JP6826518B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
この種の遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
このような遊技機においては、複数種類の保留関連演出の発生タイミングが近しくなる場合、互いの演出内容に一定の整合性を持たせることによって、演出効果を高める又は演出効果を阻害させないことに配慮する必要がある。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
先ず、本発明の特徴について、図1、図2、図4、図9、図14、図15、図19、図21を用いて説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。
図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図である。
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤30を示す図である。
図9は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。
図14と図19は、或る図柄変動期間においてメイン表示部81とサブ表示部82に表示される画像を示す模式図である。
図15は、演出表示の色彩と期待度との関係性を示す模式図である。
図21は、ボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される図柄変動において採りうる演出パターン毎のタイムチャートである。
ここで図柄変動とは、図柄が遊技者に視認可能に変動する遊技である。本実施形態においては、例えば特別図柄又は普通図柄の変動、装飾図柄の変動が該当する。
ここで有利状態とは、遊技者に対して有利な状態である。本実施形態においては、例えば特別電動役物又は普通電動役物が開放される状態が該当する。
ここで演出表示とは、終了していない図柄変動のいずれか一つに対応する表示であり、例えば、メイン保留制御手段120によって保留されている作動保留情報のいずれか一つに対応している表示(例えば、図14等に表示されている保留表示85)や、変動開始条件を充足した際に読み出される最先の作動保留情報を用いて実行される図柄変動の期間に表示され且つ該作動保留情報に対応していた保留表示と共通性を持つ表示(例えば、図14等に表示されている当該保留表示84)が該当する。
なお、以下の説明において、変動開始条件を充足した際に読み出される最先の作動保留情報を用いて実行される図柄変動のことを、「当該変動」と呼称する場合がある。
複数段階変化演出は、一回の図柄変動期間に、低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に演出表示が複数段階で変化しうる演出である。本実施形態においては、図14にその一場面が図示されるボタン保留変化予告が複数段階変化演出に該当する。
表示変化予告演出は、に実行され、第一の演出態様である場合に低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に演出表示が一段階で変化し、第二の演出態様である場合に演出表示の表示態様の期待度を維持又は低下させる演出である。本実施形態においては、図19にその一場面が図示されるキャラ保留変化予告が表示変化予告演出に該当する。
そして、この所定の場合において、表示変化予告演出の第一の演出態様の結果として変化する演出表示の表示態様(図15に図示する麦わら帽子のキャラクターの顔画像)に対応する期待度が、複数段階変化演出によって変化しうる複数とおりの演出表示の表示態様に対応する期待度の中で最上位の期待度(図15に図示する「虹」)に比べて低く、且つ最下位の期待度(図15に図示する「白」)より高くなることが、本発明の特徴である。
上記のような特徴を有しているので、表示変化予告演出に興趣向上の効果を持たせつつ、且つ、その変化後の展開に一定の期待感を持たせることができる。
次に、図1乃至図8を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図である。図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。図4は、遊技機10内に設置される遊技盤30を示す図である。図5は、図4に示す領域Vの拡大図である。図6は、図4に示す領域Vを遊技機の右手前方向から視た図である。図7は、サブ表示部82を演出位置に制御した場合における遊技盤30を示す図である。図8は、可動装飾体20の一部が作動した場合における遊技盤30を示す図である。
なお、図1乃至図8に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
また、前枠12は、遊技領域30aを覆うように配置された透明部材15を備え、透明部材15によって遊技領域30a及び遊技盤30を透視保護している。
また、前枠12は、遊技球を貯留する上球受け皿16及び下球受け皿17を備え、上球受け皿16と下球受け皿17は上下に離間して前枠12と一体的に設けられている。
また、前枠12は、下球受け皿17の右側方に操作ハンドル18を備え、操作ハンドル18の回動操作によって、上球受け皿16に貯留された遊技球が遊技領域30aに向けて発射されるようになっている。
また、上球受け皿16の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体20(20a)が設けられている。なお、以下の説明において、可動装飾体20とは、可動装飾体20aを含めて遊技機10に設けられている複数の可動装飾体の総称として呼称する場合がある。
なお、図示は省略するが、上球受け皿16には、球抜き機構25と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿17へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構25の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶装置であり、サブ表示部82は、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶装置である。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
