JP6712235B2 - 肺癌のためのバイオマーカー、その診断方法、およびキット - Google Patents

肺癌のためのバイオマーカー、その診断方法、およびキット Download PDF

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Description

本発明は、腫瘍、特に肺癌の診断および/または予後診断の、および/またはその進行のモニタリングの方法において、ヒトカスパーゼタンパク質、好ましくは、ヒトカスパーゼ−4またはカスパーゼ−1の活性型のバイオマーカー、またはヒトカスパーゼタンパク質のオルソログ遺伝子によって、好ましくは、ヒトカスパーゼ−4のオルソログ遺伝子によってコードされるタンパク質、例えば、マウスカスパーゼ−11タンパク質の活性型のバイオマーカーとしての使用に関連する。
先行技術
肺癌は、予後診断の不良と低い生存率によって特徴付けられる、工業国における死亡の主要な原因の1つである(Jettら、1983年; Pintoら、2011年)。新生物増殖の基礎となる細胞および分子メカニズムは、まだ十分に定義されていないが、肺癌の危険因子の1つは、発癌物質への暴露(吸入)である(Valavanidisら、2008年)。
腫瘍性疾患の発症/発達と免疫系の間の厳格な相関(Coussensら、2013年; Pintoら、2011年; Zitvogelら、2012年)は、最近の科学的な関心である。慢性炎症は、肺癌を含む多くの呼吸器疾患の共通事項である。新生物の発達/進行は、抗腫瘍免疫の制御を超えて、腫瘍細胞の増殖を促進する免疫抑制環境に関連することが周知である(Coussensら、2013年)。伝統的な化学療法にもかかわらず、最近、新生物の治療において、ますます重要な役割を果たすと思われる概念は、腫瘍微小環境における免疫系の関与、特に「薬理学的操作」である。
現在までに、最も広く現在使用される免疫療法は、抗腫瘍免疫応答を得るための白血球の活性化からなる(Coussensら、2013年)。それでもなお、新生物増殖の基礎となる慢性炎症に関与する特定の分子および細胞メカニズムの認知は、新生物の増殖を調節することができる薬理学的標的の同定の点で非常に大きな科学的インパクトであろう。
肺上皮細胞、マクロファージ(MΦ)および組織樹状細胞(DC)は、外部攻撃からの防御の最前線であり、それらは、続いて起こる適応免疫応答に関与する(Pintoら、2011年)。これらの細胞への連続的な損傷は、ILα、IL−1B、高移動度群タンパク質のボックス1(HMGB1)を含む、アラルミン(alarmin)と呼ばれる分子の放出によって特徴付けられる慢性炎症反応を促進および支持する(Paul−Clarkら、2012年)。そのようなアラルミンの合成/放出は、カスパーゼ−1依存標準経路(Latzら、2013年)、およびカスパーゼ−11依存非標準経路(Kayagakiら、2013年)によってインフラマソーム(inflammasome)と呼ばれる多タンパク質システムによって精密に規制される。カスパーゼ−1活性化は、プロIL-1βおよびプロIL−18をそれらの活性型に変換する(LamkanfiおよびDixit、2012年)。逆に、カスパーゼ−11は、IL−1αおよびHMGB1の放出を促進する(NgおよびMonack、2013年)。カスパーゼ−1とカスパーゼ−11の両方は、それが、腫瘍文脈において、新生物の増殖に有利に働く免疫抑制状態を容易にすることができる炎症性反応を誘導する場合(LamkanfiおよびDixit、2012年)、アポトーシスと異なる細胞死であるピロトーシスを誘導することができる。
インフラマソーム複合体は、Nod様受容体(NLR)と呼ばれる細胞質性タンパク質、より一般的には、カスパーゼ−1依存性経路の上流に作用する外因性(病原体関連分子パターン:PAMP)および内因性(危険関連分子パターン:DAMP)リガンドを認識することができる病原体認識受容体(PRR)の活性によって調整される(CaffreyおよびFitzgerald、2012年)。現在までに、22個のNLRが同定されている。細胞質内NLRP3受容体は、確かにこれまで最も研究されているが、癌におけるその役割は、依然として議論になっているように思われる(Zitvogelら、2012年)。実際、NLRP3は、その遺伝的不在が、大腸上皮でのより高い慢性炎症に関連する腫瘍増殖を促進するので、結腸癌における保護的役割を果たす(Allenら、2010年)。また、NLRP3は、ドキソルビシンおよび5−フルオロウラシルなどの特定の伝統的な化学療法剤の活性に必須なようである(Ghiringhelliら、2009年)。対照的に、肺転移および線維肉腫のマウスモデルにおいて、NLRP3活性化は、腫瘍増殖を促進し(Chowら、2012a)、細胞毒性Tリンパ球活性(細胞障害性Tリンパ球:CTL)だけではなく、ナチュラルキラー細胞(NK)を阻害する骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)のような、免疫抑制活性を有する細胞の漸増を促進する。また、新生物増殖のために必須ではないが(Chowら、2012b)、NLRP3は、中皮腫のプロモーターであるアスベストおよびシリカによって誘導される肺の炎症に関与するようである(Dostertら、2008年)。
