JP6717731B2 - 回転電機 - Google Patents

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本発明は、発電機や電動機などの回転電機に関する。
異なる2つの電気部品が互いに接触し、その電気部品間で通電しながら摺動するいわゆる摺動通電機構は、回転電機のブラシとコレクタリング(スリップリングとも称する)や鉄道のトロリ線とパンタグラフなどに代表されるように、様々な電気機器に用いられている。このような摺動通電機構では、電気部品が次第に摩耗していくため、点検や交換といった保守作業が欠かせない。しかし、電気部品の摩耗状態は、電気機器の運転条件や周囲の環境条件によって変化し、流れる電流や摩耗速度が部品毎に異なるため、電気部品の点検漏れが起こり得る。このような点検漏れは、摺動通電機構の機能停止、ひいては電気機器の計画外停止などの発生につながる恐れがある。そこで、電気部品の摩耗状態を監視する技術がこれまでに提案されている。
特許文献1には、回転電機の集電用ブラシの端部に光ファイバを備え、光ファイバの検出信号でブラシの長さと摺動状態を確認してブラシの点検ができるブラシ監視装置が記載されている。
特許文献2には、回転電機のブラシとスリップリングとの間の摺動界面で発生するパルス状の微小放電信号を検出し、パルス波高とカウント数をヒストグラム化して異常摩耗の発生を発見する異常摩耗診断装置を備えた回転電機が記載されている。
特開平05−074537号公報 特開2013−90425号公報
図9は、回転電機のブラシの代表的な摩耗特性を示す図である。ブラシの摩耗量は、正常な場合では、図9の直線aで示すように、回転電機の運転時間Tとともに直線状に増加していく。
しかし、回転電機(例えばタービン発電機)のコレクタリングの場合には、運転途中での偏心や軸振動の発生又は湿度や塵埃などの周囲環境の変化により、図9の破線bで示すように、ブラシの摩耗速度がある時点(チャタリングの発生時点)から急激に変化する異常摩耗が生じることがある。特にコレクタリングに偏心や軸振動が発生した場合には、コレクタリングが摺接するブラシが振動(ブラシにチャタリングが発生)することがあり、この振動に伴う接触面での放電によりコレクタリングの表面に荒れや劣化が生じ、ブラシの摺動安定性が損なわれる。コレクタリングの表面が一旦荒れると、更にチャタリングが増大して放電発生の頻度が上がり、異常摩耗が加速的に進行する。このような異常摩耗が継続すると、コレクタリングの荒損が顕著になって通電機能が失われ、最終的にはブラシ、ブラシホルダ、及びコレクタリングの交換が必要になり、回転電機の計画外の停止を余儀なくされることがある。
特許文献1に記載のブラシ監視装置や特許文献2に記載の異常摩耗診断装置を備えた回転電機は、既に発生し始めた異常摩耗を検出するものであり、異常摩耗の前駆現象であるチャタリングを検出することはできない。しかし、ブラシなどの摩耗する電気部品の劣化を防止して回転電機の運転寿命を向上させるとともに、回転電機の計画外停止を防止するためには、チャタリングを検出してブラシの異常摩耗の発生を早期に予測することが望ましい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ブラシの異常摩耗の発生を早期に予測し、回転電機の運転寿命の向上と計画外停止の防止とが可能な回転電機を提供することを目的とする。
本発明による回転電機は、回転体であるコレクタリングと、前記コレクタリングの表面に接触する接触面と前記接触面と反対側の面である照射面とを備え、回転する前記コレクタリングに接触しながら通電するブラシと、前記ブラシの前記照射面に対向する位置に設けられ、前記ブラシとの距離Lを測定する第1の距離測定装置と、前記第1の距離測定装置に接続され、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの初期値からの変化ΔLが予め定めた第1の閾値を超えたら、警報を出力する診断装置とを備える。
本発明による回転電機は、ブラシの異常摩耗の発生を早期に予測し、回転電機の運転寿命の向上と計画外停止の防止とが可能である。
本発明の実施例1による回転電機の構成を示す図である。 本発明の実施例2による回転電機の構成を示す図である。 本発明の実施例3による回転電機の構成を示す図である。 本発明の実施例4による回転電機の構成を示す図である。 本発明の実施例5による回転電機の構成を示す図である。 本発明の実施例6による回転電機の構成を示す図である。 本発明の実施例7による回転電機の構成を示す図である。 本発明の実施例8による回転電機の構成を示す図である。 回転電機のブラシの代表的な摩耗特性を示す図である。
本発明による回転電機は、異なる2つの電気部品が互いに通電しながら摺動する。以下に述べる実施例では、互いに摺動する異なる2つの電気部品として、発電機や電動機などのブラシとコレクタリング(スリップリングも含む)を例示する。なお、他の互いに摺動する電気部品の組み合わせとしては、鉄道のパンタグラフとトロリ線や開閉器の固定子と可動子があり、これらにも本発明を適用できる。本発明による回転電機は、ブラシとの距離を測定する距離測定装置と、ブラシと距離測定装置との距離の変化からブラシの異常摩耗の発生を早期に予測するブラシ摩耗状態診断装置を備える。以下、本発明の実施例による回転電機を、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する実施例と図面において、同一又は類似の構成要素には同一の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
