JP6703083B2 - 端末及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、次世代移動通信システムにおけるユーザ端末に関する。
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、さらなる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。また、LTE(LTE Rel.8又は9ともいう)からの更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTE−A(LTEアドバンスト、LTE Rel.10、11又は12ともいう)が仕様化され、LTEの後継システム(例えば、FRA(Future Radio Access)、5G(5th generation mobile communication system)、LTE Rel.13などともいう)も検討されている。
LTE−Aでは、所定の帯域幅(最大20MHz)を基本単位として、複数のキャリアを同時に用いて通信を行うキャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)が採用されている。キャリアアグリゲーションにおいて基本単位となるキャリアは、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)と呼ばれ、例えば、LTE Rel.8のシステム帯域に相当する。
CAが行われる際には、ユーザ端末(UE:User Equipment)に対して、接続性を担保する信頼性の高いセルであるプライマリセル(PCell:Primary Cell)及び付随的なセルであるセカンダリセル(SCell:Secondary Cell)が設定される。
UEは、最初にPCellに接続し、必要に応じてSCellを追加することができる。PCellは、RLM(Radio Link Monitoring)及びSPS(Semi-Persistent Scheduling)などをサポートする単独のセル(スタンドアローンセル)と同様のセルである。SCellは、PCellに追加してUEに対して設定されるセルである。
SCellの追加及び削除は、RRC(Radio Resource Control)シグナリングによって行われる。SCellは、ユーザ端末に追加された直後は、非アクティブ(deactive)状態であるため、アクティブ化することで初めて通信(スケジューリング)可能となるセルである。
また、LTE Rel.8−12では、事業者に免許された周波数帯(ライセンスバンド)において排他的な運用がなされることを想定して仕様化が行われた。ライセンスバンドとしては、例えば、800MHz、2GHz、1.7GHz帯などが使用される。一方、LTE Rel.13以降では、免許不要の周波数帯(アンライセンスバンド)における運用もターゲットとして検討されている。アンライセンスバンドとしては、例えば、Wi−Fi(登録商標)と同じ2.4GHz、5GHz帯などが使用される。
LTE Rel.13では、ライセンスバンドとアンライセンスバンドの間でのキャリアアグリゲーション(LAA:License-Assisted Access)を検討対象としているが、将来的にデュアルコネクティビティ(DC:Dual Connectivity)やアンライセンスバンドのスタンドアローンも検討対象となる可能性がある。
また、LTE Rel.8−12では、再送制御にHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)が利用されている。HARQでは、ユーザ端末(又は無線基地局)は、データの受信結果に応じて当該データに関する送達確認信号(HARQ−ACK、ACK/NACK、A/Nとも呼ぶ)を所定タイミングでフィードバックする。無線基地局(又はユーザ端末)は、フィードバックされたHARQ−ACKに基づいて、データの再送を制御する。
LTE Rel.12以前の既存のLTEシステムにおいて、ユーザ端末がフィードバックするACK/NACKのビットサイズ(コードブックサイズ、ビット列サイズとも呼ぶ)は、無線基地局から上位レイヤシグナリングであらかじめ準静的(semi−static)に通知されるCC等の情報に基づいて決定される。したがって、CAを適用する場合、ユーザ端末は設定されるCC数等に基づいて固定的に決定されるコードブックサイズでACK/NACKフィードバックを行う。
このため、ユーザ端末に設定されるCC数と、あるサブフレームでDLデータのスケジューリングが行われるCC数が異なる場合であっても、ユーザ端末においてコードブックサイズを変更できない。その結果、実際にスケジューリングされるCC数が少ない場合であっても、送信するACK/NACKサイズが必要以上に大きくなる場合が生じる。
また、Rel.12以前では、CA時に設定可能なCC数が最大5個であったが、Rel.13以降では設定可能なCC数の拡張が想定されている。かかる場合に、既存のLTEシステムと同様にACK/NACKのビットサイズを決定すると、設定されるCC数と、スケジューリングされるCC数とが大きく異なる場合が生じる。これにより、UL送信のオーバーヘッドが増加するおそれがある。
一方で、ユーザ端末が受信したDL信号(DL信号を受信したCC数)等に基づいて、フィードバックするHARQ−ACKのコードブックサイズを動的に制御することが考えられる。しかし、ユーザ端末がDL信号を検出ミス又は誤検出した場合、無線基地局は、ユーザ端末からフィードバックされたACK/NACKを適切に受信(例えば、復号処理)できず、通信品質が低下するおそれがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、無線通信システムに複数のコンポーネントキャリアが設定される場合であっても、HARQ−ACKのフィードバックを適切に行うことができる端末及び無線通信方法を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様に係る端末は、複数のセルにおいて送信されるDL信号を受信する受信部と、上り制御チャネルリソースに関するテーブル情報と下り制御情報に含まれるリソースインジケータ値とを用いて、前記DL信号に対するHARQ−ACKの送信に用いる上り制御チャネルリソースを決める制御部と、を具備し、前記テーブル情報は、複数のリソースインジケータ値に対して上り制御チャネルリソースが関連付けられていて、前記各リソースインジケータ値は上り制御チャネルリソースと上り制御チャネルフォーマットとの組み合わせが複数組対応付けられ、同じリソースリソースインジケータ値が対応付けられた前記複数組の組み合わせには異なる上り制御チャネルフォーマットが設定されることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、無線通信システムに複数のコンポーネントキャリアが設定される場合であっても、HARQ−ACKのフィードバックを適切に行うことができる。
