JP6714259B2 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、測定装置及び測定方法に関し、特に流路を流れる試料を測定するための測定装置に関する。
測定装置の一例として、流路中を流れる細胞や微生物などの試料に、レーザー光を照射し、当該試料から発せられた蛍光や散乱光の強度を検出することで、試料の性質を定量化するフローサイトメーターが知られている(例えば、特許文献1)。このフローサイトメーターにより、試料を個々に測定したり、分取したりすることができる。フローサイトメーターは、試料にレーザー光を照射するレーザー照射部と、1つ1つの試料毎に、当該試料から発せられた蛍光や散乱光の強度を検出する光学検出器が必要である。
特開2012−21863号公報
上記したフローサイトメーターは、レーザー照射部や、光学検出器が流路毎に必要になるため、装置が大型化してしまう、という懸念がある。
そこで本発明は、より簡素化することができる測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る測定装置は、電荷を計測する測定部を備える測定装置において、前記測定部は、誘電泳動力によりゲート絶縁膜付近に試料を引き寄せる少なくとも2つの電極と、前記試料から排出される電荷を、前記ゲート絶縁膜を通じて計測する電界効果トランジスタとを有することを特徴とする。
本発明に係る測定方法は、誘電泳動力によりゲート絶縁膜付近に液体中の試料を引き寄せるステップと、前記試料から排出される電荷を、前記ゲート絶縁膜を通じて計測するステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、流路の底部に形成された測定部によって電気的に試料の性質を測定することにより、従来の光学的測定装置のようにレーザー照射部や、光学検出器を省略できるので、その分、簡素化することができる。
本実施形態に係る測定装置の構成を模式的に示す平面図である。 図1におけるA−A断面の部分拡大図であり、回路構成を模式的に示す図である。 本実施形態に係る測定装置の使用状態を模式的に示す部分拡大断面図である。 本実施形態に係る測定装置の変形例の構成を模式的に示す平面図である。 本実施形態に係る測定装置の別の変形例の構成を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に係る測定装置で試料を測定した結果を示すグラフであり、図6Aは癌細胞、図6Bは正常細胞を測定した結果である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(全体構成)
図1に示す測定装置10Aは、測定部12と、試料20を含む液体を前記測定部12上に供給する流路18とを備える。試料20は、細胞や微生物などの生体微小粒子、マイクロビーズなどである。測定部12は、ゲート絶縁膜28を有し、試料20から排出される電荷を計測する電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)14と、誘電泳動力により前記ゲート絶縁膜28付近に前記試料20を引き寄せる2つの電極16とを有する。流路18の内空間の大きさは、適宜選択することができるが、例えば幅及び高さがいずれも20μm〜100μm程度が好ましい。流路18の内空間は、幅方向断面が、四角形であるだけでなく、円形であってもよい。電極16は、流路18の短手方向に対向して設けられ、平面視において略台形状を有し、流路の側部から中心に向かって先細となるように形成されている。液体としては、DEP(Dielectrophoresis)液、細胞培養溶液、pH7程度の緩衝溶液を用いることができる。
試料20から排出される電荷としては、細胞膜や細胞から排出されるイオン・イオン性分子、細胞以外の粒子から排出されるイオンなどが挙げられる。細胞膜から排出されるイオン・イオン性分子は、例えば、細胞膜に存在する糖鎖、具体的には癌細胞に多く発現するシアリル酸を含む糖鎖がある。また再生医療用の軟骨細胞表面に存在する硫酸基を有するプロテオグリカン、癌細胞の膜タンパク質で、特にE-cadherin発現量が腫瘍における細胞の多様化と転移に関わる膜たんぱく質がある。細胞から排出されるイオン・イオン性分子は、例えば、細胞の呼吸により排出されるCO濃度変化がもたらす水素イオン、細胞の代謝で排出される乳酸、白血病幹細胞から排出されるヒスタミンなどがある。細胞以外の粒子から排出されるイオンは、例えば、マイクロビーズ表面での抗原・抗体反応、DNA分子認識反応、種々の生体分子認識反応などによって排出されるイオンがある。