カスパーゼ−11、ヒトカスパーゼ−4のマウス類似体は、非標準的インフラマソーム経路の活性化のために重要な酵素である(NgおよびMonack、2013年)。炎症性状態、特に病原性感染による細胞壊死の結果として、この酵素は、IL−1αの成熟形態のタンパク質分解、および細胞外マトリックス中のHMGB1の放出を誘導することができる(NgおよびMonack、2013年)。今日まで、細菌感染の間に、カスパーゼ−11は、TLR4およびTLR3のような、いくつかのToll様受容体(TLR)の活性化の根底にある、TIRドメイン含有アダプター誘導インターフェロン−β(TRIF)変換経路を介して、タイプIインターフェロン依存方法で活性化されることが、文献に記載されている(BortoluciおよびMedzhitov、2010年)。癌において、特に肺癌において、マウスカスパーゼ−11および類似体ヒトカスパーゼ−4の役割は両方とも、まだ完全にはわかっていない。したがって、次第に新たに発生する文献を考慮すると、インフラマソーム生物学のいくつかの側面は、慢性炎症が新生物増殖のプロモーターであるように思われる、特に肺腫瘍学の分野で、まだ未開拓である(Coussensら、2013年)。
特許出願WO2008/009028は、そのうちのいくつかはマウスカスパーゼ11またはヒトカスパーゼ4とは相関がない、いくつかのサイトカインの発現の定量化を含む、肺腺癌を有する対象の予後診断を決定する方法に関する。
また、M.Yamauchiら(2010年)は、ヒト原発性肺腫瘍上皮細胞において、遺伝子発現プロファイルの分析によって、カスパーゼ4遺伝子をも含む、139個のゲフィチニブ感受性遺伝子の同定を記載する。
特許出願WO2010/064702には、カスパーゼ−1およびカスパーゼ−4の遺伝子を含む、227個の遺伝子の遺伝子発現の変化の解析による、肺癌の診断方法が、記載されている。しかしながら、肺癌に関与するバイオマーカーとしてヒトカスパーゼタンパク質の活性型の使用は、以前に記載も示唆もされなかった。また、IL−1αのような、マウスカスパーゼ−11またはヒトカスパーゼ−4の炎症性サイトカインエフェクターと肺癌との間の関連性は、既知でもなく、示唆もされていなかった。
発明の記載
著者らは、驚くべきことに、カスパーゼ、特にマウスカスパーゼ−11[NCBI受託番号CAA73531.1](配列番号4)およびヒト類似体カスパーゼ−4[NCBI受託番号NP_001216.1](配列番号1)、並びにマウスカスパーゼ−1[NCBI受託番号マウス:NP_033937.2 (NM_009807.2)](配列番号3)およびヒトカスパーゼ−1[CAA46153.1](配列番号2)が、肺における新生物増殖に関与していることを発見した。
また、これらの酵素の活性化剤である分子リガンドは、まだ知られていないが、本著者らは、肺腫瘍増殖に関与する新規の「活性化シグナル経路」を同定し、それは、新規治療および診断標的を同定するために有用である。発癌物質への暴露によって誘導される酸化ストレスの間、8−ヒドロキシ−2’−デオキシグアノシン(8−OH−dG)が産生され、これは、次に、インフラマソーム複合体の一構成成分である、細胞質内受容体AIM2[NCBI受託番号:マウス:NP_001013801.2](配列番号5)、ヒト[NP_004824.1](配列番号6)によって認識される。
AIM2は、マウスではカスパーゼ−11に結合し、ヒトではカスパーゼ−4に結合し、その活性型は、IL−1α[NCBI 10受託番号:マウス:NP_034684[GI: 47059075]](配列暗号7):およびヒト[NP_000566[GI: 27894330]](配列番号8)、およびIL−1β[NCBI受託番号マウス:NP_032387.1][GI: 6680415]](配列番号9)およびヒト:NP_000567.1[GI: 10835145](配列番号10)、およびHMGB1[NCBI受託番号:マウスAAI10668[GI 84040262]](配列番号11):ヒト:CAG 33144.1[GI 48145843](配列番号12)などのアラルミンの放出を誘導し、肺腫瘍形成を促進する。また、ヒト肺癌組織において、カスパーゼ−4へのAIM2の結合は、非常に顕著である。我々が述べることは、機能的カスパーゼ−11(129Svマウス)のないマウスまたはカスパーゼ−1/11ノックアウトマウスにおいて、またはカスパーゼ−11またはカスパーゼ−11のエフェクターであるIL−1αに対する特異的モノクロナールによるカスパーゼ−11の中和の後に、無傷および活性カスパーゼ−11を有するマウス(C57Bl/6マウス)と比較して、肺腫瘍増殖の発達の有意な減少が観察されるということによってさらに確認される。
カスパーゼ−1(p20 kDa)の活性化と肺癌との間の関連性もまた、本著者らにより確認された。