なお、保留表示が表示される領域は、サブ表示部82の表示領域内に限られず、一部の図柄変動においてメイン表示部81の表示領域内に表示されてもよい。
本実施形態においては、図4に図示するサブ表示部82の位置(透過パネル44の後方)を「サブ表示部82の原位置」と称する場合があり、図7及び図8に図示するサブ表示部82の位置(メイン表示部81の前方)を「サブ表示部82の演出位置」と称する場合がある。
また、この場合において、別の可動装飾体20(20f、20g)が作動してもよい。
また、図柄表示装置90はメイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域はメイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
また、遊技領域30aの左側及び上側には、操作ハンドル18の回転操作により発射された遊技球を遊技領域30aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール31及び内レール32が配置されている。なお、外レール31は、遊技領域30a中央を基準として内レール32より外側に位置している。ここで、風車33とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
第1始動口34に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、第1特図の図柄変動を始動させる始動条件が成立する。
なお、図4には図示しないが、本実施形態に係る遊技領域30aは、右流路Yから転動した場合に比べて、左流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口34に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口35に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、第2特図の図柄変動を始動させる始動条件が成立する。
なお、図4には図示しないが、本実施形態に係る遊技領域30aは、左流路Xから転動した場合に比べて、右流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口35に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
普通電動役物41は、第2始動口35に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド60の作動により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物41は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口35への入賞が許容される。このように、普通電動役物41が開放状態である場合には、第2始動口35への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
大入賞口36の上方には特別電動役物42が配設されている。特別電動役物42は、大入賞口36に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド61の作動により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物42は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口36への入賞が許容される。このように、特別電動役物42が開放状態である場合には、大入賞口36への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
なお、特別電動役物は、「アタッカー」と称され、特別電動役物が開放状態となることを、「アタッカー開放」と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物42が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
特別電動役物42が開放状態である場合には、大入賞口36への遊技球の入球が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大しうる。
なお、本実施形態において、左流路Xから転動する場合と比較して、右流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口36に向けて転動するように各障害物が配置されている。
なお、本実施形態において、右流路Yから転動する場合と比較して、左流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口38に向けて転動するように各障害物が配置されている。
第一流路51は、仕切り部材50によって構成される流路の中で最も上側に位置するものである。
第二流路52は、上流側にゲート39が設けられている流路である。ゲート39にはゲートセンサ75が付設されており、ゲートセンサ75が遊技球の入球を検知した場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動を始動させる始動条件が成立する。なお、本実施形態においては、ゲート39への遊技球の入球(ゲートセンサ75の検知)は賞球の払出条件に含まれていない。すなわち、本実施形態のゲート39に遊技球が入球しても賞球は零である。
第三流路53は、第一流路51および第二流路52の下流側に位置する遊技球の流路であって、第一流路51を通過した遊技球と第二流路52を通過した遊技球のいずれもが流下する。