FET14は、流路18の幅方向の略中央に形成されており、流路18の上流側にソース24、下流側にドレイン26が配置されている。FET14上にゲート絶縁膜28を介して電極16が形成されている。電極16は、FET14のチャネルを挟んで、流路18の幅方向の両側にそれぞれ設けられている。電極16は、高い導電性を有する材料で形成することが好ましく、例えば、金、銀、銅などで形成することができる。電極16は、図示しないが、特定の周波数の交流電圧を印加する電源に電気的に接続されている。電極16に電源から特定の周波数の交流電圧が印加されることにより、電極16間に不均一な電場、すなわち電場強度に勾配を有する電場が生じる。
測定部12は、図2に示すように、流路18の底部に形成されている。FET14は、半導体基板22と、半導体基板22の表面に形成されたソース24及びドレイン26と、ソース24及びドレイン26上に形成されたゲート絶縁膜28とを備える。FET14は、n−MOS、p−MOSのいずれも使用することができる。
半導体基板22は、Si、Ga、As、ITO、IGZO、IZO等で形成してもよいし、有機半導体、炭素半導体(例えば、カーボンナノチューブ、グラフェン半導体、ダイヤモンド半導体等)等を用いてもよい。ゲート絶縁膜28は、SiO、Si(SiN)、Ta、Al等の酸化物又は窒化物で形成することができる。
ソース24とドレイン26は、電源34及び電流計36が電気的に接続されており、ソース24からドレイン26へ流れるドレイン電流を計測するように形成されている。ゲート絶縁膜28上の電荷密度が変化すると、ドレイン電流の大きさが変化する。すなわちドレイン電流を一定に保つためには、ゲート絶縁膜28上の電荷密度の変化に伴いゲート電圧を変化させる必要がある。FET14は、このゲート電圧の変化を計測することにより、ゲート絶縁膜28上の電荷密度の変化を電気的に計測する。
この際、本図に示すように参照電極32が用いられる。参照電極32は、FET14における基準電位であり、流路18において液体と電気的に接続される。
(作用及び効果)
上記のように構成された測定装置10Aにおいて、無数の試料20を含む液体を流路18上流から下流に向かって所定の流速で流す。試料20は所定の間隔をあけ、一列で流路18を通って測定部12付近に到達する。電極16間には、印加された特定周波数の交流電圧によって不均一な電場が生じている。測定部12付近に到達した試料20は、電場によって分極し、周囲の液体の分極と電場の勾配によって生じた誘電泳動力により、電極16間に引き寄せられ、チャネルのゲート絶縁膜28に近づく(図3)。誘電泳動力は、電場の不均一の程度、すなわち一対の電極16間の電場強度勾配、つまり電気力線の密度の変化量で決まる。
試料20がゲート絶縁膜28に近づき、当該試料20から電荷が排出されている場合、当該電荷がゲート絶縁膜28に帯電する。ゲート絶縁膜28表面に電荷が帯電することにより、ゲート絶縁膜28上の電荷密度が変化する。FET14は、ゲート絶縁膜28上の電荷密度の変化に伴うゲート電圧の変化を計測する。これにより測定装置10Aは、当該試料20の性質を測定することができる。
液体は所定の流速で流れているので、試料20は、誘電泳動力によりチャネルのゲート絶縁膜28に一旦近づいた後、再び液体の流れに乗って下流へと流れる。測定装置10Aは、所定の間隔で流路18を流れてくる無数の試料20に対し、所定の間隔で1つずつ連続的に測定する。なお、測定装置10Aは、電極16間に印加されている電圧を止めることにより、試料20を液体の流れに乗って下流へと流すこととしてもよい。これにより測定装置10Aは、誘電泳動力によりチャネルのゲート絶縁膜28に一旦近づけた試料20を、液体の流れにより円滑に戻すことができる。
本実施形態に係る測定装置10Aは、流路18の底部に形成された測定部12によって電気的に試料20の性質を測定することにより、従来の光学的測定装置のようにレーザー照射部や、光学検出器を省略できるので、その分、簡素化することができる。
測定装置10Aは、所定の流速で流れる液体中の試料20を、誘電泳動力によりFET14で電荷を測定できるようにチャネルのゲート絶縁膜28に近づけることにより、試料20を傷つけずに測定することができる。また測定装置10Aは、試料20を、誘電泳動力によりチャネルのゲート絶縁膜28に一旦近づけて電荷を計測した後、再び液体の流れに乗って下流へと流すので、短時間で試料20毎の性質を測定することができる。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、チャネルにおけるゲート絶縁膜28上に、試料20の性質を特徴づける特徴物質と結合し、電荷を排出する識別物質を有する識別膜(図示しない)を設けてもよい。特徴物質は、癌細胞の表面に存在するシアリル酸ルイスX糖鎖(下記(化1))や、シアリル酸ルイスA糖鎖(下記(化2))が適用される。
