JP6705292B2 - 低反射アルミニウム材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、可視光及び紫外光波長領域における反射率が低く、例えば、液晶表示素子や半導体素子等の電子デバイスを製造する際における露光装置を用いたリソグラフィ工程において、基板搬送装置や基板保持装置等で用いられる基板トレイ、ペリクル支持枠等の電子デバイス製造用部材や、光学部材等の用途に好適な低反射アルミニウム材に関する。
従来、可視光や紫外線の波長領域において低反射率が求められる電子デバイス製造用部材の基板トレイやペリクル支持枠について、アルミニウム材の表面に陽極酸化皮膜を形成し、この陽極酸化皮膜を染色処理又は電解着色処理により黒色化し、次いで封孔処理して形成された低反射アルミニウム材を用いることが知られている(例えば、基板トレイについては特許文献1の段落0052参照、また、ペリクル支持枠については特許文献2及び3参照)。
しかしながら、これら各特許文献1〜3においては、その低反射性能が専ら陽極酸化皮膜の染色処理又は電解着色処理による黒色化処理に依存しており、この黒色化によりある程度は反射率を低下させることができているが、機械加工された材料等では機械加工の痕跡(加工痕)を消すことができず、反射光の光線の方向性に斑が生じ、この斑が縞模様に視認されて表面の色合い及び光沢が不均一になり、このような材料が用いられた製品において様々な問題、例えば露光装置においては、光線の強度に斑が生じて露光によるレジスト膜の溶解度合いが不均一になる等の問題が発生する虞があった。
特表2013-512,552号公報 特開2012-159,671号公報 特開2013-020,235号公報
そこで、本発明者らは、上述した各特許文献1〜3に記載された発明における問題点、すなわち、アルミニウム材の表面に形成されて低反射性能を発現する低反射層において、反射光の光線の方向性に不均一が生じる原因となる班や縞模様の残存を防止すべく鋭意検討を重ねた結果、意外なことには、アルミニウム材の表面にレーザー照射処理を行った後に更に陽極酸化処理を行って凹凸表層部とその表面の陽極酸化皮膜とを備えた低反射層を形成することにより、可視光及び紫外線の波長領域(200〜700nmの波長領域)における反射率が低いだけでなく、反射光の光線の方向性に斑(縞模様に視認される)がなく(以下、「反射光の一様性」ということがある。)においても優れた低反射層を形成できることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、可視光及び紫外線の波長領域(200〜700nmの波長領域)における低反射性能に優れているだけでなく、反射光の一様性においても優れた性能を有する低反射アルミニウム材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、可視光及び紫外線の波長領域(200〜700nmの波長領域)における低反射性能及び反射光の一様性に優れた低反射アルミニウム材の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、下記の点を要旨とする発明である。
(1) アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材の表面に低反射層を有する低反射アルミニウム材であり、前記低反射層が凹凸平均ピッチ5〜200μm及び凹凸平均深さ10μm以上の凹凸表層部とこの凹凸表層部の表面に形成された陽極酸化皮膜とを有すると共に、この低反射層における波長200〜700nmの光線に対する平均反射率が1〜5%であることを特徴とする低反射アルミニウム材。
(2) 前記低反射層におけるL値が10〜25であることを特徴とする前記(1)に記載の低反射アルミニウム材。
(3) アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材の表面に低反射層を有する低反射アルミニウム材を製造するための方法であり、前記アルミニウム材の表面にレーザー照射処理を行って凹凸表層部を形成し、また、形成されたアルミニウム材の凹凸表層部の表面に陽極酸化処理を行って陽極酸化皮膜を形成し、前記凹凸表層部と陽極酸化皮膜とを備えた低反射層を形成することを特徴とする低反射アルミニウム材の製造方法。