キャリアアグリゲーションの説明図である。 CC方向においてカウンタDAIを設定した場合の一例を示す図である。 図3A−Dは、ユーザ端末が複数のCCを連続して検出ミスした場合の一例を示す図であり、図3Eは、ユーザ端末に送信されるA/Nコードブックの一例を示す図である。 第1の態様におけるカウンタDAIに設定するビット数の一例を示す図である。 図5A−Cは、カウンタDAIを利用したHARQ−ACK送信を説明する図である。 第3の態様におけるPUCCH format indicatorとARIに基づくPUCCHリソース選択を説明する図である。 図7A−Cは、第3の態様におけるPUCCH format indicatorを利用したHARQ−ACK送信方法の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1は、キャリアアグリゲーション(CA)の説明図である。図1に示すように、LTE Rel.12までのCAでは、所定の帯域幅(例えば、LTE Rel.8の帯域幅)を基本単位とするコンポーネントキャリア(CC)が最大5個(CC#1−CC#5)束ねられる。すなわち、LTE Rel.12までのCAでは、UEあたりに設定可能なCC数は、最大5個に制限される。
一方、LTE Rel.13のCAでは、6個以上のCCを束ねて、更なる帯域拡張を図ることが検討されている。すなわち、LTE Rel.13のCAでは、UEあたりに設定可能なCC(セル)数を6個以上に拡張すること(CA enhancement)が検討されている。例えば、図1に示すように、32個のCC(CC#1−CC#32)を束ねる場合、最大640MHzの帯域を確保可能となる。
このように、UEあたりに設定可能なCC数を拡張することにより、より柔軟かつ高速な無線通信を実現することが期待されている。また、このようなCC数の拡張は、ライセンスバンドとアンライセンスバンドとの間のCA(例えば、LAA)による広帯域化に効果的である。例えば、ライセンスバンドの5個のCC(=100MHz)とアンライセンスバンドの15個のCC(=300MHz)とを束ねる場合、400MHzの帯域を確保可能となる。
既存システム(LTE Rel.8−12)では、UEからネットワーク側の装置(例えば、無線基地局(eNB:eNode B))に対して、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)を上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)でフィードバックする。UEは、上りデータ送信がスケジューリングされるタイミングでは、UCIを上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)で送信してもよい。無線基地局は、受信したUCIに基づいて、UEに対するデータの再送制御や、スケジューリングの制御を実施する。
このように、LTEシステムでは、複数のCC(セル、キャリア)を用いたユーザ端末と無線基地局の無線通信において再送制御がサポートされている。ユーザ端末は、無線基地局から送信されるDL送信に対して送達確認信号(HARQ−ACK:Hybrid Automatic Repeat reQuest Acknowledgement、ACK/NACK:ACKnowledgement/Negative ACKnowledgement、A/Nとも呼ぶ)を無線基地局へフィードバックする。ACK/NACKは、ACKとNACKを示すビットで構成される所定の長さのビット列で構成される。
HARQ−ACKをフィードバックする方法としては、上り制御チャネル(PUCCH)を用いたフィードバック(UCI on PUCCH)と、上り共有チャネル(PUSCH)を用いたフィードバック(UCI on PUSCH)と、が規定されている。例えば、ユーザ端末は、PUCCH−PUSCH同時送信が設定されておらず、A/N送信タイミングでULデータの送信が指示されている場合、PUSCHを用いてA/Nを送信する。一方、ユーザ端末は、上りユーザデータが存在しない場合、PUCCHを用いてA/Nを送信する。
また、LTEシステムでは、ユーザ端末がA/Nを上り制御チャネルで無線基地局に送信するために複数のPUCCHフォーマット(PUCCH format、PF)が規定されている。例えば、PUCCH format 1a/1b(PF1a/1b)が設定されたユーザ端末は、PDSCHをスケジューリングする制御チャネル(PDCCH/EPDCCH)のCCE/ECCE(Control Channel Element/Enhanced CCE)インデックスに対応するPUCCHリソースで、A/Nについて符号化せずに送信する。
また、PUCCH format 3(PF3)が設定されたユーザ端末は、上位レイヤシグナリングで設定された4つのリソースのうち、ARI(Ack/nack Resource Indicator)が指定するいずれか1つのPUCCHリソースを利用してA/Nを送信する。この場合、ユーザ端末は、SCellの下り制御情報に含まれるTPC(Transmit Power Control)フィールド(TPCコマンドビット)をARIとして読み替えることができる。
また、新規PUCCHフォーマットとして、PUCCHフォーマット3より容量が大きいPUCCHフォーマット4(PF4)、PUCCHフォーマット5(PF5)の導入が検討されている。PUCCHフォーマット4は、符号多重(CDM)をサポートせず、1PRB以上(複数PRB)の割当てをサポートすることができる。また、復調用参照信号(DMRS)を各スロットに一つ設けた構成とすることが検討されている。つまり、PUCCHフォーマット4はPUSCH−likeな構成とすることができる。また、PUCCHフォーマット5は、符号多重(CDM)をサポートし、1PRBに対して割当てると共に、復調用参照信号(DMRS)を各スロットに一つ設けた構成とすることが検討されている。
無線基地局は、異なるSCellのPDSCHをスケジューリングするPDCCH、EPDCCH間でARIの値を同一に設定してユーザ端末に送信することができる。PUCCH format 3においては、FDD(Frequency Division Duplex)を用いる場合には最大10ビット、TDD(Time Division Duplex)を用いる場合には最大21ビットのA/Nコードブックサイズが設定され、A/Nのために用いられる。
既存のLTEシステムでは、PUCCHで送信するHARQ−ACKのコードブック(ACK/NACKビット列)サイズは、上位レイヤシグナリングで通知される情報に基づきsemi−static(準静的)に決定される。
FDDを用いる場合には、RRCシグナリングで設定(Configure)されるCC数と、各CCにおいてMIMO(Multiple Input Multiple Output)の適用可否を示すTM(Transmission Mode)に基づいて、全体のA/Nビットサイズが確定される。ユーザ端末は、あるDLサブフレームで少なくとも1つのSCellでDL割当て(DL assignment)を検出した場合に、所定期間(例えば、4ms)後のULサブフレームで設定された全てのCCにおけるA/Nをフィードバックする。
TDDを用いる場合には、上述したFDDを用いる場合に加え、1ULサブフレームあたりのA/Nの対象となるDLサブフレーム数に基づいて、PUCCHで送信するA/Nビット列全体のサイズが確定される。TDDを適用するユーザ端末は、バンドリングウィンドウで少なくとも1つのDL割当てを検出した場合、所定期間(例えば、(n+k)ms)後のULサブフレームのPUCCHを用いて、設定された全てのCCにおけるA/Nをフィードバックする。つまり、ユーザ端末は、スケジューリング情報に含まれているスケジューリング対象のCC数等に関係なく上位レイヤシグナリングに基づいてA/Nビット列を送信する。
このように、上位レイヤシグナリングで通知された情報に基づいてユーザ端末がフィードバックするA/Nのビットサイズが決定される場合、当該ユーザ端末に実際にスケジューリングされたCC数に対応するA/Nビットサイズと異なる場合が生じる。そのため、既存システムのA/Nフィードバックを適用する場合、実際にスケジューリング(DL信号が送信)されるCCに対応するA/Nコードブックサイズと、上位レイヤシグナリングによって通知されるコードブックサイズが異なっていても、ユーザ端末はコードブックサイズを変更できない。
