/又はその塩の平均分子量は、通常8千〜12万程度であればよいが、好ましくは5万〜12万が挙げられる。本発明において、低分子ヒアルロン酸及び/又はその塩の平均分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)法によって、プルランを標準物質として使用して求められる重量平均分子量である。
低分子ヒアルロン酸及び/又はその塩は、ヒアルロン酸を加水分解することによって製造することができ、また、酵素反応、化学合成、微生物培養等によって製造することもできる。
低分子ヒアルロン酸及び/又はその塩は市販されており、本発明では、市販されているものを使用してもよい。低分子ヒアルロン酸及び/又はその塩の市販品としては、具体的には、商品名「ヒアロオリゴ」(平均分子量1万以下、キユーピー株式会社)、商品名「ヒアルロン酸FCH−SU」(平均分子量5〜11万、キッコーマンバイオケミファ株式会社)、商品名「ヒアルロン酸(L)」(平均分子量5万以下、株式会社FAPジャパン)、商品名「ヒアルロン酸(SL)」(平均分子量1万以下、株式会社FAPジャパン)等が挙げられる。
本発明の外用組成物において、(C-2)成分として、低分子ヒアルロン酸又はその塩を1種単独で使用してもよく、またこれらを2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の外用組成物において(C-2)成分を含有させる場合、その含有量については、特に制限されないが、例えば0.001〜3重量%が挙げられる。重厚な塗布感及び保湿感をより一層満足にさせるという観点から、(C-2)成分の含有量として、好ましくは0.002〜2重量%、更に好ましくは0.002〜1重量%が挙げられる。