(4) 前記レーザー照射処理の出力が8〜50Aの範囲内であることを特徴とする前記(3)に記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
(5) 前記陽極酸化処理に引き続いて、この陽極酸化処理で形成された陽極酸化皮膜の半封孔処理を行うことを特徴とする前記(3)又は(4)に記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
(6) 前記半封孔処理に先駆けて、陽極酸化処理で形成された陽極酸化皮膜に着色処理を行うことを特徴とする前記(3)〜(5)のいずれかに記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
(7) 前記着色処理が電解着色処理であることを特徴とする前記(6)に記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
本発明の方法により得られた本発明の低反射アルミニウム材は、単に低反射性能に優れているだけでなく、反射光の一様性にも優れた低反射層を備えており、低反射であって均一な色合い及び光沢を有する。ここで、「反射光の一様性」とは、前述の如く、反射光の光線の方向性に斑がないこと(縞模様が視認されないこと)であるが、このような優れた低反射性能と反射光の一様性とが発現する理由について、本発明者らは以下のように考えている。
先ず、本発明の低反射アルミニウム材の製造方法によれば、アルミニウム材の表面にレーザー照射処理を施すことにより、アルミニウム材の表面に微細な凹凸を有する凹凸表層部が形成され、更にこのレーザー照射処理後のアルミニウム材の表面に陽極酸化処理を施すことにより、前記凹凸表層部の表面に更に微細孔(ポーラス)を有する陽極酸化皮膜が形成される。そして、このような凹凸表層部とその表面の陽極酸化皮膜とを備えた低反射層を有する本発明の低反射アルミニウム材においては、その表面に入射した光線(入射光)は、低反射層において、微細な凹凸を有する凹凸表層部で乱反射されるだけでなく、更にこの凹凸表層部の表面に形成された微細孔を有する陽極酸化皮膜においても乱反射されることになり、これら凹凸表層部及び陽極酸化皮膜における乱反射により効率良く減衰し、更には低反射層に吸収されて優れた低反射性能を発現する。
ところで、低反射性能を陽極酸化皮膜の黒色化処理に依存する従来の低反射アルミニウム材においては、反射光の光線の方向性に斑が生じる理由について、次のように考えている。すなわち、従来の低反射アルミニウム材においては、その表面での入射光の乱反射は陽極酸化皮膜の微細孔内において発生するだけであり、そのために入射光の乱反射による減衰が乏しいほか、この陽極酸化皮膜に存在する多数の微細孔の孔開口方向が陽極酸化皮膜の厚さ方向に向けて概ね一様であることから、この孔開口方向はアルミニウム材の表面の平坦性に依存することになり、このアルミニウム材の表面の平坦性に少しでも狂いがあると不可避的に孔開口方向にバラツキが発生するが、この孔開口方向のバラツキが反射光の光線の方向性に反映して斑を生じさせるものと考えている。
これに対して、本発明の低反射アルミニウム材においては、その低反射層が微細な凹凸を有する凹凸表層部と更にその表面に形成された微細孔を有する陽極酸化皮膜とで構成されているので、前述したように乱反射により顕著に減衰して反射光がより弱くなるほか、陽極酸化皮膜における多数の微細孔の孔開口方向が前記凹凸表層部により様々な方向に向けられて拡散し、アルミニウム材表面の平坦性の狂いが反射光の光線の方向性に反映しなくなり、反射光における斑の発生が解消されて反射光の一様性が達成されるものと考えている。また、低反射アルミニウム材において班や縞模様の発生については、ショットブラスト等の方法でも解消することが可能であるが、ショットブラストの方法では材料に歪が発生し、例えば基板トレイ等の平坦な部材を形成した際に変形する虞があるが、本発明のレーザー照射処理を採用した場合にはこうした問題が発生することがないという効果・利点もある。
