JP6708366B2 - 燃料噴射装置及び燃料噴射装置の製造方法 - Google Patents

燃料噴射装置及び燃料噴射装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、内燃機関の燃焼室に供給される燃料を噴射する燃料噴射装置に関する。
従来、例えば特許文献1に開示の燃料噴射装置は、ノズルボデー、ノズルニードル、及びシリンダを備えている。この燃料噴射装置は、シリンダによって区画された圧力制御室内の燃料圧力に応じて、ノズルボデーの内部にてノズルニードルを変位させる。こうしたノズルニードルの変位により、ノズルボデーに形成された噴孔からの燃料噴射が制御される。
特開2012‐21463号公報
さて、燃料噴射装置に要求される噴射量は、燃料噴射装置が適用される内燃機関毎に異なる。そして、多くの噴射量を必要とする内燃機関に適用される燃料噴射装置には、ノズルニードルの変位量の拡大、ひいては圧力制御室の容量の増加が必須となる。一方で、圧力制御室の容量が増加すると、圧力制御室内の燃料圧力は、変化し難くなる。故に、燃料噴射の制御の応答性が悪化し得る。以上の理由により、噴射量と応答性との両立を図るためには、圧力制御室の容積は、内燃機関毎に最適化されることが望ましい。
しかし、特許文献1の燃料噴射装置において、圧力制御室は、ノズルボデーに形成された燃料通路内に設けられている。故に、圧力制御室の容積が変更された場合、シリンダ及び燃料通路の寸法変化を吸収するために、ノズルボデーの形状変更が必須となる。ところが、噴孔を形成するノズルボデーのような弁本体には精密な加工が求められるため、形状の異なる複数種類の弁本体を用意することは、非常に困難である。故に、弁本体の形状を維持したまま、圧力制御室の容積の変更を可能にしたいという要望が強くあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、弁本体の種類の増加を抑えつつ、圧力制御室の容積が互いに異なる燃料噴射装置を作り分けることが可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、開示された一つの発明は、内燃機関(20)の燃焼室(22)に供給される燃料の噴射を、圧力制御室(53)内の燃料圧力に応じて変位する弁部材(60)によって制御し、当該圧力制御室の容積が予め規定された複数種類のうちの一つに設定されている燃料噴射装置であって、燃料を噴射させる噴孔(44)、及び弁部材を変位可能に収容しつつ燃料を噴孔に流通させる燃料通路(55)、を形成する弁本体(41,141)と、燃料通路内にて弁部材を挟んで噴孔の反対側となる位置に圧力制御室を区画する区画部材であり、弁部材の変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の中の圧力制御室の設定容積に対応する一種類である区画部材(56)と、区画部材の外周側を囲む形状により、燃料通路を弁本体と共に形成する外周部材であり、複数種類の中で区画部材に対応する変位方向の長さを有した一種類である外周部材(80,180)と、区画部材及び弁部材によって押し縮められることで当該弁部材を噴孔に向けて付勢する付勢部材であり、変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の中圧力制御室の設定容積に対応する一種類である付勢部材(66)と、を備え、区画部材、外周部材及び付勢部材の少なくとも一つについて、誤った種類の部材である場合に、付勢部材に生じる縮量が正規とは異なる縮量となる。
また、開示された他の一つの発明は、内燃機関(110)の燃焼室(22)に供給される燃料を噴射する噴孔(44)、及び噴孔に燃料を流通させる燃料通路(55)、を形成する弁本体(41)と、燃料通路内に変位可能に収容され、圧力制御室(53)内の燃料圧力に応じた変位によって噴孔からの燃料の噴射を制御する弁部材(60)と、燃料通路内にて弁部材を挟んで噴孔の反対側となる位置に圧力制御室を区画する区画部材(56)と、区画部材の外周側を囲む形状により、燃料通路を弁本体と共に形成する外周部材(80)と、区画部材及び弁部材によって押し縮められることで当該弁部材を噴孔に向けて付勢する付勢部材(66)と、を備える燃料噴射装置を製造する方法であって、圧力制御室の容積を、予め規定された複数種類のうちの一つに設定する設定工程(S101)と、弁部材の変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の区画部材の中から、設定工程にて設定した設定容積に対応する一つを選択する第一選択工程(S102)と、変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の外周部材の中から、設定工程にて設定した設定容積に対応する一つを選択する第二選択工程(S104)と、複数種類の付勢部材の中から、設定工程にて設定した設定容積の容積に対応する一つを選択する工程(S105)と、選択された区画部材、外周部材及び付勢部材と、弁部材とを、弁本体に組み付ける組付工程(S106)と、部品選択の誤りを検出するため、区画部材及び弁部材によって押し縮められた付勢部材により区画部材に作用している変位方向の荷重を計測する荷重計測工程(S107)と、を含むことを特徴とする燃料噴射装置の製造方法。
