JP6722632B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機に関する。

パチンコ遊技機に代表される遊技機には、所定条件に応じて一の演出モードから他の演出モードに移行させることによって、遊技中に実行される演出を或る時点から大幅に変化させるものが存在する。
この種の遊技機として、下記の特許文献１を例示する。

特許文献１には、小当り遊技の当選を契機として、通常モード又は確変モードから特殊モードに移行する遊技機が開示されている。そして、該遊技機は、特殊モードに滞在している場合には、特殊変動パターンテーブルの中から特別図柄の変動パターンを選択する。これにより、遊技中に行われる演出の内容が大幅に変化することになる。

特開２０１６−９７１６６号公報

特許文献１のような遊技機において、演出モードを移行時には背景表示を変化させる等の演出を行うことによって遊技者の関心を惹きつけて、遊技興趣の向上を図るのが一般的である。
しかしながら、演出モードの移行時に行われる従来の演出制御は、状況によっては必ずしも遊技興趣の向上につながらず、未だ改善の余地があった。

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、演出モードを移行する際に遊技興趣の向上を図りうる遊技機を提供するものである。

本発明によれば、図柄変動の開始において当り遊技の当否判定を行う当否判定手段と、第一の当り遊技が行われた場合には遊技者にとって有利な有利状態に移行させ、第二の当り遊技が行われた場合には前記有利状態より不利な状態に移行させる遊技状態制御手段と、第一の演出モード及び第二の演出モードを少なくとも含む複数種類の演出モードを制御する演出モード管理手段と、前記第一の演出モードから前記第二の演出モードに移行する場合の少なくとも一部において、演出モードの移行を遊技者に示唆又は報知するモード移行演出を実行する演出制御手段と、を備え、移行条件が成立すると前記第一の演出モードから前記第二の演出モードに移行可能な特定の図柄変動において前記第二の当り遊技の当選が報知される場合に、前記モード移行演出が実行されずに該第二の当り遊技の当選が報知される場合の方が、前記モード移行演出が実行されてから該第二の当り遊技の当選が報知される場合より多い遊技機が提供される。

また、本発明によれば、図柄変動の開始において当り遊技の当否判定を行う当否判定手段と、第一の当り遊技が行われた場合には遊技者にとって有利な有利状態に移行させ、第二の当り遊技が行われた場合には前記有利状態より不利な状態に移行させる遊技状態制御手段と、第一の演出モード及び第二の演出モードを少なくとも含む複数種類の演出モードを制御する演出モード管理手段と、図柄変動の変動期間における演出の過程が規定されている複数種類の演出ルートから一の演出ルートを設定する演出ルート設定手段と、設定された演出ルートに基づく演出を、図柄変動の変動期間内に実行する演出制御手段と、を備え、前記演出ルート設定手段によって設定される演出ルートには、前記第一の演出モード及び前記第二の演出モードの双方において前記当否判定の当選を報知する図柄変動に対して設定可能な特定ルートが含まれ、前記第一の演出モードの滞在中に行われる演出抽選の結果に係わらず不変である移行条件が成立すると前記第一の演出モードから前記第二の演出モードへのモード移行処理を実行可能な特定の図柄変動において前記第二の当り遊技に当選した場合、該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行される割合が、該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行されない割合より低い又は零であり、且つ、該特定の図柄変動において前記特定ルートとは異なる一の演出ルートが設定される割合が、該特定の図柄変動において前記特定ルートが設定される割合より低い又は零である、遊技機が提供される。

本発明によれば、演出モードを移行する際に遊技興趣の向上を図りうる遊技機が提供される。

遊技機の正面図である。 図１に示す領域ＩＩに配設される図柄表示装置を示す図である。 図１に示す領域ＩＩＩに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。 遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 主制御基板における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。 特図抽選状態及び普図抽選状態による遊技状態の遷移、及び特図変動パターン導出状態の遷移を示した状態遷移図である。 図９（ａ）は、特図２の特図当否判定の結果がはずれであった場合に用いられるはずれ用の特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、図９（ｂ）は、転落当否判定に当選した場合に用いられる転落用の特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図である。 特図変動パターン導出状態Ｂにおける大当り用の特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図である。 図１１（ａ）は、特図２の特図当否判定の結果がはずれであった場合に決定される可能性がある演出ルートの一部を演出モードごとに整理したテーブルであり、図１１（ｂ）は、転落当否判定に当選した場合に決定される演出ルートを演出モードごとに整理したテーブルである。 特図２の特図当否判定の結果が大当りであった場合に決定される可能性がある演出ルートの一部を演出モードと特図の停止図柄の種類の組合せごとに整理したテーブルである。 通常演出制御手段の演出内容決定手段によって実行されるモード移行演出設定処理のフローを示す図である。 演出モード移行演出を具体的に示す図である。 演出内容決定手段によって実行される背景画像切替処理のフローを示す図である。 本実施形態における背景画像の切替を具体的に示す図である。 演出モード移行演出の変形例を具体的に示す図である。 演出モード移行演出の変形例を具体的に示す図である。

以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図１に示すように遊技機１０を正面側（遊技者側）から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利（有利度）」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球の獲得量（遊技球の払い出し）に関して有利であることを指す。

＜本発明の特徴＞
先ず、本発明の特徴について、図１、図５、図６、図８、図１４を用いて説明する。
図１は、遊技機１０の正面図である。
図５は、遊技機１０が備える制御構成を示すブロック図である。
図６は、遊技機１０が備える機能構成を示すブロック図である。
図８は、特図抽選状態及び普図抽選状態による遊技状態の遷移、及び特図変動パターン導出状態の遷移を示した状態遷移図である。
図１４は、演出モード移行演出を具体的に示す図である。

遊技機１０は、いわゆるパチンコ遊技機であって、後述の当否判定手段と遊技状態制御手段と演出モード管理手段と演出制御手段とを備える。

当否判定手段は、図柄変動の開始において当り遊技の当否判定を行う。本実施形態における当否判定手段は、例えば、特図当否判定手段１４１である。
ここで図柄変動とは、図柄が遊技者に視認可能に変動する遊技である。本実施形態においては、例えば特別図柄又は普通図柄の変動、装飾図柄の変動が該当する。
ここで当り遊技とは、特別電動役物（アタッカー）が開放される遊技状態であり、後述する大当り遊技（確変大当り及び通常大当りの双方に起因するものを含む）や小当り遊技が含まれる。

遊技状態制御手段は、第一の当り遊技が行われた場合には遊技者にとって有利な有利状態に移行させ、第二の当り遊技が行われた場合には前記有利状態より不利な状態に移行させる。本実施形態における遊技状態制御手段は、例えば、遊技状態制御手段１７５である。

ここで「第一の当り遊技」と「第二の当り遊技」とは、その終了によって移行する状態の有利／不利によって相対的に定まるものであり、一義的に解すべきではない。本実施形態においては、一具体例として「第一の当り遊技」を確変大当りに係る大当り遊技、「第二の当り遊技」を通常大当りに係る大当り遊技として扱う。即ち、互いの大当り遊技の終了によって特図高確になるか特図低確になるかによって「第一の当り遊技」と「第二の当り遊技」とを区別している。
この他に、例えば、互いの大当り遊技の終了によって普図高確になるか普図低確になるかによって「第一の当り遊技」と「第二の当り遊技」とを区別してもよいし、互いの大当り遊技の終了によって移行する普図高確の継続期間の長短によって「第一の当り遊技」と「第二の当り遊技」とを区別してもよい。

演出モード管理手段は、第一の演出モード及び第二の演出モードを少なくとも含む複数種類の演出モードを制御する。

ここで演出モードとは、いわゆるサブ制御基板によって制御される演出制御に関する状態であって、一回又は複数回に跨がって滞在しうる。一般的には、演出モードごとに背景表示や背景音楽（ＢＧＭ）等が対応付けられており、遊技者が滞在中の演出モードを認識可能に構成されていることが多い。

本実施形態における演出モード管理手段は、例えば、第１副制御基板２００（演出モード制御手段２２１）である。また、本実施形態における演出モードは、主制御基板１００（特図変動パターン導出手段１４３）によって管理される特図変動パターン導出状態と整合されるものであり、図８に図示される高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、超高速変動モード２等が該当する。そして、本実施形態において、第一の演出モードは高速変動モード２であり、第二の演出モードは超高速変動モード１である。
なお、ここで説明した実施形態は一具体例であり、演出モード管理手段は、必ずしも特図変動パターン導出状態と演出モードとの整合性を維持しなくてもよい。また、ここで説明した第一の演出モード及び第二の演出モードの例に限られず、以下の説明で言及する演出モードのいずれも、実施可能な範囲（演出モードの移行条件に矛盾が生じない範囲）で、第一の演出モード又は第二の演出モードに該当しうる。

演出制御手段は、第一の演出モードから第二の演出モードに移行する場合の少なくとも一部において、演出モードの移行を遊技者に示唆又は報知するモード移行演出を実行する。

ここで演出制御手段とは、いわゆるサブ制御基板によって実現される構成であって、例えば本実施形態においては第１副制御基板２００（演出内容決定手段２２５）や第２副制御基板３００が該当する。

ここでモード移行演出とは、演出モードの移行を認識可能な演出であり、演出モードの移行を確定的に示す（報知する）ものに限られず、演出モードの移行の可能性を示す（示唆する）ものも含まれる。即ち、内部制御として演出モードの移行処理が行われることと、演出上においてモード移行演出が行われることとは、必ずしも一致しなくて良い。

モード移行演出の演出態様の一具体例として、メイン表示部８１に「超高速変動モード突入」というテロップ表示が行われる態様を挙げる（図１４参照）。
なお、本発明の実施におけるモード移行演出の演出態様は該態様に限られず、遊技者に対して演出モードの移行が認識可能に実行される演出態様であれば特に制限されない。例えば、モード移行時に出力される特定の画像や音声、モード移行時に行われる特定の演出ランプの点灯パターン（滅灯も含む）等もモード移行演出の演出態様になり得る。

移行条件が成立すると第一の演出モードから第二の演出モードに移行可能な特定の図柄変動において第二の当り遊技の当選（本実施形態では通常大当り）が報知される場合に、モード移行演出が実行されずに該第二の当り遊技の当選が報知される場合の方が、モード移行演出が実行されてから該第二の当り遊技の当選が報知される場合より多いことを、本発明の特徴とする。

ここで移行条件とは、第一の演出モード（例えば高速変動モード２）から第二の演出モード（例えば、超高速変動モード１）に移行するための条件である。
本実施形態における移行条件は、直接的には第１副制御基板２００が、特図変動パターン導出状態Ｂ３を指定する遊技状態指定コマンドを、主制御基板１００から受信することである。また、本実施形態における移行条件は、確変大当りが終了してから２００回目の図柄変動が終了すること（図８に図示する遷移条件（ロ））又は確変大当りが終了してから２０１回目の図柄変動が開始することとも言い換えることができる。

ここで「移行条件が成立すると第一の演出モードから第二の演出モードに移行可能な特定の図柄変動」とは、上記の移行条件が成立した場合の少なくとも一部において第一の演出モードから第二の演出モードに移行する図柄変動であり、該変動において第一の演出モードから第二の演出モードに必ずしも移行せずともよい（移行が規制されてもよい）。
なお、上記の特定の図柄変動は、本実施形態においては確変大当りが終了してから２０１回目の図柄変動、又は確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動が該当する。

ここで「モード移行演出が実行されずに該第二の当り遊技の当選が報知される場合の方が、モード移行演出が実行されてから該第二の当り遊技の当選が報知される場合より多い」とは、前者の場合と後者の場合の双方が存在することに限られず、前者の場合は存在するが後者の場合が存在しない場合も含まれる。
即ち、移行条件が成立すると第一の演出モードから第二の演出モードに移行可能な特定の図柄変動において第二の当り遊技の当選が報知される場合に、必ずモード移行演出が実行されない実施態様も、本発明には含まれる。

以下の本実施形態の説明において、遊技状態、特図変動パターン導出状態、演出モード等について、一の状態（又はモード）から他の状態（又はモード）に切り替わることを、「遷移」と呼称する場合と「移行」と呼称する場合とがあるが、これらは概ね同義として扱う。

上述の特徴を有することにより、不利な状態の移行契機になる第二の当り遊技の当選が報知される図柄変動においては、例えその図柄変動（特定の図柄変動）において移行条件が成立しうる状況であってもモード移行演出の実行が抑制されるので、遊技者の関心を第二の当り遊技の当選に集中させることができる。従って、遊技者にとって分かりやすい図柄変動の報知及び演出を実現することができる。
上述の特徴を有する遊技機１０について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。

＜遊技機１０の構造について＞
まず、図１から図４を用いて、遊技機１０の構造について説明する。
図１は、遊技機１０の正面図である。図２は、図１に示す領域ＩＩに配設される図柄表示装置９０を示す図である。図３は、図１に示す領域ＩＩＩに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。図４は、遊技機１０内に設置される遊技盤３０を示す図である。
なお、図１から図４に図示される各構成は、本実施形態の遊技機１０を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機１０に追加してもよい。また、遊技機１０はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。

本実施形態の遊技機１０は、いわゆるパチンコ遊技機であり、多数の遊技釘（図示省略）が立設された遊技盤３０の前面領域（以下、遊技領域３０ａと称す）に遊技球を発射し、遊技球が入賞口（例えば、大入賞口３６等）に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「（入賞口に）入賞する」と表現する場合がある。

遊技機１０は、前後に開口する矩形枠状の外枠１１と、外枠１１の開口前面側に遊技盤３０を着脱可能に保持する中枠（図示省略）と、遊技盤３０の前面側を覆うよう構成された前枠１２と、を備える。

前枠１２は、ヒンジ機構１３により左端側を回動自在に支持され、中枠に対して開閉可能となっている。なお、前枠１２は、シリンダ錠１４により施錠・解錠が可能となっている。
また、前枠１２は、遊技領域３０ａを覆うように配置された透明部材１５を備え、透明部材１５によって遊技領域３０ａ及び遊技盤３０を透視保護している。
また、前枠１２は、遊技球を貯留する上球受け皿１６及び下球受け皿１７を備え、上球受け皿１６と下球受け皿１７は上下に離間して前枠１２と一体的に設けられている。
また、前枠１２は、下球受け皿１７の右側方に操作ハンドル１８を備え、操作ハンドル１８の回動操作によって、上球受け皿１６に貯留された遊技球が遊技領域３０ａに向けて発射されるようになっている。

図３に示すように、上球受け皿１６の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板１００に電気的に接続されているメイン操作部２６として、玉貸ボタン２６ａ、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン２６ｂが設けられ、後述する第１副制御基板２００に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機１０に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン２７、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン２８（２８ａ、２８ｂ、２８ｃ、２８ｄ）などが含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿１６の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体２０が設けられている。

下球受け皿１７の下部には、下球受け皿１７に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構２５が設けられている。この球抜き機構２５を操作することにより、下球受け皿１７の底面に形成された底面口（図示省略）が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿１６には、球抜き機構２５と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿１７へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構２５の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。

前枠１２の上枠部２１の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ２３（２３ａ、２３ｂ）が配設されている。また、前枠１２の上枠部２１と左右側枠部２２ａ、２２ｂは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ２４（２４ａ、２４ｂ、２４ｃ）が配設されている。スピーカ２３や演出ランプ２４は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。

演出表示装置８０は、遊技盤３０の略中央に配設されているメイン表示部８１と、メイン表示部８１の周囲に配設されているサブ表示部８２で構成されている。サブ表示部８２は、さらに、メイン表示部８１の上方に配設されている上サブ表示部８２ａと、メイン表示部８１の左側に配設されている左サブ表示部８２ｂと、メイン表示部８１の右側に配設されている右サブ表示部８２ｃと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部８１は、固定式の液晶装置であり、上サブ表示部８２ａ、左サブ表示部８２ｂ、右サブ表示部８２ｃは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶装置である。

メイン表示部８１は、後述する第１特別図柄表示装置９１又は第２特別図柄表示装置９２における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部８１に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、３つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ（斜め方向）のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部８１の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部８１の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法（例えば、遠近法）を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。

