JP6712636B2 - 中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム - Google Patents

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Description

本発明はビーム診断システムに関し、特に中性子捕捉療法システム用のビーム診断システムに関する。
原子科学の発展に従って、コバルト60、線形加速器、電子ビームなどの放射線療法は、すでにがん治療の主な手段の一つとなった。しかし、従来の光子または電子療法は、放射線そのものの物理的条件の制限で腫瘍細胞を殺すとともに、ビーム経路上の数多くの正常組織に損傷を与える。また、腫瘍細胞により放射線に対する感受性の度合いが異なっており、従来の放射線療法では、放射線耐性の高い悪性腫瘍(例、多形神経膠芽腫(glioblastoma multiforme)、黒色腫(melanoma))に対する治療効果が良くない。
腫瘍の周囲の正常組織への放射線損傷を軽減するすために、化学療法(chemotherapy)における標的療法が、放射線療法に用いられている。また、放射線耐性の高い腫瘍細胞に対し、現在では生物学的効果比(relative biological effectiveness, RBE)の高い放射線源が積極的に開発されている(例えば、陽子線治療、重粒子治療、中性子捕捉療法など)。このうち、中性子捕捉療法は、上記の2つの構想を結びつけたものである。例えば、ホウ素中性子捕捉療法では、ホウ素含有薬物が腫瘍細胞に特異的に集まり、高精度な中性子ビームの制御と合わせることで、従来の放射線と比べて、より良いがん治療オプションを提供する。
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy, BNCT)はホウ素(10B)含有薬物が熱中性子に対し大きい捕獲断面積を持つ特性を利用し、10B(n,α)7Li中性子捕捉と核分裂反応により4Heと7Liという2種の重荷電粒子を生成する。図1と図2は、それぞれホウ素中性子捕捉の反応概略図と10B(n,α)7Li中性子捕捉の原子核反応式を示す。2種の重荷電粒子は平均エネルギーが2.33MeVであり、高い線エネルギー付与(Linear Energy Transfer, LET)及び短い射程という特徴を持つ。α粒子の線エネルギー付与と射程はそれぞれ150keV/μm、8μmであり、7Li重荷粒子の場合、それぞれ175keV/μm、5μmである。2種の粒子の合計射程が細胞のサイズに近いので、生体への放射線損害を細胞レベルに抑えられる。ホウ素含有薬物を選択的に腫瘍細胞に集め、適切な中性子源と合わせることで、正常組織に大きな損害を与えないで腫瘍細胞を部分的に殺せる。
中性子捕捉療法システムにおけるビーム検出および診断は非常に重要な問題であり、これは、照射療法の用量および効果に直接関係する。従来技術が開示する中性子捕捉療法システムにおいて、例えば、予め被照射体に中性子ビーム測定用の金線を取り付け、中性子ビームの照射中に金線を除去し、かつ該金線の放射量を測定し、照射中の中性子ビームの照射線量を測定する。該測定された照射線量により中性子捕捉療法システムが制御され(例えば停止など)、これにより中性子ビームが計画された照射線量に従って被照射体に照射される。
しかし、このときに、例えば、何らかの理由で金線の放射量を測定した後に中性子ビームの照射線量率が変化すれば、十分に該変化と対応することができず、計画された照射線量に従って中性子ビームを被照射体に照射することを難しくなる。すなわち、上記中性子捕捉療法システムでは、中性子ビーム照射線量をリアルタイムで検出することができず、検出により中性子捕捉療法システムの各部品および検出装置自体が故障しているか否かを決定することができない。
したがって、中性子ビーム照射線量の精度を向上できる中性子捕捉療法システムおよび故障診断を行うことができるビーム診断システムを提供する必要がある。
本発明の一態様は、中性子捕捉療法システムの中性子ビーム照射線量の精度を向上させ、かつ中性子捕捉療法システムに適用できるビーム診断システムを提供して故障診断を行うことにある。
本発明の1つの技術的解決手段では、中性子捕捉療法システム用のビーム診断システムを提供し、そのうち、中性子捕捉療法システムは、荷電粒子ビームと、荷電粒子ビームを通過するための荷電粒子ビーム入口と、荷電粒子ビームと核反応で中性子を発生する中性子発生部と、中性子発生部が発生した中性子ビーム線束および品質を調整するためのビーム成形体と、ビーム成形体に隣接するビーム出口と、を含み、そのうち、荷電粒子ビーム入口はビーム成形体内に収容され、中性子発生部はビーム成形体内に収容され、ビーム診断システムは荷電粒子ビーム診断装置および中性子ビーム診断装置を含み、ビーム診断システムは、中性子捕捉療法システムおよび/またはビーム診断システムが故障しているか否かを同時に診断するために使用される。ビーム診断システムは、荷電粒子ビームおよび中性子ビームを同時に検出することによって、中性子ビーム照射線量の精度を向上させる。また、ビーム診断システムは、一連の検出結果に従って、中性子捕捉療法システム中のどの装置および/または部品が故障しているかを判断し、またはビーム診断システム中の検出装置自体が故障しているか否かを判断する。これにより目標が明確になり、中性子ビーム照射線量の精度が向上し、またメンテナンス時間およびコストが大幅に低減される。
好ましく、中性子捕捉療法システムは、さらに、冷却媒体を中性子発生部に配置して中性子発生部を冷却するための冷却装置と、ビーム出口から放射されたビームが照射される被照射体とを含み、ビーム診断システムは、さらに、冷却装置の温度を検出することにより、冷却装置および中性子発生部が発生した中性子ビーム状態を得るための温度検出装置と、被照射体が変位したか否かを診断するための変位検出装置と、を含む。このような配置により、加速器の源から被照射体の終端まで様々な検出装置が設けられ、これらの検出装置によって中性子捕捉療法システムの各主要部品または検出装置自体が故障しているか否かを判断する。好ましくは、加速器の源の真空管に検出装置が設けられ、中性子発生部に検出装置が設けられ、中性子発生部に隣接し中性子発生部を冷却する冷却装置に検出装置が設けられ、ビーム成形体内に検出装置が設けられ、ビーム出口に検出装置が設けられ、被照射体に検出装置が設けられるように、加速器の源から被照射体の終端まで検出装置が配置される。
好ましく、中性子捕捉療法システムは、さらに、荷電粒子ビームを拡大するための膨張装置を含む。荷電粒子ビーム診断装置は、さらに、荷電粒子ビーム入口に入る前に荷電粒子ビームの強度および安定性を検出するための第一電流検出装置と、中性子発生部と作用する荷電粒子ビームの強度および変化状態を検出するための第二電流検出装置とを含む。中性子ビーム診断装置は、さらに、ビーム成形体内の中性子ビームの強度変化および空間分布を検出する、ビーム成形体内に埋め込まれている第一中性子ビーム検出装置と、ビーム出口の中性子ビームの強度変化および空間分布を検出する、ビーム出口に埋め込まれている第二中性子ビーム検出装置と、を含む。