第四流路54は、上流側に大入賞口37が設けられている流路である。大入賞口37には大入賞口センサ73が付設されており、大入賞口センサ73の検知を契機として大入賞口37に係る入賞が判定されて、大入賞口37に対応付けられた賞球が付与される。大入賞口36の上方には特別電動役物43が配設されている。特別電動役物43は、大入賞口37に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド62の作動により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物43は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口37への入賞が許容される。このように、特別電動役物43が開放状態である場合には、大入賞口37への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する。また、特別電動役物43が開放状態である場合の一部において、後述する第二領域57への入球が許容される。第二領域57には後述の特図高確及び普図高確の付与契機になる特定領域センサ76が付設されている。従って、特別電動役物43の開放状態は、有利な遊技状態であると言える。
特別電動役物43が開放状態である場合には、大入賞口37への遊技球の入球が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大しうる。なお、本実施形態において、左流路Xから転動する場合と比較して、右流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口37に向けて転動するように各障害物が配置されている。
図5は、振分部材55が第二領域57を閉鎖している状態を示しており、当該状態において第四流路54に流下した遊技球は第一領域56に振り分けられて入球する。
図7は、振分部材55が第二領域57を開放している状態を示しており、当該状態において第四流路54に流下した遊技球は第二領域57に振り分けられて入球する。
振分部材55が第二領域57を閉鎖するか開放するかについては、例えば実行中の大当り遊技の契機となった図柄変動において停止表示された特別図柄に基づいて決定してもよく、他の方式で決定してもよい。
なお、特定領域センサ76の検知を契機として付与される特典は上記に限られず、例えば大当り遊技の付与であってもよい。
次に、図9を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図9は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図9に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図9で図示しない制御構成を備えていてもよい。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン27及びカーソルボタン28に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
そして、可動装飾体20及びサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ23に出力する。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニットを駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドルの操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
次に、図10を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図10は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図10に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図10で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、図11及び図12も参照することとする。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口34又は第2始動口35への入賞が判定された場合には、後述する特図当否判定用の乱数、転落当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート39への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段180の対応する格納領域に格納する。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段140の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段180の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1又は特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特図1保留カウンタ及び特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される。
より具体的には、事前判定手段130は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、特図当否判定の事前判定、転落当否判定の事前判定、特図停止図柄抽選の事前判定、特図変動パターン抽選の事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブル(詳細は、後述)と同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段130は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に送信される(生成され、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することの全ての条件が充足されたことである。
なお、図11で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、以降の抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」又は「0」が記載されているが、これらは各ROMに記憶されたデータを示すものではない。同様に、抽選に使用される乱数範囲の最大値と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選が行われる必要はない。