また、メイン表示部８１は、保留画像を表示することができる。保留画像が表示される表示領域と、装飾図柄が表示される表示領域とは、離間してもよいし重複してもよい。ここで、保留画像とは、後述する作動保留情報のそれぞれに対応する画像であり、その形状や色彩等によって対応する作動保留情報に基づいて実行される図柄変動の有利度を示唆する場合がある。
また、メイン表示部８１は、実行中の図柄変動（いわゆる当該変動）に対応しており、且つ保留画像に摸した画像を表示してもよい。該画像のことを保留画像と区別して扱う場合には「当該保留画像」と呼称し、当該保留画像と保留画像とを区別なく扱う場合には単に「保留画像」と呼称しうる。

サブ表示部８２のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部８２ａはメイン表示部８１を基準として上側であり、左サブ表示部８２ｂはメイン表示部８１を基準として左側であり、右サブ表示部８２ｃはメイン表示部８１を基準として右側であり、サブ表示部８２のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部８１における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。

なお、本実施形態における演出表示装置８０（メイン表示部８１、上サブ表示部８２ａ、左サブ表示部８２ｂ、右サブ表示部８２ｃ）には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置８０として採用することができる。

メイン表示部８１の右下側には、複数の発光ダイオード（light emitting diode、以下ＬＥＤと称す）が配設されており、これらのＬＥＤによって図柄表示装置９０の表示領域が構成されており、図柄表示装置９０には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置９０はメイン表示部８１よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置９０の表示領域はメイン表示部８１の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置９０に係るＬＥＤの配置や数は図２に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置９０に係るＬＥＤの配置や数はこの例に制限されるものではない。

特別図柄は、特別電動役物（例えば、特別電動役物４２）を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第１特別図柄表示装置９１に表示される第１特別図柄と第２特別図柄表示装置９２に表示される第２特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第１特別図柄は「特図１」、第２特別図柄は「特図２」と略称される場合がある。

普通図柄は、普通電動役物（例えば、普通電動役物４１）を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置９３に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。

また、図柄表示装置９０には、上述の表示装置以外に、第１特別図柄保留ランプ９４、第２特別図柄保留ランプ９５、普通図柄保留ランプ９６が設けられている。
第１特別図柄保留ランプ９４は、保留されている特図１の図柄変動の数を特定可能とし、第２特別図柄保留ランプ９５は、保留されている特図２の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ９６は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、２つのＬＥＤの点灯態様（本実施形態では、右常時点灯のみ＝１、左右常時点灯＝２、右側点滅＋左側常時点灯＝３、左右点滅＝４）によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。

以下の説明では、第１特別図柄表示装置９１又は第２特別図柄表示装置９２で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置９３を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部８１に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。

遊技盤３０の前面には、多数の遊技釘（図示省略）や風車３２、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域３０ａが画成されている。
また、遊技領域３０ａの左側及び上側には、操作ハンドル１８の回転操作により発射された遊技球を遊技領域３０ａの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール３１及び内レール３３が配置されている。なお、外レール３１は、遊技領域３０ａ中央を基準として内レール３３より外側に位置している。ここで、風車３２とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。

遊技機１０は操作ハンドル１８の回転操作量（例えば回転角度）の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第１流路Ｘ（いわゆる左打ち）、より強く打ち出された遊技球が転動する第２流路Ｙ（いわゆる右打ち）、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域３０ａに配置されている。

図４には、主要な入賞口として、大入賞口３６、第１始動口３４、第２始動口３５、ゲート３９、一般入賞口３８を図示する。ここで、図示する入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。

大入賞口３６は遊技領域３０ａの右下部に配置されている。大入賞口３６には大入賞口センサ７２が付設されており、大入賞口センサ７２の検知結果によって大入賞口３６への入賞が判定されて、大入賞口３６に対応付けられた数（本実施形態では、１５）の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第１流路Ｘから転動する場合と比較して、第２流路Ｙから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口３６に向けて転動するように各障害物が配置されている。

大入賞口３６の上方には特別電動役物４２が配設されている。特別電動役物４２は、大入賞口３６への入賞が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド６１により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物４２は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口３６への入賞が許容される。このように、特別電動役物４２が開放状態である場合には、大入賞口３６への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
なお、特別電動役物は、「アタッカー」と称され、特別電動役物ソレノイド６１によって特別電動役物が開放状態となることを、「アタッカー開放」と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物４２が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。

第１始動口３４は、遊技領域３０ａの中央下部に配置されている。第１始動口３４には第１始動口センサ７０が付設されており、第１始動口センサ７０の検知結果によって第１始動口３４への入賞が判定されて、第１始動口３４に対応付けられた数（本実施形態では、４）の賞球が付与される。第１始動口３４に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図１の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域３０ａは、第２流路Ｙから転動した場合に比べて、第１流路Ｘから転動した場合に多くの遊技球が第１始動口３４に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。

第２始動口３５は、遊技領域３０ａの右下部に配置されている。第２始動口３５には第２始動口センサ７１が付設されており、第２始動口センサ７１の検知結果によって第２始動口３５への入賞が判定されて、第２始動口３５に対応付けられた数（本実施形態では、１）の賞球が付与される。
第２始動口３５に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図２の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域３０ａは、第１流路Ｘから転動した場合に比べて、第２流路Ｙから転動した場合に多くの遊技球が第２始動口３５に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。

第２始動口３５に繋がる流路には普通電動役物４１が配設されている。普通電動役物４１は、第２始動口３５に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド６０により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物４１は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第２始動口３５への入賞が許容される。このように、普通電動役物４１が開放状態である場合には、第２始動口３５への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図２の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。

ゲート３９は、遊技領域３０ａの右中央部に配置されている。ゲート３９には、ゲートセンサ７４が付設されており、ゲートセンサ７４の検知結果によってゲート３９への入賞が判定される。ゲート３９に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第１流路Ｘから転動する場合と比較して、第２流路Ｙから転動する場合に多くの遊技球がゲート３９に向けて転動するように各障害物が配置されている。

一般入賞口３８は、遊技領域３０ａの左下部に配置されている。一般入賞口３８には、一般入賞口センサ７３が付設されており、一般入賞口センサ７３の検知結果によって一般入賞口３８への入賞が判定されて、一般入賞口３８に対応付けられた数（本実施形態では、４）の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第２流路Ｙから転動する場合と比較して、第１流路Ｘから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口３８に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第２流路Ｙから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口３８に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口３８を複数個設けるようにしてもよい。

アウト口４０は、遊技領域３０ａの最下部に配置されている。遊技領域３０ａに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口４０に落入し、アウト球として処理される。

ここまで、本実施形態における遊技機１０の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。

＜遊技機１０の制御構成について＞
次に、図５を用いて、本実施形態に係る遊技機１０が備える制御構成を説明する。図５は、遊技機１０が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図５に示す制御構成は、本実施形態の遊技機１０を説明する上で必要となるものであり、遊技機１０は、図５で図示しない制御構成を備えていてもよい。

主制御基板１００は、遊技に関する各種の演算処理を行うＣＰＵ１０１と、制御プログラムや各種データ等を記憶したＲＯＭ１０２と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するＲＡＭ１０３と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するＩ／Ｏポート１０４と、ＣＰＵ１０１によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数（ハード乱数）を生成する乱数回路１０５と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。

ＣＰＵ１０１は、ＲＯＭ１０２に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。ＲＡＭ１０３は、電源基板（図示省略）において生成されるバックアップ電源によってバックアップなされる。なお、ＲＡＭ１０３のバックアップがなされる領域は、電源断が生じた場合、電源断時に保持していたスタックポインタや各レジスタ等のデータを記憶しておくための領域となっており、電源断復帰時には当該領域でバックアップされている情報に基づいて遊技機の状態が電源断の生じる前の状態に復帰されるようになっている。

また、主制御基板１００は、第１始動口センサ７０、第２始動口センサ７１、大入賞口センサ７２、一般入賞口センサ７３、ゲートセンサ７４などと電気的に接続されており、Ｉ／Ｏポート１０４を介して、これらのセンサからの検出信号をＣＰＵ１０１に入力可能に構成されている。

また、主制御基板１００は、第１特別図柄表示装置９１、第２特別図柄表示装置９２、普通図柄表示装置９３、第１特別図柄保留ランプ９４、第２特別図柄保留ランプ９５、及び普通図柄保留ランプ９６に電気的に接続されており、Ｉ／Ｏポート１０４を介してこれらの表示装置及びこれらの保留ランプを制御可能に構成されている。同様に、主制御基板１００は、普通電動役物ソレノイド６０及び特別電動役物ソレノイド６１に電気的に接続されており、Ｉ／Ｏポート１０４を介してこれらのソレノイドを制御可能に構成されている。さらに、主制御基板１００は、メイン操作部２６に電気的に接続されており、メイン操作部２６の操作を検知可能に構成されている。

主制御基板１００と第１副制御基板２００との間は、８本のパラレル信号線および１本のストローブ線で接続されており、主制御基板１００から第１副制御基板２００へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板１００から第１副制御基板２００へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第１副制御基板２００から主制御基板１００へデータを送信することはできず、また、第１副制御基板２００は、主制御基板１００に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。

第１副制御基板２００は、主制御基板１００からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うＣＰＵ２０１、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したＲＯＭ２０２、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するＲＡＭ２０３と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するＩ／Ｏポート２０４と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、ＣＰＵ２０１がＲＯＭ２０２に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第１副制御基板２００は、演出ボタン２７及びカーソルボタン２８に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。

また、第１副制御基板２００は、主制御基板１００からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第２副制御基板３００へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ２４の点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体及びサブ表示部８２の可動を制御するための可動制御データなどを生成する。
ここで、第１副制御基板２００は、第２副制御基板３００と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが第１副制御基板２００から第２副制御基板３００へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド（ＡＣＫコマンド）が第２副制御基板３００から第１副制御基板２００へ送信される。

また、第１副制御基板２００は、演出ランプ２４と電気接続されており、Ｉ／Ｏポート２０４を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ２４は、第１副制御基板２００から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。

また、第１副制御基板２００は、可動装飾体２０及びサブ表示部８２と電気接続されており、Ｉ／Ｏポート２０４を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体及び表示部８２は、第１副制御基板２００から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。

第２副制御基板３００は、第１副制御基板２００からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うＣＰＵ３０１と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したＲＯＭ３０２と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するＲＡＭ３０３と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するＩ／Ｏポート３０４とを備えており、ＣＰＵ３０１がＲＯＭ３０２に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第２副制御基板３００には、図示省略するが、ＣＰＵ３０１から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するＶＤＰと、ＣＰＵ３０１から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ＩＣとを搭載している。ＶＤＰは、いわゆる画像プロセッサであり、ＣＰＵ３０１からの指示に応じて画像ＲＯＭに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置へ送信する。このＶＤＰには、画像ＲＯＭから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のＶＲＡＭが接続されている。音源ＩＣは、ＣＰＵ３０１からの指示に応じて音声ＲＯＭに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ２３に出力する。

払出制御基板４００は、ＣＰＵ４０１、ＲＯＭ４０２およびＲＡＭ４０３を主体として構成されている。
また、払出制御基板４００は、主制御基板１００と双方向通信可能に接続されており、主制御基板１００からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニットを駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドルの操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。

＜遊技機１０の機能構成について＞
次に、図６を用いて、本実施形態に係る遊技機１０が備える機能構成を説明する。図６は、遊技機１０が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図６に示す機能構成は、本実施形態の遊技機１０を説明する上で必要となるものであり、遊技機１０は、図６で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、図７及び図８も参照することとする。

主制御基板１００は、図６に示すように、入球判定手段１１０、メイン乱数発生手段１１５、メイン保留制御手段１２０、事前判定手段１３０、特図抽選手段１４０、普図抽選手段１５０、大当り遊技制御手段１６０、図柄表示制御手段１６５、電動役物制御手段１７０、遊技状態制御手段１７５、メイン情報記憶手段１８０、メインエラー制御手段１８５、及びメインコマンド管理手段１９０を備えており、これらの手段は、図５を用いて説明した主制御基板１００上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。

なお、メイン情報記憶手段１８０は、主制御基板１００が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ（演出制御コマンド）は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第１副制御基板２００のサブコマンド管理手段２７０に向けて送信される。

入球判定手段１１０は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。

メイン乱数発生手段１１５は、乱数回路１０５によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路１０５から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得（ラッチ）する。
より具体的には、メイン乱数発生手段１１５は、第１始動口３４又は第２始動口３５への入賞が判定された場合には、後述する特図当否判定用の乱数、転落当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート３９への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段１８０の対応する格納領域に格納する。

メイン保留制御手段１２０は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図１に関しては、第１始動口３４への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、転落当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特図１の作動保留情報として保留する（記憶させる）。
より具体的には、メイン保留制御手段１２０は、特図１の作動保留情報が保留されるごとに１加算され、特図１の作動保留情報が使用される（特図抽選手段１４０の抽選で用いられる）ごとに１減算される保留カウンタ（以下、「特図１保留カウンタ」と称する）を備え、特図１保留カウンタの値が上限値（本実施形態では、４）となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段１８０の現在の特図１保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図１保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図１保留カウンタよりも１少ない特図１保留カウンタに対応する格納領域に移動（シフト）させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段１２０は、特図２及び普図に関しても、特図１とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図２の保留カウンタを特図２保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段１２０は、特図１又は特図２の作動保留情報（保留カウンタ）を更新（加算又は減算）した際に、特図１保留カウンタ及び特図２保留カウンタを含む演出制御コマンド（保留コマンド）を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図１に対応する作動保留情報及び特図２に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図２に対応する作動保留情報が優先的に使用される。

事前判定手段１３０は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報（特図の図柄変動）が保留された場合に、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
ここで「所定の事前判定のタイミング」とは、特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部である。換言すれば、事前判定手段１３０は、全ての特図の作動保留情報に対して事前判定を行わずともよい。例えば、本実施形態においては、少なくとも上記の特定の図柄変動（確変大当りが終了してから２０１回目の図柄変動）を対象とする事前判定（先読み判定）を、事前判定手段１３０は規制することが好ましい。特定の図柄変動における遊技者の関心を、演出モード移行演出又は確変大当りの当選の報知のいずれかにより惹きつけることができるからである。

より具体的には、事前判定手段１３０は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、特図当否判定の事前判定、転落当否判定の事前判定、特図停止図柄抽選の事前判定、特図変動パターン抽選の事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブル（詳細は、後述）と同等の抽選テーブル（図示省略）を用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段１３０は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド（事前判定コマンド）を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に送信される（生成され、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶される）ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。

特図抽選手段１４０は、特図当否判定手段１４１、特図停止図柄抽選手段１４２、特図変動パターン導出手段１４３、及び転落当否判定手段１４４を備え、転落当否判定手段１４４、特図当否判定手段１４１、特図停止図柄抽選手段１４２、特図変動パターン導出手段１４３の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段１４０は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段１８０に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図１及び特図２のいずれも図柄変動中でないこと、特図１及び特図２のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することの全ての条件が充足されたことである。

ここで、図７は、主制御基板１００における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、図７で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー（桁あふれ）が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、以降の抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ＲＯＭに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」又は「０」が記載されているが、これらは各ＲＯＭに記憶されたデータを示すものではない。同様に、抽選に使用される乱数範囲の最大値と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が１００％導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。

特図当否判定手段１４１は、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当り、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。上述のように、特図当否判定用の乱数は、特図の変動開始条件が充足された際に読み出される作動保留情報に含まれるものであり、特図当否判定手段１４１は特図の図柄変動の開始において当り遊技（大当り、小当り）の当否判定を行っている当否判定手段を実現している。
図７（ａ）は、特図１当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、０〜６５５３５である。そのため、特図１において特図抽選状態が低確率の場合（以下、「特図低確」と略称する場合がある）には、２００／６５５３６の確率で大当り、３００／６５５３６の確率で小当り、残りの６５０３６／６５５３６の確率ではずれとなり、特図１において特図抽選状態が高確率の場合（以下、「特図高確」と略称する場合がある）には、５００／６５５３６の確率で大当り、３００／６５５３６の確率で小当り、残りの６４７３６／６５５３６の確率ではずれとなる。

図７（ｂ）は、特図２当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図１当否判定の場合と同様に、０〜６５５３５である。そのため、特図１の特図低確では、２００／６５５３６の確率で大当り、残りの６５３３６／６５５３６の確率ではずれとなり、特図２の特図高確では、５００／６５５３６の確率で大当り、残りの６５０３６／６５５３６の確率ではずれとなる。

このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。また、本実施形態における特図２当否判定では、小当りが導出されることがない。

特図停止図柄抽選手段１４２は、特図当否判定手段１４１によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図７（ｃ）は、特図１停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、０〜９９である。そのため、特図１では、大当りが導出された際に、５０／１００の確率で図柄Ａ、５０／１００の確率で図柄Ｂが停止図柄として決定される。
なお、図柄Ａは、大当り遊技中に特別電動役物４２が十分な時間（概ね９球入賞する程度）に亘って解放される回数（ラウンド数（Ｒ数））が８であり、且つ大当り遊技終了後に特図低確、普図高確（詳細は後述）となる図柄（以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある）である。一方、図柄Ｂは、ラウンド数が９であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる図柄（以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある）である。よって、図柄Ｂは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Ａよりも有利な図柄である。

図７（ｄ）は、特図２停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図１停止図柄抽選と同様に、０〜９９である。そのため、特図１では、大当りが導出された際に、７０／１００の確率で図柄ａ、１０／１００の確率で図柄ｂ、２０／１００の確率で図柄ｃとなる。
なお、図柄ａは、ラウンド数が１６であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄ｂは、ラウンド数が９であり、かつ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄である。一方、図柄ｃは、ラウンド数が８であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄ｃ、図柄ｂ、図柄ａの順に有利度が高くなると言える。

上述の通り、本実施形態は、特図１による大当り遊技終了後の特図高確となる割合（５０／１００）と、特図２による大当り遊技終了後の特図高確となる割合（８０／１００）とが異なっている。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口３６内に設けられた特定領域を通過した場合に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、特定領域の通過が容易となるラウンド（本実施形態では、９ラウンド目）を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。

また、特図停止図柄抽選手段１４２は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特図１の小当り時は図柄Ｃ、特図１のはずれ時は図柄Ｄ、特図２のはずれ時は図柄ｄを停止図柄として一律に決定する。

特図変動パターン導出手段１４３は、特図変動パターン（変動時間）を導出（決定）する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態（詳細は、後述）と今回の特図当否判定手段の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを導出するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを導出する。即ち、特図変動パターン導出手段１４３は、一又は複数の変動パターンを含む変動パターンテーブルを複数種類有しており、特図抽選手段１４０の他の処理（所定処理）の結果に基づいて一の変動パターンテーブルから一の変動パターンを導出することができ、本発明の変動パターン導出手段を実現している。
また、特図変動パターン導出手段１４３は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド（変動開始コマンド）を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させる。なお、変動開始コマンドには、特図変動パターン導出状態Ｂが開始されてからの図柄変動の回数の情報が少なくとも含まれている。
なお、特図変動パターン抽選テーブル及び特図変動パターン導出状態を含めた特図変動パターン決定の詳細は、後述する。

転落当否判定手段１４４は、メイン情報記憶手段１８０の判定領域に記憶された転落当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と転落当否判定用の抽選テーブルを用いて転落当否判定に当選するか否かを抽選によって決定する。上述のように、転落当否判定用の乱数は、特図の変動開始条件が充足された際に読み出される作動保留情報に含まれるものであり、且つ上記の転落当否判定は特図高確且つ普図高確の滞在中に行われるものである。従って、転落当否判定手段１４４は、特図高確且つ普図高確（有利状態）の滞在中における特図の図柄変動の開始において、該有利状態より不利な特図低確且つ普図低確に転落するか否かの転落判定を行う転落判定手段を実現している。

図７（ｅ）は、転落当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、０〜６５５３５である。そのため、１３０／６５５３６の確率で転落当否判定に当選する。
なお、転落当否判定は、特図１と特図２で共通して行われ、特図高確における特図当否判定の前に行われる。そのため、図柄変動の開始時に特図高確であったとしても、転落当否判定に当選した場合には、直後の特図当否判定において特図低確用の抽選テーブルが用いられることとなる。

特図抽選手段１４０は、上記のように賞球の獲得量に影響を与える処理（特に、特図当否判定手段１４１、特図停止図柄抽選手段１４２及び転落当否判定手段１４４）を実行するので、特図抽選手段１４０の処理は、図柄変動において該図柄変動の終了後の状態が遊技者にとって有利になるか否かに影響を与えると言える。
また、遊技機１０は、特図の図柄変動や装飾図柄の図柄変動によって、図柄変動の終了以前に特図抽選手段１４０の処理の結果を報知するものであるとも言える。

普図抽選手段１５０は、特図抽選手段１４０と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段１８０に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物４１が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、及び普図の変動パターン（変動時間）を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態（「普図高確」と略称する場合がある）と、普図抽選状態が低確率の状態（「普図低確」と略称する場合がある）とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、６５５３５／６５５３６の確率で普図当りとなり、残りの１／６５５３６の確率ではずれとなる一方、普図低確では、１／６５５３６の確率で普図当りとなり、残りの６５５３５／６５５３６の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない（６５５３６／６５５３６ではずれとなる）ようにしてもよい。

普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物４１の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル（図示省略）を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特図１、２と同様に、停止図柄が一律に決定される。

また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル（図示省略）を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。

大当り遊技制御手段１６０は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段１６０は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド（大当り開始コマンド）を生成し、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド（大当り終了コマンド）を生成し、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段１６０は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド（小当り開始コマンド）を生成し、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド（小当り終了コマンド）を生成し、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させる。

図柄表示制御手段１６５は、特図１の特図変動パターン（変動時間）に従って、特図１を第１特別図柄表示装置９１に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図１を停止表示させる。同様に、第２特別図柄の特図変動パターン（変動時間）に従って、特図２を第２特別図柄表示装置９２に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図２を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段１６５は、特図１及び特図２の表示に係る時間（変動時間、停止表示時間）を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に（特図遊技タイマの値が「０」となるタイミングで）、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド（変動停止コマンド）を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に格納する。

また、図柄表示制御手段１６５は、普図の普図変動パターン（変動時間）に従って、普図を普通図柄表示装置９３に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段１６５は、普図の表示に係る時間（変動時間、停止表示時間）を管理するための普図遊技タイマを有する。

電動役物制御手段１７０は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド６１に制御信号を出力し、特別電動役物４２を特図の停止図柄に対応する解放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物４２の１回の開閉動作を１回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数（本例では、１６Ｒ、９Ｒ、８Ｒ）だけ連続して実行する遊技状態である。

また、電動役物制御手段１７０は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド６１に制御信号を出力し、特別電動役物４２を短期間（０．０５秒）だけ開放させる。

また、電動役物制御手段１７０は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド６０に制御信号を出力して、普通電動役物４１を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。

遊技状態制御手段１７５は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段１７５は、上述の通り、通常大当りに係る大当り遊技の開始時に特図低確とし、確変大当りに係る大当り遊技の終了時に特図高確とし、特図高確における転落当否判定に当選した場合には、その時点（特図当否判定の前）で特図低確とする。

また、遊技状態制御手段１７５は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段１７５は、大当り開始時には、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時に１００回の図柄変動が行われるまで普図高確とし（１００回の図柄変動後には普図低確とする）、確変大当りに係る大当り終了時に次回の大当り遊技の開始まで（例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数（例えば、５０００回）を設定する場合も含む）普図高確とし、特図高確における転落当否判定に当選した場合には、当該図柄変動の終了時に普図低確とする。なお、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。

また、遊技状態制御手段１７５は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、図８を参照しながら説明する。なお、図８は、特図抽選状態及び普図抽選状態による遊技状態の遷移、及び特図変動パターン導出状態の遷移を示した状態遷移図である。
特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態Ａ、特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Ｂ、及び特図低確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Ｃがあり、特図変動パターン導出状態Ａ〜特図変動パターン導出状態Ｃの間における遷移条件には、遷移条件（i）〜遷移条件（iv）がある。遷移条件（i）は、確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件（ii）は、通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件（iii）は、１００回目の図柄変動の終了、遷移条件（iv）は、転落当否判定に当選した図柄変動の終了となる。
即ち、遊技状態制御手段１７５は、確変大当りに係る大当り遊技（第一の当り遊技）が行われた場合には遊技者にとって有利な特図高確且つ普図高確（有利状態）に移行させ、通常大当りに係る大当り遊技（第二の当り遊技）が行われた場合には該有利状態より不利な特図低確且つ普図高確に移行させる。

なお、特図変動パターン導出状態Ｂにおいて確変大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態Ｂ（いずれの特図変動パターン導出状態に滞在しても再び特図変動パターン導出状態Ｂ１）が設定されることとなる。
また、特図変動パターン導出状態Ｃにおいて通常大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態Ｃが設定される（遷移条件（iii）における図柄変動のカウントが０から開始される）こととなる。

ここで、特図変動パターン導出状態Ａ、特図変動パターン導出状態Ｂ、及び特図変動パターン導出状態Ｃの平均変動時間（当該特図変動パターン導出状態において選択され得る変動時間（特図変動パターン）に対して出現率（当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される任意の図柄変動において発生し得る割合）を掛け算することで導出される変動時間の総和）は、特図変動パターン導出状態Ａ、特図変動パターン導出状態Ｃ、特図変動パターン導出状態Ｂの順に短くなる。

さらに、特図変動パターン導出状態Ｂは、特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、特図変動パターン導出状態Ｂ３、特図変動パターン導出状態Ｂ４に分けられる（図８参照）。
遊技状態制御手段１７５は、確変大当り終了時には特図変動パターン導出状態Ｂ１を設定し、該確変大当りが終了してから１００回目の図柄変動の終了時（遷移条件（イ））に特図変動パターン導出状態Ｂ２を設定する。また、遊技状態制御手段１７５は、該確変大当りが終了してから２００回目の図柄変動の終了時（遷移条件（ロ））に特図変動パターン導出状態Ｂ３を設定し、該確変大当りが終了してから２０１回目の図柄変動の終了時（遷移条件（ハ））に特図変動パターン導出状態Ｂ４を設定する。
即ち、特図変動パターン導出状態Ｂにおいて大当りに当選しないことを条件として、確変大当り終了から１００回の図柄変動にわたって特図変動パターン導出状態Ｂ１に滞在し、その後の１００回（確変大当り終了から１０１回目〜２００回目）の図柄変動にわたって特図変動パターン導出状態Ｂ２に滞在し、その後の１回（確変大当り終了から２０１回目）の図柄変動において特図変動パターン導出状態Ｂ３に滞在し、それ以降（確変大当り終了から２０２回目以降）の図柄変動は特図変動パターン導出状態Ｂ４に滞在する。
なお、上記の遷移条件（i）〜遷移条件（iv）や遷移条件（イ）〜（ハ）は例示するものであり、各特図変動パターン導出状態の遷移条件は別の遷移条件に適宜変更可能である。

上述の特図変動パターン導出手段１４３は、遊技状態制御手段１７５によって制御される特図変動パターン導出状態に応じて、参照する特図変動パターン抽選テーブルを切り替える。例えば、上述の特定の図柄変動（確変大当りの終了から２０１回目の図柄変動）において切り替わる特図変動パターン導出状態Ｂ３に着目すれば、確変大当り終了直後の図柄変動を基準として２００回の図柄変動が行われる期間（以下、所定期間と称する場合がある）が経過すると、参照する特図変動パターン抽選テーブルを特図変動パターン導出状態Ｂ２に対応するものから特図変動パターン導出状態Ｂ３に対応するものに切り替える（図９及び図１０参照）。
なお、本実施形態において上記の所定期間は、該所定期間内に行われる第１副制御基板２００による抽選の結果（演出抽選の結果）に係わらず不変である。

また、遊技状態制御手段１７５は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド（遊技状態指定コマンド）を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶させる。

メイン情報記憶手段１８０は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を一時的に記憶の結果導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。

メインエラー制御手段１８５は、Ｉ／Ｏポート１０４の入力情報を監視し、遊技機１０がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド（エラーコマンド）をメイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、メインエラー制御手段１８５は、例えば、磁気センサ（図示省略）の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板４００に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。

メインコマンド管理手段１９０は、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第１副制御基板２００に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段１８０の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。

第１副制御基板２００は、図６に示すように、サブ乱数発生手段２１０、通常演出制御手段２２０、サブエラー制御手段２３０、ランプ制御手段２４０、可動役物制御手段２５０、サブ情報記憶手段２６０、及びサブコマンド管理手段２７０を備えており、これらの手段は、図５を用いて説明した第１副制御基板２００上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段２６０は、第１副制御基板２００が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段１９０から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段２７０によってサブ情報記憶手段２６０の受信コマンド格納領域に記憶される。

サブ乱数発生手段２１０は、ＣＰＵ２０１によってプログラム処理で更新される乱数（ソフトウェア乱数）を生成可能であり、通常演出制御手段２２０による各抽選（詳細は後述）が実行されるタイミングで乱数を取得する。

通常演出制御手段２２０は、演出モード制御手段２２１、演出ルート決定手段２２２、サブ保留制御手段２２３、先読み演出制御手段２２４、演出内容決定手段２２５、装飾図柄制御手段２２６、及び大当り演出制御手段２２７を備える。

演出モード制御手段２２１は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板１００側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別される。確変モードは、さらに、高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、超高速変動モード２に分けられ、特図変動パターン導出状態Ａには通常モード、特図変動パターン導出状態Ｂには確変モード、特図変動パターン導出状態Ｃには低確時短モードが対応する。そして、特図変動パターン導出状態Ｂ１には高速変動モード１、特図変動パターン導出状態Ｂ２には高速変動モード２、特図変動パターン導出状態Ｂ３には超高速変動モード１、特図変動パターン導出状態Ｂ４には超高速変動モード２が対応する。そして、図８で示した通り、確変モードでは、高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、超高速変動モード２の順に設定中の演出モードが切り替わる。
なお、演出モード制御手段２２１は、少なくともこの順序（高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、超高速変動モード２の順）で設定中の演出モードが切り替えられる場合があれば、他の順順序で設定中の演出モードが切り替えられる場合があってもよい。

上述したように、演出モード制御手段２２１によって制御されている複数種類の演出モードの中には、高速変動モード２（第一の演出モード）及び超高速変動モード１（第二の演出モード）が少なくとも含まれており、本発明の演出モード管理手段を実現している。

演出ルート決定手段２２２は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果（本実施形態では、特図変動パターン）に基づいて、現在設定されている演出モードに対応する複数種類の演出ルートから今回保留された図柄変動に対応する一の演出ルートを決定（設定）する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の変動期間における演出の過程（より詳細には、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程）を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。また、演出モードに対応する演出ルートの組合せは、演出モードごとに（互いに）異なる。なお、本実施形態における演出ルートの詳細は、後述する。

上述したように、演出ルート決定手段２２２は、図柄変動の変動期間における演出の過程が規定されている複数種類の演出ルートから一の演出ルートを決定（設定）することができ、本発明の演出ルート設定手段を実現している。

サブ保留制御手段２２３は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図１保留カウンタと特図２保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部８１の保留表示領域（図示省略）に、特図１保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図２保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像は、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像であり、当該保留先読み演出は、後述する先読み演出制御手段２２４によって制御される。

先読み演出制御手段２２４は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。

演出内容決定手段２２５は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段２２２によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。即ち、演出内容決定手段２２５は、演出ルート決定手段２２２によって決定（設定）された演出ルートに基づく演出を、図柄変動の変動期間内に実行する。
より具体的には、演出ルート決定手段２２２は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容（演出パターン）を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。
このようにすることで、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。

なお、本実施形態とは異なるが、演出ルートに対して実行する演出の内容が一義的に対応づけられていてもよく、このような場合であっても、演出ルートは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものと言える。

また、演出内容決定手段２２５が、高速変動モード２から超高速変動モード１に移行する場合において、演出モードの移行を示す演出（モード移行演出）の実行を管理する処理（モード移行演出設定処理）や、背景画像を切り替える処理（背景画像切替処理）を実行することについては、後に詳述する。
なお、演出内容決定手段２２５が、上記の場合を除く場合に、モード移行演出設定処理や背景画像切替処理を実行する旨の説明について本実施形態では詳細に説明しないが、上記の場合を除く他の演出モード間における移行時において同様の処理を実行可能であってもよい。