また、本発明の低反射アルミニウム材においては、陽極酸化処理で形成された低反射層の陽極酸化皮膜に半封孔処理又は完全封孔処理を施すことにより、この低反射層に大気中における、及び、天候の影響等に対する優れた耐変退色性を付与することができ、低反射性能及び反射光の一様性に優れているだけでなく、耐変退色性にも優れていて、庇や支柱等の建築構造物等の用途に特に有用な低反射アルミニウム材とすることができる。なお、本発明の低反射アルミニウム材において、耐食性については、上記の耐変退色性の場合と同様に、陽極酸化処理後に未封孔のままの場合、半封孔処理を行った場合、完全封孔処理を行った場合により、順次より優れた性能を付与することができる。
本発明の低反射アルミニウム材は、可視光及び紫外線の波長領域における反射率が低いだけでなく、反射光の一様性においても優れており、例えば、電子デバイス製造時に露光装置によるリソグラフィ工程において基板搬送装置や基板保持装置等で用いる各種の電子デバイス製造用部材や、光学部材等として工業的に有用なものである。
また、本発明の製造方法によれば、このような可視光及び紫外線の波長領域における反射率が低いだけでなく、反射光の一様性においても優れている低反射アルミニウム材を容易に製造することができる。
図1は、本発明の実施例(実験例No.CF5)で得られた低反射アルミニウム材(試験片)の表面の写真である。 図2は、本発明の比較例(実験例No.CF37)で得られた低反射アルミニウム材(試験片)の表面の写真である。
以下、本発明の低反射アルミニウム材及びその製造方法について、詳細に説明する。
先ず、本発明の低反射アルミニウム材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材の表面に、凹凸平均ピッチ5μm以上200μm以下、好ましくは30μm以上90μm以下、及び凹凸平均深さ10μm以上、好ましくは10μm以上100μm以下の凹凸表層部と、この凹凸表層部の表面に形成された陽極酸化皮膜とからなる低反射層を有するものであり、そして、この低反射層における波長200〜700nmの光線に対する平均反射率が1%以上5%以下である。
ここで、前記アルミニウム材については、用途によっても異なり、特に制限されるものではなく、通常、高純度アルミニウム、1000系、3000系、5000系、6000系等の中から適宜選択することができる。
また、本発明の低反射アルミニウム材において、その低反射層の凹凸表層部における凹凸平均ピッチが5μmより狭いと、その後のレーザー照射処理時にレーザーの重なり部分が多くなり、原材料の減耗が激しくなって肉厚減耗や却って平滑となる虞があり、反対に、200μmを超えて広くなると、表面で反射される光線において乱反射される光線よりも正反射される光線の割合が相対的に高くなり、表面における反射光の一様性を乱す原因となる斑が形成され易くなる。また、低反射層の凹凸表層部における凹凸平均深さが10μmよりも低くなると、凹凸表層部に吸収される光線の割合が低くなって相対的に反射率が高くなり、所望の低反射性能を達成するのが難しくなり、また、低反射性能の観点からはこの凹凸平均深さには上限がないが、100μmを超えて高くなると、板厚の薄いアルミニウム材への適用が困難になる虞がある。
そして、本発明の低反射アルミニウム材において、その低反射層における波長200〜700nmの光線に対する平均反射率については、1%以上5%以下であり、この平均反射率が1%未満のものについてはその製造が困難であり、反対に、5%を超えて高くなると、レーザー未処理の物との優位性が無くなり、本発明が目的とする電子デバイス製造用部材や、光学部材等の用途に適した低反射アルミニウム材が得られ難くなる。
更に、本発明の低反射アルミニウム材の外観については、特に制限されるものではないが、色調がJIS Z8781-4:2013のLab表色系のL値(明度)で好ましくは10以上25以下、好ましくは10以上20以下であるのがよい。この色調が10未満になると、表面の凹凸が過剰に鋭利になる虞があり、反対に、25を超えると、レーザー照射処理の効果が得られ難くなる虞がある。