一方で、上述したようにLTE Rel.13以降では、6個以上のCC(5個を超えるCC、たとえば最大32個のCC)を設定することが検討されている。設定されるCC数が拡張される場合、設定されるCC数と各サブフレームでスケジューリングされるCC数の差が大きくなることが想定される。設定されるCC数に対してDL信号がスケジューリングされるCC数が少ない場合に、従来のようにコードブックサイズをsemi−staticに決定すると、ユーザ端末から送信されるACK/NACKのほとんどがNACKであるような場合が生じる。
一般に、A/Nのコードブックサイズが小さいほど、ユーザ端末が送信する情報量は少なくなる。したがって、A/Nのコードブックサイズを小さくできれば、無線送信に際し要求される通信品質(SINR:Signal to Interference plus Noise power Ratio)を低く抑えることができる。例えば、最大5CCを用いるCAでも、ユーザ端末がフィードバックするA/NのコードブックサイズをスケジューリングされるCCに応じて小さくすることでA/Nの送信において要求されるSINRを低く抑えることができる。
コードブックサイズに応じて送信電力を大きくする送信電力制御を行うことで、コードブックサイズによらず所要SINRを満たすよう制御することも可能となる。但し、この場合であっても、ユーザ端末がフィードバックするA/NのコードブックサイズをスケジューリングされるCCに応じて小さくすることで、A/Nの送信において要求される送信電力を低く抑えることができる。
このため、ユーザ端末がフィードバックするA/Nのコードブックサイズを、スケジューリングされたCC数に応じてダイナミック(動的)に変更可能な構成とすることが有効となる。ユーザ端末がフィードバックするA/Nのコードブックサイズを動的に変更可能とする場合、例えば、スケジューリングされたCC数等に応じて、ユーザ端末がA/Nのビット数を動的に変更することが考えられる。
既存のLTEシステムにおいてTDDでは、サブフレーム方向(時間方向)のDL信号の割当て(スケジューリング)を示すDL割当てインデックス(DAI:Downlink Assignment Indicator(Index))がサポートされている。無線基地局は、TDDで適用されるバンドリングウィンドウでスケジューリングされたサブフレーム数の累積値(カウント値)を示すDL DAIを、各サブフレームのDLアサイメントに含めてユーザ端末に通知する。また、無線基地局は、バンドリングウィンドウでスケジューリングされたサブフレームの総数を示すUL DAIを、ULグラントに含めてユーザ端末に通知する。
通常、ユーザ端末がDLアサイメントを4つ以上連続で検出ミスする確率は小さいため、DAIは2ビットで規定され、DL DAIの累積通知はmodulo4を適用したビット情報を通知する。例えば、スケジューリングされるサブフレーム数が7連続する(DL DAIが1〜7となる)場合、無線基地局は、4種類のビット情報を利用してDL DAI(1→2→3→0→1→2→3)を通知する。
そのため、Rel.13以降のCA(拡張CA)において、サブフレーム方向だけでなく、CC方向に対してもDL DAI(カウンタDAIとも呼ぶ)を累積通知することにより、ユーザ端末にスケジューリングCCを通知することが考えられる。この場合、FDDを適用する場合にも、あるサブフレームでスケジューリングされる各CCの下り制御情報にDAIを含めてユーザ端末に通知することが考えられる(図2参照)。
図2は、8CC(CC#0〜#7)が設定されたユーザ端末に対して、あるサブフレームで一部のCC(CC#0、#1、#3、#5、#6)のみスケジューリングされる場合を想定している。この場合、無線基地局は、スケジューリングを行うCC(CC#0、#1、#3、#5、#6)のDLアサイメントにそれぞれカウンタDAI(ここでは、カウンタDAI値=1〜5)を含めてユーザ端末に通知する。また、ユーザ端末は、検出したカウンタDAIの値(例えば、最大のカウンタDAI値)に基づいてHARQ−ACKコードブックサイズを決定してもよい。
図2に示すように、CC方向に対してDAIを累積通知する場合においても、既存のTDDと同様に、DAIを2ビットで規定すると共にmodulo演算を適用することが考えられる。この場合、カウント値が連続する4CCのDL信号をユーザ端末が同時に検出ミスしなければ累積値を正しく判断することができる。
しかし、将来の無線通信システムでは、アンライセンスバンドを利用したCCをサポートすることが検討されている。特に、多数のCCを含むCAを適用する場合、アンライセンスバンドCCが含まれる可能性も高くなる。
アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステム(例えば、LAAシステム)においては、他事業者のLTE、Wi−Fi又はその他のシステムとの共存のため、干渉制御機能が必要になると考えられる。一般に、アンライセンスバンドのキャリア(キャリア周波数又は単に周波数と呼ばれてもよい)を用いて通信を行う送信ポイント(例えば、無線基地局(eNB)、ユーザ端末(UE)など)は、当該アンライセンスバンドのキャリアで通信を行っている他のエンティティ(例えば、他のユーザ端末)を検出した場合、当該キャリアで送信を行うことが禁止されている。
このため、送信ポイントは、送信タイミングよりも所定期間前のタイミングで、リスニング(LBT、CCA、キャリアセンス等とも呼ぶ)を実行する。具体的には、LBTを実行する送信ポイントは、送信タイミングよりも所定期間前のタイミングで、対象となるキャリア帯域全体(例えば、1コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier))をサーチし、他の装置(例えば、無線基地局、ユーザ端末、Wi−Fi装置など)が当該キャリア帯域で通信しているか否かを確認する。
送信ポイントは、他の装置が通信していないことを確認できた場合、当該キャリアを用いて送信を行う。例えば、送信ポイントは、LBTで測定した受信電力(LBT期間中の受信信号電力)が所定の閾値以下である場合、チャネルがアイドル状態(LBT_idle)であると判断し送信を行う。
一方、送信ポイントは、対象となるキャリア帯域のうち、一部の帯域でも他の装置が使用中であることを検出した場合、自らの送信処理を中止する。例えば、送信ポイントは、当該帯域に係る他の装置からの信号の受信電力が、所定の閾値を超過していることを検出した場合、チャネルはビジー状態(LBT_busy)であると判断し、送信を行わない。LBT_busyの場合、当該チャネルは、改めてLBTを行いアイドル状態であることが確認できた後に初めて利用可能となる。
このように、アンライセンスバンドCCでは、無線基地局がDL送信前に行うリスニング(LBT)により外部からの干渉を検出(LBT_busy)すると、所定期間スケジューリングを行えなくなる。そのため、将来の通信システムでは、ユーザ端末におけるDLアサイメントの検出ミスと、無線基地局によるLBT_busyによる送信制限を考慮すると、4CC以上のDLアサイメントを連続して検出ミスする可能性がこれまでより高くなるおそれがある。
例えば、modulo演算(例えば、modulo4)を適用しているときに4つ以上のDLアサイメントの連続ミスが発生する場合を想定する。かかる場合、無線基地局とユーザ端末間でHARQ−ACKコードブックの認識が一致せず、ACK−to−NACKエラー(ACKをNACKと誤認)、NACK−to−ACKエラー(NACKをACKと誤認)が発生し、スループットの劣化につながる。
