JP6717579B2 - 電子機器温度制御装置、電子機器温度制御方法、及び、電子機器温度制御プログラム - Google Patents

電子機器温度制御装置、電子機器温度制御方法、及び、電子機器温度制御プログラム Download PDF

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Description

本願発明は、低温の環境に設置された電子機器を正常に起動する技術に関する。
電子機器は、様々な温度環境において使用され、個々に、正常な動作が可能な温度範囲が規定されている。例えば、正常な動作が可能な温度範囲が0℃(摂氏)〜40℃に規定された電子機器は、0℃未満、あるいは、40℃を超える温度環境では、正常な動作が保障されないので、不正動作、あるいは、障害等が発生する可能性がある。特に寒冷地に設置された電子機器等では、シャットダウンされた状態、あるいはスタンバイ状態等の休止状態から、正常な起動を着実に行う技術が求められている。
このような技術の一例として、特許文献1には、システム壁に囲まれた空間内に配置され、アプリケーションプログラムをCPU(Central Processing Unit)が読み出して実行する電子機器に関する低温対策システムが開示されている。この低温対策システムは、ファンと、そのファンの駆動を制御するとともに温度を監視する温度センサ付きファン制御装置と、を有している。この低温対策システムでは、電子機器が起動された際に温度が起動温度以下であった場合には、CPUはアプリケーションプログラムを読み出さずに待機し、温度が起動温度を超過すると、CPUがアプリケーションプログラムを読み出して実行する。
また、特許文献2には、温度検出ユニットと、複数の電子素子と、記憶ユニットと、制御ユニットとを備えた電子装置が開示されている。これら複数の電子素子は、温度検出ユニットに接続される。記憶ユニットは、温度監視プロセスとオペレーティングシステムとを格納する。制御ユニットは、温度検出ユニットと複数の電子素子と記憶ユニットとに電気的に接続されている。制御ユニットは、各電子素子の動作温度を温度検出ユニットを介して取得し、温度監視プロセスを実行して複数の電子素子を駆動し、これら複数の電子素子の動作温度を上昇させる。そして制御ユニットは、電子装置の使用温度が定格温度より高くなると、オペレーティングシステムを実行する。
また、特許文献3には、ヒートシンクの温度を温度センサが検知し、その検知温度が設定値以下の場合、起動用のスイッチがオンする電子機器が開示されている。この電子機器は、このスイッチオンにより、抵抗素子への通電路が形成されるのに応じて、抵抗素子が発熱動作する。この発熱によってヒートシンクおよび制御ユニットの温度が上昇するので、当該電子機器は、制御ユニットを良好に起動する。
また、特許文献4には、起動する際に、温度センサによる検知温度が設定値未満である場合、CPU周辺回路の自己発熱により温度センサによる検知温度が設定値以上に上昇するまで、CPU周辺回路及び回路基板を温める電子機器が開示されている。この電子機器は、係るCPU周辺回路への通常電源およびバックアップ電源の供給を一旦停止した後に、起動を開始する。
特開2004-185439号公報 特開2012-014682号公報 特開2008-234591号公報 特開2010-225111号公報
特許文献1乃至4が開示する技術では、電子機器を起動する際に、当該電子機器の温度が動作可能な温度より低い場合は、当該電子機器が温まったのちに起動を行う。したがって、特許文献1乃至4が開示する技術には、休止状態にある電子機器を起動するのに時間を要するという問題がある。
このような問題を回避するために、例えば、休止状態にある電子機器の温度を常時監視しておき、当該電子機器の温度が動作可能な温度よりも低くなった場合に、当該電子機器の温度が動作可能な温度に上昇するように制御する技術が考えられる。しかしながら、この場合、電子機器の温度を常時監視すると共に所定の処理を行う資源を備える必要があり、コストあるいは消費電力等の観点から、効率的であるとは言えない。
すなわち、特許文献1乃至4が開示する技術では、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、効率的に行うことができない。本願発明の主たる目的は、この課題を解決した電子機器温度制御装置を提供することである。
本願発明の一態様に係る電子機器温度制御装置は、電子機器が設置された場所の温度を測定する第一の測定手段と、前記電子機器の温度を測定する第二の測定手段と、自装置が先に設定した監視タイミングに、前記第一及び第二の測定手段による測定結果、及び、温度予測基準に基づいて、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測し、予測した前記下降タイミングを次の前記監視タイミングに設定する予測手段と、前記監視タイミングにおいて、前記第二の測定手段により測定された温度が前記動作可能最低温度よりも低い場合、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度以上に上昇するように加熱手段を制御する制御手段と、を備える。
上記目的を達成する他の見地において、本願発明の一態様に係る電子機器温度制御方法は、電子機器が設置された場所の温度を測定し、前記電子機器の温度を測定し、自装置が先に設定した監視タイミングに、前記電子機器が設置された場所の温度及び前記電子機器の温度に関する測定結果、及び、温度予測基準に基づいて、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測し、予測した前記下降タイミングを次の前記監視タイミングに設定し、前記監視タイミングにおいて、測定された前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度よりも低い場合、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度以上に上昇するように加熱手段を制御する。