本発明の実施例1による回転電機について、図1を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1による回転電機の構成を示す図である。本実施例による回転電機は、回転体であるコレクタリング1と、4個の電流通電用のブラシ2と、非接触型の距離測定装置である4個のレーザ変位計6と、ブラシ摩耗状態診断装置7を備える。ブラシ2は、ブラシホルダ5に保持され、ばねなどの弾性部材(図1には示さず)の弾性力で押されてコレクタリング1の表面に接触している。ブラシホルダ5は、コレクタリング1の周囲の構造物に設置される。ブラシ2は、電流源3に接続される。電流源3は、ブラシ2を介してコレクタリング1に給電する。コレクタリング1がその回転軸1aの周りに回転することで、ブラシ2とコレクタリング1は、互いに通電しながら摺動する。
なお、本実施例では回転電機が4個のブラシ2と4個のレーザ変位計6を備えるが、ブラシ2とレーザ変位計6の数は、1個でも4個以外の複数個でもよい。但し、ブラシ2とレーザ変位計6の数は同じであるのが好ましく、1つのブラシ2に対して1つのレーザ変位計6が対応するように配置されるのが好ましい。
ブラシ2は、接触面2aと照射面2bとを備える。接触面2aは、ブラシ2の、コレクタリング1の表面に接触する面(コレクタリング1が摺接する面)である。照射面2bは、ブラシ2の、接触面2aと反対側の面(反対側を向く面)である。ブラシ2は、回転するコレクタリング1の表面(側面)に接触面2aで接触しながら通電する。
非接触型の距離測定装置であるレーザ変位計6は、ブラシホルダ5に保持されて、ブラシ2の照射面2bに対向する位置にそれぞれ設けられ、ブラシ2の照射面2bにレーザ光6aを照射する。レーザ変位計6とブラシ2との距離(レーザ変位計6と照射面2bとの距離)をLで表す。レーザ変位計6は、レーザ光6aを照射して距離Lを測定する。レーザ変位計6は、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続し、測定した距離Lをブラシ摩耗状態診断装置7に送信する。図1では1つのレーザ変位計6だけがブラシ摩耗状態診断装置7に接続しているが、他の3つのレーザ変位計6もブラシ摩耗状態診断装置7に接続し、各々が測定した距離Lをブラシ摩耗状態診断装置7に送信する。これは、本実施例以降の実施例にも当てはまる。
なお、本実施例では距離測定装置にレーザ変位計6を用いたが、レーザ変位計6の代わりに他の非接触型の距離測定装置、例えば超音波を用いて距離を測定する装置を用いてもよい。
ブラシ2とレーザ変位計6との距離Lは、コレクタリング1がブラシ2に対して摺動してブラシ2が摩耗するのに伴って増加する(ブラシ2が弾性力で押されてコレクタリング1に接触しているため)。距離Lの変化ΔL(距離Lの増加量)は、距離Lの初期値からの変化であり、ブラシ2の摩耗量に相当する。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、例えばコンピュータで構成され、ブラシ2ごとに、レーザ変位計6が測定した距離Lを受信して回転電機の運転時間Tに対する距離Lの変化ΔLを監視し、距離Lの長期計測と短期計測を実施する。長期計測は、距離Lの長期的な時間変化を計測するものであり、例えば、1回あたりの計測時間が数100日で、計測間隔が1日である。短期計測は、距離Lの瞬時変化を計測するものであり、例えば、1回あたりの計測時間が100msで、計測間隔が0.1msであるのが望ましい。ブラシ摩耗状態診断装置7は、ディスプレイなどの出力装置に接続される。又は、ブラシ摩耗状態診断装置7が出力装置を備えてもよい。
図1には、ブラシ摩耗状態診断装置7に、長期計測と短期計測での回転電機の運転時間Tに対する距離Lの変化ΔLの例をグラフで示している。距離Lの変化ΔLは、距離Lの測定値から距離Lの初期値(回転電機の運転開始時の距離L)を引くことにより、求めることができる。短期計測のグラフは、長期計測のグラフで運転時間Tがt1前後の時刻における距離Lの変化ΔLの例を示している。長期計測のグラフで示すように、距離Lの変化ΔL(ブラシ2の摩耗量)は、数100日のような長期の時間の間に、運転時間Tとともに直線状に増加する。
以下では、ブラシ摩耗状態診断装置7がブラシ2ごとに実施する距離Lの短期計測について述べる。
ブラシ2にチャタリングが発生していない場合(ブラシ2が正常に摩耗している場合)には、コレクタリング1が厳密にはその中心を回転軸1aとして回転しておらず偏心しているため、距離Lは、コレクタリング1の回転周期(例えば回転速度が3,000rpmならば20ms)を周期として、数μm〜数10μmのオーダで周期的に変化する。
ブラシ2にチャタリングが発生した場合には、距離Lの変化ΔLは、コレクタリング1の偏心による周期的変化に、コレクタリング1の回転周期で周期的に発生するスパイク状の変化が重畳したものとなる。このスパイク状の変化は、数10μm以上の波高を有する。
そこで、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間又は複数周期の時間という短時間における距離Lの周期的な変化ΔLを求めることで、距離Lの瞬時変化、すなわちブラシ2の瞬時的な振動を検出する。そして、ブラシ摩耗状態診断装置7は、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えた場合に、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。閾値K1は、回転電機の運転開始時の距離Lなどを基に実験などによって予め定めることができ、例えば100μmとすることができる。異常摩耗予兆警報は、ブラシ2にチャタリングが発生し、ブラシ2に異常摩耗が発生することが予測されたことを運転作業者に知らせるメッセージである。運転作業者は、ブラシ摩耗状態診断装置7が異常摩耗予兆警報を出力したら、必要に応じて警報が出力されたブラシ2を交換する。