図11(a)は、特図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、特図1において特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、200/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなり、特図1において特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、500/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの64736/65536の確率ではずれとなる。
このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。また、本実施形態における特図2当否判定では、小当りが導出されることがない。
図11(c)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、55/100の確率で図柄A、45/100の確率で図柄Bが停止図柄として決定される。
なお、図柄Aは、大当り遊技中に特別電動役物42又は特別電動役物43が十分な時間(概ね9球入賞する程度)に亘って解放される回数(ラウンド数(R数))が9であり、且つ遊技球が第二領域57(特定領域センサ76)を十分に通過可能なラウンド遊技を含む大当り遊技となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。
一方、図柄Bは、ラウンド数が9であり、且つ全てのラウンド遊技にわたって遊技球が第二領域57(特定領域センサ76)を実質的に通過不能である大当り遊技となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。
よって、図柄Aは、ラウンド数及び特定領域センサ76通過の可否の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。
なお、図柄aはラウンド数が16であり且つ確変図柄である。図柄bは、ラウンド数が8であり且つ確変図柄である。一方、図柄cは、ラウンド数が8であり且つ通常図柄である。よって、図柄c、図柄b、図柄aの順に有利度が高くなると言える。
従って、特図1の入賞に起因する大当り遊技より、特図1の入賞に起因する大当り遊技の方が有利であると言える。
また、特図変動パターン導出手段143は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
図11(e)は、転落当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、130/65536の確率で転落当否判定に当選する。
なお、転落当否判定は、特図1と特図2で共通して行われ、特図高確における特図当否判定の前に行われる。そのため、図柄変動の開始時に特図高確であったとしても、転落当否判定に当選した場合には、直後の特図当否判定において特図低確用の抽選テーブルが用いられることとなる。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
また、大当り遊技制御手段160は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段160は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、図柄表示制御手段165は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、図柄表示制御手段165は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
ここで「次回の大当り遊技の開始まで」とは、例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の図柄変動回数(例えば、5000回)に到達するまでとする場合も含まれるものとする。
なお、以下の説明において、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態Cがあり、特図変動パターン導出状態A〜特図変動パターン導出状態C間の遷移条件には、遷移条件(i)〜遷移条件(iv)がある。遷移条件(i)は、確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は、通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は、100回目の図柄変動の終了、遷移条件(iv)は、転落当否判定に当選した図柄変動の終了となる。
なお、メインエラー制御手段185は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段190から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、確変モードは、さらに、低速変動モード、中速変動モード、高速変動モードに分けられる。そして、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応し、特図変動パターン導出状態B1には低速変動モード、特図変動パターン導出状態B2には中速変動モード、特図変動パターン導出状態B3には高速変動モードが対応する。
演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
なお、保留表示は、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となりうる。保留先読み演出は、後述する先読み演出制御手段224によって制御される先読み演出の一種である。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、及び「転落」の文字を模した「転落図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄bに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段185と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよい。