装飾図柄制御手段２２６は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出内容決定手段２２５によって決定された演出内容等に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ（左図柄・中図柄・右図柄）を決定する。なお、以下の説明では、特に断りがない限り、装飾図柄の最終的な停止を、単に、装飾図柄の停止と表現する場合がある。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「１」を模した「１図柄」、数字の「２」を模した「２図柄」、数字の「３」を模した「３図柄」、数字の「４」を模した「４図柄」、数字の「５」を模した「５図柄」、数字の「６」を模した「６図柄」、数字の「７」を模した「７図柄」、及び「転落」の文字を模した「転落図柄」があり、以降の説明では、「１図柄」、「３図柄」、「５図柄」、「７図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「２図柄」、「４図柄」、「６図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。

また、装飾図柄制御手段２２６は、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させて決定している。具体的には、図柄Ａと図柄ｃには偶数図柄揃い（例えば、「２図柄」−「２図柄」−「２図柄」）を対応させ、図柄Ｂと図柄ｂには７図柄揃いを除く奇数図柄揃い（例えば、「１図柄」−「１図柄」−「１図柄」）を対応させ、図柄ａには７図柄揃いを対応させ、図柄Ｃと図柄Ｄと図柄ｄにはバラケ目（いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ）を対応させ、転落当否判定に当選した場合には、転落図柄揃いを対応させている。
即ち、本実施形態における特図高確且つ普図高確（有利状態）の滞在中に行われる図柄変動の結果には、確変大当り（第一の当り遊技）の当選を報知する図柄ａ又は図柄ｂの停止表示及びこれらに対応する奇数図柄揃い（第一態様）と、通常大当り（第二の当り遊技）の当選を報知する図柄ｃの停止表示及びこれらに対応する偶数図柄揃い（第二態様）と、当り遊技の非当選（はずれ）を報知する図柄ｄの停止表示及びこれに対応するバラケ目（第三態様）と、転落当否判定に当選（転落判定の肯定）を報知する転落図柄揃い（第四態様）と、が少なくとも含まれる。

なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄ｂに偶数図柄揃いを対応させるなど、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合（上述の対応関係となる割合よりも低い割合）で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。

大当り演出制御手段２２７は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。

通常演出制御手段２２０は、第１副制御基板２００が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段２６０の送信コマンド格納領域に格納する。

サブエラー制御手段２３０は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、サブエラー制御手段２３０は、独自に（メインエラー制御手段１８５と独立して）遊技機１０がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート３９の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。

ランプ制御手段２４０は、演出ランプ２４の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段２２０によって読み出された演出データに演出ランプ２４に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ２４へ送信する。

可動役物制御手段２５０は、可動装飾体２０及びサブ表示部８２の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段２２０によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体２０及びサブ表示部８２へ送信する。

サブ情報記憶手段２６０は、上述の通り、第１副制御基板２００が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。

サブコマンド管理手段２７０は、主制御基板１００から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段２６０の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段２６０の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第２副制御基板３００に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段２６０の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。

＜特図変動パターン導出状態Ｂにおける特図変動パターン抽選について＞
次に、図９及び図１０を用いて、特図変動パターン導出状態Ｂにおいて導出される可能性がある特図変動パターンを説明する。
なお、図９（ａ）は、特図２の特図当否判定の結果がはずれであった場合に用いられるはずれ用の特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、図９（ｂ）は、転落当否判定に当選した場合（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図２における特図当否判定（特図低確）の結果がはずれであった場合）に用いられる転落用の特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図である。図１０は、特図変動パターン導出状態Ｂにおける大当り用の特図変動パターン抽選テーブルを示す図であり、各特図変動パターン抽選テーブルには、特図変動パターン導出状態Ｂ１用の特図変動パターン抽選テーブル、特図変動パターン導出状態Ｂ２用の特図変動パターン抽選テーブル、特図変動パターン導出状態Ｂ３用の特図変動パターン抽選テーブル、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４用の特図変動パターン抽選テーブルが含まれている。
また、各特図変動パターン抽選テーブルでは、抽選値が存在する箇所に「●」を付しており、当該抽選値の記載を省略しているが、各特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選では更新範囲０〜２５５の乱数が使用されるため、「●」が付された箇所には、一の抽選で使用される可能性がある抽選値の合算が２５６を超えない範囲で、１〜２５５のいずれかの抽選値が対応づけられている。
また、説明の便宜上、図９及び図１０で示す各特図変動パターンのそれぞれには、対応する変動時間も記載している。
また、図９及び図１０に示す特図変動パターン抽選テーブルは、特図２に対応するものであり、特図１が変動する場合には、特図当否判定の結果ごとの専用の特図変動パターン（図示省略）が採用される。

まず、図９（ａ）に示す通り、特図２の特図当否判定の結果がはずれであった場合に用いられるはずれ用の特図変動パターン抽選テーブルでは、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４、特図変動パターンＰＸＢ１〜特図変動パターンＰＸＢ４、特図変動パターンＰＸＣ、及び特図変動パターンＰＸＤ１〜特図変動パターンＰＸＤ３、特図変動パターンＰＸＥが導出される可能性がある。

より具体的には、特図変動パターン導出状態Ｂ１では、特図変動パターンＰＸＡ１、特図変動パターンＰＸＡ２、特図変動パターンＰＸＢ１、特図変動パターンＰＸＢ２、特図変動パターンＰＸＣ、及び特図変動パターンＰＸＤ１が導出される可能性がある。特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターンＰＸＡ２、特図変動パターンＰＸＡ３、特図変動パターンＰＸＢ２、特図変動パターンＰＸＢ３、特図変動パターンＰＸＣ、及び特図変動パターンＰＸＤ２が導出される可能性がある。特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＸＥが導出される可能性がある。特図変動パターン導出状態Ｂ４では、特図変動パターンＰＸＡ３、特図変動パターンＰＸＡ４、特図変動パターンＰＸＢ３、特図変動パターンＰＸＢ４、特図変動パターンＰＸＣ、及び特図変動パターンＰＸＤ３が導出される可能性がある。

ここで、特図２の特図当否判定の結果として最も多く導出されるはずれが導出された場合には、特図変動パターン導出状態Ｂ１では、特図変動パターンＰＸＤ１が最も導出される可能性が高く、特図変動パターン導出状態Ｂ２においては、特図変動パターンＰＸＤ２が最も導出される可能性が高く、特図変動パターン導出状態Ｂ３においては、特図変動パターンＰＸＥが最も導出される可能性が高く、特図変動パターン導出状態Ｂ４においては、特図変動パターンＰＸＤ３が最も導出される可能性が高い。

なお、特図変動パターン導出状態Ｂ１〜Ｂ４のそれぞれにおいて、最も導出される可能性が高い各特図変動パターンの変動時間は、特図変動パターンＰＸＥ（３０００ｍｓ）、特図変動パターンＰＸＤ１（２０００ｍｓ）、特図変動パターンＰＸＤ２（１５００ｍｓ）、特図変動パターンＰＸＤ３（５００ｍｓ）の順に短くなる。
このように特図変動パターンの変動時間が設定されていることにより、本実施形態では、特図変動パターン導出状態Ｂが継続する（特図変動パターン導出状態Ｂに移行した後に大当り当選及び転落当否判定の当選が無い）前提において、特別図柄の平均変動時間が、変動回数が増加するほどに短くなる傾向性を有している。しかしながら、特図変動パターン導出状態Ｂの途中で移行する特図変動パターン導出状態Ｂ３における特定の図柄変動（確変大当り終了から２０１回目）において最も導出される可能性が高い特図変動パターンＰＸＥが、他の図柄変動においても導出される可能性が高い各特図変動パターンより長い変動時間が割り当てられているため、該特定の図柄変動において上記の傾向性が崩れて遊技者の関心を惹きやすくなっている。

さらに、本実施形態のように、特図変動パターンＰＸＤ１と特図変動パターンＰＸＤ２の時間差（本実施形態では、５００ｍｓ）よりも特図変動パターンＰＸＤ２と特図変動パターンＰＸＥの時間差（本実施形態では、１５００ｍｓ）の方を大きくしてもよく、該時間差よりも特図変動パターンＰＸＥと特図変動パターンＰＸＤ３の時間差（本実施形態では、２５００ｍｓ）の方を更に大きくしてもよい。このようにすることで、特図変動パターン導出状態Ｂ３に移行する特定の図柄変動をより際立たせることができる。

なお、本実施形態における特図変動パターン導出状態Ｂ３において特図２の特図当否判定の結果としてはずれが導出される場合、特図変動パターンＰＸＥが導出される割合は１００％（２５６／２５６）とする。即ち、該場合において、特図変動パターン導出手段１４３は、特図変動パターンＰＸＥのみを導出する。
一方で、特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４において特図２の特図当否判定の結果としてはずれが導出される場合、各々において最も導出される可能性が高い各特図変動パターン（特図変動パターンＰＸＤ１、特図変動パターンＰＸＤ２、及び特図変動パターンＰＸＤ３）が導出される割合は１００％未満である。即ち、該場合において、特図変動パターン導出手段１４３は、複数とおりの特図変動パターンを導出しうる。

なお、上述した特図変動パターン導出状態Ｂにおける特別図柄の平均変動時間の推移の傾向性は一具体例であり、必ずしもこのような傾向性を持たない遊技機において本発明が実施されてもよい。

また、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４に着目すると、特図変動パターン導出状態Ｂ１では、特図変動パターンＰＸＡ１及び特図変動パターンＰＸＡ２は導出される可能性がある一方、特図変動パターンＰＸＡ３及び特図変動パターンＰＸＡ４が導出されず、特図変動パターン導出状態Ｂ４では、特図変動パターンＰＸＡ３及び特図変動パターンＰＸＡ４は導出される可能性がある一方、特図変動パターンＰＸＡ１及び特図変動パターンＰＸＡ２が導出されない。即ち、特図変動パターン導出状態Ｂ１及び特図変動パターン導出状態Ｂ４では、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４に関して、他方で導出される可能性がない特図変動パターンが導出される。
次に、特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＡ２、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＡ３が導出される可能性がある一方、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＡ１、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＡ４が導出されない。
そして、特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４がいずれも導出されない。

また、特図変動パターンＰＸＢ１〜特図変動パターンＰＸＢ４に着目すると、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４と同様に、特図変動パターン導出状態Ｂ１及び特図変動パターン導出状態Ｂ４では、他方で導出される可能性がない特図変動パターン（特図変動パターンＰＸＢ１及び特図変動パターンＰＸＢ４）が導出されるように構成される。
次に、特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＢ２、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＢ３が導出される可能性がある一方、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＢ１、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４で導出される可能性がある特図変動パターンＰＸＢ４が導出されない。
そして、特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＸＢ１〜特図変動パターンＰＸＢ４についても、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４と同様に、いずれも導出されない。

このように、本実施形態では、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４及び特図変動パターンＰＸＢ１〜特図変動パターンＰＸＢ４に関して、他方で導出される可能性がない特図変動パターンが導出される可能性がある特図変動パターン導出状態Ｂ１と特図変動パターン導出状態Ｂ４の間に、上述の特図変動パターン導出状態Ｂ２及び特図変動パターン導出状態Ｂ３が設けられている。
そのため、特図変動パターン導出状態Ｂが継続する（特図変動パターン導出状態Ｂに移行した後に大当り当選及び転落当否判定の当選が無い）前提において、全体として変動回数が増加するほどに短くなる傾向性を有しており、上記の特定の図柄変動（確変大当り終了から２０１回目）を除く図柄変動では平均変動時間の変化を小さく（滑らかに）し、該特定の図柄変動をより際立たせることができる。

上述の通り、特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、特図変動パターン導出状態Ｂ３、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４は、互いに用いられる特図変動パターン抽選テーブルが異なり、特図変動パターン導出状態Ｂ１には高速変動モード１、特図変動パターン導出状態Ｂ２には高速変動モード２、特図変動パターン導出状態Ｂ３には超高速変動モード１、特図変動パターン導出状態Ｂ４には超高速変動モード２が対応する。
なお、互いに用いられる特図変動パターン抽選テーブルが異なるとは、用いられる特図変動パターン抽選テーブルが複数ある場合には、少なくとも一つの特図変動パターン抽選テーブルが異なることを指す。

各特図変動パターン導出状態における平均変動時間は、各特図変動パターン導出状態で用いられる特図変動パターン抽選テーブルに依存するため、上記の傾向性は、特図２の特図当否判定の結果としてはずれが導出された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルにおける平均変動時間の差異によって生じていると換言できる。
即ち、特図２の特図当否判定の結果としてはずれが導出された場合、特図変動パターン導出状態Ｂ３で用いられる特図変動パターン抽選テーブル、特図変動パターン導出状態Ｂ１で用いられる特図変動パターン抽選テーブル、特図変動パターン導出状態Ｂ２で用いられる特図変動パターン抽選テーブル、特図変動パターン導出状態Ｂ４で用いられる特図変動パターン抽選テーブルの順に、平均変動時間が短くなっていると言える。

また、特図変動パターンＰＸＣに着目すると、当該特図変動パターンは、特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４のそれぞれで導出されるが、特図変動パターン導出状態Ｂ３では導出されない。
一方、特図変動パターンＰＸＥに着目すると、当該特図変動パターンは、特図変動パターン導出状態Ｂ３では導出されるが、特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４のそれぞれで導出されない。
即ち、上記の特定の図柄変動（確変大当り終了から２０１回目）を除く図柄変動では共通の特図変動パターンが導出される場合があり、該特定の図柄変動では他の図柄変動では導出されない（専用の）特図変動パターンが導出される場合がある。

続いて、図９（ｂ）に示す通り、特図２の転落当否判定に当選した場合（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図２における特図当否判定（特図低確）の結果がはずれであった場合）に用いられる転落用の特図変動パターン抽選テーブルでは、特図変動パターンＰＹが導出され、当該特図変動パターンは、特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、特図変動パターン導出状態Ｂ３、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４のそれぞれで導出される。即ち、特図変動パターンＰＹは、特図変動パターン導出状態Ｂにおける全ての図柄変動において共通で導出されうる。
また、図９（ｂ）に示す通り、特図２の転落当否判定に当選した（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図当否判定（特図低確）の結果がはずれとなった）場合に導出される特図変動パターンは、特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、特図変動パターン導出状態Ｂ３、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４のいずれにおいても特図変動パターンＰＹのみである。即ち、上記の場合、特図変動パターンＰＹが導出される割合は１００％である。
ここで、転落当否判定に当選することは、（特図当否判定の結果としてはずれとなることよりも）不利な結果である。本実施形態では、このような不利な結果が導出された場合に導出される特図変動パターンを共通化している。そのため、特図変動パターンＰＹには、特図変動パターンＰＸＤ１〜ＰＸＤ３及び特図変動パターンＰＸＥに割り当てた変動時間より、際だって長い変動時間（本実施形態では、２０７００ｍｓ）を割り当て、特図変動パターン導出状態の遷移（特図高確且つ普図高確からの転落）を際立たせることができる。

また、本実施形態では、転落当否判定に当選した場合に対して一つの特図変動パターンしか対応していないが、転落当否判定に当選した場合において、少なくとも一つの特図変動パターンが特図変動パターン導出状態Ｂ１、特図変動パターン導出状態Ｂ２、特図変動パターン導出状態Ｂ３、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４のそれぞれで決定されれば、転落当否判定に当選した場合に対して複数の特図変動パターンを対応させるようにしてもよい。

続いて、図１０に示す通り、特図２の特図当否判定の結果が大当りであった場合に用いられる大当り用の特図変動パターン抽選テーブルでは、特図変動パターンＰＺＡ１〜特図変動パターンＰＺＡ４、特図変動パターンＰＺＢ１〜特図変動パターンＰＺＢ４、特図変動パターンＰＺＦ、及び特図変動パターンＰＺＧが導出される可能性がある。