そして、上述した本発明の低反射アルミニウム材を製造するための方法については、低反射性及び耐変退色性の観点から、好ましくは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材の表面に凹凸表層部を形成するレーザー照射処理と、このアルミニウム材の凹凸表層部の表面に陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理とを有し、これらレーザー照射処理と陽極酸化処理とにより前記アルミニウム材の表面に前記凹凸表層部と陽極酸化皮膜とを備えた低反射層を形成する方法であるのがよい。
上記本発明の低反射アルミニウム材の製造方法において、アルミニウム材の表面に低反射層を形成するレーザー照射処理については、上述した凹凸平均ピッチ5〜200μm及び凹凸平均深さ10μm以上の凹凸表層部を形成できれば特に制限されるものではないが、好ましくは、出力が8A以上50A以下、より好ましくは8A以上20A以下で、周波数が5kHz以上400kHz以下、好ましくは5kHz以上100kHz以下、より好ましくは30kHz以上100kHz以下で、照射プローブ速度が20mm/s以上800mm/s以下、好ましくは20mm/s以上300mm/s以下、より好ましくは30mm/s以上100mm/s以下の処理条件であるのがよい。ここで、レーザー照射処理の処理条件における出力が8Aより低いと、必要とする凹凸平均深さが得られず、乱反射の割合が大きくならず、反射光の方向に斑ができる虞があるほか、光吸収率も低下して所望の低反射性能を実現することが困難になる虞があり、反対に、50Aを超えて高くなると、板厚の薄いアルミニウム材への適用が困難になるほか、増加させた乱反射の割合が飽和状態に達し、それ以上の低反射性能の向上効果が頭打ちになる。また、周波数及び照射プローブ速度についても、上記の処理条件の範囲内であると、目標とする凹凸平均ピッチ及び凹凸平均深さと平均反射率とを有する低反射層を好適に形成することができる。なお、レーザー照射処理によって形成される凹凸表層部の凹凸平均ピッチ及び凹凸平均深さは、照射対象のアルミニウム材の材質が同じであれば、レーザー照射処理の際における処理条件によってほぼ決定し、その後の陽極酸化処理や、必要に応じて実施される半封孔処理によってほとんど変わることがない。
また、上記のレーザー照射処理に引き続いて行われる陽極酸化処理については、レーザー照射処理で形成された凹凸表層部の表面に陽極酸化皮膜を形成できれば特には制限されるものではないが、好ましくはレーザー照射処理後のアルミニウム材を硫酸電解液に浸漬させ、定電流下又は定電圧下に行う方法であるのがよく、また、その際の処理条件についても、特に制限されるものではないが、例えば、電流密度が10A/m2以上300A/m2以下、好ましくは50A/m2以上200A/m2以下であって、電解電圧を5V以上40V以下、好ましくは5V以上25V以下に制御する処理条件を例示することができる。また、陽極酸化処理時の電解温度についても、上記の陽極酸化皮膜を形成できれば限定されるものではないが、好ましくは5℃以上40℃以下である。このような陽極酸化処理を実施することにより、低反射層の凹凸表層部に所望の陽極酸化皮膜を形成することができる。
更に、本発明において、例えば低反射アルミニウム材に耐変退色性能の付与が望まれるような場合には、上記の陽極酸化処理に引き続いて、陽極酸化処理で形成された陽極酸化皮膜に対して半封孔処理又は完全封孔処理を、好ましくは半封孔処理を行うのがよい。この際の半封孔処理における処理条件については、特に制限されるものではなく、水蒸気や沸騰水を用いた化学的封孔処理であっても、また、有機物質や無機物質を用いた電解処理により行われる電気化学的封孔処理であってもよいが、好ましくは必要により封孔液が適当な割合で添加された70〜98℃の熱水による半封孔処理であるのがよい。ここで、半封孔処理とは、未封孔と完全封孔とを含まないその中間状態までポアを封孔する処理である。この半封孔処理によって、低反射アルミニウム材の低反射層に耐変退色性を付与することができ、低反射性能と耐変退色性能とが共にバランス良く優れている低反射アルミニウム材を得ることができる。