図3は、あるサブフレームで12個のCCがスケジューリングされた場合に、各CCのDLアサイメントにmodulo演算が適用されたカウンタDAIを含めてユーザ端末に通知する場合の一例を示している。
図3Aは、ユーザ端末が、カウンタDAIが2となるCCから4連続検出ミスする場合を示している。通常、検出ミスするCCが3連続以下であれば、ユーザ端末はカウンタDAIに基づいて当該検出ミスを把握することができる。しかし、CCを4連続以上検出ミスした場合、ユーザ端末は検出ミスに気付くことができなくなる。この場合、ユーザ端末が送信するACK/NACKコードブックサイズ(図3E参照)と無線基地局が想定するコードブックサイズが異なるおそれがある。
また、図3Bは、ユーザ端末が、カウンタDAIが3となるCCから4連続検出ミスする場合、図3Cは、ユーザ端末が、カウンタDAIが0となるCCから4連続検出ミスする場合、図3Dは、ユーザ端末が、カウンタDAIが1となるCCから4連続検出ミスする場合を示している。この場合、ユーザ端末は、図3B〜図3Dについても図3Aと同じコードブックサイズ(図3E参照)を用いてHARQ−ACKを送信する。このため、CCを4連続以上検出ミスした場合には、無線基地局とユーザ端末間においてHARQ−ACKコードブックサイズの認識が一致しなくなるおそれがある。
そこで、本発明者等は、CC数が拡張されるCA(例えば、Rel.13 CA)において、所定の下り制御情報(例えば、DLアサイメント)に含めるカウンタDAIのビット数を2より大きく設定することを着想した。例えば、カウンタDAIのビット数を、連続するDLアサイメントの受信失敗確率が十分小さくなる値(例えば、5ビット)で定義することができる。
例えば、カウンタDAIを5ビットで規定する場合、32CCに対して異なるビット値(ビット情報)を対応づけることが可能となる。これにより、複数のCCを連続して検出ミスした場合であっても、ユーザ端末は検出ミスを把握することが可能となる。その結果、ユーザ端末はカウンタDAIに基づいて適切にHARQ−ACKコードブックサイズを決定してA/N送信を行うことができる。
さらに、本発明者等は、カウンタDAIに必要となるビット数はCC数等に応じて変わることに着目し、所定条件(例えば、設定されるCC数、又はアンライセンスバンドCC数等)に基づいてカウンタDAIのビット数を設定する(切り替える)ことを着想した。
以下、本発明に係る実施形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態では、スケジューリングを行うCCの数や配置、スケジューリングされるCCのインデックス、送信される信号についても以下の例に限られない。
(第1の態様)
第1の態様では、所定のDLアサイメントに含まれるカウンタDAIのビット数を所定値(例えば、3ビット)以上とする場合について説明する。また、カウンタDAIのビット数を所定条件に基づいて異なる値に設定する場合について説明する。
本実施の形態では、ユーザ端末に設定(Configure)されるCC数又は設定されるアンライセンスバンドのCC数に応じて、カウンタDAIのビット数をそれぞれ異なる値とすることができる。例えば、図4に示すように、設定されるCC数が5〜8個の場合には、当該CCで送信されるDLアサイメントのカウンタDAIのビット数を3ビットとする。また、設定されるCC数が9〜16個の場合にはカウンタDAIのビット数を4ビットとし、設定されるCC数が17〜32個の場合にはカウンタDAIのビット数を5ビットとすることができる。
なお、CC数としては、ライセンスバンドCC及びアンライセンスバンドCCを含めた数(ユーザ端末に設定されるCCの総数)としてもよいし、アンライセンスバンドCCの数のみとしてもよい。ユーザ端末は、設定(Configure)されたCCがライセンスバンドCCであるかアンライセンスバンドCCであるかについて、当該CCの報知情報等に基づいて区別することができる。あるいは、ユーザ端末は、各ユーザ端末固有に設定される上位レイヤシグナリングや、CC番号(バンド番号)に基づいて、ライセンスバンドCC又はアンライセンスバンドCCの区別を行ってもよい。
図4に示すようにCC数に応じてカウンタDAIを設定することにより、各CCのDLアサイメントに含めるカウンタDAIにmodulo演算を行わない(同一サブフレーム又は同一バンドリングウィンドウにおける異なるCCのDLアサイメントに同じ値のカウンタDAIを適用しない)構成とすることができる。これにより、modulo演算で生じる認識不一致を解決すると共に、ユーザ端末毎に設定されるCC数やCAの設定に応じて適切にDAIのビット数を設定することができる。その結果、カウンタDAIで生じるオーバーヘッドの増加を抑制することができる。
また、DLアサイメントの種別(DLアサイメントがスケジューリングするCCの種別)に基づいて当該DLアサイメントに含まれるカウンタDAIのビット数を制御してもよい。例えば、ライセンスバンドCCのPDSCHをスケジューリングするDLアサイメントであるか、アンライセンスバンドCCのPDSCHをスケジューリングするDLアサイメントであるかに応じて、異なるビット数のカウンタDAIを適用することができる。
一例として、ライセンスバンドCCの下り共有チャネル(例えば、PDSCH)をスケジューリングするDLアサイメントに含まれるカウンタDAIを2ビットとする。一方で、アンライセンスバンドCCの下り共有チャネルをスケジューリングするDLアサイメントに含まれるカウンタDAIを、設定されるアンライセンスバンドCC数に応じて3〜5ビットとすることができる。このように、検出ミスが起こりやすいアンライセンスバンドCCのカウンタDAIのビット数を選択的に大きくすることにより、無線基地局とユーザ端末間のコードブックサイズ等の認識不一致を抑制すると共に、カウンタDAIで生じるオーバーヘッドの増加を抑制することができる。
あるいは、DLアサイメントが送信(受信)されるCCの種別に基づいて当該DLアサイメントに含まれるカウンタDAIのビット数を制御してもよい。例えば、DLアサイメントがライセンスバンドCCで送信(受信)されるか、アンライセンスバンドCCで送信(受信)されるかに応じて、カウンタDAIのビット数を変えて設定することができる。
例えば、各CCのDLアサイメントが当該CCで送信(受信)される場合(セルフスケジューリング)を想定する。この場合、ライセンスバンドCCのPDSCHをスケジューリングするDLアサイメントのカウンタDAIを2ビット、アンライセンスバンドCCのPDSCHをスケジューリングするDLアサイメントのカウンタDAIを3〜5ビットとすることができる。一方で、クロスキャリアスケジューリング(Cross-carrier scheduling)により全てのDLアサイメントがライセンスバンドCCで送信(受信)される場合には、カウンタDAIのビット数を2ビットに設定することができる。
DLアサイメントが送信されるCCの種別に基づいて当該DLアサイメントに含まれるカウンタDAIのビット数を制御することにより、スケジューリング方法(例えば、クロスキャリアスケジューリング)に応じてカウンタDAIのビット数を適切に設定することができる。
(第2の態様)
複数のDLアサイメントに対して異なるビット数のカウンタDAIが設定される場合、ユーザ端末が複数のDLアサイメントを受信すると異なるビット数(0を含む)のカウンタDAIを受信する可能性がある。かかる場合、ユーザ端末がどのようにDAIを解釈してHARQ−ACKフィードバック等を制御するかが問題となる。
