本発明の概念について、ここで、本発明の概念のある特定の実施形態が示されている添付の図面を参照して、以降でより詳しく説明する。しかしながら、この本発明の概念は、多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に示される実施形態に限定されるという意味に取るべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、例として、この開示が当業者に対して、十分完全なものになり、かつ本発明の概念の範囲を十分伝達するように提供される。本明細書全体を通して、同様の番号は同様の要素を指す。破線で示されるいずれのステップまたは特徴も、オプションとみなされるものとする。
図1は、本明細書に提示される実施形態が適用可能である通信ネットワーク100を示す概略図である。通信ネットワーク100は少なくとも1つのネットワークノード200を含む。ネットワークノード200の機能性、およびこれが通信ネットワーク100において他のエンティティ、ノード、およびデバイスとどのように対話するかについて、以下にさらに開示される。
通信ネットワーク100はさらに、少なくとも1つの無線アクセスネットワークノード140を含む。少なくとも1つの無線アクセスネットワークノード140は、無線アクセスネットワーク110の一部分であり、コアネットワーク120に動作可能に接続され、このコアネットワーク120はさらにまた、サービスネットワーク130に動作可能に接続される。少なくとも1つの無線アクセスネットワークノード140は、無線アクセスネットワーク110においてネットワークアクセスを提供する。少なくとも1つの無線アクセスネットワークノード140によってサーブされるワイヤレスデバイス300a、300bは、それによって、サービスへのアクセス、およびコアネットワーク120およびサービスネットワーク130とのデータの交換が可能にされる。
ワイヤレスデバイス300a、300bの例には、移動局、携帯電話、ハンドセット、ワイヤレスローカルループ電話、ユーザ機器(UE)、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットワーク装備センサ、ワイヤレスモデム、およびモノのインターネットデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。無線アクセスネットワークノード140の例には、無線基地局、無線基地局装置、NodeB、エボルブドNodeB、アクセスポイント、およびアクセスノードが挙げられるが、これらに限定されない。当業者には理解されるように、通信ネットワーク100は、複数の無線アクセスネットワークノード140を含んでよく、このそれぞれは、複数のワイヤレスデバイス300a、300bにネットワークアクセスを提供する。本明細書に開示される実施形態は、いずれの特定の数のネットワークノード200、無線アクセスネットワークノード140、またはワイヤレスデバイス300a、300bにも限定されない。
ワイヤレスデバイス300a、300bは、サービスにアクセスし、かつ、データをパケットで、コアネットワーク120およびサービスネットワーク130に送信すること、および、データをパケットで、無線アクセスネットワークノード140を介してコアネットワーク120およびサービスネットワーク130から受信することによって、コアネットワーク120およびサービスネットワーク130とデータを交換する。
パケットレイテンシは、ネットワーク性能を低下させると上で特定されている。パケットレイテンシを低減するようになる時に対処するための1つの領域は、送信時間間隔(TTI)の長さに対処することによる、データの転送時間および制御シグナリングの低減である。LTEリリース8において、TTIは、1ミリ秒の長さの1つのサブフレーム(SF)に対応する。1つのこのような1msのTTIは、通常のサイクリックプレフィックスの場合、14のOFDMまたはSC−FDMAシンボルを、および、拡張サイクリックプレフィックスの場合、12のOFDMまたはSC−FDMAシンボルを使用することによって、構成される。
本明細書に開示される実施形態は、ワイヤレスデバイス300aにアップリンク送信用の設定を提供するための機構に関する。このような機構を得るために、ネットワークノード200、ネットワークノード200によって行われる方法、ネットワークノード200の処理回路上で起動される時、ネットワークノード200に該方法を行わせる、例えばコンピュータプログラムの形態のコードを含むコンピュータプログラム製品が提供される。
本明細書に開示される実施形態は、さらに、ネットワークノード200からアップリンク送信用の設定を受信するための機構に関する。このような機構を得るために、ワイヤレスデバイス300a、300b、ワイヤレスデバイス300a、300bによって行われる方法、および、ワイヤレスデバイス300a、300bの処理回路上で起動される時、ワイヤレスデバイス300a、300bに該方法を行わせる、例えばコンピュータプログラムの形態のコードを含むコンピュータプログラム製品が提供される。
本明細書に開示される実施形態によると、TTIは、短縮されたサブフレーム(以下ではショートサブフレームと示される)を導入することによって短縮される。より正確には、TTIは3GPP LTEシステムにおいて1msといった、従来の継続時間に対して短縮されてよい。ショートTTIによって、サブフレームが、時間内の任意の継続時間を有し、かつ1msのサブフレーム内のいくつかのOFDMまたはSC−FDMAシンボル上でリソースを含むように決定され得る。1つの例として、ショートサブフレームの継続時間は、0.5ms、すなわち、通常のサイクリックプレフィックスによる場合には、7のOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルとしてよい。別の例として、ショートTTIの継続時間は2シンボルとしてよい。
述べられるように、レイテンシを低減するための1つのやり方は、送信時間間隔(TTI)を低減することであり、1msの時間分によるリソースをアサインすることの代わりに、さらには、いくつかのOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルといった、より短い継続時間によるリソースをアサインすることが必要とされている。これは、このような短いスケジューリングアサインメントの指示を可能にするデバイス特有の制御シグナリングの必要性を暗示している。
さらに、(より短いTTIは、より高いオーバーヘッドを招き、および/または復調性能を悪化させる場合があるため)スペクトル効率を最適化するために、TTI継続時間、例えば、従来の1msのTTI、およびより短いTTIの間を動的に切り換え可能とすることも必要とされている。
アップリンク送信では、それぞれのショートTTIで送信されるアップリンク復調用参照信号(DMRS)による1つまたは複数のSC−FDMAシンボルは、TTIの長さが低減される時、オーバーヘッドの増大、および対応するデータレートの減少をもたらす。
1msのTTIによるスケジューリングを使用して、ワイヤレスデバイス300a、300bには、例えば、使用されるリソースブロックを特定するDCIフィールドにおけるビットマップに基づく周波数リソースが割り当てられる。TTI長は短縮されるため、これによって、この割り当てがサブフレームごとに数回特定される場合、増大したシグナリングオーバーヘッドをもたらす場合がある。このようなショートTTIごとに単一のワイヤレスデバイス300a、300bにのみグラントがあることは、オーバーヘッドを限定することになる。いくつかのワイヤレスデバイス300a、300bの間でショートTTI内の周波数リソースを共有する一方、制御オーバーヘッドの量を限定することは有益である場合がある。