更にまた、例えば露光装置の基板搬送装置や基板保持装置等で用いる基板トレイやペリクル支持枠等の電子デバイス製造用部材として用いられる黒色の低反射アルミニウム材等、着色された低反射アルミニウム材を調製する際には、上記の陽極酸化処理の後に、また、上記の半封孔処理を行う場合にはその半封孔処理に先駆けて、陽極酸化皮膜に着色処理を行うことができる。そして、この着色処理としては、染色インクを用いて着色する染色方法であってもよく、また、Ni、Co、Cu、Sn、Mn、Fe、Pb、Ca、Zn、Mg等の金属の1種又は2種以上を電解析出させて着色する電解着色方法であってもよく、更に、この電解着色方法についても、交流法(浅田法)、直流法(住化法)、パルス波重畳法(ユニコール法)等の公知の方法を適用することができる。
そして、本発明の低反射アルミニウム材の製造方法においては、必要により、上記のレーザー照射処理に先駆けて、アルミニウム材の表面の脱脂を目的に、アセトン処理を実施するのがよく、また、レーザー照射処理後に行う陽極酸化処理に先駆けて、前処理として脱脂処理やエッチング処理を行ってもよい。ここで、前記のアセトン処理については、特に制限されるものではなく、例えば、アセトンを染み込ませたウェス等を用いてアルミニウム材の表面を拭う方法や、アルミニウム材をアセトン中に室温及び1分間程度の条件で浸漬させる方法等がある。また、前記の脱脂処理としては、例えば10〜500g/Lの濃度で含む硫酸、硝酸、又は市販脱脂剤等の脱脂剤水溶液に温度10〜80℃で10〜1800秒間浸漬する方法等を挙げることができ、また、前記のエッチング処理としては、例えば水酸化ナトリウム等のアルカリを5〜500g/lの濃度で含むアルカリエッチング液に温度10〜80℃で10〜1800秒間浸漬し、更に、硝酸、硫酸等を10〜500g/lの濃度で含む酸水溶液に温度10〜80℃で10〜1800秒間浸漬する方法等が挙げられる。
以下、本発明の低反射アルミニウム材及びその製造方法について、本発明の実施例及び比較例に係る実験例に基づいて、より詳細に説明する。
なお、以下の実験例において、低反射アルミニウム材の低反射層について、表面性状〔凹凸平均ピッチ、凹凸平均深さ、レーザー照射処理後の色調(L値)、摩耗による表面状態の評価、及び波長200〜700μmの平均反射率〕の測定と、性能評価〔耐変退色性、反射性、反射光の一様性、及び低反射層の総合評価〕とをそれぞれ以下に記載の方法で実施した。
〔凹凸平均ピッチ及び凹凸平均深さの測定〕
各実験例で得られた低反射アルミニウム材の試料片から、糸鋸等で1cm角のサンプルを切り出し、更に2液性エポキシ樹脂に埋め込み、断面研磨を行うことにより断面を有する観察試料を作製し、この観察試料の断面を顕微鏡(株式会社ニコン製ECLIPSE MA200)を用いて観察し、凹凸表層部の凹凸ピッチ及び凹凸深さを測定し、求められた各測定値から凹凸平均ピッチ及び凹凸平均深さを求めた。
〔色調のL値(明度)の測定〕
各実験例で得られた低反射アルミニウム材の試料片について、測色色差計(コニカミノルタ製CR400)を用いてC光源により、JIS Z8781-4:2013のLab表色系のL値(明度)の測定法に準じて測定した。
〔減耗による表面状態の評価〕
凹凸平均ピッチ及び凹凸平均深さの測定時に観察試料の断面を顕微鏡で観察した際に、レーザー未処理の最表面とレーザー照射処理を行った最表面との差が材料規格値〔光沢度計(可視光ポータブル)で1以下の数値〕を外れる程度の減耗があったか否かを確認し、減耗がない場合を「〇」と評価し、また、摩耗があった場合を「×」と評価した。
〔平均反射率の測定及び反射性の評価〕
各実験例で得られた低反射アルミニウム材の試料片について、分光光度計(パーキンエルマージャパン製ラムダ750S)を用い、積分球が60mmφであって内面がスペクトラロンであり、反射試料入射角が8°の条件で測定した。各波長における反射率は押出方向や圧延方向に対して垂直方向、水平方向の2水準を測定し、その値の平均値を求めて平均反射率とした。
