JP6718620B2 - 空気吹出し手段用の気液分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は空気吹出し手段用の気液分離装置に関し、特に、エアスプレーガン、エアモータ、エアブレーカ等空気吹出し手段用の気液分離装置に関する。
特許文献1の空気吹出し手段用の気液分離装置は、出願人が提案したもので、壁部に空気送付手段から圧送されてくる圧縮空気を吸引する吸入口2、壁部の上部に気液分離後の気体を排出する排風口3、壁部の下部に気液分離後の液体を排出するための落下口4をそれぞれ有する長筒状容器1と、この長筒状容器の内部に固定的に配設され、通気口5を基準として吸入口側の気体上流室6と排風口側の気体下流室7とに区画する傾斜状或いは曲面状の仕切り体8と、前記長筒状容器1に直接又は筒状支持体9を介して前記気体下流室内6に固定的に設けられた気液分離手段11を備えた空気吹出し手段用の気液分離装置であって、前記気液分離手段11は、前記排風口3と連通すると共に該排風口よりも半径が小さい気体流量制御小孔13が形成された気液分離盤12と、該気液分離盤の下面に設けられた複数の気体衝突用突起物14とから成る(符号は特許文献1のもの)。
そして、特許文献1の段落0049及び図18には、第4実施形態として気液分離手段が複数個でも良い旨が明記され、例えば同一構造の気液分離手段11,11が上下方向に二つ連結されている。この第4実施形態では、下方に位置する気液分離手段11の小さい気体流量制御小孔13から負圧用中空室31に入り込んだ気体31は、中心部の連結部(案内孔)を介して上方に位置する気液分離手段11の負圧用中空室31へと流れ込み、筒状支持体9の首部9aから蓋体3の排風口3から排出される。
しかしながら、特許文献1の気液分離装置は、基本的には、「気液分離盤12の下面に設けられた複数の気体衝突用突起物14に気体を衝突させる原理」であることから、容器本体の内周面と曲面状仕切り体8の外周面との間の幅広い所定空間、及び曲面状仕切り体8の内周面と気液分離盤12の外面との間の幅広い所定空間内では、気体の下降抵抗により、気体を十分に凝縮(凝結)させることができなかった。
換言すれば、この技術分野の当業者は、仕切り体或いは隔壁により狭い空間を設けて気体の下降抵抗を増大化或いは増幅化させること課題を、十分に認識していなかった。また製作コスト面から、気液分離手段11の構造をもっと簡単にする必要があった。さらに、気液処理能力、不純物の除去性能等の向上を図る必要があった。なお、この種の技術文献として特許文献2と特許文献3があるが、これらの特許文献2,3の基本的な原理も、特許文献1と同様である。
特許第5070356号の段落0049及び図18 特許第5467180号公報 特開2009−214072号公報
本願発明の主たる目的は、特許文献1の問題点に鑑み、「長筒状容器内に、少なくとも合計3つの所定空間(W、W1、W2)を設け、各所定空間の間で気体を凝縮させる原理」に着目しつつ、少なくも一つの所定空間(W1)で気体の下降抵抗を増大化或いは増幅化させることにより、気液処理能力の向上させることである。第2の目的は、安価に製作することができるように、気液分離手段を構成する短筒状気液分離盤と有底筒状気液分離盤をそれぞれ略同一構成の栓部材にすると共に、両方を簡単に連結することができることである。第3の目的は、不純物の除去性能の向上させることができると共に、該不純物の除去性能を高度に維持しながらさらに大量に気液分離することができることである。