また、上記目的を達成する更なる見地において、本願発明の一態様に係る電子機器温度制御プログラムは、設定した監視タイミングに、電子機器が設置された場所の温度を測定する第一の測定手段及び前記電子機器の温度を測定する第二の測定手段による測定結果、及び、温度予測基準に基づいて、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測し、予測した前記下降タイミングを次の前記監視タイミングに設定する予測処理と、前記監視タイミングにおいて、前記第二の測定手段により測定された温度が前記動作可能最低温度よりも低い場合、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度以上に上昇するように加熱手段を制御する制御処理と、をコンピュータに実行させる。
更に、本願発明は、係る電子機器温度制御プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
本願発明は、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、効率的に行うことを可能とする。
本願発明の第1の実施形態に係る電子機器温度制御装置10の構成を示すブロック図である。 本願発明の第1の実施形態に係る温度予測基準情報151の内容を例示する特性図(グラフ)である。 本願発明の第1の実施形態に係る電子機器温度制御装置10の動作を示すフローチャートである。 本願発明の第2の実施形態に係る電子機器温度制御装置20の構成を示すブロック図である。 本願発明の第2の実施形態に係る更新部26が温度予測基準情報251を更新する際に使用する、電子機器2の温度の測定結果における時間に対する温度変化の傾きを説明する図である。 本願発明の第2の実施形態に係る更新部26が温度予測基準情報251を更新する際に使用する、測定結果と温度予測基準情報251との関係を説明する図である。 本願発明の第3の実施形態に係る電子機器温度制御装置30の構成を示すブロック図である。 本願発明の第3の実施形態に係る電子機器3の未使用時間と電子機器3の温度との関係を例示する特性図(グラフ)である。 本願発明の第3の実施形態に係る電子機器温度制御装置30が電子機器3の温度を制御したときの、電子機器3の温度の時間推移を例示する特性図(グラフ)である。 本願発明の第3の実施形態に係る電子機器温度制御装置30の動作を示すフローチャートである。 本願発明の第4の実施形態に係る電子機器温度制御装置40の構成を示すブロック図である。 本願発明の各実施形態に係る電子機器温度制御装置を実行可能な情報処理装置の構成を例示するブロック図である。
以下、本願発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本願発明の第1の実施形態に係る電子機器温度制御装置10を概念的に示すブロック図である。電子機器温度制御装置10は、電子機器1の温度を制御する装置である。電子機器温度制御装置10は、図1に例示する通り、電子機器1に内蔵される場合もあれば、電子機器1の外部に設置される場合もある。
電子機器温度制御装置10は、外部温度測定センサ11、内部温度測定センサ12、予測部13、制御部14、及び、記憶部15を備えている。予測部13、及び、制御部14は、電子回路の場合もあれば、コンピュータプログラムとそのコンピュータプログラムに従って動作するプロセッサによって実現される場合もある。記憶部15は、メモリあるいは磁気ディスク等の記憶デバイスである。記憶部15は、電子回路、あるいは、コンピュータプログラムとそのコンピュータプログラムに従って動作するプロセッサによって実現される記憶制御機能を備えている。
外部温度測定センサ11(第1の測定センサ)は、温度を測定可能なデバイスであり、電子機器1が設置された場所の温度(例えば気温)を測定する。外部温度測定センサ11は、例えば、電子機器1の筐体の表面、あるいは、電子機器が設置された建物における所定の場所などに設置されている。外部温度測定センサ11は、測定結果を予測部13へ入力する。
内部温度測定センサ(第2の測定センサ)12は、温度を測定可能なデバイスであり、電子機器1が備える所定の電子部品の温度(例えば表面温度)を測定する。内部温度測定センサ12は、例えば、測定対象である電子部品の表面に設置されている。内部温度測定センサ12は、測定結果を予測部13へ入力する。
尚、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12による測定結果を、予測部13が検出してもよい。
記憶部15は、動作可能最低温度情報150、及び、温度予測基準情報151を記憶している。動作可能最低温度情報150は、電子機器1の正常動作が保障される動作可能最低温度(例えば0℃)を表す情報である。
温度予測基準情報151は、電子機器1が設置された場所の温度ごとに、シャットダウンされた状態、あるいはスタンバイ状態等の休止状態になった電子機器1の温度と経過時間との関係を表す情報であり、例えば数値データである。図2は、温度予測基準情報151の内容を例示する特性図(グラフ)である。図2に例示する通り、休止状態にある電子機器1の温度は、周囲の気温(電子機器1が設置された場所の温度)に応じて時間の経過とともに下降する。そして、単位時間に電子機器1の温度が下降する度合いは、気温が低いほど大きくなる。電子機器1の温度は、気温によっては、電子機器1の動作可能最低温度よりも低い温度まで下降する。温度予測基準情報151は、例えば、電子機器1の温度推移に関する実績値を基にしてユーザ等により作成される。尚、図2に示す特性図は一例であり、温度予測基準情報151の内容は、図2に例示する内容とは異なってもよい。