これらの発明では、圧力制御室を区画する区画部材の外周側を囲む外周部材が、噴孔に燃料を流通させる燃料通路を弁本体と共に形成している。故に、圧力制御室の設定容積に対応した区画部材の選択により、弁部材の変位方向に沿った区画部材の長さ、ひいては燃料通路の長さが変化しても、外周部材の長さを変えることで、区画部材及び燃料通路の寸法変化は、吸収され得る。よって、圧力制御室の設定容積に対応した一つの外周部材が複数種類の中から選択される構成により、弁本体の形状を維持したままでの圧力制御室の容積変更が実現され得る。その結果、弁本体の種類の増加を抑えつつ、圧力制御室の容積が互いに異なる燃料噴射装置を作り分けることが可能となる。
尚、上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
本発明の一実施形態による燃料噴射装置が適用される燃料供給システムの全体構成を示す図である。 燃料噴射装置の縦断面図である。 燃料噴射装置の制御ボデーを拡大した図である。 スペーサとその近傍を拡大した図である。 圧力制御室の容積が互いに異なる燃料噴射装置のスペーサ近傍を比較して示す図である。 燃料噴射装置の製造方法を示すフローチャートである。 図4の変形例を示す図である。
図1に示す燃料供給システム10には、本発明の一実施形態による燃料噴射装置100が用いられている。燃料供給システム10は、内燃機関であるディーゼル機関20の燃焼室22に、燃料噴射装置100によって燃料を供給する。燃料供給システム10は、フィードポンプ12、高圧燃料ポンプ13、コモンレール14、機関制御装置17、及び燃料噴射装置100等から構成されている。
フィードポンプ12は、燃料タンク11内に収容された電動式のポンプである。フィードポンプ12は、燃料タンク11内に貯留されている軽油等の燃料に、燃料の蒸気圧よりも高いフィード圧を与える。フィードポンプ12は、燃料配管12aによって高圧燃料ポンプ13と接続されている。フィードポンプ12は、所定のフィード圧を与えた液相状態の燃料を高圧燃料ポンプ13に供給する。
高圧燃料ポンプ13は、ディーゼル機関20に取り付けられており、当該ディーゼル機関の出力軸によって駆動される。高圧燃料ポンプ13は、燃料配管13aによってコモンレール14と接続されている。高圧燃料ポンプ13は、フィードポンプ12によって供給された燃料をさらに昇圧し、コモンレール14に供給する高圧燃料をつくり出す。高圧燃料ポンプ13は、機関制御装置17と電気的に接続された電磁弁を有している。電磁弁の開閉が機関制御装置17によって制御されることにより、高圧燃料ポンプ13からコモンレール14に供給される燃料の圧力は、所定の圧力に調節される。
コモンレール14は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料からなる管状の部材である。コモンレール14には、ディーゼル機関の気筒数に応じた複数の分岐部14aが形成されている。各分岐部14aは、燃料配管14dによって、複数の燃料噴射装置100のうちのいずれかに接続されている。コモンレール14は、高圧燃料ポンプ13から供給される高圧燃料を一時的に蓄え、圧力を保持したまま複数の燃料噴射装置100に分配する。
コモンレール14には、コモンレールセンサ14b及び圧力レギュレータ14cが設けられている。コモンレールセンサ14bは、機関制御装置17に電気的に接続されており、燃料の圧力及び温度を検出して当該機関制御装置17に出力する。圧力レギュレータ14cは、コモンレール14の他方の端部に取り付けられている。圧力レギュレータ14cは、コモンレール14内の燃料の圧力を一定に保持すると共に、余剰分の燃料を減圧して低圧側に排出する。圧力レギュレータ14cから排出された余剰燃料は、コモンレール14及び燃料タンク11間を接続している燃料配管14eを通じて、燃料タンク11に戻される。
機関制御装置17は、演算回路としてのプロセッサ、RAM、及び書き換え可能な不揮発性の記憶媒体を含むマイクロコンピュータ等によって構成されている。機関制御装置17は、コモンレールセンサ14bに加えて、ディーゼル機関20の回転速度を検出する回転速度センサ等、種々のセンサと電気的に接続されている。機関制御装置17は、これらの各センサからの情報に基づいて、高圧燃料ポンプ13の電磁弁及び各燃料噴射装置100の弁機構を制御するための制御信号を、高圧燃料ポンプ13及び各燃料噴射装置100に出力する。
燃料噴射装置100は、燃焼室22に直接的に燃料を噴射する。燃料噴射装置100は、ディーゼル機関20の燃焼室22を形成するヘッド部材21の挿入孔に挿入された状態で、当該ヘッド部材21に取り付けられている。燃料噴射装置100は、燃料配管14dから供給された高圧燃料を、噴孔44から燃焼室22に噴射する。燃料噴射装置100の噴射圧力は、160〜250メガパスカル(MPa)程度である。燃料噴射装置100は、噴孔44からの高圧燃料の噴射を制御する弁機構を備えている。弁機構は、機関制御装置17からの制御信号に基づいて作動する圧力制御弁35(図2等参照)と、噴孔44を開閉する主弁部50と、を含んでいる。燃料噴射装置100は、噴孔44を開閉するために、燃料配管14dから供給される高圧燃料の一部を使用する。こうした燃料は、低圧側である燃料配管14fに排出され、燃料配管14eを通じて燃料タンク11に戻される。
燃料噴射装置100は、図2に示すように、駆動部30、制御ボデー40、ノズルニードル60、リターンスプリング66、及びフローティングプレート70を備えている。