図2および図3は、ネットワークノード200によって行われるようにワイヤレスデバイス300aにアップリンク送信用の設定を提供するための方法の実施形態を示すフローチャートである。図4および図5は、ワイヤレスデバイス300a、300bによって行われるようにネットワークノード200からアップリンク送信用の設定を受信するための方法の実施形態を示すフローチャートである。方法は、有利には、コンピュータプログラム2420a、2420bとして提供される(以下を参照)。
ここで、一実施形態に従って、ネットワークノード200によって行われるようにワイヤレスデバイス300aにアップリンク送信用の設定を提供するための方法を示す図2を参照する。
S102:ネットワークノードはショートTTI動作によるアップリンク送信用の設定を含むメッセージを送信する。
S104:ネットワークノードは、ワイヤレスデバイス300aに対するアップリンクショートTTI送信のスケジューリングを含む高速グラントを送信する。
ネットワークノード200によって行われるようにワイヤレスデバイス300aにアップリンク送信用の設定を提供するさらなる詳細に関連する実施形態について、ここで開示する。
一実施形態によると、設定およびスケジューリングが関連するアップリンク送信は、ショートTTI周波数帯域において行われるものとする。すなわち、一実施形態によると、設定を含むメッセージは、ショートTTI動作のためにTTI周波数帯域において送信され、高速グラントは、ワイヤレスデバイス300aに対するTTI周波数帯域におけるアップリンクショートTTI送信のスケジューリングを含む。
ここで、さらなる実施形態に従って、ネットワークノード200によって行われるようにワイヤレスデバイス300aにアップリンク送信用の設定を提供するための方法を示す図3を参照する。ステップS102、S104が図2を参照して開示されるように行われることが想定されるため、これらのステップの繰り返しの説明は省略される。
S106:ネットワークノードは、高速グラントに従ってショートTTI動作のために物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上でワイヤレスデバイス300aからデータ送信を受信する。
ここで、一実施形態に従って、ワイヤレスデバイス300a、300bによって行われるようにネットワークノード200からアップリンク送信用の設定を受信するための方法を示す図4を参照する。
S202:ワイヤレスデバイス300a、300bは、ショートTTI動作によるアップリンク送信用の設定を含むメッセージをネットワークノード200から受信する。
S204:ワイヤレスデバイス300a、300bは、ワイヤレスデバイスに対するアップリンクショートTTI送信のスケジューリングを含む高速グラントをネットワークノード200から受信する。
ワイヤレスデバイス300a、300bによって行われるようにネットワークノード200からアップリンク送信用の設定を受信するさらなる詳細に関連する実施形態について、ここで開示する。
一実施形態によると、設定およびスケジューリングが関連するアップリンク送信は、ショートTTI周波数帯域において行われるものとする。すなわち、一実施形態によると、設定を含むメッセージは、ショートTTI動作のためにTTI周波数帯域において受信され、高速グラントは、ワイヤレスデバイス300aに対するTTI周波数帯域におけるアップリンクショートTTI送信のスケジューリングを含む。
ここで、さらなる実施形態に従って、ワイヤレスデバイス300a、300bによって行われるようにネットワークノード200からアップリンク送信用の設定を受信するための方法を示す図5を参照する。ステップS202、S204が図4を参照して開示されるように行われることが想定されるため、これらのステップの繰り返しの説明は省略される。
S206:ワイヤレスデバイス300a、300bは、高速グラントに従ってショートTTI動作のためにPUSCH上でデータ送信を行う。
ネットワークノード200によって行われるようにワイヤレスデバイス300aにアップリンク送信用の設定を提供し、かつワイヤレスデバイス300a、300bによって行われるようにネットワークノード200からアップリンク送信用の設定を受信するさらなる詳細に関連する実施形態ついて、ここで開示される。
いくつかの態様では、(ステップS102において送信されかつステップS202にあるように受信されるような)アップリンク送信用の設定を含むメッセージ、および(ステップS104において送信されかつステップS204にあるように受信されるような)高速グラントは、1つのおよび同じメッセージの一部分である。すなわち、一実施形態によると、高速グラントは、設定を含むメッセージの一部分である。換言すれば、この実施形態によると、設定は高速グラントを含むメッセージの一部分である。よって、単一のメッセージは、アップリンク送信を行うためにワイヤレスデバイス300aによって必要とされる全てのスケジューリング情報を含む。設定は、効率的なアップリンク送信を保証するために他のスケジューリング情報と一緒に決定される場合がある。
他の態様では、アップリンク送信用の設定を含むメッセージおよび高速グラントは、1つのおよび同じメッセージの一部分ではない。すなわち、別の実施形態によると、高速グラントは、設定を含むメッセージと異なるメッセージの一部分である。
一実施形態では、アップリンクショートTTI設定は、ショートTTI動作のための参照シンボルおよびデータシンボルの位置を規定する。一実施形態によると、参照シンボルは、アップリンク復調用参照信号(DMRS)である。
一実施形態によると、設定では、参照シンボルがそれぞれのサブフレームにおいてシンボル3および10に位置付けられることが指定される。一実施形態によると、設定では、ショートTTI動作のためのそれぞれのTTIが多くても1つの参照シンボルを含むことが指定される。一実施形態によると、設定では、参照シンボルが、参照シンボルを含むショートTTI動作のためのそれぞれのTTIにおいて、最初または最後のどちらかに位置付けられることが指定される。一実施形態によると、設定では、ショートTTI動作のための異なるTTIでの参照シンボルが共通シンボル上に置かれることが指定される。一実施形態によると、設定では、ショートTTI動作のための全てのTTIはスロットが含有されていることが指定される。一実施形態によると、ショートTTI動作のための少なくとも2つのTTIは、1つのサブフレーム内で相互に長さが異なっている。
一実施形態では、設定はそれぞれのサブフレームに対して固定される。一実施形態では、それぞれのショートTTIの長さは、ワイヤレスデバイス300aに対するそれぞれのサブフレームに対して固定される。別の表現で言うと、異なるサブフレームにおいて使用される設定は独立してアサイン可能である。
一実施形態によると、設定はショートTTI設定インデックスによってシグナリングされる。このようなショートTTI設定インデックスの例は以下の表1に提供されている。一実施形態によると、設定ではさらに、ダウンリンクのTTI周波数帯域の長さが指定される。
一実施形態では、ショートTTI設定は低速グラントを送信するネットワークノード200によってシグナリングされる。低速グラントは、各サブフレームにつき1回に等しいまたはこれより遅いレートで、ダウンリンクにおいて送信可能である。1つの実施形態では、この設定はワイヤレスデバイス300a、300bのグループに対して共通である。それゆえに、一実施形態によると、低速グラントは、サブフレームごとに1回、またはサブフレームごとに1回より少ない頻度で送信される。
