JP6715001B2 - 食品検査システム及び食品検査方法 - Google Patents

食品検査システム及び食品検査方法 Download PDF

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本発明は、食品中の毛髪を検出するための食品検査システム及び食品検査方法に関するものである。
食品の製造過程やパッキング過程において、作業者の毛髪(頭髪、眉毛、まつ毛など)が食品に付着する場合がある。このように、食品に毛髪が付着した状態のまま出荷されることは、衛生管理の観点から好ましくない。そこで、従来から、食品に混入した異物を検出するための異物検出装置が各種提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特許文献1に例示されるような異物検出装置の多くは、食品の画像を撮影し、その画像を二値化処理してから、画像に含まれる異物を検出するための処理を行う。すなわち、画像を二値化処理して、画像中の白色に近い領域と黒色に近い領域とを区別することにより、黒色に近い異物を検出しやすくしている。
特表2008−541007号公報
しかしながら、異物の中でも毛髪を検出することは特に難しく、食品に毛髪が付着した状態のまま出荷されてしまうケースを確実に防止することは困難であった。人間が肉眼で食品を確認すれば毛髪が付着していると容易に判別できるような場合であっても、上記のような従来の画像処理では、毛髪を確実に検出することができない場合があった。
その理由として、人間の目からの情報と、実際に見えるもの(脳が認識する情報)とが、必ずしも一致しないということが考えられる。すなわち、画像を二値化する処理は、人間が脳で認識する方法とは大きくかけ離れた処理であるため、白色に近い領域と黒色に近い領域とを区別することはできても、毛髪であるか否かを正確に検出することは困難であり、むしろ二値化処理を行うことで毛髪であるか否かの判断が難しくなっているとも考えられる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、食品中の毛髪をより正確に検出することができる食品検査システム及び食品検査方法を提供することを目的とする。
本発明に係る食品検査システムは、食品中の毛髪を検出するための食品検査システムであって、撮影部と、コントラスト演算部と、毛髪検出部とを備える。前記撮影部は、食品の画像を撮影する。前記コントラスト演算部は、前記撮影部により撮影された画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを算出する。前記毛髪検出部は、前記コントラスト演算部により算出されたコントラストに基づいて、前記撮影部により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出する。
このような構成によれば、撮影部により撮影された画像に対して、二値化処理が行われるのではなく、画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラスト(差)が算出されることにより、そのコントラストに基づいて、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。これにより、絶対値ではなく相対値を用いて毛髪の画像を検出することができるため、食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
前記コントラスト演算部は、赤(R)、緑(G)、青(B)、色相(H)、彩度(S)及び明度(V)のうち少なくとも1つの要素について、注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを算出してもよい。
このような構成によれば、RGB及びHSVに含まれる少なくとも1つの要素について、画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストが算出される。これらの要素は、人間が目からの情報を処理する際の重要な要素であるため、当該要素を用いることによって、食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
前記食品検査システムは、検査対象となる食品の種別の入力を受け付ける食品種別入力受付部をさらに備えていてもよい。この場合、前記コントラスト演算部は、前記食品種別入力受付部により入力が受け付けられた食品の種別に応じて選択される前記少なくとも1つの要素について、注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを算出してもよい。
このような構成によれば、食品種別入力受付部により入力が受け付けられた検査対象となる食品の種別に応じて、RGB及びHSVに含まれる少なくとも1つの要素を適切に選択し、その要素を用いて食品中の毛髪をより正確に検出することができる。例えば、食品の種別が赤い肉である場合には、青(B)の要素を用いることにより、食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