駆動部30は、制御ボデー40内に収容されている。駆動部30は、制御弁フェース部材33と接続されている。制御弁フェース部材33は、後述する制御シート部46aと共に圧力制御弁35を形成している。駆動部30には、パルス状の制御信号が機関制御装置17から供給される。駆動部30は、制御信号に基づいて制御弁フェース部材33を変位させることにより、圧力制御弁35を開閉する。機関制御装置17からの電力供給が無い場合、駆動部30は、制御弁フェース部材33を制御シート部46aに着座させる。これにより、圧力制御弁35は閉弁状態となる。機関制御装置17からの電力供給が有る場合、駆動部30は、制御弁フェース部材33を制御シート部46aから離座させる。これにより、圧力制御弁35は開弁状態となる。
制御ボデー40は、図2及び図3に示すように、噴孔44、流入通路52、流出通路54、供給通路55、及び圧力制御室53を形成している。噴孔44は、燃焼室22(図1参照)へ挿入される制御ボデー40の挿入方向の先端部に形成されている。先端部は、円錐状又は半球状に形成されている。噴孔44は、制御ボデー40の内側から外側に向けて放射状に複数設けられている。噴孔44を通じて、高圧燃料が燃焼室22内に噴射される。噴孔44を通過することにより、高圧燃料は、微粒化及び拡散して空気と混合し易い状態となる。
流入通路52の一方の通路端は、後述する縦孔48aと接続されている。流入通路52の他方の通路端は、圧力制御室53に繋がっている。流入通路52は、燃料配管14d(図1参照)及び縦孔48aを通じて供給される高圧燃料を、圧力制御室53に流入させる。流出通路54の一方の通路端は、圧力制御弁35に繋がっている。流出通路54の他方の通路端は、圧力制御室53に繋がっている。流出通路54は、圧力制御弁35の開弁により、圧力制御室53内の燃料を燃料配管14f(図1参照)に流出させる。
供給通路55は、制御ボデー40の内部において流入通路52から分岐している。供給通路55は、制御ボデー40を形成する複数の部材に跨って、円筒穴状に形成されている。供給通路55は、燃料配管14d(図1参照)と噴孔44とを連通させている。供給通路55は、ノズルニードル60を変位可能に収容している。供給通路55は、燃料配管14dを通じて供給される高圧燃料を、噴孔44に流通させる。
圧力制御室53は、供給通路55の内部においてノズルニードル60を挟んで噴孔44の反対側に位置している。圧力制御室53は、流入通路52からの高圧燃料の流入と、流出通路54を通じた燃料の流出とによって圧力を変動させる。こうした燃料の圧力を用いて、圧力制御室53は、ノズルニードル60の変位を制御する。
制御ボデー40は、ノズルボデー41、シリンダ56、オリフィスプレート46、ホルダ48、リテーニングナット49、及びスペーサ80等によって構成されている。ノズルボデー41、スペーサ80、オリフィスプレート46、及びホルダ48は、ヘッド部材21(図1参照)への挿入方向の先端部側から、この順序で並んでいる。
ノズルボデー41は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よって形成された有底円筒状の部材である。ノズルボデー41には、噴孔44と、供給通路55の一部とが形成されている。ノズルボデー41は、ノズルニードル収容室43及びシート部45を有している。
ノズルニードル収容室43は、周壁部43aによって外周側を区画された円筒穴である。ノズルニードル収容室43は、ノズルニードル60を収容している。ノズルニードル収容室43は、ノズルボデー41の軸方向に沿って形成されている。ノズルニードル収容室43は、ノズルボデー41のオリフィスプレート46側の端面に開口している。ノズルニードル収容室43は、供給通路55を形成している。
シート部45は、供給通路55に臨むノズルボデー41の内周壁によって円錐状に形成されている。シート部45は、先端部の内側に位置しており、ノズルニードル60の先端と接触する。シート部45は、ノズルニードル収容室43の開口から挿入される長尺形状の切削工具によって機械加工される。
シリンダ56は、図2〜図4に示すように、金属材料によって円筒状に形成されている。シリンダ56は、オリフィスプレート46及びノズルニードル60と共に圧力制御室53を区画している。シリンダ56は、スペーサ80の内周側に、当該スペーサ80と同軸となるよう配置されている。シリンダ56は、軸方向の一方の端面をオリフィスプレート46に接触させている。シリンダ56は、ノズルニードル60を軸方向に沿って摺動させる。故に、シリンダ56の軸方向は、ノズルニードル60の変位方向に沿っている。シリンダ56には、ニードルストッパ57、プレートストッパ58、及びシート端面59が設けられている。
ニードルストッパ57は、フローティングプレート70に近接する方向であって、シート部45から離れる方向へのノズルニードル60の変位を規制する。プレートストッパ58は、ノズルニードル60に近接する方向であって、オリフィスプレート46から離れる方向へのフローティングプレート70の変位を規制する。シート端面59は、先端側を向くシリンダ56の軸方向の端面である。シート端面59には、リターンスプリング66が着座している。