また、反射性の評価については、平均反射率が1〜5%のものを「〇」と評価し、また、平均反射率が6%以上のものを「×」評価した。
〔耐変退色性の評価〕
各実験例で得られた低反射アルミニウム材の試験片を温度98℃及び湿度100%の結露雰囲気(純水)中に240時間放置する湿潤試験を実施し、試験片の表面に色落ちが認められるか否か等の表面の色調の変化を目視で観察し、色調の変化が認められない場合を「〇」と評価し、また、色調の変化が認められる場合を「×」と評価した。
〔反射光の一様性の評価〕
各実験例で得られた低反射アルミニウム材の試験片について、分光光度計(パーキンエルマージャパン製ラムダ750S)を利用し、「縦方向から見た光沢度(GP)」と「横方向から見た光沢度(GV)」とを測定して、これらGPとGVとの比(GP/GV)を求め、この比(GP/GV)の値が0.9≦GP/GV≦1.1の範囲内である場合を「○:反射光の一様性有り」と評価し、また、この比(GP/GV)の値が上記の範囲を外れた場合を「×:反射光の一様性無し」と評価した。
〔低反射層の総合評価〕
反射層の陽極酸化皮膜に半封孔処理又は完全封孔処理を施した表2及び表3の各実験例で得られた低反射アルミニウム材の試験片について、反射層の総合評価については、反射層の表面性状における減耗による表面状態の評価と、反射層の性能評価項目の耐変退色性、反射性、及び反射光の一様性について、上記全ての評価項目が○である場合を「○:総合的に優れている」と評価し、また、上記評価項目のいずれかにおいて×が存在する場合を「×:総合的には劣っている」と評価した。
〔アルミニウム材について〕
原材料のアルミニウム材として厚さ10mmのアルミニウム板材(JIS A5052)を用い、この板材から試験用として用いる40mm×40mm×10mmの大きさのアルミ片を切り出した。
〔レーザー照射処理の前処理(アセトン処理)〕
アルミニウム材から切り出されたアルミ片について、ウェスにアセトンを染み込ませて全体を拭って清浄化するアセトン処理を実施し、アルミ片の表面の脱脂処理を行うと共に、アルミ片の表面上の塵・埃等を除去した。
〔レーザー照射処理〕
以上のようにして調製された前処理後の各アルミ片について、レーザー照射装置(株式会社アマダミヤチ製ML-7320DL)を用い、表1(NF系実験例)、表2(HF系実験例)、及び表3(CF系実験例)に示す照射条件で各アルミ片に対してレーザー照射処理を行い、各NF系実験例、HF系実験例、及びCF系実験例のアルミ片の表面に低反射層を形成し、表面に低反射層が形成されたレーザー照射処理後のアルミ片を調製した。
〔陽極酸化処理前の前処理(脱脂処理及びエッチング処理)〕
次に、以上のようにして調製されたレーザー照射処理後のアルミ片について、先ず、前処理として、100g/L-硫酸水溶液に室温(20℃)で3分間浸漬した後に純水で洗浄する脱脂処理を実施し、次いで、50g/L-水酸化ナトリウム水溶液に48℃で300秒間浸漬した後に純水で洗浄し、更に、100g/L-硝酸水溶液に常温(20℃)で2分間浸漬した後に純水で洗浄するエッチング処理を実施した。
〔陽極酸化処理〕
上記の陽極酸化処理前の前処理を済ませたレーザー照射処理後のアルミ片について、以下に示す電解液を用い、また、以下に示す処理条件で陽極酸化処理を実施し、アルミ片の表面に陽極酸化皮膜を形成した。
電解液としては150g/L濃度の硫酸水溶液を用い、また、電流密度120A/m2、電解電圧15V、及び電解温度20℃の条件で0.5時間の陽極酸化処理を行い、レーザー照射処理後のアルミ片の低反射層の凹凸表層部の表面に陽極酸化皮膜を有する陽極酸化処理後のアルミ片を調製した。
〔電解着色処理〕
上記の陽極酸化処理後のアルミ片に対して、ユニコール法による電解着色処理を施し、アルミ片を黒色に着色した。
この電解着色処理においては、先ず、予備電解処理として、陽極酸化処理後のアルミ片を陽極とし、対極としてSUS304極を使用し、硫酸ニッケル6水和物:140g/l、ホウ酸:40g/l、及び酒石酸:4g/lの組成を有する電解浴(pH5、温度30℃)中において、陽極電流密度25A/m2及び通電時間5秒間の条件で直流電流を流した。