コレクタリング1の回転周期は、通常は16msから20ms(60Hzから50Hz)であり、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内において距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えたこと(ΔL>K1)を検出する。但し、検出の精度を良くするためには、コレクタリング1の回転の2〜4周期の時間内においてΔL>K1を検出するのが好ましく、5〜6周期の時間内(例えば)においてΔL>K1を検出するのがさらに好ましい。
従来技術では、主に、距離Lの長期計測を行ってブラシ2の摩耗を発見してきた。
本実施例では、ブラシ摩耗状態診断装置7が、距離Lの短期計測を行うことによりブラシ2にチャタリングが発生したことを検出し、ΔL>K1となった場合には、異常摩耗予兆警報を出力してブラシ2の異常摩耗の発生が予測されたことを運転作業者に知らせる。本実施例による回転電機では、このようにしてブラシ2の異常摩耗の発生を早期に予測することが可能であり、ブラシ2やコレクタリング1といった互いに摺動する電気部品の劣化防止に向けた迅速な対処ができ、回転電機の運転寿命の向上と計画外停止の防止とを実現できる。
図2は、本発明の実施例2による回転電機の構成を示す図である。本実施例による回転電機は、実施例1による回転電機において、距離測定装置であるレーザ変位計600を更に有する構成を備える。レーザ変位計600は、コレクタリング1用の距離測定装置であり、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続する。以下では、実施例1と異なる構成について主に説明する。
レーザ変位計600は、ブラシホルダ5に保持されて、コレクタリング1の表面に対向する位置に設けられ、コレクタリング1の表面にレーザ光6aを照射する。レーザ変位計600とコレクタリング1との距離(レーザ変位計6とコレクタリング1の表面との距離)をDで表す。レーザ変位計600は、レーザ光6aを照射して距離Dを測定し、測定した距離Dをブラシ摩耗状態診断装置7に送信する
ブラシ摩耗状態診断装置7は、レーザ変位計600が測定した距離Dを受信して回転電機の運転時間Tに対する距離Dの変化を監視し、距離Lと同様に、距離Dの長期計測と短期計測を実施する。
図2には、ブラシ摩耗状態診断装置7に、長期計測と短期計測での回転電機の運転時間Tに対する距離Lの変化ΔLの例と距離Dの例をグラフで示している。短期計測で得られる距離Dは、コレクタリング1の表面の凹凸、偏心、及び振動によって、コレクタリング1の回転周期を1周期として周期的に変化する。この距離Dの変化は、コレクタリング1の表面の微小な変位であり、ΔDで表す。距離Dの変化ΔDは、例えば、距離Dの測定値から距離Dの平均値(コレクタリング1の回転周期内での距離Dの平均値)を引くことにより、求めることができる。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、短期計測で距離Lと距離Dを同時間帯に計測し、コレクタリング1の回転の1周期における距離Dの変化ΔDを求め、各計測時刻において距離Lの変化ΔLから距離Dの変化ΔDを引いて「ΔL−ΔD」を求める。ΔL−ΔDは、コレクタリング1の表面の微小な変位の影響を除去した、ブラシ2に発生したチャタリングの成分を表すと考えることができる。
そして、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、ΔL−ΔDが閾値K2を超えた場合(ΔL−ΔD>K2)に、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。閾値K2は、閾値K1などを基に実験などによって予め定めることができる。
本実施例による回転電機は、レーザ変位計600を用いてコレクタリング1の表面の凹凸、偏心、及び振動を捉え、コレクタリング1の表面の微小な変位である距離Dの変化ΔDを求める。このため、本実施例による回転電機は、ΔL−ΔDを求めてブラシ2に発生したチャタリングの成分を正確に抽出することができ、チャタリングによるブラシ2の摩耗量をより正確に計測することができ、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を向上することができる。
図3は、本発明の実施例3による回転電機の構成を示す図である。本実施例による回転電機は、実施例2による回転電機において、距離測定装置であるレーザ変位計605を更に有する構成を備える。レーザ変位計605は、ブラシホルダ5用の距離測定装置であり、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続する。以下では、実施例2と異なる構成について主に説明する。
レーザ変位計605は、ブラシホルダ5の振動が伝わらない位置、例えば、コレクタリング1の周囲にありブラシホルダ5が設置されているのとは異なる構造物に設けられ、ブラシホルダ5の端部にレーザ光6aを照射する。レーザ変位計605とブラシホルダ5との距離(レーザ変位計6とブラシホルダ5の端部との距離)をHで表す。レーザ変位計605は、レーザ光6aを照射して距離Hを測定し、測定した距離Hをブラシ摩耗状態診断装置7に送信する