したがって、著者らは、肺癌発生に関与する新規「経路」を同定しただけではなく、肺癌などの高死亡率を有する疾患の将来の治療戦略の開発のための新しい薬理学的標的を同定した。さらに、腫瘍組織で非常に高いレベルであることがすでに知られている、IL−1αおよびIL−1βなどの炎症性サイトカインの存在に関連する、ヒトにおけるカスパーゼ−4の活性化は、肺癌のための新しい診断の、および可能な予後診断のツールを示す。
したがって、本発明の態様は、腫瘍の診断および/または予後診断のための、および/または腫瘍の進行のモニタリングのための方法で使用するための、少なくとも:
a)ヒトカスパーゼタンパク質の活性型;
b)その変異体、同属体、誘導体または機能的断片;
c)前記ヒトカスパーゼタンパク質遺伝子のオルソログ遺伝子によってコードされるタンパク質の活性型
からなる群に属するバイオマーカーである。
前記ヒトカスパーゼタンパク質は、好ましくは、ヒトカスパーゼ−4タンパク質(配列番号1)またはヒトカスパーゼ−1タンパク質(配列番号2)である。ヒトカスパーゼ−4遺伝子のオルソログ遺伝子は、例えば、マウスカスパーゼ−11遺伝子である。
前記腫瘍は、好ましくは、肺腫瘍、より好ましくは、肺癌(lung carcinoma)である。
本発明のさらなる態様は:
a)対象から単離されたサンプルにおける上記で定義されるようなバイオマーカーの検出および/または定量、および
b)適切な対照との比較
のステップを含む、腫瘍の診断および/または予後診断のための、および/または腫瘍の進行のモニタリングのためのインビトロ方法である。
バイオマーカーの定量は、バイオマーカーの量の測定、またはその量の変化の測定、より具体的には、バイオマーカーの量の増加または減少の測定に相当しうる。増加は、腫瘍の悪化に関連しうる。減少は、腫瘍の改善、または対象の回復に関連しうる。
前記バイオマーカーの適切な対照とステップa)で測定される量の変化を比較して、試験されるサンプル中の前記バイマーカーの量の変化が、増加に相当する場合、ステップa)の対象は、腫瘍の悪化を経験し得る。
前記バイオマーカーの適切な対照とステップa)で測定される量の変化を比較して、試験されるサンプル中の前記バイオマーカーの量の変化が、減少に相当する場合、ステップa)の対象は、腫瘍の改善、または回復を経験し得る。
好ましい態様において、本発明の方法は、少なくとも1つの追加腫瘍バイオマーカーの検出および/または定量、および適切な対照サンプルとの比較をさらに含む。好ましくは、前記追加マーカーは、上記で定義されるようなバイオマーカーの炎症性サイトカインエフェクターであり、より好ましくは、前記炎症性サイトカインは、IL−1α、IL−1β、IL−18またはHMGB1である。
IL−1αは、好ましくは、配列番号8または7により特徴付けられる。
IL−1βは、好ましくは、配列番号10または9により特徴付けられる。
IL−18は、好ましくは、配列番号14または13により特徴付けられる。
HMGB1は、好ましくは、配列番号12または11により特徴付けられる。
前記サイトカインの変異体、同属体、誘導体または機能的断片および前記サイトカイン遺伝子のオルソログ遺伝子によりコードされるタンパク質は、上記のサイトカインの定義に含まれる。
本発明による方法において、腫瘍は、好ましくは肺癌、より好ましくは、肺癌(lung carcinoma)である。
対象から単離されるサンプルは、好ましくは、生体液、細胞サンプルおよび/または組織サンプルである。
本発明のさらなる態様は:
−上記で定義されるような、少なくとも1つのバイオマーカーの量を検出するおよび/または測定するための、および/またはそのバイオマーカーの量の変化を測定するための手段、および任意に、
−対照手段
を含む、腫瘍の診断および/または予後診断のための、および/または腫瘍の進行のモニタリングのためのキットである。
対照手段は、適切な対照の値をバイオマーカーの量の増加と比較するために使用され得る。対照値は、例えば、既知の標準を参照して、正常対象から、または正常集団から得ることができる。
上記で定義されるような少なくとも1つのバイオマーカーの量を検出するおよび/または測定する、および/またはその量の変化を測定するための手段は、好ましくは、少なくとも1つの抗体、類似体またはそれらの機能的誘導体である。前記抗体、類似体またはそれらの機能的誘導体は、前記バイオマーカーに特異的であり得る。
本発明に係るキットは、緩衝液、担体、染料等の通常の補助成分および/または使用説明書をさらに含みうる。
本発明に係るキットにおいて、腫瘍は、好ましくは、肺癌、より好ましくは、肺癌(lung carcinoma)である。
本発明の別の態様は、腫瘍の予防および/または治療での使用のための、上記で定義されるようなバイオマーカーの特異的阻害剤であり、この阻害剤は、好ましくは、抗体、ワクチン、siRNA、または低分子量薬物である。
前記腫瘍は、好ましくは、肺癌、より好ましくは、肺癌(lung carcinoma)である。
本発明のさらなる態様は:
a)ヒトカスパーゼタンパク質の活性型;
b)生物学的サンプルにおける、その変異体、機能的誘導体、または機能的断片;