続いて、ボタン保留変化予告について、図13乃至図16を用いて説明する。
図13及び図14は、或る図柄変動期間においてメイン表示部81とサブ表示部82に表示される画像を示す模式図である。
図15は、演出表示(保留表示85又は当該保留表示84)の色彩と期待度との関係性を示す模式図である。
図16は、ボタン保留変化予告における演出表示の変化パターンを示す表である。
ボタン保留変化予告に係る諸条件には、主制御基板100から送信される演出制御コマンドに含まれるもの、及び第1副制御基板200によって設定や決定されるもの(例えば、上述の演出モード、演出ルート、先読み演出の内容等)が含まれてもよい。
なお、以下の説明は、ボタン保留変化予告が当該保留表示84を対象とすることを前提とするが、ボタン保留変化予告が保留表示85のいずれを対象として実行されてもよい。
当該保留表示84は、その時点で行われている図柄変動、即ち、ここで列挙した各図面に図示されている装飾図柄変動83に対応しており、その表示態様によって該装飾図柄変動83の結果として有利になる(例えば、大当りの当選)期待度を示唆する。
保留表示85は、その時点で保留されている作動保留情報及び該作動保留情報を用いて行われる図柄変動に対応している。詳細には、保留表示85aは次回(1回転目)の図柄変動に対応しており、保留表示85bは次々回(2回転目)の図柄変動に対応しており、保留表示85cは3回転目の図柄変動に対応しており、保留表示85dは4回転目の図柄変動に対応している。保留表示85は、その表示態様によって対応する図柄変動の結果として有利になる期待度を示唆する。
なお、このような当該保留表示84及び保留表示85の図示は、後述する図17乃至図20においても、同様である。
これは、当該保留表示84及び保留表示85の形状や色彩を限定しないことを意味しており、ここで列挙した各図面に図示されている当該保留表示84及び保留表示85の形状や色彩は、本発明の趣旨に矛盾しない範囲において、以下に説明するいずれの表示態様に代えてもよい。
なお、このような当該保留表示84及び保留表示85の図示は、後述する図17乃至図20においても、一部を除いて同様である。
但し、図柄変動中の一部において、メイン表示部81から装飾図柄変動83を消去又は視認不能にしてもよいし、装飾図柄変動83の表示をメイン表示部81からサブ表示部82に移動してもよい。
また、当該保留表示84及び保留表示85を表示する場合の一部において、サブ表示部82から当該保留表示84及び保留表示85を消去又は視認不能にしてもよいし、当該保留表示84及び保留表示85の表示をサブ表示部82からメイン表示部81に移動してもよい。
演出画像86は、遊技者に連打操作を指示する操作指示画像86aと、操作対象となる部材(本実施形態では演出ボタン27)を摸したボタン画像86bと、最大で5つの目盛りからなるゲージ画像86cと、を含む。なお、ゲージ画像86cは、図14では目盛りが2つになった状態を図示している。
なお、図14においては、演出画像86を表示している場合において、装飾図柄変動83がメイン表示部81の左上隅部に縮小表示されるように図示しているが、これは一具体例であって、本発明の実施はこれに限られない。例えば、装飾図柄変動83に重畳するように演出画像86を表示してもよいし、演出画像86の表示中は装飾図柄変動83を視認不能にしてもよい。
ボタン保留変化予告に起因して変化しうる演出表示の表示態様には、図15に図示する5色が含まれ、「白」、「青」、「緑」、「赤」、「キャラ」、「虹」の順に期待度が高くなる。ちなみに、「虹」で表示される演出表示は、大当り当選の確定表示として位置付けられている。換言すれば、「虹」で表示される演出表示の期待度は100%である。
ここで「キャラ」とは、図15に図示されているように、麦わら帽子を被ったキャラクターの顔画像であり、該キャラクターは後述する図17乃至図20に図示されているキャラクター87と共通しており、図19の保留表示85bとして表示されている画像と同じである。即ち、ボタン保留変化予告によって段階変化しうる複数とおりの演出表示の表示態様の中に、キャラ保留変化予告によって変化する演出表示の表示態様が含まれる。
なお、以下の説明において、該顔画像のことを「キャラ画像」と称する場合がある。
ちなみに、図15に図示されているように、キャラ画像で表示される演出表示の期待度は、本実施形態で開示されている演出表示の表示態様の中で2番目に高い期待度と位置付けられている。
例えば、図14に図示する実施態様に即して言えば、先読み演出制御手段224は、当該変動に対応していた作動保留情報が生成された時点(始動口の入球時点)において当該変動でボタン保留変化予告を行う旨を決定する。
上記の決定の他に、先読み演出制御手段224は、該作動保留情報に基づいて、該作動保留情報に対応する保留表示の表示開始時の表示態様、又は該作動保留情報に対応する保留表示を対象とし且つ当該変動よりも前の図柄変動(即ち保留中)において実行される別の保留先読み演出の演出態様を決定してもよい。
No.1〜No.〜No.20は、一回の図柄変動期間に、二段階にわたって表示態様が変化しうる変化パターンである。即ち、本実施形態のボタン保留変化予告は、本発明の複数段階変化演出に該当する。
なお、演出内容決定手段225は、図16には図示されない変化パターン(例えば、三段階以上に変化する変化パターン)を決定可能に構成されてもよい。
従って、図14に図示する実施態様において、演出内容決定手段225がNo.1の変化パターンを決定した場合、そのボタン保留変化予告の実行中に保留表示84の色彩が「白」から「青」に、更に「青」から「緑」へと、段階的に変化しうる。
また、演出内容決定手段225による変化パターンの決定は、後述するキャラ保留変化予告と同一の図柄変動及び同一の演出表示を対象として実行される場合においても制限されうる。この場合における変化パターンの決定の制限については、後に詳述する。
本実施形態におけるボタン保留変化予告は、操作有効期間において受け付けた遊技者の連打操作の回数又は長押し操作の時間長さが増大するほど、段階変化しうる段階数が増加する傾向になっている。より詳細には、遊技者の連打操作の回数又は長押し操作の時間長さに応じてゲージ画像86cの目盛りが段階的に増えるようになっており、目盛りが一つ増えるごとに演出用抽選が行われる仕様になっている。該演出用抽選に当選した場合、決定された変化パターンに従って、対象の演出表示(当該保留表示84)の色彩が変化する。