図1に示す通り、予測部13は、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から、測定結果を入手可能である。予測部13は、電子機器1から電子機器が休止状態に入ることを通知されたときに、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から、測定結果を入手する。予測部13は、外部温度測定センサ11により測定された気温と、記憶部15に記憶された動作可能最低温度情報150が示す値とを比較する。
気温が動作可能最低温度情報150が示す値よりも低い場合、休止状態にある電子機器1の温度は、時間の経過とともに、電子機器1の動作可能最低温度よりも低い温度まで下降する。この場合、予測部13は、記憶部15に記憶された温度予測基準情報151に基づいて、電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150が示す値に下降するまでの時間(下降タイミング)を予測する。図2に例示する通り、予測部13は、外部温度測定センサ11により測定された気温と、内部温度測定センサ12により測定された電子機器1の温度とに基づいて、下降タイミングを予測可能である。
予測部13は、予測した下降タイミングを監視タイミングとして内蔵するタイマ130にセットしたのち、タイマ130のカウントダウンを開始する。タイマ130がカウントダウンして、その値が所定の値(例えば0)になったときに(すなわち監視タイミングが到来したときに)、予測部13は、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から、測定結果を入手する。
予測部13は、このとき、気温が動作可能最低温度情報150が示す値よりも低く、かつ、電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150よりも高い場合は、温度予測基準情報151に基づいて、下降タイミングを新たに予測する。予測部13は、新たに予測した下降タイミングを監視タイミングとして内蔵するタイマ130にセットしたのち、タイマ130のカウントダウンを開始する。
予測部13は、タイマ130の値が0になったときに、電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150が示す値よりも低い場合は、制御部14に加熱部(不図示)に対して電子機器1の温度を上昇させる制御を行うように指示する。予測部13は、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から入手した測定結果もあわせて、制御部14へ入力する。予測部13は、このとき、温度予測基準情報151に基づいて、制御部14による制御によって電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150が示す値に到達するまでの時間(到達タイミング)を予測する。温度予測基準情報151は、制御部14による制御によって電子機器1の温度が上昇する場合において、電子機器1が設置された場所の温度ごとに、電子機器1の温度と経過時間との関係を表す情報を含むこととする。予測部13は、上述と同様に、予測した到達タイミングを監視タイミングとして内蔵するタイマ130にセットしたのち、タイマ130のカウントダウンを開始する。
予測部13は、このように、下降タイミングあるいは到達タイミングを予測して、予測した下降タイミングあるいは到達タイミングを監視タイミングとして設定する動作を、監視タイミングが到来するたびに繰り返し行う。
制御部14は、予測部13からの指示を受けて、電子機器1の温度を動作可能最低温度情報150が示す値以上に上昇させる所定の制御を行う。制御部14は、加熱部として、例えば、電子機器1を休止状態から動作状態に一時的に戻したのち、電子機器1の電気的負荷を制御することによって、電子機器1の温度を上昇させてもよい。制御部14は、あるいは、電子機器1の温度を高めることが可能な熱源(不図示)を制御することによって、電子機器1の温度を上昇させてもよい。制御部14は、あるいは、電子機器が設置された場所の空調設備を制御することによって、電子機器1の温度を上昇させてもよい。制御部14は、予測部13から入力された外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12による測定結果に基づいて、電子機器1の温度を上昇させる制御の強さを調整する。
次に図3のフローチャートを参照して、本実施形態に係る電子機器温度制御装置10の動作(処理)について詳細に説明する。
予測部13は、電子機器1から、電子機器1が休止状態に入ることを通知される(ステップS101)。予測部13は、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から測定結果を入手する(ステップS102)。外部温度測定センサ11によって測定された気温が動作可能最低温度情報150が示す値以上である場合(ステップS103でNo)、全体の処理は終了する。
外部温度測定センサ11によって測定された気温が動作可能最低温度情報150が示す値よりも低い場合(ステップS103でYes)、予測部13は、温度予測基準情報151に基づき、電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150が示す値に下降するまでの時間を予測し、タイマ130を予測した値にセットする(ステップS104)。