前記食品検査システムは、前記コントラスト演算部により算出されたコントラストが閾値以上の注目領域を輪郭領域として抽出する輪郭領域抽出部をさらに備えていてもよい。この場合、前記毛髪検出部は、前記輪郭領域抽出部により抽出された輪郭領域に基づいて、前記撮影部により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出してもよい。
このような構成によれば、絶対値ではなく相対値を用いて輪郭領域を良好に抽出することができるため、抽出された輪郭領域に基づいて、食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
前記食品検査システムは、毛髪のサンプル画像を記憶するサンプル画像記憶部をさらに備えていてもよい。この場合、前記毛髪検出部は、前記輪郭領域抽出部により抽出された輪郭領域の画像を、前記サンプル画像記憶部に記憶されているサンプル画像と比較することにより、前記撮影部により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出してもよい。
このような構成によれば、輪郭領域の画像が毛髪のサンプル画像と比較されることにより、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。人間は、自らの記憶との対比によって毛髪を認識するため、本発明によれば、人間の認識方法と同様の処理を用いて食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
前記毛髪検出部は、前記輪郭領域抽出部により抽出された輪郭領域の画像の直線性に基づいて、前記撮影部により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出してもよい。
このような構成によれば、輪郭領域の画像が直線に近いか否かに基づいて、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。人間は、輪郭領域が直線に近い場合は毛髪である可能性が高いと認識する傾向があるため、本発明によれば、人間の認識方法と同様の処理を用いて食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
前記毛髪検出部は、前記輪郭領域抽出部により抽出された輪郭領域の画像の画素数及び輪郭領域の内側の画素数に基づいて、前記撮影部により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出してもよい。
このような構成によれば、輪郭領域の画像の画素数(周囲長L)、及び、輪郭領域の画素数と輪郭領域の内側の画素数との和(面積S)をカウントすることにより、画像の周囲長Lと面積Sとの比(L/S)が大きいか否かに基づいて、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。人間は、L/Sの値が大きい場合は毛髪である可能性が高いと認識する傾向があるため、本発明によれば、人間の認識方法と同様の処理を用いて食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
本発明に係る食品検査方法は、食品中の毛髪を検出するための食品検査方法であって、撮影ステップと、コントラスト演算ステップと、毛髪検出ステップとを備える。前記撮影ステップでは、食品の画像を撮影する。前記コントラスト演算ステップでは、前記撮影ステップにより撮影された画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを算出する。前記毛髪検出ステップでは、前記コントラスト演算ステップにより算出されたコントラストに基づいて、前記撮影ステップにより撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出する。
本発明の一実施形態に係る食品検査システムの構成例を示した概略図である。 モバイル端末の電気的構成の一例を示したブロック図である。 撮影部により撮影された画像の一例である。 図3Aの画像から輪郭領域抽出部が輪郭領域を抽出することにより得られた画像の一例である。 図3Bの画像に基づいて毛髪検出部が毛髪の画像を検出するための処理を行った画像の一例である。 撮影部により撮影された画像の他の例である。 図4Aの画像から輪郭領域抽出部が輪郭領域を抽出することにより得られた画像の一例である。 図4Bの画像に基づいて毛髪検出部が毛髪の画像を検出するための処理を行った画像の一例である。 撮影部により撮影された画像のさらに他の例である。 図5Aの画像から輪郭領域抽出部が輪郭領域を抽出することにより得られた画像の一例である。 図5Bの画像に基づいて毛髪検出部が毛髪の画像を検出するための処理を行った画像の一例である。 制御部による処理の流れを示したフローチャートである。 制御部による処理の第1変形例を示したフローチャートである。 制御部による処理の第2変形例を示したフローチャートである。
図1は、本発明の一実施形態に係る食品検査システムの構成例を示した概略図である。この食品検査システムは、食品Fの表面に付着している毛髪(頭髪、眉毛、まつ毛など)を検出するためのシステムであって、コンベア1上を食品Fが搬送される過程で、当該食品Fに対する検査が行われる。食品Fは、例えばトレーT上に載置された状態でコンベア1上を搬送され、検査後にラップWによりパッキングされた後、出荷される。
