JP6715231B2 - 仮想通貨保全システム - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、仮想通貨取引所から独立して利用者の仮想通貨を保全又は保護可能なシステムの提供を目的とする。
(態様1)
仮想通貨の取引所サーバから移転された仮想通貨を保全するための仮想通貨保全システムであって、前記仮想通貨保全システムは、
前記取引所サーバから移転された仮想通貨を保全する保全用ホットウォレットと、
前記保全用ホットウォレットから前記仮想通貨の一部を移転して保全する保全用コールドウォレットと、
前記仮想通貨の移転の承認処理を実行するプライベート・ネットワークと、
前記仮想通貨の移転を制御する制御部とを備える、仮想通貨保全システム。
態様1に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記プライベート・ネットワークは、前記仮想通貨保全システムの外部からのアクセスが遮断又は制限されたプライベート・ブロックチェーンである、仮想通貨保全システム。
(態様3)
態様1又は2に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記プライベート・ブロックチェーンは、複数の端末装置から構成される、仮想通貨保全システム。
(態様4)
態様3に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記承認処理は、前記複数の端末装置で複数鍵承認を用いて実行される、仮想通貨保全システム。
(態様5)
態様3又は4に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記プライベートネットワークは、前記複数の端末装置を用いて、前記移転された仮想通貨を管理する、仮想通貨保全システム。
態様1乃至5のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記移転された仮想通貨を、当該仮想通貨の利用者毎に分別管理する、仮想通貨保全システム。
(態様7)
態様1乃至6のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記移転された仮想通貨を当該仮想通貨の取引所毎に分別管理する、仮想通貨保全システム。
(態様8)
態様1乃至7のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記仮想通貨の保全不可者のチェックを所定間隔で実行する、仮想通貨保全システム。
(態様9)
態様8に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記仮想通貨の利用者を前記保全不可者と判定した場合、前記保全不可者の預り額を、取引所持分の預り額として保全する、仮想通貨保全システム。
(態様10)
態様8又は9に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記仮想通貨の利用者を前記保全不可者と判定した場合、前記利用者の仮想通貨を前記保全用ホットウォレットに移動する、仮想通貨保全システム。
態様1乃至10のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記仮想通貨の利用者持分の預り額に基づき決定される、要保全額を保全する、仮想通貨保全システム。
(態様12)
態様11に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記要保全額は、前記利用者持分の前記預り額と、超過保全額とから構成される、仮想通貨保全システム。
(態様13)
態様12に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記超過保全額を取引所持分として管理する、仮想通貨保全システム。
(態様14)
態様11乃至13のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記要保全額を、前記利用者持分の前記預り額に第1係数を乗算することにより決定する、仮想通貨保全システム。
(態様15)
態様11乃至14のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記保全用ホットウォレットから前記仮想通貨の前記取引所サーバへの前記仮想通貨の移転に際し、不足額が生じた場合、前記超過預り額を前記不足額に充当して前記仮想通貨を移転する、仮想通貨保全システム。
態様1乃至15のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記保全用ホットウォレット及び前記保全用コールドウォレットの間で、予め定めた保全比率に基づき、仮想通貨を保全する、仮想通貨保全システム。
(態様17)
態様16に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記保全用コールドウォレットの保全額を、前記仮想通貨の利用者持分の預り額に、第2係数を乗算することにより決定する、仮想通貨保全システム。
(態様18)
態様1乃至17のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記仮想通貨保全システムは、前記取引所サーバとの通信に際し、IPアドレスのフィルタリングを実行する、仮想通貨保全システム。
(態様19)
態様1乃至18のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記制御部は、前記仮想通貨保全システムにアクセス可能なIPアドレスからのアクセスであっても、前記プライベートネットワーク上で予め許可している範囲で、前記プライベートネットワークへのアクセスを許可する、仮想通貨保全システム。