タイマ130はカウントダウンする(ステップS105)。タイマ130の値が0でない場合(ステップS106でNo)、処理はステップS105へ戻る。タイマ130の値が0である場合(ステップS106でYes)、予測部13は、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から測定結果を入手する(ステップS107)。
外部温度測定センサ11によって測定された気温が動作可能最低温度情報150が示す値以上である場合(ステップS108でNo)、全体の処理は終了する。外部温度測定センサ11によって測定された気温が動作可能最低温度情報150が示す値よりも低い場合(ステップS108でYes)、処理はステップS109へ進む。
電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150が示す値以上である場合(ステップS109でNo)、処理はステップS104へ戻る。電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150が示す値よりも低い場合(ステップS109でYes)、制御部14は、予測部13からの指示に従って、電子機器1の温度を上昇させる制御を行う(ステップS110)。予測部13は、温度予測基準情報151に基づき、電子機器1の温度が動作可能最低温度情報150が示す値に上昇するまでの時間を予測し、タイマ130を予測した値にセットして(ステップS111)、処理はステップS105へ戻る。
本実施形態に係る電子機器温度制御装置10は、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、効率的に行うことができる。その理由は、電子機器温度制御装置10が以下の通りに動作するからである。
すなわち、
・外部温度測定センサ11は、電子機器1が設置された場所の気温を測定する。
・内部温度測定センサ12は、電子機器1の温度を測定する。
・予測部13は、設定した監視タイミングに、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12による測定結果、及び、温度予測基準情報151に基づいて電子機器1の温度が動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測する。予測部13はその下降タイミングを、次の監視タイミングに設定する。
・制御部14は、監視タイミングにおいて、電子機器1の温度が動作可能最低温度よりも低い場合、電子機器1の温度が動作可能最低温度以上に上昇するように制御する。
以下に、本実施形態に係る電子機器温度制御装置10によって実現される効果について、詳細に説明する。
休止状態にある電子機器の温度が動作可能最低温度を下回っている場合に、当該電子機器が温まったのちに起動を行うのでは、起動に時間がかかるという問題がある。このような問題を回避するために、例えば、休止状態にある電子機器の温度を常時監視して、当該電子機器の温度が動作可能な温度よりも低くなった場合に、当該電子機器の温度が動作可能な温度に上昇するように制御することが考えられる。しかしながら、この場合、電子機器の温度を常時監視して所定の処理を行う資源を備える必要があり、コストあるいは消費電力等の観点から、効率的であるとは言えない。
このような問題に対して、本実施形態に係る電子機器温度制御装置10では、予測部13は、設定した監視タイミングに、温度予測基準情報151に基づいて電子機器1の温度が動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測して、予測した下降タイミングを、次の監視タイミングに設定する。制御部14は、監視タイミングにおいて、電子機器1の温度が動作可能最低温度よりも低い場合、電子機器1の温度が動作可能最低温度以上に上昇するように制御する。すなわち、本実施形態に係る電子機器温度制御装置10は、電子機器の温度を監視して所定の処理を行うことを、常時ではなく、電子機器1の温度の下降を予測した結果に基づいて設定した監視タイミングに行う。電子機器1の温度は、一般的にその温度が急激に変わることはないので、常時ではなく監視タイミングに電子機器の温度を監視して所定の処理を行うようにしても問題はない。これにより、本実施形態に係る電子機器温度制御装置10は、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、効率的に行うことができる。
また、本実施形態に係る予測部13は、制御部14による制御によって電子機器の温度が上昇する場合においても、電子機器1の温度が動作可能最低温度に到達する到達タイミングを予測して、予測した到達タイミングを、次の監視タイミングに設定する。これにより、本実施形態に係る電子機器温度制御装置10は、電子機器1の温度制御を、より正確かつ効率的に行うことができる。
<第2の実施形態>
図4は、本願発明の第2の実施形態に係る電子機器温度制御装置20を概念的に示すブロック図である。電子機器温度制御装置20は、電子機器2の温度を制御する装置である。以下の説明では、第1の実施形態と同様に動作する構成については、第1の実施形態と同じ番号を付与することにより、説明を省略する。
電子機器温度制御装置20は、外部温度測定センサ11、内部温度測定センサ12、予測部13、制御部14、記憶部15、及び、更新部26を備えている。
記憶部25は、動作可能最低温度情報150、温度予測基準情報251、及び、温度測定結果情報252を記憶している。
温度予測基準情報251の内容は、第1の実施形態に係る温度予測基準情報151と同様であるが、監視タイミングに更新部26によって更新される。
温度測定結果情報252は、内部温度測定センサ12による測定結果を表す情報であり、監視タイミングに予測部13によって記憶部25に格納される。温度測定結果情報252は、監視タイミングを示す時間Tと、当該監視タイミングに内部温度測定センサ12によって測定された電子機器2の温度Kとが関連付けされた情報である。