から選択されるバイオマーカーの存在の決定を特徴とする、腫瘍の診断および/または予後診断のための、および/または腫瘍の発達のモニタリングのためのインビトロまたはエクスビボの方法である。
本発明の方法における好ましい態様によると、ヒトカスパーゼタンパク質は、ヒトカスパーゼ−4(配列番号1)タンパク質、またはヒトカスパーゼ−1(配列番号2)タンパク質である。
さらなる好ましい態様において、本発明の方法は:
a)対象から単離されたサンプルにおいて、バイオマーカーを検出するおよび/または定量する、および
b)それを所定の対照と比較する
ステップを含む。
本発明のさらなる態様は、少なくとも1つの追加腫瘍マーカーの検出および/または定量、および適切な対照サンプルとの比較である。
本発明の好ましい態様において、追加腫瘍マーカーは、上記のバイオマーカーの炎症性サイトカインであるサイトカインエフェクターであり、好ましくは、該炎症性サイトカインは、IL−1α、IL−1β、IL−18またはHMGB1である。
本発明のさらなる態様は、腫瘍の予後診断および/または腫瘍の発達および/または進行のモニタリングの間、生物学的サンプルにおける前記バイオマーカーの存在の増加および/または減少を検出することを特徴とする方法である。
本発明によると、対象から単離されたサンプルは、生体液、細胞サンプルおよび/または組織サンプルである。
本発明のさらなる態様は:
−少なくとも1つのバイオマーカーの量を決定するおよび/または測定するための、および/またはその量の変化を測定するための手段、および任意に、
−対照手段
を含む、腫瘍の診断および/または予後診断のための、および/または腫瘍の発達および/または進行のモニタリングのためのキットである。
本発明のさらなる目的は、腫瘍の予防および/または治療における使用のためのバイオマーカーの特異的阻害剤であり、この阻害剤は、好ましくは、抗体、合成ペプチド、アミノ酸および/またはヌクレオチド配列、ワクチン、siRNA、または低分子量薬物である。
好ましい態様によれば、前記阻害剤は、抗カスパーゼ−1抗体、抗カスパーゼ−4抗体、抗IL−1α抗体、抗IL−1β抗体、抗IL−18抗体、または抗HMGB1抗体から選択される抗体、またはそれらの断片である。
好ましい態様により、前記阻害剤は、Ac−Tyr−Val−Ala−Asp−CHO(y−VAD−CHO)およびAc−Tyr−Val−Ala−Asp−CMK(Ac−Y−VAD−cmk)から選択されるヒトカスパーゼ−1の合成ペプチド阻害剤である。
好ましい態様によれば、前記阻害剤は、次のペプチド配列を有するカスパーゼ−4の活性部位に干渉することができるアミノ酸配列である:GILEGICGTV HDEKKPDVLL YDTIFQIFNN RNCLSLKDKP KVIIVQACRG(配列番号15);
好ましい態様によれば、前記阻害剤は、以下のペプチド抗原を使用する実験動物の免疫後に得られるワクチンおよび/または抗体である:
1. SPNKKAHPNMEAGPC (配列番号16);
2. KKKYYDAKTEDKVRC (配列番号17);
3. CASSQSSENLEEDAV (配列番号18);
4. MAEGNHRKKPLKVLC (配列番号19);
5. CQSFETPRAKAQMPT (配列番号20);
6. PESGESTDALKLCPC (配列番号21);
7. CTEFDHLPPRNGADF (配列番号22);
8. CGLDYSVDVEENLTA (配列番号23);
9. CGTVHDEKKPDVLL (配列番号24);
10. CGANRGELWVRDSPA (配列番号25);
11. CSALRAFATRPEHKS (配列番号26);
12. CIYPIKERNNRTRLA (配列番号27);
13. CIFNNRNCLSLKDKP (配列番号28)。
好ましい態様によると、前記阻害剤は、カスパーゼ−4配列番号29のmRNA配列(NCBI参照配列:NM_001225.3)に干渉することができるヌクレオチド配列から選択されるsiRNAである。
本発明において、「適切な対照」または「適切な対照サンプル」は、健康な対象から、または別の腫瘍に罹患している患者から単離されたサンプルにおいて、定量され、測定され、または評価される量であり得る。
腫瘍の進行をモニタリングする方法の場合、適切な対照の量、または適切な対照サンプルの量は、治療開始前の様々な時点で、治療中の様々な時点等で、同じ対象から単離されたサンプルにおいて、定量、測定、または評価される量であることができる。
本発明によるインビトロまたはエクスビボの方法において、フェーズa)は、好ましくは、免疫組織化学、細胞学、ELISA、フローサイトメトリー、または蛍光分光分析によって実施される。
本発明において、用語「検出」は、サンプル中のタンパク質の存在、またはサンプル中の前記標的タンパク質の絶対的または相対的な量を示す信号の観察、検出、または定量のいずれかの方法のいずれかの使用を指す。その方法は、例えば、免疫組織化学的染色、ELISA,細胞懸濁液、細胞学、蛍光、放射能、比色分析、重量測定、X線回折または吸収、磁性、酵素活性、および類似の方法を介して、信号を提供するためのタンパク質または核酸染色方法と組み合わされることができる。