Figure 0006714259
Figure 0006714259
なお、上記化学式中、NeuAcはN-acetylneuramic acid(siarylic acid), Galはgalactose, GlcNAcはN-acerylglucosamine, Fucはfucoseである。
識別膜は、いわゆる分子鋳型であって、基材と識別物質とを有する。基材は、親水性ポリマーで形成されている。親水性ポリマーとは親水性の官能基(水酸基、カルボキシル基)を有するポリマーであり、ハイドロゲル、紙、高吸水性ポリマー(SAP:Superabsorbent Polymer)等である。
ハイドロゲルは、親水性高分子鎖間が架橋されて多量の水を保持し、吸水性に優れるゲル状材料であり、例えば、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(Poly−HEMA、ポリメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとも称する。)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。Poly−HEMAは、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)のホモポリマーであってもよく、他のモノマー(例えば、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセロールメタクリレート(GMA)等)とのコポリマーであってもよい。なお、Poly−HEMAは、コポリマーとした方がより含水率が高くなる傾向にある。また、PVPとしては、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)のホモポリマーであってもよく、NVPを主成分として、HEMA、メチルメタクリレート(MMA)等と架橋剤を加えて重合したコポリマーであってもよい。
紙は、植物繊維その他の繊維を膠着させて製造される。植物繊維は、セルロース、ヘミセルロース、リグニンから構成される。セルロースは、多数有する水酸基同士が水素結合により結合する性質を有しており、これにより紙を構成する植物繊維同士がくっつき合う。また、その他の繊維としては、鉱物、金属、合成樹脂等を繊維状にしたもの等が挙げられるが、識別物質をより強固に固定するという観点から、植物繊維(セルロース)で形成された紙が好ましい。
SAPは、自重の数百倍から数千倍までの水を吸収及び保持することができる高分子である。SAPとしては、アクリル酸の重合体を用いることができる。アクリル酸の重合体は、カルボキシル基を多数有するため、親水性が高く、さらに細目構造に架橋させ、ナトリウム塩の形とすると高い吸水性を持つゲルとなる。
その他の親水性ポリマーとしては、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)などのセルロース誘導体;アルギン酸、ヒアルロン酸、アガロース、デンプン、デキストラン、プルラン等の多糖類及びその誘導体;カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸等のホモポリマー、当該ホモポリマーと多糖類等との共重合体、及び当該ホモポリマーを構成するモノマーと他のモノマーとの共重合体;コラーゲン、ゼラチン等のタンパク質及びその誘導体;ヘパリン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、デキストラン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパラン硫酸等のグリコサミノグリカン、キチン、キトサン等の多糖類やムコ多糖類を挙げることができる。
さらには、1−ビニル−2−ピロリジノン、プロぺノン酸2−メチルエステル、モノメタクリロイルオキシエチルフタレート、アンモニウムスルファトエチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−(メタクリロイルオキシエチル)−2−(トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート等の親水性ポリマーを用いてもよい。
