JP6713332B2 - 造粒冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、細かい粒子を結合して大きな粒子を形成する造粒部と、形成された造粒物を低い温度まで冷却する冷却部を備える造粒冷却装置に関する。
粉粒体の代表的な造粒方法として、流動造粒法や撹拌造粒法などが知られている。
特許文献1には、流動造粒法を改良した圧力スイング造粒法が記載されている。材料となる金属紛はワックス(パラフィン)と混合され、流動板の上に充填されて粉体層を形成する。
この粉体層に対し、上向きに圧縮空気を流して破砕する破砕工程、上向きに温風を吹き出して流動化する流動化工程、下向きに圧縮空気を流して圧密する圧密工程などの処理を行って造粒することが記載されている。
特許文献2には、熱可塑性合成樹脂をリサイクルする撹拌造粒方法及び撹拌造粒装置が記載されている。
すなわち、フィルム状あるいは繊維状の熱可塑性合成樹脂材料を粉砕してフレーク状とした後、高速撹拌により発生する撹拌熱によって熱収縮させ、造粒する方法である。合成樹脂材料は、相互の摩擦熱によって表面が半ゲル化して丸められる。
この造粒装置は、撹拌造粒機と冷却混合機を備えている。撹拌造粒機は、竪型円筒状の容器内に、垂直な回転軸によって高速回転される撹拌羽根を備えている。この容器の内部形状は、高さと直径が同程度とされるか、高さが直径よりも大きい場合が多い。この容器は、ジャケットを備えて蒸気などで容器の内部を間接加熱することができる。
冷却混合機は、竪型円筒状の容器内に、垂直な回転軸によって低速回転される撹拌羽根を備えている。この容器の内部形状は高さが直径よりも小さく形成され、底面が広い形状となっている。この容器は、ジャケットを備えており、冷却水などによって造粒物を間接冷却することができる。
造粒物の冷却処理は、形成した造粒物の強度を高めること、造粒物相互の付着性をなくし流動性を向上させること、成分の変質を防ぐことなどの目的で行われる。
しかしながら、ワックスをバインダーとするような場合に、造粒物が冷却途中で非常に壊れやすい状態となることがある。
すなわち、常温に近い温度に冷却されるまでは、1次粒子を結合しているバインダーの結合力が非常に弱く、冷却混合機の撹拌によって低速回転であっても造粒物が破壊され、形成された粒度分布を維持できないことがある。
特開平11−131101号公報 特開2005−131804号公報
この発明の目的は、造粒部と冷却部を備える造粒冷却装置であって、造粒部で形成した造粒物を、破壊させることなく冷却し、造粒時の粒度分布をそのまま保持した製品とすることができる造粒冷却装置を提供することにある。
本発明の造粒冷却装置は、細かい粒子を結合して大きな粒子を形成する造粒部と、前記造粒部で形成された造粒物の温度を下げる冷却部を備える造粒冷却装置であって、前記冷却部が、所定量の前記造粒物を貯蔵可能な貯留部と、所定の速度で前記造粒物を排出可能な排出部を備えた構成としている。
前記排出部は、横型円筒状の筒状体と、前記筒状体内で回転する回転軸と、前記回転軸に固定され前記筒状体内を周方向に区画する複数の区画板を備えている構成とすることができる。
また、前記排出部は、竪型円筒状の筒状体と、前記筒状体内で回転する回転軸と、前記回転軸に固定され前記筒状体内を周方向に区画する複数の区画板を備えている構成とすることができる。
ここで、前記排出部は、前記区画板の上側に位置する上部固定板と、前記区画板の下側に位置する下部固定板を備え、前記上部固定板が、前記区画板の一部のみを覆うように位置し、前記下部固定板が、前記造粒物を排出する開口を備えて前記区画板の全体を覆うように位置している構成とすることができる。
また、前記排出部は、竪型円筒状の筒状体と、前記筒状体内で回転する回転軸と、前記造粒物を載せる固定板と、前記回転軸に固定され前記固定板に載せられた前記造粒物を掻き寄せる羽根体を備えている構成とすることができる。
ここで、前記固定板及び前記羽根体が、上下に2組形成されている構成とすることができる。
また、前記排出部は、竪型円筒状の筒状体と、前記筒状体内で回転する回転軸と、前記回転軸に固定される回転円盤を備え、前記回転円盤の周縁に、回転底板が形成されている構成とすることができる。
ここで、前記排出部は、前記回転底板の上側に位置して前記回転底板の一部を覆うように位置する上部固定板と、前記回転底板から前記造粒物を掻き出す排出爪を備えている構成とすることができる。