好ましく、第一電流検出装置はファラデーカップ(Faraday cup electrometer)であり、それは、金属製のカップ状であり、荷電粒子ビームの入射強度および安定性を検出する真空検出器であり、検出された電流は荷電粒子ビームの数を判断するために使用できる。荷電粒子ビームがファラデーカップに入った後に、電流を発生することができる。1つの連続的な単一荷電の荷電粒子ビームについては、式1を用いて計算される。ここでは、Nは荷電粒子の数であり、tは時間(秒単位)であり、Iは検出された電流(アンペア単位)であり、eは基本電荷(約1.60×10−19クーロン)である。我々はこのように推定することができ、検出された電流が10−9A(1nA)であれば,約60億個の荷電粒子がファラデーカップによって収集される。
Figure 0006712636
当業者であれば当然わかるように、第一電流検出装置100は、加速器真空管における荷電粒子ビームの入射強度および安定性を検出することに適した任意の検出装置であればよく、例えば、壁電流検出器(Wall Current Monitor)およびビーム電流トランス(Beam Current Transformer)である。
壁電流検出器とは、サンプリング抵抗をセラミック隔離段の両端にブリッジし、ビームミラー電流がサンプリング抵抗を流れるときに、式2を用いて電圧サンプリング信号が計算される。ここで、Vは検出された電圧値であり、Iは荷電粒子ビームの電流であり、Zは特定の周波数で抵抗と等価にすることができ、壁電流検出器の等価回路は並列RLC回路であり、例えば式3である。したがって、検出された電流値に従ってある時間帯tの荷電粒子ビームの電流を推定することができる。
Figure 0006712636
Figure 0006712636
ビーム電流トランスは、コア上の二次巻線によって電流信号を結合し、この信号を分析することによって元の荷電粒子ビームの電流を得ることができる。それは、交流電流トランス(AC Current Transformer、ACCTと略称される)、高速電流トランス(Fast Current Transformer、FCTと略称される)、共振電流トランス(Tuned Current Transformer、TCTと略称される)、積分電流トランス(Integrated Current Transformer、ICTと略称される)および直流電流トランス(DC Current Transformer、DCCTと略称される)を含む。種類が多いため、以下ではビーム電流トランスについて詳細に列挙せず、DCCTのみを例にする。DCCTは、非線形磁気変調部品を用い、被測定DC信号を励起信号の第二高調波に変調して検出する。
本実施例において、第二電流検出装置200は、検流計(galvanometer)であり、その一端は中性子発生部Tに電気的に接続され、他端は接地されて、1つの検出回路を形成し、これにより、荷電粒子ビームPが中性子発生部Tに衝突する過程中に中性子発生部T上の電流を得ることができる。検流計は磁場内の通電コイルがトルクによって偏向されるという原理に基づいて製造される。通常のメーター中のコイルはベアリングに配置され、バネを用いてバランスを維持し、ポインターを用いてたわみを示す。ベアリングに摩擦があるため、被検出電流は弱すぎることはできない。検流計は、ベアリングの代わりに、非常に微細な金属吊り線を用いて磁場内に掛けられる。吊り線が細くて長いため、抵抗モーメントは非常に小さく、したがって、非常に弱い電流がコイルに流れると、大きな偏向が生じる。したがって、検流計は通常の電流計よりも感度が高く、光電流、生理的電流、熱起電力などの微小電流(10−7〜10−10A)または微小電圧(10−3〜10−6V)を測定することができる。神経活動電位の最初の記録は、このような機器を使用して達成される。
当業者であれば当然分かるように、第二電流検出装置200は、中性子発生部に隣接して中性子発生部と作用する荷電粒子ビームの強度および変化状態を検出することに適した任意の検出装置であればよく、例えば、電流計および電圧計などである。
本実施例において、温度検出装置300は熱電対であり、2つの異なる成分の導体(熱電対ワイヤまたはホット電極として知られている)の両端は回路を接合する。接合点の温度が異なる場合、回路内に起電力が発生する。この現象は熱電効果と呼ばれ、この起電力は熱電力と呼ばれる。熱電対はこの原理を用いて温度測定を行う。ここで、媒介温度を直接測定するための一端は作業端と呼ばれ(または測定端とも呼ばれる)、他端はコールドエンドと呼ばれる(補償端とも呼ばれる)。コールドエンドは、表示機器またはサポート機器に接続され、表示機器は熱電対が発生した熱電位を提示することができる。
当業者であれば当然分かるように、温度検出装置300は、冷却装置内または冷却装置に隣接して設けられて冷却装置の温度を検出し、これにより冷却装置および中性子発生部の中性子発生状態を得る任意の検出装置であればよく、例えば抵抗温度計である。これは、温度による抵抗の変化特性が既知の材料で製造された温度センサを用いて、温度による導体抵抗の変化の法則に従って温度を測定する。
リアルタイム検出を達成することができる通常の中性子監視装置には、イオン化チャンバーとシンチレーション検出器という2つの異なる検出原理がある。イオン化チャンバー構造は、基本的に、He−3比例計数器、BF比例計数器、核分裂遊離チャンバー、ホウ素イオン化チャンバーを含む。シンチレーション検出器は有機材料と無機材料とに分けることができ、熱中性子の使用を検出するため、シンチレーション検出器にLiまたはBなどの高熱中性子の捕捉断面要素を加えることが多い。要するに、このような検出器が検出する中性子エネルギーは熱中性子であることが多く、いずれも元素と中性子の捕獲または核分裂反応を発生して放出された重荷電粒子および核分裂フラグメントであり、イオン化チャンバーまたはシンチレーション検出器内に多数のイオン化対(ion pair)を発生し、これらの電荷が収集された後に、適切な回路変換により、電流信号を電圧パルス信号に変換することができる。電圧パルスの大きさを分析することによって、中性子信号およびγ信号を簡単に区別することができる。BNCTのような高強度中性子場において、イオン化チャンバー内のガス圧、核分裂性物質またはホウ素コーティングの濃度またはシンチレーション検出器中の高中性子の捕捉断面積要素の濃度を適切に低減することが可能であり、中性子への感度を低減することができ、信号飽和の発生を回避する。
さらに好ましく、第一中性子検出装置400は、核分裂遊離チャンバー(fission chamber)であり、中性子ビームが核分裂遊離チャンバーに通過するときに、核分裂遊離チャンバー内部のガス分子または核分裂遊離チャンバーの壁部と遊離作用を発生し、電子および正電荷イオンを発生する。この電子および正電荷イオンは、上記イオン対と呼ばれる。核分裂遊離チャンバー内に高圧電界が印加されるため、電子は中央の陽極ワイヤに向けって移動し、正電荷イオンは周囲の陰極壁に向かって移動する。したがって、検出可能な電子パルス信号が発生する。ガス分子がイオン対を発生させることに必要なエネルギーは平均遊離エネルギーと呼ばれ、この値はガスの種類に応じて異なり、例えば、空気の平均遊離エネルギーは約34eVである。340keVの中性子ビームがあれば、ガスに約10k個のイオン対を発生させることができる。
当業者であれば当然わかるように、第一中性子ビーム監視装置400は、ビーム成形体に埋め込めることに適したビーム成形体内の中性子ビームの強化変化および空間分布を検出するための任意の検出装置であればよく、例えば、He−3比例計数器、BF比例計数器、ホウ素イオン化チャンバーおよびシンチレーション検出器などである。