本発明において、用語「定量」は、それぞれのタンパク質の量または濃度またはレベルの測定として理解され、好ましくは、半定量的または定量的である。バイオマーカーの測定は、直接的または間接的であってもよい。明細書中で使用される場合、用語「量」は、限定されないが、タンパク質の絶対的または相対的な量、およびこれに関連する任意の他の値またはパラメータ、またはこれらから生じうるものを指す。前記値またはパラメータは、タンパク質の物理的および化学的性質の両方によって得られる、直接測定によって得られる信号の強度値、例えば、イムノアッセイ、質量分析、または核磁器共鳴における強度値を含む。また、これらの値またはパラメータは、間接測定によって得られるものを含む。
用語「変異体」は、上記で定義されるようなバイオマーカータンパク質に実質的に相同な(homologous)タンパク質を指す。一般的に、変異体は、アミノ酸の付加、欠失または置換を含む。用語「変異体」は、さらにタンパク質の様々なアイソフォーム、例えば、グリコシル化、リン酸化、またはメチル化などの翻訳後修飾から生じるタンパク質を含む。
用語「誘導体または機能的断片」は、上記のようなバイオマーカーと同じ機能によって特徴づけられるタンパク質またはタンパク質断片を指し、例えば、AIM2を結合する、および/またはIL−1αおよびHMGB1などのアラルミンの放出を誘導する能力を有する。
抗体に言及する場合、用語「断片」は、scFv(二重特異性抗体、三重特異性抗体および四重特異性抗体)断片、Fab断片、およびF(ab’)2断片を含む。
本発明はさらに、上記で定義されるようなバイオマーカーの同定または検出を含む、癌の予防のための方法に関する。このバイオマーカーの存在が確認されると、患者は、治療を受けることができる。
本発明で記載されるバイオマーカーは、癌を予防するために使用されることができる。本発明を以下の図面を参照に、非限定的な実施例で説明する。
マウスの肺癌誘導の実験プロトコール。
ヘマトキシリン・エオシン染色(H&E)(図2A)、Ki−67(図2B)、およびK−Ras(図2C)を介する肺の低温切開片の分析。これらの肺切片は、発癌物質NMUで処理された肺癌を有するマウスから得られた(図2D)。NMUで処理されたマウスの肺における腫瘍増殖の定量(腫瘍面積/全面積として表される)。データは、平均±SEMとして表される。
カスパーゼ−11の活性型(p20 kDa)は、不活性型(p46 kDa)のみを示すナイーブ(未処理)マウスと比較して、癌を有するマウスの肺において、様々な時点で存在する。
A.C57Bl/6マウス対129Svマウスにおける腫瘍増殖(A);B.対照マウス(CTR)と比較して、IL−1αの活性を中和する抗体(Ab)で処理されたC57Bl/6マウスにおける肺癌増殖。
ナイーブ(図5A)および129Sv(図5C)マウスでは見られず、C57Bl/6肺腫瘍を有するマウス(図5B)で見られるカスパーゼ−1(p20 kDa)の活性化。
C57Bl/6動物と比較した、カスパーゼ−1およびカスパーゼ−11を遺伝的欠損する(カスパーゼ−1/11ko)マウスにおける低減された腫瘍性病変(***p<0.0005, ****p<0.0001)(図6A)。129Sv動物で得られたものに匹敵するデータである(図6B)。カスパーゼ−1の既知の特異的阻害剤(Ac−Y−VAD−cmk, Sigma Aldrichカタログ番号SML−0429、Ac−Tyr−Val−Ala−Asp−クロロメチルケトン;またはy−VAD−CHO, Ac−Tyr−Val−Ala−Asp−CHO, Santa Cruz Technologies, 米国、カタログ番号sc−3069)での薬理学的阻害は、NMUに暴露されたC57Bl/6マウスにおいて腫瘍病変を低減した(p<0.05, **p<0.01)(図6C)。ただし、この損傷は、カスパーゼ−1/11koおよび129Svマウスで観察されものと同等ではなかった(図6D)。
カスパーゼ−11の活性を阻害することができる抗体の投与は、対照動物または対照アイソタイプ(ウサギIgG)で処理された動物と比較して腫瘍の質量を有意に減少した(p<0.05)。
免疫沈降実験。図8A)カスパーゼ−11はAIM2インフラマソーム複合体を結合する;図8B)AIM2は、8−OH−dGに結合する。
図9A 肺癌患者から得られた肺ホモジネートにおけるカスパーゼ4の前駆体(p48−kDa)およびカスパーゼ4の活性型(p20 kDa)の存在(A)。同じ患者の肺の「健康」部分は、Hで識別され、一方、新生物のものは、LCで識別される。図9B 肺癌を有する患者の肺ホモジネートにおけるカスパーゼ−1の前駆体(p46 kDa)およびカスパーゼ−1の活性型(20 kDa)の存在。
図10A 健常者(H)と比較して、がん患者(LC)におけるIL−1αの活性部分の存在;図10B 分析された肺組織のpg/mgとして表されるIL−1αのELISAによる定量、C.健常なヒト肺、および肺癌のヒト肺のホモジネートにおけるIL−1βのレベル。