本発明の空気吹出し手段用の気液分離装置は、空気送付手段から圧送されてくる圧縮空気を吸引する吸入口、気液分離後の気体を排出する排風口、気液分離後の液体を排出するための落下口をそれぞれ有する長筒状容器と、この長筒状容器の内部に固定的に配設された気液分離手段を備えた空気吹出し手段用の気液分離装置に於いて、前記気液分離手段(11)は、第1気体流量制御小孔及び該第1気体流量制御小孔に連通する第1負圧案内孔を有し、その周側面が下方に向かって段差状に縮径する栓体状の少なくとも1つの短筒状気液分離盤(15)と、この短筒状気液分離盤の下方に連結され、かつ第2気体流量制御小孔及び該第2気体流量制御小孔に連通すると共に、前記第1負圧案内孔にも連通する第2負圧案内孔を有し、その周側面が下方に向かって段差状に縮径する栓体状の有底筒状気液分離盤(16)と、前記短筒状気液分離盤及び有底筒状気液分離盤の各段差状部分に各上端部がそれぞれ固定され、かつ前記第1気体流量制御小孔及び第2気体流量制御小孔に対してそれぞれ所定の間隔を有する上下の短筒状仕切板(13、14)と、これら上下の短筒状仕切板を略全体的に包み、かつ該上下の短筒状仕切板の周側面に対して所定の間隔を有する長筒状仕切板(12)とから成り、少なくとも前記長筒状仕切板と前記上下の短筒状仕切板との所定の間隔(W1)は、前記長筒状仕切板と前記長筒状容器の内周面との所定の間隔(W)よりも狭いことを特徴とする。
上記構成に於いて、本願発明の主たる目的を達成するために、第1気体流量制御小孔が形成されている短筒状気液分離盤の周側面と該周側面と対向する上の短筒状仕切板の内周面の間隙幅(W2)は、長筒状容器の内周面と該内周面と対向する長筒状仕切板の周側面の間隙幅(W)よりも狭いことを特徴とする。また有底筒状気液分離盤は、短筒状気液分離盤の略真下に直列的に連結されていることを特徴とする。
また不純物の除去性能の向上させることができるようにするために、第1・第2の気体流量制御小孔(17、19)は、複数個であると共に、それらの位置関係の角度は周方向に略均等であり、かつ各孔径は1.7mm〜1.9mmの範囲内に収められていることを特徴とする。
また短筒状気液分離盤は、組み合わせの容易化及び安価に製作するために、その周側面に下方に向かって段差状に縮径する合計3つの段差部分を有し、一番外の段差部分は長筒状仕切板の上端開口部を栓状に封止し、中間の段差部分は上方の短筒状仕切板の上端開口部を栓状に封止し、さらに、一番内の段差部分の寸胴状の周側面に、半径方向に複数個の第1気体流量制御小孔が形成されていることを特徴とする。
さらに、該不純物の除去性能を高度に維持しながらさらに大量に気液分離することができるようにするために、短筒状気液分離盤と有底筒状気液分離盤との間には、前記短筒状気液分離盤と略同一構造の2つ目の短筒状気液分離盤が一体的に介在していることを特徴とする。
本発明は、「長筒状容器内に、少なくとも合計3つの所定空間W、W1、W2を設け、各所定空間の間で気体を凝縮させる原理」に着目しつつ、少なくも一つの所定空間W1の幅を他の所定空間Wの幅よりも狭くすることにより、気体の下降抵抗を増大化或いは増幅化させることにより、気液処理能力を向上させることができる。
図1乃至図12は本発明の第1実施形態を示す各説明図、図13及び図14は本発明の第2実施形態を示す各説明図である。
本発明の技術的思想を「略式的」に表した説明図。 第1実施形態の正面視からの説明図(正面壁部を一部切欠)。 図2の縦断面概略説明図。 容器本体に内設した気液分離手段の概略断面説明図。 気液分離手段の分解斜視図。 気液分離手段を構成する短筒状気液分離盤15と有底筒状気液分離盤16の説明図。 短筒状気液分離盤15の一部切欠断面の説明図。 図7の8−8線拡大断面図。 有底筒状気液分離盤16の一部切欠断面の説明図。 図4の10−10線断面図。 図4の11−11線断面図。 気体の流れを示す略式説明図。 本発明の第2実施形態を示す図3と同様の説明図。 第2実施形態の図5と同様の説明図。 第1実施形態及び第2実施形態に於いて、吸入口の形成位置を変更できる旨の説明図(第3実施形態)。 第1実施形態及び第2実施形態に於いて、長筒状仕切板の上端部の固定箇所を変更できる旨の説明図(第4実施形態)。
(1)本発明の概要
図1乃至図12は空気吹出し手段用の気液分離装置Xの第1実施形態である。まず図1は説明の便宜上、本発明の技術的思想を「略式的」に表したものである。なお、矢印は気体の流れを示す。
この図1に於いて、1は容器本体2と蓋体3とから成る長筒状容器で、この長筒状容器1の一側面に空気送付手段Aから圧送されてくる圧縮空気aを入れる吸入口4が設けられ、一方、吸入口とは反対側の他側面には、除水後の気体bを空気吹出し手段Bへ排出する排風口5が設けられている。
