JP6718398B2 - サービス復旧装置およびサービス復旧方法 - Google Patents
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Description
したがって、ネットワーク上で提供されているサービスの自動復旧を実現することができる。
SDN(Software Defined Network)、SDWAN(Software-Defined Wide Area Networking)、AWS(Amazon Web Services。「Amazon」は登録商標)に代表されるクラウドサービスは、SoftwareDefinedの形態でサービスの提供がなされる。この場合、装置交換、パッケージ交換、物理配線の差し替え、といった物理的なオペレーションはとらず、ソフトウェア的オペレーションのみで、サービスの異常からの復旧に必要な制御、例えば、NWの構成変更や設定変更などを実現することができる。このため、サービスを異常状態から復旧させるために、必ずしも保守者が、対策案の検討・実施を行う必要はない。本発明では、サービスの異常状態から復旧するまで、予め定義されたNWの設定変更の候補を用いた対策案の導出および適用を行い、サービスの復旧を目指す。NWの設定変更は、単に、「設定変更」または「ネットワーク設定変更」と呼ぶ場合がある。
図1に示すように、本実施形態のサービス復旧装置1は、ネットワーク装置群Gのネットワーク装置2の各々からフローデータを収集し、収集したフローデータを用いて、サーバ3から端末4へ提供中のサービス(図1中の符号X,Yを付した矢印で表現)を監視する。また、サービス復旧装置1は、監視の結果、サービスの異常が検出された場合は、復旧する。フローデータの収集方法は、NetFlow,sFlowなどといった周知の方法である(例えば、参考文献1:B. Claise, "Cisco Systems NetFlow Services Export Version9," IETF RFC3954, October 2004. http://www.ietf.org/rfc/rfc3954や、参考文献2:P. Phaal, S. Panchen, and N. McKee, "InMon Corporation's sFlow:A Method for Monitoring Traffic in Switched and Routed Networks," IETF RFC3176, September 2001. http://www.ietf.org/rfc/rfc3176、などを参照)。
ネットワーク装置2は、例えば、ルータ、ブリッジ、リピータ、ゲートウェイである。ネットワーク装置2は、例えば、IPFIXのフローエクスポータとして機能する。なお、ネットワーク装置群Gにおいて、フローエクスポータとして機能しないネットワーク装置2が含まれていてもよい。このようなネットワーク装置2でのトラフィック状態は、フローエクスポータとして機能するネットワーク装置2が提供するフローデータを周知の方法で解析することで間接的に特定することができる。
端末4は、ユーザがサービスを利用するために操作する装置である。なお、端末4にフローエクスポータの機能を持たせてもよい。
HMI装置5は、オペレータがサービス復旧装置1を制御するための管理コンソールである。サービス復旧装置1は、ネットワーク装置2から収集したフローデータに基づいて必要に応じて異常通知や復旧通知などをHMI装置5に出力する。
入出力部20は、サービス復旧装置1の入出力インターフェースを構成する。入出力部20は、入力部21および出力部22を備える。入力部21は、HMI装置5からの入力やネットワーク装置2からのフローデータなどの取得を行う。出力部22は、処理部10による処理結果をファイルf等で出力する。
記憶部30は、所定のデータを所定の形式で記憶する。記憶部30は、フローデータ保存部31、定常性データ保存部32、サービス品質低下状況保存部33、設定変更候補リスト34、および、実行済設定変更リスト35といった機能部を備える。これらの機能部については後記する。
なお、定常性算出部12による定常性の算出は、所定の単位時間ごとに行われる。また、定常性の算出方法はさまざまであるが、詳細は、特許文献1に記載されており、説明を省略する。本実施形態では、定常性の算出方法は、特許文献1に記載ものを用いるとするが、これに限定されない。
対策案導出部15は、設定変更候補リスト34を参照して、異常状態のサービスを復旧するための対策案を導出する。
対策案適用部16は、対策案導出部15が導出した対策案を、ネットワーク装置2が配置されるネットワークに適用する。
定常性データ保存部32は、定常性算出部12が算出した定常性を所定の形式で保存する。
サービス品質低下状況保存部33は、例えば、サービス品質判定部13によってサービス品質が低下していると判定されたサービスに関する詳細データ(サービス品質低下状況を表現するデータを含む)を所定の形式で保存する。
「項番」の欄には、設定変更の各々を識別する番号が登録される。
「変更内容」の欄には、対応する設定変更の説明が登録される。
「変更方法」の欄には、対応する変更内容を実行するためのソフトウェア的オペレーションが登録される。