さらに、好ましく、第二中性子ビーム監視装置500はシンチレーション検出器(scintillator detector)である。いくつかの物質はエネルギーを吸収した後に可視光を放出する可能性があり、この物質はシンチレーション物質と呼ばれる。それは、遊離放射線を用いて結晶または分子中の電子を励起状態に励起させ、電子が基底状態に戻ると、放出された蛍光が収集された後に、中性子ビーム監視に使用される。シンチレーション検出器と中性子ビームとの作用によって放射された可視光は、光電子増倍管によって可視光が電子に変換され、さらに増倍される。一般的には電子増倍率を107〜108まで高めることができる。陽極から出力された電子数は入射された中性子ビームエネルギーに比例し、したがってこのシンチレーション検出器は中性子ビームのエネルギーを測定することができる。
当業者であれば当然わかるように、第二中性子ビーム監視装置500は、ビーム出口内またはビーム出口付近において、ビーム出口箇所の中性子ビームの強度変化および空間分布を検出するのに適した任意の検出装置であればよい。例えば、He−3比例計数器、BF比例計数器、ホウ素イオン化チャンバーおよびシンチレーション検出器などである。
さらに、好ましく、変位検出装置600は赤外線信号検出器であり、赤外線検出器は人体が放射する赤外線を検出することによって作動する。検出器は外部からの赤外線を集めて赤外線センサ上に蓄積する。赤外線検出器は、一般的に、焦電素子を採用し、この素子は赤外線の温度変化を受信してから外に電荷を放出し、検出処理後にアラームを生成される。この検出器は、人体の放射線を検出することを目的としている。したがって、放射線に敏感な素子は、約10μm波長の赤外線について非常に敏感でなければならない。
当業者であれば当然わかるように、変位検出装置600は、被照射体の変位変化の検出に適した任意の検出装置であればよく、例えば、変位センサである。変位センサは、被照射体が、ある基準物体の変位に従って被照射体が移動しているか否かを決定する。当業者であればわかるように、変位検出装置は、被照射体の変位変化を検出できるだけでなく、また、被照射体を固定する支持部材および/または治療台などの変位の変化を検出することにより、被照射体の変位変化を間接的に知ることもできる。
当業者であればわかるように、第一電流検出装置、第二電流検出装置、温度検出装置、第一中性子ビーム監視装置、第二中性子ビーム監視装置および変位検出装置の数および検出素子はいずれもこれに限定されない。
検出および/又は監視装置の検出結果間の関数関係に従って、故障している部品を明確に列挙することができる。以下に、対応する検出結果に基づくいくつかの故障診断状態を示す。
第一電流検出装置、第二電流検出装置、温度検出装置、第一中性子ビーム監視装置、第二中性子ビーム監視装置のうちのいずれか1つの検出または監視装置が異常で、他の検出または監視装置がいずれも正常であると検出された場合、該異常検出または監視装置自体が故障したと判断し、変位検出装置が異常で他の検出装置がいずれも正常であると検出された場合、被照射体の変位が変化したまたは変位検出装置が故障したと判断する。
中性子捕捉療法システムは、さらに、荷電粒子ビームを加速するための加速器を含み、第一電流検出装置、第二電流検出装置、温度検出装置、第一中性子ビーム監視装置および第二中性子ビーム監視装置がいずれも異常と検出された場合、加速器が故障したと判断する。
第二電流検出装置、温度検出装置、第一中性子ビーム監視装置および第二中性子ビーム監視装置がいずれも異常で、第一電流検出装置および変位検出装置がいずれも正常であると検出された場合、ビーム膨張装置が故障したと判断する。
温度検出装置、第一中性子ビーム監視装置および第二中性子ビーム監視装置がいずれも異常で、第一電流検出装置、第二電流検出装置および変位検出装置がいずれも正常であると検出された場合、中性子発生部および/または冷却装置が故障したと判断する。
第一中性子ビーム監視装置および第二中性子ビーム監視装置がいずれも異常で、第一電流検出装置、第二電流検出装置、温度検出装置および変位検出装置がいずれも正常であると検出された場合、ビーム成形体が故障したと判断する。
第一中性子ビーム監視装置は、ビーム成形体内の両側それぞれに対向して位置する、第一中性子ビーム部材および第二中性子ビーム部材を含み、第二中性子ビーム監視装置は、ビーム出口箇所の両側それぞれに対向して位置する、第三中性子ビーム部材および第四中性子ビーム部材を含む。第一中性子ビーム部材および第二中性子ビーム部材のうちのいずれか1つの監視結果が異常、および/または、第三中性子ビーム部材および第四中性子ビーム部材のうちのいずれか1つの監視部材が異常、と検出された場合、異常の中性子ビーム検出部材自体が故障したまたは中性子ビームの均一度が異常であると判断する。
当業者であれば当然わかるように、以上の検出結果に基づく上記の故障診断状態はいくつかの一般的な状態の列挙に過ぎず、複数の組み合わせがあり、以上の方式によって中性子捕捉療法システムまたは検出装置自体のいずれかにどのような故障が存在するかを依然として判断することができる。ここで、詳細に列挙されないが、このような精神に基づいて行われた変更は、いずれも本発明の発明内容に属する。
ビーム診断システムは、制御部を備える制御装置を含み、制御部はビーム診断システムの検出結果に基づいて人間が検知する信号を送信して中性子捕捉療法システムの次の作業を確認する。この人間検知の信号は聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的などの人間の機能的な器官が検知可能な信号であってもよく、例えば、警報音、警報灯、振動、刺激的な臭いを放出するなどの様々な信号のうちの1つ以上の形態である。好ましく、制御装置は、さらに、表示部を含み、表示部は検出装置の検出結果および/または検出結果に基づく故障診断状態を表示装置上に表示するために使用される。表示装置は、テレビまたは液晶ディスプレイなどの一般的な表示装置であってもよい。制御装置のフィードバックによって、オペレータは、故障部品を容易に決定することができ、それにより中性子捕捉療法システムおよび/またはビーム診断システムについて目標のメンテナンス作業を行う。
ホウ素中性子捕捉の反応概略図である。 10B(n,α)7Li中性子捕捉の原子核反応式である。 本発明の実施例における中性子捕捉療法システム用のビーム診断システムの平面概略図である。 本発明の実施例における中性子捕捉療法システム用のビーム診断システムの実行論理ブロック図である。 ビーム診断システムにおける第一中性子ビーム監視装置の他の実施例の平面概略図である。