一実施形態では、アップリンクショートTTI送信は高速グラントによってスケジューリングされる。高速グラントは、例えば、ダウンリンクにおけるシンボルベースで、各サブフレームにつき1回より速いレートで送信可能である。高速グラントはデバイス特有とすることができる。それゆえに、一実施形態によると、高速グラントは低速グラントより多い回数で送信される。それゆえに、一実施形態によると、高速グラントは、シンボル数に基づくなど、サブフレームごとに1回より多い頻度で送信される。代替的には、高速グラントおよび低速グラントは、それぞれに対して、より多い頻度で送信されるタイプのグラント、およびより少ない頻度で送信されるタイプのグラントとして特徴付け可能である。さらに代替的には、高速グラントは、従来のアップリンクグラントよりもスケジューリングされたアップリンク送信に対して比較的近くなるように送信されてよい。さらに、高速グラントは、以下のように従来のグラントと異なっている場合があり、つまり、従来のグラントはスタンドアローン式にUL送信をスケジューリングするが、高速グラントは、先の低速グラントにおいて伝えられた情報に頼ることによって(すなわちこれを暗に参照することによって)ULショートTTI送信のスケジューリングを規定してよい。
さらに別の実施形態では、ショートTTIの設定は、RRCシグナリングまたはRRCシグナリング、低速グラント、および高速グラントの組み合わせによってもたらされる。それゆえに、一実施形態によると、メッセージは無線リソース制御メッセージまたは低速グラントである。
上で開示された実施形態について、ここで、実例によって説明する。ここで、実施形態に従って、サブフレームにおけるショートTTI設定を概略的に示す図6〜図14、およびショートTTI設定に対するアップリンクグラントを概略的に示す図15〜図19を参照する。図6〜図19では、「sTTI」という表記はショートTTI動作のためのTTIを指し、「R」という表記はDMRSを示すために使用され、「S」という表記はSRSを示すために使用される。よって、全ての示されるサブフレームはSRSで終わるが、これが一例に過ぎないことに留意されたい。
図6および図7は、それぞれ、7シンボルのTTI長および4シンボルのTTI長によるサブフレームにおけるショートTTI設定の例を示す。これらの2つの設定のための参照シンボルの位置は、従来の1msのTTIのものと同じである。図6に示される7シンボル設定のケースでは、従来のサブフレームは2つのスロットに分割され、それぞれのスロットは単一の参照シンボルによるショートTTIを形成する。図7に示される4シンボルのショートTTI設定では、ショートTTI 0およびショートTTI 1の参照シンボルは、同じOFDMシンボル、すなわち、シンボル3において多重化または共有され、ショートTTI 2およびショートTTI 3の参照シンボルは、シンボル10において多重化または共有される。DMRS多重化は同じOFDMシンボルにおいて多重化される異なるDMRSシーケンスに言及するが、DMRS共有は、同じDMRSシーケンスが、同じUEにアサインされる2つのショートTTIによって共有されることに言及する。
図6および図7において示される参照信号設定によって動作させることによって、さらに、ネットワークノード200に、異なるショートTTI長によるワイヤレスデバイス300a、300bの間のマルチユーザマルチ入力マルチ出力(MU−MIMO)を動作させることを可能にし、すなわち、4のショートTTI長によるワイヤレスデバイス300aは、7のショートTTI長によるワイヤレスデバイス300bと多重化する。さらに、ショートTTIをスロットボーダーで終えることによって、異なる長さのショートTTIの時分割多重化を可能にする。以下で、4および7のショートTTI長でこれを行うことが可能であることを観察することができる。これによって、ネットワークノードの観点から高いリソース利用がもたらされる。さらに、参照信号を異なるセル間で同じ時機に置くことで、セルが同期される場合のセル間干渉が低減される。
図8は、3または4シンボルのTTI長を有するサブフレームにおけるショートTTI設定の例を示す。図7に示される設定と比較すると、DMRSオーバーヘッドはこの3/4シンボルのショートTTI設定で増大するが、これは、それぞれのスロット内でDMRSに使用されるのが2シンボルであるからである。それぞれのショートTTIの初めに送信されるDMRSシンボルを有することの利益は、ネットワークノード200がチャネル推定直後にデータを復号し始めることが可能である場合があることである。さらに、3および4のショートTTI長の設定では、サブフレームの最終スロットにおいて、潜在的なSRS送信がある可能性があるため、およびショートTTIを長さ3に短縮することによって、長さ4のショートTTIをスロット内の第2の位置に置くことは、有益である。この短縮は、そのスロットに対して特有のシグナリングを必要とせず、むしろ、ワイヤレスデバイス300aはサブフレーム内でセル特有のSRS送信で設定されると想定する。
図9(a)は、4つの2シンボルのショートTTIおよび2つの3シンボルのショートTTIによるサブフレームにおけるショートTTI設定の例を示す。図9(b)は以下に言及される。図9(a)の設定において、DMRSシンボルはそれぞれのショートTTIの初めに送信される。ショートTTI 1およびショートTTI 2は、同じワイヤレスデバイス300aにアサインされ、チャネルのコヒーレンス時間は4シンボルより大きく、ショートTTI 2におけるDMRSシンボル、すなわち、シンボル5は、図10に示されるように、代わりにデータ送信に使用可能である。この動的なDMRS挿入はDMRSオーバーヘッドを低減することができる。図10に示される例は、ショートTTI、すなわち、ショートTTI 2およびショートTTI 5を明示的に指定し、この場合、動的なDMRS挿入が適用される。この設定を規定する別のやり方は、スケジューリンググラントによってDMRS挿入のショートTTIを暗に指示することである。すなわち、ワイヤレスデバイス300aが、以前のTTIにおいてスケジューリングされ、かつそこでDMRSを送る場合、ワイヤレスデバイス300aは後のショートTTIにおいてDMRSを送らないものとする。従来のサブフレーム内周波数ホッピングの影響を回避するために、動的なDMRS挿入は同じスロット内でのみ可能とされる場合がある。
図11は、6つの2シンボルのショートTTIおよび2つの3シンボルのショートTTIによるサブフレームにおけるショートTTI設定の例を示す。図12は、2つの2シンボルのショートTTIおよび4つの3シンボルのショートTTIによるサブフレームにおけるショートTTI設定の例を示す。これらの設定では、DMRS多重化またはDMRS共有がサポートされる。例えば、ショートTTI 0およびショートTTI 1の参照シンボルは、同じOFDMシンボル、すなわち、シンボル1において多重化または共有される。図13は、例えば、ショートTTI 1とショートTTI 2との間にDMRS共有またはDMRS多重化が適用可能である場合の、2つの2シンボルのショートTTIおよび4つの3シンボルのショートTTIによるサブフレームにおけるショートTTI設定の別の例を示す。
図14(a)は、8つのショートTTIによるサブフレームにおける2シンボルのショートTTI設定の例を示す。図14(b)は以下に言及される。図14(a)における設定について、ショートTTI 6およびショートTTI 7は同じワイヤレスデバイス300aにアサインされるため、ショートTTI 7のチャネル推定はショートTTI 6において送信されるDMRSに基づくことが想定される。最も一般的であると言えるが、シンボル13にSRSがない時、それ自体のDMRSによる2シンボルのTTIで最終のショートTTI(第7番)を使用することができる。