また長筒状容器1の下端中央部には、気液分離後の液体(凝結した水滴)を排出するための落下口6が設けられ、落下口6から落下した液体は、例えばドレインCに溜まる。
容器本体2内には複数の部材から成る気液分離手段11が設けられている。説明の便宜上仮想線内に気液分離手段11を簡略化して示す。この気液分離手段11は、容器本体2の内周面に対して所定の空間を有するように蓋体3に直接又は間接的に固定的に配設された第1仕切り体としての長筒状仕切板12と、例えば放射状に形成された第1・第2気体流量制御小孔17、19に対してそれぞれ所定の空間を有するように固定的に配設された第2仕切り体としての上下の短筒状仕切板13、14と、前記長筒状仕切板12及び上の短筒状仕切板13の上端開口の両方を封止する第1栓体としての少なくとも1つの短筒状気液分離盤15と、この短筒状気液分離盤15に直列状態(例えば真下)に連結され、かつ前記下の短筒状仕切板14の上端開口のみを封止する第2栓体としての有底筒状気液分離盤16とから成る。
そして、上方に位置する短筒状気液分離盤15は、半径方向に形成された複数個の第1気体流量制御小孔17及び該第1気体流量制御小孔に連通する垂直方向の第1負圧案内孔18を有し、また短筒状気液分離盤15の真下に位置する有底筒状気液分離盤16は、短筒状気液分離盤15と同様に半径方向に形成された複数個の第2気体流量制御小孔19及び該第2気体流量制御小孔に連通すると共に、前記第1負圧案内孔18に略垂直状態(例えばパイプ状、煙突状、トンネル状)に連通する第2負圧案内孔20を有する。
実施形態では、前記各負圧案内孔18,20は、パイプ状或いは煙突状に連通していると共に、上方の位置する短筒状気液分離盤15の第1負圧案内孔18は排風口5に連通している。
ところで、図1に於いて、図面右側の符号Aは、冷媒を圧縮するエアコンプレッサー、送風機、エアポンプなどの空気送付手段で、該空気送付手段Aの具体的構成は本発明の特定要件ではない。また空気送付手段Aは普通一般に空気発生機能、空気圧送機能等を有している。
一方、図面左側の符号Bは、エアスプレーガン、エアモータ、エアブレーカ等空気吹出し手段である。この空気吹出し手段Bの具体的構成も本発明の特定要件ではない。この空気吹出し手段Bと前記空気送付手段Aの間に圧縮空気aを供給する供給管(供給ライン)L1と、除水後の気体bを空気吹出し手段Bに供給する排風管(排風ライン)L2を介して、長筒状容器1内に本発明の気液分離装置Xが設けられている。
なお、気液分離装置Xを構成する長筒状容器1の下端部に突出形成された液体排出部分に手動式又は自動の容器型ドレインCが、一体的又は取り外し可能に取り付けられる。ドレインCは、普通一般にタンク状に形成され、適宜形態の支持台に載せられている。
(2)長筒状容器1の具体的構成
次に、図2及び図3を参照にして、長筒状容器1の具体的構成を説明する。なお、当業者が容易に読み取ることができる構成の符号は割愛する。これらの図に於いて、1は長筒状容器で、この長筒状容器1は、縦方向に長い上端開口の容器本体2と、この容器本体に一体的に結合する蓋体3と、この蓋体を前記容器本体1に着脱自在に締め付ける環状の締付け子7とから成る。
まず、容器本体2は、その上端縁に結合部分が周設され、一方、寸胴部分に連設する下端部は、すり鉢状に形成された底壁部分となっており、この底壁部分の中央部には、落下口6が形成されている。そして、前記落下口6の部分には、短い排出管8が一体的に設けられ、該短い排出管8には、図1で示すようにドレインCが配設される。
さらに、容器本体2の下端部寄りの内周壁には、段差状、傾斜状、突起状等の受け部分が周設形成されている。この容器本体2は、例えば角筒又は円筒(本実施形態)に形成されている。
次に蓋体3は、図面右側に内ネジが形成された吸入口4を有し、一方、図面左側に内ネジが形成された排風口5を有する。