中性子捕捉療法は効果的ながん治療の手段として、近年ではその適用が増加しており、そのうち、ホウ素中性子捕捉療法が最も一般的なものとなった。ホウ素中性子捕捉療法に用いられる中性子は原子炉または加速器で供給できる。本発明の実施形態は加速器ホウ素中性子捕捉療法(Accelerated-based Boron Neutron Capture Therapy)を例とする。加速器ホウ素中性子捕捉療法の基本モジュールは、一般的に荷電粒子(陽子、デューテリウム原子核など)の加速に用いられる加速器、ターゲット、熱除去システム及びビーム整形アセンブリを含む。加速後の荷電粒子と金属ターゲットとの作用により中性子が生成され、必要な中性子収率及びエネルギー、提供可能な加速荷電粒子のエネルギー及び電流、及び、金属ターゲットの物理的・化学的特性などにより、適切な原子核反応が選定される。よく検討されている原子核反応は7Li(p,n)7Be及び9Be(p,n)9Bであり、この両方はすべて吸熱反応でエネルギー閾値がそれぞれ1.881MeVと2.055MeVである。ホウ素中性子捕捉療法の理想的中性子源はkeVエネルギーレベルの熱外中性子なので、理論的には、エネルギーが閾値よりやや高い陽子によるリチウムターゲットへの衝撃で、比較的低いエネルギーの中性子が生成され、あまり多くの減速処理を要しないで臨床適用が可能になる。しかし、リチウム(Li)及びベリリウム(Be)の2種のターゲットは、閾値エネルギーの陽子と作用する断面が大きくないので、十分な中性子束を確保するために、一般的には比較的高いエネルギーを持つ陽子で原子核反応を引き起こされる。
理想的なターゲットには、中性子収率が高く、生成した中性子のエネルギー分布が熱外中性子エネルギー領域(後ほど詳細に説明)に近く、強い透過性のある放射線をあまり多く生成せず、安全かつ簡単で操作しやすく、耐高温性を持つなどの特性が必要とされるが、実際にすべての要件を満たす原子核反応は見つからないので、本発明の実施形態ではリチウムターゲットを採用する。ただし、この分野の技術者がよく知っていることとして、ターゲットの材料に、上記の金属材料を除くその他の金属材料を採用できる。
熱除去システムの要件は、選定された原子核反応により異なる。例えば、7Li(p,n)7Beの場合、金属ターゲット(リチウム)の低い融点と低い熱伝導率により、熱除去システムの要件は9Be(p,n)9Bより厳しくなる。本発明の実施形態では、7Li(p,n)7Beの原子核反応を採用する。
ホウ素中性子捕捉療法の中性子源は原子炉或いは加速器による荷電粒子とターゲットとの原子核反応によるものであり、生成するのはすべて混合放射線場である。即ち、ビームは低エネルギーから高エネルギーまでの中性子及び光子を含む。深部腫瘍のホウ素中性子捕捉療法について、熱外中性子を除くその他の放射線の含有量が多ければ多いほど、正常組織での非選択的線量沈着の割合も大きくなるので、これらの不必要な線量を引き起こす放射線をできる限り低減する必要がある。エアビームの品質要素の他、中性子による人体における線量分布をさらに理解するために、本発明の実施形態は、人間の頭部組織の人工器官を用いて線量を算出し、そして人工器官におけるビームの品質要素を中性子ビーム設計の参考とする。後ほど詳細に説明する。
国際原子力機関(IAEA)は臨床ホウ素中性子捕捉療法に用いられる中性子源について、エアビームの品質要素に関する5提案を出している。この5提案は異なる中性子の長所と短所を比較するために利用できる他、中性子生成経路の選定及びビーム整形アセンブリの設計をする時の参考として利用できる。この5提案は次の通りである。
・熱外中性子束(epithermal neutron flux) > 1 x 109n/cm2s
・高速中性子汚染(fast neutron contamination) < 2 x 10-13Gy-cm2/n
・光子汚染(photon contamination) < 2 x 10-13Gy-cm2/n
・熱中性子束と熱外中性子束との比(thermal to epithermal neutron flux ratio) < 0.05
・中性子流とフラックスとの比(epithermal neutron current to flux ratio)> 0.7
注:熱外中性子エネルギー領域は0.5eV〜40keVであり、熱中性子エネルギー領域は0.5eVより小さく、高速中性子エネルギー領域は40keVより大きい。
1.熱外中性子束:
中性子束と腫瘍におけるホウ素含有薬物の濃度とで臨床治療の時間が決まる。腫瘍におけるホウ素含有薬物の濃度が十分に高ければ、中性子束への要求を緩められる。それに対し、腫瘍におけるホウ素含有薬物の濃度が低ければ、高フラックスの熱外中性子で腫瘍に十分な線量を与える必要がある。IAEAの提案では、熱外中性子束について、平方センチメートル当たり1秒の熱外中性子が109個より多いことを求めている。既存のホウ素含有薬物にとって、このフラックスでの中性子ビームで治療時間を大体1時間以内に抑えられる。短い治療時間で、位置決めと快適さの改善、及び、腫瘍におけるホウ素含有薬物の限られた滞留時間の効果的利用に貢献できる。
2.高速中性子汚染:
高速中性子は、正常組織への不必要な線量を引き起こすので、汚染とみなされる。この線量と中性子エネルギーとには、正の相関関係があるので、中性子ビームの設計において、できる限り高速中性子の含有量を減らす必要がある。高速中性子汚染は、単位熱外中性子束に伴う高速中性子の線量と定義される。IAEAは、高速中性子汚染を2 x 10-13 Gy-cm2/nより小さくすることを推奨している。
3.光子汚染(γ線汚染):
γ線は強い透過性の放射線に属し、非選択的にビーム経路にあるすべての組織で線量沈着を引き起こすので、γ線の含有量を減らすことも中性子ビームの設計の必要条件である。γ線汚染は、単位熱外中性子束に伴うγ線の線量と定義される。IAEAは、γ線汚染を2 x 10-13 Gy-cm2/nより小さくすることを推奨している。
4.熱中性子束と熱外中性子束との比:
熱中性子は、減衰速度が速く、透過性も弱く、人体に入ると大部分のエネルギーが皮膚組織に沈着するので、黒色腫など皮膚腫瘍にホウ素中性子捕捉療法の中性子源として熱中性子を使用する場合以外、例えば脳腫瘍などの深部腫瘍の場合、熱中性子の含有量を減らす必要がある。IAEAは、熱中性子束と熱外中性子束との比を0.05より小さくすることを推奨している。
5.中性子流とフラックスとの比:
中性子流とフラックスとの比は、ビームの方向性を示す。その比が大きいほど、ビームの前向性が強くなる。強い前向性を持つ中性子ビームでは、中性子の発散による周辺の正常組織への線量を減らせる他、治療可能デプス及び位置決め姿勢の柔軟性を向上させることができる。IAEAは、中性子流とフラックスとの比を0.7より大きくすることを推奨している。
人工器官で組織内の線量分布を取得され、正常組織及び腫瘍の線量−デプス曲線により、人工器官におけるビーム品質要素が導き出される。以下の3つのパラメータは異なる中性子ビーム療法の治療効果の比較に利用できる。
1.効果的治療デプス:
腫瘍線量は最大正常組織線量と等しいデプスである。このデプスより後ろでは、腫瘍細胞が受ける線量は最大正常組織線量より小さいので、ホウ素中性子捕捉上の優位性がなくなる。このパラメータは中性子ビームの透過性を示し、効果的治療デプスが大きいほど、治療可能な腫瘍のデプスが深くなる。単位はcmである。
2.効果的治療デプスの線量率:
即ち、効果的治療デプスにおける腫瘍線量率であり、最大正常組織線量率と等しい。正常組織で受け取る総線量は、与えられ得る腫瘍総線量に影響する要因であるので、このパラメータで治療時間が決まる。効果的治療デプスの線量率が大きいほど、腫瘍に一定の線量を与える必要な照射時間が短くなる。単位はcGy/mA-minである。
3.効果的治療線量比:
脳表面から効果的治療デプスまでに、腫瘍と正常組織とが受け取る平均線量の比は効果的治療線量比と呼ばれる。平均線量は線量−デプス曲線の積分により算出できる。効果的治療線量比が大きいほど、当該中性子ビームの治療効果がよくなる。