上に示される全ての例において、ショートTTI設定にはスロットが含有されている。すなわち、スロット境界を超えるショートTTIはない。このことは、ショートTTI送信に対する周波数帯域が、サブフレーム内周波数ホッピングが従来のワイヤレスデバイスに対してサポートされる時、サブフレーム内の2つのスロットの間で変わる場合があるため、有益である。
いくつかの実施形態では、ショートTTI設定のセットは事前に定義され、かつ、ショートTTI動作を使用してネットワークノード200およびワイヤレスデバイス300a、300b両方に知られていると想定する。ワイヤレスデバイス300aによって使用されるショートTTI設定は、低速グラントを送信するネットワークノード200によってシグナリング可能である。別の実施形態では、この設定は、上位層シグナリング、例えば、RRCシグナリングを使用して行われ得る。
例として、図6〜図14に示されるような8つのショートTTI設定がアップリンクショートTTI送信に対して事前に定義されることを考察する。よって、3ビットのショートTTI設定インデックスフィールドは低速グラントにおいてまたはRRC設定によって導入可能であり、設定のマッピングの例は表1に示される。
図6〜図14におけるRSパターンはスロットが含有されている、すなわち、DMRSパターンは全てのスロットにおいて単に繰り返すため、表1を拡張して、第1のスロットおよび第2のスロットが異なるRSパターンに従うショートTTI設定を含むようにすることが可能である。例えば、第1のスロットはシンボル0〜6において図9に挙げられるパターンに従うが、サブフレームの第2のスロットはシンボル7〜13において図11に挙げられるパターンに従う。そうするために、ショートTTI設定のビット数は、これらの追加のショートTTI設定を指し示すように増加させることができる。
設定インデックスへの代替的なシグナリングも使用可能である。一実施形態では、別個のシグナリングを使用して、サブフレームにおけるTTI長および参照シンボルの位置を指示する。従って、2つの別個のシグナリング、つまり、1つのシグナリングはsTTI長、もう1つのシグナリングは参照シンボルの位置となるように導入可能である。すなわち、一実施形態によると、設定は、ショートTTIの長さを指示する第1のパラメータ、およびショートTTI動作のための参照シンボルおよびデータシンボルの位置を指示する第2のパラメータによってシグナリングされる。参照シンボルの位置のためのシグナリングは、例えば、以下の3つのケースを指示することができる。第1のケースでは、参照シンボルは、サブフレームの全てのショートTTIに存在し、かつ、サブフレームの全てのショートTTIの初めに常に置かれる。第2のケースでは、参照シンボルは、サブフレームの全てのショートTTIに存在し、サブフレームの全てのショートTTIの初めに常に置かれるわけではない。第3のケースでは、参照シンボルは、サブフレームの全てのショートTTIに存在しない(これは、例えば、動的なDMRS挿入の場合に有用である)。
TTI長の指示および参照シンボル位置の指示は共に、どの設定がサブフレームに使用されるかをワイヤレスデバイス300a、300bが知るのに役立つ。異なる参照信号パターンがサブフレームの第1のスロットおよび第2のスロットに望まれる場合、sTTI長の指示および参照シンボル位置の指示は、第2のスロットに対して別個に第1のスロットに導入可能である。よって、以下のフィールド全体、つまり、第1のスロットにおけるsTTI長のフィールド、第1のスロットにおける参照信号位置のフィールド、第2のスロットにおけるsTTI長のフィールド、および第2のスロットにおける参照信号位置のフィールドは、ワイヤレスデバイス300a、300bにシグナリングするために使用可能である。
現在のサブフレーム内の復号済み低速グラントに基づいて、ショートTTI動作を使用するワイヤレスデバイス300a、300bは、次のまたは将来的なサブフレーム用のショートTTI設定を知ることができる。サブフレーム内のそれぞれのアップリンクショートTTI送信は、専用の高速グラントによってスケジューリング可能である。高速グラントは、MIMO送信の場合のトランスポートフォーマットおよびDMRS巡回シフトインデックスについての情報を含む。以下では、例示の目的で、アップリンク高速グラントタイミングがスケジューリングされたアップリンクショートTTI長のおよそ4倍であると想定される。
別の可能性は、ワイヤレスデバイス300aが、例えば図8によると、RRCシグナリングといった、低速グラントベースまたは上位層信号のどちらかで動作するようにネットワークノード200によって設定される。さらに、DCIメッセージは、図8または図9に従ってショートTTIを適用するか否かを指示することができる。これによって、ショートTTIをそれぞれのスロットにおける第1のショートTTIの長さ4に拡張させることができ、そのショートTTIの終わりのRSを置き換えることができる。これによって、ネットワークノード200は、DMRS多重化、DMRS共有を使用するか否か、またはこれらのどちらも使用しないことを動的に選択することが可能になる。この概念はまた、他のショートTTI長の組み合わせに拡張可能である。
上で略述したように、sTTI長はワイヤレスデバイス300a、300bごとにRRCによって設定可能である。例えば、1つのワイヤレスデバイスは7シンボルのsTTI長、別のワイヤレスデバイスは3/4シンボルのsTTI長、さらに別のワイヤレスデバイスは2/3シンボルの長さで設定可能である。全てのワイヤレスデバイス300a、300bは、同じsTTI周波数帯域において動作してよい。ワイヤレスデバイス300a、300bは、さらにまた、高速または低速DCIメッセージにおけるビットフィールドに基づいてsTTI内の異なる位置で参照シンボル多重化/共有で動作するように設定可能である。しかしながら、ビットフィールドの意味は、異なるワイヤレスデバイス300a、300bが設定されるsTTI長に応じて、異なるワイヤレスデバイス300a、300bによって異なるように解釈される場合がある。例えば、sTTI長7によって設定されるワイヤレスデバイス300a、300bは、参照シンボル多重化または共有を全く適用しない場合がある。4/3のsTTI長によって設定されるワイヤレスデバイス300a、300bは、図7または図8において異なるsTTI定義の間で切り換えるように設定されてよい。さらに、この切り換えはまたスケジューリングに基づいて行われ得る。すなわち、ワイヤレスデバイス300a、300bが同じ周波数リソースにおいて複数の連続したsTTIにおいてスケジューリングされる場合、ワイヤレスデバイス300a、300bは参照シンボルを含むか否かを決定することができる。同じ概念は、2/3のOFDMシンボルの長さによるsTTI設定にも当てはまる可能性がある。この概念の範囲内で、ワイヤレスデバイス300a、300bは、表1におけるシグナリングに従って動作する必要はないが、表1によって示される基本設定は指定される必要がある。ワイヤレスデバイス300a、300bはそれによって、表1における完全なリストに従って動作する必要はなく、これらの設定のサブセットにのみ従って動作する。ワイヤレスデバイス300a、300bはさらにまた、サブセットに含まれるそれらの設定の間においてのみ選択できる。ワイヤレスデバイス300a、300bは、例えば、さらにまた、暗黙のスケジューリングまたはDCIメッセージ内の指示に基づいてどの設定を使用するのかを選択することになる。この点において、それぞれの既定の設定済みsTTI長に対するsTTIパターンは異なっている可能性がある。例えば、図7および図8に示される2つの異なるパターンは、sTTI長が3/4シンボルである場合の設定に使用可能である。sTTI長がRRCによって設定される場合、(表1における全てのエントリといった)全ての候補設定が(DCIメッセージにおいて)ワイヤレスデバイス300a、300bにシグナリングされる必要はない。むしろ、図7または図8を想定するかどうかをワイヤレスデバイス300a、300bに指示する必要があるのは(DCIメッセージにおいて)1つのビットのみである。