健常(H)および腫瘍性病変(LC)の肺ホモジネートに対する免疫沈降実験。カスパーゼ−4は、AIM2インフラマソーム複合体を結合する。
今回、本著者らによって発見されたもの(B)と比較して、文献で報告されるもの(A)を表すフローチャート。A.病原体による感染の結果として、標準のインフラマソーム依存カスパーゼ−1経路が活性化されることが知られている。IL−1βおよびIL−18[NCBI受託番号:マウス:NP_032386.1](配列番号13);ヒト:[AAH07461.1(配列番号14)]などの炎症性サイトカインの放出は、炎症性応答を増幅する事象のカスケードを提供し、その結果、宿主が病原体クリアランスを促進することができる。逆に、腫瘍文脈で、(B)マウスにおけるカスパーゼ−11およびヒトにおけるカスパーゼ−4は、AIM2依存インフラマソーム複合体のプライミングの結果として、炎症応答の誘導に関与する。このメカニズムは、酸化ストレスのマーカーであるヒドロキシル化ヌクレオシド(8―OH―dG)のAIM2認識に応答して活性化される。
原料と方法
肺癌(Lung Carcinoma)のマウスモデル
C57Bl/6マウス(Harlan Laboratories、イタリア)および129Svマウス、およびカスパーゼ−1および11ノックアウトマウス(Charles River Laboratories、イタリア)(6〜8週間のメス)を、アルキル化および変異原性活性を有する、発癌物質、N−ニトロソ−N−メチル尿素(NMU)の気管内(i.t.)注入に供した(Damianiら、2008年)。NMUは、次の投与スケジュールおよび投与量に応じて、7日ごとに3回投与された:0日目、0.50μg/マウス:8日目、10μg/マウスおよび15日目、10μg/マウス(図1)。いくつかの実験において、抗IL−1α抗体(Ab)(2μg/ラット腹腔;eBioscience、米国)、またはカスパーゼ−1阻害剤(Ac−Y−VAD−cmk:10μg/マウス、腹腔内、Sigma Aldrich、米国)、または抗カスパーゼ−11抗体(10μg/マウス腹腔、Santa Cruz、米国)をNMUで処理されたC57Bl/6マウスに投与した。動物は、図1に示されるスキームにしたがって、異なる時点(最初のNMU投与から3−7−30日)で屠殺した。腫瘍病変は、腫瘍病変面積/総肺面積比として表された。
肺癌(Lung Carcinoma)のヒトサンプル
ヒトサンプルは、非小細胞肺癌タイプの上皮起源腺癌のステージIII癌の患者において、胸部手術および肺切除の後に得られた。Hで示された健康部分は、癌領域から巨視的に非常に遠い肺部分から得られた。ヒト組織は、イタリア、サレルノ(Salerno)、the Azienda Ospedaliera Universitaria San Giovanni di Dio e Ruggi d’Aragonaの胸部外科によって、提供された。
ウエスタンブロット分析
マウス肺およびヒトサンプルをコラゲナーゼ(1U/ml)およびDNAse I(20μg/ml)からなる消化溶液で消化した。タンパク質決定に従って、サンプルを12%ポリアクリルアミドゲル上に装填し(50μg/サンプル)、次に、ニトロセルロース膜上に移した。抗カスパーゼ−4(Santa Cruz、米国)、抗カスパーゼ−1(Santa Cruz、米国)、抗カスパーゼ−11(Santa Cruz、米国)、抗IL−1α(R&D Systems、イギリス)抗体を使用した。装填コントロールをGAPDH認識により行った。
別の実験セットにおいて、ヒトまたはマウスホモジネートは、一次抗体(カスパーゼ−11、またはカスパーゼ−4、またはAIM2)および特異抗原を結合することができる磁性マイクロビーズ(Invitrogen、米国)を使用することによって、免疫沈降された。第二段階では、一次抗原によって認識される標的のAIM2または8−OH−dGとの共局在が、AIM2または8−OH−dGの存在または不存在を検出するために、適切な抗体を使用することによって評価された。
ELISA
ヒトおよびマウス肺ホモジネートを、キット製造業者によって提供される指示に従って、IL−1αおよびIL−1βの存在について試験した(eBioscience、米国)(インフォームドコンセントを得た)。
免疫組織化学分析
NMUで処置したマウスの左葉をOCT培地(TedPella Inc、ミラノ、イタリア)で固定し、次に7〜12μmの低温切開片に切り、ヘマトキシン&エオシン(H&E)で染色して組織の形態学的特徴を強調し、肺癌病変において、K−Rasの存在を確認するための免疫蛍光染色(Cell Signalling、イギリス)に供される低温切開片、および/または二次HRP抗体と腫瘍マーカーであるKi−67(Invitrogen、イタリア)からなる免疫複合体を検出するために、ジアミノベンジジン法(DAB)による免疫組織化学分析に供される低温切開片と、関連づけた。Ki−67の対照アイソタイプ(抗ラットIgG)を陰性対照として使用した。
統計分析