ブラシ摩耗状態診断装置7は、レーザ変位計605が測定した距離Hを受信して回転電機の運転時間Tに対する距離Hの変化を監視し、距離Lや距離Dと同様に、距離Hの長期計測と短期計測を実施する。
図3には、ブラシ摩耗状態診断装置7に、長期計測と短期計測での回転電機の運転時間Tに対する距離Lの変化ΔLの例と距離Dの例と距離Hの例をグラフで示している。短期計測で得られる距離Hは、運転中の回転電機から伝達される振動によって、コレクタリング1の回転周期を1周期として周期的に変化する。この距離Hの変化は、ブラシホルダ5の端部の微小な変位であり、ΔHで表す。距離Hの変化ΔHは、例えば、距離Hの測定値から距離Hの平均値(コレクタリング1の回転周期内での距離Hの平均値)を引くことにより、求めることができる。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、短期計測で距離Lと距離Dと距離Hを同時間帯に計測し、コレクタリング1の回転の1周期における距離Dの変化ΔDと距離Hの変化ΔHを求め、各計測時刻において距離Lの変化ΔLから距離Dの変化ΔDと距離Hの変化ΔHを引いて「ΔL−ΔD−ΔH」を求める。ΔL−ΔD−ΔHは、コレクタリング1の表面の微小な変位の影響とブラシホルダ5の端部の微小な変位の影響を除去した、ブラシ2に発生したチャタリングの成分を表すと考えることができる。
そして、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、ΔL−ΔD−ΔHが閾値K3を超えた場合(ΔL−ΔD−ΔH>K3)に、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。閾値K3は、閾値K1、K2などを基に実験などによって予め定めることができる。
本実施例による回転電機は、レーザ変位計605を用いて回転電機の運転に伴うブラシホルダ5の振動を捉え、ブラシホルダ5の端部の微小な変位である距離Hの変化ΔHを求める。このため、本実施例による回転電機は、ΔL−ΔD−ΔHを求めてブラシ2に発生したチャタリングの成分を正確に抽出することができ、チャタリングによるブラシ2の摩耗量をより正確に計測することができ、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を向上することができる。
なお、実施例1による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、レーザ変位計605を更に有する構成を備えることができる。このような構成では、ブラシ摩耗状態診断装置7は、「ΔL−ΔH」を求め、ΔL−ΔHが閾値K3aを超えた場合(ΔL−ΔH>K3a)に、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。閾値K3aは、閾値K1などを基に実験などによって予め定めることができる。
図4は、本発明の実施例4による回転電機の構成を示す図である。図4では、簡略化のために1個のブラシ2だけを示している。本実施例による回転電機は、実施例1による回転電機において、1個のブラシ2に対して少なくとも3つのレーザ変位計を有する構成を備える。図4には、一例として、1個のブラシ2に対して3つのレーザ変位計601、602、603を有する構成の回転電機を示す。距離測定装置であるレーザ変位計601〜603は、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続する。以下では、実施例1と異なる構成について主に説明する。
図4に示したように、回転体であるコレクタリング1の回転軸1aに平行な方向を「軸方向」、コレクタリング1の回転方向を「周方向」、軸方向に垂直な方向を「径方向」と呼ぶ。
レーザ変位計601〜603は、ブラシホルダ5に保持されて、ブラシ2の照射面2bに対向する位置に設けられ、ブラシ2の照射面2bにレーザ光6aを照射する。レーザ変位計602とレーザ変位計603は、ブラシ2の照射面2bのうち、軸方向に離れた2点を照射する。レーザ変位計601とレーザ変位計602は、ブラシ2の照射面2bのうち、周方向に離れた2点を照射する。レーザ変位計601とレーザ変位計603は、ブラシ2の照射面2bのうち、軸方向と周方向の2方向に離れた2点を照射する。
レーザ変位計601〜603とブラシ2との距離(レーザ変位計601〜603と照射面2bとの距離)をそれぞれL1、L2、L3で表す。レーザ変位計601〜603は、レーザ光6aを照射して距離L1〜L3をそれぞれ測定する。レーザ変位計601〜603は、測定した距離L1〜L3をブラシ摩耗状態診断装置7に送信する。本実施例による回転電機は、このようにして、1個のブラシ2に対して距離L1〜L3を測定する。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、レーザ変位計601〜603が測定した距離L1〜L3を受信して回転電機の運転時間Tに対する距離L1〜L3の変化を監視し、距離L1〜L3の長期計測と短期計測を実施する。ブラシ摩耗状態診断装置7は、短期計測では、距離L1の変化ΔL1と距離L2の変化ΔL2と距離L3の変化ΔL3の互いの差、すなわち、変化ΔL2と変化ΔL3との差ΔL2−ΔL3と、変化ΔL1と変化ΔL2との差ΔL1−ΔL2と、変化ΔL1と変化ΔL3との差ΔL1−ΔL3とを求める。