更新部26は、温度予測基準情報251及び温度測定結果情報252に基づいて、温度予測基準情報251を更新する。更新部26が温度予測基準情報251を更新する手順を、図5及び6を用いて説明する。
温度測定結果情報252について、個々の監視タイミングにおける内部温度測定センサ12による測定結果は、図5に示す通り、時間Tを横軸とし温度Kを縦軸とした2次元座標のグラフにより表すことができる。図5に示すグラフにおいて、n(nは1以上の任意の整数)回目の監視タイミングにおける測定結果を表す座標を、(T(n),K(n))と表す。同様に、(n−1)回目の監視タイミングにおける測定結果を表す座標を、(T(n−1),K(n−1))と表す。このとき、(n−1)回目及びn回目の監視タイミングにおける測定結果から求められる、時間Tに対する温度Kの変化を表す傾きをθ1(n)とする。
温度予測基準情報251の内容は、第1の実施形態に係る温度予測基準情報151と同様に、図2に例示するグラフの通り表すことができる。そして、図6に示す通り、n回目の監視タイミングに更新部26によって更新された温度予測基準情報251における、時間Tに対する温度Kの変化を表す傾きをθ2(n)とする。ここで更新部26が更新対象とするのは、n回目の監視タイミングにおいて外部温度測定センサ11により測定された気温に関する、温度予測基準情報251における情報である。
このとき更新部26は、図6に示す通り、n回目の監視タイミングに、例えば、θ2(n)がθ2(n−1)とθ1(n)との平均値となるように温度予測基準情報251を更新する。すなわち、更新部26は、温度予測基準情報251の内容を、更新前の温度予測基準情報251の内容と、内部温度測定センサ12による最新の測定結果とを踏まえた内容に更新する。これにより更新部26は、図2に例示する温度予測基準情報251の内容を示す曲線の形を更新する。尚、更新部26は、θ2(n)が(n−i)(iは1以上n未満の整数)回からn回目の監視タイミングにおけるθ1とθ2(n−1)との平均値となるように温度予測基準情報251を更新してもよい。また、更新部26は、電子機器2の温度が制御部14による制御によって上昇する場合においても、同様に、温度予測基準情報251の内容を更新してもよい。
本実施形態に係る電子機器温度制御装置20は、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、効率的に行うことができる。その理由は、電子機器温度制御装置20が以下の通りに動作するからである。
すなわち、
・外部温度測定センサ11は、電子機器2が設置された場所の気温を測定する。
・内部温度測定センサ12は、電子機器2の温度を測定する。
・予測部13は、設定した監視タイミングに、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12による測定結果、及び、温度予測基準情報251に基づいて電子機器2の温度が動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測する。予測部13はその下降タイミングを、次の監視タイミングに設定する。
・制御部14は、監視タイミングにおいて、電子機器2の温度が動作可能最低温度よりも低い場合、電子機器2の温度が動作可能最低温度以上に上昇するように制御する。
本実施形態に係る電子機器温度制御装置20は、第1の実施形態に係る電子機器温度制御装置10の構成に加えて、更新部26を備えている。更新部26は、温度予測基準情報251の内容を、更新前の温度予測基準情報251の内容と、内部温度測定センサ12による最新の測定結果とを踏まえた内容に更新する。これにより、本実施形態に係る電子機器温度制御装置20は、予測部13が、下降タイミングあるいは到達タイミングを予測する精度を高めることができる。
なお、本実施形態に係る更新部26は、θ2(n)がθ2(n−1)とθ1(n)との平均値となるように温度予測基準情報251を更新するが、これとは異なる手順によって、温度予測基準情報251を更新してもよい。
<第3の実施形態>
図7は、本願発明の第3の実施形態に係る電子機器温度制御装置30を概念的に示すブロック図である。電子機器温度制御装置30は、電子機器3の温度を制御する装置である。以下の説明では、第1あるいは第2の実施形態と同様に動作する構成については、第1あるいは第2の実施形態と同じ番号を付与することにより、説明を省略する。
電子機器温度制御装置30は、外部温度測定センサ11、内部温度測定センサ12、予測部33、制御部34、及び、記憶部15を備えている。
予測部33は、端末装置5から未使用時間情報500を入力される。未使用時間情報500は、電子機器3が休止状態のまま使用されない予定時間を表す情報であり、例えばユーザによって設定される。
図8に、本実施形態に係る電子機器3の未使用時間と電子機器3の温度との関係を表すグラフを例示する。図8に例示する通り、気温が−20℃の場合、電子機器3の温度は、未使用時間T1が経過する前に、その動作可能最低温度より低くなる。しかしながら、電子機器3は未使用時間T1の間は使用されないので、未使用時間T1が経過するまでは、電子機器3の温度が動作可能最低温度より低くなっても問題は生じない。すなわち、本実施形態に係る電子機器温度制御装置30は、未使用時間T1が経過したときに、電子機器3の温度がその動作可能最低温度以上であることを保障すればよい。
図9に、本実施形態に係る電子機器温度制御装置30が電子機器3の温度を制御したときの、電子機器3の温度の時間推移を表すグラフを例示する。