オリフィスプレート46は、図2に示すように、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よって円盤状に形成されている。オリフィスプレート46には、流入通路52及び流出通路54と、供給通路55の一部とが形成されている。オリフィスプレート46は、制御シート部46a及び当接壁面部47を有している。
制御シート部46aは、ホルダ48側を向くオリフィスプレート46の頂面に形成されている。制御シート部46aは、制御弁フェース部材33と共に圧力制御弁35を形成している。圧力制御弁35は、流出通路54と燃料配管14f(図1参照)との間の連通及び遮断を切り換える。
当接壁面部47は、ノズルニードル60側を向くオリフィスプレート46の底面に形成されている。当接壁面部47は、オリフィスプレート46の底面のうちで、シリンダ56によって囲まれた円形状の領域である。当接壁面部47は、圧力制御室53を区画している。当接壁面部47には、圧力制御室53に高圧燃料を流入させる流入通路52の開口52aと、圧力制御室53から燃料を流出させる流出通路54の開口54aとが形成されている。当接壁面部47には、圧力制御室53内を軸方向に往復変位するフローティングプレート70が当接する。
ホルダ48は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よりなる筒状の部材である。ホルダ48には、軸方向に沿う縦孔48a,48b、及びソケット部48cが形成されている。縦孔48aは、燃料配管14d(図1参照)と流入通路52及び供給通路55とを繋いでいる。縦孔48bは、駆動部30を収容している。ソケット部48cは、縦孔48bの開口を塞ぐように形成されている。ソケット部48cには、機関制御装置17と接続されたプラグ部が嵌合される。ソケット部48cに接続されたプラグ部を通じて、機関制御装置17から駆動部30にパルス状の制御信号が供給される。
リテーニングナット49は、金属材料よりなる二段円筒状の部材である。リテーニングナット49は、ノズルボデー41の一部、スペーサ80、オリフィスプレート46(以下、「要素41〜46」と記載)を収容しつつ、ホルダ48に螺合されている。リテーニングナット49は、段差部49aを有している。段差部49aは、径方向の段差を形成している。段差部49aは、リテーニングナット49のホルダ48への取り付けにより、要素41〜46をホルダ48へ向けて押し付ける。リテーニングナット49は、ノズルボデー41を軸方向に沿ってスペーサ80に押し付けることにより、スペーサ80をノズルボデー41に液密に密着させている。リテーニングナット49は、要素41〜46を、ホルダ48と共に挟持している。
スペーサ80は、図3及び図4に示すように、クロムを含有する高炭素鋼等の金属材料によって円筒状に形成されている。スペーサ80は、ノズルボデー41及びオリフィスプレート46との間に、これらと同軸となるように配置されている。スペーサ80の軸方向は、ノズルニードル60の変位方向に沿っている。スペーサ80は、シリンダ56の外周側を囲む形状により、供給通路55をノズルボデー41と共に形成している。スペーサ80は、円筒状の外周壁89を有している。外周壁89には、回収通路81と二つの環状溝82,83が形成されている。
外周壁89は、シリンダ56と同軸となるよう配置され、当該シリンダ56の外周側を囲んでいる。外周壁89とノズルボデー41との間の空間が供給通路55となっている。外周壁89の内径は、ノズルボデー41の周壁部43aの内径と実質的に同一である。外周壁89の壁厚は、周壁部43aの壁厚と実質的に同一である。
回収通路81は、外周壁89に形成されることにより、供給通路55の外周側に位置している。回収通路81は、スペーサ80の軸方向に沿って延伸する円筒穴である。回収通路81は、各環状溝82,83の各底面に両端を開口させている。回収通路81は、スペーサ80とオリフィスプレート46との間に供給通路55から漏れ出るリーク燃料を回収する燃料通路である。
環状溝82,83は、外周壁89の軸方向の両端面84,85に形成されている。環状溝82,83は、各端面84,85を凹状に窪ませた凹溝である。環状溝82,83は、供給通路55の外周側を囲む円環状に形成されている。環状溝82,83は、外周壁89と同心となるよう設けられている。各環状溝82,83の形状は、互いに同一である。スペーサ80においてノズルボデー41と接する端面84に形成された一方の環状溝82には、供給通路55から漏れ出たリーク燃料が流入する。環状溝82は、供給通路55から漏れ出る燃料を回収通路81に流通させる。リーク燃料は、回収通路81を通じて、オリフィスプレート46と接する端面85に形成された他方の環状溝83へ移動する。そして、リーク燃料は、オリフィスプレート46に形成された燃料通路を通じて、燃料配管14f(図1参照)に排出される。
以上のスペーサ80は、軸方向の中央に規定した仮想の横断面VCSに対し、面対称な形状に形成されている。故にスペーサ80は、頂面(端面85)と底面(端面84)とを入れ替えた姿勢にて配置することが可能となっている。そして、スペーサ80は、いずれの軸方向の端面84,85をノズルボデー41に向けた姿勢でも、ノズルボデー41と共に供給通路55を形成することができる。加えて、各環状溝82,83の形状により、スペーサ80は、周方向における向きを規定されることなく、ノズルボデー41及びオリフィスプレート46との間に配置される。