図4には、ブラシ摩耗状態診断装置7に、長期計測での回転電機の運転時間Tに対する距離L1〜L3の変化ΔL1〜ΔL3の例と、短期計測での差ΔL2−ΔL3の例と差ΔL1−ΔL2の例と差ΔL1−ΔL3の例をグラフで示している。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、差ΔL2−ΔL3と差ΔL1−ΔL2と差ΔL1−ΔL3のうちの少なくとも1つが予め定めた閾値を超えた場合には、異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。すなわち、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、差ΔL2−ΔL3が閾値K4を超えた場合には、ブラシ2に軸方向のチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力し、差ΔL1−ΔL2が閾値K5を超えた場合には、ブラシ2に周方向のチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力し、差ΔL1−ΔL3が閾値K6を超えた場合には、ブラシ2に軸方向と周方向のチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。閾値K4、K5、K6は、回転電機の運転開始時の距離L1〜L3などを基に実験などによって予め定めることができる。
ブラシ2とコレクタリング1が回転摺動体系となっているために、ブラシ2のチャタリングは、必ずしも径方向のみに振動するとは限らず、軸方向や周方向にも振動する可能性がある。このように複数方向に振動するチャタリングが発生した場合には、1個のレーザ変位計だけを用い、そのレーザ光6aがちょうど振動の支点(振動の節)を照射すると、発生しているチャタリングを見逃す可能性がある。
本実施例による回転電機は、1個のブラシ2に対して少なくとも3つのレーザ変位計を備え、このうち、少なくとも2つのレーザ変位計がブラシ2の照射面2bの軸方向に離れた2点を照射し、少なくとも2つのレーザ変位計がブラシ2の照射面2bの周方向に離れた2点を照射する。このような構成により、本実施例による回転電機は、ブラシ2のチャタリングの径方向の振動成分だけでなく軸方向と周方向の振動成分も検出できるので、チャタリングの発生を確実に捉えることができ、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を向上することができる。
なお、実施例2又は実施例3による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、1個のブラシ2に対して少なくとも3つのレーザ変位計を有する構成を備えることができる。
図5は、本発明の実施例5による回転電機の構成を示す図である。本実施例による回転電機は、実施例1による回転電機において、ブラシ2に接続されており、ブラシ2に流れる電流Iを計測する電流計8を更に有する構成を備える。図5では1つのブラシ2だけに電流計8が接続されているが、他の3つのブラシ2にも電流計8が接続されている。電流計8は、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続し、各々が計測した電流Iの値をブラシ摩耗状態診断装置7に送信する。以下では、実施例1と異なる構成について主に説明する。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、距離Lと電流Iについて長期計測と短期計測を実施する。そして、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えたのと同時刻t2で電流Iが電流閾値Jを超えた場合(時刻t2でΔL>K1かつI>J)には、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。電流閾値Jは、電流源3からの電流値などを基に実験などによって予め定めることができる。
ブラシ2にチャタリングが発生すると、ブラシ2のコレクタリング1との接触面2aで火花放電が発生し、この火花放電によってスパイク状の電流がブラシ2に通常流れる電流に重畳する。そこで、短期計測中に距離Lのスパイク状の変化と電流Iのスパイク状の変化が同期して計測された場合には、チャタリングが発生したと判断することができる。本実施例による回転電機は、距離Lと電流Iを計測することでチャタリングの発生を確度良く捉えることができ、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を向上することができる。
なお、実施例2〜4による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、電流計8を更に有する構成を備えることができる。
図6は、本発明の実施例6による回転電機の構成を示す図である。本実施例による回転電機は、実施例1による回転電機において、ブラシ2のコレクタリング1との接触面2aの近傍に、火花放電を検出する放電信号計測器9を更に有する構成を備える。放電信号計測器9は、ブラシホルダ5に設置され、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続する。図6では1つの放電信号計測器9だけがブラシ摩耗状態診断装置7に接続しているが、他の3つの放電信号計測器9もブラシ摩耗状態診断装置7に接続している。以下では、実施例1と異なる構成について主に説明する。