上記例示した親水性ポリマーは、単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤としては、公知のラジカル重合促進剤を適時選択して用いることができる。好ましくは水溶性または水分散性を有し、系全体に均一に含まれるものが好ましく用いられる。具体的には、重合開始剤として、水溶性の過酸化物、例えばペルオキソ二硫酸カリウムやペルオキソ二硫酸アンモニウム、水溶性のアゾ化合物、例えばVA−044、V−50、V−501(いずれも和光純薬工業株式会社製)の他、Fe2+と過酸化水素との混合物等を用いることができる。
架橋剤としては、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレート、メタクリル酸ビニル等を用いることができる。
識別物質は、フェニルボロン酸を用いることができる。
基材としてHEMAを用いた識別膜の構成を下記(化3)に示す。
Figure 0006714259
識別膜に含まれるフェニルボロン酸は、下記(化4)に示すように、サッカライドのジオール結合を基に平衡が成り立っている。ホウ素原子は電子を欠いた非イオン状態からジオール化合物とエステル結合することで負電荷を帯びた状態へと変化する。
Figure 0006714259
このようにして識別膜は、特徴物質として例えば糖として上記したシアリル酸ルイスX糖鎖や、シアリル酸ルイスA糖鎖が、識別物質としてのフェニルボロン酸と結合することにより、負電荷の排出を促す。排出された電荷はゲート絶縁膜28に帯電する。測定装置10Aは、ゲート電圧の変化を計測することにより、より高感度で試料20の性質を測定することができる。
特徴物質としては、造血幹細胞および白血病幹細胞等の血球系幹細胞について、計測する最初の代謝産物が挙げられる。例えば、定常状態・移植等のストレス時や、白血病における代謝産物として、ピルビン酸、乳酸、アミノ酸(アスパラギン酸やBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)、アラニン、グルタミン、グリシン、リジン)、H、Na、K、Ca2+、NH4+、Cl、HCO3−などの各種イオンがある。この場合、識別物質としてフェニルボロン酸を用いた上記識別膜(分子鋳型)、酸化膜、ポリヴィニルクロライド(PVC)にイオン感応性のクラウンエーテルを含む高分子膜などを適用することができる。酸化膜は、溶液下で水酸基を持つので水素イオン応答性に優れる。
また移植用造血幹細胞について尿酸、白血病幹細胞についてヒスタミン、PGE2等の生理活性リン脂質が挙げられる。さらに特徴物質として細胞表面の複数種類のリン脂質を適用することにより、官能基の電荷量の相違から癌化を推定することができる。この場合、識別物質としてフェニルボロン酸を用いた上記識別膜(分子鋳型)、リン脂質の電荷量の相違により水素イオン濃度変化を捉える酸化膜を適用することができる。
上記実施形態の場合、測定部12は1個のFET14を有する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、図4に示すように、1つの測定部39に複数のFET40を備えることとしてもよい。この場合、少なくとも一部のFET40のゲート絶縁膜28上に、それぞれ異なる上記識別膜(図示しない)を設けてもよい。これにより測定装置10Bは、1つの試料20から、異なる性質に基づいて排出される電荷を、性質ごとに計測することができる。
上記実施形態の場合、測定装置10Aは1つの測定部12を備える場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば図5に示すように、測定装置10Cは、測定部42を複数備えることとしてもよい。本図に示す複数の測定部42は、アレイ状に配置されている。この場合、測定部42は、1つの試料20を囲むように4個の電極44が設けられている。電極44は円柱状に形成されている。電極44で囲まれた中央の底部にはFET43が形成されている。電極44間には、FET43に試料20を引き寄せる誘電泳動力を生じるように、所定の周波数の交流電圧が印加されている。アレイ状に配置された複数の測定部42上を、試料20を含む液体が流れるように流路(図示しない)が形成されている。
測定装置10Cにおいて、試料20が測定部42上に到達すると、当該試料20は誘電泳動力により電極44間のFET43に引き寄せられ、電極44間に捕捉される。これにより当該試料20から電荷が排出されている場合、当該電荷がゲート絶縁膜(本図には図示しない)に帯電する。ゲート絶縁膜表面に電荷が帯電することにより、ゲート絶縁膜上の電荷密度が変化する。FET43は、ゲート絶縁膜上の電荷密度の変化に伴うゲート電圧の変化を計測する。これにより測定装置10Cは、当該試料20の性質を測定することができる。しかも本変形例に係る測定装置10Cは、アレイ状に測定部42が配置されていることにより、1度に複数の試料20の電荷を計測することができる。