ノズルニードル60は、高速度工具鋼等の金属材料によって全体として円柱状に形成されている。ノズルニードル60は、ノズルボデー41によって形成された供給通路55内に収容されている。ノズルニードル60は、圧力制御室53内の燃料圧力に応じて、ノズルボデー41の軸方向に沿って往復変位する。ノズルニードル60は、フェース部65、弁受圧面61、シートリング62を有している。
フェース部65は、ノズルニードル60の両端部のうちで、シート部45と対向する一方の端部に形成されている。フェース部65は、先端に向かうに従って外径の減少する円錐状に形成されている。フェース部65は、ノズルニードル60の変位により、シート部45に離着座する。フェース部65は、噴孔44を開閉する主弁部50をシート部45と共に形成している。
弁受圧面61は、ノズルニードル60の軸方向の両端部のうち、圧力制御室53側の端部によって形成されている。弁受圧面61は、オリフィスプレート46及びシリンダ56と共に圧力制御室53を区画している。弁受圧面61に受ける燃料圧力の変動により、ノズルニードル60は、フェース部65をシート部45へ離着座させる。
シートリング62は、ノズルニードル60の本体部材に外嵌された円環状の部材である。シートリング62は、シリンダ56のシート端面59と同軸上に配置されている。シートリング62は、シート端面59と軸方向に対向している。シートリング62には、リターンスプリング66が着座している。
リターンスプリング66は、金属製の線材を螺旋状に巻設することによって形成されたコイルスプリングである。リターンスプリング66は、シリンダ56のシート端面59とノズルニードル60のシートリング62との間に、軸方向に押し縮められた状態で配置されている。リターンスプリング66は、ノズルニードル60を噴孔44に向けて付勢することにより、フェース部65をシート部45に着座させる。
フローティングプレート70は、図2及び図4に示すように、金属材料によって円盤状に形成されている。フローティングプレート70は、圧力制御室53内に配置されている。フローティングプレート70は、ノズルボデー41の軸方向に沿って往復変位する。フローティングプレート70は、流出通路54から流出しようとする圧力制御室53内の燃料の圧力により、当接壁面部47に押し付けられる。こうして流出通路54に向けて吸引されたフローティングプレート70は、流入通路52の開口52aを閉じる。その結果、流入通路52から圧力制御室53への高圧燃料の流入が妨げられる。
フローティングプレート70には、連通孔71が形成されている。連通孔71は、フローティングプレート70の径方向の中心に設けられている。連通孔71は、軸方向に沿ってフローティングプレート70を貫通している。フローティングプレート70は、流入通路52の開口52aを閉じた状態下においても、所定の流量の燃料を、連通孔71を通じて圧力制御室53から流出通路54へと流出させることができる。
以上の燃料噴射装置100では、まず圧力制御弁35の開弁により、流出通路54が燃料配管14f(図1参照)と連通状態となる。すると、圧力制御室53から流出する燃料によって流出通路54に吸引されたフローティングプレート70が、流入通路52の開口52aを閉じる。これにより、圧力制御室53への高圧燃料の導入が妨げられる一方で、連通孔71を通じた燃料の流出は継続される。その結果、圧力制御室53内の燃料圧力の下降がすみやかに生じ、ノズルニードル60は、圧力制御室53側に素早く移動して、噴孔44を開状態とする。
ノズルニードル60は、ニードルストッパ57に接触することなく、シート部45から離れる方向へ移動する。そして、圧力制御弁35の閉弁により、流出通路54と燃料配管14f(図1参照)とが遮断状態とされると、フローティングプレート70は、流入通路52の燃料に押されて、当接壁面部47から離れる方向へ移動する。以上により、圧力制御室53の圧力が回復することで、ノズルニードル60は、シート部45側に素早く移動して、噴孔44を閉状態とする。
以上の作動において、ノズルニードル60は、シート部45から離れる方向への最大ストロークSTa〜STc(図5参照)が予め設定されている。何らかの異常によって最大ストローク以上変位した場合、ノズルニードル60は、ニードルストッパ57との接触によって移動を規制される。即ち、ノズルニードル60は、通常の作動では、ニードルストッパ57と接触することなく、所定の最大ストロークSTa〜STc以下の変位によって噴孔44かの燃料の噴射を開始させる。
ここまで説明した燃料噴射装置100は、スペーサ80及びシリンダ56の選択により、圧力制御室53の容積が互いに異なる構成に作り分けられる。図5に示す如く、軸方向に長いシリンダ56(56c)を選択することにより、圧力制御室53(53c)の容積は大きくなる。これにより、ノズルニードル60の変位可能な最大ストロークも拡大される。その結果、一回の噴射における開弁時間を長くして、噴射量を増やすことが可能となる。
一方で、圧力制御室53に流入する燃料の最大流量、及び圧力制御室53から流出する燃料の最大流量は、流入通路52及び流出通路54の形状によって予め決まっている。故に、圧力制御室53の容量が増加するほど、圧力制御室内の燃料圧力は、変化し難くなる。その結果、圧力制御弁35に対する主弁部50の応答性の悪化が引き起こされるのである。
以上の理由により、噴射量と応答性との両立を図るためには、圧力制御室53の容積は、内燃機関の仕様毎に適合されることが望ましい。以下、圧力制御室53の容積を、予め規定された複数種類(53a〜53c)のうちの一つに設定し、圧力制御室53の容積が互いに異なる燃料噴射装置100を作り分ける製造方法について、図6に基づき、図2及び図5を参照しつつ、詳細に説明する。