より具体的には、特図の停止図柄が図柄ａとなる場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ１では、特図変動パターンＰＺＡ１、特図変動パターンＰＺＡ２、及び特図変動パターンＰＺＧ導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターンＰＺＡ２、特図変動パターンＰＺＡ３、及び特図変動パターンＰＺＧが導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＺＧのみが導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ４では、特図変動パターンＰＺＡ３、特図変動パターンＰＺＡ４、特図変動パターンＰＺＦ、及び特図変動パターンＰＺＧが導出される可能性がある。
特図の停止図柄が図柄ｂとなる場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ１では、特図変動パターンＰＺＡ１、特図変動パターンＰＺＡ２、特図変動パターンＰＺＢ１、特図変動パターンＰＺＢ２、及び特図変動パターンＰＺＧ導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターンＰＺＡ２、特図変動パターンＰＺＡ３、特図変動パターンＰＺＢ２、特図変動パターンＰＺＢ３、及び特図変動パターンＰＺＧが導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＺＧのみが導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ４では、特図変動パターンＰＺＡ３、特図変動パターンＰＺＡ４、特図変動パターンＰＺＢ３、特図変動パターンＰＺＢ４、及び特図変動パターンＰＺＧが導出される可能性がある。
特図の停止図柄が図柄ｃとなる場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ１では、特図変動パターンＰＺＢ１、特図変動パターンＰＺＢ２、及び特図変動パターンＰＺＧ導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターンＰＺＢ２、特図変動パターンＰＺＢ３、及び特図変動パターンＰＺＧが導出される可能性がある。該場合において、特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＺＧのみが導出される可能性がある。特図変動パターン導出状態Ｂ４では、特図変動パターンＰＺＢ３、特図変動パターンＰＺＢ４、及び特図変動パターンＰＺＧが導出される可能性がある。

ここで、特図変動パターンＰＺＡ１〜特図変動パターンＰＺＡ４に着目すると、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４と同様に、特図変動パターン導出状態Ｂ１及び特図変動パターン導出状態Ｂ４では、他方で導出される可能性がない特図変動パターン（特図変動パターンＰＺＡ１及び特図変動パターンＰＺＡ４）が導出されるように構成されている。
次に、特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＺＡ２、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４で導出される可能性がある特図変動パターンＰＺＡ３が導出される可能性がある一方、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＺＡ１が導出されないように構成されている。
そして、特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＺＡ１〜特図変動パターンＰＺＡ４が導出されないように構成されている。

また、特図変動パターンＰＺＢ１〜特図変動パターンＰＺＢ４に着目すると、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４と同様に、特図変動パターン導出状態Ｂ１及び特図変動パターン導出状態Ｂ４では、他方で導出される可能性がない特図変動パターン（特図変動パターンＰＺＢ１及び特図変動パターンＰＺＢ４）が導出されるように構成される。
次に、特図変動パターン導出状態Ｂ２では、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＺＢ２、及び特図変動パターン導出状態Ｂ４で導出される可能性がある特図変動パターンＰＺＢ３が導出される可能性がある一方、特図変動パターン導出状態Ｂ１で導出される可能性がある特図変動パターンＰＺＢ１が導出されないように構成されている。
そして、特図変動パターン導出状態Ｂ３では、特図変動パターンＰＺＢ１〜特図変動パターンＰＺＢ４が導出されないように構成されている。

このように、本実施形態では、特図変動パターンＰＺＡ１〜特図変動パターンＰＺＡ４及び特図変動パターンＰＺＢ１〜特図変動パターンＰＺＢ４に関しても、他方で導出される可能性がない特図変動パターンが導出される可能性がある特図変動パターン導出状態Ｂ１と特図変動パターン導出状態Ｂ４の間に、上述の特図変動パターン導出状態Ｂ２及び特図変動パターン導出状態Ｂ３が設けられている。
そのため、特図変動パターン導出状態Ｂ１から特図変動パターン導出状態Ｂ４に遷移するにあたり、全体としては平均変動時間の変化を小さく（滑らかに）することができる。

また、特図変動パターンＰＺＡ１〜特図変動パターンＰＺＡ４及び特図変動パターンＰＺＢ１〜特図変動パターンＰＺＢ４は、特図２の特図当否判定の結果が大当り（確変大当り又は通常大当り）であった場合に導出される特図変動パターンであり、当該特図変動パターンは、特図２の特図当否判定の結果がはずれの場合に導出される特図変動パターン（転落当否判定に当選した場合に導出される特図変動パターンＰＹを含む）よりも有利度が高い（前者の特図変動パターンが後者の特図変動パターンよりも特図２の特図当否判定の結果が大当りである期待度が高い場合も含む）特図変動パターンである。
そのため、特図変動パターン導出状態Ｂ１から特図変動パターン導出状態Ｂ４に遷移させるにあたり、平均変動時間の変化をより小さく（滑らかに）感じさせることができる。

特に、特図変動パターンＰＺＡ１〜特図変動パターンＰＺＡ４は、特図２の特図当否判定の結果が確変大当りであった場合に導出される特図変動パターンであり、当該特図変動パターンは、特図２の特図当否判定の結果が大当りの場合に導出される特図変動パターン（特図変動パターンＰＺＢ１〜特図変動パターンＰＺＢ４）よりも有利度が高い（前者の特図変動パターンが後者の特図変動パターンよりも特図２の特図当否判定の結果が確変大当りである期待度が高い場合も含む）変動パターンである。
そのため、特図変動パターン導出状態Ｂ１から特図変動パターン導出状態Ｂ４に遷移させるにあたり、平均変動時間の変化をより小さく（滑らかに）感じさせることができる。

また、特図変動パターンＰＺＦに着目すると、当該特図変動パターンは、特図変動パターン導出状態Ｂ４であり、且つ特図の停止図柄が図柄ａの場合にのみ導出される。
なお、特図変動パターンＰＺＦは、大当り用の特図変動パターン抽選テーブルで導出される可能性がある特図変動パターンの中で変動時間が最も短く、当該特図変動パターンを経由した大当りは、大当り開始デモ時間がなく、停止表示時間が経過した後にすぐに大当り遊技が開始されてアタッカーが開放状態に制御されることとなる。

また、特図変動パターンＰＺＧに着目すると、当該特図変動パターンは、特図変動パターン導出状態Ｂ１〜特図変動パターン導出状態Ｂ４の全てにおいて、図柄ａ〜図柄ｃの全てに対して導出されうる。

ここで図９及び図１０に図示した本実施形態の特図変動パターン抽選テーブルについて整理する。
特図変動パターン導出手段１４３によって参照される複数種類の特図変動パターン抽選テーブルには、以下のものが含まれる。
（イ）第一の変動パターンテーブル：確変大当り終了直後の図柄変動を基準として２００回の図柄変動が行われる期間（所定期間）に参照される、特図変動パターン導出状態Ｂ１及び特図変動パターン導出状態Ｂ２に対応する特図変動パターン抽選テーブル
（ロ）第二の変動パターンテーブル：所定期間が経過した特定の図柄変動（確変大当りに終了してから２０１回目の図柄変動）において参照される、特図変動パターン導出状態Ｂ３に対応する特図変動パターン抽選テーブル
（ハ）第三の変動パターンテーブル：該特定の図柄変動の次の図柄変動以後に参照される、特図変動パターン導出状態Ｂ４に対応する特図変動パターン抽選テーブル

上記の特図変動パターンＰＺＧは、上記の第一の変動パターンテーブルと第二の変動パターンテーブルと第三の変動パターンテーブルの全てに含まれ、且つ当り遊技（確変大当り、通常大当り）に当選した場合に導出可能な変動パターン（特定変動パターン）である。

＜各演出ルートに係る演出の概要について＞
次に、図１１及び図１２を用いて、高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、及び超高速変動モード２のそれぞれにおいて決定される可能性がある演出ルートの組合せを説明するのに先立ち、図１１及び図１２に記載された演出ルートに係る（に従って実行される）演出の概要を説明する。
なお、図１１（ａ）は、特図２の特図当否判定の結果がはずれであった場合に決定される可能性がある演出ルートの一部を演出モードごとに整理したテーブルであり、図１１（ｂ）は、転落当否判定に当選した場合（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図２における特図当否判定（特図低確）の結果がはずれであった場合）に決定される演出ルートを演出モードごとに整理したテーブルであり、図１２は、特図２の特図当否判定の結果が大当りであった場合に決定される可能性がある演出ルートの一部を演出モードと特図の停止図柄の種類の組合せごとに整理したテーブルである。
また、上記した各テーブルでは、決定される可能性がある箇所に「■」を付している。
また、本実施形態では、導出された特図変動パターンに応じて演出ルートが決定されるため、各演出ルートに対して対応する特図変動パターンを記載している。

図１１（ａ）に示す演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４は、奇数図柄をテンパイ（１つの図柄列を除いた図柄列（本実施形態では、２つ）のすべてに同一の数字を模した装飾図柄が停止される状態）させ、その後の演出によって今回の特図当否判定の結果がはずれであることが報知され、残りの図柄列に当該テンパイを構成する図柄とは異なる図柄を停止させてバラケ目で装飾図柄を停止させる演出ルートであって、当該特図当否判定の結果がはずれであることが報知されるまでの演出過程（演出の流れ）の種類が互いに異なる演出ルートである。
ここで、演出過程の種類が異なるとは、例えば、味方キャラと敵キャラが対戦し、味方キャラの勝敗によって今回の特図当否判定の結果（味方キャラの勝利で大当り、味方キャラの敗北ではずれ）を報知する演出において、対戦する種目が異なるなど、遊技者が（現象面で）演出過程の種類が異なることを認識できることを指す。
また、図１１（ａ）に示す通り、演出ルートＲＸＡ１は特図変動パターンＰＸＡ１に対応し、演出ルートＲＸＡ２は特図変動パターンＰＸＡ２に対応し、演出ルートＲＸＡ３は特図変動パターンＰＸＡ３に対応し、演出ルートＲＸＡ４は、特図変動パターンＰＸＡ４に対応する。

図１１（ａ）に示す演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４は、偶数図柄をテンパイさせ、その後の演出によって今回の特図当否判定の結果がはずれであることが報知され、残りの図柄列に当該テンパイを構成する図柄とは異なる図柄を停止させてバラケ目で装飾図柄を停止させる演出ルートであって、当該特図当否判定の結果がはずれであることが報知されるまでの演出の過程が互いに異なる演出ルートである。
なお、演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４のそれぞれは、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４のいずれとも演出の過程が異なる演出ルートである。
また、図１１（ａ）に示す通り、演出ルートＲＸＢ１は特図変動パターンＰＸＢ１に対応し、演出ルートＲＸＢ２は特図変動パターンＰＸＢ２に対応し、演出ルートＲＸＢ３は特図変動パターンＰＸＢ３に対応し、演出ルートＲＸＢ４は、特図変動パターンＰＸＢ４に対応する。

図１１（ａ）に示す演出ルートＲＸＣは、転落図柄をテンパイさせ、その後の演出によって今回の転落当否判定に当選しなかった（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図当否判定（特図高確）の結果がはずれとなった）ことが報知され、残りの図柄列に転落図柄とは異なる図柄を停止させてバラケ目で装飾図柄を停止させる演出ルートである。なお、以下の説明において、演出ルートＲＸＣのように、転落図柄をテンパイさせ、その後の演出によって報知する内容が変化する演出ルートのことを「転落演出ルート」と呼称する場合がある。
また、図１１（ａ）に示す通り、演出ルートＲＸＣは、特図変動パターンＰＸＣに対応する。

図１１（ａ）に示す演出ルートＲＸＤ１〜演出ルートＲＸＤ３は、今回の図柄変動が開始された直後にバラケ目で装飾図柄を停止させ、今回の特図当否判定の結果がはずれであることが報知される演出ルートであって、バラケ目で装飾図柄を停止されるまでの時間が互いに異なる演出ルートである。
また、図１１（ａ）に示す通り、演出ルートＲＸＤ１は特図変動パターンＰＸＤ１に対応し、演出ルートＲＸＤ２は特図変動パターンＰＸＤ２に対応し、演出ルートＲＸＤ３は特図変動パターンＰＸＤ３に対応する。

図１１（ａ）に示す演出ルートＲＸＥは、今回の図柄変動が開始された後（該図柄変動の冒頭）に、後述する演出モード移行演出（「超高速変動モード突入」のテロップ表示）を行い、その後にバラケ目で装飾図柄を停止させる演出ルートである。
また、本実施形態において、演出ルートＲＥＸと演出過程が同じとなる演出ルートは存在しない。
また、図１１（ａ）に示す通り、演出ルートＲＸＥは、特図変動パターンＰＸＥに対応する。

図１１（ｂ）に示す演出ルートＲＹは、転落図柄をテンパイさせ、その後の演出によって今回の転落当否判定に当選した（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図当否判定（特図低確）の結果がはずれとなった）ことが報知され、残りの図柄列に転落図柄を停止させて転落図柄揃いで装飾図柄を停止させる演出ルートである。
また、演出ルートＲＹは、演出ルートＲＸＣと演出過程の種類が同じ（詳細は、後述）演出ルートであり、上記の転落演出ルートに含まれる。
また、図１１（ｂ）に示す通り、演出ルートＲＹは、特図変動パターンＰＹに対応する。従って、今回の転落当否判定に当選した（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図当否判定（特図低確）の結果がはずれとなった）場合、演出ルートＲＹが決定される割合は、特図変動パターンＰＹが導出される割合と同様に１００％になる。即ち、該場合において、演出ルート決定手段２２２は、演出ルートＲＹのみを決定する。

図１２に示す演出ルートＲＺＡ１〜演出ルートＲＺＡ４は、奇数図柄をテンパイさせ、その後の演出によって今回の特図当否判定の結果が大当り（確変大当り）であることが報知され、残りの図柄列に当該テンパイを構成する図柄を停止させて奇数図柄揃いで装飾図柄を停止させる演出ルートであって、確変大当りであることが報知されるまでの演出過程の種類が互いに異なる演出ルートである。
また、演出ルートＲＺＡ１は演出ルートＲＸＡ１と演出過程の種類が同じ（共通の）演出ルートであり、演出ルートＲＺＡ２は演出ルートＲＸＡ２と演出過程の種類が同じ演出ルートであり、演出ルートＲＺＡ３は演出ルートＲＸＡ３と演出過程の種類が同じ演出ルートであり、演出ルートＲＺＡ４は演出ルートＲＸＡ４と演出過程の種類が同じ演出ルートである。
ここで、演出過程の種類が同じとは、例えば、味方キャラと敵キャラが対戦し、味方キャラの勝敗によって今回の特図当否判定の結果（味方キャラの勝利で大当り、味方キャラの敗北ではずれ）を報知する演出において、対戦する種目が同じなど、遊技者が（現象面で）演出過程の種類が同じことを認識できることを指す。
また、図１２に示す通り、演出ルートＲＺＡ１は特図変動パターンＰＺＡ１に対応し、演出ルートＲＺＡ２は特図変動パターンＰＺＡ２に対応し、演出ルートＲＺＡ３は特図変動パターンＰＺＡ３に対応し、演出ルートＲＺＡ４は、特図変動パターンＰＺＡ４に対応する。

図１２に示す演出ルートＲＺＢ１〜演出ルートＲＺＢ４は、偶数図柄をテンパイさせ、その後の演出によって今回の特図当否判定の結果が大当り（確変大当り又は通常大当り）であることが報知され、残りの図柄列に当該テンパイを構成する図柄を停止させて偶数図柄揃いで装飾図柄を停止させる演出ルートであって、大当りであることが報知されるまでの演出過程の種類が互いに異なる演出ルートである。なお、今回の図柄変動における特図の停止図柄が図柄ｂである場合には、偶数図柄揃いを停止させた後に停止された装飾図柄が奇数図柄揃いへ切り替えられて確変大当りであることが報知される。
また、演出ルートＲＺＢ１は演出ルートＲＸＢ１と演出過程の種類が同じ演出ルートであり、演出ルートＲＺＢ２は演出ルートＲＸＢ２と演出過程の種類が同じ演出ルートであり、演出ルートＲＺＢ３は演出ルートＲＸＢ３と演出過程の種類が同じ演出ルートであり、演出ルートＲＺＢ４は演出ルートＲＸＢ４と演出過程の種類が同じ演出ルートである。
また、図１２に示す通り、演出ルートＲＺＢ１は特図変動パターンＰＺＢ１に対応し、演出ルートＲＺＢ２は特図変動パターンＰＺＢ２に対応し、演出ルートＲＺＢ３は特図変動パターンＰＺＢ３に対応し、演出ルートＲＺＢ４は、特図変動パターンＰＺＢ４に対応する。

このように、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４及び演出ルートＲＺＡ１〜演出ルートＲＺＡ４、並びに、演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４及び演出ルートＲＺＢ１〜演出ルートＲＺＢ４は、双方の演出ルートが演出過程の種類が同じとなる組合せであって、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることが報知される演出に係る演出ルートと、当該特図当否判定の結果がはずれであることが報知される演出に係る演出ルートとで構成される組合せを構成する。
そのため、各演出ルートに係る演出によって今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであるか否（はずれである）かを遊技者に期待させることができる。