「保守者の判断待ちフラグ」の欄には、対応する設定変更を実行するために保守者の判断を要することを示す値「1:確認要」または保守者の判断を要しないことを示す値「0:確認不要」が登録される。
「評価値(優先度)」の欄には、対応する設定変更に付与された評価値が登録される。登録される評価値は、対策案評価部14が決定する。評価値は、例えば、0〜1の値をとる。
「項番」の欄には、対応する設定変更内容を識別する記号が登録される。
「日時」の欄には、対応する設定変更内容が実行された年月日時分秒(JST:Japan Standard Time)が登録される。
「設定変更内容」の欄には、対策案適用部16が適用した対策案を構成する設定変更の項番(図4の設定変更候補リスト34に示す項番)が登録される。
なお、実行済設定変更リスト35に登録されるエントリは、実行の都度、図4中下部に順次登録されるが、実行される設定変更内容の順番について、図4に示すものは1例であり、これに限らない。
なお、設定変更キュー15aに追加されるキューは、設定変更候補リスト34に合わせて図5中上部に追加されるが、図5に示すものは1例であり、これに限定されない。
図6に示すように、本実施形態のサービス復旧装置1は、本実施形態のサービス復旧装置1の処理(全体処理)は以下の通りである。この処理は、ステップS1から開始する。
に進む。
図7に示すように、対策案実行処理(図6のステップS5)の詳細は、以下の通りである。この処理は、ステップA1から開始する。
ステップA4の後、ステップA5に進む。
ステップA10の後、本処理を終了し、ステップS2(図6)に戻る。
ステップS6にて、対策案評価部14が設定変更候補リスト34に保存されている設定変更を評価する際、例えば、サービスの復旧に寄与した設定変更内容については、評価値を増加させることができる。また、例えば、サービスの復旧に寄与しなかった設定変更内容については、評価値を減少させることができる。また、評価値は、サービスの異常検出箇所に応じて増減させることができる。
例えば、以下の規則に従って、評価値を増減する。
規則1:対策案を構成するN個の設定変更の組合せがサービスの復旧に寄与しなかった場合、0.1/N2を、各設定変更の設定値から引く。ただし、評価値が0を下回る場合は、0とする。
規則2:対策案を構成するN個の設定変更の組合せがサービスの復旧に寄与した場合、0.3/Nを、各設定変更の設定値に加える。ただし、評価値が1を上回る場合は、1とする。
項番1のみの対策案試行で復旧せず → -0.1/12 = -0.1
項番3のみの対策案試行で復旧せず → -0.1/12 = -0.1
項番4のみの対策案試行で復旧せず → -0.1/12 = -0.1
項番2のみの対策案試行で復旧せず → -0.1/12 = -0.1
項番1、3からなる対策案試行で復旧せず → -0.1/22 = -0.025
項番1、4からなる対策案試行で復旧せず → -0.1/22 = -0.025
項番3、4からなる対策案試行で復旧 → +0.3/2 = +0.15
項番1の設定変更の増減値:-0.1 -0.025 -0.025 = -0.15
項番2の設定変更の増減値:-0.1
項番3の設定変更の増減値:-0.1 -0.025 +0.15 = +0.025
項番4の設定変更の増減値:-0.1 -0.025 +0.15 = +0.025
サービスの異常が発生した箇所の情報に応じて、評価値の増減値を変動させることができる。例えば、異常が発生したネットワーク装置2に収容されているエンドユーザ数に応じて、最終的な評価値の増減値に係数を乗ずることができる。
対策案を構成するN個の設定変更の組合せがサービスの復旧に寄与しなかった場合、(0.1/N2)×(M/M_max)を、各設定変更の設定値から引く。ただし、評価値が0を下回る場合は、0とする。
一方、対策案を構成するN個の設定変更の組合せがサービスの復旧に寄与した場合、(0.3/N)×(M/M_max)を、各設定変更の設定値に加える。ただし、評価値が1を上回る場合は、1とする。
本実施形態によれば、発生したサービスの異常に対して、予め用意したネットワーク設定変更を種々組み合わせた対策案をネットワークに順次適用することができる。
したがって、ネットワーク上で提供されているサービスの自動復旧を実現することができる。
(1):設定変更候補リスト34(図3)に登録される設定変更について、同じ設定変更であっても、サービスの異常発生個所に応じて別々のエントリを作成してもよい。具体的には、設定変更候補リスト34について、「項番」、「変更内容」、「変更方法」、「制約事項」、「保守者の判断待ちフラグ」、「評価値(優先度)」といった欄の他に、「サービスの異常検出箇所」の欄を用意してもよい。これにより、サービスの異常検出箇所ごとに評価値を設定することができ、サービスの異常からの復旧に寄与する設定変更の寄与率をより定量的に決定することができる。
また、本実施形態で説明したソフトウェアをハードウェアとして実現することもでき、ハードウェアをソフトウェアとして実現することもできる。
その他、ハードウェア、ソフトウェア、フローチャートなどについて、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