まず、容積設定工程(S101)にて、圧力制御室53の容積が予め規定された複数種類のうちの一つに設定される。圧力制御室53a〜53cの各容積は、ディーゼル機関20(図1参照)から燃料噴射装置100に要求される最大の燃料噴射量に合わせて、それぞれ設定されている。次のシリンダ選択工程では(S102)、予め用意された複数種類のシリンダ56a〜56cの中から、圧力制御室53の設定容積に対応する一つのシリンダ56が選択される。各シリンダ56a〜56cの軸方向の長さは、互いに異なっている。
さらに、ノズルニードル選択工程(S103)では、予め用意された複数種類のノズルニードル60a〜60cの中から、圧力制御室53の設定容積に対応する一つのノズルニードル60が選択される。各ノズルニードル60a〜60cにおいては、変位によってシリンダ56内に収容される部分の長さが互い異なっている。シリンダ選択工程にて選択されたシリンダ56の軸方向長さが長くなるほど、シリンダ56に対応するノズルニードル60の軸方向長さも長くなる。
次のスペーサ選択工程(S104)では、予め用意された複数種類のスペーサ80a〜80cの中から、設定容積に基づいて選択されたシリンダ56に対応する軸方向長さを有した一つのスペーサ80が選択される。選択されたスペーサ80は、圧力制御室53の設定容積に対応している。各スペーサ80a〜80cの軸方向の長さは、互いに異なっている。選択されたシリンダ56の軸方向長さが長くなるほど、ノズルニードル60と同様に、選択されるスペーサ80の軸方向長さも長くなる。
さらに、リターンスプリング選択工程(S105)では、予め用意された複数種類のリターンスプリング66a〜66cの中から、設定容積に基づいて選択されたシリンダ56に対応する一つのリターンスプリング66が選択される。各リターンスプリング66a〜66cは、軸方向の長さ、巻き数、及び線形等が互いに異なっている。
次の組付工程(S106)では、これまでの各工程にて選択されたシリンダ56、ノズルニードル60、スペーサ80、及びリターンスプリング66が、ノズルボデー41に組み付けられる。ノズルボデー41は、容積設定工程での設定容積に係わらず、実質的に同一形状のものが用いられる。
そして、荷重計測工程(S107)では、シリンダ56及びスペーサ80においてオリフィスプレート46と接する各頂面を揃えた状態で、シリンダ56に作用している荷重を計測する。仮に誤った部材がノズルボデー41に組み付けられていた場合、リターンスプリング66の縮量が正規の縮量とは異なってくる。故に、計測された荷重が正常な値から外れていることに基づいて、部品選択の誤りが検出可能となる。荷重計測工程によって正しい部品の選択が確認されると、組立工程(S108)により、他の構成部品と共に組み立てられて、燃料噴射装置100が完成する。
ここまで説明した本実施形態の燃料噴射装置100では、シリンダ56の外周側を囲むスペーサ80が、ノズルボデー41と共に供給通路55を形成している。故に、設定容積に対応したシリンダ56の選択により、当該シリンダ56の軸方向の長さ、ひいては供給通路55の長さが変化しても、スペーサ80の軸方向の長さを変更することにより、シリンダ56及び供給通路55の寸法変化は、吸収され得る。よって、シリンダ56に対応する軸方向の長さを有したスペーサ80が複数種類の中から選択される構成は、ノズルボデー41の形状を維持したまま、圧力制御室53の容積の変更を可能にし得る。その結果、シート部45及び噴孔44に高精度な加工が必要とされるノズルボデー41の種類の増加を抑えつつ、圧力制御室53の容積、ひいては最大ストロークSTa〜STcが互いに異なる燃料噴射装置100を作り分けることが可能となる。
加えて本実施形態のスペーサ80は、いずれの軸方向の端面84,85をノズルボデー41に向けた姿勢でも、ノズルボデー41と共に供給通路55を形成することができる。故に、スペーサ80は、軸方向の向きを規定されることなく配置され得る。以上によれば、スペーサ80を備える燃料噴射装置100であっても、軸方向の向きに係るスペーサ80の誤組立は、実質的に生じない。
また本実施形態のように、仮想の横断面VCSに対し面対称な形状のスペーサ80が採用されれば、軸方向に反転させた場合でも、実質的に同一形状の供給通路55が形成され得る。故に、誤組立に起因する不具合の発生を回避させる形状として、上下に対称な形状のスペーサ80は好適なのである。
さらに本実施形態のように供給通路55の外周側に回収通路81を形成することにより、仮に異常な高圧の発生によって供給通路55からの燃料の漏出があったとしても、こうしたリーク燃料は、回収通路81によって回収され得る。したがって、スペーサ80を設けたことに起因する外部への燃料漏れは、防がれ得る。
加えて本実施形態のような環状溝82が形成されていれば、スペーサ80が周方向の向きを規定されることなく配置されても、供給通路55から漏れ出たリーク燃料は、回収通路81に回収され得る。加えて、環状溝83も円環状であるため、スペーサ80が周方向の向きを規定されることなく配置されても、回収通路81に流入した燃料は、環状溝82を通じてオリフィスプレート46に形成された燃料通路に排出される。したがって、周方向の向きに係るスペーサ80の誤組立、及び誤組立に起因する燃料漏れは、確実に防がれ得る。