ビーム整形アセンブリの設計における比較根拠として、IAEAによるエアビームの品質要素の5提案、及び上記の3つのパラメータの他に、本発明の実施形態では、中性子ビーム線量のパフォーマンスの優劣を評価するための以下のパラメータを利用する。
1.照射時間≦30min(加速器で使用する陽子流は10mA)
2.30.0RBE-Gy治療可能なデプス≧7cm
3.最大腫瘍線量≧60.0RBE-Gy
4.最大正常脳組織線量≦12.5RBE-Gy
5.最大皮膚線量≦11.0RBE-Gy
注:RBE(Relative Biological Effectiveness)は生物学的効果比であり、光子及び中性子による生物学的効果が異なるため、等価線量を算出するために、上記の線量に異なる組織の生物学的効果比を掛ける。
図3および図4に示すとおり、本発明の一態様は、中性子捕捉療法システムの中性子ビーム照射線量の精度を向上させ、および中性子捕捉療法システムに適用できるビーム診断システムを提供して故障診断を行うことであり、1つの技術的解決手段において中性子捕捉療法システム用のビーム診断システムを提供する。
そのうち、中性子捕捉療法システムは、加速器10と、ビーム膨張装置20と、荷電粒子ビームを通過するための荷電粒子ビーム入口と、荷電粒子ビームPと核反応によって中性子ビームNを発生する中性子発生部Tと、中性子発生部Tにより発生した中性子ビーム線量および品質を調整するためのビーム成形体30と、ビーム成形体30に隣接するビーム出口40と、ビーム出口40から放射されたビーム照射の被照射体50と、冷却媒体を中性子発生部Tに配置して中性子発生部Tを冷却する冷却装置60とを含む。そのうち、加速器10は荷電粒子ビームPを加速させるために使用され、サイクロトロンまたは線形加速器などの加速器型中性子捕捉療法システムに適用する加速器であり、ここでの荷電粒子ビームPは陽子ビームが好ましく、ビーム膨張装置20は加速器と中性子発生部Tとの間に配置され、荷電粒子ビームの入口は中性子発生部Tに隣接してビーム成形体30内に収容され、図3に示すように、中性子発生部Tとビーム膨張装置との間の3つの矢印を荷電粒子ビーム入口とし、中性子発生部Tはビーム成形体30内に収容され、ここでの中性子発生部Tはリチウム金属が好ましく、ビーム成形体30は反射体31、反射体31により囲まれかつ中性子発生部Tに隣接する減速体32と、減速体32に隣接する熱中性子吸収体33と、ビーム成形体30内に配置された放射シールド34とを含み、中性子発生部Tは荷電粒子ビーム入口から入射された荷電粒子ビームPと核反応によって中性子ビームNを発生し、中性子ビームは一本のスピンドルを制限し、減速体32は中性子発生部Tから発生した中性子を過熱中性子エネルギー領域に減速させ、反射体31は、スピンドルからずれた中性子をスピンドルに戻って過熱中性子ビーム強度を向上させ、熱中性子吸収体33は熱中性子を吸収して浅い正常組織で治療したときに過剰な線量を回避するために使用され、放射シールド34は漏れた中性子および光子をシールドして非照射領域の正常組織線量を低減するために使用され、ビーム出口40は中性子ビーム収束部またはコリメータとも呼ばれ、それは中性子ビームの幅を減少させて中性子ビームを集束させ、ビーム出口40から放出された中性子ビームは被照射体50の標的部位を照射する。
そのうち、ビーム診断システムは荷電粒子ビーム診断装置および中性子診断装置を含み、ビーム診断システムは中性子捕捉療法システムおよび/またはビーム診断装置が故障しているか否かを同時に診断するために使用される。ビーム診断システムは荷電粒子ビームおよび中性子ビームを同時に検出することによって、中性子ビーム照射線量の精度を向上させる。また、ビーム診断システムは一連の検出結果に従って、中性子捕捉療法システム中のどの装置および/または部品が故障しているかを判断し、またはビーム診断システム中の検出自体が故障しているか否かを判断する。このようにして、目標が明確になり、中性子ビーム照射線量の精度を向上させ、またメンテナンス時間およびコストを大幅に低減させる。
荷電粒子ビーム診断装置は、さらに、荷電粒子ビーム入口に入る前に荷電粒子ビームPの強度および安定性を検出するための第一電流検出装置100と、中性子発生部Tと作用する荷電粒子ビームPの強度および変化状態を検出するための第二電流検出装置200とを含み、ビーム診断システムは、さらに、冷却装置60の温度を検出することにより、冷却装置60および中性子発生部Tが発生した中性子ビームN状態を得るための温度検出装置300を含み、中性子ビーム診断装置は、さらに、ビーム成形体30内の中性子ビームNの強度および空間分布を検出し、ビーム成形体30内に埋め込まれた第一中性子ビーム検出装置400と、ビーム出口40の中性子ビームNの強度変化および空間分布を検出し、ビーム出口40に埋め込まれた第二中性子ビーム検出装置500とを含み、ビーム診断システムは、さらに、被照射体50の変位が移動されたか否かを診断するための変位検出装置600を含む。好ましく、第一中性子ビーム監視装置400に2つの中性子ビーム監視部材が設けられ、すなわち第一中性子ビーム監視部材401および第二中性子ビーム監視部材402であり、第二中性子ビーム監視装置500に2つの中性子ビーム監視部材が設けられ、すなわち第三中性子ビーム監視部材501および第四中性子ビーム監視部材502であり、変位検出装置600に2つの変位検出部材が設けられ、すなわち第一変位検出部材601および第二変位検出部材602である。
本実施例において、第一中性子ビーム監視装置400、第二中性子ビーム監視装置500および変位検出装置600にいずれも2つの各自の監視/検出部材が設けられるが、当業者であれば、これらの監視/検出部材の数は必要に応じて設定することができ、また4個、6個または8個などであってもよい。中性子ビーム監視部材がビーム成形体内に(ビーム成形体に隣接して)および/またはビーム出口内に埋め込まれて中性子ビームの強度変化および空間分布を検出できると、このように、中性子ビーム監視部材は使用可能であり、変位検出部材が被照射体内に(または被照射体に隣接して)設けられて被照射体の変位変化を検出できると、このように、この変位検出部材は使用可能である。また、これらの監視/検出部材の配置位置への厳しい制限はなく、配置位置が各自の対応する検出機能を果たすことができればよい。
このように配置すると、加速器の源から被照射体の終端まで、いずれも様々な検出装置が設けられ、これらの検出装置によって中性子捕捉療法システムの各主要部品または検出装置自体が故障しているか否かが判断される。好ましく、加速器の源から被照射体の終端まで検出装置をこのように配置し、加速器の源の真空管に検出装置が設けられ、中性子発生部に検出装置が設けられ、中性子発生部に隣接して中性子発生部を冷却するための冷却装置に検出装置が設けられ、ビーム成形体内に検出装置が設けられ、ビーム出口に検出装置が設けられ、被照射体に検出装置が設けられる。
本実施例において、第一電流検出装置100はファラデーカップ(Faraday cup electrometer)であり、それは、金属製のカップ状であり、荷電粒子ビームの入射強度および安定性を検出する真空検出器であり、検出された電流は荷電粒子ビームの数を判断するために使用できる。荷電粒子ビームがファラデーカップに入った後に、電流を発生することができる。1つの連続的な単一荷電の荷電粒子ビームについては、式1を用いて計算し、ここで、Nは荷電粒子の数であり、tは時間(秒単位)であり、Iは検出された電流(アンペア単位)であり、eは基本電荷(約1.60×10−19クーロン)である。我々はこのように推定することができ、検出された電流が10−9A(1nA)であれば,すなわち、約60億個の荷電粒子がファラデーカップによって収集される。