そして、上記何れの場合においても、前記造粒部が撹拌造粒機である構成とすることができる。
本発明の造粒冷却装置は、上記の構成とすることにより、造粒部で形成された造粒物を冷却部において適切に冷却することができる。
すなわち、貯留部では、造粒物を静置状態に近い状態で冷却することができる。また、排出部では、造粒物の流れを一方向に移動する逐次移動とすることが可能であり、造粒物を逐次冷却することができる。
したがって、造粒物の性状や処理の状況に応じた最適の冷却方法を選定して行うことができる。
本発明の造粒冷却装置を示す概略構成図である。 冷却部の具体的構成の一例を示す概略構成図である。 冷却部の具体的構成の他の例を示す概略構成図である。 冷却部の具体的構成のまた別の例を示す概略構成図である。 冷却部の具体的構成のさらに別の例を示す概略構成図である。
図1は、本発明の造粒冷却装置100の概要を示している。
造粒冷却装置100は、細かい粒子を結合して大きな粒子を形成する造粒部200と、造粒部200で形成された造粒物の温度を下げる冷却部300を備えている。
造粒部200は、撹拌造粒機である場合の構成で、竪型円筒状の容器211の内部に、電動機292によって回転される回転軸221と、この回転軸221に固定されて回転する下羽根222及び上羽根223を備えている。
容器211は、ジャケット212を備えており、ここに水蒸気や冷却水などの熱媒体を流して、容器211の内部を間接的に加熱又は冷却することができる。
容器211の上部には処理物を投入するための供給口218を備え、下部にはシリンダー291によって弁が開閉される排出口219を備えている。
造粒部200では、バッチ処理(回分処理)によって粉体を処理し、細かい粒子を結合して大きな造粒物を形成することができる。
処理物となる粉体及びバインダーなどの材料は、供給口218から投入されて、下羽根222及び上羽根223の回転によって撹拌される。
バッチ処理であるために、造粒処理の諸条件は、予めテストによって定めておく必要がある。テストでは、容器211の内部温度の変化や、電動機292の所要電力の変化などが測定され、これらの測定値を参考にして諸条件が定められる。
例えば、回転速度と時間の関係が定められ、途中で回転数を変えることが定められる。処理の途中で材料の一部が追加されることもある。必要に応じて、ジャケット212からの加熱又は冷却が行われる。
容器211の内部は大気圧とすることが多いが、水分蒸発などのために減圧状態とすることもある。
また、処理物の酸化を防ぐために、容器211の内部に、アルゴンや窒素などの不活性ガスを導入して処理を行うこともできる。このとき、不活性の雰囲気を保持するために、容器211の内部を加圧状態とすることもある。
造粒処理が完了すると、排出口219の弁を開けて、下羽根222及び上羽根223を緩やかに回転しつつ、造粒物を冷却部300に排出する。
本発明の造粒冷却装置100は、冷却部300を備えており、造粒部200で形成した造粒物を、ここで破壊させることなく冷却できることを特徴としている。
冷却部300について、具体的な構成例を幾つか説明する。
図2に示す冷却部300は、具体的構成の一例である。
冷却部300は、逆円錐状の貯留槽351を備えて所定量の造粒物を貯留可能な貯留部350と、いわゆるロータリーバルブの形態に構成されて所定の速度で造粒物を排出可能な排出部360を備えている。
造粒部200からの造粒物は、供給口358から貯留槽351の内部に投入される。
貯留部350における造粒物の貯留量は、造粒部200における1バッチ以上の量であることが好ましい。貯留槽351では、ジャケット352に冷却水などを流すことによって、造粒物を略静止状態で間接冷却することができる。
また、ジャケット352に加えて、貯留槽351の内部に冷却用のコイルなどを備えることにより、冷却能力を高めることもできる。
排出部360は、貯留槽351に接続される接続管371を備えている。
筒状の接続管371においては、造粒物は相互に混ざり合うことなく、下方に向かって一方向に逐次移動される。このため、ジャケット372に冷却水などを流すことにより、造粒物を逐次冷却することができる。
すなわち、接続管371内にある処理物の温度は、下に向かうほど低くなる。
排出部360は、両端が閉塞された横型円筒状の筒状体361と、筒状体361の内部で回転する回転軸381と、回転軸381に固定されて筒状体361の内部を周方向に区画する複数の区画板382を備えている。