実施例5でも述べたように、ブラシ2にチャタリングが発生すると、ブラシ2のコレクタリング1との接触面2aで火花放電が発生する。放電信号計測器9は、この火花放電を検出し、検出した火花放電の放電信号Pをブラシ摩耗状態診断装置7に送信する。なお、放電信号計測器9には、火花放電を光学的に検出する光電子増倍管を用いた可視光学計測器や、ループアンテナなどの電磁波アンテナを用いた電磁波計測器を用いることができる。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、距離Lと放電信号Pについて長期計測と短期計測を実施する。そして、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えたのと同時刻t3で放電信号Pの大きさが放電閾値Rを超えた場合(時刻t3でΔL>K1かつP>R)には、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。放電閾値Rは、放電信号計測器9の特性と電流源3からの電流値などを基に実験などによって予め定めることができる。
本実施例による回転電機は、チャタリングにより発生した火花放電とこの火花放電により発生した放電信号計測器9の放電信号Pのスパイク状の変化とを検出し、短期計測中に距離Lのスパイク状の変化と放電信号Pのスパイク状の変化とが同期して計測された場合には、チャタリングが発生したと判断する。このため、本実施例による回転電機は、チャタリングの発生を確度良く捉えることができ、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を向上することができる。
なお、実施例5による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、放電信号計測器9を更に有する構成を備えることができる。このような構成では、ブラシ摩耗状態診断装置7は、時刻t3で、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超え、電流Iが電流閾値Jを超え、放電信号Pの大きさが放電閾値Rを超えた場合(時刻t3でΔL>K1かつI>JかつP>R)に、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。このようにすると、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を更に向上することができる。
また、実施例2〜4による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、放電信号計測器9を更に有する構成を備えることができる。
図7は、本発明の実施例7による回転電機の構成を示す図である。本実施例による回転電機は、実施例1による回転電機において、ブラシ2のコレクタリング1との接触面2aの近傍に、雰囲気湿度を検出する湿度計測器10を更に有する構成を備える。湿度計測器10は、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続する。以下では、実施例1と異なる構成について主に説明する。
湿度計測器10は、ブラシ2の近傍の雰囲気湿度を検出し、検出した湿度の値Mをブラシ摩耗状態診断装置7に送信する。ブラシ2の近傍とは、例えば、ブラシ2が格納されているボックスの内部である。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、距離Lと湿度Mについて長期計測と短期計測を実施する。そして、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えたのと同時刻t4で湿度Mが設定範囲M〜Mを外れた場合(図7では時刻t4でΔL>K1かつM>M)には、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。設定範囲M〜Mは、湿度計測器10の特性と電流源3からの電流値などを基に実験などによって予め定めることができる。
本実施例による回転電機は、短期計測中に距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えた時に湿度Mが設定範囲M〜Mを外れた場合にチャタリングが発生したと判断する。このため、本実施例による回転電機は、チャタリングの発生を確度良く捉えることができ、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を向上することができる。
なお、実施例5による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、湿度計測器10を更に有する構成を備えることができる。このような構成では、ブラシ摩耗状態診断装置7は、時刻t4で、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超え、電流Iが電流閾値Jを超え、湿度Mが設定範囲M〜Mを外れた場合(例えば、時刻t4でΔL>K1かつI>JかつM>M)に、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。このようにすると、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を更に向上することができる。
また、実施例2〜4、6による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、湿度計測器10を更に有する構成を備えることができる。
図8は、本発明の実施例8による回転電機の構成を示す図である。本実施例による回転電機は、実施例1による回転電機において、ブラシ2のコレクタリング1との接触面2aの近傍に、雰囲気温度を検出する温度計測器11を更に有する構成を備える。温度計測器11は、ブラシ摩耗状態診断装置7に接続する。以下では、実施例1と異なる構成について主に説明する。