結果は、平均±SEMとして表される。種々の群間の差は、適切な一元配置分散分析および/またはスチューデントのt検定を使用して統計的に分析された。0.05より低いp値は、統計的に有意であるとみなされた。
結果
1.カスパーゼ−11は、マウスの肺癌増殖に関与する。
C57B1/6マウスにおいて、NMUでの処置は、Ki−67(図2B)、およびK−Ras(図2C)などの腫瘍増殖マーカーについて陽性であった肺の低温切開片(図2A)によって示されるように、腫瘍病変を生じた。NMUで処理されたマウスにおいて、腫瘍面積と総面積の間の比として計算される腫瘍質量増殖は、指数関数型である(図2D)。
本発明の対象である非常に興味深い知見は、カスパーゼ−11は、この酵素の活性型(p20 kDa)を示さず、不活性型(p48 kDa)のみを示したナイーブマウス(未処理)と比較して、NMU投与後3日後から4週間まで活性であったことの観察であった(図3)。
肺腫瘍増殖でのカスパーゼ−11の役割を強調するために、カスパーゼ−11欠損の129Svマウス(Kayagakiら、2011年)が、使用された。NMUで処理された129Svマウスは、同じ処理を受けているC57B1/6マウス(7日:0.101±0.013;30日:±0.123 0.016)と比較して、非常に小さい腫瘍質量を生じた(7日:0.043±0.013;30日:0.055±0.012)(図4A:**p<0.01; ***p<0.005)。さらに、IL−1α(NgおよびMonack, 2013年)のようなアラルミンの放出に関与するカスパーゼ−11が存在しても、NMUおよび抗IL−1α抗体で同時に処理されたC57Bl/6動物は、腫瘍病変の有意な減少を示し(7日:0.056±0.013、p<0.05;0.047±0.016、30日:p<0.005)(図4B)、カスパーゼ−11欠損129Svマウスで観察される腫瘍の発達(7日:0.043±0.013;30日:0.055±0.012)に十分に匹敵する。この発見は、マウスにおける肺腫瘍増殖におけるカスパーゼ−11の役割を強く裏付ける。
カスパーゼ−11は、カスパーゼ−1活性化を介して非標準的なインフラマソームの活性化を誘導することができることが報告されているので(Caseら、2013年)、我々は、我々の実験モデルでも、図5B対5Aで示されるように、ナイーブマウスと比較して、カスパーゼ−1は、異なる時点(3−7−30日)で、活性化されたことを観察した。また、驚くべきことに、カスパーゼ−1は、NMUで処理された129Svマウスで活性化されなかったことが観察され(図5C)、これは肺腫瘍増殖において、カスパーゼ1活性と機能的カスパーゼ−11の存在との間の密接な相間関係を暗示する。
これをサポートするものとして、カスパーゼ−1およびカスパーゼ−11の遺伝的欠損マウス(カスパーゼ−1/11ko)は、C57Bl/6動物と比較して、より小さな腫瘍病変を示した(***p<0.0005、****p<0.0001)(図6A)。また、これらのデータは、NMUに暴露された129Sv動物で得られたものと同等であり(図5C)、したがって、カスパーゼ−11は、肺癌発症のための極めて重要な役割を果たすことを意味する(図6B)。また、上記の記述を裏付けるために、NMUに暴露されたC57Bl/6動物は、既知の特異的カスパーゼ−1阻害剤(Ac−Y−VAD−cmk: y−VAD)で処理された。図6Cに示すように、腫瘍病変は、y−VADで処理された動物で低減された(p<0.05, **p<0.01)が、この損傷は、カスパーゼ−1/11koおよび129Svマウスで観察されたものに匹敵しなかった(図6D)。これらのデータは、肺癌発症の間、カスパーゼ−1活性化を「調整する」、カスパーゼ−11の主な活性を裏付ける。また、カスパーゼ−11活性を阻害することができる抗体でのマウスの処理は、対照または対照アイソタイプ(ウサギIgG)で処理された動物と比較して、腫瘍質量を有意に減少した(p<0.05)(図7)。
文献において、カスパーゼ−11は、インフラマソーム成分の1つであるNLRP3を介してカスパーゼ−1の活性化を誘導することができることは、周知である(Caseら、2013年)。我々の実験モデルにおいて、C57Bl/6におけるカスパーゼ−11の活性化(図3)は、活性カスパーゼ−1に関連し(図5)、一方、カスパーゼ−11の欠損している129Svマウスにおいて、カスパーゼ1は活性ではなく(図5C)、免疫沈降分析が、C57Bl/6、ナイーブおよびNMUで処理されたマウスから肺ホモジネートのサンプルについて実施された。この実験は、NLRP3およびAIM2などのインフラマソーム成分に結合するカスパーゼ−11を検出するために実施された。ウエスタンブロット分析は、カスパーゼ−11がAIM2に結合することができるが、NLRP3には結合できないことを示す(この免疫沈降分析においては、明らかになっていない:データは示さず)(図8A)。また、カスパーゼ−1(SchroderおよびTschopp, 2010年)およびカスパーゼ−11(本明細書中で実証されるように)に結合するAIM2の活性化は、ヒドロキシル化グアノシン誘導体(8−OH−dG)によって誘導されたことが観察された(図8)。具体的には、ナイーブまたはNMU処理されたC57B1/6マウスから得られた肺ホモジネートのAIM2免疫沈降に対するウエスタンブロットによる8−OH−dG検出は、8−OH−dGが、ナイーブマウスと比較して、肺腫瘍を有するマウスにおいてAIM2に結合したことを示した(図8B)。この発見は、文献で報告されておらず、マウスでの肺癌発生中に非標準的なインフラマソーム経路でカスパーゼ−11の関与のための作用の新しい機序を提供する。