これらの構成は、いわゆるロータリーバルブの構成である。すなわち、筒状体361の内部空間は、区画板382によって区画され、周方向に複数の区画室383が形成されている。そして、回転軸381が停止しているときは、区画板382によって造粒物の流れが停止され、回転軸381が回転することによって、区画室383に充填された造粒物を順次下方へ排出することができる。
各区画室383は、筒状体361の上方に位置したときに、接続管371から造粒物を受け入れ、回転によって下方に移動し、筒状体361の下方において、排出口369に向かって造粒物を排出することになる。
したがって、回転軸381を一定速度で回転すると、略一定の速度で造粒物を排出することができる。
このような構成によって、造粒部200で形成された造粒物を、冷却部300において適切に冷却することができる。
すなわち、貯留部350では、造粒物を静置状態に近い状態で冷却することができる。
また、排出部360では、造粒物の流れを一方向に移動する逐次移動とすることが可能であり、造粒物を逐次冷却することができる。
そして、接続管371内に温度センサ375を取付けて、通過する造粒物の温度を監視したり、造粒物の排出を制限したりすることができる。
すなわち、温度が十分に低く、強度のある造粒物となっていることを確認して、筒状体361を通過できるようにし、排出口369から排出されるようにすることができる。
図3に示す冷却部400は、冷却部300に代わる具体的構成の他の例である。
冷却部400は、竪型円筒状の貯留槽451を備えて所定量の造粒物を貯留可能な貯留部450と、竪型円筒状の筒状体461とともに形成されて、所定の速度で造粒物を排出可能な排出部460を備えている。
造粒部200からの造粒物は、供給口458から貯留槽451の内部に投入される。
貯留部450における造粒物の貯留量は、造粒部200における1バッチ以上の量であることが好ましい。貯留槽451では、ジャケット452に冷却水などを流すことによって、造粒物を略静止状態で間接冷却することができる。
また、ジャケット452に加えて、貯留槽451の内部に冷却用のコイルなどを備えることにより、冷却能力を高めることもできる。
排出部460は、竪型円筒状の筒状体461と、筒状体461の内部で回転する回転軸481と、回転軸481に固定される回転円盤485と、回転円盤485の周囲に固定されて筒状体461の内部を周方向に区画する複数の区画板482を備えている。
筒状体461は、上端が開放されて貯留槽451の下端と連通し、下端が開口467を有する下部固定板466で閉塞されている。そして、貯留槽451と同様に、ジャケット462を備えて内部を冷却することができる。
回転円盤485及び区画板482は、下部固定板466に近接して回転する。そして、区画板482は、筒状体461の下部の内周と回転円盤485の外周との間に形成されるリング状の空間を、周方向に区画して複数の区画室483を形成している。
回転円盤485は、貯留槽451の真下に位置し、貯留槽451の底板であるかのように、貯留槽451内の造粒物を支持する。すなわち、供給口458から貯留槽451の内部に投入された造粒物は、筒状体461の内部にまで流入する。そして、回転円盤485の上側において周囲に広がり、複数の区画室483に導入される。
造粒物を一定の速度で排出するために、区画室483の上側には、上部固定板465が設けられている。上部固定板465は、開口467を覆うとともに、区画板482一部のみを覆うように位置している。一方、下部固定板466は、区画板482の全体を下から覆うように位置して、開口467以外は全て閉塞されている。
区画室483は、その回転によって順次開口467がある位置へと移動し、ここに充填されている造粒物は、開口467を経て排出口469から排出される。
造粒物を排出している区画室483は、その上部が上部固定板465によって覆われているので、排出中に造粒物が室内に流入することはない。そして、開口467を通過する間に、その区画室483は全ての造粒物を排出して空となる。
空になった区画室483には、上部固定板465を離れることによって、造粒物が流入することになる。造粒物が流入した区画室483は、直ちに満杯となって、満杯の状態で次に開口467に接近するまでの間は、内部の造粒物が略静止状態となる。