即ち、本実施形態におけるボタン保留変化予告は、最大で5回の演出用抽選の機会を得ることができ、5回の中で2回当選すれば最終段階の色彩に到達する。
なお、遊技者が連打操作若しくは長押し操作を行わない場合、又は、演出用抽選に当選回数が必要回数に達しない場合には、変化パターンに定められる最終段階の色彩に到達せずに、ボタン保留変化予告が終了する場合もありうる。
続いて、キャラ保留変化予告について、図17乃至図20を用いて説明する。
図17乃至図20は、或る図柄変動期間においてメイン表示部81とサブ表示部82に表示される画像を示す模式図である。
キャラ保留変化予告に係る諸条件には、主制御基板100から送信される演出制御コマンドに含まれるもの、及び第1副制御基板200によって設定や決定されるもの(例えば、上述の演出モード、演出ルート、先読み演出の内容等)が含まれてもよい。
なお、以下の説明は、キャラ保留変化予告が保留表示85bを対象とすることを前提とするが、キャラ保留変化予告が他の保留表示85a、85c、85dのいずれを対象として実行されてもよく、当該保留表示84を対象として実行されてもよい。
例えば、図17乃至図20に図示する実施態様に即して言えば、先読み演出制御手段224は、保留表示85bに対応している作動保留情報が生成された時点(始動口の入球時点)において該作動保留情報に対応する保留表示が保留表示85bの位置に表示される図柄変動(即ち、該作動保留情報が当該変動に用いられる2回前の図柄変動)においてキャラ保留変化予告を行う旨及び該キャラ保留変化予告の成否(成功パターンで実行するかガセパターンで実行するか)を決定する。
上記の決定の他に、先読み演出制御手段224は、該作動保留情報に基づいて、該作動保留情報に対応する保留表示の表示開始時の表示態様、又は該作動保留情報に対応する保留表示を対象とし且つ対象の図柄変動よりも前の図柄変動において実行される別の保留先読み演出の演出態様を決定してもよい。
或るキャラクター87が、メイン表示部81の左下部から登場し、右方向に走り始める(図17参照)。
そして、キャラクター87が保留表示85bに飛び込むように(メイン表示部81の表示領域から外れてサブ表示部82の表示領域内に移動するかのように)表示される(図18参照)。このとき、保留表示85bが該キャラ保留変化予告の対象である旨を示すように保留表示85bの周囲が発光する。
その結果として、保留表示85bの表示態様がキャラ画像に変化する(図19参照)。
キャラクター87が、メイン表示部81の左下部から登場し、右方向に走り始める点については、成功パターンのキャラ保留変化予告と同様である(図17参照)。即ち、キャラ保留変化予告は、その結果の成否に係わらず、冒頭部分の演出態様が共通している。
しかしながら、ガセパターンのキャラ保留変化予告においては、キャラクター87は対象の保留表示85bに対して飛び込まずに、そのままメイン表示部81の右下部に走り抜けていく(図20参照)。
上記のような第一の演出態様と第二の演出態様を包含する演出を、以下の説明において「表示変化予告演出」と称する場合がある。換言すれば、本実施形態におけるキャラ保留変化予告は「表示変化予告演出」の一具体例であると共に「単一段階変化演出」の一具体例でもある。
続いて、同一の図柄変動において同一の演出表示を対象としてボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される場合について、図16と図21を用いて説明する。
図16は、ボタン保留変化予告における演出表示の変化パターンを示す表である。
図21は、ボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される図柄変動において採りうる演出パターン毎のタイムチャートである。
なお、以下の説明において「同一の図柄変動において同一の演出表示を対象としてボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される場合」を、単に「所定の場合」と称する場合がある。
このとき、先読み演出制御手段224に決定されるキャラ保留変化予告の成否、及び、演出内容決定手段225によって決定されるキャラ保留変化予告の実行期間に係る内容によって、双方の演出パターンは図21に図示される6つ(パターンA〜パターンF)に分けることができる。
パターンBのタイムチャートに対して矢印で示す(20)のタイミングは、パターンBにおいて図20に図示するタイミング(保留表示85bがキャラ画像に変化するタイミング)が到来することを示すものである。
なお、パターンC〜パターンFにおける同様の図示も、上記の内容を示すものである。
換言すれば、パターンA、C、Eは成功パターンのキャラ保留変化予告が実行される場合であり、パターンB、D、Fはガセパターンのキャラ保留変化予告が実行される場合である。
上記の制限を設けることにより、ボタン保留変化予告における経時的に期待度が向上するという傾向性が、ボタン保留変化予告における操作を最後まで継続したとしても途中で止めたとしてもキャラ保留変化予告に跨がって維持される。従って、遊技者の関心度(特にキャラ保留変化予告に対する関心度)が低下しがたくなる。
このようにキャラ保留変化予告(ボタン保留変化予告の以後)の展開を複数パターンから選択しうるので、演出効果を高めることができる。
前者の変化(「緑」からキャラ画像への変化)の方が、後者の変化(「赤」からキャラ画像への変化)より期待度のランクアップが大きいので、より強く遊技者の興趣を向上させるからである。
上記の制限を設けることにより、ボタン保留変化予告における経時的に期待度が向上するという傾向性が、ボタン保留変化予告における操作を最後まで継続したとしても途中で止めたとしてもキャラ保留変化予告に跨がって維持される。従って、遊技者の関心度(特にキャラ保留変化予告に対する関心度)が低下しがたくなる。
但し、「キャラ」を上限とする変化パターン(図16のNo.3、No.6、No.8、No.12、No.14、No.17)は候補から除外されてもよい。キャラ画像に変化した後にキャラ画像に変化しても興趣向上に繋がらないからである。