例えば、既存システム(Rel.12以前)のFDDでは、カウンタDAIがサポートされていない。そのため、Rel.13のFDDにおいても、少なくとも共通サーチスペースで受信するDLアサイメントには、カウンタDAIが含まれない構成となることが想定される。同様に、ユーザ端末が共通サーチスペースで受信するULグラントにもUL DAIが含まれない構成となることが想定される。ここで、共通サーチスペースとは、下り制御チャネルに設定される領域の中で、全てのユーザ端末が受信して復号処理を試みる領域である。
一方、既存システム(Rel.12以前)のTDDでは、2ビットのカウンタDAIと、UL DAIがサポートされている。したがって、Rel.13のTDDにおいても、少なくとも共通サーチスペースで送信するDLアサイメントには、2ビットのカウンタDAIが含まれた構成となることが想定される。同様に、ユーザ端末が共通サーチスペースで受信するULグラントに含まれるUL DAIは2ビットのままとなることが考えられる。
また、UE固有のDLアサイメントに含まれるカウンタDAIに対しては、第1の態様で示したようにCC数や、DLアサイメントの種別に応じて異なるビット数が設定されることが想定される。第2の態様では、ユーザ端末がビット数の異なる複数のカウンタDAIを受信した場合のHARQ−ACKのフィードバック制御方法(カウンタDAIの決定、コードブックサイズの決定等)について説明する。
<FDD>
上述したように、FDDにおいて共通サーチスペースを介してユーザ端末が受信するDLアサイメントには、カウンタDAIが含まれない構成となることが想定される。このため、無線基地局が共通サーチスペースのDLアサイメントでプライマリセル(PCell)のPDSCHのスケジューリングを行う場合、ユーザ端末はカウンタDAIが含まれないDLアサイメントを検出することとなる。
また、共通サーチスペースのDLアサイメントでは、PCellのPDSCHしかスケジューリングできないため、カウンタDAIの値が1であるのと等価となる。そのため、FDDでは、カウンタDAIを含まないDLアサイメントによってPDSCH(例えば、UE固有のPDSCH)がスケジューリングされたユーザ端末は、カウンタDAIの値が1であると想定してHARQ−ACKフィードバックを行うことができる。
また、FDDにおいて、共通サーチスペースでユーザ端末が受信するULグラントには、UL DAIが含まれない構成となることが想定される。このため、無線基地局が共通サーチスペースのULグラントでPCellのPUSCHのスケジューリングを行う場合、ユーザ端末はUL DAIが含まれないULグラントを検出することとなる。
UL DAIを含まないULグラントによりPUSCH(例えば、UE固有のPUSCH)がスケジューリングされたユーザ端末は、UL DAIに基づいてコードブックサイズを決定することができない。そのため、ユーザ端末は他の条件に基づいてHARQ−ACKコードブックサイズを決定する構成とすることができる。
例えば、ユーザ端末は、HARQ−ACKに対応するPDSCHをスケジューリングしたDLアサイメントに含まれるカウンタDAIの最大値に基づいてコードブックサイズを決定することができる。ユーザ端末は、コードブックサイズを決定した後、当該HARQ−ACKを、ULグラントで指示されたPUSCHで送信することができる。本構成によれば、共通サーチスペースのULグラントでスケジュールされたPUSCHにおいても、HARQ−ACKのコードブックサイズを動的に制御することが可能となる。
あるいは、ユーザ端末は、当該ユーザ端末に設定(Configure)された全てのCCのHARQ−ACKをフィードバックする構成とすることができる。つまり、ユーザ端末は、設定されたCC数に基づく最大のHARQ−ACKコードブックサイズを利用してHARQ−ACKのフィードバックを行う。これは、既存CAシステムのHARQ−ACKフィードバック方法に相当する。本構成によれば、共通サーチスペースのULグラントでPUSCHをスケジューリングした場合には、HARQ−ACKのコードブックが準固定となるため、基地局は簡易な構成で(複数の異なるコードブックサイズを想定した復号を適用することなく)HARQ−ACKを受信することが可能となる。
あるいは、ユーザ端末は、PCellのHARQ−ACKのみをフィードバックする構成とすることができる。つまり、ユーザ端末は、設定されたCC数に関らず、最小のHARQ−ACKコードブックサイズを利用してHARQ−ACKのフィードバックを行う。これは、既存Non−CAシステムのHARQ−ACKフィードバック方法に相当する。本構成によれば、共通サーチスペースのULグラントでPUSCHをスケジューリングした場合には、HARQ−ACKのオーバーヘッドを最小化することができるため、PUSCHの割り当てリソース量を柔軟に制御することができ、しかも無線基地局は簡易な構成で(複数の異なるコードブックサイズを想定した復号を適用することなく)HARQ−ACKを受信することが可能となる。
あるいは、ユーザ端末は、同じサブフレームにおいて、少なくとも1つでもUL DAIを含むULグラントによってPUSCHがスケジューリングされた場合、当該UL DAIに基づいてHARQ−ACKコードブックサイズを決定することができる。本構成によれば、ユーザ端末はいずれかのULグラントにおいてUL DAIを検出した場合に、当該UL DAIに基づいてHARQ−ACKコードブックサイズが決定されるため、共通サーチスペースのULグラントでスケジュールされたPUSCHにおいても、HARQ−ACKのコードブックサイズを動的に制御することが可能となる。
<TDD>
上述したように、TDDでは、少なくとも共通サーチスペースで送信されるDLアサイメント/ULグラントには、2ビットのカウンタDAIが含まれた構成となることが想定される。このため、無線基地局が共通サーチスペースのDLアサイメント/ULグラントでプライマリセル(PCell)のPDSCH/PUSCHのスケジューリングを行う場合、ユーザ端末は2ビットのDAIを含むDLアサイメント/ULグラントを検出することとなる。
また、PCellの共通サーチスペースのDLアサイメント/ULグラントと、SCellのDLアサイメント/ULグラント(例えば、UE固有サーチスペース)でスケジューリングする場合を想定する。かかる場合、ユーザ端末は、ビット数の異なるDAIを含むDLアサイメント/ULグラントを検出する場合が生じる。
そのため、TDDにおいて、PDSCHをスケジューリングするDLアサイメントに2ビットのカウンタDAI(DL DAI)しか含まれていない場合、ユーザ端末は、CA非適用(Non−CA)の場合と同様にHARQ−ACKコードブックサイズを決定することができる。
また、TDDにおいて、PDSCHをスケジューリングするDLアサイメントに2ビットのカウンタDAIと、3〜5ビットのカウンタDAIが含まれている場合、ユーザ端末は3〜5ビットのカウンタDAIに基づいてHARQ−ACKコードブックサイズを決定することができる。
このように、ユーザ端末が受信したDLアサイメントに含まれるカウンタDAI等を考慮して、上述した条件に基づいてコートブックサイズ等を決定することにより、ユーザ端末が受信したカウンタDAIを適切に解釈してHARQ−ACKフィードバックを適切に行うことができる。
(第3の態様)
第3の態様では、ユーザ端末がHARQ−ACK送信に適用する上り制御チャネルフォーマット(PUCCHフォーマット)の選択方法について説明する。
Rel.13以降のLTEシステムでは、CC数の拡張に伴いユーザ端末が送信する上り制御情報(例えば、HARQ−ACK、スケジューリング要求(SR)、チャネル状態情報(CSI))の容量も増加する。このため、上り制御情報(例えば、HARQ−ACK)の送信に利用されるPUCCHフォーマットとして複数のPUCCHフォーマット(例えば、PF3〜5)がサポートされることが検討されている。