そして、区画室483内に充填された造粒物は、回転軸481の回転に伴って逐次移動されるとともに、筒状体461のジャケット462により逐次冷却される。すなわち、複数の区画室483に充填されて回転する処理物の温度は、開口467に近い(開口467に早く接近する)区画室483にあるものほど低くなる。
したがって、造粒部200で形成された造粒物を、冷却部400において適切に冷却することができる。
すなわち、貯留部450では、造粒物を静置状態に近い状態で冷却することができる。
また、排出部460では、造粒物の流れを一方向に移動する逐次移動とすることが可能であり、造粒物を逐次冷却することができる。
そして、貯留槽451内に温度センサ455を取付けて、通過する造粒物の温度を監視したり、造粒物の排出を制限したりすることができる。
すなわち、温度が十分に低く、強度のある造粒物となっていることを確認して、筒状体461を通過するようにし、排出口469から排出されるようにすることができる。
図4に示す冷却部500は、冷却部300に代わる具体的構成のまた別の例である。
冷却部500は、竪型円筒状の貯留槽551を備えて所定量の造粒物を貯留可能な貯留部550と、竪型円筒状の2つの筒状体(上部筒状体571及び下部筒状体561)とともに形成されて、所定の速度で造粒物を排出可能な排出部560を備えている。
貯留槽551の開放された下端には、上部筒状体571の開放された上端が接続され、相互に連通している。なお、後述するように、下部筒状体561は、内部の構造とともに省略することができる。
造粒部200からの造粒物は、供給口558から貯留槽551の内部に投入される。
貯留部550における造粒物の貯留量は、造粒部200における1バッチ以上の量であることが好ましい。貯留槽551では、ジャケット552に冷却水などを流すことによって、造粒物を略静止状態で間接冷却することができる。
また、ジャケット552に加えて、貯留槽551の内部に冷却用のコイルなどを備えることにより、冷却能力を高めることもできる。
上部筒状体571は、ジャケット572を備えて内部を冷却することができる。また、上部筒状体571は、開口577を有する上部固定板576を備え、上部固定板576も冷却水によって冷却されるようになっている。
下部筒状体561は、ジャケット562を備えて内部を冷却することができる。また、下部筒状体561は、開口567を有する下部固定板566を備え、下部固定板566も冷却水によって冷却されるようになっている。
上部筒状体571及び下部筒状体561は、これらの内部で回転する回転軸581を備えている。そして、上部筒状体571の内部では、回転軸581に上部羽根体583が固定されており、下部筒状体561の内部では、回転軸581に下部羽根体582が固定されている。また、上部筒状体571において、回転軸581の先端には、円錐状の回転体588が設けられている。
排出部560は、回転軸581から冷却水を導入して、下部羽根体582、上部羽根体583、及び回転体588を冷却することができる。
すなわち、回転軸581にロータリージョイント590を設け、冷却水入口591から冷却水を供給するとともに、冷却水出口592から使用された冷却水を排出することができる。冷却水は、回転軸581の内部から、下部羽根体582、上部羽根体583及び回転体588の内部に流通してこれらを冷却することができる。
供給口558から貯留槽551の内部に投入された造粒物は、上部筒状体571の内部において上部固定板576の上に載せられる。そして、造粒物は、回転体588があるために、上部筒状体571の周壁側に寄せられた状態で、上部固定板576の上に位置することになる。
上部固定板576の開口577は、回転軸581の近くに位置されている。また、上部羽根体583は、B−B矢視で示すような形状により、矢印の方向に回転すると、造粒物を周壁側から中心に向かって掻き寄せることができる。そして、一つの上部羽根体583により掻き寄せられる造粒物は、他の上部羽根体583により掻き寄せられている造粒物とは混合されない。
このため、上部羽根体583によって、造粒物は一方向に向かう逐次移動をすることになる。同時に、造粒物は、上部固定板576、上部羽根体583及び回転体588により逐次冷却されることになる。すなわち、上部固定板576の上に載せられた造粒物の中で最も低い温度の造粒物が、開口577から下部筒状体561へと移動することになる。
下部筒状体561では、上部筒状体571からの造粒物が、回転軸581の近くにある開口577から導入される。