Figure 0006712636
当業者であれば当然わかるように、第一電流検出装置100は、加速器真空管に荷電粒子ビームの入射強度および安定性を検出することに適したいずれの検出装置であってもよく、例えば、壁電流検出器(Wall Current Monitor)およびビーム電流トランス(Beam Current Transformer)である。
壁電流検出器とは、サンプリング抵抗をセラミック隔離段の両端に交差し、フローミラー電流はサンプリング抵抗を流れるときに電圧サンプリング信号が得られ、式2を用いて計算し、ここで、Vは検出された電圧値であり、Iは荷電粒子ビームの電流であり、Zは特定の周波数で抵抗と等価にすることができ、壁電流検出器の等価回路は並列RLC回路であり、例えば式3である。したがって、検出された電流値に従って荷電粒子ビームがある時間帯t内の電流を推定することができる。
Figure 0006712636
Figure 0006712636
ビーム電流トランスとは、コア上の二次巻線によって電流信号を結合し、この信号を分析することによって元の荷電粒子ビームの電流を得ることができる。それは、交流電流トランス(AC Current Transformer、ACCTと略称される)、高速電流トランス(Fast Current Transformer、FCTと略称される)、共振電流トランス(Tuned Current Transformer、TCTと略称される)、積分電流トランス(Integrated Current Transformer、ICTと略称される)および直流電流トランス(DC Current Transformer、DCCTと略称される)を含む。種類が多いため、以下はビームトランスについて詳細に列挙されず、DCCTのみを例にする。DCCTは非線形磁気変調部品を用いて被測定DC信号を励起信号の第二高調波に変調して検出する。
本実施例において、第二電流検出装置200は、検流計(galvanometer)であり、その一端は中性子発生部Tに電気的に接続され、他端は接地し、1つの検出回路を形成し、それにより、荷電粒子ビームPが中性子発生部Tに衝突する過程中に中性子発生部T上の電流を得ることができる。検流計は通電コイルが磁場内のトルクによって偏向されるという原理に基づいて製造される。通常のメーター中のコイルはベアリングに配置され、バネを用いてバランスを維持し、ポインターを用いてたわみを示す。ベアリングに摩擦があるため、被検出電流は弱すぎることはできない。検流計は非常に微細な金属吊り線を用いてベアリングの代わりに磁場内に掛けられ、吊り線が細くて長いため、抵抗モーメントは非常に小さく、したがって、非常に弱い電流がコイルに流れると、大きな撓みが生じる。したがって、検流計は通常の電流計よりも感度が高く、光電流、生理的電流、熱起電力などの微小電流(10−7〜10−10A)または微小電圧(10−3〜10−6V)を測定することができる。神経活動の最初の記録は、このような機器を使用して達成することである。
当業者であれば当然わかるように、第二電流検出装置200は、中性子発生部に隣接して中性子発生部と作用する荷電粒子ビームの強度および変化状態を検出することに適したいずれの検出装置であってもよく、例えば、電流計および電圧計などである。
本実施例において、温度検出装置300は熱電対であり、2つの異なる部材の導体(熱電対ワイヤまたはホット電極として知られている)の両端は回路を接合し、接合点の温度が異なる場合、回路内に起電力が発生し、この現象を熱電効果と呼ばれ、この起電力を熱電力と呼ばれる。熱電対はこの原理を用いて温度測定を行い、そのうち、媒介温度を直接測定するための一端は作業端(または測定端とも呼ばれる)と呼ばれ、他端はコールドエンド(補償側とも呼ばれる)と呼ばれる。コールドエンドと表示機器またはサポート機器に接続され、表示機器は熱電対が発生した熱電位を指摘することができる。
当業者であれば当然わかるように、温度検出装置300は、冷却装置内または冷却装置に隣接して設けられて冷却装置の温度を検出し、それにより冷却装置および中性子発生部の中性子発生状態を得るいずれの検出装置であってもよく、例えば抵抗温度計であり、それは、温度による抵抗の温度変化の既知特性の材料で製造された温度センサを用いて、温度による導体抵抗の変化の法則に従って温度を測定する。
リアルタイム検出を達成することができる通常の中性子監視装置はイオン化チャンバーおよびシンチレーション検出器という2つの異なる検出原理がある。イオン化チャンバー構造をベースとするものはHe−3比例計数器、BF比例計数器、核分裂遊離チャンバー、ホウ素イオン化チャンバーを有し、シンチレーション検出器は有機材料と無機材料に分けることができ、熱中性子の使用を検出することについて、シンチレーション検出器にLiまたはBなどの高熱中性子捕捉断面要素を加えることは多い。要するに、このような検出器が検出された中性子エネルギーは熱中性子であることが多く、いずれも元素と中性子が捕獲または核分裂反応を発生して放出された重い荷電粒子および核分裂フラグメントであり、イオン化チャンバーまたはシンチレーション検出器内に多数のイオン化対(ion pair)を発生し、これらの電荷が収集された後に、適切な回路変換により、電流信号を電圧パルス信号に変換することができる。電圧パルスのサイズを分析することによって、中性子信号およびγ信号を簡単に区別することができる。BNCTのような高強度中性子場において、イオン化チャンバー内のガス圧、核分裂性物質またはホウ素コーティングの濃度またはシンチレーション検出器中の高中性子捕捉断面積要素の濃度を適切に低減することが可能であり、それが中性子への感度を低減することができ、信号飽和の発生を回避する。
さらに好ましく、第一中性子検出装置400は、核分裂遊離チャンバー(fission chamber)であり、中性子ビームが核分裂遊離チャンバーに通過するときに、核分裂遊離チャンバー内部のガス分子または核分裂遊離チャンバーの壁部と遊離作用を発生し、電子および正電荷イオンを発生し、この電子および正電荷イオンは上記イオン対と呼ばれる。核分裂遊離チャンバー内に電界高圧が印加されるため、電子は中央の陽極ワイヤに向けって移動し、正電荷イオンは周囲の陰極壁に向かって移動し、したがって、検出可能な電子パルス信号が発生する。ガス分子がイオン対を発生させることに必要なエネルギーは平均遊離エネルギーと呼ばれ、該値はガス種類に応じて異なり、例えば、空気の平均遊離エネルギーは約34eVである。340eVの中性子ビームがあれば、ガスに約10k個のイオン対を発生させることができる。
当業者であれば当然わかるように、第一中性子ビーム監視装置400は、ビーム成形体体に埋め込めることに適したビーム成形体内の中性子ビームの強化変化および空間分布を検出するためのいずれの検出装置であってもよく、例えば、He−3比例計数器、BF比例計数器、ホウ素イオン化チャンバーおよびシンチレーション検出器などである。