図15〜図19において、低速グラントは一点鎖線矢印によって示されており、高速グラントは実線によって示されている。図15はショートTTI設定0での提案されたアップリンクグラントを示す。7シンボルのショートTTIによるショートTTI設定0について、検出された低速グラントは後に2つのサブフレームに有効である。他のショートTTI設定、すなわち、4シンボル以下のショートTTI長による設定について、検出された低速グラントは次のサブフレームに有効である。
図16および図17は、それぞれ、ショートTTI設定1およびショートTTI設定3に対して提案されたアップリンクグラントを示す。
図18は、動的なDMRS挿入がサポートされる場合の、ショートTTI設定4に対して提案されたアップリンクグラントを示す。この場合、ショートTTI 0およびショートTTI 1を単一のワイヤレスデバイス300aに対してスケジューリングするために1つの高速グラントのみが必要とされ、同じことがショートTTI 3およびショートTTI 4のスケジューリングにも当てはまる。
図19は、ショートTTI設定7に対して提案されたアップリンクグラントを示す。
表1に挙げられる事前に定義された設定全てに対して、図15〜図19に示されるように、1つのダウンリンクショートTTIとアップリンクショートTTIとの間に1対1マッピングがある。これは、スケジューリングされたアップリンクショートTTIのタイミングを指示するために必要とされる余分のビットフィールドがないため、有益である。
サブフレーム間の設定の切り換えがあり、かつその設定が(7シンボルのショートTTIによる)設定0ではない場合、1つのダウンリンクショートTTIとアップリンクショートTTIとの間の1対1マッピングは依然維持可能である。これは、現在のサブフレーム内の低速グラントを復号することによって、ショートTTI動作を使用するワイヤレスデバイス300a、300bが表1に規定される復号済みの3ビットフィールドから次のサブフレームに対するショートTTI設定を知ることができるからである。それぞれの設定に対して、1つのダウンリンクショートTTIとアップリンクショートTTIとの間に1対1マッピングがあるため、1対1マッピングはサブフレーム間で切り換えるこの設定によっても維持される。
ここで、例えば、設定0がサブフレーム2において使用され、設定1がサブフレーム1において使用されると想定する。さらにまた、2つの低速グラントをサブフレーム0から、1つは設定1に対して、もう1つは設定2に対して送ることができる。ショートTTI設定インデックスフィールド、すなわち、低速グラントに示される3ビットを復号することによって、ワイヤレスデバイス300aは、この低速グラントが適用するのはどのショートTTI設定かを正しく判断することができることで、低速グラントが有効なのはどのサブフレームか、およびこのサブフレームに対する対応するショートTTI設定を正しく判断することができる。この例に対して、サブフレーム0のダウンリンクシンボル2に対して2つの高速グラントが送信されることになる。これらの2つの高速グラントが同じワイヤレスデバイス300aに送られる場合、この高速グラントが設定0、すなわち、7シンボル設定に対するものか、または他の設定のいずれかに対するものかどうかを指示するために高速グラントにフラグを挿入することができる。
アップリンクショートTTIの数がダウンリンクショートTTIの数より多い場合のショートTTI設定について、スケジューリングされたアップリンクショートTTIを指示するために高速グラントにおいて遅延オフセットパラメータが必要とされる場合がある。この場合、いくつかのアップリンクグラントは、それぞれのダウンリンクショートTTIに含まれ得る。代替的には、いくつかの高速グラントはPDCCHによって送信可能である。
表1に略述されたアップリンクパターンは複数の異なるTTI長を含み、これらは全て、上で略述されるように、アップリンクグラントタイミングによって2のOFDMシンボルのダウンリンクTTI長と共に設定されてよい。異なるダウンリンクTTI長に対して、表1におけるある特定のケースはサポートされない場合がある。1つの例として、ダウンリンクTTI長が4である場合、アップリンクTTI長は2ではない場合があるが、これはダウンリンクTTIごとに複数のULグラントを必要とするからであり、このことはサポートされない場合がある。
一実施形態では、ダウンリンクTTI長およびアップリンクTTI長は、限定されたビットのセットと共に指示可能である。一例として、4の異なるTTI長に対して、設定を表2にあるようにすることができる。ここで、アップリンク設定インデックスは表1の時点のものであり、ダウンリンクTTI長は2、3、4、または7のOFDMシンボルとすることができる。この例では、4ビットは、低速グラントにおけるダウンリンクTTIおよびアップリンクTTI指示には、またはRRCシグナリングの使用には十分であると思われる。
本明細書に開示される実施形態の態様はさらに、sPUSCHの物理設計態様に関連して以下に提供される、含まれる実装例において示される。
図20は、いくつかの機能ユニットの観点から、一実施形態によるネットワークノード200のコンポーネントを概略的に示す。処理回路210は、例えば、記憶媒体230の形態で、(図24にあるように)コンピュータプログラム製品2410aに記憶されるソフトウェア命令を実行可能である、適した中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組み合わせを使用して提供される。処理回路210はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供されてよい。
とりわけ、処理回路210は、上で開示されるように、ネットワークノード200に動作のセット、またはステップS102〜S106を行わせるように設定される。例えば、記憶媒体230は、動作のセットを記憶してよく、処理回路210は、ネットワークノード200にこの動作のセットを行わせるために記憶媒体230から動作のセットを検索するように設定されてよい。動作のセットは実行可能命令のセットとして提供されてよい。よって、処理回路210はそれによって、本明細書に開示されるような方法を実行するために配置される。
記憶媒体230は、例えば、磁気メモリ、光メモリ、ソリッドステートメモリ、またはさらにはリモートでマウントされたメモリのうちの任意の1つまたは組み合わせとすることができる永続記憶装置を含むこともできる。
ネットワークノード200は、少なくともワイヤレスデバイス300a、300bとの通信のために通信インターフェース220をさらに含んでよい。そのように、通信インターフェース220は、アナログコンポーネントおよびデジタルコンポーネント、ならびに、ワイヤレス通信のための適した数のアンテナ、および有線通信のための適した数のポートを含む、1つまたは複数の送信機および受信機を含んでよい。
処理回路210は、例えば、通信インターフェース220および記憶媒体230にデータおよび制御信号を送ることによって、通信インターフェース220からデータおよびレポートを受信することによって、および、記憶媒体230からデータおよび命令を検索することによって、ネットワークノード200の全般の動作を制御する。ネットワークノード200の他のコンポーネントのみならず関連の機能性は、本明細書に提示される概念を不明瞭にしないために省略される。