予測部33は、電子機器3から電子機器が休止状態に入ることを通知されたときに、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から、測定結果を入手する。予測部33は、外部温度測定センサ11により測定された気温と、記憶部15に記憶された動作可能最低温度情報150が示す値とを比較する。気温が動作可能最低温度情報150が示す値よりも低い場合、予測部33は、未使用時間T1が経過したときに、電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値より低くなるか否かを判定する。
この判定において、電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値より低くなる場合、予測部33は、温度予測基準情報151に基づいて、図9に示す上昇開始タイミングT2を予測する。上昇開始タイミングT2は、未使用時間T1が経過したときに電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値を上回ることができるように、制御部34が電子機器3の温度を上昇させる制御を開始するタイミングである。温度予測基準情報151は、第1の実施形態について説明したとおり、電子機器3が設置された場所の温度ごとに、休止状態にある電子機器3の温度が下降する場合、及び、制御部34による制御によって電子機器3の温度が上昇する場合において、電子機器3の温度と経過時間との関係を表す情報を含んでいる。したがって、予測部33は、温度予測基準情報151に基づいて、上昇開始タイミングT2を予測することができる。
予測部33は、複数の時間をカウントダウン可能なタイマ330に、未使用時間T1、及び、予測した上昇開始タイミングT2を設定したのち、タイマ330のカウントダウンを開始する。予測部33は、上昇開始タイミングT2が到来したときに、制御部34に、電子機器3の温度を上昇させる制御を開始するように指示する。予測部33は、未使用時間T1が経過したときに、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から測定結果を入手する。このとき、予測部33は、第1の実施形態に係る予測部13が監視タイミングに動作するのと同様に動作する。
制御部34は、上昇開始タイミングT2等、予測部33からの指示を受けたときに、電子機器3の温度を上昇させる制御を行う。
次に図10のフローチャートを参照して、本実施形態に係る電子機器温度制御装置30の動作(処理)について詳細に説明する。
予測部33に未使用時間情報500が入力される(ステップS301)。予測部33は、S101乃至S103と同様の処理を行う(ステップS302)。予測部33は、未使用時間T1が経過したときに、電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値より低くなるか否かを判定する(ステップS303)。
電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値以上である場合(ステップS304でNo)、予測部33は、温度予測基準情報151に基づき、電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値に下降するまでの時間を予測し、タイマ330をセットする(ステップS310)。電子機器温度制御装置30は、ステップS105乃至S111と同様の処理を行い(ステップS311)、全体の処理は終了する。
電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値より低くなる場合(ステップS304でYes)、予測部33は、未使用時間T1が経過したときに、電子機器3の温度が動作可能最低温度情報150が示す値を上回ることができる上昇開始タイミングT2を予測する。予測部33は、タイマ330にT1及びT2を設定し、タイマ330のカウントダウンを開始する(ステップS306)。
制御部34は、上昇開始タイミングT2に、予測部33からの指示を受けて、電子機器3の温度を上昇させる制御を開始する(ステップS307)。予測部33は、未使用時間T1が経過したときに、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12から測定結果を入手する(ステップS308)。電子機器温度制御装置30は、ステップS108乃至S111と同様の処理を行い(ステップS309)、処理はステップS311へ進む。
本実施形態に係る電子機器温度制御装置30は、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、効率的に行うことができる。その理由は、電子機器温度制御装置30が以下の通りに動作するからである。
すなわち、
・外部温度測定センサ11は、電子機器3が設置された場所の気温を測定する。
・内部温度測定センサ12は、電子機器3の温度を測定する。
・予測部33は、設定した監視タイミングに、外部温度測定センサ11及び内部温度測定センサ12による測定結果、及び、温度予測基準情報151に基づいて電子機器3の温度が動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測する。予測部33はその下降タイミングを、次の監視タイミングに設定する。
・制御部34は、監視タイミングにおいて、電子機器3の温度が動作可能最低温度よりも低い場合、電子機器3の温度が動作可能最低温度以上に上昇するように制御する。
本実施形態では、ユーザによって、電子機器3に関する未使用時間T1が設定される。電子機器3は、未使用時間T1が経過するまでは使用されないので、電子機器3の温度が動作可能最低温度より低くなっても問題は生じない。したがって、本実施形態に係る予測部33は、未使用時間T1が経過したときに、電子機器3の温度がその動作可能最低温度以上になるように、上昇開始タイミングT2を予測する。そして、制御部34は、予測部33により予測された上昇開始タイミングT2に、電子機器3の温度を上昇させる制御を開始する。すなわち、本実施形態に係る電子機器温度制御装置30は、電子機器3の温度が動作可能最低温度より低くならないように制御することを必要以上に行わないようにすることによって、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、より効率的に行うことができる。