また、ユーザ端末は、上り制御情報に必要となるビット数等に基づいて所定のPUCCHフォーマットを選択してUL送信を制御することが想定される。例えば、HARQ−ACK送信において、ユーザ端末はカウンタDAIに基づいて決定されたHARQ−ACKコードブックサイズに応じてPUCCHフォーマットを切り替えて利用することが考えられる。
しかし、ユーザ端末がカウンタDAIの値が最も大きいCCのPDSCHに対するDLアサイメントを受信できない場合、無線基地局が想定したHARQ−ACKコードブックとは異なるサイズのコードブックで送信するおそれがある。また、コードブックサイズに応じてPUCCHフォーマットを切り替える構成とする場合、ユーザ端末は、無線基地局が想定したPUCCHフォーマットと異なるPUCCHフォーマットでHARQ−ACK送信を行うおそれがある。ユーザ端末がHARQ−ACK送信に利用するPUCCHフォーマットが適切に定まらない場合、無線基地局はPUCCHリソースを柔軟に制御することが困難となる。
図5に、無線基地局が、カウンタDAIと、PUCCHのリソースを示すARIとを下り制御情報(DLアサイメント)に含めてユーザ端末に通知する場合の一例を示す。図5Aは、ARIの所定ビット値に対して、異なるPUCCHフォーマットでそれぞれ利用する異なるPUCCHリソースが規定されたテーブルを示している。無線基地局は、スケジューリングするCC数等に基づいて、ユーザ端末から所定のPUCCHフォーマットを利用したHARQ−ACKフィードバックがあると想定してPUCCHリソース(ARI)を設定する。
また、図5Bは、ユーザ端末に設定された20個のCCの中で、無線基地局があるサブフレームにおいて15個のCCのDL送信をスケジューリングした場合を示している。図5Cは、図5BでスケジューリングされたCCに対して、ユーザ端末が受信したCC数(ここでは、5個)を示している。
図5Bに示すように、無線基地局は、15個のCCでDL送信をスケジューリングする。15個のCCに対するHARQ−ACK送信には所定のビット数以上必要となるため、無線基地局は、ユーザ端末が容量が大きいPUCCHフォーマット(PF4又はPF5)を適用すると想定して、ARIを用いて所定のPUCCHリソースをユーザ端末に通知する(ここでは、ARI=1/リソースX)。
一方で、図5Cに示すように、ユーザ端末が一部のCC(例えば、カウンタDAI=6〜14)のDLアサイメントを受信できない場合を想定する。この場合、ユーザ端末は、受信した最大のカウンタDAIの値(ここでは、カウンタDA=5)に基づいてコードブックサイズを決定して、HARQ−ACK送信に利用するPUCCHフォーマット(ここでは、PF3)を選択する。また、ユーザ端末は、ARIの値(ここでは、ARI=1)に基づいてPF3のPUCCHリソース(リソースB)にHARQ−ACKを多重する。
このように、ユーザ端末において受信ミスが生じた場合、ユーザ端末は無線基地局が想定するPUCCHフォーマット(PUCCHリソース)と異なるPUCCHフォーマットを利用してHARQ−ACK送信を行う場合が生じる。このような問題を考慮して、他のユーザ端末との衝突を回避するように制御する場合、無線基地局は、他のユーザ端末に対してリソースXだけでなく、リソースBも割当てることが出来なくなる。その結果、PUCCHリソースの利用効率が低下するおそれがある。
そのため、本実施の形態では、DL信号(例えば、PDSCH)をスケジューリングするDLアサイメントに、所定のPUCCHフォーマットを示す情報(PUCCH format indicator、PF indicator)を含めてユーザ端末に通知する。ユーザ端末は、カウンタDAI(又は受信したCC数)に関わらず、DLアサイメントに含まれるPUCCHフォーマット情報に基づいて所定のPUCCHフォーマットを選択することができる。
例えば、PUCCHフォーマット情報(PUCCH format indicator)を、PUCCHフォーマット3、又はPUCCHフォーマット4/5のいずれかを指示する情報とすることができる。この場合、PUCCH format indicatorを1ビットで構成することができる。なお、PUCCH format indicatorが指定できるPUCCHフォーマットやビット数はこれに限られない。
また、PUCCH format indicator(例えば、1ビット)は、所定のDLアサイメントに含める構成とすることができる。例えば、23ビット以上のHARQ−ACK/SR送信が発生し得るユーザ端末用のDLアサイメントに追加する構成とすることができる。あるいは、PUCCHフォーマット4/5のPUCCHリソースが設定(Configure)されたユーザ端末に対するDLアサイメントに追加する構成としてもよい。
ユーザ端末は、HARQ−ACKのビット数に関わらず、PUCCH format indicatorで指定されたPUCCHフォーマットを利用してHARQ−ACKの送信を行う。なお、ユーザ端末は、HARQ−ACKコードブックサイズをカウンタDAIの値に基づいて決定してもよい。また、ユーザ端末は、PUCCHリソースをPUCCH format indicatorで指定されたPUCCHフォーマットと、ARIで指定されるビット情報とに基づいて決定してもよい(図6参照)。
図7に、無線基地局が、カウンタDAIと、PUCCHのリソースを示すARIと、所定PUCCHフォーマットを示すPUCCH format indicatorと、を下り制御情報(DLアサイメント)に含めてユーザ端末に通知する場合の一例を示す。図7Aは、PUCCH format indicatorのビット値(ここでは、1ビット)で選択されるPUCCHフォーマットが規定されたテーブルを示している。
また、図7Bは、ユーザ端末に設定された20個のCCの中で、無線基地局があるサブフレームにおいて15個のCCのDL送信をスケジューリングした場合を示している。図7Cは、図7BでスケジューリングされたCCに対して、ユーザ端末が受信したCC数(ここでは、5個)を示している。
図7Bに示すように、無線基地局は、15個のCCでDL送信をスケジューリングする。15個のCCに対するHARQ−ACK送信には所定のビット数以上必要となるため、無線基地局は、ユーザ端末が容量が大きいPUCCHフォーマット(PF4又はPF5)を適用すると想定する。そのため、無線基地局は、DLアサイメントにPF4/5を指示するPUCCH format indicator(“1”)と、当該PF4/5で利用する所定のPUCCHリソース(ここでは、ARI=1/リソースX)をユーザ端末に通知する。
図7Cに示すように、ユーザ端末が一部のCC(例えば、カウンタDAI=6〜14)のDLアサイメントを受信できない場合を想定する。この場合、ユーザ端末は、受信したCC数(又はカウンタDAIの値)に関わらず、PUCCH format indicator(“1”)で指示されるPUCCHフォーマット(ここでは、PF4/5)を選択する。また、ユーザ端末は、ARIの値(ここでは、ARI=1)に基づいてPF4/5のPUCCHリソース(リソースX)にHARQ−ACKを多重する(図6参照)。また、ユーザ端末は、受信した最大のカウンタDAIの値(ここでは、5)に基づいてHARQ−ACKコードブックサイズを決定することができる。
このように、DLアサイメントにPUCCH format indicatorを含めてユーザ端末に通知することにより、ユーザ端末において検出ミスが生じた場合であっても、無線基地局とユーザ端末間におけるPUCCHフォーマットの認識を一致させることができる。これにより、無線基地局は、各ユーザ端末に対してPUCCHリソースの割当てを柔軟に制御すると共に、PUCCHリソースの利用効率を向上することができる。