これにより、たとえボタン保留変化予告の途中でキャラ画像に変化した場合であっても、段階変化しうる表示態様の期待度の上限がキャラ画像より高くなりうるので、該ボタン保留変化予告の最後まで遊技者の関心を惹くことができる。即ち、ボタン保留変化予告における連打操作又は長押し操作に対するモチベーションを維持させうる。
このようにキャラ保留変化予告とボタン保留変化予告とを組み合わせることによって、複雑な演出展開を実行可能とするので、演出効果を高めうる。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
即ち、複数段階変化演出及び単一段階変化演出の少なくとも一方は、当該変動(実行中の図柄変動)において行われる演出判定に基づいて(事前判定手段130による判定結果を参照せずに)実行される演出であってもよい。
例えば、複数段階変化演出が操作手段の操作を要さない演出であって、単一段階変化演出が操作手段の操作を要する演出であってもよい。また、複数段階変化演出及び単一段階変化演出が、共に操作手段の操作を要する演出であってもよいし、共に操作手段の操作を要さない演出であってもよい。但し、共に操作手段の操作を要する演出である場合には、遊技者が混乱することを避けるため、互いに異なる操作手段を操作することが好ましい。
例えば、「白」から「青」、「緑」、「赤」、「キャラ」のいずれかに一段階で変化しうる演出を、単一段階変化演出又は表示変化予告演出に相当するものとして解釈してもよい。このように、互いに変化しうる表示態様の候補の多くが重複する場合には、互いを識別可能とするため、少なくとも演出表示の表示態様を変化させる前の演出態様によって遊技者が区別可能な演出であることが好ましい。
また、該ボタン保留変化予告は、演出ボタン27の連打操作又は長押し操作の双方を受け付けうる実施態様で説明したが、いずれか一方のみ受け付け可能な態様で実施されてもよい。
また、該ボタン保留変化予告は、演出画像86(操作指示画像86aやボタン画像86b)を表示することによって遊技者に操作を促すものであったが、このような表示が行われずにボタン操作を受け付ける演出(いわゆる裏ボタン演出や隠しボタン演出と称される演出)であってもよい。
このとき、所定の場合の少なくとも一部において、ボタン保留変化予告の開始以前にキャラ保留変化予告(単一段階変化演出)によって演出表示の表示態様がキャラ画像(キャラ画像)に変化してもよい。即ち、所定の場合の少なくとも一部において、ボタン保留変化予告の開始以前に、成功パターンでキャラ保留変化予告(第一の演出態様で表示変化予告演出)が実行されてもよい。更に、この場合において、該ボタン保留変化予告によって該演出表示の表示態様がキャラ画像に対応する期待度に比べて高くなってもよい(即ち、「虹」の表示態様に変化してもよい)。
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)図柄変動ごとに遊技者に対して有利な有利状態を設定するか否かの判定を実行し、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留する遊技機であって、終了していない図柄変動のいずれか一つに対応する演出表示を表示領域内に表示する表示手段と、前記演出表示に関する演出を実行する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段によって実行される演出には、一回の図柄変動期間に、低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に前記演出表示が複数段階で変化しうる複数段階変化演出と、一回の図柄変動期間に実行され、第一の演出態様である場合に低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に前記演出表示が一段階で変化し、第二の演出態様である場合に前記演出表示の表示態様の期待度を維持又は低下させる表示変化予告演出と、が含まれ、同一の図柄変動において同一の前記演出表示を対象として前記第一の表示変化演出と前記表示変化予告演出とが実行される所定の場合があり、前記第一の演出態様の結果として変化する前記演出表示の表示態様に対応する期待度が、前記複数段階変化演出によって変化しうる複数とおりの前記演出表示の表示態様に対応する期待度の中で最上位の期待度に比べて低く、且つ最下位の期待度より高くなる遊技機。
(2)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記複数段階変化演出が終了した以後に前記表示変化予告演出が実行され、且つ、該複数段階変化演出によって段階変化しうる前記演出表示の表示態様に対応する期待度の上限が前記第一の演出態様の結果として変化する前記演出表示の表示態様に対応する期待度に比べて低くなる(1)に記載の遊技機。
(3)前記複数段階変化演出が終了した以後に、前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される場合及び前記第二の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される場合の双方が存在する(2)に記載の遊技機。
(4)前記第一の演出態様の結果として変化する前記演出表示の表示態様に対応する期待度に比べて低く設定される上限には第一の表示態様と第二の表示態様があり、前記第一の表示態様に対応する期待度は、前記第二の表示態様に対応する期待度より低く、前記第一の表示態様が上限として設定された前記複数段階変化演出が終了した以後に前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される割合が、前記第二の表示態様が上限として設定された前記複数段階変化演出が終了した以後に前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される割合より高い(2)又は(3)に記載の遊技機。
(5)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記複数段階変化演出の実行期間の途中において前記表示変化予告演出が実行され、且つ、該複数段階変化演出によって段階変化しうる前記演出表示の表示態様に対応する期待度の上限が前記第一の演出態様の結果として変化する前記演出表示の表示態様に対応する期待度に比べて低くなる(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(6)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記複数段階変化演出の実行期間の途中において前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が開始され、該実行期間の以後において該表示変化予告演出に起因して前記演出表示の表示態様が変化する(5)に記載の遊技機。