本発明の実施形態に係る仮想通貨保全システム100を含む仮想通貨ネットワーク500を図1に示す。図1において、仮想通貨保全システム100は、仮想通貨ネットワークに接続されている。仮想通貨ネットワーク500は、好ましくはBTCのパブリック・ブロックチェーン・ネットワークである。仮想通貨ネットワーク500には、仮想通貨保全システム100と、BTC取引所AがBTCの交換サービスを制御する取引所サーバ200と、BTC取引所BがBTCの交換サービスを制御する取引所サーバ300と、BTC取引所CがBTCの交換サービスを制御する取引所サーバ400とが接続されている。
仮想通貨保全システム100における仮想通貨の保全スキームの概要を、図1及び図2に基づき説明する。BTC取引所Aの取引所サーバ200等にあるBTCは、分別管理のために仮想通貨保全システム100に移動される。移動されたBTCは、保全用ホットウォレット110に、BTC取引所ごとに一時的に保管される。次に、仮想通貨保全システム100は、要保全額又は顧客(利用者)持分額から予め定めた割合を保全用コールドウォレット120に移動し、ネットワークから遮断した状態で管理する。なお、要保全額とは、取引所からシステムに移動されたBTCのうち、顧客が所有権を有するBTCの顧客持分額に超過保全額を加えたものである。
仮想通貨保全システム100の制御部は、要保全額を下記式に基づき計算する。
[要保全額]=[顧客持分額]×[第1掛目率] (式1)
なお、第1掛目率(第1係数)は、好ましくは1.05〜1.3、より好ましくは1.1〜1.25とすることができる。
仮想通貨保全システム100は、要保全額に対する保全用コールドウォレット120で保全するBTCの保全額(CW保全額)を、下記の式(2)にしたがって決定する。
[CW保全額]=[要保全額]×[第2掛目率] (式2)
なお、(式2)において[要保全額]を[顧客持分額]とすることもできる。第2掛目率(第2係数)は、好ましくは0.7〜0.9、より好ましくは、0.75〜0.85、さらに好ましくは、約0.8とすることができる。
仮想通貨保全システム100における、要保全額の計算頻度(更新頻度)は、所定時間毎とすることができる。具体的には、計算頻度(更新頻度)は、リアルタイム(2〜3時間毎)から、1日1回(毎日、9時又は15時の時点等)の範囲で定めることができる。
(4)移転制限
仮想通貨保全システム100は、要保全額の不足の確定時に一定の期限を設定する。仮想通貨保全システム100は、要保全額の不足の確定時に、取引所サーバに送信された不足額の移転要求を送信する。この移転要求に対して、取引所サーバからの受領信号を一定の期限以内に仮想通貨保全システム100が確認できない場合には、仮想通貨保全システム100は、取引所サーバ及び仮想通貨保全システム100のオペレータに対し、アラートを自動的に送信し、BTCの移転を制限する。
図1の仮想通貨保全システム100が、取引所サーバ及び/又は外部システムと連携するための構成を、図3のブロック図を用いて説明する。仮想通貨保全システム100は、取引所サーバ200又は外部システム600との間のデータの送受信、及び各種データの処理を行う制御部130と、各種データ及びBTC残高(保全額)の管理を行うプライベート・ネットワーク140と、保全用ホットウォレット110及び保全用コールドウォレット120の間のBTCの移動を制御する第1端末装置150と、外部データベース等の外部システム600と通信する第2端末装置160とを備えている。
(1)取引所サーバからの移転連絡を契機に、制御部130(システム内の業務アプリケーション)からプライベート・ブロックチェーン142に対して送金等の移転リクエストを発行し、プライベート・ブロックチェーン142が送金等の移転トランザクションを生成する。
(2)プライベート・ブロックチェーン142の各ノード144内で移転トランザクションが共有され、決められた時間毎(例えば、1分〜3分毎、又は約1分毎)に、ブロック作成ノードを決定する。
(3)決定されたブロック作成ノードがブロックを生成する。生成されたブロックに基づき秘密鍵を生成する。
仮想通貨保全システム100が実行する保全不可チェックは、反社会的勢力及びマネーロンダリング対策であり、そのスキームは以下のとおりである。
(1)保全不可者の確認方法
仮想通貨保全システム100は、既存の外部システム(データベース)600(反社会的勢力照会システム610、及び/またはOFAC照会システム620)に、定期的(週に一回等)にアクセスして、保全不可者を確認するための保全不可チェックを実行する。
(2)保全不可者の仮想通貨の取扱方法
仮想通貨保全システム100は、保全不可者に該当した投資家(利用者)に係る仮想通貨分を、要保全額から控除し、取引所持ち分に切替て、保全用ホットウォレット110に保管する。
(3)保全不可チェックの更新頻度
仮想通貨保全システム100は、仮想通貨を保全用ホットウォレット110への受け入れ時に保全不可者の照会を実行せず、一時的に受け入れたのち、定期的にチェックし、保全不可者が発覚した時に、保全対象から除外する。
取引所の破綻時にける、仮想通貨の返却スキームは次のとおりに実行される。
仮想通貨保全システム100は、予め登録された各投資家に対して、利用者預り分の仮想通貨の移動予告又は移動承認を通知する。その後、仮想通貨保全システム100は、保全用ホットウォレット110から一括して利用者の端末装置のBTCアドレスに仮想通貨を送金するか、または引継先となる地の取引所に投資家情報・仮想通貨毎の付替を実施する。
仮想通貨保全システム100及び取引所200の間における、代表的な処理フローを図3を用いて説明する。ステップS301では、取引所Aの取引所サーバ200の制御部220が、仮想通貨保全システム100にBTC入出金履歴を送信すると、仮想通貨保全システム100の制御部130は、BTC入出金履歴(BTC入出金情報)に基づき、投資家資産登録を行う。投資家資産登録は、BTC入出金履歴(BTC入出金情報)から保全対象資産情報を収集し、投資家毎に保全対象資産の移動・残高情報を保管する。