なお、本実施形態における演出ルート決定手段２２２は、例えば、演出ルートＲＸＡ１と演出ルートＲＺＡ１のように、演出過程の種類が同じ演出ルートであっても、別の演出ルートとして扱っているが、演出過程の種類が同じ演出ルートを同一の演出ルートとして扱い、演出内容決定手段２２５が特図当否判定の結果を考慮して演出内容を決定するようにすることで、当該演出ルートに係る演出によって報知される結果が異なるようにしてもよい。

また、図９及び図１０に示す変動時間から、本実施形態では、演出ルートＲＸＡ３に係る演出は、演出ルートＲＸＡ２に係る演出よりも実行時間（演出時間）が長い演出であり、演出ルートＲＸＢ３に係る演出は、演出ルートＲＸＢ２に係る演出よりも実行時間が長い演出であり、演出ルートＲＺＡ３に係る演出は、演出ルートＲＺＡ２に係る演出よりも実行時間が長い演出であり、演出ルートＲＺＢ３に係る演出は、演出ルートＲＺＢ２に係る演出よりも実行時間が長い演出である。
そのため、高速変動モード１から超高速変動モード２まで継続して遷移していく（確変モードが継続する）前提において、全体として演出ルートに係る演出の実行時間の変化が小さく（滑らかに）なる傾向性を有している。

図１２に示す演出ルートＲＺＦは、図柄変動が開始された直後に７図柄揃いで装飾図柄を停止させ、今回の特図当否判定の結果が確変大当り（特に、特図の停止図柄が図柄ａ）であることが報知される演出ルートである。
なお、本実施形態において、演出ルートＲＺＦと演出過程が同じとなる演出ルートは存在しない。

図１２に示す演出ルートＲＺＧは、転落図柄をテンパイさせ、その後の演出によって仮停止した転落図柄が再変動し、図柄揃いで装飾図柄を停止させて大当り当選を報知する演出ルートであり、上記の転落演出ルートに含まれる。
なお、転落図柄がテンパイした後における演出態様（装飾図柄の変動態様）は特に限定されない。

ところで、従来の遊技機では、演出内容（演出ルート）を複雑化しつつも演出内容を分かり易くするため、一の図柄変動で決定され得る演出ルートの候補を制限した演出モードを設け、当該演出モードを遷移させているが、単に演出モードを遷移させるだけでは、演出内容の変化が大きく、遊技の興趣を低下させてしまう虞がある。
そこで、本実施形態は、このような問題を解決するための機能として、演出モードに対応する演出ルートの組合せ等の機能を有しており、以降の説明では、当該機能のうちの主たる機能について説明する。

＜演出モードに対応する演出ルートについて＞
まずは、再び図１１及び図１２を用いて、高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、及び超高速変動モード２のそれぞれにおいて決定される演出ルートの組合せについて説明する。

図１１（ａ）に示す通り、特図２の特図当否判定の結果がはずれであった場合には、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４、演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４、演出ルートＲＸＣ、及び演出ルートＲＸＤ１〜演出ルートＲＸＤ３、演出ルートＲＸＥが決定される可能性がある。

より具体的には、高速変動モード１では、演出ルートＲＸＡ１、演出ルートＲＸＡ２、演出ルートＲＸＢ１、演出ルートＲＸＢ２、演出ルートＲＸＣ、及び演出ルートＲＸＤ１が決定される可能性がある。高速変動モード２では、演出ルートＲＸＡ２、演出ルートＲＸＡ３、演出ルートＲＸＢ２、演出ルートＲＸＢ３、演出ルートＲＸＣ、及び演出ルートＲＸＤ２が決定される可能性がある。超高速変動モード１は、演出ルートＲＸＥが決定される可能性がある。超高速変動モード２では、演出ルートＲＸＡ３、演出ルートＲＸＡ４、演出ルートＲＸＢ３、演出ルートＲＸＢ４、演出ルートＲＸＣ、及び演出ルートＲＸＤ３が決定される可能性がある。

なお、本実施形態における超高速変動モード１において特図２の特図当否判定の結果としてはずれが導出される場合、演出ルートＲＸＥが決定される割合は、特図変動パターンＰＸＥが導出される割合と同様に１００％になる。即ち、該場合において、演出ルート決定手段２２２は、演出ルートＲＸＥのみを決定する。

ここで、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４に着目すると、高速変動モード１では、演出ルートＲＸＡ１及び演出ルートＲＸＡ２が決定される可能性がある一方、演出ルートＲＸＡ３及び演出ルートＲＸＡ４が決定されず、超高速変動モード２では、演出ルートＲＸＡ３及び演出ルートＲＸＡ４が決定される可能性がある一方、演出ルートＲＸＡ１及び演出ルートＲＸＡ２が決定されない。即ち、高速変動モード１及び超高速変動モード２は、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４に関して、他方で決定される可能性がない演出ルートが決定されない。
次に、高速変動モード２では、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＸＡ２、及び超高速変動モード２で決定される可能性がある演出ルートＲＸＡ３が決定される可能性がある一方、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＸＡ１、及び超高速変動モード２で決定される可能性がある演出ルートＲＸＡ４が決定されない。
そして、超高速変動モード１では、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４のいずれも決定されない。

また、演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４に着目すると、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４と同様に、高速変動モード１及び超高速変動モード２では、他方で決定される可能性がない演出ルート（演出ルートＲＸＢ１及び演出ルートＲＸＢ４）が決定される可能性がある。
次に、高速変動モード２では、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＸＢ２、及び超高速変動モード２で決定される可能性がある演出ルートＲＸＢ３が決定される可能性がある一方、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＸＢ１、及び超高速変動モード２で決定される可能性がある演出ルートＲＸＢ４が決定されない。
そして、超高速変動モード１では、演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４についても、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４と同様に、いずれも決定されない。

このように、本実施形態では、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４及び演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４に関して、他方で決定される可能性がない演出ルートが決定される可能性がある高速変動モード１と超高速変動モード２の間に、上述の高速変動モード２が設けられている。
そのため、確変モードが継続する（確変モードに移行した後に大当り当選及び転落当否判定の当選が無い）前提において、上記の特定の図柄変動（確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動）を除く図柄変動では、演出ルートに係る演出の実行時間の変化が小さく（滑らかに）なる傾向性を有し、該特定の図柄変動における演出ルートに係る演出をより際立たせることができる。

また、演出ルートＲＸＣに着目すると、当該演出ルートは、高速変動モード１、高速変動モード２、及び超高速変動モード２のそれぞれで決定される可能性があり、超高速変動モード１では決定されない。
一方、演出ルートＲＸＥに着目すると、当該演出ルートは、超高速変動モード１では決定される可能性があるが、高速変動モード１、高速変動モード２、及び超高速変動モード２のそれぞれで決定されない。
即ち、上記の特定の図柄変動（確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動）を除く図柄変動では共通の演出ルートが決定される可能性があり、該特定の図柄変動では他の図柄変動では決定されない（専用の）演出ルートが決定される可能性がある。

また、演出ルートＲＸＤ１〜演出ルートＲＸＤ３に着目すると、高速変動モード１では、演出ルートＲＸＤ１が決定される可能性があり、高速変動モード２では、演出ルートＲＸＤ２が決定される可能性があり、超高速変動モード２では、演出ルートＲＸＤ３が決定される可能性がある。

次に、図１１（ｂ）に示す通り、特図２の転落当否判定に当選した場合（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図２における特図当否判定（特図低確）の結果がはずれであった場合）には、演出ルートＲＹが決定され、当該演出ルートは、高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、及び超高速変動モード２のそれぞれで決定される。即ち、演出ルートＲＹは、確変モードにおける全ての図柄変動において共通で決定される可能性がある。
ここで、転落当否判定に当選することは、（特図当否判定の結果としてはずれとなることよりも）不利な結果であり、本実施形態では、このような不利な結果が決定された場合に同一の演出ルートＲＹが決定される。そのため、高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移させるにあたり、演出ルートの変化を小さくしつつも、その遷移を際立たせることができる。
また、高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移させるにあたり、不利な演出ルート（演出内容）を把握させ易くし、遊技の興趣の低下を抑えることができる。

また、本実施形態では、転落当否判定に当選した場合に対して一つの演出ルートしか対応していないが、転落当否判定に当選した場合において、少なくとも一つの演出ルートが高速変動モード１、高速変動モード２、超高速変動モード１、及び超高速変動モード２のそれぞれで決定されれば、転落当否判定に当選した場合に対して複数の演出ルートを対応させるようにしてもよい。

次に、図１２に示す通り、特図２の特図当否判定の結果が大当りであった場合には、演出ルートＲＺＡ１〜演出ルートＲＺＡ４、演出ルートＲＺＢ１〜演出ルートＲＺＢ４、及び演出ルートＲＺＦが決定される可能性がある。

より具体的には、特図の停止図柄が図柄ａとなる場合において、高速変動モード１では、演出ルートＲＺＡ１及び演出ルートＲＺＡ２が決定される可能性があり、高速変動モード２では、演出ルートＲＺＡ２及び演出ルートＲＺＡ３が決定される可能性があり、超高速変動モード１では、演出ルートＲＺＧが決定される可能性があり、超高速変動モード２では、演出ルートＲＺＡ３、演出ルートＲＺＡ４、及び演出ルートＲＺＦが決定される可能性がある。
特図の停止図柄が図柄ｂとなる場合において、高速変動モード１では、演出ルートＲＺＡ１、演出ルートＲＺＡ２、演出ルートＲＺＢ１、及び演出ルートＲＺＢ２が決定される可能性があり、高速変動モード２では、演出ルートＲＺＡ２、演出ルートＲＺＡ３、演出ルートＲＺＢ２及び演出ルートＲＺＢ３が決定される可能性があり、超高速変動モード１では、演出ルートＲＺＧが決定される可能性があり、超高速変動モード２では、演出ルートＲＺＡ３、演出ルートＲＺＡ４、演出ルートＲＺＢ３、及び演出ルートＲＺＢ４が決定される可能性がある。
特図の停止図柄が図柄ｃとなる場合において、高速変動モード１では、演出ルートＲＺＢ１及び演出ルートＲＺＢ２が決定される可能性があり、高速変動モード２では、演出ルートＲＺＢ２及び演出ルートＲＺＢ３が決定される可能性があり、超高速変動モード１では、演出ルートＲＺＧが決定される可能性があり、超高速変動モード２では、演出ルートＲＺＢ３及び演出ルートＲＺＢ４が決定される可能性がある。

ここで、演出ルートＲＺＡ１〜演出ルートＲＺＡ４に着目すると、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４と同様に、高速変動モード１及び超高速変動モード２では、他方で決定される可能性がない演出ルート（演出ルートＲＺＡ１及び演出ルートＲＺＡ４）が決定されるように構成されている。
次に、高速変動モード２では、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＺＡ２、及び超高速変動モード２で決定される可能性がある演出ルートＲＺＡ３が決定される可能性がある一方、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＺＡ１が決定されないように構成されている。
そして、超高速変動モード１では、演出ルートＲＺＡ１〜演出ルートＲＺＡ４が決定されないように構成されている。

また、演出ルートＲＺＢ１〜演出ルートＲＺＢ４に着目すると、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４と同様に、高速変動モード１及び超高速変動モード２では、他方で決定される可能性がない演出ルート（演出ルートＲＺＢ１及び演出ルートＲＺＢ４）が決定されるように構成されている。
次に、高速変動モード２では、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＺＢ２、及び超高速変動モード２で決定される可能性がある演出ルートＲＺＢ３が決定される可能性がある一方、高速変動モード１で決定される可能性がある演出ルートＲＺＢ１が決定されないように構成されている。
そして、超高速変動モード１では、演出ルートＲＺＢ１〜演出ルートＲＺＢ４が決定されないように構成されている。

このように、本実施形態では、演出ルートＲＺＡ１〜演出ルートＲＺＡ４及び演出ルートＲＺＢ１〜演出ルートＲＺＢ４に関しても、他方で決定される可能性がない演出ルートが決定される可能性がある高速変動モード１と超高速変動モード２の間に、上述の高速変動モード２及び超高速変動モード１が設けられている。
そのため、高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移させるあたり、全体としては演出ルート（演出内容）の変化が小さく（滑らかに）なっている。

ここで、演出ルートＲＸＡ１〜演出ルートＲＸＡ４と演出ルートＲＺＡ１〜演出ルートＲＺＡ４によって構成される演出過程の種類が同じ組合せ（以下、「確変演出ルート」と称する場合がある）、及び演出ルートＲＸＢ１〜演出ルートＲＸＢ４と演出ルートＲＺＢ１〜演出ルートＲＺＢ４によって構成される演出過程の種類が同じ組合せ（以下、「通常演出ルート」と称する場合がある）は、特図２の特図当否判定の結果が大当り（確変大当り、又は通常大当り）となる可能性がある組合せである。そのため、高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移させるにあたり、演出ルート（演出内容）の変化をより小さく（滑らかに）感じさせることができる。

特に、確変演出ルートは、特図２の特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、当該大当りが確変大当りである割合が通常演出ルートよりも高い。そのため、高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移させるにあたり、演出ルート（演出内容）の変化をより小さく（滑らかに）感じさせることができる。
なお、本実施形態における確変演出ルートは、特図２の当否判定の結果が大当りとなった場合には、必ず確変大当りとなるが、上述の関係性が維持されれば、一部で通常大当りとなるようにしてもよい。同様に、本実施形態における通常演出ルートは、特図２の当否判定の結果が大当りとなった場合には、一部で確変大当りとなるが、上述の関係性が維持されれば、必ず通常大当りとなるようにしてもよい。

また、確変演出ルートは、上述の通り、特図２の特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、通常大当りとなる割合（本実施形態では、０％であるが、０％よりも大きい割合であってもよい）よりも確変大当りとなる割合（本実施形態では、１００％であるが、１００％よりも小さい割合であってもよい）が高い。そのため、高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移させるにあたり、演出ルート（演出内容）の変化よりを小さく（滑らかに）感じさせることができる。

また、上述の通り、確変演出ルートは、特図２の特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、当該大当りが確変大当りである割合が通常演出ルートよりも高く、特図２の特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、通常大当りとなる割合よりも確変大当りとなる割合が高い。よって、確変演出ルートは、確変大当りの設定に関して有利な演出ルートであると言える。

また、演出ルートＲＺＦに着目すると、当該演出ルートは、超高速変動モード２であり、且つ特図の停止図柄が図柄ａの場合にのみ決定される。
なお、演出ルートＲＺＦに係る演出は、特図当否判定の結果が大当りの場合に決定される可能性がある演出ルートに係る演出の中で最も時間が短い演出である。

また、演出ルートＲＺＧに着目すると、当該演出ルートは、高速変動モード１、高速変動モード２、高速変動モード１、及び超高速変動モード２の全てにおいて、図柄ａ〜図柄ｃの全てに対して決定されうる。即ち、演出ルートＲＺＧは、高速変動モード２（第一の演出モード）及び超高速変動モード１（第二の演出モード）の双方において大当りの当選（大当り遊技）を報知する図柄変動に対して設定可能な演出ルート（特定ルート）である。
なお、演出ルートＲＺＧに係る演出は、上述の演出ルートＲＸＣ及び演出ルートＲＹに係る演出と演出過程の種類が同じ組合せである転落演出ルートである。

ここで確変演出ルート、通常演出ルート、及び転落演出ルートを比較する。
確変演出ルートは、その結果として、通常大当りとなる割合よりも確変大当りとなる割合が高く（上述したように、本実施形態では確変大当りとなる割合が１００％である）、且つ転落当否判定に当選する場合がない。
通常演出ルートは、その結果として、確変演出ルートと比べて確変大当りとなる割合が低く、且つ転落当否判定に当選する場合がない。
転落演出ルートは、その結果として、確変演出ルートと比べて確変大当りとなる割合が低く、且つ転落当否判定に当選する場合がある。
即ち、確変演出ルートは、通常演出ルート及び転落演出ルートと比べて、確変モードが維持される場合が多い演出ルートである。従って、通常演出ルート及び転落演出ルートは、確変演出ルートより不利な演出ルートであるといえる。
また、本実施形態では各演出ルートと各特図変動パターンとが一対一で対応付けられているため、通常演出ルートに対応付けられている特図変動パターン（例えば、特図変動パターンＰＸＡ１〜特図変動パターンＰＸＡ４等）及び転落演出ルートに対応付けられている特図変動パターン（例えば、特図変動パターンＰＹや特図変動パターンＰＸＣ等）は、確変演出ルートに対応付けられている特図変動パターン（例えば、特図変動パターンＰＸＢ１〜特図変動パターンＰＸＢ４等）より不利な特図変動パターンであるといえる。