次に、上記の予備電解処理後のアルミ片を陰極として、対極(SUS304極)との間にパルス電圧を重畳した直流電流を流し、周波数:5Hz、ta/tc比:1/9、波形:方形波、陰極電流密度:25A/m2、及び電解時間:360秒の条件で電解着色処理を行った。
以上のようにして調製された陽極酸化処理及び電解着色処理後のアルミ片について、これらのアルミ片を陽極酸化皮膜の封孔処理不実施(NF)のNF系実験例用のアルミ片と、陽極酸化皮膜の半封孔処理(HF処理)を実施するHF系実験例用のアルミ片と、陽極酸化皮膜の完全封孔処理(CF処理)を実施するCF系実験例用のアルミ片とに分け、それぞれ下記の半封孔処理を実施し、また、完全封孔処理を実施した。なお、NF系実験例用のアルミ片としては、封孔処理不実施(NF)に仕分けられた陽極酸化処理及び電解着色処理後のアルミ片をそのままNF系実験例のアルミ試験片(低反射アルミニウム材)として用いた。
〔HF系実験例:半封孔処理(HF処理)〕
陽極酸化処理及び電解着色処理後のアルミ片について、下記の方法で陽極酸化皮膜のポアが未封孔と完全封孔とを含まない中間状態になるまで封孔を実施する半封孔処理(HF処理)を行った。
すなわち、封孔液としてリン酸含有水溶液(ミックラボ社製商品名:MIC-SEAL)を用い、この封孔液を2質量%の割合で含有する98℃の熱水を調製し、この熱水中にアルミ片を30分間浸漬させる方法で半封孔処理(HF処理)を実施し、HF系実験例のアルミ試験片(低反射アルミニウム材)とした。
〔CF系実験例:完全封孔処理(CF処理)〕
陽極酸化処理及び電解着色処理後のアルミ片について、下記の方法で陽極酸化皮膜のポアを完全に封孔させる完全封孔処理(CF処理)を行った。
すなわち、封孔液としてリン酸含有水溶液(花見化学社製商品名:シーリングX)を用い、この封孔液を40mL/Lの割合で含有する85℃の熱水を調製し、この熱水中にアルミ片を20分間浸漬させる方法で完全封孔処理(HF処理)を実施し、CF系実験例のアルミ試験片(低反射アルミニウム材)とした。
以上のようにして得られたNF系実験例、HF系実験例、及びCF系実験例の各アルミ試験片について、低反射層の表面性状〔凹凸平均ピッチ、凹凸平均深さ、レーザー照射処理後の色調(L値)、摩耗による表面状態の評価、及び波長200〜700μmの平均反射率〕と、低反射層の性能評価〔耐変退色性、反射性、反射光の一様性、及び低反射層の総合評価〕とを実施した。
NF系実験例の結果を表1に、HF系実験例の結果を表2に、及びCF系実験例の結果を表3にそれぞれ示す
Figure 0006705292
Figure 0006705292
Figure 0006705292
〔レーザー照射処理無しの比較例〕
前記レーザー照射処理を行わなかったこと以外の点については、上記の実施例及び比較例に係る実験例の場合と同様にして陽極酸化処理及び電解着色処理後のアルミ片を調製し、このアルミ片について、陽極酸化皮膜の封孔処理不実施(NF)のNF系実験例用と、陽極酸化皮膜の半封孔処理(HF処理)を実施するHF系実験例用と、陽極酸化皮膜の完全封孔処理(CF処理)を実施するCF系実験例用とに分け、NF系実験例用のアルミ片については陽極酸化処理及び電解着色処理後のアルミ片をそのままアルミ試験片(低反射アルミニウム材)として用い、また、HF系実験例用のアルミ片については上記と同様の半封孔処理を行ってアルミ試験片(低反射アルミニウム材)として用い、更に、CF系実験例用のアルミ片については上記と同様の完全封孔処理を行ってアルミ試験片(低反射アルミニウム材)として用いた。
このようにして調製されたNF系実験例、HF系実験例、及びCF系実験例の各アルミ試験片について、上記の実施例及び比較例に係る実験例の場合と同様にして、低反射層の表面性状〔凹凸平均ピッチ、凹凸平均深さ、色調(L値)、摩耗による表面状態の評価、及び波長200〜700μmの平均反射率〕と、低反射層の性能評価〔耐変退色性、反射性、反射光の一様性、及び低反射層の総合評価〕とを実施した。