温度計測器11は、ブラシ2の近傍の雰囲気温度を検出し、検出した温度の値Sをブラシ摩耗状態診断装置7に送信する。ブラシ2の近傍とは、例えば、ブラシ2が格納されているボックスの内部である。
ブラシ摩耗状態診断装置7は、距離Lと温度Sについて長期計測と短期計測を実施する。そして、ブラシ摩耗状態診断装置7は、コレクタリング1の回転の1周期の時間内(好ましくは2〜4周期の時間内、さらに好ましくは5〜6周期の時間内)において、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えたのと同時刻t5で温度Sが設定範囲S〜Sを外れた場合(図8では時刻t5でΔL>K1かつS>S)には、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。設定範囲S〜Sは、温度計測器11の特性と電流源3からの電流値などを基に実験などによって予め定めることができる。
本実施例による回転電機は、短期計測中に距離Lの変化ΔLが閾値K1を超えた時に温度Sが設定範囲S〜Sを外れた場合にチャタリングが発生したと判断する。このため、本実施例による回転電機は、チャタリングの発生を確度良く捉えることができ、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を向上することができる。
なお、実施例5による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、温度計測器11を更に有する構成を備えることができる。このような構成では、ブラシ摩耗状態診断装置7は、時刻t5で、距離Lの変化ΔLが閾値K1を超え、電流Iが電流閾値Jを超え、温度Sが設定範囲S〜Sを外れた場合(例えば、時刻t5でΔL>K1かつI>JかつS>S)に、ブラシ2にチャタリングが発生したと判断して異常摩耗予兆警報を出力装置に出力する。このようにすると、ブラシ2の異常摩耗の発生の予測精度を更に向上することができる。
また、実施例2〜4、6、7による回転電機も、本実施例による回転電機と同様に、温度計測器11を更に有する構成を備えることができる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
1…コレクタリング、1a…コレクタリングの回転軸、2…ブラシ、2a…ブラシの接触面、2b…ブラシの照射面、3…電流源、5…ブラシホルダ、6…レーザ変位計、6a…レーザ光、7…ブラシ摩耗状態診断装置、8…電流計、9…放電信号計測器、10…湿度計測器、11…温度計測器、600、601、602、603、605…レーザ変位計。

Claims (11)

  1. 回転体であるコレクタリングと、
    前記コレクタリングの表面に接触する接触面と、前記接触面と反対側の面である照射面とを備え、回転する前記コレクタリングに接触しながら通電するブラシと、
    前記ブラシの前記照射面に対向する位置に設けられ、前記ブラシとの距離Lを測定する第1の距離測定装置と、
    前記第1の距離測定装置に接続され、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの初期値からの変化ΔLが予め定めた第1の閾値を超えたら、警報を出力する診断装置と、
    前記コレクタリングの前記表面に対向する位置に設けられ、前記診断装置に接続し、前記コレクタリングとの距離Dを測定する第2の距離測定装置と、
    備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期における前記距離Dの変化ΔDを求め、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、ΔL−ΔDが予め定めた第2の閾値を超えたら、警報を出力する、
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記ブラシを保持するブラシホルダと、
    前記診断装置に接続し、前記ブラシホルダとの距離Hを測定する第3の距離測定装置と、を更に備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期における前記距離Hの変化ΔHを求め、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、ΔL−ΔD−ΔHが予め定めた第3の閾値を超えたら、警報を出力する、
    請求項に記載の回転電機。
  3. 前記第1の距離測定装置を少なくとも3つ備え、
    前記少なくとも3つの前記第1の距離測定装置は、前記診断装置に接続し、1つの前記ブラシに対して前記ブラシとの距離Lを測定し、
    前記診断装置は、前記少なくとも3つの前記第1の距離測定装置が測定した前記距離Lの前記変化ΔLの互いの差を求め、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記互いの差の少なくとも1つが予め定めた第4の閾値を超えたら、警報を出力する、