この第1実施形態では、排風口5と吸入口4を仕切る垂直壁9及び水平壁10が蓋体3の内部空間に設けられ、前記水平壁10に連結部としてのメネジ22が上下方向に形成されている。さらに、蓋体3の段差部分から下方の筒状下端部分23は、容器本体2の上端開口に嵌合する嵌入部となっている。そして、蓋体3の前記段差部分から上方の大径部分の外周壁には、オネジ24が形成され、このオネジ24は締付け子7のメネジ25と螺合する(図3参照)。
次に締付け子7は、前述したように内周壁にメネジ25を有し、その下端部寄りの部位は縮径状態の係合部分となっており、該係合部分は容器本体2の係合部分に係止された状態に係合する。
したがって、蓋体3を容器本体2に取付ける際は、まず、蓋体3の下端部分23を容器本体2の上端部に嵌入し、次に、締付け子7を容器本体2の排出管8側から該容器本体2を通すように上側へ持って行き、そして、そのメネジ25を蓋体3のオネジ24に螺合させる。この時、容器本体2の係合部分は締付け子7に対して係止機能を発揮する。
なお、容器本体2と蓋体3との螺合構造は、任意に設計変更することができる事項であり、例えば蓋体3の筒状下端部分23の内周壁にメネジを形成し、一方、容器本体2の上端部外周にオネジを形成して、前記蓋体3を容器本体2に外嵌合状態に螺着しても良い。
(3)気液分離手段11の具体的構成
次に、図3も含め、図4乃至図11を参照にして、気液分離手段11の具体的構成を説明する。まず図4は容器本体に内設した気液分離手段11の概略断面説明図である。また図5は、気液分離手段11を構成する部材の分解斜視図である。さらに、図6は気液分離手段11を構成する短筒状気液分離盤15と有底筒状気液分離盤16の説明図である。
これらの図を参照にすると、気液分離手段11は、蓋体3に上端部が直接連結され(本実施形態)、又は蓋体3に間接的に(例えば特許文献1の如く筒状支持体を介して)連結されている。長筒状容器1に対する気液分離手段11の取付け態様は任意に変更し得る事項であり、例えば図示しない筒状水平取付け板を蓋体3のオネジ24を有する大径部分(フランジ)の下面と容器本体2の上端面に気液分離手段11をサンドイッチ状態に挟持して垂設することもできる。
この気液分離手段11の各部材は、短筒状気液分離盤15、この短筒状気液分離盤15の下方に配設された有底筒状気液分離盤16と、前記短筒状気液分離盤15及び有底筒状気液分離盤16の各周側面を所要の空間を有して略全体的に包むように容器本体2内に固定的に配設された長筒状仕切板(第1仕切り体)12と、この長筒状仕切板(第1仕切り体)12に囲まれた上下の短筒状仕切板(上下に位置する第2仕切体)13、14とから成る。
実施形態では、長筒状仕切板(第1仕切り体)12の上端部は、短筒状気液分離盤15固定され、その内側に所定空間W1を形成している。
ここで、例えば図4を参照にすると、図面上方の栓体状の短筒状気液分離盤15は、半径方向に形成された複数の第1気体流量制御小孔17及び該第1気体流量制御小孔に略垂直状態に連通する第1負圧案内孔18を有し、その周側面が下方に向かって段差状に縮径している。
実施形態では、短筒状気液分離盤15は、その周側面に下方に向かって段差状に縮径する合計3つの段差部分15a、15b、15cを有し、一番外(一番上方)の段差部分15aは長筒状仕切板12の上端開口部を栓状に封止し、次に中間の段差部分15bは上方の短筒状仕切板13の上端開口部を栓状に封止し、さらに、一番内(一番下方)の段差部分13cの寸胴状周側面13dに、半径方向に複数個の第1気体流量制御小孔17が形成されている。
また短筒状気液分離盤15は、上面の中央部に筒状に突出する上連結部(例えばオネジ)31を有し、一方、該上連結部とは反対側の下面の中央部に下連結部(例えば下向き凹所に形成されたメネジ)32を有し、前記上連結部31は蓋体3のメネジ22に螺着する。また前記下連結部32は、後述の有底筒状気液分離盤16の上連結部に螺合する。