図21は、いくつかの機能モジュールの観点から、一実施形態によるネットワークノード200のコンポーネントを概略的に示す。図21のネットワークノード200は、ステップS102を行うように設定される送信モジュール210a、およびステップS104を行うように設定される送信モジュール210bといった、いくつかの機能モジュールを含む。図21のネットワークノード200は、ステップS106を行うように設定される受信モジュール210cといった、いくつかのオプションの機能モジュールをさらに含んでよい。一般的には、それぞれの機能モジュール210a〜210cは、ハードウェアまたはソフトウェアにおいて実装されてよい。好ましくは、機能モジュール210a〜210cのうちの1つまたは複数または全ては、場合によって、機能ユニット220および/または230と協働して、処理回路210によって実装されてよい。処理回路210はよって、機能モジュール210a〜210cによって提供されるような命令を記憶媒体230からフェッチするために、および、これらの命令を実行するために配置されてよく、それによって、本明細書に開示されるようにネットワークノード200のいずれのステップも行うことができる。
ネットワークノード200は、スタンドアローンデバイスとして、または、少なくとも1つのさらなるデバイスの一部分として提供されてよい。例えば、ネットワークノード200は、無線アクセスネットワーク110のノード、またはコアネットワーク120のノードにおいて提供されてよい。例えば、ネットワークノード200、またはその少なくとも1つの機能性は、無線基地局、無線基地局装置、NodeB、エボルブドNodeB、アクセスポイント、またはアクセスノードにおいて実装可能である。代替的には、ネットワークノード200の機能性は、少なくとも2つのデバイスまたはノードの間で分布されてよい。これらの少なくとも2つのノードまたはデバイスは、(無線アクセスネットワーク110またはコアネットワーク120などの)同じネットワーク部分の一部分であってよい、または、少なくとも2つのこのようなネットワーク部分の間で拡散させてよい。一般的には、リアルタイムで行われる必要がある命令は、無線アクセスネットワーク110におけるデバイスまたはノードにおいて行われてよい。
よって、ネットワークノード200によって行われる命令の第1の一部は第1のデバイスにおいて実行されてよく、ネットワークノード200によって行われる命令の第2の一部は第2のデバイスにおいて実行されてよく、本明細書に開示される実施形態は、任意の特定の数のデバイスに限定されず、該デバイス上で、ネットワークノード200によって行われる命令は実行されてよい。それゆえに、本明細書に開示される実施形態による方法は、クラウド計算環境にあるネットワークノード200によって行われるのに適している。従って、単一の処理回路210が図20に示されているが、処理回路210は、複数のデバイスまたはノードの間で分布させてよい。同じことが、図21の機能モジュール210a〜210c、および図24のコンピュータプログラム2420aにも当てはまる(以下を参照)。
図22は、いくつかの機能ユニットの観点から、一実施形態によるワイヤレスデバイス300a、300bのコンポーネントを概略的に示す。処理回路310は、例えば、記憶媒体330の形態で、(図24にあるように)コンピュータプログラム製品2410bに記憶されるソフトウェア命令を実行可能である、適した中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組み合わせを使用して提供される。処理回路310はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供されてよい。
とりわけ、処理回路310は、上で開示されるように、ワイヤレスデバイス300a、300bに動作のセット、またはステップS202〜S208を行わせるように設定される。例えば、記憶媒体330は、動作のセットを記憶してよく、処理回路310は、ワイヤレスデバイス300a、300bにこの動作のセットを行わせるために記憶媒体330から動作のセットを検索するように設定されてよい。動作のセットは実行可能命令のセットとして提供されてよい。よって、処理回路310はそれによって、本明細書に開示されるような方法を実行するために配置される。
記憶媒体330は、例えば、磁気メモリ、光メモリ、ソリッドステートメモリ、またはさらにはリモートでマウントされたメモリのうちの任意の1つまたは組み合わせとすることができる永続記憶装置を含むこともできる。
ワイヤレスデバイス300a、300bは、少なくともネットワークノード200との通信のために通信インターフェース320をさらに含んでよい。そのように、通信インターフェース320は、アナログコンポーネントおよびデジタルコンポーネント、ならびに、ワイヤレス通信のための適した数のアンテナ、および有線通信のための適した数のポートを含む、1つまたは複数の送信機および受信機を含んでよい。
処理回路310は、例えば、通信インターフェース320および記憶媒体330にデータおよび制御信号を送ることによって、通信インターフェース320からデータおよびレポートを受信することによって、および、記憶媒体330からデータおよび命令を検索することによって、ワイヤレスデバイス300a、300bの全般の動作を制御する。ワイヤレスデバイス300a、300bの他のコンポーネントのみならず関連の機能性は、本明細書に提示される概念を不明瞭にしないために省略される。
図23は、いくつかの機能モジュールの観点から、一実施形態によるワイヤレスデバイス300a、300bのコンポーネントを概略的に示す。図23のワイヤレスデバイス300a、300bは、ステップS202を行うように設定される受信モジュール310a、およびステップS204を行うように設定される受信モジュール310bといった、いくつかの機能モジュールを含む。図23のワイヤレスデバイス300a、300bは、ステップS206を行うように設定されるデータ送信モジュール310cといった、いくつかのオプションの機能モジュールをさらに含んでよい。一般的には、それぞれの機能モジュール310a〜310cは、ハードウェアまたはソフトウェアにおいて実装されてよい。好ましくは、機能モジュール310a〜310cのうちの1つまたは複数または全ては、場合によって、機能ユニット320および/または330と協働して、処理回路310によって実装されてよい。処理回路310はよって、機能モジュール310a〜310cによって提供されるような命令を記憶媒体330からフェッチするために、および、これらの命令を実行するために配置されてよく、それによって、本明細書に開示されるようにワイヤレスデバイス300a、300bのいずれのステップも行うことができる。
図24は、コンピュータ可読手段2430を含むコンピュータプログラム製品2410a、2410bの1つの例を示す。このコンピュータ可読手段2430上に、コンピュータプログラム2420aは記憶可能であり、このコンピュータプログラム2420aは、処理回路210、およびこれに動作可能に結合される、通信インターフェース220および記憶媒体230などのエンティティおよびデバイスに、本明細書に説明される実施形態による方法を実行させることができる。よって、コンピュータプログラム2420aおよび/またはコンピュータプログラム製品2410aは、本明細書に開示されるようなネットワークノード200のいずれのステップも行うための手段を提供することができる。このコンピュータ可読手段2430上に、コンピュータプログラム2420bは記憶可能であり、このコンピュータプログラム2420bは、処理回路310、およびこれに動作可能に結合される、通信インターフェース320および記憶媒体330などのエンティティおよびデバイスに、本明細書に説明される実施形態による方法を実行させることができる。よって、コンピュータプログラム2420bおよび/またはコンピュータプログラム製品2410bは、本明細書に開示されるようなワイヤレスデバイス300a、300bのいずれのステップも行うための手段を提供することができる。