この食品検査システムでは、例えばモバイル端末10を用いて食品Fに対する検査が行われる。具体的には、モバイル端末10を用いてコンベア1上の食品Fが撮影され、その撮影された画像に基づいてモバイル端末10内で演算が行われることにより、食品Fの検査が行われる。なお、モバイル端末10とは、小型ノートパソコン、スマートフォン又はタブレット端末などを含む概念である。
モバイル端末10は、コンベア1の上方に間隔を隔てて配置される。モバイル端末10の周囲はハウジング2により囲まれており、当該ハウジング2内には、モバイル端末10の他に照明3などが配置されている。検査中は、照明3からの光で食品Fを照らしながら、モバイル端末10による撮影が行われる。ただし、モバイル端末10に備えられた照明(図示せず)を用いて食品Fを照らすような構成であってもよい。
図2は、モバイル端末10の電気的構成の一例を示したブロック図である。モバイル端末10には、例えば制御部11、操作部12、撮影部13、記憶部14及び音声出力部15などが備えられている。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む構成であり、CPUがプログラムを実行することにより、食品種別入力受付部111、コントラスト演算部112、輪郭領域抽出部113、毛髪検出部114及び検出結果出力部115などとして機能する。
操作部12は、例えば表示画面に備えられたタッチパネルにより構成されている。ただし、タッチパネルに限らず、操作ボタンなどにより操作部が構成されていてもよい。撮影部13は、例えばCMOSイメージセンサにより構成されているが、これに限られるものではない。記憶部14は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などにより構成されている。音声出力部15は、スピーカ又はイヤホンジャックなどにより構成されている。
食品Fの検査を行う際には、コンベア1上の食品Fの画像が撮影部13により撮影される。このようにして得られた画像(動画)に対して制御部11が処理を行うことにより、食品F中の毛髪が検出される。具体的には、まず、コントラスト演算部112により、撮影された動画を構成する画像中の各画素について、各画素に隣接する周辺画素との間のコントラストを算出する処理が行われる。
すなわち、撮影された画像中の各画素が注目画素(画像処理の対象となる画素)として順次選択され、その注目画素と、当該注目画素の周囲を取り囲む8つの周辺画素とのコントラストが算出される。コントラストとしては、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)、色相(H)、彩度(S)及び明度(V)のうち少なくとも1つの要素についての差が算出される。この例では、各画素を注目領域(注目画素)、当該注目領域に隣接する各画素を周辺領域(周辺画素)として、コントラストが算出されるような構成について説明するが、複数の画素を注目領域、当該注目領域に隣接する複数の画素を周辺領域として、コントラストが算出されるような構成であってもよい。
食品種別入力受付部111は、作業者による操作部12の操作に基づいて、検査対象となる食品Fの種別の入力を受け付ける。作業者は、例えばモバイル端末10の表示画面に表示される複数種類の食品Fの種別の中から、検査対象に対応する種別を選択することができる。食品Fの種別は、例えば肉、魚、弁当などの種別であってもよいし、肉の中でも鶏肉、豚肉といったように細分化された種別や、鶏肉の中でもムネ肉、ささみ、手羽元、手羽中といった部位に細分化された種別などであってもよい。
コントラスト演算部112は、食品種別入力受付部111により入力が受け付けられた食品Fの種別に応じて選択される赤(R)、緑(G)、青(B)、色相(H)、彩度(S)及び明度(V)の少なくとも1つの要素について、各注目画素と、当該注目画素に対する周辺画素とのコントラストを算出する。例えば、食品Fの種別が赤い肉である場合には、B(青)の要素についてコントラストが算出される。具体的には、例えば下記の態様でコントラストを算出することができる。
(1)鶏肉・豚肉・鮭切り身などのピンク色、又は、揚げ物などの茶色に対しては、青(B)の要素についてコントラストを算出する。
(2)青背の魚などの青色に対しては、赤(R)の要素についてコントラストを算出する。
(3)葉物などの緑色に対しては、明度(V)及び青(B)の要素についてコントラストを算出する。
(4)弁当は、ご飯の白い部分と、おかずの部分などの食品種別で、コントラストを算出する要素と閾値を、区分けして調べる。
(5)鮭の切り身(ピンク)とコロッケ(茶色)が隣接している場合であっても、同じ要素についてコントラストを算出するので、区分けして調べる必要がなく、一度に調べることができる。
輪郭領域抽出部113は、コントラスト演算部112により算出されたコントラストが閾値以上の注目画素を輪郭画素として抽出する。ただし、複数の画素を注目領域、当該注目領域に隣接する複数の画素を周辺領域として、コントラストが算出されるような構成の場合には、コントラストが閾値以上の注目領域(複数の画素)を輪郭領域として抽出してもよい。この輪郭領域抽出部113の処理により、食品F中に毛髪が含まれている場合には、その毛髪の輪郭領域が抽出されることとなるが、毛髪以外の輪郭領域が抽出される場合もある。