下部固定板566の開口567は、下部筒状体561の周壁の近くに位置されている。また、下部羽根体582は、C−C矢視で示すような形状により、矢印の方向に回転すると、造粒物を中心から外周に向かって掻き寄せることができる。
このため、下部羽根体582によって、造粒物は一方向に向かう逐次移動をすることになる。同時に、造粒物は、下部固定板566及び下部羽根体582により逐次冷却されることになる。すなわち、下部固定板566の上に載せられた造粒物の中で最も低い温度の造粒物が、開口567から排出口569へと排出されることになる。
冷却部500では、冷却性能を高めるために2つの筒状体、すなわち上部筒状体571及び下部筒状体561を用いたが、造粒物の性状によっては、上部筒状体571のみとすることができる。すなわち、下部筒状体561及び下部羽根体582などを省略した簡易な形態とすることができる。
以上の結果、冷却部500では、造粒部200で形成された造粒物を、適切に冷却することができる。
すなわち、貯留部550では、造粒物を静置状態に近い状態で冷却することができる。
また、排出部560では、造粒物の流れを一方向に移動する逐次移動とすることが可能であり、造粒物を逐次冷却することができる。
そして、貯留槽551内に温度センサ555を取付けて、通過する造粒物の温度を監視したり、造粒物の排出を制限したりすることができる。
すなわち、温度が十分に低く、強度のある造粒物となっていることを確認して、上部筒状体571及び下部筒状体561を通過するようにし、排出口569から排出されるようにすることができる。
図5に示す冷却部600は、冷却部300に代わる具体的構成のさらに別の例である。
冷却部600は、竪型円筒状の貯留槽651を備えて所定量の造粒物を貯留可能な貯留部650と、貯留槽651の内部に形成されて、所定の速度で造粒物を排出可能な排出部660を備えている。
排出部660は、貯留槽651の下部に形成される場合を示しているが、貯留槽651とは別に、直径の異なる筒状体661を用いる場合もあるので、排出部660を形成する貯留槽651の下部を、ジャケット662を有する筒状体661として説明する。
造粒部200からの造粒物は、供給口658から貯留槽651の内部に投入される。
貯留部650における造粒物の貯留量は、造粒部200における1バッチ以上の量であることが好ましい。貯留槽651では、ジャケット652に冷却水などを流すことによって、造粒物を略静止状態で間接冷却することができる。
また、ジャケット652に加えて、貯留槽651の内部に冷却用のコイルなどを備えることにより、冷却能力を高めることもできる。
排出部660は、竪型円筒状の筒状体661と、筒状体661の内部で回転する回転軸681と、回転軸681に固定される回転円盤682を備えている。
回転円盤682は、その周囲にリング状をなす回転底板683を備えている。回転底板683は、筒状体661の内周と回転円盤682の外周との間に溝状の空間を形成して造粒物を保持することができる。
回転円盤682の上部には、羽根体685を有する回転体688が設けられている。
排出部660は、筒状体661の内部がジャケット662により冷却されるとともに、回転軸681から冷却水を導入して、回転円盤682及び回転体688を冷却することができる。
すなわち、回転軸681にロータリージョイント690を設け、冷却水入口691から冷却水を供給するとともに、冷却水出口692から使用された冷却水を排出することができる。冷却水は、回転軸681の内部から、回転円盤682及び回転体688の内部に流通してこれらを冷却することができる。
供給口658から貯留槽651の内部に投入された造粒物は、排出部660において、回転体688によって筒状体661の周壁側に寄せられて、回転底板683の上に載せられる。
造粒物を一定の速度で排出するために、回転底板683の上側には、上部固定板665が設けられている。上部固定板665は、回転底板683の一部のみを覆うように位置している。また、上部固定板665の下方には、排出口669及び排出爪666が設けられている。
回転円盤682が回転すると、回転底板683の上に載せられている造粒物は、排出口669に向かって一方向に移動することになる。すなわち、途中で他の造粒物と混合されることはなく、逐次移動することになる。このとき、ジャケット662、回転体688及び回転円盤682により冷却されるので、造粒物は逐次冷却されることになる。