本発明の外用組成物は、水を基剤として用いて所望の剤型に調製される。本発明の外用組成物において、水の配合量については、外用組成物の剤型等に応じて適宜設定すればよいが、例えば20〜95重量%、好ましくは30〜95重量%、更に好ましくは35〜95重量%が挙げられる。
その他の成分
本発明の外用組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、生理学的に有用な機能性を示す機能性成分が含まれていてもよい。このような機能性成分としては、化粧料や外用医薬品等に配合可能なものであることを限度として特に制限されないが、例えば、水溶性のビタミン類、油溶性のビタミン類、酵素、ペプチド、アミノ酸、ホルモン、各種サイトカイン、各種動植物抽出物、ステロイド剤、保湿剤、美白剤、生薬、抗ヒスタミン剤、収斂剤、細胞賦活剤、角質軟化剤、局所麻酔剤、抗炎症剤、酸化防止剤、抗菌剤、鎮痒剤、皮膚保護剤、血行促進剤、ステロール類等が挙げられる。
また、本発明の外用組成物は、前述する成分の他に、所望の剤型に調製するために、他の基剤や添加剤が含まれていてもよい。このような基剤や添加剤としては、化粧料や外用医薬品等に配合可能でものであることを限度として特に制限されないが、例えば、油性成分、低級アルコール、界面活性剤、防腐剤、増粘剤、香料、顔料、緩衝剤、pH調整剤等が挙げられる。
油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源や、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、例えば、炭化水素類、油脂類、高級アルコール類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、油溶性紫外線吸収剤類等が挙げられる。油性成分として、具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類;オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モクロウ、モンタンワックス等のロウ類;2−エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸セチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、マカデミアンナッツ脂肪酸フィトステリル等のエステル類;ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類;ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体;デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類;パラアミノ安息香酸エチル、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、オキシベンゾン等の油溶性紫外線吸収剤類等が挙げられる。これらの油性成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、イソプロパノール等の低級1価アルコール;プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール、1,2−ペンタンジオール等挙げられる。これらの低級アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、具体的には、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、具体的には、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリンナトリウム等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アミドアミン型両性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ベンジルアルコール、クロロブタノール、ソルビン酸及びその塩、グルコン酸クロルヘキシジン等が挙げられる。これらの防腐剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カルボキシエチルセルロース等が挙げられる。これらの増粘剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
製造方法
本発明の外用組成物は、前記(A)及び(B)成分と共に、必要に応じて添加される(C-1)成分及び/又は(C-2)成分、他の機能性成分、基剤、添加剤等を混合し、所望の製剤形態に調製することによって得ることができる。また、前記(C-1)成分及び/又は(C-2)成分は、(B)成分によって水への溶解性が向上するので、本発明の外用組成物の製造において、(C-1)成分及び/又は(C-2)成分を水に溶解させる際に、(B)成分を共存させることが好ましい。(C-1)成分及び/又は(C-2)成分を水に溶解させる際に(B)成分を共存させる方法としては、例えば、(C-1)成分及び/又は(C-2)成分、並びに(B)成分を同時に水に添加する方法;水に(C-1)成分及び/又は(C-2)成分を添加し、(C-1)成分及び/又は(C-2)成分が溶解するまでに(B)成分を添加する方法;水に(B)成分を添加した後に(C-1)成分及び/又は(C-2)成分を添加する方法が挙げられる。
剤型及び製剤形態
本発明の外用組成物は、液状、固形状、クリーム状、ジェル状等のいずれの剤型であってもよい。これらの剤型の中でも、液状の外用組成物は、塗布時のぬるつき感のなさ(肌馴染みの良さ)、浸透感及び保湿感等の効果を実感し易いため、本発明の外用組成物の剤型として好適である。
本発明の外用組成物は、化粧料、外用医薬品(医薬部外品を含む。)等の皮膚外用剤の製剤形態で使用される。本発明の外用組成物の製剤形態については、特に制限されないが、例えば、クリーム、化粧水、美容液、乳液、ジェル、口紅、ファンデーション等の化粧料;液剤(ローション剤、スプレー剤、エアゾール剤、及び乳液剤を含む)、フォーム剤、軟膏剤、クリーム剤、ジェル剤、貼付剤等の外用医薬品が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、塗布時のぬるつき感のなさ(肌馴染みの良さ)、浸透感及び保湿感等の効果を実感させ易くするという観点から、好ましくは化粧水、美容液、乳液及び液剤が挙げられる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例:「ヒアルロン酸オリゴ糖」の製造方法
以下に示す実施例、比較例、及び処方例において、「ヒアルロン酸オリゴ糖」は、特開2008−35858号公報に記載の方法に従って製造したものを使用した。具体的には、ヒアルロン酸ナトリウムの1重量%水溶液中で、アースロバクター アトロシアネウスJU-01(Arthrobacter atrocyaneus JU-01)株(独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター 受託番号:NITE P−245)を25℃で120時間静置培養した。その後、0.22μmのメンブレンフィルターで当該菌株を除去し、凍結乾燥することにより不飽和型ヒアルロン酸オリゴ糖を得た。得られたヒアルロン酸オリゴ糖は、2糖(構成単糖数が2)であり、非還元末端に位置するグルクロン酸の4位の炭素原子に結合している水酸基が除去され、4位の炭素原子と5位の炭素原子が二重結合で結合している不飽和型の構造を有していた。
試験例:外用組成物の評価
表1に示す組成の外用組成物を調製した。具体的には、室温の水に、全ての成分を同時に所定量添加し、室温でプロペラ攪拌機にて500rpmの速度で撹拌することにより、全ての成分を完全に溶解させた外用組成物を製造した。
評価モニター10名によって、各外用組成物約0.5gを腕に塗布し、塗布時の使用感(ぬるつき感のなさ)及び塗布後の使用感(浸透感、保湿感)について評価した。評価は、以下に示す基準で1点〜10点の間で評点化したVisual Analogue Scale(以下、VASと記載する)によるアンケートを実施することにより行った。アンケート結果を平均し、小数点第一位を四捨五入することにより、評価点とした。実施例1〜8及び比較例2〜6の評価点について、比較例1の評価点を基準(100)とした値を算出、すなわち、それぞれの実施例及び比較例の評価点を、比較例1の評価点(基準)で除算して100パーセント(小数点第一位を四捨五入)表記とした。得られた結果を表1に示す。
<ぬるつき感のなさ>
1点:塗布時に滑りがあり、肌馴染みが悪い。
10点:塗布時に滑りがなく、肌馴染みが良い。
<浸透感>
1点:塗布から15秒後に浸透感がない。
10点:塗布から15秒後に浸透感がある。
<保湿感>
1点:塗布から15秒後にしっとりとした感じがない。
10点:塗布から15秒後にしっとりとした感じがある。
ヘパリン類似物質を単独で含む場合(比較例1〜3)には、塗布時のぬるつき感があり、浸透感及び保湿感のいずれについても満足のいく結果とはならなかった。また、ヒアルロン酸または低分子ヒアルロン酸を含有する場合、保湿感は向上するものの、ぬるつき感が見られ、肌馴染み及び浸透感が著しく低下した(比較例5及び6)。一方、ヒアルロン酸オリゴ糖を単独で含む場合(比較例4)は、ぬるつき感のなさが向上し、浸透感は得られるものの、保湿感を覚えにくく、満足のいくものではなかった。
これに対して、ヘパリン類似物質とともに、ヒアルロン酸オリゴ糖を含む場合(実施例1〜8)では、ヘパリン類似物質由来のぬるつき感が抑制されていることから肌馴染みが良く、また、浸透感及び保湿感のすべての点で良好であった。特に、ヘパリン類似物質が0.3〜1重量%であり、且つヒアルロン酸オリゴ糖が0.005重量%以上、特に0.01重量%以上の場合には、使用感がとりわけ良好になる傾向が見られた。
処方例
表2及び3に示す組成の化粧水を常法に従って調製した。具体的には、まず表2及び3の(II)に示す成分を、プロペラ撹拌機にて500rmpの速度で撹拌混合することにより溶解し、混合液(II)を調製した。ついで、(I)及び(III)に示す成分をそれぞれ撹拌、溶解し、混合液(I)及び(III)を調製した。混合液(III)を撹拌しながら、混合液(I)及び(II)を加えて溶解させることにより、化粧水を調製した。得られた化粧水は、いずれも、ヒアルロン酸オリゴ糖を含有しない場合に比べて、塗布時のぬるつき感のなさ並びに塗布後の浸透感及び保湿感に優れていた。また、処方例4〜20については、混合液(II)の調製の際、ヒアルロン酸オリゴ糖の存在下でヒアルロン酸ナトリウムを溶解させることで、ヒアルロン酸オリゴ糖を含まない場合に比べて、ヒアルロン酸ナトリウムの溶解時間を約半分に短縮できた。具体的には、処方例4では溶解時間は35分程度であったが、処方例4からヒアルロン酸オリゴ糖を除いた場合には80分程度要した。

Claims (4)

  1. (A)ヘパリン類似物質と、(B)ヒアルロン酸オリゴ糖及び/又はその塩を含有する、外用組成物(但し、養毛化粧料と、カチオン化ヒアルロン酸及び/又はその塩を含有する場合とを除く)。
  2. 前記(A)成分が0.05〜3重量%である、請求項1記載の外用組成物。
  3. 前記(A)成分1重量部あたり、前記(B)成分が0.002〜2重量部である、請求項1又は2記載の外用組成物。
  4. 医薬品又は化粧料である、請求項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
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