また本実施形態では、シリンダ56、スペーサ80、ノズルニードル60、及びリターンスプリング66のうち少なくとも一つが誤った部品であることが、シリンダ56に作用している荷重の計測に基づいて検出可能である。故に、類似する複数種類の部品の中から選択した部品を組合せて燃料噴射装置100を製造しても、誤組立された燃料噴射装置100が出荷される事態は、確実に防がれ得る。
尚、本実施形態において、ディーゼル機関20が特許請求の範囲に記載の「内燃機関」に相当し、ノズルボデー41が特許請求の範囲に記載の「弁本体」に相当し、リテーニングナット49が特許請求の範囲に記載の「押付部材」に相当する。また、供給通路55が特許請求の範囲に記載の「燃料通路」に相当し、シリンダ56が特許請求の範囲に記載の「区画部材」に相当し、ノズルニードル60が特許請求の範囲に記載の「弁部材」に相当する。さらに、リターンスプリング66が特許請求の範囲に記載の「付勢部材」に相当し、スペーサ80が特許請求の範囲に記載の「外周部材」に相当し、端面84,85が特許請求の範囲に記載の「接触面」に相当する。そして、S101の容積設定工程が特許請求の範囲に記載の「設定工程」に相当し、S102のシリンダ選択工程が特許請求の範囲に記載の「第一選択工程」に相当し、S104のスペーサ選択工程が特許請求の範囲に記載の「第二選択工程」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本発明による一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態において、環状溝82,83は、スペーサ80の各端面84,85にそれぞれ形成されていた。しかし、こうした環状溝は、スペーサと接する他の部材に形成することが可能である。例えば図7に示す変形例のように、ノズルボデー141及びオリフィスプレート146に、環状溝182,183がそれぞれ設けられていてもよい。環状溝182は、ノズルニードル160においてスペーサ180と接する接触面に形成されている。環状溝182は、供給通路55の外周側を円環状に囲むことで、リーク燃料を回収通路181に流通させる。環状溝183は、オリフィスプレート146においてスペーサ180と接する底面に形成されている。環状溝183は、回収通路181に回収されたリーク燃料を、オリフィスプレート146に形成された燃料通路を通じて、燃料配管14f(図1参照)に排出させる。以上の構成でも、スペーサ180は、周方向の向きを規定されることなく、オリフィスプレート146及びノズルボデー141の間に配置可能となる。尚、これらの環状溝及び回収通路に相当する構成は、燃料噴射装置からの燃料漏出の虞がない場合には、省略されてもよい。
上記実施形態では、圧力制御室53の容積を三種類の中から選択した一つに設定する例を示したが、設定可能な容積の数は、適宜変更可能である。また、設定可能な容積が多数である場合には、共用されるノズルボデーの種類は、複数であってもよい。このように、ノズルボデーの種類は、燃料噴射装置の種別に対して少なければよい。
上記実施形態の各図では、スペーサ80の軸方向長さ(厚さ)は、シリンダ56の軸方向長さ(厚さ)と実質的に同一か、僅かに長い程度とされていた。しかし、スペーサ及びシリンダの各軸方向長さは、互いに実質同一でなくてもよい。例えば、シリンダの軸方向長さは、スペーサよりも大幅に長くされていてもよく、又はスペーサよりも極端に短くされていてもよい。
上記実施形態のスペーサ80は、軸方向の上下を入れ替えて配置することが可能であった。しかし、スペーサの形状は、適宜変更可能であり、上述したような対称形状でなくてもよい。また上記実施形態では、厚さが互いに異なるスペーサ80a〜80cにおいても、外周壁の内径及び壁厚は、ノズルボデーの形状に揃えられていた。しかし、各スペーサ80a〜80cの外周壁の内径及び壁厚等は、適宜変更可能である。同様に、厚さが互いに異なるシリンダ56a〜56cにおいても、円筒状の壁部の内径及び壁厚は、相互に異なっていてもよい。
上記実施形態のように、通常時にノズルニードルをニードルストッパに当接させないことでリーク燃料の低減を図った燃料噴射装置では、噴射量を増加させるために、ストローク量の拡大、ひいては圧力制御室の容積拡大が不可避となる。故に、異なる容積の圧力制御室を備えた燃料噴射装置の作り分けを可能にする本発明は、上記実施形態のような形態の燃料噴射装置に好適なのである。しかしながら、通常作動時にてノズルニードルがニードルストッパに当接する形態の燃料噴射装置にも、本発明は適用可能である。さらに、圧力制御室内にフローティングプレートを設けていない形態の燃料噴射装置にも、本発明は適用可能である。尚、上記実施形態のような異常なストロークを止めるニードルストッパは、シリンダから省略することが可能である。
以上、ディーゼル機関に用いられる燃料噴射装置に、本発明を適用した例を説明した。しかし、本発明は、ディーゼル機関に限らず、オットーサイクル機関等の内燃機関に用いられる燃料噴射装置に適用されてもよい。加えて、燃料噴射装置によって噴射される燃料は、軽油に限らず、ジメチルエーテル、液化石油ガス、ガソリン等であってもよい。