2 ネットワーク装置
3 サーバ
4 端末
5 HMI装置
10 処理部
11 トラフィック抽出部
12 定常性算出部
13 サービス品質判定部(判定部)
14 対策案評価部
15 対策案導出部
15a 設定変更キュー
16 対策案適用部
17 結果出力部
20 入出力部
21 入力部
22 出力部
30 記憶部
31 フローデータ保存部
32 定常性データ保存部
33 サービス品質低下状況保存部
34 設定変更候補リスト
35 実行済設定変更リスト
Claims (4)
- 複数のネットワーク装置から収集したフローデータを用いてサービスを監視し、前記サービスの異常があれば復旧するサービス復旧装置であって、
前記収集したフローデータから得られる定常性からの逸脱度合いを求めることによって、前記サービスの異常を判定する判定部と、
前記サービスの復旧に寄与するネットワークの設定変更を1または複数組み合わせた対策案を導出する対策案導出部と、
前記対策案導出部が導出する前記対策案の構成要素であり、前記サービスの異常状態を解消するための候補となる前記ネットワークの設定変更の一覧を保存する設定変更候補リストを記憶する記憶部と、
前記対策案導出部が導出した対策案を、前記ネットワーク装置が配置されるネットワークに適用する対策案適用部と、を備え、
前記対策案導出部は、適用した前記設定変更をリセットしてから、前記設定変更候補リストの中から、前記設定変更の組み合わせの評価値の高いものから順に、復旧のための前記設定変更を取得する、
ことを特徴とするサービス復旧装置。 - 複数のネットワーク装置から収集したフローデータを用いてサービスを監視し、前記サービスの異常があれば復旧するサービス復旧装置であって、
前記収集したフローデータから得られる定常性からの逸脱度合いを求めることによって、前記サービスの異常を判定する判定部と、
前記サービスの復旧に寄与するネットワークの設定変更を1または複数組み合わせた対策案を導出する対策案導出部と、
前記対策案導出部が導出する前記対策案の構成要素であり、前記サービスの異常状態を解消するための候補となる前記ネットワークの設定変更の一覧を保存する設定変更候補リストを記憶する記憶部と、
前記対策案導出部が導出した対策案を、前記ネットワーク装置が配置されるネットワークに適用する対策案適用部と、を備え、
前記対策案適用部が前記対策案を適用することによって、異常状態であったサービスが復旧したと前記判定部によって判定された場合、適用された前記対策案を評価する対策案評価部を備え、
前記対策案評価部は、サービスの異常が発生した箇所の情報であるエンドユーザ数に応じて、前記設定変更の組み合わせの評価値の増減値を変動させる、
ことを特徴とするサービス復旧装置。 - 複数のネットワーク装置から収集したフローデータを用いてサービスを監視し、前記サービスの異常があれば復旧するサービス復旧装置におけるサービス復旧方法であって、
前記サービス復旧装置は、
対策案導出ステップにおいて導出される対策案の構成要素であり、前記サービスの異常状態を解消するための候補となるネットワークの設定変更の一覧を保存する設定変更候補リストを記憶する記憶部を備えており、
前記収集したフローデータから得られる定常性からの逸脱度合いを求めることによって、前記サービスの異常を判定する判定ステップと、
前記サービスの復旧に寄与するネットワークの設定変更を1または複数組み合わせた対策案を導出するとともに、適用した前記設定変更をリセットしてから、前記設定変更候補リストの中から、前記設定変更の組み合わせの評価値の高いものから順に、復旧のための前記設定変更を取得する対策案導出ステップと、
前記対策案導出ステップで導出した対策案を、前記ネットワーク装置が配置されるネットワークに適用する対策案適用ステップと、を実行する、
ことを特徴とするサービス復旧方法。 - 複数のネットワーク装置から収集したフローデータを用いてサービスを監視し、前記サービスの異常があれば復旧するサービス復旧装置におけるサービス復旧方法であって、
前記サービス復旧装置は、
対策案導出ステップにおいて導出される対策案の構成要素であり、前記サービスの異常状態を解消するための候補となるネットワークの設定変更の一覧を保存する設定変更候補リストを記憶する記憶部を備えており、
前記収集したフローデータから得られる定常性からの逸脱度合いを求めることによって、前記サービスの異常を判定する判定ステップと、
前記サービスの復旧に寄与するネットワークの設定変更を1または複数組み合わせた対策案を導出する前記対策案導出ステップと、
前記対策案導出ステップにおいて導出される対策案を、前記ネットワーク装置が配置されるネットワークに適用する対策案適用ステップと、
前記対策案適用ステップにおいて導出される前記対策案を適用することによって、異常状態であったサービスが復旧したと前記判定ステップによって判定された場合、適用された前記対策案を評価するとともに、サービスの異常が発生した箇所の情報であるエンドユーザ数に応じて、前記設定変更の組み合わせの評価値の増減値を変動させる対策案評価ステップと、を実行する、
ことを特徴とするサービス復旧方法。
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