結果を表4に示す
Figure 0006705292
ここで、例えば、レーザー照射処理を行った実験例No.CF5(実施例)の試験片の表面写真(図1参照)と、レーザー照射処理を行わなかった実験例No.CF37(比較例)の試験片の表面写真(図2参照)とを比較してみると、実験例No.CF5(実施例)の試験片においては切削痕(加工痕)が確認されないのに対して、実験例No.CF37(比較例)の試験片においては切削痕(加工痕)が明確に確認され、レーザー照射処理により切削痕(加工痕)が消えることが確認された。
表1〜表4において、表4はレーザー未処理であるが、全て斑や縞模様が生じており、反射光の光線強度が不均一になっている。表1〜表3においては、各照射条件によるレーザー照射処理を行っており、低反射性能を実現しているが、実験例のNF10、NF25、HF10、HF25、CF10、及びCF25は、いずれもレーザー照射条件における出力が低く、十分な凹凸深さを形成していないため、乱反射光の割合が相対的に低くなることから、反射光の光線の不均一が生じ斑などが生じている。同様に、レーザー照射処理により形成される凹凸ピッチが大きく、凹凸面の形成が相対的に少ない実験例であるNF35、NF36、HF35、HF36、CF35、及びCF36等も、反射光の光線分布が不均一となり、班が生じている。

Claims (7)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材の表面に低反射層を有する低反射アルミニウム材であり、
    前記低反射層が凹凸平均ピッチ5〜200μm及び凹凸平均深さ10μm以上の凹凸表層部とこの凹凸表層部の表面に形成された陽極酸化皮膜とを有すると共に、
    この低反射層における波長200〜700nmの光線に対する平均反射率が1〜5%であり、また、分光光度計を用いて測定された縦方向光沢度(GP)と横方向光沢度(GV)との比(GP/GV)が0.9≦GP/GV≦1.1の範囲内であることを特徴とする低反射アルミニウム材。
  2. 前記低反射層におけるL値が10〜25であることを特徴とする請求項1に記載の低反射アルミニウム材。
  3. アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材の表面に低反射層を有する請求項1又は2に記載の低反射アルミニウム材を製造するための方法であり、
    前記アルミニウム材の表面に出力8〜50A、周波数5〜400Hz、及び照射プローブ速度20〜800mm/sの条件でレーザー照射処理を行って凹凸表層部を形成し、また、形成されたアルミニウム材の凹凸表層部の表面に陽極酸化処理を行って陽極酸化皮膜を形成し、前記凹凸表層部と陽極酸化皮膜とを備えた低反射層を形成することを特徴とする低反射アルミニウム材の製造方法。
  4. 前記陽極酸化処理に引き続いて、この陽極酸化処理で形成された陽極酸化皮膜の半封孔処理を行い、耐変退色性に優れた低反射層を形成することを特徴とする請求項3に記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
  5. 前記レーザー照射処理を出力8〜50A、周波数5〜100Hz、及び照射プローブ速度20〜300mm/sの条件で実施し、また、前記陽極酸化処理に引き続いて、この陽極酸化処理で形成された陽極酸化皮膜の完全封孔処理を行い、耐変退色性に優れた低反射層を形成することを特徴とする請求項3に記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
  6. 前記半封孔処理又は完全封孔処理に先駆けて、陽極酸化処理で形成された陽極酸化皮膜に着色処理を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
  7. 前記着色処理が電解着色処理であることを特徴とする請求項6に記載の低反射アルミニウム材の製造方法。
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