さらに、好ましく、第二中性子ビーム監視装置500はシンチレーション検出器(scintillator detector)であり、いくつかの物質はエネルギーを吸収した後に可視光を放出する可能性があり、この物質はシンチレーション物質と呼ばれる。それは、遊離放射線を用いて結晶または分子中の電子を励起状態に励起させ、電子が基底状態に戻ると、放出された蛍光が収集された後に、中性子ビーム監視に使用される。シンチレーション検出器と中性子ビームとの作用によって放射された可視光は、光電子増倍管によって可視光を電子に変換し、さらに増倍され、一般的には電子増倍率を107〜108まで高くなることができる。陽極から出力された電子数は入射された中性子ビームエネルギーに比例し、したがってこのシンチレーション検出器は中性子ビームのエネルギーを測定することができる。
当業者であれば当然わかるように、第二中性子ビーム監視装置500は、ビーム出口内またはビーム出口付近に適したビーム出口箇所の中性子ビームの強度変化および空間分布を検出するためのいずれの検出装置であってもよく、例えば、He−3比例計数器、BF比例計数器、ホウ素イオン化チャンバーおよびシンチレーション検出器などである。
さらに、好ましく、変位検出装置600は赤外線信号検出器であり、赤外線検出器は人体が放射された赤外線を検出することによって作動する。検出器は外部からの赤外線を集めて赤外線センサ上に蓄積する。赤外線検出器は、一般的に、焦電素子を採用し、この素子は赤外線の温度変化を受信してから外に電荷を放出し、検出処理後にアラームが生成される。この検出器は、人体の放射線を検出することを目的としている。したがって、放射線に敏感な部品は約10μm波長の赤外線について非常に敏感でなければならない。
当業者であれば当然わかるように、変位検出装置600は、被照射体の変位変化の検出に適したいずれの検出装置であってもよく、例えば、変位センサである。変位センサとは、被照射体がある基準物体の変位に従って被照射体が移動しているか否かを決定することである。当業者であればわかるように、変位検出装置は、被照射体の変位変化を検出できるだけでなく、また、被照射体を固定する支持部材および/または治療台などの変位の変化を検出することにより、被照射体の変位変化を間接的に知ることもできる。
当業者であればわかるように、第一電流検出装置、第二電流検出装置、温度検出装置、第一中性子ビーム監視装置、第二中性子ビーム監視装置および変位検出装置の数および検出素子はいずれもこれに限定されない。
検出および/又は監視装置の検出結果間の関数関係に従って、故障した部品を明確に列挙することができ、以下は、対応する検出結果に基づくいくつかの故障診断状態を示す。
第一電流検出装置100、第二電流検出装置200、温度検出装置300、第一中性子ビーム監視装置400、第二中性子ビーム監視装置500のうちのいずれか1つの検出または監視装置が異常して他の検出または監視装置がいずれも正常であると検出された場合、該異常検出または監視装置自体が故障したと判断し、変位検出装置600が異常して他の検出装置がいずれも正常であると検出された場合、被照射体50の変位が変化しまたは変位検出装置600が故障したと判断する。
第一電流検出装置100、第二電流検出装置200、温度検出装置300、第一中性子ビーム監視装置400および第二中性子ビーム監視装置500がいずれも異常したと検出された場合、加速器10が故障したと判断する。
第二電流検出装置200、温度検出装置300、第一中性子ビーム監視装置400および第二中性子ビーム監視装置500がいずれも異常して第一電流検出装置100および変位検出装置600がいずれも正常であると検出された場合、ビーム膨張装置20が故障したと判断する。
温度検出装置300、第一中性子ビーム監視装置400および第二中性子ビーム監視装置500がいずれも異常して第一電流検出装置100、第二電流検出装置200および変位検出装置600がいずれも正常であると検出された場合、中性子発生部Tおよび/または冷却装置60が故障したと判断する。
第一中性子ビーム監視装置400および第二中性子ビーム監視装置500がいずれも異常して第一電流検出装置100、第二電流検出装置200、温度検出装置300および変位検出装置600がいずれも正常であると検出された場合、ビーム成形体30が故障したと判断する。
第一中性子ビーム部材401および第二中性子ビーム部材402のうちのいずれか1つの監視結果が異常および/または第三中性子ビーム部材501および第四中性子ビーム部材502のうちのいずれか1つの監視部材が異常したと検出された場合、異常した中性子ビーム検出部材自体が故障しまたは中性子ビームの均一度が異常したと判断する。
当業者であれば当然わかるように、以上の検出結果に基づく前記故障診断状態は列挙されたいくつかの通常の状態に過ぎず、複数の組み合わせがあり、常に異常の方式によってどの中性子捕捉療法システムまたは検出装置自体にどのような故障が存在するかを判断することができる。ここで、詳細に列挙されないが、このような精神に基づいて行われた変更は、いずれも本発明の発明内容に属する。
ビーム診断システムは、制御部710を備える制御装置700を含み、制御部710はビーム診断システムの検出結果に基づいて人間検知の信号を放射して中性子捕捉療法システムの次の作業を確認する。この人間検知の信号は聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的などの人間の機能的な器官が検知可能な信号であってもよく、例えば、警報音、警報灯、振動、刺激的な臭いを放出するなどの様々な信号のうちの1つ以上の形態である。好ましく、制御装置700は、さらに、表示部720を含み、表示部720は検出装置の検出結果および/または検出結果に基づく故障診断状態を表示装置上に表示するために使用され、表示装置はテレビまたは液晶ディスプレイなどの一般的な表示装置であってもよい。制御装置のフィードバックによって、オペレータは、故障部品を容易に決定することができ、それにより中性子捕捉療法システムおよび/またはビーム診断システムについて目標のあるメンテナンス作業を行う。
さらに、図5に示すとおり、それは、第一中性子ビーム監視装置の他の実施例を開示し、数字400’でマークされ、図面において図3と同じ装置/部材は、いずれも同じ数字でマークすることができ、かつ表示しやすいために、冷却装置および他の検出/検出装置を省略する。
第一中性子監視装置400’は1つ以上の中性子ビーム監視部材を含むことができ、また、それはビーム成形体30に隣接して設けられて中性子発生部Tでオーバーフローした中性子ビームを検出することにより、該中性子ビームの強度変化および空間分布を直接検出することができ、また、ビーム成形体30に隣接して設けられて荷電粒子ビームPと中性子発生部Tとの作用によって発生したγ線を検出することができ、γ線と中性子ビームとの間の関数関係に基づいて、中性子ビームの強度変化および空間分布を間接検出することができる。制御装置700’は制御部710’および表示部720’を含む。表示部720’は検出装置400’の検出結果および/または検出結果に基づく故障診断状態を表示装置上に表示するために使用され、表示装置は、テレビまたは液晶ディスプレイなどの一般的な表示装置であってもよい。制御装置のフィードバックによって、オペレータは、故障部品を容易に決定することができ、それにより目標があるように加速器10について次の作業を行う。