図24の例において、コンピュータプログラム製品2410a、2410bは、CD(コンパクトディスク)またはDVD(デジタル多用途ディスク)またはブルーレイディスクなどの光ディスクとして示される。コンピュータプログラム製品2410a、2410bはまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、または電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)などのメモリとして、より詳細には、USB(ユニバーサルシリアルバス)メモリ、またはコンパクトフラッシュメモリといったフラッシュメモリなどの外部メモリにおけるデバイスの不揮発性記憶媒体として、具現化可能である。よって、コンピュータプログラム2420a、2420bはここで、図示される光ディスク上のトラックとして概略的に示されているが、コンピュータプログラム2420a、2420bは、コンピュータプログラム製品2410a、2410bに適した任意のやり方で記憶可能である。
sPUSCHの物理設計態様に関連する詳細な実装例が、ここで提供される。
実装例は、PUSCH上のアップリンク送信のために短縮するTTIの物理層設計に関係し、短縮したTTI長によるPUSCHの設計をどのように拡張するかを表したものである。
アップリンク送信用のショートTTI(sTTI)設定のための態様についてここで、考慮する異なるsTTI長と共に略述する。レイテンシ低減に関する検討項目中に、複数のsTTI長は考慮されており、ここで、複数のsTTI長がサポートされると想定する。しかしながら、単一のsTTI長がサポートされる場合でも、実際の設計詳細は利用価値がある。
スロットベースでのアップリンク周波数ホッピングはPUSCH送信に適用可能である。これは、サブフレーム内周波数ホッピングがsTTIで動作しないワイヤレスデバイスに対してサポートされる時に、アップリンクsTTI送信に割り当てられる周波数帯域が、サブフレーム内の2つのスロット間で変わる場合があることを暗示する。このような動作は、sTTI帯域がそれ自体同じホッピングパターンに従うことを必要とする場合がある。さらに、良好なリソース利用を可能にするために、同じsTTI帯域で異なるsTTI長によって動作するワイヤレスデバイスを多重化可能とすることは良いと思われる。1つのワイヤレスデバイスがスロットベースのsTTI長を適用し、かつ別のワイヤレスデバイスが短縮したsTTI帯域幅で動作する場合、時間内に互いに積み重ねられ得る場合、リソース利用はより効率的になる。従って、アップリンクsTTI送信はスロット境界を超えてサポートされない場合がある。
それゆえに、一実施形態によると、アップリンクsTTI送信はスロット境界を超えてマッピングされない。
さらに、設計を簡単にするために、一般的なsTTI構造が既定のsTTI長でのサブフレームにおける両方のスロットにおいて同じである場合、有利である可能性がある。当然ながら、SRSが第2のスロットにおいて最終OFDMシンボルにおいて送信されてよいことは例外である。しかしながら、既定の設定済みsTTI長について、異なるsTTIの開始位置および終了位置は、サブフレームの第1のスロットおよび第2のスロットにおいて同じとする。
それゆえに、一実施形態によると、共通のsTTI設計は、既定のsTTI長でのsPUSCHに対するサブフレームにおける両方のスロットに対して使用される。
さらに設計を進展させるために、sTTI長に応じてsPUSCHに対する異なるsTTIパターンオプションを特定することは有利である可能性がある。これはまた、Tdoc R1−165296、Physical design aspects of sPUSCH、Ericsson、3GPP TSG−RAN WG1 #85、Nanjing、P.R.China、2016年5月23日〜27日に論じられている。ここで、DMRS位置に関してさらに具体的な詳細においてsPUSCHについて同じ論述を続ける。sPUSCHについて、原則として、7、3/4、および2/3のOFDMシンボルといった、考慮する3つの異なるsTTI長がある。潜在的なSRS送信の存在と共に先に説明した設計の想定は、sTTI長として2または4のOFDMシンボルのみを有するsTTIパターンをサポートすることを困難にする。
sPUSCHのためのショートTTIパターンの例は、図6、図8、および図9に示されている。これらのパターンにおいて、DMRSシンボルは、sTTIの初めにまたは途中に置かれることで、sPUSCHの復号はsTTIの終了前に開始できる。これによって、ネットワークノードは再送信が必要とされるかどうかを先に知ることができ、かつ遅延を低減してこの再送信をスケジューリングすることができる。
それゆえに、一実施形態によると、sTTI内のDMRSの早期位置によるsPUSCHパターンがサポートされる。
さらに考慮する別の態様は、sPUSCHのためのPUSCHの現在のDMRS位置を再利用することで、これが近隣セルからのセル間干渉を低減することによってチャネル推定を改善することができるという利益である。異なるULのsTTI設定に対する共通のDMRS位置を有することの別の利益は、これによって、ネットワークノードが異なるsTTI長によるワイヤレスデバイス間のMU−MIMOを動作することができることである。異なるsTTI長に対する共通のDMRS位置の使用が有益と考えられる場合、図9(a)におけるパターンは、2シンボルのTTI長に対する図9(b)におけるものより適している。しかしながら、SRS送信がスケジューリングされる場合、図9(a)の最終sTTIは使用不可であるが、図9(b)には当てはまらない。
よって、sPUSCHとPUSCHとの間、また、異なるsTTI長のsPUSCHパターンの間で共通のDMRS位置を有することは、有利である場合がある。
3GPP TR36.881、Study on latency reduction techniques for LTE、v0.6.0(2016年3月)またはv0.7.0(2016年6月)またはv14.0.0(2016年7月)におけるリンクレベルの結果およびシステム評価では、RSオーバーヘッドを限定することは、DMRS多重化およびDMRS共有の両方をサポートするのに有益であることが示されている。DMRS多重化は、複数のワイヤレスデバイスが同じDMRSリソースを共有することによって規定されるが、sPUSCHおよびDMRS共有のデータ部分に対する同じではないリソースは、複数のsTTIで送信する時に同じワイヤレスデバイスが単一のRSのみを送信することによって規定される。定義によって、(MU−MIMOはサポートできるが)スロットベースのsTTI長に対するDMRS多重化をサポートすることは不可能である。DMRS共有によって、潜在的には、スロットベースのsTTI長をサポートするのは可能と思われる。しかしながら、DMRS共有をサポートすることによるゲインは、DMRSの比例するオーバーヘッドが大きくなるにつれてsTTI長が小さくなることで、大きくなる。
一実施形態によると、3/4および2/3のOFDMシンボル長のsTTI長に対して、DMRS位置は共有可能であるが、sTTI送信、すなわちDMRS多重化のための複数のワイヤレスデバイスからのデータ部分は共有できない。一実施形態によると、同じワイヤレスデバイスによる連続したsPUSCH送信のための、3/4および2/3のOFDMシンボル長のsTTI長に対して、DMRSは、これらのサブセット、すなわち、DMRS共有においてのみ含まれ得る。DMRS共有は、7のOFDMシンボルのsTTI長に対してサポートされる場合がある。