(B)前記複数段階変化演出は、操作有効期間において受け付けた遊技者の連打操作の回数又は長押し操作の時間長さが増大するほど、段階変化しうる段階数が増加する傾向になっている(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機。
(C)前記複数段階変化演出によって段階変化しうる複数とおりの前記演出表示の表示態様の中に、前記単一段階変化演出によって変化する前記演出表示の表示態様が含まれる(1)から(6)のいずれか一項に記載の遊技機。
(D)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記複数段階変化演出の開始以前に前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機。
11 外枠
12 前枠
13 ヒンジ機構
14 シリンダ錠
15 透明部材
16 上球受け皿
17 下球受け皿
18 操作ハンドル
20 可動装飾体
21 上枠部
22a、22b 左右側枠部
23(23a、23b) スピーカ
24(24a、24b、24c) 演出ランプ
25 球抜き機構
26 メイン操作部
26a 玉貸ボタン
26b 返却ボタン
27 演出ボタン
28(28a、28b、28c、28d) カーソルボタン
30 遊技盤
30a 遊技領域
31 外レール
32 内レール
33 風車
34 第1始動口
35 第2始動口
36、37 大入賞口
38 一般入賞口
39 ゲート
40 アウト口
41 普通電動役物
42、43 特別電動役物
44 透過パネル
50 仕切り部材
51 第一流路
52 第二流路
53 第三流路
54 第四流路
55 振分部材
56 第一領域
57 第二領域
60 普通電動役物ソレノイド
61、62 特別電動役物ソレノイド
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72、73 大入賞口センサ
74 一般入賞口センサ
75 ゲートセンサ
76 特定領域センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
83 装飾図柄変動
84 当該保留表示
85(85a、85b、85c、85d) 保留表示
86 演出画像
87 キャラクター
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
130 事前判定手段
140 特図抽選手段
141 特図当否判定手段
142 特図停止図柄抽選手段
143 特図変動パターン導出手段
144 転落当否判定手段
150 普図抽選手段
160 大当り遊技制御手段
165 図柄表示制御手段
170 電動役物制御手段
175 遊技状態制御手段
180 メイン情報記憶手段
185 メインエラー制御手段
190 メインコマンド管理手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
X 左流路
Y 右流路
Claims (1)
- 操作手段を有し、
図柄変動ごとに遊技者に対して有利な有利状態を設定するか否かの判定を実行し、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留する遊技機であって、
終了していない図柄変動のいずれか一つに対応する演出表示を表示領域内に表示する表示手段と、
前記演出表示に関する演出を実行する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段によって実行される演出には、
一回の図柄変動期間に、低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に前記演出表示が複数段階で変化しうる複数段階変化演出と、
一回の図柄変動期間に実行され、第一の演出態様である場合に低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に前記演出表示が一段階で特定表示態様に変化し、第二の演出態様である場合に前記演出表示の表示態様の期待度を維持又は低下させる表示変化予告演出と、が含まれ、
前記複数段階変化演出は、前記操作手段の操作態様に応じて前記演出表示が変化しうるものであり、
一回の図柄変動期間に、前記複数段階変化演出が実行されて前記表示変化予告演出が実行されない第一の場合があり、当該第一の場合に変化しうる複数とおりの前記演出表示の表示態様には、前記表示変化予告演出によって変化する前記特定表示態様が含まれており、
一回の図柄変動期間において、前記演出表示が前記表示変化予告演出によって表示態様が変化し、且つ、当該演出表示が前記複数段階変化演出によって複数段階で表示態様が変化する第二の場合があり、
前記第二の場合の少なくとも一部において、前記複数段階変化演出が終了した以後に前記表示変化予告演出が実行され、
前記第一の演出態様の結果として変化する前記演出表示の表示態様に対応する期待度が、前記複数段階変化演出によって変化しうる複数とおりの前記演出表示の表示態様に対応する期待度の中で最上位の期待度に比べて低く、且つ最下位の期待度より高くなり、
前記第二の場合に実行される前記複数段階変化演出によって段階変化しうる前記演出表示の表示態様の変化パターンには、前記特定表示態様に対応する期待度を上限とする変化パターンが含まれない遊技機。
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ID=66761752
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-
2017
- 2017-11-09 JP JP2017216764A patent/JP6826518B2/ja active Active
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