また見方を変えれば、確変演出ルートは、確変モード（有利状態）の滞在中に行われる図柄変動の少なくとも一部において、上記の第一態様（奇数図柄揃い等）が報知される場合に設定可能であり、且つ、上記の第二態様（偶数図柄揃い等）が報知される場合に設定不能である。
そして、通常演出ルート及び転落演出ルートは、確変モード（有利状態）の滞在中に行われる図柄変動の少なくとも一部において、上記の第一態様（奇数図柄揃い等）が報知される場合にも上記の第二態様（偶数図柄揃い等）が報知される場合にも設定可能である。このうち、転落演出ルートについては、確変モード（有利状態）の滞在中に行われる特定の図柄変動（確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動）において第三態様（転落判定の肯定を示す転落図柄揃い）が報知される場合にも設定可能である。

更に見方を変えれば、確変演出ルートに対応付けられている特図変動パターン（第一変動パターン）は、特図変動パターン導出状態Ｂ（有利状態）の滞在中に行われる図柄変動の少なくとも一部において、確変大当り（第一の当り遊技）に当選した場合に導出可能であり且つ通常大当り（第二の当り遊技）に当選した場合に導出不能である。
通常演出ルート及び転落演出ルートに対応付けられている特図変動パターン（第二変動パターン）は、特図変動パターン導出状態Ｂ（有利状態）の滞在中に行われる図柄変動の少なくとも一部において、確変大当り及び通常大当りのいずれに当選した場合にも導出可能である。このうち、転落演出ルートに対応付けられている特図変動パターンについては、特図変動パターン導出状態Ｂ（有利状態）の滞在中に行われる特定の図柄変動（確変大当りが終了してから２０１回目の図柄変動）において転落当否判定の当選（転落判定の肯定を示す転落図柄揃い）が報知される場合にも設定可能である。

上述のように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態と演出モードを一対一で対応させているが、一つの特図変動パターン導出状態に対して複数の演出モードを対応させてもよい。
この場合であっても、上述した特図変動パターンの導出方法による効果、及び上述した演出ルートの決定方法による効果を奏する。

また、本実施形態では、特図変動パターンと演出ルートを一対一で対応させているが、一つの特図変動パターンに対して複数の演出ルートを対応させてもよく、この場合には、導出された特図変動パターンに対応する複数の演出ルートから一つの演出ルートを抽選によって決定すればよい。なお、一つの特図変動パターン導出状態に対して複数の演出モードを対応させる場合には、現在の演出モードも考慮して演出ルートを決定すればよい。
このような場合であっても、上述した特図変動パターンの導出方法による効果、及び上述した演出ルートの決定方法による効果を奏する。

＜演出モード移行演出について＞
以上の説明では、高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移させるにあたり、演出ルートの変化を滑らかにする演出ルートの決定方法について説明した。本実施形態では、さらに、演出モード移行演出を用いて高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移を際立たせ（遊技者に認識させ易くし）ており、その詳細について、図１３及び図１４を用いて説明する。
なお、図１３は、通常演出制御手段２２０の演出内容決定手段２２５によって実行されるモード移行演出設定処理のフローを示す図であり、図１４は、演出モード移行演出を具体的に示す図である。

まず、図１３を用いて、モード移行演出設定処理の詳細を説明する。なお、当該処理は、サブコマンド管理手段２７０が変動開始コマンドを受信した場合に実行される処理である。

最初のステップＳ１０１では、演出ルート決定手段２２２によって決定された演出ルートが演出ルートＲＸＥであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップＳ１０３に進み、当該条件が充足されなかった場合にはモード移行演出設定処理を終了する。

ステップＳ１０３では、演出モード移行演出の実行を決定し、その後、モード移行演出設定処理を終了する。

このように、本実施形態では、今回の図柄変動において、演出ルートＲＸＥが決定されている場合には、演出モード移行演出を実行する一方、その他の演出ルートが決定されている場合には、演出モード移行演出を実行しない。
上述した通り、演出ルートＲＥＸは上記の特定の図柄変動（確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動）においてのみ滞在しうる超高速変動モード１において決定されうる演出ルートであり、且つ演出ルートＲＥＸと演出過程が同じとなる演出ルートは存在しない。
従って、該演出モード移行演出は特定の図柄変動においてのみ実行されうる演出と換言できる

上述したように、本実施形態における演出モード移行演出の実行条件は、直接的には演出ルートＲＸＥの決定であるが、演出ルートＲＸＥは特図変動パターンＰＸＥに対応する演出ルートであるため、該実行条件は特図変動パターンＰＸＥの導出とも換言できる。
ところで、本実施形態における演出モード移行演出の実行条件（演出ルートＲＸＥの決定及び特図変動パターンＰＸＥの導出）は、超高速変動モード１又は特図変動パターン導出状態Ｂ３において特図２の特図当否判定の結果がはずれであった場合に成立する条件であり、演出モード移行演出の実行条件と、高速変動モード２（第一の演出モード）から超高速変動モード１（第二の演出モード）に移行するため移行条件と、は必ずしも一致しない。言い換えれば、該移行条件は、演出モード移行演出の実行条件の必要条件であるが十分条件ではない。
従って、高速変動モード２から超高速変動モード１への移行条件が成立した場合であっても、演出モード移行演出の実行を制限する（演出モードを実行しない）ことが可能となる。

本実施形態における移行条件は、上述したようなものであるため、高速変動モード２（第一の演出モード）から超高速変動モード１（第二の演出モード）に移行するにあたって、高速変動モード２の滞在中に第１副制御基板２００が行ういずれの抽選結果（演出抽選の結果）にも係わらず、該移行条件は不変であると言える。
このため、遊技者は、演出モード移行演出の対象となる図柄変動（移行条件が成立する特定の図柄変動）の到来を、その開始以前から予期することができる。そのため、該当の図柄変動においてモード移行演出が行われなければ、そのことをもって遊技者は有利な結果を予測できるので、その遊技者の興趣を高めうる。

上述したように、上記の特定の図柄変動（超高速変動モード１又は特図変動パターン導出状態Ｂ３）において特図２の特図当否判定の結果が大当りである場合、大当りの種別（通常大当り又は確変大当り）に関わらず、演出ルートＲＸＥの決定（又は特図変動パターンＰＸＥの導出）が行われる場合はない。従って、上記の第一態様（奇数図柄揃い等）が報知される場合にも、上記の第二態様（偶数図柄揃い等）が報知される場合にも、演出モード移行演出が実行されずに図柄揃いとなる場合の方が、演出モード移行演出が実行されてから図柄揃いとなる場合より多くなる。
次に、上記の特定の図柄変動（超高速変動モード１又は特図変動パターン導出状態Ｂ３）において特図２の特図当否判定の結果がはずれである場合、上記の特定の図柄変動において演出ルートＲＸＥの決定（又は特図変動パターンＰＸＥの導出）が１００％の割合で行われる。従って、上記の第三態様（バラケ目等）が報知される場合、演出モード移行演出が実行されてからバラケ目になる場合の方が、演出モード移行演出が実行されずにバラケ目になる場合より多くなる。
そして、上記の特定の図柄変動（超高速変動モード１又は特図変動パターン導出状態Ｂ３）において転落当否判定に当選した場合（より正確には、更に当該転落当否判定の後の特図２における特図当否判定（特図低確）の結果がはずれであった場合）、上記の特定の図柄変動において演出ルートＲＹの決定（又は特図変動パターンＰＹの導出）が１００％の割合で行われる。従って、上記の第四態様（転落図柄揃い）が報知される場合、演出モード移行演出が実行されずに転落図柄揃いとなる場合の方が、演出モード移行演出が実行されてから転落図柄揃いとなる場合より多くなる。

上記のように、比較的出玉への影響が大きい事象を報知する態様（第一態様、第二態様、及び第四態様）が発生する場合にはモード移行演出の実行を抑制することになるので、その報知に遊技者の関心を集中させることができる。
一方で、比較的出玉への影響が小さい事象を報知する態様（第三態様）が発生する場合にはモード移行演出の実行を抑制しないので、モード移行に遊技者の関心を惹きつけることができる。

ここで、超高速変動モード１（即ち、特図変動パターン導出状態Ｂ３）でのみ滞在しうる特定の図柄変動（確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動）における有利な結果として第一態様（確変大当りの当選）が報知される場合に、転落演出ルート（第二ルート）が設定される場合の方が、確変演出ルート（第一ルート）が設定される場合より多いことが好ましい。
換言すれば、該特定の図柄変動における特図抽選手段１４０の処理（所定処理）によって確変大当りの当選が得られた場合、該特定の図柄変動において確変演出ルート（第一ルート）が設定される割合が、該特定の図柄変動において転落演出ルート（第二ルート）が設定される割合より低い又は零である。
更に換言すれば、該特定の図柄変動において確変大当りに当選した場合に、転落演出ルートに対応付けられている特図変動パターン（第二変動パターン）が導出される場合の方が、確変演出ルートに対応付けられている特図変動パターン（第一変動パターン）が導出される場合より多い。
該特定の図柄変動においては確変モードが継続（連チャン）する可能性も終了する可能性もある転落演出ルートが選択される方が、該特定の図柄変動における遊技者のドキドキハラハラ感を強めることができ、本発明の目的に即しているからである。
上記のような構成は、本実施形態では、特図変動パターン導出状態Ｂ３における大当り用の特図変動パターン抽選テーブルにおいて、図柄ａ及び図柄ｂに対して特図変動パターンＰＺＧのみが割り当てられていることによって実現されている。

また、見方を変えれば、上記の特定の図柄変動（確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動）の結果として大当り遊技の当選が報知される場合には、その移行前後の演出モード（高速変動モード２と超高速変動モード１）の双方に共通して設定されうる演出ルートＲＺＧ（特定ルート）が設定されると言える。
換言すれば、該場合には、演出ルート決定手段２２２によって特定の図柄変動において演出ルートＲＺＧとは異なる一の演出ルートが設定される割合が、特定の図柄変動において演出ルートＲＺＧが設定される割合より低い又は零であるとも言える。
更に、換言すれば、該場合には、特図変動パターン導出手段１４３によって特図変動パターン導出状態Ｂ３に対応する特図変動パターン抽選テーブル（第二の変動パターンテーブル）が参照され、該特図変動パターン抽選テーブルを参照して演出ルートＲＺＧに対応付いている特図変動パターンＰＺＧ（特定変動パターン）とは異なる一の変動パターンが導出される割合が、特図変動パターンＰＺＧが導出される割合より低い又は零である。
このように、演出モードの移行の前後で大当り当選報知用の演出ルートが共通しているので、遊技者にとって演出がわかりやすくなる。

このとき、上記の特定の図柄変動の結果として大当り遊技の当選が報知される場合において演出ルートＲＺＧが設定される割合が、高速変動モード２と超高速変動モード１における特定の図柄変動とは別の図柄変動（即ち、確変モードに移行してから１０１回目〜２００回目の図柄変動）の結果として大当り遊技の当選が報知される場合に演出ルートＲＺＧが設定される割合に比べて高いことが好ましい。
換言すれば、上記の特定の図柄変動の結果として大当り遊技の当選が報知される場合において特図変動パターン導出状態Ｂ３に対応する特図変動パターン抽選テーブル（第二の変動パターンテーブル）が参照されて特図変動パターンＰＺＧが導出される割合が、特図変動パターン導出状態Ｂにおいて参照されうる他の特図変動パターン抽選テーブル（第一の変動パターンテーブル及び第三の変動パターンテーブル）が参照されて特図変動パターンＰＺＧが導出される割合に比べて高いことが好ましい。
遊技者にとって演出がわかりやすくなる効果が強まるからである。

本実施形態においては、上記の特定の図柄変動の結果として大当り遊技の当選が報知される場合に、演出ルート決定手段２２２によって設定される演出ルートの選択肢の中で演出ルートＲＺＧが最も高い割合（１００％）になっており、且つ、特図変動パターン導出手段１４３によって導出される特図変動パターンの選択肢の中で特図変動パターンＰＺＧが最も高い割合（１００％）になっており、他の選択肢がないとも言える。
なお、ここで「最も高い割合」とは、本実施形態の１００％である場合に限られず、比較対象となる選択肢が選ばれる割合と比べて最も高い割合になっていれば特に限定されない。

また、見方を変えれば、特定の図柄変動において、超高速変動モード１（第二の演出モード）の滞在中に発生すると超高速変動モード１の終了条件になる特定事象が発生した場合に、演出モード移行演出が実行されないとも言える。ここで特定事象とは、確変大当り又は通常大当りの当選、及び転落当否判定の当選のことである。
このような特定事象が発生した場合に、仮にモード移行演出を行うようにすると遊技者が混乱する虞がある。演出モード移行演出が実行されないことによって、このような事態を回避することができる。

次に、図１４を用いて、本実施形態における演出モード移行演出の具体例について説明する。
図１４には、超高速変動モード１の図柄変動（上記の特定の図柄変動）において、メイン表示部８１の表示領域の中央部に「超高速変動モード突入」というテロップを表示（演出モード移行演出を実行）し、その後、当該テロップを消す（演出モード移行演出を終了する）様子が示されている。そのため、高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移を際立たせる（遊技者に認識させ易くする）ことができる。

また、図１４に示す通り、「超高速変動モード突入」というテロップが表示される際には、当該テロップを表示する前と比較して（特図当否判定の結果に対応する組み合せで停止されることとなる）装飾図柄が遊技者に対して視認困難となっている。そのため、高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移を際立たせる（遊技者に認識させ易くする）効果を高めることができる。

また、図１４に示す通り、本実施形態では、高速変動モード２の最終図柄変動において、メイン表示部８１の表示領域の上部に「高速変動モード」というテロップを表示し、超高速変動モード１の図柄変動において、メイン表示部８１の表示領域の上部に「超高速変動モード」というテロップを表示している。なお、図示しないが、超高速変動モード２
においても同様に、メイン表示部８１の表示領域の上部に「超高速変動モード」というテロップを表示するものとする。
これらのテロップは、一の演出モードにおける複数の図柄変動に跨がって、又は複数の演出モード間に跨がって、連続的に表示されうる画像であり、いわゆる背景画像の一種である。本実施形態では、演出モード移行演出の実行期間では、図１４に図示するように、背景画像に相当するテロップが表示されないようになっており、該実行期間においてテロップを変更する（「高速変動モード」から「超高速変動モード」に変更する）。そのため、高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移を際立たせる（遊技者に認識させ易くする）効果を高めることができる。
なお、演出モード移行演出の実行期間において背景画像に相当するテロップが表示されないようにするにあたっては、当該実行期間の少なくとも一部において背景画像に相当するテロップが表示されないようにすればよい。

また、上述の通り、本実施形態における演出モード移行演出の画像は、いわゆる背景画像ではなく、一回の図柄変動（特定の図柄変動）の変動期間内で表示が消滅する。そのため、後述する背景画像の切替は、本実施形態における演出モード移行演出にはあたらない。

また、図１４に示す通り、本実施形態では、演出モード移行演出の実行期間において、メイン表示部８１の表示領域の下部に表示されている円形の画像である保留画像を表示しないようにしている。
そのため、高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移を際立たせる（遊技者に認識させ易くする）効果を高めることができる。
なお、演出モード移行演出の実行期間において保留画像が表示されないようにするにあたっては、当該実行期間の少なくとも一部において保留画像が表示されないようにすればよい。

なお、本実施形態における演出モード移行演出は、メイン表示部８１を用いた演出であるが、スピーカ２３や演出ランプ２４等の他のデバイスを加えた又は他のデバイスに代えた演出としてもよい。

＜背景画像の切替について＞
次に、図１５及び図１６を用いて、各演出モードにおいて表示される背景画像の詳細を説明する。
なお、図１５は、演出内容決定手段２２５によって実行される背景画像切替処理のフローを示す図であり、図１６は、本実施形態における背景画像の切替を具体的に示す図である。