そこで、毛髪検出部114は、輪郭領域抽出部113により抽出された輪郭領域に対して、毛髪以外の輪郭領域に対応する画素を取り除くための処理を行った上で、食品F中の毛髪を検出する。毛髪以外の画素を取り除くための処理としては、例えば下記(1)〜(3)などを例示することができる。
(1)毛髪は細長く、広い面積を有していないため、輪郭領域により囲まれた領域が広い面積を有するような領域の画素は取り除く
(2)トレーTや肉の脂身などの白色部分との境界の画素は、彩度の差が大きいため取り除く。
(3)浮遊画素は毛髪を構成しないため取り除く。
このようにして毛髪以外の画素を取り除いた後、毛髪検出部114は、得られた画像に対して平滑化処理を行い、その画像に含まれる輪郭領域に基づいて、撮影部13により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出する。本実施形態では、毛髪のサンプル画像として、各種長さ及び各種形状からなる複数のサンプル画像が記憶部14に予め記憶されており、毛髪検出部114は、輪郭領域抽出部113により抽出された輪郭領域の画像を、記憶部14に記憶されているサンプル画像と比較することにより、その一致度が閾値以上の画像を毛髪の画像として検出する。
毛髪検出部114による検出結果は、検出結果出力部115により出力される。具体的には、毛髪検出部114により毛髪が検出された場合に、検出結果出力部115は、音声出力部15を介して警告音を出力させる。ただし、警告音に限らず、検出結果出力部115から出力される信号に基づいて、コンベア1が停止されたり、ランプ(図示せず)が点灯又は点滅されたりするような構成であってもよい。
毛髪検出部114による検出結果は、サーバ(図示せず)に送信されてもよい。サーバには、検出結果だけでなく、得られた画像が保存されることにより、生産履歴として蓄積されてもよい。モバイル端末10からサーバへのデータ送信は、モバイル端末10に備えられた無線通信機能を用いて行うことができる。
図3Aは、撮影部13により撮影された画像の一例である。図3Bは、図3Aの画像から輪郭領域抽出部113が輪郭領域を抽出することにより得られた画像の一例である。図3Cは、図3Bの画像に基づいて毛髪検出部114が毛髪の画像を検出するための処理を行った画像の一例である。図4Aは、撮影部13により撮影された画像の他の例である。図4Bは、図4Aの画像から輪郭領域抽出部113が輪郭領域を抽出することにより得られた画像の一例である。図4Cは、図4Bの画像に基づいて毛髪検出部114が毛髪の画像を検出するための処理を行った画像の一例である。図5Aは、撮影部13により撮影された画像のさらに他の一例である。図5Bは、図5Aの画像から輪郭領域抽出部113が輪郭領域を抽出することにより得られた画像の一例である。図5Cは、図5Bの画像に基づいて毛髪検出部114が毛髪の画像を検出するための処理を行った画像の一例である。
図3B、図4B及び図5Bに示すように、輪郭領域抽出部113により輪郭領域を抽出したときには、毛髪の輪郭領域を抽出することができるが、毛髪以外の輪郭領域も抽出されてしまう。このような画像に対して、毛髪検出部114が毛髪以外の画素を取り除く処理を行うことにより、図3C、図4C及び図5Cに示すように毛髪の画像が判別しやすくなり、当該画像に基づいて毛髪の画像が検出される。
以上のように、本実施形態では、撮影部13により撮影された画像に対して、二値化処理が行われるのではなく、画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラスト(差)が算出されることにより、そのコントラストに基づいて、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。これにより、絶対値ではなく相対値を用いて毛髪の画像を検出することができるため、食品F中の毛髪をより正確に検出することができる。
特に、本実施形態では、RGB及びHSVに含まれる少なくとも1つの要素について、画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストが算出される。これらの要素は、人間が目からの情報を処理する際の重要な要素であるため、当該要素を用いることによって、食品F中の毛髪をより正確に検出することができる。
また、本実施形態では、食品種別入力受付部111により入力が受け付けられた検査対象となる食品の種別に応じて、RGB及びHSVに含まれる少なくとも1つの要素を適切に選択し、その要素を用いて食品F中の毛髪をより正確に検出することができる。例えば、食品Fの種別が赤い肉である場合には、青(B)の要素を用いることにより、食品F中の毛髪をより正確に検出することができる。
さらに、本実施形態では、輪郭領域の画像が毛髪のサンプル画像と比較されることにより、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。人間は、自らの記憶との対比によって毛髪を認識するため、本実施形態によれば、人間の認識方法と同様の処理を用いて食品F中の毛髪をより正確に検出することができる。