尚、本実施形態にかかる予測部33は、上昇開始タイミングT2に制御部34による制御が開始されたのちの到達タイミングが、未使用時間T1が終了するタイミングと一致あるいは略一致するように、上昇開始タイミングT2を予測してもよい。これにより、本実施形態にかかる電子機器温度制御装置30は、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、さらに効率的に行うことができる。
<第4の実施形態>
図11は、本願発明の第4の実施形態に係る電子機器温度制御装置40の構成を概念的に示すブロック図である。
本実施形態に係る電子機器温度制御装置40は、第1の測定部41、第2の測定部42、予測部43、及び、制御部44を備えている。
第1の測定部41は、電子機器4が設置された場所の温度を測定する。
第2の測定部42は、電子機器4の温度を測定する。
予測部43は、設定した監視タイミングに、第1の測定部41及び第2の測定部42による測定結果、及び、温度予測基準451に基づいて、電子機器4の温度が動作可能最低温度450に下降する下降タイミングを予測する。予測部43は、予測した下降タイミングを次の監視タイミングに設定する。
制御部44は、監視タイミングにおいて、第2の測定部42により測定された温度が動作可能最低温度450よりも低い場合、電子機器4の温度が動作可能最低温度450以上に上昇するように制御する。
本実施形態に係る電子機器温度制御装置40は、低温の環境に設置された電子機器を速やかかつ正常に起動することを、効率的に行うことができる。その理由は、電子機器温度制御装置40が以下の通りに動作するからである。
すなわち、
・外部温度測定センサ41は、電子機器4が設置された場所の気温を測定する。
・内部温度測定センサ42は、電子機器4の温度を測定する。
・予測部43は、設定した監視タイミングに、外部温度測定センサ41及び内部温度測定センサ42による測定結果、及び、温度予測基準451に基づいて電子機器4の温度が動作可能最低温度450に下降する下降タイミングを予測する。予測部43はその下降タイミングを、次の監視タイミングに設定する。
・制御部44は、監視タイミングにおいて、電子機器4の温度が動作可能最低温度450よりも低い場合、電子機器4の温度が動作可能最低温度以上に上昇するように制御する。
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、図4、図7、及び、図11に示した各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、図4、図7、及び、図11において、少なくとも、下記構成は、ソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・予測部13、33、及び、43
・制御部14、34、及び、44
・記憶部15及び25が備える記憶制御機能
・更新部26
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図12を参照して説明する。
図12は、本願発明の各実施形態に係る電子機器温度制御装置を実行可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図12は、図1、図4、図7、及び、図11に示した電子機器温度制御装置を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
図12に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・バス906(通信線)、
・入出力インタフェース909。
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。
そして、上述した実施形態を例に説明した本願発明は、図12に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1、図4、図7、及び、図11)における、予測部13、33、及び、43、制御部14、34、及び、44、記憶部15及び25が備える記憶制御機能、及び、更新部26、或いはフローチャート(図3及び10)の機能である。本願発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)またはハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本願発明を説明した。しかしながら、本願発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本願発明は、本願発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
1 電子機器
10 電子機器温度制御装置
11 外部温度測定センサ
12 内部温度測定センサ
13 予測部
130 タイマ
14 制御部
15 記憶部
150 動作可能最低温度情報
151 温度予測基準情報
2 電子機器
20 電子機器温度制御装置
25 記憶部
251 温度予測基準情報
252 温度測定結果情報
26 更新部
3 電子機器
30 電子機器温度制御装置
33 予測部
330 タイマ
34 制御部
4 電子機器
40 電子機器温度制御装置
41 第1の測定部
42 第2の測定部
43 予測部
44 制御部