図8は図7の8−8線拡大断面図である。この図8で示すように、複数個の第1気体流量制御小孔17は、短筒状気液分離盤15の略中心部に垂直状態に形成された第1負圧案内孔18から半径外方向に放射状に合計4つ形成されている。もちろん、第1気体流量制御小孔17の数はこの実施形態に限定するものではなく、2個〜9個を形成しても良い。望ましくは4個〜6個が望ましい。また第1気体流量制御小孔17の形成角度は、第1負圧案内孔18を基準として周方向にそれぞれ略均等な角度にするのが望ましい。
さらに、実験結果によると、第1気体流量制御小孔17の孔径は略1.4mm〜略2.4mmの範囲内で、微粒のゴミ等の不純物を除去することができたものの、孔径が小さくなると(例えば1.4mm)、正確な孔径を求めることが次第に困難になるので、その点を踏まえながら必要な気体の流量(L/min/孔の数)を確保するならば、1.6mm〜2.2mmの範囲内が好ましい。
なお、孔径を大きくするに従って正確な孔径を求めることができる反面、微粒のゴミ等の不純物を除去することができない(不純物通過)、容器本体内での下降抵抗気流が弱まる(気体の下降抵抗が増大しない)等の問題点が発生するので、本実施形態では、第1気体流量制御小孔17は複数個であると共に、それらの位置関係の角度は周方向に略均等であり、かつ各孔径は1.7mm〜1.9mmの範囲内に収めている。
次に栓体状の有底筒状気液分離盤16は、略中央部の上面に前述した下連結部32と螺合する筒状の上連結部33を介して短筒状気液分離盤15の下端面と前記上連結部33を有する上端面の間に所定空間を有して連結されている(図4参照)。有底筒状気液分離盤16は、短筒状気液分離盤15とは相違し、長筒状仕切板(第1仕切り体)12に直接連結されていないので、該短筒状気液分離盤15よりも一回り小さい(丁度、段差部分15aに相当する分だけ半径方向の幅が少ない)。この下方に位置する有底筒状気液分離盤16もその上方に位置する短筒状気液分離盤15と同様に半径外方向に放射状に合計4つの第2気体流量制御小孔19を有している。また短筒状気液分離盤15と同様に垂直方向に第2気体流量制御小孔19に連通すると共に、前述した第1負圧案内孔17にもパイプ状或いはトンネル状に連通する第2負圧案内孔20を有している。さらに、短筒状気液分離盤15と同様にその周側面が下方に向かって段差状に縮径している。有底筒状気液分離盤16の段差状部分は、前述したように、周側面の段差状上端部16aと、これに連続する段差状下端部16bであり、前記段差状下端部16bは段差状上端部16aに対して縮径であると共に、上下方向に寸胴である。本実施形態では、第2気体流量制御小孔19も第1気体流量制御小孔17と同様に複数個であると共に、それらの位置関係の角度は周方向に略均等であり、かつ各孔径は1.7mm〜1.9mmの範囲内に収めている。
次に、上下の短筒状仕切板13、14は、同一構成(同一形状、大きさ、上下端開口)であり、短筒状気液分離盤15及び有底筒状気液分離盤16の各上方の段差状部分15b、16aに各上端部がそれぞれ固定され、かつ前述した複数の第1気体流量制御小孔17及び第2気体流量制御小孔19に対してそれぞれ所定の間隔を有する内側の上下に位置する第2仕切体となっている。これに対して、長筒状仕切板12は、前述したように、これら上下の短筒状仕切板13、14を全体的に包むように蓋体3又は短筒状気液分離盤15のいずれかに上端部が固定され、かつ該上下の短筒状仕切板13、14の各周側面に対して所定の間隔(W1)を有する第1仕切体となっている。
次に、容器本体2内で気体の下降抵抗を増大するための各所定空間W、W1、W2、例えば容器本体2の内周面と第1仕切体12の外周面との間の幅Wに対する第1仕切体12や第21仕切体13、14の各間W1、W2について説明する。
まず図10は、容器本体2側から短筒状気液分離盤15の中心部の第1負圧案内孔18側へと見て、容器本体2と長筒状仕切板12(第1仕切り体)との間の幅W、長筒状仕切板12と上の短筒状仕切板(上の第2仕切り体)13との間の幅W1、上の短筒状仕切板13と短筒状気液分離盤15の第1気体流量制御小孔が形成されている周側面15dとの間の幅W2をそれぞれ対比できるように示した図4の10−10線断面図である。