図6は、制御部11による処理の流れを示したフローチャートである。食品F中の毛髪を検出する際には、まず、撮影部13により食品Fの画像が撮影される(ステップS101:撮影ステップ)。そして、撮影された画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストが算出され(ステップS102:コントラスト演算ステップ)、算出されたコントラストが閾値以上の注目領域が輪郭領域として抽出される(ステップS103:輪郭領域抽出ステップ)。
その後、抽出された輪郭領域のうち毛髪以外の輪郭領域に対応する画素が取り除かれ(ステップS104)、得られた画像に対して平滑化処理が行われる(ステップS105)。これにより、毛髪の画像が判別しやすくなり、記憶部14に記憶されているサンプル画像との比較によって、撮影部13により撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される(ステップS106)。
上記ステップS104〜S106の処理は、毛髪検出ステップを構成している。この毛髪検出ステップによる検出結果が音声出力部15などを介して出力されることにより(ステップS107)、食品F中に毛髪が含まれている場合には、その旨が作業者に報知されることとなり、そのまま食品Fが出荷されることを未然に防止できる。
図7は、制御部11による処理の第1変形例を示したフローチャートである。この例におけるステップS201〜S204までの処理は、図6のステップS101〜S104までの処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
この例では、抽出された輪郭領域のうち毛髪以外の輪郭領域に対応する画素が取り除かれた後(ステップS204)、得られた画像における輪郭領域の画像の直線性に基づいて、撮影部13により撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される(ステップS205)。直線性とは、直線に近いか否かを意味しており、直線又は滑らかな曲線の線分は直線性が高い(直線に近い)。例えば、輪郭領域の画像における曲率半径が最も小さい部分について、その曲率半径が所定の閾値以上であれば、当該輪郭領域の画像は直線に近い(直線性が高い)。すなわち、輪郭領域の直線度が算出され、その直線度が閾値と比較されることにより、輪郭領域の画像が直線に近ければ毛髪と判断され、直線に近くなければ毛髪以外の画像と判断される。ただし、このような方法に限らず、例えば直線性が高い画像を複数記憶しておき、これらの画像と得られた輪郭領域の画像との比較(パターンマッチング)によって、毛髪の画像を検出してもよい。
上記ステップS204及びS205の処理は、毛髪検出ステップを構成している。この毛髪検出ステップによる検出結果が音声出力部15などを介して出力されることにより(ステップS206)、食品F中に毛髪が含まれている場合には、その旨が作業者に報知されることとなり、そのまま食品Fが出荷されることを未然に防止できる。
この例では、輪郭領域の画像が直線に近いか否かに基づいて、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。人間は、輪郭領域が直線に近い場合は毛髪である可能性が高いと認識する傾向があるため、本実施形態によれば、人間の認識方法と同様の処理を用いて食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
図8は、制御部11による処理の第2変形例を示したフローチャートである。この例におけるステップS301〜S304までの処理は、図6のステップS101〜S104までの処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
この例では、抽出された輪郭領域のうち毛髪以外の輪郭領域に対応する画素が取り除かれた後(ステップS304)、得られた画像における輪郭領域の画像の画素数がカウントされる(ステップS305)。このようにしてカウントされた輪郭領域の画像の画素数は、画像の周囲長Lに相当する。そして、輪郭領域の内側の画素数がカウントされる(ステップS306)。ステップS305でカウントされた輪郭領域の画素数と、ステップS306でカウントされた輪郭領域の内側の画素数との和は、画像の面積Sに相当する。その後、画像の周囲長Lと面積Sの比(L/S)が閾値と比較されることにより、撮影部13により撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される(ステップS307)。すなわち、L/Sの値が閾値以上であれば毛髪と判断され、閾値未満であれば毛髪以外の画像と判断される。
上記ステップS304〜S307の処理は、毛髪検出ステップを構成している。この毛髪検出ステップによる検出結果が音声出力部15などを介して出力されることにより(ステップS308)、食品F中に毛髪が含まれている場合には、その旨が作業者に報知されることとなり、そのまま食品Fが出荷されることを未然に防止できる。