20 ディーゼル機関(内燃機関)、22 燃焼室、41,141 ノズルボデー(弁本体)、44 噴孔、49 リテーニングナット(押付部材)、53,53a〜53c 圧力制御室、55 供給通路(燃料通路)、56,56a〜56c シリンダ(区画部材)、60,60a〜60c ノズルニードル(弁部材)、66,66a〜66c リターンスプリング(付勢部材)、80,80a〜80c スペーサ(外周部材)、81 回収通路、82,83 環状溝、84,85 端面(接触面)、100 燃料噴射装置、VCS 仮想の横断面

Claims (7)

  1. 内燃機関(20)の燃焼室(22)に供給される燃料の噴射を、圧力制御室(53)内の燃料圧力に応じて変位する弁部材(60)によって制御し、当該圧力制御室の容積が予め規定された複数種類のうちの一つに設定されている燃料噴射装置であって、
    燃料を噴射させる噴孔(44)、及び前記弁部材を変位可能に収容しつつ燃料を前記噴孔に流通させる燃料通路(55)、を形成する弁本体(41,141)と、
    前記燃料通路内にて前記弁部材を挟んで前記噴孔の反対側となる位置に前記圧力制御室を区画する区画部材であり、前記弁部材の変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の中の前記圧力制御室の設定容積に対応する一種類である区画部材(56)と、
    前記区画部材の外周側を囲む形状により、前記燃料通路を前記弁本体と共に形成する外周部材であり、複数種類の中で前記区画部材に対応する前記変位方向の長さを有した一種類である外周部材(80,180)と、
    前記区画部材及び前記弁部材によって押し縮められることで当該弁部材を前記噴孔に向けて付勢する付勢部材であり、前記変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の中前記圧力制御室の設定容積に対応する一種類である付勢部材(66)と、を備え
    前記区画部材、前記外周部材及び付勢部材の少なくとも一つについて、誤った種類の部材である場合に、付勢部材に生じる縮量が正規とは異なる縮量となることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記外周部材は、前記区画部材の外周側を囲む筒状に形成され、いずれの軸方向の端面を前記弁本体に向けた姿勢でも、当該弁本体と共に前記燃料通路を形成することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記外周部材は、軸方向の中央に規定した仮想の横断面(VCS)に対し、面対称な形状に形成されることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記外周部材には、前記燃料通路の外周側に位置し、当該外周部材と前記弁本体との間に前記燃料通路から漏れ出る燃料を回収する回収通路(81)、が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記外周部材において前記弁本体と接する接触面(84)には、前記燃料通路の外周側を環状に囲み、前記燃料通路から漏れ出る燃料を前記回収通路に流通させる環状溝(82)が形成されることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記弁本体を前記変位方向に沿って前記外周部材に押し付けることにより、前記外周部材を前記弁本体に密着させる押付部材(49)、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  7. 内燃機関(110)の燃焼室(22)に供給される燃料を噴射する噴孔(44)、及び前記噴孔に燃料を流通させる燃料通路(55)、を形成する弁本体(41)と、
    前記燃料通路内に変位可能に収容され、圧力制御室(53)内の燃料圧力に応じた変位によって前記噴孔からの燃料の噴射を制御する弁部材(60)と、
    前記燃料通路内にて前記弁部材を挟んで前記噴孔の反対側となる位置に前記圧力制御室を区画する区画部材(56)と、
    前記区画部材の外周側を囲む形状により、前記燃料通路を前記弁本体と共に形成する外周部材(80)と、
    前記区画部材及び前記弁部材によって押し縮められることで当該弁部材を前記噴孔に向けて付勢する付勢部材(66)と、を備える燃料噴射装置を製造する方法であって、
    前記圧力制御室の容積を、予め規定された複数種類のうちの一つに設定する設定工程(S101)と、
    前記弁部材の変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の前記区画部材の中から、前記設定工程にて設定した設定容積に対応する一つを選択する第一選択工程(S102)と、
    前記変位方向に沿った長さが互いに異なる複数種類の前記外周部材の中から、前記設定工程にて設定した設定容積に対応する一つを選択する第二選択工程(S104)と、
    複数種類の前記付勢部材の中から、前記設定工程にて設定した設定容積の容積に対応する一つを選択する工程(S105)と、
    選択された前記区画部材、前記外周部材及び前記付勢部材と、前記弁部材とを、前記弁本体に組み付ける組付工程(S106)と、
    部品選択の誤りを検出するため、前記区画部材及び前記弁部材によって押し縮められた前記付勢部材により前記区画部材に作用している前記変位方向の荷重を計測する荷重計測工程(S107)と、を含むことを特徴とする燃料噴射装置の製造方法。
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