    請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記診断装置に接続し、前記ブラシに流れる電流を計測する電流計を更に備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記電流が予め定めた電流閾値を超えたら、警報を出力する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記診断装置に接続し、前記ブラシの前記接触面で発生した火花放電を検出し、検出した前記火花放電の放電信号を前記診断装置に送信する放電信号計測器を更に備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記放電信号の大きさが予め定めた放電閾値を超えたら、警報を出力する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記診断装置に接続し、前記ブラシの近傍の雰囲気湿度を検出し、検出した前記雰囲気湿度の湿度値を前記診断装置に送信する湿度計測器を更に備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記湿度値が予め定めた範囲から外れていたら、警報を出力する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記診断装置に接続し、前記ブラシの近傍の雰囲気温度を検出し、検出した前記雰囲気温度の温度値を前記診断装置に送信する温度計測器を更に備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記温度値が予め定めた範囲から外れていたら、警報を出力する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 回転体であるコレクタリングと、
    前記コレクタリングの表面に接触する接触面と、前記接触面と反対側の面である照射面とを備え、回転する前記コレクタリングに接触しながら通電するブラシと、
    前記ブラシの前記照射面に対向する位置に設けられ、前記ブラシとの距離Lを測定する第1の距離測定装置と、
    前記第1の距離測定装置に接続され、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの初期値からの変化ΔLが予め定めた第1の閾値を超えたら、警報を出力する診断装置と、
    前記診断装置に接続し、前記ブラシに流れる電流を計測する電流計と、
    備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記電流が予め定めた電流閾値を超えたら、警報を出力する、
    ことを特徴とする回転電機。
  9. 回転体であるコレクタリングと、
    前記コレクタリングの表面に接触する接触面と、前記接触面と反対側の面である照射面とを備え、回転する前記コレクタリングに接触しながら通電するブラシと、
    前記ブラシの前記照射面に対向する位置に設けられ、前記ブラシとの距離Lを測定する第1の距離測定装置と、
    前記第1の距離測定装置に接続され、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの初期値からの変化ΔLが予め定めた第1の閾値を超えたら、警報を出力する診断装置と、
    前記診断装置に接続し、前記ブラシの前記接触面で発生した火花放電を検出し、検出し
    た前記火花放電の放電信号を前記診断装置に送信する放電信号計測器と、
    備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記放電信号の大きさが予め定めた放電閾値を超えたら、警報を出力する、
    ことを特徴とする回転電機。
  10. 回転体であるコレクタリングと、
    前記コレクタリングの表面に接触する接触面と、前記接触面と反対側の面である照射面とを備え、回転する前記コレクタリングに接触しながら通電するブラシと、
    前記ブラシの前記照射面に対向する位置に設けられ、前記ブラシとの距離Lを測定する第1の距離測定装置と、
    前記第1の距離測定装置に接続され、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの初期値からの変化ΔLが予め定めた第1の閾値を超えたら、警報を出力する診断装置と、
    前記診断装置に接続し、前記ブラシの近傍の雰囲気湿度を検出し、検出した前記雰囲気湿度の湿度値を前記診断装置に送信する湿度計測器と、
    備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記湿度値が予め定めた範囲から外れていたら、警報を出力する、
    ことを特徴とする回転電機。
  11. 回転体であるコレクタリングと、
    前記コレクタリングの表面に接触する接触面と、前記接触面と反対側の面である照射面とを備え、回転する前記コレクタリングに接触しながら通電するブラシと、
    前記ブラシの前記照射面に対向する位置に設けられ、前記ブラシとの距離Lを測定する第1の距離測定装置と、
    前記第1の距離測定装置に接続され、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの初期値からの変化ΔLが予め定めた第1の閾値を超えたら、警報を出力する診断装置と、
    前記診断装置に接続し、前記ブラシの近傍の雰囲気温度を検出し、検出した前記雰囲気温度の温度値を前記診断装置に送信する温度計測器と、
    備え、
    前記診断装置は、前記コレクタリングの回転の1周期又は複数周期の時間内において、前記距離Lの前記変化ΔLが前記第1の閾値を超えたのと同時刻で前記温度値が予め定めた範囲から外れていたら、警報を出力する、
    ことを特徴とする回転電機。
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