この例では、画像の周囲長Lと面積Sの比(L/S)が大きいか否かに基づいて、撮影された画像に含まれる毛髪の画像が検出される。人間は、L/Sの値が大きい場合は毛髪である可能性が高いと認識する傾向があるため、本実施形態によれば、人間の認識方法と同様の処理を用いて食品中の毛髪をより正確に検出することができる。
以上の実施形態では、モバイル端末10に備えられた制御部11及び撮影部13を用いて食品F中の毛髪が検出されるような構成について説明した。しかし、モバイル端末10を用いるような構成に限らず、例えば制御部11及び撮影部13がそれぞれ個別に設けられた構成などであってもよい。
また、以上の実施形態では、コンベア1上を搬送される食品Fに対して検査が行われるような構成について説明した。しかし、コンベア1を用いるような構成に限らず、例えば作業者が食品Fを検査位置に手動でセットすることにより、その食品Fに対して検査が行われるような構成などであってもよい。
さらに、以上の実施形態では、食品Fに対する検査が自動で行われるような食品検査システムについて説明したが、作業者が手動で食品Fに対する検査を行うような構成においても本発明を適用することが可能である。
1 コンベア
2 ハウジング
3 照明
10 モバイル端末
11 制御部
12 操作部
13 撮影部
14 記憶部
15 音声出力部
111 食品種別入力受付部
112 コントラスト演算部
113 輪郭領域抽出部
114 毛髪検出部
115 検出結果出力部
F 食品
T トレー
W ラップ

Claims (6)

  1. 食品中の毛髪を検出するための食品検査システムであって、
    食品の画像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部により撮影された画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを画素ごとに算出するコントラスト演算部と、
    前記コントラスト演算部により算出されたコントラストに基づいて、前記撮影部により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出する毛髪検出部と
    前記コントラスト演算部により算出されたコントラストが閾値以上の注目領域を輪郭領域として抽出する輪郭領域抽出部とを備え
    前記毛髪検出部は、前記輪郭領域抽出部により抽出された輪郭領域の画像の画素数及び輪郭領域の内側の画素数に基づいて、前記撮影部により撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出することを特徴とする食品検査システム。
  2. 前記コントラスト演算部は、赤(R)、緑(G)、青(B)、色相(H)、彩度(S)及び明度(V)のうち少なくとも1つの要素について、注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを算出することを特徴とする請求項1に記載の食品検査システム。
  3. 検査対象となる食品の種別の入力を受け付ける食品種別入力受付部をさらに備え、
    前記コントラスト演算部は、前記食品種別入力受付部により入力が受け付けられた食品の種別に応じて選択される前記少なくとも1つの要素について、注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを算出することを特徴とする請求項2に記載の食品検査システム。
  4. 前記毛髪検出部は、輪郭領域の画像の画素数を周囲長Lとしてカウントし、輪郭領域の画像の画素数と輪郭領域の内側の画素数との和を面積Sとしてカウントするとともに、L/Sの値が閾値以上であれば毛髪と判断し、前記閾値未満であれば毛髪以外の画像と判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の食品検査システム。
  5. 食品中の毛髪を検出するための食品検査方法であって、
    食品の画像を撮影する撮影ステップと、
    前記撮影ステップにより撮影された画像中の注目領域と当該注目領域に対する周辺領域とのコントラストを画素ごとに算出するコントラスト演算ステップと、
    前記コントラスト演算ステップにより算出されたコントラストに基づいて、前記撮影ステップにより撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出する毛髪検出ステップと
    前記コントラスト演算ステップにより算出されたコントラストが閾値以上の注目領域を輪郭領域として抽出する輪郭領域抽出ステップとを備え
    前記毛髪検出ステップでは、前記輪郭領域抽出ステップにより抽出された輪郭領域の画像の画素数及び輪郭領域の内側の画素数に基づいて、前記撮影ステップにより撮影された画像に含まれる毛髪の画像を検出することを特徴とする食品検査方法。
  6. 前記毛髪検出ステップでは、輪郭領域の画像の画素数を周囲長Lとしてカウントし、輪郭領域の画像の画素数と輪郭領域の内側の画素数との和を面積Sとしてカウントするとともに、L/Sの値が閾値以上であれば毛髪と判断し、前記閾値未満であれば毛髪以外の画像と判断することを特徴とする請求項5に記載の食品検査方法。
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