なお、図7Bおよび図7Cでは、PUCCH format indicatorは、PCellのPDSCHをスケジューリングするDLアサインメントにも含めるものとして例を記載したが、これは、SCellのPDSCHをスケジューリングするDLアサインメント(すなわちARIを含むDLアサインメント)のみに含めてもよい。PCellのPDSCHをスケジューリングするDLアサインメントにはPUCCH format indicatorを含めない構成とした場合、当該DLアサインメントしか受信しなかった場合には、ユーザ端末はPUCCHフォーマット1a/1bでHARQ−ACKを送信する構成とすることができる。これによりPCellのPDSCHをスケジューリングするDLアサインメントのオーバーヘッド増加を抑制することができる。
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図8は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)などと呼ばれても良い。
図8に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクにOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用され、上りリンクにSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、上りリンクでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、下り制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。送達確認情報(ACK/NACK)や無線品質情報(CQI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
<無線基地局>
図9は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信部103は、送信部及び受信部で構成される。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
送受信部(送信部)103は、複数のCCからDL送信を行うと共に、所定の下り制御情報に3ビット以上のカウンタDAIを含めて送信することができる。また、送受信部(受信部)103は、DL送信に対して前記ユーザ端末がフィードバックするHARQ−ACKを受信する。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
図10は、本実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図10では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図10に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部(生成部)302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、を備えている。
制御部(スケジューラ)301は、PDSCHで送信される下りデータ信号、PDCCH及び/又はEPDCCHで伝送される下り制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、システム情報、同期信号、ページング情報、CRS(Cell-specific Reference Signal)、CSI−RS(Channel State Information Reference Signal)等のスケジューリングの制御も行う。また、上り参照信号、PUSCHで送信される上りデータ信号、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される上り制御信号等のスケジューリングを制御する。
制御部301は、ユーザ端末からフィードバックされる送達確認信号(HARQ−ACK)に基づいて、下りデータの再送/新規データ送信を制御する。また、制御部301は、DL送信に対してユーザ端末がバンドリングウィンドウに基づいてフィードバックするHARQ−ACKの受信処理を制御する。なお、受信処理は、制御部301からの指示に基づいて受信信号処理部304で行ってもよい。なお、制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(下りデータ信号、下り制御信号を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。具体的には、送信信号生成部302は、ユーザデータを含む下りデータ信号(PDSCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、DCI(ULグラント)を含む下り制御信号(PDCCH/EPDCCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、CRS、CSI−RSなどの下り参照信号を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号(HARQ−ACK、PUSCH等)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。処理結果は、制御部301に出力される。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ユーザ端末>
図11は、本発明の一実施形態に係るに係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信部203は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
送受信部(受信部)203は、複数のコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)から送信されるDL信号を受信する。また、送受信部(受信部)203は、3ビット以上に設定されたカウンタDAIを所定の下り制御情報を介して受信することができる。なお、送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
図12は、本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図12においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図12に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、判定部405と、を備えている。
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認信号(HARQ−ACK)など)や上りデータ信号の生成を制御する。具体的には、制御部401は、送信信号生成部402、マッピング部403及び受信信号処理部404の制御を行うことができる。
制御部401は、受信したDL信号に対するHARQ−ACKの送信を下り制御情報に含まれるカウンタDAIに基づいて制御する。また、カウンタDAIは、ユーザ端末に設定されるCC数又はDL送信にリスニングを適用するCC数に基づいて異なるビット数が適用された構成とすることができる(図4参照)。また、カウンタDAIは、当該カウンタDAIが含まれる下り制御情報がスケジューリングする下り共有チャネルが送信(受信)されるCCの種別に基づいて異なるビット数が適用された構成とすることができる。また、カウンタDAIは、当該カウンタDAIが含まれる下り制御情報が送信(受信)されるCCの種別に基づいて異なるビット数が適用された構成とすることができる。