一方、図11は容器本体2側から有底筒状気液分離盤16の中心部の第2負圧案内孔19側へと見て、容器本体2と長筒状仕切板12(第1仕切り体)との間の幅W、長筒状仕切板12と下の短筒状仕切板(下の第2仕切り体)14との間の幅W1、下の短筒状仕切板14と有底筒状気液分離盤16の第2気体流量制御小孔が形成されている周側面16dとの間の幅W2をそれぞれ対比できるように示した図4の11−11線断面図である。
これらの図から明らかなように、本実施形態では、例えば少なくとも上の短筒状仕切板13の周側面と該周側面と対向する長筒状仕切板12の内周面との間の間隙幅(W1)は、長筒状容器1の内周面と該内周面と対向する前記長筒状仕切板の周側面の間の隙間幅(W)よりも狭い。これにより、間隙幅(W1)に入り込んだ気体は、隙間幅(W)に入り込んだ気体よりも下降抵抗を増大する。また、少なくとも第1気体流量制御小孔17が形成されている上の短筒状気液分離盤15の周側面と該周側面と対向する上の短筒状仕切板13の内周面との間の間隙幅(W2)は、長筒状容器1の内周面と該内周面と対向する長筒状仕切板12の周側面の間隙幅(W)よりも狭い。これにより、間隙幅(W2)に入り込んだ気体は、隙間幅(W)に入り込んだ気体よりも下降抵抗を増大する。
さらに、下の短筒状仕切板14の周側面と該周側面と対向する長筒状仕切板12の内周面との間の間隙幅(W1)は、長筒状容器1の内周面と該内周面と対向する前記長筒状仕切板12の周側面の間の隙間幅(W)よりも狭い。これにより、間隙幅(W1)に入り込んだ気体は、隙間幅(W)に入り込んだ気体よりも下降抵抗を増大する。加えて、第2気体流量制御小孔19が形成されている有底筒状気液分離盤16の周側面と該周側面と対向する下の短筒状仕切板14の内周面との間の間隙幅(W2)は、長筒状容器1の内周面と該内周面と対向する前記長筒状仕切板12の周側面の間隙幅(W)よりも狭い。これにより、間隙幅(W2)に入り込んだ気体は、隙間幅(W)に入り込んだ気体よりも下降抵抗を増大する。
図12は気体の流れを示す略式説明図である。本実施形態では、特許文献1の如く、「気液分離盤の下面に設けられた複数の気体衝突用突起物に気体を衝突させる原理」ではなく、「少なくとも合計3つの所定空間W、W1、W2の間で気体の下流抵抗を増大化させることより、気体中の水分を凝縮させる原理」を採用し、各所定空間の間隙は、「W1<W、及びW2<W」にし、例えば長筒状仕切板12の周側面の間隙幅(W)よりも半分以下の狭い所定空間(W1、W2)で、気体の下降抵抗を増大化或いは増幅化させることができる。
また、少なくとも1つの短筒状気液分離盤と、この下端面とその上端面の間に所定空間を有して略真下に直列的に連結された有底筒状気液分離盤とを有しているので、容器本体2の内壁面からの跳ね返りに対しても、水分除去の悲惨状態を防止することができ、かつ、流量の処理能力を増やすことができる。さらに、第1・第2の気体流量制御小孔17、19は、複数個であると共に、それらの位置関係の角度は周方向に略均等であり、かつ各孔径は1.7mm〜1.9mmの範囲内に収めているので、不純物除去性能を十分に確保することができる。
なお、本実施形態では、発明の限定要件ではないものの、特許文献1と同様に、長筒状容器1の下端部内には、液体落下口42を有する跳ね防止用の隔壁部材41が固定的に設けられている。
図13至図16を参照にして、本発明の他の実施形態を説明する。なお、他の実施形態の説明に当って、第1実施形態と同一の部分には同一又は同様の符号を付して重複する説明を割愛する。
まず、図13及び図14は本発明の第2実施形態を示す各説明図である。この第2実施形態が第1実施形態と主に異なる点は、蓋体3に連結された短筒状気液分離盤15と、この短筒状気液分離盤15の略真下に直列的に連結されている有底筒状気液分離盤16との間に、上方に位置する前記短筒状気液分離盤15と略同一構造の2つ目の短筒状気液分離盤15が一体的に介在していることである。実施形態では、上方の短筒状気液分離盤15と、下方の短筒状気液分離盤15と、有底筒状気液分離盤16は垂直状態に連結されている。このように構成すると、大量に気液分離することができる。