したがって、造粒部200で形成された造粒物を、冷却部600において適切に冷却することができる。
すなわち、貯留部650では、造粒物を静置状態に近い状態で冷却することができる。
また、排出部660では、造粒物の流れを一方向に移動する逐次移動とすることが可能であり、造粒物を逐次冷却することができる。
そして、貯留槽651内に温度センサ655を取付けて、通過する造粒物の温度を監視したり、造粒物の排出を制限したりすることができる。
すなわち、温度が十分に低く、強度のある造粒物となっていることを確認して、筒状体661を通過するようにし、排出口669から排出されるようにすることができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、造粒部200は、撹拌造粒機で構成される場合を説明したが、これを流動造粒装置や圧力スイング造粒装置とすることができる。
また、冷却部500及び冷却部600において、ロータリージョイント590、690を用いて回転軸581、681から冷却するようにしたが、冷却部300及び冷却部400においても同様に、それぞれ回転軸381、481から冷却することもできる。
100……造粒冷却装置
200……造粒部
300……冷却部
350……貯留部
360……排出部
361……筒状体
381……回転軸
382……区画板
460……排出部
461……筒状体
465……上部固定板
466……下部固定板
467……開口
481……回転軸
482……区画板
560……排出部
561……下部筒状体
566……下部固定板
571……上部筒状体
576……上部固定板
581……回転軸
582……下部羽根体
583……上部羽根体
660……排出部
661……筒状体
665……上部固定板
666……排出爪
681……回転軸
682……回転円盤
683……回転底板

Claims (7)

  1. 細かい粒子を結合して大きな粒子を形成する造粒部と、前記造粒部で形成された造粒物の温度を下げる冷却部を備える造粒冷却装置であって、
    前記冷却部が、所定量の前記造粒物を貯蔵可能な貯留部と、所定の速度で前記造粒物を排出可能な排出部を備え
    前記排出部が、竪型円筒状の筒状体と、前記筒状体内で回転する回転軸と、前記回転軸に固定され前記筒状体内を周方向に区画する複数の区画板とを備えていることを特徴とする造粒冷却装置。
  2. 前記排出部が、前記区画板の上側に位置する上部固定板と、前記区画板の下側に位置する下部固定板を備え、
    前記上部固定板が、前記区画板の一部のみを覆うように位置し、
    前記下部固定板が、前記造粒物を排出する開口を備えて前記区画板の全体を覆うように位置していることを特徴とする請求項に記載の造粒冷却装置。
  3. 細かい粒子を結合して大きな粒子を形成する造粒部と、前記造粒部で形成された造粒物の温度を下げる冷却部とを備える造粒冷却装置であって、
    前記冷却部が、所定量の前記造粒物を貯蔵可能な貯留部と、所定の速度で前記造粒物を排出可能な排出部とを備え、
    前記排出部が、竪型円筒状の筒状体と、前記筒状体内で回転する回転軸と、前記造粒物を載せる固定板と、前記回転軸に固定され前記固定板に載せられた前記造粒物を掻き寄せる羽根体を備えていることを特徴とする造粒冷却装置。
  4. 前記固定板及び前記羽根体が、上下に2組形成されていることを特徴とする請求項に記載の造粒冷却装置。
  5. 細かい粒子を結合して大きな粒子を形成する造粒部と、前記造粒部で形成された造粒物の温度を下げる冷却部とを備える造粒冷却装置であって、
    前記冷却部が、所定量の前記造粒物を貯蔵可能な貯留部と、所定の速度で前記造粒物を排出可能な排出部とを備え、
    前記排出部が、竪型円筒状の筒状体と、前記筒状体内で回転する回転軸と、前記回転軸に固定される回転円盤を備え、前記回転円盤の周縁に、回転底板が形成されていることを特徴とする造粒冷却装置。
  6. 前記排出部が、前記回転底板の上側に位置して前記回転底板の一部を覆うように位置する上部固定板と、前記回転底板から前記造粒物を掻き出す排出爪を備えていることを特徴とする請求項に記載の造粒冷却装置。
  7. 前記造粒部が、撹拌造粒機であることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の造粒冷却装置。
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