測定装置10Cは、測定結果に応じ、当該特定の試料20のみを測定部42から引き離すことにより、分取することができる。この場合、測定装置10Cは、特定の試料20を捕捉している電極44間に印加されている電圧を止める。これにより当該特定の試料20は、測定部42から離れ、液体の流れに乗り、下流へと流れる。
なお、図5に示す測定装置10Cの測定部42に、図4に示す測定部39を適用してもよい。これにより測定装置は、複数の試料20について、異なる性質に基づいて排出される電荷を性質ごとに、1度に計測することができる。
実際に識別膜を備える測定装置を作製し、試料として癌細胞と正常細胞の性質を測定することができるか検証した。FETは、半導体基板にIGZO、ソース・ドレインにITO、ゲート絶縁膜にSiOを用い、チャネル面積を20×10μmとした。電極は金を用いて形成した。ゲート絶縁膜上には識別膜として、HEMAとMPCで形成した基材と、フェニルボロン酸からなる識別物質とで形成した。
電極間に10V、1.4MHzの交流電圧を印加した状態で、流速3.3cm/sでDEP液を流した。DEP液は、スクロース8.5g、D−グルコース0.3g、BSA0.1gを純水で100mlとし調整した。FETは、100μs(10回/s)測定した。試料は、10個/sの間隔で流した。その結果を図6A,6Bに示す。本図は、横軸が時間(sec)、縦軸がゲート電圧である表面電位の変化(mV)を示す。図6Aの結果から、癌細胞を流した場合、負電荷が6回測定された。一方、図6Bの結果から、正常細胞を流した場合、負電荷が測定されなかった。この結果から測定装置は、所定の流速で流れる液体中の癌細胞の、細胞膜に存在する糖鎖がフェニルボロン酸と結合することによって生じた負電荷を計測することができ、これにより試料が癌細胞であることを測定できることが確認された。
10A、10B、10C 測定装置
12、39、42 測定部
14、43 FET(電界効果トランジスタ)
16 電極
18 流路
20 試料
28 ゲート絶縁膜
44 電極

Claims (9)

  1. 測定部と流路を有し、
    前記測定部は、
    誘電泳動力によりゲート絶縁膜付近に試料を引き寄せる少なくとも2つの電極と、
    前記試料から排出される電荷を、前記ゲート絶縁膜を通じて計測する電界効果トランジスタとを有し、
    前記流路は、前記ゲート絶縁膜付近に前記試料を含む液体を所定の流速で供給する
    ことを特徴とする測定装置。
  2. 前記ゲート絶縁膜の表面に前記試料の性質を特徴づける特徴物質と結合する識別膜が設けられていることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記電界効果トランジスタが複数設けられており、前記複数の電界効果トランジスタの少なくとも一部には、異なる前記識別膜がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2記載の測定装置。
  4. 前記測定部が、アレイ状に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の測定装置。
  5. 前記2つの電極は、前記流路の短手方向に所定の間隔を空けて対向して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の測定装置。
  6. 試料を含む液体を所定の流速で供給するステップと、
    誘電泳動力によりゲート絶縁膜付近に前記液体中の前記試料を引き寄せるステップと、
    前記試料から排出される電荷を、前記ゲート絶縁膜を通じて計測するステップと
    を備えることを特徴とする測定方法。
  7. 前記計測するステップは、1つの前記試料から、異なる性質に基づいて排出される電荷を、前記性質ごとに計測することを特徴とする請求項6記載の測定方法。
  8. 前記計測するステップは、1度に複数の前記試料の電荷を計測することを特徴とする請求項6又は7記載の測定方法。
  9. 前記計測するステップの後に、
    測定結果に応じて少なくとも一部の前記試料を前記ゲート絶縁膜から引き離すステップを備えることを特徴とする請求項8記載の測定方法。
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