また、制御部401は、カウンタDAIを含まない下り制御情報で下り共有チャネルをスケジューリングされた場合、カウンタDAIが所定値であると想定して当該下り共有チャネルに対するHARQ−ACK送信を制御することができる。
また、制御部401は、UL DAIを含まないULグラントで上り共有チャネルをスケジューリングされた場合、当該上り共有チャネルにHARQ−ACKを多重すると共に、当該HARQ−ACKに対応する下り共有チャネルをスケジューリングした下り制御情報のカウンタDAIの最大値に基づいてHARQ−ACKコードブックサイズを決定することができる。
また、制御部401は、各CCから受信した複数の下り制御情報に含まれるカウンタDAIのビット数が異なる場合、ビット数が最も大きいカウンタDAIに基づいてHARQ−ACK送信を制御することができる。また、制御部401は、下り制御情報に含まれる所定の上り制御チャネルフォーマットを示す情報に基づいてHARQ−ACK送信に適用する上り制御チャネルフォーマットを決定することができる(図6、図7参照)。なお、トータルDAIは、一つのビット値を明示的に示す情報とすることができる。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号を生成して、マッピング部403に出力する。例えば、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、送達確認信号(HARQ−ACK)やチャネル状態情報(CSI)等の上り制御信号を生成する。
また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号(上り制御信号及び/又は上りデータ)を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部404は、DL信号(例えば、無線基地局から送信された下り制御信号、PDSCHで送信された下りデータ信号等)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401、判定部405に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
判定部405は、受信信号処理部404の復号結果に基づいて、再送制御判定(ACK/NACK)を行うと共に、判定結果を制御部401に出力する。複数CC(例えば、6個以上のCC)から下り信号(PDSCH)が送信される場合には、各CCについてそれぞれ再送制御判定(ACK/NACK)を行い制御部401に出力する。判定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される判定回路又は判定装置から構成することができる。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図13は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、中央処理装置(プロセッサ)1001、主記憶装置(メモリ)1002、補助記憶装置1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、中央処理装置1001、主記憶装置1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、中央処理装置1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、主記憶装置1002及び補助記憶装置1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
中央処理装置1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。中央処理装置1001は、制御装置、演算装置、レジスタ、周辺装置とのインターフェースなどを含むプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、中央処理装置1001で実現されてもよい。
また、中央処理装置1001は、プログラム、ソフトウェアモジュールやデータを、補助記憶装置1003及び/又は通信装置1004から主記憶装置1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、主記憶装置1002に格納され、中央処理装置1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
主記憶装置(メモリ)1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えばROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。補助記憶装置1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc ROM)、ハードディスクドライブなどの少なくとも1つで構成されてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、中央処理装置1001や主記憶装置1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。なお、無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。例えば、上述の各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。

Claims (2)

  1. 複数のセルにおいて送信されるDL信号を受信する受信部と、
    上り制御チャネルリソースに関するテーブル情報と下り制御情報に含まれるリソースインジケータ値とを用いて、前記DL信号に対するHARQ−ACKの送信に用いる上り制御チャネルリソースを決める制御部と、を具備し、
    前記テーブル情報は、
    複数のリソースインジケータ値に対して上り制御チャネルリソースが関連付けられていて、
    前記各リソースインジケータ値は上り制御チャネルリソースと上り制御チャネルフォーマットとの組み合わせが複数組対応付けられ、
    同じリソースリソースインジケータ値が対応付けられた前記複数組の組み合わせには異なる上り制御チャネルフォーマットが設定されることを特徴とする端末。
  2. 端末が複数のセルにおいて送信されるDL信号を受信する工程と、
    前記端末が上り制御チャネルリソースに関するテーブル情報と下り制御情報に含まれるリソースインジケータ値とを用いて、前記DL信号に対するHARQ−ACKの送信に用いる上り制御チャネルリソースを決める工程と、を具備し、
    前記テーブル情報は、
    複数のリソースインジケータ値に対して上り制御チャネルリソースが関連付けられていて、
    前記各リソースインジケータ値は上り制御チャネルリソースと上り制御チャネルフォーマットとの組み合わせが複数組対応付けられ、
    同じリソースリソースインジケータ値が対応付けられた前記複数組の組み合わせには異なる上り制御チャネルフォーマットが設定されることを特徴とする無線通信方法。
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