なお、図15は第1実施形態及び第2実施形態に於いて、吸入口4の形成位置を変更できる旨の説明図(第3実施形態)である。また図16は第1実施形態及び第2実施形態に於いて、長筒状仕切板12の上端部の固定箇所を任意に変更できる旨の説明図(第4実施形態)である。このように構成しても、本発明の課題を達成することができる。
本発明は、エアスプレーガン、エアモータ、エアブレーカ等空気吹出し手段用の気液分離装置の分野で利用される。
A…空気送付手段、
B…空気吹出し手段、
C…ドレイン、
a…圧縮空気、
b…除水後の気体、
X…気液分離装置、
1…長筒状容器、
2…容器本体、
3…蓋体、
11…気液分離手段、
12…長筒状仕切板(第1仕切り体)、
13…上の短筒状仕切板(上の第2仕切り体)、
14…下の短筒状仕切板(下の第2仕切り体)、
15…短筒状気液分離盤、
16…有底筒状気液分離盤、
17…第1気体流量制御小孔、
18…第1負圧案内孔、
19…第2気体流量制御小孔、
20…第2負圧案内孔。

Claims (6)

  1. 空気送付手段から圧送されてくる圧縮空気を吸引する吸入口、気液分離後の気体を排出する排風口、気液分離後の液体を排出するための落下口をそれぞれ有する長筒状容器と、この長筒状容器の内部に固定的に配設された気液分離手段を備えた空気吹出し手段用の気液分離装置に於いて、前記気液分離手段(11)は、第1気体流量制御小孔及び該第1気体流量制御小孔に連通する第1負圧案内孔を有し、その周側面が下方に向かって段差状に縮径する栓体状の少なくとも1つの短筒状気液分離盤(15)と、この短筒状気液分離盤の下方に連結され、かつ第2気体流量制御小孔及び該第2気体流量制御小孔に連通すると共に、前記第1負圧案内孔にも連通する第2負圧案内孔を有し、その周側面が下方に向かって段差状に縮径する栓体状の有底筒状気液分離盤(16)と、前記短筒状気液分離盤及び有底筒状気液分離盤の各段差状部分に各上端部がそれぞれ固定され、かつ前記第1気体流量制御小孔及び第2気体流量制御小孔に対してそれぞれ所定の間隔を有する上下の短筒状仕切板(13、14)と、これら上下の短筒状仕切板を略全体的に包み、かつ該上下の短筒状仕切板の周側面に対して所定の間隔を有する長筒状仕切板12)とから成り、少なくとも前記長筒状仕切板と前記上下の短筒状仕切板との所定の間隔(W1)は、前記長筒状仕切板と前記長筒状容器の内周面との所定の間隔(W)よりも狭い空気吹出し手段用の気液分離装置。
  2. 請求項1に於いて、第1気体流量制御小孔が形成されている短筒状気液分離盤の周側面と該周側面と対向する上の短筒状仕切板の内周面の間隙幅(W2)は、長筒状容器の内周面と該内周面と対向する長筒状仕切板の周側面の間隙幅(W)よりも狭いことを特徴とする空気吹出し手段用の気液分離装置。
  3. 請求項1に於いて、有底筒状気液分離盤は、短筒状気液分離盤の略真下に直列的に連結されていることを特徴とする空気吹出し手段用の気液分離装置。
  4. 請求項1に於いて、第1・第2の気体流量制御小孔(17、19)は、複数個であると共に、それらの位置関係の角度は周方向に略均等であり、かつ各孔径は1.7mm〜1.9mmの範囲内に収められていることを特徴とする空気吹出し手段用の気液分離装置。
  5. 請求項1に於いて、短筒状気液分離盤は、その周側面に下方に向かって段差状に縮径する合計3つの段差部分を有し、一番外の段差部分は長筒状仕切板の上端開口部を栓状に封止し、中間の段差部分は上方の短筒状仕切板の上端開口部を栓状に封止し、さらに、一番内の段差部分の寸胴状の周側面に、半径方向に複数個の第1気体流量制御小孔が形成されていることを特徴とする空気吹出し手段用の気液分離装置。
  6. 請求項1に於いて、短筒状気液分離盤と有底筒状気液分離盤との間には、前記短筒状気液分離盤と略同一構造の2つ目の短筒状気液分離盤が一体的に介在していることを特徴とする空気吹出し手段用の気液分離装置。
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