2.カスパーゼ−4は、肺癌(lung carcinoma)のヒト腫瘍組織において活性である。
本研究を橋渡しするために、カスパーゼ−11のヒトアナログ、すなわち、カスパーゼ−4の役割が分析された。カスパーゼ−4は、健康組織と比較して、7人の患者から分析された全ての腫瘍細胞で活性であった(p20 kDa)(図9A)。また、同じ組織において、カスパーゼ−1は、健康部分より腫瘍部分においてより活性化される(p20 kDa)ことがわかった(図9B)。したがって、ヒトでのこれらの酵素の活性の存在は、マウスで観察されたものと同様である。また、IL−1α(図10AおよびB、**p<0.005)およびIL−1β(図10B、p<0.05)の存在は、正常組織よりも腫瘍組織において高かった。マウスで観察されたものと同様に、カスパーゼ4は、ヒト健康肺および腫瘍病変を有する肺のホモジネート組織で実施された免疫沈降実験、その後のウエスタンブロット分析によって証明されるように、AIM2に関連した(図11)。
これらのデータは、カスパーゼタンパク質、特にカスパーゼ−4(ヒトにおいて)およびカスパーゼ−1の活性型、および各ヒトカスパーゼ遺伝子のオルソログ遺伝子によってコードされるタンパク質の活性型、特にヒトカスパーゼ−4遺伝子のオルソログ遺伝子、好ましくは、カスパーゼ−11(マウスにおいて)によってコードされるタンパク質の活性型は、肺腫瘍発生に関与することを初めて示す。
マウスにおいて文献で報告されるものと比較して(図12のパネルA)、本著者らは、腫瘍増殖におけるカスパーゼ−11/4の役割に加えて、後者は、インフラマソーム活性化の基礎となる酸化ストレスの結果であり、次に、発癌物質により誘導される新生物増殖を促進しうる、グアノシンヒドロキシル化誘導体である8−OH−dGに結合するAIM2によって今度は活性化されることを示した(図12のパネルB)。
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Claims (9)

  1. 肺癌(Lung Cancer)の診断および/または予後診断のための、および/または肺癌(Lung Cancer)の発達および/または進行をモニタリングするためのインビトロまたはエクスビボの方法において、
    対象から単離されたサンプルにおけるヒトカスパーゼ−4−タンパク質の活性型(配列番号1)を検出するおよび/または定量するステップを含む、方法。
  2. a)対象から単離されたサンプルにおけるヒトカスパーゼ−4−タンパク質の活性型(配列番号1)を検出するおよび/または定量するステップと、
    b)それを所定の対照と比較するステップと
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つの追加腫瘍マーカーの検出および/または定量、および適切な対照サンプルとの比較をさらに含み、
    前記追加腫瘍マーカーは、IL−1α、IL−1β、IL−18またはHMGB1である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 対象から単離された前記サンプルは、生体液、細胞サンプルおよび/または組織サンプルである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記肺癌(Lung Cancer)が、肺癌(Lung Carcinoma)である、請求項1から4の何れか1項に記載の方法。
  6. 肺癌(Lung Cancer)の診断および/または予後診断のための、および/または肺癌(Lung Cancer)の発達および/または進行のモニタリングのためのキットにおいて、
    トカスパーゼ−4−タンパク質の活性型(配列番号1)の量を検出するおよび/または測定するための試薬と、
    対照試料と
    を含む、キット。
  7. 肺癌(Lung Cancer)の予防および/または治療における使用のための、ヒトカスパーゼ−4−タンパク質の活性型(配列番号1)に対する特異的阻害剤であって、抗ヒトカスパーゼ−4抗体、合成ペプチド、アミノ酸および/またはヌクレオチド配列、ワクチン、siRNA、または低分子量薬物である、阻害剤。
  8. ヒトカスパーゼ−4−タンパク質の活性型(配列番号1)の肺癌(Lung Cancer)の診断のためのインビトロバイオマーカーとしての使用。
  9. 前記肺癌(Lung Cancer)が、肺癌(Lung Carcinoma)である、請求項8に記載の使用。
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