仮想通貨保全システム100への外部からのハッキング等の攻撃に対しては、複数の防御手段を設けることで対応可能である。具体的には、第1防御手段として、API処理部170(アクセス制御部)で、IPアドレスのフィルタリングを行い、予め許可しているIPアドレス以外からのアクセスに関しては、仮想通貨保全システム100の内部データの参照を拒否するように設定することができる。また、第2防御手段として、アクセス可能なIPアドレスからのアクセスであっても、制御部130は、プライベート・ブロックチェーン142上で許可している範囲のノード144のみに、アクセスを許可することができる。
110 保全用ホットウォレット
120 保全用コールドウォレット
130 制御部
140 プライベートネットワーク
142 プライベート・ブロックチェーン
150 第1端末装置
160 第2端末装置
170 API処理部
200 取引所サーバ
210 取引所ウォレット
220 制御部
221 利用者端末装置
222 利用者端末装置
300 取引所サーバ
400 取引所サーバ
500 仮想通貨ネットワーク
600 外部システム
Claims (17)
- 仮想通貨の取引所サーバから移転された仮想通貨を保全するための仮想通貨保全システムであって、前記仮想通貨保全システムは、
前記取引所サーバから移転された仮想通貨を保全する保全用ホットウォレットと、
前記保全用ホットウォレットから前記仮想通貨の一部を移転して保全する保全用コールドウォレットと、
前記取引所サーバ及び前記仮想通貨保全システムの間における、前記仮想通貨の移転の承認処理を実行するプライベート・ネットワークとを備え、
前記仮想通貨保全システムは、顧客持分の仮想通貨に超過保全額の仮想通貨を加えた要保全額の予め定めた割合の仮想通貨を、前記保全用ホットウォレットから前記保全用コールドウォレットに移動する、仮想通貨保全システム。 - 請求項1に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記プライベート・ネットワークは、前記仮想通貨保全システムの外部からのアクセスが遮断又は制限されたプライベート・ブロックチェーンである、仮想通貨保全システム。 - 請求項2に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記プライベート・ブロックチェーンは、複数の端末装置から構成される、仮想通貨保全システム。 - 請求項3に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記承認処理は、前記複数の端末装置で複数鍵承認を用いて実行される、仮想通貨保全システム。 - 請求項3又は4に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記プライベート・ネットワークは、前記複数の端末装置を用いて、前記移転された仮想通貨を管理する、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記移転された仮想通貨は、当該仮想通貨の顧客毎に分別管理される、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記移転された仮想通貨は、当該仮想通貨の取引所毎に分別管理される、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記仮想通貨の保全不可者のチェックが所定間隔で実行される、仮想通貨保全システム。 - 請求項8に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記仮想通貨保全システムは、前記仮想通貨の顧客を前記保全不可者と判定した場合、前記保全不可者の預り額を、取引所持分の預り額として前記保全用コールドウォレットから前記保全用ホットウォレットに移動する、仮想通貨保全システム。 - 請求項8に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記仮想通貨保全システムは、前記仮想通貨の顧客を前記保全不可者と判定した場合、前記保全不可者の預り額の全額を前記保全用コールドウォレットから前記保全用ホットウォレットに移動する、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記要保全額は、前記仮想通貨の前記顧客持分の預り額に基づき決定される、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記超過保全額は取引所持分として管理される、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記要保全額は、前記顧客持分の前記預り額に第1係数を乗算することにより決定される、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記保全用ホットウォレット及び前記保全用コールドウォレットの間で、予め定めた保全比率に基づき、仮想通貨が保全される、仮想通貨保全システム。 - 請求項14に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記保全用コールドウォレットの保全額は、前記仮想通貨の前記顧客持分の預り額に、第2係数を乗算することにより決定される、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至15のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記仮想通貨保全システムは、前記取引所サーバとの通信に際し、IPアドレスのフィルタリングを実行する、仮想通貨保全システム。 - 請求項1乃至16のいずれか一項に記載の仮想通貨保全システムにおいて、
前記仮想通貨保全システムは、前記仮想通貨保全システムにアクセス可能なIPアドレスからのアクセスであっても、前記プライベート・ネットワーク上で予め許可している範囲で、前記プライベート・ネットワークへのアクセスを許可する、仮想通貨保全システム。
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