まず、図１５を用いて、背景画像切替処理の詳細を説明する。なお、当該処理は、サブコマンド管理手段２７０が変動開始コマンドを受信した場合に実行される処理である。

最初のステップＳ２０１では、背景画像の切替タイミングであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップＳ２０３に進み、当該条件が充足されなかった場合には背景画像切替処理を終了する。
なお、本実施形態における背景画像の切替タイミングは、少なくとも高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移タイミング（確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動の変動開始時）が含まれ、高速変動モード１から高速変動モード２への遷移タイミング（確変モードに移行してから１０１回目の図柄変動の変動開始時）及び超高速変動モード１から超高速変動モード２への遷移タイミング（確変モードに移行してから２０２回目の図柄変動の変動開始時）は含まれない。

ステップＳ２０３では、背景画像を切り替える処理を実行し、その後、背景画像切替処理を終了する。

このように、本実施形態では、高速変動モード２から超高速変動モード１に遷移する場合には、背景画像を切り替える処理を実行する一方、高速変動モード１から高速変動モード２に遷移する場合及び超高速変動モード１から超高速変動モード２に遷移する場合に、上記の背景画像切替処理を実行していない。そのため、高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移を際立たせる（遊技者に認識させ易くする）ことができる。

次に、図１６を用いて、本実施形態における背景画像の切替の具体例について説明する。
図１６に示す通り、本実施形態では、高速変動モード１及び高速変動モード２においては、メイン表示部８１の表示領域の上部に「高速変動モード」というテロップ（背景画像）を表示し、超高速変動モード１及び超高速変動モード２においては、当該表示領域に「超高速変動モード」というテロップ（背景画像）を表示している。
このように、本実施形態では、高速変動モード１の背景画像と高速変動モード２の背景画像を同一の態様とし、互いの演出モードの連続性（同質の演出モードである旨）を遊技者に印象付けている。また、本実施形態では、超高速変動モード１の背景画像と超高速変動モード２の背景画像についても同一の態様とし、互いの演出モードの連続性（同質の演出モードである旨）を遊技者に印象付けている。
一方で、高速変動モード２の背景画像と超高速変動モード１の背景画像は別の態様とすることによって、互いの演出モードの不連続性（異質な演出モードに遷移した旨）を遊技者に印象付けている。

なお、背景画像の切替タイミングは、高速変動モード２の最終図柄変動が開始されてから超高速変動モード１の図柄変動が開始されてから終了するまでの期間内のタイミングであり、より好ましくは超高速変動モード１の図柄変動の冒頭である。
なお、上述の演出モード移行演出（図１４参照）が行われる場合、該演出と重複するタイミングで背景画像が切り替えられることも許容される。このとき、演出モード移行演出より下層のレイヤーで背景画像の切替が行われることによって、遊技者が背景画像の切替を視認困難となる。

また、複数種類の背景画像が並行して表示される場合には、少なくとも一つの種類の背景画像について上述の関係性になっていれば、高速変動モード２から超高速変動モード１への遷移を際立たせる（遊技者に認識させ易くする）効果を高めることができる。

＜変形例＞
以下、上述の実施形態とは異なる本発明の実施例（変形例）について列挙する。

上述の実施形態における「特定の図柄変動」は、特図高確且つ普図高確（確変モード）における図柄変動であるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、「特定の図柄変動」を、特図低確且つ普図低確（通常モード）の図柄変動としてもよいし、特図低確且つ普図高確（低確時短モード）の図柄変動としてもよい。

上述の実施形態においては、高速変動モード２から超高速変動モード１に移行する場合にのみ演出モード移行演出を実行する旨を述べたが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、演出内容決定手段２２５が演出モード移行演出の実行する機会は、他の演出モード間の移行に設けられてもよい。この場合、図１４に図示する演出態様とは別の演出態様で演出モード移行演出が行われることが好ましい。

上述した実施形態において、モード移行演出の実行条件は、特定の演出ルート（演出ルートＲＸＥ）の決定及び特定の特図変動パターン（特図変動パターンＰＸＥ）である旨を説明したが、本発明の実施はこれに限られない。

例えば、モード移行演出の実行条件は、第一の演出モード（高速変動モード２）から第二の演出モード（超高速変動モード１）への移行としてもよい。即ち、第一の演出モードから第二の演出モードに移行するため移行条件がモード移行演出の実行条件の必要十分条件であってもよい。この変形例を前提として本発明を実施する場合には、該移行条件が成立する特定の図柄変動において有利な結果が報知される場合、演出ルート決定手段２２２が第一の演出モードから第二の演出モードへの移行を制限する（該移行を完全禁止にする又は５割を超える割合で該移行を規制する）ことによって、上述した本発明の特徴を実現することができる。
換言すれば、移行条件が成立すると第一の演出モードから第二の演出モードへのモード移行処理を実行可能な特定の図柄変動における所定処理（特図抽選手段１４０の処理）によって有利な結果が得られた場合、該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行される割合が、該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行されない割合より低い又は零であってもよい。なお、この変形例において、「有利な結果」は、確変大当り（第一の当り遊技）の当選であってもよいし、通常大当り（第二の当り遊技）の当選であってもよい。

或いは、モード移行演出の実行条件は、第１副制御基板２００において確変モード（又は高速変動モード２）中に行われた図柄変動を計数し、その計数結果が２０１回（又は１０１回）になることとしてもよい。この変形例を前提として本発明を実施する場合には、該移行条件が成立する特定の図柄変動において有利な結果（確変大当りの当選）が報知される場合、第１副制御基板２００が所定の計数結果を得てもモード移行演出を実行しない、又は実行しない割合が実行する割合を超えることによって、上述した本発明の特徴を実現することができる。

上述した実施形態において、モード移行演出の実行条件が特定の演出ルート（演出ルートＲＸＥ）の決定及び特定の特図変動パターン（特図変動パターンＰＸＥ）であることを前提としているため、モード移行演出の実行期間は、特定の図柄変動が開始された後（特定の図柄変動の冒頭）であるものとして説明した。しかしながら、モード移行演出の実行条件を変更するならば、モード移行演出の実行期間は上記の例に限られない。
例えば、モード移行演出の実行条件が、第１副制御基板２００において確変モード（又は高速変動モード２）中に行われた図柄変動を計数することに基づくものであるならば、モード移行演出を、第一の演出モードから第二の演出モードへの移行条件が成立する前から実行することができる。上述の実施形態に倣って換言するならば、確変モードに移行してから２０１回目の図柄変動（特定の図柄変動）が開始される前からモード移行演出を開始することができる。
この場合において、モード移行演出は複数回の図柄変動に跨がって行われてもよい。また、モード移行演出を終了するタイミングは、上記の特定の図柄変動の開始タイミングを跨がってもよいし、上記の特定の図柄変動の開始タイミングの以前であってもよい。

上述の実施形態においては、特定の図柄変動（確変大当りが終了してから２０１回目の図柄変動）において、第三態様が報知される場合（特図２の特図当否判定の結果がはずれである場合）にのみ演出モード移行演出の実行が制限されない（演出モード移行演出が実行される場合の方が、演出モード移行演出が実行されない場合より多い）実施形態を説明したが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、第二態様が報知される場合（特図２の特図当否判定の結果が通常大当りである場合）及び第四態様が報知される場合（転落当否判定に当選した場合）についても、演出モード移行演出の実行を制限せずに、第一態様が報知される場合（特図２の特図当否判定の結果が確変大当りである場合）に限って演出モード移行演出の実行を制限するように構成してもよい。このようにすることで特定の図柄変動における確変大当りの当選をより際立たせることができる。
なお、上記の変形例を実施する場合、特図変動パターンＰＸＥと同様に、特定の図柄変動の冒頭において演出モード移行演出を実行するため演出ルート（上述の実施形態における演出ルートＲＥＸ相当）に対応する特図変動パターンを、特図２の特図当否判定の結果が通常大当りである場合に参照され且つ特図変動パターン導出状態Ｂ３において参照される特図変動パターン抽選テーブルと、転落当否判定に当選した場合に参照され且つ特図変動パターン導出状態Ｂ３において参照される特図変動パターン抽選テーブルと、に追加する必要がある。
また、特図２の特図当否判定の結果が通常大当りである場合に実行される演出モード移行演出の演出態様（例えば、図１７に図示する演出態様）と、転落当否判定に当選した場合に実行される演出モード移行演出に対応する演出画像（例えば、図１８に図示する演出態様）とは、図１４に図示した演出態様と別であることが好ましい。特定の図柄変動で行われる事象（通常大当り、確変モードの転落）を、遊技者に明確に伝えて混乱させないためである。

以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。

＜付記＞
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
（１）図柄変動の開始において当り遊技の当否判定を行う当否判定手段と、第一の当り遊技が行われた場合には遊技者にとって有利な有利状態に移行させ、第二の当り遊技が行われた場合には前記有利状態より不利な状態に移行させる遊技状態制御手段と、第一の演出モード及び第二の演出モードを少なくとも含む複数種類の演出モードを制御する演出モード管理手段と、前記第一の演出モードから前記第二の演出モードに移行する場合の少なくとも一部において、演出モードの移行を遊技者に示唆又は報知するモード移行演出を実行する演出制御手段と、を備え、移行条件が成立すると前記第一の演出モードから前記第二の演出モードに移行可能な特定の図柄変動において前記第二の当り遊技の当選が報知される場合に、前記モード移行演出が実行されずに該第二の当り遊技の当選が報知される場合の方が、前記モード移行演出が実行されてから該第二の当り遊技の当選が報知される場合より多い遊技機。
（２）前記有利状態に滞在中の図柄変動の開始において、該有利状態より不利な状態に転落するか否かの転落判定を行う転落判定手段を備え、前記特定の図柄変動において前記転落判定の肯定が報知される場合に、前記モード移行演出が実行されずに該転落判定の肯定が報知される場合の方が、前記モード移行演出が実行されてから該転落判定の肯定が報知される場合より多い（１）に記載の遊技機。
（３）前記移行条件は、前記第一の演出モードの滞在中に行われる演出抽選の結果に係わらず不変である（１）又は（２）に記載の遊技機。
（４）保留されている図柄変動の少なくとも一部に対して先読み判定を行う先読み判定手段を備え、前記先読み判定手段は、前記特定の図柄変動を対象とする先読み判定を規制する（１）から（３）のいずれか一つに記載の遊技機。
（５）図柄変動の開始において当り遊技の当否判定を行う当否判定手段と、第一の当り遊技が行われた場合には遊技者にとって有利な有利状態に移行させ、第二の当り遊技が行われた場合には前記有利状態より不利な状態に移行させる遊技状態制御手段と、第一の演出モード及び第二の演出モードを少なくとも含む複数種類の演出モードを制御する演出モード管理手段と、を備え、移行条件が成立すると前記第一の演出モードから前記第二の演出モードへのモード移行処理を実行可能な特定の図柄変動において前記第二の当り遊技の当選した場合、該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行される割合が、該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行されない割合より低い又は零である遊技機。
（Ａ）前記モード移行演出は、前記特定の図柄変動においてのみ実行されうる演出である（１）から（５）のいずれか一つに記載の遊技機。
（Ｂ）前記特定の図柄変動において、前記第二の演出モードの滞在中に発生すると該第二の演出モードの終了条件になる特定事象が発生した場合、前記演出制御手段は、前記モード移行演出を実行しない（１）から（５）のいずれか一つに記載の遊技機。

１０ 遊技機
１１ 外枠
１２ 前枠
１３ ヒンジ機構
１４ シリンダ錠
１５ 透明部材
１６ 上球受け皿
１７ 下球受け皿
１８ 操作ハンドル
２０ 可動装飾体
２１ 上枠部
２２ａ、２２ｂ 左右側枠部
２３（２３ａ、２３ｂ） スピーカ
２４（２４ａ、２４ｂ、２４ｃ） 演出ランプ
２５ 球抜き機構
２６ メイン操作部
２６ａ 玉貸ボタン
２６ｂ 返却ボタン
２７ 演出ボタン
２８（２８ａ、２８ｂ、２８ｃ、２８ｄ） カーソルボタン
３０ 遊技盤
３０ａ 遊技領域
３１ 外レール
３２ 風車
３３ 内レール
３４ 第１始動口
３５ 第２始動口
３６ 大入賞口
３８ 一般入賞口
３９ ゲート
４０ アウト口
４１ 普通電動役物
４２ 特別電動役物
６０ 普通電動役物ソレノイド
６１ 特別電動役物ソレノイド
７０ 第１始動口センサ
７１ 第２始動口センサ
７２ 大入賞口センサ
７３ 一般入賞口センサ
７４ ゲートセンサ
８０ 演出表示装置
８１ メイン表示部
８２ サブ表示部
８２ａ 上サブ表示部
８２ｂ 左サブ表示部
８２ｃ 右サブ表示部
９０ 図柄表示装置
９１ 第１特別図柄表示装置
９２ 第２特別図柄表示装置
９３ 普通図柄表示装置
９４ 第１特別図柄保留ランプ
９５ 第２特別図柄保留ランプ
９６ 普通図柄保留ランプ
１００ 主制御基板
１０１ ＣＰＵ
１０２ ＲＯＭ
１０３ ＲＡＭ
１０４ Ｉ／Ｏポート
１０５ 乱数回路
１１０ 入球判定手段
１１５ メイン乱数発生手段
１２０ メイン保留制御手段
１３０ 事前判定手段
１４０ 特図抽選手段
１４１ 特図当否判定手段
１４２ 特図停止図柄抽選手段
１４３ 特図変動パターン導出手段
１４４ 転落当否判定手段
１５０ 普図抽選手段
１６０ 大当り遊技制御手段
１６５ 図柄表示制御手段
１７０ 電動役物制御手段
１７５ 遊技状態制御手段
１８０ メイン情報記憶手段
１８５ メインエラー制御手段
１９０ メインコマンド管理手段
２００ 第１副制御基板
２０１ ＣＰＵ
２０２ ＲＯＭ
２０３ ＲＡＭ
２０４ Ｉ／Ｏポート
２１０ サブ乱数発生手段
２２０ 通常演出制御手段
２２１ 演出モード制御手段
２２２ 演出ルート決定手段
２２３ サブ保留制御手段
２２４ 先読み演出制御手段
２２５ 演出内容決定手段
２２６ 装飾図柄制御手段
２２７ 大当り演出制御手段
２３０ サブエラー制御手段
２４０ ランプ制御手段
２５０ 可動役物制御手段
２６０ サブ情報記憶手段
２７０ サブコマンド管理手段
３００ 第２副制御基板
３０１ ＣＰＵ
３０２ ＲＯＭ
３０３ ＲＡＭ
３０４ Ｉ／Ｏポート
４００ 払出制御基板
４０１ ＣＰＵ
４０２ ＲＯＭ
４０３ ＲＡＭ
Ｘ 第１流路
Ｙ 第２流路

Claims (1)

1. 図柄変動の開始において当り遊技の当否判定を行う当否判定手段と、
   第一の当り遊技が行われた場合には遊技者にとって有利な有利状態に移行させ、第二の当り遊技が行われた場合には前記有利状態より不利な状態に移行させる遊技状態制御手段と、
   第一の演出モード及び第二の演出モードを少なくとも含む複数種類の演出モードを制御する演出モード管理手段と、
   図柄変動の変動期間における演出の過程が規定されている複数種類の演出ルートから一の演出ルートを設定する演出ルート設定手段と、
   設定された演出ルートに基づく演出を、図柄変動の変動期間内に実行する演出制御手段と、
   を備え、
   前記演出ルート設定手段によって設定される演出ルートには、前記第一の演出モード及び前記第二の演出モードの双方において前記当否判定の当選を報知する図柄変動に対して設定可能な特定ルートが含まれ、
   前記第一の演出モードの滞在中に行われる演出抽選の結果に係わらず不変である移行条件が成立すると前記第一の演出モードから前記第二の演出モードへのモード移行処理を実行可能な特定の図柄変動において前記第二の当り遊技に当選した場合、
   該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行される割合が、該特定の図柄変動において該モード移行処理が実行されない割合より低い又は零であり、且つ、
   該特定の図柄変動において前記特定ルートとは異なる一の演出ルートが設定される割合が、該特定の図柄変動において前記特定ルートが設定される割合より低い又は零である、
   遊技機。

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