要約すると、第一中性子ビーム監視装置は、ビーム整形体内に設けられ、またはビーム整形体に隣接して設けられても、設けられた場所でビーム整形体内の中性子ビームの強度変化および空間分布を検出できる検出装置であれば、使用可能である。
本願に開示する中性子捕捉療法システム用のビーム診断システムは以上の実施例における前記内容および図面に示される構造に限定されない。本願の基礎上でそのうちの部材の材料、形状および位置に対して顕著な変更、代替えまたは修正は、いずれも本願の保護されるべき範囲内にある。

Claims (10)

  1. 中性子捕捉療法システム用のビーム診断システムであって
    電粒子ビーム通過する荷電粒子ビーム入口と、
    前記荷電粒子ビームと核反応で中性子を発生する中性子発生部と、
    前記中性子発生部が発生した中性子ビーム線束および品質を調整するためのビーム成形体と、
    前記ビーム成形体に隣接するビーム出口と、
    を備え、
    前記荷電粒子ビーム入口は前記ビーム成形体内に収容され、前記中性子発生部は前記ビーム成形体内に収容され、
    前記ビーム診断システムは荷電粒子ビーム診断装置および中性子ビーム診断装置を含み、
    前記荷電粒子ビーム診断装置は、前記荷電粒子ビーム入口に入る前に前記荷電粒子ビームの強度および安定性を検出するための第一電流検出装置を含み、
    前記中性子ビーム診断装置は、前記ビーム成形体内の中性子ビームの強度変化および空間分布を検出する、前記ビーム成形体内に埋め込まれている第一中性子ビーム監視装置と、前記ビーム出口の中性子ビームの強度変化および空間分布を検出する、前記ビーム出口に埋め込まれている第二中性子ビーム監視装置と、を含み、
    前記ビーム診断システムは、中性子捕捉療法システムおよび/またはビーム診断システムが故障しているか否かを同時に診断するために使用される、ことを特徴とする、
    中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  2. 前記中性子捕捉療法システムは、冷却媒体を前記中性子発生部に配置して前記中性子発生部を冷却するための冷却装置をさらに含み、
    前記ビーム診断システムは、前記冷却装置の温度を検出することにより、前記冷却装置および前記中性子発生部により発生した中性子ビーム状態を得るための温度検出装置と、被照射体が移動たか否かを診断するための変位検出装置とをさらに含む、
    ことを特徴とする、
    請求項1に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  3. 前記中性子捕捉療法システムは、前記荷電粒子ビームを拡大するための膨張装置をさらに含み、
    前記荷電粒子ビーム診断装置は、前記中性子発生部と作用する前記荷電粒子ビームの強度および変化状態を検出するための第二電流検出装置をさらに含む、
    とを特徴とする、
    請求項2に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  4. 前記第一電流検出装置、前記第二電流検出装置、前記温度検出装置、前記第一中性子ビーム監視装置および前記第二中性子ビーム監視装置のうちのいずれか1つの装の検出又は監視結果が異常であり、他の装の検出又は監視結果がいずれも正常であると検出された場合、検出又は監視結果が異常であると検出された装置自体が故障したと判断し、
    前記変位検出装置の検出結果が異常であり、前記第一電流検出装置、前記第二電流検出装置、前記温度検出装置、前記第一中性子ビーム監視装置および前記第二中性子ビーム監視装置の検出又は監視結果がいずれも正常であると検出された場合、前記被照射体がしたまたは前記変位検出装置が故障したと判断する、
    ことを特徴とする、
    請求項3に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  5. 前記中性子捕捉療法システムは、荷電粒子ビームを加速するための加速器をさらに含み、
    前記第一電流検出装置、前記第二電流検出装置、前記温度検出装置、前記第一中性子ビーム監視装置および前記第二中性子ビーム監視装置の検出又は監視結果がいずれも異常であると検出された場合、前記加速器が故障したと判断する、
    ことを特徴とする、
    請求項3に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  6. 前記第二電流検出装置、前記温度検出装置、前記第一中性子ビーム監視装置および前記第二中性子ビーム監視装置の検出又は監視結果がいずれも異常であり、前記第一電流検出装置および前記変位検出装置の検出結果のいずれも正常であると検出された場合、前記膨張装置が故障したと判断することを特徴とする、
    請求項3に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  7. 前記温度検出装置、前記第一中性子ビーム監視装置および前記第二中性子ビーム監視装置の検出又は監視結果がいずれも異常であり、前記第一電流検出装置、前記第二電流検出装置および前記変位検出装置の検出結果がいずれも正常であると検出された場合、前記中性子発生部および/または前記冷却装置が故障したと判断することを特徴とする、
    請求項3に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  8. 前記第一中性子ビーム監視装置および前記第二中性子ビーム監視装置の監視結果がいずれも異常であり、前記第一電流検出装置、前記第二電流検出装置、前記温度検出装置および前記変位検出装置の検出結果がいずれも正常であると検出された場合、前記ビーム成形体が故障したと判断することを特徴とする、
    請求項3に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  9. 前記第一中性子ビーム監視装置は、前記ビーム成形体内の両側にそれぞれ対向して位置する第一中性子ビーム部材および第二中性子ビーム部材を含み、
    前記第二中性子ビーム監視装置は、前記ビーム出口箇所の両側それぞれに対向して位置する第三中性子ビーム部材および第四中性子ビーム部材を含み、
    第一中性子ビーム部材および第二中性子ビーム部材のうちのいずれか1つの監視結果が異常である、および/または、第三中性子ビーム部材および第四中性子ビーム部材のうちのいずれか1つの監視結果が異常である、と検出された場合、監視結果が異常であると検出された中性子ビーム検出部材自体が故障したまたは、前記中性子ビームの均一度が異常であると判断する、
    ことを特徴とする、
    請求項3に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
  10. 前記ビーム診断システムは、制御部を備える制御装置を含み、
    前記制御部は、前記ビーム診断システムの検出結果に基づいて、前記中性子捕捉療法システムの次の作業を確認させるために、人間が検知する信号を送信する、
    ことを特徴とする、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の中性子捕捉療法システム用のビーム診断システム。
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