幅広い観点からすれば、DMRS多重化およびDMRS共有はある特定のsTTI長に対して強制的に動作させられることはなく、むしろ、ネットワークノードがそれらの使用を選定する場合使用可能であることが好ましい場合がある。DMRS多重化およびDMRS共有は、RSオーバーヘッドの観点から利益を有するが、高度なMCS送信に対して、または非常に高度に遅延を拡散させるシナリオにおいて使用される場合に欠点を有する。よって、ネットワークノードは、これらの2つの動作のモードの間で切り換え可能であるものとする。図2に示されるように、「エラー!参照元が見つかりません。」について、4のOFDMシンボルのsTTI長によるDMRS多重化/共有の動作を可能にすることができる。ネットワークノードがDMRS多重化/共有の利用を望まない場合、代わりに図8におけるパターンを設定できる。同じことが2シンボルのsTTI長に当てはまる。ネットワークノードがDMRS多重化/共有を使用して動作することを望む場合、「エラー!参照元が見つかりません。」a)または「エラー!参照元が見つかりません。」b)におけるパターンが設定される。その他の場合、DMRS多重化/共有がない図9におけるパターンが使用される。
それゆえに、一実施形態によると、3/4および2/3のOFDMシンボル長のsTTI長に対して、ネットワークノードがDMRS多重化/共有による動作とDMRS多重化/共有のない動作との間で選択するための設定パラメータが規定される。
上記の図6、図7、図8、図9、図14を参照して示されるように異なるsPUSCHパターンを可能にするために、少なくとも2つのパラメータが必要とされる。ワイヤレスデバイスはsPUSCH送信のために使用されるsTTI長を知る必要があり、またDMRS位置を知る必要がある。これらの2つのパラメータは、原則として、別個に設定可能である。既定のワイヤレスデバイスのsTTI長は、DMRS設定の度に変更される必要はない場合がある。DMRS設定は、アクティブなワイヤレスデバイスの数、これらのワイヤレスデバイスのタイプ(高度のMCSが期待されているか否か)、それらのバッファ状態などに適応させる必要がある。よって、このDMRS設定はPDCCHまたはsPDCCH上で送られるものとする。sPUSCHのsTTI長は、カバレッジ面に基づく必要がある、すなわち、ワイヤレスデバイスが劣ったカバレッジエリアにさらにもっと入っていくにつれて、ネットワークノードはますます長いsTTI長を設定することによって適応することになる。sTTI長のRRC設定は、この場合十分であると思われる。しかしながら、sTTI長の適応が速くなることは、TCPトラフィックの場合、TCPスロースタートフェーズの終了に近づいているという推定に従ってsTTI長を適応させるために有益であることが示されている。これは、PDCCHまたはsPDCCH上で送られるワイヤレスデバイス特有のDCI上でのsPUSCH長のより速いシグナリングを必要とする可能性がある。この場合、TTI長およびDMRS位置の合同設定は考慮可能である。
アップリンク制御情報(UCI)は、HARQ−ACKビット、CSI、およびスケジューリング要求を含む。従来の動作において、ワイヤレスデバイスが現在のサブフレームにおいて有効なスケジューリンググラントを有さない場合、UCIはPUCCHで送られ、その他の場合、UCIは、PUSCH上に符号化データで常に時分割多重化される。sTTIを導入する時、UCIをどのように送るかが考慮される必要がある。
PUCCHおよびsPUSCHが同じショートTTI長を有する時、UCIを送るための従来の規則に従うのは簡単であり、すなわち、ワイヤレスデバイスが現在のサブフレームにおいて有効なスケジューリンググラントを有さない場合、UCIはsPUCCHで送られ、その他の場合、UCIはsPUSCH上に符号化データによって多重化される。しかしながら、異なる長さのsPUCCHおよびsPUSCHの場合、sPUCCH上で送られるUCIはsPUSCH送信と衝突する(OFDMシンボル内で重なり合う)場合がある。この場合、ネットワークノードはsPUSCHをスケジューリングする時にHARQ−ACKの存在を考慮に入れるものとし、それによって、UCIは、ワイヤレスデバイスにとって有効なULスケジューリンググラントがある場合、および、スケジューリングされたsPUSCHがsPUCCHと同じスロット内にある場合、常にsPUSCH上で送られる。
それゆえに、一実施形態によると、UCIは、時間内にsPUCCHと重なり合う場合、常にsPUSCH上で送られる。
頻繁なCSIフィードバックは速いリンク適合に役立つ可能性がある。従来の動作では、これは、非周期的なCSIフィードバックと共にPUCCH上での周期的なCSIフィードバックによって可能になる。単一のサブフレームに複数のsPDCCHを導入する時、sPUSCH上でより頻繁な非周期的なCSIフィードバックを検索することが可能である。従って、sTTI送信に対する非周期的なCSIレポートのみをサポートすることで十分である場合がある。また、sPUSCHに割り当てられるリソース要素はsPUCCHのものよりもかなり大きくなる可能性があり、これによって、sPUSCH上で大きいペイロードのCSIレポートを送信することがより適するようにする。
それゆえに、一実施形態によると、PUCCHおよびPUSCH上での既存のCSIレポートに加えて、sTTI送信に対するsPUSCH上での非周期的なCSIレポートのみがサポートされる。
従来のPUSCHおよびsPUSCHが同じリソースにおいて異なるワイヤレスデバイスから送信される場合、sPUSCHは従来のPUSCH送信によってもたらされる大きいレベルの干渉に悩まされる可能性がある。PUSCHおよびsPUSCHに割り当てられる電力は、ノイズ電力よりかなり大きい場合がある。この干渉はsPUSCHの復号を消失させる場合がある。PUSCHを復号するために、ネットワークノードはsPUSCH送信と重ね合わさったデータシンボルを除去することができるか、sPUSCHを干渉とみなすことによってPUSCHを復号することを試みることができる。しかしながら、これらのアプローチの両方が、PUSCHの復号に失敗してしまう場合がある。本明細書に開示される実施形態によって、ネットワークノードはこのようなスケジューリングを行うことが可能になる。
同じワイヤレスデバイスに対する従来のPUSCH送信が既にスケジューリングされている時ワイヤレスデバイスがsPUSCH送信に対してスケジューリングされ、かつ、sPUSCHに割り当てられたリソースが従来のPUSCHに対するリソースと重なり合う場合、ワイヤレスデバイスは重なり合ったリソース上でsPUSCHのみを送信することによってPUSCHをパンクチャすることができる。この場合、sPUSCHはネットワークノードによって復号可能である。しかしながら、パンクチャリングにより、重なり合ったリソース上で送信されることになっているPUSCHデータシンボルは、失われる。よって、ネットワークノードは従来のPUSCHを復号できない恐れがある。別のケースは、リソースが重なり合っていない場合である。しかしながら、この影響は、とりわけ、電力制御変更によってsTTIを短くするのと同様である場合があり、これに対応して、PUSCHはいずれにしても復号できない恐れがある。
よって、一実施形態によると、ワイヤレスデバイスは、1つのキャリア上の同じサブフレームにおいて従来のPUSCHおよびsPUSCHを送信することは予想されていない。この場合、両方同時にスケジューリングすることはネットワークノードによってエラーと考えられるため、仕様のサポートは必要とされない。
本発明の概念は、主に、数個の実施形態を参照して上述されている。しかしながら、当業者には容易に理解されるように、上で開示されたもの以外の他の実施形態は、添付の特許請求の範囲によって規定されるように、本発明の概念の範囲内で等しく可能である。