450 動作可能最低温度
451 温度予測基準
5 端末装置
500 未使用時間情報
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク(記憶装置)
906 バス
909 入出力インタフェース

Claims (10)

  1. 電子機器が設置された場所の温度を測定する第一の測定手段と、
    前記電子機器の温度を測定する第二の測定手段と、
    自装置が先にタイマに設定した値が所定の値となった監視タイミングのみにおいて、前記第一及び第二の測定手段による測定結果、及び、温度予測基準に基づいて、前記電子機器の温度が動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測し、予測した前記下降タイミングに対応する値を次の前記監視タイミングとして前記タイマに設定する予測手段と、
    前記第二の測定手段により測定された温度が前記動作可能最低温度よりも低い場合、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度以上に上昇するように加熱手段を制御することを、前記監視タイミングのみにおいて行う制御手段と、
    を備える電子機器温度制御装置。
  2. 前記予測手段は、前記制御手段による制御によって、前記電子機器の温度が上昇する場合に、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度に到達する到達タイミングを予測して、予測した前記到達タイミングに対応する値を前記監視タイミングとして前記タイマに設定する、
    請求項1に記載の電子機器温度制御装置。
  3. 前記温度予測基準を示す情報が記憶された記憶手段をさらに備える、
    請求項1または2に記載の電子機器温度制御装置。
  4. 前記記憶手段に記憶された前記温度予測基準を示す情報、及び、前記第二の測定手段により測定された温度に基づいて、前記温度予測基準を表す情報を更新する更新手段をさらに備える、
    請求項3に記載の電子機器温度制御装置。
  5. 前記記憶手段は、前記第二の測定手段による前記監視タイミングにおける測定結果を記憶し、
    前記更新手段は、前記記憶手段に記憶された前記温度予測基準を示す情報について、所定時間当たりの温度変化を表す割合を、前記第二の測定手段による測定結果に基づく、前記所定時間当たりの温度変化を表す割合との平均値に更新する、
    請求項4に記載の電子機器温度制御装置。
  6. 前記予測手段は、前記電子機器が使用されない時間を表す未使用時間が入力された場合、前記下降タイミングが前記未使用時間内であるか否かを判定し、前記下降タイミングが前記未使用時間内である場合は、前記制御手段が上昇開始タイミングに前記電子機器の温度が上昇する制御を開始することによって、前記到達タイミングが前記未使用時間内になることを実現可能な前記上昇開始タイミングを予測し、
    前記制御手段は、前記予測手段によって予測された前記上昇開始タイミングに、前記電子機器の温度が上昇する制御を開始する、
    請求項2に記載の電子機器温度制御装置。
  7. 前記予測手段は、前記到達タイミングが、前記未使用時間が終了するタイミングと一致あるいは略一致するように、前記上昇開始タイミングを予測する、
    請求項6に記載の電子機器温度制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記加熱手段として、前記電子機器の電気的負荷を制御することによって、あるいは、前記電子機器の温度を高めることが可能な熱源を制御することによって、あるいは、前記電子機器が設置された場所の空調設備を制御することによって、前記電子機器の温度が上昇するように制御する、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子機器温度制御装置。
  9. 情報処理装置によって、
    電子機器が設置された場所の温度を測定し、
    前記電子機器の温度を測定し、
    自装置が先にタイマに設定した値が所定の値となった監視タイミングのみにおいて、前記電子機器が設置された場所の温度及び前記電子機器の温度に関する測定結果、及び、温度予測基準に基づいて、前記電子機器の温度が動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測し、予測した前記下降タイミングに対応する値を次の前記監視タイミングとして前記タイマに設定し、
    測定された前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度よりも低い場合、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度以上に上昇するように加熱手段を制御することを、前記監視タイミングのみにおいて行う、
    電子機器温度制御方法。
  10. タイマに設定した値が所定の値となった監視タイミングのみにおいて、電子機器が設置された場所の温度を測定する第一の測定手段及び前記電子機器の温度を測定する第二の測定手段による測定結果、及び、温度予測基準に基づいて、前記電子機器の温度が動作可能最低温度に下降する下降タイミングを予測し、予測した前記下降タイミングに対応する値を次の前記監視タイミングとして前記タイマに設定する予測処理と、
    前記第二の測定手段により測定された温度が前記動作可能最低温度よりも低い場合、前記電子機器の温度が前記動作可能最低温度以上に上昇するように加熱手段を制御することを、前記監視タイミングのみにおいて行う制御処理と、
    をコンピュータに実行させる電子機器温度制御プログラム。
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